JP2004177511A - Fixing device and image forming apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発熱体を有するベルト部材を備え、このベルト部材に密着せしめた記録体を加熱してその表面に画像を定着せしめる定着装置及びこれを備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、転写紙等の記録体に画像を定着せしめる定着装置として、輻射方式で加熱したローラやベルト部材等の無端移動体を記録体に密着せしめることで、記録体を加熱するものが知られている(例えば特許文献1等)。また、支持体に固定した加熱手段を駆動中のベルト部材に接触させて、加熱手段の発熱体からベルト部材に接触方式で熱伝導させるようにした定着装置も知られている(例えば特許文献2等)。また、発熱体をベルト部材に内包させた定着装置も知られている(例えば特許文献3等)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−114218号公報
【特許文献2】
特開平10−69177号公報
【特許文献3】
実公昭56−3723号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の定着装置は、発熱体たるハロゲンランプによって無端移動体たるローラを内部から輻射加熱するものである。ローラの代わりにベルト部材を用いれば、ベルト部材を輻射加熱することができる。しかしながら、ベルト部材の加熱を熱伝達効率の悪い輻射方式に頼るため、発熱体に給電を開始してからベルト部材を所望の値に昇温せしめるまでの温度立ち上げに長時間を要してしまう。一般に、画像形成装置においては、画像形成命令を受け付けてから画像形成に必要な諸条件を整えるまでのウオーミングアップにある程度の時間を要するが、その大半が定着装置の温度立ち上げに費やされてしまう。このため、温度立ち上げ時間をできる限り短縮することが望まれている。
【0005】
一方、上記特許文献2に記載の定着装置は、発熱体に表面保護層が積層された加熱手段を無端移動せしめられるベルト部材(定着フィルム)の内周面に押圧せしめて、発熱体からベルト部材への接触熱伝導を可能にしたものである。この定着装置では、輻射よりも熱伝達効率の良い接触熱伝導方式によってベルト部材を加熱することにより、温度立ち上げ時間を短縮することができる。しかしながら、加熱手段とベルト部材とを摺擦させる構成になっているため、摺擦に伴う両者の摩耗によって定着装置の寿命を縮めてしまうという問題がある。また、摺擦によってベルト部材の表面移動速度を不安定にしてしまうという問題もある。
【0006】
また一方、上記特許文献3に記載の定着装置は、発熱体(発熱部)を内周面に固定したベルト部材を用いるものである。この定着装置においては、ベルト部材内で発熱体からベルト基材に接触熱伝導させることで、輻射方式に比べて温度立ち上げ時間を短縮することができる。しかも、発熱体をベルト基材に固定して無端移動せしめることで両者の摺擦を回避しているので、上述のような低寿命化や、表面移動速度の不安定化を回避することができる。しかしながら、無端移動する発熱体への給電を可能にすべく、例えば装置本体に固定した給電電極を、ベルト部材に設けた受電電極に突き当てて摺擦させるなど、発熱体への給電用電気経路に摺擦接点を設ける必要がある。そして、摺擦接点の摩耗によって定着装置の寿命を縮めてしまうという問題があった。また、安定した電流の受け渡しを摺擦接点で行うことができず、電気的なノイズを発生させて画像に悪影響を及ぼすおそれもあった。
【0007】
本発明は以上の背景に鑑みてなされたものである。そして、その目的とするところは、輻射方式だけに頼る場合よりも迅速な温度立ち上げが可能で、しかも次に掲げる事項を何れも回避することができる定着装置及び画像形成装置を提供することである。
(1)発熱体を有する加熱手段、ベルト部材、摺擦接点等の摩耗による低寿命化
(2)発熱体を有する加熱手段との摺擦によるベルト部材の表面移動速度の不安定化
(3)摺擦接点での電気的なノイズの発生
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、給電に伴って発熱する発熱体を有し且つ駆動に伴って表面を無端移動させるベルト部材と、該ベルト部材を記録体に密着せしめる密着手段とを備え、該ベルト部材に密着せしめた記録体を加熱して該記録体の表面に画像を定着せしめる定着装置において、電源から延びる変形自在な電線部材の端部を上記ベルト部材に固定する電線固定手段と、固定された電線部材を発熱体に導通させるための導通手段とを該ベルト部材に設けたことを特徴とするものである。
この定着装置においては、ベルト部材内で発熱体からベルト基材への接触熱伝導が可能であるので、輻射方式だけに頼る場合よりも迅速な温度立ち上げを実現することができる。
また、発熱体をベルト部材に設けたことで、発熱体を有する加熱手段とベルト部材とを摺擦させる必要がなくなるので、その摺擦による加熱手段やベルト部材の摩耗を回避することができる。更には、その摺擦によるベルト部材の表面移動速度の不安定化も回避することができる。
また、ベルト部材の発熱体に給電するための変形自在な電線部材は、その一端側が電線固定手段によってベルト部材に固定され、且つ導通手段によって発熱体と電気的に接続される。かかる構成では、不動の電源にもう一端側が接続された変形自在な電線部材を、ベルト部材の無端移動に伴って縒れさせることで、給電用電気経路に摺擦接点を設けなくても発熱体に給電することができる。よって、摺擦接点の摩耗による定着装置の低寿命化と、摺擦接点での電気的なノイズの発生とを何れも回避することができる。
以上の結果、輻射方式だけに頼る場合よりも迅速な定着装置の温度立ち上げを実現しつつ、上述した(1)〜(3)の事項を何れも回避することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の定着装置において、上記発熱体を上記ベルト部材の外周面側に固定したことを特徴とするものである。
この定着装置においては、ベルト部材の内周面側に設けた発熱体からベルト中間層を介して記録体に熱を伝える場合とは異なり、ベルト中間層を介さない熱伝導が可能になるため、更に迅速な温度立ち上げを実現することができる。
【0010】
請求項3の発明は、記録体の表面に可視像を形成する可視像形成手段と、該可視像を該記録体の表面に定着せしめる定着装置とを備える画像形成装置において、上記定着装置として、請求1又は2のものを用いたことを特徴とするものである。
この画像形成装置においては、請求項1の定着装置と同様の作用により、輻射方式だけに頼る場合よりも迅速な定着装置の温度立ち上げを実現しつつ、上述した(1)〜(3)の事項を何れも回避することができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、所定のタイミングで上記ベルト部材の無端移動方向を逆転させる逆転手段を設けたことを特徴とするものである。
この画像形成装置においては、ベルト部材の逆転によって電線部材の縒れを所定のタイミングで修正することができる。
【0012】
請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記密着手段と上記ベルト部材とを接離させる接離手段を設けたことを特徴とするものである。
この画像形成装置においては、ベルト部材を逆転させる際に密着手段をベルト部材から離間させることで、ベルト逆転の際の駆動負荷を低減してより高速な逆転が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。
まず、図1を参照しながら、このプリンタの基本的な構成について説明する。図において、このプリンタは、潜像担持体たるドラム状の感光体1の周囲に、帯電チャージャ2、露光装置3、現像装置4、転写手段たる転写ローラ5、クリーニング装置6、除電装置7などを備えている。また、転写ローラ5の側方に、レジストローラ対8、紙搬送装置9、上案内板10、下案内板11、定着装置100などを備えている。
【0014】
上記感光体1は、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられる。上記帯電チャージャ2は、このように回転する感光体1の表面をコロナ放電等によって一様に帯電せしめる。上記露光装置3は、パーソナルコンピュータ等から送られてくる画像信号に基づいて、レーザ光などを照射して感光体1の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、感光体1の回転に伴って上記現像装置4との対向領域である現像領域まで搬送される。上記現像装置4は、現像ローラを有しており、これに担持した帯電済みのトナーを感光体1の静電潜像に付着させる。この付着により、静電潜像が可視像としてのトナー像に現像される。現像されたトナー像は、感光体1の回転に伴い、上記転写ローラ5との対向位置に搬送される。この対向位置では、弾性を発揮する転写ローラ5が所定の圧力で感光体1に当接してその当接部を柔軟に変形させることで、転写ニップを形成している。
【0015】
一方、図示しない給紙装置からは、記録体たる転写紙Pが所定のタイミングで送り出され、上記レジストローラ対8に挟まれる。このレジストローラ対8は、挟み込んだ転写紙Pを上記転写ニップにて感光体1上の上記トナー像に重ね合わせ得るタイミングで上記転写ニップに向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、上案内板10と下案内板11との間を通過して転写ニップに向けて案内される。そして、転写ニップに挟まれて感光体1上のトナー像と重ね合わされる。
【0016】
上記転写ニップ内においては、図示しない電源によって転写バイアスが印加される転写ローラ5と、感光体1上の静電潜像領域との間に転写電界が形成される。感光体上のトナー像は、この転写電界やニップ圧の影響を受けてドラム表面から転写紙P表面に転写される。トナー像が転写せしめられた転写紙Pは、転写ニップを出た後に上記紙搬送装置9上に送られる。この紙搬送装置9は、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動されるベルト駆動ローラ9aと、従動ローラ9bとによって紙搬送ベルト9cを張架している。紙搬送ベルト9cは、ベルト駆動ローラ9aの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。紙搬送装置9上に送られた転写紙Pは、無端移動する紙搬送ベルト9c上に保持されながら図中左方向に搬送される。そして、上記定着装置100内でトナー像が表面に定着せしめられた後、機外へと排出される。
【0017】
上記転写ニップを通過した後の感光体1表面には、転写紙Pに転写されずに残ってしまった残留トナーが付着している。この残留トナーは、感光体1の表面移動に伴って上記クリーニング装置6との対向領域を通過する際に、クリーニングブレードによって機械的に掻き取り除去される。このようにしてクリーニングされた感光体1表面は、上記除電装置7との対向位置で除電されて次の画像形成プロセスに備えられる。
【0018】
以上の基本的な構成を備える本プリンタは、記録体たる転写紙Pの表面に可視像たるトナー像を形成する可視像形成手段を備えている。この可視像形成手段は、感光体1、帯電チャージャ2、露光装置3、現像装置4、転写ローラ5、除電装置7等によって構成されている。
【0019】
次に、本実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
図2は上記定着装置100と、これに電気を供給する定着電源12とを示す斜視図である。定着装置100は、駆動ローラ101、従動ローラ102、加熱ベルト103、加圧ローラ104などを備えている。また、図示しない加圧ソレノイドやベルト目印検知手段も備えている。ベルト部材たる加熱ベルト103は、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性樹脂、ニッケル、炭素綱、ステンレス鋼などの耐熱性材料からなる薄肉のベルト基体103aを有している。また、ベルト幅方向に細かく蛇行しながらベルト全周を巡るような波状パターンで、ベルト基体103aの外周面に固定された細長の抵抗発熱体103bも有している。また、ベルト基体103aの端部近傍のおもて面に固定された電線コネクタ103cも有している。この電線コネクタ103cには、抵抗発熱体103bの一端や、これに隣設されたもう一端が進入している。これらの構成を有する加熱ベルト103は、駆動ローラ101と従動ローラ102とに掛け回されながら、所定のテンションにて張架されている。
【0020】
上記駆動ローラ101は、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられることで、加熱ベルト103を図中時計回りに無端移動させる。無端移動せしめられる加熱ベルト103の駆動ローラ101への掛け回し部分には、そのおもて面側から密着手段たる上記加圧ローラ104が圧接せしめられている。この圧接により、加熱ベルト103と加圧ローラ104とが圧接する定着ニップが形成されている。
【0021】
上記電線コネクタ103cには、電線部材たる2本のケーブルを束ねた状態で螺旋状の癖が付けられたハーネス13の一端側が固定されており、これらケーブルはコネクタ内部で抵抗発熱体103bの一端やもう一端に接続されている。よって、電源コネクタ103cは、電線部材たるケーブルの端部を無端移動体たる加熱ベルト103に固定する電線固定手段として機能している。また、ケーブルを抵抗発熱体103bに導通させる導通手段としても機能している。ハーネス13のもう一端側は定着電源12に固定されている。抵抗発熱体103bは、定着電源12からの電流がハーネス13と電線コネクタ103cとを介して供給されることで発熱する。なお、電線コネクタ103cの一端を加熱ベルト103内に埋め込んだ場合には、その一端と抵抗発熱体103bとを接続する半田などが、電線固定手段や導通手段として機能することになる。
【0022】
上記電線コネクタ103cが固定されたベルト端部とは反対側のベルト端部近傍では、印刷や蒸着等によって形成された目印103dがおもて面に付されている。この目印103dは、加熱ベルト103に所定の間隙を介して対向するように配設された反射型フォトセンサ等からなる図示しないベルト目印検知手段によって検知される。
【0023】
上記抵抗発熱体103bは、図示しないシート部材に保持された状態でベルト部材たるベルト基体103aに固定されている。このシート部材としては、例えばシリコンゴム、ポリイミド、ポリエステル不織布などからなる絶縁性フィルムが用いられている。また、抵抗発熱体103bの材料としては、例えば、銅ニッケルやニクロム線等の金属線、ステンレス箔やアルミ箔等の金属箔などが挙げられる。ガラス芯、シリコンゴム芯等に金属線を巻き付け、シリコンゴムやフッ素樹脂等で被覆したコード状ヒータなどでもよい。本プリンタの定着装置100においては、抵抗発熱体103bとしてニクロム線を用い、シリコンゴムからなる厚さ1.0[mm]のシート部材に2.0[W/cm2]のワット密度で固定した。シート部材に固定した抵抗発熱体103bについては、トナーとの離型性の良好なシリコンゴムやフッ素樹脂等からなる図示しない保護層を設けている。
【0024】
図示しない感光体上のトナー像が転写せしめられた転写紙は、上記加熱ベルト103と加圧ローラ104との圧接によって形成される定着ニップに挟まれる。そして、ニップにて加圧されながら加熱されることで、その表面にトナー像が定着せしめられる。この定着に先立ち、定着装置100においては、電源供給に伴う抵抗発熱体103bの発熱によってベルト中間層たるベルト基体103aを十分な温度まで昇温せしめる温度立ち上げが行われる。このとき、無端移動体たるベルト基体103aに固定された抵抗発熱体103bからベルト基体103aへの接触熱伝導が可能であるので、輻射方式だけに頼る場合よりも迅速な温度立ち上げを実現することができる。また、抵抗発熱体103bを、これらが固定されたベルト基体103aとともに移動させることで、発熱体を有する加熱手段をベルト部材103に摺擦させる必要がなくなり、その摺擦による定着装置100の低寿命化を回避することができる。更には、その摺擦による加熱ベルト103の表面移動速度の不安定化も回避することができる。
【0025】
上記抵抗発熱体103bは、加熱ベルト103の外周面側に固定されている。かかる構成では、発熱体を内周面側に固定したものとは異なり、加熱ベルト103のおもて面を所定の温度まで昇温せしめるために、発熱体からの熱をベルト厚み方向に伝えておもて面に到達させる必要がない。換言すれば、ベルト基体103aの厚み方向に伝えなくても、ベルトおもて面を加熱することができる。このため、更に迅速な温度立ち上げを実現することができる。
【0026】
図3は、本プリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。図において、制御手段たる制御部150は、プリンタ内部の各機器を駆動制御して、画像形成プロセスを実行させる。この制御部150には、図示しない定着装置(100)の加圧ソレノイド103eやベルト目印検知手段103fが接続されている。また、モータドライバ151、紙検知センサ152、加圧モータ154、定着電源12内に配設された電源ドライバ12aなども接続されている。モータドライバ151は、定着装置(100)の駆動ローラ(101)の駆動源となるベルト駆動モータ153に接続されている。そして、制御部150から送られてくる制御信号に基づいて、例えばベルト駆動モータ153に送るステップパルス数や電流値を調整する。これにより、駆動ローラ(101)の回転、ひいては加熱ベルト(103)の無端移動が制御される。ベルト目印検知手段103fは、上記ベルト基体(103a)のおもて面に付された上述の目印103dを検知して、検知信号を制御部150に送る。紙検知センサ152は、上記定着ニップの近傍で図示しない転写紙を検知して、検知信号を制御部150に送る。制御部150に送られたベルト目印検知手段103fや紙検知センサ152からの検知信号は、加熱ベルト(103)の駆動制御に利用される。電源ドライバ12aは、制御部150から送られてくる電圧制御信号に基づいて、定着電源12から抵抗発熱体103bへの出力電圧値を制御する。なお、加圧モータ154は、定着装置(100)の加圧ローラ(104)の駆動源となっている。また、加圧ソレノイド103eの役割については後述する。
【0027】
定着装置12の電源ドライバ12aは、制御部150からの信号に基づいて、定着装置12からの出力電圧を切り替える電圧切り替え手段として機能する。この出力電圧の切り替えとは、出力電圧を非出力値である0[V]と、実質的な出力値である0[V]以外の値との切り替えではなく、後者の出力値を少なくとも2以上の値で切り替えることを意味する。具体的には、温度立ち上げ時に出力される比較的高い値の「立ち上げ用電圧」と、温度立ち上げ後の定常運転時に出力される比較的低い値の「定常運転用電圧」とで切り替える。図示しないパーソナルコンピュータ等からプリント開始命令信号を受信すると、制御部150は定着装置12の電源ドライバ12aに、温度立ち上げ信号を送る。この温度立ち上げ信号を受信した電源ドライバ12aは、「立ち上げ用電圧」を定着装置12から出力させる。そして、図示しないベルト温度検知センサにより、加熱ベルト103の表面温度について例えば140[℃]などといった所定値以上が検知されると、制御部150は電源ドライバ12aに定常運転信号を送る。これを受信した電源ドライバ12aは、定着装置12からの出力電圧値を、「立ち上げ用電圧」から「定常運転用電圧」に切り替えさせる。かかる構成では、温度立ち上げ時には、定常運転時よりも大きな値の「立ち上げ用電圧」の供給によって抵抗発熱体103bの発熱量をより大きくすることで、更に迅速な温度立ち上げを実現することができる。また、温度立ち上げ後の定常運転時には、「立ち上げ用電圧」よりも小さな値の「定常運転用電圧」の供給によって抵抗発熱体103bの発熱量をより小さくすることで、過剰な発熱による無駄なエネルギー消費を抑えることもできる。
【0028】
図4は、定着動作を開始した直後の定着装置100を、紙搬送装置9とともに示す構成図である。上述の温度立ち上げの終了に伴ってプリント動作がスタートすると、上述のようにして感光体上にトナー像が形成され、上記転写ニップで転写紙Pに転写される。このとき、定着装置100の加熱ベルト103は未だ無端移動を開始しておらず、図示しない上述の目印(103d)を上記定着ニップの下流側近傍に設けられたベルト目印検知手段103fに検知させる位置で無端移動を停止している。この位置(以下、ホームポジションという)で無端移動を停止している加熱ベルト103は、図示のように、おもて面に固定された電線コネクタ103cを定着ニップの下流側近傍に位置させている。
【0029】
上記転写ニップでトナー像が転写せしめられた転写紙Pは、紙搬送装置9の紙搬送ベルト9cによって定着装置100の定着ニップに向けて送られる。そして、定着ニップに進入する直前で、紙搬送装置9の図中上側に配設された紙検知センサ152によって検知される。同図では、紙検知センサ152として、紙搬送ベルト9c表面と、これに保持される転写紙Pとの光反射率の違いによって転写紙Pを検知する反射型フォトセンサを用いた例を示している。透過型フォトセンサなど、他の構成のものを用いてもよい。紙検知センサ152から送られてくる紙検知信号を受信した図示しない上述の制御部(150)の制御によって無端移動を開始する。このとき、加熱ベルト103に圧接せしめられて定着ニップを形成している加圧ローラ104も同時に回転を開始する。紙搬送装置9の紙搬送ベルト9cに搬送されている転写紙Pは、このように無端移動や回転を開始した加熱ベルト103と加圧ローラ104とによって形成される定着ニップに挟まれる。そして、図5に示すように、定着ニップにて定着処理が施されながら、次工程に向けて搬送される。
【0030】
上記制御部(150)は、紙検知センサ152から紙検知信号が送られてこなくなると、所定のタイムラグをおいて上記ベルト駆動モータ(153)や加圧モータ(154)の駆動を停止させる。これにより、図6に示すように、転写紙Pが定着ニップを通過した直後に、加熱ベルト103の無端移動と、加圧ローラ104の回転とが停止する。このとき、加熱ベルト103は、駆動開始から1周分の無端移動を終えておらず、加熱ベルト103のおもて面に固定された電線コネクタ103cは、まだ定着ニップよりもかなり上流側に位置している。このように、本プリンタの加熱ベルト103は、最もサイズの大きい転写紙Pに対して、1周未満の無端移動量で定着処理を終えるように、周長が十分に長く設定されている。
【0031】
固定導通手段たる電線コネクタ103cは、加熱ベルト103のおもて面に固定されているので、加熱ベルト103の無端移動に伴ってベルト周方向に移動する。一方、電線部材たるハーネス13は、電線コネクタ103cによって一端側が加熱ベルト103のおもて面に固定され、且つもう一端側が不動の定着電源12に接続されている。このため、図4〜図6に示したように、加熱ベルト103の無端移動に伴って縒れることになる。このようにハーネス13を縒れさせることで、定着電源12から上記抵抗発熱体(103b)への給電用電気経路に摺擦接点を設けなくても、抵抗発熱体(103b)に給電することができる。よって、摺擦接点の摩耗による定着装置の低寿命化と、摺擦接点での電気的なノイズの発生とを何れも回避することができる。
【0032】
加圧ローラ104の軸を回転可能に支持する図示しない軸受けには、上述の加圧ソレノイド103eに接続されている。この加圧ソレノイド103eの駆動がOFFされている状態では、加圧ローラ104が加熱ベルト103に向けて押圧されて定着ニップを形成している。転写紙Pに対する定着処理が終了して加熱ベルト103の無端移動や加圧ローラ104の回転が停止すると、加圧ソレノイド103aの駆動がONされる。すると、それまで加熱ベルト103に向けて押圧されていた加圧ローラ104が押圧方向とは反対側に移動し、図7に示すように加熱ベルト103から離間する。本プリンタの定着装置100は、このように接離手段たる加圧ソレノイド103eによって加熱ベルト103と加圧ローラ104とを接離可能にしている。なお、加圧ローラ104を加熱ベルト103に対して移動させて両者を接離させる例について説明したが、加熱ベルト103を移動させて両者を接離させるようにしてもよい。
【0033】
加熱ローラ104が加熱ベルト103から離間すると、図示しない上述の制御部(150)は、上記ベルト駆動モータ(153)を定着処理中のときとは逆方向に回転させる。具体的には、上記モータドライバ(151)に逆転信号を送信することで、そこからベルト駆動モータ(153)への供給電圧の極性を反転させる。このようにしてベルト駆動モータ(153)を逆転させた後、目印検知手段103fからの検知信号を受信した時点でその回転を停止させる。かかる制御により、図8に示すように加熱ベルト103が定着処理中とは逆方向への無端移動(以下、逆移動という)を開始した後、図9に示すようにホームポジションまで移動した時点で無端移動を停止させる。加熱ベルト103がホームポジションまで逆移動して停止すると、上記制御部(150)は加圧ソレノイド103eの駆動を停止させる。これにより、加圧ローラ104が加熱ベルト103に圧接せしめられて、定着ニップが再現される。以上のように、定着処理後に加熱ベルト103が逆移動してホームポジションで停止することにより、定着処理中のベルトの無端移動に伴って生じたハーネス13の縒れの修正が可能になる。また、加熱ベルト103の逆方向への無端移動中に加圧ローラ104がベルトから離間することで、逆移動中における上記ベルト駆動モータ(153)の負荷が軽減され、より高速なベルトのホームポジションへの移動が可能になる。なお、本プリンタにおいては、上記制御部(150)、モータドライバ(151)、ベルト駆動モータ(153)などにより、加熱ベルト103の無端移動方向を逆転させる逆転手段が構成されている。このような逆転手段に代えて、バックギヤ等を用いた逆転手段でもよい。
【0034】
上述のように、本プリンタでは、最もサイズの大きい転写紙Pに対して1周未満のベルト無端移動量で定着処理を完了し得るように、加熱ベルト103の周長を十分に長く設定しているが、これは次に説明する理由による。即ち、定着処理の完了までに加熱ベルト103を1周以上させる必要があると、ベルトおもて面に固定した電線コネクタ103cを定着ニップに進入させてコネクタ、ベルト、加圧ローラなどを破損するおそれがあるからである。そこで、加熱ベルト103を1周以上させても電線コネクタ103cを定着ニップに進入させることがないように、工夫を凝らすとよい。例えば、加熱ベルト103の幅を加圧ローラ104の長さよりも大きくして、ベルト端部近傍に電線コネクタ103cを設ければよい。また、例えば、電線コネクタ103cを加熱ベルト103のおもて面や裏面ではなく、側面に設けてもよい。
【0035】
但し、加熱ベルト103の厚みによっては、ベルト側面においてコネクタ配設面積を十分に確保できず、十分な固定性が得られない場合もある。また、上記工夫によって電線コネクタ103cを定着ニップに進入させるおそれが無くなっても、ベルトを1周以上させることで、ハーネス13をベルト張架ローラ(101,102)の回転軸に引っ掛けるおそれが残る。そこで、各ベルト張架ローラを片持ち支持する構成や、定着電源12をベルトループ内に設ける構成を採用するとよい。そうすれば、ベルトを1周以上させても、ハーネスを回転軸に引っ掛けるようなことがなくなる。更に、片持ち支持の場合には、ベルト張架ローラをそれぞれ両持ち支持するものの、その支持部材の固定端をベルト幅方向の片側だけ設けるとなおよい。具体的には、例えば図10に示すように、各ベルト張架ローラの軸の片端については、それぞれの軸受けを1つの部材に有する軸受け支持部材14で支持し、これの固定端をローラのもう一方の端部側に設けるのである。そうすると、片持ち支持に起因する各ローラの平行度の変動を回避しながら、ハーネス13のローラ回転軸への引っ掛かりも回避することができる。そして、加熱ベルト103を1周以上させる定着処理が可能となり、上述の逆移動の頻度を減らすことができる。よって、例えば、連続プリントモードなどでは、連続プリント中でのベルト逆移動を行わないで連続プリントを続けることで、逆移動によるプリント時間の延長化を回避することもできる。
【0036】
ハーネス13の縒れは、加熱ベルト103が1周する毎に1回転分ずつ発生する。一方、定着動作1回あたりに要する加熱ベルト103の周回数は、ベルト周長が大きくなるほど少なくなる。よって、定着動作1回当たりに生ずる縒れをできるだけ少なくするためには、加熱ベルト103として、できるだけ周長の大きいものを用いるとよい。加熱ベルト103の代わりに、加熱ローラを用いた場合も同様である。ところが、加熱ローラを用いた場合、その径を大きくするほど、それに見合った分のまとまったレイアウト空間が必要になり、プリンタ内の空きスペースに収めることが難しくなる。一方、加熱ベルト103では、周長の長いものであっても張架形状の工夫によっては、空きスペースに上手く収まる場合がある。よって、加熱ローラを用いる場合よりもプリンタ内でのレイアウト空間に柔軟に対応しながら、できるだけ周長を大きくするという「ハーネス13の縒れを少なくするのに適した」構成を採用することができる。
【0037】
例えば、無端移動体として、図1に示した加熱ベルト103の1.4倍の周長のものを用いたいとする。無端移動体として加熱ベルト103を用いる場合には、図11に示すように、ベルトの張架形状の工夫により、それまでのプリンタ内の空きスペースに加熱ベルト103を有効に配設することができる。一方、ローラやドラム形状の無端移動体を用いると、図12に示すように、それを空きスペースに収容することができずに、プリンタ本体を大型化させる必要に迫られる。このように、無端移動体としてベルト部材たるベルト基体(103a)を用いることで、ハーネス13の縒れを少なくするのに適した構成にすることができるのである。
【0038】
定着装置100には、図13に示すようなベルトクリーニングユニット105を設けることが望ましい。このベルトクリーニングユニット105は、加熱ベルト103のおもて面をクリーニングするクリーニング手段たるクリーニング部106と、同おもて面に離型促進剤を塗布する離型促進剤塗布手段たる塗布部107とを備えている。クリーニング部106は、加熱ベルト103のおもて面に当接しながら表面を同おもて面と同方向に移動させるように回転せしめられるクリーニングローラ108と、掻き取りブレード109と、回収スクリュウ110とを有している。クリーニングローラ108には、図示しない電源によってトナーとは逆極性のクリーニングバイアスが印加されている。かかるクリーニングバイアスの印加を受け且つベルトおもて面に当接しながら回転するクリーニングローラ108の表面には、図示しない転写紙から加熱ベルト103に付着してしまったトナーがベルトおもて面から静電的に転移する。転移したトナーは、掻き取りブレード106によってローラ表面から掻き取られた後、回収スクリュウ110によって図示しない廃トナー収容部に搬送される。このようにして加熱ベルト103に付着してしまったトナーをクリーニング部106でクリーニングすることにより、ベルトから後続の転写紙Pへのトナー転移による汚れを抑えることができる。
【0039】
上記塗布部107は、クリーニングローラ108よりもベルト移動方向下流側で、加熱ベルト103のおもて面に当接しながら表面を同おもて面と同方向に移動させるように回転せしめられるオイル塗布ローラ111を有している。このオイル塗布ローラ111は、内部に離型促進剤たる図示しないシリコンオイルを収容しており、これを表面に滲み出させながら回転して加熱ベルト103のおもて面に塗布する。シリコンオイルが塗布された加熱ベルト103のおもて面は、無垢の状態よりもトナーとの離型性が向上せしめられる(トナーとの付着力が低減する)。これにより、クリーニングローラ108によるベルトクリーニング性の向上が図られる。このようなオイル塗布ローラ111としては、例えば無数の空泡が形成されたアルミニウムパイプの内部にシリコンオイルを充填し、そのパイプの外周面にフェルトを巻き付けたローラを用いることができる。なお、離型促進剤としてシリコンオイルを用いた例について説明したが、他のものを用いてもよい。また、ローラ内部に離型促進剤を充填させるのではなく、ローラ等の塗布部材の表面に担持させた離型促進剤を塗布させるようにしてもよい。また、ローラによる塗布方式ではなく、フェルト等の塗布部材をベルトに摺擦させる摺擦塗布方式を用いてもよい。
【0040】
クリーニングユニット105は、図示しない移動手段によって図中左右方向に移動せしめられることで、加熱ベルト103に対して接離するようになっている。加熱ベルト103が逆移動している最中には、クリーニングユニット105が加熱ベルト103から離間せしめられるようになっている。これにより、逆移動中にクリーニングユニット105が加熱ベルト103に当接していることによる逆移動の阻害を回避することができる。
【0041】
これまで、加熱ベルト103に圧接せしめられて定着ニップを形成する密着手段として加圧ローラ104を設けた例について説明したが、発熱体を内包することで加熱機能を発揮するものを用いると、転写紙Pに対してその両面側から定着処理を施すことができる。そして、両面側からの定着処理により、定着温度(加熱部材の表面温度)をより低くすることが可能になるため、更に迅速な温度立ち上げを実現することができる。かかる密着手段としては、例えば図14に示すような加圧加熱平板112を用いることができる。この加圧加熱平板112は、金属、ガラス、セラミック、耐熱プラスチック等からなる基板112bのベルトとの当接面側に発熱部112aが固定されたものを用いることができる。発熱部112aは、シリコンゴム、ポリイミド、ポリエステル等の絶縁体からなる素材シート中に、銅ニッケルやニクロム線等の金属線材、SUS箔、アルミ箔、ステンレス箔等の箔材などからなる発熱体が埋設されたものである。発熱体としては、ガラス芯、シリコンゴム芯等にニクロム線等の抵抗線を巻き付け、シリコンゴム、フッ素樹脂等で被覆したコードヒータを用いてもよい。図示の例では、弾性変形によって定着ニップ幅を拡大させるべく、厚さ1.0[mm]のシリコンゴムを素材シートとして用いている。この素材シート中に、ニクロム線からなる発熱体を2.0[W/cm2]のワット密度で埋設している。発熱体には、図示しない電源によって所定の電圧が印加される。かかる構成の加圧加熱平板112においても、接触熱伝導方式による発熱体から素材シートへの熱伝導が可能であるので、輻射方式よりも迅速な温度立ち上げが可能である。
【0042】
図14では、加熱機能を備える密着手段として平板状の加圧加熱平板112を示したが、転写紙Pの定着ニップへの案内性を高めるべく、図15に示すように加圧加熱湾曲板113を用いても良い。この加圧加熱湾曲板113における基板113bや発熱部113aの構成については加圧加熱平板112と同様である。また、図16に示すように、発熱部114aを板バネ部材114bによって加熱ベルト103に向けて付勢させるようにした板バネ方式の圧接部材114を用いてもよい。
【0043】
以上、画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式によって画像を形成するプリンタの例について説明したが、他の方式によって画像を形成する画像形成装置にも本発明の適用が可能である。また、無端移動体としてベルト部材たるベルト基体103aを用いた例について説明したが、ローラ部材等の他のものを用いても良い。
【0044】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4又は5の発明によれば、輻射方式だけに頼る場合よりも迅速な定着装置の温度立ち上げを実現しつつ、上述した(1)〜(3)の事項を何れも回避することができるという優れた効果がある。
特に、請求項2の発明によれば、ベルト部材の内周面側に設けた発熱体からベルト中間層を介して記録体に熱を伝える場合よりも、迅速な温度立ち上げを実現することができるという優れた効果がある。
また特に、請求項4の発明によれば、ベルト部材の逆転によって電線部材の縒れを所定のタイミングで修正することができるという優れた効果がある。
また特に、請求項5の発明によれば、ベルト逆転の際の駆動負荷を低減して、ベルト部材をより高速に逆転させることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタの概略構成図。
【図2】同プリンタの定着装置と、これに電気を供給する定着電源とを示す斜視図。
【図3】同プリンタの電気回路の一部を示すブロック図。
【図4】定着動作を開始した直後の同定着装置を紙搬送装置とともに示す構成図。
【図5】転写紙に定着処理を施している最中の同定着装置を同紙搬送装置とともに示す構成図。
【図6】定着動作を終了した直後の同定着装置を同紙搬送装置とともに示す構成図。
【図7】加圧ローラを加熱ベルトから離間させた状態の同定着装置を同紙搬送装置とともに示す構成図。
【図8】加熱ベルトを逆移動させている最中の同定着装置を同紙搬送装置とともに示す構成図。
【図9】ベルトの逆移動後に加圧ローラを加熱ベルトに圧接させた状態の同定着装置を同紙搬送装置とともに示す構成図。
【図10】同定着装置の変形装置を示す構成図。
【図11】加熱ベルトの周長を1.4倍にしたプリンタを示す概略構成図。
【図12】無端移動体として、同加熱ベルトと同じ周長の加熱ドラムを設けたプリンタを示す概略構成図。
【図13】定着装置の他の変形例装置における要部を示す要部構成図。
【図14】加圧部材の変形例を示す構成図。
【図15】他の変形例を示す構成図。
【図16】更なる変形例を示す構成図。
【符号の説明】
100 定着装置
101 駆動ローラ(張架部材)
102 従動ローラ(張架部材)
103 加熱ベルト(ベルト部材)
103a ベルト基体
103b 抵抗発熱体
103c 電線コネクタ(電線固定手段、導通手段)
103d 目印
104 加圧ローラ(密着手段)
150 制御部(逆転手段の一部)
151 モータドライバ(逆転手段の一部)
153 ベルト駆動モータ(逆転手段の一部)
P 転写紙(記録体)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fixing device that includes a belt member having a heating element, heats a recording medium that is brought into close contact with the belt member, and fixes an image on the surface thereof, and an image forming apparatus including the fixing device.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a fixing device for fixing an image on a recording medium such as transfer paper, a fixing apparatus that heats a recording medium by bringing an endless moving body such as a roller or a belt member heated by a radiation method into close contact with the recording medium is known. (For example,
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-7-114218
[Patent Document 2]
JP-A-10-69177
[Patent Document 3]
Japanese Utility Model Publication No. 56-3723
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The fixing device described in
[0005]
On the other hand, in the fixing device described in
[0006]
On the other hand, the fixing device described in Patent Document 3 uses a belt member in which a heating element (heating section) is fixed to an inner peripheral surface. In this fixing device, the time required for the temperature to rise can be shortened as compared with the radiation method by conducting heat conduction from the heating element to the belt substrate in the belt member. In addition, since the heating element is fixed to the belt base material and moved endlessly, friction between them is avoided, so that the above-described shortened life and unstable surface movement speed can be avoided. . However, in order to enable power supply to the endlessly moving heating element, for example, a power supply electrode fixed to the apparatus main body is brought into contact with a power receiving electrode provided on the belt member and rubbed, so that a power supply electric path to the heating element is provided. It is necessary to provide a rubbing contact at Then, there is a problem that the life of the fixing device is shortened due to wear of the rubbing contact. Further, stable current transfer cannot be performed at the rubbing contact, which may cause electrical noise and adversely affect the image.
[0007]
The present invention has been made in view of the above background. The object of the present invention is to provide a fixing device and an image forming apparatus that can raise the temperature more quickly than when only relying on the radiation method and that can avoid any of the following items. is there.
(1) Life shortening due to wear of heating means having heating elements, belt members, rubbing contacts, etc.
(2) Instability of the surface moving speed of the belt member due to rubbing with heating means having a heating element
(3) Generation of electrical noise at the sliding contact
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an invention according to
In this fixing device, contact heat conduction from the heating element to the belt base material is possible in the belt member, so that the temperature can be raised more quickly than when only the radiation method is used.
In addition, since the heating element is provided on the belt member, it is not necessary to rub the heating member having the heating element and the belt member, so that the abrasion of the heating means and the belt member due to the rubbing can be avoided. Further, the surface movement speed of the belt member can be prevented from becoming unstable due to the rubbing.
One end of the deformable electric wire member for supplying power to the heating element of the belt member is fixed to the belt member by electric wire fixing means, and is electrically connected to the heating element by the conducting means. In such a configuration, the deformable electric wire member having the other end connected to the immovable power supply is twisted along with the endless movement of the belt member, so that the heating element can be provided without providing a rubbing contact in the power supply electric path. Can be powered. Therefore, it is possible to avoid both the reduction in the life of the fixing device due to the abrasion of the rubbing contact and the generation of electrical noise at the rubbing contact.
As a result, all of the above-mentioned items (1) to (3) can be avoided while realizing the temperature rise of the fixing device more quickly than in the case where only the radiation method is used.
[0009]
According to a second aspect of the present invention, in the fixing device of the first aspect, the heating element is fixed to an outer peripheral surface of the belt member.
In this fixing device, unlike the case where heat is transmitted from the heating element provided on the inner peripheral surface side of the belt member to the recording body via the belt intermediate layer, heat conduction without the belt intermediate layer is possible. A more rapid temperature rise can be realized.
[0010]
The invention according to claim 3 is an image forming apparatus comprising: a visible image forming means for forming a visible image on the surface of a recording medium; and a fixing device for fixing the visible image on the surface of the recording medium. According to another aspect of the present invention, the apparatus according to
In this image forming apparatus, by the same operation as the fixing device of the first aspect, the temperature rise of the fixing device is realized more quickly than in the case of relying only on the radiation system, and the above-described (1) to (3) are realized. Any matter can be avoided.
[0011]
According to a fourth aspect of the present invention, in the image forming apparatus of the third aspect, a reversing means for reversing the endless movement direction of the belt member at a predetermined timing is provided.
In this image forming apparatus, the twist of the electric wire member can be corrected at a predetermined timing by the reverse rotation of the belt member.
[0012]
According to a fifth aspect of the present invention, in the image forming apparatus of the fourth aspect, there is provided a contact / separation unit for bringing the contact member into contact with / separating from the belt member.
In this image forming apparatus, when the belt member is reversely rotated, the close contact means is separated from the belt member, so that the driving load at the time of reverse rotation of the belt is reduced, and higher-speed reverse rotation becomes possible.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an electrophotographic printer (hereinafter, simply referred to as a printer) will be described as an embodiment of an image forming apparatus to which the present invention is applied.
First, a basic configuration of the printer will be described with reference to FIG. In this figure, this printer includes a charging
[0014]
The
[0015]
On the other hand, a transfer sheet P, which is a recording medium, is sent out at a predetermined timing from a sheet feeding device (not shown), and is sandwiched between the registration roller pairs 8. The
[0016]
In the transfer nip, a transfer electric field is formed between the transfer roller 5 to which a transfer bias is applied by a power supply (not shown) and the electrostatic latent image area on the
[0017]
On the surface of the
[0018]
The printer having the above-described basic configuration includes a visible image forming unit that forms a toner image as a visible image on the surface of the transfer paper P as a recording medium. The visible image forming means includes a
[0019]
Next, a characteristic configuration of the printer according to the present embodiment will be described.
FIG. 2 is a perspective view showing the fixing
[0020]
The driving
[0021]
One end of a
[0022]
In the vicinity of the belt end opposite to the belt end to which the
[0023]
The resistance heating element 103b is fixed to a belt base 103a as a belt member while being held by a sheet member (not shown). As this sheet member, for example, an insulating film made of silicon rubber, polyimide, polyester nonwoven fabric, or the like is used. Examples of the material of the resistance heating element 103b include metal wires such as copper nickel and nichrome wires, and metal foils such as stainless steel foil and aluminum foil. A cord-shaped heater or the like in which a metal wire is wound around a glass core, a silicon rubber core, or the like and coated with silicon rubber, a fluororesin, or the like may be used. In the
[0024]
The transfer paper onto which the toner image on the photoreceptor (not shown) is transferred is sandwiched by a fixing nip formed by the pressure contact between the
[0025]
The resistance heating element 103b is fixed to the outer peripheral surface side of the
[0026]
FIG. 3 is a block diagram showing a part of an electric circuit of the printer. In the figure, a
[0027]
The
[0028]
FIG. 4 is a configuration diagram illustrating the fixing
[0029]
The transfer paper P on which the toner image has been transferred by the transfer nip is sent toward the fixing nip of the fixing
[0030]
When the paper detection signal is no longer sent from the
[0031]
Since the
[0032]
A bearing (not shown) that rotatably supports the shaft of the
[0033]
When the
[0034]
As described above, in the present printer, the circumference of the
[0035]
However, depending on the thickness of the
[0036]
The twist of the
[0037]
For example, it is assumed that the endless moving body having a circumference 1.4 times as long as the
[0038]
It is desirable that the fixing
[0039]
The
[0040]
The
[0041]
So far, an example has been described in which the
[0042]
In FIG. 14, the
[0043]
As described above, as an embodiment of the image forming apparatus, an example of a printer that forms an image by an electrophotographic method has been described. However, the present invention is also applicable to an image forming apparatus that forms an image by another method. Further, although the example in which the belt base 103a as the belt member is used as the endless moving body has been described, another member such as a roller member may be used.
[0044]
【The invention's effect】
According to the first, second, third, fourth or fifth aspect of the present invention, the above-mentioned items (1) to (3) can be realized while realizing a temperature rise of the fixing device more quickly than in the case where only the radiation method is used. There is an excellent effect that any of them can be avoided.
In particular, according to the second aspect of the present invention, it is possible to realize a quicker temperature rise than in a case where heat is transmitted from a heating element provided on the inner peripheral surface side of the belt member to the recording medium via the belt intermediate layer. There is an excellent effect that it can be done.
In particular, according to the invention of claim 4, there is an excellent effect that the twist of the electric wire member can be corrected at a predetermined timing by the reverse rotation of the belt member.
In particular, according to the invention of claim 5, there is an excellent effect that the driving load at the time of reverse rotation of the belt can be reduced and the belt member can be reversely rotated at higher speed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a printer according to an embodiment.
FIG. 2 is a perspective view showing a fixing device of the printer and a fixing power supply for supplying electricity to the fixing device.
FIG. 3 is a block diagram showing a part of an electric circuit of the printer.
FIG. 4 is a configuration diagram illustrating an identification attaching device immediately after a fixing operation is started, together with a paper conveying device.
FIG. 5 is a configuration diagram illustrating an identification attachment device during the fixing process on the transfer paper together with the paper conveyance device.
FIG. 6 is a configuration diagram showing the identification attaching device immediately after the fixing operation is completed, together with the paper transport device.
FIG. 7 is a configuration diagram showing the identification attaching device in a state where the pressing roller is separated from the heating belt together with the paper conveying device.
FIG. 8 is a configuration diagram showing the identification attaching device during the reverse movement of the heating belt together with the paper conveying device.
FIG. 9 is a configuration diagram showing the identification attaching device in a state where the pressure roller is pressed against the heating belt after the reverse movement of the belt, together with the paper conveyance device.
FIG. 10 is a configuration diagram showing a modification device of the identification attachment device.
FIG. 11 is a schematic configuration diagram illustrating a printer in which the circumference of a heating belt is increased by a factor of 1.4.
FIG. 12 is a schematic configuration diagram showing a printer provided with a heating drum having the same circumference as the heating belt as an endless moving body.
FIG. 13 is a main part configuration diagram illustrating main parts of another modification of the fixing device.
FIG. 14 is a configuration diagram showing a modification of the pressing member.
FIG. 15 is a configuration diagram showing another modification.
FIG. 16 is a configuration diagram showing a further modified example.
[Explanation of symbols]
100 fixing device
101 Drive roller (stretch member)
102 Follower roller (stretch member)
103 Heating belt (belt member)
103a belt base
103b Resistance heating element
103c Wire connector (wire fixing means, conduction means)
103d landmark
104 pressure roller (close contact means)
150 control unit (part of reversing means)
151 Motor driver (part of reverse rotation means)
153 Belt drive motor (part of reverse rotation means)
P Transfer paper (recording material)
Claims (5)
電源から延びる変形自在な電線部材の端部を上記ベルト部材に固定する電線固定手段と、固定された電線部材を発熱体に導通させるための導通手段とを該ベルト部材に設けたことを特徴とする定着装置。A belt member that has a heating element that generates heat with power supply and has a belt member that moves the surface endlessly with driving, and an adhesion unit that causes the belt member to adhere to the recording body, and a recording body that adheres to the belt member is provided. In a fixing device for fixing an image on the surface of the recording medium by heating,
An electric wire fixing means for fixing an end of a deformable electric wire member extending from a power supply to the belt member, and a conducting means for conducting the fixed electric wire member to a heating element are provided on the belt member. Fixing device.
上記発熱体を上記ベルト部材の外周面側に固定したことを特徴とする定着装置。The fixing device according to claim 1,
A fixing device, wherein the heating element is fixed to an outer peripheral surface of the belt member.
上記定着装置として、請求1又は2のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。A visible image forming means for forming a visible image on the surface of the recording medium, and an image forming apparatus including a fixing device for fixing the visible image on the surface of the recording medium,
An image forming apparatus comprising: the fixing device according to claim 1.
所定のタイミングで上記ベルト部材の無端移動方向を逆転させる逆転手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。The image forming apparatus according to claim 3,
An image forming apparatus comprising: a reversing means for reversing the endless movement direction of the belt member at a predetermined timing.
上記密着手段と上記ベルト部材とを接離させる接離手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。The image forming apparatus according to claim 4,
An image forming apparatus, comprising: a contact / separation unit for bringing the contact member and the belt member into and out of contact with each other.
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KR101038217B1 (en) * | 2011-02-10 | 2011-05-31 | (주)상아프론테크 | Exothermic fixing belt |
-
2002
- 2002-11-25 JP JP2002341308A patent/JP2004177511A/en not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060207 |