JP2004201839A - 超音波痩身装置 - Google Patents
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- A61N2007/0004—Applications of ultrasound therapy
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Abstract
【課題】痩身に効果があり、且つ、身体深部の内臓等に影響を及ぼすことのない安全な条件で超音波を照射する超音波痩身装置を提供する。
【解決手段】超音波振動子2を有しており身体5の所望部位6に当てた状態で該所望部位6に向けて超音波を照射する超音波発生部3と、超音波振動子2を制御する制御部4とを備えた超音波痩身装置1において、超音波発生部3から照射する超音波の周波数を0.7MHz以上とし、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときの照射パワーを0.8W/cm2以下とし、周波数が1.3MHzを超えるときの照射パワーを3W/cm2以下とする。
【選択図】 図1
【解決手段】超音波振動子2を有しており身体5の所望部位6に当てた状態で該所望部位6に向けて超音波を照射する超音波発生部3と、超音波振動子2を制御する制御部4とを備えた超音波痩身装置1において、超音波発生部3から照射する超音波の周波数を0.7MHz以上とし、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときの照射パワーを0.8W/cm2以下とし、周波数が1.3MHzを超えるときの照射パワーを3W/cm2以下とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を用いて全身、或いは、痩せたい部位を局所的に痩身させる超音波痩身装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
痩身装置として、超音波、低周波電気、高周波、圧、温熱等の様々な物理的刺激を用いるものが従来から提供されているが、そのなかでも近年は超音波による痩身装置の開発が進んでいる(特許文献1〜3参照)。超音波はその特性上、周波数が低くなる程に身体深部に多くのエネルギが到達し、周波数が高くなる程に身体浅部でのエネルギ消費率が多くなり身体深部への影響は少なくなることが知られている。また、周波数が低ければキャビテ−ション作用により生体組織に悪影響を及ぼすことも明らかになっている。この為、超音波を生体に作用させるには、その効果と安全性に充分注意しなくてはならないのは当然であるが、従来の痩身装置は科学的根拠に基づいて超音波の照射条件を決定したものとは言い難く、キャビテ−ションが発生し易い照射条件を含んでいたりして安全性の面で問題があった。また、周波数が低いために連続使用した場合には身体深部にまで超音波のエネルギが到達して身体内部の骨や内臓の温度を上昇させる恐れがあり、やはり安全面には問題があった。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−89058号公報
【特許文献2】
特開平3−123559号公報
【特許文献3】
国際公開第99/39677号パンフレット
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、痩身に効果があり、且つ、身体深部の内臓等に影響を及ぼすことのない安全な周波数と出力パワーの範囲内で超音波を照射する超音波痩身装置を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明を、超音波振動子を有しており身体の所望部位に当てた状態で該所望部位に向けて超音波を照射する超音波発生部と、超音波振動子を制御する制御部とを備えた超音波痩身装置において、超音波発生部から照射する超音波の周波数を0.7MHz以上としたことを特徴としたものとする。生体各組織における超音波の照射パワーが半減する深さ(半価層)を考慮すれば、筋肉よりも深部の内臓等にまで到達した時点での超音波の照射パワーは周波数が高くなる程に小さくなることが分かるので、このような照射条件にすることで、内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、また、キャビテ−ションの発生を抑制することができて、安全で且つ痩身に効果のある超音波痩身装置となるものである。
【0006】
また、超音波発生部から照射する超音波の周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときの照射パワーを0.8W/cm2以下とすることも好ましく、同様の半価層を考慮して周波数が比較的低い場合はこのような照射条件にすることで、内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、安全で且つ痩身に効果のある超音波痩身装置となるものである。
【0007】
また、超音波発生部から照射する超音波の周波数が1.3MHzを超えるときの照射パワーを3W/cm2以下とすることも好ましく、同様の半価層を考慮して周波数が比較的高い場合はこのような照射条件にすることで、内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、安全で且つ痩身に効果のある超音波痩身装置となるものである。
【0008】
また、身体の皮膚表面から内臓や骨までの距離を検知する検知部を備え、制御部での超音波振動子の制御を、検知部の結果に対応した周波数及び照射パワーで超音波を照射させるものとすることも好ましく、このようにすることで、超音波の影響が内臓や骨にまで及ぶことを確実に防止することができ、更に安全で且つ痩身に効果のある超音波痩身装置となるものである。
【0009】
また、上記超音波痩身装置が全身痩身用であることも好ましく、このようにすることで、使用者の全身を安全且つ効果的に痩身することのできる超音波痩身装置となるものである。
【0010】
また、上記超音波痩身装置が部分痩身用であることも好ましく、このようにすることで、使用者が痩せたいと考えている所望部位を安全且つ効果的に痩身することのできる超音波痩身装置となるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
身体についた余分な脂肪を落す為には、まず脂肪を分解し、更にこの分解した脂肪を燃焼させる必要がある。
【0013】
脂肪分解は、カテコールアミンを分泌させることで行われる。カテコールアミンは、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの3物質の総称であり、身体の中で特に痩せたい部位の交感神経を超音波で刺激することで、交感神経末端や副腎臓質からカテコールアミンを分泌させると共にこの分泌を促進させることができる。なお、図4に示す人モニター実験の6名平均の結果により、痩せたい部位に周波数1MHzで照射パワー0.5〜0.8W/cm2の超音波を照射するとカテコールアミン(ノルアドレナリン)が分泌されることが確認されている。
【0014】
また、脂肪の燃焼についても、超音波による刺激で脂肪層や筋肉層にある脱共役蛋白質ファミリー(Uncoupling Protein:UCP)のうちUCP3を特に活性化させれば、分解された脂肪を燃焼し易くなるということが分かっている。
【0015】
ここで、交感神経末端は皮膚の深部(真皮層)に存在し、皮膚表面からの深さは1〜2mm程度である。また、脂肪層や筋肉層は皮膚表面から2〜3cm程度の深さにあるので、例えば0.7〜1MHz周辺の周波数の超音波を照射すれば5cm程度の深さまで到達して痩身効果を得るには充分である。但し、内臓等への影響を考慮すると、皮膚表面での照射パワーは0.8W/cm2以下として内臓等での照射量は低く抑え、安全性を確保することが好ましい。周波数が0.7MHzより低い場合においてはキャビテ−ションの影響も考えられるので照射パワーを0.8W/cm2以下とすることが好ましいのだが、それでは痩身効果が得られないと考えられる。つまり、内臓等にまで影響を及ぼすことなく安全に且つ効率良く痩身効果を得るには、超音波の周波数を0.7MHz以上とする必要がある。
【0016】
ここで、表1には、周波数による半価層の違いを生体組織毎に示しており、表2と表3には、照射パワーが1W/cm2、0.8W/cm2の超音波を皮膚表面に照射した場合に照射パワーが減衰してゆく様子を表1の半価層を基に算出したものをそれぞれ示している。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
表1〜表3からも、筋肉よりも深部の内臓等にまで到達した時点での照射パワーは、照射時の照射パワーが同一であれば周波数が高い程に小さくなることが分かり、また、周波数が一定であれば照射時の照射パワーが大きい程に大きくなることが分かる。そして、周波数や照射パワーといった超音波の照射条件は、上記のように周波数を0.7MHz以上とすることに加えて、半価層を考慮して、交感神経や脱共役蛋白質ファミリーを効果的に刺激し且つ身体深部の内臓にまでは影響を及ぼすことのないような範囲内に決定しなければならない。具体的には、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときには内臓等への超音波の影響を考慮して照射パワーを0.8W/cm2以下に抑え、周波数が1.3MHzを超える場合には、上記のように高周波数の場合は照射パワーが深部にまで伝わり難くなることを考慮して、照射パワーを3W/cm2以下に抑えるようにする。
【0021】
このように、身体の痩せたい部位に向けて超音波を照射して照射部位の骨格筋に存在する共役蛋白質ファミリーを活性化させることで、局所的に高い痩身効果が得られるが、全身痩身を行う場合には、全身の熱産生を制御する褐色脂肪細胞が存在する肩甲骨下部、腋窩部、後頸部などに超音波を照射することで、高い全身痩身効果が得られるものである。
【0022】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって説明する。
【0023】
(実施例1)図1に示すように、超音波振動子2を有する超音波発生部3と、この超音波振動子2を制御する制御部4とを具備する超音波痩身装置1を用い、身体5の中で痩せたいと考える所望部位6の表面に超音波発生部3を当てた状態で、超音波を照射する。ここで、超音波発生部3と所望部位6との間には、超音波伝達媒体としてジェル7を塗布しておくことが好ましい。このジェル7は、通常の超音波診察で用いるものと同様のものであり、例えばカルボキシル・メチル・セルロースに水を保持させた親水性のものであったり、また、その内部にカフェインやカプサイシン等の脂肪分解を促進するものや痩身効果が得られるような成分が含まれているものであってもよい。
【0024】
しかして、上記超音波痩身装置1の超音波発生部3から照射された超音波は、ジェル7を通過し、所望部位6において皮膚内の感覚器を刺激して交感神経を亢進させ、その結果としてカテコールアミンを分泌させて脂肪分解を行わせる。更に、超音波は脂肪層や筋肉層にまで到達し、脂肪層及び筋肉層内の脱共役蛋白質ファミリー(熱産生蛋白質)を超音波の刺激により活性化させ、その結果として分解された脂肪を効率良く燃焼させて局所的に高い痩身効果を得ることができるものである。
【0025】
また、超音波発生部3を上記のように部分痩身に用いるのでなく、褐色脂肪細胞の存在する肩甲骨下部、腋窩部、後頸部といった全身痩身用の所望部位の表面に当てた状態で超音波を照射すれば、褐色脂肪細胞を亢進させて全身の熱生産性を高めることができ、つまりは超音波痩身装置1を全身痩身に用いることができるものである。
【0026】
ここで、制御部4により、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内では0.8W/cm2以下の照射パワーで、超音波の周波数が1.3MHzを超える周波数であれば3W/cm2以下の照射パワーで超音波照射するように超音波振動子2を制御するが、この制御方法は手動でも自動でもよいものとする。
【0027】
(実施例2)図2に示すように、超音波振動子12aを有する超音波発生部13aと、超音波振動子12bを有する超音波発生部13bと、各超音波振動子13a,13bを制御する制御部14とを具備する超音波痩身装置11を用い、身体5の痩せたいと考える所望部位6の表面に一方の超音波発生部13aを当て、更に、褐色脂肪細胞の存在する肩甲骨下部、腋窩部、後頸部といった全身痩身用の所望部位16の表面に他方の超音波発生部13bを当てた状態で、超音波を照射する。ここで、超音波発生部13aと所望部位6の間、及び、超音波発生部13bと所望部位16の間には、実施例1に示したものと同様のジェル7を塗布しておくことが好ましい。
【0028】
しかして、上記超音波痩身装置11の超音波発生部13aから照射された超音波がジェル7を通過し、所望部位6において皮膚内の感覚器を刺激して交感神経を亢進させ、その結果としてカテコールアミンを分泌させて脂肪分解を行わせる。更に、超音波は脂肪層や筋肉層にまで到達し、脂肪層及び筋肉層内の脱共役蛋白質ファミリーを超音波の刺激により活性化させ、その結果として分解された脂肪を効率良く燃焼させて局所的に高い痩身効果を得ることができるものである。また、超音波発生部13bから照射された超音波はジェル7を通過し、所望部位16に存在する褐色脂肪細胞を亢進させ、これにより全身の熱生産性を高めるものである。つまり、本実施例の超音波装置11は、部分痩身と全身痩身を同時に行うことができるものであるが、両超音波発生部13a,13bを共に全身痩身に用いることも可能であるし、異なる部位の部分痩身に用いることも可能である。更に、同様の超音波発生部13a,13bを更に設けて、全身痩身と同時に複数部位の部分痩身を行うことも可能である。
【0029】
なお、制御部14により制御する照射条件は、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内では0.8W/cm2以下の照射パワーとし、超音波の周波数が1.3MHzを超える周波数であれば3W/cm2以下の照射パワーとするが、この制御方法としては手動でも自動でもよいものである。
【0030】
(実施例3)図3に示すように、超音波振動子22を有する超音波発生部23とこの超音波振動子22を制御する制御部24とから成る超音波照射部25と、内臓や骨までの距離を検知するセンサ部26とこのセンサ部26の検知結果を制御部24にフィードバックさせる制御部27とから成る検知部28とを、具備する超音波痩身装置21を用い、身体5の中で痩せたいと考える所望部位6の表面に超音波照射部25の超音波発生部23と検知部28のセンサ部26とを当てた状態で、超音波を照射する。ここで、超音波発生部23と所望部位6との間には、実施例1に示したものと同様のジェル7を塗布しておくことが好ましい。
【0031】
しかして、上記超音波痩身装置21の検知部28のセンサ部26により身体5の所望部位6の皮膚表面から内臓や骨までの距離を検知し、その検知結果を制御部27から超音波照射部25の制御部24にまでフィードバックし、検知部28の結果に対応した適切な周波数及び照射パワーで超音波照射部25に超音波を照射させる。超音波照射部25において超音波発生部23から照射された超音波は、ジェル7を通過し、所望部位6において皮膚内の感覚器を刺激して交感神経を亢進させ、その結果としてカテコールアミンを分泌させて脂肪分解を行わせる。更に、超音波は脂肪層や筋肉層にまで到達し、脂肪層及び筋肉層内の脱共役蛋白質ファミリーを超音波の刺激により活性化させ、その結果として分解された脂肪を効率良く燃焼させて局所的に高い痩身効果を得ることができるものである。ここで、超音波の照射条件は、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内では0.8W/cm2以下の照射パワーとし、超音波の周波数が1.3MHzを超える周波数であれば3W/cm2以下の照射パワーとするものであるが、更に検知部28の結果に基づいて内臓や骨にまで超音波の影響が及ばないように照射条件が決定されるので、高い痩身効果を得ながらも更に高い安全性が確保されたものとなっている。
【0032】
また、上記超音波痩身装置21の超音波発生部23をこのように部分痩身用に用いるのでなく、褐色脂肪細胞の存在する肩甲骨下部、腋窩部、後頸部といった全身痩身用の所望部位の表面に当てた状態で超音波を照射すれば、褐色脂肪細胞を亢進させて全身の熱生産性を高めることができ、つまりは超音波痩身装置21を全身痩身に用いることができる。また、超音波発生部23や検知部28をそれぞれ複数備えて、複数部位の部分痩身を同時に行ったり、全身痩身用の複数の所望部位に同時に超音波を照射したり、全身痩身と1以上の部分痩身を同時に行ったりすることも可能なものである。
【0033】
【発明の効果】
上記のように請求項1記載の発明にあっては、筋肉よりも深部の内臓等にまで到達した時点での超音波の照射パワーは周波数が高くなる程に小さくなることを考慮して超音波の周波数を0.7MHz以上としたことで、内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、また、キャビテ−ションの発生を抑制することができて、安全且つ効果的に痩身を行うことができるといった効果がある。
【0034】
また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の発明の効果に加えて、0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときの照射パワーを0.8W/cm2以下とすることで、周波数が比較的低い場合において内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、安全且つ効果的に痩身を行うことができるといった効果がある。
【0035】
また、請求項3記載の発明にあっては、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、周波数が1.3MHzを超えるときの照射パワーを3W/cm2以下とすることで、周波数が比較的高い場合において内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、安全且つ効果的に痩身を行うことができるといった効果がある。
【0036】
また、請求項4記載の発明にあっては、請求項1〜3のいずれか記載の発明の効果に加えて、超音波の影響が内臓や骨にまで及ぶことを確実に防止することができ、更に安全且つ効果的に痩身を行うことができるという効果がある。
【0037】
また、請求項5記載の発明にあっては、請求項1〜4のいずれか記載の発明の効果に加えて、使用者の全身を安全且つ効果的に痩身することができるという効果がある。
【0038】
また、請求項6記載の発明にあっては、請求項1〜4のいずれか記載の発明の効果に加えて、使用者が痩せたいと考えている所望部位を安全且つ効果的に痩身することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例2の基本構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例3の基本構成を示すブロック図である。
【図4】無刺激時と超音波で刺激した後とでのカテコールアミン分泌の相違を示す説明図である。
【符号の説明】
1 超音波発生装置
2 超音波振動子
3 超音波発生部
4 制御部
5 身体
6 所望部位
11 超音波痩身装置
12a 超音波振動子
12b 超音波振動子
13a 超音波発生部
13b 超音波発生部
14 制御部
21 超音波発生装置
22 超音波振動子
23 超音波発生部
24 制御部
28 検知部
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を用いて全身、或いは、痩せたい部位を局所的に痩身させる超音波痩身装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
痩身装置として、超音波、低周波電気、高周波、圧、温熱等の様々な物理的刺激を用いるものが従来から提供されているが、そのなかでも近年は超音波による痩身装置の開発が進んでいる(特許文献1〜3参照)。超音波はその特性上、周波数が低くなる程に身体深部に多くのエネルギが到達し、周波数が高くなる程に身体浅部でのエネルギ消費率が多くなり身体深部への影響は少なくなることが知られている。また、周波数が低ければキャビテ−ション作用により生体組織に悪影響を及ぼすことも明らかになっている。この為、超音波を生体に作用させるには、その効果と安全性に充分注意しなくてはならないのは当然であるが、従来の痩身装置は科学的根拠に基づいて超音波の照射条件を決定したものとは言い難く、キャビテ−ションが発生し易い照射条件を含んでいたりして安全性の面で問題があった。また、周波数が低いために連続使用した場合には身体深部にまで超音波のエネルギが到達して身体内部の骨や内臓の温度を上昇させる恐れがあり、やはり安全面には問題があった。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−89058号公報
【特許文献2】
特開平3−123559号公報
【特許文献3】
国際公開第99/39677号パンフレット
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、痩身に効果があり、且つ、身体深部の内臓等に影響を及ぼすことのない安全な周波数と出力パワーの範囲内で超音波を照射する超音波痩身装置を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明を、超音波振動子を有しており身体の所望部位に当てた状態で該所望部位に向けて超音波を照射する超音波発生部と、超音波振動子を制御する制御部とを備えた超音波痩身装置において、超音波発生部から照射する超音波の周波数を0.7MHz以上としたことを特徴としたものとする。生体各組織における超音波の照射パワーが半減する深さ(半価層)を考慮すれば、筋肉よりも深部の内臓等にまで到達した時点での超音波の照射パワーは周波数が高くなる程に小さくなることが分かるので、このような照射条件にすることで、内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、また、キャビテ−ションの発生を抑制することができて、安全で且つ痩身に効果のある超音波痩身装置となるものである。
【0006】
また、超音波発生部から照射する超音波の周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときの照射パワーを0.8W/cm2以下とすることも好ましく、同様の半価層を考慮して周波数が比較的低い場合はこのような照射条件にすることで、内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、安全で且つ痩身に効果のある超音波痩身装置となるものである。
【0007】
また、超音波発生部から照射する超音波の周波数が1.3MHzを超えるときの照射パワーを3W/cm2以下とすることも好ましく、同様の半価層を考慮して周波数が比較的高い場合はこのような照射条件にすることで、内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、安全で且つ痩身に効果のある超音波痩身装置となるものである。
【0008】
また、身体の皮膚表面から内臓や骨までの距離を検知する検知部を備え、制御部での超音波振動子の制御を、検知部の結果に対応した周波数及び照射パワーで超音波を照射させるものとすることも好ましく、このようにすることで、超音波の影響が内臓や骨にまで及ぶことを確実に防止することができ、更に安全で且つ痩身に効果のある超音波痩身装置となるものである。
【0009】
また、上記超音波痩身装置が全身痩身用であることも好ましく、このようにすることで、使用者の全身を安全且つ効果的に痩身することのできる超音波痩身装置となるものである。
【0010】
また、上記超音波痩身装置が部分痩身用であることも好ましく、このようにすることで、使用者が痩せたいと考えている所望部位を安全且つ効果的に痩身することのできる超音波痩身装置となるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
身体についた余分な脂肪を落す為には、まず脂肪を分解し、更にこの分解した脂肪を燃焼させる必要がある。
【0013】
脂肪分解は、カテコールアミンを分泌させることで行われる。カテコールアミンは、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの3物質の総称であり、身体の中で特に痩せたい部位の交感神経を超音波で刺激することで、交感神経末端や副腎臓質からカテコールアミンを分泌させると共にこの分泌を促進させることができる。なお、図4に示す人モニター実験の6名平均の結果により、痩せたい部位に周波数1MHzで照射パワー0.5〜0.8W/cm2の超音波を照射するとカテコールアミン(ノルアドレナリン)が分泌されることが確認されている。
【0014】
また、脂肪の燃焼についても、超音波による刺激で脂肪層や筋肉層にある脱共役蛋白質ファミリー(Uncoupling Protein:UCP)のうちUCP3を特に活性化させれば、分解された脂肪を燃焼し易くなるということが分かっている。
【0015】
ここで、交感神経末端は皮膚の深部(真皮層)に存在し、皮膚表面からの深さは1〜2mm程度である。また、脂肪層や筋肉層は皮膚表面から2〜3cm程度の深さにあるので、例えば0.7〜1MHz周辺の周波数の超音波を照射すれば5cm程度の深さまで到達して痩身効果を得るには充分である。但し、内臓等への影響を考慮すると、皮膚表面での照射パワーは0.8W/cm2以下として内臓等での照射量は低く抑え、安全性を確保することが好ましい。周波数が0.7MHzより低い場合においてはキャビテ−ションの影響も考えられるので照射パワーを0.8W/cm2以下とすることが好ましいのだが、それでは痩身効果が得られないと考えられる。つまり、内臓等にまで影響を及ぼすことなく安全に且つ効率良く痩身効果を得るには、超音波の周波数を0.7MHz以上とする必要がある。
【0016】
ここで、表1には、周波数による半価層の違いを生体組織毎に示しており、表2と表3には、照射パワーが1W/cm2、0.8W/cm2の超音波を皮膚表面に照射した場合に照射パワーが減衰してゆく様子を表1の半価層を基に算出したものをそれぞれ示している。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
表1〜表3からも、筋肉よりも深部の内臓等にまで到達した時点での照射パワーは、照射時の照射パワーが同一であれば周波数が高い程に小さくなることが分かり、また、周波数が一定であれば照射時の照射パワーが大きい程に大きくなることが分かる。そして、周波数や照射パワーといった超音波の照射条件は、上記のように周波数を0.7MHz以上とすることに加えて、半価層を考慮して、交感神経や脱共役蛋白質ファミリーを効果的に刺激し且つ身体深部の内臓にまでは影響を及ぼすことのないような範囲内に決定しなければならない。具体的には、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときには内臓等への超音波の影響を考慮して照射パワーを0.8W/cm2以下に抑え、周波数が1.3MHzを超える場合には、上記のように高周波数の場合は照射パワーが深部にまで伝わり難くなることを考慮して、照射パワーを3W/cm2以下に抑えるようにする。
【0021】
このように、身体の痩せたい部位に向けて超音波を照射して照射部位の骨格筋に存在する共役蛋白質ファミリーを活性化させることで、局所的に高い痩身効果が得られるが、全身痩身を行う場合には、全身の熱産生を制御する褐色脂肪細胞が存在する肩甲骨下部、腋窩部、後頸部などに超音波を照射することで、高い全身痩身効果が得られるものである。
【0022】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって説明する。
【0023】
(実施例1)図1に示すように、超音波振動子2を有する超音波発生部3と、この超音波振動子2を制御する制御部4とを具備する超音波痩身装置1を用い、身体5の中で痩せたいと考える所望部位6の表面に超音波発生部3を当てた状態で、超音波を照射する。ここで、超音波発生部3と所望部位6との間には、超音波伝達媒体としてジェル7を塗布しておくことが好ましい。このジェル7は、通常の超音波診察で用いるものと同様のものであり、例えばカルボキシル・メチル・セルロースに水を保持させた親水性のものであったり、また、その内部にカフェインやカプサイシン等の脂肪分解を促進するものや痩身効果が得られるような成分が含まれているものであってもよい。
【0024】
しかして、上記超音波痩身装置1の超音波発生部3から照射された超音波は、ジェル7を通過し、所望部位6において皮膚内の感覚器を刺激して交感神経を亢進させ、その結果としてカテコールアミンを分泌させて脂肪分解を行わせる。更に、超音波は脂肪層や筋肉層にまで到達し、脂肪層及び筋肉層内の脱共役蛋白質ファミリー(熱産生蛋白質)を超音波の刺激により活性化させ、その結果として分解された脂肪を効率良く燃焼させて局所的に高い痩身効果を得ることができるものである。
【0025】
また、超音波発生部3を上記のように部分痩身に用いるのでなく、褐色脂肪細胞の存在する肩甲骨下部、腋窩部、後頸部といった全身痩身用の所望部位の表面に当てた状態で超音波を照射すれば、褐色脂肪細胞を亢進させて全身の熱生産性を高めることができ、つまりは超音波痩身装置1を全身痩身に用いることができるものである。
【0026】
ここで、制御部4により、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内では0.8W/cm2以下の照射パワーで、超音波の周波数が1.3MHzを超える周波数であれば3W/cm2以下の照射パワーで超音波照射するように超音波振動子2を制御するが、この制御方法は手動でも自動でもよいものとする。
【0027】
(実施例2)図2に示すように、超音波振動子12aを有する超音波発生部13aと、超音波振動子12bを有する超音波発生部13bと、各超音波振動子13a,13bを制御する制御部14とを具備する超音波痩身装置11を用い、身体5の痩せたいと考える所望部位6の表面に一方の超音波発生部13aを当て、更に、褐色脂肪細胞の存在する肩甲骨下部、腋窩部、後頸部といった全身痩身用の所望部位16の表面に他方の超音波発生部13bを当てた状態で、超音波を照射する。ここで、超音波発生部13aと所望部位6の間、及び、超音波発生部13bと所望部位16の間には、実施例1に示したものと同様のジェル7を塗布しておくことが好ましい。
【0028】
しかして、上記超音波痩身装置11の超音波発生部13aから照射された超音波がジェル7を通過し、所望部位6において皮膚内の感覚器を刺激して交感神経を亢進させ、その結果としてカテコールアミンを分泌させて脂肪分解を行わせる。更に、超音波は脂肪層や筋肉層にまで到達し、脂肪層及び筋肉層内の脱共役蛋白質ファミリーを超音波の刺激により活性化させ、その結果として分解された脂肪を効率良く燃焼させて局所的に高い痩身効果を得ることができるものである。また、超音波発生部13bから照射された超音波はジェル7を通過し、所望部位16に存在する褐色脂肪細胞を亢進させ、これにより全身の熱生産性を高めるものである。つまり、本実施例の超音波装置11は、部分痩身と全身痩身を同時に行うことができるものであるが、両超音波発生部13a,13bを共に全身痩身に用いることも可能であるし、異なる部位の部分痩身に用いることも可能である。更に、同様の超音波発生部13a,13bを更に設けて、全身痩身と同時に複数部位の部分痩身を行うことも可能である。
【0029】
なお、制御部14により制御する照射条件は、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内では0.8W/cm2以下の照射パワーとし、超音波の周波数が1.3MHzを超える周波数であれば3W/cm2以下の照射パワーとするが、この制御方法としては手動でも自動でもよいものである。
【0030】
(実施例3)図3に示すように、超音波振動子22を有する超音波発生部23とこの超音波振動子22を制御する制御部24とから成る超音波照射部25と、内臓や骨までの距離を検知するセンサ部26とこのセンサ部26の検知結果を制御部24にフィードバックさせる制御部27とから成る検知部28とを、具備する超音波痩身装置21を用い、身体5の中で痩せたいと考える所望部位6の表面に超音波照射部25の超音波発生部23と検知部28のセンサ部26とを当てた状態で、超音波を照射する。ここで、超音波発生部23と所望部位6との間には、実施例1に示したものと同様のジェル7を塗布しておくことが好ましい。
【0031】
しかして、上記超音波痩身装置21の検知部28のセンサ部26により身体5の所望部位6の皮膚表面から内臓や骨までの距離を検知し、その検知結果を制御部27から超音波照射部25の制御部24にまでフィードバックし、検知部28の結果に対応した適切な周波数及び照射パワーで超音波照射部25に超音波を照射させる。超音波照射部25において超音波発生部23から照射された超音波は、ジェル7を通過し、所望部位6において皮膚内の感覚器を刺激して交感神経を亢進させ、その結果としてカテコールアミンを分泌させて脂肪分解を行わせる。更に、超音波は脂肪層や筋肉層にまで到達し、脂肪層及び筋肉層内の脱共役蛋白質ファミリーを超音波の刺激により活性化させ、その結果として分解された脂肪を効率良く燃焼させて局所的に高い痩身効果を得ることができるものである。ここで、超音波の照射条件は、周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内では0.8W/cm2以下の照射パワーとし、超音波の周波数が1.3MHzを超える周波数であれば3W/cm2以下の照射パワーとするものであるが、更に検知部28の結果に基づいて内臓や骨にまで超音波の影響が及ばないように照射条件が決定されるので、高い痩身効果を得ながらも更に高い安全性が確保されたものとなっている。
【0032】
また、上記超音波痩身装置21の超音波発生部23をこのように部分痩身用に用いるのでなく、褐色脂肪細胞の存在する肩甲骨下部、腋窩部、後頸部といった全身痩身用の所望部位の表面に当てた状態で超音波を照射すれば、褐色脂肪細胞を亢進させて全身の熱生産性を高めることができ、つまりは超音波痩身装置21を全身痩身に用いることができる。また、超音波発生部23や検知部28をそれぞれ複数備えて、複数部位の部分痩身を同時に行ったり、全身痩身用の複数の所望部位に同時に超音波を照射したり、全身痩身と1以上の部分痩身を同時に行ったりすることも可能なものである。
【0033】
【発明の効果】
上記のように請求項1記載の発明にあっては、筋肉よりも深部の内臓等にまで到達した時点での超音波の照射パワーは周波数が高くなる程に小さくなることを考慮して超音波の周波数を0.7MHz以上としたことで、内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、また、キャビテ−ションの発生を抑制することができて、安全且つ効果的に痩身を行うことができるといった効果がある。
【0034】
また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の発明の効果に加えて、0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときの照射パワーを0.8W/cm2以下とすることで、周波数が比較的低い場合において内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、安全且つ効果的に痩身を行うことができるといった効果がある。
【0035】
また、請求項3記載の発明にあっては、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、周波数が1.3MHzを超えるときの照射パワーを3W/cm2以下とすることで、周波数が比較的高い場合において内臓等に影響を及ぼすことがないようにしつつ皮下脂肪や筋肉に効率的に超音波を照射することができ、安全且つ効果的に痩身を行うことができるといった効果がある。
【0036】
また、請求項4記載の発明にあっては、請求項1〜3のいずれか記載の発明の効果に加えて、超音波の影響が内臓や骨にまで及ぶことを確実に防止することができ、更に安全且つ効果的に痩身を行うことができるという効果がある。
【0037】
また、請求項5記載の発明にあっては、請求項1〜4のいずれか記載の発明の効果に加えて、使用者の全身を安全且つ効果的に痩身することができるという効果がある。
【0038】
また、請求項6記載の発明にあっては、請求項1〜4のいずれか記載の発明の効果に加えて、使用者が痩せたいと考えている所望部位を安全且つ効果的に痩身することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例2の基本構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例3の基本構成を示すブロック図である。
【図4】無刺激時と超音波で刺激した後とでのカテコールアミン分泌の相違を示す説明図である。
【符号の説明】
1 超音波発生装置
2 超音波振動子
3 超音波発生部
4 制御部
5 身体
6 所望部位
11 超音波痩身装置
12a 超音波振動子
12b 超音波振動子
13a 超音波発生部
13b 超音波発生部
14 制御部
21 超音波発生装置
22 超音波振動子
23 超音波発生部
24 制御部
28 検知部
Claims (6)
- 超音波振動子を有しており身体の所望部位に当てた状態で該所望部位に向けて超音波を照射する超音波発生部と、超音波振動子を制御する制御部とを備えた超音波痩身装置において、超音波発生部から照射する超音波の周波数を0.7MHz以上としたことを特徴とする超音波痩身装置。
- 超音波発生部から照射する超音波の周波数が0.7〜1.3MHzの範囲内にあるときの照射パワーを0.8W/cm2以下としたことを特徴とする請求項1に記載の超音波痩身装置。
- 超音波発生部から照射する超音波の周波数が1.3MHzを超えるときの照射パワーを3W/cm2以下としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波痩身装置。
- 身体の皮膚表面から内臓や骨までの距離を検知する検知部を備え、制御部での超音波振動子の制御を、検知部の結果に対応した周波数及び照射パワーで超音波を照射させるものとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の超音波痩身装置。
- 全身痩身用であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の超音波痩身装置。
- 部分痩身用であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の超音波痩身装置。
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