JP2004187830A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】さらに精度よく対象組織の異常運動を診断可能な超音波診断装置を提供する。
【解決手段】二値化処理された超音波画像に基づいて、心室重心演算部26は心室重心点を算出し、弁輪部重心演算部36は弁輪部重心点を算出する。読み出し制御部40は、各フレームにおける心室重心点と弁輪部重心点を通る直線が重なるように読み出しアドレスを設定する。フレームバッファ46にはフレームメモリ18内のエコーデータが原画像のアドレスのままコピーされている。バッファ制御部44は、読み出しアドレス発生器42が算出する読み出しアドレスに従って、フレームバッファ46からエコーデータを読み出して、表示画像形成部50および変位履歴画像形成部48に出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置に関し、特に対象組織の運動に関する情報を取得するための超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
対象組織の異常運動を診断するためには、対象組織の運動を精度良く診断可能な超音波診断装置を利用することが望ましい。この目的を達成するため、従来の超音波診断装置では、対象組織の輪郭を明瞭にした像をフレーム毎に取得して過去のフレームの像と最新フレームの像との相違に応じた変位画像を経時的に順次合成した変位履歴画像を表示していた(例えば、特許文献1参照)。この機能を有する超音波診断装置により、対象組織の異常運動や異常発生位置などを極めて感度よく検出することが可能であった。
【0003】
【特許文献1】
特許第3045642号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
心臓は、血液を全身に送り出すポンプとしての役割を果たすべく収縮・拡張運動とねじれ運動を行いながら、心臓全体が例えば肺などの動きの影響で身体に対して相対的に動いている。したがって、心臓の血液循環機能における異常運動を評価するためには、収縮・拡張運動とねじれ運動に伴う心筋の動きと、心臓全体の並進運動や回転運動に伴う心筋の移動とを識別することが望ましい。つまり、上記従来の超音波診断装置に、心臓全体の並進運動や回転運動による影響を軽減する診断機能が伴うことにより、さらに精度よく心臓の血液循環機能における異常診断が可能になる。
【0005】
そこで、本発明は、さらに精度よく対象組織の異常運動を診断可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明に係る超音波診断装置は、エコーデータに基づいて対象組織を含む超音波画像をフレーム毎に形成する画像形成手段と、前記各フレームの超音波画像毎に、前記対象組織の構造に基づいた複数の基準点を特定する基準点特定手段と、前記各フレームの超音波画像毎に特定された前記複数の基準点に基づいて、フレーム間における前記対象組織についての全体的な移動量を演算する移動量演算手段と、前記演算されたフレーム間における移動量を補正しつつ前記各フレームの超音波画像を表示する表示処理手段と、を有するものとする。
【0007】
上記構成において、超音波診断装置は、二次元あるいは三次元超音波画像を表示するものである。三次元超音波画像の場合、フレームとは超音波画像が形成される各時相毎の三次元空間を示している。
【0008】
上記構成によれば、表示処理手段が表示する超音波画像は対象組織の全体的な移動量が補正されているため、例えば、超音波を送受波する探触子のぶれに伴う対象組織の全体的な移動や、他組織の運動に起因する対象組織の全体的な移動を完全にキャンセルした対象組織自身の運動を確認することが可能になる。
【0009】
望ましくは、前記複数の基準点には、前記対象組織の全体構造によって規定される代表基準点と、前記対象組織の特定部位によって規定される補助基準点とが含まれるものとする。
【0010】
望ましくは、前記代表基準点と前記補助基準点とを通る基準線を前記各フレームの超音波画像毎に特定する基準線特定手段をさらに有し、前記移動量演算手段は、前記各フレームの超音波画像毎に特定された基準線に基づいて前記対象組織についてのフレーム間における回転移動量を演算し、前記表示処理手段は、前記演算されたフレーム間における回転移動量を補正しつつ前記各フレームの超音波画像を表示するものとする。
【0011】
望ましくは、前記移動量演算手段は、並進移動量演算部と回転移動量演算部とを有し、前記並進移動量演算部は、前記各フレームの超音波画像毎に特定された代表基準点に基づいて前記対象組織についてのフレーム間における並進移動量を演算し、前記回転移動量演算部は、前記各フレームの超音波画像毎に特定された基準線に基づいて前記対象組織についてのフレーム間における回転移動量を演算し、前記表示処理手段は、前記演算されたフレーム間における並進移動量および回転移動量を補正しつつ前記各フレームの超音波画像を表示するものとする。
【0012】
望ましくは、前記代表基準点は、前記対象組織の重心点とする。
【0013】
上記構成によれば、フレーム毎の対象組織の重心点の移動を補正し、且つ、重心点を中心とする対象組織の回転移動を補正した超音波画像を得ることができる。このため、例えば、超音波を送受波する探触子のぶれに伴う対象組織の重心点の移動および重心点周りの回転移動、並びに、他組織の運動に起因する対象組織の重心点の移動および重心点周りの回転移動の影響を軽減して、望ましくは完全にキャンセルして、対象組織自身の運動を確認することができる。
【0014】
望ましくは、前記補助基準点は、前記対象組織に対応するエコーデータのエコー値に基づいて特定されるものとする。
【0015】
(2)また、上記目的を達成するために、本発明に係る超音波診断装置は、エコーデータに基づいて対象組織である心臓左室を含む超音波画像をフレーム毎に形成する画像形成手段と、前記各フレームの超音波画像毎に、前記心臓左室の重心点を特定する重心点特定手段と、前記各フレームの超音波画像毎に、前記心臓左室の弁輪部を、弁輪部に対応するエコーデータのエコー値が周辺部位のエコー値よりも大きいことに基づいて特定する弁輪部特定手段と、前記重心点と前記弁輪部とを通る基準線を前記各フレームの超音波画像毎に特定する基準線特定手段と、前記各フレームの超音波画像毎に特定された重心点に基づいて、前記心臓左室についてのフレーム間における並進移動量を演算し、且つ、前記各フレームの超音波画像毎に特定された基準線に基づいて、前記心臓左室についてのフレーム間における回転移動量を演算する移動量演算手段と、前記演算されたフレーム間における並進移動量および回転移動量を補正しつつ超音波画像を表示する表示処理手段と、を有するものとする。
【0016】
上記構成によれば、フレーム毎の心臓左室の重心点を一致させ、且つ、重心点と弁輪部を通る基準線の回転移動を伴わない超音波画像を得ることができる。心臓左室は、血液を全身へ供給するために収縮拡張運動とねじれ運動を行っている。さらに心臓左室は、例えば肺などの動きの影響で身体に対して相対的な並進移動や回転移動を伴っている。したがって、血液の供給のための運動とは直接関係のない心臓左室の重心点の並進移動および重心点周りの回転移動をなるべく含まない、望ましくは完全にキャンセルした心臓左室の運動(収縮・拡張運動)を確認することができる。また、弁輪部の抽出はそのエコー値が大きいことに基づいて行われるため、抽出処理が比較的容易である。
【0017】
望ましくは、前記超音波画像は、前記各フレーム間における対象組織の形状変化を重ねて表した変位履歴画像を含むものとする。
【0018】
上記構成によれば、対象組織の全体的な移動を軽減した、対象組織自身の運動に伴う形状変化を容易に確認することが可能になる。このため、心臓のように全体的な移動を伴う臓器についての臓器自身の収縮・拡張運動の異常運動の診断を精度よく行うことができる。
【0019】
望ましくは、前記変位履歴画像は、最新のフレームにおける前記対象組織の輪郭を明瞭にした像と過去のフレームにおける該対象組織の輪郭を明瞭にした像との相違に応じた変位画像を経時的に順次合成して形成されるものとする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示すブロック図である。
【0022】
送受信部12は、プローブ10を介して対象組織を含む空間内に超音波を送受波することで得られるエコーデータをデジタルスキャンコンバータ(DSC)14へ出力する。プローブ10が二次元超音波画像形成用のものであれば、二次元超音波画像平面内のエコーデータが各フレーム毎に取得される。プローブ10が三次元超音波画像形成用のものであれば、三次元超音波画像空間内のエコーデータが各フレーム(三次元の場合フレームは立体形状)毎に取得される。各フレーム毎に得られたエコーデータは、DSC14の座標変換部16において表示座標系に変換された後、フレーム毎に、その座標に対応するアドレスでフレームメモリ18に記録される。
【0023】
心室用ROI(関心領域)発生器20は、対象組織である心臓心室の外縁を成すROIを発生する。心室用ROIは、例えば楕円形状であり、ユーザは超音波画像を見ながら楕円の長軸や短軸の長さ、中心点の位置、楕円の傾きなどの初期値を、ROIの中に心室の画像が収まるように設定する。この際、ユーザは超音波画像を見ながら一心拍分の運動を観察した上で、全てのフレームにおいてROIが心臓左室を含むように、トラックボールなどを操作して初期値を設定する。ROIの設定はユーザによるマニュアル設定に限られるものではなく、心室の動きに応じて装置設定されるものでもよい。
【0024】
心室用ゲート回路22は、心室用ROI内のエコーデータのみを通過させる回路である。つまり、心室用ゲート回路22の一方の入力端子には心室用ROI発生器20から出力されるROIの座標(アドレス)が入力され、他方の入力端子に入力される超音波画像において心室用ROI内に属するアドレスのエコーデータのみを抽出し、心腔抽出部24に出力する。
【0025】
心腔抽出部24は、エコーデータに対して二値化処理を実行して、心室内部の心腔に相当するデータと心腔以外の部位に相当するデータとを識別する。心腔部は主に血流で構成される比較的エコーレベルが低い部位であるのに対し、心腔外部の心筋部分は比較的エコーレベルが高い部位であるため、心筋部よりも低く血流よりも高いレベルにしきい値を設定し、しきい値より低いエコーレベルを抽出することで心腔部が抽出される。
【0026】
心室重心演算部26は、心腔抽出部24から出力される二値化処理された画像に基づいて心腔部分の重心点のアドレスを心室重心点としてフレーム毎に算出する。算出された心室重心点のアドレスは読み出しアドレス発生器42および心室重心点メモリ28に出力される。
【0027】
弁輪部用ROI(関心領域)発生器30は、心室端に位置する弁輪部の外縁を成すROIを発生する。弁輪部用ROIは、例えば楕円形状であり、ユーザは超音波画像を見ながら楕円の長軸や短軸の長さ、中心点の位置、楕円の傾きなどの初期値を、ROIの中に弁輪部の画像が収まるように設定する。この際、ユーザは超音波画像を見ながら一心拍分の運動を観察した上で、全てのフレームにおいてROIが弁輪部を含むように、トラックボールなどを操作して初期値を決定する。ROIの設定はユーザによるマニュアル設定に限られるものではなく、弁輪部の動きに応じて装置設定されるものでもよい。
【0028】
弁輪部ゲート回路32は、弁輪部用ROI内のエコーデータのみを通過させる回路である。つまり、弁輪部用ゲート回路32の一方の入力端子には弁輪部用ROI発生器30から出力されるROIの座標(アドレス)が入力され、他方の入力端子に入力される超音波画像において弁輪部用ROI内に属するアドレスのエコーデータのみを抽出し、弁輪部抽出部34に出力する。
【0029】
弁輪部抽出部34は、エコーデータに対して二値化処理を実行して、弁輪部に相当するデータと弁輪部以外の部位に相当するデータとを識別する。弁輪部はその周辺部分に比べてエコーレベルが高いため、弁輪部よりも低く周辺部分よりも高いレベルにしきい値を設定し、しきい値より高いエコーレベルを抽出することで弁輪部が抽出される。
【0030】
弁輪部重心演算部36は、弁輪部抽出部34から出力される二値化処理された画像に対して弁輪部の重心点のアドレスをフレーム毎に算出する。算出された弁輪部重心点のアドレスは読み出しアドレス発生器42および弁輪部重心点メモリ38に出力される。
【0031】
心室重心点メモリ28には心室の拡張末期時の心室重心点のアドレスが記憶される。拡張末期を知らせるトリガとしては心電波形のR波を利用する。つまり、拡張末期時に得られるR波をトリガとして、心室重心演算部26から出力される心室重心点のアドレスを拡張末期時の心室重心点のアドレスとして記憶しておく。同様にR波をトリガとして拡張末期時の弁輪部重心点のアドレスが、弁輪部重心演算部36から弁輪部重心点メモリ38に記憶される。
【0032】
読み出し制御部40は、読み出しアドレス発生器42及びバッファ制御部44で構成されており、フレーム間における心室の並進移動量及び回転移動量を補正した超音波画像を形成すべく、フレームメモリ18からエコーデータを読み出す。読み出し制御部40の動作を、図2から図4を利用して説明する。以下の説明において図1に示した部分については図1の符号を付すものとする。
【0033】
図2は、二次元超音波画像において心室重心点の並進移動量を補正する機能を説明するための図である。心室重心点メモリ28に記憶されている拡張末期時の心室重心点のアドレスを(x,y)とし、心室重心演算部26から出力される各フレームの心室重心点のアドレスを(x,y)とする。読み出し制御部40は、各フレームの心室重心点が拡張末期時の重心点に重なるように、つまり並進移動量を補正した読み出しアドレスを設定する。並進移動量を補正した読み出しアドレス(X,Y)は次式で算出される。
【数1】
Figure 2004187830
数1において、x、yはモニタのスイープ信号に同期した値(モニタ表示座標系の座標値)である。
【0034】
図3は、二次元超音波画像において心室の回転移動量を補正する機能を説明するための図である。心室重心点メモリ28に記憶されている拡張末期時の心室重心点アドレスを(x,y)とし、弁輪部重心点メモリ38に記憶されている拡張末期時の弁輪部重心点アドレスを(x,y)とする。また、心室重心演算部26から出力される各フレームの心室重心点アドレスを(x´,y´)とし、弁輪部重心演算部36から出力される各フレームの弁輪部重心点アドレスを(x´,y´)とする。読み出し制御部40は、各フレームにおける心室重心点と弁輪部重心点を通る直線が重なるように、回転移動量を補正した読み出しアドレス(X,Y)を設定する。回転移動量を補正した読み出しアドレス(X,Y)は次式で算出される。
【数2】
Figure 2004187830
数2において、回転角度θは次式で算出される。
【数3】
Figure 2004187830
数1、数2および数3より、並進移動量および回転移動量が補正によりキャンセルされた読み出しアドレス(X,Y)が次式で算出される。
【数4】
Figure 2004187830
図4は、並進移動量および回転移動量を補正した超音波画像の読み出し手法を示す概念図である。つまり、フレームメモリ18に記録された原画像(A)は、数4により算出される読み出しアドレスに従って(B)の読み出しライン60に沿って順次読み出されることにより、モニタ表示座標系(C)に変換される。この変換の様子を、図1に示した構成に基づいて説明する。
【0035】
読み出しアドレス発生器42は、数4に基づいて読み出しアドレスを発生し、バッファ制御部44に出力する。フレームバッファ46にはフレームメモリ18内のエコーデータが原画像のアドレスのままコピーされており、バッファ制御部44は、読み出しアドレス発生器42が算出する読み出しアドレスに従って、フレームバッファ46からエコーデータを読み出して、表示画像形成部50および変位履歴画像形成部48に出力する。つまり、フレームバッファ46には図4(A)の原画像がコピーされており、フレームバッファ46からエコーデータを出力する際に、図4(B)の読み出しライン60に沿ってエコーデータを読み出すことで、表示画像形成部50および変位履歴画像形成部48には図4(C)の画像、すなわち並進移動量および回転移動量が補正によりキャンセルされた画像として出力される。
【0036】
なお、読み出しアドレスは、フレームバッファ46がフレームメモリ18から原画像を読み出す際に利用されてもよい。つまり、フレームメモリ18に記録されている図4(A)の原画像をフレームメモリ18から読み出してフレームバッファ46に記録する際に、図4(B)の読み出しライン60に沿って原画像を読み出すことで、フレームバッファ46には図4(C)の画像、すなわち並進移動量および回転移動量がキャンセルされた画像が記録される。
【0037】
並進移動量および回転移動量がキャンセルされた画像は、表示画像形成部50を介してモニタ52に出力される。この際、変位履歴画像形成部48で形成される変位履歴画像が合成されてモニタ52に出力されてもよい。
【0038】
図5は、変位履歴画像形成部48の内部構成を示すブロック図である。二値化回路62は比較器などから構成され、所定しきい値に基づいてフレームバッファ46から出力される超音波画像を二値化して、心室内部の心腔に対応する画素とその他の部位に対応する画素とを識別する回路である。この二値化処理によって対象組織である心室内部の輪郭が明瞭にされた二値化画像が形成される。変位画像用メモリ64は、二値化回路62から出力される二値化画像をフレーム毎に記録し、変位画像抽出回路66へ出力する。
【0039】
変位画像抽出回路66は、変位画像用メモリ64に記録された1フレーム前の二値化画像と、二値化回路62から出力される最新フレームの二値化画像との比較を行い、相違部分のみを変位画像として抽出する回路である。つまり、対象組織である心室内部の収縮・拡張運動に伴う1フレーム間における変位部分が抽出される。なお、最新フレームと比較するフレームは過去のフレームであればよく1フレーム前のものには限らない。
【0040】
色付け回路68は、各変位画像にその時相に対応した色付け処理を行って加算器70に出力する。つまり、各時相に対応する色が予め設定されているテーブルに基づいて、その時相に対応する色を抽出して変位画像に色付け処理を行う。色付け処理された各時相の変位画像は加算器70に出力され、加算器70において最新の変位画像に変位履歴用メモリ72に記録されている過去の変位画像が加算され、新たな変位履歴画像として変位履歴用メモリ72に保存される。このようにして、変位画像が経時的に合成された変位履歴画像は、表示画像形成部50に出力される。
【0041】
初期化制御部74は、色付け回路68および変位履歴用メモリ72を制御して変位履歴画像の履歴取得期間を制御する。初期化制御部74には心筋の運動を診断するための心電波形が入力され、心電波形のR波の発生に履歴取得開始時点を同期させる。R波は心室の拡張末期に発生するため、R波に同期して変位画像の抽出を開始することで、常に心室の拡張末期からの変位を示す変位履歴画像を得ることができる。
【0042】
図1に戻り、表示画像形成部50は、フレームバッファ46からそのまま出力される超音波画像と、変位履歴画像形成部48で形成された変位履歴画像とを合成した表示画像を形成してモニタ52に出力する。合成される超音波画像と変位履歴画像は、共に並進移動量および回転移動量がキャンセルされた画像であるため、変位履歴画像として抽出された画像は、心臓全体の動きを含まない心室の収縮・拡張運動に伴う心筋の動きに対応している。
【0043】
上記実施形態において、読み出し制御部(図1の符号40)が、数4を利用して並進移動量および回転移動量をキャンセルした超音波画像の読み出しを行う手法を示した。読み出し制御部が数1を利用して読み出しを行うことにより並進移動量をキャンセルした超音波画像の読み出しが可能になり、また、数2および数3を利用して読み出しを行うことにより回転移動量をキャンセルした超音波画像の形成が可能になることは容易に理解できるであろう。
【0044】
また、並進移動量および回転移動量をキャンセルした超音波画像を形成する際、並進移動量をキャンセルした画像を形成した後、回転移動量をキャンセルした画像を形成する、あるいは、回転移動量をキャンセルした画像を形成した後、並進移動量をキャンセルした画像を形成する手法も可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る超音波診断装置により、さらに精度よく対象組織の異常運動を診断可能な超音波診断装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態を示すブロック図である。
【図2】心室重心点の並進移動量をキャンセルする機能を説明するための図である。
【図3】心室の回転移動量をキャンセルする機能を説明するための図である。
【図4】並進移動量および回転移動量をキャンセルした超音波画像の読み出し手法を示す概念図である。
【図5】変位履歴画像形成部の内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
24 心腔抽出部、26 心室重心演算部、34 弁輪部抽出部、36 弁輪部重心演算部、42 読み出しアドレス発生器、44 バッファ制御部、46 フレームバッファ、48 変位履歴画像形成部。

Claims (9)

  1. エコーデータに基づいて対象組織を含む超音波画像をフレーム毎に形成する画像形成手段と、
    前記各フレームの超音波画像毎に、前記対象組織の構造に基づいた複数の基準点を特定する基準点特定手段と、
    前記各フレームの超音波画像毎に特定された前記複数の基準点に基づいて、フレーム間における前記対象組織についての全体的な移動量を演算する移動量演算手段と、
    前記演算されたフレーム間における移動量を補正しつつ前記各フレームの超音波画像を表示する表示処理手段と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の超音波診断装置であって、
    前記複数の基準点には、前記対象組織の全体構造によって規定される代表基準点と、前記対象組織の特定部位によって規定される補助基準点とが含まれることを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項2記載の超音波診断装置であって、
    前記代表基準点と前記補助基準点とを通る基準線を前記各フレームの超音波画像毎に特定する基準線特定手段をさらに有し、
    前記移動量演算手段は、前記各フレームの超音波画像毎に特定された基準線に基づいて前記対象組織についてのフレーム間における回転移動量を演算し、
    前記表示処理手段は、前記演算されたフレーム間における回転移動量を補正しつつ前記各フレームの超音波画像を表示する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項3記載の超音波診断装置であって、
    前記移動量演算手段は、並進移動量演算部と回転移動量演算部とを有し、
    前記並進移動量演算部は、前記各フレームの超音波画像毎に特定された代表基準点に基づいて前記対象組織についてのフレーム間における並進移動量を演算し、
    前記回転移動量演算部は、前記各フレームの超音波画像毎に特定された基準線に基づいて前記対象組織についてのフレーム間における回転移動量を演算し、
    前記表示処理手段は、前記演算されたフレーム間における並進移動量および回転移動量を補正しつつ前記各フレームの超音波画像を表示する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項4記載の超音波診断装置であって、
    前記代表基準点は、前記対象組織の重心点であることを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項5記載の超音波診断装置であって、
    前記補助基準点は、前記対象組織に対応するエコーデータのエコー値に基づいて特定されることを特徴とする超音波診断装置。
  7. エコーデータに基づいて対象組織である心臓左室を含む超音波画像をフレーム毎に形成する画像形成手段と、
    前記各フレームの超音波画像毎に、前記心臓左室の重心点を特定する重心点特定手段と、
    前記各フレームの超音波画像毎に、前記心臓左室の弁輪部を、弁輪部に対応するエコーデータのエコー値が周辺部位のエコー値よりも大きいことに基づいて特定する弁輪部特定手段と、
    前記重心点と前記弁輪部とを通る基準線を前記各フレームの超音波画像毎に特定する基準線特定手段と、
    前記各フレームの超音波画像毎に特定された重心点に基づいて、前記心臓左室についてのフレーム間における並進移動量を演算し、且つ、前記各フレームの超音波画像毎に特定された基準線に基づいて、前記心臓左室についてのフレーム間における回転移動量を演算する移動量演算手段と、
    前記演算されたフレーム間における並進移動量および回転移動量を補正しつつ超音波画像を表示する表示処理手段と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項1から7いずれか1項記載の超音波診断装置であって、
    前記表示される超音波画像は、前記各フレーム間における対象組織の形状変化を重ねて表した変位履歴画像を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項8記載の超音波診断装置であって、
    前記変位履歴画像は、最新のフレームにおける前記対象組織の輪郭を明瞭にした像と過去のフレームにおける該対象組織の輪郭を明瞭にした像との相違に応じた変位画像を経時的に順次合成して形成される、ことを特徴とする超音波診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109069122A (zh) * 2016-05-12 2018-12-21 富士胶片索诺声公司 确定医学图像中的结构的尺寸的系统和方法

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