JP2004195289A - Method for selectively separating solute - Google Patents

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JP2004195289A JP2002363708A JP2002363708A JP2004195289A JP 2004195289 A JP2004195289 A JP 2004195289A JP 2002363708 A JP2002363708 A JP 2002363708A JP 2002363708 A JP2002363708 A JP 2002363708A JP 2004195289 A JP2004195289 A JP 2004195289A
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Kan Takehisa
敢 武久
Kazutoshi Haraguchi
和敏 原口
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for selectively separating a specified solute from a solution by using a macromolecular gel as a solute separating material. <P>SOLUTION: In this method the solute being the subject to be separated is separated from the solution containing the solute, namely, adsorbed on the solute separating material selectively, by bringing the solution into contact with the solute separating material or permeating the solution through the solute separating material. The solute separating material is composed of the macromolecular gel obtained by forming a three-dimensional net from a macromolecular compound having an amido group and a clay mineral. The solution contains at least one of a cationic compound and a nonionic compound having a hydroxide group as the solute being the subject to be separated. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高分子ゲルを溶質分離材として用いる溶質の選択的分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶質の選択的分離方法としては、イオン交換性高分子を用いる方法、活性炭を用いる方法、ゼオライトを用いる方法、微多孔膜や限外濾過膜を用いる方法などが知られており、溶質の電荷(イオン性)や分子の大きさの違いに基づく選択的な分離が行われている。このように数多くの材料が溶質の選択的分離に用いられるのは、用途に応じて幅広い性能が必要とされるためで、例えば、耐熱性、耐溶剤性、機械的強度、柔軟性、低汚染性、高選択性、大量処理性などの性質を有する材料が用途に応じて用いられている。
【0003】
高分子ゲルは素材が多量の溶媒(例:水)を含むことができるため、吸水性、透過性、及び柔軟性に優れており、医療分野を始めとする多くの分野で選択的分離材として用いることが期待されている。溶質の選択的分離能を有する高分子ゲルとしては、これまで高分子電解質ゲルが知られている。これは例えば、アニオン性高分子であるポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)などの電解質高分子をゲル化させたもので、大きい吸水性や金属イオン吸着能、イオン交換能を有する特徴がある。
【0004】
これに対して、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(以下、PNIPAと略称する)のような非電解質高分子のゲルは、吸水性は有するが、イオン性分子などの溶質を選択的に分離する性能はない。一方、PNIPAからなるゲルは温度やpH等の外部刺激により体積変化を示し、ゲル内部の水や溶質を外部に放出する性能を有する。しかし、該高分子ゲルも、放出に際して溶質の選択性はなく、また選択的に吸収することもなかった(例えば、非特許文献1参照。)。
【0005】
【非特許文献1】
ヨウ・ハン・バエ(You Han Bae)ら,ジャーナル オブ ポリマーサイエンス パートB:ポリマーフィジックス(Journal of Polymer Science, Part B:Polymer Physics)28巻, 1990年、P.923−936)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、高分子ゲルを溶質分離材として用いて溶液から特定の溶質を選択的に分離する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究に取り組んだ結果、アミド基含有高分子化合物と粘土鉱物とが三次元網目を形成してなる高分子ゲルを溶質分離材として用いると溶液に含まれる特定の溶質を選択的に吸着できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、分離対象の溶質を含有する溶液を溶質分離材に接触又は透過させることにより前記溶液から前記分離対象の溶質を分離する溶質分離法において、前記溶質分離材がアミド基含有高分子化合物と粘土鉱物とが三次元網目を形成してなる高分子ゲルで構成され、前記溶液がカチオン性化合物と水酸基含有ノニオン性化合物の少なくとも1種を分離対象の溶質として含有し、前記溶質分離材に前記溶液を接触又は透過させることにより前記溶質分離材に前記分離対象の溶質を選択的に吸着させることを特徴とする溶質の選択的分離方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で溶質分離材として用いる高分子ゲルは、アミド基含有高分子化合物と粘土鉱物とが三次元網目を形成してなる高分子ゲルであり、高分子化合物を架橋するのに通常用いられる有機架橋剤を用いることなく三次元網目を形成したものである。
【0010】
高分子ゲルを形成するアミド基含有高分子化合物は、水に溶解するアミド基含有モノマーを重合して得られるものであり、水に溶解するアミド基含有ビニルモノマーを重合して得られるものが好ましく、得られるアミド基含有高分子化合物が水に溶解、膨潤するものが特に好ましい。また、アミド基含有高分子化合物はアミド基以外に水と親和性を有する官能基(例えば、アミノ基、カルボン酸基、スルホン酸基、水酸基など)を併せて有する高分子であってもよい。
【0011】
アミド基含有高分子化合物の具体例としては、N−アルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミド、アクリルアミドなどのアミド基含有重合性モノマーの中から選択される1種又は2種以上を重合して得られる高分子化合物が挙げられる。
【0012】
アミド基含有高分子化合物の具体例として、例えば、ポリ(N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N−エチルアクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(N−メチルメタクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピルメタクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピルメタクリルアミド)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)、ポリ(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−エチルアクリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド)、ポリ(N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(N−アクリロイルピロリディン)、ポリ(N−アクリロイルモルフォリン)、ポリ(N−アクリロイルピペリディン)、ポリ(N−アクリロイルメチルホモピペラディン)、ポリ(N−アクリロイルメチルピペラディン)、ポリ(アクリルアミド)等が例示される。
【0013】
また上記アミド基含有重合性モノマーとその他の重合性モノマー(例えばノニオン性水溶性モノマー、カチオン性水溶性モノマー、アニオン系水溶性モノマー等)の併用も本発明に言う高分子ゲルが形成される限りにおいて可能である。また、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)やポリ(N,N−ジエチルアクリルアミド)などのように相転移を示す臨界温度を有し、外部刺激でゲル体積を変化させるような刺激応答性水溶性ポリマーは特に好ましく用いられる。
【0014】
高分子ゲルを形成する粘土鉱物としては、粘土層表面に荷電を有し、且つ水中で膨潤または層状に解離する水膨潤性粘土鉱物であることが好ましく、より好ましくは単層または複数層の小さい単位に水中で微細に分散するものである。好ましい粘土鉱物の具体例としては、ナトリウムを層間イオンとして含む水膨潤性ヘクトライト、水膨潤性モンモリロナイト、水膨潤性サポナイト、水膨潤性合成雲母などが挙げられる。
【0015】
本発明で用いる高分子ゲルを形成するアミド基含有高分子化合物と粘土鉱物の量は、アミド基含有高分子化合物と粘土鉱物が三次元網目を形成出来れば良く、特に限定されないが、粘土鉱物/アミド基含有高分子化合物の質量比が0.001〜10であることが好ましく、より好ましくは0.05〜5、特に好ましくは0.1〜1である。
【0016】
本発明で用いる高分子ゲルはその三次元網目の中に溶媒を含有する。その溶媒として、水または水と混和する有機溶媒またはそれらの混合溶媒などの溶媒が用いられる。本発明で溶質分離材としての高分子ゲルと接触させる溶液は、種々のイオン性化合物やノニオン性化合物を溶質として含む溶液が用いられる。この溶液の溶媒としては、水または水と混和する有機溶媒、またはそれらの混合溶媒などの溶媒が用いられる。水と混和する有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトンなどが例示される。
【0017】
本発明において分離対象の溶質として高分子ゲルに選択的に吸着される溶質は、カチオン性化合物と水酸基含有ノニオン性化合物であり、具体的には、カチオン性化合物としては、例えばメチレンブルー、ローダミンB、フタロシアニン、またアミン変性されたヘパリンやタンパク質やDNA分子などが、またアルミニウム、銅、亜鉛、カリウム、ナトリウムなどの無機イオンなどが例示される。また水酸基含有ノニオン性化合物としては、例えばショ糖、ブドウ糖、キチン、キトサンなどが例示される。
【0018】
本発明で溶質分離材として用いる高分子ゲルは、前記アミド基含有重合性モノマーと必要に応じて前記その他の重合性モノマーとを粘度鉱物の共存下において水性溶媒中で重合させることにより製造することができる。
【0019】
本発明において高分子ゲルに溶液を接触又は透過させて分離対象の溶質を溶液から分離する一つの方法は、高分子ゲルを製造する際に重合系の中に分離対象の溶質となるカチオン性化合物及び/又は水酸基含有ノニオン性化合物が水性溶媒に溶解した水性溶液を共存させる方法である。水性溶媒にはアニオン性化合物、他のノニオン性化合物などを含有していてもよい。もう一つの方法は、高分子ゲルを製造した後、この高分子ゲルに上記分離対象となる溶質を含む溶液を接触又は透過させる方法である。
【0020】
いずれの方法でも、上記溶液は高分子ゲルの中に吸収されるが、溶液中に含まれるカチオン性化合物及び水酸基含有ノニオン性化合物は、高分子ゲルに選択的に吸着され、その結果、高分子ゲルを新たな溶媒と接触させたり、外部刺激(例えば、高分子ゲルの雰囲気温度、pH、溶媒組成、無機塩量などの変化)を加えて高分子ゲルを収縮させても高分子ゲルから外部に放出されることはない。しかし、その一方で、アニオン性化合物、他のノニオン性化合物などは、高分子ゲルに吸着されることはなく、その結果、高分子ゲルを新たな溶媒と接触させたり外部刺激を加えることにより、高分子ゲルから外部に放出される。
【0021】
このように、本発明で用いる高分子ゲルは、カチオン性化合物及び水酸基含有ノニオン性化合物に対する選択的吸着性を有し、カチオン性化合物や他のノニオン性化合物に対しては吸着性を有しないから、この吸着性の差を利用して各種イオン性化合物やノニオン性化合物を含有する溶液から、カチオン性化合物及び水酸基含有ノニオン性化合物を選択的に分離することが可能となる。
高分子ゲルの高い選択的分離能を実現するには、高分子ゲルを繊維状、微粒子状、膜状、又は中空糸状の形態に成形するとよい。
【0022】
【実施例】
次いで本発明を実施例により、より具体的に説明するが、もとより本発明は、以下に示す実施例にのみ限定されるものではない。
【0023】
(実施例1)
粘土鉱物として[Mg5.34Li0.66Si20(OH)]Na 0.66の組成を有する水膨潤性合成ヘクトライト(商標ラポナイトXLG、日本シリカ株式会社製)を用いた。有機モノマーはN−イソプロピルアクリルアミド(NIPA:興人株式会社製)をトルエンとヘキサンの混合溶媒を用いて再結晶し、無色針状結晶に精製してから用いた。カチオン性化合物としてメチレンブルー(MB:東京化成株式会社製)を用い、あらかじめ1質量%の水溶液に調製して用いた。
【0024】
重合開始剤は、ペルオキソ二硫酸カリウム(KPS:関東化学株式会社製)をKPS/水=0.20/10(g/g)の割合で脱酸素した純水中に溶解し、水溶液にして使用した。触媒は、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TEMED:関東化学株式会社製)を使用した。純水は、全て高純度窒素をあらかじめ3時間以上バブリングさせ、含有酸素を除去してから使用した。
【0025】
20℃の恒温室において、内部を窒素置換した内径25mm、長さ80mmの平底ガラス容器に、純水18.02gとポリフッ化エチレン製攪拌子を入れ、攪拌しながら0.396gのラポナイトXLGを気泡が入らないように注意しながら加えた。その容器を35℃の恒温水槽に入れ、攪拌しながら10分間加温し、無色透明の溶液を調製した。
【0026】
これにNIPA2.0gを加え、窒素ガスを溶液内にバブリングさせながら、室温にて5分間攪拌して無色透明溶液を得た。次に、MB1質量%水溶液を1.0g加えたところ、添加時に青色の沈殿が生じたが、攪拌を行うと直ちに溶解し、15分攪拌後、青色均一溶液が得られた。その後KPS水溶液1.0gとTEMED16μlを攪拌しながら加え、15秒ほど更に攪拌して青色溶液を得た。この溶液の一部を底の閉じた内径5.5mm、長さ150mmのガラス管容器3本に酸素に触れないようにして移した後、上部に密栓をし、20℃の恒温水槽中で15時間静置して重合を行った。残りの溶液も平底ガラス容器内で20℃、15時間静置し、重合を行った。
【0027】
なお、これらの溶液調製から、重合までの操作は、全て酸素を遮断した窒素雰囲気下で行った。重合反応後は、この平底ガラス容器内、及びガラス管容器内に弾力性、柔軟性のある均一な青色の円柱状ゲルが生成しており、容器から注意深く取り出した。このゲルは、重合に用いた溶液全体が重合により均一な青色ゲルとなっており、また、ゲル中に粘土鉱物などによる不均一な凝集は何ら観測されなかった。このゲルを120℃の真空乾燥機で質量一定になるまで乾燥させることにより、831質量%の水を含む高分子ゲルであることがわかった。
【0028】
このゲルを100℃、減圧下にて乾燥して水分を除いた高分子ゲル乾燥体を得た。ゲル乾燥体を20℃の水に浸漬することにより、乾燥前と同じ形状の弾性のある高分子ゲルに戻ることが確認された。このゲル乾燥体を用いてKBr法によるフーリエ変換赤外線吸収スペクトル(FT−IR)測定を行い(日本分光株式会社製フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR−550を使用)、ポリN−イソプロピルアクリルアミド及びラポナイトXLGに固有な赤外線吸収が観測された。
【0029】
またゲル乾燥体の熱質量分析(セイコー電子工業株式会社製TG−DTA220:空気流通下、10℃/分で600℃まで昇温)を行い、粘土鉱物/有機高分子=0.12(質量比)を得た。更にゲル乾燥体をエポキシ樹脂の中に包埋し、ウルトラミクロトームで超薄切片を作成し、高分解能電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM−200CX)により加速電圧100KVで測定した結果、1〜数層程度に剥離した粘土層が確認された。
【0030】
得られたゲルを5.5mm直径×30mm長さに切り出し、大過剰の純水中に10日間保持したときの膨潤率{溶媒質量/(有機モノマー+粘土鉱物+イオン性分子質量)の質量比率}は32倍であった。このように得られたものは大きく膨潤するが溶解することはないヒドロゲルであることが確認された。
【0031】
以上から、本実施例で得られたゲルは、仕込み組成に沿った成分比を有する、有機高分子(ポリN−イソプロピルアクリルアミド:PNIPA)と粘土鉱物とMBと水からなるヒドロゲルであること、PNIPAの合成において架橋剤を添加していないにもかかわらず、均一な高分子ゲルになること、ゲルから水分を除いて得られるゲル乾燥体(固体)を水に浸漬することにより再び高分子ゲルに戻ること、MBを用いないでも均一組成の高分子ゲルが形成されること等から、有機高分子と粘土鉱物が分子レベルで複合化した三次元網目が水中で形成され、MBが微細にゲルの中に含有されていると結論された。なお、粘土鉱物を共存させない以外は同様な条件で合成した有機高分子は粘稠な溶液となり、高分子ゲルとはならなかった。
【0032】
本実施例で得られたMB含有ゲルは、特定の温度(Tc)以下では膨潤し、Tc以上の温度では収縮する性質を示した。膨潤・収縮の体積変化から、Tcは32℃であった。
【0033】
本実施例で得られたMB含有ゲルをガラス容器ごと50℃恒温水槽に入れ、24時間静置した。ゲルは収縮し、遊離水を放出した。この遊離水を観察したところ、無色透明であった。さらにこの遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ(株式会社日立製作所製U−3500)、メチレンブルーに特有の吸収(例えば660nm付近)は観測されなかった。なお、収縮したゲルは、均一な青色のままであり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PNIPAゲルはTc以上で収縮した後も、MBをゲル内に均一に保持していることが確認された。
【0034】
(実施例2)
カチオン性化合物であるMBの水溶液を1.0g添加する代わりに、あらかじめ1質量%水溶液に調製しておいた、アニオン性分子であるオレンジII(和光純薬工業株式会社製)を1.0g添加すること以外は実施例1と同様にして重合を行い、オレンジII含有ヒドロゲルを調製した。重合反応後、ガラス容器内、及びガラス管容器内に弾力性、柔軟性のある均一なオレンジ色の円柱状ゲルが生成しており、容器から注意深く取り出した。得られたゲルは、重合に用いた溶液全体が重合により均一なオレンジ色のゲルとなっており、またゲル中に粘土鉱物などによる不均一な凝集は何ら観測されなかった。このゲルを実施例1と同様の方法で測定したところ、831質量%の水を含むヒドロゲルであることが確認された。このゲルは、実施例1と同様にTc以下では膨潤し、Tc以上では収縮した。膨潤・収縮の体積変化から、Tcは32℃であった。
【0035】
本実施例で得られたオレンジII含有ゲルを実施例1と同様に50℃恒温水槽に入れ、遊離水を観察したところ、オレンジ色の溶液が得られた。さらにこの遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ,オレンジIIに特有の吸収ピーク(例えば480nm付近)が検出され、遊離水のオレンジ色への着色が、オレンジIIが溶出したことによるためと確認された。このことから、PNIPAゲルは、Tc以上に加温することにより生じる収縮において、オレンジIIを保持しないで放出することが確認された。
【0036】
(実施例3)
カチオン性化合物であるMBを1.0g添加する代わりに、あらかじめ0.1質量%エタノール溶液に調製しておいた、水酸基含有ノニオン性分子である1,2−ジヒドロキシアントラキノン(商品名:アリザリン、和光純薬工業株式会社製)を0.5g添加すること以外は実施例1と同様にして重合を行い、アリザリン含有ヒドロゲルを調製した。
【0037】
重合反応後、ガラス容器内、及びガラス管容器内に弾力性、柔軟性のある均一な薄紫色の円柱状ゲルが生成しており、容器から注意深く取り出した。得られたゲルは、重合に用いた溶液全体が重合により均一な薄紫色のゲルとなっており、またゲル中に粘土鉱物などによる不均一な凝集は何ら観測されなかった。このゲルを実施例1と同様の方法で測定したところ、835質量%の水を含むヒドロゲルであることが確認された。このゲルは、実施例1と同様にTc以下では膨潤し、Tc以上では収縮した。膨潤・収縮の体積変化から、Tcは32℃であった。
【0038】
本実施例で得られたアリザリン含有ゲルを実施例1と同様に50℃恒温水槽に入れ、遊離水を観察したところ、無色透明であった。この遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、アリザリンに特有の吸収(例えば430nm付近)は観測されなかった。なお、収縮したゲルは、均一な薄紫色のままであり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PNIPAゲルが収縮した後も、アリザリンはゲル内に均一に保持されたことが確認された。
【0039】
(実施例4)
20℃の恒温室において、内部を窒素置換した内径25mm、長さ80mmの平底ガラス容器に、純水19.02gとポリフッ化エチレン製攪拌子を入れ、攪拌しながら0.396gのラポナイトXLGを気泡が入らないように注意しながら加えた。その容器を35℃の恒温水槽に入れ、攪拌しながら10分間加温し、無色透明の溶液を調製した。
【0040】
これに有機モノマーとして、NIPA2.0gを加え、窒素ガスを溶液内にバブリングさせながら、室温にて15分間攪拌して無色透明溶液を得た。次いでKPS水溶液1.0gとTEMED16μlを攪拌しながら加え、15秒ほど更に攪拌して無色透明溶液を得た。この透明溶液の入ったガラス容器の上部に密栓をして、20℃の恒温水槽中で15時間静置して重合を行った。なお,これらの溶液調製から、重合までの操作は、全て酸素を遮断した窒素雰囲気下で行った。重合反応後は、この平底ガラス容器内に弾力性、柔軟性のある無色透明の円柱状ゲルが生成した。このゲルを120℃の真空乾燥機で質量一定になるまで乾燥させることにより、835質量%の水を含む高分子ゲルであることがわかった。
【0041】
この無色透明の高分子ゲルを、重合後直ちに平底ガラス容器から取り出し、ゲルよりもやや大きめのガラス容器に移し替えた。そこにあらかじめ調製しておいた0.1質量%のMB水溶液10mlをゲルの底が浸るように静かに加えた。水の蒸発を防ぐために、そのガラス容器の上部に蓋をして、そのまま室温にて静置した。やがてMB水溶液がゲルに吸収されるとともに、ゲルは膨潤し、1週間後には、ガラス容器内部のMB水溶液はすべてゲルに吸収された。
【0042】
このMB水溶液で膨潤したMB含有ゲルをガラス容器ごと50℃恒温水槽に入れ、24時間静置したところ、ゲルは収縮し、遊離水を放出した。この遊離水を観察したところ、無色透明であった。この遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、メチレンブルーに特有の吸収は観測されなかった。なお、収縮したゲルは、均一な青色のままであり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PNIPAゲルは、MBをゲル内に吸収し、その後ゲルが収縮した後も、MBはゲル内に均一に保持されたことが確認された。
【0043】
(実施例5)
実施例4と同様の方法にて重合を行った無色透明の高分子ゲルを、調製後直ちに平底ガラス容器から取り出し、ゲルよりもやや大きめのガラス容器に移し替えた。そこにあらかじめ調製しておいた0.1質量%のオレンジII水溶液10mlをゲルの底が浸るように静かに加えた。水の蒸発を防ぐために、そのガラス容器の上部に蓋をして、そのまま室温にて静置した。やがてオレンジII水溶液がゲルに吸収されるとともに、ゲルは膨潤し、1週間後には、ガラス容器内部のオレンジII水溶液はすべてゲルに吸収された。
【0044】
このオレンジII水溶液で膨潤したオレンジII含有ゲルをガラス容器ごと50℃恒温水槽に入れ、24時間静置したところ、ゲルは収縮し、遊離水を放出した。この遊離水はオレンジ色で沈殿物や浮遊物は見られなかった。さらにこの遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、オレンジIIに特有の吸収が観測された。なお、収縮したゲルは、均一な白色であり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PNIPAヒドロゲルは、オレンジIIをゲル内に吸収したが、その後ゲルが収縮した時に、オレンジIIはゲル内に保持されることなく、遊離水と共に放出されたことが確認された。
【0045】
(実施例6)
実施例4と同様の方法にて重合を行った無色透明のヒドロゲルを、調製後直ちに平底ガラス容器から取り出し、ゲルよりもやや大きめのガラス容器に移し替えた。そこにあらかじめ調製しておいたアリザリンの0.1質量%エタノール溶液10mlをゲルの底が浸るように静かに加えた。溶媒の蒸発を防ぐために、そのガラス容器の上部に蓋をして、そのまま室温にて静置した。やがてアリザリン溶液がゲルに吸収されるとともに、ゲルは膨潤し、1週間後には、ガラス容器内部のアリザリン溶液はすべてゲルに吸収された。
【0046】
このアリザリン溶液で膨潤したアリザリン含有ゲルをガラス容器ごと50℃恒温水槽に入れ、24時間静置したところ、ゲルは収縮し、水及びエタノールを放出した。この遊離液を観察したところ、無色透明であった。この遊離液の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、アリザリンに特有の吸収は観測されなかった。なお、収縮したゲルは、均一な薄紫色のままであり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PNIPAゲルは、アリザリンをゲル内に吸収し、その後ゲルが収縮した後も、アリザリンはゲル内に均一に保持されたことが確認された。
【0047】
(実施例7)
有機モノマーとして、NIPAを2.0g添加する代わりに、メタクリルアミド(MAAm:Aldrich Chemical Company,Inc.製)を1.5g添加すること以外は実施例1と同様にして、重合を行い、MB含有ヒドロゲルを調製した。重合反応後、ガラス容器内、及びガラス管容器内に弾力性、柔軟性のある均一な青色の円柱状ゲルが生成しており、容器から注意深く取り出した。得られたゲルは、重合に用いた溶液全体が重合により均一な青色のゲルとなっており、またゲル中に粘土鉱物などによる不均一な凝集は何ら観測されなかった。このゲルを120℃の真空乾燥機で質量一定になるまで乾燥させることにより、1049質量%の水を含むヒドロゲルであることがわかった。
【0048】
このゲルを100℃、減圧下にて乾燥して水分を除いたヒドロゲル乾燥体を得た。このゲル乾燥体を用いてKBr法によるフーリエ変換赤外線吸収スペクトル(FT−IR)測定を行い、ポリメタクリルアミド及びラポナイトXLGに固有な赤外線吸収が観測された。また、このゲル乾燥体を20℃の水に浸漬すると、やや膨潤し、弾性のあるヒドロゲルに戻ることが確認された。
【0049】
またゲル乾燥体の熱質量分析(セイコー電子工業株式会社製TG−DTA220:空気流通下、10℃/分で600℃まで昇音)を行い、粘土鉱物/有機高分子=0.27(質量比)を得た。更にゲル乾燥体をエポキシ樹脂の中に包埋し,ウルトラミクロトームで超薄切片を作成し、高分解能電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM−200CX)により加速電圧100KVで測定した結果、1〜数層程度に剥離した粘土層が確認された。
【0050】
以上から、本実施例で得られたゲルは、仕込み組成に沿った成分比を有する、有機高分子(ポリメタクリルアミド:PMAAm)と粘土鉱物とMBと水からなるヒドロゲルであること、ヒドロゲルから水分を除いて得られるゲル乾燥体(固体)を水に浸漬することにより再びヒドロゲルに戻ること、MBを用いないでも均一組成のヒドロゲルが形成されること等から、有機高分子と粘土鉱物が複合化した三次元網目が水中で形成され、MBが微細にゲルの中に含有されていると結論された。なお、粘土鉱物を共存させない以外は同様な条件で合成した有機高分子は粘稠な溶液となり、ゲルとはならなかった。
【0051】
本実施例で得られた高分子ゲルは重合後徐々に収縮が起こり、水を放出していった。重合開始から15時間後にゲルから放出された遊離水の体積を測定したところ、0.5mlであった.このゲルを平底ガラス容器ごと20℃恒温水槽中に静置しておくと、1週間後の遊離水の体積は13mlであった。なお、さらに1週間経過後に遊離水量を測定したが13mlであり、遊離水量の増加は認められなかった。この遊離水は無色透明であった。この遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、メチレンブルーに特有の吸収は観測されなかった。なお、収縮したゲルは、均一な青色のままであり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PMAAmゲルが収縮した後も、MBはゲル内に均一に保持されたことが確認された。
【0052】
(実施例8)
カチオン性化合物であるMBの水溶液を1.0g添加する代わりに、あらかじめ1質量%水溶液に調製しておいた、アニオン性分子であるオレンジIIを1.0g添加すること以外は実施例7と同様にして重合を行い、オレンジII含有ヒドロゲルを調製した。重合反応後、ガラス容器内、及びガラス管容器内に弾力性、柔軟性のある均一なオレンジ色の円柱状ゲルが生成しており、容器から注意深く取り出した。得られたゲルは、重合に用いた溶液全体が重合により均一なオレンジ色のゲルとなっており、またゲル中に粘土鉱物などによる不均一な凝集は何ら観測されなかった。このゲルを実施例1と同様の方法で測定したところ、1049質量%の水を含む高分子ゲルであることが確認された。
【0053】
本実施例で得られた高分子ゲルは重合後、徐々に収縮が起こり、水を放出していった。重合開始から15時間後にゲルから放出された遊離水の体積を測定したところ、0.5mlであった.このゲルを平底ガラス容器ごと20℃恒温水槽中に静置しておくと、1週間後の遊離水の体積は13mlであった。なお、さらに1週間経過後に遊離水量を測定したが13mlであり、遊離水量の増加は認められなかった。この遊離水はやや薄いオレンジ色であり、沈殿物や浮遊物は見られなかった。さらにこの遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、オレンジIIに特有の吸収スペクトルが観測された。このことから、PMAAmゲルは、収縮の時、オレンジIIを保持しないで放出することが確認された。
【0054】
(実施例9)
カチオン性化合物であるMBの水溶液を1.0g添加する代わりに、あらかじめ0.1質量%エタノール溶液に調製しておいた、水酸基含有ノニオン性分子であるアリザリンを0.5g添加すること以外は実施例7と同様にして重合を行い、アリザリン含有高分子ゲルを調製した。重合反応後、ガラス容器内、及びガラス管容器内に弾力性、柔軟性のある均一な薄紫色の円柱状ゲルが生成しており、容器から注意深く取り出した。得られたゲルは、重合に用いた溶液全体が重合により均一な薄紫色のゲルとなっており、またゲル中に粘土鉱物などによる不均一な凝集は何ら観測されなかった。このゲルを実施例1と同様の方法で測定したところ、1049質量%の水を含むヒドロゲルであることが確認された。
【0055】
本実施例で得られた高分子ゲルは重合後、徐々に収縮が起こり、水を放出していった。重合開始から15時間後にゲルから放出された遊離水の体積を測定したところ、0.3mlであった.このゲルを平底ガラス容器ごと20℃恒温水槽中に静置しておくと、1週間後の遊離水の体積は12mlであった。なお、さらに1週間経過後に遊離水量を測定したが12mlであり、遊離水量の増加は認められなかった。この遊離水は無色透明であった。この遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、アリザリンに特有の吸収は観測されなかった。なお、収縮したゲルは、均一な薄紫色のままであり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PMAAmゲルが収縮した後も、アリザリンはゲル内に均一に保持されたことが確認された。
【0056】
(実施例10)
有機モノマーとして、NIPAを2.0g添加する代わりに、MAAmを1.5g添加すること以外は実施例4と同様にして、重合を行い、高分子ゲルを調製した。重合反応後は、この平底ガラス容器内に弾力性、柔軟性のある白色の円柱状ゲルが生成した。このゲルを120℃の真空乾燥機で質量一定になるまで乾燥させることにより、1055質量%の水を含む高分子ゲルであることがわかった。
【0057】
この白色のゲルを、重合後直ちに平底ガラス容器から取り出し、ゲルよりもやや大きめのガラス容器に移し替えた。そこにあらかじめ調製しておいた0.1質量%のMB水溶液10mlをゲルの底が浸るように静かに加えた。水の蒸発を防ぐために、そのガラス容器の上部に蓋をして、そのまま室温にて静置した。やがてMB水溶液がゲルに吸収されるとともに、ゲルはやや収縮し、水が放出されて、遊離水によるガラス容器内部の水量の増加が観察されたが、その容器内部の水は無色透明であり、沈殿物や浮遊物は見られなかった。一方、ゲル表面は均一に青色に染まっていた。その遊離水の紫外線吸収スペクトルを測定したところ、メチレンブルーに特有の吸収は観測されなかった。
【0058】
またこのゲルを取り出し、丁寧に切断して内部を観察したところ、ゲルの外側部分が青色に染まっていたが、内部は白色のままであった。また、このゲルをガラス容器内に戻し、さらに室温にて静置して1週間後に観察したが、容器内部の水は無色透明のままであった。なお、収縮したゲルの外観は、均一な青色のままであり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PMAAmゲルは、MBをゲル内に吸収し、その後ゲルが収縮した後も、MBはゲルの表面部から内部にかけて保持されたことが確認された。
【0059】
(実施例11)
実施例10と同様の方法にて重合を行った無色透明の高分子ゲルを、調製後直ちに平底ガラス容器から取り出し、ゲルよりもやや大きめのガラス容器に移し替えた。そこにあらかじめ調製しておいた0.1質量%のオレンジII水溶液10mlをゲルの底が浸るように静かに加えた。水の蒸発を防ぐために、そのガラス容器の上部に蓋をして、そのまま室温にて静置した。やがてオレンジII水溶液がゲルに吸収されるとともに、ゲルはやや収縮し、水が放出されて、遊離水によるガラス容器内部の水量の増加が観察されたが、その容器内部の水はオレンジ色であり、沈殿物や浮遊物は見られなかった。一方、ゲル表面はわずかにオレンジ色に染まっていた。その遊離水の紫外線吸収スペクトルを測定したところ、オレンジIIに特有の吸収が観測された。
【0060】
またこのゲルを取り出し、丁寧に切断して内部を観察したところ、ゲルの外側部分がわずかにオレンジ色に染まっていたが、内部は白色のままであった。また、このゲルを空のガラス容器内に戻し、純水を10ml加えて室温にて静置した。1週間後に観察したところ、容器内部の水の色はわずかにオレンジ色に着色していた。なお、収縮したゲルは、オレンジ色がほぼ消えて、白色ゲルになっていた。これらのことから、PMAAmゲルは、収縮前に、オレンジIIをゲル内に吸収することはできるが、その後ゲルが収縮した後はオレンジIIをゲル内に保持することなく、遊離水と共にオレンジIIが放出されることが確認された。
【0061】
(実施例12)
実施例10と同様の方法にて重合を行った無色透明の高分子ゲルを、調製後直ちに平底ガラス容器から取り出し、ゲルよりもやや大きめのガラス容器に移し替えた。そこにあらかじめ調製しておいた0.1質量%のアリザリンエタノール溶液10mlをゲルの底が浸るように静かに加えた。水の蒸発を防ぐために、そのガラス容器の上部に蓋をして、そのまま室温にて静置した。やがてアリザリン溶液がゲルに吸収されるとともに、ゲルはやや収縮し、水及び吸収したエタノールが放出されて、遊離液によるガラス容器内部の液量の増加が観察されたが、その容器内部の液は無色透明であり、沈殿物や浮遊物は見られなかった。一方、ゲル表面は均一に薄紫色に染まっていた。その遊離液の紫外線吸収スペクトルを測定したところ、アリザリンに特有の吸収は観測されなかった。
【0062】
またこのゲルを取り出し、丁寧に切断して内部を観察したところ、ゲルの外側部分が薄紫色に染まっていたが、内部は白色のままであった。また、このゲルをガラス容器内に戻し、さらに室温にて静置して1週間後に観察したが、容器内部の液は無色透明のままであった。なお、収縮したゲルは、均一な薄紫色のままであり、不均一な凝集物は認められなかった。これらのことから、PMAAmゲルは、アリザリンをゲル内に吸収し、その後ゲルが収縮した後も、アリザリンはゲル内に保持されたことが確認された。
【0063】
(実施例13)
実施例4で得た透明な円柱状の高分子ヒドロゲル(直径25mm×長さ40mm)をガラス容器から取り出し、メタノールの入った500mlのガラス容器に移し替え、室温にて3日間静置し、容器中のメタノールを24時間毎に新しいものに交換することにより、ヒドロゲル中の水をメタノールと置換した。メタノール置換を行っている途中でゲルはやや白濁するが、メタノールで置換したゲルは均一・透明であった。
【0064】
このメタノール置換ゲルを0.1質量%のMBメタノール溶液100mlを含むガラス容器に移し、ゲル全体を浸漬させ、密栓して室温にて静置した。溶液中のMBはゲルに吸収され、ゲル表面は全体が均一な青色になった。一方、ガラス容器内のMB溶液は、その青色が薄くなり、1週間後には透明になった。
この青色のMB吸収ゲルの表面を軽くメタノールで洗浄した後、新たなメタノール100mlを満たした150mlのガラス容器に移し替え、そのまま密栓をして室温にて静置した。1週間後もゲルを浸漬したメタノールは透明のままであり、またゲルは全体が均一に青いままであった。このゲルを浸漬したメタノールの紫外線吸収スペクトル測定から、ゲルからMBがメタノール中に溶出せずに、ゲル内に保持されていることが確認された。
【0065】
(実施例14)
実施例13で得たゲル内部の溶媒を水からメタノールに置換した高分子ゲルを0.1質量%のオレンジIIメタノール溶液100mlを含むガラス容器に移し、ゲル全体を浸漬させ、密栓して室温にて静置した。溶液中のオレンジIIはゲルに吸収され、ゲル表面は全体が均一なオレンジ色になり、一方ガラス容器内のオレンジII溶液は1週間後、オレンジ色がやや薄くなった。
【0066】
このオレンジ色のオレンジII吸収ゲルの表面を軽くメタノールで洗浄した後、新たなメタノール100mlを満たした150mlのガラス容器に移し替え、そのまま密栓をして室温にて静置した。1週間後にゲルを浸漬したメタノールはオレンジ色に着色し、またゲルは全体がほぼ透明に戻った。このゲルを浸漬したメタノールの紫外線吸収スペクトル測定から、ゲルからオレンジIIがメタノール中に溶出したことが確認された。
【0067】
(実施例15)
実施例2で得たオレンジII含有ゲルを用い、ゲルを温度25℃の塩化ナトリウム水溶液(NaCl濃度:0.2モル/リットル)に入れた後、塩化ナトリウム濃度を1.3モル/リットルまで変化させることでゲルは収縮した。これに伴い、ゲル中に含まれていたオレンジIIが水溶液中に放出されることが、水溶液の着色及び紫外線吸収スペクトル測定により確認された。
【0068】
(実施例16)
実施例2で得たオレンジII含有ゲルを用い、ゲルを温度20℃の水酸化ナトリウム水溶液(NaOH濃度:0.1モル/リットル)に入れた後、塩化ナトリウム濃度を0.8モル/リットルまで変化させることでゲルは収縮した。これに伴い、ゲル中に含まれていたオレンジIIが水溶液中に放出されたことが、水溶液の着色及び紫外線吸収スペクトル測定により確認された。
【0069】
(実施例17)
実施例2で得たオレンジII含有ゲルを用い、ゲルを温度20℃の水中に入れた後、メタノールを水と当量添加することで、ゲルは収縮した。これに伴い、ゲル中に含まれていたオレンジIIが水溶液中に放出されたことが、水溶液の着色及び紫外線吸収スペクトル測定により確認された。
【0070】
(比較例1)
粘土鉱物を用いないこと、NIPAモノマーを添加した後、有機架橋剤をNIPAの5モル%添加する以外は実施例1と同様にして、20℃で15時間重合を行った。有機架橋剤としては、N,N‘−メチレンビスアクリルアミド(BIS)(和光純薬工業株式会社製)を使用した。その結果、ガラス容器内に青色の脆いゲルが得られた。実施例1と同様にして測定した結果、それぞれ930質量%の水を含む有機架橋ヒドロゲルであることが確認された。
【0071】
このMB含有ゲルをガラス容器ごと50℃恒温水槽に入れ、24時間静置したところ、ゲルは少し収縮し、遊離水を放出した。この遊離水を観察したところ、薄い青色であり、沈殿物や浮遊物は見られなかった。さらにこの遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、MBに特有の吸収が観測された。なお、収縮したゲルは、収縮前よりやや薄い青色となった。これらのことから、PNIPA有機架橋ゲルは収縮に際し、MBを放出し、保持する機能のないことが確認された。
【0072】
(比較例2と3)
1%MB水溶液を1ml添加する代わりに、1%オレンジII水溶液を1ml添加する(比較例2)、及び0.1%アリザリンエタノール溶液を0.5ml添加する(比較例3)こと以外は、比較例1と同様にして、PNIPA有機架橋ヒドロゲルを調製した。その結果、ガラス容器内にオレンジ色(比較例2)、及び薄紫色(比較例3)の脆いゲルが得られた。これらのゲルをガラス容器ごと50℃恒温水槽に入れ、24時間静置したところ、ゲルは少し収縮し、遊離水を放出した。
【0073】
この遊離水を観察したところ、それぞれ薄いオレンジ色(比較例2)、及びわずかな紫色(比較例3)であった。さらにこの遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、それぞれ、オレンジII(比較例2)、及びアリザリン(比較例3)に特有の吸収が観測された。なお、収縮したゲルは、どちらも収縮前よりやや白色となった。これらのことから、ゲルの収縮に伴い、オレンジII及びアリザリンがゲルから放出されること、すなわち、PNIPA有機架橋ゲルは、オレンジIIやアリザリンを保持する機能のないことが確認された。
【0074】
(比較例4)
粘土鉱物を用いないこと、NIPAモノマーを添加した後、有機架橋剤をNIPAの5モル%添加する以外は実施例4と同様にして、20℃で15時間重合を行った。有機架橋剤としては、BISを使用した。その結果、ガラス容器内に白色の脆いゲルが得られた。この白色のゲルを実施例4と同様にして、0.1%MB水溶液10mlに浸漬して、室温にて静置したところ、ゲルは少し膨潤し、わずかに青色となった。
【0075】
この膨潤したゲルをガラス容器から取り出し、別のガラス容器に移し替えて、上部に蓋をして50℃の恒温水槽に入れ、24時間静置したところ、ゲルは収縮し、遊離水を放出した。この遊離水を観察したところ、薄い青色であった。この遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、それぞれ、MBに特有の吸収が観測された。なお、収縮したゲルは、再び白色となった。これらのことから、ゲルの収縮により、MBがゲルから放出されること、すなわち、PNIPA有機架橋ヒドロゲルには、MBを保持する機能のないことが確認された。
【0076】
(比較例5と6)
比較例4と同様にして、白色のPNIPA有機架橋ヒドロゲルを調製した。このゲルに、0.1%MB水溶液10mlの代わりに、0.1%オレンジII水溶液を10ml(比較例5)、及び0.1%アリザリンエタノール溶液を10ml(比較例6)を加えて浸漬して、比較例4と同様にして、室温にて24時間静置した。いずれのゲルも少し膨潤して、それぞれ薄いオレンジ色(比較例5)、わずかな紫色(比較例6)となった。これらの膨潤したゲルをガラス容器から取り出し、別のガラス容器に移し替えて、上部に蓋をして50℃の恒温水槽に入れ、24時間静置したところ、いずれのゲルも収縮し、遊離水を放出した。
【0077】
この遊離水を観察したところ、それぞれ薄いオレンジ色(比較例5)、及び薄紫色(比較例6)であり、沈殿物や浮遊物は見られなかった。さらにこの遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、それぞれ、オレンジII(比較例5)、アリザリン(比較例6)に特有の吸収が観測された。なお、収縮したゲルは、いずれも再び白色となった。これらのことから、ゲルが収縮した時に、オレンジII及びアリザリンはゲルから放出された、すなわち、PNIPA有機架橋ヒドロゲルにはオレンジII及びアリザリンを保持する機能はないことが確認された。
【0078】
(比較例7)
有機モノマーとして、NIPAを2.0g添加する代わりに、MAAm1.5gを添加すること以外は、比較例1と同様にして、20℃で15時間重合を行った。その結果、ガラス容器内に青色の脆い、MB含有MAAm有機架橋ゲルが得られた。このMB含有ゲルを調製後、ガラス容器ごと20℃恒温水槽内に静置したところ、1週間後もゲルは殆ど収縮せず、青色のままであった。またわずかに流出した遊離水を観察したところ、薄い青色であった。この遊離水の紫外線吸収スペクトル測定を行ったところ、MBに特有の吸収が観測された。これらのことから、MAAm有機架橋ゲルには、MBを保持したり放出する機能のないことが確認された。
【0079】
【発明の効果】
本発明の溶質の選択的分離方法によれば、溶質分離材としてアミド基含有高分子化合物と粘土鉱物とが三次元網目を形成してなる高分子ゲルを用いることにより、各種イオン性化合物やノニオン性化合物の溶質を含有する水性溶液からカチオン性化合物や水酸基含有ノニオン性化合物の溶質を選択的に分離することができる。
本発明の溶質の選択的分離方法は、柔軟且つ強靱で繊維状、微粒子状、膜状、又は中空糸状などの形態に成形可能な高分子ゲルを用いるから、医療その他の種々の分野で広く応用できる。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a solute selective separation method using a polymer gel as a solute separating material.
[0002]
[Prior art]
As a method for selectively separating a solute, a method using an ion-exchange polymer, a method using activated carbon, a method using a zeolite, a method using a microporous membrane or an ultrafiltration membrane, and the like are known. Selective separation based on differences in ionicity) and molecular size. Such a large number of materials are used for the selective separation of solutes because a wide range of performance is required depending on the application, such as heat resistance, solvent resistance, mechanical strength, flexibility, and low contamination. Materials having properties such as selectivity, high selectivity, and large-scale processability are used depending on applications.
[0003]
Polymer gels can contain a large amount of solvent (eg, water), so they are excellent in water absorption, permeability, and flexibility, and are used as selective separation materials in many fields including the medical field. It is expected to be used. As a polymer gel having the ability to selectively separate solutes, a polymer electrolyte gel has been known. This is obtained by gelling an electrolyte polymer such as poly (2-acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid), which is an anionic polymer, and has large water absorption, metal ion adsorption ability, and ion exchange ability. There are features.
[0004]
On the other hand, a gel of a non-electrolyte polymer such as poly (N-isopropylacrylamide) (hereinafter abbreviated as PNIPA) has a water absorbing property, but has a performance of selectively separating solutes such as ionic molecules. There is no. On the other hand, a gel made of PNIPA exhibits a volume change due to an external stimulus such as temperature or pH, and has a performance of releasing water and solutes inside the gel to the outside. However, the polymer gel also had no solute selectivity upon release and did not selectively absorb (see, for example, Non-Patent Document 1).
[0005]
[Non-patent document 1]
You Han Bae et al., Journal of Polymer Science, Part B: Polymer Physics, Vol. 28, 1990, pp. 923-936.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for selectively separating a specific solute from a solution using a polymer gel as a solute separating material.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has worked diligently to solve the above-mentioned problems, and as a result, a polymer gel obtained by forming a three-dimensional network of an amide group-containing polymer compound and a clay mineral as a solute separating material is included in a solution. The present inventors have found that specific solutes can be selectively adsorbed, and have completed the present invention.
[0008]
That is, the present invention provides a solute separation method for separating a solute to be separated from the solution by contacting or permeating a solution containing the solute to be separated with the solute separating material, wherein the solute separating material has a high amide group-containing content. A molecular gel formed of a molecular compound and a clay mineral forming a three-dimensional network; wherein the solution contains at least one of a cationic compound and a hydroxyl group-containing nonionic compound as a solute to be separated; A selective solute separation method characterized by selectively adsorbing the solute to be separated on the solute separating material by contacting or permeating the solution with the material.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The polymer gel used as a solute separating material in the present invention is a polymer gel in which an amide group-containing polymer compound and a clay mineral form a three-dimensional network, and is an organic gel usually used to crosslink a polymer compound. A three-dimensional network is formed without using a crosslinking agent.
[0010]
The amide group-containing polymer compound that forms the polymer gel is obtained by polymerizing an amide group-containing monomer that is soluble in water, and preferably obtained by polymerizing an amide group-containing vinyl monomer that is soluble in water. Those in which the obtained amide group-containing polymer compound dissolves and swells in water are particularly preferred. Further, the amide group-containing polymer compound may be a polymer having a functional group having an affinity for water (for example, an amino group, a carboxylic acid group, a sulfonic acid group, a hydroxyl group, etc.) in addition to the amide group.
[0011]
Specific examples of the amide group-containing polymer compound include amide group-containing polymerizable monomers such as N-alkylacrylamide, N, N-dialkylacrylamide, N-alkylmethacrylamide, N, N-dialkylmethacrylamide, and acrylamide. A polymer compound obtained by polymerizing one or more selected ones is exemplified.
[0012]
As specific examples of the amide group-containing polymer compound, for example, poly (N-methylacrylamide), poly (N-ethylacrylamide), poly (N-cyclopropylacrylamide), poly (N-isopropylacrylamide), poly (methacrylamide) ), Poly (N-methylmethacrylamide), poly (N-cyclopropylmethacrylamide), poly (N-isopropylmethacrylamide), poly (N, N-dimethylacrylamide), poly (N, N-dimethylaminopropylacrylamide) ), Poly (N-methyl-N-ethylacrylamide), poly (N-methyl-N-isopropylacrylamide), poly (N-methyl-Nn-propylacrylamide), poly (N, N-diethylacrylamide), Poly (N-acryloylpyrrolidin), Li (N- acryloyl morpholine), poly (N- acryloyl Lupi peri Din), poly (N- acryloyl methyl homo piperazinyl Laden), poly (N- acryloyl-methylpiperazinyl Laden), poly (acrylamide), and the like.
[0013]
The combination of the amide group-containing polymerizable monomer and another polymerizable monomer (eg, a nonionic water-soluble monomer, a cationic water-soluble monomer, an anionic water-soluble monomer, etc.) is also possible as long as the polymer gel referred to in the present invention is formed. Is possible. Stimuli-responsive water-soluble polymers such as poly (N-isopropylacrylamide) and poly (N, N-diethylacrylamide) which have a critical temperature at which a phase transition occurs and change the gel volume by external stimuli are Particularly preferably used.
[0014]
The clay mineral that forms the polymer gel is preferably a water-swellable clay mineral that has a charge on the surface of the clay layer, and swells or dissociates in a layer in water, and more preferably a small single-layer or multiple-layer clay mineral. It is finely dispersed in water in units. Specific examples of preferred clay minerals include water-swellable hectorite containing sodium as an interlayer ion, water-swellable montmorillonite, water-swellable saponite, and water-swellable synthetic mica.
[0015]
The amounts of the amide group-containing polymer compound and the clay mineral that form the polymer gel used in the present invention are not particularly limited as long as the amide group-containing polymer compound and the clay mineral can form a three-dimensional network. The mass ratio of the amide group-containing polymer compound is preferably 0.001 to 10, more preferably 0.05 to 5, and particularly preferably 0.1 to 1.
[0016]
The polymer gel used in the present invention contains a solvent in the three-dimensional network. As the solvent, a solvent such as water, an organic solvent miscible with water, or a mixed solvent thereof is used. In the present invention, as a solution to be brought into contact with a polymer gel as a solute separating material, a solution containing various ionic compounds or nonionic compounds as a solute is used. As a solvent for this solution, water, an organic solvent miscible with water, or a mixed solvent thereof is used. Examples of the water-miscible organic solvent include methanol, ethanol, propanol, acetone, tetrahydrofuran, and methyl ethyl ketone.
[0017]
In the present invention, the solute selectively adsorbed to the polymer gel as a solute to be separated is a cationic compound and a hydroxyl group-containing nonionic compound. Specifically, as the cationic compound, for example, methylene blue, rhodamine B, Examples include phthalocyanine, amine-modified heparin, proteins and DNA molecules, and inorganic ions such as aluminum, copper, zinc, potassium, and sodium. Examples of the nonionic compound having a hydroxyl group include sucrose, glucose, chitin, chitosan and the like.
[0018]
The polymer gel used as a solute separating material in the present invention is produced by polymerizing the amide group-containing polymerizable monomer and, if necessary, the other polymerizable monomer in an aqueous solvent in the presence of a viscous mineral. Can be.
[0019]
One method of separating a solute to be separated from a solution by contacting or permeating a solution through a polymer gel in the present invention is a cationic compound which becomes a solute to be separated in a polymerization system when producing a polymer gel. And / or an aqueous solution in which a hydroxyl group-containing nonionic compound is dissolved in an aqueous solvent. The aqueous solvent may contain an anionic compound, another nonionic compound, or the like. Another method is a method in which after a polymer gel is produced, a solution containing the solute to be separated is brought into contact with or permeated into the polymer gel.
[0020]
In either method, the above solution is absorbed into the polymer gel, but the cationic compound and the hydroxyl-containing nonionic compound contained in the solution are selectively adsorbed on the polymer gel, and as a result, the polymer Even if the gel is contracted by contacting the gel with a new solvent or applying external stimuli (for example, changes in the ambient temperature, pH, solvent composition, amount of inorganic salts, etc. of the polymer gel), the polymer gel will not Will not be released. However, on the other hand, anionic compounds and other nonionic compounds are not adsorbed on the polymer gel, and as a result, by bringing the polymer gel into contact with a new solvent or applying external stimulus, Released from the polymer gel to the outside.
[0021]
As described above, the polymer gel used in the present invention has a selective adsorptivity to a cationic compound and a hydroxyl group-containing nonionic compound, and has no adsorptivity to a cationic compound and other nonionic compounds. By utilizing the difference in the adsorptivity, a cationic compound and a hydroxyl group-containing nonionic compound can be selectively separated from a solution containing various ionic compounds or nonionic compounds.
In order to achieve high selective separation of the polymer gel, the polymer gel may be formed into a fibrous, fine particle, membrane, or hollow fiber form.
[0022]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to the examples described below.
[0023]
(Example 1)
As a clay mineral [Mg5.34Li0.66Si8O20(OH)4] Na+ 0.66Water-swellable synthetic hectorite (trade name: Laponite XLG, manufactured by Nippon Silica Co., Ltd.) having the following composition: As the organic monomer, N-isopropylacrylamide (NIPA: manufactured by Kojin Co., Ltd.) was recrystallized using a mixed solvent of toluene and hexane, and was used after being purified into colorless needle crystals. Methylene blue (MB: manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) was used as a cationic compound, and a 1% by mass aqueous solution was prepared in advance and used.
[0024]
As the polymerization initiator, potassium peroxodisulfate (KPS: manufactured by Kanto Chemical Co., Ltd.) is dissolved in pure water deoxygenated at a ratio of KPS / water = 0.20 / 10 (g / g) and used as an aqueous solution. did. As the catalyst, N, N, N ', N'-tetramethylethylenediamine (TEMED: manufactured by Kanto Chemical Co., Ltd.) was used. All pure water was used after bubbling high-purity nitrogen for at least 3 hours to remove the contained oxygen.
[0025]
In a 20 ° C. constant temperature chamber, 18.02 g of pure water and a polyfluorinated ethylene stirrer were placed in a flat-bottomed glass container having an inner diameter of 25 mm and a length of 80 mm whose inside was replaced with nitrogen, and 0.396 g of Laponite XLG was bubbled with stirring. Was added carefully so as not to enter. The container was placed in a constant temperature water bath at 35 ° C. and heated with stirring for 10 minutes to prepare a colorless and transparent solution.
[0026]
2.0 g of NIPA was added thereto, and the mixture was stirred at room temperature for 5 minutes while bubbling nitrogen gas through the solution to obtain a colorless transparent solution. Next, when 1.0 g of a 1% by mass aqueous solution of MB was added, a blue precipitate was formed at the time of the addition, but was immediately dissolved by stirring, and after stirring for 15 minutes, a blue homogeneous solution was obtained. Thereafter, 1.0 g of a KPS aqueous solution and 16 μl of TEMED were added with stirring, and further stirred for about 15 seconds to obtain a blue solution. A portion of this solution was transferred to three closed glass bottom 5.5 mm long, 150 mm long glass tube containers without touching oxygen, and the top was sealed and sealed in a 20 ° C. water bath. The polymerization was carried out by allowing to stand for a time. The remaining solution was left still in a flat-bottomed glass container at 20 ° C. for 15 hours to perform polymerization.
[0027]
The operations from preparation of these solutions to polymerization were all performed in a nitrogen atmosphere in which oxygen was cut off. After the polymerization reaction, an elastic and flexible uniform blue columnar gel was formed in the flat-bottomed glass container and the glass tube container, and was carefully removed from the containers. In this gel, the entire solution used for the polymerization was a uniform blue gel due to the polymerization, and no non-uniform aggregation due to clay minerals or the like was observed in the gel. The gel was dried with a vacuum dryer at 120 ° C. until the weight became constant, and it was found that the gel was a polymer gel containing 831% by mass of water.
[0028]
The gel was dried at 100 ° C. under reduced pressure to obtain a dried polymer gel from which water was removed. It was confirmed that when the dried gel was immersed in water at 20 ° C., it returned to an elastic polymer gel having the same shape as before drying. Using the dried gel, a Fourier transform infrared absorption spectrum (FT-IR) was measured by a KBr method (using a Fourier transform infrared spectrophotometer FT / IR-550 manufactured by JASCO Corporation), and poly-N-isopropylacrylamide was used. And infrared absorption specific to Laponite XLG were observed.
[0029]
The dried gel was subjected to thermal mass spectrometry (TG-DTA220, manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd .: heated to 600 ° C. at a rate of 10 ° C./min in flowing air), and clay mineral / organic polymer = 0.12 (mass ratio) ) Got. Further, the dried gel was embedded in an epoxy resin, ultra-thin sections were prepared with an ultramicrotome, and measured with a high-resolution electron microscope (JEM-200CX manufactured by JEOL Ltd.) at an acceleration voltage of 100 KV. A clay layer peeled to the extent of a layer was confirmed.
[0030]
The obtained gel is cut into 5.5 mm diameter × 30 mm length, and the swelling ratio when held in a large excess of pure water for 10 days / solvent mass / (organic monomer + clay mineral + ionic molecular mass) mass ratio. } Was 32 times. It was confirmed that the obtained product was a hydrogel which swelled largely but did not dissolve.
[0031]
From the above, the gel obtained in this example is a hydrogel comprising an organic polymer (poly N-isopropylacrylamide: PNIPA), a clay mineral, MB and water, having a component ratio according to the charged composition. Despite the fact that no cross-linking agent was added in the synthesis of the polymer, a uniform polymer gel was obtained, and the dried gel (solid) obtained by removing water from the gel was immersed in water to form the polymer gel again. Because a polymer gel with a uniform composition is formed without using MB, a three-dimensional network in which an organic polymer and a clay mineral are compounded at the molecular level is formed in water, and MB is finely divided into a gel. It was concluded that it was contained. The organic polymer synthesized under the same conditions except that no clay mineral coexisted became a viscous solution and did not become a polymer gel.
[0032]
The MB-containing gel obtained in this example exhibited a property of swelling at a specific temperature (Tc) or lower and contracting at a temperature of Tc or higher. From the volume change due to swelling and shrinking, Tc was 32 ° C.
[0033]
The MB-containing gel obtained in this example was put into a 50 ° C. constant temperature water bath together with the glass container and allowed to stand for 24 hours. The gel shrank and released free water. When this free water was observed, it was colorless and transparent. Further, when the ultraviolet absorption spectrum of this free water was measured (U-3500, manufactured by Hitachi, Ltd.), no absorption specific to methylene blue (for example, around 660 nm) was observed. The contracted gel remained uniform blue, and non-uniform aggregates were not observed. From these results, it was confirmed that the PNIPA gel retained MB uniformly in the gel even after contraction at Tc or higher.
[0034]
(Example 2)
Instead of adding 1.0 g of an aqueous solution of MB as a cationic compound, add 1.0 g of Orange II (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.), which is an anionic molecule, which was previously prepared in a 1% by mass aqueous solution. Polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except for performing the above, to prepare an orange II-containing hydrogel. After the polymerization reaction, an elastic and flexible uniform orange columnar gel was formed in the glass container and the glass tube container, and was carefully taken out of the containers. In the obtained gel, the entire solution used for the polymerization was a uniform orange gel due to the polymerization, and no non-uniform aggregation due to clay minerals or the like was observed in the gel. When this gel was measured in the same manner as in Example 1, it was confirmed that the gel was a hydrogel containing 831% by mass of water. This gel swelled below Tc and contracted above Tc, as in Example 1. From the volume change due to swelling and shrinking, Tc was 32 ° C.
[0035]
The orange II-containing gel obtained in this example was placed in a constant temperature water bath at 50 ° C. in the same manner as in Example 1, and free water was observed. As a result, an orange solution was obtained. Further, when the ultraviolet absorption spectrum of the free water was measured, an absorption peak unique to Orange II (for example, around 480 nm) was detected, and it was confirmed that the coloring of the free water to orange was due to the elution of Orange II. Was done. From this, it was confirmed that the PNIPA gel was released without holding Orange II in shrinkage caused by heating above Tc.
[0036]
(Example 3)
Instead of adding 1.0 g of the cationic compound MB, 1,2-dihydroxyanthraquinone, a hydroxyl group-containing nonionic molecule (trade name: Alizarin, Polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that 0.5 g of Kojun Pharmaceutical Co., Ltd.) was added to prepare an alizarin-containing hydrogel.
[0037]
After the polymerization reaction, a resilient and flexible uniform light purple columnar gel was formed in the glass container and the glass tube container, and was carefully removed from the containers. In the obtained gel, the entire solution used for the polymerization was a uniform light purple gel due to the polymerization, and non-uniform aggregation due to clay minerals or the like was not observed in the gel at all. When this gel was measured in the same manner as in Example 1, it was confirmed that the gel was a hydrogel containing 835% by mass of water. This gel swelled below Tc and contracted above Tc, as in Example 1. From the volume change due to swelling and shrinking, Tc was 32 ° C.
[0038]
The alizarin-containing gel obtained in this example was placed in a constant temperature water bath at 50 ° C. in the same manner as in Example 1, and free water was observed. When the ultraviolet absorption spectrum of this free water was measured, no absorption specific to alizarin (for example, around 430 nm) was observed. The contracted gel remained uniform light purple, and non-uniform aggregates were not observed. From these, it was confirmed that alizarin was uniformly retained in the PNIPA gel even after the PNIPA gel shrank.
[0039]
(Example 4)
In a 20 ° C. constant temperature room, 19.02 g of pure water and a stirrer made of polyfluoroethylene were placed in a flat-bottomed glass container having an inner diameter of 25 mm and a length of 80 mm whose inside was replaced with nitrogen, and 0.396 g of Laponite XLG was bubbled while stirring. Was added with care so as not to enter. The container was placed in a constant temperature water bath at 35 ° C. and heated with stirring for 10 minutes to prepare a colorless and transparent solution.
[0040]
2.0 g of NIPA as an organic monomer was added thereto, and the mixture was stirred at room temperature for 15 minutes while bubbling nitrogen gas through the solution to obtain a colorless transparent solution. Next, 1.0 g of a KPS aqueous solution and 16 μl of TEMED were added with stirring, and further stirred for about 15 seconds to obtain a colorless and transparent solution. The upper part of the glass container containing the transparent solution was capped and left standing in a constant temperature water bath at 20 ° C. for 15 hours to carry out polymerization. The operations from the preparation of these solutions to the polymerization were all performed under a nitrogen atmosphere in which oxygen was cut off. After the polymerization reaction, an elastic, flexible, colorless and transparent columnar gel was formed in the flat bottom glass container. This gel was dried with a vacuum dryer at 120 ° C. until the weight became constant, and it was found that the gel was a polymer gel containing 835% by mass of water.
[0041]
The colorless and transparent polymer gel was taken out of the flat-bottomed glass container immediately after the polymerization, and transferred to a glass container slightly larger than the gel. To this, 10 ml of a 0.1% by mass aqueous MB solution prepared in advance was gently added so that the bottom of the gel was immersed. In order to prevent evaporation of water, the top of the glass container was covered and left as it was at room temperature. Eventually, the MB aqueous solution was absorbed by the gel, and the gel swelled. After one week, the entire MB aqueous solution inside the glass container was absorbed by the gel.
[0042]
The MB-containing gel swollen with this MB aqueous solution was placed in a 50 ° C. constant temperature water bath together with the glass container, and allowed to stand for 24 hours. As a result, the gel shrank and released free water. When this free water was observed, it was colorless and transparent. When the ultraviolet absorption spectrum of this free water was measured, no absorption specific to methylene blue was observed. The contracted gel remained uniform blue, and non-uniform aggregates were not observed. From these results, it was confirmed that the PNIPA gel absorbed the MB into the gel, and that the MB was uniformly retained in the gel even after the gel contracted.
[0043]
(Example 5)
A colorless and transparent polymer gel obtained by polymerization in the same manner as in Example 4 was taken out of the flat-bottomed glass container immediately after preparation, and transferred to a glass container slightly larger than the gel. To this, 10 ml of a 0.1% by mass aqueous solution of orange II prepared in advance was gently added so that the bottom of the gel was immersed. In order to prevent evaporation of water, the top of the glass container was covered and left as it was at room temperature. Eventually, the aqueous solution of Orange II was absorbed by the gel, and the gel swelled. One week later, the aqueous solution of Orange II inside the glass container was completely absorbed by the gel.
[0044]
The orange II-containing gel swelled with the orange II aqueous solution was placed in a 50 ° C. constant temperature water bath together with the glass container and allowed to stand for 24 hours. As a result, the gel shrunk and released free water. This free water was orange and no precipitate or suspended matter was found. Further, when the ultraviolet absorption spectrum of the free water was measured, absorption specific to Orange II was observed. The contracted gel was uniform white, and no non-uniform aggregates were observed. From these results, it was confirmed that the PNIPA hydrogel absorbed orange II into the gel, but when the gel contracted thereafter, orange II was released together with free water without being retained in the gel.
[0045]
(Example 6)
A colorless and transparent hydrogel polymerized in the same manner as in Example 4 was taken out of the flat-bottomed glass container immediately after preparation, and transferred to a glass container slightly larger than the gel. 10 ml of a 0.1 mass% ethanol solution of alizarin prepared beforehand was gently added so that the bottom of the gel was immersed. To prevent the solvent from evaporating, the top of the glass container was capped and allowed to stand at room temperature. Eventually, the alizarin solution was absorbed by the gel, and the gel swelled. One week later, the alizarin solution inside the glass container was completely absorbed by the gel.
[0046]
The alizarin-containing gel swollen with this alizarin solution was put into a 50 ° C. constant temperature water bath together with the glass container and allowed to stand for 24 hours. As a result, the gel shrank and released water and ethanol. Observation of the free liquid revealed that the liquid was colorless and transparent. When the ultraviolet absorption spectrum of this free liquid was measured, no absorption specific to alizarin was observed. The contracted gel remained uniform light purple, and non-uniform aggregates were not observed. From these results, it was confirmed that the PNIPA gel absorbed alizarin into the gel, and that alizarin was uniformly retained in the gel even after the gel shrank.
[0047]
(Example 7)
Polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that 1.5 g of methacrylamide (MAAm: manufactured by Aldrich Chemical Company, Inc.) was added instead of adding 2.0 g of NIPA as an organic monomer, and MB was added. A hydrogel was prepared. After the polymerization reaction, an elastic and flexible uniform blue columnar gel was formed in the glass container and the glass tube container, and was carefully removed from the containers. In the obtained gel, the entire solution used for the polymerization was a uniform blue gel due to the polymerization, and no non-uniform aggregation due to clay minerals or the like was observed in the gel. The gel was dried with a vacuum dryer at 120 ° C. until the weight became constant, and it was found that the gel was a hydrogel containing 1049% by mass of water.
[0048]
This gel was dried at 100 ° C. under reduced pressure to obtain a dried hydrogel from which water was removed. Using the dried gel, a Fourier transform infrared absorption spectrum (FT-IR) was measured by a KBr method, and infrared absorption specific to polymethacrylamide and Laponite XLG was observed. It was also confirmed that when this dried gel was immersed in water at 20 ° C., it slightly swelled and returned to an elastic hydrogel.
[0049]
The dried gel was subjected to thermal mass spectrometry (TG-DTA220, manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd .: sound was raised to 600 ° C. at 10 ° C./min in flowing air), and clay mineral / organic polymer = 0.27 (mass ratio) ) Got. Furthermore, the dried gel was embedded in an epoxy resin, ultra-thin sections were prepared with an ultramicrotome, and measured with a high-resolution electron microscope (JEM-200CX manufactured by JEOL Ltd.) at an acceleration voltage of 100 KV. A clay layer peeled to the extent of a layer was confirmed.
[0050]
As described above, the gel obtained in this example is a hydrogel composed of an organic polymer (polymethacrylamide: PMAAm), a clay mineral, MB, and water, and has a component ratio in accordance with the charged composition. The organic polymer and the clay mineral are complexed because the dried gel (solid) obtained by removing the polymer is converted back into a hydrogel by immersion in water, and a hydrogel having a uniform composition is formed without using MB. It was concluded that a three-dimensional network was formed in water and MB was finely contained in the gel. The organic polymer synthesized under the same conditions except that no clay mineral coexisted became a viscous solution and did not become a gel.
[0051]
The polymer gel obtained in this example gradually shrank after the polymerization and released water. Fifteen hours after the start of polymerization, the volume of free water released from the gel was measured and found to be 0.5 ml. When this gel was allowed to stand in a constant temperature water bath at 20 ° C. together with the flat bottom glass container, the volume of free water after one week was 13 ml. In addition, the amount of free water was measured after one week, but it was 13 ml, and no increase in the amount of free water was observed. This free water was colorless and transparent. When the ultraviolet absorption spectrum of this free water was measured, no absorption specific to methylene blue was observed. The contracted gel remained uniform blue, and non-uniform aggregates were not observed. From these facts, it was confirmed that even after the PMAAm gel contracted, MB was uniformly retained in the gel.
[0052]
(Example 8)
Same as Example 7 except that instead of adding 1.0 g of the aqueous solution of MB as the cationic compound, 1.0 g of orange II, which is an anionic molecule, previously prepared as a 1% by mass aqueous solution was added. To carry out polymerization to prepare an orange II-containing hydrogel. After the polymerization reaction, an elastic and flexible uniform orange columnar gel was formed in the glass container and the glass tube container, and was carefully taken out of the containers. In the obtained gel, the entire solution used for the polymerization was a uniform orange gel due to the polymerization, and no non-uniform aggregation due to clay minerals or the like was observed in the gel. When this gel was measured in the same manner as in Example 1, it was confirmed that the gel was a polymer gel containing 1049% by mass of water.
[0053]
After polymerization, the polymer gel obtained in this example gradually shrank and released water. Fifteen hours after the start of polymerization, the volume of free water released from the gel was measured and found to be 0.5 ml. When this gel was allowed to stand in a constant temperature water bath at 20 ° C. together with the flat bottom glass container, the volume of free water after one week was 13 ml. In addition, the amount of free water was measured after one week, but it was 13 ml, and no increase in the amount of free water was observed. This free water was slightly pale orange, and no precipitate or suspended matter was seen. Further, when the ultraviolet absorption spectrum of this free water was measured, an absorption spectrum unique to Orange II was observed. From this, it was confirmed that the PMAAm gel released without holding Orange II upon contraction.
[0054]
(Example 9)
Instead of adding 1.0 g of an aqueous solution of MB as a cationic compound, the procedure was carried out except that 0.5 g of alizarin, a hydroxyl group-containing nonionic molecule, previously prepared in a 0.1 mass% ethanol solution was added. Polymerization was carried out in the same manner as in Example 7 to prepare an alizarin-containing polymer gel. After the polymerization reaction, a resilient and flexible uniform light purple columnar gel was formed in the glass container and the glass tube container, and was carefully removed from the containers. In the obtained gel, the entire solution used for the polymerization was a uniform light purple gel due to the polymerization, and non-uniform aggregation due to clay minerals or the like was not observed in the gel at all. When this gel was measured in the same manner as in Example 1, it was confirmed that the gel was a hydrogel containing 1049% by mass of water.
[0055]
After polymerization, the polymer gel obtained in this example gradually shrank and released water. The volume of free water released from the gel after 15 hours from the start of the polymerization was 0.3 ml. When this gel was allowed to stand in a constant temperature water bath at 20 ° C. together with the flat bottom glass container, the volume of free water after one week was 12 ml. In addition, the free water amount was measured after one week, but it was 12 ml, and no increase in the free water amount was observed. This free water was colorless and transparent. When the ultraviolet absorption spectrum of the free water was measured, no specific absorption of alizarin was observed. The contracted gel remained uniform light purple, and non-uniform aggregates were not observed. From these results, it was confirmed that alizarin was uniformly retained in the gel even after the PMAAm gel contracted.
[0056]
(Example 10)
Polymerization was performed in the same manner as in Example 4 except that 1.5 g of MAAm was added instead of adding 2.0 g of NIPA as an organic monomer, to prepare a polymer gel. After the polymerization reaction, an elastic and flexible white columnar gel was formed in the flat bottom glass container. The gel was dried with a vacuum dryer at 120 ° C. until the weight became constant, and it was found that the gel was a polymer gel containing 1055% by mass of water.
[0057]
Immediately after the polymerization, the white gel was taken out of the flat-bottomed glass container and transferred to a glass container slightly larger than the gel. To this, 10 ml of a 0.1% by mass aqueous MB solution prepared in advance was gently added so that the bottom of the gel was immersed. In order to prevent evaporation of water, the top of the glass container was covered and left as it was at room temperature. Eventually, as the MB aqueous solution was absorbed by the gel, the gel contracted slightly, and water was released, and an increase in the amount of water inside the glass container due to free water was observed, but the water inside the container was colorless and transparent, No sediment or suspended matter was found. On the other hand, the gel surface was uniformly dyed blue. When the ultraviolet absorption spectrum of the free water was measured, no absorption specific to methylene blue was observed.
[0058]
When the gel was taken out, cut carefully, and the inside was observed, the outer portion of the gel was stained blue, but the inside remained white. The gel was returned to the glass container, left at room temperature, and observed one week later. The water inside the container remained colorless and transparent. In addition, the appearance of the contracted gel remained uniform blue, and non-uniform aggregates were not observed. From these results, it was confirmed that the PMAAm gel absorbed MB into the gel, and thereafter, even after the gel contracted, MB was retained from the surface to the inside of the gel.
[0059]
(Example 11)
A colorless and transparent polymer gel polymerized in the same manner as in Example 10 was taken out of the flat-bottomed glass container immediately after preparation, and transferred to a glass container slightly larger than the gel. To this, 10 ml of a 0.1% by mass aqueous solution of orange II prepared in advance was gently added so that the bottom of the gel was immersed. In order to prevent evaporation of water, the top of the glass container was covered and left as it was at room temperature. Eventually, the orange II aqueous solution was absorbed by the gel, and the gel shrunk slightly, releasing water, and an increase in the amount of water inside the glass container due to free water was observed, but the water inside the container was orange. No sediment or suspended matter was found. On the other hand, the gel surface was slightly orange. When the ultraviolet absorption spectrum of the free water was measured, absorption specific to Orange II was observed.
[0060]
The gel was taken out, cut carefully, and the inside was observed. The outer portion of the gel was slightly stained orange, but the inside remained white. The gel was returned to an empty glass container, 10 ml of pure water was added, and the mixture was allowed to stand at room temperature. When observed one week later, the color of the water inside the container was slightly orange. In addition, the orange color of the contracted gel almost disappeared, and it became a white gel. From these facts, the PMAAm gel can absorb orange II into the gel before shrinking, but after the gel shrinks, orange II is not retained in the gel, and orange II together with free water is released. Release was confirmed.
[0061]
(Example 12)
A colorless and transparent polymer gel polymerized in the same manner as in Example 10 was taken out of the flat-bottomed glass container immediately after preparation, and transferred to a glass container slightly larger than the gel. To this, 10 ml of a 0.1% by mass alizarin ethanol solution prepared in advance was gently added so that the bottom of the gel was immersed. In order to prevent evaporation of water, the top of the glass container was covered and left as it was at room temperature. Eventually, the alizarin solution was absorbed by the gel, and the gel shrunk slightly, releasing water and absorbed ethanol, and an increase in the amount of liquid inside the glass container due to free liquid was observed. It was colorless and transparent, and no precipitates or suspended matters were found. On the other hand, the gel surface was uniformly dyed light purple. When the ultraviolet absorption spectrum of the free liquid was measured, no absorption specific to alizarin was observed.
[0062]
When the gel was taken out, cut carefully, and the inside was observed, the outer part of the gel was stained light purple, but the inside remained white. The gel was returned to the glass container, left at room temperature, and observed one week later. The liquid in the container remained colorless and transparent. The contracted gel remained uniform light purple, and non-uniform aggregates were not observed. From these results, it was confirmed that the PMAAm gel absorbed alizarin into the gel, and the alizarin was retained in the gel even after the gel shrank.
[0063]
(Example 13)
The transparent cylindrical polymer hydrogel (diameter 25 mm × length 40 mm) obtained in Example 4 was taken out of the glass container, transferred to a 500 ml glass container containing methanol, and allowed to stand at room temperature for 3 days. The water in the hydrogel was replaced with methanol by replacing the methanol in it with a fresh one every 24 hours. The gel was slightly clouded during the replacement with methanol, but the gel replaced with methanol was uniform and transparent.
[0064]
The methanol-substituted gel was transferred to a glass container containing 100 ml of a 0.1% by mass MB methanol solution, the entire gel was immersed, sealed, and allowed to stand at room temperature. MB in the solution was absorbed by the gel, and the entire gel surface turned uniform blue. On the other hand, the MB solution in the glass container became light blue and became clear after one week.
After the surface of the blue MB absorption gel was washed lightly with methanol, it was transferred to a 150 ml glass container filled with 100 ml of fresh methanol, sealed tightly, and allowed to stand at room temperature. After one week, the methanol in which the gel was immersed remained transparent and the gel remained uniformly blue throughout. Measurement of the ultraviolet absorption spectrum of methanol in which the gel was immersed confirmed that MB was not eluted from the gel into methanol but was retained in the gel.
[0065]
(Example 14)
The polymer gel obtained by replacing the solvent in the gel obtained in Example 13 with water from methanol was transferred to a glass container containing 100 ml of a 0.1% by mass methanol solution of orange II, and the entire gel was immersed, sealed and brought to room temperature. And left still. The orange II in the solution was absorbed by the gel, and the gel surface became a uniform orange color, while the orange II solution in the glass container became slightly pale orange after one week.
[0066]
After the surface of the orange-colored orange II absorption gel was washed lightly with methanol, it was transferred to a 150 ml glass container filled with 100 ml of fresh methanol, sealed tightly, and allowed to stand at room temperature. One week later, the methanol in which the gel was immersed turned orange, and the entire gel returned to almost transparent. Measurement of the ultraviolet absorption spectrum of methanol in which the gel was immersed confirmed that Orange II was eluted from the gel into methanol.
[0067]
(Example 15)
Using the orange II-containing gel obtained in Example 2, the gel was placed in an aqueous sodium chloride solution (NaCl concentration: 0.2 mol / L) at a temperature of 25 ° C., and the sodium chloride concentration was changed to 1.3 mol / L. The gel shrunk by this. The accompanying release of orange II contained in the gel into the aqueous solution was confirmed by coloring the aqueous solution and measuring the ultraviolet absorption spectrum.
[0068]
(Example 16)
Using the orange II-containing gel obtained in Example 2, the gel was placed in an aqueous solution of sodium hydroxide (NaOH concentration: 0.1 mol / l) at a temperature of 20 ° C., and the sodium chloride concentration was increased to 0.8 mol / l. The gel shrank with the change. Accompanying this, it was confirmed by the coloring of the aqueous solution and the measurement of the ultraviolet absorption spectrum that Orange II contained in the gel was released into the aqueous solution.
[0069]
(Example 17)
The gel was shrunk by using the orange II-containing gel obtained in Example 2, placing the gel in water at a temperature of 20 ° C., and then adding an equivalent amount of methanol to water. Accompanying this, it was confirmed by the coloring of the aqueous solution and the measurement of the ultraviolet absorption spectrum that Orange II contained in the gel was released into the aqueous solution.
[0070]
(Comparative Example 1)
Polymerization was carried out at 20 ° C. for 15 hours in the same manner as in Example 1 except that no clay mineral was used and that after adding the NIPA monomer, an organic crosslinking agent was added at 5 mol% of NIPA. N, N 架橋 -methylenebisacrylamide (BIS) (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was used as the organic crosslinking agent. As a result, a blue brittle gel was obtained in the glass container. As a result of measurement in the same manner as in Example 1, it was confirmed that the organic crosslinked hydrogels each contained 930% by mass of water.
[0071]
When the MB-containing gel was put into a 50 ° C. constant temperature water bath together with the glass container and allowed to stand for 24 hours, the gel slightly shrunk and released free water. When this free water was observed, it was pale blue, and no precipitate or suspended matter was found. Further, when the ultraviolet absorption spectrum of this free water was measured, absorption specific to MB was observed. In addition, the shrunk gel became slightly lighter blue than before the shrinkage. From these facts, it was confirmed that the PNIPA organic crosslinked gel had no function of releasing and retaining MB upon shrinkage.
[0072]
(Comparative Examples 2 and 3)
Instead of adding 1 ml of 1% MB aqueous solution, 1 ml of 1% orange II aqueous solution was added (Comparative Example 2), and 0.5 ml of 0.1% alizarin ethanol solution was added (Comparative Example 3). In the same manner as in Example 1, a PNIPA organic crosslinked hydrogel was prepared. As a result, brittle gels of orange (Comparative Example 2) and light purple (Comparative Example 3) were obtained in the glass container. These gels together with the glass container were placed in a constant temperature water bath at 50 ° C. and allowed to stand for 24 hours. As a result, the gel slightly shrunk and released free water.
[0073]
Observation of the free water revealed a pale orange color (Comparative Example 2) and a slight purple color (Comparative Example 3). Further, when the ultraviolet absorption spectrum of this free water was measured, absorptions specific to Orange II (Comparative Example 2) and Alizarin (Comparative Example 3) were observed, respectively. Each of the contracted gels was slightly whiter than before the contraction. From these results, it was confirmed that orange II and alizarin were released from the gel with the shrinkage of the gel, that is, the PNIPA organic cross-linked gel had no function of retaining orange II and alizarin.
[0074]
(Comparative Example 4)
Polymerization was carried out at 20 ° C. for 15 hours in the same manner as in Example 4 except that no clay mineral was used, and after adding the NIPA monomer, an organic crosslinking agent was added at 5 mol% of NIPA. BIS was used as the organic crosslinking agent. As a result, a white brittle gel was obtained in the glass container. This white gel was immersed in 10 ml of a 0.1% aqueous MB solution and allowed to stand at room temperature in the same manner as in Example 4, and the gel slightly swelled and turned slightly blue.
[0075]
The swollen gel was taken out of the glass container, transferred to another glass container, put on a lid at the top, placed in a constant temperature water bath at 50 ° C., and allowed to stand for 24 hours. The gel shrunk and released free water. . When this free water was observed, it was pale blue. When the ultraviolet absorption spectrum of the free water was measured, absorption specific to MB was observed. The contracted gel turned white again. From these results, it was confirmed that MB was released from the gel due to the contraction of the gel, that is, the PNIPA organic crosslinked hydrogel had no function of retaining MB.
[0076]
(Comparative Examples 5 and 6)
In the same manner as in Comparative Example 4, a white PNIPA organic crosslinked hydrogel was prepared. Instead of 10 ml of the 0.1% MB aqueous solution, 10 ml of the 0.1% orange II aqueous solution (Comparative Example 5) and 10 ml of the 0.1% alizarin ethanol solution (Comparative Example 6) were added and immersed in the gel. Then, it was allowed to stand at room temperature for 24 hours in the same manner as in Comparative Example 4. Each of the gels swelled slightly and became a pale orange color (Comparative Example 5) and a slight purple color (Comparative Example 6). These swollen gels were taken out of the glass container, transferred to another glass container, covered with a lid on top, placed in a 50 ° C. constant temperature water bath, and allowed to stand for 24 hours. Was released.
[0077]
When this free water was observed, it was pale orange (Comparative Example 5) and light purple (Comparative Example 6), respectively, and no precipitate or suspended matter was observed. Further, when the ultraviolet absorption spectrum of this free water was measured, absorptions specific to Orange II (Comparative Example 5) and Alizarin (Comparative Example 6) were observed, respectively. In addition, all the contracted gels became white again. From these, it was confirmed that when the gel contracted, orange II and alizarin were released from the gel, that is, the PNIPA organic cross-linked hydrogel had no function of retaining orange II and alizarin.
[0078]
(Comparative Example 7)
Polymerization was performed at 20 ° C. for 15 hours in the same manner as in Comparative Example 1 except that 1.5 g of MAAm was added instead of adding 2.0 g of NIPA as an organic monomer. As a result, a blue brittle, MB-containing MAAm organic crosslinked gel was obtained in the glass container. After this MB-containing gel was prepared, the glass container together with the glass container was allowed to stand still in a constant temperature water bath at 20 ° C. Even after one week, the gel hardly shrunk and remained blue. Observation of free water slightly flowing out revealed a pale blue color. When the ultraviolet absorption spectrum of the free water was measured, absorption specific to MB was observed. From these, it was confirmed that the MAAm organic cross-linked gel had no function of retaining and releasing MB.
[0079]
【The invention's effect】
According to the solute selective separation method of the present invention, by using a polymer gel formed by forming a three-dimensional network of an amide group-containing polymer compound and a clay mineral as a solute separating material, various ionic compounds and nonionic The solute of a cationic compound or a hydroxyl group-containing nonionic compound can be selectively separated from an aqueous solution containing a solute of a hydrophilic compound.
The method for selectively separating a solute of the present invention uses a polymer gel which is flexible and tough and can be formed into a fibrous, fine particle, membrane, or hollow fiber form, and is widely applied in various fields such as medicine and the like. it can.

Claims (3)

分離対象の溶質を含有する溶液を溶質分離材に接触又は透過させることにより前記溶液から前記分離対象の溶質を分離する溶質分離法において、前記溶質分離材がアミド基含有高分子化合物と粘土鉱物とが三次元網目を形成してなる高分子ゲルで構成され、前記溶液がカチオン性化合物と水酸基含有ノニオン性化合物の少なくとも1種を分離対象の溶質として含有し、前記溶質分離材に前記溶液を接触又は透過させることにより前記溶質分離材に前記分離対象の溶質を選択的に吸着させることを特徴とする溶質の選択的分離方法。In the solute separation method of separating the solute to be separated from the solution by contacting or transmitting a solution containing the solute to be separated into the solute separating material, the solute separating material is an amide group-containing polymer compound and a clay mineral. Is a polymer gel formed to form a three-dimensional network, the solution contains at least one of a cationic compound and a hydroxyl group-containing nonionic compound as a solute to be separated, and the solution is brought into contact with the solute separating material. Alternatively, the solute to be separated is selectively adsorbed on the solute separating material by permeation, thereby selectively separating a solute. 前記溶質分離材に前記溶液を接触又は透過させることにより前記溶質分離材に前記溶液を吸収させて前記分離対象の溶質を前記溶質分離材に吸着させた後、前記溶質分離材に外部刺激を加えて前記溶質分離材を収縮させることにより前記溶質分離材から前記分離対象の溶質以外の溶質を放出させる請求項1に記載の溶質の選択的分離方法。After the solution is absorbed by the solute separating material by allowing the solution to contact or permeate the solute separating material and the solute to be separated is adsorbed to the solute separating material, an external stimulus is applied to the solute separating material. 2. The method for selectively separating solutes according to claim 1, wherein the solute separating material is contracted to release a solute other than the solute to be separated from the solute separating material. 前記外部刺激が温度変化、pH変化、塩濃度変化、溶媒組成変化から選ばれる少なくとも一つである請求項2に記載の溶質の選択的分離方法。The method according to claim 2, wherein the external stimulus is at least one selected from a temperature change, a pH change, a salt concentration change, and a solvent composition change.
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