JP2004195244A - 使い捨ておむつ - Google Patents

Abstract

【課題】 装着時における美観に優れると共に、フィット性及び装着のしやすさにも優れた使い捨ておむつを提供すること。
【解決手段】 液透過性の表面シート２と、液不透過性の裏面シート３と、両シート間に介在された液保持性の吸収体４とを具備し、着用時に着用者の腹側に位置する腹側Ａと背中側に位置する背側部Ｂとに区分されており、上記吸収体４は、上記腹側部Ａ側に位置する前方部と、上記背側部Ｂ側に位置する後方部とに区分されており、該後方部の端縁が装着時に着用者の臀部の上方に位置するようになされており、該後方部には、その端縁から吸収体の長手方向に沿って且つ吸収体の巾方向略中央に、切り込み部１０が設けられており、該前方部には、該切り込み部は設けられていないことを特徴とする使い捨ておむつ。
【選択図】 図１

Description

本発明は、パンツ型又は展開型の使い捨ておむつに関し、更に詳細には、装着時における美観に優れ、フィット性が良く、装着が容易な使い捨ておむつに関する。

使い捨ておむつとしては、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、両シート間に介在された液保持性の吸収体とを具備し、着用時に着用者の腹側に位置する腹側部と背中側に位置する背側部とに区分されている使い捨ておむつが大人用又は乳幼児用として、広く用いられている。
このような使い捨ておむつは、もれ防止性の点から吸収体の後方部の端縁が、着用時に着用者の臀部上方に位置するようになされている。

このため、特に大人用においては、装着時の形態が悪く、美観に劣るという問題があった。即ち、おむつを着用した際に、吸収体が臀部上方に迄存在しているため、臀部付近で、吸収体が寄り集まり、嵩ばってしまう。そして外観上、モコモコとした印象を与えてしまい、美観を著しく損なうこととなっている。また、これにより、装着時に装着しにくいことがあり、更に吸収体が臀部上方にまで存在することにより、フィット性を損なう場合もあった。

従って、本発明の目的は、装着時における美観に優れると共に、フィット性及び装着のしやすさにも優れた使い捨ておむつを提供することにある。

本発明者等は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、吸収体の後方部に切り込み部が設けられてなる使い捨ておむつが上記目的を達成しうることを知見した。

本発明は、上記の知見に基づきなされたもので、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、両シート間に介在された液保持性の吸収体とを具備し、着用時に着用者の腹側に位置する腹側部と背中側に位置する背側部とに区分されている使い捨ておむつにおいて、上記吸収体は、上記腹側部側に位置する前方部と、上記背側部側に位置する後方部とに区分されており、該後方部の端縁が装着時に着用者の臀部の上方に位置するようになされており、該後方部には、該端縁から吸収体の長手方向に沿って且つ吸収体の巾方向略中央に、スリット状の切り込み部が設けられており、該前方部には、該切り込み部は設けられていないことを特徴とする使い捨ておむつを提供することにより、上記目的を達成したものである。

本発明の使い捨ておむつは、装着時における美観に優れると共に、フィット性及び装着のしやすさも優れたものである。

以下、図面を参照して本発明の使い捨ておむつの１形態について更に詳細に説明する。
ここで、図１は、本発明の使い捨ておむつの１形態を、その背側部側から示す斜視図であり、図２は、図１に示す使い捨ておむつに用いられている吸収体の平面図である。また、図３は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収体の他の形態を示す平面図である。

本形態の使い捨ておむつ１は、図１及び図２に示すように、液透過性の表面シート２と、液不透過性の裏面シート３と、両シート間に介在された液保持性の吸収体４とを具備し、着用時に着用者の腹側に位置する腹側部Ａと背中側に位置する背側部Ｂとに区分されている。

上記使い捨ておむつ１は、腹側部Ａの左右両側縁部と背側部Ｂの左右両側縁部とが接合固定されてなり、ウエスト開口部５と左右一対のレッグ開口部６，６とが形成されてなる、いわゆるパンツ型の使い捨ておむつである。
また、上記吸収体４は、その長手方向中央部が溢れた砂時計状に湾曲して形成されており、該吸収体４の形状に即して表面シート２及び裏面シート３も湾曲して形成されている。
更に、上記ウエスト開口部５とレッグ開口部６，６とには、それぞれ、弾性部材７が配されている。
このような構成は、通常公知の使い捨ておむつと同様であり、上記表面シート２、上記裏面シート３、上記吸収体４及び弾性部材７の形成材料も通常公知のものを特に制限なく用いることができる。

而して、本形態の使い捨ておむつ１においては、図１及び２に示すように、上記吸収体４は、上記腹側部Ａ側に位置する前方部４１と、上記背側部Ｂ側に位置する後方部４２とに区分されており、該後方部４２の端縁４３が装着時の着用者の臀部の上方に位置するようになされており、該後方部４２には吸収体４の長手方向に沿って且つ吸収体４の巾方向略中央に切り込み部１０が設けられており、該前方部４１には該切り込み部１０は設けられていない。

更に詳細に説明すると、上記前方部４１は、吸収体４の長手方向中央における中心線２０（吸収体４の幅方向に沿った線）から腹側部Ａ側に位置する部分であり、上記後方部４２は、該中心線２０から背側部Ｂ側に位置する部分である。

また、上記切り込み部１０は、三角形状の切り込みである。即ち、該切り込み部１０は、二等辺三角形状であり、その底辺１２が吸収体４の後方部の端縁４３に沿っており、頂点１１が吸収体の幅方向中心線３０上に位置している。

上記切り込み部１０の長さＬは、上記後方部の端縁４３から４〜１０ｃｍであり、６〜８ｃｍであるのが好ましい。該長さＬが４ｃｍ未満であると、上記切り込み部１０を設けることによる効果の発現が小さく、１０ｃｍを超えると、成形加工性が低下する場合があるので、上記範囲内とするのが好ましい。尚、本形態においては、６ｃｍとなされている。
更に、上記切り込み部１０の底辺１２の長さＬ’は、０．５〜５ｃｍとしている。尚、本形態においては、２ｃｍとなされている。

本形態の使い捨ておむつは上記切り込み部１０が設けられているので、下記の効果を奏する。
(1)装着時にモコモコとした感じがなく、美観に優れる。
(2)装着時にはきやすく、装着が容易である。
(3)フィット性が良好であり、もれ防止性に優れる。
(4)切り込み部の形状が三角形状であるので、成形加工性に優れる。
また、上記前方部に上記切り込み部を設けていないため、男性または男の子に必要な前方部での吸収量は充分保てる。

本形態の使い捨ておむつは、下記の如くして製造できる。
上記切り込み部１０を有する上記吸収体４の形状にフラッシュパルプや高吸収性ポリマーなどを積繊するか、又は上記切り込み部１０のない形状に積繊して形成した吸収体前駆体を上記の切り込み部１０の形状、即ち、三角形状に切り欠く等して、上記の形状、即ち、上記切り込み部を有する吸収体を得る。そして、得られた吸収体４を用いて、通常の方法でパンツ型の使い捨ておむつを製造することにより、本形態の使い捨ておむつを得ることができる。

次いで、図３を参照して、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収体の他の形態について説明する。尚、特に詳述しない点については、上述した形態の吸収体と同じである。
図３に示す形態の吸収体４は、上記切り込み部１０が、スリット状の切り込みである。
そして、該切り込み部１０の長さも、上述の形態と同様に、４〜１０ｃｍであり、６〜８ｃｍであるのが好ましい。

尚、本発明の使い捨ておむつは、上述の形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、図４及び５に示すように、直線状に切り込みを入れることにより上記切り込み部１０を形成する必要はなく、該切り込み部１０は、湾曲された切り込み線を入れることにより、Ｕ字状（図５参照）などの形状とすることができる。

図１は、本発明の使い捨ておむつの１形態を、その背側部側から示す斜視図である。 図２は、図１に示す使い捨ておむつに用いられている吸収体の平面図である。 図３は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収体の他の形態を示す平面図である。 図４は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収体の他の形態を示す平面図である。 図５は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収体の他の形態を示す平面図である。

符号の説明

１ 使い捨ておむつ
２ 表面シート
３ 裏面シート
４ 吸収体
５ ウエスト開口部
６ レッグ開口部
７ 弾性部材
１０ 切り込み部
４１ 前方部
４２ 後方部
４３ 後方部の端縁
１１ 頂点
１２ 底辺
Ａ 腹側部
Ｂ 背側部

Claims (1)

1. 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、両シート間に介在された液保持性の吸収体とを具備し、着用時に着用者の腹側に位置する腹側部と背中側に位置する背側部とに区分されている使い捨ておむつにおいて、
   上記吸収体は、上記腹側部側に位置する前方部と、上記背側部側に位置する後方部とに区分されており、該後方部の端縁が装着時に着用者の臀部の上方に位置するようになされており、該後方部には、該端縁から吸収体の長手方向に沿って且つ吸収体の巾方向略中央に、スリット状の切り込み部が設けられており、該前方部には、該切り込み部は設けられていないことを特徴とする使い捨ておむつ。
   

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