JP2004202386A - ボイラブロー水の中和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボイラから排出されたボイラブロー水を、簡易に効率的に、しかも安定に中和することのできるボイラブロー水の中和装置を提供する。
【解決手段】ボイラから排出されるボイラブロー水を蓄えると共に、このボイラブロー水中に前記ボイラからの排ガスを放出して該ボイラブロー水を中和する中和槽を備えたものであって、特に中和槽に蓄えられたボイラブロー水のpH値に応じて該ボイラブロー水中に、予め炭酸ガスボンベ等として準備された炭酸ガスを放出する中和処理支援手段を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】ボイラから排出されるボイラブロー水を蓄えると共に、このボイラブロー水中に前記ボイラからの排ガスを放出して該ボイラブロー水を中和する中和槽を備えたものであって、特に中和槽に蓄えられたボイラブロー水のpH値に応じて該ボイラブロー水中に、予め炭酸ガスボンベ等として準備された炭酸ガスを放出する中和処理支援手段を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラから排出されるアルカリ性の高いボイラブロー水を上記ボイラからの排ガスを用いて中和するボイラブロー水の中和装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
ボイラから排出されるボイラブロー水は、そのボイラ水系を循環した水に含まれる薬剤等の濃縮/分解によって強いアルカリ性を示す。このようなボイラブロー水をそのまま河川等に排水することは環境汚染の要因となるので、所定の排水基準を満たすように何等かの手法により中和する必要がある。このようなボイラブロー水の中和技術の1つに、ボイラからの排ガスを用いて上記ボイラブロー水を中和する技術がある(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−293484号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらボイラからの排ガス中に含まれる炭酸ガス(CO2)の量は、ボイラの運転(燃焼)状態によって変化することが否めない。これ故、ボイラブロー水を中和するに必要な炭酸ガス量を、上記排ガスから常に安定に確保し得るとは限らない。しかも排ガス中に含まれる炭酸ガスの全てをボイラブロー水の中和に利用できるとは限らない。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、ボイラから排出されたボイラブロー水を、簡易に効率的に、しかも安定に中和することのできるボイラブロー水の中和装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係るボイラブロー水の中和装置は、ボイラから排出されるボイラブロー水を蓄えると共に、このボイラブロー水中に前記ボイラからの排ガスを放出して該ボイラブロー水を中和する中和槽を備えたものであって、
特に上記中和槽に蓄えられたボイラブロー水のpH値に応じて該ボイラブロー水中に予め準備された炭酸ガスを放出する中和処理支援手段を備えたことを特徴としている。
【0007】
ちなみに前記中和処理支援手段は、ガスボンベに充填されて供給される炭酸ガスを、前記中和槽に蓄えられたボイラブロー水中に選択的に曝気するものからなる。また或いは前記中和処理支援手段は、前記ボイラの燃焼状態に応じて該ボイラの排ガス中から余剰炭酸ガスを回収して蓄積する回収手段を備え、回収して蓄積した炭酸ガスを前記中和槽に蓄えられたボイラブロー水中に選択的に曝気するものとして実現される。
【0008】
本発明の好ましい態様は、前記中和槽は、前記ボイラから排出されたボイラブロー水を貯留する原水槽を介して上記ボイラブロー水が供給されるように設けられる。そしてこの中和槽にて中和処理したボイラブロー水をそのpH値に応じて上記原水槽に選択的に戻す手段を備え、前記原水槽との間で前記ボイラブロー水を循環させながら中和処理するように構成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るボイラブロー水の中和装置について説明する。
図1はこの実施形態に係る中和装置の全体的な概略構成図である。この中和装置は、基本的にはボイラ1から排水されたボイラブロー水を貯留する原水槽11と、この原水槽11からポンプ12を介して供給される上記ボイラブロー水を貯留し、貯留したボイラブロー水中に前記ボイラ1からの排ガス(CO2)を放出(曝気)して該ボイラブロー水を中和する中和槽13とを備える。
【0010】
ちなみに上記排ガスのボイラーブロー水中への放出は、ボイラ1からの排ガス(CO2)の全部またはその一部を、例えばポンプ14を用いて加圧し、この加圧した排ガスを前記中和槽13の底部に組み込まれた吹出配管15から泡状にバブリングして行われる。このようにしてバブリングした排ガスがボイラブロー水に溶解することにより、その中和が行われる。
【0011】
そして中和槽13にて中和処理されたボイラブロー水は、該中和槽13に組み込まれたpHセンサ16により計測されるpH値から所定の排水基準を満たすことが確認されたとき、その排水路に設けられた排水バルブ17を介して処理済みの排水(処理水)として外部に排出される。しかし上記pH値から、その中和が不十分であると判定された場合には、前記排水路から還流バルブ18を介して分流される還流路を介して前記原水槽11に戻される。即ち、ボイラ1から取り出されたボイラブロー水は、前述したポンプ12と還流バルブ18とを介して前記原水槽11と中和槽13との間で適宜循環されるようになっている。
【0012】
尚、前記原水槽11は、ボイラ1から取り出された高温のボイラブロー水を所定時間に亘って貯留することで放熱させ、これによって中和処理に供するボイラブロー水を冷却する役割を担う。またこの原水槽11には、適宜補給水が供給されて上記ボイラブロー水の冷却が促進されると共にその希釈が行われる。また前記原水槽11に他の設備からの排水を導いて、前記ボイラブロー水と共に廃水処理することも勿論可能である。
【0013】
ところで前述したポンプ12による原水槽11から中和槽13へのボイラブロー水の供給は、前記原水槽11に設けられた温度センサ19により検出されるボイラブロー水の温度に応じて廃水管理制御部20により制御される。またこの廃水管理制御部20は、前記pHセンサ16により検出されるボイラブロー水のpH値に応じて前記バルブ17,18を選択的に開弁する機能、即ち、中和槽13から排出されるボイラブロー水を外部に排出するか、或いは原水槽11に戻すかを制御する機能も備えている。
【0014】
このような基本的な機能に加えて上記廃水管理制御部20は、前記排ガス中に含まれる炭酸ガス成分とは別に、予め準備した炭酸ガス(CO2)を前記中和槽13に貯留されたボイラブロー水中に放出することで該ボイラブロー水の中和を促進させる中和処理支援機能を備えている。上記炭酸ガスは、例えばボンベ21に充填された状態で入手されるもので、該ボンベ21はバルブ22を介して前記吹出配管15に連結される。そして前記pHセンサ16により検出されるボイラブロー水のpH値に従って該ボイラブロー水を中和するに必要な排ガス量が不足すると判定されたとき、前記バルブ22が開放されて前記ボンベ21に充填されている炭酸ガス(CO2)が前記吹出配管15に導かれてボイラブロー水中に放出される。
【0015】
尚、ボイラ1から排出される排ガス中に含まれる炭酸ガスを利用する排ガス回収装置25を備える場合には、例えば前記ボイラ1の運転(燃焼)状態をモニタする燃焼状態検出部26の出力に応じて、上記排ガス回収装置25により排ガスを回収し、これを蓄積しておくようにしても良い。即ち、前記ボイラ1から大量の排ガスが排出されるとき、或いは前記中和槽13に排ガスを導入する必要がないときに前記排ガス中の炭酸ガスを前記排ガス回収装置25を用いて回収する。そして中和槽13に導入する排ガス中の炭酸ガス量が不足するときに、上記排ガス回収装置25に蓄積した炭酸ガスをバルブ27を介して中和槽13に導くようにしても良い。このような排ガス回収装置25を備えれば、ボイラブロー水を中和するとき以外において、大気中に放出される炭酸ガス量を減らすことができる等の二次的な効果も奏せられる。
【0016】
かくして上述した中和処理支援機能を備えて構成される中和装置によれば、排ガス中に含まれる炭酸ガス量が、ボイラブロー水を効率的に中和するに必要な量に満たない場合、炭酸ガスボンベ21または排ガス回収装置25に予め準備した炭酸ガスを前記中和槽13に供給することでその中和処理を促進することができるので、簡易にして効果的に、しかも短時間でボイラブロー水を廃水処理(中和処理)することができる。
【0017】
更には中和槽13から排出されるボイラブロー水のpH値が高い場合には、そのボイラーブロー水を原水槽11に戻すことで再度中和槽13に送り込み、その中和処理を繰り返し施すことができるので、ボイラブロー水の中和精度を容易に高めることができる。また上述したボイラブロー水の循環系を備えれば、中和槽13にて中和したボイラブロー水にて、原水槽11に残されているpH値の高いボイラブロー水を希釈しながら中和槽13に導くことが可能となるので、この点でもその中和処理効率を高めることができる等の効果が奏せられる。そして中和槽13によりボイラブロー水がほぼ完全に中和されたとき、これを外部に排水するようにすれば所定の排水基準を十分に満たすことが可能となるので、環境汚染の問題を効果的に回避することが可能となる。
【0018】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば炭酸ガスボンベ21からの炭酸ガスの導入による中和処理支援は、pHセンサ16により検出されるpH値に従ってリアルタイムに実行する必要はなく、上述した循環系でのボイラブロー水の循環速度(循環所要時間)等に応じて実行するようにしても良い。またpH値に応じて前記炭酸ガスボンベ21から供給する炭酸ガス量を調整しても良いことは言うまでもない。更には原水槽11や中和槽13の容量については、ボイラ1の設備仕様に応じて定めれば良いものである。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ボイラからの排ガスを利用して上記ボイラからのブロー水を中和処理するに際して、中和処理されたボイラブロー水のpH値に応じて、上記排ガス系とは別に予め準備した炭酸ガスを上記ボイラブロー水中に放出する中和処理支援機能を備えるので、排ガス中に含まれる炭酸ガス量が不足するような場合であっても上記ボイラブロー水を安定に、しかも確実に中和することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。しかも上記炭酸ガスについては、炭酸ガスボンベ等として容易に準備することができるので、さほど大きな設備負担となることがなく、既存の設備にも容易に組み込むことができる等の効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るボイラブロー水の中和装置の要部概略構成図。
【符号の説明】
11 原水槽
12 ポンプ
13 中和槽
16 pHセンサ
18 還流バルブ
20 廃水処理制御部
21 炭酸ガスボンベ(中和処理支援手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラから排出されるアルカリ性の高いボイラブロー水を上記ボイラからの排ガスを用いて中和するボイラブロー水の中和装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
ボイラから排出されるボイラブロー水は、そのボイラ水系を循環した水に含まれる薬剤等の濃縮/分解によって強いアルカリ性を示す。このようなボイラブロー水をそのまま河川等に排水することは環境汚染の要因となるので、所定の排水基準を満たすように何等かの手法により中和する必要がある。このようなボイラブロー水の中和技術の1つに、ボイラからの排ガスを用いて上記ボイラブロー水を中和する技術がある(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−293484号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらボイラからの排ガス中に含まれる炭酸ガス(CO2)の量は、ボイラの運転(燃焼)状態によって変化することが否めない。これ故、ボイラブロー水を中和するに必要な炭酸ガス量を、上記排ガスから常に安定に確保し得るとは限らない。しかも排ガス中に含まれる炭酸ガスの全てをボイラブロー水の中和に利用できるとは限らない。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、ボイラから排出されたボイラブロー水を、簡易に効率的に、しかも安定に中和することのできるボイラブロー水の中和装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係るボイラブロー水の中和装置は、ボイラから排出されるボイラブロー水を蓄えると共に、このボイラブロー水中に前記ボイラからの排ガスを放出して該ボイラブロー水を中和する中和槽を備えたものであって、
特に上記中和槽に蓄えられたボイラブロー水のpH値に応じて該ボイラブロー水中に予め準備された炭酸ガスを放出する中和処理支援手段を備えたことを特徴としている。
【0007】
ちなみに前記中和処理支援手段は、ガスボンベに充填されて供給される炭酸ガスを、前記中和槽に蓄えられたボイラブロー水中に選択的に曝気するものからなる。また或いは前記中和処理支援手段は、前記ボイラの燃焼状態に応じて該ボイラの排ガス中から余剰炭酸ガスを回収して蓄積する回収手段を備え、回収して蓄積した炭酸ガスを前記中和槽に蓄えられたボイラブロー水中に選択的に曝気するものとして実現される。
【0008】
本発明の好ましい態様は、前記中和槽は、前記ボイラから排出されたボイラブロー水を貯留する原水槽を介して上記ボイラブロー水が供給されるように設けられる。そしてこの中和槽にて中和処理したボイラブロー水をそのpH値に応じて上記原水槽に選択的に戻す手段を備え、前記原水槽との間で前記ボイラブロー水を循環させながら中和処理するように構成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るボイラブロー水の中和装置について説明する。
図1はこの実施形態に係る中和装置の全体的な概略構成図である。この中和装置は、基本的にはボイラ1から排水されたボイラブロー水を貯留する原水槽11と、この原水槽11からポンプ12を介して供給される上記ボイラブロー水を貯留し、貯留したボイラブロー水中に前記ボイラ1からの排ガス(CO2)を放出(曝気)して該ボイラブロー水を中和する中和槽13とを備える。
【0010】
ちなみに上記排ガスのボイラーブロー水中への放出は、ボイラ1からの排ガス(CO2)の全部またはその一部を、例えばポンプ14を用いて加圧し、この加圧した排ガスを前記中和槽13の底部に組み込まれた吹出配管15から泡状にバブリングして行われる。このようにしてバブリングした排ガスがボイラブロー水に溶解することにより、その中和が行われる。
【0011】
そして中和槽13にて中和処理されたボイラブロー水は、該中和槽13に組み込まれたpHセンサ16により計測されるpH値から所定の排水基準を満たすことが確認されたとき、その排水路に設けられた排水バルブ17を介して処理済みの排水(処理水)として外部に排出される。しかし上記pH値から、その中和が不十分であると判定された場合には、前記排水路から還流バルブ18を介して分流される還流路を介して前記原水槽11に戻される。即ち、ボイラ1から取り出されたボイラブロー水は、前述したポンプ12と還流バルブ18とを介して前記原水槽11と中和槽13との間で適宜循環されるようになっている。
【0012】
尚、前記原水槽11は、ボイラ1から取り出された高温のボイラブロー水を所定時間に亘って貯留することで放熱させ、これによって中和処理に供するボイラブロー水を冷却する役割を担う。またこの原水槽11には、適宜補給水が供給されて上記ボイラブロー水の冷却が促進されると共にその希釈が行われる。また前記原水槽11に他の設備からの排水を導いて、前記ボイラブロー水と共に廃水処理することも勿論可能である。
【0013】
ところで前述したポンプ12による原水槽11から中和槽13へのボイラブロー水の供給は、前記原水槽11に設けられた温度センサ19により検出されるボイラブロー水の温度に応じて廃水管理制御部20により制御される。またこの廃水管理制御部20は、前記pHセンサ16により検出されるボイラブロー水のpH値に応じて前記バルブ17,18を選択的に開弁する機能、即ち、中和槽13から排出されるボイラブロー水を外部に排出するか、或いは原水槽11に戻すかを制御する機能も備えている。
【0014】
このような基本的な機能に加えて上記廃水管理制御部20は、前記排ガス中に含まれる炭酸ガス成分とは別に、予め準備した炭酸ガス(CO2)を前記中和槽13に貯留されたボイラブロー水中に放出することで該ボイラブロー水の中和を促進させる中和処理支援機能を備えている。上記炭酸ガスは、例えばボンベ21に充填された状態で入手されるもので、該ボンベ21はバルブ22を介して前記吹出配管15に連結される。そして前記pHセンサ16により検出されるボイラブロー水のpH値に従って該ボイラブロー水を中和するに必要な排ガス量が不足すると判定されたとき、前記バルブ22が開放されて前記ボンベ21に充填されている炭酸ガス(CO2)が前記吹出配管15に導かれてボイラブロー水中に放出される。
【0015】
尚、ボイラ1から排出される排ガス中に含まれる炭酸ガスを利用する排ガス回収装置25を備える場合には、例えば前記ボイラ1の運転(燃焼)状態をモニタする燃焼状態検出部26の出力に応じて、上記排ガス回収装置25により排ガスを回収し、これを蓄積しておくようにしても良い。即ち、前記ボイラ1から大量の排ガスが排出されるとき、或いは前記中和槽13に排ガスを導入する必要がないときに前記排ガス中の炭酸ガスを前記排ガス回収装置25を用いて回収する。そして中和槽13に導入する排ガス中の炭酸ガス量が不足するときに、上記排ガス回収装置25に蓄積した炭酸ガスをバルブ27を介して中和槽13に導くようにしても良い。このような排ガス回収装置25を備えれば、ボイラブロー水を中和するとき以外において、大気中に放出される炭酸ガス量を減らすことができる等の二次的な効果も奏せられる。
【0016】
かくして上述した中和処理支援機能を備えて構成される中和装置によれば、排ガス中に含まれる炭酸ガス量が、ボイラブロー水を効率的に中和するに必要な量に満たない場合、炭酸ガスボンベ21または排ガス回収装置25に予め準備した炭酸ガスを前記中和槽13に供給することでその中和処理を促進することができるので、簡易にして効果的に、しかも短時間でボイラブロー水を廃水処理(中和処理)することができる。
【0017】
更には中和槽13から排出されるボイラブロー水のpH値が高い場合には、そのボイラーブロー水を原水槽11に戻すことで再度中和槽13に送り込み、その中和処理を繰り返し施すことができるので、ボイラブロー水の中和精度を容易に高めることができる。また上述したボイラブロー水の循環系を備えれば、中和槽13にて中和したボイラブロー水にて、原水槽11に残されているpH値の高いボイラブロー水を希釈しながら中和槽13に導くことが可能となるので、この点でもその中和処理効率を高めることができる等の効果が奏せられる。そして中和槽13によりボイラブロー水がほぼ完全に中和されたとき、これを外部に排水するようにすれば所定の排水基準を十分に満たすことが可能となるので、環境汚染の問題を効果的に回避することが可能となる。
【0018】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば炭酸ガスボンベ21からの炭酸ガスの導入による中和処理支援は、pHセンサ16により検出されるpH値に従ってリアルタイムに実行する必要はなく、上述した循環系でのボイラブロー水の循環速度(循環所要時間)等に応じて実行するようにしても良い。またpH値に応じて前記炭酸ガスボンベ21から供給する炭酸ガス量を調整しても良いことは言うまでもない。更には原水槽11や中和槽13の容量については、ボイラ1の設備仕様に応じて定めれば良いものである。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ボイラからの排ガスを利用して上記ボイラからのブロー水を中和処理するに際して、中和処理されたボイラブロー水のpH値に応じて、上記排ガス系とは別に予め準備した炭酸ガスを上記ボイラブロー水中に放出する中和処理支援機能を備えるので、排ガス中に含まれる炭酸ガス量が不足するような場合であっても上記ボイラブロー水を安定に、しかも確実に中和することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。しかも上記炭酸ガスについては、炭酸ガスボンベ等として容易に準備することができるので、さほど大きな設備負担となることがなく、既存の設備にも容易に組み込むことができる等の効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るボイラブロー水の中和装置の要部概略構成図。
【符号の説明】
11 原水槽
12 ポンプ
13 中和槽
16 pHセンサ
18 還流バルブ
20 廃水処理制御部
21 炭酸ガスボンベ(中和処理支援手段)
Claims (4)
- ボイラから排出されるボイラブロー水を蓄えると共に、このボイラブロー水中に前記ボイラからの排ガスを放出して該ボイラブロー水を中和する中和槽と、
この中和槽に蓄えられたボイラブロー水のpH値に応じて該ボイラブロー水中に予め準備された炭酸ガスを放出する中和処理支援手段と
を具備したことを特徴とするボイラブロー水の中和装置。 - 前記中和処理支援手段は、ガスボンベに充填されて供給される炭酸ガスを、前記中和槽に蓄えられたボイラブロー水中に曝気するものである請求項1に記載のボイラブロー水の中和装置。
- 前記中和処理支援手段は、前記ボイラの燃焼状態に応じて該ボイラの排ガス中から余剰炭酸ガスを回収して蓄積する回収手段を備え、回収して蓄積した炭酸ガスを前記中和槽に蓄えられたボイラブロー水中に曝気するものである請求項1に記載のボイラブロー水の中和装置。
- 前記中和槽は、原水槽を介して前記ボイラから排出されるボイラブロー水が供給されるものであって、中和処理したボイラブロー水をそのpH値に応じて上記原水槽に還流させる手段を備えたものである請求項1に記載のボイラブロー水の中和装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374944A JP2004202386A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | ボイラブロー水の中和装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374944A JP2004202386A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | ボイラブロー水の中和装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004202386A true JP2004202386A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32812818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002374944A Withdrawn JP2004202386A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | ボイラブロー水の中和装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004202386A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006192386A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Miura Co Ltd | 中和装置 |
JP2009279465A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-12-03 | Toyobo Engineering Kk | アルカリ排水中和装置 |
JP2012132618A (ja) * | 2010-12-21 | 2012-07-12 | Miura Co Ltd | ボイラブロー水の熱回収システム |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002374944A patent/JP2004202386A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006192386A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Miura Co Ltd | 中和装置 |
JP4538799B2 (ja) * | 2005-01-14 | 2010-09-08 | 三浦工業株式会社 | 中和装置 |
JP2009279465A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-12-03 | Toyobo Engineering Kk | アルカリ排水中和装置 |
JP2012132618A (ja) * | 2010-12-21 | 2012-07-12 | Miura Co Ltd | ボイラブロー水の熱回収システム |
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