JP2004150274A - 波動発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、効率よく、大きな電力を発生することができる波動発電装置を提供することを目的とする。
【解決手段】発電機1と発電機1を駆動させる油圧モータ2とを配設した基枠3の周囲に複数個の浮き子4を配設している。そして、浮き子4の波による上下動によって、圧力油を発生する油圧シリンダ10を、基枠3と浮き子4との間に配設し、油圧シリンダ10の圧力油を油圧モータ2に送るように、配管路5にて連通連結している。
【選択図】 図1
【解決手段】発電機1と発電機1を駆動させる油圧モータ2とを配設した基枠3の周囲に複数個の浮き子4を配設している。そして、浮き子4の波による上下動によって、圧力油を発生する油圧シリンダ10を、基枠3と浮き子4との間に配設し、油圧シリンダ10の圧力油を油圧モータ2に送るように、配管路5にて連通連結している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波のエネルギーを利用した波動発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の波動発電装置は、図6に示すように、上下両端開口の筒体40と、該筒体40の周囲に固定された浮き子41と、該筒体40の上端開口に配設された空気タービン43と、空気タービン43に連結された発電機42と、を備えていた(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
そして、筒体40内部の海面は、筒体40外部の波と完全に一致して上下動しないため、波により、筒体40が浮き子41と一体に上下動することで、筒体40内部に空気の流れが生じ、その空気の流れにより、空気タービン43を回転させて、発電機42を駆動させていた。
【0004】
【非特許文献1】
「大百科事典 12」平凡社発行、1985年6月28日、p.102
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の波動発電装置では、筒体40内部のみの空気の流れで、発電していたため、効率が悪く、出力数も低かった。そのため、従来の波動発電装置は、主に、航路標識灯の電源等の小電力を必要とするものに使用され、大きな電力を必要とするものには不向きであった。
【0006】
そこで、本発明は、簡単な構成で、効率よく、大きな電力を発生することができる波動発電装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る波動発電装置は、発電機と該発電機を駆動させる油圧モータとを配設した基枠の周囲に複数個の浮き子を配設し、該浮き子の波による上下動によって、圧力油を発生する油圧シリンダを、上記基枠と上記浮き子との間に配設し、該油圧シリンダの圧力油を上記油圧モータに送るように、配管路にて連通連結したものである。
【0008】
また、基枠に、基枠全体の揺れを抑制するジャイロ装置を付設している。また、油圧シリンダが、往復形シリンダであって、ピストンにて区画された第1油圧室と第2油圧室の各々には、吸込用逆止弁を介して吸込配管路を接続し、かつ、吐出用逆止弁を介して吐出配管路を接続している。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0010】
図1は、本発明に係る波動発電装置の実施の一形態を示す斜視図であり、本装置は、基枠3と、基枠3の周囲に油圧シリンダ10を介して配設された複数個(本実施の形態では、四個)の浮き子4と、を備え、浮き子4の浮力により、海面を浮遊し、波による海面の上下動を利用して発電するように構成されている。
【0011】
基枠3は、上方施蓋状でかつ下方開口状の箱部3aと、該箱部3aの周囲側面に突設された複数本(本実施の形態では、八本)の横桁部3bと、を有している。具体的に述べると、箱部3aは、四つの側面を備え、各側面の左右両端縁でかつ上方位置に、二本の横桁部3b,3bが、該側面に対して垂直な方向に、突設されている。
【0012】
また、平面的に見て基枠3の中央部(即ち、基枠3の箱部3aの上面)には、発電機1と、発電機1を駆動させる(歯車モータ又はベーンモータ等の)油圧モータ2と、を配設している。
【0013】
浮き子4は、略直方体であって、二本の横桁部3b,3bの間に配設されている。また、浮き子4の左右側面(即ち、該横桁部3b側の面)の下方位置には、夫々、二枚の取付片7,7が、前後(即ち、該横桁部3bの延設方向)位置に突設されている。
【0014】
油圧シリンダ10は、基枠3と浮き子4との間に配設されている。具体的に述べると、油圧シリンダ10のシリンダチューブ17が、浮き子4の取付片7上面に固着され、油圧シリンダ10のピストンロッド16が、基枠3の横桁部3b下面に枢結されている。
【0015】
このように、一個の浮き子4は、四個の油圧シリンダ10を介して、基枠3に取り付けられているため、浮き子4は、基枠3と独立して(相対的に)、波により上下動する。即ち、油圧シリンダ10は、浮き子4の波による上下動によって、圧力油を発生する。
【0016】
6は、ジャイロ装置であって、基枠3の箱部3aの上面に付設されて、基枠3全体の揺れを抑制するように構成されている。
8は、鎖であって、鎖8の一端が、基枠3の箱部3aの下部に固着され、鎖8の他端が、アンカー(錨)等で海底へ固定され、本装置が、流されないようにしている。
【0017】
また、油圧シリンダ10と油圧モータ2は、配管路5にて連通連結され、油圧シリンダ10の圧力油を油圧モータ2に送って、発電機1を駆動させるように構成されている。なお、図1において、一部を除いてその他の油圧シリンダ10の配管路5を省略して描いている。
【0018】
具体的に述べると、図2の要部簡略構成説明図に示すように、油圧シリンダ10は、往復形シリンダであって、ピストン15にて区画された(上方の)第1油圧室11と(下方の)第2油圧室12とを有している。
【0019】
第1油圧室11と第2油圧室12の各々には、吐出用逆止弁14を介して吐出配管路5bが接続され、その二本の吐出配管路5b,5b(下流端)は、夫々、別々の油圧モータ2に接続され、油圧シリンダ10の圧力油が、二個の油圧モータ2,2に注入されるように構成されている。
【0020】
第1油圧室11と第2油圧室12の各々には、吸込用逆止弁13を介して吸込配管路5aが接続され、その二本の吸込配管路5a,5a(上流端)は、二個の油圧モータ2,2から排出された(圧力)油を貯蔵する油タンク9に接続され、油タンク9の油が油圧シリンダ10に注入されるように構成されている。
【0021】
なお、図2は、海面が、平均の高さとなる中間(基準)位置S0 にある状態を示し、このとき、ピストン15は、第1油圧室11と第2油圧室12との体積が略同一となる位置にある。
【0022】
次に、本発明の作用(機能)を説明する。
【0023】
まず、図3に、海面が、中間位置S0 よりも上方の上昇位置S1 にある状態を示す。このとき、浮き子4は、浮力により、基枠3に対して相対的に、上昇し、ピストン15が、シリンダチューブ17に対して相対的に、下降する(即ち、油圧シリンダ10が短縮する)。
【0024】
そして、ピストン15の下降にて第2油圧室12に圧力油を発生し、この第2油圧室12の圧力油は、吐出用逆止弁14、吐出配管路5bを介して、油圧モータ2に注入され、油圧モータ2を作動させて発電機1を回転させる。
他方、第1油圧室11には、油タンク9の(圧力)油が、吸込配管路5a、吸込用逆止弁13を介して、(負圧)吸引される。
なお、第1油圧室11の吐出用逆止弁14、及び、第2油圧室12の吸込用逆止弁13は、閉状態である。
【0025】
次に、図4に、海面が、中間位置S0 よりも下方の下降位置S2 にある状態を示す。このとき、浮き子4は、自重により、基枠3に対して相対的に、下降し、ピストン15が、シリンダチューブ17に対して相対的に、上昇する(即ち、油圧シリンダ10が伸長する)。
【0026】
そして、ピストン15の上昇にて第1油圧室11に圧力油を発生し、この第1油圧室11の圧力油は、吐出用逆止弁14、吐出配管路5bを介して、油圧モータ2に注入され、油圧モータ2を作動させて発電機1を回転させる。
他方、第2油圧室12には、油タンク9の(圧力)油が、吸込配管路5a、吸込用逆止弁13を介して、(負圧)吸引される。
なお、第1油圧室11の吸込用逆止弁13、及び、第2油圧室12の吐出用逆止弁14は、閉状態である。
【0027】
このように、浮き子4の上下動を、油圧シリンダ10の伸縮(往復動)にて、油圧に効率よく変換することができ、合計16個の油圧シリンダ10により、大容量の電力を発生することができる。
【0028】
ここで、油圧シリンダ10の圧力油は、(4個の)油圧シリンダ10が(一個の)浮き子4の自重を受けたときに円滑に伸長(又は短縮)して、確実に、油圧モータ2へ送りだされる程度の圧力に設定されている。
【0029】
次に、図5に本発明の他の実施の形態を示し、(図2と比較すると、)油圧シリンダ10と油圧モータ2との間に(密封式の)蓄圧タンク20が配設され、油圧シリンダ10からの圧力油が、蓄圧タンク20を介して油圧モータ2に送られるように構成されている。
【0030】
具体的に述べると、(第1油圧室11用・第2油圧室12用の)二本の吐出配管路5b,5b(下流端)が、蓄圧タンク20に連結され、さらに、蓄圧タンク20が油圧モータ2に一括配管路5cにて連結されている。好ましくは、圧力調整弁22を、一括配管路5cに介装する。
【0031】
そして、油圧シリンダ10の圧力油が、二本の吐出配管路5b,5bを介して、蓄圧タンク20に蓄積され、蓄圧タンク20にて所定圧力に達した際に、蓄圧タンク20から油圧モータ2へ圧力油が送りだされる。
なお、蓄圧タンク20の圧力油は、(4個の)油圧シリンダ10が(一個の)浮き子4の自重を受けたときに円滑に伸長(又は短縮)して、確実に、油圧モータ2へ送りだされる程度の所定圧力に設定されている。
【0032】
このように、蓄圧タンク20に、油圧シリンダ10からの圧力油を一旦集めるようにすることで、浮き子4の上昇・下降の圧力油を平均して油圧モータ2を回転させ、発電機1を確実に駆動させることができる。また、一括配管路5cにて、油圧モータ2の数量を減少することができる。
【0033】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、基枠3を、海岸の岸壁等に固定して、浮き子4の基枠3に対する相対的な上下動幅が大きくなるようにしてもよく、また、浮き子4、油圧シリンダ10等の数量の増減は、設計変更可能である。また、油圧シリンダ10の第1油圧室11と第2油圧室12の発生圧力に差がある場合には、図5に示した蓄圧タンク20を別々に二個配設して、二個の油圧モータ2,2に独立して配管して、回動させるようにするも自由である。
【0034】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0035】
(請求項1によれば、)浮き子4の基枠3に対する相対的な上下動により、油圧シリンダ10にて圧力油を発生するため、波のエネルギーを、効率よく、発電に変換することができ、出力数を向上させることができる。従って、簡単な構成で、大きな電力を発生することができ、大電力を必要とするものに好適となる。
【0036】
(請求項2によれば、)浮き子4の基枠3に対する相対的な上下動幅を大きくすることができ、一層、安定して大きな電力を発生することができる。
(請求項3によれば、)波の上昇及び下降の双方にて、圧力油を発生することができ、発電機1を駆動させる能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】要部簡略構成説明図である。
【図3】浮き子が上昇した場合を示す作用説明図である。
【図4】浮き子が下降した場合を示す作用説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す要部簡略構成説明図である。
【図6】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 発電機
2 油圧モータ
3 基枠
4 浮き子
5 配管路
5a 吸込配管路
5b 吐出配管路
6 ジャイロ装置
10 油圧シリンダ
11 第1油圧室
12 第2油圧室
13 吸込用逆止弁
14 吐出用逆止弁
15 ピストン
【発明の属する技術分野】
本発明は、波のエネルギーを利用した波動発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の波動発電装置は、図6に示すように、上下両端開口の筒体40と、該筒体40の周囲に固定された浮き子41と、該筒体40の上端開口に配設された空気タービン43と、空気タービン43に連結された発電機42と、を備えていた(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
そして、筒体40内部の海面は、筒体40外部の波と完全に一致して上下動しないため、波により、筒体40が浮き子41と一体に上下動することで、筒体40内部に空気の流れが生じ、その空気の流れにより、空気タービン43を回転させて、発電機42を駆動させていた。
【0004】
【非特許文献1】
「大百科事典 12」平凡社発行、1985年6月28日、p.102
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の波動発電装置では、筒体40内部のみの空気の流れで、発電していたため、効率が悪く、出力数も低かった。そのため、従来の波動発電装置は、主に、航路標識灯の電源等の小電力を必要とするものに使用され、大きな電力を必要とするものには不向きであった。
【0006】
そこで、本発明は、簡単な構成で、効率よく、大きな電力を発生することができる波動発電装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る波動発電装置は、発電機と該発電機を駆動させる油圧モータとを配設した基枠の周囲に複数個の浮き子を配設し、該浮き子の波による上下動によって、圧力油を発生する油圧シリンダを、上記基枠と上記浮き子との間に配設し、該油圧シリンダの圧力油を上記油圧モータに送るように、配管路にて連通連結したものである。
【0008】
また、基枠に、基枠全体の揺れを抑制するジャイロ装置を付設している。また、油圧シリンダが、往復形シリンダであって、ピストンにて区画された第1油圧室と第2油圧室の各々には、吸込用逆止弁を介して吸込配管路を接続し、かつ、吐出用逆止弁を介して吐出配管路を接続している。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0010】
図1は、本発明に係る波動発電装置の実施の一形態を示す斜視図であり、本装置は、基枠3と、基枠3の周囲に油圧シリンダ10を介して配設された複数個(本実施の形態では、四個)の浮き子4と、を備え、浮き子4の浮力により、海面を浮遊し、波による海面の上下動を利用して発電するように構成されている。
【0011】
基枠3は、上方施蓋状でかつ下方開口状の箱部3aと、該箱部3aの周囲側面に突設された複数本(本実施の形態では、八本)の横桁部3bと、を有している。具体的に述べると、箱部3aは、四つの側面を備え、各側面の左右両端縁でかつ上方位置に、二本の横桁部3b,3bが、該側面に対して垂直な方向に、突設されている。
【0012】
また、平面的に見て基枠3の中央部(即ち、基枠3の箱部3aの上面)には、発電機1と、発電機1を駆動させる(歯車モータ又はベーンモータ等の)油圧モータ2と、を配設している。
【0013】
浮き子4は、略直方体であって、二本の横桁部3b,3bの間に配設されている。また、浮き子4の左右側面(即ち、該横桁部3b側の面)の下方位置には、夫々、二枚の取付片7,7が、前後(即ち、該横桁部3bの延設方向)位置に突設されている。
【0014】
油圧シリンダ10は、基枠3と浮き子4との間に配設されている。具体的に述べると、油圧シリンダ10のシリンダチューブ17が、浮き子4の取付片7上面に固着され、油圧シリンダ10のピストンロッド16が、基枠3の横桁部3b下面に枢結されている。
【0015】
このように、一個の浮き子4は、四個の油圧シリンダ10を介して、基枠3に取り付けられているため、浮き子4は、基枠3と独立して(相対的に)、波により上下動する。即ち、油圧シリンダ10は、浮き子4の波による上下動によって、圧力油を発生する。
【0016】
6は、ジャイロ装置であって、基枠3の箱部3aの上面に付設されて、基枠3全体の揺れを抑制するように構成されている。
8は、鎖であって、鎖8の一端が、基枠3の箱部3aの下部に固着され、鎖8の他端が、アンカー(錨)等で海底へ固定され、本装置が、流されないようにしている。
【0017】
また、油圧シリンダ10と油圧モータ2は、配管路5にて連通連結され、油圧シリンダ10の圧力油を油圧モータ2に送って、発電機1を駆動させるように構成されている。なお、図1において、一部を除いてその他の油圧シリンダ10の配管路5を省略して描いている。
【0018】
具体的に述べると、図2の要部簡略構成説明図に示すように、油圧シリンダ10は、往復形シリンダであって、ピストン15にて区画された(上方の)第1油圧室11と(下方の)第2油圧室12とを有している。
【0019】
第1油圧室11と第2油圧室12の各々には、吐出用逆止弁14を介して吐出配管路5bが接続され、その二本の吐出配管路5b,5b(下流端)は、夫々、別々の油圧モータ2に接続され、油圧シリンダ10の圧力油が、二個の油圧モータ2,2に注入されるように構成されている。
【0020】
第1油圧室11と第2油圧室12の各々には、吸込用逆止弁13を介して吸込配管路5aが接続され、その二本の吸込配管路5a,5a(上流端)は、二個の油圧モータ2,2から排出された(圧力)油を貯蔵する油タンク9に接続され、油タンク9の油が油圧シリンダ10に注入されるように構成されている。
【0021】
なお、図2は、海面が、平均の高さとなる中間(基準)位置S0 にある状態を示し、このとき、ピストン15は、第1油圧室11と第2油圧室12との体積が略同一となる位置にある。
【0022】
次に、本発明の作用(機能)を説明する。
【0023】
まず、図3に、海面が、中間位置S0 よりも上方の上昇位置S1 にある状態を示す。このとき、浮き子4は、浮力により、基枠3に対して相対的に、上昇し、ピストン15が、シリンダチューブ17に対して相対的に、下降する(即ち、油圧シリンダ10が短縮する)。
【0024】
そして、ピストン15の下降にて第2油圧室12に圧力油を発生し、この第2油圧室12の圧力油は、吐出用逆止弁14、吐出配管路5bを介して、油圧モータ2に注入され、油圧モータ2を作動させて発電機1を回転させる。
他方、第1油圧室11には、油タンク9の(圧力)油が、吸込配管路5a、吸込用逆止弁13を介して、(負圧)吸引される。
なお、第1油圧室11の吐出用逆止弁14、及び、第2油圧室12の吸込用逆止弁13は、閉状態である。
【0025】
次に、図4に、海面が、中間位置S0 よりも下方の下降位置S2 にある状態を示す。このとき、浮き子4は、自重により、基枠3に対して相対的に、下降し、ピストン15が、シリンダチューブ17に対して相対的に、上昇する(即ち、油圧シリンダ10が伸長する)。
【0026】
そして、ピストン15の上昇にて第1油圧室11に圧力油を発生し、この第1油圧室11の圧力油は、吐出用逆止弁14、吐出配管路5bを介して、油圧モータ2に注入され、油圧モータ2を作動させて発電機1を回転させる。
他方、第2油圧室12には、油タンク9の(圧力)油が、吸込配管路5a、吸込用逆止弁13を介して、(負圧)吸引される。
なお、第1油圧室11の吸込用逆止弁13、及び、第2油圧室12の吐出用逆止弁14は、閉状態である。
【0027】
このように、浮き子4の上下動を、油圧シリンダ10の伸縮(往復動)にて、油圧に効率よく変換することができ、合計16個の油圧シリンダ10により、大容量の電力を発生することができる。
【0028】
ここで、油圧シリンダ10の圧力油は、(4個の)油圧シリンダ10が(一個の)浮き子4の自重を受けたときに円滑に伸長(又は短縮)して、確実に、油圧モータ2へ送りだされる程度の圧力に設定されている。
【0029】
次に、図5に本発明の他の実施の形態を示し、(図2と比較すると、)油圧シリンダ10と油圧モータ2との間に(密封式の)蓄圧タンク20が配設され、油圧シリンダ10からの圧力油が、蓄圧タンク20を介して油圧モータ2に送られるように構成されている。
【0030】
具体的に述べると、(第1油圧室11用・第2油圧室12用の)二本の吐出配管路5b,5b(下流端)が、蓄圧タンク20に連結され、さらに、蓄圧タンク20が油圧モータ2に一括配管路5cにて連結されている。好ましくは、圧力調整弁22を、一括配管路5cに介装する。
【0031】
そして、油圧シリンダ10の圧力油が、二本の吐出配管路5b,5bを介して、蓄圧タンク20に蓄積され、蓄圧タンク20にて所定圧力に達した際に、蓄圧タンク20から油圧モータ2へ圧力油が送りだされる。
なお、蓄圧タンク20の圧力油は、(4個の)油圧シリンダ10が(一個の)浮き子4の自重を受けたときに円滑に伸長(又は短縮)して、確実に、油圧モータ2へ送りだされる程度の所定圧力に設定されている。
【0032】
このように、蓄圧タンク20に、油圧シリンダ10からの圧力油を一旦集めるようにすることで、浮き子4の上昇・下降の圧力油を平均して油圧モータ2を回転させ、発電機1を確実に駆動させることができる。また、一括配管路5cにて、油圧モータ2の数量を減少することができる。
【0033】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、基枠3を、海岸の岸壁等に固定して、浮き子4の基枠3に対する相対的な上下動幅が大きくなるようにしてもよく、また、浮き子4、油圧シリンダ10等の数量の増減は、設計変更可能である。また、油圧シリンダ10の第1油圧室11と第2油圧室12の発生圧力に差がある場合には、図5に示した蓄圧タンク20を別々に二個配設して、二個の油圧モータ2,2に独立して配管して、回動させるようにするも自由である。
【0034】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0035】
(請求項1によれば、)浮き子4の基枠3に対する相対的な上下動により、油圧シリンダ10にて圧力油を発生するため、波のエネルギーを、効率よく、発電に変換することができ、出力数を向上させることができる。従って、簡単な構成で、大きな電力を発生することができ、大電力を必要とするものに好適となる。
【0036】
(請求項2によれば、)浮き子4の基枠3に対する相対的な上下動幅を大きくすることができ、一層、安定して大きな電力を発生することができる。
(請求項3によれば、)波の上昇及び下降の双方にて、圧力油を発生することができ、発電機1を駆動させる能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】要部簡略構成説明図である。
【図3】浮き子が上昇した場合を示す作用説明図である。
【図4】浮き子が下降した場合を示す作用説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す要部簡略構成説明図である。
【図6】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 発電機
2 油圧モータ
3 基枠
4 浮き子
5 配管路
5a 吸込配管路
5b 吐出配管路
6 ジャイロ装置
10 油圧シリンダ
11 第1油圧室
12 第2油圧室
13 吸込用逆止弁
14 吐出用逆止弁
15 ピストン
Claims (3)
- 発電機(1)と該発電機(1)を駆動させる油圧モータ(2)とを配設した基枠(3)の周囲に複数個の浮き子(4)を配設し、該浮き子(4)の波による上下動によって、圧力油を発生する油圧シリンダ(10)を、上記基枠(3)と上記浮き子(4)との間に配設し、該油圧シリンダ(10)の圧力油を上記油圧モータ(2)に送るように、配管路(5)にて連通連結したことを特徴とする波動発電装置。
- 基枠(3)に、基枠(3)全体の揺れを抑制するジャイロ装置(6)を付設した請求項1記載の波動発電装置。
- 油圧シリンダ(10)が、往復形シリンダであって、ピストン(15)にて区画された第1油圧室(11)と第2油圧室(12)の各々には、吸込用逆止弁(13)を介して吸込配管路(5a)を接続し、かつ、吐出用逆止弁(14)を介して吐出配管路(5b)を接続した請求項1又は2記載の波動発電装置。
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