JP2004207961A - 移動体通信情報端末装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】情報表示画面を有する第1の筐体と、操作スイッチを有する第2の筐体と、開閉移動可能とするヒンジ部とを備える移動体通信情報端末装置において、上記情報表示画面に、上記閉状態において上記操作スイッチと対向される第1表示領域と、上記第1表示領域と隣接されて、上記閉状態において上記操作スイッチと対向されることなく、上記第2の筐体より露出される第2表示領域とを備えさせる。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機、PHS、PDA等を含む移動体通信情報端末装置に関するものであり、特に、情報表示画面を有する第1の筐体と操作スイッチを有する第2の筐体とを、ヒンジ手段にて折畳み可能に構成した折畳式の移動体通信情報端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、携帯電話機・PHSなどの移動体通信情報端末装置は、持ち運びの利便性を追求する小型化と、電子メールの送受信などのサービス性を追求する高機能化とを併せて備えさせることが、市場よりも強く要望されており、このような方向への技術進歩が図られている。
【0003】
このような背景のもと、映像(あるいは画像)や音声等の情報通信における上記端末装置の使用時には、開いて大きく使用可能として、視認性や操作性を良好とさせ、使用しない時には、2つに折畳んでコンパクトに持ち運び可能とさせるというような折畳式の上記移動体通信情報端末装置が開発されている。このような上記折畳式の移動体情報通信端末装置の一例として折畳式の携帯電話機200の模式図を図25に示し、その構造について説明する。なお、携帯電話機200が開かれた状態(以下、開状態とする)が図25(A)であり、折畳まれた状態(以下、閉状態とする)が図25(B)である。
【0004】
図25(A)に示すように、携帯電話機200は、その一方の面に第1の情報表示画面204が備えられた第1の筐体201と、その一方の面に操作スイッチ205が備えられた第2の筐体202と、第1の筐体201と第2の筐体202とを、第1の情報表示画面204と操作スイッチ205とが互いに対向するように折畳可能(すなわち開閉可能)とするヒンジ部203とを備えている。また、図25(B)に示すように、第1の筐体201の第1の情報表示画面204が備えられている面の反対側の面には、第1の情報表示画面204よりもその情報の表示領域が小さい第2の情報表示画面206が備えられている。このように、第2の情報表示画面206が設けられていることにより、携帯電話機200が閉状態にあっても、第2の情報表示画面206に着信履歴や電池の残量等の情報を表示させて、当該情報が把握可能とされている。
【0005】
また、さらに上記折畳式の移動体情報通信端末装置の別の例としては、特開平9−247734号公報(特許文献1)や特開2001−339497号公報(特許文献2)等に開示されているように、3個以上の筐体を2個以上のヒンジ部を用いて開閉可能に接続した移動体通信情報端末装置も考え出されている。
【0006】
このような様々な種類の移動体通信情報端末装置が考え出されている状況において、さらに、移動体情報通信端末装置に求められていることは、(1)上記高機能化としては、インターネット閲覧等のより高度なサービスに対応するための情報表示画面の大型化を図ることであり、(2)上記端末装置の小型化としては、前記(1)の情報表示画面の大型化を担保可能とした上での上記端末装置の小型化、すなわち、上記端末装置の薄肉化を図ることとなりつつある。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−247734号公報
【特許文献2】
特開2001−339497号公報
【特許文献3】
特開平8−149189号公報
【特許文献4】
特開平9−266503号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の携帯電話機200においては、第1の筐体201に第1の情報表示画面204と第2の情報表示画面206との2つの情報表示画面を備えているため、上記閉状態においても、上記情報を把握可能という利点はあるものの、第1の筐体201の薄肉化を図ることが困難であり、その結果として携帯電話機200の薄肉化が困難となって、持ち運びの利便性を向上させることができないという問題がある。
【0009】
また、上記3個以上の筐体を2個以上のヒンジ部を用いて開閉可能に接続した上記移動体通信情報端末装置においては、多くの筐体をヒンジ部で接続すると、端末装置としての構造が複雑になる上、上記開状態における上記端末装置の使用の際に発生するひねり外力によって、上記夫々のヒンジ部に付加される応力が大きくなり、製品としての構造的強度が弱まるという問題がある。
【0010】
また、家庭用電話機と異なり、携帯電話機等の移動体通信情報端末装置の多くは、本体の小型・薄型化のために、受話部の形状が平面に近い形状とされている。例えば、図25(A)に示すように、携帯電話機200においては、略平面状の第1の情報表示画面204の図示上方近傍における第1の筐体201の端部近傍に、通話の際の受信音声を伝達するスピーカ207が備えられている。そのため、通話の際、受話部、すなわち、第1の筐体201のスピーカ207が設置されている部分及びその近傍に耳を押し当てても、スピーカ207からの音声を耳へ伝える空気が周辺部に漏れて、聞き取りにくい場合があるという上記薄型化の弊害が生じ得るという問題もある。
【0011】
このような問題を改善する方法として、特開平8−149189号公報(特許文献3)で開示されているように、受話部分の周辺部に耳介の周囲を覆う遮音部材を取り付ける方法や、特開平9−266503号公報(特許文献4)で開示されている受話部分がイヤホンのように飛び出すような手法等が考えられているが、いずれも製品に使用する機構部品を増加させ、本体の軽量化、薄肉化に逆行するため望ましくなく、実際の製品には採用することが困難であるという問題がある。
【0012】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、情報表示画面を有する第1の筐体と操作スイッチを有する第2の筐体とを、ヒンジ手段にて折畳み可能に構成した折畳式の移動体通信情報端末装置において、閉状態においても情報の把握を可能とし、かつ、上記筐体の薄型化を図ることによる弊害を防止しながら、上記薄型化を図ることができるとともに、持ち運びの利便性を考慮しながら、上記情報表示画面の大型化を図って表示される情報の視認性を良好とさせることができる移動体通信情報端末装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0014】
本発明の第1態様によれば、情報表示画面を一方の面に有する第1の筐体と、
操作スイッチを有する第2の筐体と、
上記第1の筐体と上記第2の筐体との夫々の端部に取り付けられて、上記第1の筐体の上記情報表示画面と上記第2の筐体の上記操作スイッチとを、互いに対向された閉状態と、互いに離間された開状態との間で開閉移動可能とするヒンジ部とを備える移動体通信情報端末装置であって、
上記情報表示画面は、
上記閉状態において上記操作スイッチと対向される第1表示領域と、
上記第1表示領域と隣接されて、上記開状態において上記第1表示領域と一体的な表示領域とされ、かつ、上記閉状態において上記操作スイッチと対向されることなく、表示される情報を視認可能に上記第2の筐体より露出される第2表示領域とを備えることを特徴とする移動体通信情報端末装置を提供する。
【0015】
本発明の第2態様によれば、上記第1の筐体の上記情報表示画面において、上記ヒンジ部における上記開閉移動の回転中心沿いの方向に、上記第1表示領域と上記第2表示領域とが隣接されて配置されいる第1態様に記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0016】
本発明の第3態様によれば、上記第1の筐体と上記第2の筐体との上記開状態又は上記閉状態の少なくともいずれか一方を検出することにより、上記開状態及び上記閉状態を検出可能な開閉状態検出部を備え、
上記開閉状態検出部による上記開状態の検出により、上記情報表示画面において、上記第1表示領域と上記第2表示領域とを互いに一体的な表示領域として上記情報を表示させ、上記閉状態の検出により、上記情報表示画面において、上記第1表示領域と上記第2表示領域とを互いに分離するとともに、上記第1表示領域を非表示状態とさせて、かつ、上記第2表示領域を独立的な表示状態とさせる第1態様又は第2態様に記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0017】
本発明の第4態様によれば、上記情報表示画面において、上記第2表示領域の上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの幅寸法は、上記第1表示領域の上記幅寸法よりも小さい第1態様から第3態様のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0018】
本発明の第5態様によれば、上記閉状態において上記第2の筐体により覆われて、上記第1表示領域が保護されるように、上記第2の筐体における上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの幅が形成されている第2態様から第4態様のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0019】
本発明の第6態様によれば、上記第2の筐体における上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの上記幅の寸法が、30〜65mmの範囲のいずれかの幅寸法である第5態様に記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0020】
本発明の第7態様によれば、上記第1の筐体の上記情報表示画面の周部の全部又は一部において、上記情報表示画面の表面に直交する方向に突出された画面保護枠部が形成されている第1態様から第6態様のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0021】
本発明の第8態様によれば、上記画面保護枠部は、上記情報表示画面の表面に直交する方向に2〜20mmの範囲のいずれかの高さ寸法で突出されて形成されている第7態様に記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0022】
本発明の第9態様によれば、上記画面保護枠部は、上記情報表示画面における上記第2表示領域の周部の全部又は一部に形成されている第7態様又は第8態様に記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0023】
本発明の第10態様によれば、上記画面保護枠部に、1又は複数のスピーカが備えられている第7態様から第9態様のいずれか1つに記載の移動通信情報端末装置を提供する。
【0024】
本発明の第11態様によれば、上記画面保護枠部において、上記情報表示画面の表面に直交する方向に、その周囲よりもさらに突出されたなだらかな形状を有する耳甲介腔挿入用の突出部が備えられ、上記1又は複数のスピーカのうちの少なくとも1つの上記スピーカが上記突出部の頂部に内蔵されている第10態様に記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0025】
本発明の第12態様によれば、上記突出部は、上記画面保護枠部におけるその周囲よりも4mm以上突出されている第11態様に記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0026】
本発明の第13態様によれば、上記1又は複数のスピーカのうちの少なくとも1の上記スピーカは、上記閉状態において上記操作スイッチと対向されることなく上記第2の筐体より露出される第10態様から第12態様のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0027】
本発明の第14態様によれば、上記第1の筐体における上記情報表示画面の周部近傍、又は、上記ヒンジ部の形成材料として、Mg合金が用いられている第1態様から第13態様のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置を提供する。
【0028】
本発明の第15態様によれば、上記移動体通信情報端末装置が携帯電話機である第1態様から第14態様のいずれか1つに記載の上記移動体通信情報端末装置を提供する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0030】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態にかかる移動体通信情報端末装置の一例である携帯電話機10は折畳式の携帯電話機であって、途中まで開いている状態における携帯電話機10の斜視図を図1に示し、また、閉状態における携帯電話機10の斜視図を図2に示す。また、完全に開状態とされた携帯電話機10の正面図を図3に、その側面図を図4に、図3の携帯電話機10のX−X断面における断面図を図5に示す。さらに、図2に示す閉状態における携帯電話機10の正面図を図6に、その側面図を図7に、図6の携帯電話機10のY−Y断面における断面図を図8に示す。以下に、これらの図を用いて、携帯電話機10の構造について説明する。
【0031】
図1及び図2に示すように、携帯電話機10は、その一方の面に第1の情報表示画面4が備えられた第1の筐体1と、その一方の面に操作スイッチ5が備えられた第2の筐体2と、第1の筐体1と第2の筐体2とを、第1の情報表示画面4と操作スイッチ5とが互いに対向された閉状態(図6及び図7の状態)と、互いに対向されることなく離間された開状態(図3及び図4の状態)との間で折畳可能(すなわち開閉移動可能)とするヒンジ部3とを備えている。また、図3に示すように、ヒンジ部3は、第1の筐体1の下端と第2の筐体2の上端とに取り付けられており、図4又は図7における紙面に直交する方向沿いにその回転中心が配置されている。これにより、携帯電話機10を、その映像や音声等の情報通信における使用の際等に、図4に示すように、第1の筐体1と第2の筐体2とが、情報表示画面4と操作スイッチ5とを内向きとして、180度に足らないような角度にて開放させた状態とすることができ、また、その持ち運びの際等に、図7に示すように、第1の筐体1の情報表示画面4と第2の筐体2の操作スイッチ5とを互いに近接させた状態で対向させて閉じられた状態とさせることができる。
【0032】
また、図1及び図2に示すように、ヒンジ部3の回転中心沿いの方向における第1の筐体1と第2の筐体2との夫々の形成幅は互いに異なっており、第1の筐体1の上記形成幅の方が、第2の筐体2の上記形成幅よりも大きくされている。そのため、図2に示すように、携帯電話機10の情報表示画面4は上記閉状態においても、第2の筐体2で完全に覆われた状態とさせることなく、その一部のみが覆われて、残りの一部は覆われることなく露出された状態となっている。このような情報表示画面4についてさらに詳しく説明する。
【0033】
図3及び図6に示すように、情報表示画面4は、映像等の情報を表示可能な表示領域として、2つの表示領域を備えており、上記閉状態において第2の筐体2の操作スイッチ5と対向されて覆われた状態とされ、かつ、上記開状態において第2の筐体2による上記覆われた状態が解除されて、表示させる情報を視認可能な状態とされる第1表示領域4aと、この第1表示領域4aの図示左側に隣接されて配置され、上記閉状態において第2の筐体2の操作スイッチ5と対向されることなく露出された状態とされ、上記開状態において第1表示領域4aと一体的な表示領域とされる第2表示領域4bとが備えられている。
【0034】
また、図3に示すように、情報表示画面4は略正方形状の表示領域を備えており、また、第1表示領域4a及び第2表示領域4bは略長方形状の表示領域(例えば、平面的に50mm×50mmの領域)となっている。さらに、図6に示すように、携帯電話機10の上記閉状態において、第1表示領域4aと第2表示領域4bとの互いに隣接された境界部分が、第2の筐体2の図示右側の端部と平面的に合致するように、情報表示画面4における第1表示領域4aと第2表示領域4bとの夫々の領域の配置が決定されている。なお、図3及び図6においては、第1表示領域4aと第2表示領域4bとの夫々の領域を図示仮想線で示しているが、これは説明の理解を容易とするためであり、情報表示画面4は一体的に形成されている。なお、このような情報表示画面4としては、例えば、ポリシリコンTFT液晶や、有機EL液晶等の液晶画面や、このような液晶画面以外の薄型表示装置を用いることができる。
【0035】
また、図7に示すように、第1の筐体1には磁石6が内蔵されており、第2の筐体2にはリードスイッチ7が内蔵されており、上記閉状態において、第1の筐体1の情報表示画面4と第2の筐体2の操作スイッチ5とが対向された場合に、磁石6とリードスイッチ7とも互いに近接された状態とされて、リードスイッチ7がON状態とされ、一方、上記開状態において情報表示画面4と操作スイッチ5との離間に伴って、磁石6とリードスイッチ7とが互いに離間されて、上記近接状態が解除された場合には、リードスイッチ7がOFF状態とされるように構成されている。このように磁石6とリードスイッチ7とを用いて、リードスイッチ7のON/OFF状態を検出することでもって、携帯電話機10の上記開状態/上記閉状態を検出することが可能となっている。なお、本第1実施形態においては、磁石6及びリードスイッチ7が開閉状態検出部の一例となっている。なお、上記開閉状態検出部がこのように磁石6とリードスイッチ7とにより構成されるような場合に代えて、第1の筐体1又は第2の筐体2に押圧式の検出スイッチを備えさせて、上記閉状態において上記検出スイッチが押圧されることを検出することでもって、上記閉状態及び上記開状態を検出するような構成も採り得る。
【0036】
また、携帯電話機10においては、このような開閉状態の検出に基づいて、情報表示画面4における第1表示領域4a及び第2表示領域4bへの情報の表示状態/非表示状態との制御が行なわれている。なお、このような制御は、携帯電話機10における上記情報の表示/非表示や通信動作等を含めて、携帯電話機10に備えられた制御部(図示しない)にて統括的に行なわれている。
【0037】
具体的には、携帯電話機10において、リードスイッチ7のOFF状態が検出されて上記開状態が検出された場合には、情報表示画面4において、第1表示領域4aと第2表示領域4bとを互いに一体的な状態とさせて、第1表示領域4aと第2表示領域4bともに情報を表示可能かつ当該表示された情報を視認可能とさせる。逆に、リードスイッチ7のON状態が検出されて上記閉状態が検出された場合には、情報表示画面4において、第1表示領域4aと第2表示領域4bとを互いに分離するとともに、第2の筐体2により覆われた状態にある第1表示領域4aを非表示状態とさせて、かつ、第2の筐体2により覆われることなく露出された状態にある第2表示領域4bを独立的な表示状態とさせかつ当該表示された情報を視認可能な状態とさせる。
【0038】
なお、このような情報表示画面4において、第1表示領域4aに表示される情報としては、例えば、情報通信における映像(あるいは画像)データ、インターネットメール情報等の情報があり、第2表示領域4bに表示される情報としては、例えば、時刻、電池残量、電波状態、着信情報等の情報がある。なお、第1表示領域4a及び第2表示領域4bの夫々に表示される情報はこれらの情報に限定されるものではなく、例えば、第1表示領域4aに表示されることが好ましいとされている情報が第2表示領域4bにも表示される場合や、あるいはその逆の場合であってもよい。ただし、上記閉状態においても外部より表示されている情報が視認可能であるという効果を生かすためには、第2表示領域4bに表示される情報は、携帯電話機10において、常時視認可能性が要望されるような情報(すなわち、時刻、電池残量、電波状態、着信情報等の情報)であることが好ましい。なお、本第1実施形態の携帯電話機10においては、上記開状態においては、第1表示領域4aと第2表示領域4bとが互いに一体的な状態とされて、情報表示画面4の全面において、上記映像等の情報を表示することが可能となっている。
【0039】
また、図3に示すように、携帯電話機10の第2の筐体2におけるヒンジ部3の回転中心沿いの方向の形成幅(すなわち、図示左右方向の幅)寸法は、例えば、48mm(幅寸法の最大値)とされている。このように上記幅寸法を決定している理由は、大人が片手で第2の筐体2を持って、第2の筐体2の表面の操作スイッチ5を親指で押して携帯電話機10の操作を行う場合における握りやすいサイズが幅約30〜65mmの範囲のいずれかの幅寸法であることを考慮したためである。
【0040】
また、図1及び図2に示すように、情報表示画面4における第1表示領域4aは、上記閉状態において第2の筐体2により覆われてその表面が保護された状態とされているものの、第2表示領域4bは、上記閉状態においても第2の筐体2により覆われることなく露出されて、その表面の保護が第2の筐体2によっては図られていない。しかしながら、上記液晶画面等で形成される情報表示画面4はその表面が傷付けられやすく、また、強い外力が直接的に付加されることにより破損されやすいという特性を有している。そのため、上記閉状態においても第2表示領域4bに対する何らかの保護を行う必要があり、このような保護の方法について以下に詳細に説明する。
【0041】
図1、図2、図3、及び図6に示すように、第1の筐体1の情報表示画面4の周部における第2表示領域4bの周部に該当する部分に、情報表示画面4の表面に直交する方向に突出された画面保護枠部の一例である保護枠部8が形成されている。また、図9にこの保護枠部8の部分拡大模式断面図を示す。図9に示すように、保護枠部8は、その突出の方向における形成高さ寸法hが、情報表示画面4の表面より約12mmとして形成されている。このように保護枠部8の形成高さ寸法hを決定しているのは、上記閉状態とされた携帯電話機10の情報表示画面4において、第2の筐体2より露出されている第2表示領域4bの面積にも依存するが、保護枠部8の形成高さ寸法hが、2mm以上でなければ、その保護の効果が薄く、また、20mm以上となると、第1の筐体1の厚さ寸法が大きくなり、持ち運びの際の利便性が薄くなるということを考慮し、保護枠部8の形成高さ寸法hが、2〜20mm程度の範囲のいずれかの寸法となるように決定されることが好ましい。また、第1の筐体1と第2の筐体2とが上記閉状態とされた場合における携帯電話機10の握りやすさや携帯性を考慮すれば、図2及び図8に示すように、保護枠部8の形成高さ寸法hは、第2の筐体2の厚さ寸法と略同程度の寸法とすることが望ましい。また、このように情報表示画面4の周部における第2表示領域4bの周部の平面的にコ字形状に保護枠部8が、情報表示画面4の表面より突出されて設けられていることにより、情報表示画面4の表面に対して傾斜された方向や上記表面沿いの方向から直接的に作用される外力を低減させることができ、情報表示画面4の保護を図ることができる。
【0042】
さらに、図9に示すように、保護枠部8の図示上方における断面形状は丸みを帯びた曲線で構成されており、携帯電話機10の握りやすさが考慮されている。また、保護枠部8の上記断面形状における最大高さ寸法を有する位置と、上方表示画面4の端部からの距離寸法が大きくなりすぎてしまうと、第2表示領域4bの上方における保護枠部8で囲まれた空間に、異物等が侵入してしまう危険性がある。このような危険性を防止するためには、例えば、上記距離寸法が15mm程度以内の寸法となるようにすることが好ましい。なお、本第1実施形態の携帯電話機10においては、例えば、上記距離寸法としては5mm程度の寸法を採用し、保護枠部8が形成されている。さらに、図9に示すように、情報表示画面4の上面には全面に渡って、すなわち、第1表示領域4a及び第2表示領域4bともに、透明樹脂により形成されたシート状(あるいはフィルム状)の保護材の一例である保護シート9が貼り付けされており、情報表示画面4の表面の保護が図られている。
【0043】
なお、本第1実施形態においては、保護枠部8が、情報表示画面4の周部における第2表示領域4bの周部の全部に形成されている場合について説明したが、保護枠部8の形成範囲はこのような範囲にのみ限定されるものではなく、上記閉状態において露出されている第2表示領域4bの保護を行い得るという観点からその形成範囲が決定されていればよい。例えば、上述のような場合に代えて、情報表示画面4の周部の全部に保護枠部8が形成されている場合であってもよく、また、上記第2表示領域4bの保護を可能とする範囲で、第2表示領域4bの周部の一部にのみ保護枠部8が形成されているような場合であってもよい。
【0044】
また、本第1実施形態の携帯電話機10においては、第1の筐体1の保護枠部8を含む情報表示画面4の周部全体と、ヒンジ部3と、第2の筐体2のヒンジ部3への接続部分との夫々の形成材料として、例えば、マグネシウム合金(Mg合金)を用いている。
【0045】
ここで、このような携帯電話10において上記夫々の形成材料として用いることができる可能性のある複数の実用金属として、Al合金及び鉄と上記Mg合金との比重、耐力、引張り強さ、及び、強度を比重で割った値である比強度の比較表を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
表1に示すように、Mg合金は、上記夫々の実用金属中、比強度が極めて高いことが判る。従って、持ち運びの利便性を達成するための軽さと、製品としての構造体強度を備えさせるための強度との両方を必要とする携帯電話機10のような製品の上記形成材料としては、最適な材料であると言える。
【0048】
次に上述のような構成を有する携帯電話機10における上記開閉動作に伴う情報表示画面4への情報の表示を行う手順の一例について説明する。また、このような手順として、携帯電話機10において音声通話を行う場合を例とした手順のフローチャートを図10に示す。なお、このような手順は、携帯電話機10に備えられている上記制御部において統括的な動作制御が行われることにより行われる。
【0049】
図10のフローチャートに示すように、ステップS1において受信待ち受け状態にある携帯電話機10が、ステップS2において、通信の着信があるかどうかが判断される。ステップS2において着信があった場合には、ステップS3において、着信音が鳴動し、着信ランプや情報表示画面4の例えばバックライトが点滅したりして、当該着信があることが携帯電話機10のユーザに知らされる。なお、この場合、バックライトが点滅される情報表示画面4は、第2表示領域4bのみであってもよいし、また、第1表示領域4a及び第2表示領域4bの双方であってもよい。当該着信があることが、携帯電話機10の外部より視認できるような表示方法でさえあればよいからである。
【0050】
次に、図10のステップS4において、リミットスイッチ7のON/OFF状態が検出されて、携帯電話機10が上記開状態にあるのか、あるいは、上記閉状態にあるのかが検出され判断される。上記閉状態であると判断された場合には、ステップS5において、発信者及びその電話番号等の情報を情報表示画面4における第2表示領域4bに表示する。これにより、上記閉状態であっても、上記ユーザは当該着信に関する情報を視認することができる。その後、ステップS6において、上記開状態とされることが検出されるまで待機されることとなる。ステップS6において、上記開状態が検出されたことが判断されると、上記発信者及びその電話番号等の情報が、情報表示画面4の全面、すなわち、第1表示領域4aと第2表示領域4bとが一体的な状態とされた領域への表示へと切替えられる。なお、このように表示が切替えられた場合、上記一体的な領域における当該情報の表示場所は、ユーザが視認しやすい任意の位置とすることができることは言うまでもない。一方、ステップS4において、上記開状態が検出されたと判断された場合には、ステップS7において、上記一体的な領域に当該情報が表示される。
【0051】
その後、ステップS8において、上記ユーザが通話を開始したかどうかが判断され、例えば、操作スイッチ5のうちの通話開始ボタンを押すことにより通話が開始されたと判断されると、ステップS9にて、通話時間の計時が開始されて、当該計時された情報が、情報表示画面4に表示される。その後、ステップS10にて通話が終了したことが判断されると、携帯電話機10が再び受信待ち受け状態とされる。
【0052】
さらに、携帯電話機10において、(1)携帯電話機10の電源が入れられた受信待ち受け状態であり、かつ、上記閉状態である場合、及び、(2)電源が入れられた受信待ち受け状態であり、かつ、上記開状態であり、さらに、一定時間操作スイッチ5を操作しなかった場合の2通りの場合に、情報表示画面4を省電力状態(省電力モード)に切替えることができる機能を備えている。
【0053】
ここで、上記省電力モードとは、携帯電話機10における情報表示画面4のバックライトの照度を低減させて、その消費電力を低減させた状態のことである。このような機能を備えさせることで、必要な情報を情報表示画面4の全部あるいは一部に表示させるものの、上記バックライトの照度を弱めて、消費電力を低減させ、電池の消耗を低減させることができる。なお、このような機能の制御は、携帯電話機10に備えられている上記制御部にて行われる。
【0054】
次に、上述したように、携帯電話機10の第2の筐体2の幅寸法として、約30〜65mmの範囲の寸法を採用することが望ましいことを裏付ける調査結果について説明する。
【0055】
携帯電話機10における操作スイッチ5が備えられた第2の筐体2の上記幅寸法を決定するにあたり、人間が操作しやすい幅寸法の調査を行った。調査方法は、まず、模型で当該幅寸法の異なる第2の筐体2の形状を作製し、20歳以上の男女10名にその模型を握ってもらい、片手で操作スイッチ5を押す場合の操作性の善し悪しを3段階(良い、普通、悪い)で評価した。以下の表2にその調査結果を示す。なお、本模型の幅寸法ではアンテナ部分は除外している。また、本模型の厚みは約12mmで、凹凸がない形状のものを用いた。
【0056】
【表2】
(単位:人数)
【0057】
表2に示す調査結果によれば、多少の手の大きさの違いはあるにせよ、操作スイッチ5を有する第2の筐体2の幅寸法は、約30〜65mmの範囲であれば、大人にとってはある程度握りやすいものとなることが判る。なお、本調査では、ほぼ直方体に近い形状の携帯電話機10の模型(稜線部分はR3mm程度の面取り)を用いたが、実際の商品としての携帯電話機10においては、コーナー部分に曲線や凹凸形状等を設けて筐体に丸みを持たせることで、更に握りやすい形状とすることも可能である。
【0058】
なお、上記第1実施形態では、移動体通信情報端末装置の一例として携帯電話機10を用いたが、このような場合に限定されるものではなく、その他PHSやPDA、業務用無線機などの移動体通信情報端末装置に対しても上記第1実施形態の構成を適用することができる。
【0059】
(第1の実施形態による効果)
上記第1実施形態によれば、以下のような種々の効果を得ることができる。
【0060】
まず、携帯電話機10においては、一枚の情報表示画面4しか備えない折畳式の携帯電話機10であるにも拘らず、情報表示画面4が、上記閉状態において、第2の筐体2により覆われる第1表示領域4aと、第2の筐体2により覆われることなく露出された状態とされる第2表示領域4bとを備えていることにより、上記閉状態においても、露出されている第2表示領域4bに電池残量や着信情報等を表示することができ、携帯電話機を折畳式としたことの弊害を防止することができる。特に、従来このような弊害の防止は、第1の筐体の両面に2枚の情報表示画面を備えさせることにより対処していたため、上記弊害の防止は図れても、携帯電話機の小型化、特に薄型化(あるいは薄肉化)を図ることの障害となっていた。しかしながら、上記第1実施形態の携帯電話機10においては、このような弊害の防止を図りながら、1枚の情報表示画面4しか備えていないことにより、薄型化を図ることも可能となる。従って、持ち運びの利便性をより向上させることができる。
【0061】
また、携帯電話機10においては、情報表示画面4を備える第1の筐体1の形成幅寸法を、操作スイッチ5を備える第2の筐体2の形成幅寸法よりも大きくなるように形成、すなわち、情報表示画面4における第2表示領域4bが、上記閉状態においても第2の筐体2により覆われることなく露出されるように形成されていることにより、従来の携帯電話機に比べて、情報表示画面4の表示領域を大きくすることができ、表示される情報の視認性を良好とさせることができる。
【0062】
また、従来の携帯電話機の情報表示画面は一般的に、その操作スイッチ上に記載された文字等が正しく示される向きに携帯電話機10を保持した場合に、縦方向に長い形状を有している。一方、人間の視野は横方向に長くなっているため、縦方向に長い形状の画面に表示された映像等を視認することは、眼に負担をかけることになり見づらいという問題がある。また、近年は、携帯電話機10に代表されるような移動体通信情報端末装置においては、音声よりも視覚による情報入手の手段として活用する機会が増えていることからも、より見易い表示画面が求められている。このような背景において、上記第1実施形態の携帯電話機10では、情報表示画面4が略正方形状の表示領域を有するように形成されているため、人間の視野の特徴が考慮されたより見やすい情報表示画面を提供することができるとともに、WEBサイトなどの映像としての情報の閲覧に適した情報表示画面を有する携帯電話機を提供することができる。
【0063】
さらに、このように情報表示画面4が、大型化されて、かつ、上記閉状態においてもり出される第2表示領域4bを有するように構成されているような場合であっても、第1の筐体1の情報表示画面4の周部における第2表示領域4bの周部に、情報表示画面4の表面に直交する方向に突出して形成された保護枠部8が形成されていることにより、常時露出された状態にある第2表示領域4bにおける情報表示画面4を外力等から保護することができる。従って、上記夫々の効果を得ることができる携帯電話機10における情報表示画面4を確実に保護することができ、製品としての安全性や品質の確保を図ることができる。
【0064】
また、本第1実施形態の携帯電話機10は、従来の携帯電話機200と比べて、その情報表示画面4が大きく形成されており、また、第1の筐体1の厚み寸法が薄く形成されている。さらに、従来の携帯電話機200と比べて、第1の筐体1の形成幅が、第2の筐体2の形成幅よりも大きく形成されているために、第1の筐体1とと第2の筐体2との間での「ひねり」によってヒンジ部3に発生する応力が大きくなることが考えられる。そのためにも、ヒンジ部3とその周辺部を頑丈な構造にしておく必要がある。さらに、携帯電話機10の持ち運びの際の利便性から、携帯電話機10の夫々の筐体は、できるだけ軽量化するのが望ましい。これらに対処するために、携帯電話機10においては、実用金属のなかでも、比強度の高いMg合金を、強度の要求されるヒンジ部3の周辺や情報表示画面4の周部に採用しており、持ち運びの利便性と強度の向上とを両立させて実現することが可能となっている。
【0065】
(第2の実施形態)
なお、本発明は上記第1実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、本発明の第2の実施形態にかかる移動体通信情報端末装置の一例である携帯電話機20は、上記第1実施形態の携帯電話機10と比べて、例えば、保護枠部8に音声通話用等に用いられるようなスピーカを備えさせている点において異なった構成となっており、このようないくつかの異なる構成部分を中心に以下に説明する。特に、携帯電話機20における情報表示画面24の構成については、上記第1実施形態の携帯電話機10の情報表示画面4と同様な構成であるため、その説明については省略するものとする。
【0066】
携帯電話機20は折畳式の携帯電話機であって、途中まで開いている状態における携帯電話機20斜視図を図11に示し、また、閉状態における携帯電話機20の斜視図を図12に示す。また、完全に開状態とされた携帯電話機20の正面図を図13に、その側面図を図14に、図13の携帯電話機20のZ−Z断面における断面図を図15に示す。さらに、図12に示す閉状態における携帯電話機20の正面図を図16に、その側面図を図17に、図16の携帯電話機20のW−W断面における断面図を図18に示す。以下に、これらの図を用いて、携帯電話機20の構造について説明する。
【0067】
図11及び図12に示すように、携帯電話機20は、その一方の面に第1の情報表示画面24が備えられた第1の筐体21と、その一方の面に操作スイッチ25が備えられた第2の筐体22と、第1の筐体21と第2の筐体22とを、第1の情報表示画面24と操作スイッチ25とが互いに対向された閉状態(図16及び図17の状態)と、互いに対向されることなく離間された開状態(図13及び図14の状態)との間で折畳可能(すなわち開閉移動可能)とするヒンジ部23とを備えている。また、図13に示すように、ヒンジ部23は、第1の筐体21の下端と第2の筐体22の上端とに取り付けられており、図14又は図17における紙面に直交する方向沿いにその回転中心が配置されている。
【0068】
また、図11及び図12に示すように、ヒンジ部23の回転中心沿いの方向における第1の筐体21と第2の筐体22との夫々の形成幅は互いに異なっており、第1の筐体21の上記形成幅の方が、第2の筐体22の上記形成幅よりも大きくされている。そのため、図12に示すように、携帯電話機20の情報表示画面24は上記閉状態においても、第2の筐体22で完全に覆われた状態とさせることなく、その一部のみが覆われて、残りの一部は覆われることなく露出された状態となっている。上述したような携帯電話機20の構成は、上記第1実施形態における形態電話機10の構成と同様である。また、情報表示画面24には、上記第1実施形態の携帯電話機10における第1表示領域4aと第2表示領域4bと同様に、互いに隣接されて配置された第1表示領域24aと第2表示領域24bとを有している。なお、このような第1表示領域24aと第2表示領域24bとを有するような情報表示画面24の機能は、第1実施形態の場合と同様である。
【0069】
さらに、図11、図12、図13、及び図16に示すように、第1の筐体21の情報表示画面24の周部における第2表示領域4bの周部に該当する部分に、情報表示画面4の表面に直交する方向に突出された画面保護枠部の一例である保護枠部8が形成されている。また、この保護枠部28における図示上方部分及び下方部分(すなわち、第2表示領域24bの図示上方及び下方部分)には、音声伝達を行うスピーカ31aが夫々備えられている。また、図14の携帯電話機20の側面図に示すように、保護枠部28における夫々のスピーカ31aが備えられている部分が、その他の備えられていない部分よりも、さらに突出された形状を有している突出部31となっている。また、これらの突出部31は、例えば、サインカーブを基調としたなだらかな曲面で構成されおり、情報表示画面24の表面と平行な断面で切断した場合、略楕円形状となるように形成されている。また、夫々のスピーカ31aは夫々の突出部31の頂部分に内蔵されて備えられている。
【0070】
また、この保護枠部28に備えられている(あるいは内蔵されている)2個のスピーカ31aは、例えば、20〜20000Hzの周波数特性の音源に対応しており、また、外部よりの操作により音量の調節が可能となっている。なお、携帯電話機20に2個のスピーカ31aが備えられている場合に代えて、1個あるいは3個以上のスピーカ31aが備えられているような場合であってもよい。
【0071】
さらに、図11及び図12に示すように、第1の筐体21における図示右側側面、すなわち、保護枠部28の側面には、携帯電話機20を音楽プレーヤとして使用した場合の操作部32が設けられており、例えば、操作部32は、音楽情報(携帯電話機20に記憶されているもの、あるいは情報通信により外部から取得されたもののいずれであってもよい)を携帯電話機20で利用する場合において、当該音楽情報の「再生」、「早送り」、「巻き戻し」、「音量調節」、「音質調節」、及び「録音」等の一般的な音楽情報に対する操作を、第1の筐体21と第2の筐体22との上記閉状態(すなわち、図12の状態)においても、行うことが可能となっている。
【0072】
また、図11及び図12に示すように、第2の筐体22の図示右側側面には、外部記憶媒体(例えば、半導体記録カード、メモリーカード等)を着脱可能に装備することができる挿入部33が設けられている。携帯電話機20の夫々の動作の統括的な制御を行う制御部の電気信号指令等によって、挿入部33に装備された上記外部記録媒体に記憶されている音声情報や動画情報等の情報を読み出して、再生又は情報表示画面24への表示を行うことができ、また逆に、上記制御部等に備えられている内部メモリに記憶されている情報を、挿入部33に装備された上記外部記録媒体に書き出して記憶されることも可能となっている。
【0073】
このような構成の携帯電話機20における保持枠部28の2個のスピーカ31aが備えられている夫々の突出部31の形状について詳細に説明する。当該突出部31の形状を説明するに先立って、人間の耳40の概略構造図を図19に示し、耳40の構造について説明する。
【0074】
図19に示すように、耳40の外周部が耳輪41となっており、この耳輪41の内側に対輪42が位置されており、また、耳輪41の下部には、耳輪41と連続するように耳垂43が位置されている。また、対輪42の内側には、耳甲介腔44と呼ばれる窪みがあり、さらに、耳甲介腔44の一部を覆うように耳珠45が張り出している。一般的な音響機器のイヤホンは、この耳甲介腔44にはまるように形成されている。例えば、文献(「現代外科学体系第23巻−形成外科」中山書店)によれば、一般的な成人の耳甲介腔44の最大幅(上記窪み部分の径)は3〜19mmの間で個人差があり、平均は14.6mmであるとされている。本第2実施形態の携帯電話機20は、このような人間の耳の構造的な特徴を積極的に利用しており、その利用の形態について以下に説明する。
【0075】
図20は、携帯電話機20の保護枠部28における夫々のスピーカ31aが内蔵されている突出部31の断面形状の拡大図である。図20に示すように、情報表示画面24は、その表面に樹脂製の保護シート29が貼付けされて保護されている。また、当該保護シート29から情報表示画面24の表面に直交する方向への保護枠部28の突出量、すなわちすなわち形成高さ寸法h1は8mmとされている。このような形成高さ寸法h1は、画面保護のためには2mm以上であることが望ましい。また、保護枠部28における夫々の突出部31は、上述した人間の耳40の耳甲介腔44に挿入可能であって略合致する(すなわちフィットする)ように、その周辺部よりさらに4mm以上突出して形成されていることが好ましい(すなわち、夫々の突出部31は、耳甲介腔44挿入用の突出部となっている)。つまり、図20に示すように、保護シート29からスピーカ31aが備えられている部分の頂点までの距離寸法をpとすると、(p−h)の寸法が4mm以上であって、かつ、hの寸法が2mm以上であることが好ましいこととなる。本第2実施形態の携帯電話機20においては、距離寸法pを14mmとしているため、上記(p−h)の寸法は6mmとして形成されている。
【0076】
また、保護枠部28における夫々のスピーカ31aが備えられている突出部31の断面形状における幅寸法q(山型の断面における夫々のすそ野部分の間の寸法)は、上記文献データ等から勘案すれば、人間の耳甲介腔44の形状に適合させる(すなわちフィットさせる)ためには、10〜20mm程度の寸法であることが望ましい。ここで、図21に、保護枠部28における夫々のスピーカ31aが備えられている突出部31における図20に示すV−V断面の概略断面図を示す。図21に示すように、当該突出部31における断面は略楕円形状を有しており、例えば、短辺が約10mm、長辺が約16mmの楕円形状となっている。このように携帯電話機20において、保護枠部28における夫々の突出部31の形状が、人間の耳40の構造の特徴が考慮された形状に形成されていることにより、情報表示画面24を保護する機能を備えながら、人間の耳40の耳甲介腔44によくフィットして挿入させることができ、夫々のスピーカ31aより伝達される音声信号を聞き取りやすい構造を実現可能としている。
【0077】
また、保護枠部28に備えられている夫々のスピーカ31aは、携帯電話機20における音声通話の場合だけでなく、音楽情報の再生等の際に使用することも可能となっている。このような場合にあっては、夫々のスピーカ31aからステレオ音声を出せるような構成とすることができる。あるいは、このような場合に代えて、夫々のスピーカ31aのうちの一方を重低音用スピーカ、もう一方を高音域用スピーカとし、上記音楽情報の再生の際において特殊な音響効果を出すことも可能である。例えば、音楽用プレーヤとして、携帯電話機20を使用した場合、夫々のスピーカ31aから前方50cm離間させた位置において、一般的な邦楽ポップ音楽を再生したときに、音圧レベルが30〜80dB(A)の範囲で聞き取れるように調整できる構成となっている。なお、この「音圧レベルdB(A)」とは、「音圧レベル(dB SPL)」を人間の耳に聞こえる実際の感度近い値に補正したA特性補正値のことである。なお、本第2実施形態では、スピーカ31aより再生される音源としては、32和音のPCM音源を使用したが、もちろん別の構成とすることも可能である。
【0078】
また、このような携帯電話機20を上記開状態とさせて、情報表示画面24でWEBサイトや動画を閲覧する場合に、上記2個のスピーカ31aのうちのヒンジ部23に近い方のスピーカ31aが低音を、ヒンジ部3から遠い方のスピーカ31aが中高音の音を出すような構成として、動画を鑑賞する際に特殊な音響効果を出すことも可能である。
【0079】
なお、本第2実施形態の携帯電話機20における情報表示画面24の周部及び夫々のスピーカ31aが内蔵されている突出部31を含む保護枠部28、さらにヒンジ部23の夫々の形成材料は、上記第1実施形態の携帯電話機10と同様に、Mg合金となっている。このように上記夫々の部分の形成材料としてMg合金が用いられていることにより、薄型化が図られながら高強度を維持し、かつ、軽量化も図ることができる。さらには、金属による電磁波遮断機能を有するため、樹脂製の形成材料が用いられるような場合と比べて、受話時に耳部へ伝えられる電磁波量を低減することができるという効果もある。
【0080】
次に、このような構成の携帯電話機20に内蔵されている電池を充電する充電スタンドについて説明する。図22は、携帯電話機20をその充電スタンド50に着脱可能に装備させた状態の概略図を示すものである。図22(A)が携帯電話機20及び充電スタンド50の正面図であり、図22(B)が同右側面図であり、図22(C)が同正面図において、携帯電話機20を充電スタンド50に装備させる直前における充電用の接続端子部の拡大図である。
【0081】
図22に示すように、充電スタンド50は、携帯電話機20を上記閉状態において充電可能に保持して、解除可能に装備させる端末保持部51と、この端末保持部51を、図22(B)に示すように、鉛直方向よりも僅かに傾斜させた状態で保持する保持台52とを備えている。このように充電スタンド50が構成されていることにより、充電時において、携帯電話機20がやや傾けられた状態で、端末保持部51に装備されながら、充電可能となっている。
【0082】
また、図22(A)に示すように、携帯電話機20は、上記閉状態において、第2の筐体22より露出されている情報表示画面24における第2表示領域24bに、電池残量、電波状態、日時など通信端末としての情報80と、上記「再生」等というような動作状態や曲名など音楽プレーヤとしての情報81が表示可能とされており、あた、充電スタンド50に携帯電話機20が装備された状態で、これらの情報80及び81が視認することが可能となっている。具体的には、上記閉状態において、第2表示領域24bが露出されている情報表示画面24の表面が鉛直上方向に対して約30度傾斜されるように、端末保持部51と保持台52との取り付け角度が調整されている。これにより、携帯電話機20を充電スタンド50に装備させて充電を行いながら、携帯電話機20の保護枠部28に備えられた2個のスピーカ31aを用いて、音楽情報等をステレオ音声にて再生しながら楽しむことができ、音声通話だけでなく音楽プレーヤ(あるいは録音機)としての用途において優れたものとすることができる。
【0083】
また、携帯電話機20が装備されていないこのような充電スタンド50の正面図を図23(A)に示し、その右側側面図を図23(B)に示す。図23に示すように、充電スタンド50において、端末保持部51は、その内側側面における図示左側部分に、携帯電話機20への充電の際の電力供給用の端子51aが複数備えられている。この夫々の端子51aは、図11及び図12に示す携帯電話機20の第2の筐体22の端部に備えられた複数の端子36と、充電スタンド50に装備された状態で接続可能となるように配置されて形成されている。さらに、端末保持部51は、当該充電中に携帯電話機20の夫々の端子36と、端末保持部51の夫々の端子51aとの接続が、振動等によって意図せず外れてしまわないように、端末保持部51の内側における図23(A)に示す右側端部には、突起部51bが設けられており、この突起部51bと携帯電話機20とが係合されてその装備位置を保持することが可能となっている。なお、充電スタンド50における端末支持部51及び保持台52の夫々の筐体は樹脂製となっている。
【0084】
さらに、このような充電スタンド50の変形例として、充電スタンド60の概略正面図を図24(A)に示し、その右側側面図を図24(B)に示す。図24に示すように、充電スタンド60は、情報表示画面24の表面に沿って傾斜させた状態で、携帯電話機20を装備させて充電することが可能となっている。このように、携帯電話機20を上記表面沿いの方向に傾斜させた状態で保持することができることにより、充電スタンド60側の電力供給のための夫々の端子61aと携帯電話機20の夫々の端子36との接続が、携帯電話機20の自重によって維持される構成とすることができる。
【0085】
なお、本第2実施形態の携帯電話機20では、通信用のアンテナはヒンジ部23への内蔵型としたが、他の部分に設置させるような構成とすることも可能である。
【0086】
また、本第2実施形態の携帯電話機20にデジタル式カメラを搭載し、上記閉状態でも撮影が可能なものとして、上記閉状態にて情報表示画面24における第2表示領域24bに撮影された映像を映し出して確認することができるような構成とすることも可能である。
【0087】
(第2の実施形態による効果)
上記第2実施形態によれば、上記第1実施形態による効果に加えて、さらに、以下のような種々の効果を得ることができる。
【0088】
まず、携帯電話機20の情報表示画面24の周部における保護枠部28に、音声伝達を目的とした2個のスピーカ31aが備えられていることにより、保護枠部28が単に情報表示画面24の保護部材として機能するだけでなく、音声伝達用機構部品としても機能するため、第1の筐体21のスペースを有効に活用することができ、携帯電話機20の薄肉化・小型化に有効なものとすることができる。
【0089】
また、保護枠部28における夫々のスピーカ31aが備えられている突出部31が、保護枠部28におけるその周辺部よりも情報表示画面24の表面に直交する方向に突出して形成されており、さらに、その突出の変位が連続的に変化する曲面から構成される山型状の形状に形成されていることにより、人間の耳部の窪み(耳介腔)にフィットし、夫々のスピーカ31aから発せられる通話中の音声を聞き取りやすくすることができる。
【0090】
また、保護枠部28における夫々のスピーカ31aが備えられている突出部31の山型状の断面形状の頂点が、その保護枠部28の周辺部より4mm以上であり、かつ、情報表示画面24の表面に直交する方向に突出されて形成されていることにより、さらに、人間の耳部の窪み(耳甲介腔)により良くフィットし、通話中の音声が聞き取りやすくすることができる。
【0091】
また、この突出部31における山型状の形状部分を情報表示画面24の表面に対して平行な面で切断した際の断面形状が、楕円形状(あるいは円形状であってもよい)を有していることにより、左右どちらの耳で受話動作を行っても違和感なく耳甲介腔にフィットさせることができる。なお、上記山型状の断面形状を他の形状とすることも可能であるが、人間の耳甲介腔の形状は、個人認証の手段にも使われるほど個人差が大きいため、複雑な形状とするより、比較的シンプルな形状とするほうがより効果的である。
【0092】
さらに、携帯電話機20において、保護枠部28に少なくとも2個以上のスピーカ31aが備えられており、上記閉状態で夫々のスピーカ31aが、第2の筐体22に覆われることなく露出されるように配置されていることにより、携帯電話機20が上記閉状態であっても、イヤホンを使用せずとも明瞭な音声を聞くことができる。さらに、2個以上のスピーカ31aによるステレオ音声や低音高音複合音声を聴くことができる。
【0093】
また、携帯電話機20が上記閉状態において、露出された状態にある情報表示画面24の第2表示領域24bに、時刻、着信履歴、電波状態のほかに、曲名の表示や「再生」等といった動作に関する表示をすることで、携帯電話機20を表示画面付き音楽プレーヤとしても使用することができる。また、本体にイヤホンジャックが装備されていれば、夫々のスピーカ31aを鳴らすことなく、イヤホンによる音楽鑑賞または通話を行うことができる。
【0094】
また、携帯電話機20を充電するための充電スタンド50を、携帯電話機20を上記閉状態にて装備可能とさせるとともに、上記装備させた状態で、情報表示画面24の第2表示領域24bが視認可能であるように構成されていることにより、携帯電話機20を充電スタンド50に装備させて充電を行っている間であっても、第2表示領域24bに表示された情報を視認することができ、例えば、日時、電波状態、着信履歴、メールの受信状況のほか、音楽プレーヤとして使用した際の曲名や「再生」等といった動作に関する情報を確認することができ、携帯電話機20における充電中の利便性を向上させることができる。
【0095】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0096】
【発明の効果】
本発明の上記第1態様によれば、情報表示画面を有する第1の筐体と、操作スイッチを有する第2の筐体とが、ヒンジ部で互いに開閉可能に構成された折畳式の移動体通信情報端末装置において、上記第1の筐体の上記情報表示画面が、閉状態において上記操作スイッチと対向される第1表示領域と、上記第1表示領域と隣接されて、上記閉状態において上記操作スイッチと対向されることがなく、上記第2の筐体より露出される第2表示領域とを備えていることにより、上記閉状態においても、上記第2表示領域に表示させた情報を視認可能とすることができる。例えば、上記閉状態において、上記第2表示領域に、電池残量や着信情報等の情報を表示させることで、上記折畳式の構造としたことによる弊害を防止し、上記移動体通信情報端末装置の利便性を向上させることができる。
【0097】
特に、このような上記閉状態での上記情報の視認による把握は、従来、上記第1の筐体の互いに対向する面に夫々情報表示画面を設ける、すなわち、2枚の情報表示画面を設けることにより行われていたため、上記第1の筐体の薄型化を阻害することとなっている。しかしながら、上記第1態様における上記移動体通信情報端末装置においては、1枚の上記情報表示画面に互いに隣接された上記第1表示領域と上記第2表示領域との2つの領域を備えさせて、さらに、上記開状態において、上記第2表示領域を上記第1表示領域と一体的な表示領域とさせていることにより、上記第1の筐体の薄型化を図ることができ、持ち運びの利便性を向上させることができるとともに、情報表示画面の大型化を図って表示される情報の視認性を良好とさせることができる。
【0098】
本発明の上記第2態様によれば、上記第1表示領域と上記第2表示領域とが、上記ヒンジ部の回転中心沿いの方向に互いに隣接されて配置されていることにより、上記操作スイッチを有する上記第2の筐体の上記方向沿いにおける幅寸法を、上記情報表示画面を有する上記第1の筐体の上記方向沿いにおける幅寸法よりも小さくすることができ、上記開状態における上記第2の筐体の保持性を良好としながら、上記第1の筐体の薄型化を図ること、及び、情報表示画面の大型化を達成することができる。
【0099】
本発明の上記第3態様によれば、上記開状態及び上記閉状態を検出可能な開閉状態検出部が備えられて、上記開閉状態検出部による上記開状態の検出により、上記第1表示領域と上記第2表示領域とを互いに一体的な表示領域として上記情報を表示させ、上記閉状態の検出により、上記第1表示領域と上記第2表示領域とを互いに分離するとともに、上記第1表示領域を非表示状態とさせて、かつ、上記第2表示領域を独立的な表示状態とさせることにより、上記閉状態においては、上記情報表示画面において、上記露出されている第2表示領域にのみ必要な情報を表示させて、また、上記開状態においては、上記情報表示画面の全面を用いて情報の表示を行うことができる。従って、上記閉状態においても必要な情報の視認を可能とし、かつ、上記開状態においては、上記大型化された情報表示画面の特徴を生かして、視認性を向上させることができ、上記折畳式の移動体通信情報端末装置における情報表示画面の視認性を開閉状態に拘らず良好なものとすることができる。
【0100】
本発明の上記第4態様によれば、上記情報表示画面において、上記第2表示領域の上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの幅寸法が、上記第1表示領域の上記幅寸法よりも小さく設定されていることにより、上記閉状態において、上記第2の筐体により覆われることなく露出される上記情報表示画面の領域を、必要最小限度とし、上記閉状態における上記移動体通信情報端末装置の持ち運びの利便性を担保することができる。
【0101】
本発明の上記第5態様によれば、上記閉状態において上記第2の筐体により覆われて、上記第1表示領域が保護されるように、上記第2の筐体における上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの幅が形成されていることにより、上記閉状態において、使用されない上記第1表示領域を上記第2の筐体により確実に覆って保護することができるとともに、上記第2表示領域を覆うことなく露出させて、上記必要な情報を表示させることができ、上記情報表示画面の保護と利便性の向上とを両立させることができる。
【0102】
本発明の上記第6態様によれば、上記第2の筐体における上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの上記幅の寸法が、30〜65mmの範囲のいずれかの幅寸法であることにより、上記操作スイッチを有する上記第2の筐体の上記開状態における保持性を良好とさせることができる。特に、一般的な大人が片手で携帯電話機などの上記移動体通信情報端末装置の上記第2の筐体を保持しながら上記操作スイッチを操作する場合に、上記幅寸法が30mm未満であると小さくて持ちにくく、逆に上記幅寸法が65mmを超える場合は、手のひら全体で上記移動体通信情報端末装置を支えなければならず、操作性が悪くなるためである。
【0103】
本発明の上記第7態様から上記第9態様によれば、上記第1の筐体の上記情報表示画面の周部の全部又は一部において、上記情報表示画面の表面に直交する方向に突出された画面保護枠部が形成されていることにより、上記情報表示画面の表面沿い方向あるいは当該方向から傾斜された方向等よりの外力が直接的に上記情報表示画面に付加されることを防止することができる。
【0104】
特に、上記閉状態において上記第2の筐体により覆われて保護されない状態にある上記情報表示画面における上記第2表示領域の周部の全部又は一部に、上記画面保護枠部が形成されていることにより、その効果はより有効なものとすることができる。
【0105】
また、上記画面保護枠部の突出方向における形成高さを2〜20mmの間の寸法とすることで、上記保護機能の確保と、上記第1の筐体の形成厚みの阻害の防止とを両立させて実現することができる。
【0106】
本発明の上記第10態様によれば、上記画面保護枠部に、音声伝達を目的とした1又は複数のスピーカが備えられていることにより、上記画面保護枠部が単に上記情報表示画面の保護部材として機能するだけでなく、音声伝達用機構部品としても機能させることができるため、上記第1の筐体のスペースを有効に活用することができ、上記移動体通信情報端末装置の薄型化や小型化に有効なものとすることができる。
【0107】
本発明の上記第11態様又は上記第12態様によれば、上記画面保護枠部において、上記情報表示画面の表面に直交する方向に、その周囲よりもさらに突出されたなだらかな形状を有する耳甲介腔挿入用の突出部が備えられ、上記1又は複数のスピーカのうちの少なくとも1つの上記スピーカが上記突出部の頂部に内蔵されていることにより、上記突出部を人間の耳部の窪み(耳介腔)に挿入してフィットさせて、上記スピーカから発せられる音声を聞き取りやすくすることができる。さらに、上記突出部の形状が、その突出の変位を連続的に変化させた曲面から構成される山型状の形状に形成されている場合にあっては、より人間の耳部の窪み(耳介腔)にフィットし、上記音声をさらに聞き取りやすくすることができる。
【0108】
また、上記突出部が、その上記画面保護枠部の周囲より4mm以上突出されていることにより、さらに、人間の耳部の窪み(耳甲介腔)により良くフィットし、上記音声を聞き取りやすくすることができる。
【0109】
本発明の上記第13態様によれば、上記1又は複数のスピーカのうちの少なくとも1の上記スピーカは、上記閉状態において上記操作スイッチと対向されることなく上記第2の筐体より露出されるように構成されていることにより、上記移動体通信情報端末装置が上記閉状態であっても、イヤホン等を使用せずとも明瞭な音声を聞くことができ、上記折畳式の構造を採用したことによる弊害を防止して、利便性を向上させることができる。
【0110】
本発明の上記第14態様によれば、上記第1の筐体における上記情報表示画面の周部近傍、又は、上記ヒンジ部の形成材料として、実用金属の中でも比強度の強いMg合金が用いられていることにより、軽量化による持ち運びの利便性と製品としての強度の向上とを両立させて実現可能としている。
【0111】
本発明の上記第15態様によれば、上記移動体通信情報端末装置が、市場において最も上記折畳式の構造が用いられている携帯電話機であることにより、上記夫々の態様による効果を有効に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる携帯電話機の斜視図であり、途中まで開いている状態を示している。
【図2】図1の上記携帯電話機が、閉じられた状態の斜視図である。
【図3】開状態とされた上記携帯電話機の正面図である。
【図4】図3の上記携帯電話機の側面図である。
【図5】図3の上記携帯電話機のX−X断面における断面図である。
【図6】閉状態とされた上記携帯電話機の正面図である。
【図7】図6の上記携帯電話機の側面図である。
【図8】図6の上記携帯電話機のY−Y断面における断面図である。
【図9】上記携帯電話機における保護枠部の部分拡大断面図である。
【図10】上記携帯電話機において、音声通話を行う場合の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態にかかる携帯電話機の斜視図であり、途中まで開いている状態を示している。
【図12】図11の上記携帯電話機が、閉じられた状態の斜視図である。
【図13】開状態とされた上記携帯電話機の正面図である。
【図14】図13の上記携帯電話機の側面図である。
【図15】図13の上記携帯電話機のZ−Z断面における断面図である。
【図16】閉状態とされた上記携帯電話機の正面図である。
【図17】図16の上記携帯電話機の側面図である。
【図18】図16の上記携帯電話機のW−W断面における断面図である。
【図19】人間の耳の概略構造を示す説明図である。
【図20】上記携帯電話機の保護枠部におけるスピーカが備えられている突出部の断面形状の拡大図である。
【図21】図20の上記保護枠部の部分のV−V断面の概略断面図である。
【図22】上記携帯電話機を充電スタンドに装備させた状態の外観図であり、(A)は携帯電話機及び充電スタンドの正面図であり、(B)は(A)の側面図であり、(C)は(A)の正面図において、携帯電話機を充電スタンドに装備させる直前の部分拡大図である。
【図23】(A)は上記充電スタンドの正面図であり、(B)は(A)の側面図である。
【図24】図22の充電スタンドの変形例にかかる充電スタンドの外観図であり、(A)は充電スタンドの正面図であり、(B)は(A)の側面図である。
【図25】従来の折畳式の携帯電話機の外観図であり、(A)は開状態における外観図であり、(B)は閉状態における外観図である。
【符号の説明】
1…第1の筐体、2…第2の筐体、3…ヒンジ部、4…情報表示画面、4a…第1表示領域、4b…第2表示領域、5…操作スイッチ、8…保護枠部、9…保護シート、10…携帯電話機、20…携帯電話機、21…第1の筐体、22…第2の筐体、23…ヒンジ部、24…情報表示画面、24a…第1表示領域、24b…第2表示領域、25…操作スイッチ、28…保護枠部、29…保護シート、31…突出部、31a…スピーカ、32…操作部、33…挿入部、36…端子、40…耳、44…耳甲介腔、50…充電スタンド、51…端末保持部、52…保持台。
Claims (15)
- 情報表示画面を一方の面に有する第1の筐体と、
操作スイッチを有する第2の筐体と、
上記第1の筐体と上記第2の筐体との夫々の端部に取り付けられて、上記第1の筐体の上記情報表示画面と上記第2の筐体の上記操作スイッチとを、互いに対向された閉状態と、互いに離間された開状態との間で開閉移動可能とするヒンジ部とを備える移動体通信情報端末装置であって、
上記情報表示画面は、
上記閉状態において上記操作スイッチと対向される第1表示領域と、
上記第1表示領域と隣接されて、上記開状態において上記第1表示領域と一体的な表示領域とされ、かつ、上記閉状態において上記操作スイッチと対向されることなく、表示される情報を視認可能に上記第2の筐体より露出される第2表示領域とを備えることを特徴とする移動体通信情報端末装置。 - 上記第1の筐体の上記情報表示画面において、上記ヒンジ部における上記開閉移動の回転中心沿いの方向に、上記第1表示領域と上記第2表示領域とが隣接されて配置されいる請求項1に記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記第1の筐体と上記第2の筐体との上記開状態又は上記閉状態の少なくともいずれか一方を検出することにより、上記開状態及び上記閉状態を検出可能な開閉状態検出部を備え、
上記開閉状態検出部による上記開状態の検出により、上記情報表示画面において、上記第1表示領域と上記第2表示領域とを互いに一体的な表示領域として上記情報を表示させ、上記閉状態の検出により、上記情報表示画面において、上記第1表示領域と上記第2表示領域とを互いに分離するとともに、上記第1表示領域を非表示状態とさせて、かつ、上記第2表示領域を独立的な表示状態とさせる請求項1又は2に記載の移動体通信情報端末装置。 - 上記情報表示画面において、上記第2表示領域の上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの幅寸法は、上記第1表示領域の上記幅寸法よりも小さい請求項1から3のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記閉状態において上記第2の筐体により覆われて、上記第1表示領域が保護されるように、上記第2の筐体における上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの幅が形成されている請求項2から4のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記第2の筐体における上記ヒンジ部の上記回転中心沿いの上記幅の寸法が、30〜65mmの範囲のいずれかの幅寸法である請求項5に記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記第1の筐体の上記情報表示画面の周部の全部又は一部において、上記情報表示画面の表面に直交する方向に突出された画面保護枠部が形成されている請求項1から6のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記画面保護枠部は、上記情報表示画面の表面に直交する方向に2〜20mmの範囲のいずれかの高さ寸法で突出されて形成されている請求項7に記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記画面保護枠部は、上記情報表示画面における上記第2表示領域の周部の全部又は一部に形成されている請求項7又は8に記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記画面保護枠部に、1又は複数のスピーカが備えられている請求項7から9のいずれか1つに記載の移動通信情報端末装置。
- 上記画面保護枠部において、上記情報表示画面の表面に直交する方向に、その周囲よりもさらに突出されたなだらかな形状を有する耳甲介腔挿入用の突出部が備えられ、上記1又は複数のスピーカのうちの少なくとも1つの上記スピーカが上記突出部の頂部に内蔵されている請求項10に記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記突出部は、上記画面保護枠部におけるその周囲よりも4mm以上突出されている請求項11に記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記1又は複数のスピーカのうちの少なくとも1の上記スピーカは、上記閉状態において上記操作スイッチと対向されることなく上記第2の筐体より露出される請求項10から12のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記第1の筐体における上記情報表示画面の周部近傍、又は、上記ヒンジ部の形成材料として、Mg合金が用いられている請求項1から13のいずれか1つに記載の移動体通信情報端末装置。
- 上記移動体通信情報端末装置が携帯電話機である請求項1から14のいずれか1つに記載の上記移動体通信情報端末装置。
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WO2018105386A1 (ja) * | 2016-12-09 | 2018-06-14 | 株式会社ソシオネクスト | 中継装置 |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002374045A patent/JP2004207961A/ja active Pending
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