JP2004199188A - データ配信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】映像コンテンツ等のデータをユーザに配信するデータ配信システムにおいて、配信後のデータの利用形態、利用対象、利用期間等を効果的に限定することにより、多様で魅力的なデータ配信サービスを提供する。
【解決手段】サーバ群2とユーザ端末4とが通信ネットワーク3を介して接続され、コンテンツデータを含む再生用データをサーバ群2からユーザ端末4に配信するデータ配信システム1において、サーバ群2によって、再生用データをユーザ端末4に送信する際に固有のダウンロードIDを生成し、再生用データに埋め込んで送信する。ユーザ端末4において再生用データを再生する際には、再生用データに埋め込まれたダウンロードIDに基づいて再生を許可するか否かを判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】サーバ群2とユーザ端末4とが通信ネットワーク3を介して接続され、コンテンツデータを含む再生用データをサーバ群2からユーザ端末4に配信するデータ配信システム1において、サーバ群2によって、再生用データをユーザ端末4に送信する際に固有のダウンロードIDを生成し、再生用データに埋め込んで送信する。ユーザ端末4において再生用データを再生する際には、再生用データに埋め込まれたダウンロードIDに基づいて再生を許可するか否かを判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ配信装置から、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置に対してデータを送信するデータ配信システム、データ配信方法、データ受信装置、およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信技術および通信回線設備の進歩に伴い、ネットワークを利用して音楽データや映像データ等のコンテンツを配信するコンテンツ配信サービスが急速に普及している。最近では、ネットワークを利用した売買における決済手段が整備され、コンテンツ配信サービスの有料化が進んでいる。
【0003】
有料のコンテンツ配信サービスにおいては、ユーザが操作する端末装置からコンテンツ配信用サーバにアクセスしてコンテンツの購入を希望すると、代金の決済が行われ、コンテンツの使用許諾契約が締結され、ユーザが操作する端末でコンテンツをダウンロードして利用することが可能になる。
【0004】
しかしながら、ユーザの中には、自分が利用権を有するコンテンツを不正に複製して配布する者や、利用権を得ていないのに不正な手段によってコンテンツを利用しようとする者がいた。そこで、従来から、コンテンツの不正な複製および利用を防止し、正規に利用権を得たユーザのみがコンテンツを利用できるようにするため、様々な技術が提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−41818号公報 (第11−13頁、第3図、第6図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は、配信された後のコンテンツについて利用を制限することは困難であった。
【0007】
例えば、上記特許文献1には、有料コンテンツをダウンロードさせるコンテンツ販売システムにおいて、ダウンロードに先立ってメモリカードに記録された金額データにアクセスして課金を行い、課金が完了した場合にのみ、有料コンテンツと、当該有料コンテンツの視聴を可能とするロックキーとをダウンロードさせる手法が開示されている。
しかしながら、このコンテンツ販売システムにおいては、有料コンテンツとロックキーをダウンロードする時にのみ、各種認証処理等による厳重な管理を行い、ダウンロードした後には、何らの管理も行うことができない。
【0008】
このように、コンテンツを配信した後で、すなわちユーザが使用する端末装置にコンテンツデータが送信された後で、その利用を制限する方法や、逆に制限を解除する方法は存在しなかった。
【0009】
このため、コンテンツ配信サービスを提供する事業者は、ダウンロードされたコンテンツが無制限に利用されても利益が得られるよう、コンテンツの販売価格を高く設定しなければならず、魅力的なサービスを提供することができなかった。ユーザにとっては、コンテンツの利用形態に関係なく高額な代金を支払わなければ利用権を得られないので、コンテンツの価格が高価に感じられ、サービスの魅力が損なわれていた。
【0010】
そこで、本発明は、映像コンテンツ等のデータをユーザに配信するデータ配信システムにおいて、配信後のデータの利用を効果的に制限することにより、多様で魅力的なデータ配信サービスを提供できるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、次のような特徴を備えている。なお、次に示す説明中、括弧書きにより実施の形態に対応する構成を一例として示す。符号等は、後述する図面参照符号等である。
【0012】
請求項1記載の発明は、データ配信装置(例えば、サーバ群2)と、前記データ配信装置からデータを受信して利用するデータ受信装置(例えば、ユーザ端末4)とが通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されてなるデータ配信システム(例えば、データ配信システム1)であって、前記データ配信装置によって、前記データ受信装置へ前記データを送信する毎に異なる識別情報を生成し、前記データ受信装置へ送信するデータに前記識別情報を含ませて前記データ受信装置へ送信し、前記データ受信装置によって、前記識別情報を含むデータを前記データ配信装置から受信し、前記データ受信装置により受信されたデータについて、当該データに含まれる識別情報に基づいて、利用を許可するか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データ受信装置によるデータの利用が可能になることを特徴とする。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、データ配信装置と、データ配信装置からデータを受信して利用するデータ受信装置とが通信ネットワークを介して接続されてなるデータ配信システムにおいて、データ配信装置によって、データ受信装置へデータを送信する毎に異なる識別情報を生成して、この識別情報を含ませてデータ受信装置へ送信し、データ受信装置によって、識別情報を含むデータをデータ配信装置から受信する。そして、データ受信装置により受信されたデータについて、当該データに含まれる識別情報に基づいて、利用を許可するか否かを判定する判定処理を実行し、この判定処理において利用を許可すると判定された場合にのみ、データ受信装置によるデータの利用が可能になる。
【0014】
また、請求項9記載の発明は、データ配信装置(例えば、サーバ群2)から、通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたデータ受信装置(例えば、ユーザ端末4)へデータを配信するデータ配信方法であって、前記データ配信装置によって、前記データ受信装置へ前記データを送信する毎に異なる識別情報を生成し、前記データ受信装置へ送信するデータに前記識別情報を含ませて前記データ受信装置へ送信し、前記データ受信装置によって、前記識別情報を含むデータを前記データ配信装置から受信し、前記データ受信装置により受信されたデータについて、当該データに含まれる識別情報に基づいて、利用を許可するか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データ受信装置によるデータの利用が可能になることを特徴とする。
【0015】
これにより、データ配信装置から送信されたデータは内容に関係なく固有の識別情報を含んでいるので、識別情報を含むデータは、識別情報に基づいて、判定処理によって利用が許可されなければ利用することができない。従って、データ受信装置に受信された後のデータについて、その利用を制限し、或いは制限を解除することができるので、例えば、特定の期間内においてのみ利用できるデータを無償で配信する、利用制限を厳しくすることでデータを提供する価格を下げるなど、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。
【0016】
また、識別情報をもとにして、いつ、どのデータ受信装置へ送信されたデータなのかを特定することが可能となるので、識別情報と、データを受信したユーザに関する情報や送信日時を示す情報等を対応づけることにより、様々な条件に従って、データの利用の可否を決定することが可能となる。
さらに、データに含まれる識別情報をもとにユーザや送信日時を特定できるので、不正な手段によって利用制限を回避することが不可能であり、データの利用を制限する方法として著しく高い実効性を確保できる。これにより、データ配信装置から送信され、データ受信装置により受信された後のデータについても確実に利用を制限できるので、不正な利用や際限のない利用を防止し、配信するデータに関わる著作権その他の権利を確実に保護することができる。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のデータ配信システムにおいて、前記判定処理を前記データ配信装置によって実行することを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、判定処理をデータ配信装置によって実行するので、データを配信する側の意図によって、容易に、データの利用の可否を制御することができる。また、データ受信装置における処理負担を軽減することで、処理能力が低くリソースの少ない機器をデータ受信装置として利用することができる。さらに、データ受信装置からデータ配信装置に対して、識別情報等のわずかな情報を送信するだけで利用の可否を判定できるので、通信ネットワークにおけるトラフィックを抑えることができる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のデータ配信システムにおいて、前記判定処理を前記データ受信装置によって実行することを特徴とする。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、判定処理をデータ受信装置によって実行するので、データの利用の可否を速やかに判定できる。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記判定処理を、前記データ受信装置においてデータの利用が試行される毎に実行することを特徴とする。
【0022】
請求項4記載の発明によれば、判定処理を、データ受信装置においてデータの利用が試行される毎に実行するので、データの利用の可否を確実に制御することができる。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記識別情報と、前記識別情報を含むデータが前記データ受信装置へ送信された日時を示す情報とを対応づけて記憶する記憶装置(例えば、データベース26)を備え、前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置にデータが送信されてからの経過時間を算出し、算出した経過時間をもとに前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0024】
請求項5記載の発明によれば、識別情報と、識別情報を含むデータがデータ受信装置へ送信された日時を示す情報とを対応づけて記憶装置に記憶しておき、記憶装置に記憶された情報に基づいて判定処理を実行し、データ受信装置にデータが送信されてからの経過時間をもとにデータの利用を許可するか否かを判定するので、データ配信装置から送信されたデータは、送信から一定期間だけ利用可能となる。これにより、利用可能な期間が限定されたデータを配信することができ、従来にない多様なデータ配信サービスを実現できる。
【0025】
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記識別情報と、前記識別情報を含むデータに対する課金が完了しているか否かを示す情報とを記憶する記憶装置(例えば、データベース26)を備え、前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置が受信したデータに対する課金が完了しているか否かを判定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0026】
請求項6記載の発明によれば、識別情報と、識別情報を含むデータに対する課金が完了しているか否かを示す情報とを記憶装置に記憶しておき、記憶装置に記憶された情報に基づいて判定処理を実行し、データ受信装置が受信したデータに対する課金が完了しているか否かにより、データの利用を許可するか否かを判定するので、課金が済んでいないデータの利用を制限することができる。これにより、データを有料で提供するサービスにおいて、不正な手段によって課金を免れる行為を確実に排除することができる。また、一部のデータについて、課金を行わなくても利用可能にする等、多様なデータ配信サービスを実現できる。
【0027】
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記識別情報と、前記識別情報を含むデータについて利用を許可するための条件を示す情報とを記憶する記憶装置(例えば、データベース26)を備え、前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置が受信したデータが利用を許可するための条件を満たしているか否かを判定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、識別情報と、識別情報を含むデータについて利用を許可するための条件を示す情報とを記憶装置に記憶し、記憶装置に記憶された情報に基づいて判定処理を実行し、データ受信装置が受信したデータが利用を許可するための条件を満たしているか否かにより、データの利用を許可するか否かを判定するので、利用を許可するための条件を変更することで、データの利用を許可するか否かを容易に制御することができる。従って、データ受信装置に送信された後のデータについて、様々な条件に従って利用を制限することが可能なデータ配信サービスを実現できる。
【0029】
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記識別情報と、前記データ受信装置によって前記識別情報を含むデータを受信させたユーザを特定するための情報とを記憶する記憶装置(例えば、データベース26)を備え、前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づいて、前記データ受信装置によってデータを受信させたユーザを特定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0030】
請求項8記載の発明によれば、識別情報と、データ受信装置によって前記識別情報を含むデータを受信させたユーザを特定するための情報とを記憶装置に記憶しておき、記憶装置に記憶された情報に基づいて判定処理を実行し、データ受信装置によってデータを受信させたユーザを特定することにより、データの利用を許可するか否かを判定する。これにより、データを利用するユーザに合わせて利用の許可/不許可を決定できるので、ユーザの年齢、性別、居住地域等に合わせて様々なデータ配信サービスを実現することができる。
【0031】
請求項10記載の発明は、データを配信するデータ配信装置(例えば、サーバ群2)に対し、通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたデータ受信装置(例えば、ユーザ端末4)において、前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段(例えば、図5(b)のステップS114)と、前記データ配信装置に対し、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報を送信して当該データの利用許可を求める利用許可要求手段(例えば、図9(b)のステップS165)と、前記利用許可要求手段の要求に応じて、前記データ配信装置によって利用が許可された場合にのみ、前記データを利用する利用手段(例えば、図9(b)のステップS168)とを備えることを特徴とする。
【0032】
請求項10記載の発明によれば、データを配信するデータ配信装置に対し、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置において、受信手段によってデータ配信装置から識別情報を含むデータを受信した後、利用許可要求手段によって、データ配信装置に対し、受信したデータに含まれる識別情報を送信して当該データの利用許可を求め、データ配信装置によって利用が許可された場合にのみ、利用手段によってデータを利用する。
【0033】
また、請求項12記載の発明は、データを配信するデータ配信装置(例えば、サーバ群2)に対して通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたコンピュータ(例えば、ユーザ端末4)を、前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段(例えば、図5(b)のステップS114)と、前記データ配信装置に対し、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報を送信するとともに、当該データの利用許可を求める利用許可要求手段(例えば、図9(b)のステップS165)と、前記利用許可要求手段の要求に応じて、前記データ配信装置によって利用が許可された場合にのみ、前記データを利用する利用手段(例えば、図9(b)のステップS168)として機能させるためのプログラムである。
【0034】
従って、識別情報に基づいて利用が許可されなければデータを利用することができないので、データ受信装置に受信された後のデータについて、その利用を制限し、或いは制限を解除することができるので、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。さらに、不正な手段によって利用制限を回避することが不可能であり、データの利用を制限する方法として著しく高い実効性を確保できる。さらに、データ配信装置に対して識別情報等のわずかな情報を送信するだけで利用の可否を判定できるので、通信ネットワークにおけるトラフィックを抑えることができる。
【0035】
請求項11記載の発明は、データを配信するデータ配信装置(例えば、サーバ群2)に対し、通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたデータ受信装置(例えば、ユーザ端末4)において、前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段(例えば、図5(b)のステップS114)と、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報に基づいて、当該データの利用の可否を判定するための情報を取得する情報取得手段(例えば、図13(b)のステップS215〜S216)と、前記情報取得手段により取得した情報に基づいて、当該データの利用を許可するか否かを判定する利用可否判定手段(例えば、図13(b)のステップS217)と、前記利用可否判定手段によって利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データを利用する利用手段(例えば、図13(b)のステップS219)とを備えることを特徴とする。
【0036】
請求項11記載の発明によれば、データを配信するデータ配信装置に対し、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置において、データ配信装置から識別情報を含むデータを受信した後、受信したデータに含まれる識別情報に基づいて当該データの利用の可否を判定するための情報を取得し、取得した情報に基づいて当該データの利用を許可するか否かを判定し、利用を許可すると判定した場合にのみデータを利用する。
【0037】
また、請求項13記載の発明は、データを配信するデータ配信装置(例えば、サーバ群2)に対して通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたコンピュータ(例えば、ユーザ端末4)を、前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段(例えば、図5(b)のステップS114)と、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報に基づいて、当該データの利用の可否を判定するための情報を取得する情報取得手段(例えば、図13(b)のステップS215〜S216)と、前記情報取得手段により取得した情報に基づいて、当該データの利用を許可するか否かを判定する利用可否判定手段(例えば、図13(b)のステップS217)と、前記利用可否判定手段によって利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データを利用する利用手段(例えば、図13(b)のステップS219)として機能させるためのプログラムである。
【0038】
従って、識別情報に基づいて利用が許可されなければデータを利用することができないので、データ受信装置に受信された後のデータについて、その利用を制限し、或いは制限を解除することができるので、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。さらに、不正な手段によって利用制限を回避することが不可能であり、データの利用を制限する方法として著しく高い実効性を確保できる。さらに、必要な情報を取得した後は、外部の装置を用いることなく利用を許可するか否かの判定を実行するので、許可を受けない不正なデータ利用を確実に防止できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図14の各図に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0040】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるデータ配信システム1の構成を示す図である。図1に示すように、データ配信システム1は、通信ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されたサーバ群2とユーザ端末4とによって構成される。データ配信システム1は、サーバ群2からユーザ端末4に対してデータを配信し、配信されたデータをユーザ端末4において再生・利用するためのシステムである。
【0041】
サーバ群2は、ユーザ管理サーバ21、課金管理サーバ22、ショップサーバ23、ダウンロードサーバ24およびコンテンツ管理サーバ25の各サーバ装置と、データベース26とを備えて構成される。
ユーザ管理サーバ21は、ユーザ端末4に対して、サーバ群2の他のサーバ装置に対するアクセスを許可するための認証処理を実行する。
課金管理サーバ22は、ユーザ端末4を使用するユーザに対する課金が発生した場合に、課金を決済する課金処理を実行する。なお、クレジットカード事業者(信販会社)や、インターネット上における決済サービスを提供する事業者等の外部事業者が設置した装置を利用して、課金管理サーバ22の機能を実現することも可能である。
【0042】
ショップサーバ23は、ユーザ端末4からのアクセスに応じて購入可能なコンテンツを提示し、提示したコンテンツの購入要求を受け付ける。
ダウンロードサーバ24は、映像や音声等のコンテンツデータを含む再生用データ50(図3)を記憶しており、ユーザ端末4からのダウンロード要求に応じて、再生用データ50をユーザ端末4へ送信する。
コンテンツ管理サーバ25は、データベース26に接続され、データベース26に格納された情報に基づいて、ユーザ端末4におけるデータの再生を許可するか否かを判定する等の各種処理を実行する。
【0043】
通信ネットワーク3は、専用線、公衆電話回線、衛星通信回線等の各種電気通信回線、および、図示しない各種サーバ装置等を含んで構成されるネットワークである。通信ネットワーク3はオープンなネットワークであるか否かを問わず、その具体的態様は特に限定されない。また、サーバ群2の各装置およびユーザ端末4と通信ネットワーク3との間には、ISP(Internet Service Provider)やNSP(Network Service Provider)等が提供するサーバやファイアーウォール、ゲートウェイ装置等の各種機器が介在するが、ここでは図示しない。
【0044】
ユーザ端末4は、ユーザが操作する端末装置であり、ここでは一例としてPC(Personal Computer)を挙げて説明する。
図2は、ユーザ端末4の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、ユーザ端末4は、CPU(Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、記憶部43、入力部44、表示部45および通信制御部47の各部を備え、これらの各部はバス48により接続されている。
【0045】
CPU41は、記憶部43に格納されたシステムプログラムを読み出して、RAM42に設けられたワークエリアに展開して実行することにより、ユーザ端末4の各部を駆動制御する。
例えば、CPU41は、記憶部43に格納された通信制御プログラムを読み出して実行し、通信制御部47を駆動制御して、通信ネットワーク3との間における通信回線を確立する。そして、CPU41は、入力部44における指示入力に基づいて、通信ネットワーク3を介してサーバ群2内のサーバ装置に接続し、各種データを送受信する。
【0046】
また、CPU41は、通信ネットワーク3を介してサーバ群2からダウンロードした再生用データ50(図3)を記憶部43に格納する。CPU41は、入力部44における指示入力により再生用データ50の再生が指示された場合に、再生用データ50に含まれるコンテンツ再生プログラムを実行し、コンテンツデータを再生する。例えば、コンテンツデータが画像データを含む場合は、表示部45の画面上に画像データを表示し、コンテンツデータが音声データを含む場合は音声出力部46から音声を出力する。
【0047】
RAM42は、CPU41により実行されるシステムプログラム、各種アプリケーションプログラム、及び、これらプログラムに係るデータ等を一時的に格納するワークエリアを形成する。
【0048】
記憶部43は、磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリ等で構成される記憶媒体(図示略)を有し、この記憶媒体(図示略)に各種プログラムやデータ等を記憶する。なお、上記記憶媒体(図示略)に記憶するプログラムやデータ等は、その一部若しくは全部を他の機器から電気通信回線等を介して受信して記憶する構成にしてもよく、さらに、上記記憶媒体(図示略)は通信ネットワーク3等のネットワーク上に構築された他のサーバが有する記憶媒体であってもよい。
【0049】
入力部44は、数字キー、文字キー、各種機能キー等を備えるキーボード、および、マウスやタブレット等のポインティングデバイスを有しており、キーボード上で操作されたキーに対応する操作信号、若しくはポインティングデバイスの操作に伴う位置情報を含む操作信号をCPU41へ出力する。
【0050】
表示部45は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等の表示画面を有しており、CPU41により実行中のアプリケーションプログラムに関するデータや、通信ネットワーク3を経由して通信制御部47により受信したデータ等を上記表示画面に表示する。
【0051】
音声出力部46は、D/A(Digital/Analog)コンバータ、アンプ、ノイズフィルタ等を内蔵し、CPU41により処理された音声データを、外部接続されたスピーカ装置(図示略)等から再生出力する。
【0052】
通信制御部47は、モデム(MODEM:MOdulator/DEModulator)、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデムやスプリッタ、ケーブルモデム、メディアコンバータ、ターミナルアダプタ(TA:Terminal Adapter)やDSU(Digital Service Unit)等によって構成され、電話回線、ISDN(Integrated Services Digital Network)回線、ADSL回線、ケーブルテレビ回線、或いは光ファイバ等を用いた専用線等の電気通信回線を介して、通信ネットワーク3に接続されたサーバ群2の各サーバ等との通信を行うための制御を行う。
【0053】
図3は、サーバ群2からユーザ端末4に送信される再生用データ50の構成を模式的に示す図である。
図3に示すように、再生用データ50は、コンテンツデータと、コンテンツデータを再生するためのコンテンツ再生プログラムと、コンテンツデータに付与されたコンテンツ識別情報と、サーバ群2によって埋め込まれたダウンロードIDとを含む。
【0054】
コンテンツ再生プログラムは、再生用データ50に含まれるコンテンツデータを再生するためのプログラムである。
再生用データ50に含まれるコンテンツデータは、後述するように複数のチャンネルから成り立っており、コンテンツ再生プログラムは、チャンネル毎にコンテンツデータを再生する機能を有する。
また、コンテンツ再生プログラムは、コンテンツデータを再生する際にサーバ群2にアクセスし、再生しようとするコンテンツデータの再生が許可されるか否かの問い合わせを行い、再生を許可された場合にのみコンテンツデータを再生する機能を有する。
【0055】
コンテンツデータは、動画像、静止画像、音声、文字列、アプリケーションプログラム等の各種のデータである。コンテンツデータは、チャンネル1〜n(nは整数)のn個のチャンネルから成り立っており、上記コンテンツ再生プログラムによって、チャンネル毎に再生可能である。また、コンテンツデータは、各チャンネルに異なる種類のデータを含む構成とすることも勿論可能である。
【0056】
なお、再生用データ50に含まれるコンテンツデータは、上記コンテンツ再生プログラム以外のプログラムによっては容易にデコードできない形態にエンコードされており、上記コンテンツ再生プログラムを用いずに再生することは非常に困難であるか、不可能である。
【0057】
コンテンツ識別情報は、上記コンテンツデータに固有の情報である。内容が異なるコンテンツデータには異なるコンテンツ識別情報が付与され、コンテンツデータの内容が同一であれば、コンテンツ識別情報は同一である。
【0058】
ダウンロードIDは、サーバ群2からユーザ端末4に再生用データ50がダウンロードされる毎に生成される、固有の識別情報である。すなわち、サーバ群2は、ユーザ端末4に再生用データ50を送信する毎に異なるダウンロードIDを生成し、再生用データ50に埋め込む処理を行う。このため、サーバ群2からダウンロードされた全ての再生用データ50は、互いに異なるダウンロードIDを含む。例えば、一台のユーザ端末4によって、同一内容の再生用データ50を複数回ダウンロードした場合、ユーザ端末4には複数の再生用データ50が格納される。これら複数の再生用データ50の内容は同一であるが、埋め込まれたダウンロードIDは、全て異なったものとなる。
【0059】
ダウンロードIDは、再生用データ50の中に、データ配信システム1における正規の処理以外の手段では容易に判別・抽出できないように埋め込まれている。なお、再生用データ50中にダウンロードIDを埋め込む技術としては、例えば、本出願人が既に出願した技術(特願2000−313670号)を用いてもよいし、その他の公知の技術を用いることも勿論可能である。
【0060】
このように構成されるデータ配信システム1は、次の▲1▼〜▲3▼に挙げる処理を実行する。
▲1▼ダウンロード処理:ユーザがユーザ端末4を操作してサーバ群2にアクセスし、再生用データ50をダウンロードする。
▲2▼コンテンツ購入処理:ユーザ端末4を操作するユーザが、ダウンロードした再生用データ50に含まれるコンテンツデータの利用権を購入する。
▲3▼コンテンツ再生処理:ダウンロードした再生用データ50に含まれるコンテンツデータを、ユーザ端末4において再生する。
以下、これらの処理について順次説明する。
【0061】
図4は、データ配信システム1においてダウンロード処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
図4に示すように、データ配信システム1においてダウンロード処理が開始される場合、まず、ユーザ端末4からユーザ管理サーバ21に対して認証要求が送信される(図中、D111)。この認証要求に応じて、ユーザ管理サーバ21によって認証が行われると、ユーザ管理サーバ21によってユーザIDが発行され、ユーザ端末4に送信される(D112)。
【0062】
続いて、ユーザ端末4からダウンロードサーバ24にユーザIDが送信され、再生用データ50のダウンロードが要求される(D113)。このダウンロード要求に応じて、ダウンロードサーバ24によってダウンロードIDが生成され、再生用データ50に埋め込まれる。埋め込みが完了した再生用データ50は、ユーザ端末4へ送信される(D114)。
【0063】
次に、ダウンロードサーバ24からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザ端末4から送信されたユーザIDと、生成したダウンロードIDと、再生用データ50の送信日時を示すDL日時情報とを含むダウンロード情報が送信され(D115)、これらの情報は、ダウンロード情報51としてデータベース26に格納される(D116)。
【0064】
図5は、ダウンロード処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。また、符号D111〜D114の矢印は、図4中に同符号で示す処理に対応する。
【0065】
ユーザ端末4は、まず、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(図5(b)のステップS111)。ステップS111の認証要求では、ユーザ端末4を操作するユーザに予め付与された識別番号や、パスワード、ユーザの氏名等の情報をサーバ群2に送信してもよい。
【0066】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの認証要求に応じて認証処理を実行し(図5(a)のステップS101)、ユーザ端末4を操作するユーザが正規のユーザであると確認し、ユーザIDを発行して、ユーザ端末4へ送信する(ステップS102)。
【0067】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを取得し(図5(b)のステップS112)、取得したユーザIDによって再びサーバ群2にアクセスし、再生用データ50のダウンロードを要求する(ステップS113)。
【0068】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求を受け付けると(図5(a)のステップS103)、ダウンロードIDを生成し(ステップS104)、生成したダウンロードIDを再生用データ50に埋め込む処理を実行する(ステップS105)。そして、サーバ群2は、ダウンロードIDの埋め込みが完了した再生用データ50を、ユーザ端末4に送信する(ステップS106)。
【0069】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信された再生用データ50を受信して格納し(図5(b)のステップS114)、本処理を終了する。
【0070】
サーバ群2は、ユーザ端末4に再生用データ50を送信した後、ユーザ端末4に再生用データ50を送信した日時を示すDL日時情報を生成し、ユーザ端末4のユーザIDおよびステップS104で生成したダウンロードIDとともに、ダウンロード情報51としてデータベース26に格納し(図5(a)のステップS107)、本処理を終了する。
【0071】
図6は、データ配信システム1においてコンテンツ購入処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【0072】
データ配信システム1においては、コンテンツ購入処理に先立ち、データベース26にコンテンツ情報52が格納される(D121)。コンテンツ情報52は、再生用データ50に含まれるコンテンツデータに付与されるコンテンツ識別情報と、コンテンツデータ中の各チャンネルについて利用が許可されるための条件を示すch(チャンネル)制御情報とが対応づけられたものである。
【0073】
ch制御情報には、例えば、次に挙げるような条件を設定することができる。
・コンテンツデータ中の全てのチャンネルは、課金された場合にのみ再生を許可する。
・コンテンツデータ中の一部のチャンネルは、課金されていなくても再生を許可する。
・コンテンツデータ中の一部のチャンネルは、課金が行われた場合で、かつ、ダウンロード後の一定期間内に限り、再生を許可する。
・コンテンツデータ中の特定のチャンネルは、他の条件に関係なく再生を許可しない。
なお、上に挙げた条件には、具体的なチャンネル番号、チャンネル名、期間や日時等を設定することが可能である。
【0074】
コンテンツ情報52は、コンテンツ管理サーバ25が有する入力装置(図示略)や、データベース26に外部接続された入力装置(図示略)等により入力され、データベース26に格納される。なお、データベース26にコンテンツ情報52を格納するタイミングや回数は制限されず、再生用データ50に含まれるコンテンツデータを供給する者の意図により実行できる。
【0075】
ユーザ端末4からユーザ管理サーバ21に対して認証要求が送信されると(D122)、ユーザ管理サーバ21による認証が行われ、ユーザ管理サーバ21によってユーザIDが発行され、ユーザ端末4に送信される(D123)。
【0076】
続いて、ユーザ端末4からショップサーバ23に対し、ユーザIDおよび購入する再生用データ50のコンテンツ識別情報が送信され、ユーザが購入を希望するチャンネルを指定して、コンテンツの購入要求が行われる(D124)。
【0077】
ショップサーバ23によってコンテンツ購入要求が受け付けられると、ショップサーバ23からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザが希望するチャンネルに対する課金が可能か否かの問い合わせが行われ(D125)、コンテンツ管理サーバ25により、データベース26に格納されたコンテンツ情報52に基づいて、課金が可能か否かが判定される。
ここで、課金が不可能な場合とは、再生用データ50に含まれるコンテンツデータのうちユーザが希望するチャンネルについて、ch制御情報により、利用を許可しないと定められている場合や、無料で利用可能であると定められていて、課金できない場合等が該当する。
【0078】
コンテンツ管理サーバ25からショップサーバ23へ、ユーザが希望するチャンネルに対する課金が可能か否かを示す判定結果が送信される(D126)。判定の結果、課金が可能な場合は、ショップサーバ23と課金管理サーバ22との間で課金処理が実行される(D127)。この課金処理は、発生した課金をクレジットカード等の決済手段により決済する処理である。
【0079】
課金処理が完了すると、ショップサーバ23からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザが希望するチャンネルに対して課金が完了した旨を示す課金状態情報が、コンテンツ識別情報およびユーザIDとともに送信される(D128)。そして、コンテンツ管理サーバ25により、ショップサーバ23から送信された情報が課金情報53としてデータベース26に格納される(D129)。
【0080】
その後、ショップサーバ23によって、課金が完了した旨を示すメッセージが作成され、ユーザ端末4へ送信される(D130)。なお、ユーザが希望するチャンネルが課金できないものであった場合、ショップサーバ23からユーザ端末4に対して、購入できない旨を示すメッセージが送信される(D130)。
【0081】
図7は、図6に示すコンテンツ購入処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。また、符号D122〜D124,D130の矢印は、図6中に同符号で示す処理に対応する。
【0082】
ユーザ端末4は、まず、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(図7(b)のステップS141)。
【0083】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求に応じて認証処理を実行し(図7(a)のステップS121)、ユーザ端末4を操作するユーザが正規のユーザであると確認し、ユーザIDを発行してユーザ端末4へ送信する(ステップS122)。
【0084】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを受信して取得する(図7(b)のステップS142)。
ここで、ユーザの操作により、再生用データ50に含まれるコンテンツデータから購入を希望するチャンネルが指定されると(ステップS143)、ユーザ端末4は、再生用データ50のコンテンツ識別情報を取得し、ステップS142で取得したユーザIDおよびコンテンツ識別情報をサーバ群2に送信し、購入を希望するチャンネルを指定して購入を要求する(ステップS144)。
【0085】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求を受け付けると(図7(a)のステップS123)、ユーザ端末4から送信されたコンテンツ識別情報をキーとしてデータベース26内のコンテンツ情報52を参照し、ユーザが希望するチャンネルが購入可能か否かを判定する(ステップS124)。
【0086】
ここで、ユーザが希望するチャンネルが購入可能であれば(ステップS125;Yes)、サーバ群2は課金処理を実行する(ステップS126)。
課金処理が終了した後、サーバ群2は、ユーザID、課金対象のチャンネルを含む再生用データ50のコンテンツ識別情報、および課金状態情報を、課金情報53としてデータベース26に格納し(ステップS127)、課金が完了した旨を示すメッセージを作成する(ステップS128)。
【0087】
また、ユーザが希望するチャンネルが課金できないものであり、購入に関する処理ができない場合(ステップS125;No)、サーバ群2は、希望したコンテンツが購入できない旨のメッセージを作成する(ステップS129)。
【0088】
そして、サーバ群2は、ステップS128またはステップS129で作成したメッセージをユーザ端末4に送信し(ステップS130)、本処理を終了する。
【0089】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたメッセージを受信して、表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(図7(b)のステップS145)、本処理を終了する。
【0090】
図8は、データ配信システム1においてコンテンツ再生処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。この図8に示すコンテンツ再生処理は、再生用データ50(図3)に含まれるコンテンツ再生プログラムをユーザ端末4で実行することによって行われる。
【0091】
コンテンツ再生処理に先立ち、データベース26に格納されたコンテンツ情報52の入力・更新を行うことが可能である(D141)。この場合、以後のコンテンツ再生処理は、更新後のコンテンツ情報52に基づいて行われる。
【0092】
ユーザ端末4からユーザ管理サーバ21に対して認証要求が送信され(D142)、ユーザ管理サーバ21による認証が行われ、ユーザ管理サーバ21によってユーザIDが発行され、ユーザ端末4に送信される(D143)。
【0093】
続いて、ユーザ端末4からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザID、再生を希望する再生用データ50に含まれるコンテンツ識別情報およびダウンロードIDが送信され、コンテンツの再生が要求される(D144)。
【0094】
ここで、コンテンツ管理サーバ25により、データベース26に格納されたダウンロード情報51、コンテンツ情報52および課金情報53が参照され(D145)、要求されたコンテンツの再生を許可できるか否かが判定され、判定結果がユーザ端末4に送信される(D146)。ユーザ端末4においては、送信された判定結果に基づいて、コンテンツが再生され、あるいは、再生できない旨のメッセージが出力される。
【0095】
図9は、図8に示すコンテンツ購入処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。また、符号D142〜D144,D146の矢印は、図8中に同符号で示す処理に対応する。
【0096】
まず、ユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムが実行され(図9(b)のステップS161)、ユーザの操作によって再生を希望するチャンネルが指定される(ステップS162)。ここで、ユーザ端末4は、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(ステップS163)。
【0097】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求に応じて認証処理を実行し(図9(a)のステップS151)、ユーザ端末4を操作するユーザが正規のユーザであると確認し、ユーザIDを発行してユーザ端末4へ送信する(ステップS152)。
【0098】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを受信して取得する(図9(b)のステップS164)。
ユーザ端末4は、ダウンロードID、再生用データ50のコンテンツ識別情報、およびステップS164で取得したユーザIDをサーバ群2に送信して、ユーザにより指定されたチャンネルの再生を要求する(ステップS165)。
【0099】
サーバ群2は、ユーザ端末4から送信されたダウンロードID、コンテンツ識別情報およびユーザIDを受信し(図9(a)のステップS153)、受信した情報に基づいて、後述する再生可否判定処理を実行する(ステップS154)。
【0100】
そして、サーバ群2は、再生可否判定処理の結果、すなわち、再生の許可または不許可を示す情報をユーザ端末4へ送信し(ステップS155)、本処理を終了する。
【0101】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信された情報を受信し(図9(b)のステップS166)、受信した情報が再生の許可を示すものか不許可を示すものかを判別する(ステップS167)。
【0102】
そして、再生が許可された場合(ステップS167;Yes)、ユーザ端末4は、ステップS162で指定されたチャンネルのコンテンツを再生して(ステップS168)、本処理を終了する。
また、再生が許可されなかった場合(ステップS167;No)、ユーザ端末4は、再生が不可能である旨のメッセージを表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(ステップS169)、本処理を終了する。
【0103】
図10は、図9(a)のステップS154で実行される再生可否判定処理を詳細に示すフローチャートである。
【0104】
図6および図7に示すコンテンツ購入処理が完了した時点で、データベース26には、ダウンロード情報51、コンテンツ情報52、課金情報53が格納された状態となる。
図10に示す再生可否判定処理においては、データベース26に格納されたダウンロード情報51、コンテンツ情報52、および課金情報53を参照することにより、コンテンツの再生を許可するか否かを判定する。
【0105】
サーバ群2は、まず、ユーザ端末4から送信されたダウンロードIDをキーとして、データベース26に格納されたダウンロード情報51を参照する(ステップS171)。
【0106】
続いて、サーバ群2は、ダウンロード情報51に含まれるユーザIDおよびダウンロードIDと、ユーザ端末4から受信したユーザIDおよびダウンロードIDとが、一致するか否かを判定する(ステップS172)。
【0107】
ここで、ユーザIDおよびダウンロードIDが一致しない場合(ステップS172;No)、サーバ群2は、後述するステップS180に移行する。
また、ユーザIDとダウンロードIDの両方が一致した場合(ステップS172;Yes)、サーバ群2は、ユーザ端末4から送信されたユーザIDをキーとして、データベース26に格納された課金情報53を参照する(ステップS173)。また、サーバ群2は、ユーザ端末4から送信されたコンテンツIDをキーとして、データベース26内のコンテンツ情報52を参照する(ステップS174)。
【0108】
サーバ群2は、コンテンツ情報52および課金情報53に基づいて、コンテンツの再生を許可できるか否かを判定する(ステップS175)。例えば、課金が必要なチャンネルについて課金されていない場合、再生を許可することはできない。また、課金が不要な無料のチャンネルは、課金されていなくても再生を許可できる。また、コンテンツ情報52のch制御情報において、他の条件に関わらず再生を許可しないと設定されているチャンネルは、課金情報の内容に関係なく、再生を許可することはできない。
【0109】
ステップS175で、再生を許可することができないと判定した場合、サーバ群2は、後述するステップS180に移行する。
また、ステップS175で再生を許可できると判定した場合、サーバ群2は、ステップS171で参照したダウンロード情報51からDL日時情報を取得し(ステップS176)、再生用データ50がダウンロードされてからの経過期間を算出する(ステップS177)。
【0110】
そして、サーバ群2は、算出した経過期間とコンテンツ情報52のch制御情報とに基づいて、要求された再生用データ50の再生が許可できるか否かを判定する(ステップS178)。すなわち、コンテンツ情報52のch制御情報に、再生を許可できる期間が定められている場合、算出した経過期間が定められた期間内であれば再生を許可することができるが、定められた期間内でなければ再生を許可することはできない。
【0111】
ステップS178で再生が許可できると判定した場合、サーバ群2は、再生用データ50のコンテンツデータのうち、ユーザが希望するチャンネルの再生を許可すると判定し(ステップS179)、ステップS155(図9(a))に移行する。また、ステップS178で再生を許可することができないと判定した場合、サーバ群2は、ステップS180に移行して、ユーザが希望するチャンネルの再生を許可しないと判定し、ステップS155に移行する。
【0112】
図11は、再生用データ50に含まれるコンテンツ再生プログラムの実行時に表示される再生プログラム実行画面6を示す図である。
図11に示す再生プログラム実行画面6は、ユーザ端末4において、再生用データ50に含まれるコンテンツ再生プログラムを実行し、コンテンツを再生する際に、再生に関する各種指示操作を行うためのインタフェースとして機能する。
【0113】
再生プログラム実行画面6には、再生されるコンテンツが動画像や静止画像を含む場合に、これら画像が表示される画像再生部61と、コンテンツデータ中の複数のチャンネルを切り替えて選択するためのチャンネル選択部62と、再生開始、停止、一時停止、早送り、巻き戻し等を指示するための再生指示部63と、音量を調節するための音量調節部64と、再生開始からの経過時間を示す再生時間表示部65とが配されている。
【0114】
従って、ユーザ端末4を操作するユーザは、チャンネル選択部62の各ボタンを操作することで希望するチャンネルを指定し、再生指示部63の各ボタンを操作することでコンテンツの再生状態を制御し、音量調節部64を操作することで音量を調節することができる。
【0115】
なお、コンテンツデータに含まれる音声のみを再生する際に、画像再生部61に、予め設定された画像を表示するようにしても良いし、コンテンツデータに含まれるテキストデータを再生する際に、画像再生部61においてテキストデータを適宜レイアウトして表示するようにしても良い。
また、コンテンツデータに含まれるアプリケーションプログラムを再生する際には、再生プログラム実行画面6が表示された後、アプリケーションプログラムの実行画面に切り替えられる構成としても良い。
【0116】
以上のように、本発明の第1の実施の形態におけるデータ配信システム1によれば、ユーザ端末4の要求に応じてサーバ群2からユーザ端末4へ再生用データ50を送信する毎に、異なるダウンロードIDを生成し、生成したダウンロードIDを埋め込んだ再生用データ50を、ユーザ端末4へ送信する。ユーザ端末4において、再生用データ50に含まれるコンテンツデータを再生する際には、再生用データ50のダウンロードIDをサーバ群2に送信し、当該コンテンツデータの再生の許可を要求し、サーバ群2によって再生が許可された場合にのみ、コンテンツデータを再生する。
これにより、サーバ群2からユーザ端末4へ送信された後のコンテンツデータについて、サーバ群2において再生を制限し、或いは制限を解除することができるので、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。
【0117】
また、サーバ群2は、データベース26に、ユーザIDとダウンロードIDとDL日時情報とが対応づけられたダウンロード情報51を格納し、ダウンロード情報51に基づいてコンテンツデータの再生の可否を判定することができる。これにより、再生用データ50がユーザ端末4へ送信されてからの経過時間に基づいて、コンテンツデータの再生を制限することが可能となる。
【0118】
また、サーバ群2は、データベース26に、コンテンツ識別情報とch制御情報とが対応付けられたコンテンツ情報52を格納し、コンテンツ情報52に基づいてコンテンツデータの再生の可否を判定することができる。これにより、ch制御情報を適宜変更することによって、サーバ群2からユーザ端末4へ送信された後のコンテンツデータの再生を任意に制限することが可能になり、さらに、再生を許可する条件を任意に、かつ容易に変更することができる。
【0119】
また、サーバ群2は、データベース26に、コンテンツ識別情報とユーザIDと課金状態情報とが対応づけられた課金情報53を格納し、課金情報53に基づいてコンテンツデータの再生の可否を判定することができる。これにより、コンテンツデータに対する課金の状況に応じて、コンテンツデータの再生を制限することができる。
【0120】
このように、データ配信システム1においては、配信後のコンテンツデータの再生について制限を加えることが可能となるため、不正な利用や際限のない利用を防止し、配信するコンテンツデータに関わる著作権その他の権利を確実に保護することができる。さらに、例えば特定の期間内においてのみ利用できるコンテンツデータを無償で配信する、利用制限を厳しくすることでコンテンツデータを提供する価格を下げるなど、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。
【0121】
さらに、ダウンロードIDをもとに、再生用データ50を受信したユーザや送信日時を特定できるので、不正な手段によって利用制限を回避することが不可能であり、データの利用を制限する方法として著しく高い実効性を確保できる。
【0122】
また、コンテンツデータの再生の可否を判定する際に基準となるコンテンツ情報52中のch制御情報は、適宜更新することが可能である。従って、課金されていないコンテンツデータの再生を制限するといった一般的な手法だけでなく、例えば、一定の期間だけ無料で再生可能なコンテンツデータを配信する等、従来の方法では困難だった様々なデータ配信サービスを実現できる。
【0123】
さらに、データ配信システム1においては、再生用データ50に埋め込まれたダウンロードIDに基づいて、いつ、どのユーザ端末4へ送信された再生用データ50なのかを特定することが可能となる。従って、ダウンロードIDを、不正な手段によって抽出や書き換えを行うことができないように再生用データ50に埋め込んでおけば、不正な手段によって再生の制限を回避することは不可能となり、データの利用を制限する方法として高い実効性を確保できる。
【0124】
また、データ配信システム1において、コンテンツデータの再生の可否を判定する処理はサーバ群2において実行するものとした。これにより、ユーザ端末4によって再生の可否を判定する必要が無くなるので、処理能力が低くリソースが少ない装置をユーザ端末4として利用することができる。さらに、再生の可否を判定するためにサーバ群2とユーザ端末4との間で送受信されるデータは、コンテンツ識別情報、ダウンロードID、ユーザID等の小さなサイズの情報だけであり、通信ネットワーク3におけるトラフィックを低く抑えることができ、データ配信システム1の各種リソースを効率よく利用することができる。
【0125】
なお、上記第1の実施の形態において、データ配信システム1は、再生に必要な全てのデータをユーザ端末4にダウンロードして再生する形態だけでなく、いわゆるストリーミング配信を実行することも可能である。この場合、再生用データ50(図3)のコンテンツデータは、コンテンツ自体のデータではなく、ユーザ端末4によってサーバ群2からストリーミング配信を受けるために必要なデータとすれば良い。
【0126】
また、図4および図5に示すダウンロード処理において、サーバ群2に複数種類の再生用データ50を格納しておき、ユーザ端末4によって、希望する再生用データ50を選択してダウンロードする構成とすることも可能である。また、ダウンロード処理においてデータベース26に格納されるダウンロード情報51に、ユーザ端末4に固有の機器識別情報を含めることも可能である。この場合、再生用データ50をダウンロードしたユーザ端末4においてのみ、再生用データ50のコンテンツデータを再生することが可能となる。
【0127】
さらに、図8〜図10に示すコンテンツ再生処理において、再生を許可するか否かを判定する際に、ユーザの属性に基づいて判定を行うことも可能である。すなわち、データベース26に、ユーザの属性(年齢、性別、居住地域または国等)を示す属性情報をユーザIDに対応づけて格納しておくことにより、特定の地域または国に居住するユーザや特定の年齢層のユーザに限って再生を許可する等、ユーザの属性にあわせて再生を許可し、あるいは不許可とすることができる。
【0128】
また、図10に示す再生可否判定処理において、ダウンロード情報51のDL日時情報をもとにダウンロードからの経過時間を算出し、この経過時間とコンテンツ情報52の設定内容をもとに再生の可否を判定するものとして説明したが、例えば、あるチャンネルを、ダウンロードからの経過時間に関係なく、特定の期間においてのみ再生を許可することも、特定の期間において再生を許可しないようにすることも勿論可能である。
【0129】
また、上記第1の実施の形態において、コンテンツ再生処理は、コンテンツ再生プログラムの実行中、チャンネルが指定される毎に実行されるものとして説明したが、例えば、1日1回、週1回等所定の期間が経過する毎に実行するようにしても良いし、あるいは、コンテンツ再生プログラムを起動する毎に実行するようにしても良い。
【0130】
さらに、上記第1の実施の形態においては、データベース26に格納されるコンテンツ情報52は、コンテンツ識別情報とch制御情報とが対応づけられた構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ダウンロードIDとch制御情報とを対応づけたものとしても、同様の効果が得られる。同様に、課金情報53は、コンテンツ識別情報と、ユーザIDと、課金状態情報とが対応づけられた構成としたが、ダウンロードIDと課金状態情報とが対応付けられた構成としても、同様の効果が得られる。
【0131】
さらに、上記第1の実施の形態においてサーバ群2を構成する各サーバ装置の機能は、説明の便宜のためにサーバ群2の機能を分割して示したもので、あくまで一例にすぎない。具体的な実装形態は設計的事項として任意に変更可能であり、サーバ群2の全ての機能を一台の装置により実現することも勿論可能である。また、上記第1の実施の形態においては、ユーザ端末4としてPCを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ネットワーク接続機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants)や携帯電話機をユーザ端末4として用いることも勿論可能である。
【0132】
さらに、コンテンツ再生処理において、再生を許可するか否かを判定する処理をサーバ群2において実行する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、再生の可否の判定をユーザ端末4において実行することも可能である。この場合について、第2の実施の形態として説明する。
【0133】
また、図6および図7に示すコンテンツ購入処理において、コンテンツの購入が可能か否かをサーバ群2において判定する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、購入の可否の判定をユーザ端末4において実行することも可能である。さらに、ユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムを実行中に、コンテンツの購入を行うことも可能である。この場合について、第3の実施の形態として説明する。
【0134】
[第2の実施の形態]
図12は、本発明の第2の実施の形態において、データ配信システム1によりコンテンツ再生処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【0135】
図12に示すコンテンツ再生処理に先立ち、データベース26に格納されたコンテンツ情報52の入力・更新を行うことが可能である(D201)。
【0136】
ユーザ端末4からユーザ管理サーバ21に対して認証要求が送信されると(D202)、ユーザ管理サーバ21による認証が行われ、ユーザ管理サーバ21によってユーザIDが発行され、ユーザ端末4に送信される(D203)。
【0137】
続いて、ユーザ端末4からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザID、再生を希望する再生用データ50に含まれるコンテンツ識別情報が送信され、ダウンロード情報、コンテンツ情報および課金情報を送信するよう要求が行われる(D204)。
【0138】
ここで、コンテンツ管理サーバ25により、データベース26に格納されたダウンロード情報51、コンテンツ情報52および課金情報53が参照され(D205)、ユーザ端末4から送信されたユーザIDおよびコンテンツ識別情報に関連するダウンロード情報、コンテンツ情報、および課金情報がユーザ端末4に送信される(D206)。
【0139】
そして、ユーザ端末4によって、コンテンツ管理サーバ25から送信された情報に基づいて再生を許可するか否かの判定が行われ、判定結果に従ってコンテンツデータの再生が行われる。
【0140】
図13は、図12に示すコンテンツ再生処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり,(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。また、符号D202〜D204,D206の矢印は、図12中に同符号で示す処理に対応する。
【0141】
まず、ユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムが実行され(図13(b)のステップS211)、ユーザの操作によって再生を希望するチャンネルが指定される(ステップS212)。ここで、ユーザ端末4は、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(ステップS213)。
【0142】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求に応じて認証処理を実行し(図13(a)のステップS201)、ユーザ端末4を操作するユーザが正規のユーザであると確認し、ユーザIDを発行してユーザ端末4へ送信する(ステップS202)。
【0143】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを受信して取得する(図13(b)のステップS214)。
ユーザ端末4は、ステップS214で取得したユーザIDおよび再生用データ50のコンテンツ識別情報をサーバ群2に送信し、ダウンロード情報と、コンテンツ情報と、課金情報とを送信するよう要求する(ステップS215)。
【0144】
サーバ群2は、ユーザ端末4から送信されたユーザIDおよびコンテンツ識別情報を受信し(図13(a)のステップS203)、受信した情報をキーとしてデータベース26に格納されたダウンロード情報51、コンテンツ情報52および課金情報53を参照する。そして、ユーザ端末4から送信されたユーザIDおよびコンテンツ識別情報に関連するダウンロード情報、コンテンツ情報、課金情報を抽出して、ユーザ端末4へ送信する(ステップS204)。
【0145】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信された情報を受信し(図13(b)のステップS216)、受信した情報に基づいて、再生可否判定処理を実行する(ステップS217)。このステップS217で実行される再生可否判定処理は、図10に示す処理と同様の処理である。
【0146】
再生可否判定処理の結果、再生を許可する場合(ステップS218;Yes)、ユーザ端末4は、ステップS212で指定されたチャンネルのコンテンツを再生し(ステップS219)、本処理を終了する。
また、再生を許可しない場合(ステップS218;No)、ユーザ端末4は、再生が不可能である旨のメッセージを表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(ステップS220)、本処理を終了する。
【0147】
このように、本発明の第2の実施の形態によれば、コンテンツデータの再生の可否を判定する処理を、ユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムを実行することにより、実現する。従って、ユーザ端末4は、サーバ群2からダウンロード情報51、コンテンツ情報52および課金情報53を受信した後は外部装置を用いることなく再生の可否を判定できる。このため、これらの情報を一定時間保持しておけば、再生可否判定処理を短時間の間に繰り返して行う場合等、サーバ群2との間における情報の送受信を省略することも可能である。
さらに、サーバ群2の処理負担を軽減することができるので、データ配信システム1におけるリソースを効率よく利用することができる。
【0148】
[第3の実施の形態]
図14は、本発明の第3の実施の形態において、コンテンツ購入処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートである。図中、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【0149】
ユーザ端末4において、再生用データ50に含まれるコンテンツ再生プログラムが実行され(図14(b)のステップS311)、ユーザの操作によって希望のチャンネルが指定されると(ステップS312)、ユーザ端末4はサーバ群2にアクセスして、コンテンツ再生処理を実行する(ステップS313、図14(a)のステップS301)。
このコンテンツ再生処理は、図8〜図10または図12〜図13に示す処理と同様である。
【0150】
コンテンツ再生処理を実行した結果、ユーザが希望したチャンネルが購入されていないとの理由で再生できなかった場合(図14(b)のステップS314;Yes)、ユーザ端末4は、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(ステップS315)。
【0151】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求に応じて認証処理を実行し(図14(a)のステップS302)、ユーザIDを発行してユーザ端末4へ送信する(ステップS303)。
【0152】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを受信して取得すると(図14(b)のステップS316)、取得したユーザIDおよび再生用データ50のコンテンツ識別情報をサーバ群2に送信し、コンテンツ情報の送信を要求する(ステップS317)。
【0153】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求を受け付けると(図14(a)のステップS304)、ユーザ端末4から送信されたコンテンツ識別情報をキーとしてデータベース26に格納されたコンテンツ情報52を参照し、ユーザ端末4から送信されたコンテンツ識別情報に関連するコンテンツ情報を抽出して、ユーザ端末4に送信する(ステップS305)。
【0154】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたコンテンツ情報を受信し(図14(b)のステップS318)、受信したコンテンツ情報に基づいて、ユーザが希望するチャンネルに対する課金が可能か否か、すなわち購入可能か否かを判定する(ステップS319)。
【0155】
ここで、ユーザが希望するチャンネルが課金可能であれば(ステップS319;Yes)、ユーザ端末4はサーバ群2に対して購入を要求する(ステップS320)。
【0156】
サーバ群2は、ユーザ端末4から送信された購入要求を受け付けて(図14(a)のステップS306)、課金処理を実行する(ステップS307)。
課金処理が終了した後、サーバ群2は、課金対象のチャンネルを含む再生用データ50のコンテンツ識別情報、ユーザIDおよび課金状態情報を、課金情報53としてデータベース26に格納し(ステップS308)、課金が完了した旨を示すメッセージをユーザ端末4に送信する(ステップS309)。
【0157】
ユーザ端末4は、課金が完了した旨を示すメッセージをサーバ群2から受信して、表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(ステップS321)、本処理を終了する。
なお、ステップS321の処理の後、ステップS313に戻ってコンテンツ再生処理を実行しても良い。
【0158】
また、ステップS319における判定において、ユーザが希望するチャンネルが課金できないものであり、購入に関する処理が行えないと判定した場合、ユーザ端末4は、購入できない旨のメッセージを表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(ステップS322)、本処理を終了する。
【0159】
また、ステップS314において、コンテンツ再生処理が、コンテンツの未購入以外の理由によって終了した場合、ユーザ端末4は、そのまま本処理を終了する。
【0160】
以上のように、本発明の第3の実施の形態によれば、コンテンツ再生プログラムを実行してコンテンツデータを再生する際、ユーザが希望するコンテンツデータが未購入であった場合に、コンテンツ再生プログラムを終了することなくコンテンツを購入できる。これにより、コンテンツデータの利用権を購入するための操作が少なくて済み、ユーザの負担を軽減できる。さらに、未購入のコンテンツデータを迅速に購入できることで、ユーザが興味を失ってしまうといった事態を回避することもできる。また、コンテンツの購入の可否についての判定を、ユーザ端末4において実行するので、サーバ群2における処理負担を軽減できる。
【0161】
なお、以上の第1〜第3の実施の形態において説明した構成は一形態例にすぎず、その具体的な細部構成等については、本発明の趣旨を損なうことのない範囲において適宜変更可能である。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、データ配信装置から送信され、データ受信装置により受信された後でのデータについて、不正な手段による回避が不可能な方法により、確実に利用を制限することができる。これにより、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるデータ配信システム1の構成を示す図である。
【図2】図1に示すユーザ端末4の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すデータ配信システム1において配信される再生用データ50の構成例を示す図である。
【図4】図1に示すデータ配信システム1においてダウンロード処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【図5】図4のダウンロード処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【図6】図1に示すデータ配信システム1においてコンテンツ購入処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【図7】図6のコンテンツ購入処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【図8】図1に示すデータ配信システム1においてコンテンツ再生処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【図9】図8に示すコンテンツ再生処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【図10】図9のステップS154で実行される再生可否判定処理を詳細に示すフローチャートである。
【図11】図1に示すユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムを実行した際に表示される再生プログラム実行画面6の例を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態において、データ配信システム1によりコンテンツ再生処理を実行する際の各種データの流れを示す図である。
【図13】図12に示すコンテンツ再生処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【図14】本発明の第3の実施の形態において、コンテンツ購入処理を実行する際のデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【符号の説明】
1 データ配信システム
2 サーバ群
21 ユーザ管理サーバ
22 課金管理サーバ
23 ショップサーバ
24 ダウンロードサーバ
25 コンテンツ管理サーバ
26 データベース
3 通信ネットワーク
4 ユーザ端末
50 再生用データ
51 ダウンロード情報
52 コンテンツ情報
53 課金情報
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ配信装置から、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置に対してデータを送信するデータ配信システム、データ配信方法、データ受信装置、およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信技術および通信回線設備の進歩に伴い、ネットワークを利用して音楽データや映像データ等のコンテンツを配信するコンテンツ配信サービスが急速に普及している。最近では、ネットワークを利用した売買における決済手段が整備され、コンテンツ配信サービスの有料化が進んでいる。
【0003】
有料のコンテンツ配信サービスにおいては、ユーザが操作する端末装置からコンテンツ配信用サーバにアクセスしてコンテンツの購入を希望すると、代金の決済が行われ、コンテンツの使用許諾契約が締結され、ユーザが操作する端末でコンテンツをダウンロードして利用することが可能になる。
【0004】
しかしながら、ユーザの中には、自分が利用権を有するコンテンツを不正に複製して配布する者や、利用権を得ていないのに不正な手段によってコンテンツを利用しようとする者がいた。そこで、従来から、コンテンツの不正な複製および利用を防止し、正規に利用権を得たユーザのみがコンテンツを利用できるようにするため、様々な技術が提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−41818号公報 (第11−13頁、第3図、第6図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は、配信された後のコンテンツについて利用を制限することは困難であった。
【0007】
例えば、上記特許文献1には、有料コンテンツをダウンロードさせるコンテンツ販売システムにおいて、ダウンロードに先立ってメモリカードに記録された金額データにアクセスして課金を行い、課金が完了した場合にのみ、有料コンテンツと、当該有料コンテンツの視聴を可能とするロックキーとをダウンロードさせる手法が開示されている。
しかしながら、このコンテンツ販売システムにおいては、有料コンテンツとロックキーをダウンロードする時にのみ、各種認証処理等による厳重な管理を行い、ダウンロードした後には、何らの管理も行うことができない。
【0008】
このように、コンテンツを配信した後で、すなわちユーザが使用する端末装置にコンテンツデータが送信された後で、その利用を制限する方法や、逆に制限を解除する方法は存在しなかった。
【0009】
このため、コンテンツ配信サービスを提供する事業者は、ダウンロードされたコンテンツが無制限に利用されても利益が得られるよう、コンテンツの販売価格を高く設定しなければならず、魅力的なサービスを提供することができなかった。ユーザにとっては、コンテンツの利用形態に関係なく高額な代金を支払わなければ利用権を得られないので、コンテンツの価格が高価に感じられ、サービスの魅力が損なわれていた。
【0010】
そこで、本発明は、映像コンテンツ等のデータをユーザに配信するデータ配信システムにおいて、配信後のデータの利用を効果的に制限することにより、多様で魅力的なデータ配信サービスを提供できるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、次のような特徴を備えている。なお、次に示す説明中、括弧書きにより実施の形態に対応する構成を一例として示す。符号等は、後述する図面参照符号等である。
【0012】
請求項1記載の発明は、データ配信装置(例えば、サーバ群2)と、前記データ配信装置からデータを受信して利用するデータ受信装置(例えば、ユーザ端末4)とが通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されてなるデータ配信システム(例えば、データ配信システム1)であって、前記データ配信装置によって、前記データ受信装置へ前記データを送信する毎に異なる識別情報を生成し、前記データ受信装置へ送信するデータに前記識別情報を含ませて前記データ受信装置へ送信し、前記データ受信装置によって、前記識別情報を含むデータを前記データ配信装置から受信し、前記データ受信装置により受信されたデータについて、当該データに含まれる識別情報に基づいて、利用を許可するか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データ受信装置によるデータの利用が可能になることを特徴とする。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、データ配信装置と、データ配信装置からデータを受信して利用するデータ受信装置とが通信ネットワークを介して接続されてなるデータ配信システムにおいて、データ配信装置によって、データ受信装置へデータを送信する毎に異なる識別情報を生成して、この識別情報を含ませてデータ受信装置へ送信し、データ受信装置によって、識別情報を含むデータをデータ配信装置から受信する。そして、データ受信装置により受信されたデータについて、当該データに含まれる識別情報に基づいて、利用を許可するか否かを判定する判定処理を実行し、この判定処理において利用を許可すると判定された場合にのみ、データ受信装置によるデータの利用が可能になる。
【0014】
また、請求項9記載の発明は、データ配信装置(例えば、サーバ群2)から、通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたデータ受信装置(例えば、ユーザ端末4)へデータを配信するデータ配信方法であって、前記データ配信装置によって、前記データ受信装置へ前記データを送信する毎に異なる識別情報を生成し、前記データ受信装置へ送信するデータに前記識別情報を含ませて前記データ受信装置へ送信し、前記データ受信装置によって、前記識別情報を含むデータを前記データ配信装置から受信し、前記データ受信装置により受信されたデータについて、当該データに含まれる識別情報に基づいて、利用を許可するか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データ受信装置によるデータの利用が可能になることを特徴とする。
【0015】
これにより、データ配信装置から送信されたデータは内容に関係なく固有の識別情報を含んでいるので、識別情報を含むデータは、識別情報に基づいて、判定処理によって利用が許可されなければ利用することができない。従って、データ受信装置に受信された後のデータについて、その利用を制限し、或いは制限を解除することができるので、例えば、特定の期間内においてのみ利用できるデータを無償で配信する、利用制限を厳しくすることでデータを提供する価格を下げるなど、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。
【0016】
また、識別情報をもとにして、いつ、どのデータ受信装置へ送信されたデータなのかを特定することが可能となるので、識別情報と、データを受信したユーザに関する情報や送信日時を示す情報等を対応づけることにより、様々な条件に従って、データの利用の可否を決定することが可能となる。
さらに、データに含まれる識別情報をもとにユーザや送信日時を特定できるので、不正な手段によって利用制限を回避することが不可能であり、データの利用を制限する方法として著しく高い実効性を確保できる。これにより、データ配信装置から送信され、データ受信装置により受信された後のデータについても確実に利用を制限できるので、不正な利用や際限のない利用を防止し、配信するデータに関わる著作権その他の権利を確実に保護することができる。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のデータ配信システムにおいて、前記判定処理を前記データ配信装置によって実行することを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、判定処理をデータ配信装置によって実行するので、データを配信する側の意図によって、容易に、データの利用の可否を制御することができる。また、データ受信装置における処理負担を軽減することで、処理能力が低くリソースの少ない機器をデータ受信装置として利用することができる。さらに、データ受信装置からデータ配信装置に対して、識別情報等のわずかな情報を送信するだけで利用の可否を判定できるので、通信ネットワークにおけるトラフィックを抑えることができる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のデータ配信システムにおいて、前記判定処理を前記データ受信装置によって実行することを特徴とする。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、判定処理をデータ受信装置によって実行するので、データの利用の可否を速やかに判定できる。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記判定処理を、前記データ受信装置においてデータの利用が試行される毎に実行することを特徴とする。
【0022】
請求項4記載の発明によれば、判定処理を、データ受信装置においてデータの利用が試行される毎に実行するので、データの利用の可否を確実に制御することができる。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記識別情報と、前記識別情報を含むデータが前記データ受信装置へ送信された日時を示す情報とを対応づけて記憶する記憶装置(例えば、データベース26)を備え、前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置にデータが送信されてからの経過時間を算出し、算出した経過時間をもとに前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0024】
請求項5記載の発明によれば、識別情報と、識別情報を含むデータがデータ受信装置へ送信された日時を示す情報とを対応づけて記憶装置に記憶しておき、記憶装置に記憶された情報に基づいて判定処理を実行し、データ受信装置にデータが送信されてからの経過時間をもとにデータの利用を許可するか否かを判定するので、データ配信装置から送信されたデータは、送信から一定期間だけ利用可能となる。これにより、利用可能な期間が限定されたデータを配信することができ、従来にない多様なデータ配信サービスを実現できる。
【0025】
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記識別情報と、前記識別情報を含むデータに対する課金が完了しているか否かを示す情報とを記憶する記憶装置(例えば、データベース26)を備え、前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置が受信したデータに対する課金が完了しているか否かを判定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0026】
請求項6記載の発明によれば、識別情報と、識別情報を含むデータに対する課金が完了しているか否かを示す情報とを記憶装置に記憶しておき、記憶装置に記憶された情報に基づいて判定処理を実行し、データ受信装置が受信したデータに対する課金が完了しているか否かにより、データの利用を許可するか否かを判定するので、課金が済んでいないデータの利用を制限することができる。これにより、データを有料で提供するサービスにおいて、不正な手段によって課金を免れる行為を確実に排除することができる。また、一部のデータについて、課金を行わなくても利用可能にする等、多様なデータ配信サービスを実現できる。
【0027】
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記識別情報と、前記識別情報を含むデータについて利用を許可するための条件を示す情報とを記憶する記憶装置(例えば、データベース26)を備え、前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置が受信したデータが利用を許可するための条件を満たしているか否かを判定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、識別情報と、識別情報を含むデータについて利用を許可するための条件を示す情報とを記憶装置に記憶し、記憶装置に記憶された情報に基づいて判定処理を実行し、データ受信装置が受信したデータが利用を許可するための条件を満たしているか否かにより、データの利用を許可するか否かを判定するので、利用を許可するための条件を変更することで、データの利用を許可するか否かを容易に制御することができる。従って、データ受信装置に送信された後のデータについて、様々な条件に従って利用を制限することが可能なデータ配信サービスを実現できる。
【0029】
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載のデータ配信システムにおいて、前記識別情報と、前記データ受信装置によって前記識別情報を含むデータを受信させたユーザを特定するための情報とを記憶する記憶装置(例えば、データベース26)を備え、前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づいて、前記データ受信装置によってデータを受信させたユーザを特定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0030】
請求項8記載の発明によれば、識別情報と、データ受信装置によって前記識別情報を含むデータを受信させたユーザを特定するための情報とを記憶装置に記憶しておき、記憶装置に記憶された情報に基づいて判定処理を実行し、データ受信装置によってデータを受信させたユーザを特定することにより、データの利用を許可するか否かを判定する。これにより、データを利用するユーザに合わせて利用の許可/不許可を決定できるので、ユーザの年齢、性別、居住地域等に合わせて様々なデータ配信サービスを実現することができる。
【0031】
請求項10記載の発明は、データを配信するデータ配信装置(例えば、サーバ群2)に対し、通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたデータ受信装置(例えば、ユーザ端末4)において、前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段(例えば、図5(b)のステップS114)と、前記データ配信装置に対し、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報を送信して当該データの利用許可を求める利用許可要求手段(例えば、図9(b)のステップS165)と、前記利用許可要求手段の要求に応じて、前記データ配信装置によって利用が許可された場合にのみ、前記データを利用する利用手段(例えば、図9(b)のステップS168)とを備えることを特徴とする。
【0032】
請求項10記載の発明によれば、データを配信するデータ配信装置に対し、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置において、受信手段によってデータ配信装置から識別情報を含むデータを受信した後、利用許可要求手段によって、データ配信装置に対し、受信したデータに含まれる識別情報を送信して当該データの利用許可を求め、データ配信装置によって利用が許可された場合にのみ、利用手段によってデータを利用する。
【0033】
また、請求項12記載の発明は、データを配信するデータ配信装置(例えば、サーバ群2)に対して通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたコンピュータ(例えば、ユーザ端末4)を、前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段(例えば、図5(b)のステップS114)と、前記データ配信装置に対し、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報を送信するとともに、当該データの利用許可を求める利用許可要求手段(例えば、図9(b)のステップS165)と、前記利用許可要求手段の要求に応じて、前記データ配信装置によって利用が許可された場合にのみ、前記データを利用する利用手段(例えば、図9(b)のステップS168)として機能させるためのプログラムである。
【0034】
従って、識別情報に基づいて利用が許可されなければデータを利用することができないので、データ受信装置に受信された後のデータについて、その利用を制限し、或いは制限を解除することができるので、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。さらに、不正な手段によって利用制限を回避することが不可能であり、データの利用を制限する方法として著しく高い実効性を確保できる。さらに、データ配信装置に対して識別情報等のわずかな情報を送信するだけで利用の可否を判定できるので、通信ネットワークにおけるトラフィックを抑えることができる。
【0035】
請求項11記載の発明は、データを配信するデータ配信装置(例えば、サーバ群2)に対し、通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたデータ受信装置(例えば、ユーザ端末4)において、前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段(例えば、図5(b)のステップS114)と、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報に基づいて、当該データの利用の可否を判定するための情報を取得する情報取得手段(例えば、図13(b)のステップS215〜S216)と、前記情報取得手段により取得した情報に基づいて、当該データの利用を許可するか否かを判定する利用可否判定手段(例えば、図13(b)のステップS217)と、前記利用可否判定手段によって利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データを利用する利用手段(例えば、図13(b)のステップS219)とを備えることを特徴とする。
【0036】
請求項11記載の発明によれば、データを配信するデータ配信装置に対し、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置において、データ配信装置から識別情報を含むデータを受信した後、受信したデータに含まれる識別情報に基づいて当該データの利用の可否を判定するための情報を取得し、取得した情報に基づいて当該データの利用を許可するか否かを判定し、利用を許可すると判定した場合にのみデータを利用する。
【0037】
また、請求項13記載の発明は、データを配信するデータ配信装置(例えば、サーバ群2)に対して通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク3)を介して接続されたコンピュータ(例えば、ユーザ端末4)を、前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段(例えば、図5(b)のステップS114)と、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報に基づいて、当該データの利用の可否を判定するための情報を取得する情報取得手段(例えば、図13(b)のステップS215〜S216)と、前記情報取得手段により取得した情報に基づいて、当該データの利用を許可するか否かを判定する利用可否判定手段(例えば、図13(b)のステップS217)と、前記利用可否判定手段によって利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データを利用する利用手段(例えば、図13(b)のステップS219)として機能させるためのプログラムである。
【0038】
従って、識別情報に基づいて利用が許可されなければデータを利用することができないので、データ受信装置に受信された後のデータについて、その利用を制限し、或いは制限を解除することができるので、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。さらに、不正な手段によって利用制限を回避することが不可能であり、データの利用を制限する方法として著しく高い実効性を確保できる。さらに、必要な情報を取得した後は、外部の装置を用いることなく利用を許可するか否かの判定を実行するので、許可を受けない不正なデータ利用を確実に防止できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図14の各図に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0040】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるデータ配信システム1の構成を示す図である。図1に示すように、データ配信システム1は、通信ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されたサーバ群2とユーザ端末4とによって構成される。データ配信システム1は、サーバ群2からユーザ端末4に対してデータを配信し、配信されたデータをユーザ端末4において再生・利用するためのシステムである。
【0041】
サーバ群2は、ユーザ管理サーバ21、課金管理サーバ22、ショップサーバ23、ダウンロードサーバ24およびコンテンツ管理サーバ25の各サーバ装置と、データベース26とを備えて構成される。
ユーザ管理サーバ21は、ユーザ端末4に対して、サーバ群2の他のサーバ装置に対するアクセスを許可するための認証処理を実行する。
課金管理サーバ22は、ユーザ端末4を使用するユーザに対する課金が発生した場合に、課金を決済する課金処理を実行する。なお、クレジットカード事業者(信販会社)や、インターネット上における決済サービスを提供する事業者等の外部事業者が設置した装置を利用して、課金管理サーバ22の機能を実現することも可能である。
【0042】
ショップサーバ23は、ユーザ端末4からのアクセスに応じて購入可能なコンテンツを提示し、提示したコンテンツの購入要求を受け付ける。
ダウンロードサーバ24は、映像や音声等のコンテンツデータを含む再生用データ50(図3)を記憶しており、ユーザ端末4からのダウンロード要求に応じて、再生用データ50をユーザ端末4へ送信する。
コンテンツ管理サーバ25は、データベース26に接続され、データベース26に格納された情報に基づいて、ユーザ端末4におけるデータの再生を許可するか否かを判定する等の各種処理を実行する。
【0043】
通信ネットワーク3は、専用線、公衆電話回線、衛星通信回線等の各種電気通信回線、および、図示しない各種サーバ装置等を含んで構成されるネットワークである。通信ネットワーク3はオープンなネットワークであるか否かを問わず、その具体的態様は特に限定されない。また、サーバ群2の各装置およびユーザ端末4と通信ネットワーク3との間には、ISP(Internet Service Provider)やNSP(Network Service Provider)等が提供するサーバやファイアーウォール、ゲートウェイ装置等の各種機器が介在するが、ここでは図示しない。
【0044】
ユーザ端末4は、ユーザが操作する端末装置であり、ここでは一例としてPC(Personal Computer)を挙げて説明する。
図2は、ユーザ端末4の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、ユーザ端末4は、CPU(Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、記憶部43、入力部44、表示部45および通信制御部47の各部を備え、これらの各部はバス48により接続されている。
【0045】
CPU41は、記憶部43に格納されたシステムプログラムを読み出して、RAM42に設けられたワークエリアに展開して実行することにより、ユーザ端末4の各部を駆動制御する。
例えば、CPU41は、記憶部43に格納された通信制御プログラムを読み出して実行し、通信制御部47を駆動制御して、通信ネットワーク3との間における通信回線を確立する。そして、CPU41は、入力部44における指示入力に基づいて、通信ネットワーク3を介してサーバ群2内のサーバ装置に接続し、各種データを送受信する。
【0046】
また、CPU41は、通信ネットワーク3を介してサーバ群2からダウンロードした再生用データ50(図3)を記憶部43に格納する。CPU41は、入力部44における指示入力により再生用データ50の再生が指示された場合に、再生用データ50に含まれるコンテンツ再生プログラムを実行し、コンテンツデータを再生する。例えば、コンテンツデータが画像データを含む場合は、表示部45の画面上に画像データを表示し、コンテンツデータが音声データを含む場合は音声出力部46から音声を出力する。
【0047】
RAM42は、CPU41により実行されるシステムプログラム、各種アプリケーションプログラム、及び、これらプログラムに係るデータ等を一時的に格納するワークエリアを形成する。
【0048】
記憶部43は、磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリ等で構成される記憶媒体(図示略)を有し、この記憶媒体(図示略)に各種プログラムやデータ等を記憶する。なお、上記記憶媒体(図示略)に記憶するプログラムやデータ等は、その一部若しくは全部を他の機器から電気通信回線等を介して受信して記憶する構成にしてもよく、さらに、上記記憶媒体(図示略)は通信ネットワーク3等のネットワーク上に構築された他のサーバが有する記憶媒体であってもよい。
【0049】
入力部44は、数字キー、文字キー、各種機能キー等を備えるキーボード、および、マウスやタブレット等のポインティングデバイスを有しており、キーボード上で操作されたキーに対応する操作信号、若しくはポインティングデバイスの操作に伴う位置情報を含む操作信号をCPU41へ出力する。
【0050】
表示部45は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等の表示画面を有しており、CPU41により実行中のアプリケーションプログラムに関するデータや、通信ネットワーク3を経由して通信制御部47により受信したデータ等を上記表示画面に表示する。
【0051】
音声出力部46は、D/A(Digital/Analog)コンバータ、アンプ、ノイズフィルタ等を内蔵し、CPU41により処理された音声データを、外部接続されたスピーカ装置(図示略)等から再生出力する。
【0052】
通信制御部47は、モデム(MODEM:MOdulator/DEModulator)、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデムやスプリッタ、ケーブルモデム、メディアコンバータ、ターミナルアダプタ(TA:Terminal Adapter)やDSU(Digital Service Unit)等によって構成され、電話回線、ISDN(Integrated Services Digital Network)回線、ADSL回線、ケーブルテレビ回線、或いは光ファイバ等を用いた専用線等の電気通信回線を介して、通信ネットワーク3に接続されたサーバ群2の各サーバ等との通信を行うための制御を行う。
【0053】
図3は、サーバ群2からユーザ端末4に送信される再生用データ50の構成を模式的に示す図である。
図3に示すように、再生用データ50は、コンテンツデータと、コンテンツデータを再生するためのコンテンツ再生プログラムと、コンテンツデータに付与されたコンテンツ識別情報と、サーバ群2によって埋め込まれたダウンロードIDとを含む。
【0054】
コンテンツ再生プログラムは、再生用データ50に含まれるコンテンツデータを再生するためのプログラムである。
再生用データ50に含まれるコンテンツデータは、後述するように複数のチャンネルから成り立っており、コンテンツ再生プログラムは、チャンネル毎にコンテンツデータを再生する機能を有する。
また、コンテンツ再生プログラムは、コンテンツデータを再生する際にサーバ群2にアクセスし、再生しようとするコンテンツデータの再生が許可されるか否かの問い合わせを行い、再生を許可された場合にのみコンテンツデータを再生する機能を有する。
【0055】
コンテンツデータは、動画像、静止画像、音声、文字列、アプリケーションプログラム等の各種のデータである。コンテンツデータは、チャンネル1〜n(nは整数)のn個のチャンネルから成り立っており、上記コンテンツ再生プログラムによって、チャンネル毎に再生可能である。また、コンテンツデータは、各チャンネルに異なる種類のデータを含む構成とすることも勿論可能である。
【0056】
なお、再生用データ50に含まれるコンテンツデータは、上記コンテンツ再生プログラム以外のプログラムによっては容易にデコードできない形態にエンコードされており、上記コンテンツ再生プログラムを用いずに再生することは非常に困難であるか、不可能である。
【0057】
コンテンツ識別情報は、上記コンテンツデータに固有の情報である。内容が異なるコンテンツデータには異なるコンテンツ識別情報が付与され、コンテンツデータの内容が同一であれば、コンテンツ識別情報は同一である。
【0058】
ダウンロードIDは、サーバ群2からユーザ端末4に再生用データ50がダウンロードされる毎に生成される、固有の識別情報である。すなわち、サーバ群2は、ユーザ端末4に再生用データ50を送信する毎に異なるダウンロードIDを生成し、再生用データ50に埋め込む処理を行う。このため、サーバ群2からダウンロードされた全ての再生用データ50は、互いに異なるダウンロードIDを含む。例えば、一台のユーザ端末4によって、同一内容の再生用データ50を複数回ダウンロードした場合、ユーザ端末4には複数の再生用データ50が格納される。これら複数の再生用データ50の内容は同一であるが、埋め込まれたダウンロードIDは、全て異なったものとなる。
【0059】
ダウンロードIDは、再生用データ50の中に、データ配信システム1における正規の処理以外の手段では容易に判別・抽出できないように埋め込まれている。なお、再生用データ50中にダウンロードIDを埋め込む技術としては、例えば、本出願人が既に出願した技術(特願2000−313670号)を用いてもよいし、その他の公知の技術を用いることも勿論可能である。
【0060】
このように構成されるデータ配信システム1は、次の▲1▼〜▲3▼に挙げる処理を実行する。
▲1▼ダウンロード処理:ユーザがユーザ端末4を操作してサーバ群2にアクセスし、再生用データ50をダウンロードする。
▲2▼コンテンツ購入処理:ユーザ端末4を操作するユーザが、ダウンロードした再生用データ50に含まれるコンテンツデータの利用権を購入する。
▲3▼コンテンツ再生処理:ダウンロードした再生用データ50に含まれるコンテンツデータを、ユーザ端末4において再生する。
以下、これらの処理について順次説明する。
【0061】
図4は、データ配信システム1においてダウンロード処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
図4に示すように、データ配信システム1においてダウンロード処理が開始される場合、まず、ユーザ端末4からユーザ管理サーバ21に対して認証要求が送信される(図中、D111)。この認証要求に応じて、ユーザ管理サーバ21によって認証が行われると、ユーザ管理サーバ21によってユーザIDが発行され、ユーザ端末4に送信される(D112)。
【0062】
続いて、ユーザ端末4からダウンロードサーバ24にユーザIDが送信され、再生用データ50のダウンロードが要求される(D113)。このダウンロード要求に応じて、ダウンロードサーバ24によってダウンロードIDが生成され、再生用データ50に埋め込まれる。埋め込みが完了した再生用データ50は、ユーザ端末4へ送信される(D114)。
【0063】
次に、ダウンロードサーバ24からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザ端末4から送信されたユーザIDと、生成したダウンロードIDと、再生用データ50の送信日時を示すDL日時情報とを含むダウンロード情報が送信され(D115)、これらの情報は、ダウンロード情報51としてデータベース26に格納される(D116)。
【0064】
図5は、ダウンロード処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。また、符号D111〜D114の矢印は、図4中に同符号で示す処理に対応する。
【0065】
ユーザ端末4は、まず、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(図5(b)のステップS111)。ステップS111の認証要求では、ユーザ端末4を操作するユーザに予め付与された識別番号や、パスワード、ユーザの氏名等の情報をサーバ群2に送信してもよい。
【0066】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの認証要求に応じて認証処理を実行し(図5(a)のステップS101)、ユーザ端末4を操作するユーザが正規のユーザであると確認し、ユーザIDを発行して、ユーザ端末4へ送信する(ステップS102)。
【0067】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを取得し(図5(b)のステップS112)、取得したユーザIDによって再びサーバ群2にアクセスし、再生用データ50のダウンロードを要求する(ステップS113)。
【0068】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求を受け付けると(図5(a)のステップS103)、ダウンロードIDを生成し(ステップS104)、生成したダウンロードIDを再生用データ50に埋め込む処理を実行する(ステップS105)。そして、サーバ群2は、ダウンロードIDの埋め込みが完了した再生用データ50を、ユーザ端末4に送信する(ステップS106)。
【0069】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信された再生用データ50を受信して格納し(図5(b)のステップS114)、本処理を終了する。
【0070】
サーバ群2は、ユーザ端末4に再生用データ50を送信した後、ユーザ端末4に再生用データ50を送信した日時を示すDL日時情報を生成し、ユーザ端末4のユーザIDおよびステップS104で生成したダウンロードIDとともに、ダウンロード情報51としてデータベース26に格納し(図5(a)のステップS107)、本処理を終了する。
【0071】
図6は、データ配信システム1においてコンテンツ購入処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【0072】
データ配信システム1においては、コンテンツ購入処理に先立ち、データベース26にコンテンツ情報52が格納される(D121)。コンテンツ情報52は、再生用データ50に含まれるコンテンツデータに付与されるコンテンツ識別情報と、コンテンツデータ中の各チャンネルについて利用が許可されるための条件を示すch(チャンネル)制御情報とが対応づけられたものである。
【0073】
ch制御情報には、例えば、次に挙げるような条件を設定することができる。
・コンテンツデータ中の全てのチャンネルは、課金された場合にのみ再生を許可する。
・コンテンツデータ中の一部のチャンネルは、課金されていなくても再生を許可する。
・コンテンツデータ中の一部のチャンネルは、課金が行われた場合で、かつ、ダウンロード後の一定期間内に限り、再生を許可する。
・コンテンツデータ中の特定のチャンネルは、他の条件に関係なく再生を許可しない。
なお、上に挙げた条件には、具体的なチャンネル番号、チャンネル名、期間や日時等を設定することが可能である。
【0074】
コンテンツ情報52は、コンテンツ管理サーバ25が有する入力装置(図示略)や、データベース26に外部接続された入力装置(図示略)等により入力され、データベース26に格納される。なお、データベース26にコンテンツ情報52を格納するタイミングや回数は制限されず、再生用データ50に含まれるコンテンツデータを供給する者の意図により実行できる。
【0075】
ユーザ端末4からユーザ管理サーバ21に対して認証要求が送信されると(D122)、ユーザ管理サーバ21による認証が行われ、ユーザ管理サーバ21によってユーザIDが発行され、ユーザ端末4に送信される(D123)。
【0076】
続いて、ユーザ端末4からショップサーバ23に対し、ユーザIDおよび購入する再生用データ50のコンテンツ識別情報が送信され、ユーザが購入を希望するチャンネルを指定して、コンテンツの購入要求が行われる(D124)。
【0077】
ショップサーバ23によってコンテンツ購入要求が受け付けられると、ショップサーバ23からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザが希望するチャンネルに対する課金が可能か否かの問い合わせが行われ(D125)、コンテンツ管理サーバ25により、データベース26に格納されたコンテンツ情報52に基づいて、課金が可能か否かが判定される。
ここで、課金が不可能な場合とは、再生用データ50に含まれるコンテンツデータのうちユーザが希望するチャンネルについて、ch制御情報により、利用を許可しないと定められている場合や、無料で利用可能であると定められていて、課金できない場合等が該当する。
【0078】
コンテンツ管理サーバ25からショップサーバ23へ、ユーザが希望するチャンネルに対する課金が可能か否かを示す判定結果が送信される(D126)。判定の結果、課金が可能な場合は、ショップサーバ23と課金管理サーバ22との間で課金処理が実行される(D127)。この課金処理は、発生した課金をクレジットカード等の決済手段により決済する処理である。
【0079】
課金処理が完了すると、ショップサーバ23からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザが希望するチャンネルに対して課金が完了した旨を示す課金状態情報が、コンテンツ識別情報およびユーザIDとともに送信される(D128)。そして、コンテンツ管理サーバ25により、ショップサーバ23から送信された情報が課金情報53としてデータベース26に格納される(D129)。
【0080】
その後、ショップサーバ23によって、課金が完了した旨を示すメッセージが作成され、ユーザ端末4へ送信される(D130)。なお、ユーザが希望するチャンネルが課金できないものであった場合、ショップサーバ23からユーザ端末4に対して、購入できない旨を示すメッセージが送信される(D130)。
【0081】
図7は、図6に示すコンテンツ購入処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。また、符号D122〜D124,D130の矢印は、図6中に同符号で示す処理に対応する。
【0082】
ユーザ端末4は、まず、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(図7(b)のステップS141)。
【0083】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求に応じて認証処理を実行し(図7(a)のステップS121)、ユーザ端末4を操作するユーザが正規のユーザであると確認し、ユーザIDを発行してユーザ端末4へ送信する(ステップS122)。
【0084】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを受信して取得する(図7(b)のステップS142)。
ここで、ユーザの操作により、再生用データ50に含まれるコンテンツデータから購入を希望するチャンネルが指定されると(ステップS143)、ユーザ端末4は、再生用データ50のコンテンツ識別情報を取得し、ステップS142で取得したユーザIDおよびコンテンツ識別情報をサーバ群2に送信し、購入を希望するチャンネルを指定して購入を要求する(ステップS144)。
【0085】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求を受け付けると(図7(a)のステップS123)、ユーザ端末4から送信されたコンテンツ識別情報をキーとしてデータベース26内のコンテンツ情報52を参照し、ユーザが希望するチャンネルが購入可能か否かを判定する(ステップS124)。
【0086】
ここで、ユーザが希望するチャンネルが購入可能であれば(ステップS125;Yes)、サーバ群2は課金処理を実行する(ステップS126)。
課金処理が終了した後、サーバ群2は、ユーザID、課金対象のチャンネルを含む再生用データ50のコンテンツ識別情報、および課金状態情報を、課金情報53としてデータベース26に格納し(ステップS127)、課金が完了した旨を示すメッセージを作成する(ステップS128)。
【0087】
また、ユーザが希望するチャンネルが課金できないものであり、購入に関する処理ができない場合(ステップS125;No)、サーバ群2は、希望したコンテンツが購入できない旨のメッセージを作成する(ステップS129)。
【0088】
そして、サーバ群2は、ステップS128またはステップS129で作成したメッセージをユーザ端末4に送信し(ステップS130)、本処理を終了する。
【0089】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたメッセージを受信して、表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(図7(b)のステップS145)、本処理を終了する。
【0090】
図8は、データ配信システム1においてコンテンツ再生処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。この図8に示すコンテンツ再生処理は、再生用データ50(図3)に含まれるコンテンツ再生プログラムをユーザ端末4で実行することによって行われる。
【0091】
コンテンツ再生処理に先立ち、データベース26に格納されたコンテンツ情報52の入力・更新を行うことが可能である(D141)。この場合、以後のコンテンツ再生処理は、更新後のコンテンツ情報52に基づいて行われる。
【0092】
ユーザ端末4からユーザ管理サーバ21に対して認証要求が送信され(D142)、ユーザ管理サーバ21による認証が行われ、ユーザ管理サーバ21によってユーザIDが発行され、ユーザ端末4に送信される(D143)。
【0093】
続いて、ユーザ端末4からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザID、再生を希望する再生用データ50に含まれるコンテンツ識別情報およびダウンロードIDが送信され、コンテンツの再生が要求される(D144)。
【0094】
ここで、コンテンツ管理サーバ25により、データベース26に格納されたダウンロード情報51、コンテンツ情報52および課金情報53が参照され(D145)、要求されたコンテンツの再生を許可できるか否かが判定され、判定結果がユーザ端末4に送信される(D146)。ユーザ端末4においては、送信された判定結果に基づいて、コンテンツが再生され、あるいは、再生できない旨のメッセージが出力される。
【0095】
図9は、図8に示すコンテンツ購入処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。また、符号D142〜D144,D146の矢印は、図8中に同符号で示す処理に対応する。
【0096】
まず、ユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムが実行され(図9(b)のステップS161)、ユーザの操作によって再生を希望するチャンネルが指定される(ステップS162)。ここで、ユーザ端末4は、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(ステップS163)。
【0097】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求に応じて認証処理を実行し(図9(a)のステップS151)、ユーザ端末4を操作するユーザが正規のユーザであると確認し、ユーザIDを発行してユーザ端末4へ送信する(ステップS152)。
【0098】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを受信して取得する(図9(b)のステップS164)。
ユーザ端末4は、ダウンロードID、再生用データ50のコンテンツ識別情報、およびステップS164で取得したユーザIDをサーバ群2に送信して、ユーザにより指定されたチャンネルの再生を要求する(ステップS165)。
【0099】
サーバ群2は、ユーザ端末4から送信されたダウンロードID、コンテンツ識別情報およびユーザIDを受信し(図9(a)のステップS153)、受信した情報に基づいて、後述する再生可否判定処理を実行する(ステップS154)。
【0100】
そして、サーバ群2は、再生可否判定処理の結果、すなわち、再生の許可または不許可を示す情報をユーザ端末4へ送信し(ステップS155)、本処理を終了する。
【0101】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信された情報を受信し(図9(b)のステップS166)、受信した情報が再生の許可を示すものか不許可を示すものかを判別する(ステップS167)。
【0102】
そして、再生が許可された場合(ステップS167;Yes)、ユーザ端末4は、ステップS162で指定されたチャンネルのコンテンツを再生して(ステップS168)、本処理を終了する。
また、再生が許可されなかった場合(ステップS167;No)、ユーザ端末4は、再生が不可能である旨のメッセージを表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(ステップS169)、本処理を終了する。
【0103】
図10は、図9(a)のステップS154で実行される再生可否判定処理を詳細に示すフローチャートである。
【0104】
図6および図7に示すコンテンツ購入処理が完了した時点で、データベース26には、ダウンロード情報51、コンテンツ情報52、課金情報53が格納された状態となる。
図10に示す再生可否判定処理においては、データベース26に格納されたダウンロード情報51、コンテンツ情報52、および課金情報53を参照することにより、コンテンツの再生を許可するか否かを判定する。
【0105】
サーバ群2は、まず、ユーザ端末4から送信されたダウンロードIDをキーとして、データベース26に格納されたダウンロード情報51を参照する(ステップS171)。
【0106】
続いて、サーバ群2は、ダウンロード情報51に含まれるユーザIDおよびダウンロードIDと、ユーザ端末4から受信したユーザIDおよびダウンロードIDとが、一致するか否かを判定する(ステップS172)。
【0107】
ここで、ユーザIDおよびダウンロードIDが一致しない場合(ステップS172;No)、サーバ群2は、後述するステップS180に移行する。
また、ユーザIDとダウンロードIDの両方が一致した場合(ステップS172;Yes)、サーバ群2は、ユーザ端末4から送信されたユーザIDをキーとして、データベース26に格納された課金情報53を参照する(ステップS173)。また、サーバ群2は、ユーザ端末4から送信されたコンテンツIDをキーとして、データベース26内のコンテンツ情報52を参照する(ステップS174)。
【0108】
サーバ群2は、コンテンツ情報52および課金情報53に基づいて、コンテンツの再生を許可できるか否かを判定する(ステップS175)。例えば、課金が必要なチャンネルについて課金されていない場合、再生を許可することはできない。また、課金が不要な無料のチャンネルは、課金されていなくても再生を許可できる。また、コンテンツ情報52のch制御情報において、他の条件に関わらず再生を許可しないと設定されているチャンネルは、課金情報の内容に関係なく、再生を許可することはできない。
【0109】
ステップS175で、再生を許可することができないと判定した場合、サーバ群2は、後述するステップS180に移行する。
また、ステップS175で再生を許可できると判定した場合、サーバ群2は、ステップS171で参照したダウンロード情報51からDL日時情報を取得し(ステップS176)、再生用データ50がダウンロードされてからの経過期間を算出する(ステップS177)。
【0110】
そして、サーバ群2は、算出した経過期間とコンテンツ情報52のch制御情報とに基づいて、要求された再生用データ50の再生が許可できるか否かを判定する(ステップS178)。すなわち、コンテンツ情報52のch制御情報に、再生を許可できる期間が定められている場合、算出した経過期間が定められた期間内であれば再生を許可することができるが、定められた期間内でなければ再生を許可することはできない。
【0111】
ステップS178で再生が許可できると判定した場合、サーバ群2は、再生用データ50のコンテンツデータのうち、ユーザが希望するチャンネルの再生を許可すると判定し(ステップS179)、ステップS155(図9(a))に移行する。また、ステップS178で再生を許可することができないと判定した場合、サーバ群2は、ステップS180に移行して、ユーザが希望するチャンネルの再生を許可しないと判定し、ステップS155に移行する。
【0112】
図11は、再生用データ50に含まれるコンテンツ再生プログラムの実行時に表示される再生プログラム実行画面6を示す図である。
図11に示す再生プログラム実行画面6は、ユーザ端末4において、再生用データ50に含まれるコンテンツ再生プログラムを実行し、コンテンツを再生する際に、再生に関する各種指示操作を行うためのインタフェースとして機能する。
【0113】
再生プログラム実行画面6には、再生されるコンテンツが動画像や静止画像を含む場合に、これら画像が表示される画像再生部61と、コンテンツデータ中の複数のチャンネルを切り替えて選択するためのチャンネル選択部62と、再生開始、停止、一時停止、早送り、巻き戻し等を指示するための再生指示部63と、音量を調節するための音量調節部64と、再生開始からの経過時間を示す再生時間表示部65とが配されている。
【0114】
従って、ユーザ端末4を操作するユーザは、チャンネル選択部62の各ボタンを操作することで希望するチャンネルを指定し、再生指示部63の各ボタンを操作することでコンテンツの再生状態を制御し、音量調節部64を操作することで音量を調節することができる。
【0115】
なお、コンテンツデータに含まれる音声のみを再生する際に、画像再生部61に、予め設定された画像を表示するようにしても良いし、コンテンツデータに含まれるテキストデータを再生する際に、画像再生部61においてテキストデータを適宜レイアウトして表示するようにしても良い。
また、コンテンツデータに含まれるアプリケーションプログラムを再生する際には、再生プログラム実行画面6が表示された後、アプリケーションプログラムの実行画面に切り替えられる構成としても良い。
【0116】
以上のように、本発明の第1の実施の形態におけるデータ配信システム1によれば、ユーザ端末4の要求に応じてサーバ群2からユーザ端末4へ再生用データ50を送信する毎に、異なるダウンロードIDを生成し、生成したダウンロードIDを埋め込んだ再生用データ50を、ユーザ端末4へ送信する。ユーザ端末4において、再生用データ50に含まれるコンテンツデータを再生する際には、再生用データ50のダウンロードIDをサーバ群2に送信し、当該コンテンツデータの再生の許可を要求し、サーバ群2によって再生が許可された場合にのみ、コンテンツデータを再生する。
これにより、サーバ群2からユーザ端末4へ送信された後のコンテンツデータについて、サーバ群2において再生を制限し、或いは制限を解除することができるので、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。
【0117】
また、サーバ群2は、データベース26に、ユーザIDとダウンロードIDとDL日時情報とが対応づけられたダウンロード情報51を格納し、ダウンロード情報51に基づいてコンテンツデータの再生の可否を判定することができる。これにより、再生用データ50がユーザ端末4へ送信されてからの経過時間に基づいて、コンテンツデータの再生を制限することが可能となる。
【0118】
また、サーバ群2は、データベース26に、コンテンツ識別情報とch制御情報とが対応付けられたコンテンツ情報52を格納し、コンテンツ情報52に基づいてコンテンツデータの再生の可否を判定することができる。これにより、ch制御情報を適宜変更することによって、サーバ群2からユーザ端末4へ送信された後のコンテンツデータの再生を任意に制限することが可能になり、さらに、再生を許可する条件を任意に、かつ容易に変更することができる。
【0119】
また、サーバ群2は、データベース26に、コンテンツ識別情報とユーザIDと課金状態情報とが対応づけられた課金情報53を格納し、課金情報53に基づいてコンテンツデータの再生の可否を判定することができる。これにより、コンテンツデータに対する課金の状況に応じて、コンテンツデータの再生を制限することができる。
【0120】
このように、データ配信システム1においては、配信後のコンテンツデータの再生について制限を加えることが可能となるため、不正な利用や際限のない利用を防止し、配信するコンテンツデータに関わる著作権その他の権利を確実に保護することができる。さらに、例えば特定の期間内においてのみ利用できるコンテンツデータを無償で配信する、利用制限を厳しくすることでコンテンツデータを提供する価格を下げるなど、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。
【0121】
さらに、ダウンロードIDをもとに、再生用データ50を受信したユーザや送信日時を特定できるので、不正な手段によって利用制限を回避することが不可能であり、データの利用を制限する方法として著しく高い実効性を確保できる。
【0122】
また、コンテンツデータの再生の可否を判定する際に基準となるコンテンツ情報52中のch制御情報は、適宜更新することが可能である。従って、課金されていないコンテンツデータの再生を制限するといった一般的な手法だけでなく、例えば、一定の期間だけ無料で再生可能なコンテンツデータを配信する等、従来の方法では困難だった様々なデータ配信サービスを実現できる。
【0123】
さらに、データ配信システム1においては、再生用データ50に埋め込まれたダウンロードIDに基づいて、いつ、どのユーザ端末4へ送信された再生用データ50なのかを特定することが可能となる。従って、ダウンロードIDを、不正な手段によって抽出や書き換えを行うことができないように再生用データ50に埋め込んでおけば、不正な手段によって再生の制限を回避することは不可能となり、データの利用を制限する方法として高い実効性を確保できる。
【0124】
また、データ配信システム1において、コンテンツデータの再生の可否を判定する処理はサーバ群2において実行するものとした。これにより、ユーザ端末4によって再生の可否を判定する必要が無くなるので、処理能力が低くリソースが少ない装置をユーザ端末4として利用することができる。さらに、再生の可否を判定するためにサーバ群2とユーザ端末4との間で送受信されるデータは、コンテンツ識別情報、ダウンロードID、ユーザID等の小さなサイズの情報だけであり、通信ネットワーク3におけるトラフィックを低く抑えることができ、データ配信システム1の各種リソースを効率よく利用することができる。
【0125】
なお、上記第1の実施の形態において、データ配信システム1は、再生に必要な全てのデータをユーザ端末4にダウンロードして再生する形態だけでなく、いわゆるストリーミング配信を実行することも可能である。この場合、再生用データ50(図3)のコンテンツデータは、コンテンツ自体のデータではなく、ユーザ端末4によってサーバ群2からストリーミング配信を受けるために必要なデータとすれば良い。
【0126】
また、図4および図5に示すダウンロード処理において、サーバ群2に複数種類の再生用データ50を格納しておき、ユーザ端末4によって、希望する再生用データ50を選択してダウンロードする構成とすることも可能である。また、ダウンロード処理においてデータベース26に格納されるダウンロード情報51に、ユーザ端末4に固有の機器識別情報を含めることも可能である。この場合、再生用データ50をダウンロードしたユーザ端末4においてのみ、再生用データ50のコンテンツデータを再生することが可能となる。
【0127】
さらに、図8〜図10に示すコンテンツ再生処理において、再生を許可するか否かを判定する際に、ユーザの属性に基づいて判定を行うことも可能である。すなわち、データベース26に、ユーザの属性(年齢、性別、居住地域または国等)を示す属性情報をユーザIDに対応づけて格納しておくことにより、特定の地域または国に居住するユーザや特定の年齢層のユーザに限って再生を許可する等、ユーザの属性にあわせて再生を許可し、あるいは不許可とすることができる。
【0128】
また、図10に示す再生可否判定処理において、ダウンロード情報51のDL日時情報をもとにダウンロードからの経過時間を算出し、この経過時間とコンテンツ情報52の設定内容をもとに再生の可否を判定するものとして説明したが、例えば、あるチャンネルを、ダウンロードからの経過時間に関係なく、特定の期間においてのみ再生を許可することも、特定の期間において再生を許可しないようにすることも勿論可能である。
【0129】
また、上記第1の実施の形態において、コンテンツ再生処理は、コンテンツ再生プログラムの実行中、チャンネルが指定される毎に実行されるものとして説明したが、例えば、1日1回、週1回等所定の期間が経過する毎に実行するようにしても良いし、あるいは、コンテンツ再生プログラムを起動する毎に実行するようにしても良い。
【0130】
さらに、上記第1の実施の形態においては、データベース26に格納されるコンテンツ情報52は、コンテンツ識別情報とch制御情報とが対応づけられた構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ダウンロードIDとch制御情報とを対応づけたものとしても、同様の効果が得られる。同様に、課金情報53は、コンテンツ識別情報と、ユーザIDと、課金状態情報とが対応づけられた構成としたが、ダウンロードIDと課金状態情報とが対応付けられた構成としても、同様の効果が得られる。
【0131】
さらに、上記第1の実施の形態においてサーバ群2を構成する各サーバ装置の機能は、説明の便宜のためにサーバ群2の機能を分割して示したもので、あくまで一例にすぎない。具体的な実装形態は設計的事項として任意に変更可能であり、サーバ群2の全ての機能を一台の装置により実現することも勿論可能である。また、上記第1の実施の形態においては、ユーザ端末4としてPCを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ネットワーク接続機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants)や携帯電話機をユーザ端末4として用いることも勿論可能である。
【0132】
さらに、コンテンツ再生処理において、再生を許可するか否かを判定する処理をサーバ群2において実行する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、再生の可否の判定をユーザ端末4において実行することも可能である。この場合について、第2の実施の形態として説明する。
【0133】
また、図6および図7に示すコンテンツ購入処理において、コンテンツの購入が可能か否かをサーバ群2において判定する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、購入の可否の判定をユーザ端末4において実行することも可能である。さらに、ユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムを実行中に、コンテンツの購入を行うことも可能である。この場合について、第3の実施の形態として説明する。
【0134】
[第2の実施の形態]
図12は、本発明の第2の実施の形態において、データ配信システム1によりコンテンツ再生処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【0135】
図12に示すコンテンツ再生処理に先立ち、データベース26に格納されたコンテンツ情報52の入力・更新を行うことが可能である(D201)。
【0136】
ユーザ端末4からユーザ管理サーバ21に対して認証要求が送信されると(D202)、ユーザ管理サーバ21による認証が行われ、ユーザ管理サーバ21によってユーザIDが発行され、ユーザ端末4に送信される(D203)。
【0137】
続いて、ユーザ端末4からコンテンツ管理サーバ25に対し、ユーザID、再生を希望する再生用データ50に含まれるコンテンツ識別情報が送信され、ダウンロード情報、コンテンツ情報および課金情報を送信するよう要求が行われる(D204)。
【0138】
ここで、コンテンツ管理サーバ25により、データベース26に格納されたダウンロード情報51、コンテンツ情報52および課金情報53が参照され(D205)、ユーザ端末4から送信されたユーザIDおよびコンテンツ識別情報に関連するダウンロード情報、コンテンツ情報、および課金情報がユーザ端末4に送信される(D206)。
【0139】
そして、ユーザ端末4によって、コンテンツ管理サーバ25から送信された情報に基づいて再生を許可するか否かの判定が行われ、判定結果に従ってコンテンツデータの再生が行われる。
【0140】
図13は、図12に示すコンテンツ再生処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり,(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。また、符号D202〜D204,D206の矢印は、図12中に同符号で示す処理に対応する。
【0141】
まず、ユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムが実行され(図13(b)のステップS211)、ユーザの操作によって再生を希望するチャンネルが指定される(ステップS212)。ここで、ユーザ端末4は、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(ステップS213)。
【0142】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求に応じて認証処理を実行し(図13(a)のステップS201)、ユーザ端末4を操作するユーザが正規のユーザであると確認し、ユーザIDを発行してユーザ端末4へ送信する(ステップS202)。
【0143】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを受信して取得する(図13(b)のステップS214)。
ユーザ端末4は、ステップS214で取得したユーザIDおよび再生用データ50のコンテンツ識別情報をサーバ群2に送信し、ダウンロード情報と、コンテンツ情報と、課金情報とを送信するよう要求する(ステップS215)。
【0144】
サーバ群2は、ユーザ端末4から送信されたユーザIDおよびコンテンツ識別情報を受信し(図13(a)のステップS203)、受信した情報をキーとしてデータベース26に格納されたダウンロード情報51、コンテンツ情報52および課金情報53を参照する。そして、ユーザ端末4から送信されたユーザIDおよびコンテンツ識別情報に関連するダウンロード情報、コンテンツ情報、課金情報を抽出して、ユーザ端末4へ送信する(ステップS204)。
【0145】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信された情報を受信し(図13(b)のステップS216)、受信した情報に基づいて、再生可否判定処理を実行する(ステップS217)。このステップS217で実行される再生可否判定処理は、図10に示す処理と同様の処理である。
【0146】
再生可否判定処理の結果、再生を許可する場合(ステップS218;Yes)、ユーザ端末4は、ステップS212で指定されたチャンネルのコンテンツを再生し(ステップS219)、本処理を終了する。
また、再生を許可しない場合(ステップS218;No)、ユーザ端末4は、再生が不可能である旨のメッセージを表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(ステップS220)、本処理を終了する。
【0147】
このように、本発明の第2の実施の形態によれば、コンテンツデータの再生の可否を判定する処理を、ユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムを実行することにより、実現する。従って、ユーザ端末4は、サーバ群2からダウンロード情報51、コンテンツ情報52および課金情報53を受信した後は外部装置を用いることなく再生の可否を判定できる。このため、これらの情報を一定時間保持しておけば、再生可否判定処理を短時間の間に繰り返して行う場合等、サーバ群2との間における情報の送受信を省略することも可能である。
さらに、サーバ群2の処理負担を軽減することができるので、データ配信システム1におけるリソースを効率よく利用することができる。
【0148】
[第3の実施の形態]
図14は、本発明の第3の実施の形態において、コンテンツ購入処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートである。図中、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【0149】
ユーザ端末4において、再生用データ50に含まれるコンテンツ再生プログラムが実行され(図14(b)のステップS311)、ユーザの操作によって希望のチャンネルが指定されると(ステップS312)、ユーザ端末4はサーバ群2にアクセスして、コンテンツ再生処理を実行する(ステップS313、図14(a)のステップS301)。
このコンテンツ再生処理は、図8〜図10または図12〜図13に示す処理と同様である。
【0150】
コンテンツ再生処理を実行した結果、ユーザが希望したチャンネルが購入されていないとの理由で再生できなかった場合(図14(b)のステップS314;Yes)、ユーザ端末4は、サーバ群2にアクセスして認証を要求する(ステップS315)。
【0151】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求に応じて認証処理を実行し(図14(a)のステップS302)、ユーザIDを発行してユーザ端末4へ送信する(ステップS303)。
【0152】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたユーザIDを受信して取得すると(図14(b)のステップS316)、取得したユーザIDおよび再生用データ50のコンテンツ識別情報をサーバ群2に送信し、コンテンツ情報の送信を要求する(ステップS317)。
【0153】
サーバ群2は、ユーザ端末4からの要求を受け付けると(図14(a)のステップS304)、ユーザ端末4から送信されたコンテンツ識別情報をキーとしてデータベース26に格納されたコンテンツ情報52を参照し、ユーザ端末4から送信されたコンテンツ識別情報に関連するコンテンツ情報を抽出して、ユーザ端末4に送信する(ステップS305)。
【0154】
ユーザ端末4は、サーバ群2から送信されたコンテンツ情報を受信し(図14(b)のステップS318)、受信したコンテンツ情報に基づいて、ユーザが希望するチャンネルに対する課金が可能か否か、すなわち購入可能か否かを判定する(ステップS319)。
【0155】
ここで、ユーザが希望するチャンネルが課金可能であれば(ステップS319;Yes)、ユーザ端末4はサーバ群2に対して購入を要求する(ステップS320)。
【0156】
サーバ群2は、ユーザ端末4から送信された購入要求を受け付けて(図14(a)のステップS306)、課金処理を実行する(ステップS307)。
課金処理が終了した後、サーバ群2は、課金対象のチャンネルを含む再生用データ50のコンテンツ識別情報、ユーザIDおよび課金状態情報を、課金情報53としてデータベース26に格納し(ステップS308)、課金が完了した旨を示すメッセージをユーザ端末4に送信する(ステップS309)。
【0157】
ユーザ端末4は、課金が完了した旨を示すメッセージをサーバ群2から受信して、表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(ステップS321)、本処理を終了する。
なお、ステップS321の処理の後、ステップS313に戻ってコンテンツ再生処理を実行しても良い。
【0158】
また、ステップS319における判定において、ユーザが希望するチャンネルが課金できないものであり、購入に関する処理が行えないと判定した場合、ユーザ端末4は、購入できない旨のメッセージを表示部45の表示画面や音声出力部46等を用いて出力し(ステップS322)、本処理を終了する。
【0159】
また、ステップS314において、コンテンツ再生処理が、コンテンツの未購入以外の理由によって終了した場合、ユーザ端末4は、そのまま本処理を終了する。
【0160】
以上のように、本発明の第3の実施の形態によれば、コンテンツ再生プログラムを実行してコンテンツデータを再生する際、ユーザが希望するコンテンツデータが未購入であった場合に、コンテンツ再生プログラムを終了することなくコンテンツを購入できる。これにより、コンテンツデータの利用権を購入するための操作が少なくて済み、ユーザの負担を軽減できる。さらに、未購入のコンテンツデータを迅速に購入できることで、ユーザが興味を失ってしまうといった事態を回避することもできる。また、コンテンツの購入の可否についての判定を、ユーザ端末4において実行するので、サーバ群2における処理負担を軽減できる。
【0161】
なお、以上の第1〜第3の実施の形態において説明した構成は一形態例にすぎず、その具体的な細部構成等については、本発明の趣旨を損なうことのない範囲において適宜変更可能である。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、データ配信装置から送信され、データ受信装置により受信された後でのデータについて、不正な手段による回避が不可能な方法により、確実に利用を制限することができる。これにより、ユーザのニーズに応じた多様なサービスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるデータ配信システム1の構成を示す図である。
【図2】図1に示すユーザ端末4の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すデータ配信システム1において配信される再生用データ50の構成例を示す図である。
【図4】図1に示すデータ配信システム1においてダウンロード処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【図5】図4のダウンロード処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【図6】図1に示すデータ配信システム1においてコンテンツ購入処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【図7】図6のコンテンツ購入処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【図8】図1に示すデータ配信システム1においてコンテンツ再生処理を実行する際の各種データの流れを説明する図である。
【図9】図8に示すコンテンツ再生処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【図10】図9のステップS154で実行される再生可否判定処理を詳細に示すフローチャートである。
【図11】図1に示すユーザ端末4においてコンテンツ再生プログラムを実行した際に表示される再生プログラム実行画面6の例を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態において、データ配信システム1によりコンテンツ再生処理を実行する際の各種データの流れを示す図である。
【図13】図12に示すコンテンツ再生処理におけるデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【図14】本発明の第3の実施の形態において、コンテンツ購入処理を実行する際のデータ配信システム1の動作を示すフローチャートであり、(a)はサーバ群2の動作を示し、(b)はユーザ端末4の動作を示す。
【符号の説明】
1 データ配信システム
2 サーバ群
21 ユーザ管理サーバ
22 課金管理サーバ
23 ショップサーバ
24 ダウンロードサーバ
25 コンテンツ管理サーバ
26 データベース
3 通信ネットワーク
4 ユーザ端末
50 再生用データ
51 ダウンロード情報
52 コンテンツ情報
53 課金情報
Claims (13)
- データ配信装置と、前記データ配信装置からデータを受信して利用するデータ受信装置とが通信ネットワークを介して接続されてなるデータ配信システムであって、
前記データ配信装置によって、前記データ受信装置へ前記データを送信する毎に異なる識別情報を生成し、前記データ受信装置へ送信するデータに前記識別情報を含ませて前記データ受信装置へ送信し、
前記データ受信装置によって、前記識別情報を含むデータを前記データ配信装置から受信し、
前記データ受信装置により受信されたデータについて、当該データに含まれる識別情報に基づいて、利用を許可するか否かを判定する判定処理を実行し、
前記判定処理において利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データ受信装置によるデータの利用が可能になること
を特徴とするデータ配信システム。 - 前記判定処理を前記データ配信装置によって実行することを特徴とする請求項1記載のデータ配信システム。
- 前記判定処理を前記データ受信装置によって実行することを特徴とする請求項1記載のデータ配信システム。
- 前記判定処理を、前記データ受信装置においてデータの利用が試行される毎に実行することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のデータ配信システム。
- 前記識別情報と、前記識別情報を含むデータが前記データ受信装置へ送信された日時を示す情報とを対応づけて記憶する記憶装置をさらに備え、
前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置にデータが送信されてからの経過時間を算出し、算出した経過時間をもとに前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のデータ配信システム。 - 前記識別情報と、前記識別情報を含むデータに対する課金が完了しているか否かを示す情報とを記憶する記憶装置を備え、
前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置が受信したデータに対する課金が完了しているか否かを判定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のデータ配信システム。 - 前記識別情報と、前記識別情報を含むデータについて利用を許可するための条件を示す情報とを記憶する記憶装置を備え、
前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づき、前記データ受信装置が受信したデータが利用を許可するための条件を満たしているか否かを判定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のデータ配信システム。 - 前記識別情報と、前記データ受信装置によって前記識別情報を含むデータを受信したユーザを特定するための情報とを記憶する記憶装置を備え、
前記判定処理において、前記記憶装置に記憶された情報に基づいて、前記データ受信装置によってデータを受信したユーザを特定することにより、前記データの利用を許可するか否かを判定することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のデータ配信システム。 - データ配信装置から、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置へデータを配信するデータ配信方法であって、
前記データ配信装置によって、前記データ受信装置へ前記データを送信する毎に異なる識別情報を生成し、前記データ受信装置へ送信するデータに前記識別情報を含ませて前記データ受信装置へ送信し、
前記データ受信装置によって、前記識別情報を含むデータを前記データ配信装置から受信し、
前記データ受信装置により受信されたデータについて、当該データに含まれる識別情報に基づいて、利用を許可するか否かを判定する判定処理を実行し、
前記判定処理において利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データ受信装置によるデータの利用が可能になることを特徴とするデータ配信方法。 - データを配信するデータ配信装置に対し、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置において、
前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段と、
前記データ配信装置に対し、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報を送信して当該データの利用許可を求める利用許可要求手段と、
前記利用許可要求手段の要求に応じて、前記データ配信装置によって利用が許可された場合にのみ、前記データを利用する利用手段と、
を備えることを特徴とするデータ受信装置。 - データを配信するデータ配信装置に対し、通信ネットワークを介して接続されたデータ受信装置において、
前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報に基づいて、当該データの利用の可否を判定するための情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得した情報に基づいて、当該データの利用を許可するか否かを判定する利用可否判定手段と、
前記利用可否判定手段によって利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データを利用する利用手段と、
を備えることを特徴とするデータ受信装置。 - データを配信するデータ配信装置に対して通信ネットワークを介して接続されたコンピュータを、
前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段と、
前記データ配信装置に対し、前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報を送信して当該データの利用許可を求める利用許可要求手段と、
前記利用許可要求手段による要求に応じて、前記データ配信装置によって利用が許可された場合にのみ、前記データを利用する利用手段と、
して機能させるためのプログラム。 - データを配信するデータ配信装置に対して通信ネットワークを介して接続されたコンピュータを、
前記データ配信装置から、識別情報を含むデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたデータに含まれる識別情報に基づいて、当該データの利用の可否を判定するための情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得した情報に基づいて、当該データの利用を許可するか否かを判定する利用可否判定手段と、
前記利用可否判定手段によって利用を許可すると判定された場合にのみ、前記データを利用する利用手段と、
して機能させるためのプログラム。
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