JP2004157685A - ファイル管理装置、記録再生装置、記録媒体、記録再生方法およびプログラム - Google Patents

ファイル管理装置、記録再生装置、記録媒体、記録再生方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】従来のパーソナルコンピュータと記録媒体を共用できる、記録媒体への連続アクセス可能な記録再生装置を提供する。
【解決手段】記録再生装置1の未使用領域管理テーブル作成部11は、着脱可能のハードディスク4における使用領域の論理アドレス情報を含む領域管理テーブル9と、交替されたセクタの論理アドレスのリストを含む欠陥管理ブロック10とを用いて、未使用の連続領域の論理アドレスを含む未使用領域管理テーブル12を作成する。実時間記録を行う際には、記録再生装置1の領域割当て部13が未使用領域管理テーブル12を用いて記録領域を割当てて、記録再生部5が記録を行う。このように記録されたハードディスク4は、従来のパーソナルコンピュータと共用できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のセクタに分割された記録媒体に、セクタの論理アドレスを指定してアクセスするファイル管理装置、記録再生装置、記録媒体、記録再生方法およびプログラムに関するものであり、より詳細には、記録媒体に欠陥領域が存在しても安定した再生または記録を実現するファイル管理装置、記録再生装置、記録媒体、記録再生方法およびプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスク、光磁気ディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random Access Memory)などの記録媒体への情報の記録、再生の際には、各記録媒体の記録領域にアクセスして情報の記録、再生を行う。例えば、ハードディスクにおいては、ハードディスク上のトラックを放射線状に区切ったセクタを単位として、記録領域における記録、再生が行われる。
【0003】
ここで、記録媒体の記録領域には、物理的欠陥を有しているために、記録、再生に用いることができない欠陥領域が含まれることがある。記録、再生の際には、このような欠陥領域のあるセクタは用いずに、代わりの別のセクタを用いるようになっている。このように、欠陥セクタの代わりとなる別のセクタを探して、その別のセクタを用いる処理は、交替処理と呼ばれている。
【0004】
このような交替処理を行うためには、まず、記録媒体中での欠陥領域の位置(アドレス)を把握する必要がある。また、記録の際には、代わりの領域を探すために、記録媒体中において既に記録がなされている領域のアドレスも把握する必要がある。これらの領域のアドレスに応じて、代わりの領域としてどの領域を用いることができるかを選択する。そして、代わりの領域として選択した領域に、例えば記録のためのヘッドを移動させて記録を行う。また、記録媒体の再生を行う際には、欠陥領域の代わりに割当てられた領域へとヘッドを移動させて読み取りを行う。
【0005】
ここで、記録、再生のためにヘッドを移動させる動作は、シーク動作と呼ばれている。上述のように、欠陥領域を避けるためにシーク動作を行う場合には、記録、再生に要する時間(アクセス時間)が増大してしまう。
【0006】
また、例えばリアルタイムに供給されるデータを記録媒体に連続アクセスして記録する場合、または記録媒体に連続アクセスしてデータを再生する場合を考える。この場合、記録、再生するためのデータは、一旦記録再生装置のバッファに蓄積され、その後に記録、再生される。ここで、上述のように、欠陥領域に応じてシーク動作が必要となり、アクセス時間が増大すると、蓄積するデータの容量がバッファの容量を越えてしまい、連続アクセスが不可能になる。
【0007】
この問題を避けるために、情報の記録の際に、記録媒体中の連続アクセス可能な領域を選択して記録を行う方法が提案されている。このように、欠陥領域を含まない、連続アクセス可能な領域に記録をすれば、記録、再生の際に余分なシーク動作が不要となり、上述の問題を生じない。
【0008】
例えば、日本国の公開特許公報「特開2000−112673号公報(公開日:2000年4月21日)」に記載された情報記録装置においては、以下のように、連続アクセス可能な領域を選択している。
【0009】
まず、記憶媒体上の欠陥領域に対しても論理アドレスを設定する。それとともに、欠陥領域で分割して、連続した論理アドレスを持つエクステントを設定する。そして、このエクステントの情報を、例えば図18に示すように、記録媒体(光ディスク)上のファイル管理領域(Allocation Descriptors)に保存する。このエクステントを組み合わせて、欠陥領域および既に存在する別ファイル記録領域をまたがって、コンティギュアスデータエリアと呼ばれる、映像情報等を連続に記録できる領域を確保する。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−112673号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の構成によれば、例えばエクステントの情報を利用しない従来の情報記録装置とは記録媒体を共用できないという問題を生ずる。
【0012】
ここで、上記公報記載の方法では、エクステントの情報をファイル管理領域に格納して、これを用いて記録用の領域の確保を行っている。このように、上記公報記載の方法では、エクステントを記録した記録媒体とエクステントを用いる情報記録装置とを組み合わせて用いるようになっている。
【0013】
しかしながら、例えばパーソナルコンピュータ用の従来のファイルシステムは、記録、再生の際に、上述のエクステントは用いない。このため、パーソナルコンピュータ用の従来のファイルシステムを用いて、エクステントを有する記録媒体にアクセスしても、連続アクセス可能な領域を選択できない。
【0014】
また、従来のパーソナルコンピュータに用いられていた記録媒体は、このようなエクステントを有していない。このため、従来のパーソナルコンピュータに用いられていた記録媒体を、上記公報記載の情報記録装置と組み合わせても、連続アクセス可能な領域を選択できない。
【0015】
したがって、上記公報記載の構成は、そのまま従来のコンピュータと組み合わせて用いることができない。このように、上記公報記載の構成は、例えばパーソナルコンピュータ用の従来のファイルシステムとは、記録媒体を共用して使うことができないという問題がある。
【0016】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば従来のファイルシステムを有するパーソナルコンピュータと記録媒体を共用して使うことのできるファイル管理装置、記録再生装置、記録媒体、記録再生方法およびプログラムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るファイル管理装置は、上記課題を解決するために、複数のセクタに分割された記録媒体に、上記セクタの論理アドレスを指定してアクセスするファイル管理装置において、上記記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段と、上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段とを有していることを特徴としている。
【0018】
ここで、使用セクタとは情報が記録されているセクタを意味し、未使用セクタとは情報が記録されていないセクタを意味する。また、交替されたセクタとは、交替処理の行われたセクタを意味する。
【0019】
記録媒体には、例えば、使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと交替されたセクタの論理アドレスとが記録されている。ここで、セクタの論理アドレスとは、例えばセクタの大きさが一定である場合に、セクタの先頭アドレスであってもよい。または、記録媒体には、使用セクタ及び未使用セクタの物理アドレスと交替されたセクタの物理アドレスとが記録され、この物理アドレスがアドレス変換手段にて論理アドレスに変換されて、論理アドレスとしてファイル管理装置に提供される構成であってもよい。すなわち、記録媒体に論理アドレスが記録されているとは、実際に記録媒体に論理アドレスが記録されている構成のみならず、記録媒体には物理アドレスが記録されているが、記録媒体にアクセスするとアドレス変換手段を介して論理アドレスが得られる構成をも含むものとする。
【0020】
また、記録媒体には、例えば使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスが、セクタごとの論理アドレスを含んでいる領域管理テーブルとして記録されていてもよい。また、例えば、交替されたセクタの論理アドレスが、欠陥管理ブロックとして記録されていてもよい。また、この交替されたセクタの論理アドレスの情報は、例えば記録媒体がハードディスクである場合に、ハードディスクの管理領域の記録面または不揮発性メモリ上に記録されていてもよい。
【0021】
上記構成のファイル管理装置は、記録媒体に記録されている上述の情報から、交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の論理アドレスを得ることができる。そして、この論理アドレスをテーブルとして並べた未使用領域管理テーブルを作成する。すなわち、ファイル管理装置の未使用領域管理テーブル作成手段は、記録媒体から、記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを取得して、交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成するものである、と表現することもできる。
【0022】
上記ファイル管理装置は、作成された未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する。例えば、実時間処理などで高速にアクセスする必要のあるデータは、未使用領域管理テーブルを参照して、欠陥セクタを含まない連続した未使用領域を記録領域として設定する。この設定に応じて、例えば記録再生装置の記録再生手段が記録媒体に記録を行う。これによって、記録領域が欠陥セクタを含まない連続した領域となるので、シーク動作が不要となり、安定した実時間処理が可能となる。
【0023】
このように、上記構成においては、交替処理が記録媒体側で行われ、ファイル管理装置には、交替処理された欠陥領域のリストが記録媒体側から提供される。ファイル管理装置は、未使用領域のリストと欠陥領域のリストとから、連続して記録できるブロックの未使用領域管理テーブルを作成する。ファイル管理装置は、例えば外部のアプリケーションプログラム(アプリケーション)からの記録領域のリクエストに応じ、未使用領域を割当てる。例えば記録再生手段を備えた記録再生装置は、割当てがなされた未使用領域において、実時間処理の必要なデータを記録、再生する。
【0024】
また、上記構成においては、未使用領域管理テーブルが、記録媒体に記録されている使用セクタの情報、未使用セクタの情報、交替されたセクタの情報から作成されるので、記録媒体に未使用領域管理テーブルを記録しておく必要がない。したがって、記録媒体に未使用領域管理テーブルを記録しない、従来のファイル管理装置と、記録媒体を共用することができる。すなわち、この記録媒体は、本願の上記ファイル管理装置のみならず、従来のファイル管理装置によってもアクセスできる。
【0025】
ここで、共用とは、持ち運ぶことによって、複数の装置で代わる代わる用いることができることを意味する。
【0026】
また、上記構成においては、共用する記録媒体に、使用セクタの情報、未使用セクタの情報、交替されたセクタの情報が記録される。このような使用セクタの情報、未使用セクタの情報、交替されたセクタの情報は、記録媒体に固有のものであり、ファイルシステム(ファイル管理装置)側で管理する必要はない。
【0027】
ここで、上述した従来の公報記載の構成では、使用セクタのアドレスと交替されたセクタのアドレスとに加えて、未使用領域管理テーブルに相当するテーブルを記録媒体に記録していた。そして、記録再生装置では、この記録媒体に対して記録再生を行うようになっていた。このため、上記公報の記録再生装置では、従来の記録媒体を、従来のファイルシステムと共用できない。
【0028】
一方、本願の上記構成によれば、未使用領域管理テーブルが記録されていない従来の記録媒体においても記録再生が可能である。また、大容量で、高速アクセス可能な記録媒体に対して、実時間処理が可能である。また、一つの記録媒体中に、実時間処理が必要なデータと、実時間処理が不要なデータとを共存させることができる。
【0029】
なお、記録媒体とは、ハードディスク、光磁気ディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random Access Memory)などである。
【0030】
また、上記構成において、ファイル管理装置が所定数のセクタからなる論理ブロックごとにアクセスを行う場合には、未使用領域管理テーブルは、論理ブロックごとの先頭の論理アドレスを並べたものであってもよい。または、未使用領域管理テーブルは、例えばセクタごとに先頭の論理アドレスを並べたものであってもよい。
【0031】
また、この未使用領域管理テーブルは、未使用領域以外の情報を含んでいてもよい。例えば、欠陥セクタを含むか否かを示す項目を加えて、論理ブロックごとの先頭の論理アドレスを並べて、欠陥セクタを含む論理ブロックであるのか、それとも欠陥セクタを含まない連続した未使用領域であるのかが判別できる構成であってもよい。
【0032】
また、ファイル管理装置における、論理アドレスを指定することによる記録媒体へのアクセスは、例えば論理アドレスと物理アドレスとを変換する、記録媒体に備えられたアドレス変換装置を介するものであってもよいし、また例えば記録媒体にデータの記録、再生を行う記録再生手段を介するものであってもよい。
【0033】
本発明に係るファイル管理装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記未使用領域管理テーブルは、記録するためのデータの特性に応じた属性項目を含んでおり、上記領域割当て手段が、上記属性項目を参照して、上記データの特性に応じた上記記録領域を設定することを特徴としている。
【0034】
ここで、データの特性に応じた属性項目とは、例えば、実時間処理における連続アクセスが必要となるAV(Audio Visual)用データであるか、または連続アクセスが不要であるPC(Personal Computer)用データであるかといった項目である。
【0035】
上記構成によれば、上記ファイル管理装置が、例えば外部からのアプリケーションの指定によってAV用データまたはPC用データの記録を行う際に、指定されたデータの属性と未使用領域管理テーブルの属性項目とを一致させるように、記録領域を設定できる。なお、ファイル管理装置は、例えばアプリケーションの指定に基づいて、データがAV用データであるかまたはPC用データであるかを判別できる。
【0036】
したがって、データの特性に応じて、好ましい記録領域を設定することができるので、記録媒体の記録領域を有効に利用することができる。
【0037】
本発明に係るファイル管理装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、上記領域割当て手段が、上記属性項目を参照して、記録するためのデータの特性に応じた上記記録領域を設定することを特徴としている。
【0038】
上記構成の未使用領域管理テーブルには、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目が含まれる。これは、記録媒体の記録領域が、欠陥セクタを含まない、連続した未使用領域として確保されているか否かを示すものである。すなわち、未使用領域管理テーブル作成手段は、欠陥セクタを含まない、連続した未使用領域として記録領域が確保されているか否かに応じて、実時間処理における連続アクセスが可能であるか否かを判別して、未使用領域管理テーブルを作成する。
【0039】
また、上記ファイル管理装置は、記録するためのデータの特性に応じて、実時間処理における連続アクセスが可能な領域か、または連続アクセスできない領域かに対して、記録領域を設定する。例えば、記録するためのデータの特性は、外部のアプリケーションからの指定によって判別できる。
【0040】
この構成によれば、連続アクセスする必要のある例えばAV用データを、実時間処理における連続アクセスが可能な領域に割当てることができる。したがって、記録媒体に対する連続アクセスを実現できる。
【0041】
本発明に係るファイル管理装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、上記領域割当て手段が、実時間処理の必要なデータについて、上記属性項目を参照して実時間処理における連続アクセスが可能な領域を上記記録領域に設定することを特徴としている。
【0042】
この構成によれば、実時間処理の必要なデータに、実時間処理における連続アクセスが可能な領域を記録領域として設定できる。したがって、記録媒体に対する連続アクセスを確実に実現できる。
【0043】
本発明に係るファイル管理装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、上記領域割当て手段が、実時間処理の不要なデータについて、上記属性項目を参照して実時間処理における連続アクセスが可能でない領域を優先して上記記録領域に設定することを特徴としている。
【0044】
この構成によれば、実時間処理の不要なデータは、実時間処理における連続アクセスが可能でない領域を、優先的に記録領域として設定する。このため、連続アクセスが可能である領域を、無駄に使用することがない。
【0045】
なお、実時間処理における連続アクセスが可能でない領域を割当てることができなくなった場合には、連続アクセスが可能な領域を、実時間処理の不要なデータのための記録領域に設定してもよい。
【0046】
本発明に係る記録再生装置は、上記課題を解決するために、上述のいずれかのファイル管理装置と、上記記録媒体にデータの記録を行い、または上記記録媒体からデータの再生を行う記録再生手段とを備え、上記記録再生手段が、上記ファイル管理装置の上記領域割当て手段によって設定された上記記録領域に、データの記録を行うことを特徴としている。
【0047】
記録再生手段は、ファイル管理装置によって指定された論理アドレスを物理アドレスへと変換して、その物理アドレスにアクセスして、データの記録または再生を行うものである。記録再生手段は、例えば記録媒体を記録再生するためのドライブ装置に相当する。この記録再生手段は、記録再生装置に内蔵される内蔵ドライブであってもよいし、外付けされる外付けドライブであってもよい。また、記録再生手段は、LAN(Local Area Network)やインターネットなどのネットワークを介してファイル管理装置と接続されていてもよい。また、記録媒体は、記録再生手段に着脱自在なリムーバブル記録媒体であってもよい。
【0048】
上記記録再生装置のファイル管理装置には、例えば外部から、記録するためのデータが指定される。または、記録再生装置が例えばアプリケーションを実行し、ファイル管理装置には記録するためのデータをアプリケーションから指定するようにしてもよい。また、記録再生装置には、アプリケーションを実行するためのアプリケーション実行部が備えられていてもよい。また、記録再生装置の制御を行う制御部が、アプリケーションを実行するためのアプリケーション実行部として機能してもよい。
【0049】
上記記録再生装置のファイル管理装置は、記録するためのデータの論理アドレスを指定する。記録再生手段がその指定されたアドレスへとデータを記録する。ここで、上述のファイル管理装置は、データの特性に応じて、好ましい記録領域を指定できる。したがって、上記記録再生装置を用いて、好ましいデータ記録を行うことができる。
【0050】
より詳細には、記録媒体側で交替処理が行われるので、記録再生装置のファイル管理装置には、記録媒体側で交替処理が行われた欠陥領域のリストが提供される。ファイル管理装置では、未使用領域のリストと欠陥領域のリストとから、連続して記録できるブロックの未使用領域管理テーブルを構成する。ファイル管理装置が、例えばアプリケーションからのリクエストに応じ、未使用領域管理テーブルを参照して、未使用領域を記録領域として割当てる。記録再生装置の記録再生手段が、その未使用領域にデータを記録再生する。
【0051】
また、上記記録再生装置においては、未使用領域管理テーブル作成手段が、記録媒体の論理アドレス情報、交替された論理アドレスのリストから、未使用領域管理テーブルを作成するので、記録媒体において未使用領域管理テーブルを保持する必要がない。したがって、未使用領域管理テーブルを保持していない記録媒体であっても、上記記録再生装置によって記録を行うことができる。
【0052】
すなわち、上記記録再生装置を用いれば、例えば、従来のファイル管理装置を有するパーソナルコンピュータと共用することのできる記録媒体であって、PC用データを不連続な領域に記録することが可能であるとともに、欠陥を含まない連続した領域にAV用データを記録することが可能な記録媒体を提供することができる。
【0053】
また、記録再生装置は、未使用領域管理テーブルの作成時に、欠陥を含んでおり連続でない領域を、実時間処理の不要なデータのための記録領域として割当てることができるので、記録媒体を有効に活用できる。
【0054】
なお、上記記録再生装置を、以下のように表現することもできる。すなわち、記録媒体へ記録再生する記録再生装置において、記録再生装置の有するファイル管理装置が、使用している論理アドレスを示す情報を上記記録媒体に記録しており、初期化時または記録開始時に、上記情報と交替された論理アドレスのリストを基にして、連続な未使用領域の管理テーブルを構成し、記録領域を設定する記録再生装置である、と表現することもできる。
【0055】
本発明に係る記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記記録媒体が、記録再生装置本体に着脱可能なリムーバブル記録媒体であることを特徴としている。
【0056】
記録媒体が着脱可能なリムーバブル記録媒体であるので、他の装置との記録媒体の共用を容易にできる。
【0057】
本発明に係る記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記記録媒体の初期化に応じて、または上記記録媒体への記録開始に応じて、上記未使用領域管理テーブル作成手段が上記未使用領域管理テーブルを作成し、上記領域割当て手段が上記記録領域を設定することを特徴としている。
【0058】
上記構成によれば、記録媒体の初期化、または記録媒体への記録開始に応じて、未使用領域管理テーブルを作成し、この未使用領域管理テーブルを用いて記録領域が設定される。したがって、記録の前に適切な記録領域を確保するので、この記録領域に記録を行って、確実に好ましい記録動作を行うことができる。例えば、実時間処理の必要なデータのために、一定のパフォーマンスが保証されるような記録領域を確保して、記録動作を行うことができる。
【0059】
また、上記構成のように、記録媒体の初期化に応じて、または記録媒体への記録開始に応じて未使用領域管理テーブルを作成すれば、例えば記録媒体を共用することによって新たな不連続領域が生じている場合であっても、それを考慮した上で適切な記録領域を割当てることができる。
【0060】
本発明に係る記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記リムーバブル記録媒体が接続されたときに、上記未使用領域管理テーブル作成手段が上記未使用領域管理テーブルを作成することを特徴としている。
【0061】
上記構成によれば、リムーバブル記録媒体の接続に応じて、未使用領域管理テーブルが作成される。したがって、リムーバブル記録媒体の記録内容が、例えば他の記録再生装置によって更新されている場合であっても、未使用領域管理テーブルを作成して、この更新を反映することができる。
【0062】
本発明に係る記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記領域割当て手段が、上記未使用領域管理テーブルと上記領域管理テーブルとを参照して、上記記録媒体において不連続に記録されているデータの記録位置を移動させることによって、連続な未使用領域を確保することを特徴としている。
【0063】
このように、連続な未使用領域を確保すれば、記録媒体を効率よく使用できる。すなわち、記録再生装置が、不連続な未使用領域をまとめて、連続な未使用領域を確保するので、記録媒体を無駄無く使用できる。
【0064】
また、上記記録再生装置は、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かに応じて、不連続な未使用領域をそれぞれ異なった方法でまとめて、連続な未使用領域を確保してもよい。
【0065】
また、上記記録再生装置は、未使用領域管理テーブルにおける、記録するためのデータの特性に応じた属性項目に応じて、不連続な未使用領域をそれぞれ異なった方法でまとめて、連続な未使用領域を確保してもよい。
【0066】
本発明に係る記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記ファイルシステムの上記未使用領域管理テーブル作成手段が、上記未使用領域管理テーブルを上記記録媒体に記録することを特徴としている。
【0067】
上記記録再生装置は、作成した未使用領域管理テーブルを記録媒体に記録する。この記録再生装置が記録媒体に記録を行う際には、この記録した未使用領域管理テーブルを参照して、変更があった箇所のみ更新すればよい。すなわち、記録再生装置が未使用領域管理テーブルを記録媒体に記録するので、以降の接続時にはこの記録した未使用領域管理テーブルを参照して、不必要な更新を省くことができる。
【0068】
例えば、記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとが変更されていない場合には、その未使用領域管理テーブルそのままを用いて、領域割当て手段が記録領域の割当てを行うことができる。また、例えば交替されたセクタの論理アドレスが変更された場合には、未使用領域管理テーブル作成手段が変更箇所のみに応じた更新をして未使用領域管理テーブルを作成し、領域割当て手段がこの未使用領域管理テーブルを用いて記録領域の割当てを行う。
【0069】
これによって、更新の際の計算量を低減して、記録領域の割当てをより高速にできる。
【0070】
本発明に係る記録媒体は、上記課題を解決するために、記録位置を示す論理アドレスが指定されてファイル管理装置からアクセスされる記録媒体において、記録媒体本体において交替されたセクタの論理アドレスを、上記ファイル管理装置から読み取り可能に保持していることを特徴としている。
【0071】
ここで、論理アドレスをファイル管理装置から読み取り可能に保持するとは、例えば論理アドレスそのものを記録しておき、この論理アドレスがファイル管理装置から読み取り可能となっている構成や、または例えば物理アドレスと論理アドレスとを変換するアドレス変換手段を備え、論理アドレスに対応する物理アドレスを記録しておき、記録していた物理アドレスをアドレス変換手段にて論理アドレスに変換してファイル管理装置に読み取らせる構成を含むものとする。
【0072】
この記録媒体が、上述の本発明に係るファイル管理装置、記録再生装置にて記録、再生されれば、交替処理を行った欠陥領域のリストをファイル管理装置に提供するので、好ましい記録、再生を行うことができる。例えばデータの特性に応じて、実時間処理の可能な領域が記録領域として割当てられるので、実時間データの記録が可能となる。また、この記録媒体は、従来のファイル管理装置、記録再生装置と共用することもできる。
【0073】
なお、上記記録媒体を、記録媒体上の論理的な位置を示す論理アドレスによって、記録再生を行う位置を指定する記録媒体において、読み書きのできない欠陥領域により交替された論理アドレスのリストを記録媒体上に記録しており、上記リストをファイルシステムに対して提供する手段を保持する構成である、と表現することもできる。
【0074】
本発明に係る記録媒体は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記のファイル管理装置を、上記記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段、および上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段として機能させるためのプログラムが記録されていることを特徴としている。
【0075】
この記録媒体がファイル管理装置としてのコンピュータに読み込まれ、未使用領域管理テーブル作成手段および領域割当て手段として機能するプログラムが実行されると、このプログラムによって、記録再生装置中に、未使用領域管理テーブル作成手段および領域割当て手段を有するファイル管理装置が実現される。すなわち、上記構成の記録媒体は、例えばOS(Operating System)として機能するプログラムが記録されている記録媒体に相当する。したがって、この記録媒体を用いて、記録されている内容をコンピュータに読み取らせ、実行させれば、上述のような好ましいデータの記録を行うことができる。
【0076】
また、この記録媒体を用いれば、記録再生装置を上述の本発明に係る記録再生装置として機能させることができるので、記録媒体に実時間処理の記録、再生を行わせることができる。例えば、デジタル映像音声データのように大容量で、かつ読出および書き込み時にリアルタイム性が要求されるデータを取扱う場合でも、記録媒体のパフォーマンスを保証することができる記録媒体を提供できる。
【0077】
また、記録媒体は、連続的な領域を割当てる機能を追加しているので、ファイル管理装置に、リアルタイム性を要求されるデータを格納するための手段を容易に追加できる。
【0078】
本発明に係る記録媒体は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記記録媒体が、データの記録または再生を上記記録媒体に対して行う記録再生装置に着脱可能なリムーバブル記録媒体であることを特徴としている。
【0079】
ここで、上記記録再生装置は、例えば上述のコンピュータに相当する。
【0080】
この構成によれば、記録再生装置に着脱可能なリムーバブル記録媒体に、OSとして機能するプログラムが記録されているので、この記録媒体を用いて、上述のような好ましいデータの記録を行うことができる。
【0081】
すなわち、記録媒体が着脱可能なリムーバブル記録媒体であり、この記録媒体は例えば従来のパーソナルコンピュータでも記録再生可能であるので、このリムーバブル記録を携帯して、所望のコンピュータにて記録再生が可能となる。例えば、記録媒体に記録された上述のプログラムをコンピュータに実行させれば、そのコンピュータを本発明に係るファイル管理装置、または記録再生装置として機能させて、好ましい記録再生を行うことができる。また、記録媒体に記録された上述のプログラムをコンピュータに実行させない場合であっても、記録媒体に記録されたデータの再生、または記録媒体へのデータの記録が可能である。
【0082】
本発明に係る記録再生方法は、上記課題を解決するために、複数のセクタに分割された記録媒体の記録領域にデータを記録する記録工程を含む記録再生方法において、上記記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成するテーブル作成工程と、上記テーブル作成工程において作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て工程とを含んでいることを特徴としている。
【0083】
上記構成によれば、テーブル作成工程において作成された未使用領域管理テーブルを用いて、領域割当て工程において、連続アクセス可能な記録領域を割当てることができる。したがって、その後の記録工程において、その記録領域に連続アクセスして実時間の記録処理を行うことができる。また、このように連続アクセスして記録したデータを連続アクセスして、実時間の再生処理を行うことができる。
【0084】
また、上記記録再生方法は、さらに、上記テーブル作成工程において、記録するためのデータの特性に応じた属性項目を上記未処理領域管理テーブルに含ませるとともに、上記領域割当て工程において、異なるデータ特性のデータには異なる上記属性項目の上記記録領域を割当てる構成であってもよい。この構成であれば、データ特性に応じた記録領域を割当てることができるので、適切なデータ記録を行うことができる。
【0085】
本発明に係るプログラムは、上記課題を解決するために、複数のセクタに分割された記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段と、上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段とを有するファイル管理装置として、コンピュータを機能させることを特徴としている。
【0086】
このプログラムをコンピュータにおいて実行すると、上述の本発明に係るファイル管理装置を実現できる。したがって、上述と同様の効果を得ることができる。
【0087】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図1ないし図17に基づいて説明すると以下の通りである。
【0088】
本実施形態の記録再生装置1の概略構成について、図1に基づいて説明する。図1に示す記録再生装置1は、パーソナルコンピュータである。この記録再生装置1に、図示しないデジタル放送受信機からの映像信号が、入出力インタフェース7を介して入力されるようになっている。なお、記録再生装置1は、パーソナルコンピュータに限るものではなく、例えば、デジタル放送を受信して、録画再生可能なデジタル録画再生機であってもよい。
【0089】
記録再生装置1は、概略的に、制御部2、メモリ3、ハードディスク(記録媒体、リムーバブル記録媒体)4、記録再生部(記録再生手段)5、ファイルシステム(ファイル管理装置)6、および入出力インタフェース7を備えている。
【0090】
制御部2は、記録再生装置1の制御を行うためのものであり、CPU(CentralProcessing Unit)などからなる。この制御部2は、例えばアプリケーション(アプリケーションプログラム)を実行して、記録をするためのデータを指定して、ファイルシステム6へと出力する。また、例えばアプリケーションを実行して、再生するためのデータを指定して、ファイルシステム6から受け取る。
【0091】
メモリ3は、情報を記憶するためのものであり、制御部2の制御に応じて情報を格納、または出力する。
【0092】
ハードディスク4は情報を記録するための装置である。本実施形態のハードディスク4は、記録再生装置1の記録再生部5に対して着脱可能なリムーバブルハードディスク装置である。したがって、このハードディスク4を取り外して、例えば他のパーソナルコンピュータやデジタル録画再生機に装着して、共用することができる。また、本実施形態のハードディスク4は、40Gバイトの容量をもつ、大容量の情報記録装置である。また、ハードディスク4には、非常に高速にアクセスすることができる。
【0093】
また、ハードディスク4は、円形のディスクの周方向に沿ったトラックに情報の記録を行うものである。より詳細には、ハードディスク4においては、トラックを放射線状に区切ったセクタごとに、情報の記録または再生を行う。
【0094】
記録再生部5は、ハードディスク4にアクセスして情報の記録または再生を行うドライブ装置である。より詳細には、記録再生部5は、物理アドレスと論理アドレスとの対応付けを行って、ハードディスク4にアクセスする。記録再生部5は、ファイルシステム6からの論理セクタ番号(論理アドレス)の指定によるアクセスに応じて、ハードディスク4の所望の物理セクタにアクセスする。この記録再生部5は、記録再生装置1に外付けされるドライブ装置であってもよい。
【0095】
ファイルシステム6はファイル管理装置である。ファイルシステム6は、記録媒体としてのハードディスク4に、論理アドレスを指定してアクセスする。図1に示すファイルシステム6は、メモリ3に記憶されているプログラムが、記録再生装置1本体の起動時に読み込まれて実行されることによって実現される機能である。このファイルシステム6は、コンピュータとしての記録再生装置1のOS(Operating System)に含まれるものであってもよい。
【0096】
ファイルシステム6では、ハードディスク4における記録、再生のための領域を、ある定められたサイズのブロックに分割して、ハードディスク4の使用状況を管理する。そして、記録、再生の際には、このブロックを単位としてハードディスク4にアクセスする。このブロックの大きさについては後述する。
【0097】
入出力インタフェース7は、記録再生装置1の外部との情報の入出力に用いるインタフェースである。本実施形態においては、上述のように、入出力インタフェース7を介して、図示しないデジタル放送受信機からの映像信号が、記録再生装置1に入力されるようになっている。
【0098】
上記構成において、記録再生装置1の起動時には、メモリ3から読み出されたプログラムが実行されてファイルシステム6が実現される。その後、例えばデータの再生時には、制御部2がアプリケーションを実行してファイルシステム6、記録再生部5を介してハードディスク4にアクセスし、所望のデータを再生して、入出力インタフェース7から外部へと出力する。また、例えばデータの記録の際には、記録再生装置1の外部から入出力インタフェース7を介して入力されるデータを、制御部2のアプリケーションが、ファイルシステム6、記録再生部5を介してハードディスク4に記録する。このアプリケーションは、例えばデジタル放送の映像信号を録画再生可能なアプリケーションである。
【0099】
以上のような概略構成、概略動作の記録再生装置1について、以下においてより詳細に説明する。
【0100】
ハードディスク4は、図1に示すように、データ用領域8、領域管理テーブル9、欠陥管理ブロック10を含んでいる。
【0101】
ハードディスク4のデータ用領域8、領域管理テーブル9、欠陥管理ブロック10は、それぞれハードディスク4の記録面に記録されている。なお、欠陥管理ブロック10は、ハードディスク4の管理領域の記録面または不揮発性メモリ上に記録されていてもよい。
【0102】
データ用領域8は、アプリケーションの指定によるデータを格納するための領域である。このアプリケーションは、例えば制御部2にて実行されるアプリケーションである。データ用領域2には、後述するAV(Audio Visual)用データ、PC(Personal Computer)用データを記録する。本実施形態の記録再生装置1は、後述するように、データがAV用データであるか、またはPC用データであるかに応じて、それぞれ適切な記録領域を設定して記録を行うようになっている。
【0103】
領域管理テーブル9は、ハードディスク4における使用セクタおよび未使用セクタの論理アドレスをテーブルにしたものである。より詳細には、領域管理テーブル9は、図2に示すように、ハードディスク4のセクタごとに、そのセクタの先頭の論理セクタ番号、使用の有無を表す使用フラグ、次のセクタ(次に参照するセクタ)の開始番号(次セクタ番号)の情報をテーブルとしたものである。
【0104】
本実施形態の領域管理テーブル9の使用フラグは、そのセクタが使用されている場合には1となり、未使用の場合には0となる。
【0105】
なお、本実施形態の領域管理テーブル9は、使用状況を表す使用フラグと次セクタ番号とを別々に記録している。そして、使用フラグが0のときは、次セクタ番号の値は参照していない。しかしながら、領域管理テーブルは、この形態に限るものではなく、次セクタ番号の部分に特別な値を記録することによって未使用を意味させる構成であってもよい。
【0106】
また、本実施形態の領域管理テーブル9では、次セクタ番号がない場合は値としてEOF(End of File)を記録しているが、この構成に限るものではない。次セクタ番号がない場合の値は、そのセクタの論理セクタ番号と一致しない番号であれば良い。
【0107】
このように、領域管理テーブル9の構成は、図2に示す構成に限るものではない。どのような領域管理テーブルの構成をとるにせよ、ファイルシステム6から領域管理テーブル9を参照することによって、どのセクタが未使用であるかが判断できる構成であればよい。
【0108】
ここで、ハードディスク4では、論理セクタ番号に対応するセクタがなんらかの理由で読み書きできなくなった(欠陥セクタである)場合は、交替処理を行い、別のセクタを割当てる。本実施形態におけるハードディスク4では、交替処理が行われていない状況では、論理セクタ番号の連続するセクタは、連続アクセス可能であるとする。
【0109】
欠陥管理ブロック10は、上述した交替処理の行われた(交替された)セクタを識別するための情報を保持するテーブルである。より詳細には、欠陥管理ブロック10は、図3に示すように、交替処理が行われ、連続再生できない論理セクタ番号をテーブルにしたものである。すなわち、欠陥管理ブロック10には、前後の論理セクタとは連続して記録、再生できないセクタの論理セクタ番号が列挙されている。この場合の連続して記録、再生できないというのは、ハードディスク4内部での物理的な動作のことであり、余分なシーク動作が必要であることを意味する。ファイルシステム6からアクセスする際には、論理的に連続である。
【0110】
図3に示すように、本実施形態の欠陥管理ブロック10は、LS0からLSNまでのN+1個の論理セクタが記録されている。この欠陥管理ブロック10を参照することによって、ファイルシステム6において、物理的に連続して読み書きできない部分を判断することが可能となる。
【0111】
なお、欠陥管理ブロック10の構成は、この構成に限るものではなく、例えば欠陥によって読み書きできない領域を含むセクタの物理アドレス番号を列挙したものであってもよい。この場合には、対応する論理セクタ番号をファイルシステム6に通知する手段が必要となる。言い換えると、ファイルシステム6側において、交替されたセクタの論理アドレス番号を知るための手段が必要となる。例えば、物理アドレス番号を論理アドレス番号へと変換するアドレス変換部をハードディスク4に備えて、このアドレス変換部を用いて論理アドレス番号をファイルシステム6に通知してもよい。この場合、このアドレス変換部は、欠陥管理ブロック10から未使用領域管理テーブル作成部11への矢印の位置に配置される。このように、交替処理はハードディスク4側で行われ、ファイルシステム6には、ハードディスク4側から、交替処理された欠陥領域のリストとしての欠陥管理ブロック10が提供される。すなわち、この欠陥領域管理ブロック10は、ハードディスク4が管理するものであり、記録再生装置1やファイルシステム6が記録するものではない。
【0112】
次に、ファイルシステム6の詳細について説明する。より詳細には、ファイルシステム6は、未使用領域管理テーブル作成部(未使用領域管理テーブル作成手段)11、未使用領域管理テーブル12、領域割当て部(領域割当て手段)13を含んでいる。
【0113】
ここで、本実施形態のファイルシステム6は、複数のセクタからなるブロックごとに、論理アドレスを指定して、ハードディスク4にアクセスをするようになっている。より詳細には、ファイルシステム6は、図4に示すように、連続配置が保証され、かつ要求されるアクセス速度を上回ることが保証されている複数の論理セクタからなる論理ブロックごとに、ハードディスク4にアクセスするようになっている。
【0114】
このような連続配置などの条件を有する論理ブロックの大きさの決定法は、例えば、日本国の公開特許公報「特開2001−337851号公報(公開日:2001年12月7日)」(ファイル管理装置および方法)に記載されている。
【0115】
本実施形態のハードディスク4は、ディスクのセクタサイズが512バイト、回転速度が11.1ms、シーク時間が17.8ms、1回転当たりのセクタ数が400セクタである。ここで、シーク時間とは、ハードディスク4における磁気ヘッドの移動に要する時間である。また、記録再生装置1は、24Mbps(bit per second)のデータを、同時に3つ扱うことがあるとする。
【0116】
論理ブロックに含まれるセクタ数をnとし、1セクタのサイズを512バイトとすると、ハードディスクのパフォーマンスを発揮する(要求されるアクセス速度を上回る)には、次式を満たす必要がある。
すなわち、
512×n/(0.0111+0.0178+0.0111 ×n/400)> 3×24[Mbit/s]=9×1024×1024[Byte/s]
を満たす必要がある。
【0117】
これにより、1つの論理ブロックに含まれるセクタを1091セクタ以上とすれば、目的のパフォーマンスを得られることが分かる。例えば、記録再生装置が管理しやすい単位であって、セクタ数が1091以上の領域を、ハードディスクにアクセスする際の最小単位である論理ブロックとすればよい。このような論理ブロック内では、ハードディスク4上でのデータの連続性が保証される。また、論理ブロックごとにアクセスすれば、要求されるアクセス速度を上回ることができる。
【0118】
本実施形態では、図4に示すように、2048個のセクタからなる論理ブロックを用いる。この場合、論理ブロックのサイズは1Mバイトとなる。論理ブロックの論理セクタは、論理的に連続した番号が付いているだけでなく、物理的にも連続なアクセスが可能である。なお、上述の論理ブロックの構成は単なる例示であり、記録媒体としてのハードディスクは上記と異なる構成であってもよく、また、論理ブロックの割当ても上述と異なるものであってもよい。
【0119】
そして、以下では、ハードディスク4のデータ用領域8における未割当ての論理ブロックを未使用領域と呼ぶ。また、データ用領域8に記録するデータのうち、高速な読み書きの必要なデータをAV用データとする。このAV用データは、記録、再生の際に、ハードディスク4への連続アクセスが必要となる。また、要求されるアクセス速度を上回る必要がある。また、AV用データ以外の、必ずしも高速な読み書きが必要でないデータをPC用データとする。
【0120】
ここで、ファイルシステム6の未使用領域管理テーブル作成部11は、未使用領域管理テーブル12を作成するためのものである。本実施形態の未使用領域管理テーブル作成部11は、ハードディスク4に記録されている領域管理テーブル9、欠陥管理ブロック10を用いて、未使用領域管理テーブル12を作成する。
【0121】
未使用領域管理テーブル12は、交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタを含む未使用領域の管理のためのものである。
【0122】
より詳細には、図5に示すように、ファイルシステム6の未使用領域管理テーブル12は、論理ブロックごとに付与した論理ブロック番号に、前論理ブロック(前ブロック相対アドレス)、後論理ブロック(後ブロック相対アドレス)、及び、AV用データのための領域(AV用)か又はPC用データのための領域(PC用)かを表す属性の項目を、それぞれ対応させたテーブルである。また、未使用領域管理テーブル12には、記録領域の未使用領域の先頭を表すAV用先頭ポインタ、PC用先頭ポインタも含まれる。なお、未使用領域管理テーブル12の構成は、上述の構成に限るものではなく、例えば使用フラグを用いて使用領域、未使用領域を区別する構成であってもよい。
【0123】
なお、後論理ブロックは当該論理ブロックの次に用いる予定の論理ブロックでる。また、前論理ブロックは、その論理ブロックを後論理ブロックとして参照している論理ブロックである。本実施形態においては、前論理ブロック、後論理ブロックとも相対アドレスで記録している。
【0124】
また、本実施形態のハードディスク4は、40Gバイトの容量をもつハードディスク装置である。したがって、40×1024×1024×1024バイトとして計算すると、論理ブロック番号としては、0〜0x9FFFまでがありえる。なお、0x9FFFとの表記は、0x以下の数が16進数であることを示すものであり、9×16+15×16+15×16+15を意味するものである。
【0125】
ここで、未使用領域の先頭では前論理ブロックが存在しないので、例えば図5に示す論理ブロック番号0x000Aの論理ブロックのように、前ブロック相対アドレスとして0を記録する。また、未使用領域の最後では、後論理ブロックが存在しないので、例えば図5に示す論理ブロック番号0x8FFFの論理ブロックのように、後ブロック相対アドレスとして0を記録し、終端の意味とする。
【0126】
また、図5に示すように、AV用の領域、PC用の領域のそれぞれについて、先頭と終了が存在する。図5に示すように、それぞれのリストのうち、例えば割当て可能な領域の先頭を、AV用先頭ポインタ、またはPC用先頭ポインタということにする。
【0127】
図5に示す例では、AV用先頭ポインタの論理ブロック番号は0x000Aである。この論理ブロックの後ブロック相対アドレスは+1であるから、次に用いる予定の論理ブロックは0x000Bであることが分かる。論理ブロック0x000Bでは、前ブロック相対アドレスが−1であるので、これは論理ブロック0x000Aの次に用いる予定であることを表している。また、AV用領域の最後の論理ブロック0x8FFFでは、後ブロック相対アドレスに0が記録されている。また、PC用データの領域に関しても、先頭ポインタ、前論理ブロック、後論理ブロックなどについて同様に記載されている。そして、後述するように、記録領域の割当て時には、先頭用ポインタの指し示す論理ブロックから割当てを行う。その後、先頭用ポインタは必要に応じて更新する。
【0128】
ここで、未使用領域管理テーブル12における属性の項目は、記録するためのデータの特性に応じた項目である。このように、記録領域に対して、データ特性に応じた属性を設定すれば、異なる特性のデータがある場合に、その特性に応じたデータ処理、データ管理が可能となる。
【0129】
例えば、ハードディスク4においては、外周部より内周部のセクタ数が少ないため、内周部へのアクセス速度が遅くなることがある。そこで、ハードディスク4の外周部と内周部とで異なる属性を設定し、記録するためのデータの特性に応じて、高速アクセスが必要なデータを外周部のセクタを含む論理ブロックに割当て、高速アクセスが不要なデータを内周部のセクタを含む論理ブロックに割当てることもできる。
【0130】
また、未使用領域管理テーブル12における属性の項目は、AV用かまたはPC用かという区別のためのものであり、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示すものである。すなわち、AV用の領域には、実時間処理における連続アクセスが可能である。また、PC用の領域は、連続アクセスが可能である必要がないので、実時間処理における連続アクセスは可能でない場合がある。
【0131】
また、ファイルシステム6の領域割当て部13は、未使用領域管理テーブル作成部11によって作成された未使用領域管理テーブル12を用いて、データの記録のための記録領域を設定するものである。領域割当て部13は、例えば未使用領域管理テーブル12の属性項目を参照して、記録するためのデータの特性に応じた記録領域を設定する。例えば、ハードディスク4は、外周部より内周部のセクタ数が少ないため、内周部へのアクセス速度が遅くなることがある。そこで、領域割当て部13は、内周部のセクタを含む論理ブロックに対して必要なアクセス速度を達成できない場合には、仮に論理ブロック内の物理セクタが連続でも、その論理ブロックをPC用として割当てる構成であってもよい。領域割当て部13の動作の詳細については後述する。
【0132】
以上のような構成を有する記録再生装置1の概略動作について、図6のフローチャートに基づいて説明をする。
【0133】
記録再生装置1は、例えば制御部2にて実行されているアプリケーションの指定によるデータの記録を行う。まずS1において、未使用領域管理テーブル作成部11が領域管理テーブル9を読み込む。また、S2にて、未使用領域管理テーブル作成部11が欠陥管理ブロック10を取得する。S3においては、未使用領域管理テーブル作成部11が、領域管理テーブル9と欠陥管理ブロック10とを用いて、未使用領域管理テーブル12を作成する(テーブル作成工程)。この未使用領域管理テーブル12を作成するためのより詳細な手順については後述する。
【0134】
S4では、未使用領域管理テーブル作成部11が、領域割当て要求を領域割当て部13へと送信する。S5では、領域割当て部13が未使用領域管理テーブル12を取得する。S6において、領域割当て部13が、未使用領域管理テーブル12を用いてデータ用領域8から適当な領域を割当てる(領域割当て工程)。この割当て動作の詳細については後述する。
【0135】
S7では、この割当てに応じて、領域割当て部13が領域管理テーブル9を更新する。この領域管理テーブル9の更新動作については後述する。また、このS7において、未使用領域管理テーブル作成部11が、未使用領域管理テーブル12を更新してもよい。S8では、割当てた領域に対して記録再生部5がデータの書き込みを行う。
【0136】
以上のように、本実施形態のファイルシステム6を有する記録再生装置1は、領域管理テーブル9および欠陥領域管理ブロック10を、ハードディスク4から取得する。これらのデータを用いて、ファイルシステム6において未使用領域管理テーブル12を作成する。このため、ハードディスク4に未使用領域管理テーブル12を記録する必要がない。
【0137】
一方、従来の技術においては、未使用領域管理テーブルに相当する情報を記録媒体に記録しておき、この情報を従来の記録再生装置が用いるようになっていた。このため、従来の記録再生装置と、上述の情報を用いないファイルシステムとでは、記録媒体を共用できなかった。この点が、本願と従来技術との違いである。
【0138】
なお、本発明においても、ファイルシステム6において生成した未使用領域管理テーブル12を、記録媒体に記憶しておくことも可能である。この点については、後述する。
【0139】
ここで、図6においてS1〜S3を参照して説明した、未使用領域管理テーブル12の作成の詳細について、図7に基づいて説明する。
【0140】
ここでは、未使用領域管理テーブル12を新たに作成する場合について説明する。例えば、ハードディスク4を初期化した場合に、未使用領域管理テーブル12を新たに作成する。未使用領域管理テーブル12を更新する場合については後述する。
【0141】
この場合、図7に示すように、まずS9において、未使用領域管理テーブル作成部11が、メモリ3に、未使用領域管理テーブル12を作成するためのメモリ領域を確保する。
【0142】
次に、S10にて、領域管理テーブル9を参照して、論理ブロックのうちの一つを選択する。ここで選択する論理ブロックは、このS10にてまだ選択していない論理ブロックである。S10〜S16の各工程においては、S10にて選択した論理ブロックに処理を行う。その後、S17にてデータ用領域8中の全ての論理ブロックについて処理を終了したか否かを判別する。全ての処理が終了していない場合には、S10において新たな論理ブロックを選択する。
【0143】
ここで、本実施形態の論理ブロックは、上述のように、2048個の連続配置されたセクタからなる。したがって、S10における論理ブロックの選択は、図2に示すような領域管理テーブル9から、2048個の連続配置されたセクタを、例えば順に抽出することによって行う。
【0144】
S10にて選択した論理ブロックについて、S11においては、この選択した論理ブロック内部の全ての論理セクタが使用中であるか否かを判別する。ここで、セクタが使用中であるか否かは、例えば図2に示す領域管理テーブル9において、各セクタの使用フラグを参照して判別できる。
【0145】
S11において全てのセクタが使用中であると判別された場合には、S16に進む。一方、それ以外の、全てが使用中ではない場合には、S12に進む。
【0146】
S16では、未使用領域管理テーブル12における、この論理ブロックの属性を、使用済みのPC用領域と設定する。より詳細には、使用済み領域には記録をしないので、未使用領域管理テーブル12において、前ブロック相対アドレス及び後ブロック相対アドレスに使用済み(使用中)を表す値を記録する。この使用済みを表す値については後述する。また、属性の項目をPC用に設定する。S16の次にはS17に進む。なお、S16などにおける設定の方法はこれに限るものではなく、例えば未使用領域管理テーブル12に使用フラグの項目を加えて設定してもよい。また、図5に示す未使用領域管理テーブル12の一例では、新たに未使用領域管理テーブル12を作成する場合を示しているので、使用済み領域はなく、使用済みの例は示していない。
【0147】
一方、S12においては、その論理ブロックに含まれる全てのセクタが未使用であるか否かを判別する。S12において全てのセクタが未使用であると判別された場合にはS13に進む。また、S12において、論理ブロック中に使用済みの論理セクタがあった場合にはS15に進む。
【0148】
S13では、この論理ブロック内に欠陥セクタが含まれているか否かを判別する。これは、例えば図3に示す欠陥管理ブロック10を参照して行う。S13において論理ブロック内に欠陥セクタが含まれていない場合には、S14に進む。S13において論理ブロック内に欠陥セクタが含まれていた場合には、S15に進む。
【0149】
S14では、論理ブロックの属性の項目をAV用に設定し、S17に進む。また、未使用領域とする。このように未使用領域として設定する場合は、相対アドレスの項目に、前論理ブロックや後論理ブロックを表す値を入れる。
【0150】
一方、S15においては、論理ブロックの属性の項目をPC用に設定し、S17に進む。また、未使用領域とする。このように、S15において未使用領域として設定する場合には、S12、S13にて判別された結果から、この論理ブロックには使用されているセクタ又は欠陥セクタが含まれていることになる。しかしながら、PC用の場合には、この論理ブロックにさらに記録を行うことができるので、このように未使用領域とする。また、この場合の相対アドレスの設定については、後の未使用領域管理テーブル12の更新の場合において説明し、ここでは説明を省略する。なお、例えば論理ブロックが、ハードディスク4のディスク内周に位置するため、アクセス速度が足りない場合には、上述の手順でAV用となる場合でも、PC用の領域として設定してもよい。
【0151】
S17においては、全論理ブロックをチェックしたか否かを調べる。全論理ブロックのチェックが終了している場合には処理を終了する。また、全論理ブロックの処理が終了していない場合には、S10に戻る。
【0152】
以上の手順によって、図5に示すような未使用領域管理テーブル9を作成できる。すなわち、本実施形態においては、ファイルシステム6の未使用領域管理テーブル作成部11が、領域管理テーブル9と欠陥管理ブロック10とを参照して、全ての論理セクタが未使用で、かつ欠陥セクタ(交替されたセクタ)を含まないような論理ブロックの属性をAV用に設定する一方、それ以外の論理ブロックをPC用に設定して、未使用領域管理テーブル12を作成する。
【0153】
次に、一旦作成済みの未使用領域管理テーブル12を、領域管理テーブル9、欠陥管理ブロック10を参照して更新する場合について、図8(a)(b)に基づいて説明する。なお、この場合の手順の概略は、図7に示すフローチャートと同様である。ここでは異なる点について説明する。
【0154】
一旦作成された未使用領域管理テーブル12に対して、例えば新たに欠陥が発見されるなど、欠陥管理ブロック10の内容が更新された場合には、未使用領域管理テーブル12の内容も更新する必要が生ずる。なお、欠陥セクタの発見、および欠陥管理ブロック10の更新は、上述のように、例えば記録再生部10によって行うことができる。
【0155】
図8(a)は更新前の未使用領域管理テーブル12を示しており、図8(b)は(a)に示すテーブルを更新した後の未使用領域管理テーブル12を示す。
【0156】
ここで、図8(a)に示す一例において、AV用の論理ブロック番号0x6355の論理ブロックに含まれるセクタが、新たに欠陥セクタであると判別されたとする。図8(a)に示すように、更新前には、論理ブロック(0x6355)はAV用データの領域になっており、前ブロック相対アドレス、後ブロック相対アドレスともAV用領域を指し示している。
【0157】
一方、この論理ブロックが欠陥セクタを含むと判別され、欠陥管理ブロック10が更新された後には、この論理ブロックの属性をPC用に変更する。例えば、図7に示す手順においてS13からS15へと進んで、属性をPC用領域に変更する。
【0158】
ここで、一旦作成された未使用領域管理テーブル12を更新する場合には、このような属性の変更があると、属性の変更に応じた論理ブロックの移動が必要となる。すなわち、未使用領域管理テーブル12の、相対アドレスの欄(前ブロック相対アドレス、後ブロック相対アドレス)を変更する必要がある。
【0159】
このため、論理ブロック番号0x6355の論理ブロックの属性変更に伴い、図8(b)に示すように、この論理ブロックを、論理ブロック番号0x9600の論理ブロックと0x9601の論理ブロックとの間につなぎかえる。ここで、図8(b)に示すように、論理ブロック番号による絶対アドレスを用いて前論理ブロック、後論理ブロックを指定する場合には、前ブロック相対アドレス、後ブロック相対アドレスの欄に括弧書きを用いて記すことにする。
【0160】
また、図8(b)に示すように、属性を変更する論理ブロック(0x6355)のみでなく、その論理ブロックの変更前の前論理ブロック(0x6354)と後論理ブロック(0x6356)、変更後の前論理ブロック(0x9600)と後論理ブロック(0x9601)についても、それぞれ後論理ブロック相対アドレスまたは前論理ブロック相対アドレスの欄を書き換える必要がある。
【0161】
このアドレスの書き換えは、以下のように行う。まず、変更する論理ブロック(0x6355)をAV用領域から切り離す。このために、この論理ブロックの前論理ブロック(0x6354)及び後論理ブロック(0x6356)の相対アドレスを変更する。
【0162】
まず、前論理ブロック(0x6354)の後ブロック相対アドレスを、切り離す論理ブロック(0x6355)の後論理ブロック(0x6356)に変更する。ここでは、後ブロック相対アドレスを+1から+2に変更する。また、後論理ブロック(0x6356)の前ブロック相対アドレスを、切り離す論理ブロックの前論理ブロック(0x6354)に変更する。ここでは、前ブロック相対アドレスを−1から−2に変更する。
【0163】
ここまでの手順で、AV用領域のリストから、変更すべき論理ブロック(0x6355)が切り離される。
【0164】
次に、PC用領域のリストに新しい論理ブロックを追加する。本実施形態では、先頭ブロックは、後述するように一部分が使用されている可能性がある。このため、先頭には追加しない。PC用領域の先頭ポインタから順番に探す時に、すぐに追加部分が分かるように、2番目の論理ブロックに追加する。
【0165】
まず、PC用領域の先頭論理ブロック(0x9600)の後ブロック相対アドレスを調べる。次に、その後ブロック相対アドレスを、追加する論理ブロック(0x6355)に変更する。ここでは、簡単のため、論理ブロック番号による絶対アドレスで指定するようにする。そして、追加する論理ブロック(0x6355)について、前ブロック相対アドレスを先頭論理ブロックの論理ブロック番号0x9600とし、後ブロック相対アドレスを0x9601とする。また、この論理ブロック番号0x9601の論理ブロックについて、前ブロック相対アドレスを、追加した論理ブロックの論理ブロック番号0x6355とする。これにより、図8(b)に示すように、PC用領域のリストに論理ブロック(0x6355)が追加された未使用領域管理テーブル12が得られる。
【0166】
また、以上のような未使用領域管理テーブル12の更新処理のために、本実施形態のファイルシステム6は、ハードディスク4上においてファイルシステム6の管理する領域に未使用領域管理テーブル12を記録しておき、その後にそれを読み出して更新する構成であってもよい。すなわち、ファイル管理装置の未使用領域管理テーブル作成手段が、記録媒体上の自身の管理する領域に未使用領域管理テーブルを記録しておき、次回の接続時に、それを読み出して利用することも可能である。この場合、ファイルシステムへの未使用領域管理テーブルを利用しないアクセスの有無を判別するためのフラグを、記録媒体に記録することも好ましい。この場合、このフラグを参照することによって、アクセスがあったと判別されるとき、またはアクセスの有無が不明なときに、未使用領域管理テーブルを再構成することも望ましい。また、この場合のフラグとしては、例えば、ファイルアクセス時には常にクリアされ、未使用領域管理テーブルを利用したときはファイルシステムがそのフラグをセットするようにすればよい。
【0167】
なお、未使用領域管理テーブル12の更新の場合には、図7を参照して説明した手順でなく、より簡略化した手順を用いることもできる。すなわち、例えばファイルシステム6が図3に示すような欠陥管理ブロック10を取得し、この欠陥管理ブロック10に記録されている全セクタに関して、以下のチェックを行うようにしてもよい。
【0168】
図9に示すように、まずS18では、欠陥管理ブロック10に記載のセクタを一つ選択し、そのセクタを含む論理ブロックが未使用か否かを判別する。未使用の場合はS19に進み、それ以外の場合はS21に進む。
【0169】
S19においては、その論理ブロックがAV用に割当てられているか否かを判別する。AV用に割当てられている場合にはS20に進み、それ以外の場合はS21に進む。なお、S19においてAV用でない場合は、欠陥を含むPC用の領域(論理ブロック)に相当する。このように、PC用の領域には、交替されたセクタがあっても構わない。
【0170】
S20においては、その論理ブロックの属性をPC用に変更し、S21に進む。なお、この属性の変更の際には、上述のようにアドレス欄(前ブロック相対アドレス、後ブロック相対アドレス)を変更する。
【0171】
S21においては、欠陥管理ブロック10に記載のセクタについて、処理を終了したか否かを判別する。S21にて、欠陥管理ブロック10に記載の、未処理のセクタがある場合には、S18に戻る。未処理の論理ブロックがない場合には処理を終了する。このように簡略化した手順によっても、未使用領域管理テーブル12を更新することができる。
【0172】
以上の手順によって、未使用領域管理テーブル12を更新できる。すなわち、ファイルシステム6の未使用領域管理テーブル作成部11が、欠陥管理ブロック10と未使用領域管理テーブル12とを参照して、欠陥管理ブロック10に記載のセクタを含む論理ブロックが未使用でAV用に設定されている場合には、属性をPC用に変更するとともに相対アドレスを適切に変更して、未使用領域管理テーブル12を更新してもよい。この方法であれば、処理の手順が簡略化でき、高速に更新することができる。
【0173】
次に、ハードディスク4を有する記録再生装置1における、情報の再生の手順について説明する。ここで、記録再生装置1においては、AV用のデータの再生においても、ファイルシステム6は従来と同様のものを使用可能である。したがって、ここでは簡単に説明する。
【0174】
再生の際には、例えば制御部2におけるアプリケーションの指定によるファイルについて、ファイルシステム6がそのファイルの論理アドレスを記録再生部5へと出力する。記録再生部5では、論理アドレスを物理アドレスへと変換して、ハードディスク4のデータ用領域8における所望の物理アドレスへとアクセスして、データの読み取りを行う。記録再生装置1は、読み取ったデータを再生して、例えば入出力インタフェース7から外部へと出力する。
【0175】
なお、データ用領域8には、データを論理ブロックごとに格納しているので、データの読み取りにおいて所定のパフォーマンスを得ることができる。また、本実施形態においては、論理ブロック単位で記録しているので、論理ブロック単位での読み込みが可能である。
【0176】
次に、記録再生装置1において記録を行う際の記録領域の割当てについて説明する。この割当ては、例えば図6を参照して説明したS5〜S7などに相当するものである。割当ては、上述のように得られた未使用領域管理テーブル12を用いて、領域割当て部13によって行われる。
【0177】
ここでは、まずAV用データ記録用の領域の割当て手順について説明する。PC用データ記録用の領域の割当て手順については後述する。ここで、データの特性がAV用データであるか、またはPC用データであるかについては、例えばアプリケーションからの指定によって判別できる。
【0178】
図10に示すように、S22では、ファイルシステム6の領域割当て部13が、例えば制御部2におけるアプリケーションのような上位モジュールからの要求に応じて、AV用データのための領域の割当てを行う。領域割当て部13は、未使用領域管理テーブル12における、未使用のAV用領域の先頭を示すポインタを確認し、そのAV用データを割当てるための領域が残っているかを調べる。
【0179】
ここで、AV用データの領域については、未使用領域管理テーブル12における、AV用先頭ポインタの位置の論理ブロックから、AV用領域の終わりまでが、用いることのできる領域である。したがって、この領域の論理ブロックの数を用いて、用いることのできる領域のサイズを把握できる。この領域のサイズと記録するためのデータのサイズとを比較して、領域割当て部13が、記録領域として設定できるか否かを判別する。
【0180】
S22において割当てるための領域が残っていない場合は、S24に進み、上位モジュールにエラーを返して処理を終了する。
【0181】
S22において割当てるための領域が残っていた場合は、S23に進み、この領域への割当てを行う。また、領域管理テーブル9を更新する。
【0182】
より詳細には、領域管理テーブル9において、割当てるための論理ブロックに含まれるセクタの使用フラグ、次セクタ番号を変更する。ここでは、図11(a)に示す領域管理テーブル9の一例において、論理ブロックを構成するセクタが番号0x2800から0x2FFFの2048セクタであるとする。この場合、図11(a)に示す修正前の領域管理テーブル9について、図11(b)に示すように、該当するセクタの使用フラグを全て1に変更する。また、設定されていなかった次セクタ番号については、順次、次の論理セクタの番号を設定する。論理ブロックの最後のセクタについては、次セクタ番号として、ファイルの終わりを示すEOF(0xFFFFFFFF)を設定する。
【0183】
なお、AVデータに対する2回目以降の割当てのときは、前回割当て時のEOFの部分を、今回割当てを行った論理ブロックの先頭の論理セクタ番号に更新する。
【0184】
図10に戻ると、S23にて領域管理テーブル9を更新した後のS25においては、未使用領域管理テーブル12を更新する。
【0185】
この未使用領域管理テーブル12の更新においては、先頭ポインタ、前ブロック相対アドレス及び後ブロック相対アドレスを変更する。例えば、図12(a)に示す更新前の未使用領域管理テーブル12において、論理ブロック番号0x000Aの論理ブロックに割当てを行った場合には、図12(b)に示すように、先頭ポインタ、前ブロック相対アドレス及び後ブロック相対アドレスを変更する。
【0186】
すなわち、この図12(a)(b)に示す例においては、先頭の論理ブロック番号0x000Aの論理ブロックに割当てを行って、この論理ブロック番号を、要求元の上位モジュールへと返す。これによって、AV用領域の割当てを完了する。また、割当てが行われた論理ブロックには、記録再生装置1の記録再生部5によってデータが記録される。また、AV用の先頭ポインタを、二番目の論理ブロック(0x000B)に更新する。また、割当てを行った論理ブロック(0x000A)については、相対アドレス(前ブロック相対アドレス、後ブロック相対アドレス)の欄に、使用中を意味する値を入れる。この図12(b)に示す一例については、横棒を用いて使用中を意味する値を記載している。
【0187】
このように、本実施形態のファイルシステム6における領域割当て部13は、未使用領域管理テーブル12の属性項目を参照して、実時間処理の必要なデータについて、実時間処理における連続アクセスが可能な領域(AV用領域)を記録領域として設定する。
【0188】
次に、PC用領域の割当て手順について、図13に基づいて説明する。ここでも、上述のように得られた未使用領域管理テーブル12を用いて、領域割当て部13によって割当てを行う。
【0189】
図13に示すように、S26では、ファイルシステム6の領域割当て部13が、例えば制御部2におけるアプリケーションのような上位モジュールの要求に応じて、PCデータを記録するための領域の割当てを行う。領域割当て部13は、未使用領域管理テーブル12における、最初に未使用のPC用領域の先頭を示すポインタを確認し、PC用データを割当てるための領域が残っているか否かを調べる。
【0190】
ここで、PC用データのための領域については、未使用領域管理テーブル12における、PC用先頭ポインタの位置の論理ブロックから、PC用領域の終わりまでが、用いることのできる領域である。したがって、この領域の論理ブロックの数を用いて、用いることのできる領域のサイズを把握できる。この領域のサイズと記録するためのデータのサイズとを比較して、領域割当て部13が、記録領域として設定できるか否かを判別する。
【0191】
S26において、PC用データを割当てるための領域が残っていた場合にはS28に進む。S26において、PC用データを割当てるための領域が残っていなかった場合には、S27に進む。
【0192】
S28においては、PC用に割当てるための領域からPC用への割当てを行い、S31に進む。より詳細には、S28では、割当てされるPCデータ用の論理ブロックにおいて、領域管理テーブル9を参照し、上位モジュールからから要求された容量を格納できるだけの論理セクタを、PCデータ用の領域として割当てる。なお、一つの論理ブロック内の論理セクタを割当てても容量が足りない場合の動作は後述する。
【0193】
S26において割当てるための領域が残っていなかった場合のS27では、このPC用データのための記録領域として、属性がAV用となっている領域を割当てることができるか否かを判別する。割当てることができる場合はS29に進む。割当てることができない場合にはS30に進み、上位モジュールにエラーを返して処理を終了する。
【0194】
S29においては、属性がAV用となっている領域を、PC用データのための記録領域として割当てて、S31に進む。このS29における割当ては、例えば図9のS20における処理のような、上述したAV用領域の割当てと同じ方法で割当てる。
【0195】
なお、S28またはS29において、PC用データのための割当てに成功したら、最後に割当てを行った論理ブロック番号を要求元へ返すことで、PC用領域の割当てを完了する。このように、領域割当て部13によって設定された記録領域には、記録再生部5によって記録がなされる。
【0196】
S31では、領域管理テーブル9の更新を行い、S32に進む。この更新処理は、AV用領域の割当て時と基本的には同じ動作である。しかしながら、AV用データの割当てとは異なり、ここでは実際に割当てを行ったセクタについてのみ、使用フラグを変更して使用中にする。また、使用中にしたセクタについてのみ、次セクタ欄の更新を行う。残ったセクタは次の割当て時に使用する。
【0197】
S32では、未使用領域管理テーブル12を更新する。AV用データの割当てのときは、未使用領域管理テーブル12を常に更新したが、ここでのPC用データの割当ての場合には、以下のようにする。すなわち、PC用データに領域を割当てたことによって、その論理ブロック内に未使用のセクタが無くなったときのみ、未使用領域管理テーブル12を更新する。これは、未使用な領域が残っているときは、次回のPC用データ割当て時に、その論理ブロックから再び割当てを行うからである。なお、更新手順については、更新する先頭ポインタがAV用でなくPC用に変わる以外は同一であるので省略する。
【0198】
ここで、S28またはS29における割当ての際に、一つの論理ブロック内のセクタだけでは容量が足りない場合について説明する。この場合には、まず上記の手順にて一つの論理ブロックについて割当てを行う。次に、未使用領域管理テーブル12を参照し、上記までの手順と同じ手順で、足りなかった部分についての割当てを行う。なお、その途中で割当てる領域がなくなった場合には、本手順で割当てた領域を再び未使用の状態に戻した上で要求元へエラーを返す。
【0199】
このように、本実施形態のファイルシステム6における領域割当て部13は、未使用領域管理テーブル12の属性項目を参照して、実時間処理の不要なデータ(PC用データ)について、実時間処理における連続アクセスが可能でない領域を記録領域として優先して設定する。
【0200】
また、上述のように、ハードディスク4にAV用/PC用として記録領域を割当てた場合には、ファイルシステム6が、ファイル名やアクセス用の論理ブロック番号/論理セクタ番号の情報を、記録媒体としてのハードディスク4に記録する必要がある。これらの方法に関してはUDF(Universal Disk Format)などの既存の方法がそのまま使用できる。したがって、ここでは詳細な説明を省略する。
【0201】
また、領域割当て後の記録動作については、図6を参照してS8において説明したように、既存の方法がそのまま使用できるので、詳細な説明は省略する。なお、論理ブロック自体は同時に複数個割当てることが可能である。したがって、記録再生装置1は、複数個のAV用データを同時に記録、再生することも可能である。
【0202】
また、上述のように、記録再生装置1は、ハードディスク4の初期化時、またはハードディスク4への記録開始に応じて、未使用領域管理テーブル作成部11が未使用領域管理テーブル12を作成し、領域割当て部13が記録領域を設定する。この記録再生装置1は、以下のように、リムーバブルハードディスクであるハードディスク4を接続した際にも、ハードディスク4へのアクセスを行う。
【0203】
記録再生装置1において、記録再生装置1の電源がオンのときに、リムーバブルハードディスクであるハードディスク4を接続した場合には、図14に示すように、S33において制御部2がハードディスク4の接続を確認する。S34では、ハードディスク4に記録された領域管理テーブル9および欠陥管理ブロック10を用いて、未使用領域管理テーブル作成部11が未使用領域管理テーブル12を作成する。
【0204】
このように、記録再生装置1は、ハードディスク4を接続する際に、未使用領域管理テーブル作成部11が未使用領域管理テーブル12を作成する構成である。
【0205】
次に、上記構成の記録再生装置1における、記録された情報の削除の方法について説明する。ここでは、AV用データの削除と、PC用データの削除とを別に説明する。
【0206】
まず、AV用領域に記録された、AV用データの削除について、図15に基づいて説明する。なお、ファイルシステム6からファイル名などを削除する手順に関しては、既存のファイルシステムへのアクセス方法と変わらないので説明は省略する。
【0207】
図15に示すように、S35において、領域管理テーブル9を更新して、削除するAV用データの使用していた全ての論理セクタを、領域管理テーブル9上で未使用にする。
【0208】
次に、S36では、未使用領域管理テーブル12に、削除した論理ブロックを追加して処理を終了する。この追加の手順は、例えば図9のS20における処理のような、AV用領域をPC用領域への変更した場合のPC用領域への変更処理とほぼ同等であるので、説明は省略する。なお、AV用領域のデータの場合は、全ての論理セクタが未使用なので、先頭ブロックに追加可能である。
【0209】
次に、PC領域のデータの削除について、図16に基づいて説明する。ファイルシステム6からファイル名などを削除する手順に関しては、既存のファイルシステムへのアクセス方法と変わらないので説明は省略する。
【0210】
図16に示すように、PC用の領域に記録されたデータを削除するときは、S37において、領域管理テーブル9を更新して、削除したPCデータの使用していた全ての論理セクタを領域管理テーブル9上で未使用にする。
【0211】
次に、S38においては、S37において未使用へと変更したセクタを含む論理ブロックのうち、ブロック全体が未使用となる論理ブロックがあるか否かを判別する。S38において全体が未使用となるブロックがなかった場合は、処理を終了する。
【0212】
S38において全体が未使用となる論理ブロックがあった場合は、S39に進み、該当する全ての論理ブロックに対して、以下の作業を行う。
【0213】
まず、S39にて、該当する論理ブロック内部の論理セクタが欠陥管理ブロック10に含まれているかセクタであるか否かを判別する。すなわち、その論理ブロック内部に欠陥セクタがあるか否かを判別する。欠陥セクタが含まれている場合は、S42に進み、PC用領域の未使用領域リストに追加するように、未使用領域管理テーブル12を更新して、処理を終了する。
【0214】
S39において欠陥セクタが含まれていない場合は、S40において、ハードディスク4への物理的なアクセス速度などの制限があるか否かを判別する。例えば、ハードディスク4の内周部では、セクタ数が少ないため、アクセス速度が遅くなることがある。このような制限がある場合は、S42に進み、その論理ブロックをPC用領域の未使用領域リストに追加するように未使用領域管理テーブル12を更新して処理を終了する。また、S40においてこのような制限がない場合には、S41に進み、AV用の未使用領域に追加するように未使用領域管理テーブル12を更新して処理を終了する。
【0215】
このように、記録再生装置1は、記録されたデータを削除する際に、未使用領域管理テーブル作成部11および領域割当て部13が、未使用領域管理テーブル12と領域管理テーブル9とを更新する構成である。また、未使用領域管理テーブル作成部11および領域割当て部13は、削除するデータの特性に応じて、領域管理テーブル9と未使用領域管理テーブル12との更新処理を異ならせる。また、未使用領域管理テーブル作成部11および領域割当て部13は、削除するデータが記録されている領域の属性に応じて、領域管理テーブル9と未使用領域管理テーブル12との更新処理を異ならせる。より詳細には、未使用領域管理テーブル作成部11は、領域管理テーブル9の使用フラグを変更することによって削除したデータが含まれる論理ブロックが、全体として未使用になり、欠陥セクタを含まず、アクセス速度などの制限がない場合には、AV用の領域として未使用領域管理テーブル12を更新する一方、それ以外の場合はPC用の領域として未使用領域管理テーブル12を更新する構成である。
【0216】
次に、上述のようにデータの削除を行った場合に、使用済み領域を再構成する方法について説明する。すなわち、PC用データを記録してから削除した場合や、従来のファイルシステム上で記録を行ったために、記録媒体としてのハードディスク4上には十分な領域があるのに、連続した領域が十分に割当てられない場合を生ずることがある。例えば、極端な例としては、全ての論理ブロックにPC用のデータが1セクタだけ書かれた場合を挙げることができる。以下では、これらのデータを特定の論理ブロックにまとめる、いわゆるデフラグの処理について説明する。
【0217】
まず、全てのPC用の論理ブロックを調べて、AV用の論理ブロックとして使用可能かを判別する。ここで、AV用として使用可能な論理ブロックとしては、内部に欠陥により交替されたセクタがないことが条件となる。
【0218】
AV用の論理ブロックとしては使えない論理ブロックについては、未使用な論理セクタがあるかを調べる。未使用な論理セクタがない場合は処理を終了する。
【0219】
また、AV用として使用可能な論理ブロックであって、PC用として使用されている論理ブロックについては、先に調べた、AV用の論理ブロックとしては使えないが未使用な論理セクタがある論理ブロックへと、データの内容をセクタ単位で移動する。
【0220】
なお、PC用領域に書かれたデータを、その内部で、連続に並べなおす処理も可能であるが、パーソナルコンピュータ上で実現されているものと同様なものであるので、ここでは省略する。
【0221】
以上のような処理を、全ての論理ブロックについて行う。これによって、AV用として使用可能な論理ブロックを新たに得ることができる場合がある。
【0222】
このように、記録再生装置1は、未使用領域管理テーブル12における、記録するためのデータの特性に応じた属性項目に応じて、不連続な未使用領域をそれぞれ異なった方法でまとめて、連続な未使用領域を確保してもよい。すなわち、記録再生装置1の領域割当て部13が、未使用領域管理テーブル12と領域管理テーブル9とを参照して、ハードディスク4において不連続に記録されているデータの記録位置を移動させることによって、連続な未使用領域を確保してもよい。例えば、未使用領域のあるPC用の論理ブロックが複数ある場合には、AV用の未使用領域を割当てることが可能なときがある。
【0223】
以上のように、本実施形態に係る記録再生装置1は、未使用領域管理テーブル作成部11が未使用領域管理テーブル12を作成し、この未使用領域管理テーブル12を用いて領域割当て部13が記録領域の割当てを行う構成である。
【0224】
したがって、未使用領域管理テーブル12を予め作成してハードディスク4に記録しておく必要がないので、従来のパーソナルコンピュータとハードディスク4を共用することができる。
【0225】
また、以上のように、本発明は、欠陥領域の存在する記録媒体や、パーソナルコンピュータと共用されるために不連続なデータが書き込まれる記録媒体に、実時間データを連続的に記録するための記録再生方法と記録再生装置に関し、また、それら記録再生方法と記録再生装置に適した記録媒体に関するものである。
【0226】
ここで、デジタル放送の録画再生装置(デジタル録画再生装置)では、実時間の処理が必要であり、交替セクタによる物理的に不連続なアクセスによるアクセス速度低下が問題となる。また、ハードディスクでのAV用データの実時間記録再生には、データのバッファリング処理が必要となる。欠陥領域の存在による不連続アクセスのためのバッファ容量増大を避けるため、連続領域を確保する手法が考案されている。しかし、従来は、パーソナルコンピュータと共用して使うための、断片的なデータも記録されうるリムーバブルハードディスクに適した手法が無かった。すなわち、従来は、リムーバブルハードディスクを、デジタル録画再生装置とパーソナルコンピュータとで共用するという課題は認識されていなかった。
【0227】
例えば、従来の特開2000−112673号公報に記載された情報記録装置においては、記憶媒体上の欠陥領域に対しても論理アドレスを設定すると共に欠陥領域で分割して連続した論理アドレスを持つエクステントを設定し、この情報をファイル管理領域に保存する。このエクステントを組み合わせて、欠陥領域および既に存在する別ファイル記録領域をまたがってコンティギュアスデータエリアと呼ばれる映像情報等を連続に記録できる領域を確保していた。
【0228】
ここで、上記公報記載の構成において、エクステントの情報は、図18に示すように記録媒体(Optical Disk 1001)上のAllocation Descriptors 4上に記録していた。この構成においては、エクステントの情報を有する記録媒体と、エクステントの情報を読み取る記録再生装置とが必要となる。このため、この方法においては、例えばエクステントの情報を有していない、従来の記録媒体を用いることができないという問題があった。
【0229】
そこで、本発明においては、上述のように、ハードディスクがファイルシステムに欠陥領域のリストを提供する手段を保持するようにする。ファイルシステムは、欠陥領域のリストを取得し、連続する未使用領域のリストを作成して、領域割当て時に使用する。これによって、例えばパーソナルコンピュータにおいて、従来のファイルシステムの場合でもそのまま使用可能であり、不連続なデータも記録可能であり、それとともに、本発明の記録再生方法、記録再生装置を用いることによって実時間記録にも耐えうるような記録媒体を提供することができる。また、大容量で、高速アクセス可能な記録媒体におけるリアルタイム処理が可能となる。また、本発明の記録再生方法、記録再生装置を用いて、本発明の記録媒体としてのリムーバブルハードディスクを、デジタル録画再生装置とパーソナルコンピュータとで共用できる。
【0230】
なお、記録媒体としてのハードディスク4は、交替された論理アドレスのリスト(欠陥管理ブロック10)をハードディスク4上に記録しており、このリストをファイルシステム6に対して提供するようになっている。このような構成をもつハードディスク4は、従来存在しないものである。
【0231】
すなわち、従来の記録媒体中にも、使用セクタ、未使用セクタの情報が記録されていた。また、従来のパーソナルコンピュータもこれを用いるようになっていた。しかしながら、欠陥セクタに関する情報の扱いが本願とは異なっている。また、ハードディスクの場合、欠陥により交替されたセクタに関しては、交替されていないセクタとは区別する方法はない。
【0232】
より詳細には、ハードディスクをアクセスするのに広く用いられている、ATAやATAPIなどの規格においては、本願でいうところの欠陥管理ブロックをアプリケーションに対して提供するインタフェースがない。
【0233】
また、SCSIにおいては、欠陥のある物理セクタ番号を提供する手段はある。すなわち、欠陥があるので交替された物理セクタに関しては、SCSIでは区別がつく。しかしながら、本願のような、欠陥により交替されたため連続アクセスのできない論理アドレスを提供する手段がない。
【0234】
なお、上述の実施の形態においては、記録媒体としてのハードディスクについて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、その他の光磁気ディスクやDVD−RAM等のリムーバブル記録媒体を用いる構成であってもよい。この場合も、記録媒体は、記録媒体上を読み書きする単位で分割し、かつそれぞれの単位ごとに個別でアクセスするよりも、連続にアクセスする方が高速な記録媒体であるものとする。
【0235】
また、上述の実施の形態においては、記録再生装置1の起動時には、メモリ3から読み出されたプログラムが実行されてファイルシステム6が実現される構成について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えばファイルシステムのためのプログラムが、記録媒体としてのハードディスクに記録されており、記録再生装置1の起動時に、ハードディスクから読み出されたプログラムが実行されて、ファイルシステムが実現してもよい。
【0236】
すなわち、例えば、図17に示すように、記録媒体としてのハードディスク14に、ファイルシステムを実現するためのプログラム16が、データ領域15とともに記録されている構成であってもよい。これは、例えばOSがハードディスク14に記録されている構成に相当する。また、このハードディスク14は、本発明に係る記録再生装置に着脱可能なリムーバブルハードディスクである。
【0237】
ここで、データ領域15には、図1に示すハードディスク4と同様の、データ用領域17、領域管理テーブル18および欠陥管理ブロック19が備えられている。また、プログラム16の領域には、記録再生装置の制御部に読み込まれて、図1に示すファイルシステム6と同様の、未使用領域管理テーブル作成部20、未使用領域管理テーブル21、領域割当て部22として機能するプログラムが記録されている。
【0238】
この構成のハードディスク14を、上述の記録再生装置1にて読み取ると、図1に示すファイルシステム6と同様の、未使用領域管理テーブル作成部20、未使用領域管理テーブル21、領域割当て部22として機能するファイルシステムを得ることができ、上述と同様の機能を得ることができる。このように、本発明に係るファイルシステムは、記録媒体上の自身の管理する領域に、未使用領域管理テーブルを記録しておき、次回の接続時には、それを読み出して利用することも可能である。
【0239】
また、本実施形態では、論理セクタ番号は32bit、論理ブロック番号は16bitで収まる数値を例に説明したが、それに限定されず、違うビット数を使うことができるのは言うまでもない。
【0240】
また、上述の実施の形態においては、記録再生装置がパーソナルコンピュータである例について説明したが、本願はこれに限るものではない。記録再生装置は、例えばPDA(Personal Digital Assistant)であってもよい。また、ファイル管理装置と記録媒体とは例えばLAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワークを介して接続されている構成であってもよい。また、記録再生装置は、パーソナルコンピュータに、デジタル放送を受信可能な受信モジュールを備えた構成であってもよい。
【0241】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる構成についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0242】
上述の具体的な実施形態は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、本発明はそのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0243】
【発明の効果】
本発明に係るファイル管理装置は、以上のように、記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段と、上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段とを有している構成である。
【0244】
それゆえ、記録媒体に記録されている情報から、交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の論理アドレスを得て、この未使用領域を記録領域として設定することができるという効果を奏する。また、記録領域が欠陥セクタを含まない連続した領域となるので、シーク動作が不要となり、安定した実時間処理が可能となるという効果を奏する。また、記録媒体に未使用領域管理テーブルを記録しておく必要がないので、記録媒体に未使用領域管理テーブルを記録しないファイル管理装置と、記録媒体を共用することができるという効果を奏する。
【0245】
本発明に係るファイル管理装置は、以上のように、上記構成において、上記未使用領域管理テーブルは、記録するためのデータの特性に応じた属性項目を含んでおり、上記領域割当て手段が、上記属性項目を参照して、上記データの特性に応じた上記記録領域を設定する構成である。
【0246】
それゆえ、データの記録を行う際に、指定されたデータの属性と未使用領域管理テーブルの属性項目とを一致させるように記録領域を設定でき、データの特性に応じた好ましい記録領域を設定して、記録媒体の記録領域を有効に利用することができるという効果を奏する。
【0247】
本発明に係るファイル管理装置は、以上のように、上記構成において、上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、上記領域割当て手段が、上記属性項目を参照して、記録するためのデータの特性に応じた上記記録領域を設定する構成である。
【0248】
それゆえ、未使用領域管理テーブル作成手段が、連続した未使用領域として記録領域を確保しているか否かに応じて、連続アクセスが可能であるか否かを判別して、未使用領域管理テーブルを作成するので、これに応じて設定された記録領域に対して連続アクセスを実現できるという効果を奏する。
【0249】
本発明に係るファイル管理装置は、以上のように、上記構成において、上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、上記領域割当て手段が、実時間処理の必要なデータについて、上記属性項目を参照して実時間処理における連続アクセスが可能な領域を上記記録領域に設定する構成である。
【0250】
それゆえ、実時間処理の必要なデータに、実時間処理における連続アクセスが可能な領域を記録領域として設定するので、記録媒体に対する連続アクセスを確実に実現できるという効果を奏する。
【0251】
本発明に係るファイル管理装置は、以上のように、上記構成において、上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、上記領域割当て手段が、実時間処理の不要なデータについて、上記属性項目を参照して実時間処理における連続アクセスが可能でない領域を優先して上記記録領域に設定する構成である。
【0252】
それゆえ、実時間処理の不要なデータのために、連続アクセスが可能である領域を無駄に使用することがないという効果を奏する。
【0253】
本発明に係る記録再生装置は、以上のように、上述のいずれかのファイル管理装置と、上記記録媒体にデータの記録を行い、または上記記録媒体からデータの再生を行う記録再生手段とを備え、上記記録再生手段が、上記ファイル管理装置の上記領域割当て手段によって設定された上記記録領域に、データの記録を行う構成である。
【0254】
それゆえ、記録再生装置のファイル管理装置が、データの特性に応じて好ましい記録領域を指定できるので、記録再生装置を用いて好ましいデータ記録を行うことができるという効果を奏する。また、未使用領域管理テーブル作成手段が未使用領域管理テーブルを作成するので、未使用領域管理テーブルを保持していない記録媒体であっても、記録を行うことができるという効果を奏する。
【0255】
本発明に係る記録再生装置は、以上のように、上記構成において、上記記録媒体が、記録再生装置本体に着脱可能なリムーバブル記録媒体である構成である。
【0256】
それゆえ、着脱可能なリムーバブル記録媒体を用いて、他の装置との記録媒体の共用を容易にできるという効果を奏する。
【0257】
本発明に係る記録再生装置は、以上のように、上記構成において、上記記録媒体の初期化に応じて、または上記記録媒体への記録開始に応じて、上記未使用領域管理テーブル作成手段が上記未使用領域管理テーブルを作成し、上記領域割当て手段が上記記録領域を設定する構成である。
【0258】
それゆえ、記録媒体の初期化、または記録媒体への記録開始に応じて、記録の前に適切な記録領域を確保するので、この記録領域に記録を行って、確実に好ましい記録動作を行うことができるという効果を奏する。
【0259】
本発明に係る記録再生装置は、以上のように、上記構成において、上記リムーバブル記録媒体が接続されたときに、上記未使用領域管理テーブル作成手段が上記未使用領域管理テーブルを作成する構成である。
【0260】
それゆえ、リムーバブル記録媒体の記録内容が、例えば他の記録再生装置によって更新されている場合であっても、未使用領域管理テーブルを作成して、この更新を反映することができるという効果を奏する。
【0261】
本発明に係る記録再生装置は、以上のように、上記構成において、上記領域割当て手段が、上記未使用領域管理テーブルと上記領域管理テーブルとを参照して、上記記録媒体において不連続に記録されているデータの記録位置を移動させることによって、連続な未使用領域を確保する構成である。
【0262】
それゆえ、不連続な未使用領域をまとめて、連続な未使用領域を確保するので、記録媒体を無駄無く使用できるという効果を奏する。
【0263】
本発明に係る記録再生装置は、以上のように、上記構成において、上記ファイルシステムの上記未使用領域管理テーブル作成手段が、上記未使用領域管理テーブルを上記記録媒体に記録する構成である。
【0264】
それゆえ、記録媒体に記録を行う際には、記録媒体に記録された未使用領域管理テーブルを参照して、変更があった箇所のみ更新すればよいので、更新の際の演算量を低減して、記録領域の割当てをより高速にできるという効果を奏する。
【0265】
本発明に係る記録媒体は、以上のように、記録媒体本体において交替されたセクタの論理アドレスを、ファイル管理装置から読み取り可能に保持している構成である。
【0266】
それゆえ、交替処理を行った欠陥領域のリストをファイル管理装置に提供するので、好ましい記録、再生を行うことができるという効果を奏する。
【0267】
本発明に係る記録媒体は、以上のように、上記構成において、上記のファイル管理装置を、上記記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段、および上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段として機能させるためのプログラムが記録されている構成である。
【0268】
それゆえ、記録されているプログラムをコンピュータに実行させて上述のファイル管理装置を実現して、上述のような好ましいデータの記録を行うことができるという効果を奏する。
【0269】
本発明に係る記録媒体は、以上のように、上記構成において、上記記録媒体が、データの記録または再生を上記記録媒体に対して行う記録再生装置に着脱可能なリムーバブル記録媒体である構成である。
【0270】
それゆえ、リムーバブルな記録媒体に、OSとして機能するプログラムが記録されているので、この記録媒体を用いて、上述のような好ましいデータの記録を行うことができるという効果を奏する。
【0271】
本発明に係る記録再生方法は、以上のように、記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成するテーブル作成工程と、上記テーブル作成工程において作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て工程とを含んでいる構成である。
【0272】
それゆえ、作成した未使用領域管理テーブルを用いて、連続アクセス可能な記録領域を割当てて、その記録領域に連続アクセスできるという効果を奏する。
【0273】
本発明に係るプログラムは、以上のように、複数のセクタに分割された記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段と、上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段とを有するファイル管理装置として、コンピュータを機能させる構成である。
【0274】
それゆえ、このプログラムをコンピュータにおいて実行させて、上述の本発明に係るファイル管理装置を実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録再生装置の一例を示す概略のブロック図である。
【図2】上記記録再生装置が記録または再生を行う記録媒体に記録されている領域管理テーブルの一例を示す説明図である。
【図3】上記記録媒体に記録されている欠陥管理ブロックの一例を示す説明図である。
【図4】上記記録再生装置における論理ブロックの構成の一例を示す説明図である。
【図5】上記記録再生装置に記録されている未使用領域管理テーブルの一例を示す説明図である。
【図6】上記記録再生装置における記録動作を示す概略のフローチャートである。
【図7】上記記録再生装置における、上記未使用領域管理テーブルの作成動作を示す概略のフローチャートである。
【図8】(a)は上記未使用領域管理テーブルの他の一例を示す説明図であり、(b)は(a)に示す未使用領域管理テーブルの更新後の状態を示す説明図である。
【図9】上記記録再生装置における、上記未使用領域管理テーブルの簡略化した更新動作を示す概略のフローチャートである。
【図10】上記記録再生装置における、AV用領域の割当て動作を示す概略のフローチャートである。
【図11】(a)は上記領域管理テーブルの他の一例を示す説明図であり、(b)は(a)に示す領域管理テーブルの更新後の状態を示す説明図である。
【図12】(a)は上記未使用領域管理テーブルのさらに他の一例を示す説明図であり、(b)は(a)に示す未使用領域管理テーブルの更新後の状態を示す説明図である。
【図13】上記記録再生装置における、PC用領域の割当て動作を示す概略のフローチャートである。
【図14】上記記録再生装置に上記記録媒体を接続した際の動作を示すフローチャートである。
【図15】上記記録再生装置における、データ削除動作の一例を示すフローチャートである。
【図16】上記記録再生装置における、データ削除動作の他の一例を示すフローチャートである。
【図17】上記記録再生装置によって記録、再生される記録媒体の他の一例を示すブロック図である。
【図18】従来の記録再生装置によって記録、再生される記録媒体の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 記録再生装置
4、14 ハードディスク(記録媒体、リムーバブル記録媒体)
5 記録再生部(記録再生手段)
6 ファイルシステム(ファイル管理装置)
9、18 領域管理テーブル
10、19 欠陥管理ブロック
11、20 未使用領域管理テーブル作成部(未使用領域管理テーブル作成手段)
12、21 未使用領域管理テーブル
13、22 領域割当て部(領域割当て手段)

Claims (16)

  1. 複数のセクタに分割された記録媒体に、上記セクタの論理アドレスを指定してアクセスするファイル管理装置において、
    上記記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段と、
    上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段とを有していることを特徴とするファイル管理装置。
  2. 上記未使用領域管理テーブルは、記録するためのデータの特性に応じた属性項目を含んでおり、
    上記領域割当て手段が、上記属性項目を参照して、上記データの特性に応じた上記記録領域を設定することを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
  3. 上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、
    上記領域割当て手段が、上記属性項目を参照して、記録するためのデータの特性に応じた上記記録領域を設定することを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
  4. 上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、
    上記領域割当て手段が、実時間処理の必要なデータについて、上記属性項目を参照して実時間処理における連続アクセスが可能な領域を上記記録領域に設定することを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
  5. 上記未使用領域管理テーブルは、実時間処理における連続アクセスが可能な領域であるか否かを示す属性項目を含んでおり、
    上記領域割当て手段が、実時間処理の不要なデータについて、上記属性項目を参照して実時間処理における連続アクセスが可能でない領域を優先して上記記録領域に設定することを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のファイル管理装置と、
    上記記録媒体にデータの記録を行い、または上記記録媒体からデータの再生を行う記録再生手段とを備え、
    上記記録再生手段が、上記ファイル管理装置の上記領域割当て手段によって設定された上記記録領域に、データの記録を行うことを特徴とする記録再生装置。
  7. 上記記録媒体が、記録再生装置本体に着脱可能なリムーバブル記録媒体であることを特徴とする請求項6に記載の記録再生装置。
  8. 上記記録媒体の初期化に応じて、または上記記録媒体への記録開始に応じて、上記未使用領域管理テーブル作成手段が上記未使用領域管理テーブルを作成し、上記領域割当て手段が上記記録領域を設定することを特徴とする請求項6または7に記載の記録再生装置。
  9. 上記リムーバブル記録媒体が接続されたときに、上記未使用領域管理テーブル作成手段が上記未使用領域管理テーブルを作成することを特徴とする請求項7に記載の記録再生装置。
  10. 上記領域割当て手段が、上記未使用領域管理テーブルと上記領域管理テーブルとを参照して、上記記録媒体において不連続に記録されているデータの記録位置を移動させることによって、連続な未使用領域を確保することを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に記載の記録再生装置。
  11. 上記ファイルシステムの上記未使用領域管理テーブル作成手段が、上記未使用領域管理テーブルを上記記録媒体に記録することを特徴とする請求項6ないし10のいずれか1項に記載の記録再生装置。
  12. 記録位置を示す論理アドレスが指定されてファイル管理装置からアクセスされる記録媒体において、
    記録媒体本体において交替されたセクタの論理アドレスを、上記ファイル管理装置から読み取り可能に保持していることを特徴とする記録媒体。
  13. 上記のファイル管理装置を、上記記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段、
    および上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段として機能させるためのプログラムが記録されていることを特徴とする請求項12に記載の記録媒体。
  14. 上記記録媒体が、データの記録または再生を上記記録媒体に対して行う記録再生装置に着脱可能なリムーバブル記録媒体であることを特徴とする請求項12または13に記載の記録媒体。
  15. 複数のセクタに分割された記録媒体の記録領域にデータを記録する記録工程を含む記録再生方法において、
    上記記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成するテーブル作成工程と、
    上記テーブル作成工程において作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て工程とを含んでいることを特徴とする記録再生方法。
  16. 複数のセクタに分割された記録媒体に記録されている、上記記録媒体における使用セクタ及び未使用セクタの論理アドレスと上記記録媒体において交替されたセクタの論理アドレスとを用いて、上記交替されたセクタを含まない連続した未使用セクタからなる未使用領域の管理のための未使用領域管理テーブルを作成する未使用領域管理テーブル作成手段と、
    上記未使用領域管理テーブル作成手段によって作成された上記未使用領域管理テーブルを用いて、データの記録のための記録領域を設定する領域割当て手段とを有するファイル管理装置として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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