JP2004198983A - 光可変減衰器 - Google Patents
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Abstract
【課題】1本の連続した光ファイバを、曲げ損失が生じない程度の曲げ径から順次曲げ径が小さくなるように構成することで、零減衰量からの可変減衰を実現させる光可変減衰器を提供する。
【解決手段】1本の光ファイバを減衰量が零となるように輪状に巻き、この輪状に巻いた光ファイバの全体を押圧する可変板を設け、光ファイバの「曲げ径に対する損失量の測定グラフ」から指定された減衰量に応じた曲げ径を抽出し、この曲げ径に対応する圧力を可変板に出力することで、指定された減衰量に応じた圧力を光ファイバ全体に付与し、光ファイバ内を伝搬する光を減衰させる。
【選択図】 図1
【解決手段】1本の光ファイバを減衰量が零となるように輪状に巻き、この輪状に巻いた光ファイバの全体を押圧する可変板を設け、光ファイバの「曲げ径に対する損失量の測定グラフ」から指定された減衰量に応じた曲げ径を抽出し、この曲げ径に対応する圧力を可変板に出力することで、指定された減衰量に応じた圧力を光ファイバ全体に付与し、光ファイバ内を伝搬する光を減衰させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ通信回路等において、伝送光量の連続的な減衰調節に使用される光可変減衰器、更に詳しく言えば特に零減衰量から最大減衰量まで連続して可変させることができる光可変減衰器に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ通信回路の光量の減衰調節に使用されている光可変減衰器としては従来各種の方式が提案され実用化されている。
【0003】
図5は、透過率が連続的に変化するガラス板を用いた従来の光可変減衰器の動作を説明するための構成概略図である。
【0004】
伝送光路104中に配置された2個のロッドレンズ101,102の間に濃度が連続的に変化するように金属薄膜を蒸着したガラス板103を配置する。
【0005】
このガラス板103を調節装置(図示せず)で光軸と直角方向(矢印方向)に動かし光軸にガラス板103の任意の部分を対応させて光路104の光量調節をするものや、金属薄膜の代りに微小な光路遮断機構を設けて減衰量を調節するものである。
【0006】
ロッドレンズ101,102の端面(空気界面)及び蒸着ガラス板103の空気界面での反射が起こる。いわゆる反射戻り光損失が大きくなりこれが光源に戻され光源に影響を与える。
【0007】
他の方法として、対向する光コネクタの接続端面間距離を調節して光の減衰量を変化させることができることが知られており、特公平7−23925号公報には光ファイバを中心孔に取り付けた一対のフェルールの端面を光軸に直角な面に対して7〜20度の傾斜角となるように斜め研磨を行ったものを用い、各フェルール端面が互いに押し付けるように付勢し、フェルールの一方を固定して他方を0〜180度の範囲で回転させて光ファイバ間の距離を調節するように構成したもので、各フェルールをアダプタ部材から着脱することなしに一方の光ファイバから他の光ファイバに伝達する光量を任意の量だけ減衰させる方法が提案されている。
【0008】
また、特開2002−139651号公報には、光ファイバを曲げることで減衰量を変化させる減衰機能を持った光ループバックコネクタが提案されているが、減衰機構の詳細については述べられていない。
【0009】
【特許文献1】
特公平7−23925号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−139651号公報
【0011】
【特許文献3】
特開平5−100172号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図5に示したように、光路104間に減衰機能を持たせたもの、或いは特公平7−23925号公報に示されているように、光路間の間隙を変化させるものは、光軸調整が必要なこと、反射損失を招くとこと、また零減衰量を得ることが困難であるという問題がある。
【0013】
つまり、光ファイバを分断して、その間に減衰機能を有するガラス板103を配置した場合、一方の光ファイバから出射した光をガラス板103を介して他方の光ファイバに射させるときに100%伝送することは非常に難しい。仮にこれを実現する場合には、細かい光軸調整や集光調整が必要であり、調整作業が非常に煩雑になる。
【0014】
また、光ファイバ間にガラス板103を配置した場合、又は光ファイバ間に所定の空気間隙を設けた場合は、光ファイバ端面やガラス板面で反射が起こることから、すなわち空気層が存在すると反射損失を招く原因となる。
【0015】
また、2本の光ファイバ端面をガラス板や空気層を介して対向配置した場合、間にガラス板や空気層が存在するために減衰量を「0」とすることはほぼ不可能である。そのため、理想的な零減衰量を有する光可変減衰器を提供できない。
【0016】
一方、光ファイバの曲げを利用するものは、光ファイバの強度と曲げ径による光ファイバの劣化が長期信頼性に欠けるという問題がある。特に、局所曲げによる曲げ径の制御に不備があると破断を招く恐れがある。
【0017】
つまり例えば、光ファイバのある局部を押圧して曲率を変えることで光の減衰を可変させようとしても、その光ファイバの強度や曲げ径の性質を考慮して適切な設定を行わなければ、長期使用による経年変化に耐え得ることはできず、結果として長期信頼性に欠ける。
【0018】
また、ファイバの曲げ径を変化させるには、特開2002−139651号公報に記載されているように引っ張ったり、押し出したりして曲げ径を変化させる方法が考えられる。しかしながら、この方法では引っ張った際にできるファイバのたるみの処理が問題になる。ファイバにたるみができないように処理しなければ、小型の機器として使用することはできない。
【0019】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、1本の連続した光ファイバを、曲げ損失が生じない程度の曲げ径から順次曲げ径が小さくなるように構成することで、零減衰量からの可変減衰を実現させ、且つ低反射損失で光軸調整が不要な長期信頼性を有する光可変減衰器を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の本発明は、光ファイバに曲げを付与して該光ファイバ内を伝搬する光を減衰させる光可変減衰器であって、1本の光ファイバを減衰量が零となるように輪状に巻いてなる輪状光ファイバと、前記輪状光ファイバの全体を押圧する押圧手段と、予め記憶されている、前記光ファイバの曲げ径に対する損失量の測定データから、指定された減衰量に対応する曲げ径を抽出し、該曲げ径に対応する圧力を押圧手段に出力する制御手段とを備えることで、指定された減衰量に応じた圧力を光ファイバ全体に付与し光ファイバ内を伝搬する光を可変可能に減衰させることを要旨とする。
【0021】
本発明によれば、1本の連続した光ファイバを減衰量が零となるような直径で一回以上巻き、この光ファイバ全体を圧する平板状の板を光ファイバに接触して配置し、外部から指定減衰量が入力されると、この減衰量に対応する光ファイバの曲げ径を、(予め記憶されている)曲げ径と減衰量の関係グラフから抽出して圧力に変換後、平板状の板に出力することで、輪状の光ファイバ全体が平板状の板で押し潰されて変形するので、光ファイバ内を伝搬する光を任意の減衰量が出力されるように容易に制御することができる。このとき光ファイバは1本からなるので、従来の2本の光ファイバからなるものに比べて反射損失を小さくすることができる。
【0022】
また、請求項2記載の本発明は、光ファイバに曲げを付与して該光ファイバ内を伝搬する光を減衰させる光可変減衰器であって、1本の光ファイバを減衰量が零となるように輪状に巻いてなる輪状光ファイバと、前記輪状光ファイバの内側に該光ファイバに接触して配置される所定曲率を有する断面が楕円状の支点と、前記輪状光ファイバの内側に該光ファイバに接触し且つ前記支点と対向する位置に配置される所定曲率を有する断面が長円状の曲げ付与手段と、前記曲げ付与手段の長径方向のいずれか一方に偏って設けられる該曲げ付与手段を回転させるための回転手段と、予め記憶されている、前記光ファイバの曲げ径に対する損失量の測定データから、指定された減衰量に対応する曲げ径を抽出し、該曲げ径に対応する回転角度を前記回転手段に出力する制御手段とを備えることで、指定された減衰量に応じた回転角度を回転手段に付与し、前記曲げ付与手段が偏心回転して該輪状光ファイバを内側から引っ張ることで光ファイバ内を伝搬する光を可変可能に減衰させることを要旨とする。
【0023】
本発明によれば、1本の連続した光ファイバを減衰量が零となるような直径で一回以上巻き、この光ファイバを内側から引っ張るための支点と曲げ付与手段を設け、外部から指定減衰量が入力されると、この減衰量に対応する光ファイバの曲げ径を、(予め記憶されている)曲げ径と減衰量の関係グラフから抽出して回転角度に変換後、回転軸に出力することで、曲げ付与部品を偏心回転させることができる。これにより光ファイバに指定された減衰量に対応した曲げ径が付与されるので、所望の減衰量を得ることができる。その結果、光ファイバ内を伝搬する光を任意の減衰量が出力されるように容易に制御することができるとともに、従来の2本の光ファイバからなるものに比べて反射損失を小さくすることができる。また、曲げの付与方法は、最大で180°曲げとし最小曲げ径と曲げ数は所望の減衰量範囲を考慮して、最小曲げ径は許容曲げ径以上、曲げ数は2ヶ所以上とする。更に、許容曲げ径は、光ファイバの外径、及び初期強度によって決められることとする。
【0024】
請求項3記載の本発明は、前記光ファイバは、断面外径が100μm以下であることを要旨とする。
【0025】
本発明にあっては、請求項1又は2に記載の光ファイバの断面外径を100μm以下とすることで、従来の125μmの光ファイバを使用した光可変減衰器と比較して、より可変できる減衰量の範囲を広くすることができる。つまり、光ファイバの外径を通常の125μmより細い例えば80μmの光ファイバを使用し、3%以上の伸びを与えたプルーフテストを行って初期強度を保証する。この光ファイバを用いて最小曲げ径が許容曲げ径以下にならないように構成することを基本とした可変減衰器を提供する。
【0026】
請求項4記載の本発明は、前記光ファイバの曲げ強度は、該光ファイバを最小曲げ径にしたときの伸びの3倍以上の強度を有することを要旨とする。
【0027】
本発明にあっては、請求項1又は2に記載の光ファイバの曲げ強度を、最小曲げ径(光ファイバに最大減衰量を付与しつつ、該光ファイバが破断しない限界の径)の3倍以上の強度とすることで、長期信頼性を向上させることができる。
【0028】
請求項5記載の本発明は、前記輪状光ファイバ、前記押圧手段又は前記引っ張り手段及び前記制御手段等を収容する収容箱を備えることを要旨とする。
【0029】
本発明にあっては、請求項1又は2に記載の各種手段等を収容箱に収容することで耐衝撃性が高く、且つ耐環境性に優れる光可変減衰器を提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0031】
(第1の実施の形態)
本発明の光可変減衰器1は、1本の光ファイバを輪状に一重巻きしてなる輪状光ファイバに、所定の圧力を加えて変形させることで光ファイバ内を伝搬する光の出力量を減衰させるものであり、具体的には、輪状の光ファイバ全体を押し潰すことで減衰量を可変させるものである。
【0032】
図1は、本発明の光可変減衰器1の構成を示す図である。図1(a)は、光可変減衰器1の外観図であり、図1(b)は、光可変減衰器1の内部概略構成図である。また図1(1)は光ファイバの押し潰し圧力を「0」とした場合の状態図を示し、図1(2)は押し潰し圧力が所定値の場合の状態図を示している。図1(3)は押し潰し圧が限界値に達した場合の状態図である。
【0033】
まず図1(a)(1)に示すように、本発明の光可変減衰器1は、立方体の収容箱10のいずれか一側面に操作パネル2が設けられた外観を有し、この操作パネル2に、必要に応じて減衰量を可変させるためのレベルコントローラ3が設けられている。このレベルコントローラ3は、操作パネル2に予め印刷されている0〜30dBまでの減衰量レベル値に合わせて移動させるものである。
【0034】
また図1(b)(1)に示すように、本発明の光可変減衰器1の内部構造は、収容箱10の底面と平行に配置される平板状の可動板13と、この可動板13を上下方向に移動させるねじ14と、このねじ14を回転駆動させる駆動部(図示せず)と、可動板13の上昇を一定高で停止させるストッパー15と、一重巻きされた光ファイバ12とが少なくとも収納されている。
【0035】
収納される光ファイバ12は、光ファイバの断面外径が80μm、曲げ特性が3%の標準的な光ファイバ12である。収容箱10にこの光ファイバ12を収納するときは、光ファイバ12内を伝搬する光が減衰しない曲率を保持したまま一重巻きする。本実施の形態においては、その一重巻きの内径は約25mm程度となる。またこのようにしてなる輪状の光ファイバ12は、収容箱10内の可動板13と壁面11に接触するように配置される。
【0036】
ここで、この光ファイバ12の曲げ直径と損失の関係を説明する。一般に光ファイバは、曲げられることによって損失を生じることは古くから知られている。曲げ直径と損失の関係は、光ファイバの構造(屈折率差等)や波長によって異るが、例えば通常用いられるSMF28(コーニング社製シングルモード光ファイバ)に1550nmの波長の光を伝搬させて曲げ直径とそれに対する損失を測定した場合、図2のようになる。
【0037】
一方、光ファイバは、曲げにより生じる伸びによって破断に至る場合がある。伝送路として用いられる一般な光ファイバの許容曲げ半径は、損失を生じない曲げ径と破断を招かない曲げ径とを考慮して決められている。つまり如何に破断を回避して損失を生じる曲げ径を得るかにある。
【0038】
そこで図3を参照して光ファイバ曲げ径と伸びの関係を示す。図中の菱形印(◆)で示されたグラフは、断面外径が80μmの光ファイバを測定した結果である。また、四角印(■)で示されたグラフは、断面外径が125μmの光ファイバを測定した結果である。
【0039】
図3から明らかなように、光ファイバの外径により異なるものではあるが、光ファイバの外径が細くなる程、曲げ径を小さくしても伸びを小さく抑えることができる。すなわち、曲げ径を4mmとした場合、125μm光ファイバの伸びは3.1%であるが、80μm光ファイバの伸びは2.0%となり、細径の光ファイバの方が曲げ径に対して伸びがあることが示されている。これにより破断が125μm光ファイバより生じにくい。
【0040】
一方、光ファイバの強度と長期負荷荷重(曲げ径)の関係は、例えば耐用年数を10年程度と設定した場合、初期強度に対して1/3〜4の荷重(曲げ径)を光ファイバに与えることができる。
【0041】
また、光ファイバの強度は最大で約6%の伸びを示すことが知られているが、一般に行われるプルーフテストは1%程度である。従って外径が125μmの光ファイバに付与できる曲げ径は、3%のプルーフテストをパスした光ファイバを使用した場合でも15mm程度であり、損失増も小さい。これに対して外径が80μmの光ファイバの場合は8mm程度の曲げ径を付与することが可能となり充分な減衰量が得られる。
【0042】
そこで本実施の形態では、光ファイバの外径を通常の125μmよりも細い外径80μmの光ファイバを用い、3%の伸びを与えたプルーフテストを行って初期強度を保証する。またこの光ファイバに最小曲げ径が許容曲げ径以下にならないように構成した。
【0043】
また、曲げの付与方法は、最大で180°曲げとし、最小曲げ径と曲げ数は所望の減衰量範囲を考慮して、最小曲げ径は許容曲げ径以上、曲げ数は2ヶ所以上とする。尚ここで許容曲げ径は、光ファイバの外径、及び初期強度によって決められる。
【0044】
従って本実施の形態では、図2及び図3をもとに、零減衰量を得るために初期状態の輪状の光ファイバ12の曲げ直径を25mmとし、最大減衰量を得るために、曲げ直径が8mmとなるところで可動板13が停止するようにストッパー15を設けた。これにより零減衰量を得つつ、最小内径時に最大減衰量を得ることができる。
【0045】
次に図1に戻り、本発明の光可変減衰器1の作用効果を説明する。
【0046】
まず図1(1)(a)に示すように、操作パネル2のレベルコントローラ3が0dBを指しているとき、可動板13は、図1(1)(b)に示すように収容箱10の底辺に位置している。このとき光ファイバ12には付加がかからないため、光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端から100%の光が出力される。
【0047】
次いで、図1(2)(a)に示すように、操作パネル2のレベルコントローラ3を−10dBに設定したとき、可動板13は、図1(2)(b)に示すように設定した減衰量に応じた位置まで上昇するので、光ファイバ12は楕円状に変形される。このとき光ファイバの曲げ径は、11.5mmである(図2より)。この状態で光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端から入射光に対して−10dB減衰させた光が出力される。
【0048】
続いて、図1(3)(a)に示すように、操作パネル2のレベルコントローラ3を−30dBに設定したとき、可動板13は、図1(3)(b)に示すように設定した減衰量に応じた位置、すなわち光ファイバの破断限界値まで上昇してストッパー15で停止する。このとき光ファイバの曲げ径は8mmである。この状態で光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端からは入射光に対して−30dB減衰させた光が出力される。
【0049】
従って、本発明の第1の実施の形態によれば、従来2本の光ファイバを突き合わせて光路間の間隙を変化させていたのに対し、1本の光ファイバを用いて減衰を実現することができるので、従来必要であった間隔制御機構や光軸調整が不要となる。また1本の光ファイバで実現することで、光ファイバの途中に切り離した間隙が存在しないので反射損失が低減する。
【0050】
また、使用する光ファイバの曲げ径に対する損失変動を測定しておき(図2)、光ファイバの減衰量が「0」であるときの光ファイバ曲げ径の最小値を得ることができるので、零減衰量が得られ、且つ小型の光可変減衰器を提供することができる。そして、光ファイバの押し潰し動作を、可動式の板を用いて、最小曲げ径の位置まで連続的に変動させることで、零減衰量から最大減衰量まで容易に可変を行うことができる。
【0051】
更に、一般に使用される光ファイバの断面直径は125μmであるが、断面直径が小さいものの方が曲げによる破断耐久性が高いことから、予め光ファイバの曲げ径と伸びを測定しておき(図3)、細径における破断限界値を得ることで、最大減衰量を得る。尚、このとき長期信頼性を得るために、10年の耐久試験のデータをもとに選択する。
【0052】
また更に、1本の光ファイバを輪状に一重巻きしてなる輪状光ファイバを、全体を押し潰すことで、この光ファイバ内を伝搬する光を減衰されることから、従来光ファイバの局部を押圧して曲率を変える減衰方法と比較して、破断の発生を確実に低下させることができる。
【0053】
(第2の実施の形態)
次に図4を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る光可変減衰器21の構成を説明する。
【0054】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態が1本の光ファイバを一重巻きして輪状の光ファイバ12を構成すると共にこれを押し潰して減衰量を得ていたのに対し、輪状の光ファイバ12を内側から引っ張り伸ばすことで減衰量を得るという点で異なる。これにより従来の構成において引っ張った際に生じる光ファイバのたるみをなくし、小型機器として使用することができる光可変減衰器を提供することができる。
【0055】
図4は、本発明の光可変減衰器21の構成を示す図である。図4(a)は、光可変減衰器21の外観図であり、図4(b)は、光可変減衰器21の内部概略構成図である。また図4(1)は光ファイバの引っ張り力を「0」とした場合の状態図を示し、図4(2)は引っ張り力が所定値の場合の状態図を示している。図4(3)は引っ張り力が限界値に達した場合の状態図である。
【0056】
まず図4(a)(1)に示すように、光可変減衰器21は、第1の実施の形態同様に収容箱10のいずれか一側面に操作パネル2が設けられており、この操作パネル2に減衰量を可変させる可変ダイヤル4が設けられている。この可変ダイヤル4は、必要に応じて操作者が適宜可変設定するものである。
【0057】
また図4(b)(1)に示すように、この光可変減衰器21の内部構造は、収容箱10の上方部に配置される断面が略楕円形の支点16と、この支点16の下方に配置され断面が長円形を有する曲げ付与部品18と、この曲げ付与部品18の断面中心点から長径方向に向かった偏った位置に設けられる軸17と、支点16と曲げ付与部品18の外側を通って円形状に一重巻きされる光ファイバ12と、前記軸17を回転させる回転駆動部(図示せず)とを有し、回転駆動部の駆動により軸17が回転すると、曲げ付与部品18が偏心回転を行い、円形の光ファイバ12が徐々に長円形状に変形し、最小曲げ径となるまで連続的に変化するものである。
【0058】
ここで光ファイバ12は、第1の実施の形態で用いた光ファイバ12と同じ特性のものを使用するため詳細説明は省略する。尚、支点16と曲げ付与部品18の外側を通って円形状に一重巻きされる光ファイバ12の直径は、図2及び図3より25mmとする。
【0059】
次に、第2の実施の形態に係る光可変減衰器21の作用効果を説明する。
【0060】
まず図4(1)(a)に示すように、操作パネル2の可変ダイヤル4を0dBに設定しているとき、曲げ付与部18は、図4(1)(b)に示すように光ファイバ12に負荷がかからない配置にある。そのため光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端から100%の光が出力される。
【0061】
次いで、図4(2)(a)に示すように、操作パネル2の可変ダイヤル4を−10dBに設定したとき、曲げ付与部品18は、図4(2)(b)に示すように設定された減衰量に応じた曲げ径を付与するために回転し、光ファイバ12に引張りを与えて伸ばすことで楕円形を形成する。このとき光ファイバ12の曲げ径は、11.5mmである(図2より)。この状態で光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端から入射光に対して−10dB減衰させた光が出力される。
【0062】
続いて、図4(3)(a)に示すように、操作パネル2の可変ダイヤル4を−30dBに設定したとき、曲げ付与部品18は、図4(3)(b)に示すように設定された減衰量に応じた曲げ径を付与するように回転し、更に引張りを与えて伸ばすことで楕円形を形成する。このとき曲げ付与部品18と支点16との関係は、曲げが付与された2点の距離が最も長くなっている。この状態のとき、光ファイバ12に最も曲げが付与され最大減衰値が出力される。
【0063】
従って、上記構成を有する本発明の第2の実施の形態によれば、1本の光ファイバを減衰量が「0」となる直径で一重巻きし、この輪状の光ファイバの内側に曲げを与える支点と曲げ付与部品を配置して、曲げ付与部品の断面中心点から偏心位置に軸を設け、この軸を中心に曲げ付与部品を回転駆動させることで、曲げ径を可変させることができるので、零減衰量から最大減衰量まで連続的に減衰量を変化させることができる。
【0064】
また、光ファイバと支点の接点と、光ファイバと曲げ付与部の接点との距離が最も長くなるときに、光ファイバの出力端から最大減衰量が得られるように支点と曲げ付与部品に光ファイバが破断しないような最適曲率を付与する。
【0065】
更に、1本の光ファイバを一重巻きしてなる輪状の光ファイバ12を内側から引っ張り伸ばすことで減衰量を得ることで、従来生じていた光ファイバのたるみをなくすことができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明によれば、1本の連続した光ファイバを減衰量が零となるような直径で一回以上巻き、この光ファイバ全体を圧する平板状の板を光ファイバに接触して配置し、外部から指定減衰量が入力されると、この減衰量に対応する光ファイバの曲げ径を、(予め記憶されている)曲げ径と減衰量の関係グラフから抽出して圧力に変換後、平板状の板に出力することで、輪状の光ファイバ全体が平板状の板で押し潰されて変形するので、光ファイバ内を伝搬する光を任意の減衰量が出力されるように容易に制御することができる。このとき光ファイバは1本からなるので、従来の2本の光ファイバからなるものに比べて反射損失を小さくすることができる。
【0067】
請求項2記載の本発明によれば、1本の連続した光ファイバを減衰量が零となるような直径で一回以上巻き、この光ファイバを内側から引っ張るための支点と曲げ付与手段を設け、外部から指定減衰量が入力されると、この減衰量に対応する光ファイバの曲げ径を、(予め記憶されている)曲げ径と減衰量の関係グラフから抽出して回転角度に変換後、回転軸に出力することで、曲げ付与部品を偏心回転させることができる。これにより光ファイバに指定された減衰量に対応した曲げ径が付与されるので、所望の減衰量を得ることができる。その結果、光ファイバ内を伝搬する光を任意の減衰量が出力されるように容易に制御することができるとともに、従来の2本の光ファイバからなるものに比べて反射損失を小さくすることができる。
【0068】
また、請求項3記載の本発明によれば、請求項1又は2に記載の光ファイバの断面外径を100μm以下とすることで、従来の125μmの光ファイバを使用した光可変減衰器と比較して、より可変できる減衰量の範囲を広くすることができる。
【0069】
更に請求項4記載の本発明によれば、請求項1又は2に記載の光ファイバの曲げ強度を、最小曲げ径(光ファイバに最大減衰量を付与しつつ、該光ファイバが破断しない限界の径)の3倍以上の強度とすることで、長期信頼性を向上させることができる。
【0070】
また更に請求項5記載の本発明によれば、請求項1又は2に記載の各種手段等を収容箱に収容することで耐衝撃性が高く、且つ耐環境性に優れる光可変減衰器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光可変減衰器1の外観及び内部構造を示す図である。
【図2】本発明の光可変減衰器に収容される光ファイバの曲げ直径に対する損失関係を示すグラフである。
【図3】本発明の光可変減衰器に収容される光ファイバの曲げ径に対する光ファイバの伸び関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る光可変減衰器21の外観及び内部構造を示す図である。
【図5】従来の光可変減衰器の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…光可変減衰器
2…操作パネル
3…レベルコントローラ
4…可変ダイヤル
10…収容箱
11…壁面
12…光ファイバ
13…可動板
15…ストッパー
16…支点
17…軸
18…曲げ付与部品
21…光可変減衰器
101,102…ロッドレンズ
103…ガラス板
104…伝送光路
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ通信回路等において、伝送光量の連続的な減衰調節に使用される光可変減衰器、更に詳しく言えば特に零減衰量から最大減衰量まで連続して可変させることができる光可変減衰器に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ通信回路の光量の減衰調節に使用されている光可変減衰器としては従来各種の方式が提案され実用化されている。
【0003】
図5は、透過率が連続的に変化するガラス板を用いた従来の光可変減衰器の動作を説明するための構成概略図である。
【0004】
伝送光路104中に配置された2個のロッドレンズ101,102の間に濃度が連続的に変化するように金属薄膜を蒸着したガラス板103を配置する。
【0005】
このガラス板103を調節装置(図示せず)で光軸と直角方向(矢印方向)に動かし光軸にガラス板103の任意の部分を対応させて光路104の光量調節をするものや、金属薄膜の代りに微小な光路遮断機構を設けて減衰量を調節するものである。
【0006】
ロッドレンズ101,102の端面(空気界面)及び蒸着ガラス板103の空気界面での反射が起こる。いわゆる反射戻り光損失が大きくなりこれが光源に戻され光源に影響を与える。
【0007】
他の方法として、対向する光コネクタの接続端面間距離を調節して光の減衰量を変化させることができることが知られており、特公平7−23925号公報には光ファイバを中心孔に取り付けた一対のフェルールの端面を光軸に直角な面に対して7〜20度の傾斜角となるように斜め研磨を行ったものを用い、各フェルール端面が互いに押し付けるように付勢し、フェルールの一方を固定して他方を0〜180度の範囲で回転させて光ファイバ間の距離を調節するように構成したもので、各フェルールをアダプタ部材から着脱することなしに一方の光ファイバから他の光ファイバに伝達する光量を任意の量だけ減衰させる方法が提案されている。
【0008】
また、特開2002−139651号公報には、光ファイバを曲げることで減衰量を変化させる減衰機能を持った光ループバックコネクタが提案されているが、減衰機構の詳細については述べられていない。
【0009】
【特許文献1】
特公平7−23925号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−139651号公報
【0011】
【特許文献3】
特開平5−100172号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図5に示したように、光路104間に減衰機能を持たせたもの、或いは特公平7−23925号公報に示されているように、光路間の間隙を変化させるものは、光軸調整が必要なこと、反射損失を招くとこと、また零減衰量を得ることが困難であるという問題がある。
【0013】
つまり、光ファイバを分断して、その間に減衰機能を有するガラス板103を配置した場合、一方の光ファイバから出射した光をガラス板103を介して他方の光ファイバに射させるときに100%伝送することは非常に難しい。仮にこれを実現する場合には、細かい光軸調整や集光調整が必要であり、調整作業が非常に煩雑になる。
【0014】
また、光ファイバ間にガラス板103を配置した場合、又は光ファイバ間に所定の空気間隙を設けた場合は、光ファイバ端面やガラス板面で反射が起こることから、すなわち空気層が存在すると反射損失を招く原因となる。
【0015】
また、2本の光ファイバ端面をガラス板や空気層を介して対向配置した場合、間にガラス板や空気層が存在するために減衰量を「0」とすることはほぼ不可能である。そのため、理想的な零減衰量を有する光可変減衰器を提供できない。
【0016】
一方、光ファイバの曲げを利用するものは、光ファイバの強度と曲げ径による光ファイバの劣化が長期信頼性に欠けるという問題がある。特に、局所曲げによる曲げ径の制御に不備があると破断を招く恐れがある。
【0017】
つまり例えば、光ファイバのある局部を押圧して曲率を変えることで光の減衰を可変させようとしても、その光ファイバの強度や曲げ径の性質を考慮して適切な設定を行わなければ、長期使用による経年変化に耐え得ることはできず、結果として長期信頼性に欠ける。
【0018】
また、ファイバの曲げ径を変化させるには、特開2002−139651号公報に記載されているように引っ張ったり、押し出したりして曲げ径を変化させる方法が考えられる。しかしながら、この方法では引っ張った際にできるファイバのたるみの処理が問題になる。ファイバにたるみができないように処理しなければ、小型の機器として使用することはできない。
【0019】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、1本の連続した光ファイバを、曲げ損失が生じない程度の曲げ径から順次曲げ径が小さくなるように構成することで、零減衰量からの可変減衰を実現させ、且つ低反射損失で光軸調整が不要な長期信頼性を有する光可変減衰器を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の本発明は、光ファイバに曲げを付与して該光ファイバ内を伝搬する光を減衰させる光可変減衰器であって、1本の光ファイバを減衰量が零となるように輪状に巻いてなる輪状光ファイバと、前記輪状光ファイバの全体を押圧する押圧手段と、予め記憶されている、前記光ファイバの曲げ径に対する損失量の測定データから、指定された減衰量に対応する曲げ径を抽出し、該曲げ径に対応する圧力を押圧手段に出力する制御手段とを備えることで、指定された減衰量に応じた圧力を光ファイバ全体に付与し光ファイバ内を伝搬する光を可変可能に減衰させることを要旨とする。
【0021】
本発明によれば、1本の連続した光ファイバを減衰量が零となるような直径で一回以上巻き、この光ファイバ全体を圧する平板状の板を光ファイバに接触して配置し、外部から指定減衰量が入力されると、この減衰量に対応する光ファイバの曲げ径を、(予め記憶されている)曲げ径と減衰量の関係グラフから抽出して圧力に変換後、平板状の板に出力することで、輪状の光ファイバ全体が平板状の板で押し潰されて変形するので、光ファイバ内を伝搬する光を任意の減衰量が出力されるように容易に制御することができる。このとき光ファイバは1本からなるので、従来の2本の光ファイバからなるものに比べて反射損失を小さくすることができる。
【0022】
また、請求項2記載の本発明は、光ファイバに曲げを付与して該光ファイバ内を伝搬する光を減衰させる光可変減衰器であって、1本の光ファイバを減衰量が零となるように輪状に巻いてなる輪状光ファイバと、前記輪状光ファイバの内側に該光ファイバに接触して配置される所定曲率を有する断面が楕円状の支点と、前記輪状光ファイバの内側に該光ファイバに接触し且つ前記支点と対向する位置に配置される所定曲率を有する断面が長円状の曲げ付与手段と、前記曲げ付与手段の長径方向のいずれか一方に偏って設けられる該曲げ付与手段を回転させるための回転手段と、予め記憶されている、前記光ファイバの曲げ径に対する損失量の測定データから、指定された減衰量に対応する曲げ径を抽出し、該曲げ径に対応する回転角度を前記回転手段に出力する制御手段とを備えることで、指定された減衰量に応じた回転角度を回転手段に付与し、前記曲げ付与手段が偏心回転して該輪状光ファイバを内側から引っ張ることで光ファイバ内を伝搬する光を可変可能に減衰させることを要旨とする。
【0023】
本発明によれば、1本の連続した光ファイバを減衰量が零となるような直径で一回以上巻き、この光ファイバを内側から引っ張るための支点と曲げ付与手段を設け、外部から指定減衰量が入力されると、この減衰量に対応する光ファイバの曲げ径を、(予め記憶されている)曲げ径と減衰量の関係グラフから抽出して回転角度に変換後、回転軸に出力することで、曲げ付与部品を偏心回転させることができる。これにより光ファイバに指定された減衰量に対応した曲げ径が付与されるので、所望の減衰量を得ることができる。その結果、光ファイバ内を伝搬する光を任意の減衰量が出力されるように容易に制御することができるとともに、従来の2本の光ファイバからなるものに比べて反射損失を小さくすることができる。また、曲げの付与方法は、最大で180°曲げとし最小曲げ径と曲げ数は所望の減衰量範囲を考慮して、最小曲げ径は許容曲げ径以上、曲げ数は2ヶ所以上とする。更に、許容曲げ径は、光ファイバの外径、及び初期強度によって決められることとする。
【0024】
請求項3記載の本発明は、前記光ファイバは、断面外径が100μm以下であることを要旨とする。
【0025】
本発明にあっては、請求項1又は2に記載の光ファイバの断面外径を100μm以下とすることで、従来の125μmの光ファイバを使用した光可変減衰器と比較して、より可変できる減衰量の範囲を広くすることができる。つまり、光ファイバの外径を通常の125μmより細い例えば80μmの光ファイバを使用し、3%以上の伸びを与えたプルーフテストを行って初期強度を保証する。この光ファイバを用いて最小曲げ径が許容曲げ径以下にならないように構成することを基本とした可変減衰器を提供する。
【0026】
請求項4記載の本発明は、前記光ファイバの曲げ強度は、該光ファイバを最小曲げ径にしたときの伸びの3倍以上の強度を有することを要旨とする。
【0027】
本発明にあっては、請求項1又は2に記載の光ファイバの曲げ強度を、最小曲げ径(光ファイバに最大減衰量を付与しつつ、該光ファイバが破断しない限界の径)の3倍以上の強度とすることで、長期信頼性を向上させることができる。
【0028】
請求項5記載の本発明は、前記輪状光ファイバ、前記押圧手段又は前記引っ張り手段及び前記制御手段等を収容する収容箱を備えることを要旨とする。
【0029】
本発明にあっては、請求項1又は2に記載の各種手段等を収容箱に収容することで耐衝撃性が高く、且つ耐環境性に優れる光可変減衰器を提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0031】
(第1の実施の形態)
本発明の光可変減衰器1は、1本の光ファイバを輪状に一重巻きしてなる輪状光ファイバに、所定の圧力を加えて変形させることで光ファイバ内を伝搬する光の出力量を減衰させるものであり、具体的には、輪状の光ファイバ全体を押し潰すことで減衰量を可変させるものである。
【0032】
図1は、本発明の光可変減衰器1の構成を示す図である。図1(a)は、光可変減衰器1の外観図であり、図1(b)は、光可変減衰器1の内部概略構成図である。また図1(1)は光ファイバの押し潰し圧力を「0」とした場合の状態図を示し、図1(2)は押し潰し圧力が所定値の場合の状態図を示している。図1(3)は押し潰し圧が限界値に達した場合の状態図である。
【0033】
まず図1(a)(1)に示すように、本発明の光可変減衰器1は、立方体の収容箱10のいずれか一側面に操作パネル2が設けられた外観を有し、この操作パネル2に、必要に応じて減衰量を可変させるためのレベルコントローラ3が設けられている。このレベルコントローラ3は、操作パネル2に予め印刷されている0〜30dBまでの減衰量レベル値に合わせて移動させるものである。
【0034】
また図1(b)(1)に示すように、本発明の光可変減衰器1の内部構造は、収容箱10の底面と平行に配置される平板状の可動板13と、この可動板13を上下方向に移動させるねじ14と、このねじ14を回転駆動させる駆動部(図示せず)と、可動板13の上昇を一定高で停止させるストッパー15と、一重巻きされた光ファイバ12とが少なくとも収納されている。
【0035】
収納される光ファイバ12は、光ファイバの断面外径が80μm、曲げ特性が3%の標準的な光ファイバ12である。収容箱10にこの光ファイバ12を収納するときは、光ファイバ12内を伝搬する光が減衰しない曲率を保持したまま一重巻きする。本実施の形態においては、その一重巻きの内径は約25mm程度となる。またこのようにしてなる輪状の光ファイバ12は、収容箱10内の可動板13と壁面11に接触するように配置される。
【0036】
ここで、この光ファイバ12の曲げ直径と損失の関係を説明する。一般に光ファイバは、曲げられることによって損失を生じることは古くから知られている。曲げ直径と損失の関係は、光ファイバの構造(屈折率差等)や波長によって異るが、例えば通常用いられるSMF28(コーニング社製シングルモード光ファイバ)に1550nmの波長の光を伝搬させて曲げ直径とそれに対する損失を測定した場合、図2のようになる。
【0037】
一方、光ファイバは、曲げにより生じる伸びによって破断に至る場合がある。伝送路として用いられる一般な光ファイバの許容曲げ半径は、損失を生じない曲げ径と破断を招かない曲げ径とを考慮して決められている。つまり如何に破断を回避して損失を生じる曲げ径を得るかにある。
【0038】
そこで図3を参照して光ファイバ曲げ径と伸びの関係を示す。図中の菱形印(◆)で示されたグラフは、断面外径が80μmの光ファイバを測定した結果である。また、四角印(■)で示されたグラフは、断面外径が125μmの光ファイバを測定した結果である。
【0039】
図3から明らかなように、光ファイバの外径により異なるものではあるが、光ファイバの外径が細くなる程、曲げ径を小さくしても伸びを小さく抑えることができる。すなわち、曲げ径を4mmとした場合、125μm光ファイバの伸びは3.1%であるが、80μm光ファイバの伸びは2.0%となり、細径の光ファイバの方が曲げ径に対して伸びがあることが示されている。これにより破断が125μm光ファイバより生じにくい。
【0040】
一方、光ファイバの強度と長期負荷荷重(曲げ径)の関係は、例えば耐用年数を10年程度と設定した場合、初期強度に対して1/3〜4の荷重(曲げ径)を光ファイバに与えることができる。
【0041】
また、光ファイバの強度は最大で約6%の伸びを示すことが知られているが、一般に行われるプルーフテストは1%程度である。従って外径が125μmの光ファイバに付与できる曲げ径は、3%のプルーフテストをパスした光ファイバを使用した場合でも15mm程度であり、損失増も小さい。これに対して外径が80μmの光ファイバの場合は8mm程度の曲げ径を付与することが可能となり充分な減衰量が得られる。
【0042】
そこで本実施の形態では、光ファイバの外径を通常の125μmよりも細い外径80μmの光ファイバを用い、3%の伸びを与えたプルーフテストを行って初期強度を保証する。またこの光ファイバに最小曲げ径が許容曲げ径以下にならないように構成した。
【0043】
また、曲げの付与方法は、最大で180°曲げとし、最小曲げ径と曲げ数は所望の減衰量範囲を考慮して、最小曲げ径は許容曲げ径以上、曲げ数は2ヶ所以上とする。尚ここで許容曲げ径は、光ファイバの外径、及び初期強度によって決められる。
【0044】
従って本実施の形態では、図2及び図3をもとに、零減衰量を得るために初期状態の輪状の光ファイバ12の曲げ直径を25mmとし、最大減衰量を得るために、曲げ直径が8mmとなるところで可動板13が停止するようにストッパー15を設けた。これにより零減衰量を得つつ、最小内径時に最大減衰量を得ることができる。
【0045】
次に図1に戻り、本発明の光可変減衰器1の作用効果を説明する。
【0046】
まず図1(1)(a)に示すように、操作パネル2のレベルコントローラ3が0dBを指しているとき、可動板13は、図1(1)(b)に示すように収容箱10の底辺に位置している。このとき光ファイバ12には付加がかからないため、光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端から100%の光が出力される。
【0047】
次いで、図1(2)(a)に示すように、操作パネル2のレベルコントローラ3を−10dBに設定したとき、可動板13は、図1(2)(b)に示すように設定した減衰量に応じた位置まで上昇するので、光ファイバ12は楕円状に変形される。このとき光ファイバの曲げ径は、11.5mmである(図2より)。この状態で光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端から入射光に対して−10dB減衰させた光が出力される。
【0048】
続いて、図1(3)(a)に示すように、操作パネル2のレベルコントローラ3を−30dBに設定したとき、可動板13は、図1(3)(b)に示すように設定した減衰量に応じた位置、すなわち光ファイバの破断限界値まで上昇してストッパー15で停止する。このとき光ファイバの曲げ径は8mmである。この状態で光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端からは入射光に対して−30dB減衰させた光が出力される。
【0049】
従って、本発明の第1の実施の形態によれば、従来2本の光ファイバを突き合わせて光路間の間隙を変化させていたのに対し、1本の光ファイバを用いて減衰を実現することができるので、従来必要であった間隔制御機構や光軸調整が不要となる。また1本の光ファイバで実現することで、光ファイバの途中に切り離した間隙が存在しないので反射損失が低減する。
【0050】
また、使用する光ファイバの曲げ径に対する損失変動を測定しておき(図2)、光ファイバの減衰量が「0」であるときの光ファイバ曲げ径の最小値を得ることができるので、零減衰量が得られ、且つ小型の光可変減衰器を提供することができる。そして、光ファイバの押し潰し動作を、可動式の板を用いて、最小曲げ径の位置まで連続的に変動させることで、零減衰量から最大減衰量まで容易に可変を行うことができる。
【0051】
更に、一般に使用される光ファイバの断面直径は125μmであるが、断面直径が小さいものの方が曲げによる破断耐久性が高いことから、予め光ファイバの曲げ径と伸びを測定しておき(図3)、細径における破断限界値を得ることで、最大減衰量を得る。尚、このとき長期信頼性を得るために、10年の耐久試験のデータをもとに選択する。
【0052】
また更に、1本の光ファイバを輪状に一重巻きしてなる輪状光ファイバを、全体を押し潰すことで、この光ファイバ内を伝搬する光を減衰されることから、従来光ファイバの局部を押圧して曲率を変える減衰方法と比較して、破断の発生を確実に低下させることができる。
【0053】
(第2の実施の形態)
次に図4を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る光可変減衰器21の構成を説明する。
【0054】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態が1本の光ファイバを一重巻きして輪状の光ファイバ12を構成すると共にこれを押し潰して減衰量を得ていたのに対し、輪状の光ファイバ12を内側から引っ張り伸ばすことで減衰量を得るという点で異なる。これにより従来の構成において引っ張った際に生じる光ファイバのたるみをなくし、小型機器として使用することができる光可変減衰器を提供することができる。
【0055】
図4は、本発明の光可変減衰器21の構成を示す図である。図4(a)は、光可変減衰器21の外観図であり、図4(b)は、光可変減衰器21の内部概略構成図である。また図4(1)は光ファイバの引っ張り力を「0」とした場合の状態図を示し、図4(2)は引っ張り力が所定値の場合の状態図を示している。図4(3)は引っ張り力が限界値に達した場合の状態図である。
【0056】
まず図4(a)(1)に示すように、光可変減衰器21は、第1の実施の形態同様に収容箱10のいずれか一側面に操作パネル2が設けられており、この操作パネル2に減衰量を可変させる可変ダイヤル4が設けられている。この可変ダイヤル4は、必要に応じて操作者が適宜可変設定するものである。
【0057】
また図4(b)(1)に示すように、この光可変減衰器21の内部構造は、収容箱10の上方部に配置される断面が略楕円形の支点16と、この支点16の下方に配置され断面が長円形を有する曲げ付与部品18と、この曲げ付与部品18の断面中心点から長径方向に向かった偏った位置に設けられる軸17と、支点16と曲げ付与部品18の外側を通って円形状に一重巻きされる光ファイバ12と、前記軸17を回転させる回転駆動部(図示せず)とを有し、回転駆動部の駆動により軸17が回転すると、曲げ付与部品18が偏心回転を行い、円形の光ファイバ12が徐々に長円形状に変形し、最小曲げ径となるまで連続的に変化するものである。
【0058】
ここで光ファイバ12は、第1の実施の形態で用いた光ファイバ12と同じ特性のものを使用するため詳細説明は省略する。尚、支点16と曲げ付与部品18の外側を通って円形状に一重巻きされる光ファイバ12の直径は、図2及び図3より25mmとする。
【0059】
次に、第2の実施の形態に係る光可変減衰器21の作用効果を説明する。
【0060】
まず図4(1)(a)に示すように、操作パネル2の可変ダイヤル4を0dBに設定しているとき、曲げ付与部18は、図4(1)(b)に示すように光ファイバ12に負荷がかからない配置にある。そのため光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端から100%の光が出力される。
【0061】
次いで、図4(2)(a)に示すように、操作パネル2の可変ダイヤル4を−10dBに設定したとき、曲げ付与部品18は、図4(2)(b)に示すように設定された減衰量に応じた曲げ径を付与するために回転し、光ファイバ12に引張りを与えて伸ばすことで楕円形を形成する。このとき光ファイバ12の曲げ径は、11.5mmである(図2より)。この状態で光ファイバ12の一端から光を入射させると、他端から入射光に対して−10dB減衰させた光が出力される。
【0062】
続いて、図4(3)(a)に示すように、操作パネル2の可変ダイヤル4を−30dBに設定したとき、曲げ付与部品18は、図4(3)(b)に示すように設定された減衰量に応じた曲げ径を付与するように回転し、更に引張りを与えて伸ばすことで楕円形を形成する。このとき曲げ付与部品18と支点16との関係は、曲げが付与された2点の距離が最も長くなっている。この状態のとき、光ファイバ12に最も曲げが付与され最大減衰値が出力される。
【0063】
従って、上記構成を有する本発明の第2の実施の形態によれば、1本の光ファイバを減衰量が「0」となる直径で一重巻きし、この輪状の光ファイバの内側に曲げを与える支点と曲げ付与部品を配置して、曲げ付与部品の断面中心点から偏心位置に軸を設け、この軸を中心に曲げ付与部品を回転駆動させることで、曲げ径を可変させることができるので、零減衰量から最大減衰量まで連続的に減衰量を変化させることができる。
【0064】
また、光ファイバと支点の接点と、光ファイバと曲げ付与部の接点との距離が最も長くなるときに、光ファイバの出力端から最大減衰量が得られるように支点と曲げ付与部品に光ファイバが破断しないような最適曲率を付与する。
【0065】
更に、1本の光ファイバを一重巻きしてなる輪状の光ファイバ12を内側から引っ張り伸ばすことで減衰量を得ることで、従来生じていた光ファイバのたるみをなくすことができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明によれば、1本の連続した光ファイバを減衰量が零となるような直径で一回以上巻き、この光ファイバ全体を圧する平板状の板を光ファイバに接触して配置し、外部から指定減衰量が入力されると、この減衰量に対応する光ファイバの曲げ径を、(予め記憶されている)曲げ径と減衰量の関係グラフから抽出して圧力に変換後、平板状の板に出力することで、輪状の光ファイバ全体が平板状の板で押し潰されて変形するので、光ファイバ内を伝搬する光を任意の減衰量が出力されるように容易に制御することができる。このとき光ファイバは1本からなるので、従来の2本の光ファイバからなるものに比べて反射損失を小さくすることができる。
【0067】
請求項2記載の本発明によれば、1本の連続した光ファイバを減衰量が零となるような直径で一回以上巻き、この光ファイバを内側から引っ張るための支点と曲げ付与手段を設け、外部から指定減衰量が入力されると、この減衰量に対応する光ファイバの曲げ径を、(予め記憶されている)曲げ径と減衰量の関係グラフから抽出して回転角度に変換後、回転軸に出力することで、曲げ付与部品を偏心回転させることができる。これにより光ファイバに指定された減衰量に対応した曲げ径が付与されるので、所望の減衰量を得ることができる。その結果、光ファイバ内を伝搬する光を任意の減衰量が出力されるように容易に制御することができるとともに、従来の2本の光ファイバからなるものに比べて反射損失を小さくすることができる。
【0068】
また、請求項3記載の本発明によれば、請求項1又は2に記載の光ファイバの断面外径を100μm以下とすることで、従来の125μmの光ファイバを使用した光可変減衰器と比較して、より可変できる減衰量の範囲を広くすることができる。
【0069】
更に請求項4記載の本発明によれば、請求項1又は2に記載の光ファイバの曲げ強度を、最小曲げ径(光ファイバに最大減衰量を付与しつつ、該光ファイバが破断しない限界の径)の3倍以上の強度とすることで、長期信頼性を向上させることができる。
【0070】
また更に請求項5記載の本発明によれば、請求項1又は2に記載の各種手段等を収容箱に収容することで耐衝撃性が高く、且つ耐環境性に優れる光可変減衰器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光可変減衰器1の外観及び内部構造を示す図である。
【図2】本発明の光可変減衰器に収容される光ファイバの曲げ直径に対する損失関係を示すグラフである。
【図3】本発明の光可変減衰器に収容される光ファイバの曲げ径に対する光ファイバの伸び関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る光可変減衰器21の外観及び内部構造を示す図である。
【図5】従来の光可変減衰器の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…光可変減衰器
2…操作パネル
3…レベルコントローラ
4…可変ダイヤル
10…収容箱
11…壁面
12…光ファイバ
13…可動板
15…ストッパー
16…支点
17…軸
18…曲げ付与部品
21…光可変減衰器
101,102…ロッドレンズ
103…ガラス板
104…伝送光路
Claims (5)
- 光ファイバに曲げを付与して該光ファイバ内を伝搬する光を減衰させる光可変減衰器であって、
1本の光ファイバを減衰量が零となるように輪状に巻いてなる輪状光ファイバと、
前記輪状光ファイバの全体を押圧する押圧手段と、
予め記憶されている、前記光ファイバの曲げ径に対する損失量の測定データから、指定された減衰量に対応する曲げ径を抽出し、該曲げ径に対応する圧力を押圧手段に出力する制御手段とを備えることで、
指定された減衰量に応じた圧力を光ファイバ全体に付与し光ファイバ内を伝搬する光を可変可能に減衰させることを特徴とする光可変減衰器。 - 光ファイバに曲げを付与して該光ファイバ内を伝搬する光を減衰させる光可変減衰器であって、
1本の光ファイバを減衰量が零となるように輪状に巻いてなる輪状光ファイバと、
前記輪状光ファイバの内側に該光ファイバに接触して配置される所定曲率を有する断面が楕円状の支点と、
前記輪状光ファイバの内側に該光ファイバに接触し且つ前記支点と対向する位置に配置される所定曲率を有する断面が長円状の曲げ付与手段と、
前記曲げ付与手段の長径方向のいずれか一方に偏って設けられる該曲げ付与手段を回転させるための回転手段と、
予め記憶されている、前記光ファイバの曲げ径に対する損失量の測定データから、指定された減衰量に対応する曲げ径を抽出し、該曲げ径に対応する回転角度を前記回転手段に出力する制御手段とを備えることで、
指定された減衰量に応じた回転角度を回転手段に付与し、前記曲げ付与手段が偏心回転して該輪状光ファイバを内側から引っ張ることで光ファイバ内を伝搬する光を可変可能に減衰させることを特徴とする光可変減衰器。 - 前記光ファイバは、
断面外径が100μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光可変減衰器。 - 前記光ファイバの曲げ強度は、
該光ファイバを最小曲げ径にしたときの伸びの3倍以上の強度を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光可変減衰器。 - 前記輪状光ファイバ、前記押圧手段又は前記引っ張り手段及び前記制御手段等を収容する収容箱を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光可変減衰器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002370603A JP2004198983A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 光可変減衰器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002370603A JP2004198983A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 光可変減衰器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004198983A true JP2004198983A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32766476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002370603A Pending JP2004198983A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 光可変減衰器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004198983A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101834748B1 (ko) | 2016-07-21 | 2018-04-13 | 한국표준과학연구원 | 광 세기 가변 감쇠기 |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002370603A patent/JP2004198983A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101834748B1 (ko) | 2016-07-21 | 2018-04-13 | 한국표준과학연구원 | 광 세기 가변 감쇠기 |
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