【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバのコアにファイバ・ブラッグ・グレーティングを形成する方法に係り、特に光ファイバの長手方向の屈折率変調強度分布をアポダイズ処理などして調整することにより反射帯域近傍のサイドローブを抑制したファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年光ファイバに関する応用製品の開発が活発に行われてきており、この中で様々な光デバイスが提案されてきている。この光デバイスの一種であるファイバ・ブラッグ・グレーティング（Ｆｉｂｅｒ Ｂｒａｇｇ Ｇｒａｔｉｎｇ、以下「ＦＢＧ」という）はＤＷＤＭフィルタや分散補償素子あるいは歪や温度、水位等の検出を行う光センサとしての適用が期待されている。
【０００３】
ＦＢＧの形成は、通常光ファイバのコアに位相マスクを介して紫外線レーザビームを照射してブラッグ・グレーティング（Ｂｒａｇｇ格子）を書き込むことにより行われている（例えば、特許文献１参照）。即ち、紫外線レーザビームを位相マスクに照射すると位相マスクによる回折を受けて強い±１次の回折光が発生する。この２つの回折光が位相マスクの近傍で干渉して干渉縞を形成する。干渉縞が形成された領域に光ファイバを配置すると干渉縞領域の紫外線の強度分布が光ファイバのコアの屈折率変調強度分布として転写されてＦＢＧが形成される。
【０００４】
ここで、位相マスクは合成石英ガラス基板の片面に例えばλ≒０．５μｍ程度の微小周期の凹凸構造（回折格子）を形成したものである。回折格子は０次、±１次、±２次、・・・と多くの回折光を生成するが、ＦＢＧは±１次回折光が干渉してできる干渉縞を光ファイバに照射することで形成される。格子面の凹凸の深さを調整することで０次回折光を打ち消し、ＦＢＧ形成に有効な１次回折光を最適化した位相マスクが得られる。
【０００５】
ところがこのようなＦＢＧの形成方法において単純にＦＢＧ全長に渡って均一な屈折率変調強度を持たせてしまうとＦＢＧ形成領域の端部で屈折率変調の振幅が急激に変化するため、反射帯域近傍においてサイドローブと呼ばれる複数のピークが生じ、帯域外反射抑圧効果が低下するなどＦＢＧの特性を低下させてしまう。
【０００６】
そこで、サイドローブを抑制し特性の低下を防ぐためにＦＢＧの長手方向の屈折率変調強度分布を釣り鐘型にするなどＦＢＧ形成領域の端部に屈折率変調強度の緩やかな立ち上がり部を与える、いわゆるアポダイズ処理を行うことが提案されている。アポダイズ処理を行う例としては可動スリットにより紫外線レーザビームの照射量プロファイルを制御する方法、釣り鐘型の透過率分布を有するフィルタを用いて紫外線レーザビームの照射量プロファイルを制御する方法、位相マスクを光ファイバの軸方向に振動させてＦＢＧのコントラスト分布（コア中の屈折率変化の明暗の分布）を制御する方法（例えば、特許文献２参照）あるいはアポダイズ位相マスクを用いる方法等が挙げられる。
【０００７】
【特許文献１】
特開平７−１４０３１１号公報
【特許文献２】
特開平１０−７３７０７号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
即ち、可動スリットにより紫外線レーザビームの照射量プロファイルを制御する方法では屈折率変調の振幅だけでなく、平均屈折率分布も釣り鐘型になる、いわゆる疑似アポダイズとなり、ＦＢＧにおける平均屈折率分布を一定にしつつ屈折率変調強度のみを釣り鐘型にする完全アポダイズを実現するためには一度疑似アポダイズした後に位相マスクを外して紫外線レーザビームの照射プロファイルが反転するように再度の照射をする必要がある。従って工程が煩雑になる上に一度目と二度目のプロファイルの位置合わせが困難で高品質なＦＢＧを形成することが難しい。
【０００９】
また、釣り鐘型の透過率分布を有するフィルタを用いて紫外線レーザビームの照射量プロファイルを制御する方法では、フィルタの製作が難しく、またＦＢＧの仕様毎にフィルタを製作する必要があるため、結果的にフィルタが高価なものとなり、しかもやはり疑似アポダイズになってしまうという課題があった。
【００１０】
一方、位相マスクを光ファイバの長手軸方向に振動させてＦＢＧのコントラスト分布を制御する方法では、１工程で完全アポダイズを実現できるという利点があるが、位相マスクを光ファイバの長手軸方向に振動させるので、必要な部分のＦＢＧのコントラストも低下しやすいという課題があった。
【００１１】
さらに、アポダイズ位相マスクを用いる方法では、やはり１工程で完全アポダイズが実現でき、再現性が良いという利点を有しているが、ＦＢＧの仕様毎に位相マスクを必要とし、しかもＦＢＧの特性が位相マスクに依存することから高精度に位相マスクを製作しなければならず結果的に高価なものとなってしまうという課題が存在していた。
【００１２】
本発明は紫外線レーザビームと位相マスクを共にそれぞれ光ファイバの長手軸方向に移動させると共に位相マスクと光ファイバとの距離を変化させることにより簡略な工程で完全アポダイズを実現できるＦＢＧの形成方法を提供するものである。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
〈構成１〉
紫外線レーザビームを位相マスクを介して光ファイバに照射し、前記光ファイバのコアにブラッグ・グレーティングを形成する方法において、前記紫外線レーザビームを前記光ファイバの長手軸方向に移動させると共に前記位相マスク若しくは前記光ファイバの少なくとも一方を前記位相マスクと前記光ファイバの距離が変化する方向に移動させることを特徴とするファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００１４】
〈構成２〉 前記位相マスクと前記光ファイバの距離が変化する方向は前記光ファイバの長手軸方向に対して垂直な方向であることを特徴とする構成１記載のファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００１５】
〈構成３〉 前記位相マスク若しくは前記光ファイバの移動は前記位相マスクと前記光ファイバとを離した状態から所定の距離まで近づけ、次いで再び離すように移動させることを特徴とする構成１または構成２に記載のファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００１６】
〈構成４〉 前記位相マスクと前記光ファイバを最も近づけたときの距離は前記紫外線レーザビームのコヒーレント長以下とすることを特徴とする構成１から構成３までのいずれかの構成に記載のファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００１７】
〈構成５〉 前記位相マスクと前記光ファイバを最も近づけたときの距離は前記紫外線レーザビームのコヒーレント長の２分の１以下とすることを特徴とする構成４記載のファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００１８】
〈構成６〉 前記位相マスクと前記光ファイバを最も離したときの距離は前記紫外線レーザビームのコヒーレント長の２倍以上とすることを特徴とする構成１から構成３までのいずれかの構成に記載のファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００１９】
〈構成７〉 前記位相マスクと前記光ファイバを最も離したときの距離は前記紫外線レーザビームのコヒーレント長の４倍以上とすることを特徴とする構成６記載のファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００２０】
〈構成８〉 前記紫外線レーザビームの移動距離と前記位相マスクの移動距離とを調整することにより、前記光ファイバのコアに任意の屈折率変調強度分布を形成することを特徴とする構成１から構成７までのいずれかの構成に記載のファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００２１】
〈構成９〉 前記紫外線レーザビームの移動距離と前記位相マスクの移動距離とを調整することにより前記光ファイバのコアにアポダイズ・ブラッグ・グレーティングを形成することを特徴とする構成８記載のファイバ・ブラッグ・グレーティングの形成方法。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について具体例を用いて説明する。なお、これから説明する各図において同一個所は同一番号で表すこととする。
【００２３】
図１は本発明のＦＢＧの形成方法を表した図である。即ち図１において、屈折率の高いコアとその周囲の屈折率の低いクラッドとからなる光ファイバ１の長手軸と平行な方向から照射された紫外線レーザビーム３はミラー４により９０°曲げられ位相マスク５を介して光ファイバ１のコア２に照射される。このとき矢印で示すようにミラー４を光ファイバ１のコア２に書き込まれるべきＦＢＧ６の長さだけ光ファイバ１の長手軸方向に移動する。このようにすると紫外線レーザビーム３も光ファイバ１の長手軸方向に移動することになるので位相マスク５を介して紫外線レーザビーム３がＦＢＧ６の長さだけコア２に照射されることになる。
【００２４】
そして、同時に紫外線レーザビーム３の移動と共に位相マスク５も矢印で示すように光ファイバ１と位相マスク５の距離が変化する方向に移動するようにする。この時光ファイバ１と位相マスク５の距離が変化する方向は光ファイバ１の長手軸方向に対して垂直な方向に移動させるとＦＢＧの形成効率が良くなる。
【００２５】
ここで、通常通信用のシングルモード光ファイバはＧｅを添加した石英ガラスからなるコアとコアの周囲を覆う純石英ガラスからなるクラッドとから構成されているが、Ｇｅが添加された石英ガラスは紫外線波長域である２４０ｎｍ近傍に強い吸収帯を持ち、この紫外線光を吸収することで準安定な材料欠陥が生成し、屈折率が上昇する。これがＦＢＧを形成する機構である。
【００２６】
ところで、上記図１のＦＢＧの形成方法において、ＦＢＧのコントラストは光ファイバと位相マスクの距離と関係しており、光ファイバと位相マスクとの間の距離が離れるほど低下する。即ち、光ファイバと位相マスクを近接するほど高コントラストなＦＢＧが形成され、離すほど低コントラストなＦＢＧが形成される。従って、紫外線レーザビームを光ファイバの長手軸方向に移動させると共に位相マスクと光ファイバの少なくともどちらか一方を光ファイバ１と位相マスク５の距離が変化する方向に移動させて位相マスクと光ファイバとの間の距離を変えることによりコントラストを変化させたＦＢＧを形成することができる。
【００２７】
図２は本発明のＦＢＧの形成方法をより具体的に説明した図である。
図２において、まず光ファイバ１と位相マスク５を距離Ｌ１だけ離して配置し、紫外線レーザビーム３を光ファイバ１の長手軸方向に矢印で示したように移動させながら光ファイバ１のコア２に照射する（ａ）。
この後紫外線レーザビーム３を光ファイバ１の長手軸方向に移動させると共に位相マスク５を光ファイバ１に距離Ｌ１から徐々に近接させて行き、必要なＦＢＧの長さの中央部分において最大コントラストを得るように距離Ｌ２のところまで近接させる（ｂ）。
次いでさらに紫外線レーザビーム３を光ファイバ１の長手軸方向に移動させながら再び位相マスク５を光ファイバ１から徐々に距離Ｌ１まで離して行き、必要なＦＢＧの長さのところで停止する（ｃ）。
このときＦＢＧは最低コントラストとなる。なお、本図においてはミラーの図示を省略してある。
【００２８】
このような紫外線レーザビーム３の移動と位相マスク５の移動とを必要とするＦＢＧの屈折率変調振幅になるように同期させるなどして調整すれば光ファイバのコアに任意の屈折率変調強度分布を形成することができ、特に図２（ｄ）に示すような完全アポダイズＦＢＧを簡略な工程で形成することができる。なお、本実施の形態では光ファイバを固定して位相マスクを移動させる例を説明したがその逆でも良い。即ち、光ファイバと位相マスクの少なくともどちらか一方を移動させれば同等の効果を得ることができるため特に限定されるものではない。
【００２９】
ここで、最も高コントラストのＦＢＧ部分を得るための光ファイバと位相マスクとの間の距離は紫外線レーザビームのコヒーレント長以下であることが好ましい。これはコヒーレント長より大きい距離では十分な高コントラストのＦＢＧを得ることが難しいためであり、特にコヒーレント長の２分の１以下の距離ならばより望ましい。また、最も低コントラストのＦＢＧ部分を得るためには光ファイバと位相マスクとの間の距離は紫外線レーザビームのコヒーレント長の２倍以上であることが好ましい。これはコヒーレント長の２倍より短い距離では高コントラストの部分と低コントラストの部分の差が明確に出ない虞があるためであり、望ましくはコヒーレント長の４倍以上が良い。
【００３０】
即ち、例示すればコヒーレント長が５００μｍの紫外線レーザビームを用いた場合には、最も高コントラストなＦＢＧ部分を形成するためには光ファイバと位相マスクとの距離は５００μｍ以下が望ましく、できれば２５０μｍ以下が望ましい。また、最も低コントラストなＦＢＧ部分を形成するためには光ファイバと位相マスクとの距離は１ｍｍ以上が望ましく、できれば２ｍｍ以上が望ましい。
【００３１】
また、本発明に用いられる紫外線レーザビームとしては、特に限定されるものではないが、ＫｒＦエキシマレーザ（波長２４８ｎｍ）、アルゴンＳＨＧレーザ（波長２４４ｎｍ）、ＡｒＦエキシマレーザ（波長１９３ｎｍ）、銅蒸気レーザ（波長２５５ｎｍ）、ＬＤ励起ＹＡＧ４倍波レーザ（波長２６６ｎｍ）等が挙げられる。
【００３２】
【発明の効果】
上記したように本発明によれば、光ファイバのコアに位相マスクを介して紫外線レーザビームを照射してＦＢＧを形成する際に、紫外線レーザビームを光ファイバの長手軸方向に移動させると共に光ファイバと位相マスクの少なくともどちらか一方も光ファイバと位相マスクの距離が変化する方向に移動させることによりサイドローブを抑制したファイバ・ブラッグ・グレーティングを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のＦＢＧの形成方法を表した図である。
【図２】本発明のＦＢＧの形成方法をより具体的に説明した図である。
【符号の説明】
１ 光ファイバ
２ コア
３ 紫外線レーザビーム
４ ミラー
５ 位相マスク
６ ＦＢＧ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of forming a fiber Bragg grating in a core of an optical fiber, and in particular, adjusts a refractive index modulation intensity distribution in a longitudinal direction of an optical fiber by an apodizing process or the like to reduce side lobes near a reflection band. The present invention relates to a method for forming a suppressed fiber Bragg grating.
[0002]
[Prior art]
In recent years, application products related to optical fibers have been actively developed, and various optical devices have been proposed. Fiber Bragg Grating (hereinafter referred to as “FBG”), which is a kind of this optical device, is expected to be applied as a DWDM filter, a dispersion compensating element, or an optical sensor for detecting distortion, temperature, water level, and the like. I have.
[0003]
The formation of the FBG is usually performed by irradiating a core of an optical fiber with an ultraviolet laser beam through a phase mask to write a Bragg grating (Bragg grating) (for example, see Patent Document 1). That is, when an ultraviolet laser beam is applied to the phase mask, it is diffracted by the phase mask to generate strong ± first-order diffracted light. These two diffracted lights interfere with each other near the phase mask to form interference fringes. When the optical fiber is arranged in the region where the interference fringes are formed, the intensity distribution of the ultraviolet rays in the interference fringe region is transferred as the refractive index modulation intensity distribution of the core of the optical fiber, and the FBG is formed.
[0004]
Here, the phase mask is formed by forming a concave-convex structure (diffraction grating) having a small period of, for example, about λ ≒ 0.5 μm on one surface of a synthetic quartz glass substrate. Diffraction gratings generate a large number of diffracted lights, such as 0th, ± 1st, ± 2nd,..., But FBGs are formed by irradiating the optical fiber with interference fringes formed by interference of the ± 1st-order diffracted lights. You. By adjusting the depth of the unevenness of the grating surface, the zero-order diffracted light is canceled out, and a phase mask that optimizes the first-order diffracted light effective for forming the FBG can be obtained.
[0005]
However, in such a method of forming an FBG, if a uniform refractive index modulation intensity is simply provided over the entire length of the FBG, the amplitude of the refractive index modulation at the end of the FBG formation region changes rapidly. In this case, a plurality of peaks called side lobes occur, which degrades the characteristics of the FBG, such as a reduction in the out-of-band reflection suppression effect.
[0006]
In order to suppress the side lobes and prevent the characteristics from deteriorating, the refractive index modulation intensity distribution in the longitudinal direction of the FBG is made bell-shaped, for example, so that a gentle rising portion of the refractive index modulation intensity is provided at the end of the FBG formation region, so-called apodization. It has been proposed to do the processing. Examples of the apodizing process include a method of controlling the irradiation profile of the ultraviolet laser beam using a movable slit, a method of controlling the irradiation profile of an ultraviolet laser beam using a filter having a bell-shaped transmittance distribution, and a method of controlling a phase mask by light. A method of controlling the contrast distribution of FBG (light / dark distribution of refractive index change in the core) by vibrating in the axial direction of the fiber (for example, see Patent Document 2), a method of using an apodized phase mask, and the like are exemplified.
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. H7-140311 [Patent Document 2]
JP 10-73707 A
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the conventional techniques as described above have the following problems to be solved.
That is, in the method of controlling the irradiation amount profile of the ultraviolet laser beam by the movable slit, not only the amplitude of the refractive index modulation but also the average refractive index distribution becomes a bell-shaped, so-called pseudo-apodization, and the average refractive index distribution in the FBG is made constant. In order to realize complete apodization in which only the refractive index modulation intensity is bell-shaped, it is necessary to remove the phase mask after pseudo-apodizing once and perform irradiation again so that the irradiation profile of the ultraviolet laser beam is inverted. Therefore, the process becomes complicated, and it is difficult to align the first and second profiles, and it is difficult to form a high-quality FBG.
[0009]
Further, in the method of controlling the irradiation profile of the ultraviolet laser beam using a filter having a bell-shaped transmittance distribution, it is difficult to manufacture a filter, and it is necessary to manufacture a filter for each FBG specification. In addition, there has been a problem that the filter becomes expensive, and in addition, it becomes pseudo apodized.
[0010]
On the other hand, the method of controlling the contrast distribution of the FBG by oscillating the phase mask in the longitudinal direction of the optical fiber has the advantage that complete apodization can be realized in one step, but the method of oscillating the phase mask in the longitudinal direction of the optical fiber is advantageous. Therefore, there is a problem that the contrast of the required portion of the FBG tends to decrease.
[0011]
In addition, the method using an apodized phase mask has the advantage that complete apodization can be realized in one step and the reproducibility is good, but a phase mask is required for each FBG specification, and the characteristics of the FBG are different from each other. There has been a problem that a phase mask must be manufactured with high precision because it depends on the mask, and as a result, it becomes expensive.
[0012]
The present invention provides an FBG forming method capable of realizing complete apodization in a simple process by moving both the ultraviolet laser beam and the phase mask in the longitudinal axis direction of the optical fiber and changing the distance between the phase mask and the optical fiber. Is what you do.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following configuration to solve the above points.
<Configuration 1>
A method of irradiating an optical fiber with an ultraviolet laser beam through a phase mask and forming a Bragg grating on the core of the optical fiber, wherein the ultraviolet laser beam is moved in the longitudinal axis direction of the optical fiber and the phase mask or A method of forming a fiber Bragg grating, wherein at least one of the optical fibers is moved in a direction in which a distance between the phase mask and the optical fiber changes.
[0014]
<Structure 2> The method for forming a fiber Bragg grating according to Structure 1, wherein the direction in which the distance between the phase mask and the optical fiber changes is a direction perpendicular to the longitudinal axis direction of the optical fiber. .
[0015]
<Structure 3> Structure 1 or Structure 2 wherein the phase mask or the optical fiber is moved such that the phase mask and the optical fiber are moved closer to a predetermined distance from a state where the phase mask and the optical fiber are separated, and then separated again. 3. The method of forming a fiber Bragg grating according to claim 1.
[0016]
<Structure 4> The fiber according to any one of Structures 1 to 3, wherein the distance when the phase mask and the optical fiber are closest to each other is equal to or less than the coherent length of the ultraviolet laser beam. A method of forming a Bragg grating.
[0017]
<Structure 5> The formation of the fiber Bragg grating according to Structure 4, wherein the distance between the phase mask and the optical fiber at the shortest distance is equal to or less than half the coherent length of the ultraviolet laser beam. Method.
[0018]
<Structure 6> The structure according to any one of Structures 1 to 3, wherein the distance between the phase mask and the optical fiber when separated most is at least twice the coherent length of the ultraviolet laser beam. Of forming a fiber Bragg grating.
[0019]
<Structure 7> The method for forming a fiber Bragg grating according to Structure 6, wherein the distance when the phase mask and the optical fiber are most separated is at least four times the coherent length of the ultraviolet laser beam.
[0020]
<Structure 8> A structure according to Structure 1, wherein an arbitrary refractive index modulation intensity distribution is formed in the core of the optical fiber by adjusting a moving distance of the ultraviolet laser beam and a moving distance of the phase mask. 7. The method for forming a fiber Bragg grating according to any one of the constitutions up to 7.
[0021]
<Structure 9> The fiber Bragg according to Structure 8, wherein an apodized Bragg grating is formed in a core of the optical fiber by adjusting a moving distance of the ultraviolet laser beam and a moving distance of the phase mask.・ Grating formation method.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described using specific examples. In the drawings to be described hereinafter, the same portions are represented by the same numbers.
[0023]
FIG. 1 is a view showing a method of forming an FBG of the present invention. That is, in FIG. 1, an ultraviolet laser beam 3 irradiated from a direction parallel to the longitudinal axis of an optical fiber 1 composed of a core having a high refractive index and a clad having a low refractive index around the core is bent 90 ° by a mirror 4 and is phase-masked. The light is radiated to the core 2 of the optical fiber 1 through the optical fiber 5. At this time, as shown by the arrow, the mirror 4 is moved in the longitudinal axis direction of the optical fiber 1 by the length of the FBG 6 to be written on the core 2 of the optical fiber 1. In this case, the ultraviolet laser beam 3 also moves in the longitudinal axis direction of the optical fiber 1, so that the ultraviolet laser beam 3 is irradiated to the core 2 via the phase mask 5 by the length of the FBG 6.
[0024]
At the same time, along with the movement of the ultraviolet laser beam 3, the phase mask 5 is also moved in the direction in which the distance between the optical fiber 1 and the phase mask 5 changes as shown by the arrow. At this time, if the direction in which the distance between the optical fiber 1 and the phase mask 5 changes is moved in a direction perpendicular to the longitudinal axis direction of the optical fiber 1, the formation efficiency of the FBG is improved.
[0025]
Here, the single-mode optical fiber for normal communication is composed of a core made of silica glass doped with Ge and a clad made of pure silica glass covering the periphery of the core. It has a strong absorption band near 240 nm which is a wavelength region, and a metastable material defect is generated by absorbing this ultraviolet light, thereby increasing the refractive index. This is the mechanism that forms the FBG.
[0026]
By the way, in the FBG forming method shown in FIG. 1, the contrast of the FBG is related to the distance between the optical fiber and the phase mask, and decreases as the distance between the optical fiber and the phase mask increases. That is, the closer the optical fiber and the phase mask are, the higher the contrast of the FBG is formed, and the farther the optical fiber is from the phase mask, the lower the contrast of the FBG is formed. Therefore, the ultraviolet laser beam is moved in the longitudinal axis direction of the optical fiber, and at least one of the phase mask and the optical fiber is moved in the direction in which the distance between the optical fiber 1 and the phase mask 5 changes. By changing the distance between FBGs, it is possible to form an FBG with a changed contrast.
[0027]
FIG. 2 is a diagram specifically illustrating the method of forming an FBG according to the present invention.
In FIG. 2, first, the optical fiber 1 and the phase mask 5 are arranged apart from each other by a distance L1, and the ultraviolet laser beam 3 is moved to the core 2 of the optical fiber 1 while being moved in the longitudinal axis direction of the optical fiber 1 as indicated by an arrow. Irradiation (a).
Thereafter, the ultraviolet laser beam 3 is moved in the longitudinal axis direction of the optical fiber 1, and the phase mask 5 is gradually moved closer to the optical fiber 1 from a distance L1, so that the maximum contrast is obtained in the central portion of the required length of the FBG. (B).
Next, while further moving the ultraviolet laser beam 3 in the longitudinal axis direction of the optical fiber 1, the phase mask 5 is gradually moved away from the optical fiber 1 to the distance L1 again, and stops at the required length of the FBG (c).
At this time, the FBG has the lowest contrast. Note that the illustration of the mirror is omitted in this drawing.
[0028]
If the movement of the ultraviolet laser beam 3 and the movement of the phase mask 5 are adjusted by synchronizing the movement of the FBG to the required refractive index modulation amplitude, the refractive index modulation intensity distribution can be arbitrarily set in the core of the optical fiber. Can be formed, and in particular, a complete apodized FBG as shown in FIG. 2D can be formed by a simple process. In the present embodiment, an example in which the optical fiber is fixed and the phase mask is moved has been described. That is, the same effect can be obtained by moving at least one of the optical fiber and the phase mask, so that there is no particular limitation.
[0029]
Here, the distance between the optical fiber and the phase mask for obtaining the FBG portion with the highest contrast is preferably equal to or less than the coherent length of the ultraviolet laser beam. This is because it is difficult to obtain a sufficiently high-contrast FBG at a distance larger than the coherent length, and it is more preferable to set the distance at a half or less of the coherent length. Further, in order to obtain the FBG portion having the lowest contrast, the distance between the optical fiber and the phase mask is preferably at least twice the coherent length of the ultraviolet laser beam. This is because the difference between the high-contrast portion and the low-contrast portion may not be clearly seen at a distance shorter than twice the coherent length, and preferably at least four times the coherent length.
[0030]
That is, for example, when an ultraviolet laser beam having a coherent length of 500 μm is used, the distance between the optical fiber and the phase mask is desirably 500 μm or less, preferably 250 μm or less, in order to form the FBG portion having the highest contrast. desirable. Further, in order to form the FBG portion having the lowest contrast, the distance between the optical fiber and the phase mask is desirably 1 mm or more, preferably 2 mm or more.
[0031]
The ultraviolet laser beam used in the present invention is not particularly limited, but a KrF excimer laser (wavelength 248 nm), an argon SHG laser (wavelength 244 nm), an ArF excimer laser (wavelength 193 nm), a copper vapor laser ( (Wavelength 255 nm), LD pumped YAG fourth harmonic laser (wavelength 266 nm) and the like.
[0032]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when an FBG is formed by irradiating an ultraviolet laser beam to a core of an optical fiber via a phase mask, the ultraviolet laser beam is moved in the longitudinal axis direction of the optical fiber and the optical fiber is moved. By moving at least one of the phase mask and the phase mask in the direction in which the distance between the optical fiber and the phase mask changes, a fiber Bragg grating with suppressed side lobes can be formed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating a method of forming an FBG according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram more specifically illustrating a method of forming an FBG of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 optical fiber 2 core 3 ultraviolet laser beam 4 mirror 5 phase mask 6 FBG
