JP2004151105A - クリスタルベースの一致タイミング較正法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クリスタルベースの一致タイミング較正法を提供する。
【解決手段】 各検出器のための検出器調整値を求め、各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整値を求め、各クリスタルのためのクリスタル調整値を離散化して各クリスタルのクリスタル調整離散値を計算することが含まれる。各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整離散値を一致事象を示す収集されたタイミングデータに適用することによって、各検出器を較正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は一般的に陽電子放出型断層撮影法(PET)に関し、特に、PETシステムの一致タイミングの較正に関する。
陽電子は電子の反粒子であって、サイクロン等の装置によって作られた放射性核種から放出される。この放射性核種は、患者に投与され、ぶとう糖代謝や脂肪酸代謝や蛋白合成などのプロセスに関与する物質に取り込まれることによって、「放射性医薬品」と呼ばれる放射性トレーサとして用いられる。
放射性核種は崩壊時に陽電子を放出する。陽電子は非常に短い距離を進んだ後に電子と出会って反粒子の対消滅が起き、陽電子は2つの光子、即ち、ガンマ線に変換される。この陽電子消滅事象には、ETスキャナに関連する2つの特徴がある。それは、各ガンマ線が511keVというエネルギーを有し、2本のガンマ線が互にほぼ逆方向に向かうことである。視野内の各位置でそうした陽電子消滅事象の数を測定することにより、画像が作成される。
PET撮像システム、即ち、PETスキャナには1つ以上の検出リングが含まれる。検出リングは患者を囲み、511keVの光子のエネルギーを光電子増倍管(PMT)で検知される閃光に変換する。通常、各検出器は、縦横6×6個に配列された36個のクリスタルから構成される。一致検出回路が検出器に接続されており、患者を挟んで向かい合う2つの検出器によって同時に検出される光子だけが記録される。このような同時事象の数は、対面する2つの検出器を結ぶ線に沿って生じた陽電子消滅の数を示す。数分の間に数百万の事象が記録されるが、これは、リング内の検出器対を結ぶ線に沿った陽電子消滅の数を示すものである。このデータを用いて画像が再構成される。
米国特許第5、272、344号
PETスキャナの重要な較正処置の1つは一致タイミング較正(「CTC」)である。CTCの目的は、PETスキャナの検出器とフロントエンド電子機器の相対的なタイミング差を補正することである。PETスキャナの中には、PETスキャナの検出リング内の各検出器の時間調整値を計算するCTC方式を使っているものもある。この方式は、「PETスキャナ用自動一致タイミング較正」と題する米国特許第5、272、344号に記載されている。しかし、PMTの陰極反応に不均一さがあり、また、異なる陽極からくる信号は様々な電子回路や構成部品を通過するなどの様々な要因から、各検出器内のクリスタル間でタイミングの変動が発生する。一致事象の発生時間と場所はクリスタルを使って特定されるので、検出器だけでなくクリスタルのタイミング精度が、真の一致事象を受入れてランダム事象を除外する性能に直接的な影響を与える。従って、PETスキャナの検出リングに配備された各検出器内の各クリスタルのクリスタル調整値を求める正確で効率的な方法が必要とされている。
本発明は、周知のシステムと方法の欠点を克服する、PETシステムの一致タイミングの較正を行うシステムと方法を提供するものである。
本発明の一実施形態によれば、PETスキャナの検出リング内の検出器の較正する方法が開示される。尚、各検出器は複数のクリスタルを備え、PETスキャナは特定の視野を備えている。本方法には、視野内のクリスタルの各ペア間で発生した一致事象を示すタイミングデータを収集することが含まれる。さらに本方法には、各検出器のための検出器調整値を求めて、各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整値を求め、各クリスタルのためのクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのためのクリスタル調整離散値を計算することが含まれる。最後に、本方法には、各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整離散値を、一致事象を表す収集されたタイミングデータに適用することによって各検出器を較正することが含まれる。
本発明の別の実施形態によれば、複数の検出リングを備えたPET撮像システムの一致タイミングを較正する方法が開示され、各検出リングは複数の検出器クリスタルを有する複数の検出器を備える。本方法には、撮像システムの視野内のクリスタルペア間で発生する一致事象を示すタイミングデータを収集し、各検出器の検出器調整値を求め、各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整値を求め、各検出器の平均クリスタル調整値を求め、各検出器内の各クリスタルのモデルクリスタル調整値を求めることが含まれる。さらに本方法には、第1の閾値を用いて各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのための第1のクリスタル調整離散値を計算し、各検出器の第1の平均クリスタル調整離散値を求め、第1の平均クリスタル調整離散値から検出器調整値を引いた値を表す各検出器の第1の差を求めることが含まれる。さらに本方法には、第1の差を用いて各検出器の第2の閾値を求め、第2の閾値を用いて各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのための第2のクリスタル調整離散値を計算し、各検出器の第2の平均クリスタル調整離散値を求め、第2の平均クリスタル調整離散値から検出器調整値を引いた値を表す各検出器の第2の差を求めることが含まれる。最後に、本方法には、第2の差が第1の差より小さい場合に、検出器の各クリスタルのための第2のクリスタル調整離散値を、一致事象を示す収集されたタイミングデータに適用し、第2の差が第1の差以上の場合に、検出器内の各クリスタルのための理想的な第1のクリスタル調整離散値を一致事象を示す収集タイミングデータに適用させることによって、各検出器を較正することが含まれる。
本発明のその他の実施形態によれば、PET撮像システム内の複数の検出器クリスタルを備える検出器の一致タイミングを較正する方法が開示される。本方法には、撮像システムの視野内のクリスタルペア間で発生する一致事象を示すタイミングデータを収集し、検出器のための検出器調整値を求め、検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整値を求め、検出器の平均クリスタル調整値を求め、検出器内の各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値を求めることが含まれる。さらに本方法には、第1の閾値を用いて各クリスタルのモデルクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのための第1のクリスタル調整離散値を計算し、各検出器の第1の平均クリスタル調整離散値を求め、第1の平均クリスタル調整離散値から検出器調整値を引いた値を表す検出器の第1の差を求めることが含まれる。さらに本方法には、第1の差を用いて検出器の第2の閾値を求め、第2の閾値を用いて各クリスタルのモデルクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのための第2のクリスタル調整離散値を計算し、検出器の第2の平均クリスタル調整離散値を求め、第2の平均クリスタル調整離散値から検出器調整値を引いた値を表す各検出器の第2の差を求めることが含まれる。最後に、本方法には、第2の差が第1の差より少ない場合に、検出器の各クリスタルのための第2のクリスタル調整離散値を一致事象を示す収集されたタイミングデータに適用し、第2の差が第1の差以上の場合に、検出器内の各クリスタルのための理想的な第1のクリスタル調整離散値を一致事象を示す収集タイミングデータに適用することによって、検出器を較正することが含まれる。
本発明は、同じ参照番号を使って同じ構成要素を示す添付図面と共に、現状で好適な実施形態の詳細な説明を読めば、十分に理解することができる。
PETスキャナの検出リング内の検出器を較正する方法を開示する。尚、各検出器は複数のクリスタルを備え、PETスキャナには特定の視野がある。本方法には、視野内の各ペアのクリスタル間で生じた一致事象を表すタイミングデータを収集することが含まれる。さらに本方法には、各検出器の検出器調整値を求めて、各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整値を求め、各クリスタルのクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのクリスタル調整離散値を計算することが含まれる。最後に、本方法には、各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整離散値を一致事象を表す収集されたタイミングデータに適用することによって各検出器を較正することが含まれる。
図1は、本発明の一実施形態のPETシステムの概略図である。図1に示すように、PET撮像システム8は、獲得システム10と、オペレータ作業ステーション15と、獲得ロケータと、一致(「ALC」)回路30と、画像再構成プロセッサ40とを備える。
システム10は、撮像領域12を画定する中央の内腔の回りの検出リングアセンブリ11を支持するガントリ9を備える。(不図示の)患者用寝台はガントリ9の前に配置され、撮像領域12と位置合わせされる。(不図示の)患者寝台用コントローラは、通信リンク18を介して作業ステーション15から受け取ったコマンドに応答して、作業用患者寝台を撮像領域12へ移動させる。
ガントリコントローラ17はガントリ9内に搭載され、リンク18を介してオペレータ作業ステーション15から受けたコマンドに応答して、ガントリ9を操作する。例えば、オペレータからのコマンドに基づいてガントリ9を垂直方向に上下させたり、較正された放射性核種源を用いて透過スキャンを行って減衰測定値を獲得したり、一致タイミング較正(「CTC」)スキャンを行って補正データを獲得したり、通常の放射スキャンを行なって陽電子消滅事象を計数することができる。
図2は、本発明の一実施形態の検出器とそれに関連するPMT信号の斜視図である。図1に示したように、検出リングアセンブリ11は複数の検出器20を備える。図示していないが、検出器20はモジュールの形で配列され、各モジュールには8個の検出器20がある。一実施形態では、検出リングアセンブリ11には、35個の独立したモジュールが備えられており、検出リングアセンブリ11には、軸方向に4個、横断方向に70個整列させた合計280個の検出器20がある。図2に示すように、各検出器20には、例えば、ビスマスゲルマニウム酸化物(「BGO」)クリスタルなどの複数のシンチレータクリスタル21があり、それらは縦横6×6に並べられ、22と総称する4個の光電子増倍管(「PMT」)A、B、C、Dの前に配置されている。
図3は、本発明の一実施形態を示すフローチャートである。本プロセスは、ステップS200から始まり、一致事象のタイミングデータを収集するステップS220に進む。図2を参照して、光子がクリスタル21に当たると、シンチレーション事象が発生し、クリスタルはPMT22に向かう光を発する。シンチレーション事象が起きると、各PMT22はシンチレーション事象によって発生した光のうちの少なくとも一部を受けて、急峻に立ち上がってからほぼ300ナノ秒の時定数で次第に下がるアナログ信号23A〜23Dを発生する。アナログ信号23A〜23Dの相対的な大きさは、シンチレーション事象が起きたクリスタル行列(6×6)内の位置によって決まり、それらの信号の大きさの合計は事象を発生させた光子のエネルギーによって決まる。
図1と2を引き続き参照すると、獲得回路25がガントリ9内に搭載されており、アセンブリ11内の各検出器ユニット20から4つの信号23A〜23Dを受けとる。獲得回路25は、信号23A〜23Dをデータバス26を介してALC回路30に与える。検出されたエネルギーが光子に適切に対応している場合には、ALC回路30は、信号23A〜23Dを使って、検出した事象のエネルギーを測定し(即ち、事象の全エネルギーが511keVから±20パーセントの範囲から外れる検出事象を除外し)、BGOクリスタル21のブロック内で検出事象の実座標とその事象の時刻を求め(即ち、タイムスタンプを生成して)、事象時刻を比較して一致データパケットとして記憶された一対の一致事象を選択する。各一致データパケットには、関係する事象を検出する2つのクリスタル21のアドレスを正確に特定する一対のデジタル数が含まれている。ALC回路30の動作を、以下で詳細に説明する。
一致事象に関するタイミングデータの収集時にそのタイミングデータがソートされ、ステップS240でさらに処理される。1対の検出器のクリスタルで測定されたタイミングデータはソートされるが、これは、複数の検出器の相対的な時間差だけでなく、個々のクリスタルの相対的な時間差を求めるために行われる。ソートされた情報を用いて、各クリスタルと各検出器の一致タイミングの較正を調整することができる。しかし、相互を比較したタイミング差の有効性を保つために、ある種のタイミングデータを除外する必要がある。一連の測定値を使って、測定された事象の2つのクリスタルのタイミング差を表すタイミングデータを採用すべきか除外すべきかを決定する。また、各クリスタルの検出リングが軸方向に隣接しているか同じリングであるかどうかと、検出器のファンもしくは横断方向視野(「TFOV」)内にクリスタルがあるかどうかという2つの関連条件もある。
図4は、本発明の一実施形態の「一致事象に関するデータをソートする」工程を詳細に示すフローチャートである。図4に示すように、本プロセスはステップS240から始まりステップS242に進む。このプロセスで透過マスクを使用するかどうかを判断する。透過マスクを使用する場合、ステップS244では、事象観測した2つのクリスタルが透過マスク内にあるかどうかを調べる。特定のクリスタルが透過マスク内にある場合、本プロセスはステップS246に進む。特定のクリスタルが透過マスク内にない場合、本プロセスはステップS257に進むが、そこでは、その事象は破棄され、タイミングデータは記憶されない。透過マスクを使用しない場合には、本プロセスはステップS246にスキップする。
ステップS246では、各クリスタルの具体的な位置が分析されるが、これには、各クリスタルが配備された検出器と、クリスタルを保持する検出器が配置した検出リングが含まれる。そして、ステップS248では、検出リング内の1対の各クリスタルが隣接しているか、もしくは、2つののクリスタルが同じリング内に位置しているかどうかを調べる。一実施形態では、各検出リングにはリング識別子が割り当てられ、その結果、軸方向に隣接して配列された検出リングは、主リング0、1、2、3とそれぞれ呼ばれる。関連する各クリスタルのリング識別子の差を求め、そのリング差が1以下の場合には本プロセスはステップS250に進む。そうでない場合は、本事象はステップS257で棄却される。
ステップS250では、検出器が、互いのファン、即ち、横断方向視野(「TFOV」)内にあるかどうかを調べる。図1に示したように、検出リングアセンブリ11は複数の検出器20から成る。本実施形態の検出リング11は、横断面に70個の検出器を備える。タイミングデータを受理するかどうかを決定する際には、TFOVは、それぞれの側で同数の検出器20をリジェクトするという意味で対照である。本実施形態のTFOVは37個の検出器を備え、そのどちらか一方の側の16個の検出器からのデータが除外される。各検出器内の各クリスタルは同じTFOVで拘束されることを理解されたい。検出器がTFOV内にある場合、本プロセスはステップS252に進む。そうでない場合は、本事象はステップS257で棄却される。ステップS252では、事象データを用いて図1に示した投影角度θと距離Rを求める。
図1を参照すると、プロセッサ40には、ソータ34とメモリモジュール43とアレイプロセッサ45と画像CPU42と、その他の全てのプロセッサコンポーネントを接続するバックプレーンバス41が備えられている。ソータ34は、一致データパケットのメモリアドレスを作成して一致事象のタイミングデータを効率的に記憶する。同方向に向かってスキャナの撮像領域12を通過する一連の全投影光によって、投影、即ち「ビュー」が行われる。特定の投影光から撮像領域12の中心までの距離Rから、撮像領域12内の投影光の位置が特定される。
図1に示すように、例えば、陽電子消滅(以下「事象」)50’は、投影角度θと距離Rの視界内の投影光51’に沿って発生する。ソータ34は、光線51’上の2個のBGOクリスタルによって事象を示す一致データパケットをソートすることによって、獲得期間にこの投影光(R、θ)で発生する全ての事象を計数する。
タイミングデータ収集時に、一致事象は、一連の2次元配列もしくはヒストグラムとしてメモリ43に編成される。各事象の次元の1つには投影角度θがあり、その他の次元には距離Rがある。一致事象はランダムに発生し、ソータ34は各一致データパケットの2個のクリスタルのアドレスからθとRの値を決める。θとRの値は次のように計算することができる。
θ=(Ф1+Ф2)/2+90° (1)
R=r0cos[(Ф2−Ф1)/2] (2)
ここで、
Ф1 =第1の検出器クリスタルの角方向
Ф2 =第2の検出器クリスタルの角方向
0 =検出リングの半径
獲得期間が過ぎると、メモリ43は、ヒストグラムの各光線(Rとθ)に沿って発生した事象の総数を記憶する。
各検出器に対するヒストグラムを作成し、タイミングデータを分析して各クリスタルのためのクリスタル調整値を求める。ステップS254では、一致するクリスタル対が同じ検出リング内にあるかどうか、即ち、主リング番号の違いが無いかどうかを調べる。それらの一致するクリスタル対が同じ検出リング内にある場合、本プロセスはステップS255に進み、事象を分析して、クリスタルタイミング領域内にあるかどうかを判断する。本実施形態のクリスタルタイミング領域は−15LSB〜+15LSBである。クリスタルタイミング領域内にない一致する各クリスタル対は、各クリスタルの合計と総数の計算には使用されないため、各クリスタルのためのクリスタル調整値で表されることはない。そのような一致する対がクリスタルタイミング領域内にある場合は、本プロセスはステップS256に進む。そうでない場合は、本プロセスはステップS258にスキップする。
ステップS256で、PETシステム内の各クリスタルの合計と総数を求める。θとRに基づくクリスタルタイミングデータを利用して、1つのクリスタルと、その検出リング内にあってTFOVの範囲内の各クリスタル間でのタイミング差を求めることができる。リング内のその他のクリスタルとのタイミング差を利用し、各クリスタルの浮動少数調整値を比較して、所望の検出器調整値を維持すると同時に、以下で詳述する各クリスタルの調整値を明確に示して一致タイミングの較正をより適切に行うことができる。
合計iと総数iの値を用いて、本システムの各検出器の各クリスタル(i)のためのクリスタル調整値を求める。合計iは、クリスタル(i)と、TFOVi内にある同一リング内のその他の全てのクリスタル間の測定タイミング差の合計を表す。総数iは、同一リング内で同じTFOVi内にあるクリスタル(i)とその他のクリスタルとのタイミング差を累積したクリスタルの総数を表す。従って、各クリスタルのためのクリスタル調整値は、クリスタル(i)の合計iを総数iで割ることによって求めることができる。各クリスタルの合計と総数が求められると、本プロセスはステップS258に進み、ステップS260に戻る。
ステップS260では、各検出器のための検出器調整値を求める。各検出器のための検出器調整値は、各検出器のための相対的なタイミング調整値であって、これは、隣接する検出リングもしくは同一のリング(即ち、リング差1以下)内に位置し、その検出器のファン、即ち、TFOV内にある各検出器と比較した結果得られたものである。データ収集によって作成されたヒストグラムを用いて、検出器相互間のタイミング差を測定する。本願の援用文献である米国特許第5、272、344号に記載されているように、本発明の一実施形態では、検出器間のタイミング差(即ち、時間遅延調整値)が計算される。
図5は、検出リングアセンブリの概略図である。各検出器20を較正するには、検出リング11内の他の検出器20とのタイミング差が重要である。前述したように、本実施形態の検出リング11は、横断面に70個の検出器20を備えている。検出器(k)が、測定された検出器調整値(Tk)、即ち、基準調整値として割り当てられた浮動少数値を使った初期の検出器である場合、検出器(k+1)に関する検出器調整値(Tk+1)を求めることができる。これは、検出器(k)と、検出器(k+1)と、TFOVkとTFOVk+1の両方にあるその他の検出器の間のタイミング差を比較することによって行われる。これには、検出器(k)と検出器(k+1)の両方によって捉えられTFOV内にある光線(θ、R)のタイミング値が含まれる。図5に示すように、TFOVk(次式(3)のファンk)には検出器〔0、N−1〕が含まれ、TFOVk+1には検出器〔+1、N〕が含まれる。従って、TFOVkとTFOVk+1でオーバラップするタイミング差には、検出器〔+1、N−1〕が含まれる。その結果、初期の基準補正値Γをゼロに設定することによって、
Γ-1=0
最後の検出器に対するkが0の場合、以下のようになる。
Figure 2004151105
上述したように、検出リング11内の検出器(k)が最初に求められ、その調整値(Tk)が、リング11内の較正される他の全ての検出器に対する基準値になる。リング11内の残りの69個の検出器に対して、各検出器の基準補正値Γが次々求められる。基準補正値Γとは、検出器(k)から得られた平均値と次の検出器(k+1)から得られた平均値の差である。一連の時間差と基準補正値を用い、各検出器のために計算された検出器調整値を使って、検出リング11の周りで検出器調整値を求める。
図3を参照すると、検出器調整値を求めた後で、ステップS280では、各クリスタルのためのクリスタル調整値を求める。各クリスタルのクリスタル調整値とは、合計を総数で割った値である。具体的には、クリスタル調整値とは、あるクリスタルと、そのTFOV内にあって同じ検出リング内にあるその他の全てのクリスタルとのタイミング差の合計を、検出器(36)内のクリスタルの数で割った値である。従って、クリスタル調整値を次のように表すことができる。
Figure 2004151105
ここで、
w=基準線間感度差
クリスタルのTFOVには、クリスタルのホスト検出器のための複数の検出器のTFOV内に位置する全てのクリスタルが含まれることを理解されたい。本実施形態では、クリスタルのTFOVには222個のクリスタルが含まれる。しかしながら、クリスタルのレベルでは、どちらか一方の側でリジェクトされるクリスタルの数が等しくない場合がある。
そして、ステップS300では、クリスタル調整値を離散化する。図6は、図3の「クリスタル調整値を離散化する」工程を本発明の一実施形態に基づいて詳細に示したフローチャート図である。図6に示すように、本プロセスはステップS300から始まり、ステップS302に進む。ここでは、各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値が求められる。各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値を用いて、同じ検出器内のその他の全てのクリスタルから各クリスタルを関連づけることができる。モデルクリスタル調整値は、検出器調整値を関連付ける方法と同じ方法で各調整値を関連付ける。
前述したように、クリスタル(k)のクリスタル調整値は次のように表わされる。
Figure 2004151105
このクリスタル調整値をクリスタル(l)のためのクリスタル調整値と比べると、オーバラップするTFOV内の全ての同じクリスタル(i)に関して、クリスタル(k)と(l)の差が、それらのクリスタル調整値間の差になる。従って、クリスタル(i)のモデルクリスタル調整値(MCA)を次のように表すことができる。
MCAi=ave(Ti)−ave(Tj)+DAVi (5)
ここで、
MCAi=クリスタル(i)のためのモデルクリスタル調整値
ave(Ti)=クリスタル(i)のためのクリスタル調整値
ave(Tj)=クリスタル(i)と同じ検出器内の全てのクリスタル調整値(j)の平均値
DAVi=クリスタル(i)をもつ検出器のための検出器調整値
従って、各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値とは、各クリスタルのクリスタル調整値から同じ検出器内の全てのクリスタル調整値の平均値を引き、検出器のための検出器調整値を加えた値になる。各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値は、検出したタイミングデータ、即ち、タイムスタンプを補正するためのLSBの整数値を記憶する獲得ハードウェアで用いられる(浮動少数)時間単位(即ち、「LSB」)で計算される。本実施形態での各LSBは1.3ナノ秒を表し、事象に対して生成されたタイムスタンプのデジタル調整を行うために、各クリスタルの浮動少数値が離散化され、LSBの整数値が得られる。
ステップS304では、第1の閾値を用いて各クリスタルのモデルクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルの第1のクリスタル調整離散値を生成する。モデルクリスタル調整値を離散化するにあたって、一実施形態の各値はより正確な調整を行うために正数であることが望ましい。離散化のために、各モデルクリスタル調整値と検出器調整値に所定の係数を加算する。次いで、モデルクリスタル調整値を、一定カットオフ値、即ち、第1の閾値を用いて離散化する。各クリスタルのモデルクリスタル調整値に第1の閾値を加算し、その計算結果から整数を得る。本実施形態の第1の閾値は0.5LSBである。従って、0.5LSBを用いて各クリスタルの浮動少数モデルクリスタル調整値を離散化すると、各クリスタルは、−0.5LSB〜+0.5LSBの範囲の非一様分布の量子化誤差をもつ。
次に、ステップS306では、検出器内の各クリスタルのための第1のクリスタル調整離散値を用いて、第1の平均クリスタル調整離散値を求める。ステップS308では、各検出器の第1の平均クリスタル調整離散値を用いて、第1の平均クリスタル調整離散値から検出器調整値を引いた値を表す各検出器の第1の差を求める。第1の差は、第1のクリスタル調整離散値を用いて各クリスタルを較正した時に生じた誤差量を表す。しかし、各モデルクリスタル調整値を離散化して検出器調整値を保持した場合は、検出器調整値の量子化誤差をより減少させることができる。
ステップS309では、第1の差を用いて、モデルクリスタル調整値を離散化するための第2の閾値を求める。第2の閾値は以下のように求められる。
第2の閾値=(LSB−0.5×(LSB+第1の差)) (6)
ステップS310では、第2の閾値を用いて各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルの第2のクリスタル調整離散値を計算する。離散化するために、各モデルクリスタル調整値と検出器調整値に所定の係数を加算する。次いで、第2閾値を用いてモデルクリスタル調整値を離散化する。第2の閾値を各クリスタルのモデルクリスタル調整値に加えることによって整数値が得られる。本実施形態の第2の閾値は、0.5LSB−(第1の差/2)で求められる。
次に、ステップS312では、各検出器内の各クリスタルのための第2のクリスタル調整離散値を用いて、各検出器の第2の平均クリスタル調整離散値を求める。ステップS314では、各検出器の第2の平均クリスタル調整離散値を用いて、第2の平均クリスタル調整離散値から検出器調整値を引いた値を表す各検出器の第2の差を求める。次に、ステップS319では、本プロセスはステップS320に戻る。最後に、ステップS320では、クリスタル調整離散値を各クリスタルに適用する。
図7は、本発明の一実施形態に基づく図3の「クリスタル調整離散値を各クリスタルに適用する」プロセスを示すフローチャートである。図7に示すように、本プロセスはステップS320から始まり、ステップS322に進む。本プロセスでは、各検出器の第2の差が第1の差より小さいかどうかを判断する。第2の差が第1の差より小さい場合は、本プロセスはステップS324に進む。ステップS324では、検出器の一致タイミングは、各検出器内の各クリスタルの第2のクリスタル調整離散値を一致事象を表す収集されたタイミングデータに適用することによって較正される。
ステップS326では、第2の差が第1の差以上である場合に、検出器の一致タイミングは、検出器内の各クリスタルの第1の離散化理想クリスタル調整値を一致事象を表す収集タイミングデータに適用することによって較正される。離散化時に加算される所定値は、各クリスタルを較正するために各値を記憶する前に、クリスタル調整離散値から引かれることを理解されたい。各クリスタルに適用させるクリスタル調整離散値を求めた後に、ALC回路30がそれらの値を各一致事象データパケットのタイムスタンプに適用することを理解されたい。図8は、本発明の一実施形態のALC回路の略図である。
各検出器のALC回路30は、プリアンプ60と加算器62とタイミングピックオフ回路(「TPC」)64と事象ロケータ66と時間/デジタル変換器(「TDC」)68とマスタークロック70とクリスタル遅延ユニット72と一致検出回路74とを備える。プリアンプ60は各検出器20の各PMT22に個別に設けられる。各プリアンプ60は、バス26を介し輝度信号23A〜23Dのうちの1つを受けて増幅し、その結果生じた信号を信号処理に適したレベルにする。各検出器20の4個のPMTに対応した増幅信号は加算器62に提供され、そこで増幅信号の総和を求めて、検出器20の総エネルギー信号Tを生成する。信号TはTPC64に提供される。
TPC64は、事象(即ち、シンチレーション事象)の発生を適切に示す閾値エネルギー値と受信信号Tを比較する。本実施形態での閾値エネルギーレベルは100keVである。信号Tが閾値エネルギーレベルを超えると、TPC64は事象検出パルス(「EDP」)Qを発生し、そのパルスは事象ロケータ66に提供される。事象ロケータ66は、それらの事象に関与するクリスタルのクリスタルアドレスを求め、クリスタル識別子Ciをパスする。次いで、QはTDC68に提供され、そこでは、マスタークロック70からのマスタークロック信号も受けとる。TDC68は、最近のマスタークロック信号を参照して8ビットのタイムスタンプTsを生成し、タイムスタンプTsをクリスタル遅延ユニット72に提供する。クリスタル遅延ユニット72は、Tsにクリスタル調整離散値を加えて、一致検出回路74に提供される補正タイムスタンプTscorrを生成する。補正タイムスタンプTscorrは、シンチレーション事象が発生した正確な時刻を約ナノ秒で示す。図7を参照すると、クリスタル調整離散値がタイミングデータに適用された時に、本プロセスはステップS328に進み、ステップS400に戻って終了する。
離散化クリスタルレベル調整値を求める方法をより一層理解するために、代替(第2の)閾値を用いてより適切な調整を行うことが可能な次例を検討する。図9は、本発明の他の実施形態の検出リングを図示したものである。この例では、検出リング500には、(図5で示された実施形態の上述の(横断方向に)70個×(軸方向に)4個で、合わせて280個の検出器とは異なり)5個の検出器A、B、C、D、Eだけが備えられている。それらは図9で横断面で示されている。各検出器A、B、C、D、Eはそれぞれ、クリスタルを2つ、A1、A2とB1、B2とC1、C2とD1、D2とE1、E2を備える。この例では、検出器Aの視野TFOVAには検出器CとDが含まれ、検出器Bの視野TFOVBには検出器DとEが含まれる。
Figure 2004151105
検出器A、Bのための検出器調整値を求めるために、検出器間のタイミング差を分析する必要がある。検出器AについてはAC間とAD間の差を、検出器BについてはBD間とBE間の差を次のように求めることができる。
A−C = [(A1−C1)+(A1−C2)+(A2−C1)+(A2−C2)]/差の数
A−D = [(A1−D1)+(A1−D2)+(A2−D1)+(A2−D2)]/差の数
B−D = [(B1−D1)+(B1−D2)+(B2−D1)+(B2−D2)]/差の数
B−E = [(B1−E1)+(B1−E2)+(B2−E1)+(B2−E2)]/差の数
従って、AとCの差は2.6LSBとなり、AとDの差は−2.4LSBとなり、BとDの差は−4.3LSBとなり、BとEの差は−2.3LSBとなる。次に、上記の式(3)を用いて、検出器A、Bの検出器調整値を次のように示すことができる。
A=[(A−C)−ΓA] / 1 = 2.6 LSB
ここで、
ΓA=0 LSB (初期の検出器の場合)
従って
B=[(B−D)−ΓB] / 1 =0.7 LSB
ここで、
ΓB=[(ΓA)−(A−D)−(A−C)] = −5.0 LSB
従って、検出器Aの検出器調整値は2.6LSBとなって、その値が基準となる。−5.0LSBという時間遅延の増分が更新されて、検出器Bの検出器調整値は0.7LSBとなる。次に、クリスタルレベル調整値を求める必要がある。
上述したように各クリスタルのタイミング差が収集され、それを表1に示す。各クリスタルレベル調整値を次のように表すことができる。
1 = [(A1−C1)+(A1−C2)+(A1−D1)+(A1−D2)]/差の数
2 = [(A2−C1)+(A2−C2)+(A2−D1)+(A2−D2)]/差の数
1 = [(B1−D1)+(B1−D2)+(B1−E1)+(B1−E2)]/差の数
2 = [(B2−D1)+(B2−D2)+(B2−E1)+(B2−E2)]/差の数
従って、A1のクリスタルレベル調整値は−1.4LSBとなり、A2は1.6LSBとなり、B1は−3.4LSBとなり、B2は−3.2LSBとなる。検出器Aの平均クリスタルレベル調整値は0.1LSBとなり、検出器Bについては−3.3LSBとなる。各クリスタルのためのモデルクリスタルレベル調整値を次のように表すことができる。
MCAA1 = A1 − ave(検出器A) + TA = [(−1.4) − (0.1) + (2.6)] =1.1LSB
MCAA2= A2 − ave(検出器A) + TA = [(1.6) − (0.1) + (2.6)] =4.1LSB
MCAB1 = B1 − ave(検出器B) + TB = [(−3.4) − (−3.3) + (0.7)] =0.6LSB
MCAB2 = B2 − ave(検出器B) + TB = [(−3.2) − (−3.3) + (0.7)] =0.8LSB
尚、ここで、モデルクリスタル調整値(MCAA1が1.1、MCAA2が4.1、MCAB1が0.6、MCAB2が0.8)の差は、最初に想定した値(A1は−0.9、A2は2.1、B1は−1.4、B2は−1.2)と同じである。従って、計算されたモデルクリスタル調整値は、オフセット法を用いて観測された調整値と同じである。
これが、タイミング調整のために必要な全てである。
次に、モデルクリスタル調整値を離散化する。最初に、所定数量、即ち、値の大きな整数値が各値に加算されるので、正数値になる。この例では、各値に加算される値は10LSBである。次に、第1の閾値(0.5LSB)を各計算結果に加算する。そして各値の整数値が次のように求められる。
DCAA1 = I[(MCAA1) + (10) + (0.5)] = 11LSB
DCAA2 = I[(MCAA2) + (10) + (0.5)] = 14LSB
DCAB1 = I[(MCAB1) + (10) + (0.5)] = 11LSB
DCAB2 = I[(MCAB2) + (10) + (0.5)] = 11LSB
次に、第1のクリスタル調整離散値を用いて、検出器A、Bそれぞれの第1の平均クリスタル調整離散値を求める。それらは12.5LSBと11LSBとなる。従って、検出器AとBの第1の差はそれぞれ−0.1LSBと0.3LSBとなる。
第1の差を用いて新しい(第2の)閾値を求める。第2の閾値を次のように表すことができる。
第2の閾値A=(LSB−0.5×(LSB+第1の差A))=0.55 LSB
第2の閾値B=(LSB−0.5×(LSB+第1の差B))=0.35 LSB
第2のクリスタル調整離散値は次のように求めることができる。
SDCAA1=I[(MCAA1) + (10) + (第2の閾値A)]=11LSB
SDCAA2=I[(MCAA2) + (10) + (第2の閾値A)]=14LSB
SDCAB1=I[(MCAB1) + (10) + (第2の閾値B)]=10LSB
SDCAB2=I[(MCAB2) + (10) + (第2の閾値B)]=11LSB
上記のように、クリスタルA1とA2のための第2のクリスタル調整離散値は変化がないので、第2の差Aが第1の差Aより小さくなることはない。従って、検出器Aの場合、離散化するために加算される所定数量より小さい第1クリスタル調整離散値をクリスタルA1(1LSB)とA2(4LSB)に適用する。
しかしながら、検出器Bの場合、第2の平均クリスタル調整離散値は10.5LSBである。従って、検出器Bの第2の差Bは−0.2LSBとなり、その絶対値は第1の差Bの絶対値より小さくなる。この状態では、離散化するために加算される所定数量より小さい第2のクリスタル調整離散値を、クリスタルB1(0LSB)とB2(1LSB)に適用する。
本発明の様々な実施形態について説明したように、PETシステムもしくはそのシステムの様々なコンポーネントは、処理マシンから入力を受けたり処理マシンに出力を送ったりして、本発明の所望の機能を達成する。PETシステムもしくはそのコンポーネントは、処理マシンか、もしくは処理マシンに電気的に接続されたその他の機械部品もしくは処理マシンと通信するその他の機械部品を介して、コントローラワークステーションからコマンドを受けることが可能なことを理解されたい。本願で用いた「処理マシン」という用語は、少なくとも1つのメモリを使用して少なくとも1つのプロセッサを備えたものと理解されたい。そのメモリには一連の命令が記憶されている。命令は、処理マシンの1つもしくは複数のメモリに永続的にもしくは一時的に記憶することができる。プロセッサは、データを処理するために、1つもしくは複数のメモリに記憶された命令を実行する。一連の命令には、説明したタスクなどの特定のタスクもしくは複数のタスクを実行する様々な命令が含まれていてもよい。特定のタスクを実行するそのような一連の命令は、プログラム、ソフトウェアプログラム、もしくは単にソフトウェアとして特徴づけられる。先に触れた処理マシンは、1つもしくは複数のメモリに記憶された命令を実行してデータを処理する。このデータ処理作業は、例えば、処理マシンの1人もしくは複数のユーザからのコマンドに応答しても、前の処理に応答しても、別の処理マシンやその他の入力からのリクエストに応答してもよい。
本発明の実現のために使用される処理マシンは汎用コンピュータでもよい。しかしながら、上述の処理マシンは、特定用途向けコンピュータや、マイクロコンピュータやミニコンピュータやメインフレームを含むコンピュータシステムや、プログラムマイクロプロセッサや、マイクロコントローラや、集積回路や、ロジック回路や、デジタル信号プロセッサや、プログラマブルロジックデバイスや、本発明を実現可能なその他の装置や装置構成を含む、その他の多種多様な技術を利用してもよい。
本発明の趣旨や範囲から逸脱することなく、本発明や上述の説明によって、本願で説明した以外の本発明の多くの実施形態や、改造ならびに多くの変更形態や修正形態やそれと等価な構成を当業者が明らかにしたり当業者に合理的に指摘することができる。
本願で本発明の複数の模範的な実施形態に関して詳細に説明してきたが、この開示内容は本発明の例示や模範にすぎず、本発明を公開するために開示したものであることを理解されたい。従って、上述の開示内容は本発明を解釈したり限定するものではなく、その他の実施形態や改造や変更形態や修正形態や等価の構成などを除外するものではない。
図1は、本発明の一実施形態のPETシステムの概略図である。 図2は、本発明の一実施形態の検出器とそれに関連したPMT信号の斜視図である。 図3は、本発明のシステムと方法を用いた一実施形態を示すフローチャートである。 図4は、本発明の一実施形態に基づく「一致事象に関するデータをソートする」工程をより詳細に示す図解フローチャートである。 図5は、本発明の一実施形態の検出リングアセンブリの概略図である。 図6は、本発明の一実施形態に基づく図3の「クリスタル調整値を離散化する」工程をより詳細に示した図解フローチャート図である。 図7は、本発明の一実施形態に基づく図3の「離散化されたクリスタル調整値を各クリスタルに適用する」工程を示した図解フローチャート図である。 図8は、本発明の一実施形態のALC回路の略図である。 図9は、本発明の一実施形態の検出リングアセンブリの概略図である。

Claims (10)

  1. PETスキャナの検出リング内の検出器を較正する方法であって、各検出器は複数のクリスタルを備え、前記PETスキャナには視野があり、
    前記視野内の各ペアのクリスタル間で生じた一致事象を示すタイミングデータを収集する工程と、
    各検出器のための検出器調整値を求める工程と、
    各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整値を求める工程と、
    各クリスタルのための前記クリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのためのクリスタル調整離散値を計算する工程と、
    各検出器内の各クリスタルのための前記クリスタル調整離散値を一致事象を示す前記収集タイミングデータに適用することによって各検出器を較正する工程を備える方法。
  2. 複数の検出リングを備えたPET撮像システムの一致タイミングを較正する方法であって、各検出リングは複数の検出器クリスタルを有する複数の検出器を備え、
    前記撮像システムの視野内の各ペアのクリスタル間で生じた一致事象を示すタイミングデータを収集する工程と、
    各検出器の検出器調整値を求める工程と、
    各検出器内の各クリスタルのためのクリスタル調整値を求める工程と、
    各検出器のための平均クリスタル調整値を求める工程と、
    各検出器内の各クリスタルのためのモデルクリスタル調整値を求める工程と、
    第1の閾値を用いて、各クリスタルのための前記モデルクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのための第1のクリスタル調整離散値を計算する工程と、
    各検出器のための第1の平均クリスタル調整離散値を求める工程と、
    各検出器の第1の差を求める工程であって、前記第1の差は、前記第1の平均クリスタル調整離散値から前記検出器調整値を引いた値を表す、当該工程と、
    前記第1の差を用いて、各検出器の第2の閾値を求める工程と、
    前記第2の閾値を用いて、各クリスタルのための前記モデルクリスタル調整値を離散化して、各クリスタルのための第2のクリスタル調整離散値を計算する工程と、
    各検出器のための第2の平均クリスタル調整離散値を求める工程と、
    各検出器の第2の差を求める工程であって、前記第2の差は、前記第2の平均クリスタル調整離散値から前記検出器調整値を引いた値を表す、当該工程と、
    前記第2の差が前記第1差より小さい場合に、前記検出器内の各クリスタルのための前記第2のクリスタル調整離散値を一致事象を示す前記収集タイミングデータに適用し、前記第2の差が前記第1の差以上の場合に、前記検出器内の各クリスタルのための前記第1の離散化理想クリスタル調整値を一致事象を示す前記収集タイミングデータに適用することによって各検出器を較正する工程を備える方法。
  3. クリスタル(i)の前記クリスタル調整値は、前記クリスタル(i)と、クリスタル(i)のTFOV(i)内に位置するクリスタル(i)を含む検出リング内のその他の全てのクリスタル(j)との間の測定タイミング差の合計に等しい、請求項2に記載の方法。
  4. クリスタル(i)のための前記モデルクリスタル調整値は、クリスタル(i)のための前記クリスタル調整値からクリスタル(i)を含む検出器のための前記平均クリスタル調整値を引いて、クリスタル(i)を含む検出器のための前記検出器調整値を加えた値である、請求項2に記載の方法。
  5. 各クリスタルのための前記モデルクリスタル調整値は、時間LSBの浮動少数単位で計算される、請求項2に記載の方法。
  6. 各LSBは1.3ナノ秒に相当する、請求項5に記載の方法。
  7. 第1の閾値を用いて、各クリスタルのための前記モデルクリスタル調整値を離散化する前記工程は、
    前記第1の閾値を各クリスタルのための前記モデルクリスタル調整値に加算して、第1の閾値の結果を計算し、
    前記第1の閾値の結果の整数値を求めて、各クリスタルのための第1のクリスタル調整離散値を計算することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  8. 前記第1の閾値はLSBを2で割った値である、請求項2に記載の方法。
  9. 前記第2の閾値は、前記第1の閾値から、前記第1の差を2で割った値を引いた値を表す、請求項2に記載の方法。
  10. 前記第2の閾値を用いて、各クリスタルのための前記モデルクリスタル調整値を離散化する前記工程は、前記第2の閾値を各クリスタルのための前記モデルクリスタル調整値に加算して、第2の閾値の結果を計算し、前記第2の閾値の結果の整数値を求めて、各クリスタルのための第2のクリスタル調整離散値を計算することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
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