JP2004198218A - Incoming wave presumption device, incoming wave presumption method, and wave source position presumption system - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To accurately presume the direction and strength of an incoming wave with a small calculation load. <P>SOLUTION: A plurality of weight vectors are calculated by presuming a signal of a K-th element (K=1-M) of an array antenna by the use of signals of elements other than it, and a plurality of angle spectra are calculated from the respective weight vectors. By synthesizing the angle spectra calculated from a plurality of the weight vectors by an averaging process, the intensity of the spectra not in a real coming direction is decreased, and only the intensity of the spectrum in the real coming direction is kept high, so that the real incoming direction is presumed. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波の到来波を推定する到来波推定装置に関し、複数のアンテナで構成されるアレーアンテナで受信された信号に基づいて、その到来波の方向と強度を推定する到来波推定装置及び到来波推定方法に関するものである。また、電波の波源の空間的位置または時間的位置を推定する波源位置推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のアンテナで構成されるアレーアンテナを用いて到来波分布を把握するために多くの到来方向推定手法が提案されている。古典的な手法としてはビームフォーマ法(beamformer)、Capon法、線形予測法などがある。また、高分解能到来方向推定手法としては、MUSIC(Multiple Signal Classification)やESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)などがある。これらは非特許文献1に詳しく記載されている。
【0003】
中でもMUSICやESPRITは高分解能かつ高精度に到来方向を推定できることから広く利用されている。しかし、MUSICやESPRITでは、その信号処理過程において、固有値・固有ベクトルを計算する必要があり、計算負荷が非常に大きいため処理を高速化することが難しい。これに対して、線形予測法は固有値計算が必要ないために、小さい計算負荷で到来波の方向を検出することが可能である。しかし、ビームフォーマ法やCapon法とは異なり、算出される角度スペクトラムにおいてスペクトラム強度は到来波の受信強度に比例しない。そのため、検出した方向が真の到来方向であるかどうかを判定するためには、到来波の受信信号強度を別手段によって推定しなければならない。
【0004】
特許文献1に記載の電波到来方向推定装置によれば、線形予測法により到来方向候補を推定し、それら候補の信号強度を推定する部分には電力推定精度の高いCapon法を用いて、到来方向候補のアンテナ出力電力を算出している。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−148324号公報
【非特許文献1】
菊間信良著、「アレーアンテナによる適応信号処理」科学技術出版、1998年11月、p.173−245
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Capon法による電力推定演算も必ずしも計算負荷が小さいわけではない。Capon法による角度θにおける電力Pcp(θ)を求める演算は式(1)で表される。
【数1】

Figure 2004198218
ここで、aはモードベクトル、Rxxは到来波信号の相関行列である。a、Rxxは複素ベクトル及び複素行列であるが、複素数演算は計算負荷が高い。そのため高速な処理を実現させるためには複素数演算を削減する必要がある。
【0007】
また、線形予測法とCapon法では精度や分解能に差がある。そのため真の到来方向であったとしても、両者の角度スペクトラムにおいてはスペクトラム強度のピーク位置がずれることがある。特に近接した方向から複数の到来波が受信される場合には、線形予測法では分解可能でもCapon法では分解不可能であるような状況がある。このような場合には、特許文献1に記載の線形予測法とCapon法を組み合わせた手法によっても、到来方向候補の信号強度を正しく推定することができなくなる。
【0008】
本発明は上記のような課題を解決するものであり、複数のアンテナで構成されるアレーアンテナで受信した信号から、高精度かつ小さい計算負荷で到来波の方向(つまり波源の空間的位置)を推定することが可能な到来波推定装置及び到来波推定方法、並びに波源位置推定装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、移動通信や無線LANにおいてはフェージングによって通信品質が劣化することがある。多重波の伝播遅延時間はこのフェージングを特徴付ける重要なパラメータであり、この伝播遅延時間を推定することが重要である(非特許文献、P269−274)。本発明は、波源から得られる信号を基に、高精度かつ小さい計算負荷で多重波の伝播遅延時間(つまり波源の時間的位置)を推定することが可能な波源位置推定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に記載の到来波推定装置は、到来波から得られる入力信号から相関行列を算出する相関行列算出手段と、前記相関行列の逆行列を計算する逆行列計算手段と、前記相関行列の逆行列から複数のウエイトベクトルを計算するウエイトベクトル算出手段と、前記複数のウエイトベクトルを用いて、推定される到来波の方向と信号強度の分布を算出する到来波分布算出手段と、前記推定波源の信号強度に基づいて到来波の方向を判定する到来波判定手段とを有することを特徴とする。
【0011】
さらに本願の請求項2に記載の到来波推定装置は、到来波を受信する複数のアンテナから構成されるアレーアンテナと、前記アレーアンテナで受信した信号を前記入力信号へ変換する受信手段とをさらに有することを特徴とする。
【0012】
また本願の請求項3に記載の到来波推定装置は、到来波分布算出手段が、前記複数のウエイトベクトルの各々から角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出手段と、前記算出した角度スペクトラムを合成して信号強度を推定する信号強度推定手段とを有することを特徴とする。
【0013】
また本願の請求項4に記載の到来波推定装置は、到来波分布算出手段が、前記複数のウエイトベクトルのいずれか1つを用いて角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出手段と、前記角度スペクトラムの極大値を検出して到来波候補とする到来波候補検出手段と、前記複数のウエイトベクトルを用いて、前記到来波候補の信号強度を推定する信号強度推定手段とを有することを特徴とする。
【0014】
本願の請求項5に記載の到来波推定装置は、空間平均演算手段をさらに有することを特徴とする。
【0015】
また、本願の請求項6に記載の到来波推定方法は、到来波から得られる入力信号から相関行列を算出する相関行列算出工程と、前記相関行列の逆行列を計算する逆行列計算工程と、前記相関行列の逆行列から複数のウエイトベクトルを計算するウエイトベクトル算出工程と、前記複数のウエイトベクトルを用いて推定される到来波の方向と信号強度の分布を算出する到来波分布算出工程と、前記推定波源の信号強度に基づいて到来波の方向を判定する到来波判定工程とを有することを特徴とする。
【0016】
また、本願の請求項7に記載の到来波推定方法は、前記到来波分布算出工程に、前記複数のウエイトベクトルの各々から角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出工程と、前記算出した角度スペクトラムを合成して信号強度を推定する信号強度推定工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
また、本願の請求項8に記載の到来波推定方法は、前記到来波分布算出工程に、前記複数のウエイトベクトルのいずれか1つを用いて角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出工程と、前記算出した角度スペクトラムの極大値を検出して到来波候補とする到来波候補検出工程と、前記複数のウエイトベクトルを用いて前記到来波候補の信号強度を推定する信号強度推定工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
また、本願の請求項9に記載の波源位置推定装置は、波源から得られる入力信号から相関行列を算出する相関行列算出手段と、前記相関行列の逆行列を計算する逆行列計算手段と、前記相関行列の逆行列から複数のウエイトベクトルを計算するウエイトベクトル算出手段と、前記複数のウエイトベクトルを用いて、推定される波源の空間分布または時間分布を算出する信号強度分布算出手段と、前記推定される波源の信号強度分布に基づいて波源の空間的位置または時間的位置を推定する波源位置判定手段とを有することを特徴とする。
【0019】
また、本願の発明は、多重波の伝播遅延時間を推定する遅延時間推定装置であって、多重波の入力信号から相関行列を算出する相関行列算出手段と、前記算出した相関行列の逆行列を計算する逆行列算出手段と、前記計算した逆行列から複数のウエイトベクトルを計算するウエイトベクトル計算手段と、前記複数のウエイトベクトルを用いて、多重波の伝播遅延時間に対する信号強度の分布を算出する遅延時間分布算出手段と、前記信号強度に基づいて多重波の伝播遅延時間を算出する遅延時間算出手段とを有することを特徴とする。
【0020】
【発明の作用及び効果】
本発明の到来波推定装置は、到来波から得られる入力信号から相関行列を算出し、算出した相関行列の逆行列を計算する。計算された相関行列の逆行列から複数のウエイトベクトルを計算し、その複数のウエイトベクトルを用いて、推定される到来波の方向と信号強度の分布を算出し、その結果、推定波源の信号強度に基づいて到来波の数とその方向とを判定するものである。
【0021】
一般に固有値計算を必要としない線形予測法はMUSICやESPIRITに比べて計算負荷が小さいことはよく知られている。従来の線形予測法では相関行列の第1列から導かれるウエイトベクトルにより角度スペクトラムを算出し、スペクトラム強度のピークを検出することで到来方向を推定する。しかし、真でない方向、つまり実際には到来しない方向にもピークが検出されることがある。一方、ウエイトベクトルは相関行列の第1列に限らず、どの列成分からでも導出可能であり、相関行列の次数分だけ算出することができる。当然それぞれのウエイトベクトルに対応した角度スペクトラムが算出可能であるが、真でない方向に突出するピークは使用するウエイトベクトルによって出現したり消失したりする。したがって、複数のウエイトベクトルを使用することにより、真でない到来方向のピークを判断することが可能である。本発明はこのことを利用することで、高精度かつ小さい計算負荷で到来波の方向と強度を推定することができる。
【0022】
以上のように本発明は線形予測法を基にしており、MUSICやESPRITで行われる固有値計算を必要としないため高速演算が可能である。また、従来の線形予測法では直接推定することができない受信信号強度を少ない演算量で推定できるため、真の到来方向を高速に検出することができる。
【0023】
ここで、従来の線形予測法と本発明との違いを説明する。
線形予測法では式(2)によってウエイトベクトルを計算し、それを用いて角度スペクトラム(式(3))が計算される。このウエイトベクトルはアレイアンテナの第1素子の信号を第2素子から第M素子の信号を用いて予測し、その予測誤差を最小化することによって導かれたものである。図1に線形予測法による角度スペクトラムの例を示す。図1において真の到来方向は0°と10°であるが、それ以外の方向にもピークが存在することが見て取れる。
【数2】
Figure 2004198218
【0024】
本発明では線形予測法の考え方を拡張して、第K(K=1〜M)素子の信号をそれ以外の素子の信号によって予測することにより複数のウエイトベクトルを算出する。したがって、それぞれのウエイトベクトルから角度スペクトラムを計算することができる。図2に角度スペクトラムを示す。これらの角度スペクトラムには次のような性質がある。
(a)いずれの角度スペクトラムにおいても真の到来方向はピークとして現れる。
(b)真の到来方向でないピークはその強度や位置が角度スペクトラムによって様々に変化する。
したがって、複数のウエイトベクトルから算出される角度スペクトラムを例えば調和平均によって合成すると(図3)、真の到来方向でないものはそのピークが下がり、真の到来方向にあたるピークのみが高いままに残る。また、図3のような合成後の角度スペクトラムには相関行列の持つ情報がほぼすべて含まれているため、従来の線形予測法による角度スペクトラムに比べると、ピークの高さが到来波の電力に対応したものとなっている。
【0025】
また、本発明では算出した複数のウエイトベクトルの全てを使わずとも、例えば1つのウエイトベクトルを用いて角度スペクトラムを求めるようにしてもよい。この場合、求めた角度スペクトラムの極大値を到来波の候補として、候補となった到来波方向の信号強度について複数のウエイトベクトルを用いて求めるようにする。このため、複数の角度スペクトラムを算出することなく、信号強度を到来波候補についてのみ計算するだけでよく、さらに計算負荷を低減することができる。
【0026】
また、算出した相関行列に対して空間平均演算(例えば、Forward-Backward空間平均演算等)を行うことによって、算出すべきウエイトベクトルの個数をほぼ半分にすることができるため、さらに計算負荷を低減することができる。
【0027】
本発明は上記のように、複数のウエイトベクトルを用いることで、高精度かつ小さい計算負荷で真の到来方向を判断することができるという効果が得られるのである。
【0028】
また本発明の波源位置推定装置は、波源から得られる多重波の信号、例えば周波数領域のアレーデータから相関行列を算出し、算出した相関行列の逆行列を計算する。計算された相関行列の逆行列から複数のウエイトベクトルを計算し、その複数のウエイトベクトルを用いて、推定される波源から得られる多重波の信号の遅延時間と信号強度の分布(すなわち時間分布)を算出し、その結果、推定波源の信号強度に基づいて多重波の伝播遅延時間(時間的位置)を推定するものである。
【0029】
本発明の到来波推定装置は、複数のアンテナから構成されるアレーアンテナで受信した信号を入力信号とし、角度スペクトラムを算出しているのに対して、本発明の波源位置推定装置は、一つのアンテナで受信した多重波を入力信号とし、遅延時間スペクトラムを算出している。本発明の波源位置推定装置は、本発明の到来波推定装置と同様にして、複数のウエイトベクトルを用いることで、高精度かつ小さい計算負荷で多重波の伝播遅延時間(時間的位置)を推定することができるという効果が得られるのである。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の到来波推定装置の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図4は本発明の第1の実施の形態の構成要素を示すものである。本発明の到来波推定装置は、到来波を受信するM個のアンテナから構成されるアレーアンテナ10、アンテナからの信号が入力される受信機20、受信信号から相関行列を算出する相関行列算出器30、相関行列の逆行列を算出する逆行列算出器40、ウエイトベクトルを算出するウエイトベクトル算出器50、ウエイトベクトルを用いて角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出器60、複数の角度スペクトラムを合成して到来波の信号強度分布を推定する信号強度推定器70、推定された信号強度によって到来波の方向を判定する到来波判定器80からなる。
【0031】
次に到来波検出の流れを説明する。まず、各アレーアンテナで受信された信号x1〜xMを元に、相関行列算出器30において式(4)により相関行列Rxxが算出される。ただし、Lはスナップショット数である。さらに逆行列算出器40により相関行列の逆行列が算出される。
【数3】
Figure 2004198218
【0032】
次にウエイトベクトル算出器50によって、相関行列の逆行列を基にウエイトベクトルが算出される。本実施の形態ではN個のウエイトベクトル算出器が用意され、式(5)に基づいてi番目のウエイトベクトル算出器がウエイトベクトルWiを算出する。ここでNは相関行列Rxxの次数である。またTiはi番目の成分だけ1で他の成分は0であるベクトルを表す。なお、本実施の形態では複数のウエイトベクトル算出器を用いているが、必ずしも複数である必要はなく1つのウエイトベクトル算出器であってもよい。複数のウエイトベクトルが算出できればよい。
【数4】
Figure 2004198218
【0033】
角度スペクトラム算出器60ではそれぞれウエイトベクトルWiを用いて式(6)により角度スペクトラムPi(θ)が算出される。信号強度推定器70では式(7)に基づき、それぞれの角度スペクトラムPi(θ)が合成される。式(7)は複数の角度スペクトラムを調和平均するものである。これにより、Pi(θ)のいずれか一つで突発的に高い値をとるものが存在しても平均値P(θ)にはあまり影響を及ぼさず、すべてのPi(θ)が高いときに平均値P(θ)も高くなる。したがって、平均値P(θ)が高くなるのはすべてのPi(θ)においてピークをとる真の到来方向のみである。
【数5】
Figure 2004198218
【0034】
到来波判定器80では、信号強度推定器70で算出された平均スペクトラムから信号強度の強いピークを検出し、到来波の方向と信号強度を算出する。
【0035】
(第2の実施の形態)
図5に本発明の第2の実施の形態の到来波推定装置の構成を示す。この構成において角度スペクトラム算出器61は一つであり、新たに到来波候補検出器62が導入される。
【0036】
複数のウエイトベクトルを算出するところまでは第1の実施の形態と同じであるので省略する。角度スペクトラム算出器61において、算出された複数のウエイトベクトルの一つ(ここではW1)を用いて角度スペクトラムPLP(θ)が算出される。到来波候補検出器62は算出された角度スペクトラムの極大値を検出して到来波候補θjとする。信号強度推定器70では検出された到来波候補θjについてのみ、式(7)を使用して信号強度が計算される。到来波判定器80では推定された信号強度を基に到来波候補の中から真の到来波が判定される。
【0037】
本実施の形態では、N個すべての角度スペクトラムを算出する必要がなく、信号強度も到来波候補についてのみ計算するだけでよいので、第1の実施の形態に比べ演算量を削減することができる。
【0038】
尚、本実施の形態では、角度スペクトラムを算出するために、ウエイトベクトルW1を用いているが、他のウエイトベクトルであっても良い。また、一つのウエイトベクトルだけでなく、到来波の候補を検出できればそれ以上の複数のウエイトベクトルを用いるようにしても構わない。
【0039】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態の到来波推定装置の構成を図6に示す。上記実施の形態との違いは、相関行列演算器30と逆行列演算器40との間に空間平均演算器90が加えられることである。
【0040】
この空間平均演算器90では相関行列にForward-Backward空間平均法が施される。Forward-Backward空間平均法は、入力ベクトル(Forwardベクトル:式(8))から計算される相関行列(式(10))と、入力ベクトルの複素共役を取り成分を逆順に並べたベクトル(Backwardベクトル:式(9))から計算される相関行列(式(11))を式(12)に示すように平均する手法である。
【数6】
Figure 2004198218
【0041】
この操作により、信号強度推定器70における式(6)の演算結果には式(13)に示すような関係が成り立つ。そのため、N個すべてのウエイトベクトルを算出する必要はなく、Nが偶数のときにN/2番目まで、Nが奇数のとき(N+1)/2番目までのウエイトベクトルを算出すればよいので、ウエイトベクトル算出器の個数をほぼ半減することができる。さらに、信号強度推定器70における演算も式(14)のように変更できるため、複素数演算もほぼ半減することができるようになる。
【数7】
Figure 2004198218
【0042】
(第4の実施の形態)
図7に本発明の第4の実施の形態に係る波源位置推定装置の構成を示す。本実施の形態の波源位置推定装置は、波源からの信号を受信するアンテナ11、アンテナからの信号が入力される受信機21、受信信号から相関行列を算出する相関行列算出器31、相関行列の逆行列を算出する逆行列算出器41、ウエイトベクトルを算出するウエイトベクトル算出器51、ウエイトベクトルを用いて遅延時間スペクトラムを算出する遅延時間スペクトラム算出器160、複数の遅延時間スペクトラムを合成して信号強度分布を算出する信号強度推定器170、推定された信号強度によって多重波の伝播遅延時間を推定する遅延時間推定器180からなる。
【0043】
ある波源からは、式(15)に示すようなΔfの一定間隔で掃引されたm個の周波数の信号が順次送信される。波源から送信された信号は様々な構造物による反射や回折によって、多重波となってアンテナ11に到来する。アンテナ11は、波源から送信されたm個の周波数の信号を受信する。アンテナ11で受信されたm個の信号x(fi)(i=1,…,m)が、受信機21から、相関行列算出器31に渡され、式(16)により相関行列Rxxが算出される。
【数8】
Figure 2004198218
【0044】
以降の手順は第1の実施の形態と同様である。第1の実施の形態では、角度スペクトラム算出器60において角度スペクトラム(横軸−角度、縦軸−スペクトラム強度)を算出したのに対し、本実施の形態では遅延時間スペクトラム算出器160において遅延時間スペクトラム(横軸−遅延時間、縦軸−スペクトラム強度)を算出する。そして、算出した各遅延時間スペクトラムを信号強度推定器170において合成(調和平均)する。遅延時間推定器180では、算出された平均スペクトラムから信号強度の強いピークを算出し、遅延時間と信号強度を算出する。このように、複数のウエイトベクトルを用いて、遅延スペクトラムを算出することで、高精度かつ小さい計算負荷で多重波の伝送遅延時間を推定することが出来る。
【0045】
なお、本実施の形態の波源位置推定装置は、多重波の入力信号から相関行列を算出する相関行列算出手段と、前記算出した相関行列の逆行列を計算する逆行列算出手段と、前記計算した逆行列から複数のウエイトベクトルを計算するウエイトベクトル計算手段と、前記複数のウエイトベクトルを用いて、多重波の伝播遅延時間に対する信号強度の分布を算出する遅延時間分布算出手段と、前記信号強度に基づいて多重波の伝播遅延時間を算出する遅延時間算出手段とを有することを特徴とする多重波の伝播遅延時間を推定する遅延時間推定装置とも言い換えることができる。
【0046】
また、本発明の到来波推定装置及び到来波推定方法、並びに波源位置推定装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の線形予測法による角度スペクトラムの例を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の複数ウエイトベクトルによる角度スペクトラムを示す図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の複数ウエイトベクトルによる角度スペクトラムを合成した角度スペクトラムを示す図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の構成を表すブロック図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の構成を表すブロック図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の構成を表すブロック図。
【図7】本発明の第4の実施の形態の構成を表すブロック図。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an incoming wave estimating device for estimating an incoming wave of a radio wave, and based on a signal received by an array antenna composed of a plurality of antennas, an incoming wave estimating device for estimating the direction and intensity of the incoming wave, and The present invention relates to an incoming wave estimation method. Further, the present invention relates to a wave source position estimating device that estimates a spatial position or a temporal position of a wave source of a radio wave.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, many arrival direction estimation methods have been proposed in order to grasp an arrival wave distribution using an array antenna including a plurality of antennas. Classical methods include a beamformer method, a Capon method, and a linear prediction method. In addition, examples of high-resolution direction-of-arrival estimation techniques include MUSIC (Multiple Signal Classification) and ESPRIT (Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques). These are described in detail in Non-Patent Document 1.
[0003]
Among them, MUSIC and ESPRIT are widely used because the direction of arrival can be estimated with high resolution and high accuracy. However, in MUSIC and ESPRIT, eigenvalues / eigenvectors must be calculated in the signal processing process, and it is difficult to speed up the processing because the calculation load is very large. On the other hand, since the linear prediction method does not require eigenvalue calculation, it is possible to detect the direction of the incoming wave with a small calculation load. However, unlike the beamformer method or the Capon method, the spectrum intensity in the calculated angular spectrum is not proportional to the reception intensity of the incoming wave. Therefore, in order to determine whether the detected direction is the true direction of arrival, the received signal strength of the incoming wave must be estimated by another means.
[0004]
According to the radio wave direction-of-arrival estimation device described in Patent Document 1, arrival direction candidates are estimated by a linear prediction method, and the signal strength of those candidates is estimated by using the Capon method with high power estimation accuracy. The antenna output power of the candidate is calculated.
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2002-148324 A [Non-Patent Document 1]
Nobuyoshi Kikuma, "Adaptive Signal Processing by Array Antenna", Science and Technology Publishing, November 1998, p. 173-245
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the power estimation calculation by the Capon method does not always have a small calculation load. The calculation for obtaining the power P cp (θ) at the angle θ by the Capon method is represented by Expression (1).
(Equation 1)
Figure 2004198218
Here, a is a mode vector, and R xx is a correlation matrix of an incoming wave signal. a and Rxx are a complex vector and a complex matrix, but the complex number operation has a high calculation load. Therefore, to realize high-speed processing, it is necessary to reduce the number of complex operations.
[0007]
In addition, there is a difference in accuracy and resolution between the linear prediction method and the Capon method. Therefore, even in the case of the true arrival direction, the peak position of the spectrum intensity may be shifted in the angle spectrum of both. In particular, when a plurality of arriving waves are received from close directions, there is a situation in which decomposition is possible with the linear prediction method but not with the Capon method. In such a case, the signal strength of the arrival direction candidate cannot be correctly estimated even by the method combining the linear prediction method and the Capon method described in Patent Document 1.
[0008]
The present invention has been made to solve the above problems, and it is possible to determine the direction of an incoming wave (that is, the spatial position of a wave source) from a signal received by an array antenna composed of a plurality of antennas with high accuracy and a small calculation load. An object of the present invention is to provide an incoming wave estimating device and an incoming wave estimating method, and a wave source position estimating device that can be estimated.
[0009]
In mobile communication and wireless LAN, communication quality may be deteriorated due to fading. The propagation delay time of the multiplex wave is an important parameter characterizing the fading, and it is important to estimate the propagation delay time (Non-Patent Document, P269-274). The present invention provides a wave source position estimating apparatus capable of estimating a propagation delay time of a multiplex wave (that is, a temporal position of a wave source) with high accuracy and a small calculation load based on a signal obtained from the wave source. Aim.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The arriving wave estimating apparatus according to claim 1 of the present application includes: a correlation matrix calculating unit that calculates a correlation matrix from an input signal obtained from an arriving wave; an inverse matrix calculating unit that calculates an inverse matrix of the correlation matrix; Weight vector calculating means for calculating a plurality of weight vectors from the inverse matrix of the matrix, and arriving wave distribution calculating means for calculating the distribution of the estimated incoming wave direction and signal strength using the plurality of weight vectors, Arriving wave judging means for judging the direction of the arriving wave based on the signal strength of the estimated wave source.
[0011]
Further, the arriving wave estimating device according to claim 2 of the present application further includes an array antenna including a plurality of antennas for receiving the arriving wave, and a receiving unit that converts a signal received by the array antenna into the input signal. It is characterized by having.
[0012]
In the arriving wave estimating device according to claim 3 of the present application, the arriving wave distribution calculating means synthesizes the angle spectrum calculating means for calculating an angle spectrum from each of the plurality of weight vectors, and the calculated angle spectrum. Signal strength estimating means for estimating the signal strength.
[0013]
In the arriving wave estimating device according to claim 4 of the present application, the arriving wave distribution calculating means calculates an angle spectrum using any one of the plurality of weight vectors, and an angle spectrum calculating means for calculating the angle spectrum. An incoming wave candidate detecting unit that detects a local maximum value to be an incoming wave candidate, and a signal intensity estimating unit that estimates the signal intensity of the incoming wave candidate using the plurality of weight vectors.
[0014]
The arriving wave estimating apparatus according to claim 5 of the present application is further characterized by further comprising a spatial average calculating means.
[0015]
Further, the arriving wave estimating method according to claim 6 of the present application includes a correlation matrix calculating step of calculating a correlation matrix from an input signal obtained from the arriving wave, and an inverse matrix calculating step of calculating an inverse matrix of the correlation matrix. A weight vector calculating step of calculating a plurality of weight vectors from the inverse matrix of the correlation matrix, and an arriving wave distribution calculating step of calculating a direction and a signal strength distribution of the arriving wave estimated using the plurality of weight vectors, Determining an incoming wave direction based on the signal intensity of the estimated wave source.
[0016]
In the arriving wave estimating method according to claim 7 of the present application, the arriving wave distribution calculating step combines an angle spectrum calculating step of calculating an angle spectrum from each of the plurality of weight vectors, and combines the calculated angle spectrum. And a signal strength estimating step of estimating the signal strength.
[0017]
In the arriving wave estimating method according to claim 8 of the present application, in the arriving wave distribution calculating step, an angle spectrum calculating step of calculating an angular spectrum using any one of the plurality of weight vectors; Arriving wave candidate detecting step of detecting the maximum value of the obtained angle spectrum as an arriving wave candidate, and a signal strength estimating step of estimating the signal strength of the arriving wave candidate using the plurality of weight vectors. And
[0018]
Further, the wave source position estimating apparatus according to claim 9 of the present application includes a correlation matrix calculating unit that calculates a correlation matrix from an input signal obtained from the wave source; an inverse matrix calculating unit that calculates an inverse matrix of the correlation matrix; Weight vector calculating means for calculating a plurality of weight vectors from an inverse matrix of a correlation matrix; signal strength distribution calculating means for calculating a spatial distribution or a time distribution of an estimated wave source using the plurality of weight vectors; And a wave source position determining means for estimating a spatial position or a temporal position of the wave source based on a signal intensity distribution of the wave source to be performed.
[0019]
Further, the invention of the present application is a delay time estimating apparatus for estimating a propagation delay time of a multiplex wave, wherein a correlation matrix calculating means for calculating a correlation matrix from an input signal of the multiplex wave, and an inverse matrix of the calculated correlation matrix Inverse matrix calculating means for calculating, weight vector calculating means for calculating a plurality of weight vectors from the calculated inverse matrix, and calculating the signal intensity distribution with respect to the propagation delay time of the multiplex using the plurality of weight vectors. It is characterized by having delay time distribution calculating means and delay time calculating means for calculating a propagation delay time of a multiplex wave based on the signal strength.
[0020]
Function and effect of the present invention
The incoming wave estimating apparatus of the present invention calculates a correlation matrix from an input signal obtained from an incoming wave, and calculates an inverse matrix of the calculated correlation matrix. A plurality of weight vectors are calculated from the inverse matrix of the calculated correlation matrix, and a distribution of the estimated incoming wave direction and signal strength is calculated using the plurality of weight vectors. As a result, the signal strength of the estimated wave source is calculated. Is to determine the number of incoming waves and their directions based on
[0021]
In general, it is well known that a linear prediction method that does not require eigenvalue calculation has a smaller calculation load than MUSIC or ESPIRIT. In the conventional linear prediction method, an angle spectrum is calculated based on a weight vector derived from a first column of a correlation matrix, and an arrival direction is estimated by detecting a peak of spectrum intensity. However, peaks may be detected in directions that are not true, that is, directions that do not actually arrive. On the other hand, the weight vector can be derived not only from the first column of the correlation matrix but also from any column component, and can be calculated for the order of the correlation matrix. Naturally, an angle spectrum corresponding to each weight vector can be calculated, but a peak protruding in a direction that is not true appears or disappears depending on the weight vector used. Therefore, by using a plurality of weight vectors, it is possible to determine a peak in the direction of arrival that is not true. By utilizing this fact, the present invention can estimate the direction and intensity of an incoming wave with high accuracy and a small calculation load.
[0022]
As described above, the present invention is based on the linear prediction method, and does not require eigenvalue calculation performed in MUSIC or ESPRIT, so that high-speed calculation is possible. Further, since the received signal strength that cannot be directly estimated by the conventional linear prediction method can be estimated with a small amount of calculation, the true direction of arrival can be detected at high speed.
[0023]
Here, the difference between the conventional linear prediction method and the present invention will be described.
In the linear prediction method, a weight vector is calculated by Expression (2), and an angle spectrum (Expression (3)) is calculated using the weight vector. The weight vector is derived by predicting the signal of the first element of the array antenna from the second element to the signal of the M-th element and minimizing the prediction error. FIG. 1 shows an example of an angle spectrum by the linear prediction method. In FIG. 1, the true directions of arrival are 0 ° and 10 °, but it can be seen that peaks also exist in other directions.
(Equation 2)
Figure 2004198218
[0024]
In the present invention, a plurality of weight vectors are calculated by extending the concept of the linear prediction method and predicting the signal of the Kth (K = 1 to M) element by the signals of the other elements. Therefore, the angle spectrum can be calculated from each weight vector. FIG. 2 shows the angle spectrum. These angular spectra have the following properties.
(A) In any angle spectrum, the true arrival direction appears as a peak.
(B) The intensity and position of a peak that is not the true direction of arrival changes variously depending on the angle spectrum.
Therefore, when the angle spectra calculated from the plurality of weight vectors are combined by, for example, harmonic averaging (FIG. 3), those that are not the true arrival direction have their peaks lowered, and only the peak corresponding to the true arrival direction remains high. In addition, since the combined angle spectrum as shown in FIG. 3 includes almost all the information of the correlation matrix, the height of the peak is smaller than the power of the arriving wave compared to the angle spectrum obtained by the conventional linear prediction method. It is compatible.
[0025]
Further, in the present invention, an angle spectrum may be obtained by using, for example, one weight vector without using all of the plurality of calculated weight vectors. In this case, the maximum value of the obtained angle spectrum is determined as an incoming wave candidate, and the signal strength in the direction of the incoming wave as the candidate is obtained using a plurality of weight vectors. For this reason, it is only necessary to calculate the signal intensity only for the incoming wave candidate without calculating a plurality of angle spectra, and it is possible to further reduce the calculation load.
[0026]
Further, by performing a spatial averaging operation (for example, forward-backward spatial averaging operation, etc.) on the calculated correlation matrix, the number of weight vectors to be calculated can be reduced to almost half, further reducing the calculation load. can do.
[0027]
According to the present invention, as described above, by using a plurality of weight vectors, the effect that the true direction of arrival can be determined with high accuracy and a small calculation load can be obtained.
[0028]
Further, the wave source position estimating apparatus of the present invention calculates a correlation matrix from a multiplexed signal obtained from the wave source, for example, array data in the frequency domain, and calculates an inverse matrix of the calculated correlation matrix. A plurality of weight vectors are calculated from the inverse matrix of the calculated correlation matrix, and using the plurality of weight vectors, a distribution of a delay time and a signal strength of a multiplexed wave obtained from the estimated wave source (ie, a time distribution). Is calculated, and as a result, the propagation delay time (temporal position) of the multiplex wave is estimated based on the signal strength of the estimated wave source.
[0029]
The arriving wave estimating device of the present invention uses a signal received by an array antenna composed of a plurality of antennas as an input signal and calculates an angle spectrum, whereas the wave source position estimating device of the present invention has one The multiplex wave received by the antenna is used as an input signal, and a delay time spectrum is calculated. The wave source position estimating device of the present invention estimates a propagation delay time (temporal position) of a multiplex wave with high accuracy and a small calculation load by using a plurality of weight vectors in the same manner as the incoming wave estimating device of the present invention. The effect of being able to do is obtained.
[0030]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of an incoming wave estimation device of the present invention will be described.
(First Embodiment)
FIG. 4 shows components of the first embodiment of the present invention. The arriving wave estimating apparatus of the present invention includes an array antenna 10 including M antennas for receiving an arriving wave, a receiver 20 to which a signal from the antenna is input, and a correlation matrix calculator for calculating a correlation matrix from the received signal. 30, an inverse matrix calculator 40 for calculating an inverse matrix of a correlation matrix, a weight vector calculator 50 for calculating a weight vector, an angle spectrum calculator 60 for calculating an angle spectrum using the weight vector, and combining a plurality of angle spectra. A signal strength estimator 70 for estimating the signal strength distribution of an incoming wave, and an incoming wave determiner 80 for determining the direction of the incoming wave based on the estimated signal strength.
[0031]
Next, the flow of arrival wave detection will be described. First, based on the signals x 1 to x M received by the respective array antennas, the correlation matrix calculator 30 calculates a correlation matrix R xx according to the equation (4). Here, L is the number of snapshots. Further, the inverse matrix calculator 40 calculates the inverse matrix of the correlation matrix.
[Equation 3]
Figure 2004198218
[0032]
Next, a weight vector is calculated by the weight vector calculator 50 based on the inverse matrix of the correlation matrix. In the present embodiment provides are N weight vector calculator, i-th weight vector calculator based on the formula (5) calculates the weight vector W i. Here, N is the order of the correlation matrix R xx . T i represents a vector in which only the i-th component is 1 and the other components are 0. Although a plurality of weight vector calculators are used in the present embodiment, a plurality of weight vector calculators are not necessarily required, and a single weight vector calculator may be used. It is sufficient that a plurality of weight vectors can be calculated.
(Equation 4)
Figure 2004198218
[0033]
Angular spectrum P i (theta) is calculated by the equation (6) using each the angular spectrum calculator 60 weight vector W i. The signal intensity estimator 70 combines the respective angle spectra P i (θ) based on the equation (7). Equation (7) is for harmonically averaging a plurality of angular spectra. As a result, even if any one of P i (θ) suddenly takes a high value, the average value P (θ) is not significantly affected, and all P i (θ) are high. Sometimes the average value P (θ) also increases. Therefore, the average value P (θ) increases only in the true direction of arrival, which peaks at all P i (θ).
(Equation 5)
Figure 2004198218
[0034]
The arriving wave determiner 80 detects a strong signal strength peak from the average spectrum calculated by the signal strength estimator 70, and calculates the direction of the arriving wave and the signal strength.
[0035]
(Second embodiment)
FIG. 5 shows a configuration of an incoming wave estimation device according to the second embodiment of the present invention. In this configuration, there is one angle spectrum calculator 61, and an incoming wave candidate detector 62 is newly introduced.
[0036]
The steps up to the point where a plurality of weight vectors are calculated are the same as those in the first embodiment, and a description thereof will be omitted. The angle spectrum calculator 61 calculates an angle spectrum P LP (θ) using one of the calculated weight vectors (here, W 1 ). Incoming wave candidate detector 62 and the incoming wave candidate theta j detects the maximum value of the calculated angular spectrum. The signal strength estimator 70 calculates the signal strength of only the detected incoming wave candidate θ j using Expression (7). The arriving wave determiner 80 determines a true arriving wave from the arriving wave candidates based on the estimated signal strength.
[0037]
In the present embodiment, it is not necessary to calculate all N angle spectra, and it is only necessary to calculate the signal intensity only for the incoming wave candidate. Therefore, the amount of calculation can be reduced as compared with the first embodiment. .
[0038]
In the present embodiment, in order to calculate the angle spectrum, it uses the weight vector W 1, it may be another weight vector. In addition, not only one weight vector but also more than one weight vector may be used as long as an incoming wave candidate can be detected.
[0039]
(Third embodiment)
FIG. 6 shows the configuration of an incoming wave estimating apparatus according to the third embodiment. The difference from the above embodiment is that a spatial average calculator 90 is added between the correlation matrix calculator 30 and the inverse matrix calculator 40.
[0040]
In the spatial averaging unit 90, a forward-backward spatial averaging method is applied to the correlation matrix. The Forward-Backward spatial averaging method uses a correlation matrix (Equation (10)) calculated from an input vector (Forward vector: Equation (8)) and a vector (Backward vector : A method of averaging the correlation matrix (Expression (11)) calculated from Expression (9) as shown in Expression (12).
(Equation 6)
Figure 2004198218
[0041]
By this operation, the relationship shown in Expression (13) is established in the calculation result of Expression (6) in the signal strength estimator 70. Therefore, it is not necessary to calculate all N weight vectors. It is only necessary to calculate up to the N / 2th weight vector when N is an even number, and up to (N + 1) / 2th weight vector when N is an odd number. The number of vector calculators can be reduced by almost half. Further, since the calculation in the signal strength estimator 70 can be changed as shown in the equation (14), the complex number calculation can be almost halved.
(Equation 7)
Figure 2004198218
[0042]
(Fourth embodiment)
FIG. 7 shows a configuration of a wave source position estimating apparatus according to the fourth embodiment of the present invention. The wave source position estimating apparatus according to the present embodiment includes an antenna 11 for receiving a signal from a wave source, a receiver 21 to which a signal from the antenna is input, a correlation matrix calculator 31 for calculating a correlation matrix from the received signal, An inverse matrix calculator 41 for calculating an inverse matrix, a weight vector calculator 51 for calculating a weight vector, a delay time spectrum calculator 160 for calculating a delay time spectrum using the weight vector, a signal obtained by combining a plurality of delay time spectra. It comprises a signal strength estimator 170 for calculating the intensity distribution, and a delay time estimator 180 for estimating the propagation delay time of the multiplex wave based on the estimated signal strength.
[0043]
From a certain wave source, signals of m frequencies swept at a constant interval of Δf as shown in Expression (15) are sequentially transmitted. The signal transmitted from the wave source arrives at the antenna 11 as a multiplex wave by reflection and diffraction by various structures. The antenna 11 receives signals of m frequencies transmitted from the wave source. M signals x (f i ) (i = 1,..., M) received by the antenna 11 are passed from the receiver 21 to the correlation matrix calculator 31, and the correlation matrix R xx is calculated by the equation (16). Is calculated.
(Equation 8)
Figure 2004198218
[0044]
Subsequent procedures are the same as in the first embodiment. In the first embodiment, the angular spectrum calculator (horizontal axis-angle, vertical axis-spectrum intensity) is calculated by the angle spectrum calculator 60, whereas in the present embodiment, the delay time spectrum calculator 160 calculates the delay time spectrum. (Horizontal axis-delay time, vertical axis-spectrum intensity) are calculated. Then, the calculated delay time spectra are combined (harmonic average) in the signal strength estimator 170. The delay time estimator 180 calculates a strong signal strength peak from the calculated average spectrum, and calculates the delay time and the signal strength. Thus, by calculating the delay spectrum using a plurality of weight vectors, it is possible to estimate the transmission delay time of a multiplex wave with high accuracy and a small calculation load.
[0045]
Note that the wave source position estimating apparatus according to the present embodiment includes a correlation matrix calculation unit that calculates a correlation matrix from an input signal of a multiplex wave, an inverse matrix calculation unit that calculates an inverse matrix of the calculated correlation matrix, Weight vector calculating means for calculating a plurality of weight vectors from an inverse matrix; delay time distribution calculating means for calculating a signal strength distribution with respect to a propagation delay time of a multiplex wave using the plurality of weight vectors; and And a delay time estimating device for estimating the propagation delay time of the multiplex wave, the delay time estimating device calculating the propagation delay time of the multiplex wave.
[0046]
In addition, the arriving wave estimating apparatus, the arriving wave estimating method, and the wave source position estimating apparatus of the present invention are not limited to the illustrated example described above, and various changes can be made without departing from the gist of the present invention. Of course.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an example of an angle spectrum according to a conventional linear prediction method.
FIG. 2 is a diagram showing an angular spectrum based on a plurality of weight vectors according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing an angle spectrum obtained by synthesizing an angle spectrum based on a plurality of weight vectors according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a block diagram showing the configuration of the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a block diagram illustrating a configuration according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a block diagram illustrating a configuration according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a block diagram illustrating a configuration according to a fourth embodiment of the present invention.

Claims (9)

到来波から得られる入力信号から相関行列を算出する相関行列算出手段と、
前記相関行列の逆行列を計算する逆行列計算手段と、
前記相関行列の逆行列から複数のウエイトベクトルを計算するウエイトベクトル算出手段と、
前記複数のウエイトベクトルを用いて、推定される到来波の方向と信号強度の分布を算出する到来波分布算出手段と、
前記推定される到来波の信号強度に基づいて到来波の方向を判定する到来波判定手段と
を有することを特徴とする到来波推定装置。
Correlation matrix calculation means for calculating a correlation matrix from an input signal obtained from an incoming wave,
Inverse matrix calculation means for calculating an inverse matrix of the correlation matrix,
Weight vector calculating means for calculating a plurality of weight vectors from the inverse matrix of the correlation matrix,
Using the plurality of weight vectors, arriving wave distribution calculation means for calculating the distribution of the estimated arriving wave direction and signal strength,
An arriving wave estimating device, comprising: an arriving wave determining unit that determines a direction of the arriving wave based on the estimated signal strength of the arriving wave.
到来波を受信する複数のアンテナから構成されるアレーアンテナと、
前記アレーアンテナで受信した信号を前記入力信号へ変換する受信手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の到来波推定装置。
An array antenna composed of a plurality of antennas for receiving incoming waves,
The arriving wave estimating apparatus according to claim 1, further comprising: a receiving unit configured to convert a signal received by the array antenna into the input signal.
前記到来波分布算出手段は、
前記複数のウエイトベクトルの各々から角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出手段と、
前記算出した複数の角度スペクトラムを合成して信号強度を推定する信号強度推定手段と
を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の到来波推定装置。
The arriving wave distribution calculating means,
Angle spectrum calculation means for calculating an angle spectrum from each of the plurality of weight vectors,
3. The arriving wave estimating apparatus according to claim 1, further comprising: signal strength estimating means for estimating a signal strength by combining the plurality of calculated angular spectra.
前記到来波分布算出手段は、
前記複数のウエイトベクトルのいずれか1つを用いて角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出手段と、
前記算出した角度スペクトラムの極大値を検出して到来波候補とする到来波候補検出手段と、
前記複数のウエイトベクトルを用いて前記到来波候補の信号強度を推定する信号強度推定手段と
を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の到来波推定装置。
The arriving wave distribution calculating means,
Angle spectrum calculation means for calculating an angle spectrum using any one of the plurality of weight vectors,
Arrival wave candidate detection means for detecting the maximum value of the calculated angular spectrum and as an incoming wave candidate,
3. The arriving wave estimating apparatus according to claim 1, further comprising: signal strength estimating means for estimating a signal strength of the arriving wave candidate using the plurality of weight vectors.
空間平均演算手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の到来波推定装置。
The arriving wave estimating apparatus according to any one of claims 1 to 4, further comprising a spatial average calculating means.
到来波から得られる入力信号から相関行列を算出する相関行列算出工程と、
前記相関行列の逆行列を計算する逆行列計算工程と、
前記相関行列の逆行列から複数のウエイトベクトルを計算するウエイトベクトル算出工程と、
前記複数のウエイトベクトルを用いて、推定される到来波の方向と信号強度の分布を算出する到来波分布算出工程と、
前記推定される到来波の信号強度に基づいて到来波の方向を判定する到来波判定工程と
を有することを特徴とする到来波推定方法。
A correlation matrix calculation step of calculating a correlation matrix from an input signal obtained from the incoming wave,
An inverse matrix calculation step of calculating an inverse matrix of the correlation matrix,
A weight vector calculating step of calculating a plurality of weight vectors from the inverse matrix of the correlation matrix,
Using the plurality of weight vectors, an incoming wave distribution calculating step of calculating the distribution of the estimated incoming wave direction and signal strength,
An incoming wave determination step of determining the direction of the incoming wave based on the estimated signal strength of the incoming wave.
前記到来波分布算出工程は、
前記複数のウエイトベクトルの各々から角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出工程と、
前記算出した複数の角度スペクトラムを合成して信号強度を推定する信号強度推定工程と
を含むことを特徴とする請求項6に記載の到来波推定方法。
The arriving wave distribution calculating step,
An angle spectrum calculation step of calculating an angle spectrum from each of the plurality of weight vectors,
7. A method for estimating an incoming wave according to claim 6, comprising: a signal strength estimating step of estimating a signal strength by combining the calculated plurality of angle spectra.
前記到来波分布算出工程は、
前記複数のウエイトベクトルのいずれか1つを用いて角度スペクトラムを算出する角度スペクトラム算出工程と、
前記算出した角度スペクトラムの極大値を検出して到来波候補とする到来波候補検出工程と、
前記複数のウエイトベクトルを用いて前記到来波候補の信号強度を推定する信号強度推定工程と
を含むことを特徴とする請求項6に記載の到来波推定方法。
The arriving wave distribution calculating step,
An angle spectrum calculating step of calculating an angle spectrum using any one of the plurality of weight vectors;
An arriving wave candidate detecting step of detecting the maximum value of the calculated angle spectrum to be an arriving wave candidate,
7. A method for estimating an incoming wave according to claim 6, further comprising: a signal strength estimating step of estimating a signal strength of the incoming wave candidate using the plurality of weight vectors.
波源から得られる入力信号から相関行列を算出する相関行列算出手段と、
前記相関行列の逆行列を計算する逆行列計算手段と、
前記相関行列の逆行列から複数のウエイトベクトルを計算するウエイトベクトル算出手段と、
前記複数のウエイトベクトルを用いて、推定される波源の空間分布または時間分布を算出する信号強度分布算出手段と、
前記推定される波源の信号強度分布に基づいて波源の空間的位置または時間的位置を推定する波源位置判定手段と
を有することを特徴とする波源位置推定装置。
Correlation matrix calculation means for calculating a correlation matrix from an input signal obtained from a wave source,
Inverse matrix calculation means for calculating an inverse matrix of the correlation matrix,
Weight vector calculating means for calculating a plurality of weight vectors from the inverse matrix of the correlation matrix,
Using the plurality of weight vectors, signal intensity distribution calculation means for calculating the spatial distribution or time distribution of the estimated wave source,
A wave source position estimating device for estimating a spatial position or a temporal position of the wave source based on the estimated signal intensity distribution of the wave source.
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