JP2004192204A - 電子文書管理システム、プログラム、電子文書管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子原本の見読性を確保する。
【解決手段】この電子公文書管理方法は、原本サーバ9に保存されている電子原本を読み出すためのシステムを構成するハードウェア及びソフトウェアの部品情報(廃止、バージョンアップ、互換性、代替、標準化等)をインターネット2を通じて知識ベース7に逐次蓄積するステップと、利用者からのインターネット2を通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の変更をトリガとして知識ベース7の情報を基に電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出し、該当者へ通知するステップとを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】この電子公文書管理方法は、原本サーバ9に保存されている電子原本を読み出すためのシステムを構成するハードウェア及びソフトウェアの部品情報(廃止、バージョンアップ、互換性、代替、標準化等)をインターネット2を通じて知識ベース7に逐次蓄積するステップと、利用者からのインターネット2を通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の変更をトリガとして知識ベース7の情報を基に電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出し、該当者へ通知するステップとを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子政府及び電子自治体等で作成・管理される電子的公文書(以下「電子原本」)等を管理するための電子文書管理システム、プログラム、電子文書管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば戸籍謄本などの原本(複製元の書類)は、区市町村の役所で保管・管理されている。
近年、これらの書類は、電子政府及び電子自治体等の発足により電子原本(電子文書ファイル)として作成・管理されるようになった。
従来、秘密鍵により計算された改ざん検出コードにより、申請書類などの電子文書ファイルを安全に長期間保存する技術がある。(例えば特許文献1参照。)この技術は、あくまでも電子文書ファイル自体を保護するための技術であり、システム側の改変に伴い元の電子文書ファイルが読み出せなくなることを防ぐ技術ではない。
つまり、電子原本は、コンピュータなどのハードウェアで管理されるため、技術革新等によるシステムの改変や環境変化等により、コンピュータのオペレータが気づいたときには、もはやコンピュータ外部に取り出して見ることが困難となることがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−202436号公報(第6頁−第8頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにシステム側の改変や環境変化等で電子文書ファイルが開けない事態が生じてしまうと、せっかく電子化及び改ざん防止した電子原本が、原本としての役割を担えなくなる恐れがある。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、電子原本の見読性を確保することのできる電子文書管理システム、プログラム、電子文書管理方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、請求項1記載の発明の電子文書管理システムは、電子文書を保存する電子文書保存手段と、前記電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて蓄積する知識ベースと、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視する監視手段と、前記監視手段の監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出する手段と、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知する手段とを具備したことを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の発明のプログラムは、コンピュータに処理を実行させるプログラムにおいて、前記コンピュータを、電子文書を保存する電子文書保存手段と、前記電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて蓄積する知識ベースと、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視する監視手段と、前記監視手段の監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出する手段と、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知する手段として機能させるものである。
【0008】
請求項3記載の発明の電子文書管理方法は、電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて知識ベースに蓄積するステップと、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視するステップと、監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出するステップと、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するステップとを有することを特徴としている。
【0009】
本発明では、電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて知識ベースに随時蓄積し、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視している。そして、監視による異変をトリガとして知識ベースの情報を基に電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出し、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するので、通知を受けた時点、つまり電子文書が読み出せなくなる前に対処できるようになり、電子文書の見読性を維持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一つの実施の形態の電子公文書管理システムの構成を示す図、図2は図1の電子公文書管理システムの機能構成図である。
【0011】
図1に示すように、この電子公文書管理システムは、一般利用者のコンピュータ1からファイヤウォール装置3a及びインターネット2を介した手続きの受付・処理(許認可電子申請)、電子公文書(謄本、正本、抄本等)の発行及び電子原本閲覧等のためのポータルサイトを公開する申請・閲覧サーバ4と、この申請・閲覧サーバ4への電子申請原本及びそれから作成される電子公文書(電子許認可書、電子証明書等)の原本を日限まで確実に保存すると共に、申請利用者から依頼され受け付けた電子公文書の発行・閲覧要求に応じて、ファイヤウォール装置3b,申請・閲覧サーバ4,ファイヤウォール装置3a及びネットワーク、例えばインターネット2、LANなどを介して電子公文書を申請利用者(のコンピュータ1)へ提供(閲覧可能あるいはダウンロード)する電子文書保存手段としてのサーバコンピュータ(以下原本サーバ9と称す)と、この原本サーバ9に保存及び管理されている電子原本の見読性を確保するために、任意のホームページ(以下HPと称す)の情報を検索、及び、予め登録したシステムを構成するコンポーネントメーカのホームページに定期的にアクセスし、そこから見読性確保のために必要な情報を抽出すると共に、HP検索の結果として得られた情報を解析することで有用な情報を抽出し知識ベース7へ登録するHP検索用のサーバコンピュータ5(以下HP検索サーバ5と称す)と、このHP検索サーバ5により検索及び抽出された有用情報、及び保守会社等の保守情報入力端末8からの保守情報が登録される知識ベース7と、内部ネットワーク内の機器障害を検知すると共に、見読性障害レベルを推定(判定)し、障害情報に従って知識ベース7へ問合せることでその対策方法の情報を受け取りシステムのユーザへ見読性レベル及びその対策方法の情報を提示(提供)する障害検知・解析サーバ6と、自己ネットワーク内部の機器障害情報及び保守情報を知識ベース7に登録する保守情報入力端末8とから構成されている。
【0012】
電子公文書の概念としては、上記電子許認可書、電子証明書以外に、電子原本のコピーあるいはその一部のコピー、電子原本から作成される文書ファイル等も含まれる。
上記コンピュータ構成(ハードウェア)を、機能毎に区分すると、図2に示すように、システムを構成するコンポーネントを製作するメーカのホームページから当該コンポーネントの生産情報(生産中止、機能改善、代替機種、バージョンアップ及び保守情報等)及びインターネット上の任意の当該コンポーネント情報を選択収集するHP検索機能5aと、検索結果を解析し必要な情報を抽出する情報解析機能5bと、解析結果及びシステム保守会社からの保守情報をデータベース化する知識ベース7と、システム内機器障害監視を行うシステム障害検知機能6aと、電子原本(閲覧、証明書、許認可証)利用者からの障害情報及びシステム監視障害情報から見読性レベルを判定するシステム障害処理機能6bと、システム障害処理結果に基づき知識ベース7を参照して適切な対応方法を導出しその内容を見読性レベルと共にアナウンスする障害対策提供機能6cとになる。
システム障害検知機能6a、システム障害処理機能6b、障害対策提供機能6cなどは、障害検知・解析サーバ6の機能であり、ハードウェアあるいはソフトウェアで実現される。ソフトウェアの場合は、これら一連の機能をプログラムモジュールとしてCD−ROMなどの記憶媒体あるいはネットワークから障害検知・解析サーバ6にインストールすることで動作可能になる。コンポーネントの生産情報とは、原本サーバ9に保存されている電子原本を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報である。
【0013】
HP検索サーバ5は、原本サーバ9に保存及び管理されている電子原本の見読性を確保するために、予め登録したキーワードに基づき、インターネット2上の任意のHPからシステム構築コンポーネント保守情報、電子公文書閲覧・取得ツール情報(バージョンアップ、生産打切り等)及び適用ツールの陳腐化等の見読性確保のための任意HP情報10cを検索し、任意HP検索情報11cを情報解析系のコンピュータ5bに通知するHP検索機能5aと、任意HP情報10cを検索、及び、予め登録したシステムを構成するコンポーネントメーカのホームページに定期的にアクセスし、そこから見読性確保のために必要な情報(コンポーネントの情報)を抽出すると共に、HP検索の結果として得られた情報を解析し有用な情報を抽出し、合わせて知識ベース7へ知識ベース登録情報11dを登録する情報解析機能5bとを有している。
HP検索サーバ5に予め登録されているキーワードとしては、例えばシステム構成コンポーネント名称、型式、適用OS、ブラウザ、ミドルウェア名称、関連政府機関/関連委員会等の名称、業界団体名称及び「見読性」という用語そのもの等である。
情報解析機能5bは、予め登録したシステムを構成するコンポーネントメーカのホームページに定期的にアクセスし、例えばシステム構成コンポーネントの生産情報(バージョン情報、生産打ち切り情報、推奨代替品情報、互換性情報、保守対応日の期限情報等)、OS/ブラウザ/ミドルウェアの生産情報(バージョン情報、セキュリティホール、不適合、各種サポート情報、陳腐化情報等)、関連政府機関/関連委員会の指針(ガイドライン、技術指針等)、及び業界動向情報(業界標準化動向、見読性新技術情報等に関する用語をキーワードとして、自動全文検索を実施し、そこから見読性確保のために必要な情報(コンポーネントの情報)を抽出する。
【0014】
障害検知・解析サーバ6は、内部ネットワーク内の機器障害を検知するために、内部ネットワークに定期的にエコー要求(packet internet groper:ping)を発しシステム内障害情報10aを収集し、その応答及び応答パターンから障害機器を特定し障害検知情報11aを障害情報処理系6bに通知するシステム障害検知機能6aと、システム障害検知機能6aからの障害検知情報11a及びインターネット2を通じた申請利用者のコンピュータ1等からの電子公文書見読性不適合情報10b等により見読性障害レベルを判定し、障害情報11bとして提供するシステム障害処理機能6bと、このシステム障害処理機能6bより受け取った見読性障害レベル,障害検知情報及びユーザ不適合情報10b等の障害情報11bを基に障害対策参照通知11eを生成して知識ベース7へ問合せ、その対策の情報を障害対策情報通知11fとして受け取り、システムユーザへ見読性レベル及びその対策方法の情報10fを提示する障害対策提供機能6cとを有している。
システム障害検知機能6aは、エコー要求に対して例えばエコー応答が一定期間内に受信できない場合、エコー応答受信失敗によるリトライの連続失敗等の応答をシステム内障害情報10aとして収集する。
また、システム障害検知機能6aは、障害検知サーバからのpingに対して原本サーバ9及びファイヤウォール3bからのエコー応答があり、申請・閲覧サーバ4からのエコー応答が無いような応答パターンの場合に、ファイヤウォール3bのネットワークデバイス障害、またはファイヤウォール3bから申請・閲覧サーバ4間の伝送路障害、または申請・閲覧サーバ4の障害として障害機器を特定する。
電子公文書見読性不適合情報10bとしては、例えば申請・閲覧サーバ4の障害情報、公文書が全く見ることができない、公文書内の文字が化ける、HPに接続できない、等といった情報である。
システム障害処理機能6bは、上記電子公文書見読性不適合情報10bを知識ベース7内の見読性維持に関する危惧情報(例えばシステム構成コンポーネントの生産打ち切り・保守サポート打ち切り情報、OS/ブラウザ/ミドルウェアの不適合情報及び業界標準の劇的変革情報等)と照合し、例えばシステムの問題ではないと判断されるレベル(第1レベル)、機器交換および/またはアプリケーションソフトウェアのバージョンアップにて短時間で対応可能なレベル(第2レベル)、アプリケーションソフトウェアの不適合であり対応に時間がかかるレベル(第3レベル)、原因不明であり対応に時間がかかるレベル(第4レベル)、公文書のデータ形式が陳腐化しもはや対応のしようが無いレベル(第5レベル)等といった基準に基づき見読性障害レベルを判定し、障害情報11bとして障害対策提供機能6cへ提供する。
知識ベース7は、障害検知・解析サーバ6からの障害対策参照要求11eに対する回答及び自己保有情報中の見読性維持に関する危惧情報を、障害対策情報通知11fとして通知する機能を備えている。
知識ベース7と原本サーバ9は、LANなどのネットワークにそれぞれ独立して接続したが、障害検知・解析サーバ6の内部のハードディスク装置に構築してもよい。
【0015】
以下、図3、図4のシステムフローチャートを参照してこの電子公文書管理システムの動作を説明する。まず、図3のフローチャートを参照して有用情報の登録動作を説明する。
【0016】
図3に示すように、HP検索サーバ5は、HP検索機能5aによってインターネット2上の特定のHPあるいは任意のHPを検索・参照し(ステップ101:なお以下の説明ではステップをSと称す)、特定製品情報及び任意情報が検索されると(S102)、検索された特定製品情報及び任意情報を収集する(S103)。
HP検索サーバ5では、新たな特定製品情報及び任意情報が収集されると、情報解析機能5bがその収集された情報を解析し(S104)、有用情報を抽出し(S105)、有用情報をLANを通じて知識ベース7に転送する(S106)。有用情報としては、製品情報、業界情報などである。
【0017】
知識ベース7は、LANから有用情報を受信すると(S107)、新規の情報を登録し(S108)、古い情報を削除する(S109)、いわゆる情報の更新動作を実行する。
【0018】
続いて、図4のフローチャートを参照して障害対策情報通知動作を説明する。この場合、障害検知・解析サーバ6において、システム障害検知機能6aは、自己システムに対する監視動作を常に行っており(S201)、監視結果としてシステムの状況情報(正常あるいは異常の情報、異常の場合は内容の情報を含む)をシステム障害処理機能6bに定期的に転送している。
システム障害処理機能6bは、システムの状況情報を受信すると(S202)、システム状況情報に含まれる正常あるいは異常の情報から障害の有無を判定し(S203)、異常の場合は(S203の電子文書管理システム、プログラム、電子文書管理方法)、その内容から障害レベルを推定(判定)し(S204)、障害レベルを障害対策提供機能6cに通知する(S205)。障害レベルとしては、例えば1〜3段階などに区分し、レベル1は軽度の障害レベル、レベル2は中度の障害レベル、レベル3は重度の障害レベルなどにする。レベル1は軽度の障害レベルであり、システムのソフトウェアの一部が小変更された(小さなバージョンアップ)程度である。程度レベル3の重度の障害レベルの場合は、このシステムにおいて、電子原本が読み出せなくなる可能性が生じるものとする。
障害対策提供機能6cは、障害レベルを受信すると(S206)、障害レベル参照通知をLANを通じて知識ベース7へ送信する(S207)。
知識ベース7には、ネットワークを通じて収集されるシステムのハードウェア及びソフトウェアの部品情報(コンポーネント情報)の他、コンポーネントの異変、障害レベルに対する事例集、障害対策情報などが障害対策知識ベースとして蓄積されており、知識ベース7は、これらを組み合わせて障害対策を導出する。つまり、知識ベース7は、LANから障害レベル参照通知を受信すると(S208)、障害対策知識ベースを検索及び参照し(S209)、該当する障害対策の情報を抽出し(S210)、障害事例として自身に登録した後(S211)、障害対策提供機能6cへ障害対策通知を行う(S212)。
なお、障害事例が既存のものの場合は、障害対策を障害対策提供機能6cに直ちに通知し、障害事例が新規の障害事例の場合は新規障害事例として自身に新規登録した後、通知する。
障害対策提供機能6cは、障害対策通知を受信すると(S213)、該当障害元(各申請利用者のコンピュータ1や自己システムの管理者等)へ障害対策情報を提供する(S214)。障害対策情報を提供例としては、例えば該当コンピュータへメッセージを表示するとか、予め登録されているメールアドレスへ電子メールで送信する等が考えられる。
【0019】
このようにこの実施形態の電子公文書管理システムによれば、システム障害及び技術革新等により失われる可能性がある現状技術での電子原本の見読性について、ネットワーク上の異変やソフトウェアの更新などの監視による異変をトリガとして知識ベース7の情報を基に電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出し、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するので、機器障害が生じる前の時点で早期に障害への対応方法を提示できると共に、一定期間電子原本の見読性を確保することが可能となる。
【0020】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。
上記実施形態では、各機能を複数のサーバやデータベースに分けて配置したが、一つのサーバコンピュータで実現しても良い。
この場合、電子原本を保存する電子文書保存手段と、この電子文書保存手段に保存されている電子原本を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をインターネット2を通じて蓄積する知識ベース7と、申請利用者からのインターネット2を通じた障害情報、自己ネットワークであるLAN内の機器障害情報、及びこれらネットワークから得られる情報の異変を監視する監視手段としてのシステム障害検知機能6aと、このシステム障害検知機能6aの監視による異変をトリガとして知識ベース7の情報を基に電子原本の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出するシステム障害処理機能6bと、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知する障害対策提供機能6cを一つのサーバコンピュータに備えるようにする。
上記実施形態における各機能をソフトウェアで実現しても良い。この場合、ソフトウェアは、フレキシブルディスクなどのコンピュータが読み出し可能な記憶媒体に記憶されていても良く、また、ソフトウェア(プログラム)単体として伝送されるものでもよい。この場合、記憶媒体に記憶されたソフトウェア(プログラム)をコンピュータが読み出したり、LANやインターネッ上のサイト(サーバ)からダウンロードしてインストールすることにより、各実施形態における処理が可能になる。
【0021】
つまり、本発明におけるソフトウェア(プログラム)は、コンピュータと独立した記憶媒体に記憶されているものだけに限らず、LANやインターネットなどの伝送媒体を介して流通されるものも含まれる。
なお、記憶媒体としては、磁気ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVDなど)、光磁気ディスク(MOなど)、半導体メモリなど、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式はいずれの形態であっても良い。また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフトなどのMW(ミドルウェア)などが本実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0022】
さらに、記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネットなどにより伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。また、記憶媒体は一つに限らず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も本発明における記録媒体に含まれ、媒体構成はいずれの構成であっても良い。
なお、コンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するものであって、パソコンなどの一つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステムなどのいずれの構成であっても良い。
また、コンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコンなども含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、システムの動作状況を監視中に異変があると、それをトリガとして知識ベースの情報を基に電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出し、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するので、通知を受けた時点で対処できるようになり電子原本の見読性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一つの実施の形態の電子公文書管理システムの構成を示す図。
【図2】図1の電子公文書管理システムの機能構成を示す図。
【図3】図1の電子公文書管理システムの知識ベース登録動作を示す図。
【図4】図1の電子公文書管理システムの障害対策通知動作を示す図。
【符号の説明】
1…一般の申請利用者のコンピュータ、2…インターネット、3a,3b…ファイヤウォール装置、4…申請・閲覧サーバ、5…HP検索サーバ、6…障害検知・解析サーバ、7…知識ベース、8…保守情報入力端末、9…原本サーバ、10…LAN/WAN。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子政府及び電子自治体等で作成・管理される電子的公文書(以下「電子原本」)等を管理するための電子文書管理システム、プログラム、電子文書管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば戸籍謄本などの原本(複製元の書類)は、区市町村の役所で保管・管理されている。
近年、これらの書類は、電子政府及び電子自治体等の発足により電子原本(電子文書ファイル)として作成・管理されるようになった。
従来、秘密鍵により計算された改ざん検出コードにより、申請書類などの電子文書ファイルを安全に長期間保存する技術がある。(例えば特許文献1参照。)この技術は、あくまでも電子文書ファイル自体を保護するための技術であり、システム側の改変に伴い元の電子文書ファイルが読み出せなくなることを防ぐ技術ではない。
つまり、電子原本は、コンピュータなどのハードウェアで管理されるため、技術革新等によるシステムの改変や環境変化等により、コンピュータのオペレータが気づいたときには、もはやコンピュータ外部に取り出して見ることが困難となることがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−202436号公報(第6頁−第8頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにシステム側の改変や環境変化等で電子文書ファイルが開けない事態が生じてしまうと、せっかく電子化及び改ざん防止した電子原本が、原本としての役割を担えなくなる恐れがある。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、電子原本の見読性を確保することのできる電子文書管理システム、プログラム、電子文書管理方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、請求項1記載の発明の電子文書管理システムは、電子文書を保存する電子文書保存手段と、前記電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて蓄積する知識ベースと、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視する監視手段と、前記監視手段の監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出する手段と、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知する手段とを具備したことを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の発明のプログラムは、コンピュータに処理を実行させるプログラムにおいて、前記コンピュータを、電子文書を保存する電子文書保存手段と、前記電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて蓄積する知識ベースと、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視する監視手段と、前記監視手段の監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出する手段と、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知する手段として機能させるものである。
【0008】
請求項3記載の発明の電子文書管理方法は、電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて知識ベースに蓄積するステップと、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視するステップと、監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出するステップと、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するステップとを有することを特徴としている。
【0009】
本発明では、電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて知識ベースに随時蓄積し、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視している。そして、監視による異変をトリガとして知識ベースの情報を基に電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出し、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するので、通知を受けた時点、つまり電子文書が読み出せなくなる前に対処できるようになり、電子文書の見読性を維持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一つの実施の形態の電子公文書管理システムの構成を示す図、図2は図1の電子公文書管理システムの機能構成図である。
【0011】
図1に示すように、この電子公文書管理システムは、一般利用者のコンピュータ1からファイヤウォール装置3a及びインターネット2を介した手続きの受付・処理(許認可電子申請)、電子公文書(謄本、正本、抄本等)の発行及び電子原本閲覧等のためのポータルサイトを公開する申請・閲覧サーバ4と、この申請・閲覧サーバ4への電子申請原本及びそれから作成される電子公文書(電子許認可書、電子証明書等)の原本を日限まで確実に保存すると共に、申請利用者から依頼され受け付けた電子公文書の発行・閲覧要求に応じて、ファイヤウォール装置3b,申請・閲覧サーバ4,ファイヤウォール装置3a及びネットワーク、例えばインターネット2、LANなどを介して電子公文書を申請利用者(のコンピュータ1)へ提供(閲覧可能あるいはダウンロード)する電子文書保存手段としてのサーバコンピュータ(以下原本サーバ9と称す)と、この原本サーバ9に保存及び管理されている電子原本の見読性を確保するために、任意のホームページ(以下HPと称す)の情報を検索、及び、予め登録したシステムを構成するコンポーネントメーカのホームページに定期的にアクセスし、そこから見読性確保のために必要な情報を抽出すると共に、HP検索の結果として得られた情報を解析することで有用な情報を抽出し知識ベース7へ登録するHP検索用のサーバコンピュータ5(以下HP検索サーバ5と称す)と、このHP検索サーバ5により検索及び抽出された有用情報、及び保守会社等の保守情報入力端末8からの保守情報が登録される知識ベース7と、内部ネットワーク内の機器障害を検知すると共に、見読性障害レベルを推定(判定)し、障害情報に従って知識ベース7へ問合せることでその対策方法の情報を受け取りシステムのユーザへ見読性レベル及びその対策方法の情報を提示(提供)する障害検知・解析サーバ6と、自己ネットワーク内部の機器障害情報及び保守情報を知識ベース7に登録する保守情報入力端末8とから構成されている。
【0012】
電子公文書の概念としては、上記電子許認可書、電子証明書以外に、電子原本のコピーあるいはその一部のコピー、電子原本から作成される文書ファイル等も含まれる。
上記コンピュータ構成(ハードウェア)を、機能毎に区分すると、図2に示すように、システムを構成するコンポーネントを製作するメーカのホームページから当該コンポーネントの生産情報(生産中止、機能改善、代替機種、バージョンアップ及び保守情報等)及びインターネット上の任意の当該コンポーネント情報を選択収集するHP検索機能5aと、検索結果を解析し必要な情報を抽出する情報解析機能5bと、解析結果及びシステム保守会社からの保守情報をデータベース化する知識ベース7と、システム内機器障害監視を行うシステム障害検知機能6aと、電子原本(閲覧、証明書、許認可証)利用者からの障害情報及びシステム監視障害情報から見読性レベルを判定するシステム障害処理機能6bと、システム障害処理結果に基づき知識ベース7を参照して適切な対応方法を導出しその内容を見読性レベルと共にアナウンスする障害対策提供機能6cとになる。
システム障害検知機能6a、システム障害処理機能6b、障害対策提供機能6cなどは、障害検知・解析サーバ6の機能であり、ハードウェアあるいはソフトウェアで実現される。ソフトウェアの場合は、これら一連の機能をプログラムモジュールとしてCD−ROMなどの記憶媒体あるいはネットワークから障害検知・解析サーバ6にインストールすることで動作可能になる。コンポーネントの生産情報とは、原本サーバ9に保存されている電子原本を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報である。
【0013】
HP検索サーバ5は、原本サーバ9に保存及び管理されている電子原本の見読性を確保するために、予め登録したキーワードに基づき、インターネット2上の任意のHPからシステム構築コンポーネント保守情報、電子公文書閲覧・取得ツール情報(バージョンアップ、生産打切り等)及び適用ツールの陳腐化等の見読性確保のための任意HP情報10cを検索し、任意HP検索情報11cを情報解析系のコンピュータ5bに通知するHP検索機能5aと、任意HP情報10cを検索、及び、予め登録したシステムを構成するコンポーネントメーカのホームページに定期的にアクセスし、そこから見読性確保のために必要な情報(コンポーネントの情報)を抽出すると共に、HP検索の結果として得られた情報を解析し有用な情報を抽出し、合わせて知識ベース7へ知識ベース登録情報11dを登録する情報解析機能5bとを有している。
HP検索サーバ5に予め登録されているキーワードとしては、例えばシステム構成コンポーネント名称、型式、適用OS、ブラウザ、ミドルウェア名称、関連政府機関/関連委員会等の名称、業界団体名称及び「見読性」という用語そのもの等である。
情報解析機能5bは、予め登録したシステムを構成するコンポーネントメーカのホームページに定期的にアクセスし、例えばシステム構成コンポーネントの生産情報(バージョン情報、生産打ち切り情報、推奨代替品情報、互換性情報、保守対応日の期限情報等)、OS/ブラウザ/ミドルウェアの生産情報(バージョン情報、セキュリティホール、不適合、各種サポート情報、陳腐化情報等)、関連政府機関/関連委員会の指針(ガイドライン、技術指針等)、及び業界動向情報(業界標準化動向、見読性新技術情報等に関する用語をキーワードとして、自動全文検索を実施し、そこから見読性確保のために必要な情報(コンポーネントの情報)を抽出する。
【0014】
障害検知・解析サーバ6は、内部ネットワーク内の機器障害を検知するために、内部ネットワークに定期的にエコー要求(packet internet groper:ping)を発しシステム内障害情報10aを収集し、その応答及び応答パターンから障害機器を特定し障害検知情報11aを障害情報処理系6bに通知するシステム障害検知機能6aと、システム障害検知機能6aからの障害検知情報11a及びインターネット2を通じた申請利用者のコンピュータ1等からの電子公文書見読性不適合情報10b等により見読性障害レベルを判定し、障害情報11bとして提供するシステム障害処理機能6bと、このシステム障害処理機能6bより受け取った見読性障害レベル,障害検知情報及びユーザ不適合情報10b等の障害情報11bを基に障害対策参照通知11eを生成して知識ベース7へ問合せ、その対策の情報を障害対策情報通知11fとして受け取り、システムユーザへ見読性レベル及びその対策方法の情報10fを提示する障害対策提供機能6cとを有している。
システム障害検知機能6aは、エコー要求に対して例えばエコー応答が一定期間内に受信できない場合、エコー応答受信失敗によるリトライの連続失敗等の応答をシステム内障害情報10aとして収集する。
また、システム障害検知機能6aは、障害検知サーバからのpingに対して原本サーバ9及びファイヤウォール3bからのエコー応答があり、申請・閲覧サーバ4からのエコー応答が無いような応答パターンの場合に、ファイヤウォール3bのネットワークデバイス障害、またはファイヤウォール3bから申請・閲覧サーバ4間の伝送路障害、または申請・閲覧サーバ4の障害として障害機器を特定する。
電子公文書見読性不適合情報10bとしては、例えば申請・閲覧サーバ4の障害情報、公文書が全く見ることができない、公文書内の文字が化ける、HPに接続できない、等といった情報である。
システム障害処理機能6bは、上記電子公文書見読性不適合情報10bを知識ベース7内の見読性維持に関する危惧情報(例えばシステム構成コンポーネントの生産打ち切り・保守サポート打ち切り情報、OS/ブラウザ/ミドルウェアの不適合情報及び業界標準の劇的変革情報等)と照合し、例えばシステムの問題ではないと判断されるレベル(第1レベル)、機器交換および/またはアプリケーションソフトウェアのバージョンアップにて短時間で対応可能なレベル(第2レベル)、アプリケーションソフトウェアの不適合であり対応に時間がかかるレベル(第3レベル)、原因不明であり対応に時間がかかるレベル(第4レベル)、公文書のデータ形式が陳腐化しもはや対応のしようが無いレベル(第5レベル)等といった基準に基づき見読性障害レベルを判定し、障害情報11bとして障害対策提供機能6cへ提供する。
知識ベース7は、障害検知・解析サーバ6からの障害対策参照要求11eに対する回答及び自己保有情報中の見読性維持に関する危惧情報を、障害対策情報通知11fとして通知する機能を備えている。
知識ベース7と原本サーバ9は、LANなどのネットワークにそれぞれ独立して接続したが、障害検知・解析サーバ6の内部のハードディスク装置に構築してもよい。
【0015】
以下、図3、図4のシステムフローチャートを参照してこの電子公文書管理システムの動作を説明する。まず、図3のフローチャートを参照して有用情報の登録動作を説明する。
【0016】
図3に示すように、HP検索サーバ5は、HP検索機能5aによってインターネット2上の特定のHPあるいは任意のHPを検索・参照し(ステップ101:なお以下の説明ではステップをSと称す)、特定製品情報及び任意情報が検索されると(S102)、検索された特定製品情報及び任意情報を収集する(S103)。
HP検索サーバ5では、新たな特定製品情報及び任意情報が収集されると、情報解析機能5bがその収集された情報を解析し(S104)、有用情報を抽出し(S105)、有用情報をLANを通じて知識ベース7に転送する(S106)。有用情報としては、製品情報、業界情報などである。
【0017】
知識ベース7は、LANから有用情報を受信すると(S107)、新規の情報を登録し(S108)、古い情報を削除する(S109)、いわゆる情報の更新動作を実行する。
【0018】
続いて、図4のフローチャートを参照して障害対策情報通知動作を説明する。この場合、障害検知・解析サーバ6において、システム障害検知機能6aは、自己システムに対する監視動作を常に行っており(S201)、監視結果としてシステムの状況情報(正常あるいは異常の情報、異常の場合は内容の情報を含む)をシステム障害処理機能6bに定期的に転送している。
システム障害処理機能6bは、システムの状況情報を受信すると(S202)、システム状況情報に含まれる正常あるいは異常の情報から障害の有無を判定し(S203)、異常の場合は(S203の電子文書管理システム、プログラム、電子文書管理方法)、その内容から障害レベルを推定(判定)し(S204)、障害レベルを障害対策提供機能6cに通知する(S205)。障害レベルとしては、例えば1〜3段階などに区分し、レベル1は軽度の障害レベル、レベル2は中度の障害レベル、レベル3は重度の障害レベルなどにする。レベル1は軽度の障害レベルであり、システムのソフトウェアの一部が小変更された(小さなバージョンアップ)程度である。程度レベル3の重度の障害レベルの場合は、このシステムにおいて、電子原本が読み出せなくなる可能性が生じるものとする。
障害対策提供機能6cは、障害レベルを受信すると(S206)、障害レベル参照通知をLANを通じて知識ベース7へ送信する(S207)。
知識ベース7には、ネットワークを通じて収集されるシステムのハードウェア及びソフトウェアの部品情報(コンポーネント情報)の他、コンポーネントの異変、障害レベルに対する事例集、障害対策情報などが障害対策知識ベースとして蓄積されており、知識ベース7は、これらを組み合わせて障害対策を導出する。つまり、知識ベース7は、LANから障害レベル参照通知を受信すると(S208)、障害対策知識ベースを検索及び参照し(S209)、該当する障害対策の情報を抽出し(S210)、障害事例として自身に登録した後(S211)、障害対策提供機能6cへ障害対策通知を行う(S212)。
なお、障害事例が既存のものの場合は、障害対策を障害対策提供機能6cに直ちに通知し、障害事例が新規の障害事例の場合は新規障害事例として自身に新規登録した後、通知する。
障害対策提供機能6cは、障害対策通知を受信すると(S213)、該当障害元(各申請利用者のコンピュータ1や自己システムの管理者等)へ障害対策情報を提供する(S214)。障害対策情報を提供例としては、例えば該当コンピュータへメッセージを表示するとか、予め登録されているメールアドレスへ電子メールで送信する等が考えられる。
【0019】
このようにこの実施形態の電子公文書管理システムによれば、システム障害及び技術革新等により失われる可能性がある現状技術での電子原本の見読性について、ネットワーク上の異変やソフトウェアの更新などの監視による異変をトリガとして知識ベース7の情報を基に電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出し、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するので、機器障害が生じる前の時点で早期に障害への対応方法を提示できると共に、一定期間電子原本の見読性を確保することが可能となる。
【0020】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。
上記実施形態では、各機能を複数のサーバやデータベースに分けて配置したが、一つのサーバコンピュータで実現しても良い。
この場合、電子原本を保存する電子文書保存手段と、この電子文書保存手段に保存されている電子原本を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をインターネット2を通じて蓄積する知識ベース7と、申請利用者からのインターネット2を通じた障害情報、自己ネットワークであるLAN内の機器障害情報、及びこれらネットワークから得られる情報の異変を監視する監視手段としてのシステム障害検知機能6aと、このシステム障害検知機能6aの監視による異変をトリガとして知識ベース7の情報を基に電子原本の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出するシステム障害処理機能6bと、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知する障害対策提供機能6cを一つのサーバコンピュータに備えるようにする。
上記実施形態における各機能をソフトウェアで実現しても良い。この場合、ソフトウェアは、フレキシブルディスクなどのコンピュータが読み出し可能な記憶媒体に記憶されていても良く、また、ソフトウェア(プログラム)単体として伝送されるものでもよい。この場合、記憶媒体に記憶されたソフトウェア(プログラム)をコンピュータが読み出したり、LANやインターネッ上のサイト(サーバ)からダウンロードしてインストールすることにより、各実施形態における処理が可能になる。
【0021】
つまり、本発明におけるソフトウェア(プログラム)は、コンピュータと独立した記憶媒体に記憶されているものだけに限らず、LANやインターネットなどの伝送媒体を介して流通されるものも含まれる。
なお、記憶媒体としては、磁気ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVDなど)、光磁気ディスク(MOなど)、半導体メモリなど、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式はいずれの形態であっても良い。また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフトなどのMW(ミドルウェア)などが本実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0022】
さらに、記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネットなどにより伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。また、記憶媒体は一つに限らず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も本発明における記録媒体に含まれ、媒体構成はいずれの構成であっても良い。
なお、コンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するものであって、パソコンなどの一つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステムなどのいずれの構成であっても良い。
また、コンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコンなども含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、システムの動作状況を監視中に異変があると、それをトリガとして知識ベースの情報を基に電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出し、判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するので、通知を受けた時点で対処できるようになり電子原本の見読性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一つの実施の形態の電子公文書管理システムの構成を示す図。
【図2】図1の電子公文書管理システムの機能構成を示す図。
【図3】図1の電子公文書管理システムの知識ベース登録動作を示す図。
【図4】図1の電子公文書管理システムの障害対策通知動作を示す図。
【符号の説明】
1…一般の申請利用者のコンピュータ、2…インターネット、3a,3b…ファイヤウォール装置、4…申請・閲覧サーバ、5…HP検索サーバ、6…障害検知・解析サーバ、7…知識ベース、8…保守情報入力端末、9…原本サーバ、10…LAN/WAN。
Claims (3)
- 電子文書を保存する電子文書保存手段と、
前記電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて蓄積する知識ベースと、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出する手段と、
判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知する手段と
を具備したことを特徴とする電子文書管理システム。 - コンピュータに処理を実行させるプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
電子文書を保存する電子文書保存手段と、
前記電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて蓄積する知識ベースと、利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出する手段と、
判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知する手段
として機能させるためのプログラム。 - 電子文書保存手段に保存されている電子文書を読み出すためのハードウェア及びソフトウェアの部品情報をネットワークを通じて知識ベースに蓄積するステップと、
利用者からのネットワークを通じた障害情報、自己ネットワーク内の機器障害情報、及びネットワーク情報の異変を監視するステップと、
監視による異変をトリガとして前記知識ベースの情報を基に前記電子文書の見読性レベルを判定すると共にその見読性レベルに対する対処方法の情報を導出するステップと、
判定した見読性レベルと見読性レベルに対する対処方法の情報を該当者へ通知するステップと
を有することを特徴とする電子文書管理方法。
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