【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネルの１次支保内壁に固定される鉄筋組立枠の固定構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、地下水の水位低下を起こさせないウォータータイトトンネルを施工する際には、トンネル内に地下水が漏水しないようにトンネルの外壁に防水材を施している。その後、２次覆工では、鉄筋を配筋するが、防水材を破損しないように防水材に沿うようにＨ型鋼を支保工として配置し、その支保工を用いて鉄筋を配筋する。そして、そこにコンクリートを打設するという工法を用いることが一般的である（非特許文献１参照）。
【０００３】
【非特許文献１】
シールド工法の調査・設計から施工まで編集委員会編「シールド工法の調査・設計から施工まで（地盤工学・実務シリーズ３）」地盤工学会、１９９７年２月１４日、Ｐ３９３
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、支保工としてＨ型鋼を設けた場合、鉄筋の重量及びＨ型鋼の自重によりＨ型鋼が撓むという問題があり、撓み量が大きくなると、コンクリート硬化後にひび割れの原因となる恐れがある。また、支保工にＨ型鋼を用いると組立等に多くの時間を費やし、作業能率の低下やコストの増大という問題があった。
【０００５】
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであって、クレーン等の機械を用いずに設置することが可能であり、撓み量を少なくすることが可能である鉄筋組立枠の固定構造を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決すべく構成されるものであり、トンネルの横断面方向の内周面に沿って、前記トンネルの１次支保内壁に固定される鉄筋組立枠の固定構造において、前記内壁に押圧力を付与する複数の支圧部材を介して、前記鉄筋組立枠の所定位置を固定することを特徴とする。
また、前記支圧部材は、弾性体により形成されていることが好適である。
【０００７】
本発明によれば、材料の重量による鉄筋組立枠の撓みを、支圧部材の押圧力により抑制することができる。従って、内壁に防水材が施工されている場合であっても、鉄筋組立枠の撓みにより、防水材を傷つけることがないことから、防水効果の低下を気にすることなく施工を行うことができ、施工性を向上させることができる。
【０００８】
また、本発明は、前記鉄筋組立枠がパイプにより形成されていてもよい。
【０００９】
前記鉄筋組立枠をパイプとすることにより、鉄筋組立枠を軽量にすることができるため、組み立てが容易であり、鉄筋組立枠建てこみ時にクレーン等を用いて施工する必要がない。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図１は、本発明の実施形態に係る鉄筋組立枠の固定構造を示す斜視図である。図２は、本発明の実施形態に係る鉄筋組立枠の固定構造を示す正面図である。図３（ａ）は、鉄筋組立枠の部分拡大図であり、（ｂ）は、鉄筋組立枠をトンネルの内部からトンネルの内壁の方向で矢視した部分拡大図である。図４（ａ）は、分割した鉄筋組立枠を継合した状態を示す図２のＡ部拡大図であり、（ｂ）は、（ａ）の状態における断面図である。図５は、鉄筋組立枠を連設する枠体連設具を示す状態図である。図６（ａ）は、支圧部材を示す図２のＢ部拡大図であり、（ｂ）は、支圧部材の構成を示す構成図である。図７は、支圧部材の他の使用例を示す拡大図である。
【００１１】
地山を掘進してトンネルを施工するトンネル工事において、当該トンネル工事は、地下水を含む地山を掘進する場合、トンネル内に地下水が流入して地下水の水位が低下することがないように、トンネルの内壁Ｆの全周囲に防水材ＷＰを貼り付け、例えばコンクリートで防水材ＷＰを覆うことによりウォータータイトトンネルの施工を行う。また、このような地山は、トンネルに外力が働くので、トンネルの強度を向上させるために、鉄筋コンクリートでトンネルの内壁Ｆの施工を行う。この鉄筋コンクリートを形成する鉄筋Ｔは、複数の鉄筋組立枠２０をトンネルの軸方向に並設することにより形成されている鉄筋組立枠体３０に配筋されている。
【００１２】
ここで、図１〜図６を用いて、鉄筋組立枠の固定構造１０について詳細に説明する。ここで、本実施の形態では、トンネルの断面形状がアーチ形状であるものとする。
【００１３】
図１に示すように、鉄筋組立枠の固定構造１０は、トンネルの軸方向に並設されているアーチ形状の鉄筋組立枠２０と、鉄筋組立枠２０を連設して鉄筋組立枠体３０を形成する枠体連設具４０とから形成され、鉄筋組立枠２０を支圧部材５０によりトンネルの内壁Ｆに、固定する構造である。
【００１４】
［鉄筋組立枠体３０］
鉄筋組立枠体３０は、枠体連設具４０により鉄筋組立枠２０を連設して一体とすることにより、鉄筋Ｔを配筋することができるようになっている。
【００１５】
［鉄筋組立枠２０］
鉄筋組立枠２０は、図３に示すように、パイプ２１と、支圧部材取付用ナット２３と、段取筋挿入用ナット２４と、軸方向連設用さや管２５とから構成されており、トンネルの横断面方向の内周面に沿って当該トンネルの内壁Ｆに支圧部材５０によって固定され、配筋される鉄筋Ｔを支持する役割を果たす。
【００１６】
（パイプ２１）
パイプ２１は、図２及び図３に示すように、トンネルから所定間隔で離間した位置に設けられ、その距離を維持しながらトンネルの横断面方向の内周面に沿って配置されるトンネルの横断面形状と同一の曲率を有しているアーチ形状となっている。また、このパイプ２１は、その断面形状は主に円形形状であるその中心が中空のパイプ材であり、予めパイプ２１を分割して形成されている分割パイプ材２１ａ〜２１ｇをパイプ継合具２２で継合することにより、トンネルの横断面方向の内周面に沿って配置することができるようになっている。この場合の分割された分割パイプ材２１ａ〜２１ｇは、その両端部に一組のボルトナットＢＴを取り付けられる取付孔が設けられている。
【００１７】
また、パイプ継合具２２は、図４に示すように、例えば、パイプ２１ａの内部に挿入できるようになっており、その両端部に一組のボルトナットＢＴを取り付けられる取付孔が設けられている。そして、突き合わされたパイプ２１ａとパイプ２１ｂの内部に挿入されたパイプ継合具２２は、ボルトナットＢＴによりパイプ２１ａとパイプ２１ｂに締着される。
【００１８】
つまり、パイプ継合具２２の一方の端部を半分の長さだけパイプ２１ａの内部に挿入すると、パイプ継合具２２の取付孔とパイプ２１ａの取付孔との位置が一致し、ボルトナットＢＴにより締着することができる。同様に、当該パイプ継合具２２の他方の端部を残り半分の長さだけ他のパイプ２１ｂの内部に挿入すると、パイプ継合具２２の取付孔とパイプ２１ｂの取付孔との位置が一致し、ボルトナットＢＴにより締着することができる。
【００１９】
また、パイプ２１には、支圧部材取付用ナット２３と、段取筋挿入用ナット２４と、軸方向連設用さや管２５とが所定の間隔で取り付けられている。
【００２０】
（支圧部材取付用ナット２３）
支圧部材取付用ナット２３は、トンネルの横断面方向に対して左右に千鳥状となるようにパイプ２１の表面上に取り付けられている。この支圧部材取付用ナット２３のネジ穴は、図３（ｂ）に示すように、トンネルの内壁Ｆの方向を向くように取り付けられている。これにより、後述する支圧部材５０が取り付け可能になっている。
【００２１】
（段取筋挿入用ナット２４）
段取筋挿入用ナット２４は、そのネジ穴がトンネルの中心方向を向くようにトンネルの中心に近いパイプ２１の表面上に取り付けられている。この段取筋挿入用ナット２４には、段取筋Ｄが挿入され、鉄筋Ｔを配筋可能にする。なお、段取筋Ｄは、棒状のものを用いるが、鉄筋Ｔを短く切断したものを用いてもよい。
【００２２】
（軸方向連設用さや管２５）
軸方向連設用さや管２５は、図５に示すように、トンネルの横断面方向に対する左右にパイプ２１の表面上に配置し、この軸方向連設用さや管２５の開口部がトンネルの横断面方向の内周面に沿って向くように取り付けられている。軸方向連設用さや管２５の開口部には、枠体連設具４０が挿入できるようになっている。
【００２３】
［枠体連設具４０］
この枠体連設具４０は、略コの字形状となるように加工されている。直線状と垂直となる枠体連設具４０の両端部は、隣り合う鉄筋組立枠２０に横架され、枠体連設具４０の両端部をそれぞれの軸方向連設用さや管２５に挿入して複数の鉄筋組立枠２０をトンネルの軸方向に連設しており、鉄筋組立枠体３０が形成されている。
【００２４】
［支圧部材５０］
支圧部材５０は、図６に示すように、板材５１と、棒ネジ５２とから構成されており、鉄筋組立枠２０の複数の所定位置を支持するとともに、内壁に押圧力を付与し、配筋された鉄筋の重量により鉄筋組立枠２０が撓まないようにする役割を果たす。
【００２５】
この支圧部材５０は、鉄筋組立枠２０に鉄筋Ｔを配筋したときに生じる鉄筋組立枠２０の所定の位置での撓みにおいて、その撓みがトンネルの内壁へ押圧力を付与する位置に配置される。そのため、支圧部材５０は、トンネルの内壁へ押圧力を付与する複数の位置に配置される。
【００２６】
（板材５１）
板材５１は、円形形状の板であり、その中心位置には、後述する棒ネジ５２を締結するナットが設けられている。この板材５１は、トンネルの内壁Ｆに施工された防水材ＷＰの表面に接着剤により接着される。
【００２７】
（棒ネジ５２）
棒ネジ５２は、棒全体にネジが切られており、板材５１に設けられたナットに棒ネジ５２の一方の端部を締結して支圧部材５０を形成する。このとき、棒ネジ５２の他方の端部は、支圧部材取付用ナット２３に係合される。これにより、鉄筋組立枠２０とトンネルの内壁Ｆとに所定の間隔を保持することができるようになっている。
【００２８】
［施工方法］
次に、鉄筋組立枠の固定構造１０の施工方法について説明する。
トンネルを掘進した後に内壁Ｆを施工し、内壁Ｆの内面に防水材ＷＰを貼り付ける。
次に、鉄筋組立枠２０をトンネルの横断面方向の内周面に沿って建て込む。ここで、鉄筋組立枠２０のパイプ２１は分割されているため、パイプ継合具２２を用いて鉄筋組立枠２０を組み立てて一体とし、その後、トンネルの横断面方向の内周面に沿って建て込む。
【００２９】
そして、鉄筋組立枠２０が押圧力を付与する複数の位置の防水材ＷＰに、支圧部材５０の板材５１を鉄筋組立枠２０の支圧部材取付用ナット２３のネジ穴と板材５１に設けられたナットのネジ穴とを一致させて、棒ネジ５２を支圧部材取付用ナット２３に係合させた後、そのまま棒ネジ５２を締め込み、板材５１に設けられたナットに締結させる。これにより、支圧部材５０は、鉄筋組立枠２０の押圧力により防水材ＷＰを傷つけることなく鉄筋組立枠２０を固定することができる。
この作業を、必要とする支圧部材５０の数だけ行い、鉄筋組立枠２０を固定させる。そして、同時に、若しくはその後に、段取筋挿入用ナット２４に段取筋Ｄを挿入して、鉄筋Ｔを配筋する準備を行う。
【００３０】
前記鉄筋組立枠２０に隣接する他の鉄筋組立枠２０を所定の間隔で建て込み、隣り合う鉄筋組立枠２０の軸方向連設用さや管２５に枠体連設具４０を挿入して、複数の鉄筋組立枠２０を連設する。同様に、支圧部材５０の板材５１と棒ネジ５２を用いて鉄筋組立枠２０を固定する。この作業を繰り返すことにより鉄筋組立枠体３０が形成される。
【００３１】
これにより、鉄筋組立枠２０が内壁Ｆに固定される構造となるため、複数の鉄筋組立枠２０により鉄筋Ｔを配筋することが可能となる。
【００３２】
このように、本実施の形態の鉄筋組立枠の固定構造１０によれば、鉄筋組立枠２０の段取筋挿入用ナット２４に挿入した段取筋Ｄに鉄筋Ｔを配筋することにより内壁Ｆに付与される押圧力は、支圧部材５０を介してなされるが、支圧部材５０の棒ネジ５２の弾性力により力が釣り合うため、鉄筋組立枠２０の撓み量を少なくすることが可能となる。
【００３３】
また、本発明の鉄筋組立枠の固定構造１０は、軽量のパイプ材を使用しているため、人力による施工が可能であり、作業性を向上させることができる。
【００３４】
以上、本発明について、好適な実施形態の一例を説明した。しかし、本発明は、前記実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能である。
【００３５】
例えば、鉄筋組立枠２０にさらに高い強度が必要となるときには、断面形状が矩形形状のパイプや、他の軽量鉄筋を用いることもできる。
【００３６】
また、板材５１の形状は、矩形形状であってもよく、矩形形状の四隅の角部を丸くする加工を設けることにより、防水材ＷＰに傷をつけることがないものとすることができる。
【００３７】
そして、支圧部材５０は、図７に示すような、鉄筋組立枠２０と板材５１との間にバネ（弾性体）５３とプレート５４とを挿通させることにより、鉄筋組立枠２０によるトンネルの内部方向に押圧力を、プレート５４を介してバネ５３に作用させるように取り付ける構成にしてもよい。このとき、鉄筋組立枠２０の支圧部材取付用ナット２３ａは、支圧部材５０の棒ネジ５２と係合しない円環形状となっていおり、棒ネジ５２に係合し自由にその位置を変えられるナットＮにより鉄筋組立枠２０が抜け落ちないようにすることができる。
【００３８】
さらに、図示しないが、支圧部材５０は、前記バネに替わってゴムを鉄筋組立枠２０と板材５１との間に挿通させる構成であっても同様の効果を得ることができる。
【００３９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る鉄筋組立枠の固定構造では、材料の重量による鉄筋組立枠の撓みを、支圧部材の押圧力により抑制することができるので、鉄筋組立枠の形状を保持することができる。
【００４０】
そして、内壁に防水材が施工されている場合であっても、防水材を傷つけることがないことから、防水効果の低下を気にすることなく施工を行うことができる。
【００４１】
また、支圧部材が弾性体により形成されている場合には、弾性体の弾性力で枠体の形状を維持することができる。
【００４２】
そして、鉄筋組立枠がパイプにより形成されている場合には、鉄筋組立枠を軽量にすることができ、人力での組立て及び立てこみが可能となることから、クレーン等による施工の必要がなくなり、作業性を向上させることができる。
【００４３】
さらに、従来用いられていたＨ型鋼に比べて、鉄筋組立枠の断面を小さくすることができるので、施工コストの縮減や施工期間の短縮を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に係る鉄筋組立枠の固定構造を示す斜視図である。
【図２】本発明の実施形態に係る鉄筋組立枠の固定構造を示す正面図である。
【図３】（ａ）は、鉄筋組立枠の部分拡大図であり、（ｂ）は、鉄筋組立枠をトンネルの内部からトンネルの内壁の方向で矢視した部分拡大図である。
【図４】（ａ）は、分割した鉄筋組立枠を継合した状態を示す図２のＡ部拡大図であり、（ｂ）は、（ａ）の状態における断面図である。
【図５】鉄筋組立枠を連設する枠体連設具を示す状態図である。
【図６】（ａ）は、支圧部材を示す図２のＢ部拡大図であり、（ｂ）は、支圧部材の構成を示す構成図である。
【図７】支圧部材の他の使用例を示す拡大図である。
【符号の説明】
１０ 鉄筋組立枠の固定構造
２０ 鉄筋組立枠
２１ パイプ
２２ パイプ継合具
２３ 支圧部材取付用ナット
２４ 段取筋挿入用ナット
２５ 軸方向連設用さや管
３０ 鉄筋組立枠体
４０ 枠体連設具
５０ 支圧部材
５１ 板材
５２ 棒ネジ
５３ バネ（弾性体）
５４ プレート
ＢＴ ボルトナット
Ｄ 段取筋
Ｆ １次支保内壁
Ｔ 鉄筋
ＷＰ 防水材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a fixing structure of a rebar assembly frame fixed to a primary support inner wall of a tunnel.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, when constructing a watertight tunnel that does not cause a decrease in the level of groundwater, a waterproof material is applied to an outer wall of the tunnel so that groundwater does not leak into the tunnel. After that, in the secondary lining, the reinforcing bars are arranged, but the H-shaped steel is arranged as a support along the waterproof material so as not to damage the waterproof material, and the reinforcing steel is arranged using the support. Then, it is common to use a method of casting concrete there (see Non-Patent Document 1).
[0003]
[Non-patent document 1]
From Investigation, Design to Construction of Shield Construction Method, Editorial Committee, “From Investigation, Design to Construction of Shield Construction Method (Geotechnical Engineering and Practice Series 3)”, Japan Geotechnical Society, February 14, 1997, P393
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the H-shaped steel is provided as the support, there is a problem that the H-shaped steel is bent by the weight of the reinforcing steel and the weight of the H-shaped steel, and if the amount of bending is large, it may cause cracking after the concrete is hardened. In addition, when the H-shaped steel is used for the shoring, there is a problem that much time is required for assembling and the like, and the work efficiency is reduced and the cost is increased.
[0005]
Therefore, the present invention has been made in order to solve the above problems, and can be installed without using a machine such as a crane, and can reduce the amount of bending of a reinforcing bar assembly frame. It is intended to provide a fixing structure.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is configured to solve the above problem, and a fixing structure of a reinforcing bar assembly frame fixed to a primary support inner wall of the tunnel along an inner peripheral surface in a cross-sectional direction of the tunnel, A predetermined position of the reinforcing bar assembly frame is fixed via a plurality of supporting members for applying a pressing force to the inner wall.
Further, it is preferable that the supporting member is formed of an elastic body.
[0007]
According to the present invention, the bending of the reinforcing bar assembly frame due to the weight of the material can be suppressed by the pressing force of the supporting member. Therefore, even when the waterproof material is applied to the inner wall, the waterproof material is not damaged by the bending of the reinforcing bar assembly frame, so that the installation can be performed without worrying about a decrease in the waterproof effect. The workability can be improved.
[0008]
In the present invention, the reinforcing bar assembly frame may be formed by a pipe.
[0009]
By using a pipe as the reinforcing bar assembly frame, the reinforcing bar assembly frame can be reduced in weight, so that it is easy to assemble, and there is no need to use a crane or the like when installing the reinforcing bar assembly frame.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a perspective view showing a fixing structure of a reinforcing bar assembly frame according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is a front view showing a fixing structure of the reinforcing bar assembly frame according to the embodiment of the present invention. FIG. 3A is a partially enlarged view of a reinforcing bar assembly frame, and FIG. 3B is a partially enlarged view of the reinforcing bar assembly frame viewed from the inside of the tunnel toward the inner wall of the tunnel. FIG. 4A is an enlarged view of a portion A of FIG. 2 showing a state where the divided reinforcing bar assembly frames are joined, and FIG. 4B is a cross-sectional view in the state of FIG. FIG. 5 is a state diagram showing a frame connecting tool for connecting reinforcing bar assembly frames. FIG. 6A is an enlarged view of a portion B of FIG. 2 showing a supporting member, and FIG. 6B is a configuration diagram illustrating a configuration of the supporting member. FIG. 7 is an enlarged view showing another example of use of the supporting member.
[0011]
In tunnel construction where a tunnel is constructed by excavating the ground, the tunnel construction should be performed in such a way that when excavating the ground containing groundwater, the groundwater does not flow into the tunnel and the water level of the groundwater does not decrease. The waterproof material WP is attached to the entire periphery of the inner wall F, and the watertight tunnel is constructed by covering the waterproof material WP with concrete, for example. In addition, since an external force acts on the tunnel in such a ground, the inner wall F of the tunnel is constructed with reinforced concrete in order to improve the strength of the tunnel. The reinforcing bars T forming the reinforced concrete are arranged on a reinforcing bar assembly frame 30 formed by arranging a plurality of reinforcing bar assembly frames 20 in the axial direction of the tunnel.
[0012]
Here, the fixing structure 10 of the reinforcing bar assembly frame will be described in detail with reference to FIGS. Here, in the present embodiment, it is assumed that the cross-sectional shape of the tunnel is an arch shape.
[0013]
As shown in FIG. 1, a fixing structure 10 of a reinforcing bar assembly frame includes an arch-shaped reinforcing bar assembly frame 20 that is juxtaposed in the axial direction of a tunnel, and a reinforcing bar assembly frame 30 that is connected to the reinforcing bar assembly frame 20. The reinforcing frame 20 is formed on the inner wall F of the tunnel by the supporting member 50.
[0014]
[Rebar assembly frame 30]
The reinforcing-bar assembly frame 30 can arrange the reinforcing bar T by connecting the reinforcing-bar assembly frame 20 by the frame connecting tool 40 and integrating it.
[0015]
[Reinforcing frame 20]
As shown in FIG. 3, the reinforcing bar assembly frame 20 includes a pipe 21, a supporting member mounting nut 23, a setup bar inserting nut 24, and an axially continuous sheath tube 25. It is fixed to the inner wall F of the tunnel by the bearing member 50 along the inner peripheral surface in the cross-sectional direction of the tunnel, and plays a role of supporting the reinforcing bar T arranged.
[0016]
(Pipe 21)
As shown in FIGS. 2 and 3, the pipe 21 is provided at a position spaced apart from the tunnel by a predetermined distance, and while maintaining the distance, crosses the tunnel arranged along the inner circumferential surface in the cross-sectional direction of the tunnel. The arch shape has the same curvature as the surface shape. The pipe 21 has a cross section mainly in a circular shape and is a hollow pipe at the center thereof. The pipe 21 is divided into pipes 21 a to 21 g formed by dividing the pipe 21 in advance. By joining together, the tunnel can be arranged along the inner peripheral surface in the cross-sectional direction of the tunnel. In this case, each of the divided pipe members 21a to 21g is provided with a mounting hole at each end thereof for mounting a set of bolt nuts BT.
[0017]
Further, as shown in FIG. 4, the pipe fitting 22 can be inserted into, for example, the inside of the pipe 21a. At both ends, mounting holes for mounting a set of bolt nuts BT are provided. I have. Then, the pipe fitting 22 inserted into the butted pipes 21a and 21b is fastened to the pipes 21a and 21b by bolt nuts BT.
[0018]
That is, when one end of the pipe fitting 22 is inserted into the pipe 21a by half the length, the mounting hole of the pipe fitting 22 and the mounting hole of the pipe 21a match, and the bolt nut BT Can be tightened. Similarly, when the other end of the pipe fitting 22 is inserted into the other pipe 21b by the remaining half length, the positions of the mounting hole of the pipe fitting 22 and the mounting hole of the pipe 21b become one. Therefore, it can be tightened with the bolt nut BT.
[0019]
Further, a nut 23 for mounting a supporting member, a nut 24 for inserting a streak, and a sheath tube 25 for continuous connection in the axial direction are mounted on the pipe 21 at predetermined intervals.
[0020]
(Nut 23 for supporting member mounting)
The supporting member mounting nut 23 is mounted on the surface of the pipe 21 so as to be staggered left and right with respect to the cross-sectional direction of the tunnel. As shown in FIG. 3B, the screw hole of the supporting member mounting nut 23 is mounted so as to face the inner wall F of the tunnel. Thus, a support member 50 described later can be attached.
[0021]
(Nut 24 for setup stud insertion)
The setup thread insertion nut 24 is mounted on the surface of the pipe 21 near the center of the tunnel such that the screw hole faces the center of the tunnel. The setup bar D is inserted into the setup bar insertion nut 24, and the reinforcing bar T can be arranged. In addition, although the setup bar D uses a bar-shaped bar, a bar bar obtained by cutting the bar T short may be used.
[0022]
(Axial tubing 25)
As shown in FIG. 5, the axially continuous sheath tube 25 is disposed on the surface of the pipe 21 on the left and right with respect to the cross-sectional direction of the tunnel. It is attached so as to face along the inner peripheral surface in the surface direction. The frame connecting device 40 can be inserted into the opening of the sheath 25 for axial connection.
[0023]
[Frame body connection tool 40]
The frame connecting member 40 is processed so as to have a substantially U-shape. Both ends of the frame connecting tool 40 that is perpendicular to the straight line are horizontally laid on the adjacent reinforcing bar assembly frame 20, and both ends of the frame connecting tool 40 are inserted into the respective axially connected sheaths 25. A plurality of reinforcing bar assembly frames 20 are connected in the axial direction of the tunnel, and a reinforcing bar assembly frame 30 is formed.
[0024]
[Supporting member 50]
As shown in FIG. 6, the supporting member 50 is composed of a plate member 51 and a bar screw 52, supports a plurality of predetermined positions of the reinforcing bar assembly frame 20, applies a pressing force to the inner wall, and distributes the pressing member. It serves to prevent the reinforcing bar assembly frame 20 from bending due to the weight of the reinforcing bar.
[0025]
This supporting member 50 is disposed at a position where the bending applies a pressing force to the inner wall of the tunnel when the reinforcing bar T is bent at a predetermined position when the reinforcing bar T is arranged on the reinforcing bar assembly frame 20. You. Therefore, the supporting members 50 are arranged at a plurality of positions where a pressing force is applied to the inner wall of the tunnel.
[0026]
(Plate 51)
The plate member 51 is a circular plate, and a nut for fastening a bar screw 52 described later is provided at the center position. The plate member 51 is bonded to the surface of the waterproof material WP installed on the inner wall F of the tunnel with an adhesive.
[0027]
(Bar screw 52)
The bar screw 52 is formed by threading the entire bar. One end of the bar screw 52 is fastened to a nut provided on the plate member 51 to form the supporting member 50. At this time, the other end of the rod screw 52 is engaged with the supporting member mounting nut 23. As a result, a predetermined distance can be maintained between the reinforcing bar assembly frame 20 and the inner wall F of the tunnel.
[0028]
[Construction method]
Next, a method of applying the fixing structure 10 of the reinforcing bar assembly frame will be described.
After excavating the tunnel, the inner wall F is constructed, and the waterproof material WP is attached to the inner surface of the inner wall F.
Next, the reinforcing bar assembly frame 20 is erected along the inner peripheral surface in the cross-sectional direction of the tunnel. Here, since the pipe 21 of the reinforcing bar assembly frame 20 is divided, the reinforcing bar assembly frame 20 is assembled and integrated using the pipe joint 22 and then built along the inner circumferential surface in the cross-sectional direction of the tunnel. Put in.
[0029]
The plate member 51 of the support member 50 is provided in the screw hole of the nut 23 for mounting the support member and the plate member 51 of the reinforcing member assembly frame 20 in the waterproof material WP at a plurality of positions where the reinforcing assembly frame 20 applies the pressing force. After the rod screw 52 is engaged with the nut 23 for mounting the supporting member by making the screw hole of the nut coincide with the screw hole of the nut, the rod screw 52 is tightened as it is and fastened to the nut provided on the plate member 51. Thereby, the bearing member 50 can fix the reinforcing bar assembly frame 20 without damaging the waterproof material WP due to the pressing force of the reinforcing bar assembly frame 20.
This operation is performed for the required number of supporting members 50 to fix the reinforcing bar assembly frame 20. At the same time or afterwards, the setup bar D is inserted into the setup bar insertion nut 24 to prepare for arranging the reinforcing bar T.
[0030]
The other reinforcing bar assembly frames 20 adjacent to the reinforcing bar assembly frame 20 are erected at a predetermined interval, and the frame connecting device 40 is inserted into the axial connecting sheaths 25 of the adjacent reinforcing bar assembly frames 20. Are connected in series. Similarly, the reinforcing bar assembly frame 20 is fixed using the plate member 51 and the bar screw 52 of the supporting member 50. The rebar assembly frame 30 is formed by repeating this operation.
[0031]
Accordingly, the reinforcing bar assembly frame 20 is fixed to the inner wall F, so that the reinforcing bars T can be arranged by the plurality of reinforcing bar assembly frames 20.
[0032]
As described above, according to the fixing structure 10 of the reinforcing bar assembly frame of the present embodiment, the reinforcing bar T is arranged on the setup bar D inserted into the setup bar insertion nut 24 of the reinforcing bar assembly frame 20, so that the inner wall F is provided. Is applied through the support member 50. Since the forces are balanced by the elastic force of the rod screw 52 of the support member 50, it is possible to reduce the amount of deflection of the reinforcing bar assembly frame 20. Become.
[0033]
Further, since the fixing structure 10 of the reinforcing bar assembly frame of the present invention uses a lightweight pipe material, it can be constructed by human power, and the workability can be improved.
[0034]
In the foregoing, an example of the preferred embodiment has been described for the present invention. However, the present invention is not limited to the above-described embodiment, and the design of each of the above-described components can be appropriately changed without departing from the spirit of the present invention.
[0035]
For example, when a higher strength is required for the reinforcing bar assembly frame 20, a pipe having a rectangular cross section or another lightweight reinforcing bar may be used.
[0036]
Further, the shape of the plate member 51 may be a rectangular shape, and by providing a process of rounding the four corners of the rectangular shape, the waterproof material WP can be prevented from being damaged.
[0037]
Then, as shown in FIG. 7, the supporting member 50 inserts a spring (elastic body) 53 and a plate 54 between the reinforcing bar assembly frame 20 and the plate member 51, and thereby the inside of the tunnel by the reinforcing bar assembly frame 20. A configuration may be adopted in which a pressing force is applied in the direction so as to act on the spring 53 via the plate 54. At this time, the nut 23a for attaching the supporting member of the reinforcing bar assembly frame 20 has an annular shape that does not engage with the rod screw 52 of the supporting member 50, and engages with the rod screw 52 to freely change its position. The nut N can prevent the reinforcing bar assembly frame 20 from falling off.
[0038]
Further, although not shown, the same effect can be obtained even if the supporting member 50 has a configuration in which rubber is inserted between the reinforcing bar assembly frame 20 and the plate member 51 instead of the spring.
[0039]
【The invention's effect】
As described above, in the fixing structure of the reinforcing bar assembly frame according to the present invention, since the bending of the reinforcing bar assembly frame due to the weight of the material can be suppressed by the pressing force of the supporting member, the shape of the reinforcing bar assembly frame is maintained. can do.
[0040]
And even when the waterproofing material is applied to the inner wall, the waterproofing material is not damaged, so that the installation can be performed without worrying about the reduction of the waterproofing effect.
[0041]
When the supporting member is formed of an elastic body, the shape of the frame can be maintained by the elastic force of the elastic body.
[0042]
And, when the reinforcing bar assembly frame is formed by pipes, the reinforcing bar assembly frame can be reduced in weight, and can be assembled and set up manually, so that there is no need for construction with a crane or the like. Workability can be improved.
[0043]
Further, since the cross section of the reinforcing bar assembly frame can be made smaller than conventionally used H-shaped steel, the construction cost can be reduced and the construction period can be shortened.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a fixing structure of a reinforcing bar assembly frame according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view showing a fixing structure of a reinforcing bar assembly frame according to the embodiment of the present invention.
3A is a partially enlarged view of a reinforcing bar assembly frame, and FIG. 3B is a partially enlarged view of the reinforcing bar assembly frame viewed from the inside of the tunnel toward the inner wall of the tunnel.
FIG. 4A is an enlarged view of a portion A in FIG. 2 showing a state in which divided reinforcing bar assembly frames are joined, and FIG. 4B is a cross-sectional view in the state of FIG.
FIG. 5 is a state diagram showing a frame connecting tool for connecting reinforcing bar assembly frames.
6A is an enlarged view of a portion B of FIG. 2 showing a supporting member, and FIG. 6B is a configuration diagram illustrating a configuration of the supporting member.
FIG. 7 is an enlarged view showing another example of use of the supporting member.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 10 Reinforcement frame fixing structure 20 Reinforcement assembly frame 21 Pipe 22 Pipe splicer 23 Nut for attachment of supporting member 24 Nut for setup reinforcement 25 Sheath tube for axial connection 30 Reinforcement frame 40 Frame connection Fixture 50 Supporting member 51 Plate 52 Bar screw 53 Spring (elastic body)
54 Plate BT Bolt and nut D Setup bar F Primary support inner wall T Bar WP Waterproof material
