JP2004173683A - 植物栽培に使用される防草用紙札 - Google Patents

Abstract

【課題】植物栽培に使用される防草用紙札を提供する。
【解決手段】植物栽培に使用される多重機能の防草用紙札に関し、この防草用紙札には、該植物が生長する土壌表面に被せるもので該植物の貫通用に少なくとも一十字形切欠２０を有する紙札本体１０と、該紙札本体１０内に含まれ、遮光効果を提供して当該植物周囲の雑草の生長を防止する防草剤とが備えられている。その中、該十字の一横方向切欠２０は該紙札に該植物の茎部が嵌込めやすいように該紙札のエッジまで延伸している。本防草紙札はさらに散水を提示するための含水指示剤を備えている。
【選択図】 図１

Description

本発明は植物栽培に使用される防草用紙札に関し、特に嵌込切欠、緩和性肥料、美化パターン及び散水提示を有する多重機能防草用紙札に関する。

園芸作物は花卉、果樹、蔬菜及び特用作物等を含むが、栽培過程において常に雑草危害のトラブル、例えば多年生果樹は生長期が長いために、雑草競争の問題が随時発生するトラブルや、栽培区が大部分山坡地に位置しており又は栽培面積が広大等の問題に面するために、雑草防除の問題が一際厳酷を感じる等のトラブルが存在している。このために通常、施肥の便利を図り、生産管理の工作を容易に進行させるように果樹の根元の回りで除草を行っている外、除草剤を使用して雑草防除を進行している。ところが、周知の如く、化学農薬は環境を破壊し人の健康を害する等の問題があり、特に薬剤に比較的敏感な作物に対して化学除草剤を使用して雑草防除を行うことが出来ないので、大量な人力で人工除草を行わなければならないことから、生産管理上の不便を来し、生産コストを増加して製品の競争力が低下する等の欠点が存在している。

また、近年人民の生活レベルが逐年高まり、家庭園芸・盆栽等も益々普遍的になって来ているので、例えば雑草の生長・盆栽作物の生長に必要な水分管理等の問題が盆栽植物の栽培者を悩まし、過度な散水による病害、過度な乾きによる枯死等の問題を如何に解決することがこれら園芸者達の課題となっている。

したがって、本発明人は上記従来技術の欠点にかんがみ、鋭意試験と研究を重ねた結果、ついに本発明の“植物栽培に使用される防草用紙札”を案出した。

本発明の目的は効果的に雑草を防除できる、植物栽培に使用される防草用紙札を提供することにある。

本発明の次の目的は、防草用紙札を植物の茎の基部に嵌込ませやすいように特殊な多重十字形嵌込切欠を具備した植物栽培に使用される防草用紙札を提供することにある。

本発明の又次の目的は盆栽主人に散水時間を提示する散水提示設計を具備した植物栽培に使用される防草用紙札を提供することにある。

上記目的を達成するための本発明の“植物栽培に使用される防草用紙札”は該植物が生長する土壌表面に被せるものであって該植物が貫通するための少なくとも一つの十字形切欠を有する紙札本体と、この紙札本体内に含まれ、遮光効果を提供して当該植物周囲の雑草の成長を防止する防草剤とを備えてなることを特徴とする。（請求項１に対応）
これにより防草用紙札が容易に植物の茎の基部に嵌込まれ、効果的に雑草が防除され、盆栽主人に好適な散水時間を提示することができる。

上記本発明の防草用紙札において、該十字の一横方向切欠は紙札に植物の茎部が嵌込めやすいように該紙札のエッジまでに延伸している。（請求項２に対応）
また、上記本発明の防草用紙札において、この防草用紙札はさらに、散水の提示とする含水指示剤を備えてあり、この含水指示剤は塩化第一コバルトであり、文字もしくは図形にして防草用紙札に印刷されたものである。（請求項３に対応）
また、上記本発明の防草用紙札はさらに、水分に溶解でき、該植物の生長に必要な養分を提供して施肥の人工コストを減少する緩和性肥料を備え、この緩和性肥料は製紙パルプに添加して、表面塗布又は粘着方式により当該防草用紙札に結合される。（請求項４に対応）
また、上記本発明の防草用紙札はさらに、この防草用紙札に印刷して美観効果を向上させる美化パターンを備え、この美化パターンは花、草、人物又は風景である。（請求項５に対応）
また、上記本発明の防草用紙札において、該防草用紙札の表面は銀色プラスチック布のような虫忌避効果を有するように銀色に印刷されている。（請求項６に対応）
また、上記本発明の防草用紙札において、該防草用紙札は盆栽又は果樹に使用され、この防草用紙札は円形であると共にその大きさは盆栽の盆面直径又は果樹の茎直径に相当する。（請求項７に対応）
また、上記本発明の防草用紙札において、該防草剤はカーボンブラック、二酸化珪素及び二酸化チタンからなる群より選ばれた無機又は有機充填材である。（請求項８に対応）
また、上記本発明の防草用紙札において、該紙札本体は自然分解可能な繊維原料により構成され、この繊維原料は天然植物繊維又は高分子ポリマー繊維である。（請求項９に対応）
さらには、上記目的を達成するための本発明の“植物栽培に使用される防草用紙札”は該植物が生長する土壌表面に被せるものであって該植物が貫通するための少なくとも一つの十字形切欠を有する紙札本体と、この紙札本体上に印刷され、異なった色で水及び無水状態を示して散水の提示とする含水指示剤とを備えてなることを特徴とする。（請求項１０に対応）
上記本発明の防草用紙札はさらに、該紙札本体内に含まれ、遮光効果を提供して当該植物周囲の雑草の生長を防止する防草剤を備えている。（請求項１１に対応）
上記発明の開示は添付図面を参照しながら好適な実施例を説明することにより、より明らかに理解される。

以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な一実施例を説明する。

図１（ａ）は本発明の防草用紙札の好適な実施例を示す図である。ここに１０は自然分解可能な天然植物繊維又は高分子ポリマー繊維原料により構成された紙本体であり、雑草を防除する防草剤が含まれている。この防草剤はカーボンブラック、二酸化珪素又は二酸化チタン等の各種の無機又は有機充填材からなり、１００％に近い遮光効果を提供できることから、被せた後光線を遮断して、雑草の種子を発芽できないようにさせ、又は発芽しても該苗が光合作用を行えず死亡してしまうようにさせることができるので、雑草の生長を効果的に抑制することができる。

本発明の防草用紙札は植物盆栽に用いられる。先ず、防草用紙札を盆栽盆面の直径の大きさに剪栽して、この中央に十字形嵌込切欠２０を切込み、盆栽植物の茎部が生長して紙札を突出する位置とする。その中の十字形の一横方向切欠２０１は使用者が紙札をスムーズに植物の茎の基部に嵌込ませることに寄与できるように紙札のエッジまでに延伸している。この防草用紙札を盆栽の土壌表面に被せることにより雑草生長を防除する目的を達成することができる。

また、人工で盆栽植物を植付ける場合、その植込み位置は人為又は自然生長等の原因で偏移することがあり、必ずしも全部盆栽の正中に位置するとは限らないので、一般の方式で防草用紙札の正中央に一十字形切欠を切込むと、植物が正中央に位置する盆栽に防草用紙札を嵌込むことにしか適合できない。そこで本発明は円Ｓを通過して紙札エッジまで貫通する長切込線を基線とし、この長切込線の垂直方向に複数本の適当長さの切欠を複数の十字形切欠２１（図２（ｂ）に図示）となるように切込む。このようにすれば盆栽中の如何なる位置にも防草用紙札を嵌込ませることができる。

なお、盆栽の主人によく水分管理を行わせ、適時に盆栽に対して散水できるように、本発明は含水指示剤が有水及び無水状態において不同の顔色を現わす原理を利用して本発明の散水提示設計を案出した。該含水指示剤は例えば塩化第一コバルトが適用され、乾燥して不含水の場合は青色を現わし、吸水後は結晶水を形成して青色の顔色から薄紅色に変色する。

次に図２（ａ），（ｂ）は本発明の散水提示設計を有する防草用紙札の見取図である。この図に示すように、塩化第一コバルトからなる含水指示剤は提示文字３０又は図形方式で防草用紙札上に印刷され、散水提示の働きをする。すなわち、このように設計された防草用紙札を盆栽土壌表面上に貼ると、土壌が水分不足の場合、防草用紙札は乾燥状態を呈し、塩化第一コバルトが結晶水を含まないので青色を呈する。そしてこの提示により散水すると防草用紙札は吸水状態を呈し、塩化第一コバルトに吸水され、結晶水を形成して青色から薄紅色に変色する。したがって、この原理を利用して提供文字又は円形周囲３１を薄紅下地色に印刷すると、防草用紙札が乾燥状態の場合、該提示文字又は円形がこの薄紅色区域において青色を呈し、そしてこの提示により散水すると防草用紙札に吸水され提示文字又は円形の顔色が薄紅色に変色し、円形周囲の薄紅下地色と同色になり、図２（ｂ）に示すように提示文字又は円形が同化されて隠れて見えなくなる効果を生ずる。

次に図３は本発明の防草用紙札の散水提示設計による実際運用状況を示す図である。塩化第一コバルトは濃度が低い時（０．６Ｍ以下）に無色に近い状態になるので薄紅下地色を必要としない。この図３の図示から分るように、本発明の塩化第一コバルトを使用して印刷された提示文字及び図形は盆栽の乾燥時にはっきり表わされ、これにより盆栽の主人に散水するよう提示する。そしてこの提示にしたがって散水すると該提示文字及び円形が無色に近い色となり、図２（ｂ）に示すように隠れて見えなくなる効果を生ずる。したがって、本発明によれば、盆栽の土壌が過度に乾燥した時に盆栽主人に散水の必要を提示することが出来ると共に、盆栽主人もこの防草用紙札上の設計から盆栽内の土壌の含水量を知り、散水か不散水かを選択できるので、盆栽が水分管理の不当のために生長逆境を引起して植物に生長不良又は死亡状況が発生するのを回避することが出来る。

また、本発明の他のアイディアによれば、該防草用紙札はさらに、盆栽を散水した後、水分に徐徐に溶解されて釈放され、盆栽植物の生長に必要な養分を提供して人工施肥のコストを減少する有機質肥料又は化学肥料、すなわち緩和性肥料を備えている。この緩和性肥料は製紙パルプに添加して表面塗布又粘着方式により該防草用紙札に結合される。

また、本発明の更なるアイディアによれば、該防草用紙札上には盆栽土壌表面の不整一又は施肥後美観欠如の欠点を解消するための美化パターンが印刷されている。この美化パターンは好ましくは花、草、人物又は風景等である。そして、この防草用紙札の表面を銀色プラスチック布のような虫忌避効果を有するように銀色に印刷することもできる。

本発明の防草用紙札はまた庭樹又は果樹に応用されることができる。この防草用紙札に製紙パルプの汚泥廃棄物と果樹用緩和性肥料とを添加して重量を増加させることにより、風吹きの影響を回避することができる。そして、該防草用紙札を庭樹茎の直径又は果樹茎の直径に剪栽して、この中央に十字形嵌込切欠を切込み、庭樹の茎又は果樹の茎が生長して紙札を突出する位置とする。その中の十字形の一横方向切欠は使用者が紙札をスムーズに植物の茎の基部に嵌込ませることに寄与するように紙札のエッジまでに延伸している。そしてこの防草用紙を果樹基部の土壌表面に被せることにより雑草生長を防除する目的を達成することができる。同時に庭樹又は果樹茎基部の土壌表面の不整一又は施肥後の美観欠如の欠点を美化するために、花、草、人物又は風景等の美化パターンを紙札上に印刷することができる。また、驚パターン、例えば鷹等を印刷して小動物を驚かし、該小動物が果樹上の果実を盗み食いするのを阻止することができる。

次に図４（ａ），（ｂ）は本発明の防草用紙札の他の実施例を示す図である。その中、図１（ａ）に示すように、それぞれ紙札９０°、１８０°及び２７０°の箇所に予め点線で示すような折目を折り、紙札が２回折畳められるようにする。折畳められた後の紙札は図（ｂ）に示されたような態様となり、貯蔵、運送、運搬及び使用操作の便利に寄与できる。

次に本発明の防草用紙札について雑草防除の試験を行いその雑草防除効果を裏付けた。すなわち、７インチの盆内に栽培媒体（泥土：泥炭苔＝３：１）を八分までに装入して、コレオプシス（キンケイソウ・ハルシャギク）苗をひと株盆中央に移植し、防草用紙札をこのキンケイソウ・ハルシャギク苗の基部に嵌込んで土壌表面に被せ、然る後室外に移して栽培管理を行い、栽培期間雑草の生長状況を観察した。なお、防草用紙札のない処理を対照組とし、各処理はそれぞれ６回重複した。この試験の結果を表１に示す。

表１から分るようにキンケイソウ・ハルシャギク盆栽を防草用紙札で処理し、２４週間経過後、各盆の平均雑草の生長数は２．５株であった。これに対し防草用紙札で処理していない対照組は４０．５株であり、統計上顕著な差異を呈し、本発明の防草用紙札が確実に効果的に雑草の生長を抑制できることが裏付けられた。

要するに、本発明の防草用紙札は効果的に雑草の生長を抑制できる外、さらに多重十字形嵌込切欠、虫忌避顔色（銀色）、緩和性肥料、美化パターン及び散水提示等の機能を有しているので、使用時需要に応じて上記機能を新に組合せて不同用途の防草用紙札にすることができる。

上記実施例は本発明の技術的手段及び作用効果をより具体的に説明するために例として挙げたもので、当然本発明の技術的思想はこれに限定されるべきでなく、添付クレームの範囲を逸脱しないかぎり、当業者による単純な設計変更、附加、置換はいずれも本発明の技術的範囲に属する。

（ａ），（ｂ）は本発明の十字形嵌込切欠を有する防草用紙札の実施例を示す見取図である。 （ａ），（ｂ）は本発明の散水提示設計を有する防草用紙札の見取図であり、その中（ａ）は散水前、（ｂ）は散水後をそれぞれ示す。 本発明の防草用紙札における散水提示設計を実際に運用した状況を示す図である。 （ａ），（ｂ）は本発明の防草用紙札の他の実施例を示す見取図である。

符号の説明

１０…紙本体、２０…十字形嵌込切欠、２１…複数の十字形切欠、３０…提示文字、３１…円形周囲、２０１…一横方向切欠。

Claims (11)

1. 植物栽培に使用される防草用紙札において、
   前記植物が生長する土壌表面に被せるもので該植物の貫通用に少なくとも一十字形切欠を有する紙札本体と、
   前記紙札本体内に含まれ、遮光効果を提供して該植物周囲の雑草の生長を防止する防草剤と、
   を備えてなることを特徴とする防草用紙札。
2. 前記十字の一横方向切欠は前記紙札に前記植物の茎部が嵌込めやすいように該紙札のエッジまでに延伸していることを特徴とする請求項１記載の防草用紙札。
3. 前記防草用紙札はさらに、散水の提示とする含水指示剤を備えてあり、この含水指示剤は塩化第一コバルトであり、文字もしくは図形にして該防草用紙札上に印刷されたものであることを特徴とする請求項１記載の防草用紙札。
4. 前記防草用紙札はさらに、水分に溶解でき、前記植物の生長に必要な養分を提供して施肥の人工コストを減少する緩和性肥料を備え、この緩和性肥料は製紙パルプに添加して、表面塗布又は粘着方式により該防草用紙札に結合されることを特徴とする請求項１記載の防草用紙札。
5. 前記防草用紙札はさらに、この防草用紙札上に印刷して美観効果を向上させる美化パターンを備え、この美化パターンは花、草、人物又は風景であることを特徴とする請求項１記載の防草用紙札。
6. 前記防草用紙札の表面は銀色プラスチック布のような虫忌避効果を有するように銀色に印刷されていることを特徴とする請求項１記載の防草用紙札。
7. 前記防草用紙札は盆栽又は果樹に使用され、この防草用紙札は円形であると共にその大きさは盆栽の盆面直径又は果樹の茎直径に相当することを特徴とする請求項１記載の防草用紙札。
8. 前記防草剤はカーボンブラック、二酸化珪素及び二酸化チタンからなる群より選ばれた無機又は有機充填材であることを特徴とする請求項１記載の防草用紙札。
9. 前記紙札本体は自然分解可能な繊維原料により構成され、この繊維原料は天然植物繊維又は高分子ポリマー繊維であることを特徴とする請求項１記載の防草用紙札。
10. 植物栽培に使用される防草用紙札において、
    前記植物が生長する土壌表面に被せるものであって該植物の貫通用に少なくとも一十字形切欠を有する紙札本体と、
    この紙札本体上に印刷され、異なった色で水及び無水状態を示して散水の提示とする含水指示剤と、
    を備えてなることを特徴とする防草用紙札。
11. 前記防草用紙札はさらに、前記紙札本体内に含まれ、遮光効果を提供して前記植物周囲の雑草の生長を防止する防草剤を備えている請求項１０記載の防草用紙札。

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