JP2004156251A - 網戸構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の網戸構造Aは、耐食性金網例えばステンレス製金網2の周縁部分と係合する網縁押さえ部材11と、該網縁押さえ部材11が嵌装される戸枠1内周の各辺の全長に亘って形成された嵌装部12と、該嵌装部12を覆う化粧カバー13とを備え、前記化粧カバー13の外面13hがフラットとされ、その外面13hが前記戸枠1の側面1fより突出させられてなることを特徴とするもので、化粧カバー13が例えば戸枠1の側面との接着面を有しているものとされる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は網戸構造に関する。さらに詳しくは、例えばアルミサッシ戸枠にステンレス製金網などの耐食性金網を張設してなる網戸構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、防虫網戸としてステンレス製金網を備えてなるステンレス網戸が、その機能性および耐久性の点で注目を集めるようになってきている。
【0003】
すなわち、ステンレス網戸は樹脂網を用いた樹脂網戸と比較して防火性が各段に高く、また堅牢で樹脂網におけるような経年劣化(素材の硬化、脆性増大)もないため、樹脂網戸よりも寿命が遙かに長い。このため、通常10年、20年の寿命を有する本体のガラス戸と同程度のスパンで交換等の保守を行えば足りるからである。
【0004】
特にアルミサッシ網戸の場合、網が壊れると網だけを張り替えるのではなくフレームごと取り替えることが多い。したがって、耐久性の高いステンレス製網を用いることによってフレームの耐久性を最大限に生かすことが可能となる。
【0005】
一方、ステンレス網は、素材の硬度が高く切断等の加工がそれほど容易ではない。このため、切口端面が外部に露出しないように処理することも樹脂網のようには容易ではなく、処理が不十分であると針金が多数突き出した切り口端面に人が触れて負傷するといった危険もある。
【0006】
このようなステンレス網戸の不都合に対処するために、特開昭59−145891号公報において下記構成のステンレス製金網の取付構造が提案されている(さらに、実開昭55−96300号公報参照)。
【0007】
図7に示すように、前記提案に係る取付構造100は、アルミサッシ戸枠101の内周側に網押さえ嵌装部102を設け、金網103を張るようにしながら網押さえ部材104を金網103とともに嵌装部102に嵌装し、適当な位置で切断した金網103の余分な周縁端部103aを内部に収納するようにしてカバー105を網縁押さえ部材104に取り付けるものとされる。
【0008】
かかる取付構造100においては、金網の端面処理自体は簡易化されるが、部品点数が増加するためコストおよび工数が増大する(また、一般的な網戸の枠取付構造として、実開昭55−107597号公報、実開昭55−145688号公報および実開昭63−1197号公報等参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、充分な強度、美観、および安全性を達成することができる網戸構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の網戸構造は、耐食性金網の周縁部分と係合する網縁押さえ部材と、該網縁押さえ部材が嵌装される戸枠内周の各辺の全長に亘って形成された嵌装部と、該嵌装部を覆う化粧カバーとを備え、前記化粧カバーの外面がフラットとされ、その外面が前記戸枠の側面より突出させられてなることを特徴とする。
【0011】
本発明の網戸構造においては、化粧カバーが戸枠の側面との接着面を有しているのが好ましい。
【0012】
また、本発明の網戸構造においては、化粧カバーが嵌装部を画成している第2板材との載置部を有してなるのが好ましい。その場合、化粧カバーがずれを防止する段を有してなるのがさらに好ましい。
【0013】
しかして、本発明の網戸構造は網戸に備えられる。
【0014】
【作用】
本発明の網戸構造は、前記の如く構成されているので、耐食性金網端部の仕舞込み部における美観を損なうことなく充分な強度および安全性を達成することができる。また、化粧カバーが枠の側面より突出させられているので、網戸を積層して保管や搬送する場合に、緩衝材を特段にかませる必要がなく作業能率が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
【0016】
実施形態1
図1に、本発明の実施形態1に係る網戸構造の一断面を示し、この網戸構造Aは、全体は図示しないアルミサッシ戸枠(以下単に枠という)1に、ステンレス製金網(以下単に網という)2を張設するよう網2を枠1に取り付けてなる網戸構造とされる。なお、図1においては、図示しない窓枠上辺のレールと係合するガイド1aが枠1の外周側に形成されている。
【0017】
網戸構造Aは、より具体的には、網2の周縁部分と係合する網縁押さえ部材11と、網縁押さえ部材11が網2の周縁部分と係合した状態で嵌装される、枠11の内周各辺の全長に亘って形成される網縁押さえ嵌装部(以下、単に嵌装部という)12と、網縁押さえ部材11が嵌装部12から外れないように押圧するとともに、網2の切口端面が外部に露出しないように嵌装部12を覆う化粧カバー13とを備えてなるものとされる。
【0018】
網縁押さえ部材11は、枠1の内周各辺の全長に亘って嵌装部12に嵌装される細い丸棒状の弾性材からなり、網2の周縁部分が周囲に半巻された状態で網2と係合するものとされる。
【0019】
嵌装部12は、枠1の内周壁1b、内周壁1bに垂直に立設される板材(以下、第1板材という)1cおよび内周壁1bと平行かつ第1板材1cに垂直に立設される板材(以下、第2板材という)1dにより、概略正方形断面形状の溝を画成するようにして構成されている。
【0020】
また、嵌装部12の開口は、約4分の1程度の幅が第2板材1dの先端から枠1の内周壁1b側に向かって突設される突条1eによって塞がれており、網縁押さえ部材11が嵌装部12に嵌装された状態で、突条1e先端が網2を間に挟んで網縁押さえ部材11と当接している。
【0021】
次に、図2を参照して化粧カバー(以下、カバーという)13を説明する。
【0022】
カバー13は、図2に示すように、下側の横線が上側の横線よりも長くされたF字形状断面を有する例えば樹脂製の形材とされる。すなわち、カバー13は、F字の縦線に相当する枠1の側面1fとの接着面sを有する、外面がフラットな接着部13aと、F字の上側の横線に相当する第1係合部13bと、F字の下側の横線に相当する第2係合部13cとから構成される。
【0023】
枠接着部13aは、前掲図1に示すように、第2係合部13cの下面13dが枠1の内周壁面1bと当接し、第2係合部13cの頂部13eが網2を間に挟んで網縁押さえ部材11と当接し、かつ第1係合部13bの頂部13fが網2を間に挟んで突条1eと当接するように、枠1の一方の側面1fに接着面sが例えば両面テープ14により固着されて枠1内周に沿って配設される。
【0024】
この構成によって、カバー13と枠1との接着面の面積を充分に大きくとることができるため、両面テープ14を用いて充分な強度でカバー13を枠1に接着することが可能となる。ここで、両面テープ14として、例えば日東電工株式会社製 NR−6B(商品名)を用いれば、10年程度の耐用年数に亘って充分な接着強度維持することが可能である。
【0025】
また、カバー13を枠1に組み付けたときの突出寸法は枠接着部13aの板厚程度であるため、網取付部分の化粧をコンパクトになすことができる。
【0026】
次に、図3および図4を参照して、枠1に網2を取り付ける具体的な手順を説明する。
【0027】
(1)網2の張りを保ちながら嵌装部12に網縁押さえ部材11を網2を押し込みながら圧入する。
【0028】
(2)金属網切断用のハサミなどを用いて適当な位置Pで網2を切断する(図3参照)。
【0029】
(3)切断した網2端部を網縁押さえ部材11に巻きつ付けるようにして嵌装部12に仕舞込む(図4参照)。
【0030】
(4)化粧カバー13の第1係合部13bおよび第2係合部13cを嵌装部12に嵌合させるともに、接着面sを枠1の側面1fに両面テープで14により接着する(図4参照)。これにより、網2の枠1への取り付けが完了する。
【0031】
このように、実施形態1の網戸構造Aにおいては、枠1との間の充分な接着面積を確保することが可能でありかつコンパクトな形状の化粧カバー13を例えば両面テープ14により枠1に接着するようにして、網2の取付部分および切り口端面を覆うものとされるので、極めて簡易に充分な強度、美観、安全性を有する網取付部における化粧をなすことが可能となる。
【0032】
また、化粧カバー13の第1係合部13bおよび第2係合部13cが網2および網縁押さえ部材11を押圧するので網2の取付強度が向上する。
【0033】
さらに、化粧カバー13の接着部13aは、外面がフラットとされるとともに接着面sが枠1の側面1fと接着させられることにより、その外面が側面1fより突出させられているので、網戸を積層して保管や搬送する場合に、緩衝材を特段にかませる必要がなく作業能率が向上する。
【0034】
実施形態2
図5に、本発明の実施形態2に係る網戸構造を示し、この網戸構造A1は、実施形態1の化粧カバー13を改変してなるもので、その余の構成は実施形態1と同様とされる。以下、実施形態1と異なる部分のみを説明する。
【0035】
網戸構造A1のカバー13Aは、一側端が厚肉とされた平板状の樹脂製形材とされ、厚肉側の側端面13gを枠1の内周面1bと当接させかつ他側端を嵌装部12を画成している第2板材1dに載置させた姿勢で、両面テープ14Aにより嵌装部12内部の網2と接着されるようにして、枠1に取り付けられるものとされる。つまり、他側端は第2板材への載置部とされる。
【0036】
また、カバー13Aは、枠1に取り付けられた状態で、フラットとされた外面13hが枠1の側面1fより若干突出するようにその厚みが調整されている。
【0037】
この構成においても、両面テープ14Aとして実施形態1におけるよりもさらに強力な接着力を有するものを選定することによって、さらなるコンパクト化を図りつつ、充分な強度でカバー13を枠1に取り付けることが可能となる。
【0038】
また、カバー13Aのフラットとされた外面13hが枠1の側面1fより若干突出するようにその厚みが調整されているので、網戸を積層して保管や搬送する場合に、緩衝材を特段にかませる必要がなく作業能率が向上する。
【0039】
実施形態3
本発明の実施形態3に係る網戸構造を示し、この網戸構造A2は、実施形態2の化粧カバー13Aを改変してなるもので、その余の構成および作用・効果は実施形態2と同様とされる。以下、実施形態2と異なる部分のみを説明する。
【0040】
化粧カバー13Bは、図6に示すように、一側端の肉厚部分13gを枠1の内周壁1bと網縁押さえ部材11との間に差し込めるように鋭角的に尖らせた角部13iを設けるとともに、ずれを防止するように突条1eとの当接位置に段13kを設けてなるものとされる。
【0041】
この構成によって、化粧カバー13Bの枠1への取り付けが一層容易となる。
【0042】
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではなく、種々改変が可能である。例えば、実施形態では化粧カバー13の取り付けは両面テープ14によりなされているが、接着剤により取り付けることもできる。また、化粧カバー13外面に模様を付したり、枠1と色彩を異にすることによって、意匠効果を高めることもできる。さらに、実施形態では金網はステンレス製金網とされているが、金網はステンレス製金網に限定されるものではなく、各種の耐食性金網とすることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の網戸構造によれば、網仕舞込み部における美観を損なうことなく充分な強度および安全性を達成することができるという優れた効果が得られる。
【0044】
また、化粧カバーが枠の側面より突出させられているので、網戸を積層して保管や搬送する場合に、緩衝材を特段にかませる必要がなく作業能率が向上するという優れた効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る金網の枠網戸構造の概略構成を示す一部断面図である。
【図2】同網戸構造に用いられる化粧カバーの形状を示す断面図である。
【図3】金網を枠に取り付ける手順を示す模式図であって、網の切断前の状態を示す。
【図4】金網を枠に取り付ける手順を示す模式図であって、化粧カバーを装着した状態を示す。
【図5】本発明の実施形態2に係る金網の枠網戸構造の概略構成を示す一部断面図である。
【図6】本発明の実施形態3に係る金網の枠網戸構造の概略構成を示す一部断面図である。
【図7】従来の網戸構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
A 網戸構造
1 アルミサッシ戸枠
2 金網
11 網縁押さえ部材
12 網縁押さえ嵌装部
13 化粧カバー
14 両面テープ
Claims (5)
- 耐食性金網の周縁部分と係合する網縁押さえ部材と、該網縁押さえ部材が嵌装される戸枠内周の各辺の全長に亘って形成された嵌装部と、該嵌装部を覆う化粧カバーとを備え、
前記化粧カバーの外面がフラットとされ、その外面が前記戸枠の側面より突出させられてなることを特徴とする網戸構造。 - 化粧カバーが戸枠の側面との接着面を有してなることを特徴とする請求項1記載の網戸構造。
- 化粧カバーが嵌装部を画成している第2板材との載置部を有してなることを特徴とする請求項1記載の網戸構造。
- 化粧カバーが、ずれを防止する段を有してなることを特徴とする請求項3記載の網戸構造。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の網戸構造を備えてなることを特徴とする網戸。
Priority Applications (1)
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JP2002321472A JP2004156251A (ja) | 2002-11-05 | 2002-11-05 | 網戸構造 |
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JP2002321472A Pending JP2004156251A (ja) | 2002-11-05 | 2002-11-05 | 網戸構造 |
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Cited By (3)
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JP2022146875A (ja) * | 2021-03-22 | 2022-10-05 | 上田▲りょ▼業有限公司 | 網戸 |
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2002
- 2002-11-05 JP JP2002321472A patent/JP2004156251A/ja active Pending
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