JP2004158435A - 燃料電池およびその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フラッディング現象を防止しつつ、高性能で耐久性の高い燃料電池を実現する。
【解決手段】 イオン伝導性電解質、前記イオン伝導性電解質を挟持するアノードとカソード、前記アノードに接するアノード側導電性セパレータ、および前記カソードに接するカソード側導電性セパレータからなる単セルを積層してなる燃料電池において、前記アノード側導電性セパレータは、前記アノードと対面する部位に、前記アノードに燃料ガスを供給するための燃料ガス流通溝を有し、前記カソード側導電性セパレータは、前記カソードと対面する部位に、前記カソードに酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流通溝を有し、前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、一本当たりの溝の等価直径が0.79mm以上、1.3mm以下である燃料電池。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポータブル電源、電気自動車用電源、コージェネレーションシステム等に使用するイオン伝導性電解質を具備する燃料電池、特に水素イオン伝導性高分子電解質膜を用いた燃料電池に関する。
燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと、空気など酸素を含有する酸化剤ガスとを、電気化学的に反応させることで、電力と熱とを同時に発生させるものである。その一般的な構造は、まず、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜の両面に、白金等の貴金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒反応層を形成する。次に、触媒反応層の外面に、ガス通気性と電子伝導性とを併せ持つ、例えばカーボンペーパやカーボンクロスでガス拡散層を形成する。このガス拡散層と触媒反応層との組み合わせが電極となる。
次に、供給するガスが外にリークしたり、2種類のガスが互いに混合しないように、電極の周囲には高分子電解質膜を挟んでシール材やガスケットを配置する。予めシール材やガスケットを電極および高分子電解質膜と一体化したものを電解質膜−電極接合体(MEA)と呼ぶ。MEAの外側には、これを機械的に固定するとともに、隣接したMEAを互いに電気的に直列に接続するための導電性セパレータを配置する。セパレータのMEAとの接触面には、電極に燃料ガスまたは酸化剤ガスを供給し、生成ガスや余剰ガスを運び去るためのガス流路を形成する。ガス流路はセパレータと別に設けることもできるが、セパレータの表面に溝を設けてガス流路とする方式が一般的である。
この溝にガスを供給するためは、ガスを供給する配管を燃料電池が具備するセパレータの枚数に分岐し、その分岐先を直接セパレータの溝につなぎ込む配管治具が必要となる。このような治具を外部マニホルドと呼ぶ。外部マニホルドよりも構造を簡単にした内部マニホルドと呼ばれる形式のものもある。内部マニホルドとは、ガス流路を形成したセパレータにガス流路の出入り口と連通する貫通孔を設け、この貫通孔から直接ガスを供給するものである。
燃料電池は、運転中に発熱するので、電池を良好な温度に維持するために冷却する必要がある。通常、1〜3セル毎に冷却水を流す冷却部をセパレータとセパレータとの間に挿入するが、セパレータの背面に冷却水流路を設けて冷却部とする場合が多い。MEAとセパレータは、冷却部を介して交互に重ねていき、10〜200のMEAが積層される。こうして得られた積層体を、集電板と絶縁板を介して一対の端板で挟み、締結ボルトで両端から固定したものが一般的な積層電池である。
積層電池を端板で固定するのは、電解質膜と電極とセパレータとの接触抵抗を低減するため、さらにはシール材やガスケットのガスシール性を確保するためであり、通常10kg/cm2程度の圧力がかけられる。そのため機械的強度に優れた金属材料で端板を作製し、締結ボルトとバネを組み合わせて端板を固定するのが一般的である。また、加湿されたガスや冷却水が端板の一部に接するため、耐食性の観点から、金属材料の中でも耐食性に優れるステンレス鋼が端板に使用される。一方、集電板には、カーボン材料よりも導電性の高い金属材料が用いられる。接触抵抗の観点から、金属材料に表面処理を施して使用する場合もある。一対の端板は、締結ボルトを介して電気的に接続されるため、集電板と端板との間には絶縁板が挿入される。
このような燃料電池に用いるセパレータは、導電性が高く、高いガス気密性を有し、かつ、高い耐食性(耐酸性)を有する必要がある。このような理由により、セパレータには、表面に切削加工でガス流通溝を形成したガス不透過性の緻密なカーボン板や、バインダーと黒鉛粉末からなる混合物をプレス金型で加工した後、加熱焼成した成形材料が用いられている。
近年、カーボン材料の代わりにステンレス鋼などの金属板をセパレータに用いる試みが行われている。金属板からなるセパレータは、高温で酸化雰囲気に曝されたり、長期間使用したりすると、腐食する。金属板が腐食すると、腐食部分の電気抵抗が増大し、電池の出力が低下する。また、溶出した金属イオンが高分子電解質に拡散し、そのイオン交換サイトにトラップされ、結果的に高分子電解質自身のイオン伝導性が低下する。このような劣化を避けるために、金属板の表面には金メッキが施されている。
従来、高分子電解質には、パーフルオロカーボンスルホン酸からなる材料が主に用いられている。この高分子電解質は、水分を含んだ状態でイオン伝導性を発現するため、燃料ガスや酸化剤ガスを加湿してMEAに供給する必要がある。また、カソード側では反応によって水が生成するため、電池の動作温度より高い露点でガスを加湿すると、電池内部のガス流路や電極内部で結露が発生する。そして、水詰まりなどの現象によって電池性能が安定しなかったり、電池性能が低下したりするという問題がある。このような現象は、フラッディング現象と呼ばれる。
また、燃料電池を発電システムとして用いる場合、燃料ガスや酸化剤ガスの加湿をシステム化する必要があるが、システムの簡素化・効率化のためには、ガスの加湿露点を少しでも低くすることが好ましい。従って、フラッディング現象の防止、システムの簡素化・効率化などの観点から、燃料電池の温度よりも少し低い露点でガスを加湿してから燃料電池に供給するのが通常である。
一方、電池の高性能化のためには、高分子電解質膜のイオン伝導性を向上させる必要がある。そのためには、相対湿度100%近く、もしくは100%以上までガスを加湿することが好ましい。また、高分子電解質膜の耐久性の観点からも、高加湿状態のガスを供給することが好ましい。しかし、ガスを相対湿度100%近くまで加湿する場合、様々な課題が生じる。
一つ目は、前述のフラッディング現象の問題である。フラッディング現象を防止するための対策として、ガス流通溝に結露水を停滞させないこと、電極内部に結露水を停滞させないことの2点が考えられるが、前者が特に有効と考えられる。そこで、ガスの圧力損失を上げて、結露した水を吹き飛ばす手法が考えられる。しかしながら、ガスの圧力損失の増加は、ガス供給ブロワ、コンプレッサ等の燃料電池システムの補機動力を極端に増加させるため、システム効率の低化を招来する。
二つ目は、電極(ガス拡散層や触媒反応層の担体カーボン)の水に対する濡れ性(接触角)が経時的に変化することにより、結露水の排出性が経時的に低くなり、電池の耐久特性に影響を及ぼす点である。
三つ目は、電極の水に対する濡れ性が経時的に変化することにより、セパレータのガス流路を流れるガス流量と、ガス拡散層を流れるガス流量との比が、経時的に変化することである。具体的には、ガス拡散層の濡れ性が経時的に増大し、ガス拡散層中で結露水の停滞量が増大すると、局所的に電極へのガス供給に滞りが生じる。ガス供給が滞った部分では電流密度が低下する。そのため、電極面内の電流密度が不均一になり、結果的に電池特性が低下する。
四つ目は、電極の水に対する濡れ性が経時的に変化することにより、セパレータの流路間にガスが伏流する度合いが変化することにある。仮にガス拡散層が無ければ、ガス流路に供給されたガスは必ずガス流路に沿って流れる。しかし、実際にはガス流路に隣接してガス拡散層が存在するため、ガス拡散層を介して(例えば、ガス流通溝間のリブ部分を越えて)、互いに隣接する流路間に伏流ガスが流れ込む。
例えば、上流から下流に向かって蛇行しながら伸びるサーペンタイン状であって、互いに平行な複数の水平部を有するガス流路の場合、いくつかの隣り合う2つの水平部では、ガスが流れる方向が対向している。そのため、ガス流路を通るガスの圧力損失と、ガス拡散層を介して上流部から下流部に流れる伏流ガスの圧力損失とが釣り合っていると考えられる。
ところが、ガス拡散層の濡れ性が経時的に増大し、ガス拡散層中での結露水の停滞量が増大すると、ガス拡散層を介したガスの伏流が滞る。この現象は、当然、ガス拡散層を介して上流部から下流部に流れるガスの圧力損失が小さいほど、頻発する。サーペンタイン状のガス流路の場合には、特に、ガス流路の湾曲部近辺でガス拡散層を介したガスの伏流量が経時的に減少し、ガス供給が滞りやすい。ガス供給が滞ったガス拡散層部分では、電流密度が低下するため、電極面内の電流密度が不均一になり、結果的に電池特性が低下する。
フラッディング現象を防止するための対策として、ガス流通溝に結露水を停滞させないこと、電極内部に結露水を停滞させないことの2点が考えられる。また、ガス流通溝に水を停滞させないことが特に有効と考えられる。そのためには、基本的にガス流通溝に供給するガスの圧力損失を大きくすることが効果的であるが、30kPa程度を超える高い圧力損失でガスを供給することは現実的ではない。
なお、燃料電池の出力や効率の向上、安定性の改善などを目的として、ガス流通溝の構造を最適化する様々な検討がなされている(例えば、特許文献1〜5)。
特開平6−267564号公報 特開平8−203546号公報 特開2000−231929号公報 特開2001−52723号公報 特開2001−76746号公報
本発明は、フラッディング現象を防止しつつ、高性能で耐久性の高い燃料電池を提供すること、およびそのような燃料電池の好ましい運転方法を提供することを目的とする。
具体的には、本発明は、上記を鑑みたものであり、前記イオン伝導性電解質を挟持するアノードとカソード、前記アノードに接するアノード側導電性セパレータ、および前記カソードに接するカソード側導電性セパレータからなる単セルを積層してなる燃料電池において、前記アノード側導電性セパレータは、前記アノードと対面する部位に、前記アノードに燃料ガスを供給するための燃料ガス流通溝を有し、前記カソード側導電性セパレータは、前記カソードと対面する部位に、前記カソードに酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流通溝を有し、前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、一本当たりの溝の等価直径が0.79mm以上1.3mm以下である燃料電池に関する。
前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、溝の深さが0.7mm以上1.1mm以下であることが好ましい。
前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、上流から下流に向かって蛇行しながら伸びるサーペンタイン状であって、互いに平行で実質的に同じ長さaを有する複数の水平部を有し、前記複数の水平部のうち、最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する前記長さaの比が、a/b≦1.2を満たすことが好ましい。
前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、上流から下流に向かって蛇行しながら伸びるサーペンタイン状であって、互いに平行で実質的に同じ長さaを有する複数の水平部を有し、互いに隣接する水平部間のリブ幅cの前記長さaに対する比が、1/200≦c/a≦1/20を満たすことが好ましい。
前記アノードおよび前記カソードは、それぞれガス拡散層および前記ガス拡散層に接する触媒反応層からなり、前記ガス拡散層の少なくとも一方の厚さが、100〜400μmであることが好ましい。
前記ガス拡散層の少なくとも一方の面方向のドライガス(水分をほぼ含まない燃料ガスまたは酸化剤ガス)ベースのガス透過率は、2×10-6 〜2×10-8 2/(Pa・sec)であることが好ましい。
本発明は、また、前記燃料電池の運転方法に関する。
前記燃料電池の運転は、前記燃料ガス流通溝を流れる燃料ガスおよび前記酸化剤ガス流通溝を流れる酸化剤ガスの少なくとも一方の圧力損失が、1.5kPa以上25kPa以下である条件で行うことが好ましい(1kPa=100mmAq)。
前記燃料電池の運転は、前記燃料ガス流通溝を流れる燃料ガス流量eと前記アノードを流れる伏流ガス流量fとの比が、0.05≦f/e≦0.43を満たす条件で行うことが好ましい。
前記燃料電池の運転は、前記酸化剤ガス流通溝を流れる酸化剤ガス流量eと前記カソードを流れる伏流ガス流量fとの比が、0.05≦f/e≦0.43を満たす条件で行うことが好ましい。
前記燃料電池が、さらに、冷却媒体流通溝を有する場合、前記燃料電池の運転は、前記冷却媒体流通溝の入口温度が45〜75℃であり、前記燃料電池に供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一方の露点が、前記入口温度に対して−5℃以上+5℃以下であり、酸化剤ガスの利用率が、30%以上70%以下であり、前記燃料電池の発電電流密度が、0.05A/cm2以上0.3A/cm2以下である条件で行うことが好ましい。
ここで、伏流ガスとは、電極の面方向に沿って、ガス流路の上流から下流に向かってガス拡散層を流れるガスを言う。
本発明によれば、高い圧力損失でガスを供給することなく、相対湿度100%近く、もしくは100%以上にまで加湿した燃料ガスや酸化剤ガスを燃料電池に供給する場合に発生する上記問題を解決し、もしくは抑制することが可能である。
ガス流通溝を結露水とガスが流れる場合には、ガス流通溝の壁面と水との接触角や表面張力と、ガス流通溝の等価直径が、水の停滞(フラッディング)に大きな影響を及ぼすと考えられる。特に、ガス流通溝の壁面を構成する材料としてカーボンを用いた場合には、水とカーボンとの接触角が限定されることから、ガス流通溝の等価直径が水の停滞を大きく左右する。なお、等価直径とは、溝空間の断面積と同じ面積を有する等価円の直径を言う。
ガス流通溝の等価直径は、溝深さと溝幅から、
等価直径=2×(溝深さ×溝幅/π)1/2
のように算出される。
また、ガス流通溝にテーパーが設けられていたり、エッジ部にRが存在する場合には、リブの頂面を含む平面と溝壁面とで囲まれた空間の断面積から、等価直径を求めることができる。
また、ガス流通溝にテーパーが設けられていたり、エッジ部にRが存在する場合、ガス流通溝の溝幅としては、リブの頂面を含む平面と溝底面を含む平面との最短距離を表す線の中間点における溝幅を採用することができる。
溝の等価直径は、0.79mm以上1.30mm以下であり、1.00mm以上1.20mm以下であることが望ましい。溝の等価直径が0.79mm未満になると、結露水を排出するために極端に大きな圧力損失が必要となり、1.30mmを超えると、電極とセパレータとの間隙が広くなり、接触抵抗が増大する。
電池特性を維持しつつガス流通溝での水の停滞を効果的に防止するためには、溝深さを0.7mm以上、1.1mm以下とすることが望ましい。溝深さが0.7mm未満では、結露水を排出するために極端に大きな圧力損失が必要となり、1.1mmを超えると、セパレータの板厚が厚くなり、スタックの体積効率が現実的でなくなる。一方、ガス流通溝の溝幅は1.5mm未満であることが好ましい。溝幅が1.5mm以上になると、電池特性が低下しやすい。
なお、ガス流通溝の等価直径が0.79mm以上の場合、圧力損失を1.5kPa以上とすると、ガス流通溝での水の停滞をほぼ防止できる。しかし、圧力損失が同じく1.5kPa以上の場合でも、一本当たりの溝の等価直径が0.79未満の場合には、水の停滞が発生しやすい。また、等価直径が同じく0.79mm以上であっても、溝幅が広く、溝深さが0.7mm未満と浅い場合には、水の停滞が希に発生することがある。
本発明の好ましい態様の燃料電池においては、アノード側導電性セパレータが有する燃料ガス流通溝およびカソード側導電性セパレータが有する酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方が、上流から下流に向かって蛇行しながら伸びるサーペンタイン状を有する。前記溝は、互いに平行で実質的に同じ長さaを有する複数の水平部を有する。
ここで、電極の水に対する濡れ性の経時変化により、結露水の停滞状況は経時的に変化するが、これを抑制するためには、ガス流通溝の上記複数の水平部の長さを短くし、最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bを長くし、互いに隣接する水平部間のリブ幅を広くすることが望ましい。しかし、サーペンタイン状のガス流通溝の場合、水平部の長さが短すぎると、一定の長さの流路を確保するためには湾曲部の数が多くなり、ガスの圧力損失が上昇する。また、互いに隣接する水平部間のリブ幅が広すぎると、リブ部に押されたガス拡散層部分へのガスの供給が阻害される。従って、水平部の長さと湾曲部の数が適切な範囲となるように溝を設計する必要がある。
なお、結露水が停滞した状態(2層流)では、等価直径の大きな流路ほど、水の排出がスムーズに行われる。ガス拡散層を伏流するガス流量が増えると、水の排出性が悪くなる。リブ幅を広くすると、伏流が抑制されるため、水の排出性が向上する。
かかる観点から、本発明の第1の好ましい態様においては、前記複数の水平部のうち、最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する前記長さaの比がa/b≦1.2を満たすように溝形状を設計する。また、本発明の第2の好ましい態様においては、互いに隣接する水平部間のリブ幅cの前記長さaに対する比が、1/200≦c/a≦1/20を満たすように溝形状を設計する。ここで、比a/bが1.2を超えると、水平部の長さが長くなり、湾曲部間の水平部の圧力損失が大きくなり、ガスの伏流量が相対的に増加する。また、水平部の長さが短くなりすぎると、湾曲部の数が多くなりすぎるため、好ましくは0.3≦a/b≦1.2である。また、比c/aが1/200未満では、湾曲部の数が多くなってガスの圧力損失が上昇し、1/20を超えると、ガス拡散層へのガスの供給が不十分になる。
電極内での水の停滞や電極の濡れ性の経時変化は、ガス拡散層内での水の停滞にほぼ支配される。ガス拡散層は、比較的大きなガス透過率を有し、可能な範囲で薄い方が好ましい。しかしながら、ガス拡散層は、電極の集電効果を兼ね備えているため、面積方向の導電性を損なうほど薄く(100μm未満)なると、電池特性が低下する。また、ガス拡散層の厚さが400μmを超えると、ガス拡散層内の水の排出性が悪くなると同時に、伏流ガス量が大きくなり過ぎる。従って、ガス拡散層の厚さは、100〜400μmであることが好ましい。また、セパレータのリブ部で押されたガス拡散層の厚さは、100〜250μmであることが好ましい。さらに、ガス拡散層の面方向のドライガスベースのガス透過率は、2×10-6〜2×10-8 2/(Pa・sec)であることが好ましい。ガス透過率が2×10-6 2/(Pa・sec)未満では、電極の触媒層へのガスの供給が阻害される傾向があり、2×10-8 2/(Pa・sec)を超えると、ガス拡散層内の伏流ガス量が大きくなり過ぎる。
ガス拡散層を流れる伏流ガス流量(f)とガス流通溝を流れるガス流量(e)との関係においては、ガス流通溝を流れるガス流量が支配的であることが好ましい。両者の関係を特に良好に保持するためには、0.05≦f/e≦0.43を満たすことが好ましい。f/eが0.05未満では、電極の触媒層へのガスの供給が阻害される傾向があり、0.43を超えると、ガス拡散層内の伏流ガス量が大き過ぎる。
実験例1
緻密でガス透過性のないカーボン板の表面に切削加工によりガス流通溝を形成することにより、導電性セパレータを作製した。ガス流通溝の溝幅、溝深さ、および溝断面積から算出した溝の等価直径をパラメータとして、これらを変化させて各種のセパレータを試作した。なお、ガスの流路形状は、溝幅等を変更したこと以外、実施例1の図2とほぼ同様である。
溝幅は、切削加工の都合上、0.5mmより細くすることが困難であったため、0.5mm以上とした。また、溝幅が1.5mmをこえると燃料電池の性能が低下することを確認したため、溝幅は0.5〜1.5mmの範囲で変化させた。溝深さが1.2mmをこえると、セパレータの板厚が厚くなり、実用的ではない上、燃料電池の性能が低下することも確認したため、溝深さは1.2mm以下とした。
次に、試作した各セパレータの周縁部にガスケットを配し、セパレータ表面に透明なアクリル板を乗せて、ガス流通溝をガスが流れる状態を観察できるようにした。セパレータのガス流通溝には、水滴を均一に注入した。そして、1kPa(100mmAq)、1.5kPa(150mmAq)、2kPa(200mmAq)、5kPa(500mmAq)、または10kPa(1000mmAq)の圧力損失で窒素ガスまたは空気をガス流通溝に注入した。そして、ガス流通溝内の水滴が素早く除去可能かどうかを目視で確認した。結果を表1〜表7に示す。
Figure 2004158435
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実験例2
実験例1において良好な結果が得られた試作セパレータのなかで、最も小さな等価直径0.79mm(溝幅:0.7mm、溝深さ:0.7mm、表3参照)を有するセパレータと同じセパレータを用意した。
また、実験例1において良好な結果が得られた試作セパレータのなかで、最も大きな等価直径1.30mm(溝幅:1.2mm、溝深さ:1.1mm、表6参照)を有するセパレータと同じセパレータを用意した。なお、溝幅が1.2mmを超えると十分な電池性能が得られないと考えられたため、ここでは溝幅が1.2mmで最も大きな等価直径を有するセパレータを選択した。
さらに、実験例1において良好な結果が得られており、かつ、上記のほぼ中間の等価直径1.13mm(溝幅:1mm、溝深さ:1mm、表5参照)を有するセパレータと同じセパレータを用意した。
一方、ガス拡散層となるカーボンペーパ(東レ株式会社製)およびカーボンクロスを用意した。カーボンペーパおよびカーボンクロスのいずれを用いた場合にも、ガス拡散層の厚さが90μm以下では、燃料電池の製造工程時のハンドリングが悪くなった。その上、ガス拡散層の面方向の導電性が充分でなく、電池特性が低下することから、100μm以上の厚さのガス拡散層が好ましいことを確認した。
次に、試作したセパレータの周縁部にガスケットを配し、次いで、セパレータのガス流通溝側の表面にガス拡散層を配した。さらに、ガス拡散層上に透明なアクリル板を乗せて、ガス流通溝をオイルミストを添加した窒素または空気が流れる状態を観察できるようにした。次いで、ガス拡散層とセパレータとの接触部分に、面積当たり7kg/cm2の圧力がかかるように、アクリル板とセパレータとを締結した。ガス拡散層のガス透過率は、締結圧によって変化し、締結圧が高くなるほどガス透過率は低下する。本実験例では、締結圧が7kg/cm2の場合に1.2×10-7 2/(Pa・sec)のガス透過率を有するカーボンクロスを用いた。
こうして得られたガス拡散層を配したセパレータのガス流通溝に窒素または空気を注入した。そして、ガスの圧力損失を測定した。一方、ガス拡散層を用いずに、実験例1と同様に、周縁部にガスケットを配したセパレータ表面に透明なアクリル板を乗せて、ガス流通溝にガスを注入し、ガスの圧力損失を測定した。ここでは、ガス拡散層を配したセパレータの場合と同じ流量でガス流通溝にガスを注入した。そして、ガス拡散層を用いた場合と用いなかった場合の両方における圧力損失から、セパレータのガス流通溝を流れるガス量と、ガス拡散層を流れる伏流ガス量との比を求めた。また、ガスの伏流状態を観察した。結果を表8から表10に示す。
Figure 2004158435
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別途燃料電池を用いて実施した試験の結果、ガス流通溝の入口から出口にかけて、ガスがガス流通溝間のリブ部分を越えて伏流(以下、ショートカット伏流という。)する状態では、ガスが流れる状態の経時変化が激しく、初期の電池特性ならびに電池性能の耐久性に悪影響を及ぼすことが見出された。
実験例3
実験例1、2で用いた等価直径1.13mm(溝幅:1mm、溝深さ:1mm)のガス流通溝を有するセパレータと同様のセパレータを用意した。また、ガス拡散層として、厚さ200μm以上の種々のカーボンクロスを用意した。これらのカーボンクロスを用いたこと以外、実験例2と同様の方法で、セパレータのガス流通溝を流れるガス量と、ガス拡散層を流れる伏流ガス量との比を求めた。得られた比と、ガスの伏流状態と、カーボンクロスのガス透過率との関係を表11に示す。
Figure 2004158435
別途燃料電池を用いて実施した試験の結果、ガス流通溝の入口から出口にかけてガス拡散層をガスがショートカット伏流する状態では、ガスが流れる状態の経時変化が激しく、初期の電池特性ならびに電池性能の耐久性に悪影響を及ぼすことが見出された。また、ガス拡散層をガスがほとんど伏流しない状態でも、逆に電池性能が低下することが見出された。
(i)電極の作製
アセチレンブラック粉末に、平均粒径約30Åの白金粒子を担持させて、触媒粉末を調製した。白金量は、アセチレンブラック粉末100重量部あたり、25重量部とした。この触媒粉末をイソプロパノールと混合して分散液Aとした。また、パーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールと混合した分散液Bを用意した。そして、分散液Aと分散液Bとを混合して触媒ペーストを得た。
一方、ガス拡散層となるカーボンクロスを用意した。カーボンクロスは、外寸12cm×12cm、厚さ200μm、ガス透過率1.2×10-7 2/(Pa・sec)のものを用いた。このカーボンクロスの触媒反応層を形成する側の面に、カーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の水性分散液(ダイキン工業(株)製のD−1(商品名))との混合物を塗布し、400℃で30分間焼成して、カーボンクロス上に撥水層を付与した。この撥水層上に、上記の触媒ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布することで触媒反応層を形成した。このようにして、カーボンクロスとその上に撥水層を介して形成された触媒反応層からなる電極を得た。電極中に含まれる面積あたりの白金量は0.3mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量は1.0mg/cm2とした。
(ii)MEAの作製
図1を参照しながら説明する。
外寸が20cm×20cmのプロトン伝導性高分子電解質膜11の裏表両面に、触媒反応層12とガス拡散層13からなる一対の電極14を、触媒反応層12が電解質膜11に接するようにホットプレスで接合した。プロトン伝導性高分子電解質膜11には、パーフルオロカーボンスルホン酸を厚さ30μmの薄膜に成形したものを用いた。次いで、電解質膜11の周縁部に、後述するセパレータに形成したものと同様の大きさのマニホルド穴をセパレータと同じ配置で形成した。そして、電極の周囲とマニホルド穴の周囲の電解質膜上に、バイトン社製のガスシール部材15を配して、電解質膜−電極接合体(MEA)16を得た。
(iii)導電性セパレータの作製
緻密でガス透過性のないカーボン板の表面に切削加工によりガス流通溝を形成することにより、導電性セパレータを作製した。ここでは、カーボン板の一方の面に図2、他方の面に図3に示すような溝を形成したセパレータ(X)と、カーボン板の一方の面に図2、他方の面に図4に示すような溝を形成したセパレータ(Y)と、カーボン板の一方の面に図3、他方の面に図4(ただしマニホルド穴の配置は異なる)に示すような溝を形成したセパレータ(Z)の3種類を作製した。図2、図3および図4に示す溝は、それぞれ酸化剤ガス流通溝、燃料ガス流通溝および冷却水流通溝とした。
セパレータの大きさは、いずれも20cm×20cm、厚さは3mmとした。各セパレータの溝部21a、21bの溝幅は0.7mm、深さは0.7mmで、断面は凹形状とし、溝一本当たりの等価直径は0.79mmとした。ガス流通溝の形状は、上流から下流に向かって蛇行しながら伸びるサーペンタイン状であり、このガス流通溝は、互いに平行で実質的に同じ長さaを有する複数の水平部を有し、最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する長さaの比:a/bは1.2とした。また、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅cは1.2mmであり、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/30とした。
次いで、各セパレータに所定のマニホルド穴、すなわち酸化剤ガス注入口23a、酸化剤ガス出口23b、燃料ガス注入口24a、燃料ガス出口24b、冷却水注入口25a、および冷却水出口25bを形成した。なお、全てのセパレータの同じ位置に同じ大きさのマニホルド穴を形成した。また、各セパレータの四隅には締結ロッド孔26を形成した。
(iv)燃料電池の作製
上記の所定のセパレータ2枚でMEAを挟持し、これを単セルとした。ただし、MEAの一方の面にはセパレータ(X)の酸化剤ガス流通溝を対面させ、他方の面にはセパレータ(Z)の燃料ガス流通溝を対面させた。この単セルのセパレータ(X)の燃料ガス流通溝に対面するように、別のMEAを配し、そのMEAの他方の面にはセパレータ(Y)の酸化剤ガス流通溝を対面させた。このような2セル構造のパターンを繰り返して、100セルからなる積層電池を作製した。そして、積層電池の両端部に、それぞれ表面を金メッキした銅製集電板と、PPS(ポリフェニレンスルフィド)製の絶縁板と、ステンレス鋼からなる端板とを順次に配し、締結ロッドで端板を固定した。この時の締結圧は、電極の面積当たり10kgf/cm2とした。
(v)燃料電池の評価
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、カソード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.11kW(72V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.0mm、溝深さを1.0mmで、溝一本当たりの等価直径を1.13mmとしたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/b、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅c、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは、実施例1と同じとした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、97.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.132kW(72.5V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.2mm、溝深さを1.1mmで、溝一本当たりの等価直径を1.30mmとしたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/b、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅c、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは、実施例1と同じとした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.123kW(72.3V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.0mm、溝深さを1.0mmで、溝一本当たりの等価直径を1.13mmとし、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅cは1.0mm、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/60としたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは、実施例1と同じとした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.132kW(72.5V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.0mm、溝深さを1.0mmで、溝一本当たりの等価直径を1.13mmとし、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅cは0.8mm、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/200としたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは、実施例1と同じとした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.123kW(72.3V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.0mm、溝深さを1.0mmで、溝一本当たりの等価直径を1.13mmとし、ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは0.8とし、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅cは1.0mm、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/50としたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、99Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.154kW(73V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.0mm、溝深さを1.0mmで、溝一本当たりの等価直径を1.13mmとし、ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは0.6とし、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅cは1.0mm、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/40としたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.11kW(72V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
比較例1
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を0.6mm、溝深さを0.6mmで、溝一本当たりの等価直径を0.68mmとし、ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは1.3とし、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅cは0.5mm、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/220としたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、96Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。本実施例の燃料電池の運転を2000時間行った結果、初期の出力3.07kW(71V−43.2A)に対して、2000時間後には出力が2.85kW(66V−43.2A)に低下していることを確認した。
比較例2
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.2mm、溝深さを1.2mmで、溝一本当たりの等価直径を1.35mmとし、ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは1.3とし、互いに隣接する水平部間のリブ22a、22bの幅cは1.5mm、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/19としたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、96Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。本実施例の燃料電池の運転を2000時間行った結果、初期の出力3.02kW(70V−43.2A)に対して、2000時間後には出力が2.76kW(64V−43.2A)に低下していることを確認した。
セパレータを変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、実施例1と同じく、緻密でガス透過性のないカーボン板の表面に切削加工によりガス流通溝を形成することにより、導電性セパレータを作製した。ここでは、カーボン板の一方の面に図5、他方の面に図6に示すような溝を形成したセパレータ(O)と、カーボン板の一方の面に図5、他方の面に図4に示すような溝を形成したセパレータ(P)と、カーボン板の一方の面に図6、他方の面に図4(ただしマニホルド穴の配置は異なる)に示すような溝を形成したセパレータ(Q)の3種類を作製した。図5および図6に示す溝は、それぞれ酸化剤ガス流通溝および燃料ガス流通溝とした。図4に示す溝は、実施例1と同様に冷却水流通溝とした。
セパレータの大きさは、実施例1と同様で、いずれも20cm×20cm、厚さは3mmとした。各セパレータの溝部31a、31bの溝幅は0.7mm、深さは0.7mmで、断面は凹形状とし、溝一本当たりの等価直径は0.79mmとした。各ガス流通溝の形状は、上流から下流に向かって蛇行しながら伸びるサーペンタイン状であり、各ガス流通溝は、互いに平行で実質的に同じ長さaを有する複数の水平部を有し、最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する長さaの比:a/bは0.2とした。また、互いに隣接する水平部間のリブ32a、32bの幅cは0.7mmであり、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/30とした。なお、サーペンタイン状流路の最上流部および最下流部とマニホルド穴との間には、マトリックス状流路37を介在させた。
次いで、各セパレータに所定のマニホルド穴、すなわち酸化剤ガス注入口33a、酸化剤ガス出口33b、燃料ガス注入口34a、燃料ガス出口34b、冷却水注入口35a、および冷却水出口35bを形成した。なお、全てのセパレータの同じ位置に同じ大きさのマニホルド穴を形成した。また、各セパレータの四隅には締結ロッド孔36を形成した。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.11kW(72V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例8と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部31a、31bの溝幅を1.0mm、溝深さを1.0mmで、溝一本当たりの等価直径を1.13mmとし、ガス流通溝の互いに隣接する水平部間のリブ32a、32bの幅cは1.0mm、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/20としたこと以外、実施例8と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは、実施例8と同じとした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.119kW(72.2V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例8と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部31a、31bの溝幅を1.2mm、溝深さを1.1mmで、溝一本当たりの等価直径を1.30mmとし、ガス流通溝の互いに隣接する水平部間のリブ32a、32bの幅cは1.0mm、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/20としたこと以外、実施例8と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは、実施例8と同じとした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.136kW(72.6V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.0mm、溝深さを0.79mmで、溝一本当たりの等価直径を1.0mmとしたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは1.0、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/50とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.162kW(73.2V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.0mm、溝深さを0.88mmで、溝一本当たりの等価直径を1.06mmとしたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは1.0、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/50とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、99.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.184kW(73.7V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.10mm、溝深さを1.03mmで、溝一本当たりの等価直径を1.20mmとしたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは1.0、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/50とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、99Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.171kW(73.4V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.0mm、溝深さを0.75mmで、溝一本当たりの等価直径を0.98mmとしたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは1.0、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/50とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.119kW(72.2V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を1.10mm、溝深さを1.06mmで、溝一本当たりの等価直径を1.22mmとしたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは1.0、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/50とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98.5Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.128kW(72.4V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
セパレータの溝構造を変更したこと以外、実施例1と同様の燃料電池を作製した。ここで用いたセパレータは、溝部21a、21bの溝幅を0.7mm、溝深さを0.81mmで、溝一本当たりの等価直径を0.85mmとしたこと以外、実施例1と同様の溝構造とした。
ガス流通溝の最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する水平部の長さaの比:a/bは1.0、リブ幅cの長さaに対する比:c/aは1/50とした。
このように作製した本実施例の高分子電解質型燃料電池を、70℃に保持し、アノード側に70℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを、カソード側に70℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。その結果、電流を外部に出力しない無負荷時には、98Vの電池開放電圧を得た。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。その結果、本実施例の燃料電池は、8000時間後に3.123kW(72.3V−43.2A)の出力を維持することを確認した。
実験例4
実験例1において、セパレータ流路の水滴が素早く除去可能かどうかを目視確認した結果、表1に示されるように、溝深さ0.5mmの場合には、溝幅0.5mm、溝幅0.7mm、溝幅1.0mmにおいて、1kPa(100mmAq)〜10kPa(1000mmAq)の範囲では、素早く水滴を除去することを確認できなかった。
そこで、これらのセパレータを用い、10kPaを超える圧力損失でガスをガス流通溝に注入したこと以外、実験例1と同様の操作を行い、セパレータ流路の水滴が素早く除去可能かどうかを目視確認した。結果を表12に示す。
Figure 2004158435
以上の結果から、25kPa以上の圧力損失を印可した場合、ガス流路溝の等価直径、溝幅および溝深さにかかわらず、セパレータ流路の水滴が素早く除去可能であることを確認した。従って、本発明の効果を有効に発揮可能な圧力損失の範囲は、1.5kPa(150mmAq)以上、25kPa以下(2500mmAq)であることが判明した。
実施例1と全く同一の燃料電池を作製し、その冷却水入口温度を40℃〜80℃に保持した。そして、アノード側に、冷却水入口温度と同じ露点となるように加湿・加温した二酸化炭素23%、水素76.5%、空気0.5%、一酸化炭素20ppmからなる混合ガスを供給した。また、カソード側には、冷却水入口温度と同じ露点となるように加湿・加温した空気を供給した。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。また、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電中には、冷却水出口温度が、冷却水入口温度に対して6℃高くなるように、冷却水流量を制御した。
電流を外部に出力しない無負荷時の電池開放電圧と、連続発電開始後100時間における100個の単セルの電圧バラツキの標準偏差(σ)と、連続発電開始後10000時間における1時間あたりの平均電圧低下速度(劣化率)とを表13に示す。
Figure 2004158435
表13から、電池開放電圧は、冷却水入口温度(電池温度)の影響を大きく受けないものの、冷却水入口温度が40℃以下では、アノードガス中の一酸化炭素による電極触媒の被毒により、初期特性のσ値および劣化率が大きくなることを見出した。また、冷却水入口温度が80℃以上では、約8000時間後に、電池電圧の低下により運転不可能状態になることを見出した。以上より、冷却水入口温度の範囲は、45℃〜75℃が適当であり、50℃〜70℃の範囲がさらに好ましいと言える。
実施例1と全く同一の燃料電池を作製し、その冷却水入口温度を65℃に保持した。そして、アノード側に、冷却水入口温度に対して−10℃〜+10℃の露点となるように加湿・加温した二酸化炭素23%、水素76.5%、空気0.5%、一酸化炭素20ppmからなる混合ガスを供給した。また、カソード側には、冷却水入口温度に対して−10℃〜+10℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。また、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電中には、冷却水出口温度が、冷却水入口温度に対して6℃高くなるように、冷却水流量を制御した。
電流を外部に出力しない無負荷時の電池開放電圧と、連続発電開始後100時間における100個の単セルの電圧バラツキの標準偏差(σ)と、連続発電開始後10000時間における1時間あたりの平均電圧低下速度(劣化率)とを表14に示す。
Figure 2004158435
表14から、電池開放電圧は、供給ガス露点の影響を大きく受けないものの、供給ガス露点が冷却水入口温度に対して10℃高い場合には、ガス流路に停滞する結露水の影響により、初期特性のσが大きくなることを見出した。また、劣化率は、冷却水入口温度に対して供給ガス露点が10℃低い場合には、約7000時間後に、電池電圧の低下により運転不可能状態になることを見出した。以上より、冷却水入口温度に対する供給ガス露点の範囲は、−5℃〜+5℃が適当であると言える。
実施例1と全く同一の燃料電池を製作し、その冷却水入口温度を65℃に保持した。そして、アノード側に、冷却水入口温度と同じ露点となるように加湿・加温した二酸化炭素23%、水素76.5%、空気0.5%、一酸化炭素20ppmからなる混合ガスを供給した。またカソード側には、冷却水入口温度と同じ露点となるように加湿・加温した空気を供給した。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率20%〜80%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。また、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電中には、冷却水出口温度が、冷却水入口温度に対して7℃高くなるように、冷却水流量を制御した。
電流を外部に出力しない無負荷時の電池開放電圧と、連続発電開始後100時間における100個の単セルの電圧バラツキの標準偏差(σ)と、連続発電開始後10000時間における1時間あたりの平均電圧低下速度(劣化率)とを表15に示す。
Figure 2004158435
表15から、電池開放電圧は、酸素利用率の影響を大きく受けないものの、酸素利用率が80%の場合には、ガス流路に停滞する結露水の影響により、初期特性のσが大きくなることを見出した。また、劣化率は、酸素利用率が20%の場合には、約9000時間後に、電池電圧の低下により運転不可能状態になることを見出した。従って、酸素利用率の範囲は、30%〜70%が適当であると言える。
実施例1と全く同一の燃料電池を製作し、その冷却水入口温度を65℃に保持した。そして、アノード側に、冷却水入口温度と同じ露点となるように加湿・加温した二酸化炭素23%、水素76.5%、空気0.5%、一酸化炭素20ppmからなる混合ガスを供給した。また、カソード側には、冷却水入口温度と同じ露点となるように加湿・加温した空気を供給した。
この燃料電池を、燃料利用率75%、酸素利用率50%、電流密度0.02A/cm2〜0.5A/cm2の条件で連続発電し、出力特性の時間変化を測定した。また、電流密度0.1A/cm2以上の条件で連続発電中には、冷却水出口温度が、冷却水入口温度に対して6℃高くなるように冷却水流量を制御した。電流密度0.1A/cm2未満の条件では、0.1A/cm2の場合の冷却水流量と同じにして運転を行った。
電流を外部に出力しない無負荷時の電池開放電圧と、連続発電開始後100時間における100個の単セルの電圧バラツキの標準偏差(σ)と、連続発電開始後10000時間における1時間あたりの平均電圧低下速度(劣化率)とを表16に示した。
Figure 2004158435
表16から、電池開放電圧は、電流密度の影響を大きく受けないものの、電流密度が0.02A/cm2の場合には、ガス流路に流れるガス流速が小さくなる影響により、初期特性のσが大きくなることを見出した。また、劣化率も、電流密度が0.02A/cm2の場合には、大きくなることを見出した。従って、電流密度の範囲は、0.05A/cm2以上が適当であると言える。
一方、燃料電池スタックの発電効率を高く保つためには、燃料電池の単セルの発電電圧を0.7V以上に保つ必要がある。そのためには、電流密度が0.3A/cm2以下である必要がある。
本発明は、ポータブル電源、電気自動車用電源、コージェネレーションシステム等に使用するイオン伝導性電解質を具備する燃料電池、特に水素イオン伝導性高分子電解質膜を用いた燃料電池に適用可能である。
本発明の実施例に係るMEAの構成を示す断面図である。 本発明の実施例1の燃料電池および各実験例に用いたセパレータの酸化剤ガス流通溝の構造を示す正面図である。 本発明の実施例1の燃料電池に用いた図2のセパレータの燃料ガス流通溝の構造を示す背面図である。 本発明の実施例1の燃料電池に用いた図2の別のセパレータの冷却水流通溝の構造を示す背面図である。 本発明の実施例8の燃料電池に用いたセパレータの酸化剤ガス流通溝の構造を示す正面図である。 本発明の実施例8の燃料電池に用いた図5のセパレータの燃料ガス流通溝の構造を示す背面図である。
符号の説明
11 高分子電解質膜
12 触媒反応層
13 ガス拡散層
14 電極
15 ガスシール材
16 EMA
21a 酸化剤ガス流通溝
21b 燃料ガス流通溝
21c 冷却水流通溝
22a 酸化剤ガス流通溝間のリブ
22b 燃料ガス流通溝間のリブ
22c 冷却水流通溝間のリブ
23a 酸化剤ガス注入口
23b 酸化剤ガス出口
24a 燃料ガス注入口
24b 燃料ガス出口
25a 冷却水注入口
25b 冷却水出口
26 締結ロッド孔
31a 酸化剤ガス流通溝
31b 燃料ガス流通溝
32a 酸化剤ガス流通溝間のリブ
32b 燃料ガス流通溝間のリブ
33a 酸化剤ガス注入口
33b 酸化剤ガス出口
34a 燃料ガス注入口
34b 燃料ガス出口
35a 冷却水注入口
35b 冷却水出口
36 締結ロッド孔
37 マトリックス状流路

Claims (10)

  1. イオン伝導性電解質、前記イオン伝導性電解質を挟持するアノードとカソード、前記アノードに接するアノード側導電性セパレータ、および前記カソードに接するカソード側導電性セパレータからなる単セルを積層してなる燃料電池において、
    前記アノード側導電性セパレータは、前記アノードと対面する部位に、前記アノードに燃料ガスを供給するための燃料ガス流通溝を有し、
    前記カソード側導電性セパレータは、前記カソードと対面する部位に、前記カソードに酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流通溝を有し、
    前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、一本当たりの溝の等価直径が0.79mm以上1.3mm以下である燃料電池。
  2. 前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、溝の深さが0.7mm以上1.1mm以下である請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、上流から下流に向かって蛇行しながら伸びるサーペンタイン状であって、互いに平行で実質的に同じ長さaを有する複数の水平部を有し、前記複数の水平部のうち、最上流側の水平部と最下流側の水平部との間の直線距離bに対する前記長さaの比が、a/b≦1.2を満たす請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記燃料ガス流通溝および前記酸化剤ガス流通溝の少なくとも一方は、上流から下流に向かって蛇行しながら伸びるサーペンタイン状であって、互いに平行で実質的に同じ長さaを有する複数の水平部を有し、互いに隣接する水平部間のリブ幅cの前記長さaに対する比が、1/200≦c/a≦1/20を満たす請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記アノードおよび前記カソードが、それぞれガス拡散層および前記ガス拡散層に接する触媒反応層からなり、前記ガス拡散層の少なくとも一方の厚さが、100〜400μmである請求項1記載の燃料電池。
  6. 前記アノードおよび前記カソードが、それぞれガス拡散層および前記ガス拡散層に接する触媒反応層からなり、前記ガス拡散層の少なくとも一方の面方向におけるドライガスベースのガス透過率が、2×10-6 〜2×10-8 2/(Pa・sec)である請求項1記載の燃料電池。
  7. 前記燃料ガス流通溝を流れる燃料ガスおよび前記酸化剤ガス流通溝を流れる酸化剤ガスの少なくとも一方の圧力損失が、1.5kPa以上25kPa以下である請求項1記載の燃料電池の運転方法。
  8. 前記燃料ガス流通溝を流れる燃料ガス流量eと前記アノードを流れる伏流ガス流量fとの比が、0.05≦f/e≦0.43を満たす請求項1記載の燃料電池の運転方法。
  9. 前記酸化剤ガス流通溝を流れる酸化剤ガス流量eと前記カソードを流れる伏流ガス流量fとの比が、0.05≦f/e≦0.43を満たす請求項1記載の燃料電池の運転方法。
  10. 前記燃料電池が、さらに、冷却媒体流通溝を有し、その入口温度が45〜75℃であり、前記燃料電池に供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスの少なくとも一方は、露点が前記入口温度に対して−5℃以上+5℃以下であり、酸化剤ガスの利用率が30%以上70%以下であり、前記燃料電池の発電電流密度が0.05A/cm2以上0.3A/cm2以下である請求項1記載の燃料電池の運転方法。
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