JP2004198199A - 欠陥検査装置 - Google Patents

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Tsunehiro Sakai
恒弘 堺
Masami Iizuka
正美 飯塚
Tadashi Suzuki
鈴木  忠
Masahiro Watanabe
正浩 渡辺
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Abstract

【課題】異なった試料に容易に対応できるようにした欠陥検査装置を提供すること。
【解決手段】ウエハチャック23のウエハ載置面に校正試料453と校正試料454の2個、設け、大サイズウエハ18aと小サイズウエハ18bに応じて、これら2個の校正試料453、454を使い分けることにより、サイズの異なる被検査物の欠陥検査に対応するようにしたもの。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に多様な材質による微細な起伏を有する試料を対象とした検査装置に係り、特に、高解像度で撮像した試料の表面像から欠陥を検出するようにした欠陥査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細な回路パターンが形成された半導体ウェハなど、表面に多様な材質からなる微細な起伏を有する試料では、設計過程や製造過程で表面状態の確認や検査が欠かせない。
【0003】
そこで、試料の表面を高解像度で撮像して画像データを取得し、この画像データから半導体ウェハのパターンを検査するようにした欠陥検査装置が従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ここで、この従来技術では、顕微鏡の焦点検出のため、まず、当該顕微鏡の照明光路と検出光路にレチクルを挿入する。そして、照明光路に挿入したレチクルのパターン像を対物レンズにより試料に投影し、試料で反射された前記レチクルのパターン像を検出光路に配置したレチクルで遮光するようにする。
【0005】
そして、この従来技術によるパターン欠陥検査装置では、検出光路に配置したレチクルを透過する光量を検出し、その増減により、試料の高さを検出し、これにより焦点を検出するようになっている。
【0006】
また、このようなパターン欠陥検査装置と同様、試料の表面に対して高解像光学系の焦点合わせを行うようにした投影型露光装置が従来から知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0007】
ここで、このような投影型露光装置が対象とする試料は、全面に光学的透明体であるレジストが塗布されているウエハであるが、このとき、前記の従来技術では、このウェハの表面高さを精度良く検出するため、偏光を斜方照明し、透明体表層における反射率を増大させ、これによりレジスト表面の高さが精度良く検出できるようにしている。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−76450号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平9−36036号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術のうち、例えば特許文献1に記載の従来技術は、試料表面の起伏や反射率分布に対しては有効であるが、光学的透明体においては照明光が表層を透過して下層で反射されるため、高さ検出値が必ずしも試料表層に一致しないという問題があった。
【0011】
また、例えば特許文献2に記載の従来技術は、レジストが全面に塗布されたなだらかな起伏を有するウェハにおいては精度良く高さを検出できるが、レジストパターン形成後やレジスト除去後の回路パターン付きウェハのように、急峻なパターン段差を有する試料については、精度に問題があった。
【0012】
しかも、ウエハサイズは逐次大径化し、近年は直径20センチ(8インチ)から25センチ(10インチ)が実用化され、このため、現状ではこれらが混在した状態にあるが、従来技術では、ウエハサイズの多様化に配慮がされておらず、径の異なったウエハの対応に問題があった。
【0013】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたもので、サイズが異なった試料に容易に対応できるようにした欠陥検査装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、被検査物の載置面を有するステージと、該ステージ上に載置した前記被検査物の表面像を撮像して検出画像信号を検出する撮像系と、該撮像系から得られる画像信号を用いて欠陥を検出する画像処理部と、前記被検査物の表面位置を検出する高さ検出部と、該高さ検出部で順次検出された高さ情報に基づいて前記撮像系の焦点合わせを行う焦点合わせ制御部とを備えた欠陥検査装置において、前記高さ演算部の原点位置を決定するための校正試料を少なくとも2個、前記ステージの載置面に設け、前記少なくとも2個の校正試料の使い分けにより、サイズの異なる被検査物の欠陥検査に対応するようにして達成される。
【0015】
このとき、前記ステージの載置面が平面であり、前記少なくとも2個の校正試料が、前記平面の前記該被検査物の周辺に配置されているようにしても上記目的が達成される。
【0016】
同じく、このとき、前記ステージの載置面に窪み部が設けられ、前記少なくとも2個の校正試料のうちの一方が、前記窪み部と同じ深さで当該窪み部の周辺に配置されているようにしても上記目的が達成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による欠陥検査装置について、図示の実施の形態により詳細に説明するのであるが、ここで、まず最初に、本発明が対象とする被検査対象物について説明する。
【0018】
本発明が対象とする試料は主として半導体ウェハで、その表面に形成された微細回路パターンが検査対象であり、このため光学式検査システムが用いられている。
【0019】
そして、この光学式検査システムによる微細回路パターンの欠陥検査は、被検査パターンと良品パターンの比較、又は被検査ウェハ上の同種のパターンの比較により、欠陥(欠陥部位又は欠陥候補部位部位)を検出することにより、遂行される。
【0020】
このように、同様のパターンの画像を比較することにより欠陥を検出する比較検査の場合には、得られる画質(画像の質)がその検査結果の信頼性に多大な影響を与える。そして、この画質の劣化は様々な要因によって引き起こされるが、最も影響が大きな要因はデフォーカス(焦点外れ)である。
【0021】
ところで、このデフォーカスを抑え、微細回路パターンを安定して撮像するためには、試料表面の高さを正確に検出し、前記表面を焦点位置に保持する必要がある。
【0022】
そこでまず、光学式手段によりウェハ高さを検出する場合の誤差、特に温度変化による原点ドリフトの影響による誤差について、図11により説明すると、ここで図11(a)、(c)は、それぞれ半導体ウェハの断面図で、同図(b)、(d)は半導体ウエハのパターン像である。
【0023】
そして、この半導体ウェハは、光学的透明体である層間膜1により絶縁された微細な回路パターンが上層パターン5と下層パターン6で示すように、多層に積層されたものであり、このとき、各層の回路パターンはコンタクトホール2により接続されている。
【0024】
そして、光学式検査システムは、この微細回路パターン像を加工完了直後に撮像し、配線間のショート、断線などの回路パターンの欠陥を検出し、製造工程の不具合を発見するものであるが、このとき、微細な欠陥を安定して検出するためには、図示の焦点深度3内に試料表面を保持して、明瞭なパターン画像を撮像する必要がある。
【0025】
ここで、図11(a)の破線4は、焦点深度の中心の軌跡を表わしたもので、ここではウェハ表面に沿って理想的な状態になっている場合が示されており、この結果、このときは、図11(b)に示すように、上層パターン5が全て明瞭に撮像される。
【0026】
しかしながら、光学式手段によりウェハ表面高さを検出する場合、図11(c)に示すように、焦点深度の中心の軌跡4が必ずしもウェハ表面に沿って理想的な状態になるとは限らない。
【0027】
この結果、図11(d)にドリフトによる誤差7として示すように、デフォーカスによる画質の劣化を生じ、上層パターン5の一部にぼけが生じたり、下層パターン6が写り込んでしまったりしてしまい、欠陥の見逃しや、欠陥ではないのに欠陥としてしまう虚報の発生を引き起こしていた。
【0028】
そこで、次に、本発明について説明すると、図3は、本発明による欠陥検査装置の一実施形態で、ここでは、一例として、図示のように、DUV(Deep Ultra Violet:遠紫外光)光源による落射照明型光学顕微鏡を使用した例が示されている。
【0029】
そして、この図3において、まず9は全体制御部で、ここで、この全体制御部9は、装置全体の動作指示を司るもので、このため、まず表示装置10を備え、検査情報の表示等を行ない、ユーザ情報の取り込みを行なう。
【0030】
また、この全体制御部9は、記録装置12に接続されていて、検査データ、レシピデータの管理を行ない、更に外部ネットワーク13にも接続されていて、上位コンピュータや他の検査装置と検査データやレシピデータの送受信を行なうようになっている。
【0031】
次に、この欠陥検査装置の光学系について説明をすると、まず、キセノン放電灯などの光源14で発生させた光を波長フィルタ15aにより帯域を制限し、DUV光が取り出される。このときのDUV光としては、波長領域が200〜400nmにわたるブロードバンド光であっても良いし、光源14の輝線を選択したピーク波長光であっても良い。
【0032】
光源14から取り出されたDUV光はPBS(偏光ビームスプリッタ)15によりS偏光成分が下方に反射し、λ/4板16を通過して円偏光となり、対物レンズ17によりウェハ18に照明される。
【0033】
この照明された光はウェハ18の表面で反射され、再びλ/4板16を通過することによりP偏光となり、今度はPBS15を透過して検出光路に入る。ここで、このような偏光による光分割構成を用いることにより、光の利用効率が高くなり検出光量の激減が防止できる。
【0034】
PBS15を透過した反射光線は結像レンズ19に入射され、ここで結像されてウェハ表面の拡大光学像がリニアセンサ20上に形成され、ここで電気信号に変換される。そして、このリニアセンサ20で撮像したウェハ表面の拡大光学像による画像信号が画像処理装置32に入力されて、欠陥検査が行なわれる。
【0035】
このとき、検出光路はBS(ビームスプリッタ)分岐され、この光路に具備されているTVカメラ21に入射され撮像される。TVカメラ21の出力は画像処理装置22に接続され、アライメント、欠陥レビューに用いられる。
【0036】
次に、ウエハ18が載置されるステージについて説明すると、ここで、被検査対象物(試料)となるウェハ18は、ウェハチャック23の上に載置され、真空吸着される。そして、このウェハチャック23は、Θ軸ステージ24とX軸ステージ25、Y軸ステージ26、それにZ軸ステージ30の上に搭載される。
【0037】
ここで、Θ軸ステージ24は、ウェハ搭載直後に実施されるアライメント時に制御され、ウエハ18上に整列して形成されているチップ配列をX軸ステージ25の走査方向に一致させた後、固定される。
【0038】
そして、検査動作中は、Θ軸ステージ24は固定されたままに保持され、X軸ステージ25が左右方向(X軸方向)に移動し、折り返し時にY軸ステージ26が直交方向(Y軸方向)にステップ移動される。
【0039】
これらΘ、X、Yの各軸のステージ24〜26は、それぞれステージ制御コンピュータ27からの信号により制御されるが、このとき、X軸ステージ25の位置はレーザ測長器28により計測され、レーザ測長器28から出力される位置情報に基づきタイミング発生回路29により画素を示すスタートタイミング信号を発生し、リニアイメージセンサ20に送信されて、画像信号が読み出される。
【0040】
ステージ制御コンピュータ27は、全体制御部9とネットワーク13で接続されており、チップレイアウト情報等をダウンロードして、検査位置の識別に用いられる。
【0041】
次に、この図3の装置による撮像動作について説明すると、リニアイメージセンサ20は、X軸ステージ25が一定距離移動する毎に、スタートタイミング信号によりトリガされ、一次元画像信号を出力する。
【0042】
そこで、このリニアイメージセンサ20からの信号の読出しを、X軸ステージ25の移動量に同期させることにより2次元の画像が得られ、従って、X軸ステージ25を左右方向に一定速度で移動させることにより、リニアイメージセンサ20により、ウエハ18の表面の画像が撮像される。
【0043】
ここで、このリニアセンサとは、複数の1次元イメージセンサを2次元に配列した構造を有し、各1次元イメージセンサの出力を定めた時間遅延しては対象の同一位置を撮像した隣接する1次元イメージセンサの出力と加算していくことにより、検出光量の増加を図ったものである。
【0044】
このようなリニアイメージセンサ20を用いることにより、高速で走査しても検出信号のS/Nが向上でき、この結果、撮像時間、ひいては検出時間を短くすることができる。
【0045】
次に、この図3の装置による画像処理について説明すると、まず、リニアイメージセンサ20から出力されるアナログ信号は、A/D変換器(図示してない)によりデジタル信号に変換されてから画像処理部32に入力される。
【0046】
ここで、この実施形態における画像処理部32の動作について、図4により説明すると、まず、入力信号は2分岐され、一方は遅延回路33に入力される。すなわち、通過信号と遅延回路内の信号を遅延量だけずらして以降の処理を行うようになっている。
【0047】
このときの遅延量は、ユーザにより選択できるようになっており、チップに形成された繰り返しパターンのピッチに一致させる。例えばダイ間比較と呼ばれる検査方式の場合は、ダイサイズを予め登録し、これを遅延量とする。
【0048】
前記2種類の信号は位置ずれ検出回路34で画像間の位置ずれ量が算出され、一方の画像信号がシフト回路35でシフトされ、差画像演算回路36で差画像が生成され、欠陥判定回路37において予め登録されたしきい値と比較され、欠陥が検出される。
【0049】
欠陥判定回路37から出力された信号は特徴抽出回路38に入力され、ここで欠陥の座標、サイズ、形状、輝度情報等の欠陥情報が抽出され、検査終了後のグルーピングに利用される。
【0050】
特徴抽出回路38から出力された欠陥情報は、図3に示されている全体制御部9に送信され、記録装置12にデータベースとして保存されたり、表示装置10に表示したり、ネットワーク13を経由して上位コンピュータに転送されたりする。
【0051】
次に、図3の装置における自動焦点システムについて説明すると、ここで、まず、この自動焦点システムは、主として自動焦点コンピュータ39と検出光学系47で構成されている。
【0052】
そして、自動焦点コンピュータ39は、図5に示すように、高さ計算回路106、制御量計算回路107、高さ記録回路108、それにタイミング制御回路109などで構成されている。
【0053】
そして、後述するようにして検出光学系47で検出した高さHと制御目標114の偏差に基づいて、Z軸方向の制御量を表わすZ信号48を演算し、Z軸ステージ30を制御する。ここで、113はZデータで、Z軸制御量を表わす。
【0054】
このため、自動焦点コンピュータ39は、ネットワーク13を介して全体制御部9に接続され、検査モード、レビューモードなどの動作モードの切り替え、及び自動焦点用レシピの送受信が行なえるようになっている。
【0055】
一方、ステージ制御コンピュータ27からは、チップスタート信号40とステージ折り返し信号41が、そしてタイミング発生回路29からはステージシフトパルス42が、それぞれ自動焦点コンピュータ39入力され、各々タイミング制御回路109に供給されている。
【0056】
更に、ステージ制御コンピュータ27からは、検査中の自動焦点ON/OFFなど、リアルタイム性の高い制御信号43が送信され、DIO(図示してない)を経由して供給される。
【0057】
次に、検出光学系47による高さ検出動作について、図6により説明すると、まず、光源200から、被検査物となるウエハ18の斜め上方から入射角度Θで光を照射し、レンズ系204a、204bにより、スリット202の像をウェハ18面上に結像させ、ウェハ上のスリット像をセンサ205上に結像させる。
【0058】
いま、ここでウエハ18が距離Z分、上に移動したとすると、ウエハ18上では、スリット像は、図示のように距離(Z・tanΘ)分移動し、センサ205上では更に距離(2Z・sinΘ・m)分移動する。ここで、mは光学系の倍率である。
【0059】
そこで、スリットの幅をdとすれば、試料上の投影範囲は(d/cosΘ)となり、この投影範囲の平均的な高さが距離Zとして検出される。
【0060】
このとき、好ましい構成として、Θの値を80度以上、より好ましくは85度以上とする。また、光路中に偏光素子203bを挿入し、S偏光を抽出するようにし、スリット202はステージ25の移動方向Xに対してψ度回転して投影するようにする。
【0061】
更に、コンデンサレンズ201の焦点位置にスリット202を配置することによりケーラ照明が得られ、スリット202の明るさが均一化されるようにする。また、照明光路において、レンズ204bの後側焦点位置に絞り203bを設け、テレセントリック照明が得られるようにし、ウエハ18が上下に移動した場合にもスリット像の大きさが変化し難い構成にしてある。
【0062】
このとき、この実施形態では、レンズ204aの前側焦点位置にもスリット203aを設けてあり、これにより、被検査物となるウエハ18で回折して高さ検出のノイズ要因となる回折光線が除去できるような構造にしてある。
【0063】
ところで、このような高さ検出方式では、撮像光学系と高さ検出光学系とが別光路に存在し、撮像光学系とは別の光路で高さを検出しているため、環境変化、特に温度変化の影響を受け、原点ドリフトを生じ、検出精度が低下してしまうという問題がある。
【0064】
そこで、この温度変化による原点ドリフトについて、図7により説明する。ここで、まず同図(a)は、図6に示した高さ検出光学系47を、図3に示した構成に実装した場合の形態で、このとき、照明光源200、対物レンズ17以降の光路は省略し、環境変化に敏感な範囲だけが記載されている。
【0065】
そして、ここでは、スリット202の像を2枚のアクロマートレンズ291aで試料位置(ウエハ18の表面)に結像し、反射光を2枚のアクロマートレンズ291bでセンサ205に結像させ、対物レンズにより拡大して感度を確保するようにしてある。
【0066】
ところで、これら高さ検出光学系47を構成する各部品は、実際にはベース部材295に取付けられている。そこで、いま、初期状態では図7(a)の状態にあったのが、温度上昇により対物レンズ17の鏡筒296、高さ検出光学系のベース部材295が熱膨張し、同図(b)に示す状態になったとする。ここで、同図(c)は先端部を拡大表示したものである。
【0067】
つまり、この図7に示すように、初期状態では実線で示すように、高さ検出光学系の結像位置と撮像光学系の焦点位置が一致していたものが、温度上昇に伴いそれぞれ異なる位置に変位してしまうことが判る。
【0068】
この結果、高さ検出光学系の原点に対して、撮像光学系の焦点位置が変化するため、欠陥検査装置に登録されている自動焦点オフセット値(レシピ)が使用できなくなり、これが温度変化による原点ドリフトである。
【0069】
この実施形態では、この原点ドリフトが補正できるようにしてあり、これにより、環境変動の影響を受けることなく過去のレシピを活用したり、異なる装置間でレシピを共有化することができる。
【0070】
このため、この実施形態では、図3に示されているように、まず、ウェハチャック23の上に、被検査物となるウエハ18とは別に、所定の微細なパターンが形成してある校正試料453、454が設けてあり、これにより、一定時間間隔でキャリブレーション(目盛り合わせ:校正又は較正)を行ない、原点ドリフトを補償し、影響を低減させることができるようになっている。
【0071】
そして、この実施形態では、このように、ウェハチャック23上に校正試料を搭載することにより、被検査物(ウエハ18)がウェハチャック23にロードされているときでも、そのままで定期的にキャリブレーションを実施して環境変動による影響を随時補正することができ、この結果、キャリブレーションのために専用のウェハをローディングするなどの余分な手間と時間をかける必要をなくすことができる。
【0072】
そこで、以下、この実施形態によるキャリブレーションについて説明する。ここで、このキャリブレーションを実施するタイミングとしては、まず検査前に実施する方法と、検査装置に搭載された温度モニタの値が予め決めてある閾値値を上回った時実施する方法、更には、ある一定の周期毎に実施する方法のいずれでも良い。
【0073】
図8(a)は、この実施形態によるキャリブレーション処理を表わすフローチャートで、処理が開始したら、まず、被検査物となるウェハ18の厚さに応じてXステージ25とYステージ26を移動させ、校正試料453、454のどちらか一方の位置を光軸に位置させる(S31)。次に校正試料453、454を引き込み範囲内に移動させる(S32)。
【0074】
このS32の手順は、図8(b)に示すように、まずZ軸ステージを最下位に移動させ(S321)、次いで、予め決められた一定量づつ上方向にステップ移動させる(S322)。そして、自動焦点コンピュータ39で受光センサ205に光が入射したか否かを判断し、検出範囲内か否かを判定する(S323)。ここで否の場合には、S322に戻ることになる。
【0075】
処理(S323)で検出範囲内であると判定されるたら、AF−ON(S324)となり、図8(a)のフローに戻り、次のステップ(S33)に進む。そして、ここでZ軸ステージを一定量移動させた状態で、自動焦点コンピュータ39により高さ検出を行い(S34)、検出結果を全体制御部9に転送する。
【0076】
次に、TVカメラ21により画像を検出し(S35)、検出された画像から画像処理部22においてコントラスト値を演算する(S36)。このときのコントラスト値としては、画像内の決められた領域の範囲の分散値のような値となる。
【0077】
そして、以上の手順を予め決められたステップ数にわたって繰り返すことにより(S37)、画像処理部22又は全体制御部9において、図8(c)に示すような波形が得られる。ここで、同図の横軸が試料の高さであり、縦軸はコントラスト値である。
【0078】
次いで、この波形を多項式、例えば2次関数により近似し、ピーク位置(ベストフォーカス位置)Zoを求め(S38)、このピーク位置Zoをキャリブレーションオフセットとして自動焦点コンピュータ39に記録する(S39)。
【0079】
次に、上記キャリブレーションオフセットの使用方法について、図9により説明する。検査開始前、高さ検査光学系47による検査位置を、校正試料453又は校正試料454に移動し(S41)、図8で説明したキャリブレーションオフセットZoを求める(S42)。しして、ウェハをロードし(S43)、アライメントを実施するのである(S44)。
【0080】
次に、レシピ作成か否かを判定する(S49)。そして、自動検査に設定されていた場合、つまり判定結果が否定Nの場合はレシピからフォーカスオフセットΔfを読み出し(S50)、高さ検出値がZo+ΔfとなるようにZ軸ステージ30を制御しながら検査を実施するのである(S51)。
【0081】
一方、結果が肯定Y、つまりレシピ作成の場合には、検査感度を確認し(S46)、OKか否かを判定し(S47)、OKの場合には検査感度が最良となる条件にフォーカスオフセットΔfを変更し(S48)、レシピ登録するのである(S49)。
【0082】
上記したように、この実施形態では、ウェハチャック23上に微細なパターンが形成してある校正試料を搭載することにより、被検査物(ウエハ18)がウェハチャック23にロードされているときでも、そのままでキャリブレーションを実施することができ、環境変動による影響を随時補正することができる。
【0083】
従って、この実施形態によれば、キャリブレーションのために専用のウェハをローディングするなどの余分な手間と時間をかける必要がなく、随時、簡単にキャリブレーションが実施でき、この結果、常に試料の表面の高さが精度良く検出できるので、デフォーカスによる画質の劣化が抑えられ、常に正確な欠陥検出を得ることができる。
【0084】
ところで、この実施形態は、サイズが異なった試料に容易に対応できるようにしてあり、このため、図3に示されているように、2個の校正試料453、454を備えている。
【0085】
ここで、半導体ウエハは、通常、サイズにより厚さが異なる。そこで、この実施形態では、サイズ(直径)と厚みが異なる2種のウェハに対応するため、図1と図2に示すように、各々のウェハ18a、18bと同じ厚さの校正試料453、454をウェハチャック23上に載置し固定してある。
【0086】
このとき、図1と図2は、異なった実施形態で、ここで破線で描かれているウェハ18aが、例えば12インチ(約30センチ)径の大サイズウエハで、実線のウエハ18bが、例えば8インチ(約20センチ)径の小サイズウエハになっている。
【0087】
まず、図1の実施形態について説明すると、これは、ウエハチャック23のウエハ載置面(上面)を平面にしたままで、その周辺部に校正試料453、454を取付けるようにした場合の例である。
【0088】
ここで、図1の(a)は平面図であり、同図(b)は大サイズウエハ18aをウェハチャック23上にロードしたときの側面図、そして同図(c)は小サイズウエハ18bをウェハチャック23上にロードしたときの側面図である。
【0089】
従って、図1(b)に示されている高さt1が大サイズウエハ18aのベストフォーカス位置で、図1(c)の高さt2が小サイズウエハ18bのベストフォーカス位置となる。
【0090】
次に、図2の実施形態は、ウエハチャック23のウエハ載置面に所定の深さの窪み部230を設け、ここに小サイズウエハ18bを収容するようにした場合の例で、このため、小サイズウエハ18b用の校正試料454についても、窪み部230と同じ深さの窪み部231の中に収容してある。
【0091】
そして、この図2でも、同図の(a)は平面図であるが、同図(b)には、大サイズウエハ18aと小サイズウエハ18bを一緒にウェハチャック23上に載せた状態が示されいる。しかし、実際に動作させる場合には、何れか一方のウエハだけが載置されることは言うまでもない。
【0092】
ここで、窪み部230における所定の深さとは、小サイズウエハ18bを収容するのに必要な深さのことであり、従って小サイズウエハ18bの厚さ以上にするのが一般的であると言える。
【0093】
次に、これら図1と図2の動作について説明すると、ほとんどは既に説明した通りで、校正試料453と校正試料454を大サイズウエハ18aと小サイズウエハ18bに応じて使い分け、まず検査すべきウェハと同じ厚さの校正試料に移動し、キャリブレーションを行なうことにより、各々のウェハに対応したベストフォーカス位置Zoを求めることができる。
【0094】
そして、ここで求められたベストフォーカス位置Zoの値を、検査時に使用することにより、各々のウェハ厚に対応した検査が可能になり、サイズが異なった試料に容易に対応することができる。
【0095】
ここで、図2の実施形態の場合、ウエハチャック23に窪み部230、231を設ける必要があるので、図1の実施形態に比較して、構成がいくらか複雑になる。
【0096】
しかし、この図2の実施形態では、各々の校正試料を対応するウェハの近くに設置することができるので、キャリブレーション時の移動距離を短くすることができ、キャリブレーション処理に必要な動作時間の短縮が図れるという利点がある。
【0097】
次に、上記実施形態に係る欠陥検査装置による欠陥検出結果について、図11を用いて説明すると、従来技術の場合、図11(c)に示すように、デフォーカスが発生し、欠陥の見逃しや虚報の発生を引き起こす虞れがあった。
【0098】
これに対して、上記実施形態では、同図(a)に示すように、パターン表面の画像が安定して検出できるため、最上層の回路パターンが明瞭に撮像できることが判る。
【0099】
ところで、上記したように、本発明の実施形態によれば、キャリブレーションを実施することにより原点ドリフトが低減できるが、長期的にみた場合、キャリブレーションを繰り返す必要がある。
【0100】
しかし、欠陥検査におけるスループットの確保には、キャリブレーション頻度の低減が必要で、このためには、原点ドリフトの量を少なく抑えるのが効果的である。そこで、上記実施形態の高さ検出光学系47におけるドリフト量の低減方法について、以下、図10により説明する。
【0101】
ここで、この図10(a)は、高さ検出光学系47の支持部材が横方向に熱膨張した場合の説明図で、同図(b)は高さ検出光学系47の支持部材が縦方向に熱膨張した場合の説明図である。
【0102】
そして、この図10(a)、(b)において、まず、ベース部材295は、対物レンズ17の胴付き450と同一面で固定されているものとする。そうすると、この場合は、先端のミラー位置451の変化がドリフト量とみなせる。
【0103】
そこで、まずベース部材295として、対物レンズ鏡筒296よりも熱膨張率が大きな部材を選択してやる。そうすると、先端ミラー451が搭載された部品を、熱膨張率が0とみなせる材料で構成することにより、ドリフト量が低減できることになる。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、半導体ウェハなどの被検査物上の撮像光学系と高さ検出光学系との焦点距離を演算することにより温度ドリフトによる影響が低減できる上、ウェハサイズの違いによる厚みの違いにも対応することができ、信頼性の高い欠陥検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る欠陥検査装置の一実施形態における試料載置系の一例を示す説明図である。
【図2】本発明に係る欠陥検査装置の一実施形態における試料載置系の他の一例を示す説明図である。
【図3】本発明に係る欠陥検査装置の一実施形態における全体構成図である。
【図4】本発明に係る欠陥検査装置の一実施形態における画像処理部の一例を示すブロック図である。 自動焦点コンピュータのブロック図
【図5】本発明に係る欠陥検査装置の一実施形態における自動焦点コンピュータの一例を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態で採用されている高さ検出方式の説明図である。
【図7】高さ検出における原点ドリフトの説明図である。
【図8】本発明の一実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態におけるオフセット軽減方法の説明図である。
【図11】光学系手段により高さ検出したときに発生する誤差の説明図である。
【符号の説明】
1 層間絶縁膜
2 コンタクトホール
3 焦点深度
4 焦点位置の軌跡
5 上層パターン
6 下層パターン
7 ドリフトによる誤差
9 全体制御部
10 表示装置
11 入力装置
12 記録装置
13 ネットワーク
14 キセノン光源
15 PBS(偏光ビームスプリッタ)
15a 波長制限フィルタ
16 λ/4板
17 対物レンズ
18 ウェハ
18a 大サイズウェハ
18b 小サイズウェハ
19 結像レンズ
20 リニアセンサ
21 TVカメラ
22 画像処理装置
23 ウェハチャック
24 Θ軸ステージ
25 X軸ステージ
26 Y軸ステージ
27 ステージ制御コンピュータ
28 レーザ測長器
29 タイミング発生回路
30 Z軸ステージ
32 画像処理装置
33 遅延回路
34 位置ずれ検出回路
35 シフト回路
36 差画像演算回路
37 欠陥判定回路
38 特徴抽出回路
39 自動焦点コンピュータ
40 チップタート信号(ダイスタート信号)
41 折り返し信号
42 ステージシフトパルス
43 制御信号
47 高さ検出光学系
48 Z信号
106 高さ計算回路
107 制御量計算回路
108 高さ記録回路
109 タイミング制御回路
112 タイミング制御信号
113 Zデータ
114 制御目標
200 光源
201 コンデンサレンズ
202 スリット
203 絞り
203b 偏光素子
204 レンズ
205 センサ
230、231 窪み部
291 アクロマートレンズ
295 ベース部材
296 鏡筒
453 校正試料(薄)
454 校正試料(厚)

Claims (3)

  1. 被検査物の載置面を有するステージと、該ステージ上に載置した前記被検査物の表面像を撮像して検出画像信号を検出する撮像系と、該撮像系から得られる画像信号を用いて欠陥を検出する画像処理部と、前記被検査物の表面位置を検出する高さ検出部と、該高さ検出部で順次検出された高さ情報に基づいて前記撮像系の焦点合わせを行う焦点合わせ制御部とを備えた欠陥検査装置において、
    前記高さ演算部の原点位置を決定するための校正試料を少なくとも2個、前記ステージの載置面に設け、
    前記少なくとも2個の校正試料の使い分けにより、サイズの異なる被検査物の欠陥検査に対応するように構成したことを特徴とする欠陥検査装置。
  2. 請求項1に記載の欠陥検査装置において、
    前記ステージの載置面が平面であり、
    前記少なくとも2個の校正試料が、前記平面の前記該被検査物の周辺に配置されていることを特徴とする欠陥検査装置。
  3. 請求項1に記載の欠陥検査装置において、
    前記ステージの載置面が窪み部を備え、
    前記少なくとも2個の校正試料のうちの一方が、前記窪み部と同じ深さで当該窪み部の周辺に配置されていることを特徴とする欠陥検査装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009156574A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Hitachi High-Technologies Corp 検査装置及び検査方法
JP2011069769A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥検査装置およびその方法
JP2018509752A (ja) * 2015-01-21 2018-04-05 ケーエルエー−テンカー コーポレイション 焦点体積方法を用いたウェーハ検査

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