JP2004185219A - 貿易取引(銀行)における電子書類確認プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】従来紙ベースでなされていた貿易取引の書類点検業務を、電子データを用いてコンピュータによって、支援する。
【解決手段】本発明に係るプログラムは、発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを実行する。
【選択図】 図8
【解決手段】本発明に係るプログラムは、発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを実行する。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貿易取引(銀行)における電子書類確認プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、貿易取引において、各種手続きは、主に紙による書類によってなされていた。
【0003】
貿易取引では、輸出企業の代金回収リスクを回避するため、発行銀行の支払・引受の義務を示す信用状が利用される。輸出企業は、信用状に荷為替手形、商業送り状、他の船積書類等をとりまとめて、銀行に対して荷為替手形買取依頼を行い、輸出代金を回収する。
【0004】
このような貿易取引に関する先行技術文献情報としては次のものがある。
【0005】
【非特許文献】
浦野直義著「外国為替と貿易実務がわかる」株式会社実業之日本社発行、2001年1月12日
ここで、図1を参照して貿易取引の流れと、それぞれの書類について概略を説明する。
【0006】
貿易取引において輸出企業と輸入企業との間で売買契約が締結されると(S101)、輸入企業は銀行に対して信用状の発行を依頼する(S102)。この信用状とは、信用状条件通りに船積書類が提示されることを条件に、発行銀行が信用状に基づいて代金を支払うという支払い保証書である。ここで信用状を発行した銀行を発行銀行という。
【0007】
この発行銀行は、SWIFTが運営する通信ネットワーク等を利用して、発行された信用状を、輸出地にある本・支店、またはコルレス銀行等の輸出企業の取引銀行に通知する(S103)。このSWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)とは、国際金融に関わる銀行間の付替・顧客送金等のデータ交換を行う非営利団体である。また、この取引銀行を通知銀行という。そして、通知銀行は、受け取った信用状を輸出企業に通知する。
【0008】
輸出企業は、発行銀行が発行した信用状を通知銀行より取得する(S104)。輸出企業は、通知銀行から受領した信用状の条件に基づいて船積処理を行う。
【0009】
そして、海上輸送の場合には、輸出企業は、船積貨物の託送・船積書類の作成・通関等の業務を代行するフレートフォワーダとよばれる代行業者に対して、船積の準備や通関手続きを依頼する(S105)。
【0010】
船積依頼を受けたフレートフォワーダ(代行業者)は、税関に対して通関申告を行い、認可を得る(S106)。
【0011】
また、輸出企業は、保険会社との間で保険付保契約を締結する(S107)。
【0012】
また、輸出企業は、必要に応じて監督官庁に対して輸出許可申請を行い、認可を得る(S108)。
【0013】
そして、輸出企業は、信用状、荷為替手形の他、船荷証券、商業送り状、梱包明細書など必要書類一式を揃えて、買取銀行に対して荷為替手形の買取を依頼する(S109)。買取銀行は、これら書類について、信用状の条件と内容が一致しているかを点検し、銀行は荷為替手形を買い取る。
【0014】
このようにして、輸出企業は輸入企業が代金決済する前に輸出代金を回収する。
【0015】
次に、買取銀行は、船積書類を発行銀行に郵送する(S110)とともに、信用状条件に従って、資金請求を行う。
【0016】
そして、船積書類を受領した発行銀行は、信用状条件と合致しているか点検し、資金と引き替えに船積書類を輸入企業に手交する(S111)。
【0017】
一方で、貨物は、海上輸送によって運搬された貨物は輸入地の保税倉庫に入庫される(S112)。
【0018】
そして、船積書類を受領した輸入企業は、船積書類に含まれる船荷証券を船会社へ提示し、輸入貨物を引き取ることができる(S113/S114)。
【0019】
上記のような企業間で行われる複雑な貿易手続きが紙をベースに行われており、貿易業務の効率化を妨げる主要因となっている。最近一連の貿易書類を電子化し、通信ネットワークを通じてやりとりする貿易業務の電子化が進展しつつある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従来、紙をベースに人手に頼った目視チェックで対応していたが、取引件数が増加する中で、業務コストの上昇、チェック精度の低下、取引リスクの発生等が顕在化してきた。本発明が解決しようとする課題は、貿易取引の書類確認業務において、業務コストの低減、チェック精度の向上、取引リスクの発生等の抑制が図れるプログラムを提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0022】
本発明に係るプログラムは、発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを実行させることを特徴とする。
【0023】
また、電子取引書類は、電子船積証券の他に、例えば、電子船積書類あるいは電子化された荷為替手形を含んでもよい。
【0024】
このような処理を実行させることにより、電子データを用いてコンピュータによって、貿易取引における有効性及び内容を点検することができる。
【0025】
そのため、従来のような担当者の判断の誤りによる損失リスクを抑制することができる。
【0026】
また、前記第1の点検ステップは、データベース上のテーブルを参照して、貿易取引の信頼度または危険度を表すランク付けを行うステップを更に実行させてもよい。そして、前記ランク付けのときに参照されるテーブルは、取引国、取引銀行、取引金額、その他の付加条件、及び取引先とを含む点検項目と、前記点検項目に対応する信頼度または危険度とを関連づけたテーブルであってもよい。
【0027】
このような処理を実行させることにより、取り扱い金額などに基づいて、荷為替手形買取が成立するか否かを判定することができる。
【0028】
また、本発明に係るプログラムは、貿易取引の取引相手との過去の取引状況を参照して判定するステップを更に実行させてもよい。
【0029】
このような処理を実行させることにより、過去の取引実績に基づいて、荷為替手形買取が成立するか否かを判定することができる。
【0030】
このように過去の取引実績と、顧客の取り扱い金額に基づいて、荷為替手形買取を成立させるため、損失リスクを低減することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を説明する。
<好適な実施の形態>
以下、図1から図8に基づいて船積書類確認プログラムについて説明する。
【0032】
図1は輸入貿易取引の概略図であり、図2は信用状受領から決済までの処理フローであり、図3は買取依頼書類の正当性判定テーブルであり、図4は買取依頼書類チェックテーブルであり、図5は信用状リスク関連テーブル類であり、図6は取引先リスクテーブルであり、図7は履歴情報管理ファイルであり、図8は船積書類確認の処理フローである。
<信用状付き船荷証券買取業務の処理フロー>
図2を参照して、信用状付き船荷証券買取業務において、通知銀行が信用状を受領してから、買取(通知)銀行が決済するまでの処理の流れを説明する。
【0033】
ここで通知銀行とは、発行銀行が発行した信用状を輸出企業に通知する輸出者側の取引銀行である。
【0034】
また、買取銀行とは、輸出企業から荷為替手形の買取を行う銀行である。通常、この買取銀行は通知銀行と同じである場合が多い。本実施の形態では、通知銀行と買取銀行とは同じ銀行であるとするが、本発明の実施はこれに限られない。
【0035】
また、信用状発行銀行とは、信用状取引の際の輸入者側の取引銀行である。この信用状発行銀行は、信用状を発行することにより、荷物に対する輸出者側への支払いを保証する。
【0036】
まず、通知銀行は、信用状を発行した信用状発行銀行が送信した信用状をSWIFTを経由して受領する(S201)。
【0037】
そして、通知銀行は、受信した信用状の内容を点検する(S202)。ここでの点検内容は、例えば、取消不能(Irrevocable)文言や、支払・引受確約で疑念を生じさせる文言の有無である。例えば、取消不能文言などがない信用状は、取消可能信用状とみなされて、信用条件を輸入者側が無断で変更してしまうことがあるためである。
【0038】
また、通知銀行は、信用状発行銀行からの依頼に基づいて信用状を点検する場合には、与信審査のため本部に稟申する(S203)。ここで、与信審査とは、国内金融機関が行う貸出及び会社債務の保証又は引受のための審査である。
【0039】
その後、通知銀行は、取引先である輸出企業に対して信用状を通知する(S204)。
【0040】
一方、信用状を通知された輸出企業は、輸出報告書作成、通関、船積、船積書類作成など、一連の輸出為替業務を行う(S205)。ここで船積書類としては、例えば為替手形(Bill of Exchange)、商業送り状(Invoice)、梱包明細書(Packing List)、船荷証券(Bill of Lading)、保険証券(Insurance Policy)、原産地証明書(Certificate of Origin)などがある。
【0041】
そして、取引先である輸出企業は、信用状に船積書類等を添付して、通知銀行に対して買取を依頼する(S206)。すなわち、輸出企業は、信用状の指示に従い必要書類一式を作成して、買取銀行に対して買取依頼を行う。この信用状の指示に従って作成された書類一式を買取依頼書類という。また、この通知銀行を以下では買取銀行ともよぶ。
【0042】
ここで、買取銀行は、買取を依頼した輸出企業からの買取依頼書類を点検し、問題がなければ買取処理を行う(S207)。すなわち、信用状や船積書類等を点検して、買取依頼書類の正当性を判断して輸出企業へ代金を支払う。ここで、輸出企業は、輸出企業が決済をする前に輸出代金を回収する。
【0043】
つぎに、買取銀行は、手形等に必要な裏書を行い、代金取立のため信用状発行銀行に対して船積書類を送付する(S208)。
【0044】
船積書類を受領した信用状発行銀行は、コルレス銀行(提携銀行)等の決済勘定を使って決済を行う(S209)。
【0045】
このようにして、信用状付き荷為替手形買取業務において、通知銀行は買取依頼書類を受領し、上記処理ステップを経て、買取(通知)銀行は決済する。
<本プログラムの概要>
本プログラムは、上述のS207の買取銀行での買取依頼書類の点検業務をコンピュータによって実行させるようにしたものである。
【0046】
本プログラムは、社内基幹系システムにおいて実行される。この社内基幹系システムは、社内LAN等を介して、端末、サーバ、データベースなどと接続されている。これらシステムのハードウェア構成は周知であるため、ここでは説明を省略する。
【0047】
また、上記データベースは、図3から図7に示すようなテーブルを備えている。このテーブルについて以下に説明する。
【0048】
図3は、買取依頼書類の正当性判定テーブルを示す。このテーブルには、上欄左からキー文書301、キー項目302、対象文書303、対象項目304、あるべき値305の欄が記される。
【0049】
キー文書301としては、信用状や商業送り状など一般的に買取依頼書類に添付される書類が記載される。そして、キー項目302には、それぞれのキー文書301における項目、つまり添付書類の各項目に、対応したタグ名が記載される。
【0050】
また、対象文書303には、キー文書301となる書類に更に添付されるべき書類、つまり対象文書が記載される。また、対象項目304には、この対象文書303に対応したタグ名が記載される。
【0051】
さらに、あるべき値305の欄には、キー文書におけるキー項目のあるべき値が記載される。このあるべき値とは、例えば日付けや金額などである。
【0052】
また、前記対象文書303は、キー文書301をあるべき値305に従って比較するときの基準となる。
【0053】
図4は、買取依頼書類チェックテーブルを示す。このテーブルの左欄401には、買取依頼書類に添付される書類の名称が記載される。この買取依頼書類としては、例えば商業送り状、梱包明細書、船荷証券など一般的な買取書類の一覧が記される。
【0054】
テーブルの中左欄402には、実際に買取依頼書類に添付された書類の欄である。端末は、買取依頼書類の受け入れ点検の際に、買取依頼書類に添付された書類の欄に図のような丸を書き込む。
【0055】
テーブルの中右欄403には、信用状における添付指定の欄である。端末は、信用状を解析する際に、買取依頼書に添付されるべき書類に図のような丸を書き込む。
【0056】
テーブルの右欄404には、必要書類の判定欄が記される。この必要書類判定欄には、前記テーブル中左欄と中右欄を参照して、両書類が丸であれば、この必要書類判定欄に丸を書き込む。このようにして書き込まれたテーブルの必要書類判定欄を参照することにより、信用状に基づいた買取依頼書類が添付されているか否かを判定できる。
【0057】
図5は、信用状リスクテーブルを示す。このテーブルは、国リスクテーブル、銀行テーブル、付加条件リスクテーブルなどを含む。これらテーブルには、それぞれの項目に応じたリスク度が記される。
【0058】
国リスクテーブルでは、取引先がA国の場合、A国のリスク度は1.0であるため取引におけるリスクはあまりないと判断される。一方、取引先がZ国の場合には、Z国のリスク度10.0であるため、国によって判定されるリスクはかなり高いと判断される。
【0059】
銀行リスクテーブルでは、取引銀行がA銀行の場合、A銀行のリスク度は1.0であるため、A銀行との取り引きにおいてはあまりリスクがないと判断される。一方、取引銀行がZ銀行の場合、Z銀行のリスク度は10.0であるため、Z銀行との取り引きはリスクが高いと判断される。
【0060】
金額リスクテーブルでは、50,000ドル以下の取り引きでは、リスク度1.0である。そして、10,000,000ドル以上の取り引きでは、リスク度は10.0である。これは、少額な取り引きに比べて、高額な取り引きの方がリスクは高いと判断するからである。
【0061】
付加条件リスクテーブルでは、取消不能文言(Irrevocable Credit)があり、さらに支払・引受確約に疑念を生じさせる文言がなければ、取り引きにおけるリスク度は低いため、リスク度を0.5とする。一方、取消可能(Revocable Credit)表示があれば、信用条件を輸入者側が無断で変更してしまうことがあるため、リスクは高い。そのためリスク度は10.0である。このように付加条件リスクテーブルには、信用状変更通知(Amendment)が発行されているなどの付加条件によってリスクを判断する。
【0062】
また、これらテーブルには重みが与えられる。この重みは、それぞれのテーブルについてのリスク度を相対的に示している。例えば、銀行リスクテーブルは重み1.0であり、金額リスクテーブルは、重み0.1である。そのため、相対的にみると、金額のリスク度よりも銀行のリスク度の方を重視して損失リスクを判断する。
【0063】
そして、これらテーブルは、取引先リスクのランク付け処理を実行する際に参照される。
【0064】
図6は、取引先リスクテーブルを示す。このテーブルは、取引先とリスク度を対応付けるテーブルである。そして、図5と同様に、取引先リスクのランク付け処理を実行する際に参照される。
【0065】
図7は、履歴情報管理ファイルを示す。このファイルは、過去の取引先における信用状指定書類と添付書類における不一致内容を記憶する。
【0066】
このテーブルは、取引先名称、不一致内容が発生した年月日時刻、その対象文書、その対象項目、不一致内容、その後の買取処理の有無の欄を含む。
【0067】
そして、このテーブルは、端末が処理結果ファイルを出力する際に参照される。
<買取依頼書類確認の処理フロー>
以下、図8を参照して、本プログラムが実行する処理フローを説明する。
【0068】
まず、端末は、買取依頼書類の受け入れチェックを実行する(S801)。すなわち、端末は、ネットワークを通じて受信する文書である。信用状等の買取依頼書類に添付されている書類の名称を点検する処理を実行すると共に、電子署名の検証による買取依頼書類の信憑性を点検する処理を実行する。
【0069】
ここで、買取依頼書類としては、通知銀行の電子署名付き書類、船会社の電子署名付き書類、保険会社の電子署名付き書類、その他の機関の電子署名付き書類に大別される。そして、上記書類には以下の書類が添付される。
【0070】
まず、通知銀行の電子署名付き書類には、信用状カバーレター(Cover Letterwith Letter of Credit)、信用状(Letter of Credit)、信用状変更通知(Amendment of Credit)が添付される。
【0071】
また、取引先の電子署名付き書類には、買取依頼書(Application for Negotiation of Documentary Bills)、為替手形(Bill of Exchange)、商業送り状(Invoice)、梱包明細書(Packing List)、通関済輸出報告書等が添付される。
【0072】
また、船会社の電子署名付き書類には、保険証券(Insurance Policy)が添付される。
【0073】
また、その他の機関の電子署名付き書類は、原産地証明書(Certificate of Origin)が添付される。
【0074】
ここでは、端末は、買取依頼書類に添付された書類の名称を読み取る。そして、図4に示す買取書類チェックテーブルの買取依頼書類に添付された書類の欄402に、添付されていたか否かを書き込む。
【0075】
また、端末は、買取依頼書類の各項目内容から、同書類の作成者を判定し、作成者の電子認証書の中の公開鍵を使って買取依頼書類の署名検証処理を実行する。このようにして、端末は買取依頼書類の信憑性を点検する処理を実行する。
【0076】
さらに、信用状の信憑性の点検処理に関して、通知銀行の電子署名付書類を例に説明する。通知銀行での署名付与は、信用状カバーレター、信用状、信用状変更通知等の書類から算出されたハッシュ値を通知銀行の秘密鍵で暗号化し、通知銀行の電子署名を生成し、上記書類に添付する。そして、端末での電子署名検証時には、これらの電子署名を通知銀行の公開鍵で復号化・ハッシュ値を算出し、署名検証を実行する。
【0077】
つぎに、端末は、信用状の解析を実行する(S802)。信用状の解析では、以下の項目内容について、それぞれ判定する。
【0078】
端末は、信用状発行銀行の名称、その属する国名、信用状の金額を判定する。また、端末は、取消不能(Irrevocable)の明示があるか否かを判定する。また、端末は、支払・引受確約で疑念を生じさせる文言や保留文言は無いか否かを判定する。
【0079】
また、端末は、信用状に記載された船積書類が添付されているか否かを判定する。ここで、端末は信用状から買取依頼書類に添付すべき書類名を読み取る。そして、端末は図4に示す信用状において添付指定の欄403に添付指定されているか否かを書き込む。
【0080】
また、端末は、信用状の記載の中で、領事査証や特定機関の証明を要求していると判定した場合には、該当する証明書が添付されているか否かを判定する。また、端末は、信用状の有効期間を読み取り、有効期間内の提示であるか否かを判定する。
【0081】
つぎに、端末は、買取依頼書類の内容をチェックする(S803)。すなわち、端末は、信用状の記載内容を読み取り、荷為替手形、商業送り状、船荷証券、保険証券、その他の書類が信用状の条件に一致しているか否かを判定する。以下にそれぞれの書類について具体的な点検内容を示す。
【0082】
荷為替手形に関しては、荷為替手形に記載された通貨表示が信用状に指定された通貨表示であるか否かを判定する。また、荷為替手形に記載された金額が信用状の金額を越えてはいないか否かを判定する。ここで、荷為替手形に「about」あるいは「circa」と記載されている場合には、信用状に記載された金額の10%を越えなければ、信用状の金額を超えていないと判定する。また、荷為替手形に記載された支払人および支払地は、信用状に記載された支払い人および支払地と一致しているか否かを判定する。また、荷為替手形の満期表示が信用状に記載された満期表示と一致しているか否かを判定する。
【0083】
次に、商業送り状に関しては、商業送り状に記載された金額が信用状金額を超えていないか否かを判定する。ここで、商業送り状に「about」あるいは「circa」と記載されている場合には、信用状に記載された金額の10%を越えなければ、信用状の金額を超えていないと判定する。また、商業送り状に記載された売買条件が信用状に記載された条件と一致しているか否かを判定する。
【0084】
また、船積証券に関しては、荷物の種類、容積、重量、ケースマーク等が信用状と一致しているか否かを判定する。また、船積港、陸揚港、陸上到着地、経由地等が信用状あるいは商業送り状と一致しているか否かを判定する。また、船積船荷証券または本船渡船荷証券の表示があるか否かを判定する。あるいは、受取船荷証券の表示の場合には、船名あるいは船積港の記載があり、かつ、on board notationが付与されているか否かを判定する。
【0085】
さらに、保険証券に関して、船荷証券に記載された発行人、保険期間(始期および終期)、付保条件、船積港、陸揚港、陸上到着地、経由地等が信用状また商業送り状に記載された内容と一致するか否かを判定する。
【0086】
そして、端末は、取引先リスクのランク付け処理を実行する(S804)。すなわち、信用状および取引先のリスク分析を行い、船荷証券買取時の判定条件にランクを付けを実行する。
【0087】
図5および6を参照して、リスク分析を説明する。リスク分析は図5に示すような信用状リスク関連テーブルと、図6に示すような取引先リスクテーブルを参照して、リスク度を算出する。信用状リスク関連テーブルと取引先リスクテーブルは、あらかじめデータベースに記憶されている。
【0088】
この信用状リスク関連テーブルは、国リスクテーブルと銀行リスクテーブルと金額リスクテーブルとを含む。そして、信用状を送信してきた相手側の国を、国リスクテーブルから検索して、リスク度を読み取る。そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして算出した値が国のリスク度となる。
【0089】
例えば、A国から信用状を送信した場合、リスク度は1.0であり、国リスクについての重みは0.8であるため、国リスク度は0.8となる。
【0090】
次に、取引銀行を銀行リスクテーブルから検索して、リスク度を読み取る。そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして銀行のリスク度を算出する。
【0091】
例えば、取引銀行がA銀行であった場合、リスク度は1.0であり、銀行についての重みは1.0であるため、銀行リスク度は1.0となる。
【0092】
次に、取引金額を金額リスクテーブルから検索して、リスク度を読み取る。そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして金額のリスク度を算出する。
【0093】
例えば、信用状に記載された金額、つまり取引金額が50,000ドル以下であった場合、リスク度は1.0であり、重みは0.1であるため、金額リスク度は0.1となる。
【0094】
次に、付加条件テーブルから該当する項目を検索して、リスク度を読み取る。そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして付加条件によるリスク度を算出する。
【0095】
例えば、取消不能が明示され、支払・引受確約に疑念が生じるような文言がない場合、リスク度は0.5であり、付加条件についての重みは2.0であるため、付加条件はリスク度1.0となる。
【0096】
そして、上記で算出したそれぞれのリスク度を合計すると、信用状リスク度が算出される。例えば、A国におけるA銀行から50,000ドル以下の取引であって、信用状に取消不能が明示され、支払・引受確約に疑念が生じるような文言がない場合を例に取って説明する。この場合、信用状から算出するリスク度は、国リスク度0.8、銀行リスク度1.0、金額リスク度0.1、付加条件リスク度1.0を合計して、2.9となる。
【0097】
次に、取引先を取引先リスクテーブルから検索して、リスク度を読み取る。 そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして取引先のリスク度を算出する。
【0098】
例えば、A社が取引先であった場合、リスク度は1.0であり、重みは1.0であるため、取引先リスク度は1.0となる。
【0099】
そして、上記で算出した信用状におけるリスク度と取引先リスク度を合計した値に基づいて、取引先リスクのランク付けを行う。
【0100】
本実施の形態では、リスク度の合計値が6.0未満ならば、「簡易チェック取引先」と判定する。このような取引先は、損失リスクが低く、簡易なチェックで足りる取引先である。
【0101】
また、リスク度の合計値が10.0以上ならば、「厳重チェック取引先」と判定する。このような取引先は損失リスクが高く、厳重なチェックが必要である取引先である。
【0102】
さらに、リスク度の合計値が10.0未満ならば、「通常チェック取引先」と判定する。
【0103】
例えば、上記のような条件である場合には、信用状リスク度は2.9、取引先リスク度は1.0であり、合計は3.9となる。したがって、簡易チェック取引先と判定する。
【0104】
以下に各種チェック取引先である判定した場合における判定処理について説明する。
【0105】
ここで簡易チェック取引先であると判定した場合には、以下の内容をチェックする(S805)。
【0106】
指定した重要項目のチェック結果が一致しているか否かを判定する。ここで指定する重要項目とは、信用状バランス(枠チェック)、信用状あるいは船積書類間での整合性(金額、期間)、及び買取依頼書類の電子署名である。
【0107】
ここで、上記重要項目のチェック結果が一致していないと判定した場合、エラーであるとみなす。そして、処理結果ファイルにエラー内容を出力し、エラー終了とする。その後、輸出業者に対して買取依頼書の対象エラーの修正依頼をするようオペレータに促す。
【0108】
一方、S805において、上記重要項目のチェック結果が一致していると判定した場合、次に上記重要項目以外の項目についてのチェック結果が一致していない項目の有無を判定する。
【0109】
上記重要項目以外の項目についてのチェック結果が一致していないと判定した場合、図7に示す履歴情報管理ファイルを参照して以下の処理を実行する。まず、履歴情報管理ファイルから同様の不一致内容を検索する。そして、処理結果の欄から買取処理を行ったか否かを読み取る。
【0110】
そして、同様の不一致内容について、買取処理をしていた場合には、ランクを情報(Information)として処理結果ファイルに出力して、処理を続行する。この場合には確認オペレーションは不要である。ここで確認オペレーションとは、マニュアルベースで行うエラー内容の確認処理である。
【0111】
また、同様の不一致内容について、買取処理以外の対応が実施されていた場合、あるいは処理履歴ファイルに同様の不一致内容が存在しない場合には、ランクを警告(Warning)として処理結果ファイルに出力して、処理を一時中断する。
【0112】
さらに、不一致項目数が60%を越えたと判定した場合には、エラーとして処理結果ファイルに出力して、処理をエラー終了する。この場合には確認オペレーションが発生する。すなわち、マニュアルベースでエラー内容の確認処理をオペレータに促す。そして、オペレータは、確認オペレーションの結果によって、輸出業者に対して買取依頼書の対象エラーの修正を依頼する。
【0113】
S804で通常チェック取引先であると判定した場合には、以下の内容のチェックを行う(S306)。
【0114】
上記重要項目に関しては、簡易チェック取引先と同様な処理を実行するため、ここでは説明を省略する。通常チェック取引先であると判定した場合、簡易チェック取引先とは上記重要項目以外のチェック処理が異なるため、以下では重要項目以外のチェック処理について説明する。
【0115】
重要項目以外の項目についてのチェック結果が一致していないと判定した場合、図7に示す履歴情報管理ファイルを参照して以下の処理を実行する。
【0116】
まず、履歴情報管理ファイルから同様の不一致内容を検索する。そして、処理結果の欄から買取処理を行ったか否かを読み取る。
【0117】
そして、同様の不一致内容について、買取処理をしていた場合には、ランクを警告(Warning)として処理結果ファイルに出力して、処理を一時中断する。
【0118】
そして、同様の不一致内容について、買取処理以外の対応が実施されていた場合、あるいは処理履歴ファイルに同様の不一致内容が存在しない場合には、エラーとして処理結果ファイルに出力して、処理をエラー終了する。この場合には確認オペレーションが発生する。すなわち、マニュアルベースでエラー内容の確認処理をオペレータに促す。そして、オペレータは、確認オペレーションの結果によって、輸出業者に対して買取依頼書の対象エラーの修正を依頼する。
【0119】
さらに、不一致項目数が全体の30%を越えたと判定した場合には、エラーとして処理結果ファイルに出力して、処理をエラー終了する。この場合にも確認オペレーションが発生する。
【0120】
S804で厳重チェック取引先であると判定した場合には、以下の内容のチェックを行う(S807)。
【0121】
上記重要項目に関しては、簡易チェック取引先と同様な処理を実行するため、ここでは説明を省略する。通常チェック取引先であると判定した場合、簡易チェック取引先とは重要項目以外のチェック処理が異なるため、以下では重要項目以外のチェック処理について説明する。
【0122】
上記重要項目以外の項目についてチェック結果が一致していないと判定した場合、処理結果ファイルに出力して、処理をエラー終了する。この場合には確認オペレーションが発生する。すなわち、マニュアルベースでエラー内容の確認処理を行う必要があるため、オペレータに対して確認オペレーションを促す。そして、オペレータは、輸出業者に対して、買取依頼書類の対象エラーの修正を依頼する。
【0123】
その後、後処理を実行する(S808)。
【0124】
チェック結果の不一致情報について履歴情報管理ファイルへの追加あるいは更新を実行する。また、Warning/Error等の内容確認オペレーション、及び取引先に対する買取依頼書類の修正依頼等をオペレータに対して促す。
<実施形態の効果>
本発明に従えば、コンピュータを用いて、過去の取引実績と、顧客の取り扱い金額に基づいて、信用状取引などの貿易取引が成立するか否かを判定することができる。
【0125】
そのため、従来のような担当者の判断の誤りによる損失リスクを抑制することができる。
<コンピュータ読み取り可能な記憶媒体>
上記実施の形態のいずれかの処理をコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。そして、コンピュータに、この記憶媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上記実施の形態に示した電子書類確認プログラムを提供することができる。
【0126】
ここで、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記憶媒体をいう。このような記憶媒体のうちコンピュータから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
【0127】
また、コンピュータに固定された記録媒体として、ハードディスクやROM(リード・オンリー・メモリ)等がある。
【0128】
なお、上記実施の形態は本発明の範囲をなんら限定するものではなく、当業者が理解できる範囲において適宜、各種の変形の態様があり得る。
<その他>
さらに、本実施の形態は以下の発明を開示する。
【0129】
(付記1) コンピュータによって実行されるプログラムであって、
発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、
前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを実行させるプログラム。
【0130】
(付記2) 前記第1の点検ステップは、データベース上のテーブルを参照して、貿易取引の有効性及び内容を点検して、ランク付けを行うステップを更に実行させる付記1に記載のプログラム。
【0131】
(付記3) 前記ランク付けのときに参照されるテーブルは、取引国、取引銀行、取引金額、その他の付加条件、及び取引先とを含む点検項目と、前記点検項目に対応する信頼性または危険度とを関連づけたテーブルである付記3に記載のプログラム。
【0132】
(付記4) 前記可否判定ステップは、前記貿易取引の取引相手との過去の取引状況を参照して判定するステップを更に実行させる付記1乃至3のいずれかに記載のプログラム。
【0133】
(付記5) 前記電子信用状と、前記電子取引書類とを受け付けるステップは、ネットワークに接続された端末を介して、前記電子信用状および前記電子取引書類を受信するステップである付記1乃至4のいずれかに記載のプログラム。
【0134】
(付記6) 前記電子取引書類は電子船積書類、あるいは電子化された荷為替手形を更に含む付記1乃至5のいずれかに記載のプログラム。
【0135】
(付記7) 発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付ける手段と、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する手段と、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する手段と、
前記2つの点検手段の点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する手段とを備える情報処理装置。
【0136】
(付記8) 発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、
前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを備える方法。
【0137】
【発明の効果】
以上で説明したように、本発明は、貿易取引の書類確認業務において、業務コストの低減、チェック精度の向上、取引リスクの発生等の抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】輸出入貿易の概略を示す図である。
【図2】信用状受領から決済までの処理を示すフローチャートである。
【図3】買取依頼書類の正当性判定テーブルである。
【図4】買取依頼書類チェックテーブルである。
【図5】信用状リスク関連テーブルである。
【図6】取引先リスクテーブルである。
【図7】履歴情報管理ファイルである。
【図8】船積書類確認処理のフローチャートである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、貿易取引(銀行)における電子書類確認プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、貿易取引において、各種手続きは、主に紙による書類によってなされていた。
【0003】
貿易取引では、輸出企業の代金回収リスクを回避するため、発行銀行の支払・引受の義務を示す信用状が利用される。輸出企業は、信用状に荷為替手形、商業送り状、他の船積書類等をとりまとめて、銀行に対して荷為替手形買取依頼を行い、輸出代金を回収する。
【0004】
このような貿易取引に関する先行技術文献情報としては次のものがある。
【0005】
【非特許文献】
浦野直義著「外国為替と貿易実務がわかる」株式会社実業之日本社発行、2001年1月12日
ここで、図1を参照して貿易取引の流れと、それぞれの書類について概略を説明する。
【0006】
貿易取引において輸出企業と輸入企業との間で売買契約が締結されると(S101)、輸入企業は銀行に対して信用状の発行を依頼する(S102)。この信用状とは、信用状条件通りに船積書類が提示されることを条件に、発行銀行が信用状に基づいて代金を支払うという支払い保証書である。ここで信用状を発行した銀行を発行銀行という。
【0007】
この発行銀行は、SWIFTが運営する通信ネットワーク等を利用して、発行された信用状を、輸出地にある本・支店、またはコルレス銀行等の輸出企業の取引銀行に通知する(S103)。このSWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)とは、国際金融に関わる銀行間の付替・顧客送金等のデータ交換を行う非営利団体である。また、この取引銀行を通知銀行という。そして、通知銀行は、受け取った信用状を輸出企業に通知する。
【0008】
輸出企業は、発行銀行が発行した信用状を通知銀行より取得する(S104)。輸出企業は、通知銀行から受領した信用状の条件に基づいて船積処理を行う。
【0009】
そして、海上輸送の場合には、輸出企業は、船積貨物の託送・船積書類の作成・通関等の業務を代行するフレートフォワーダとよばれる代行業者に対して、船積の準備や通関手続きを依頼する(S105)。
【0010】
船積依頼を受けたフレートフォワーダ(代行業者)は、税関に対して通関申告を行い、認可を得る(S106)。
【0011】
また、輸出企業は、保険会社との間で保険付保契約を締結する(S107)。
【0012】
また、輸出企業は、必要に応じて監督官庁に対して輸出許可申請を行い、認可を得る(S108)。
【0013】
そして、輸出企業は、信用状、荷為替手形の他、船荷証券、商業送り状、梱包明細書など必要書類一式を揃えて、買取銀行に対して荷為替手形の買取を依頼する(S109)。買取銀行は、これら書類について、信用状の条件と内容が一致しているかを点検し、銀行は荷為替手形を買い取る。
【0014】
このようにして、輸出企業は輸入企業が代金決済する前に輸出代金を回収する。
【0015】
次に、買取銀行は、船積書類を発行銀行に郵送する(S110)とともに、信用状条件に従って、資金請求を行う。
【0016】
そして、船積書類を受領した発行銀行は、信用状条件と合致しているか点検し、資金と引き替えに船積書類を輸入企業に手交する(S111)。
【0017】
一方で、貨物は、海上輸送によって運搬された貨物は輸入地の保税倉庫に入庫される(S112)。
【0018】
そして、船積書類を受領した輸入企業は、船積書類に含まれる船荷証券を船会社へ提示し、輸入貨物を引き取ることができる(S113/S114)。
【0019】
上記のような企業間で行われる複雑な貿易手続きが紙をベースに行われており、貿易業務の効率化を妨げる主要因となっている。最近一連の貿易書類を電子化し、通信ネットワークを通じてやりとりする貿易業務の電子化が進展しつつある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従来、紙をベースに人手に頼った目視チェックで対応していたが、取引件数が増加する中で、業務コストの上昇、チェック精度の低下、取引リスクの発生等が顕在化してきた。本発明が解決しようとする課題は、貿易取引の書類確認業務において、業務コストの低減、チェック精度の向上、取引リスクの発生等の抑制が図れるプログラムを提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0022】
本発明に係るプログラムは、発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを実行させることを特徴とする。
【0023】
また、電子取引書類は、電子船積証券の他に、例えば、電子船積書類あるいは電子化された荷為替手形を含んでもよい。
【0024】
このような処理を実行させることにより、電子データを用いてコンピュータによって、貿易取引における有効性及び内容を点検することができる。
【0025】
そのため、従来のような担当者の判断の誤りによる損失リスクを抑制することができる。
【0026】
また、前記第1の点検ステップは、データベース上のテーブルを参照して、貿易取引の信頼度または危険度を表すランク付けを行うステップを更に実行させてもよい。そして、前記ランク付けのときに参照されるテーブルは、取引国、取引銀行、取引金額、その他の付加条件、及び取引先とを含む点検項目と、前記点検項目に対応する信頼度または危険度とを関連づけたテーブルであってもよい。
【0027】
このような処理を実行させることにより、取り扱い金額などに基づいて、荷為替手形買取が成立するか否かを判定することができる。
【0028】
また、本発明に係るプログラムは、貿易取引の取引相手との過去の取引状況を参照して判定するステップを更に実行させてもよい。
【0029】
このような処理を実行させることにより、過去の取引実績に基づいて、荷為替手形買取が成立するか否かを判定することができる。
【0030】
このように過去の取引実績と、顧客の取り扱い金額に基づいて、荷為替手形買取を成立させるため、損失リスクを低減することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を説明する。
<好適な実施の形態>
以下、図1から図8に基づいて船積書類確認プログラムについて説明する。
【0032】
図1は輸入貿易取引の概略図であり、図2は信用状受領から決済までの処理フローであり、図3は買取依頼書類の正当性判定テーブルであり、図4は買取依頼書類チェックテーブルであり、図5は信用状リスク関連テーブル類であり、図6は取引先リスクテーブルであり、図7は履歴情報管理ファイルであり、図8は船積書類確認の処理フローである。
<信用状付き船荷証券買取業務の処理フロー>
図2を参照して、信用状付き船荷証券買取業務において、通知銀行が信用状を受領してから、買取(通知)銀行が決済するまでの処理の流れを説明する。
【0033】
ここで通知銀行とは、発行銀行が発行した信用状を輸出企業に通知する輸出者側の取引銀行である。
【0034】
また、買取銀行とは、輸出企業から荷為替手形の買取を行う銀行である。通常、この買取銀行は通知銀行と同じである場合が多い。本実施の形態では、通知銀行と買取銀行とは同じ銀行であるとするが、本発明の実施はこれに限られない。
【0035】
また、信用状発行銀行とは、信用状取引の際の輸入者側の取引銀行である。この信用状発行銀行は、信用状を発行することにより、荷物に対する輸出者側への支払いを保証する。
【0036】
まず、通知銀行は、信用状を発行した信用状発行銀行が送信した信用状をSWIFTを経由して受領する(S201)。
【0037】
そして、通知銀行は、受信した信用状の内容を点検する(S202)。ここでの点検内容は、例えば、取消不能(Irrevocable)文言や、支払・引受確約で疑念を生じさせる文言の有無である。例えば、取消不能文言などがない信用状は、取消可能信用状とみなされて、信用条件を輸入者側が無断で変更してしまうことがあるためである。
【0038】
また、通知銀行は、信用状発行銀行からの依頼に基づいて信用状を点検する場合には、与信審査のため本部に稟申する(S203)。ここで、与信審査とは、国内金融機関が行う貸出及び会社債務の保証又は引受のための審査である。
【0039】
その後、通知銀行は、取引先である輸出企業に対して信用状を通知する(S204)。
【0040】
一方、信用状を通知された輸出企業は、輸出報告書作成、通関、船積、船積書類作成など、一連の輸出為替業務を行う(S205)。ここで船積書類としては、例えば為替手形(Bill of Exchange)、商業送り状(Invoice)、梱包明細書(Packing List)、船荷証券(Bill of Lading)、保険証券(Insurance Policy)、原産地証明書(Certificate of Origin)などがある。
【0041】
そして、取引先である輸出企業は、信用状に船積書類等を添付して、通知銀行に対して買取を依頼する(S206)。すなわち、輸出企業は、信用状の指示に従い必要書類一式を作成して、買取銀行に対して買取依頼を行う。この信用状の指示に従って作成された書類一式を買取依頼書類という。また、この通知銀行を以下では買取銀行ともよぶ。
【0042】
ここで、買取銀行は、買取を依頼した輸出企業からの買取依頼書類を点検し、問題がなければ買取処理を行う(S207)。すなわち、信用状や船積書類等を点検して、買取依頼書類の正当性を判断して輸出企業へ代金を支払う。ここで、輸出企業は、輸出企業が決済をする前に輸出代金を回収する。
【0043】
つぎに、買取銀行は、手形等に必要な裏書を行い、代金取立のため信用状発行銀行に対して船積書類を送付する(S208)。
【0044】
船積書類を受領した信用状発行銀行は、コルレス銀行(提携銀行)等の決済勘定を使って決済を行う(S209)。
【0045】
このようにして、信用状付き荷為替手形買取業務において、通知銀行は買取依頼書類を受領し、上記処理ステップを経て、買取(通知)銀行は決済する。
<本プログラムの概要>
本プログラムは、上述のS207の買取銀行での買取依頼書類の点検業務をコンピュータによって実行させるようにしたものである。
【0046】
本プログラムは、社内基幹系システムにおいて実行される。この社内基幹系システムは、社内LAN等を介して、端末、サーバ、データベースなどと接続されている。これらシステムのハードウェア構成は周知であるため、ここでは説明を省略する。
【0047】
また、上記データベースは、図3から図7に示すようなテーブルを備えている。このテーブルについて以下に説明する。
【0048】
図3は、買取依頼書類の正当性判定テーブルを示す。このテーブルには、上欄左からキー文書301、キー項目302、対象文書303、対象項目304、あるべき値305の欄が記される。
【0049】
キー文書301としては、信用状や商業送り状など一般的に買取依頼書類に添付される書類が記載される。そして、キー項目302には、それぞれのキー文書301における項目、つまり添付書類の各項目に、対応したタグ名が記載される。
【0050】
また、対象文書303には、キー文書301となる書類に更に添付されるべき書類、つまり対象文書が記載される。また、対象項目304には、この対象文書303に対応したタグ名が記載される。
【0051】
さらに、あるべき値305の欄には、キー文書におけるキー項目のあるべき値が記載される。このあるべき値とは、例えば日付けや金額などである。
【0052】
また、前記対象文書303は、キー文書301をあるべき値305に従って比較するときの基準となる。
【0053】
図4は、買取依頼書類チェックテーブルを示す。このテーブルの左欄401には、買取依頼書類に添付される書類の名称が記載される。この買取依頼書類としては、例えば商業送り状、梱包明細書、船荷証券など一般的な買取書類の一覧が記される。
【0054】
テーブルの中左欄402には、実際に買取依頼書類に添付された書類の欄である。端末は、買取依頼書類の受け入れ点検の際に、買取依頼書類に添付された書類の欄に図のような丸を書き込む。
【0055】
テーブルの中右欄403には、信用状における添付指定の欄である。端末は、信用状を解析する際に、買取依頼書に添付されるべき書類に図のような丸を書き込む。
【0056】
テーブルの右欄404には、必要書類の判定欄が記される。この必要書類判定欄には、前記テーブル中左欄と中右欄を参照して、両書類が丸であれば、この必要書類判定欄に丸を書き込む。このようにして書き込まれたテーブルの必要書類判定欄を参照することにより、信用状に基づいた買取依頼書類が添付されているか否かを判定できる。
【0057】
図5は、信用状リスクテーブルを示す。このテーブルは、国リスクテーブル、銀行テーブル、付加条件リスクテーブルなどを含む。これらテーブルには、それぞれの項目に応じたリスク度が記される。
【0058】
国リスクテーブルでは、取引先がA国の場合、A国のリスク度は1.0であるため取引におけるリスクはあまりないと判断される。一方、取引先がZ国の場合には、Z国のリスク度10.0であるため、国によって判定されるリスクはかなり高いと判断される。
【0059】
銀行リスクテーブルでは、取引銀行がA銀行の場合、A銀行のリスク度は1.0であるため、A銀行との取り引きにおいてはあまりリスクがないと判断される。一方、取引銀行がZ銀行の場合、Z銀行のリスク度は10.0であるため、Z銀行との取り引きはリスクが高いと判断される。
【0060】
金額リスクテーブルでは、50,000ドル以下の取り引きでは、リスク度1.0である。そして、10,000,000ドル以上の取り引きでは、リスク度は10.0である。これは、少額な取り引きに比べて、高額な取り引きの方がリスクは高いと判断するからである。
【0061】
付加条件リスクテーブルでは、取消不能文言(Irrevocable Credit)があり、さらに支払・引受確約に疑念を生じさせる文言がなければ、取り引きにおけるリスク度は低いため、リスク度を0.5とする。一方、取消可能(Revocable Credit)表示があれば、信用条件を輸入者側が無断で変更してしまうことがあるため、リスクは高い。そのためリスク度は10.0である。このように付加条件リスクテーブルには、信用状変更通知(Amendment)が発行されているなどの付加条件によってリスクを判断する。
【0062】
また、これらテーブルには重みが与えられる。この重みは、それぞれのテーブルについてのリスク度を相対的に示している。例えば、銀行リスクテーブルは重み1.0であり、金額リスクテーブルは、重み0.1である。そのため、相対的にみると、金額のリスク度よりも銀行のリスク度の方を重視して損失リスクを判断する。
【0063】
そして、これらテーブルは、取引先リスクのランク付け処理を実行する際に参照される。
【0064】
図6は、取引先リスクテーブルを示す。このテーブルは、取引先とリスク度を対応付けるテーブルである。そして、図5と同様に、取引先リスクのランク付け処理を実行する際に参照される。
【0065】
図7は、履歴情報管理ファイルを示す。このファイルは、過去の取引先における信用状指定書類と添付書類における不一致内容を記憶する。
【0066】
このテーブルは、取引先名称、不一致内容が発生した年月日時刻、その対象文書、その対象項目、不一致内容、その後の買取処理の有無の欄を含む。
【0067】
そして、このテーブルは、端末が処理結果ファイルを出力する際に参照される。
<買取依頼書類確認の処理フロー>
以下、図8を参照して、本プログラムが実行する処理フローを説明する。
【0068】
まず、端末は、買取依頼書類の受け入れチェックを実行する(S801)。すなわち、端末は、ネットワークを通じて受信する文書である。信用状等の買取依頼書類に添付されている書類の名称を点検する処理を実行すると共に、電子署名の検証による買取依頼書類の信憑性を点検する処理を実行する。
【0069】
ここで、買取依頼書類としては、通知銀行の電子署名付き書類、船会社の電子署名付き書類、保険会社の電子署名付き書類、その他の機関の電子署名付き書類に大別される。そして、上記書類には以下の書類が添付される。
【0070】
まず、通知銀行の電子署名付き書類には、信用状カバーレター(Cover Letterwith Letter of Credit)、信用状(Letter of Credit)、信用状変更通知(Amendment of Credit)が添付される。
【0071】
また、取引先の電子署名付き書類には、買取依頼書(Application for Negotiation of Documentary Bills)、為替手形(Bill of Exchange)、商業送り状(Invoice)、梱包明細書(Packing List)、通関済輸出報告書等が添付される。
【0072】
また、船会社の電子署名付き書類には、保険証券(Insurance Policy)が添付される。
【0073】
また、その他の機関の電子署名付き書類は、原産地証明書(Certificate of Origin)が添付される。
【0074】
ここでは、端末は、買取依頼書類に添付された書類の名称を読み取る。そして、図4に示す買取書類チェックテーブルの買取依頼書類に添付された書類の欄402に、添付されていたか否かを書き込む。
【0075】
また、端末は、買取依頼書類の各項目内容から、同書類の作成者を判定し、作成者の電子認証書の中の公開鍵を使って買取依頼書類の署名検証処理を実行する。このようにして、端末は買取依頼書類の信憑性を点検する処理を実行する。
【0076】
さらに、信用状の信憑性の点検処理に関して、通知銀行の電子署名付書類を例に説明する。通知銀行での署名付与は、信用状カバーレター、信用状、信用状変更通知等の書類から算出されたハッシュ値を通知銀行の秘密鍵で暗号化し、通知銀行の電子署名を生成し、上記書類に添付する。そして、端末での電子署名検証時には、これらの電子署名を通知銀行の公開鍵で復号化・ハッシュ値を算出し、署名検証を実行する。
【0077】
つぎに、端末は、信用状の解析を実行する(S802)。信用状の解析では、以下の項目内容について、それぞれ判定する。
【0078】
端末は、信用状発行銀行の名称、その属する国名、信用状の金額を判定する。また、端末は、取消不能(Irrevocable)の明示があるか否かを判定する。また、端末は、支払・引受確約で疑念を生じさせる文言や保留文言は無いか否かを判定する。
【0079】
また、端末は、信用状に記載された船積書類が添付されているか否かを判定する。ここで、端末は信用状から買取依頼書類に添付すべき書類名を読み取る。そして、端末は図4に示す信用状において添付指定の欄403に添付指定されているか否かを書き込む。
【0080】
また、端末は、信用状の記載の中で、領事査証や特定機関の証明を要求していると判定した場合には、該当する証明書が添付されているか否かを判定する。また、端末は、信用状の有効期間を読み取り、有効期間内の提示であるか否かを判定する。
【0081】
つぎに、端末は、買取依頼書類の内容をチェックする(S803)。すなわち、端末は、信用状の記載内容を読み取り、荷為替手形、商業送り状、船荷証券、保険証券、その他の書類が信用状の条件に一致しているか否かを判定する。以下にそれぞれの書類について具体的な点検内容を示す。
【0082】
荷為替手形に関しては、荷為替手形に記載された通貨表示が信用状に指定された通貨表示であるか否かを判定する。また、荷為替手形に記載された金額が信用状の金額を越えてはいないか否かを判定する。ここで、荷為替手形に「about」あるいは「circa」と記載されている場合には、信用状に記載された金額の10%を越えなければ、信用状の金額を超えていないと判定する。また、荷為替手形に記載された支払人および支払地は、信用状に記載された支払い人および支払地と一致しているか否かを判定する。また、荷為替手形の満期表示が信用状に記載された満期表示と一致しているか否かを判定する。
【0083】
次に、商業送り状に関しては、商業送り状に記載された金額が信用状金額を超えていないか否かを判定する。ここで、商業送り状に「about」あるいは「circa」と記載されている場合には、信用状に記載された金額の10%を越えなければ、信用状の金額を超えていないと判定する。また、商業送り状に記載された売買条件が信用状に記載された条件と一致しているか否かを判定する。
【0084】
また、船積証券に関しては、荷物の種類、容積、重量、ケースマーク等が信用状と一致しているか否かを判定する。また、船積港、陸揚港、陸上到着地、経由地等が信用状あるいは商業送り状と一致しているか否かを判定する。また、船積船荷証券または本船渡船荷証券の表示があるか否かを判定する。あるいは、受取船荷証券の表示の場合には、船名あるいは船積港の記載があり、かつ、on board notationが付与されているか否かを判定する。
【0085】
さらに、保険証券に関して、船荷証券に記載された発行人、保険期間(始期および終期)、付保条件、船積港、陸揚港、陸上到着地、経由地等が信用状また商業送り状に記載された内容と一致するか否かを判定する。
【0086】
そして、端末は、取引先リスクのランク付け処理を実行する(S804)。すなわち、信用状および取引先のリスク分析を行い、船荷証券買取時の判定条件にランクを付けを実行する。
【0087】
図5および6を参照して、リスク分析を説明する。リスク分析は図5に示すような信用状リスク関連テーブルと、図6に示すような取引先リスクテーブルを参照して、リスク度を算出する。信用状リスク関連テーブルと取引先リスクテーブルは、あらかじめデータベースに記憶されている。
【0088】
この信用状リスク関連テーブルは、国リスクテーブルと銀行リスクテーブルと金額リスクテーブルとを含む。そして、信用状を送信してきた相手側の国を、国リスクテーブルから検索して、リスク度を読み取る。そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして算出した値が国のリスク度となる。
【0089】
例えば、A国から信用状を送信した場合、リスク度は1.0であり、国リスクについての重みは0.8であるため、国リスク度は0.8となる。
【0090】
次に、取引銀行を銀行リスクテーブルから検索して、リスク度を読み取る。そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして銀行のリスク度を算出する。
【0091】
例えば、取引銀行がA銀行であった場合、リスク度は1.0であり、銀行についての重みは1.0であるため、銀行リスク度は1.0となる。
【0092】
次に、取引金額を金額リスクテーブルから検索して、リスク度を読み取る。そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして金額のリスク度を算出する。
【0093】
例えば、信用状に記載された金額、つまり取引金額が50,000ドル以下であった場合、リスク度は1.0であり、重みは0.1であるため、金額リスク度は0.1となる。
【0094】
次に、付加条件テーブルから該当する項目を検索して、リスク度を読み取る。そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして付加条件によるリスク度を算出する。
【0095】
例えば、取消不能が明示され、支払・引受確約に疑念が生じるような文言がない場合、リスク度は0.5であり、付加条件についての重みは2.0であるため、付加条件はリスク度1.0となる。
【0096】
そして、上記で算出したそれぞれのリスク度を合計すると、信用状リスク度が算出される。例えば、A国におけるA銀行から50,000ドル以下の取引であって、信用状に取消不能が明示され、支払・引受確約に疑念が生じるような文言がない場合を例に取って説明する。この場合、信用状から算出するリスク度は、国リスク度0.8、銀行リスク度1.0、金額リスク度0.1、付加条件リスク度1.0を合計して、2.9となる。
【0097】
次に、取引先を取引先リスクテーブルから検索して、リスク度を読み取る。 そして、読み取ったリスク度に重みを乗じる。このようにして取引先のリスク度を算出する。
【0098】
例えば、A社が取引先であった場合、リスク度は1.0であり、重みは1.0であるため、取引先リスク度は1.0となる。
【0099】
そして、上記で算出した信用状におけるリスク度と取引先リスク度を合計した値に基づいて、取引先リスクのランク付けを行う。
【0100】
本実施の形態では、リスク度の合計値が6.0未満ならば、「簡易チェック取引先」と判定する。このような取引先は、損失リスクが低く、簡易なチェックで足りる取引先である。
【0101】
また、リスク度の合計値が10.0以上ならば、「厳重チェック取引先」と判定する。このような取引先は損失リスクが高く、厳重なチェックが必要である取引先である。
【0102】
さらに、リスク度の合計値が10.0未満ならば、「通常チェック取引先」と判定する。
【0103】
例えば、上記のような条件である場合には、信用状リスク度は2.9、取引先リスク度は1.0であり、合計は3.9となる。したがって、簡易チェック取引先と判定する。
【0104】
以下に各種チェック取引先である判定した場合における判定処理について説明する。
【0105】
ここで簡易チェック取引先であると判定した場合には、以下の内容をチェックする(S805)。
【0106】
指定した重要項目のチェック結果が一致しているか否かを判定する。ここで指定する重要項目とは、信用状バランス(枠チェック)、信用状あるいは船積書類間での整合性(金額、期間)、及び買取依頼書類の電子署名である。
【0107】
ここで、上記重要項目のチェック結果が一致していないと判定した場合、エラーであるとみなす。そして、処理結果ファイルにエラー内容を出力し、エラー終了とする。その後、輸出業者に対して買取依頼書の対象エラーの修正依頼をするようオペレータに促す。
【0108】
一方、S805において、上記重要項目のチェック結果が一致していると判定した場合、次に上記重要項目以外の項目についてのチェック結果が一致していない項目の有無を判定する。
【0109】
上記重要項目以外の項目についてのチェック結果が一致していないと判定した場合、図7に示す履歴情報管理ファイルを参照して以下の処理を実行する。まず、履歴情報管理ファイルから同様の不一致内容を検索する。そして、処理結果の欄から買取処理を行ったか否かを読み取る。
【0110】
そして、同様の不一致内容について、買取処理をしていた場合には、ランクを情報(Information)として処理結果ファイルに出力して、処理を続行する。この場合には確認オペレーションは不要である。ここで確認オペレーションとは、マニュアルベースで行うエラー内容の確認処理である。
【0111】
また、同様の不一致内容について、買取処理以外の対応が実施されていた場合、あるいは処理履歴ファイルに同様の不一致内容が存在しない場合には、ランクを警告(Warning)として処理結果ファイルに出力して、処理を一時中断する。
【0112】
さらに、不一致項目数が60%を越えたと判定した場合には、エラーとして処理結果ファイルに出力して、処理をエラー終了する。この場合には確認オペレーションが発生する。すなわち、マニュアルベースでエラー内容の確認処理をオペレータに促す。そして、オペレータは、確認オペレーションの結果によって、輸出業者に対して買取依頼書の対象エラーの修正を依頼する。
【0113】
S804で通常チェック取引先であると判定した場合には、以下の内容のチェックを行う(S306)。
【0114】
上記重要項目に関しては、簡易チェック取引先と同様な処理を実行するため、ここでは説明を省略する。通常チェック取引先であると判定した場合、簡易チェック取引先とは上記重要項目以外のチェック処理が異なるため、以下では重要項目以外のチェック処理について説明する。
【0115】
重要項目以外の項目についてのチェック結果が一致していないと判定した場合、図7に示す履歴情報管理ファイルを参照して以下の処理を実行する。
【0116】
まず、履歴情報管理ファイルから同様の不一致内容を検索する。そして、処理結果の欄から買取処理を行ったか否かを読み取る。
【0117】
そして、同様の不一致内容について、買取処理をしていた場合には、ランクを警告(Warning)として処理結果ファイルに出力して、処理を一時中断する。
【0118】
そして、同様の不一致内容について、買取処理以外の対応が実施されていた場合、あるいは処理履歴ファイルに同様の不一致内容が存在しない場合には、エラーとして処理結果ファイルに出力して、処理をエラー終了する。この場合には確認オペレーションが発生する。すなわち、マニュアルベースでエラー内容の確認処理をオペレータに促す。そして、オペレータは、確認オペレーションの結果によって、輸出業者に対して買取依頼書の対象エラーの修正を依頼する。
【0119】
さらに、不一致項目数が全体の30%を越えたと判定した場合には、エラーとして処理結果ファイルに出力して、処理をエラー終了する。この場合にも確認オペレーションが発生する。
【0120】
S804で厳重チェック取引先であると判定した場合には、以下の内容のチェックを行う(S807)。
【0121】
上記重要項目に関しては、簡易チェック取引先と同様な処理を実行するため、ここでは説明を省略する。通常チェック取引先であると判定した場合、簡易チェック取引先とは重要項目以外のチェック処理が異なるため、以下では重要項目以外のチェック処理について説明する。
【0122】
上記重要項目以外の項目についてチェック結果が一致していないと判定した場合、処理結果ファイルに出力して、処理をエラー終了する。この場合には確認オペレーションが発生する。すなわち、マニュアルベースでエラー内容の確認処理を行う必要があるため、オペレータに対して確認オペレーションを促す。そして、オペレータは、輸出業者に対して、買取依頼書類の対象エラーの修正を依頼する。
【0123】
その後、後処理を実行する(S808)。
【0124】
チェック結果の不一致情報について履歴情報管理ファイルへの追加あるいは更新を実行する。また、Warning/Error等の内容確認オペレーション、及び取引先に対する買取依頼書類の修正依頼等をオペレータに対して促す。
<実施形態の効果>
本発明に従えば、コンピュータを用いて、過去の取引実績と、顧客の取り扱い金額に基づいて、信用状取引などの貿易取引が成立するか否かを判定することができる。
【0125】
そのため、従来のような担当者の判断の誤りによる損失リスクを抑制することができる。
<コンピュータ読み取り可能な記憶媒体>
上記実施の形態のいずれかの処理をコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。そして、コンピュータに、この記憶媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上記実施の形態に示した電子書類確認プログラムを提供することができる。
【0126】
ここで、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記憶媒体をいう。このような記憶媒体のうちコンピュータから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
【0127】
また、コンピュータに固定された記録媒体として、ハードディスクやROM(リード・オンリー・メモリ)等がある。
【0128】
なお、上記実施の形態は本発明の範囲をなんら限定するものではなく、当業者が理解できる範囲において適宜、各種の変形の態様があり得る。
<その他>
さらに、本実施の形態は以下の発明を開示する。
【0129】
(付記1) コンピュータによって実行されるプログラムであって、
発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、
前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを実行させるプログラム。
【0130】
(付記2) 前記第1の点検ステップは、データベース上のテーブルを参照して、貿易取引の有効性及び内容を点検して、ランク付けを行うステップを更に実行させる付記1に記載のプログラム。
【0131】
(付記3) 前記ランク付けのときに参照されるテーブルは、取引国、取引銀行、取引金額、その他の付加条件、及び取引先とを含む点検項目と、前記点検項目に対応する信頼性または危険度とを関連づけたテーブルである付記3に記載のプログラム。
【0132】
(付記4) 前記可否判定ステップは、前記貿易取引の取引相手との過去の取引状況を参照して判定するステップを更に実行させる付記1乃至3のいずれかに記載のプログラム。
【0133】
(付記5) 前記電子信用状と、前記電子取引書類とを受け付けるステップは、ネットワークに接続された端末を介して、前記電子信用状および前記電子取引書類を受信するステップである付記1乃至4のいずれかに記載のプログラム。
【0134】
(付記6) 前記電子取引書類は電子船積書類、あるいは電子化された荷為替手形を更に含む付記1乃至5のいずれかに記載のプログラム。
【0135】
(付記7) 発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付ける手段と、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する手段と、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する手段と、
前記2つの点検手段の点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する手段とを備える情報処理装置。
【0136】
(付記8) 発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、
前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを備える方法。
【0137】
【発明の効果】
以上で説明したように、本発明は、貿易取引の書類確認業務において、業務コストの低減、チェック精度の向上、取引リスクの発生等の抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】輸出入貿易の概略を示す図である。
【図2】信用状受領から決済までの処理を示すフローチャートである。
【図3】買取依頼書類の正当性判定テーブルである。
【図4】買取依頼書類チェックテーブルである。
【図5】信用状リスク関連テーブルである。
【図6】取引先リスクテーブルである。
【図7】履歴情報管理ファイルである。
【図8】船積書類確認処理のフローチャートである。
Claims (5)
- コンピュータによって実行されるプログラムであって、
発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、
前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを実行させるプログラム。 - 前記第1の点検ステップは、データベース上のテーブルを参照して、貿易取引の信頼度または危険度を表すランク付けを行うステップを更に実行させる請求項1に記載のプログラム。
- 前記可否判定ステップは、前記貿易取引の取引相手との過去の取引状況を参照して判定するステップを更に実行させる請求項1あるいは2に記載のプログラム。
- 発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付ける手段と、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する手段と、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する手段と、
前記2つの点検手段の点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する手段とを備える情報処理装置。 - 発行銀行の支払い・引き受け義務を示す電子信用状と、その電子信用状に基づく貿易取引の対象物品に係る権利の譲渡を示す電子船荷証券を含む電子取引書類とを受け付けるステップと、
前記電子信用状の有効性及び内容を点検する第1の点検ステップと、
前記電子取引書類が電子信用状の条件に合致しているか点検する第2の点検ステップと、
前記第1の点検ステップおよび第2の点検ステップの点検結果に基づいて、前記電子取引書類に対する買取の可否判定を支援する可否判定ステップとを備える方法。
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