【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマ光導波路及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光導波路の材料としては石英が多用されていた。石英系の光導波路は、耐熱性、低偏波面依存性、低損失、低温度依存性という優れた性質を有するが、高温プロセスやRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)プロセスを含みコスト高になっていた。また、電気光素子の実装等の観点から加工容易性も求められているが石英の加工は容易ではない。
【0003】
そこで、低コスト、加工容易性の観点からポリマ光導波路が研究されている。ポリマ光導波路は、RIE法、直接露光法、スタンパ法(例えば、特許文献1参照。)、フォトブリーチング法(特許文献2、3参照。)等が検討されている。
【0004】
まず、RIE法では薄膜作製後、レジストをUV(紫外線)露光し、現像して導波路パターンを形成し、反応性イオンエッチングによりレジストで覆われていない部分を除去する。その後、不要になったレジストを除去するというプロセスがある。このRIE法は、反応性イオンエッチングの際の真空プロセスやレジストプロセスを有することから、一般に高コストになってしまう。
【0005】
また、反応性イオンエッチングにより、コア側面に微小な縦傷(厚さ方向の傷)が形成されることにより、光導波路作製後の散乱損失が大きくなってしまう。
【0006】
これに対して、直接露光法は、レジストで覆うプロセスが無く、直接UV露光した後、現像により未露光部を除去することでパターンを作製することができるため、RIE法よりもプロセスが簡単になり、低コスト化が図れる。
【0007】
さらに、スタンパ法ではクラッドに溝を形成した後、その溝に樹脂を流し込んでコアを形成するので、大幅な低コスト化が図れる。しかしながら、スタンパ法では、ボイドの発生や上部クラッド作製時におけるバリ等により十分な導波効率が得られていない。
【0008】
その一方、フォトブリーチング法は、光を照射して屈折率差を設けるだけで光導波路を作製することができるので、フォトレジスト塗布プロセス、反応性イオンエッチングプロセス、現像プロセスをなくすことができるので、低コストで量産性に優れた製造方法であり、RIE法やスタンパ法で見られるような側面形状の揺らぎによる散乱損失も抑えることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−327844号公報
【特許文献2】
特開2000−275456号公報
【特許文献3】
特開2001−356227号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、石英系の光導波路に比べてポリマ光導波路は、ポリマの性質上、耐熱性に劣り、ハンダリフローに耐えられず、偏波面依存性が大きいという問題があった。また、フォトブリーチング法による光導波路は、光導波路作製後UVが照射されることで比屈折率差が変化してしまうため、光導波路上にUV吸収層を形成する等して光導波路をUVから守らなければならないという問題があった。
【0011】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、低コストで量産化が図れ、耐熱性、偏波面依存性、耐UV性を有するポリマ光導波路及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、下部クラッドと、下部クラッド上に形成され下部クラッドより屈折率が高く光信号が伝搬するコアと、下部クラッド上のコアの側面に形成されコアより屈折率が低い側面クラッドと、コア及び側面クラッド上に形成されコアより屈折率が低い上部クラッドとを備えたポリマ光導波路において、コア及び側面クラッドは光硬化性ポリマの一部に紫外線または電子線のビームが照射されて屈折率が変化し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結したものである。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成に加え、光硬化性ポリマは、化1式で表される加水分解性シラン化合物及び加水分解性シラン化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を有する第1の成分と、光酸発生剤を含有する組成物を有する第2の成分とで形成されるのが好ましい。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、側面クラッドは、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率が低下したものであってもよい。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、コアは、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率が上昇したものであってもよい。
【0016】
請求項5の発明は、下部クラッド上に、紫外線または電子線のビームの照射量により屈折率が変化し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマを塗布し、光硬化性ポリマの一部にビームを照射して、下部クラッドより屈折率が高く光信号が伝搬するコア及びコアより屈折率が低い側面クラッドを形成し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりコア及び側面クラッドの反応を終結させ、コア及び側面クラッドの上にコアより屈折率が低い上部クラッドを形成するポリマ光導波路の製造方法である。
【0017】
請求項6の発明は、請求項5に記載の構成に加え、光硬化性ポリマを、化1式で表される加水分解性シラン化合物、加水分解性シラン化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物及び光酸発生剤を含有する組成物で形成するのが好ましい。
【0018】
請求項7の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率を低下させて側面クラッドを形成してもよい。
【0019】
請求項8の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率を上昇させてコアを形成してもよい。
【0020】
本発明によれば、耐熱性、偏波面依存性に優れた化1式で表される加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を用いてUVまたは電子線のビームの照射量により屈折率差を設けてコア及び側面クラッドを有するポリマ光導波路を作製することにより、耐熱性、低コスト性、量産性、偏波面依存性の課題が解決される。また、光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりポリマ光導波路の材料の反応を終結させるので、UV吸収層を設ける必要がなく、低コスト化が図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1(a)〜図1(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【0023】
まず、基板(例えばSi基板)1を準備する(図1(a))。
【0024】
基板1上に下部クラッド2を形成する(図1(b))。
【0025】
下部クラッド2上に、紫外線または電子線のビーム3(図1(d)参照。)の照射量により屈折率が増加し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマ4を塗布する(図1(c))。
【0026】
光硬化性ポリマ4に、光信号が伝搬するコア5となる領域のみビーム透過性を有するフォトマスク6を介してビーム3を照射して、コア5と、コア5より屈折率が低い側面クラッド7とを形成する。光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりコア5及び側面クラッド7の反応を終結させる(図1(d))。
【0027】
コア5及び側面クラッド7の上にコア5より屈折率が低い上部クラッド8を形成することにより、UV吸収層を必要としないポリマ光導波路9が得られる(図1(e))。
【0028】
また、ポリマ光導波路の製造には図2(a)〜図2(e)に示した製造方法を用いてもよい。
【0029】
図2(a)〜図2(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図である。尚、図1(a)〜図1(e)に示した部材と同様の部材には共通の符号を用いた。
【0030】
まず、基板1を準備する(図2(a))。
【0031】
基板1上に下部クラッド2を形成する(図2(b))。
【0032】
下部クラッド2上に、紫外線または電子線のビーム3の照射量により屈折率が減少し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマ10を塗布する(図2(c))。
【0033】
光硬化性ポリマ10に、側面クラッド11となる領域のみビーム透過性を有するフォトマスク12を介してビーム3を照射して、側面クラッド11と、側面クラッド11より屈折率が高いコア13とを形成する。光照射及び加熱もしくはいずれか一方により側面クラッド11及びコア13の反応を終結させる(図2(d))。
【0034】
側面クラッド11及びコア13の上にコア13より屈折率が低い上部クラッド8を形成することにより、UV吸収層を必要としないポリマ光導波路14が得られる(図2(e))。
【0035】
このようなポリマ光導波路9、14を形成する材料として、化1式で表される加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物(第1の成分A)と、光酸発生剤を含有する組成物(第2の成分B)とが用いられる。ポリマ光導波路の成分を示す化1式において、有機基R1は、非加水分解性である1価の有機基の中から選択することができる。このような非加水分解性の有機基として、非重合性の有機基及び重合性の有機基もしくはいずれか一方の有機基を選択することができる。
【0036】
尚、有機基R1における非加水分解性とは、加水分解性基Xが加水分解される条件において、そのまま安定に存在する性質を意味する。
【0037】
ここで、非重合性の有機基R1としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。これらの有機基R1は、直鎖状、分岐状、環状あるいはこれらの組合せであってもよい。
【0038】
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基及び重水素化アルキル基若しくはハロゲン化アルキル基が挙げられる。これらのアルキル基のうち、より好ましくはメチル基である。
【0039】
具体的なアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基及び重水素化アリール基もしくはハロゲン化アリール基が挙げられる。
【0040】
これらの有機基R1のうち、より好ましくはフェニル基である。さらに、非重合性の有機基R1における具体的なアラルキル基としては、ベンジル基及びフェニルエチル基が挙げられる。これらの有機基R1のうちより好ましくはベンジル基である。
【0041】
次に、ラジカル重合性の官能基を有する有機基R1の具体例について説明する。
【0042】
このような有機基R1としては、不飽和炭化水素基を有する有機基、(メタ)アクリロキシ基を有する有機基、スチリル基を有する有機基、ビニルオキシ基を有する有機基等が挙げられる。
【0043】
具体的な不飽和炭化水素基としては(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基等が挙げられる。
【0044】
(メタ)アクリロキシ基を有する有機基の例を示すと、(メタ)アクリロキシメチル基や(メタ)アクリロキシプロピル基等が挙げられる。
【0045】
スチリル基を有する有機基の例を示すと、スチリル基、スチリルエチル基、スチリルプロピル基等が挙げられる。
【0046】
ビニルオキシ基を有する有機基の例を示すと、ビニロキシエチル基、ビニロキシプロピル基、ビニロキシブチル基、ビニロキシオクチル基、ビニロキシシクロヘキシル基、ビニロキシフェニル基等を挙げることができる。
【0047】
カチオン重合性の官能基を有する有機基R1としては、環状エーテル構造を有する有機基、ビニルオキシ基を有する有機基等が挙げられる。このような環状エーテル基としては、直鎖状構造や環状構造を有する3〜6員環の環状エーテル構造、より具体的にはグリシジル基、オキセタニル基、テトラヒドロフラン構造を含む有機基及びピラン構造を含む有機基を挙げることができる。
【0048】
環状エーテル構造を有する有機基の具体例を示すと、グリシジルプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、メチルオキセタニルメトキシプロピル基、エチルオキセタニルメトキシプロピル基等を挙げることができる。
【0049】
次に、化1式における加水分解性基Xについて説明する。
【0050】
Xで表される加水分解性基は、通常、無触媒、過剰の水の共存下、室温(25℃)〜100℃の温度範囲内で加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基もしくはシロキサン縮合物を形成することができる有機基を指す。
【0051】
化1式の添え字pは0〜3の整数であるが、より好ましくは0〜2の整数であり、特に好ましくは1である。
【0052】
加水分解性基Xの内容としては、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン原子及びアミノ基等が挙げられる。
【0053】
ここで、好ましい炭素数1〜12のアルコキシ基の具体例を挙げると、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシベンジロキシ基、メトキシエトキシ基、アセトキシエトキシ基、2−(メタ)アクリロキシエトキシ基、3−(メタ)アクリロキシプロポキシ基、4−(メタ)アクリロキシブトキシ基あるいはグリシジロキシ基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エトキシ基等のエポキシ基含有アルコキシ基、メチルオキセタニルメトキシ基、エチルオキセタニルメトキシ基等のオキセタニル基含有アルコキシ基基、オキサシクロヘキシロキシ基等の6員環エーテル基を有するアルコキシ基等を挙げることができる。
【0054】
好ましいハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を挙げることができる。但し、このように加水分解性基としてハロゲン原子を含む加水分解性シラン化合物を用いる場合、光硬化性樹脂組成物の保存安定性を低下させないように注意を払う必要がある。すなわち、加水分解により生成するハロゲン化水素の量にもよるが、このようなハロゲン化水素を、中和、蒸留等の操作により除去して、光硬化性樹脂組成物の保存安定性に影響を及ぼさないようにすることが好ましい。
【0055】
好ましいアミノ酸としては、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基等を挙げることができる。
【0056】
第1の成分Aの加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物の加水分解性シラン化合物(単に、シラン化合物と言う場合がある。)の具体例を説明する。
【0057】
まず、化1式の中のpが「0」であって、非重合性の有機基R1を有しないシラン化合物としては、テトラクロロシラン、テトラアミノシラン、テトラアセトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラベンジロキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン等の4個の加水分解性基で置換されたシラン化合物が挙げられる。
【0058】
化1式中のpが「1」であるシラン化合物としては、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルエトキシシラン、メチルブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、重水素化メチルトリメトキシシラン、ノナフルオロブチルエチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0059】
化1式中のpが「2」であるシラン化合物としては、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジアミノシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0060】
化1式中のpが「3」であるシラン化合物としては、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリブチルシラン、トリメチルメトキシシラン、トリブチルエトキシシラン等が挙げられる。
【0061】
重合性の有機基R1を有するシラン化合物としては、Xにおける非加水分解性の有機基に重合性の有機基R1を含むシラン化合物、Xにおける加水分解性の有機基に重合性の有機基R1を有するシラン化合物のいずれかを用いることができる。
【0062】
第1の成分Aとしては、上述した加水分解性シラン化合物以外にも、シラン化合物を加水分解して得られる縮合物を用いることができる。本発明のポリマ光導波路を作製する場合、成膜性の点でシラン化合物の縮合物を使用することが好ましい。
【0063】
第2の成分Bである光酸発生剤は、加水分解性シラン化合物やその縮合物を光硬化することができる酸性活性物質を放出できる化合物であり、光酸発生剤によりUV照射で屈折率を効率よく変化させることができる。光酸発生剤としては化2式で表される構造を有するオニウム塩(第1群の化合物)や化3式で表される構造を有するスルフォン酸誘導体(第2群の化合物)を挙げることができる。
【0064】
【化2】
[R2 aR3 bR4 cR5 dW]+m[MZm+n]−m
[化2式中、カチオンはオニウムイオンであり、WはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Clまたは−N2であり、R2、R3、R4及びR5は同一または異なる有機基であり、a、b、c及びdはそれぞれ0〜3の整数であって、(a+b+c+d)はWの価数に等しい。また、Mはハロゲン化物錯体[MXm+n]の中心原子を構成する金属またはメタロイドであり、例えばB、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Coである。Zは、例えばF、Cl、Br等のハロゲン原子またはアリール基であり、mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、nはMの原子価である。]
【0065】
【化3】
Qs−〔S(=O)2−R6〕t
[化3式中、Qは1価若しくは2価の有機基、R6は炭素数1〜12の1価の有機基、添え字sは0または1、添え字tは1または2である。]
まず、第1群の化合物であるオニウム塩は、光を受けることにより酸性活性物質を放出することができる化合物である。
【0066】
ここで、化2式におけるアニオン[MZm+n]の具体例としては、テトラフルオロボレート(BF4)、ヘキサフルオロホスフェート(PF6)、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF6)、ヘキサフルオロアルセネート(AsF6)、ヘキサクロルアンチモネート(SbCl6)、テトラフェニルボレート、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロメチルフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0067】
化2式におけるアニオン[MZm+n]の代わりに、一般式[MZnOH−]で表されるアニオンを用いることも好ましい。
【0068】
過塩素酸イオン(ClO4)、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン(CF3SO3)、フルオロスルフォン酸イオン(FSO3)、トルエンスルフォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオン、トリニトロトルエンスルフォン酸アニオン等の他のアニオンを有するオニウム塩を用いることもできる。
【0069】
上述した第1群の化合物のうち、より有効なオニウム塩は芳香族オニウム塩であり、特に好ましくは化4式で表されるジアリールヨードニウム塩あるいはトリアリールヨードニウム塩である。
【0070】
【化4】
[R7−Ar1−I+−Ar2−R8][Y−]
[化4式中、R7及びR8は、それぞれ1価の有機基であり、同一でも異なっていてもよく、R7及びR8の少なくとも一方は炭素数が4以上のアルキル基を有しており、Ar1及びAr2はそれぞれ芳香族であり、Y−は1価の陰イオンであり、周期律表第3族、第5族のフッ化物陰イオンもしくはClO4 −、CF3−SO3 −から選択される陰イオンである。]
このようなジアリールヨードニウム塩としては、具体的には(4−n−デシロキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムトリフルオロスルホネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムフルオロスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメチルスルフォネート等の1種または2種以上の組合せを挙げることができる。
【0071】
次に、第2群の化合物について説明する。
【0072】
化3式で表されるスルフォン酸誘導体の例を示すと、ジスルホン類、ジスルホニルジアゾメタン類、ジスルホニルメタン類、スルホニルベンゾイルメタン類、イミドスルホネート類、ベンゾインスルホネート類、1−オキシ−2−ヒドロキシ−3−プロピルアルコールのスルホネート類、ピロガロールトリスルホネート類、ベンジルスルホネート類を挙げることができる。
【0073】
化3式の中でより好ましくはイミドスルホネート類であり、さらに好ましくはイミドスルホネートのうち、トリフルオロメチルスルホネート誘導体である。
【0074】
このようなスルホネート類の具体例を挙げると、ジフェニルジスルホン、ジトシルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(クロルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシリルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)メタン、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドメチルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトシルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドカンファースルホネート、コハク酸イミドフェニルスルホネート、コハク酸イミドトシルスルホネート、コハク酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、コハク酸イミドカンファースルフォネート、フタル酸イミドトリフルオロスルホネート、シス−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、ベンゾイントシラート、1,2−ジフェニル−2−ヒドロキシプロピルトシラート、1,2−ジ(4−メチルメルカプトフェニル)−2−ヒドロキシプロピルトシラート、ピロガロールメチルスルホネート、ピロガロールエチルスルホネート、2,6−ジニトロフェニルメチルトシラート、オルト−ニトロフェニルメチルトシラート、パラ−ニトロフェニルトシラートを挙げることができる。
【0075】
第1の成分A及び第2の成分B以外にも本発明の目的や効果を損なわない範囲において、加水分解性金属化合物、エチレン性不飽和化合物や環状エーテル化合物等の反応性希釈剤、エステル、エーテル、カーボネート構造等を有するオリゴマーやポリマー、無機充填剤、ラジカル発生剤(光重合開始剤)、光増感剤、重合禁止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を含有させることもできる。
【0076】
このような第1の成分Aや第2の成分Bを含有する組成物を用いて、光導波路層を形成する方法としては、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ローラーコート法等が挙げられる。この場合、前述した組成物を有機溶剤で希釈して用いることが好ましい。
【0077】
有機溶剤としては、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒、アルコール系有機溶媒からなる群から少なくとも一つ選択することができるが、通常、大気圧下での沸点が50℃〜200℃の範囲内の値を有する有機化合物であり、各成分を均一に溶解させる有機化合物であることが好ましい。
【0078】
上記材料は、UVあるいは電子線を照射すると照射量により屈折率が変化することからフォトブリーチング法を利用することができる。
【0079】
ここで、上記材料が照射量により屈折率が変化する理由は次のように考えられる。UVあるいは電子線を照射すると、シロキサン骨格が形成されていき密度が増加するため屈折率が増加する。シロキサン骨格がある程度形成されると、シロキサン系ポリマ膜中に残留した水やアルコール等の重合の際における副生成物あるいは重合促進剤等が加熱処理により膜外へ排出されやすくなる。シロキサン骨格は強固に形成されていればほとんど収縮が起こらずに排出されるので、密度が低くなり屈折率が減少する。
【0080】
このように上記材料はUVあるいは電子線の照射により屈折率が変化するため、UVのあるいは電子線の照射量の違いにより屈折率をつけられるので、光導波路を容易に作製できる特徴を有する。具体的には光照射量により屈折率が減少する範囲では下部クラッド作製後、本光硬化性ポリマを塗布し、その光硬化性ポリマの一部にUVもしくは電子線を照射して屈折率を所定の値まで減少させ、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により光導波路全体を硬化させることでコアと側面クラッドとに屈折率差を設け、最後にコア及び側面クラッドを上部クラッドで覆うことでポリマ光導波路が得られる。
【0081】
また、光照射により屈折率が増加する範囲では下部クラッド作製後、本光硬化性ポリマを塗布し、その光硬化性ポリマのコアとなる領域にUVもしくは電子線を照射して屈折率を所定の値まで増加させ、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により光導波路全体を硬化させることでコアと側面クラッドとに屈折率差を設け、最後にコア及び側面クラッドを上部クラッドで覆ってもポリマ光導波路が得られる。
【0082】
【実施例】
次に本発明のポリマ光導波路の実施例について具体的な数値を挙げて説明するが、本発明は限定されるものではない。
【0083】
(実施例1)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物の有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥した後、250℃で熱硬化して厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は、波長632.8nmにおいて、TE(Transverse Electric)、TM(Transverse Magnetic)ともに1.460であった。
【0084】
次いで、同下部クラッド膜上に同組成物を再度スピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを形成したフォトマスクを通してUVを50mJ/cm2のエネルギー密度で照射し、コアとなる領域の屈折率を増加させた後、250℃で膜全体を熱硬化させた(このときコアとなる領域以外の領域は側面クラッドとなる。)。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいて、TE、TMともに1.465である。
【0085】
次いで、同組成物でコア及び側面クラッドを形成した膜上にスピンコータで上部クラッドとなる膜を塗布し、250℃で熱硬化した。
【0086】
このようにして得られたポリマ光導波路に波長1300nmの光を一端から入射して他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0087】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路が得られた。
【0088】
(実施例2)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物との有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥させて厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.479であった。
【0089】
次いで、同下部クラッド膜上にコア用に屈折率を増加させた光硬化性加水分解性シラン化合物の組成物をスピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを残したフォトマスクを用いて、UVを1000mJ/cm2のエネルギー密度で照射し、側面クラッドとなる領域の屈折率を減少させることによりコアを作製した後、250℃で全体を熱硬化した。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.485である。
【0090】
次いで、同組成物を、コア及び側面クラッドが形成された膜上にスピンコータで上部クラッド膜を塗布して250℃で熱硬化させた。
【0091】
このようにして得られたポリマ光導波路の一端に波長1300nmの光を入射し、他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ、導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0092】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路を作製することができた。
【0093】
(実施例3)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物の有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥させた後、UVを200mJ/cm2のエネルギー密度で照射した後、200℃で熱硬化させ、厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は波長632.8nmにおいてにおいてTE、TMともに1.476であった。
【0094】
次いで、同下部クラッド膜上にコア用に屈折率を増加させた光硬化性加水分解性シラン化合物の組成物をスピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを残したフォトマスクを用いてUVを2500mJ/cm2のエネルギー密度で照射し側面クラッドとなる領域の屈折率を減少させることによりコアを形成した後、250℃で全体を熱硬化させた。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.482である。
【0095】
次いで、同組成物を、コア及び側面クラッドが形成された膜上にスピンコータで上部クラッド膜を塗布して250℃で熱硬化させた。
【0096】
このようにして得られたポリマ光導波路の一端に波長1300nmの光を入射し、他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0097】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路を作製することができた。
【0098】
尚、クラッド材として用いられる材料は、前記加水分解性シラン化合物に限定されるものではなく、アクリル、エポキシ等種々の材料を用いることができる。基板として用いる素材はシリコンに限らず、石英、ポリイミド等種々の材料を用いることができる。また、フォトマスクを用いずに電子線、UVを直接膜に露光して導波路パターンを描画してコアを作製してもよい。
【0099】
以上において、加水分解性シラン化合物やその縮合物と光酸発生剤を含有する組成物とを用い、かつ現像工程が不要なフォトブリーチング法を用いることにより、耐熱性、偏波面依存性に優れたポリマ光導波路を低コストで作製することができる。
【0100】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、低コストで量産化が図れ、耐熱性、偏波面依存性、耐UV性を有するポリマ光導波路及びその製造方法の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 下部クラッド
3 ビーム
4、10 光硬化性ポリマ
5、13 コア
6、12 フォトマスク
7、11 側面クラッド
8 上部クラッド
9、14 ポリマ光導波路[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polymer optical waveguide and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Quartz has been widely used as a material for the optical waveguide. The quartz-based optical waveguide has excellent properties such as heat resistance, low polarization plane dependency, low loss, and low temperature dependency. However, it includes a high temperature process and an RIE (Reactive Ion Etching: reactive ion etching) process, and is expensive. Had become. Further, easiness of processing is required from the viewpoint of mounting of the electro-optical element, but processing of quartz is not easy.
[0003]
Therefore, polymer optical waveguides have been studied from the viewpoint of low cost and ease of processing. For the polymer optical waveguide, an RIE method, a direct exposure method, a stamper method (for example, see Patent Document 1), a photobleaching method (see Patent Documents 2 and 3), and the like have been studied.
[0004]
First, in the RIE method, after forming a thin film, the resist is exposed to UV (ultraviolet rays) and developed to form a waveguide pattern, and portions not covered with the resist are removed by reactive ion etching. Thereafter, there is a process of removing the unnecessary resist. Since the RIE method has a vacuum process and a resist process at the time of reactive ion etching, the cost is generally high.
[0005]
Further, a minute vertical flaw (a flaw in the thickness direction) is formed on the side surface of the core by the reactive ion etching, so that the scattering loss after manufacturing the optical waveguide increases.
[0006]
On the other hand, the direct exposure method does not have a process of covering with a resist, and it is possible to form a pattern by directly exposing to UV and then removing an unexposed portion by development, so that the process is simpler than the RIE method. Cost can be reduced.
[0007]
Further, in the stamper method, after a groove is formed in the clad, a resin is poured into the groove to form a core, so that the cost can be significantly reduced. However, in the stamper method, sufficient waveguide efficiency has not been obtained due to generation of voids and burrs at the time of manufacturing the upper clad.
[0008]
On the other hand, in the photobleaching method, an optical waveguide can be manufactured only by irradiating light and providing a refractive index difference, so that a photoresist coating process, a reactive ion etching process, and a developing process can be eliminated. It is a low-cost and excellent mass-productivity manufacturing method, and it is possible to suppress scattering loss due to fluctuations in the side shape as seen by the RIE method or the stamper method.
[0009]
[Patent Document 1]
JP-A-8-327844
[Patent Document 2]
JP 2000-275456 A
[Patent Document 3]
JP 2001-356227 A
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, polymer optical waveguides have a problem in that they are inferior in heat resistance due to the nature of the polymer, cannot withstand solder reflow, and have a large polarization plane dependency, as compared with quartz-based optical waveguides. In addition, the optical waveguide formed by the photobleaching method changes the relative refractive index difference due to irradiation with UV after the optical waveguide is manufactured. Therefore, the optical waveguide is formed by forming a UV absorbing layer on the optical waveguide. There was a problem that must be protected from.
[0011]
Therefore, an object of the present invention is to provide a polymer optical waveguide which solves the above problems, can be mass-produced at low cost, has heat resistance, polarization plane dependency, and UV resistance, and a method for manufacturing the same.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 includes a lower clad, a core formed on the lower clad and having a higher refractive index than the lower clad to propagate an optical signal, and a core formed on a side surface of the core on the lower clad. In a polymer optical waveguide having a side cladding having a lower refractive index than the core, and an upper cladding formed on the core and the side cladding and having a lower refractive index than the core, the core and the side cladding are formed of ultraviolet light or The refractive index is changed by irradiation with an electron beam, and the reaction is terminated by light irradiation and / or heating.
[0013]
According to a second aspect of the present invention, in addition to the configuration of the first aspect, the photocurable polymer is at least one selected from the group consisting of a hydrolyzable silane compound represented by Formula 1 and a hydrolyzable silane compound. It is preferably formed of a first component having two compounds and a second component having a composition containing a photoacid generator.
[0014]
According to a third aspect of the present invention, in addition to the configuration of the first or second aspect, the side cladding may have a refractive index reduced by irradiation of a beam onto the photocurable polymer.
[0015]
According to a fourth aspect of the present invention, in addition to the configuration of the first or second aspect, the core may have a refractive index increased by irradiating the photocurable polymer with a beam.
[0016]
According to a fifth aspect of the present invention, a photocurable polymer whose refractive index changes according to the irradiation amount of an ultraviolet ray or an electron beam and whose reaction is terminated by light irradiation and / or heating is applied onto the lower clad. By irradiating a part of the curable polymer with a beam, a core having a higher refractive index than the lower clad and a side clad having a lower refractive index than the core for transmitting an optical signal is formed, and the core and the light are irradiated and / or heated. This is a method for manufacturing a polymer optical waveguide in which the reaction of the side cladding is terminated and an upper cladding having a lower refractive index than the core is formed on the core and the side cladding.
[0017]
According to a sixth aspect of the present invention, in addition to the configuration of the fifth aspect, the photocurable polymer is at least one selected from the group consisting of a hydrolyzable silane compound represented by the following formula: It is preferably formed from a composition containing two compounds and a photoacid generator.
[0018]
According to a seventh aspect of the present invention, in addition to the configuration described in the fifth or sixth aspect, the side cladding may be formed by lowering the refractive index by irradiating the photocurable polymer with a beam.
[0019]
According to the invention of claim 8, in addition to the configuration of claim 5 or 6, the core may be formed by increasing the refractive index by irradiating the photocurable polymer with a beam.
[0020]
According to the present invention, a UV or electron beam is obtained by using at least one compound selected from the group consisting of a hydrolyzable silane compound represented by Formula 1 and a condensate thereof, which has excellent heat resistance and polarization plane dependency. By producing a polymer optical waveguide having a core and side cladding by providing a refractive index difference according to the irradiation amount of the beam, the problems of heat resistance, low cost, mass productivity, and polarization plane dependency can be solved. In addition, since the reaction of the material of the polymer optical waveguide is terminated by light irradiation and / or heating, it is not necessary to provide a UV absorbing layer, and the cost can be reduced.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0022]
FIGS. 1A to 1E are process diagrams showing one embodiment of a method for manufacturing a polymer optical waveguide of the present invention.
[0023]
First, a substrate (for example, a Si substrate) 1 is prepared (FIG. 1A).
[0024]
A lower clad 2 is formed on a substrate 1 (FIG. 1B).
[0025]
On the lower cladding 2, a photocurable polymer 4 whose refractive index is increased by the irradiation amount of an ultraviolet ray or an electron beam 3 (see FIG. 1D) and whose reaction is terminated by light irradiation and / or heating. Is applied (FIG. 1C).
[0026]
The photocurable polymer 4 is irradiated with the beam 3 through a photomask 6 having a beam transmissivity only in a region to be the core 5 through which an optical signal propagates, and the core 5 and the side cladding 7 having a lower refractive index than the core 5 are irradiated. And are formed. The reaction of the core 5 and the side cladding 7 is terminated by light irradiation and / or heating (FIG. 1D).
[0027]
By forming the upper cladding 8 having a lower refractive index than the core 5 on the core 5 and the side cladding 7, a polymer optical waveguide 9 that does not require a UV absorbing layer can be obtained (FIG. 1E).
[0028]
Further, the manufacturing method shown in FIGS. 2A to 2E may be used for manufacturing the polymer optical waveguide.
[0029]
2 (a) to 2 (e) are process diagrams showing another embodiment of the method for producing a polymer optical waveguide of the present invention. Note that the same reference numerals are used for members similar to those shown in FIGS. 1A to 1E.
[0030]
First, the substrate 1 is prepared (FIG. 2A).
[0031]
A lower clad 2 is formed on a substrate 1 (FIG. 2B).
[0032]
On the lower clad 2, a photocurable polymer 10 whose refractive index is reduced by the irradiation amount of the ultraviolet or electron beam 3 and whose reaction is terminated by light irradiation and / or heating is applied (FIG. 2C). ).
[0033]
The photocurable polymer 10 is irradiated with the beam 3 via a photomask 12 having beam transparency only in a region to be the side cladding 11 to form the side cladding 11 and the core 13 having a higher refractive index than the side cladding 11. I do. The reaction between the side cladding 11 and the core 13 is terminated by light irradiation and / or heating (FIG. 2D).
[0034]
By forming the upper cladding 8 having a lower refractive index than the core 13 on the side cladding 11 and the core 13, a polymer optical waveguide 14 that does not require a UV absorbing layer can be obtained (FIG. 2E).
[0035]
As a material forming such polymer optical waveguides 9 and 14, at least one compound (first component A) selected from the group consisting of a hydrolyzable silane compound represented by Formula 1 and a condensate thereof is used. And a composition (second component B) containing a photoacid generator. In the formula (1) showing the components of the polymer optical waveguide, the organic group R1Can be selected from non-hydrolyzable monovalent organic groups. As such a non-hydrolyzable organic group, a non-polymerizable organic group and a polymerizable organic group or any one of the organic groups can be selected.
[0036]
Note that the organic group R1The term "non-hydrolyzable" in the above means that the hydrolyzable group X is stably present as it is under the hydrolysis conditions.
[0037]
Here, the non-polymerizable organic group R1Examples thereof include an alkyl group, an aryl group, and an aralkyl group. These organic groups R1May be linear, branched, cyclic, or a combination thereof.
[0038]
Specific examples of the alkyl group include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group, a hexyl group, a cyclohexyl group, an octyl group, and a deuterated alkyl group or a halogenated alkyl group. Among these alkyl groups, a methyl group is more preferred.
[0039]
Specific examples of the aryl group include a phenyl group, a tolyl group, a xylyl group, a naphthyl group, a biphenyl group, and a deuterated aryl group or a halogenated aryl group.
[0040]
These organic groups R1Of these, a phenyl group is more preferred. Further, the non-polymerizable organic group R1Examples of the aralkyl group in include a benzyl group and a phenylethyl group. These organic groups R1And more preferably a benzyl group.
[0041]
Next, an organic group R having a radical polymerizable functional group1A specific example will be described.
[0042]
Such an organic group R1Examples thereof include an organic group having an unsaturated hydrocarbon group, an organic group having a (meth) acryloxy group, an organic group having a styryl group, and an organic group having a vinyloxy group.
[0043]
Specific examples of the unsaturated hydrocarbon group include a (meth) acryloxy group, a vinyl group, a propenyl group, and a butadienyl group.
[0044]
Examples of the organic group having a (meth) acryloxy group include a (meth) acryloxymethyl group and a (meth) acryloxypropyl group.
[0045]
Examples of the organic group having a styryl group include a styryl group, a styrylethyl group, and a styrylpropyl group.
[0046]
Examples of the organic group having a vinyloxy group include a vinyloxyethyl group, a vinyloxypropyl group, a vinyloxybutyl group, a vinyloxyoctyl group, a vinyloxycyclohexyl group, and a vinyloxyphenyl group.
[0047]
Organic group R having a cationically polymerizable functional group1Examples thereof include an organic group having a cyclic ether structure and an organic group having a vinyloxy group. Examples of such a cyclic ether group include a 3- to 6-membered cyclic ether structure having a linear structure or a cyclic structure, and more specifically, an organic group including a glycidyl group, an oxetanyl group, a tetrahydrofuran structure, and a pyran structure. Organic groups can be mentioned.
[0048]
Specific examples of the organic group having a cyclic ether structure include a glycidylpropyl group, a 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyl group, a methyloxetanylmethoxypropyl group, and an ethyloxetanylmethoxypropyl group.
[0049]
Next, the hydrolyzable group X in Formula 1 will be described.
[0050]
The hydrolyzable group represented by X is usually hydrolyzed to generate a silanol group by heating in the temperature range of room temperature (25 ° C.) to 100 ° C. in the absence of a catalyst and in the presence of excess water. Or an organic group capable of forming a siloxane condensate.
[0051]
The subscript p in Formula 1 is an integer of 0 to 3, more preferably an integer of 0 to 2, and particularly preferably 1.
[0052]
Examples of the content of the hydrolyzable group X include a hydrogen atom, an alkoxy group having 1 to 12 carbon atoms, a halogen atom and an amino group.
[0053]
Here, specific examples of preferred alkoxy groups having 1 to 12 carbon atoms include methoxy, ethoxy, propoxy, butoxy, phenoxybenzyloxy, methoxyethoxy, acetoxyethoxy, and 2- (meth) acrylic groups. Epoxy group-containing alkoxy group such as roxyethoxy group, 3- (meth) acryloxypropoxy group, 4- (meth) acryloxybutoxy group or glycidyloxy group, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethoxy group, methyloxetanylmethoxy And an oxetanyl group-containing alkoxy group such as an ethyloxetanylmethoxy group, and an alkoxy group having a 6-membered ring ether group such as an oxacyclohexyloxy group.
[0054]
Preferred halogen atoms include fluorine, chlorine, bromine, iodine and the like. However, when using a hydrolyzable silane compound containing a halogen atom as the hydrolyzable group, care must be taken so as not to lower the storage stability of the photocurable resin composition. That is, depending on the amount of hydrogen halide generated by hydrolysis, such hydrogen halide is removed by operations such as neutralization and distillation to affect the storage stability of the photocurable resin composition. It is preferable not to affect it.
[0055]
Preferred amino acids include an amino group, a dimethylamino group, a diethylamino group, a butylamino group, a phenylamino group, a diphenylamino group and the like.
[0056]
Specific examples of the hydrolyzable silane compound of at least one compound selected from the group consisting of the hydrolyzable silane compound of the first component A and a condensate thereof (sometimes simply referred to as a silane compound) will be described. .
[0057]
First, when p in the formula 1 is “0” and the non-polymerizable organic group R1As silane compounds having no, there are four compounds such as tetrachlorosilane, tetraaminosilane, tetraacetoxysilane, tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, tetrabutoxysilane, tetraphenoxysilane, tetrabenzyloxysilane, trimethoxysilane, and triethoxysilane. A silane compound substituted with a hydrolyzable group.
[0058]
Examples of the silane compound in which p in Formula 1 is “1” include methyltrichlorosilane, methyltrimethoxysilane, methylethoxysilane, methylbutoxysilane, ethyltrimethoxysilane, ethyltriisopropoxysilane, ethyltributoxysilane, Butyltrimethoxysilane, pentafluorophenyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, phenyltriethoxysilane, deuterated methyltrimethoxysilane, nonafluorobutylethyltrimethoxysilane, trifluoromethyltrimethoxysilane and the like.
[0059]
Examples of the silane compound in which p in Formula 1 is “2” include dimethyldichlorosilane, dimethyldiaminosilane, dimethyldiacetoxysilane, dimethylmethoxysilane, diphenyldimethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, dibutyldimethoxysilane, and the like. .
[0060]
Examples of the silane compound in which p in Formula 1 is “3” include trimethylchlorosilane, hexamethyldisilazane, trimethylsilane, tributylsilane, trimethylmethoxysilane, tributylethoxysilane, and the like.
[0061]
Polymerizable organic group R1The non-hydrolyzable organic group in X may be a polymerizable organic group R1And a polymerizable organic group R with a hydrolyzable organic group in X1Can be used.
[0062]
As the first component A, a condensate obtained by hydrolyzing a silane compound can be used in addition to the above-described hydrolyzable silane compound. When producing the polymer optical waveguide of the present invention, it is preferable to use a condensate of a silane compound from the viewpoint of film formability.
[0063]
The photoacid generator as the second component B is a compound capable of releasing an acid active substance capable of photocuring a hydrolyzable silane compound or a condensate thereof, and has a refractive index by UV irradiation by the photoacid generator. It can be changed efficiently. Examples of the photoacid generator include an onium salt having a structure represented by Formula 2 (a first group of compounds) and a sulfonic acid derivative having a structure represented by Formula 3 (a second group of compounds). it can.
[0064]
Embedded image
[R2 aR3 bR4 cR5 dW]+ M[MZm + n]-M
Wherein the cation is an onium ion and W is S, Se, Te, P, As, Sb, Bi, O, I, Br, Cl or -N2And R2, R3, R4And R5Are the same or different organic groups, a, b, c and d are each an integer of 0 to 3, and (a + b + c + d) is equal to the valence of W. M is a halide complex [MXm + n], For example, B, P, As, Sb, Fe, Sn, Bi, Al, Ca, In, Ti, Zn, Sc, V, Cr, Mn, and Co. Z is, for example, a halogen atom or an aryl group such as F, Cl, or Br; m is the net charge of the halide complex ion; and n is the valence of M. ]
[0065]
Embedded image
Qs- [S (= O)2-R6]t
Wherein Q is a monovalent or divalent organic group, R6 is a monovalent organic group having 1 to 12 carbon atoms, the subscript s is 0 or 1, and the subscript t is 1 or 2. ]
First, onium salts, which are a first group of compounds, are compounds that can release an acidic active substance upon receiving light.
[0066]
Here, the anion [MZm + nAs a specific example, tetrafluoroborate (BF4), Hexafluorophosphate (PF6), Hexafluoroantimonate (SbF6), Hexafluoroarsenate (AsF6), Hexachloroantimonate (SbCl6), Tetraphenylborate, tetrakis (trifluoromethylphenyl) borate, tetrakis (pentafluoromethylphenyl) borate and the like.
[0067]
[MZ]m + n] Instead of the general formula [MZnOH−] Is also preferable.
[0068]
Perchlorate ion (ClO4), Trifluoromethanesulfonate ion (CF3SO3), Fluorosulfonate ion (FSO)3), An onium salt having another anion such as toluenesulfonic acid ion, trinitrobenzenesulfonic acid anion, and trinitrotoluenesulfonic acid anion can also be used.
[0069]
Among the above-mentioned compounds of the first group, more effective onium salts are aromatic onium salts, and particularly preferred are diaryliodonium salts and triaryliodonium salts represented by the formula (4).
[0070]
Embedded image
[R7-Ar1−I+-Ar2-R8] [Y−]
[In the formula 4, R7And R8Is a monovalent organic group, which may be the same or different;7And R8At least one has an alkyl group having 4 or more carbon atoms, and Ar1And Ar2Are each aromatic and Y−Is a monovalent anion, and is a fluoride anion of Group 3 or 5 of the periodic table or ClO.4 −, CF3-SO3 −Is an anion selected from ]
Specific examples of such a diaryliodonium salt include (4-n-decyloxyphenyl) phenyliodonium hexafluoroantimonate and [4- (2-hydroxy-n-tetradecyloxy) phenyl] phenyliodonium hexafluoroantimonium. [4- (2-hydroxy-n-tetradecyloxy) phenyl] phenyliodonium trifluorosulfonate, [4- (2-hydroxy-n-tetradecyloxy) phenyl] phenyliodonium hexafluorophosphate, [4- ( 2-hydroxy-n-tetradecyloxy) phenyl] phenyliodonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, bis (4-t-butylphenyl) iodonium hexafluoroantimonate, bis (4-t-butylphen) I) iodonium hexafluorophosphate, bis (4-t-butylphenyl) iodonium fluorosulfonate, bis (4-t-butylphenyl) iodonium tetrafluoroborate, bis (dodecylphenyl) iodonium hexafluoroantimonate, bis (dodecylphenyl) ) One or a combination of two or more of iodonium tetrafluoroborate, bis (dodecylphenyl) iodonium hexafluorophosphate, bis (dodecylphenyl) iodonium trifluoromethylsulfonate and the like can be mentioned.
[0071]
Next, the second group of compounds will be described.
[0072]
Examples of the sulfonic acid derivative represented by Chemical Formula 3 include disulfones, disulfonyldiazomethanes, disulfonylmethanes, sulfonylbenzoylmethanes, imidosulfonates, benzoin sulfonates, 1-oxy-2-hydroxy- Examples thereof include sulfonates of 3-propyl alcohol, pyrogallol trisulfonates, and benzyl sulfonates.
[0073]
In Formula 3, imide sulfonates are more preferable, and among imide sulfonates, trifluoromethyl sulfonate derivatives are more preferable.
[0074]
Specific examples of such sulfonates include diphenyldisulfone, ditosyldisulfone, bis (phenylsulfonyl) diazomethane, bis (chlorophenylsulfonyl) diazomethane, bis (xylylsulfonyl) diazomethane, phenylsulfonylbenzoyldiazomethane, bis (cyclohexyl) Sulfonyl) methane, 1,8-naphthalenedicarboxylic acid imide methylsulfonate, 1,8-naphthalenedicarboxylic acid imidotosylsulfonate, 1,8-naphthalenedicarboxylic acid imide trifluoromethylsulfonate, 1,8-naphthalenedicarboxylic acid imide camphorsulfonate, Imidophenylsulfonate succinate, imidotosulfonate succinate, trifluoromethylsulfonate succinate, imidosuccinate succinate Fursulfonate, phthalimide trifluorosulfonate, cis-5-norbornene-endo-2,3-dicarboxylic imide trifluoromethylsulfonate, benzoin tosylate, 1,2-diphenyl-2-hydroxypropyl tosylate, 1, 2-di (4-methylmercaptophenyl) -2-hydroxypropyl tosylate, pyrogallol methylsulfonate, pyrogallol ethylsulfonate, 2,6-dinitrophenylmethyl tosylate, ortho-nitrophenylmethyl tosylate, para-nitrophenyl tosylate Can be mentioned.
[0075]
In addition to the first component A and the second component B, a reactive diluent such as a hydrolyzable metal compound, an ethylenically unsaturated compound or a cyclic ether compound, an ester, or the like, as long as the object and effects of the present invention are not impaired. Oligomer or polymer having ether or carbonate structure, inorganic filler, radical generator (photopolymerization initiator), photosensitizer, polymerization inhibitor, leveling agent, wettability improver, surfactant, plasticizer, ultraviolet light An absorbent, an antioxidant, an antistatic agent and the like can be contained.
[0076]
Examples of a method for forming an optical waveguide layer using the composition containing the first component A and the second component B include a spin coating method, a dip coating method, a spray coating method, and a roller coating method. No. In this case, it is preferable to dilute the above-described composition with an organic solvent before use.
[0077]
The organic solvent may be at least one selected from the group consisting of ether organic solvents, ester organic solvents, ketone organic solvents, hydrocarbon organic solvents, and alcohol organic solvents. Is a compound having a boiling point within the range of 50 ° C to 200 ° C, and is preferably an organic compound capable of uniformly dissolving each component.
[0078]
When the above materials are irradiated with UV or electron beams, the refractive index changes depending on the amount of irradiation, so that a photobleaching method can be used.
[0079]
Here, the reason that the refractive index of the above material changes depending on the irradiation amount is considered as follows. Irradiation with UV or electron beams results in the formation of a siloxane skeleton and an increase in density, thereby increasing the refractive index. When the siloxane skeleton is formed to some extent, by-products or polymerization accelerators during polymerization of water, alcohol, and the like remaining in the siloxane-based polymer film are easily discharged out of the film by heat treatment. If the siloxane skeleton is firmly formed, it is discharged with almost no shrinkage, so that the density decreases and the refractive index decreases.
[0080]
As described above, since the refractive index of the above-mentioned material changes due to the irradiation of UV or electron beam, the refractive index can be set according to the difference in the irradiation amount of UV or electron beam, so that the optical waveguide can be easily manufactured. Specifically, within the range where the refractive index is reduced by the amount of light irradiation, apply this photocurable polymer after forming the lower clad, and irradiate a part of the photocurable polymer with UV or electron beam to set the refractive index to a predetermined value. And the entire optical waveguide is cured by light irradiation and / or heating to provide a refractive index difference between the core and the side cladding. Wave path is obtained.
[0081]
In the range where the refractive index is increased by light irradiation, after the lower clad is formed, the present photocurable polymer is applied, and the region serving as the core of the photocurable polymer is irradiated with UV or an electron beam to adjust the refractive index to a predetermined value. Value and increase the refractive index difference between the core and the side cladding by curing the entire optical waveguide by light irradiation and / or heating. Is obtained.
[0082]
【Example】
Next, examples of the polymer optical waveguide of the present invention will be described with specific numerical values, but the present invention is not limited thereto.
[0083]
(Example 1)
An organic solvent diluent of a composition containing a condensate of a hydrolyzable silane compound and a photoacid generator is applied on the surface of a silicon substrate by a spin coater, dried at 100 ° C., and thermally cured at 250 ° C. A lower clad film having a thickness of about 20 μm was formed. The refractive index of the lower clad film was 1.460 at both wavelengths of 632.8 nm, for both TE (Transverse Electric) and TM (Transverse Magnetic).
[0084]
Next, the same composition was spin-coated again on the lower cladding film, dried at 100 ° C., and then exposed to 50 mJ / cm UV through a photomask on which an optical waveguide pattern having a width of 4 μm to 50 μm was formed.2Irradiation was carried out at an energy density of 2 to increase the refractive index of the region serving as the core, and then the entire film was thermally cured at 250 ° C. (at this time, the region other than the region serving as the core becomes a side clad). The refractive index of the obtained core was 1.465 at 632.8 nm for both TE and TM.
[0085]
Next, a film to be an upper clad was applied by a spin coater on the film on which the core and side clad were formed with the same composition, and thermally cured at 250 ° C.
[0086]
When a light having a wavelength of 1300 nm was incident on the polymer optical waveguide thus obtained from one end and the amount of light emitted from the other end was measured by a power meter, the waveguide loss was 0.25 dB / cm.
[0087]
After heating at 200 ° C. for 1 hour, the waveguide loss was measured under the same conditions as described above. As a result, a polymer optical waveguide having a heat resistance of 0.25 dB / cm was obtained.
[0088]
(Example 2)
An organic solvent dilution of a condensate of a hydrolyzable silane compound and a composition containing a photoacid generator is applied on the surface of a silicon substrate by a spin coater, dried at 100 ° C., and dried to a lower cladding film having a thickness of about 20 μm. Was prepared. The refractive index of this lower cladding film was 1.479 at 632.8 nm for both TE and TM.
[0089]
Next, a composition of a photocurable hydrolyzable silane compound having an increased refractive index for a core is spin-coated on the lower clad film, and dried at 100 ° C., and then an optical waveguide pattern having a width of 4 μm to 50 μm is formed. Using the remaining photomask, UV was 1000 mJ / cm.2After irradiating with an energy density of 2 to reduce the refractive index of the region to be the side cladding, a core was produced, and then the whole was thermally cured at 250 ° C. The refractive index of the obtained core is 1.485 at 632.8 nm in both TE and TM.
[0090]
Next, an upper clad film of the same composition was applied on the film on which the core and the side clad were formed by a spin coater, and thermally cured at 250 ° C.
[0091]
Light having a wavelength of 1300 nm was incident on one end of the polymer optical waveguide obtained as described above, and the amount of light emitted from the other end was measured with a power meter. As a result, the waveguide loss was 0.25 dB / cm.
[0092]
After heating at 200 ° C. for 1 hour, the waveguide loss was measured under the same conditions as described above. As a result, a polymer optical waveguide having a heat resistance of 0.25 dB / cm was obtained. Was.
[0093]
(Example 3)
An organic solvent diluent of a composition containing a condensate of a hydrolyzable silane compound and a photoacid generator is applied on the surface of a silicon substrate by a spin coater, dried at 100 ° C., and then irradiated with UV at 200 mJ / cm.2Irradiation was performed at 200 ° C., and a lower clad film having a thickness of about 20 μm was formed. The refractive index of this lower cladding film was 1.476 at 632.8 nm for both TE and TM.
[0094]
Next, a composition of a photocurable hydrolyzable silane compound having an increased refractive index for a core is spin-coated on the lower clad film, and dried at 100 ° C., and then an optical waveguide pattern having a width of 4 μm to 50 μm is formed. UV is 2500 mJ / cm using the remaining photomask2After the core was formed by irradiating with an energy density of 2 to decrease the refractive index of the region to be the side cladding, the whole was thermally cured at 250 ° C. The refractive index of the obtained core was 1.482 at 632.8 nm for both TE and TM.
[0095]
Next, an upper clad film of the same composition was applied on the film on which the core and the side clad were formed by a spin coater, and thermally cured at 250 ° C.
[0096]
Light having a wavelength of 1300 nm was incident on one end of the polymer optical waveguide obtained as described above, and the light quantity of the light emitted from the other end was measured with a power meter. The waveguide loss was 0.25 dB / cm.
[0097]
After heating at 200 ° C. for 1 hour, the waveguide loss was measured under the same conditions as described above. As a result, a polymer optical waveguide having a heat resistance of 0.25 dB / cm was obtained. Was.
[0098]
In addition, the material used as the clad material is not limited to the hydrolyzable silane compound, and various materials such as acryl and epoxy can be used. The material used for the substrate is not limited to silicon, and various materials such as quartz and polyimide can be used. Alternatively, the core may be formed by directly exposing the film to an electron beam or UV without using a photomask to draw a waveguide pattern.
[0099]
Above, using a hydrolyzable silane compound or a condensate thereof and a composition containing a photoacid generator, and using a photobleaching method that does not require a development step, is excellent in heat resistance and polarization plane dependency. Polymer optical waveguide can be manufactured at low cost.
[0100]
【The invention's effect】
In short, according to the present invention, mass production can be achieved at low cost, and it is possible to provide a polymer optical waveguide having heat resistance, polarization plane dependence, and UV resistance, and a method of manufacturing the same.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A to 1E are process diagrams showing one embodiment of a method for producing a polymer optical waveguide of the present invention.
FIGS. 2A to 2E are process diagrams showing another embodiment of the method for producing a polymer optical waveguide of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 substrate
2 Lower cladding
3 beams
4,10 Photocurable polymer
5, 13 cores
6,12 Photomask
7, 11 Side cladding
8 Upper cladding
9,14 Polymer optical waveguide