JP2004197706A - ごみ焼却場運用方法、廃熱利用システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ごみ発電による収益の向上と、廃熱量の低減
【解決手段】ごみ焼却炉の燃焼エネルギーを廃熱ボイラで蒸気として回収し、その蒸気をガスタービン発電により発生する高熱廃熱により高温・高圧化し、この高温・高圧化した蒸気を利用して高効率で蒸気タービン発電を行い、この蒸気タービン発電の廃熱もしくは蒸気タービンの抽気蒸気を地域冷暖房の熱源として売却すると共に、上記ガスタービン発電と上記蒸気タービン発電によって発電された電力の中の余剰電力を売却し、収益を得る。
【選択図】 図1
【解決手段】ごみ焼却炉の燃焼エネルギーを廃熱ボイラで蒸気として回収し、その蒸気をガスタービン発電により発生する高熱廃熱により高温・高圧化し、この高温・高圧化した蒸気を利用して高効率で蒸気タービン発電を行い、この蒸気タービン発電の廃熱もしくは蒸気タービンの抽気蒸気を地域冷暖房の熱源として売却すると共に、上記ガスタービン発電と上記蒸気タービン発電によって発電された電力の中の余剰電力を売却し、収益を得る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は地方自治体等が運用するごみ焼却場から収益が得られるようにしたごみ焼却場運用方法、廃熱利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭、或は事業所などから発生するごみは所轄の自治体が収集し、処理することが法律で義務付けられている。ごみ焼却場の建設には多大な費用を必要とし、自治体には大きな負担が強いられる。また、焼却炉の維持管理にも多くの経費を必要とする。
このような背景から従来よりごみ焼却場に蒸気タービン発電施設を併設し、ごみの焼却で得られる蒸気圧を利用して発電を行い、発電された電力を自施設で利用すると共に、余剰電力を電力会社などに売電して収益を得る例が見られる。
【0003】
図2に発電施設を併設したごみ焼却場の蒸気循環系路の構成を示す。図中1はごみ焼却炉を示す。ごみ焼却炉1では炉壁が高温に(例えば400℃以上)に曝されると炉壁が傷むため毎時のごみの焼却量を制限すると共に、炉壁の温度上昇を抑制するために、炉壁を冷却することと、高温の燃焼ガスを集塵機に通すために冷却する廃熱ボイラ2が設けられる。この廃熱ボイラ2で冷却水を蒸気として回収し、ごみ焼却炉1の壁面の温度を下げると共に、その蒸気圧を発電施設3に移動させ、発電施設3で蒸気タービン4により発電機5を駆動し、発電を行っている。
【0004】
蒸気タービン4を駆動した蒸気は復水器6で水に戻されホットウェルタンク7に蓄えられる。尚、ホットウェルタンク7には復水された水の量が不足する場合に上水タンク16から上水給水ポンプ17を通じて上水が注入され常時水位が一定に保たれる。ホットウェルタンク7に蓄えられた水は脱気器給水ポンプ8により脱気器9に圧送され、脱気器9で脱気されて廃熱ボイラ2に戻される。15はそのためのボイラ給水ポンプを示す。
発電施設3では廃熱ボイラ2から与えられる蒸気圧に従って発電を行い、発電された電力の一部を自所内で消費すると共に、余剰電力は売電処理施設10を通じて外部の例えば電力会社などに売電される。
【0005】
図3は従来技術の他の例を示す。この例では発電施設3とは別にガスタービンを用いた発電施設11を設ける。ガスタービン12を用いた型式の発電施設ではガスの燃焼エネルギーによりガスタービン12を回転させる構造のため、その廃熱温度は廃熱ボイラ2から得られる蒸気温度より高い。因みに廃熱ボイラ2から得られる蒸気の温度は廃熱ボイラ2を腐食から保護する観点から約300℃程度に制限されるのに対し、ガスタービン12の廃熱温度は燃焼条件に制限がないために約500℃程度の高温が得られる。
従って、この高温の廃熱を過熱器14に導き、この過熱器14で廃熱ボイラ2から得られた蒸気を過熱し、例えば400℃程度の温度と高圧を有する蒸気へ変換する。
【0006】
過熱器14で得られた高温・高圧の蒸気を発電施設3に与えることにより、発電施設3では図2に示した発電施設3の発電容量より大きい容量の発電を行うことができる。発電施設3の発電容量の増大と共に、発電施設11の発電によって得られる余剰電力も売電することができる。このために図3に示す廃熱利用システムでは発電施設3及び発電施設11の双方に売電処理施設10Aと10Bを設け、発電施設3と発電施設11で発電した電力の余剰電力を売電するように構成した場合を示す。
従って、図2に示した廃熱利用システムと比較して図3に示した廃熱利用システムによれば売電可能な電力量が増加し、収益の向上が期待できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ごみ焼却場では廃熱ボイラを保護する観点から廃熱ボイラ2から得られる蒸気の温度は300℃程度に制限され、そのままの状態では発電効率は低い。従って、図2に示した廃熱利用システムでは売電に廻せる電力量も少ないため発電施設3を設けたとしても大きな収益を得ることはできない。
一方、図3に示した廃熱利用システムではガスタービン方式の発電施設11からの廃熱を利用することにより、廃熱ボイラ2から得られる蒸気の温度及び圧力を高めることができるため、発電施設3における発電効率が向上し、発電量を増すことができる。また、発電施設11で発電した電力も売電することができるため、売電可能な電力量も増すことができる。この結果、ガスタービン12で用いるガスの購入経費を差し引いても充分な収益が得られる。
【0008】
然し乍ら、図3に示したシステムでは発電施設3における発電量の増加量に比例して大気への放熱量も大きくなり、このごみ焼却システムを市街地に設置した場合はヒートアイランド現象を助長させる元凶となったり、強いては地球温暖化現象を助長させる恐れもある。
この発明の目的はごみの焼却により高い収益を得ることの外に、大気への放熱量を低減し、ヒートアイランド現象及び地球温暖化現象を助長させることのないごみ焼却場運用方法及び廃熱利用システムを提案しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1では、ごみ焼却炉の燃焼エネルギーを廃熱ボイラで蒸気として回収し、その蒸気をガスタービン発電により発生する高熱廃熱により高温・高圧化し、この高温・高圧化した蒸気を利用して高効率で蒸気タービン発電を行い、この蒸気タービン発電の廃熱を地域冷暖房の熱源として売却すると共に、ガスタービン発電と蒸気タービン発電によって発電された電力の中の余剰電力を売却し、収益を得るごみ焼却場運用方法を提案する。
この発明の請求項2では、ごみ焼却炉の炉壁の温度上昇を抑制するためと、燃焼ガス冷却のための冷却水を収集し、冷却水から蒸気圧エネルギーを回収する廃熱ボイラと、この廃熱ボイラで回収した蒸気圧エネルギーをガスタービン発電施設から発生する高熱廃熱により過熱し、高温・高圧蒸気に変換する過熱器と、この過熱器で変換された高温・高圧蒸気圧により高効率で発電を行う蒸気タービン発電施設と、この蒸気タービン発電施設から放出される廃熱もしくは蒸気タービンの抽気蒸気を冷暖房エネルギーとして売却する熱エネルギー売却処理施設と、蒸気ガスタービン発電施設及び蒸気タービン発電施設のそれぞれで発生する余剰電力を売電する売電処理施設とを具備している廃熱利用システムを提案する。
【0010】
作用
この発明のごみ焼却場運用方法及び廃熱利用システムによれば、ごみ焼却炉で得られる蒸気圧をガスタービンを用いた発電施設から得られる高温の廃熱を利用して高温・高圧の蒸気エネルギーに変換し、この高温・高圧エネルギーにより蒸気タービンを用いた発電施設で高効率に発電し、売電可能な電力量を増大する。これと共に、蒸気タービンを用いた発電施設から放出される廃熱エネルギーを地域冷暖房用に売却する。この廃熱エネルギーの売却益が売電による収益に合算されるため、収益を向上させることができる。
更に、廃熱エネルギーを地域冷暖房用に消費することにより大気に放出される放熱量の低減を達することができる。
この結果、この発明によれば従来では考えられない高収益が期待できることと、大気への放熱量の低減とを同時に達することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明によるごみ焼却場運用方法を実現する廃熱利用システムの一実施形態を示す。図3と対応する部分には同一符号を付して示す。
この発明では図3で説明したのと同様に廃熱ボイラ2で得られる300℃程度の温度の蒸気圧を過熱器14に導き、この過熱器14でガスタービン12を用いた発電施設11から排出される例えば500℃程度の温度を持つ高温の廃熱により過熱し、この過熱により400℃以上の蒸気温度と、高圧の蒸気圧を持つ蒸気に変換する。
【0012】
過熱器14で過熱された蒸気圧を発電施設3に導き、蒸気タービン4を駆動して発電機5で発電を行う。この発電量は図2に示した従来のシステムの場合と比較して約3倍程度の改善が得られる。
この発明ではこの発電施設3とガスタービン方式の発電施設11の双方に売電処理施設10A及び10Bを設け、双方で発電する電力の中の余剰電力(自所内での消費電力を差し引いた残りの電力)をこれら売電処理施設10A及び10Bを通じて例えば電力会社に売電する。売電処理施設10A、10Bでは例えば売電の条件に合致した電圧を維持する制御と、売電量の計測を行い、課金処理を実行する。
【0013】
この発明では更に、発電施設3から放出される蒸気エネルギーを熱エネルギー売却処理施設21に導き、この熱エネルギー売却処理施設21で冷暖房用に熱交換を行うと共に、地域冷暖房施設22に送り出す熱エネルギーの量を計測し、課金処理等を施す。
熱交換後の残りの熱エネルギーは復水器6に送り、復水器6で水に戻す。この場合、地域冷暖房施設22で冷暖房用として熱エネルギーを消費すればする程、復水器6に送り出される廃熱量は低下する。
地域冷暖房施設22の規模は放出される廃熱エネルギーの量に応じた規模に設定される。例えば複数棟のオフィスビル、マンション、学校、病院、団地等を対象として考えられる。地域冷暖房施設22で多量に熱エネルギーを消費することにより復水器6における大気への放熱量を低下させることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ガスタービン方式の発電施設11を設け、このガスタービン方式の発電施設11の廃熱を利用して廃熱ボイラ2で得られる蒸気を高温・高圧の蒸気に変換したから、この変換により発電施設3の発電効率が向上し、高効率で大容量の発電を行うことができる。この結果、ガスタービン方式の発電施設11で消費するガスの購入費用を含めても従来より低コストで多量の電力を得ることができるから、売電による収益を向上させることができる。
【0015】
また、特にこの発明では従来は大気に放熱していた発電施設3の廃熱エネルギーを地域冷暖房用として売却するから、この売却益が売電によって得られる収益に合算され、収益を更に一層高めることができる。従って、ごみ焼却場の建設費を短期間に償却することができる。また維持運用費も収益から捻出できるから、自治体にとってごみ焼却場の運用は負担にならず、むしろ良き収益源となる。また、地域の利用者に対しても冷暖房用のエネルギーを比較的安価に提供できる利点もある。
更に、地域冷暖房として熱エネルギーが消費されることにより、大気への放熱量を低下させることができるから、地球温暖化等の助長を低減することができる大きな効果が得られる。この効果は実用に供して頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための系統図。
【図2】従来の技術を説明するための系統図。
【図3】従来の技術の他の例を説明するための系統図。
【符号の説明】
1 ごみ焼却炉 11 発電施設
2 廃熱ボイラ 12 ガスタービン
3 発電施設 13 発電機
4 蒸気タービン 14 過熱器
5 発電機 15 ボイラ給水ポンプ
6 復水器 16 上水タンク
7 ホットウェルタンク 17 上水給水ポンプ
8 脱気器給水ポンプ 18 ボイラ給水タンク
9 脱気器 19 ガスタービン廃熱回収ボイラ
10 売電処理施設 21 熱エネルギー売却処理施設
10A、10B 売電処理施設 22 地域冷暖房施設
【発明の属する技術分野】
この発明は地方自治体等が運用するごみ焼却場から収益が得られるようにしたごみ焼却場運用方法、廃熱利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭、或は事業所などから発生するごみは所轄の自治体が収集し、処理することが法律で義務付けられている。ごみ焼却場の建設には多大な費用を必要とし、自治体には大きな負担が強いられる。また、焼却炉の維持管理にも多くの経費を必要とする。
このような背景から従来よりごみ焼却場に蒸気タービン発電施設を併設し、ごみの焼却で得られる蒸気圧を利用して発電を行い、発電された電力を自施設で利用すると共に、余剰電力を電力会社などに売電して収益を得る例が見られる。
【0003】
図2に発電施設を併設したごみ焼却場の蒸気循環系路の構成を示す。図中1はごみ焼却炉を示す。ごみ焼却炉1では炉壁が高温に(例えば400℃以上)に曝されると炉壁が傷むため毎時のごみの焼却量を制限すると共に、炉壁の温度上昇を抑制するために、炉壁を冷却することと、高温の燃焼ガスを集塵機に通すために冷却する廃熱ボイラ2が設けられる。この廃熱ボイラ2で冷却水を蒸気として回収し、ごみ焼却炉1の壁面の温度を下げると共に、その蒸気圧を発電施設3に移動させ、発電施設3で蒸気タービン4により発電機5を駆動し、発電を行っている。
【0004】
蒸気タービン4を駆動した蒸気は復水器6で水に戻されホットウェルタンク7に蓄えられる。尚、ホットウェルタンク7には復水された水の量が不足する場合に上水タンク16から上水給水ポンプ17を通じて上水が注入され常時水位が一定に保たれる。ホットウェルタンク7に蓄えられた水は脱気器給水ポンプ8により脱気器9に圧送され、脱気器9で脱気されて廃熱ボイラ2に戻される。15はそのためのボイラ給水ポンプを示す。
発電施設3では廃熱ボイラ2から与えられる蒸気圧に従って発電を行い、発電された電力の一部を自所内で消費すると共に、余剰電力は売電処理施設10を通じて外部の例えば電力会社などに売電される。
【0005】
図3は従来技術の他の例を示す。この例では発電施設3とは別にガスタービンを用いた発電施設11を設ける。ガスタービン12を用いた型式の発電施設ではガスの燃焼エネルギーによりガスタービン12を回転させる構造のため、その廃熱温度は廃熱ボイラ2から得られる蒸気温度より高い。因みに廃熱ボイラ2から得られる蒸気の温度は廃熱ボイラ2を腐食から保護する観点から約300℃程度に制限されるのに対し、ガスタービン12の廃熱温度は燃焼条件に制限がないために約500℃程度の高温が得られる。
従って、この高温の廃熱を過熱器14に導き、この過熱器14で廃熱ボイラ2から得られた蒸気を過熱し、例えば400℃程度の温度と高圧を有する蒸気へ変換する。
【0006】
過熱器14で得られた高温・高圧の蒸気を発電施設3に与えることにより、発電施設3では図2に示した発電施設3の発電容量より大きい容量の発電を行うことができる。発電施設3の発電容量の増大と共に、発電施設11の発電によって得られる余剰電力も売電することができる。このために図3に示す廃熱利用システムでは発電施設3及び発電施設11の双方に売電処理施設10Aと10Bを設け、発電施設3と発電施設11で発電した電力の余剰電力を売電するように構成した場合を示す。
従って、図2に示した廃熱利用システムと比較して図3に示した廃熱利用システムによれば売電可能な電力量が増加し、収益の向上が期待できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ごみ焼却場では廃熱ボイラを保護する観点から廃熱ボイラ2から得られる蒸気の温度は300℃程度に制限され、そのままの状態では発電効率は低い。従って、図2に示した廃熱利用システムでは売電に廻せる電力量も少ないため発電施設3を設けたとしても大きな収益を得ることはできない。
一方、図3に示した廃熱利用システムではガスタービン方式の発電施設11からの廃熱を利用することにより、廃熱ボイラ2から得られる蒸気の温度及び圧力を高めることができるため、発電施設3における発電効率が向上し、発電量を増すことができる。また、発電施設11で発電した電力も売電することができるため、売電可能な電力量も増すことができる。この結果、ガスタービン12で用いるガスの購入経費を差し引いても充分な収益が得られる。
【0008】
然し乍ら、図3に示したシステムでは発電施設3における発電量の増加量に比例して大気への放熱量も大きくなり、このごみ焼却システムを市街地に設置した場合はヒートアイランド現象を助長させる元凶となったり、強いては地球温暖化現象を助長させる恐れもある。
この発明の目的はごみの焼却により高い収益を得ることの外に、大気への放熱量を低減し、ヒートアイランド現象及び地球温暖化現象を助長させることのないごみ焼却場運用方法及び廃熱利用システムを提案しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1では、ごみ焼却炉の燃焼エネルギーを廃熱ボイラで蒸気として回収し、その蒸気をガスタービン発電により発生する高熱廃熱により高温・高圧化し、この高温・高圧化した蒸気を利用して高効率で蒸気タービン発電を行い、この蒸気タービン発電の廃熱を地域冷暖房の熱源として売却すると共に、ガスタービン発電と蒸気タービン発電によって発電された電力の中の余剰電力を売却し、収益を得るごみ焼却場運用方法を提案する。
この発明の請求項2では、ごみ焼却炉の炉壁の温度上昇を抑制するためと、燃焼ガス冷却のための冷却水を収集し、冷却水から蒸気圧エネルギーを回収する廃熱ボイラと、この廃熱ボイラで回収した蒸気圧エネルギーをガスタービン発電施設から発生する高熱廃熱により過熱し、高温・高圧蒸気に変換する過熱器と、この過熱器で変換された高温・高圧蒸気圧により高効率で発電を行う蒸気タービン発電施設と、この蒸気タービン発電施設から放出される廃熱もしくは蒸気タービンの抽気蒸気を冷暖房エネルギーとして売却する熱エネルギー売却処理施設と、蒸気ガスタービン発電施設及び蒸気タービン発電施設のそれぞれで発生する余剰電力を売電する売電処理施設とを具備している廃熱利用システムを提案する。
【0010】
作用
この発明のごみ焼却場運用方法及び廃熱利用システムによれば、ごみ焼却炉で得られる蒸気圧をガスタービンを用いた発電施設から得られる高温の廃熱を利用して高温・高圧の蒸気エネルギーに変換し、この高温・高圧エネルギーにより蒸気タービンを用いた発電施設で高効率に発電し、売電可能な電力量を増大する。これと共に、蒸気タービンを用いた発電施設から放出される廃熱エネルギーを地域冷暖房用に売却する。この廃熱エネルギーの売却益が売電による収益に合算されるため、収益を向上させることができる。
更に、廃熱エネルギーを地域冷暖房用に消費することにより大気に放出される放熱量の低減を達することができる。
この結果、この発明によれば従来では考えられない高収益が期待できることと、大気への放熱量の低減とを同時に達することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明によるごみ焼却場運用方法を実現する廃熱利用システムの一実施形態を示す。図3と対応する部分には同一符号を付して示す。
この発明では図3で説明したのと同様に廃熱ボイラ2で得られる300℃程度の温度の蒸気圧を過熱器14に導き、この過熱器14でガスタービン12を用いた発電施設11から排出される例えば500℃程度の温度を持つ高温の廃熱により過熱し、この過熱により400℃以上の蒸気温度と、高圧の蒸気圧を持つ蒸気に変換する。
【0012】
過熱器14で過熱された蒸気圧を発電施設3に導き、蒸気タービン4を駆動して発電機5で発電を行う。この発電量は図2に示した従来のシステムの場合と比較して約3倍程度の改善が得られる。
この発明ではこの発電施設3とガスタービン方式の発電施設11の双方に売電処理施設10A及び10Bを設け、双方で発電する電力の中の余剰電力(自所内での消費電力を差し引いた残りの電力)をこれら売電処理施設10A及び10Bを通じて例えば電力会社に売電する。売電処理施設10A、10Bでは例えば売電の条件に合致した電圧を維持する制御と、売電量の計測を行い、課金処理を実行する。
【0013】
この発明では更に、発電施設3から放出される蒸気エネルギーを熱エネルギー売却処理施設21に導き、この熱エネルギー売却処理施設21で冷暖房用に熱交換を行うと共に、地域冷暖房施設22に送り出す熱エネルギーの量を計測し、課金処理等を施す。
熱交換後の残りの熱エネルギーは復水器6に送り、復水器6で水に戻す。この場合、地域冷暖房施設22で冷暖房用として熱エネルギーを消費すればする程、復水器6に送り出される廃熱量は低下する。
地域冷暖房施設22の規模は放出される廃熱エネルギーの量に応じた規模に設定される。例えば複数棟のオフィスビル、マンション、学校、病院、団地等を対象として考えられる。地域冷暖房施設22で多量に熱エネルギーを消費することにより復水器6における大気への放熱量を低下させることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ガスタービン方式の発電施設11を設け、このガスタービン方式の発電施設11の廃熱を利用して廃熱ボイラ2で得られる蒸気を高温・高圧の蒸気に変換したから、この変換により発電施設3の発電効率が向上し、高効率で大容量の発電を行うことができる。この結果、ガスタービン方式の発電施設11で消費するガスの購入費用を含めても従来より低コストで多量の電力を得ることができるから、売電による収益を向上させることができる。
【0015】
また、特にこの発明では従来は大気に放熱していた発電施設3の廃熱エネルギーを地域冷暖房用として売却するから、この売却益が売電によって得られる収益に合算され、収益を更に一層高めることができる。従って、ごみ焼却場の建設費を短期間に償却することができる。また維持運用費も収益から捻出できるから、自治体にとってごみ焼却場の運用は負担にならず、むしろ良き収益源となる。また、地域の利用者に対しても冷暖房用のエネルギーを比較的安価に提供できる利点もある。
更に、地域冷暖房として熱エネルギーが消費されることにより、大気への放熱量を低下させることができるから、地球温暖化等の助長を低減することができる大きな効果が得られる。この効果は実用に供して頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための系統図。
【図2】従来の技術を説明するための系統図。
【図3】従来の技術の他の例を説明するための系統図。
【符号の説明】
1 ごみ焼却炉 11 発電施設
2 廃熱ボイラ 12 ガスタービン
3 発電施設 13 発電機
4 蒸気タービン 14 過熱器
5 発電機 15 ボイラ給水ポンプ
6 復水器 16 上水タンク
7 ホットウェルタンク 17 上水給水ポンプ
8 脱気器給水ポンプ 18 ボイラ給水タンク
9 脱気器 19 ガスタービン廃熱回収ボイラ
10 売電処理施設 21 熱エネルギー売却処理施設
10A、10B 売電処理施設 22 地域冷暖房施設
Claims (2)
- ごみ焼却炉の燃焼エネルギーを廃熱ボイラで蒸気として回収し、その蒸気をガスタービン発電により発生する高熱廃熱により高温・高圧化し、この高温・高圧化した蒸気を利用して高効率で蒸気タービン発電を行い、この蒸気タービン発電の蒸気廃熱もしくは蒸気タービンの抽気蒸気を地域冷暖房の熱源として売却すると共に、上記ガスタービン発電と上記蒸気タービン発電によって発電された電力の中の余剰電力を売却し、収益を得ることを特徴とするごみ焼却場運用方法。
- A、ごみ焼却炉の炉壁の温度上昇を抑制するためと高温の燃焼温度を冷却するために冷却水を利用し、冷却水から蒸気圧エネルギーを回収する廃熱ボイラと、
B、この廃熱ボイラで回収した蒸気圧エネルギーをガスタービン発電施設から発生する高熱廃熱により加熱し、高温・高圧蒸気に変換する過熱器と、
C、この過熱器で変換された高温・高圧蒸気圧により高効率で発電を行う蒸気タービン発電施設と、
D、この蒸気タービン発電施設から放出される廃熱もしくは蒸気タービンの抽気蒸気を冷暖房エネルギーとして売却する熱エネルギー売却処理施設と、
E、蒸気ガスタービン発電施設及び蒸気タービン発電施設のそれぞれで発生する余剰電力を売電する売電処理施設と、
を具備していることを特徴とする廃熱利用システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002369945A JP2004197706A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | ごみ焼却場運用方法、廃熱利用システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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