JP2004188509A - Burrless drill - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a burrless drill capable of preventing generation of burr, position deflection, and attachment of chips. <P>SOLUTION: An outer circumferential cutting blade 21 is formed roughly perpendicular to an axial line L10, and a cutting blade at an outermost circumferential part is formed to be roughly right-angled. Before a residual part of a subject workpiece is plastically deformed to be bent outward, the outermost circumferential part is punched to be cut, so that generation of burr is prevented. An inner circumferential cutting blade 21 is formed to be protruded as it approaches an axial line L10 to achieve centering effect for preventing position deflection. A cutting blade 12 is formed of the outer circumferential cutting blade 20 and the inner circumferential cutting blade 21 which are smoothly continuous with each other. A single continuous chip can be generated in a direction in which a twisted groove 13 is extended. The chip generated can thus be released through the twisted groove 13 to prevent attachment of it. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸線まわりに回転させながら被削材に挿入し、穿孔加工するために用いるドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、従来の技術のドリル1を示す正面図である。図15は、ばり4の発生メカニズムを示す断面図である。ドリル1は、先端部2の全体が尖鋭状に、つまり先端切刃角θ1が180度未満に形成されている。ドリル1を用いて、被削材3を穿孔加工すると、ドリル1を挿通する方向A下流側に、仮想線で示すばり4が発生してしまう。
【0003】
詳細に説明するとドリル1を被削材3に挿入して切削すると、図15(1)に示すように、切削されずに残っている残部6の厚みが小さくなる。さらにドリル1が挿入方向Aへ進行すると、図15(2)に示すように、残部6の中心部が局部的に、ドリル1から受ける軸線方向の荷重によって突き出されて裂け目5を生じる。さらにドリル1が挿入方向Aへ進行すると、図15(3)に示すように、ドリルの切れ刃によって残部6が切削される前に、ドリル1から受ける軸線方向の荷重を支えきれずに塑性変形して、半径方向外方に曲がり、さらにドリル1におされてばり4が生成されてしまう。
【0004】
このようなメカニズムによって、先端部における最外周部の切刃が鈍角的に、つまり半径方向内方になるにつれて突出するように傾斜する形状のドリル1では、ばり4が発生してしまう。被削材3が、たとえば航空機の胴体外表面板に用いられる構造用材である場合、この被削材3は、アルミニウムおよびその合金から成り、純度の高いアルミニウムから成るクラッド層を有している。この純度が高いアルミニウムは、延性が高く、特にばり4が発生し易い。
【0005】
図16は、他の従来の技術のドリル1aの先端部2aを示す正面図である。このドリル1aは、先端部2aの切刃が、外周側領域S1oは、切刃角θ1aが180度を超える角度に、換言すれば、軸線に対して半径方向内方に向かうにつれて没入するように傾斜して形成され、内方側領域S1inは、尖鋭状に外周側領域S1oの最外周部よりも突出して形成されている。外周側領域S1oと内周側領域S1inとは、屈曲して連なっている。このドリル1aは、先端部2aの最外周部の切刃を鋭角的に形成することによって、図15に関連して述べた残部が塑性変形する前に最外周側から切削することによってばりの発生を防止している(たとえば特許文献1および2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−177421
【特許文献2】
特開平8−300209
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図16に示すドリル1aは、ばりの発生を防止することはできるが、外周側領域S1oの切刃角θ1aを180度を超える角度にすることによって、内周側領域S1inの突出量ΔH1が小さくなり、求心性が低下して位置ずれを生じてしまう。これに対して、内方側領域を大きくして突出量ΔH1を大きくすることが容易に考えられるが、これでは外周側領域におけるばり防止効果が低下し、ばりの発生を防止できなくなってしまう。
【0008】
また切り屑は、先端部の切刃に垂直な方向に切り屑が発生するので、ドリル1aでは、先端部2aの切刃形状に起因して、切り屑の発生方向が、切り屑を逃がすためのねじれ溝9が延びる方向とは異なってしまう。このように切り屑が、ねじれ溝9が延びる方向とは異なる方向へ発生すると、切り屑がドリル1aに絡み付いてしまい、刃先先端部に切り屑がフタ状に溶着しやすい。したがって切り屑の除去を含めたメンテナンスに手間を要する。このようなドリル1aでは、機械制御による自動穿孔作業には用いることができない。
【0009】
本発明の目的は、ばりの発生、位置ずれおよび切り屑の絡み付きを防止することができるドリルを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、先端部における切刃が、外周側領域は、軸線に略垂直に形成され、外周側領域の内方の内周側領域は、軸線に近づくにつれて突出して形成され、外周側領域から内周側領域にわたって滑らかに連なって形成されることを特徴とするバリレスドリルである。
【0011】
本発明に従えば、外周側領域の切刃は、軸線に略垂直に、換言すれば切刃角が約180度に形成され、最外周部の切刃が略直角的に形成される。したがって被削材の残部が塑性変形して外方に曲がる前に、最外周部を打ち抜くようにして切削し、ばりの発生を防止することができる。また内周側領域の切刃は、軸線に近づくにつれて突出し、軸線上の一点が尖鋭状に突出するように形成され、しかも外周側領域の切刃角が約180度であるので、内周側領域を大きくすることなく、外周側領域からの突出量を大きくすることができる。したがって外周側領域として、ばり発生防止効果を達成できる領域を確保し、かつ求心性を得て位置ずれを防止することができる。さらに切刃は、外周側領域から内周側領域にわたって滑らかに連なって形成され、外周領域から内周領域にわたって1つに連なって切り屑が発生する。この切り屑は、外周領域から内周領域にわたって連なることによって、切り屑を逃がすためのねじれ溝の延びる方向に発生する。したがって発生する切り屑がねじれ溝を介して逃がされ、絡み付いてしまうことが防がれる。このようにばりの発生、位置ずれおよび切り屑の絡み付きを防止する効果を同時に達成することができる。
【0012】
請求項2記載の本発明は、内周側領域の直径が、ドリル外径の2分の1以下であることを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、内周側領域の直径が、ドリル外径の2分の1以下であり、外周側領域を十分に確保することができる。このように軸線に略垂直な切刃部分を十分に確保することができ、ばり発生防止の効果を確実に達成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態のバリレスドリル10の先端部11を示す正面図である。図2は、バリレスドリル10を先端側から見て示す側面図である。図3は、バリレスドリル10を用いて穿孔加工される被削材35を示す断面図である。バリレスドリル(以下単に「ドリル」という場合がある)10は、延性を有する材料から成る被削材35を穿孔加工するために、特に好適に用いられるドリルである。
【0015】
被削材35は、航空機胴体の外板などを構成する板材であり、延性の高い金属材料から成る。航空機胴体の外板である場合、被削材35は、アルミニウム合金から成る基層36と、基層36に積層されるクラッド層37とを有する。さらに具体的に述べると、一般的な旅客機の航空機胴体の外板の場合、A2024−T3およびC188−T3(A2524相当)のアルミニウム合金から成る基層36に、A1230などのA1000系、つまり純アルミニウム系のクラッド層37が設けられている。被削材35の厚みT35は、たとえば5mmであり、クラッド層37の厚みT37は、全体の厚みT35の3%程度である。ドリル10は、このような純度の高いアルミニウムのクラッド層37を有するなど、延性の高い金属材料から成る被削材35の穿孔加工に、好適に用いることができる。
【0016】
また航空機胴体の外板を形成するにあたっては、多数、たとえば面積が30m程度の1枚の被削材35に対して、250〜600個程度の部品取付け用の基準孔を予め形成する必要がある。このような理由から、航空機胴体の外板を形成するにあたっては、ドリル10を自動制御によっていわば自動的に複数の透孔を穿つ穿孔装置に装着し、この穿孔装置を用いて被削材35が穿孔加工される。このようにドリル10は、穿孔装置に装着されて用いられる。
【0017】
ドリル10は、先端部11に周方向に等間隔に並ぶ、複数枚、本実施の形態では2枚の切刃12を有する。このようにドリル10は、2枚刃のドリルであって、各切刃12から後端部に向かって螺旋状に延びる2条のねじれ溝13が形成されている。
【0018】
ドリル10は、その軸線L10まわりに切刃12がねじれ溝13に臨む方向となる回転方向Cへ回転されながら後端部から先端部11に向かう方向(以下「先端方向」という)B1へ軸線L10に沿って移動され、被削材に先端部11から挿入されて、被削材を各切刃12によって切削して穿孔する。各切刃12によって切削された切り屑は、ねじれ溝13によって先端方向B1と反対の後端方向B2へ逃がされる。ねじれ溝13は、後端方向B2に向かうにつれて回転方向C1と反対方向に旋回するように形成される。
【0019】
ドリル10の先端部11における各切刃12は、軸線L10から大略的に放射状に半径方向に延びている。これら各切刃12は、外周側領域S14では、軸線L10に略垂直に形成され、外周側領域S14の内方にある内周側領域S15では、先端方向B1に向けて突出し、換言するば軸線L10に近づくにつれて先端方向B1へ向かうように形成される。このようにしてドリル10の先端部11は、中心部が軸線L10に沿って尖鋭状に突出している。また各切刃12は、外周側領域S14から内周側領域S15にわたって滑らかに連なって形成される。以下、切刃12の外周側領域S14の部分を、外周切刃20といい、切刃12の内周側領域S15の部分を、内周切刃21という。
【0020】
軸線L10を中心としてドリル10の刃部26(図4に記載)に外接する直径D14の外接仮想円筒14と、軸線L10を中心とする直径D15の区切仮想円筒15とを想定して、外接仮想円筒14と区切仮想円筒15との間の領域が外周側領域S14であり、区切仮想円筒15の内側の領域が内周側領域S15である。区切仮想円筒15の直径D15は、外接仮想円筒14の直径D14の2分の1以下、本実施の形態では2分の1である。したがって区切仮想円筒15の直径と等しい内周側領域S15の直径(同一の符号を付す)D15は、外接仮想円筒14の直径と等しいドリル外径(同一の符号を付す)D14の2分の1(D15×2=D14)である。
【0021】
外周切刃20は、軸線L10に垂直な平面に沿って形成され、軸線L10を含む平面に投影したとき直線となるように形成される。したがって外周切刃20の切刃角θ14は、約180度である。
【0022】
内周切刃21の軸線方向寸法、すなわち内周切刃21の外周切刃20からの突出量ΔH21は、被削材の材質などに基づいて決まる寸法であって、高い求心性を得て位置ずれを防止できる程度以上の寸法である。内周切刃21は、半径方向内方側の円錐部23と、半径方向外方側の円弧部24とを有する。円錐部23は、軸線L10を中心とし、先端方向Bに向かって先細となる円錐面に沿って形成され、軸線L10を含む平面に投影したとき直線となるように形成される。この円錐部23の切刃角θ15は、60度以上130度以下である。
【0023】
円弧部24は、先端方向Bとは反対方向および半径方向内方に向かって凹となる円弧を軸線L10まわりに回転させた曲面に沿って形成され、軸線L10を含む平面に投影したとき円弧となるように形成される。また円弧部24は、円錐部23に滑らかに連なるとともに、外周切刃20に滑らかに連なり、このようにして各切刃12は、外周側領域S14から内周側領域S15にわたって滑らかに連なって形成される。
【0024】
図4は、ドリル10の具体的寸法の一例を示すためにドリル10全体を示す正面図である。図5は、ドリル10の具体的寸法の一例を示すためにドリル10を先端側から示すの側面図である。図6は、ドリル10の具体的寸法の一例を示すためにドリル10の先端部11を示すの正面図である。ドリル10は、たとえばSKH56などの高速工具鋼から成り、後端部側に円筒部の柄部25を有するとともに、先端部側に切刃12が形成される刃部26を有し、柄部25で穿孔装置にチャッキングされて用いられる。ドリル10の回転速度は、たとえば9000min−1であり、送り速度つまり軸線方向の移動速度は、たとえば320mm/分である。
【0025】
たとえば被削材が前述のように主としてアルミニウムから成る航空機胴体を形成するための板材であり、2.5mmφの透孔を穿つためのドリル10である場合、ドリル外径D14が2.5mmφであって、後端から外周刃先20までの軸線方向寸法W10は、約62mmであり、柄部25の軸線方向寸法W25が30mmであり、刃部26の軸線方向寸法W26は、約31mmであり、ねじれ溝13の軸線方向寸法W13は、約30mmである。また外周切刃20の切刃角θ14は、約180度、たとえば178度以上182度以下であり、円錐部23の切刃角θ15は、約90度である。さらに内周切刃21の突出量ΔH21は、約0.7mmであり、円弧部24の曲率半径R24は、約1.1mmである。
【0026】
表1は、ドリルの先端部の形状の差異によるばりの有無、位置ずれおよび切り屑の絡みつきの有無を示す表である。本発明に従うドリルの効果をより明確に示すために、本実施の形態のドリル10を実施例として、比較例として3タイプの従来ドリルと比較して示す。
【0027】
【表1】

Figure 2004188509
【0028】
第1の比較例である標準タイプと呼ばれるドリルは、図14に示すような全体が先端方向へ突出するドリルである。この第1の比較例のドリルでは、位置ずれおよび切り屑の絡み付きは、その発生を防止することができるが、ばりは、その発生を防止することができない。
【0029】
第2の比較例である段付きタイプと呼ばれるドリルは、標準タイプのドリルの外周部が後端方向へ退避して段差が形成されるドリルである。この第2の比較例のドリルでは、位置ずれは、その発生を防止することができるが、切り屑の絡み付きおよびばりは、その発生を防止することができない。
【0030】
第3の比較例であるローソクタイプと呼ばれるドリルは、図16に示すような外周領域と内周領域とが屈曲して連なり、内周側領域が外周側領域に比べて先端方向へ突出するけれども、その突出量が小さいドリルである。この第3の比較例のドリルでは、ばりは、その発生を防止することができるが、位置ずれおよび切り屑の絡み付きは、その発生を防止することができない。
【0031】
実施例である本実施の形態のドリル10は、図1〜図5を参照して説明したドリルである。この実施例のドリル10では、ばり、位置ずれおよび切り屑の絡み付きは、全て、その発生を防止することができる。このように第1〜第3の比較例として示す従来のドリルでは、ばり、位置ずれおよび切り屑の絡み付き全てを防止することはできるという、優れて効果を達成することができなかったが、本実施の形態のドリル10では、この優れた効果を達成することができる。
【0032】
図7は、ドリルにおける先端角θとばり厚さとの関係を示すグラフである。横軸は、先端角θを示し、縦軸は、ばり厚さを示す。先端角θは、ドリル10における外周切刃20の切刃角θ14に相当する。ばり厚さは、ばりの根元における厚さであり、図7に示す値は一例であって、被削材の材質によって変化する。図7の線30から明らかなように、先端角θが70度から80度、90度と大きくなるにつれて、ばり厚さが大きくなり、先端角θが100度において最大ばり厚さを示し、先端角θが100度から、110度、120度、…と大きくなるにつれて、ばり厚さが小さくなり、先端角θが180度から220度の付近で、ばり厚さが最も小さくなり、先端角θが220度を超えると、再びばり厚さが大きくなる。
【0033】
このように先端角θ、つまり外周切刃20における切刃角θ14が180度から220度の範囲にあると、ばりの発生を大きく抑制することができる。つまり本実施の形態のドリル10は、ばりの発生を大きく抑制、換言すればはりの発生を防止することができる。
【0034】
図8は、ばり取りコストを示すグラフである。縦軸は、1年間に要するばり取りコストを示し、図14に示す従来ドリルおよび図1に示す本発明のドリル10に対応するばり取りコストを、棒グラフで示す。図8から明らかなように、棒30で示される従来ドリルを用いた場合のばり取りコストに比べて、棒31で示される本発明のドリル10を用いた場合のばり取りコストに比べて2分の1以下に、換言すれば、従来ドリルを用いた場合に必要であったばり取りコストの50%以上、実際には65%程度のコストΔYを削減することができる。このようにばり取りコストの点からも、ドリル10は、ばりの発生を大きく抑制できることが確認できる。
【0035】
図9は、ドリルの先端部の形状の差異による切り屑39の発生方向Cを示すドリルの正面図であって、図9では、簡略化してドリルを示す。本発明に従うドリルの効果をより明確に示すために、本実施の形態のドリル10を実施例として図9(1)に示し、比較例として3タイプの従来ドリルを図9(2)〜図9(4)に示す。また図10は、切り屑39の種類を示す斜視図である。
【0036】
図9(1)に示す実施例のドリルは、本実施の形態のドリル10である。このドリル10では、1つの切刃12によって切削された切り屑39は、外周切刃20によって切削された部分および内周切刃21によって切削された部分が1つに連なった状態で、軸線L10まわりに旋回する発生方向Cに延びるように発生する。この切り屑39の発生方向Cは、ねじれ溝13に沿う方向である。換言すれば、切り屑Cは、ねじれ溝13に沿って延びるように発生する。
【0037】
図9(2)に示す第1の比較例のドリルは、図14に示すような全体が先端方向へ突出するドリル1である。この第1の比較例のドリル1では、1つの切刃によって切削された切り屑39は、1つに連なった状態で、軸線まわりに旋回する発生方向Cに延びるように発生する。この切り屑39の発生方向Cは、ねじれ溝に沿う方向である。換言すれば、切り屑Cは、ねじれ溝に沿って延びるように発生する。
【0038】
図9(3)に示す第3の比較例のドリルは、図16に示すような外周領域と内周領域とが屈曲して連なり、内周側領域が外周側領域に比べて先端方向へ突出するけれども、その突出量が小さいドリル1aである。この第3の比較例のドリル1aでは、内周側領域の突出した部分における切り屑は微小量で無視でき、1つの切刃によって切削された切り屑39は、1つに連なった状態で、軸線に沿う発生方向Cに延びるように発生する。この切り屑39の発生方向Cは、ねじれ溝とを異なる方向である。換言すれば、切り屑Cは、ねじれ溝からずれて発生する。
【0039】
図9(4)に示す第4の比較例のドリルは、図9(3)の第3の比較例のドリルにおいて、内方側領域を大きくするとともに突出量を大きくしたドリル1bである。この第4の比較例のドリル1bでは、内周側領域および外周側領域それぞれから切り屑39が発生し、相互に分断されて、異なる発生方向Cへ発生する。外周側領域から発生する一方の切り屑39は、第3の比較例のドリル1aと同様に軸線に沿う発生方向Cに延びるように発生し、内周側領域から発生する他方の切り屑39は、第2の比較例のドリル1と同様に軸線まわりに旋回する発生方向Cに延びるように発生する。
【0040】
ドリルによる切削によって発生する切り屑39の形状に基づく分類には、図10(1)に示すような円錐らせん形、図10(2)に示すよな長ピッチ形、図10(3)に示すようなジグザク形、図10(4)に示すような針状形、図10(5)に示すような扇形および図10(6)に示すようなせん移折断形がある。切り屑39のドリル10への絡み付き防止、被削材35の加工後の品質およびドリル10の負荷の観点から、せん移折断形の切り屑39が発生することが臨まれる。円錐らせん形の切り屑39を、ねじれ溝13に沿って発生させることができれば、成長過程、換言すれば、ドリル10の後端方向B2への移動時に、ねじれ溝13の内面に接触して粉砕され、せん移折断形に変化する。したがって円錐らせん形の切り屑39を発生させることができれば、切り屑39のドリル10への絡み付きを防止し、被削材35の加工後の品質を高くし、ドリル10の負荷を小さくすることができる。
【0041】
切り屑39は、その切刃の略法線方向へ軸線からの距離に比例した速度で発生する。前記略法線方向は、切刃が直線状である場合には略垂直な方向である。したがって図9(3)のドリル1aのように軸線に垂直な切刃では、軸線に沿って切り屑39が発生し、長ピッチ形の切り屑39を発生してしまう。このような長ピッチ形の切り屑39は、ドリルに絡み付いてしまうので、連続して複数の透孔を穿つことができない。
【0042】
図9(2)のドリル1のようにねじれ溝に垂直な切刃では、ねじれ溝に沿って切り屑39が発生し、円錐らせん形となる。切り屑39としては、理想的な好ましいけれども、このドリルでは、ばりを発生させてしまう。
【0043】
また図9(4)に示すドリル1bは、ばりの発生を抑えることができ、内周側領域の切刃による切り屑39は、ねじれ溝に沿って円錐らせん形で発生するが、外周側領域の切刃による切り屑39は、図9(3)のドリル1aと同様に長ピッチ形となってしまう。つまり切刃の外周側領域と内周側領域とが屈曲しているので、半径方向で2つに分かれて切り屑39が発生してしまう。したがって一方が長ピッチ形になってしまう。
【0044】
これら比較例に対して、図9(1)に示す本実施の形態のドリル10では、切刃12を外周側領域から内周側領域にわたって滑らかに連なるように形成しているので、切り屑39が半径方向に関して1つに連なって切り屑を発生させることができる。したがって切刃12の半径方向の略中心位置における法線方向に延びるような発生方向Cへ切り屑39を発生させることができる。このように、ばりの発生を抑えるために切刃角を180度にした外周切刃20と、求心性を高めるための内周切刃21とが、滑らかに連なる形状とすることによって、ねじれ溝13に沿って円錐らせん形の切り屑39を発生させ、理想的な好ましい切り屑39を発生させることができる。
【0045】
本実施の形態のドリル10によれば、外周切刃20は、軸線L10に略垂直に、換言すれば切刃角が約180度に形成され、最外周部の切刃が略直角的に形成される。したがって被削材35に穿孔加工するとき、被削材35における切削されずに残る残部が塑性変形して外方に曲がる前に、最外周部を打ち抜くようにして切削し、ばりの発生を防止することができる。
【0046】
また内周切刃21は、軸線L10に近づくにつれて突出し、ドリル10が軸線L10上の一点で尖鋭状に突出するように形成される。しかも外周切刃の切刃角θ14が約180度であるので、内周側領域S15を大きくすることなく、外周切刃20からの突出量ΔH21を大きくすることができる。したがって外周切刃20が、ばり発生防止効果を達成できる十分な領域を外周側領域S14として確保し、かつ内周切刃21によって、求心性を得て位置ずれを防止することができる。
【0047】
さらに切刃12は、外周側領域から内周側領域にわたって滑らかに連なって形成され、外周領域から内周領域にわたって1つに連なって切り屑39を発生させることができる。この切り屑39は、外周領域から内周領域にわたって連なることによって、切り屑39を逃がすためのねじれ溝13の延びる方向に発生する。したがって発生する切り屑39が、円錐らせん形となり、せん移折断形に変化しながら、ねじれ溝13を介して逃がされ、絡み付いてしまうことが防がれる。
【0048】
このようにドリル10は、ばりの発生、位置ずれおよび切り屑の絡み付きを防止する効果を同時に達成することができる。したがって航空機胴体の外板などの形成するための延性の高い材料から成る被削材35に対して、ばりを発生させることなく穿孔加工することができる。また切り屑39の絡み付きが防がれるので、穿孔装置を用いて連続的に、複数の透孔を形成することができる。
【0049】
また内周側領域S15の直径が、ドリル外径の2分の1以下であり、外周側領域S14を十分に確保することができる。このように軸線L10に略垂直な外周切刃21を十分に確保することができ、ばり発生防止の効果を確実に達成することができる。
【0050】
また内周切刃21の円錐部23における切刃角θ15が60度以上130度以下程度に設定されるので、前述のような理想的な切り屑39の発生、高い耐久性および求心性を確実に達成することができる。円錐部21の切刃角θ15が60度未満である場合には、内周切刃21による切り屑の発生が少なくなり、長ピッチ形の切り屑になってしまうおそれがあり、また切り屑が発生しなければ、内周切刃21の摩損が激しくなり、耐久性が低下してしまう。また円錐部21の切刃角θ15が130度を超えると、求心性が低下し、位置ずれを生じてしまうおそれがある。このような不具合を確実に防ぐことができる。
【0051】
図11は、ドリル10の具体的寸法の他の例を示すためにドリル10全体を示す正面図である。図12は、ドリル10の具体的寸法の他の例を示すためにドリル10を先端側から示すの側面図である。図13は、ドリル10の具体的寸法の他の例を示すためにドリル10の先端部11を示すの正面図である。この他の例のドリル10は、たとえばSKH56などの高速工具鋼から成り、後端部側に円筒部の柄部25を有するとともに、先端部側に切刃12が形成される刃部26を有し、柄部25で穿孔装置にチャッキングされて用いられる。ドリル10の回転速度は、たとえば9000min−1であり、送り速度つまり軸線方向の移動速度は、たとえば320mm/分である。
【0052】
たとえば被削材が前述のように主としてアルミニウムから成る航空機胴体を形成するための板材あり、3.3mmφの透孔を穿つためのドリル10である場合、ドリル外径D14が3.3mmφであって、後端から外周刃先20までの軸線方向寸法W10は、約68mmであり、柄部25の軸線方向寸法W25が約30mmであり、刃部26の軸線方向寸法W26は、約37mmであり、ねじれ溝13の軸線方向寸法W13は、約36mmである。また外周切刃20の切刃角θ14は、約180度、たとえば178以上182以下であり、円錐部23の切刃角θ15は、約90度である。さらに内周切刃21の突出量ΔH21は、約0.8mmであり、円弧部24の曲率半径R24は、約1.3mmである。このような寸法であって、図4〜図6で説明した寸法のドリル10と同様の効果を達成することができる。
【0053】
上述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえば、航空機胴体の外板以外の構造部材を形成するために穿孔加工する目的で、本発明のドリルを用いても良い。またアルミニウム以外の材料、たとえばマグネシウムなどでもよい。また周方向に設ける切刃の枚数は、1枚および3枚以上であってもよい。また先端部11から後端側に退避した位置に、皿取りするための切刃が設けられるドリルに実施するようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、外周側領域の切刃の切刃角が約180度に形成され、ばりの発生を防止することができる。また内周側領域の切刃が、軸線に近づくにつれて突出して形成され、求心性を得て位置ずれを防止することができる。さらに切刃は、外周側領域から内周側領域にわたって滑らかに連なって形成され、外周領域から内周領域にわたって連なった切り屑を、ねじれ溝の延びる方向に発生させることができ、切り屑が絡み付いてしまうことを防ぐことができる。このようにばりの発生、位置ずれおよび切り屑の絡み付きを防止する効果を同時に達成することができる。
【0055】
請求項2記載の本発明によれば、外周側領域を十分に確保することができ、ばり発生防止の効果を確実に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のバリレスドリル10の先端部11を示す正面図である。
【図2】バリレスドリル10を先端側から見て示す側面図である。
【図3】バリレスドリル10を用いて穿孔加工される被削材35を示す断面図である。
【図4】ドリル10の具体的寸法の一例を示すためにドリル10全体を示す正面図である。
【図5】ドリル10の具体的寸法の一例を示すためにドリル10を先端側から示す側面図である。
【図6】ドリル10の具体的寸法の一例を示すためにドリル10の先端部11を示す正面図である。
【図7】ドリルにおける先端角θとばり厚さとの関係を示すグラフである。
【図8】ばり取りコストを示すグラフである。
【図9】ドリルの先端部の形状の差異による切り屑39の発生方向Cを示すドリルの正面図である。
【図10】切り屑の種類を示す斜視図である。
【図11】ドリル10の具体的寸法の他の例を示すためにドリル10全体を示す正面図である。
【図12】ドリル10の具体的寸法の他の例を示すためにドリル10を先端側から示す側面図である。
【図13】ドリル10の具体的寸法の他の例を示すためにドリル10の先端部11を示す正面図である。
【図14】従来の技術のドリル1を示す正面図である。
【図15】ばり4の発生メカニズムを示す断面図である。
【図16】他の従来の技術のドリル1aの先端部2aを示す正面図である。
【符号の説明】
10 バリレスドリル
11 先端部
12 切刃
13 ねじれ溝
20 外周切刃
21 内周切刃
23 円錐部
24 円弧部
L10 軸線
S14 外周領域
S15 内周領域
θ14,θ15 切刃角[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a drill that is inserted into a work material while being rotated about an axis and used for drilling.
[0002]
[Prior art]
FIG. 14 is a front view showing a conventional drill 1. FIG. 15 is a cross-sectional view illustrating a mechanism of generating the burrs 4. The drill 1 is formed so that the entire tip 2 is sharp, that is, the tip cutting angle θ1 is less than 180 degrees. When the work material 3 is drilled using the drill 1, burrs 4 indicated by virtual lines are generated downstream in the direction A in which the drill 1 is inserted.
[0003]
More specifically, when the drill 1 is inserted into the work material 3 and cut, as shown in FIG. 15A, the thickness of the remaining portion 6 that remains without being cut is reduced. When the drill 1 further advances in the insertion direction A, as shown in FIG. 15 (2), the central portion of the remaining portion 6 is locally protruded by the axial load received from the drill 1, and a tear 5 is generated. When the drill 1 further advances in the insertion direction A, as shown in FIG. 15 (3), before the remaining portion 6 is cut by the cutting edge of the drill, it cannot support the axial load received from the drill 1 and undergoes plastic deformation. Then, it is bent outward in the radial direction, and furthermore, the burrs 4 are generated by the drill 1.
[0004]
With such a mechanism, burrs 4 are generated in the drill 1 in which the cutting edge of the outermost peripheral portion at the distal end is inclined so as to protrude at an obtuse angle, that is, as it goes inward in the radial direction. When the work material 3 is a structural material used for, for example, an aircraft fuselage outer surface plate, the work material 3 is made of aluminum and its alloy, and has a clad layer made of high-purity aluminum. This high-purity aluminum has high ductility, and burrs 4 are particularly likely to occur.
[0005]
FIG. 16 is a front view showing a distal end portion 2a of another conventional drill 1a. In the drill 1a, the cutting edge of the distal end portion 2a is set so that the outer peripheral side region S1o is immersed in the radially inward direction with respect to the axis, in other words, the cutting edge angle θ1a is more than 180 degrees. The inner region S1in is formed to be inclined, and is formed to protrude sharply from the outermost peripheral portion of the outer peripheral region S1o. The outer peripheral area S1o and the inner peripheral area S1in are bent and connected. In the drill 1a, the cutting edge at the outermost periphery of the tip 2a is formed at an acute angle, so that burrs are generated by cutting from the outermost periphery before the remaining portion described in connection with FIG. 15 undergoes plastic deformation. (See, for example, Patent Documents 1 and 2).
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-5-177421
[Patent Document 2]
JP-A-8-300209
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Although the drill 1a shown in FIG. 16 can prevent the generation of burrs, by setting the cutting edge angle θ1a of the outer peripheral region S1o to an angle exceeding 180 degrees, the protrusion amount ΔH1 of the inner peripheral region S1in is reduced. As a result, the centripetality is reduced and a position shift occurs. On the other hand, it is easily conceivable that the protrusion amount ΔH1 is increased by increasing the inner area, but this will reduce the burr prevention effect in the outer circumference area, making it impossible to prevent burr.
[0008]
Since the chips are generated in the direction perpendicular to the cutting edge at the tip, the direction in which the chips are generated in the drill 1a depends on the shape of the cutting edge at the tip 2a. Is different from the direction in which the twist groove 9 extends. When the chips are generated in a direction different from the direction in which the twist groove 9 extends, the chips are entangled with the drill 1a, and the chips are easily welded to the tip of the cutting edge in a lid shape. Therefore, maintenance including removal of chips is troublesome. Such a drill 1a cannot be used for automatic drilling work by machine control.
[0009]
An object of the present invention is to provide a drill capable of preventing generation of burrs, displacement and entanglement of chips.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, the cutting edge at the distal end portion is formed so that the outer peripheral region is formed substantially perpendicular to the axis, and the inner peripheral region inside the outer peripheral region protrudes toward the axis. And a burrless drill formed smoothly and continuously from the outer peripheral region to the inner peripheral region.
[0011]
According to the present invention, the cutting edge in the outer peripheral side region is formed substantially perpendicular to the axis, in other words, the cutting edge angle is formed at about 180 degrees, and the outermost peripheral cutting edge is formed substantially perpendicularly. Therefore, before the remaining portion of the work material is plastically deformed and bent outward, the outermost peripheral portion is cut so as to be punched out, thereby preventing generation of burrs. In addition, the cutting edge in the inner peripheral region protrudes as approaching the axis, and one point on the axis is formed to protrude sharply, and the cutting edge angle in the outer peripheral region is about 180 degrees. The amount of protrusion from the outer peripheral side area can be increased without increasing the area. Therefore, it is possible to secure a region capable of achieving the effect of preventing the occurrence of burrs as the outer peripheral region, and obtain centripetality to prevent displacement. Further, the cutting blades are smoothly formed continuously from the outer peripheral region to the inner peripheral region, and chips are continuously formed from the outer peripheral region to the inner peripheral region to generate chips. The chips are generated in the direction in which the torsion groove extends to allow the chips to escape, by being continuous from the outer peripheral region to the inner peripheral region. Therefore, the generated chips are escaped through the twist groove and are prevented from being entangled. In this way, the effects of preventing the generation of burrs, displacement, and entanglement of chips can be simultaneously achieved.
[0012]
According to a second aspect of the present invention, the diameter of the inner peripheral region is equal to or less than half the outer diameter of the drill.
[0013]
According to the present invention, the diameter of the inner peripheral region is equal to or less than half of the outer diameter of the drill, and the outer peripheral region can be sufficiently secured. As described above, the cutting edge portion substantially perpendicular to the axis can be sufficiently secured, and the effect of preventing burrs can be reliably achieved.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is a front view showing a tip 11 of a burrless drill 10 according to one embodiment of the present invention. FIG. 2 is a side view showing the burrless drill 10 as viewed from the tip side. FIG. 3 is a cross-sectional view showing a work 35 to be drilled using the burr-less drill 10. A burr-less drill (hereinafter sometimes simply referred to as a “drill”) 10 is a drill that is particularly preferably used for boring a work 35 made of a ductile material.
[0015]
The work material 35 is a plate material constituting an outer plate of an aircraft fuselage or the like, and is made of a highly ductile metal material. In the case of an outer plate of an aircraft fuselage, the work material 35 has a base layer 36 made of an aluminum alloy and a clad layer 37 laminated on the base layer 36. More specifically, in the case of a skin of an aircraft fuselage of a general passenger aircraft, a base layer 36 made of an aluminum alloy of A2024-T3 and C188-T3 (corresponding to A2524) is provided with an A1000 series such as A1230, that is, a pure aluminum series. Is provided. The thickness T35 of the work material 35 is, for example, 5 mm, and the thickness T37 of the cladding layer 37 is about 3% of the entire thickness T35. The drill 10 can be suitably used for drilling a work material 35 made of a highly ductile metal material such as having the high-purity aluminum clad layer 37.
[0016]
In forming the outer panel of the aircraft fuselage, a large number, for example, an area of 30 m 2 It is necessary to previously form about 250 to 600 parts mounting reference holes for one piece of the work material 35. For this reason, when forming the outer skin of the aircraft fuselage, the drill 10 is mounted on a drilling device that automatically drills a plurality of through holes by automatic control, so that the work material 35 is formed using the drilling device. Perforated. Thus, the drill 10 is used by being mounted on a drilling device.
[0017]
The drill 10 has a plurality of cutting edges 12 arranged in the circumferential direction at equal intervals in the distal end portion 11, in this embodiment, two cutting edges 12. As described above, the drill 10 is a two-flute drill, in which two twist grooves 13 spirally extending from each cutting edge 12 toward the rear end are formed.
[0018]
The drill 10 rotates in the rotation direction C in which the cutting edge 12 faces the torsion groove 13 around the axis L10 while moving from the rear end toward the front end 11 (hereinafter referred to as “front end direction”) B1. The cutting material is inserted into the work material from the front end portion 11, and the work material is cut by the respective cutting blades 12 to pierce the work material. Chips cut by each cutting edge 12 are released by the twist groove 13 in a rear end direction B2 opposite to the front end direction B1. The torsion groove 13 is formed so as to turn in the direction opposite to the rotation direction C1 toward the rear end direction B2.
[0019]
Each cutting edge 12 at the tip 11 of the drill 10 extends in a radial direction substantially radially from the axis L10. Each of these cutting blades 12 is formed substantially perpendicular to the axis L10 in the outer peripheral area S14, and protrudes in the distal direction B1 in the inner peripheral area S15 inside the outer peripheral area S14. It is formed so as to approach the tip direction B1 as it approaches L10. In this way, the center of the tip portion 11 of the drill 10 projects sharply along the axis L10. Each cutting edge 12 is formed smoothly and continuously from the outer peripheral area S14 to the inner peripheral area S15. Hereinafter, the portion of the outer peripheral region S14 of the cutting blade 12 is referred to as an outer peripheral cutting edge 20, and the portion of the inner peripheral region S15 of the cutting blade 12 is referred to as an inner peripheral cutting blade 21.
[0020]
Assuming a circumscribed imaginary cylinder 14 having a diameter D14 circumscribing the blade portion 26 (shown in FIG. 4) of the drill 10 about the axis L10, and a imaginary circumscribed cylinder 15 having a diameter D15 centered on the axis L10. The area between the cylinder 14 and the virtual cylinder 15 is an outer peripheral area S14, and the area inside the virtual virtual cylinder 15 is an inner area S15. The diameter D15 of the partition virtual cylinder 15 is equal to or less than half of the diameter D14 of the circumscribed virtual cylinder 14, and is half in the present embodiment. Therefore, the diameter D15 of the inner peripheral side region S15 equal to the diameter of the partition virtual cylinder 15 (with the same reference numeral) D15 is one half of the drill outer diameter D14 (with the same reference numeral) equal to the diameter of the circumscribed virtual cylinder 14. (D15 × 2 = D14).
[0021]
The outer peripheral cutting edge 20 is formed along a plane perpendicular to the axis L10, and is formed to be a straight line when projected on a plane including the axis L10. Therefore, the cutting edge angle θ14 of the outer peripheral cutting edge 20 is about 180 degrees.
[0022]
The axial dimension of the inner peripheral cutting edge 21, that is, the amount of protrusion ΔH21 of the inner peripheral cutting edge 21 from the outer peripheral cutting edge 20 is a dimension determined based on the material of the work material and the like. The dimension is larger than the extent that can prevent displacement. The inner peripheral cutting edge 21 has a conical portion 23 on the radially inner side and an arc portion 24 on the radially outer side. The conical portion 23 is formed along a conical surface tapering toward the distal direction B with the axis L10 as a center, and is formed to be a straight line when projected on a plane including the axis L10. The cutting edge angle θ15 of the conical portion 23 is not less than 60 degrees and not more than 130 degrees.
[0023]
The circular arc portion 24 is formed along a curved surface obtained by rotating a circular arc concave inward in the direction opposite to the distal end direction B and inward in the radial direction around the axis L10, and forms an arc when projected onto a plane including the axis L10. It is formed so that it becomes. Further, the arc portion 24 is smoothly connected to the conical portion 23 and is also smoothly connected to the outer peripheral cutting edge 20. In this way, each cutting edge 12 is formed to be smoothly connected from the outer peripheral region S14 to the inner peripheral region S15. Is done.
[0024]
FIG. 4 is a front view showing the entire drill 10 to show an example of specific dimensions of the drill 10. FIG. 5 is a side view showing the drill 10 from the tip side to show an example of specific dimensions of the drill 10. FIG. 6 is a front view showing the tip portion 11 of the drill 10 to show an example of specific dimensions of the drill 10. The drill 10 is made of, for example, high-speed tool steel such as SKH56, has a shank 25 of a cylindrical portion on the rear end side, and has a blade portion 26 on which the cutting blade 12 is formed on the tip end side. Is used by being chucked by a punching device. The rotation speed of the drill 10 is, for example, 9000 min. -1 The feed speed, that is, the moving speed in the axial direction is, for example, 320 mm / min.
[0025]
For example, when the work material is a plate material for forming an aircraft fuselage mainly made of aluminum as described above, and the drill 10 is for drilling a 2.5 mmφ through hole, the drill outer diameter D14 is 2.5 mmφ. The axial dimension W10 from the rear end to the outer peripheral cutting edge 20 is about 62 mm, the axial dimension W25 of the handle 25 is 30 mm, the axial dimension W26 of the blade 26 is about 31 mm, and the twist The axial dimension W13 of the groove 13 is about 30 mm. Further, the cutting edge angle θ14 of the outer peripheral cutting edge 20 is about 180 degrees, for example, not less than 178 degrees and not more than 182 degrees, and the cutting angle θ15 of the conical portion 23 is about 90 degrees. Further, the protrusion amount ΔH21 of the inner peripheral cutting edge 21 is about 0.7 mm, and the radius of curvature R24 of the arc portion 24 is about 1.1 mm.
[0026]
Table 1 is a table showing the presence or absence of burrs, the displacement, and the presence or absence of entanglement of chips due to differences in the shape of the tip of the drill. In order to more clearly show the effect of the drill according to the present invention, the drill 10 of the present embodiment is shown as an example and compared with three types of conventional drills as a comparative example.
[0027]
[Table 1]
Figure 2004188509
[0028]
A drill called a standard type, which is a first comparative example, is a drill as shown in FIG. In the drill according to the first comparative example, misalignment and entanglement of chips can be prevented from occurring, but burrs cannot be prevented from occurring.
[0029]
A drill called a stepped type as a second comparative example is a drill in which an outer peripheral portion of a standard type drill is retracted toward a rear end to form a step. In the drill of the second comparative example, the displacement can be prevented from occurring, but the entanglement and burrs of the chips cannot be prevented from occurring.
[0030]
In a drill called a candle type as a third comparative example, an outer peripheral region and an inner peripheral region as shown in FIG. 16 are bent and connected, and an inner peripheral region protrudes in a distal direction as compared with an outer peripheral region. , A drill having a small protrusion amount. In the drill of the third comparative example, burrs can be prevented from occurring, but displacement and entanglement of chips cannot be prevented from occurring.
[0031]
The drill 10 according to the present embodiment, which is an example, is the drill described with reference to FIGS. 1 to 5. In the drill 10 of this embodiment, burrs, misalignment, and entanglement of chips can all be prevented from occurring. As described above, in the conventional drills shown as the first to third comparative examples, it was not possible to achieve an excellent effect of preventing all burrs, misalignment, and entanglement of chips. The drill 10 according to the embodiment can achieve this excellent effect.
[0032]
FIG. 7 is a graph showing the relationship between the tip angle θ and the flash thickness in a drill. The horizontal axis indicates the tip angle θ, and the vertical axis indicates the flash thickness. The tip angle θ corresponds to the cutting edge angle θ14 of the outer peripheral cutting edge 20 of the drill 10. The flash thickness is the thickness at the base of the flash, and the value shown in FIG. 7 is an example, and changes depending on the material of the work material. As is clear from the line 30 in FIG. 7, as the tip angle θ increases from 70 degrees to 80 degrees and 90 degrees, the flash thickness increases, and when the tip angle θ is 100 degrees, the maximum flash thickness is shown. As the angle θ increases from 100 degrees to 110 degrees, 120 degrees,..., The flash thickness decreases, and when the tip angle θ is around 180 degrees to 220 degrees, the flash thickness becomes the smallest, and the tip angle θ Exceeds 220 degrees, the burr thickness increases again.
[0033]
As described above, when the tip angle θ, that is, the cutting edge angle θ14 of the outer peripheral cutting edge 20 is in the range of 180 degrees to 220 degrees, the generation of burrs can be largely suppressed. That is, the drill 10 of the present embodiment can greatly suppress the generation of burrs, in other words, can prevent the generation of burrs.
[0034]
FIG. 8 is a graph showing the deburring cost. The vertical axis represents the deburring cost required for one year, and the bar graph shows the deburring cost corresponding to the conventional drill shown in FIG. 14 and the drill 10 of the present invention shown in FIG. As is clear from FIG. 8, the deburring cost when using the conventional drill shown by the bar 30 is two minutes longer than the deburring cost when using the drill 10 of the present invention shown by the bar 31. In other words, it is possible to reduce the cost ΔY of 50% or more of the deburring cost required when using a conventional drill, and in fact, about 65%. Thus, it can be confirmed from the point of deburring cost that the drill 10 can significantly suppress the generation of burrs.
[0035]
FIG. 9 is a front view of the drill showing the generation direction C of the chips 39 due to the difference in the shape of the tip of the drill. FIG. 9 shows the drill in a simplified manner. In order to more clearly show the effects of the drill according to the present invention, the drill 10 of the present embodiment is shown in FIG. 9 (1) as an example, and three types of conventional drills are shown in FIGS. 9 (2) to 9 as comparative examples. This is shown in (4). FIG. 10 is a perspective view showing types of the chips 39.
[0036]
The drill of the example shown in FIG. 9A is the drill 10 of the present embodiment. In the drill 10, the chip 39 cut by one cutting edge 12 has an axis L <b> 10 in a state where a portion cut by the outer cutting edge 20 and a portion cut by the inner cutting edge 21 are connected to one. It is generated so as to extend in the generation direction C that turns around. The generation direction C of the chips 39 is a direction along the twist groove 13. In other words, the chips C are generated so as to extend along the twist groove 13.
[0037]
The drill of the first comparative example shown in FIG. 9 (2) is a drill 1 as shown in FIG. In the drill 1 of the first comparative example, the chips 39 cut by one cutting edge are generated so as to extend in the generation direction C that turns around the axis in a state of being connected to one. The generation direction C of the chips 39 is a direction along the twist groove. In other words, the chips C are generated so as to extend along the twist groove.
[0038]
In the drill of the third comparative example shown in FIG. 9C, the outer peripheral region and the inner peripheral region are bent and connected as shown in FIG. However, the drill 1a has a small amount of protrusion. In the drill 1a of the third comparative example, the chips in the protruding portion of the inner peripheral region can be neglected in a very small amount, and the chips 39 cut by one cutting edge are connected to one, It is generated so as to extend in the generation direction C along the axis. The direction C in which the chips 39 are generated is a direction different from the twist groove. In other words, the chips C are generated while being shifted from the twist groove.
[0039]
The drill of the fourth comparative example shown in FIG. 9D is a drill 1b in which the inner side area is increased and the protrusion amount is increased in the drill of the third comparative example of FIG. In the drill 1b of the fourth comparative example, chips 39 are generated from each of the inner peripheral region and the outer peripheral region, are separated from each other, and are generated in different generation directions C. One chip 39 generated from the outer peripheral region is generated so as to extend in the generation direction C along the axis similarly to the drill 1a of the third comparative example, and the other chip 39 generated from the inner peripheral region is Are generated so as to extend in the generation direction C which turns around the axis, similarly to the drill 1 of the second comparative example.
[0040]
The classification based on the shape of the chips 39 generated by cutting with a drill includes a conical spiral shape as shown in FIG. 10 (1), a long pitch shape as shown in FIG. 10 (2), and FIG. 10 (3). Such a zigzag shape, a needle shape as shown in FIG. 10 (4), a fan shape as shown in FIG. 10 (5), and a cut and cut shape as shown in FIG. 10 (6). From the viewpoint of preventing the swarf 39 from becoming entangled with the drill 10, the quality of the work material 35 after processing, and the load of the drill 10, it is expected that the swarf-shaped chip 39 is generated. If the conical helical chips 39 can be generated along the torsion grooves 13, they will come into contact with the inner surface of the torsion grooves 13 during the growth process, in other words, during the movement of the drill 10 in the rear end direction B <b> 2. Then, it changes to a bent and broken shape. Therefore, if the conical spiral-shaped chip 39 can be generated, it is possible to prevent the chip 39 from being entangled with the drill 10, increase the quality of the workpiece 35 after processing, and reduce the load on the drill 10. it can.
[0041]
The chips 39 are generated in a direction substantially normal to the cutting edge at a speed proportional to the distance from the axis. The substantially normal direction is a substantially perpendicular direction when the cutting edge is straight. Therefore, with a cutting edge perpendicular to the axis, such as the drill 1a in FIG. 9C, chips 39 are generated along the axis, and long pitch-shaped chips 39 are generated. Such long-pitch-shaped chips 39 are entangled with the drill, so that a plurality of through holes cannot be continuously drilled.
[0042]
With a cutting edge perpendicular to the twist groove as in the drill 1 of FIG. 9 (2), chips 39 are generated along the twist groove, forming a conical spiral shape. Although it is ideally desirable as the chip 39, this drill generates burrs.
[0043]
Further, the drill 1b shown in FIG. 9 (4) can suppress the generation of burrs, and the chips 39 generated by the cutting blades in the inner peripheral area are generated in a conical spiral shape along the torsion groove, but in the outer peripheral area. The chips 39 formed by the cutting blade will have a long pitch as in the case of the drill 1a in FIG. 9 (3). That is, since the outer peripheral region and the inner peripheral region of the cutting edge are bent, the cutting 39 is generated in two parts in the radial direction. Therefore, one of them becomes a long pitch type.
[0044]
In contrast to these comparative examples, in the drill 10 according to the present embodiment shown in FIG. 9A, the cutting edges 12 are formed so as to be smoothly connected from the outer peripheral region to the inner peripheral region. Can be connected to one another in the radial direction to generate chips. Therefore, the chips 39 can be generated in the generation direction C which extends in the normal direction at a substantially central position in the radial direction of the cutting blade 12. As described above, by forming the outer peripheral cutting edge 20 having a cutting edge angle of 180 degrees in order to suppress the generation of burrs and the inner peripheral cutting edge 21 for increasing centripetality into a smoothly connected shape, the twist groove is formed. A conical spiral chip 39 can be generated along 13 and an ideal and preferable chip 39 can be generated.
[0045]
According to the drill 10 of the present embodiment, the outer peripheral cutting edge 20 is formed substantially perpendicular to the axis L10, in other words, the cutting edge angle is formed at about 180 degrees, and the outermost peripheral cutting edge is formed at a substantially right angle. Is done. Therefore, when the work material 35 is drilled, the outermost peripheral portion is cut out by punching before the remaining portion of the work material 35 that is not cut remains without being plastically deformed and bent outward, thereby preventing burrs. can do.
[0046]
The inner peripheral cutting edge 21 protrudes as it approaches the axis L10, and the drill 10 is formed so as to protrude sharply at one point on the axis L10. Moreover, since the cutting edge angle θ14 of the outer cutting edge is about 180 degrees, the amount of protrusion ΔH21 from the outer cutting edge 20 can be increased without increasing the inner peripheral region S15. Therefore, a sufficient area where the outer peripheral cutting edge 20 can achieve the burring prevention effect can be secured as the outer peripheral side area S14, and the inner peripheral cutting edge 21 can obtain centripetality and prevent displacement.
[0047]
Further, the cutting blades 12 are smoothly formed continuously from the outer peripheral region to the inner peripheral region, and can generate the chips 39 continuously from the outer peripheral region to the inner peripheral region. The chips 39 extend from the outer peripheral region to the inner peripheral region, and are generated in the direction in which the twist groove 13 for releasing the chips 39 extends. Therefore, the generated chips 39 are prevented from being entangled with the conical helical shape while being changed to the helical transfer / cutting shape through the torsion groove 13 and being entangled.
[0048]
In this way, the drill 10 can simultaneously achieve the effects of preventing the generation of burrs, displacement, and entanglement of chips. Therefore, it is possible to perform a drilling process on a work material 35 made of a highly ductile material for forming an outer plate of an aircraft fuselage without generating burrs. Further, since the entanglement of the chips 39 is prevented, a plurality of through holes can be continuously formed by using a punching device.
[0049]
In addition, the diameter of the inner peripheral region S15 is equal to or less than half the outer diameter of the drill, and the outer peripheral region S14 can be sufficiently secured. Thus, the outer peripheral cutting edge 21 substantially perpendicular to the axis L10 can be sufficiently secured, and the effect of preventing the occurrence of burrs can be reliably achieved.
[0050]
In addition, since the cutting edge angle θ15 of the conical portion 23 of the inner peripheral cutting edge 21 is set to be about 60 degrees or more and about 130 degrees or less, the generation of the ideal chips 39, high durability and centripetality as described above are ensured. Can be achieved. If the cutting edge angle θ15 of the conical portion 21 is less than 60 degrees, the generation of chips by the inner peripheral cutting edge 21 is reduced, and there is a possibility that the chips become long pitch type chips, and the chips are If it does not occur, the inner peripheral cutting edge 21 will be greatly worn and the durability will be reduced. If the cutting edge angle θ15 of the conical portion 21 exceeds 130 degrees, the centripetality is reduced, and there is a possibility that a positional shift may occur. Such a defect can be reliably prevented.
[0051]
FIG. 11 is a front view showing the entire drill 10 to show another example of the specific dimensions of the drill 10. FIG. 12 is a side view showing the drill 10 from the tip side to show another example of the specific dimensions of the drill 10. FIG. 13 is a front view showing the tip portion 11 of the drill 10 to show another example of the specific dimensions of the drill 10. The drill 10 of another example is made of high-speed tool steel such as SKH56, has a cylindrical handle 25 on the rear end side, and has a blade portion 26 on which the cutting edge 12 is formed on the front end side. Then, the handle 25 is used by being chucked by a punching device. The rotation speed of the drill 10 is, for example, 9000 min. -1 The feed speed, that is, the moving speed in the axial direction is, for example, 320 mm / min.
[0052]
For example, when the work material is a plate material for forming an aircraft fuselage mainly made of aluminum as described above and the drill 10 is for drilling a through hole of 3.3 mmφ, the drill outer diameter D14 is 3.3 mmφ. The axial dimension W10 from the rear end to the outer peripheral cutting edge 20 is about 68 mm, the axial dimension W25 of the shank 25 is about 30 mm, the axial dimension W26 of the blade section 26 is about 37 mm, and the twist The axial dimension W13 of the groove 13 is about 36 mm. The cutting edge angle θ14 of the outer peripheral cutting edge 20 is about 180 degrees, for example, 178 or more and 182 or less, and the cutting angle θ15 of the conical portion 23 is about 90 degrees. Further, the protrusion amount ΔH21 of the inner peripheral cutting edge 21 is about 0.8 mm, and the radius of curvature R24 of the arc portion 24 is about 1.3 mm. With such dimensions, the same effects as those of the drill 10 described in FIGS. 4 to 6 can be achieved.
[0053]
The above embodiments are merely examples of the present invention, and the configuration can be changed within the scope of the present invention. For example, the drill of the present invention may be used for drilling to form a structural member other than the skin of the aircraft fuselage. Further, a material other than aluminum, such as magnesium, may be used. The number of cutting blades provided in the circumferential direction may be one or three or more. Further, the present invention may be applied to a drill provided with a cutting blade for taking a dish at a position retracted from the front end portion 11 to the rear end side.
[0054]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, the cutting edge angle of the cutting edge in the outer peripheral side region is formed to be about 180 degrees, so that generation of burrs can be prevented. Further, the cutting edge in the inner peripheral region is formed so as to protrude as approaching the axis, whereby centripetality can be obtained and displacement can be prevented. Furthermore, the cutting edge is formed smoothly and continuously from the outer peripheral region to the inner peripheral region, and chips continuous from the outer peripheral region to the inner peripheral region can be generated in the direction in which the twist groove extends, and the chips are entangled. Can be prevented. In this way, the effects of preventing the generation of burrs, displacement, and entanglement of chips can be simultaneously achieved.
[0055]
According to the second aspect of the present invention, it is possible to sufficiently secure the outer peripheral side region, and it is possible to reliably achieve the effect of preventing burrs.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a tip portion 11 of a burrless drill 10 according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side view showing the burrless drill 10 as viewed from the tip side.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a work material 35 to be drilled using the burrless drill 10;
FIG. 4 is a front view showing the entire drill 10 to show an example of specific dimensions of the drill 10;
FIG. 5 is a side view showing the drill 10 from the tip side to show an example of specific dimensions of the drill 10;
FIG. 6 is a front view showing a tip 11 of the drill 10 to show an example of specific dimensions of the drill 10;
FIG. 7 is a graph showing a relationship between a tip angle θ and a flash thickness in a drill.
FIG. 8 is a graph showing deburring costs.
FIG. 9 is a front view of the drill showing a generation direction C of chips 39 due to a difference in the shape of the tip of the drill.
FIG. 10 is a perspective view showing types of chips.
FIG. 11 is a front view showing the entire drill 10 to show another example of specific dimensions of the drill 10;
FIG. 12 is a side view showing the drill 10 from the tip side to show another example of the specific dimensions of the drill 10.
FIG. 13 is a front view showing a tip portion 11 of the drill 10 to show another example of specific dimensions of the drill 10;
FIG. 14 is a front view showing a conventional drill 1;
FIG. 15 is a cross-sectional view showing a generation mechanism of burrs 4.
FIG. 16 is a front view showing a tip portion 2a of another conventional drill 1a.
[Explanation of symbols]
10 Burrless drill
11 Tip
12 cutting blade
13 twist groove
20 Outer cutting edge
21 Inner circumference cutting edge
23 Conical part
24 arc
L10 axis
S14 Outer peripheral area
S15 Inner circumference area
θ14, θ15 Cutting edge angle

Claims (2)

先端部における切刃が、外周側領域は、軸線に略垂直に形成され、外周側領域の内方の内周側領域は、軸線に近づくにつれて突出して形成され、外周側領域から内周側領域にわたって滑らかに連なって形成されることを特徴とするバリレスドリル。The cutting edge at the tip portion is formed so that the outer peripheral region is substantially perpendicular to the axis, the inner peripheral region inward of the outer peripheral region is formed so as to protrude toward the axis, and the outer peripheral region extends from the inner peripheral region to the inner peripheral region. A burr-less drill characterized by being formed continuously over the entire surface. 内周側領域の直径が、ドリル外径の2分の1以下であることを特徴とする請求項1記載のバリレスドリル。The burrless drill according to claim 1, wherein the diameter of the inner peripheral region is equal to or less than half of the outer diameter of the drill.
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