JP2004159088A - 多周波・多指向性アンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の周波数帯の電波を受信することができる多指向性の多周波・多指向性アンテナを提供する。
【解決手段】台形状の反射板1を4枚合わせて截頭四角錐状の反射体2を構成する。各反射板1の上面中央部には、上部から下方向に向かって第1ないし第3のアンテナ素子3a〜3cを直線的に配設する。アンテナ素子3a〜3cとしては、垂直偏波用ダイポールアンテナ素子を使用し、それぞれ異なる周波数帯f1〜f3に設定する。上記アンテナ素子3a〜3cは、全長を約λ/2、反射板1との間隔を約λ/4に設定する。上記アンテナ本体の外側には、レドーム4を設け、多周波・多指向性アンテナ10を構成する。レドーム4は、例えば誘電体にカーボンを混入して形成し、使用周波数帯の電波については減衰させずに通過させ、それより高い周波数のレーダ波に対しては吸収、散乱する作用を持たせる。
【選択図】 図2
【解決手段】台形状の反射板1を4枚合わせて截頭四角錐状の反射体2を構成する。各反射板1の上面中央部には、上部から下方向に向かって第1ないし第3のアンテナ素子3a〜3cを直線的に配設する。アンテナ素子3a〜3cとしては、垂直偏波用ダイポールアンテナ素子を使用し、それぞれ異なる周波数帯f1〜f3に設定する。上記アンテナ素子3a〜3cは、全長を約λ/2、反射板1との間隔を約λ/4に設定する。上記アンテナ本体の外側には、レドーム4を設け、多周波・多指向性アンテナ10を構成する。レドーム4は、例えば誘電体にカーボンを混入して形成し、使用周波数帯の電波については減衰させずに通過させ、それより高い周波数のレーダ波に対しては吸収、散乱する作用を持たせる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の周波数帯に対応した多周波・多指向性アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多周波帯アンテナとしては、移動通信用基地局アンテナが知られている。この移動通信用基地局アンテナは、例えば筒状の反射器の周囲に2対の半波長ダイポールアンテナを配置し、各半波長ダイポールアンテナの周波数を異なる値、例えば800MHzと2GHzに設定し、無指向性としている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一方、船舶等の移動体においては、複数の無線通信装置を搭載し、周波数帯の異なる複数の電波を受信することが多くなってきており、多周波帯アンテナを必要としている。船舶等の移動体に使用される多周波帯アンテナとしては、従来、無指向性アンテナが使用されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−198731号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、船舶等の移動体においては、特定の基地局と通信する場合が多く、その基地局の方向に指向性を持たせる多指向性アンテナが望まれている。
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、複数の周波数帯の電波を受信することができる多指向性の多周波・多指向性アンテナを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る多周波・多指向性アンテナは、複数の反射板を多面に配置してなる反射体と、前記各反射板上の中央垂直軸に沿って設けられ、それぞれ周波数帯の異なる複数のダイポールアンテナ素子と、前記各ダイポールアンテナ素子に給電する給電手段とを具備したことを特徴とする。
【0008】
上記のように複数の反射板を多面に配置すると共に、各反射板上の中央垂直軸に沿ってそれぞれ周波数の異なるアンテナ素子を配置することにより、複数の周波数帯の電波を受信できると共に、多指向性とすることができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明に係る多周波・多指向性アンテナにおいて、反射体及びアンテナ素子を覆うレドームを備えたことを特徴とする。
上記のようにレドームを設けることにより、反射体及びアンテナ素子を保護することができる。また、上記レドームは、アンテナ素子の周波数帯の電波を透過させ、該アンテナ素子の周波数帯より高い周波数帯の電波に対しては吸収・散乱させる部材を用いて構成することにより、使用周波数帯より高い周波数帯の電波例えばレーダ波が到来しても、吸収・散乱させて到来方向への反射波を著しく減少させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る多周波・多指向性アンテナの斜視図、図2は同断面図である。なお、図1は、レドームを装着していない状態を示している。
【0012】
図1及び図2において、1は台形状の反射板で、この反射板1を複数枚合わせて截頭錐状に、例えば反射板1を4枚合わせて截頭四角錐状の反射体2を構成する。上記各反射板1の上面中央部には、上部から下方向に向かって複数例えば第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cを直線的に配設する。上記のように反射板1を4面設けた場合、第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cは、それぞれ#1〜#4まで、4つずつ設けられる。
【0013】
上記アンテナ素子3a〜3cとしては、例えば垂直偏波用ダイポールアンテナ素子を使用し、それぞれ異なる周波数帯f1〜f3に設定する。例えば第1のアンテナ素子3aの周波数帯f1は360〜500MHz、第2のアンテナ素子3bの周波数帯f2は230〜360MHz、第3のアンテナ素子3cの周波数帯f3は100〜230MHzに設定する。上記アンテナ素子3a〜3cは、全長Hが約λ/2、反射板1との間隔dが約λ/4に設定される。
【0014】
そして、上記アンテナ本体の外側には、必要に応じて図2に示すようにレドーム4を設け、多周波・多指向性アンテナ10を構成する。上記レドーム4は、例えば誘電体にカーボンを混入したもので、上記100〜500MHzの電波についてはあまり減衰させずに通過させ、それより高い周波数例えば数GHzのレーダ波に対しては吸収、散乱する作用を持たせる。
【0015】
図3は、上記アンテナ素子3a〜3cの具体的な構成例を示したもので、(a)は側面図、(b)は正面図である。図3において、11は例えばテフロン(R)等を用いたプリント基板で、その表面にダイポール素子パターン12a、12bを形成する。このダイポール素子パターン12a、12bは、その全長が約λ/2に設定される。
【0016】
上記一方のダイポール素子パターン12aは、マイクロストリップ線路13を介して給電点14に接続される。また、ダイポール素子パターン12a、12b間には、電気長が約λ/2の位相反転回路パターン15が設けられる。すなわち、一方のダイポール素子パターン12aは、給電点14からマイクロストリップ線路13を介して給電され、他方のダイポール素子パターン12bは、更に位相反転回路パターン15を介して逆相給電される。また、プリント基板11の裏面側には、中央部にアースパターン16が形成される。このアースパターン16は、ダイポール素子パターン12a、12bの一部、マイクロストリップ線路13及び位相反転回路パターン15を含むように形成される。
【0017】
そして、上記プリント基板11は、図1及び図2に示した反射板1上にスペーサ例えば樹脂スタッド17を介して装着される。この場合、反射板1とダイポール素子パターン12a、12bとの間隔dが約λ/4となるように設定する。また、ダイポール素子パターン12a、12bの全長Hは、λ/2となるように設定する。
【0018】
また、プリント基板11の裏面には、上記給電点14に接続する端子18を設け、この端子18に同軸ケーブル19の一端を装着する。この場合、端子18は、同軸ケーブル19の中心軸を給電点14に接続すると共に同軸ケーブル19の外導体をアースパターン16に接続する。上記同軸ケーブル19は、反射板1に設けた透孔内を挿通させ、他端を反射板1の内側に位置させて先端に接栓20を設け、この接栓20より給電する。上記同軸ケーブル19を反射板1に設けた透孔内を挿通させる際、同軸ケーブル19の外導体を反射板1に電気的に導通させた状態に保持する。
【0019】
図4は、上記のようにして構成された多周波・多指向性アンテナ10を船舶21に装着した場合の例を示したものである。多周波・多指向性アンテナ10は、船舶21における高所、例えばブリッジ22等が設けられている構造体の最上部に設置される。船舶21における高所に多周波・多指向性アンテナ10を設置することにより、電波の送受信を良好に行なうことが可能になる。
【0020】
また、上記多周波・多指向性アンテナ10は、レーダ波を吸収・散乱するレドーム4を設けているので、レーダ波が到来してもレドーム4で吸収されると共に散乱し、到来方向に戻る率は非常に低い。また、レーダ波の周波数は数GHzであり、多周波・多指向性アンテナ10の受信周波数帯である100〜500MHzに比較してかなり高いので、レドーム4に含まれるカーボン等により減衰する率が非常に高く、アンテナ本体、すなわち反射板1及びアンテナ素子3a〜3cには殆ど到達しない。
【0021】
しかも、アンテナ本体は、反射板1を傾斜して設けると共に、この傾斜した反射板1上にアンテナ素子3a〜3cを配設しているので、レーダ波がレドーム4を透過したとしても、水平方向から到来するレーダ波は反射板1及びアンテナ素子3a〜3cに当たって上方に反射し、その反射波が再びレドーム4で吸収・散乱する。従って、水平方向からのレーダ波が多周波・多指向性アンテナ10に到来しても、その反射波がレーダ波の到来方向に戻る率は非常に低い。このため、多周波・多指向性アンテナ10がレーダによって探知される確率はきわめて低い。
【0022】
なお、レドーム4によってレーダ波を高い効率で吸収・散乱させることができれば、反射板1を垂直に配置した場合でも、アンテナ本体によるレーダ波の反射については無視することができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、レドーム4を設けた場合について説明したが、必要に応じてレドーム4を省略した構成としても良い。
【0024】
次に、上記多周波・多指向性アンテナ10に対する給電回路の構成例について説明する。図5は、上記多周波・多指向性アンテナ10を構成する4面のアンテナを同時に動作させる場合の給電回路について示したものである。
【0025】
図5において、30は無線通信装置(図示せず)に接続される入出力端子である。多周波・多指向性アンテナ10から電波を送信する場合、入出力端子30には、無線通信装置からf1〜f3の周波数帯の信号が入力される。上記入出力端子30には、f1の周波数帯を分波する第1の分波器31、f2の周波数帯を分波する第2の分波器32、f3の周波数帯を分波する第3の分波器33が直列に接続される。上記第1の分波器31〜第3の分波器33は、無線通信装置から入出力端子30に入力されるf1〜f3の周波数帯の信号の中から、f1、f2、f3の周波数帯の信号をそれぞれ分波して第1の分配器34、第2の分配器35、第3の分配器36に出力する。
【0026】
第1の分配器34は、第1の分波器31により分波されたf1の周波数帯の信号を、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられている#1〜#4の第1のアンテナ素子3aに分配して給電する。
【0027】
第2の分配器35は、第2の分波器32により分波されたf2の周波数帯の信号を、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられている#1〜#4の第2のアンテナ素子3bに分配して給電する。
【0028】
第3の分配器36は、第3の分波器33により分波されたf3の周波数帯の信号を、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられている#1〜#4の第3のアンテナ素子3cに分配して給電する。
【0029】
また、基地局等から送られてくる電波を多周波・多指向性アンテナ10で受信する場合には、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられている#1〜#4の第1のアンテナ素子3aで受信したf1の周波数帯の信号を第1の分配器34で合成し、第1の分波器31に出力する。また、#1〜#4の第2のアンテナ素子3bで受信したf2の周波数帯の信号は、第2の分配器35で合成し、第2の分波器32に出力する。更に、#1〜#4の第3のアンテナ素子3cで受信したf3の周波数帯の信号は、第3の分配器36で合成し、第3の分波器33に出力する。第1の分波器31〜第3の分波器33は、第1の分配器34〜第2の分配器35から出力されるf1〜f3の周波数帯の信号を合波し、入出力端子30から無線通信機に出力する。
【0030】
上記の構成とすることにより、多周波・多指向性アンテナ10を構成する4面のアンテナを同時に使用して無線通信を行なうことができる。この場合には、4面のアンテナにより水平面の4方向に指向性を持たせることができる。この場合、4面の各アンテナの指向性を組み合わせることにより、総合的に水平面の指向性を無指向性とすることも可能である。
【0031】
図6は、多周波・多指向性アンテナ10を構成する4面のアンテナを切換えて動作させる場合、すなわち、水平面指向性を電波の受信状態に応じて切換えて使用する場合の給電回路について示したものである。
【0032】
図6に示す給電回路は、上記図5に示した給電回路において、第1の分配器34〜第3の分配器36に代えて第1の切換スイッチ37〜第3の切換スイッチ39を設けると共に、これらの切換スイッチ37〜39を制御する切換制御部40を設けたものである。この切換制御部40は、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられた#1〜#4の第1のアンテナ素子3a、#1〜#4の第2のアンテナ素子3b、#1〜#4の第3のアンテナ素子3cの受信レベルをそれぞれ一定の周期でチェックし、f1〜f3の周波数帯別に最良の受信状態を示すアンテナ素子を選択するように第1の切換スイッチ37〜第3の切換スイッチ39を切換え制御する。
【0033】
すなわち、切換制御部40は、f1の周波数帯における#1〜#4の第1のアンテナ素子3aにおいて、#1のアンテナ素子の受信状態が最良であれば、第1の切換スイッチ37により#1のアンテナ素子3aを選択し、その受信信号を第1の分波器31を介して無線通信装置に出力する。
【0034】
また、切換制御部40は、f2の周波数帯における#1〜#4の第2のアンテナ素子3bにおいて、#4のアンテナ素子の受信状態が最良であれば、第2の切換スイッチ38により#4のアンテナ素子3bを選択し、その受信信号を第2の分波器32を介して無線通信装置に出力する。
【0035】
更に、切換制御部40は、f3の周波数帯における#1〜#4の第3のアンテナ素子3cにおいて、#2のアンテナ素子の受信状態が最良であれば、第3の切換スイッチ39により#2のアンテナ素子3cを選択し、その受信信号を第3の分波器33を介して無線通信装置に出力する。
なお、送信時においては、上記受信時に選択したアンテナ素子を使用する。
【0036】
上記のように切換制御部40により、受信状態に応じて第1の切換スイッチ37〜第3の切換スイッチ39を切換えることにより、多周波・多指向性アンテナ10の指向性を各周波数帯毎にそれぞれ切換えて最良の受信状態とすることができる。
【0037】
なお、図6では、第1の切換スイッチ37〜第3の切換スイッチ39により1つのアンテナ素子を選択する場合について示したが、その他、例えば外部からの切換え指令により所望の指向性となるように、複数のアンテナ素子を組み合わせて切換えるようにしても良い。
【0038】
また、上記第1実施形態では、多周波・多指向性アンテナ10の4面にそれぞれ第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cを設けた場合について示したが、各面に更に多数のアンテナ素子を設けても良いことは勿論である。
【0039】
更に、上記第1実施形態では、各面の反射板1をそれぞれ台形に形成した場合について示したが、その他の形状、例えば三角形状に形成し、反射体2を三角錐状としても良い。また、各反射板1を四角形状に形成し、反射体2を角筒状としても良い。また、反射体2は、角状の他例えば円錐状、截頭円錐状、円筒状に形成しても良い。
【0040】
また、上記第1実施形態では、4面のアンテナを組み合わせた場合について示したが、4面に限らず、例えば3面、5面等、任意の面数を組み合わせて構成することができる。
【0041】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について、図7を参照して説明する。
図7は本発明の第2実施形態に係る多周波・多指向性アンテナ10Aを示す斜視図である。なお、図7は、レドームを装着していない状態を示している。この第2実施形態に係る多周波・多指向性アンテナ10Aは、第1実施形態に示した多周波・多指向性アンテナ10において、各面の反射板1上に第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cと共に、f4の周波数帯に合わせた第4のアンテナ素子5を設けたものである。この第4のアンテナ素子5は、約λ/2の長さを持つスロットアンテナにより構成したもので、第3のアンテナ素子3cの下方に水平に設け、垂直偏波用としている。上記第4のアンテナ素子5は、第3のアンテナ素子3cの周波数帯f3より、更に低いf4の周波数帯に設定する。スロットアンテナの場合には、反射板1の裏面に絶縁基板を設け、この絶縁基板にマイクロストリップ線路等による給電線路を形成してスロットの中央部より給電する。
【0042】
上記のように反射板1の下部にスロットアンテナを使用したアンテナ素子5を水平方向に設けることにより、反射板1を少し大きくするだけで周波数帯を簡単に増加することができる。また、反射板1の下部は、横幅が広いので、低い周波数帯のアンテナ素子(スロットアンテナ)であっても容易に設けることができる。
【0043】
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について、図8を参照して説明する。
図8は本発明の第3実施形態に係る多周波・多指向性アンテナ10Bを示す斜視図である。なお、図8は、レドームを装着していない状態を示している。この第3実施形態に係る多周波・多指向性アンテナ10Bは、第1実施形態に示した多周波・多指向性アンテナ10において、第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cの下側に、それぞれスロットアンテナにより構成した第4〜第6のアンテナ素子6a〜6cを設けたものである。この第4〜第6のアンテナ素子6a〜6cの周波数帯は、f1′〜f3′に設定する。上記第4〜第6のアンテナ素子6a〜6cは、反射板1にスロットを水平方向に形成したもので、各スロットの長さは約λ/2に設定する。
【0044】
上記のように第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cの下側に、それぞれスロットアンテナにより構成した第4〜第6のアンテナ素子6a〜6cを水平方向に設けることにより、反射板1を少し大きくするだけで多数の周波数帯を簡単に増加することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、反射板上の中央垂直軸に沿ってそれぞれ周波数の異なるアンテナ素子を配置して多周波アンテナとすると共に、この多周波アンテナを多面に配置することにより、複数の周波数帯の電波を受信できると共に、多指向性とすることができる。また、アンテナを保護するレドームは、アンテナ素子の周波数帯の電波を透過させ、該アンテナ素子の周波数帯より高い周波数帯の電波に対しては吸収・散乱させる部材を用いて構成しているので、使用周波数帯より高い周波数帯の電波例えばレーダ波が到来しても、吸収・散乱させて到来方向への反射波を著しく減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る多周波・多指向性アンテナのアンテナ本体部分を示す斜視図。
【図2】同実施形態における多周波・多指向性アンテナの断面図。
【図3】同実施形態におけるアンテナ素子の具体的な構成例を示す図。
【図4】同実施形態における多周波・多指向性アンテナを船舶に設置した場合の例を示す図。
【図5】同実施形態における給電回路の構成例を示す図。
【図6】同実施形態における給電回路の他の構成例を示す図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る多周波・多指向性アンテナの構成を示す斜視図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る多周波・多指向性アンテナの構成を示す斜視図。
【符号の説明】
1…反射板
2…反射体
3a〜3c…第1〜第3のアンテナ素子
4…レドーム
5…第4のアンテナ素子
6a〜6c…第4〜第6のアンテナ素子
10、10A、10B…多周波・多指向性アンテナ
11…プリント基板
12a、12b…ダイポール素子パターン
13…マイクロストリップ線路
14…給電点
15…位相反転回路パターン
16…アースパターン
17…樹脂スタッド
18…端子
19…同軸ケーブル
20…接栓
21…船舶
22…ブリッジ
30…入出力端子
31〜33…第1〜第3の分波器
34〜36…第1〜第3の分配器
37〜39…第1〜第3の切換スイッチ
40…切換制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の周波数帯に対応した多周波・多指向性アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多周波帯アンテナとしては、移動通信用基地局アンテナが知られている。この移動通信用基地局アンテナは、例えば筒状の反射器の周囲に2対の半波長ダイポールアンテナを配置し、各半波長ダイポールアンテナの周波数を異なる値、例えば800MHzと2GHzに設定し、無指向性としている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一方、船舶等の移動体においては、複数の無線通信装置を搭載し、周波数帯の異なる複数の電波を受信することが多くなってきており、多周波帯アンテナを必要としている。船舶等の移動体に使用される多周波帯アンテナとしては、従来、無指向性アンテナが使用されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−198731号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、船舶等の移動体においては、特定の基地局と通信する場合が多く、その基地局の方向に指向性を持たせる多指向性アンテナが望まれている。
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、複数の周波数帯の電波を受信することができる多指向性の多周波・多指向性アンテナを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る多周波・多指向性アンテナは、複数の反射板を多面に配置してなる反射体と、前記各反射板上の中央垂直軸に沿って設けられ、それぞれ周波数帯の異なる複数のダイポールアンテナ素子と、前記各ダイポールアンテナ素子に給電する給電手段とを具備したことを特徴とする。
【0008】
上記のように複数の反射板を多面に配置すると共に、各反射板上の中央垂直軸に沿ってそれぞれ周波数の異なるアンテナ素子を配置することにより、複数の周波数帯の電波を受信できると共に、多指向性とすることができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明に係る多周波・多指向性アンテナにおいて、反射体及びアンテナ素子を覆うレドームを備えたことを特徴とする。
上記のようにレドームを設けることにより、反射体及びアンテナ素子を保護することができる。また、上記レドームは、アンテナ素子の周波数帯の電波を透過させ、該アンテナ素子の周波数帯より高い周波数帯の電波に対しては吸収・散乱させる部材を用いて構成することにより、使用周波数帯より高い周波数帯の電波例えばレーダ波が到来しても、吸収・散乱させて到来方向への反射波を著しく減少させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る多周波・多指向性アンテナの斜視図、図2は同断面図である。なお、図1は、レドームを装着していない状態を示している。
【0012】
図1及び図2において、1は台形状の反射板で、この反射板1を複数枚合わせて截頭錐状に、例えば反射板1を4枚合わせて截頭四角錐状の反射体2を構成する。上記各反射板1の上面中央部には、上部から下方向に向かって複数例えば第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cを直線的に配設する。上記のように反射板1を4面設けた場合、第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cは、それぞれ#1〜#4まで、4つずつ設けられる。
【0013】
上記アンテナ素子3a〜3cとしては、例えば垂直偏波用ダイポールアンテナ素子を使用し、それぞれ異なる周波数帯f1〜f3に設定する。例えば第1のアンテナ素子3aの周波数帯f1は360〜500MHz、第2のアンテナ素子3bの周波数帯f2は230〜360MHz、第3のアンテナ素子3cの周波数帯f3は100〜230MHzに設定する。上記アンテナ素子3a〜3cは、全長Hが約λ/2、反射板1との間隔dが約λ/4に設定される。
【0014】
そして、上記アンテナ本体の外側には、必要に応じて図2に示すようにレドーム4を設け、多周波・多指向性アンテナ10を構成する。上記レドーム4は、例えば誘電体にカーボンを混入したもので、上記100〜500MHzの電波についてはあまり減衰させずに通過させ、それより高い周波数例えば数GHzのレーダ波に対しては吸収、散乱する作用を持たせる。
【0015】
図3は、上記アンテナ素子3a〜3cの具体的な構成例を示したもので、(a)は側面図、(b)は正面図である。図3において、11は例えばテフロン(R)等を用いたプリント基板で、その表面にダイポール素子パターン12a、12bを形成する。このダイポール素子パターン12a、12bは、その全長が約λ/2に設定される。
【0016】
上記一方のダイポール素子パターン12aは、マイクロストリップ線路13を介して給電点14に接続される。また、ダイポール素子パターン12a、12b間には、電気長が約λ/2の位相反転回路パターン15が設けられる。すなわち、一方のダイポール素子パターン12aは、給電点14からマイクロストリップ線路13を介して給電され、他方のダイポール素子パターン12bは、更に位相反転回路パターン15を介して逆相給電される。また、プリント基板11の裏面側には、中央部にアースパターン16が形成される。このアースパターン16は、ダイポール素子パターン12a、12bの一部、マイクロストリップ線路13及び位相反転回路パターン15を含むように形成される。
【0017】
そして、上記プリント基板11は、図1及び図2に示した反射板1上にスペーサ例えば樹脂スタッド17を介して装着される。この場合、反射板1とダイポール素子パターン12a、12bとの間隔dが約λ/4となるように設定する。また、ダイポール素子パターン12a、12bの全長Hは、λ/2となるように設定する。
【0018】
また、プリント基板11の裏面には、上記給電点14に接続する端子18を設け、この端子18に同軸ケーブル19の一端を装着する。この場合、端子18は、同軸ケーブル19の中心軸を給電点14に接続すると共に同軸ケーブル19の外導体をアースパターン16に接続する。上記同軸ケーブル19は、反射板1に設けた透孔内を挿通させ、他端を反射板1の内側に位置させて先端に接栓20を設け、この接栓20より給電する。上記同軸ケーブル19を反射板1に設けた透孔内を挿通させる際、同軸ケーブル19の外導体を反射板1に電気的に導通させた状態に保持する。
【0019】
図4は、上記のようにして構成された多周波・多指向性アンテナ10を船舶21に装着した場合の例を示したものである。多周波・多指向性アンテナ10は、船舶21における高所、例えばブリッジ22等が設けられている構造体の最上部に設置される。船舶21における高所に多周波・多指向性アンテナ10を設置することにより、電波の送受信を良好に行なうことが可能になる。
【0020】
また、上記多周波・多指向性アンテナ10は、レーダ波を吸収・散乱するレドーム4を設けているので、レーダ波が到来してもレドーム4で吸収されると共に散乱し、到来方向に戻る率は非常に低い。また、レーダ波の周波数は数GHzであり、多周波・多指向性アンテナ10の受信周波数帯である100〜500MHzに比較してかなり高いので、レドーム4に含まれるカーボン等により減衰する率が非常に高く、アンテナ本体、すなわち反射板1及びアンテナ素子3a〜3cには殆ど到達しない。
【0021】
しかも、アンテナ本体は、反射板1を傾斜して設けると共に、この傾斜した反射板1上にアンテナ素子3a〜3cを配設しているので、レーダ波がレドーム4を透過したとしても、水平方向から到来するレーダ波は反射板1及びアンテナ素子3a〜3cに当たって上方に反射し、その反射波が再びレドーム4で吸収・散乱する。従って、水平方向からのレーダ波が多周波・多指向性アンテナ10に到来しても、その反射波がレーダ波の到来方向に戻る率は非常に低い。このため、多周波・多指向性アンテナ10がレーダによって探知される確率はきわめて低い。
【0022】
なお、レドーム4によってレーダ波を高い効率で吸収・散乱させることができれば、反射板1を垂直に配置した場合でも、アンテナ本体によるレーダ波の反射については無視することができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、レドーム4を設けた場合について説明したが、必要に応じてレドーム4を省略した構成としても良い。
【0024】
次に、上記多周波・多指向性アンテナ10に対する給電回路の構成例について説明する。図5は、上記多周波・多指向性アンテナ10を構成する4面のアンテナを同時に動作させる場合の給電回路について示したものである。
【0025】
図5において、30は無線通信装置(図示せず)に接続される入出力端子である。多周波・多指向性アンテナ10から電波を送信する場合、入出力端子30には、無線通信装置からf1〜f3の周波数帯の信号が入力される。上記入出力端子30には、f1の周波数帯を分波する第1の分波器31、f2の周波数帯を分波する第2の分波器32、f3の周波数帯を分波する第3の分波器33が直列に接続される。上記第1の分波器31〜第3の分波器33は、無線通信装置から入出力端子30に入力されるf1〜f3の周波数帯の信号の中から、f1、f2、f3の周波数帯の信号をそれぞれ分波して第1の分配器34、第2の分配器35、第3の分配器36に出力する。
【0026】
第1の分配器34は、第1の分波器31により分波されたf1の周波数帯の信号を、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられている#1〜#4の第1のアンテナ素子3aに分配して給電する。
【0027】
第2の分配器35は、第2の分波器32により分波されたf2の周波数帯の信号を、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられている#1〜#4の第2のアンテナ素子3bに分配して給電する。
【0028】
第3の分配器36は、第3の分波器33により分波されたf3の周波数帯の信号を、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられている#1〜#4の第3のアンテナ素子3cに分配して給電する。
【0029】
また、基地局等から送られてくる電波を多周波・多指向性アンテナ10で受信する場合には、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられている#1〜#4の第1のアンテナ素子3aで受信したf1の周波数帯の信号を第1の分配器34で合成し、第1の分波器31に出力する。また、#1〜#4の第2のアンテナ素子3bで受信したf2の周波数帯の信号は、第2の分配器35で合成し、第2の分波器32に出力する。更に、#1〜#4の第3のアンテナ素子3cで受信したf3の周波数帯の信号は、第3の分配器36で合成し、第3の分波器33に出力する。第1の分波器31〜第3の分波器33は、第1の分配器34〜第2の分配器35から出力されるf1〜f3の周波数帯の信号を合波し、入出力端子30から無線通信機に出力する。
【0030】
上記の構成とすることにより、多周波・多指向性アンテナ10を構成する4面のアンテナを同時に使用して無線通信を行なうことができる。この場合には、4面のアンテナにより水平面の4方向に指向性を持たせることができる。この場合、4面の各アンテナの指向性を組み合わせることにより、総合的に水平面の指向性を無指向性とすることも可能である。
【0031】
図6は、多周波・多指向性アンテナ10を構成する4面のアンテナを切換えて動作させる場合、すなわち、水平面指向性を電波の受信状態に応じて切換えて使用する場合の給電回路について示したものである。
【0032】
図6に示す給電回路は、上記図5に示した給電回路において、第1の分配器34〜第3の分配器36に代えて第1の切換スイッチ37〜第3の切換スイッチ39を設けると共に、これらの切換スイッチ37〜39を制御する切換制御部40を設けたものである。この切換制御部40は、多周波・多指向性アンテナ10の4面に設けられた#1〜#4の第1のアンテナ素子3a、#1〜#4の第2のアンテナ素子3b、#1〜#4の第3のアンテナ素子3cの受信レベルをそれぞれ一定の周期でチェックし、f1〜f3の周波数帯別に最良の受信状態を示すアンテナ素子を選択するように第1の切換スイッチ37〜第3の切換スイッチ39を切換え制御する。
【0033】
すなわち、切換制御部40は、f1の周波数帯における#1〜#4の第1のアンテナ素子3aにおいて、#1のアンテナ素子の受信状態が最良であれば、第1の切換スイッチ37により#1のアンテナ素子3aを選択し、その受信信号を第1の分波器31を介して無線通信装置に出力する。
【0034】
また、切換制御部40は、f2の周波数帯における#1〜#4の第2のアンテナ素子3bにおいて、#4のアンテナ素子の受信状態が最良であれば、第2の切換スイッチ38により#4のアンテナ素子3bを選択し、その受信信号を第2の分波器32を介して無線通信装置に出力する。
【0035】
更に、切換制御部40は、f3の周波数帯における#1〜#4の第3のアンテナ素子3cにおいて、#2のアンテナ素子の受信状態が最良であれば、第3の切換スイッチ39により#2のアンテナ素子3cを選択し、その受信信号を第3の分波器33を介して無線通信装置に出力する。
なお、送信時においては、上記受信時に選択したアンテナ素子を使用する。
【0036】
上記のように切換制御部40により、受信状態に応じて第1の切換スイッチ37〜第3の切換スイッチ39を切換えることにより、多周波・多指向性アンテナ10の指向性を各周波数帯毎にそれぞれ切換えて最良の受信状態とすることができる。
【0037】
なお、図6では、第1の切換スイッチ37〜第3の切換スイッチ39により1つのアンテナ素子を選択する場合について示したが、その他、例えば外部からの切換え指令により所望の指向性となるように、複数のアンテナ素子を組み合わせて切換えるようにしても良い。
【0038】
また、上記第1実施形態では、多周波・多指向性アンテナ10の4面にそれぞれ第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cを設けた場合について示したが、各面に更に多数のアンテナ素子を設けても良いことは勿論である。
【0039】
更に、上記第1実施形態では、各面の反射板1をそれぞれ台形に形成した場合について示したが、その他の形状、例えば三角形状に形成し、反射体2を三角錐状としても良い。また、各反射板1を四角形状に形成し、反射体2を角筒状としても良い。また、反射体2は、角状の他例えば円錐状、截頭円錐状、円筒状に形成しても良い。
【0040】
また、上記第1実施形態では、4面のアンテナを組み合わせた場合について示したが、4面に限らず、例えば3面、5面等、任意の面数を組み合わせて構成することができる。
【0041】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について、図7を参照して説明する。
図7は本発明の第2実施形態に係る多周波・多指向性アンテナ10Aを示す斜視図である。なお、図7は、レドームを装着していない状態を示している。この第2実施形態に係る多周波・多指向性アンテナ10Aは、第1実施形態に示した多周波・多指向性アンテナ10において、各面の反射板1上に第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cと共に、f4の周波数帯に合わせた第4のアンテナ素子5を設けたものである。この第4のアンテナ素子5は、約λ/2の長さを持つスロットアンテナにより構成したもので、第3のアンテナ素子3cの下方に水平に設け、垂直偏波用としている。上記第4のアンテナ素子5は、第3のアンテナ素子3cの周波数帯f3より、更に低いf4の周波数帯に設定する。スロットアンテナの場合には、反射板1の裏面に絶縁基板を設け、この絶縁基板にマイクロストリップ線路等による給電線路を形成してスロットの中央部より給電する。
【0042】
上記のように反射板1の下部にスロットアンテナを使用したアンテナ素子5を水平方向に設けることにより、反射板1を少し大きくするだけで周波数帯を簡単に増加することができる。また、反射板1の下部は、横幅が広いので、低い周波数帯のアンテナ素子(スロットアンテナ)であっても容易に設けることができる。
【0043】
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について、図8を参照して説明する。
図8は本発明の第3実施形態に係る多周波・多指向性アンテナ10Bを示す斜視図である。なお、図8は、レドームを装着していない状態を示している。この第3実施形態に係る多周波・多指向性アンテナ10Bは、第1実施形態に示した多周波・多指向性アンテナ10において、第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cの下側に、それぞれスロットアンテナにより構成した第4〜第6のアンテナ素子6a〜6cを設けたものである。この第4〜第6のアンテナ素子6a〜6cの周波数帯は、f1′〜f3′に設定する。上記第4〜第6のアンテナ素子6a〜6cは、反射板1にスロットを水平方向に形成したもので、各スロットの長さは約λ/2に設定する。
【0044】
上記のように第1〜第3のアンテナ素子3a〜3cの下側に、それぞれスロットアンテナにより構成した第4〜第6のアンテナ素子6a〜6cを水平方向に設けることにより、反射板1を少し大きくするだけで多数の周波数帯を簡単に増加することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、反射板上の中央垂直軸に沿ってそれぞれ周波数の異なるアンテナ素子を配置して多周波アンテナとすると共に、この多周波アンテナを多面に配置することにより、複数の周波数帯の電波を受信できると共に、多指向性とすることができる。また、アンテナを保護するレドームは、アンテナ素子の周波数帯の電波を透過させ、該アンテナ素子の周波数帯より高い周波数帯の電波に対しては吸収・散乱させる部材を用いて構成しているので、使用周波数帯より高い周波数帯の電波例えばレーダ波が到来しても、吸収・散乱させて到来方向への反射波を著しく減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る多周波・多指向性アンテナのアンテナ本体部分を示す斜視図。
【図2】同実施形態における多周波・多指向性アンテナの断面図。
【図3】同実施形態におけるアンテナ素子の具体的な構成例を示す図。
【図4】同実施形態における多周波・多指向性アンテナを船舶に設置した場合の例を示す図。
【図5】同実施形態における給電回路の構成例を示す図。
【図6】同実施形態における給電回路の他の構成例を示す図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る多周波・多指向性アンテナの構成を示す斜視図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る多周波・多指向性アンテナの構成を示す斜視図。
【符号の説明】
1…反射板
2…反射体
3a〜3c…第1〜第3のアンテナ素子
4…レドーム
5…第4のアンテナ素子
6a〜6c…第4〜第6のアンテナ素子
10、10A、10B…多周波・多指向性アンテナ
11…プリント基板
12a、12b…ダイポール素子パターン
13…マイクロストリップ線路
14…給電点
15…位相反転回路パターン
16…アースパターン
17…樹脂スタッド
18…端子
19…同軸ケーブル
20…接栓
21…船舶
22…ブリッジ
30…入出力端子
31〜33…第1〜第3の分波器
34〜36…第1〜第3の分配器
37〜39…第1〜第3の切換スイッチ
40…切換制御部
Claims (6)
- 複数の反射板を多面に配置してなる反射体と、前記各反射板上の中央垂直軸に沿って設けられ、それぞれ周波数帯の異なる複数のダイポールアンテナ素子と、前記各ダイポールアンテナ素子に給電する給電手段とを具備したことを特徴とする多周波・多指向性アンテナ。
- 複数の反射板を多面に配置してなる反射体と、前記各反射板上の中央垂直軸に沿って設けられ、それぞれ周波数帯の異なる複数のダイポールアンテナ素子と、前記ダイポールアンテナ素子と組合せ配置され、該ダイポールアンテナ素子とは異なる周波数帯に設定されるスロットアンテナと、前記各ダイポールアンテナ素子及びスロットアンテナ素子に給電する給電手段とを具備したことを特徴とする多周波・多指向性アンテナ。
- 前記反射体を錐状または截頭錐状に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の多周波・多指向性アンテナ。
- 前記反射体を角筒状に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の多周波・多指向性アンテナ。
- 前記反射体及びアンテナ素子を覆うレドームを備えたことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の多周波・多指向性アンテナ。
- 前記レドームは、前記アンテナ素子の周波数帯の電波を透過させ、該アンテナ素子の周波数帯より高い周波数帯の電波に対しては吸収・散乱させる部材を用いて構成したことを特徴とする請求項5記載の多周波・多指向性アンテナ。
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