JP2004148079A - 超音波歯ブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラシヘッド内側に配置した圧電振動体から放射される超音波振動によって歯磨きを行う超音波歯ブラシにおいて、歯磨き性能を高めるためにブラシ部分の超音波振動の伝達効率を向上させる。
【解決手段】圧電振動体2の超音波放射面に対向する位置にゴム質突起群8を配置し、さらに該突起群の周囲にブラシ毛束群9を固定してブラシヘッド7を形成したことにより、上記ゴム質突起群8を介して超音波振動を効率良く歯部に伝達させて歯磨き性能を高める。
【選択図】 図2
【解決手段】圧電振動体2の超音波放射面に対向する位置にゴム質突起群8を配置し、さらに該突起群の周囲にブラシ毛束群9を固定してブラシヘッド7を形成したことにより、上記ゴム質突起群8を介して超音波振動を効率良く歯部に伝達させて歯磨き性能を高める。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柄の頚部先端に超音波発生用圧電振動体を埋設し、柄の本体ケース内部に超音波発信回路基板とその電源電池を内装し、上記頚部先端にブラシ毛束群を植設してあるブラシヘッドを嵌合し、上記超音波発信回路の出力電圧により上記圧電振動体から超音波振動を発生させて上記ブラシ毛束群を介して使用者の歯と歯茎に伝達して歯磨き作用を行うようにした超音波歯ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波振動エネルギーにより歯磨き行わせるようにした超音波歯ブラシとして例えば特表平7−509151がある。
この例では柄の頚部先端内に超音波圧電振動体を埋設し、筒状のブラシヘッドのブラシ側内壁が上記頚部先端の超音波放射面に密着するように着脱可能な嵌合を行わせ、上記圧電振動体から発生する超音波振動がブラシ毛を介して使用者の歯部に伝達されて歯磨きを行う超音波歯ブラシが示されている。
【0003】
上記ブラシヘッドは硬質プラスチック製の基体にナイロンなどのブラシ毛を複数束植設して形成され、また圧電振動体は柄の頚部の空室に接着剤などを封入して埋設固定されている。
圧電振動体から放射された超音波振動は、ブラシ毛およびブラシ毛周辺に付着する唾液、歯磨き材などを介して使用者の歯部に伝わり、歯垢菌の分解洗浄、歯茎のマッサージなどの歯磨き作用を生ずる。上記超音波振動による歯磨き作用とブラシ毛を歯部に接触させて手動または電動により動かすことによる通常の歯磨き動作との相乗効果による高性能歯ブラシとして提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような超音波歯ブラシにおいて、超音波振動は水中では効率良く伝達されるが、細くて軟らかい毛で作られるブラシ部分の超音波伝達効率は水中より相当低い。また歯磨き中のブラシ毛に付着している唾液、歯磨き材なども超音波伝達に有効であるがこれらは泡、粉末などを含んでいるので水中より超音波伝達効率が低い。またブラシ毛を植設した周囲の基体側面付近から放射される超音波振動の方がブラシ毛部分よりも強い場合があり、これを考慮して圧電振動体から放射される超音波出力は口内生体組織に悪影響を及ぼさないように安全基準を超えない強さに制限される。
【0005】
すなわち圧電振動体からブラシ毛に向かって放射された超音波振動は、歯磨き状態の口腔内におけるブラシ毛先端部では相当減衰しており、このため超音波振動による歯磨き効果も抑えられる。この減衰を補うために超音波出力を強めることも安全上困難である。
したがって、歯磨き性能を高めるためにはブラシ毛部分の超音波振動の伝達効率を向上させることが極めて重要な課題である。
本発明は、圧電振動体から歯部に伝達される超音波振動の伝達効率を向上して歯磨き性能を高め、かつブラシ毛による歯磨き作用も相乗される高性能な超音波歯ブラシを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、圧電振動体の超音波放射面に対向する位置にゴム質突起群を配置した上、さらに該突起群の周囲にブラシ毛束群を植設してブラシヘッドを形成したことによって、上記ゴム質突起群を介して超音波振動を効率良く歯部に伝達させて歯磨き性能を高めることができる。
【0007】
さらに本発明においてゴム質突起群はブラシ毛束群に比して、長く、直径が細く高密度であり、かつ軟らかい硬さ特性を有する形状とした。これにより使用者の押付け力によってゴム質突起群の先端が歯面の凹凸に対応して変形し接触し易くなり、歯面への超音波伝達を高める効果がある。
またブラシヘッド基体のブラシ毛植設面に対してゴム質突起群の植立面を高くしてあるので各ゴム質突起の直径を細くし植立密度を大きくすることが容易となり、歯部への超音波伝達効率を高めるのに有効である。
またゴム質突起群基体部の底面を柄頚部先端の超音波放射面に密着させることにより、超音波伝達効率を高めるのに有利である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1、図2に示した第一の実施形態において、柄頚部1の内部空室1aの先端に圧電振動体2が接着剤などにより封入固定されている。柄の本体ケース3には超音波発信回路基板4、該回路の電源用電池5および操作スイッチ6などが内装され、上記超音波発信回路基板4の出力端子は圧電振動体2の電極に接続されている。
【0009】
上記圧電振動体2は例えばセラミック圧電素子であり、上記発信回路から超音波周波数電圧を印加すると、圧電効果(ピエゾ効果)によりその厚さ方向に超音波振動して柄の先端の超音波放射面1bから超音波振動エネルギーを垂直方向1cに放射する。この圧電素子のサイズは一例として1×4×17mm程度、超音波振動周波数は例えば1.6MHz付近に設定される。
【0010】
ブラシヘッド7は、ABSなどの硬質プラスチック材質で成型されたブラシヘッド基体7aのブラシ面のほぼ中央に設けられた孔に弾力性のゴム質突起群8の基体部8aを装着し、およびその周囲にナイロンなどの繊維状ブラシ毛束群9を植設してある。
上記ゴム質突起群8は、シリコンゴムまたはエラストマーなどの弾力性ゴム質材を使用してゴム質基体部8a上に一体成型品として形成されており、ブラシヘッド7を柄頚部の先端に嵌挿した場合、ゴム質基体部8aの底面8bが圧電振動体2の超音波放射面1bに対向する位置に密着するようにブラシヘッド基体7aのブラシ面中央付近の孔に装着されている。
またゴム質基体部8aの底面8bは、超音波放射面1b方向に若干突出させて柄頚部の先端に嵌挿したときに軽い圧入嵌合状態となるようにして超音波放射面1bに確実に密着するように形成される。
【0011】
ゴム質基体部8aとそれを嵌め込む孔の側壁部8cには簡単に抜けないように凹または凸(図示せず)を設ける。上記ゴム質突起群8とゴム質基体部8aは、インサート成型法によりブラシヘッド基体7aの孔に装着する方法もある。
また上記ブラシヘッド7は、その中空部7bが柄頚部の先端に嵌挿され、さらに柄の突起1dとブラシヘッド基体7aの係合孔7cが係合して適当な着脱力をもって嵌合される。
【0012】
このような構成において、圧電振動体2から発生した超音波振動は、柄の超音波放射面1bの垂直方向1cに放射され、ここに嵌挿されたブラシヘッド7のゴム質基体部8aとゴム質突起群8の先端部を通って歯部に伝わり歯磨き作用を行う。
この場合、ゴム質突起群8と基体部8aのゴム質材はブラシ毛束に比較して超音波伝達損失が大幅に少ない。またゴム質基体部8aの底面8bは弾力性によって柄の超音波放射面1bに密着し易いので、この接触部における超音波伝達損失は、従来の硬質のブラシヘッド基体7aを介して行うより小さくなる。
【0013】
このようにゴム質突起群8aの配設によって、従来のブラシ毛だけが植設されているブラシヘッドに比較して超音波振動が効率良く歯部に伝達される。これにより歯部への超音波振動出力は数倍以上に強められて歯磨き性能が大幅に向上する効果がある。
【0014】
上記ゴム質突起群8は、ブラシ毛束群9に比して長く、直径が細く、植立密度を大きくかつ軟らかい硬さ特性を有する。
このような材質と形状とした場合、使用者がブラシ面を適当な強さで歯部に当てるとゴム質突起群8の先端は、歯部の凹凸面に応じて曲がって接触し、一部は歯間にも入り込むので超音波振動は効率良く伝達されて歯磨き効果を高めることができる。またブラシ毛束群9も同時に歯部に接触して通常の歯磨き作用(食べ粕、歯垢除去など)を行う。
【0015】
一例として上記ゴム質突起群8は、植立密度はブラシ毛束群9が間隔2.5mm付近に対して1.5mm程度、太さ径はブラシ毛束2mmに対して1mm程度、硬さはブラシ毛束群が50〜90程度に対して10〜40(N/cm2)付近に設定される。また上記ゴム質突起群8の長さHaは、ブラシ毛束群9の長さHbより0.5〜2mm(Ha〜Hb)程度長くすることにより歯部への密着性が良くなり歯磨き作用に有利である。
【0016】
また、ブラシヘッド基体7aのブラシ毛植設面Hdに対してゴム質突起群8の植立面Hcを高くしてあることによって、ゴム質突起群8の直径を細くし植立密度を大きくすることが容易となり、歯部への超音波伝達効率を高めるのに有効である。
【0017】
また図3に示す第二の実施形態は、ブラシヘッド基体部8dをゴム質材としてゴム質突起群8を一体成型により形成した例であり、ブラシ毛束群9はインサート成型法などで固定されている硬質プラスチック基部10に植毛して装着される。このようにした場合も前述の第一の実施形態と同様に歯部への超音波振動を効率良く伝達せしめ、ブラシ毛束群9も同時に歯部に接触して通常の歯磨き動作に役立つのである。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明によるとブラシ面中央付近にゴム質突起群8を設けることによって、ブラシ毛だけの場合より歯部への超音波振動出力を大幅に強めることができ歯垢菌分解、マッサージなどの歯磨き性能を向上させ、さらにブラシ毛によって通常の歯磨き作用も併せて行う高性能超音波歯ブラシを提供する事が出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図2】(A)は図1の縦断正面図である(ブラシヘッドを外した場合)。
(B)は図1のX−X線断面図である。
【図3】本発明の異なる実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 柄頚部、1a 空室、1b 超音波放射面、1c 放射方向、1d 突起、2 圧電振動体、3 柄本体ケース、4 超音波発信回路基板、5 電池、6 操作スイッチ、7 ブラシヘッド、7a ブラシヘッド基体、7b 中空部、7c 係合孔、8 ゴム質突起群、8a ゴム質基体、8b 側壁部、8c 底面、8d ゴム質ブラシヘッド基体、9 ブラシ毛束群、10 硬質プラスチック基体
【発明の属する技術分野】
本発明は、柄の頚部先端に超音波発生用圧電振動体を埋設し、柄の本体ケース内部に超音波発信回路基板とその電源電池を内装し、上記頚部先端にブラシ毛束群を植設してあるブラシヘッドを嵌合し、上記超音波発信回路の出力電圧により上記圧電振動体から超音波振動を発生させて上記ブラシ毛束群を介して使用者の歯と歯茎に伝達して歯磨き作用を行うようにした超音波歯ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波振動エネルギーにより歯磨き行わせるようにした超音波歯ブラシとして例えば特表平7−509151がある。
この例では柄の頚部先端内に超音波圧電振動体を埋設し、筒状のブラシヘッドのブラシ側内壁が上記頚部先端の超音波放射面に密着するように着脱可能な嵌合を行わせ、上記圧電振動体から発生する超音波振動がブラシ毛を介して使用者の歯部に伝達されて歯磨きを行う超音波歯ブラシが示されている。
【0003】
上記ブラシヘッドは硬質プラスチック製の基体にナイロンなどのブラシ毛を複数束植設して形成され、また圧電振動体は柄の頚部の空室に接着剤などを封入して埋設固定されている。
圧電振動体から放射された超音波振動は、ブラシ毛およびブラシ毛周辺に付着する唾液、歯磨き材などを介して使用者の歯部に伝わり、歯垢菌の分解洗浄、歯茎のマッサージなどの歯磨き作用を生ずる。上記超音波振動による歯磨き作用とブラシ毛を歯部に接触させて手動または電動により動かすことによる通常の歯磨き動作との相乗効果による高性能歯ブラシとして提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような超音波歯ブラシにおいて、超音波振動は水中では効率良く伝達されるが、細くて軟らかい毛で作られるブラシ部分の超音波伝達効率は水中より相当低い。また歯磨き中のブラシ毛に付着している唾液、歯磨き材なども超音波伝達に有効であるがこれらは泡、粉末などを含んでいるので水中より超音波伝達効率が低い。またブラシ毛を植設した周囲の基体側面付近から放射される超音波振動の方がブラシ毛部分よりも強い場合があり、これを考慮して圧電振動体から放射される超音波出力は口内生体組織に悪影響を及ぼさないように安全基準を超えない強さに制限される。
【0005】
すなわち圧電振動体からブラシ毛に向かって放射された超音波振動は、歯磨き状態の口腔内におけるブラシ毛先端部では相当減衰しており、このため超音波振動による歯磨き効果も抑えられる。この減衰を補うために超音波出力を強めることも安全上困難である。
したがって、歯磨き性能を高めるためにはブラシ毛部分の超音波振動の伝達効率を向上させることが極めて重要な課題である。
本発明は、圧電振動体から歯部に伝達される超音波振動の伝達効率を向上して歯磨き性能を高め、かつブラシ毛による歯磨き作用も相乗される高性能な超音波歯ブラシを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、圧電振動体の超音波放射面に対向する位置にゴム質突起群を配置した上、さらに該突起群の周囲にブラシ毛束群を植設してブラシヘッドを形成したことによって、上記ゴム質突起群を介して超音波振動を効率良く歯部に伝達させて歯磨き性能を高めることができる。
【0007】
さらに本発明においてゴム質突起群はブラシ毛束群に比して、長く、直径が細く高密度であり、かつ軟らかい硬さ特性を有する形状とした。これにより使用者の押付け力によってゴム質突起群の先端が歯面の凹凸に対応して変形し接触し易くなり、歯面への超音波伝達を高める効果がある。
またブラシヘッド基体のブラシ毛植設面に対してゴム質突起群の植立面を高くしてあるので各ゴム質突起の直径を細くし植立密度を大きくすることが容易となり、歯部への超音波伝達効率を高めるのに有効である。
またゴム質突起群基体部の底面を柄頚部先端の超音波放射面に密着させることにより、超音波伝達効率を高めるのに有利である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1、図2に示した第一の実施形態において、柄頚部1の内部空室1aの先端に圧電振動体2が接着剤などにより封入固定されている。柄の本体ケース3には超音波発信回路基板4、該回路の電源用電池5および操作スイッチ6などが内装され、上記超音波発信回路基板4の出力端子は圧電振動体2の電極に接続されている。
【0009】
上記圧電振動体2は例えばセラミック圧電素子であり、上記発信回路から超音波周波数電圧を印加すると、圧電効果(ピエゾ効果)によりその厚さ方向に超音波振動して柄の先端の超音波放射面1bから超音波振動エネルギーを垂直方向1cに放射する。この圧電素子のサイズは一例として1×4×17mm程度、超音波振動周波数は例えば1.6MHz付近に設定される。
【0010】
ブラシヘッド7は、ABSなどの硬質プラスチック材質で成型されたブラシヘッド基体7aのブラシ面のほぼ中央に設けられた孔に弾力性のゴム質突起群8の基体部8aを装着し、およびその周囲にナイロンなどの繊維状ブラシ毛束群9を植設してある。
上記ゴム質突起群8は、シリコンゴムまたはエラストマーなどの弾力性ゴム質材を使用してゴム質基体部8a上に一体成型品として形成されており、ブラシヘッド7を柄頚部の先端に嵌挿した場合、ゴム質基体部8aの底面8bが圧電振動体2の超音波放射面1bに対向する位置に密着するようにブラシヘッド基体7aのブラシ面中央付近の孔に装着されている。
またゴム質基体部8aの底面8bは、超音波放射面1b方向に若干突出させて柄頚部の先端に嵌挿したときに軽い圧入嵌合状態となるようにして超音波放射面1bに確実に密着するように形成される。
【0011】
ゴム質基体部8aとそれを嵌め込む孔の側壁部8cには簡単に抜けないように凹または凸(図示せず)を設ける。上記ゴム質突起群8とゴム質基体部8aは、インサート成型法によりブラシヘッド基体7aの孔に装着する方法もある。
また上記ブラシヘッド7は、その中空部7bが柄頚部の先端に嵌挿され、さらに柄の突起1dとブラシヘッド基体7aの係合孔7cが係合して適当な着脱力をもって嵌合される。
【0012】
このような構成において、圧電振動体2から発生した超音波振動は、柄の超音波放射面1bの垂直方向1cに放射され、ここに嵌挿されたブラシヘッド7のゴム質基体部8aとゴム質突起群8の先端部を通って歯部に伝わり歯磨き作用を行う。
この場合、ゴム質突起群8と基体部8aのゴム質材はブラシ毛束に比較して超音波伝達損失が大幅に少ない。またゴム質基体部8aの底面8bは弾力性によって柄の超音波放射面1bに密着し易いので、この接触部における超音波伝達損失は、従来の硬質のブラシヘッド基体7aを介して行うより小さくなる。
【0013】
このようにゴム質突起群8aの配設によって、従来のブラシ毛だけが植設されているブラシヘッドに比較して超音波振動が効率良く歯部に伝達される。これにより歯部への超音波振動出力は数倍以上に強められて歯磨き性能が大幅に向上する効果がある。
【0014】
上記ゴム質突起群8は、ブラシ毛束群9に比して長く、直径が細く、植立密度を大きくかつ軟らかい硬さ特性を有する。
このような材質と形状とした場合、使用者がブラシ面を適当な強さで歯部に当てるとゴム質突起群8の先端は、歯部の凹凸面に応じて曲がって接触し、一部は歯間にも入り込むので超音波振動は効率良く伝達されて歯磨き効果を高めることができる。またブラシ毛束群9も同時に歯部に接触して通常の歯磨き作用(食べ粕、歯垢除去など)を行う。
【0015】
一例として上記ゴム質突起群8は、植立密度はブラシ毛束群9が間隔2.5mm付近に対して1.5mm程度、太さ径はブラシ毛束2mmに対して1mm程度、硬さはブラシ毛束群が50〜90程度に対して10〜40(N/cm2)付近に設定される。また上記ゴム質突起群8の長さHaは、ブラシ毛束群9の長さHbより0.5〜2mm(Ha〜Hb)程度長くすることにより歯部への密着性が良くなり歯磨き作用に有利である。
【0016】
また、ブラシヘッド基体7aのブラシ毛植設面Hdに対してゴム質突起群8の植立面Hcを高くしてあることによって、ゴム質突起群8の直径を細くし植立密度を大きくすることが容易となり、歯部への超音波伝達効率を高めるのに有効である。
【0017】
また図3に示す第二の実施形態は、ブラシヘッド基体部8dをゴム質材としてゴム質突起群8を一体成型により形成した例であり、ブラシ毛束群9はインサート成型法などで固定されている硬質プラスチック基部10に植毛して装着される。このようにした場合も前述の第一の実施形態と同様に歯部への超音波振動を効率良く伝達せしめ、ブラシ毛束群9も同時に歯部に接触して通常の歯磨き動作に役立つのである。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明によるとブラシ面中央付近にゴム質突起群8を設けることによって、ブラシ毛だけの場合より歯部への超音波振動出力を大幅に強めることができ歯垢菌分解、マッサージなどの歯磨き性能を向上させ、さらにブラシ毛によって通常の歯磨き作用も併せて行う高性能超音波歯ブラシを提供する事が出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図2】(A)は図1の縦断正面図である(ブラシヘッドを外した場合)。
(B)は図1のX−X線断面図である。
【図3】本発明の異なる実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 柄頚部、1a 空室、1b 超音波放射面、1c 放射方向、1d 突起、2 圧電振動体、3 柄本体ケース、4 超音波発信回路基板、5 電池、6 操作スイッチ、7 ブラシヘッド、7a ブラシヘッド基体、7b 中空部、7c 係合孔、8 ゴム質突起群、8a ゴム質基体、8b 側壁部、8c 底面、8d ゴム質ブラシヘッド基体、9 ブラシ毛束群、10 硬質プラスチック基体
Claims (4)
- ブラシヘッドを装着する柄の頚部先端内に超音波発生用圧電振動体を埋設し、柄本体ケース内の超音波発生回路出力によって上記圧電振動体から超音波振動を発生させて歯磨きを行う超音波歯ブラシにおいて、上記圧電振動体の超音波放射面に対向する位置にゴム質突起群を配置した上、該ゴム質突起群の周囲にブラシ毛束群を植設してブラシヘッドを形成したことを特徴とする超音波歯ブラシ。
- ゴム質突起群はブラシ毛束群に比して、長く、直径が細く高密度であり、かつ軟らかい硬さ特性を有することを特徴とする請求項1記載の超音波歯ブラシ。
- 硬質プラスッチック材よりなるブラシヘッド基体のブラシ面中央付近にゴム質突起群の基体部底面が柄頚部先端の超音波放射面に密着するように装着したことを特徴とする請求項1記載の超音波歯ブラシ。
- ブラシ毛植設面に対してゴム質突起群の植立面を高くしたことを特徴とする請求項2記載の超音波歯ブラシ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002353110A JP2004148079A (ja) | 2002-10-30 | 2002-10-30 | 超音波歯ブラシ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002353110A JP2004148079A (ja) | 2002-10-30 | 2002-10-30 | 超音波歯ブラシ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004148079A true JP2004148079A (ja) | 2004-05-27 |
Family
ID=32463285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002353110A Pending JP2004148079A (ja) | 2002-10-30 | 2002-10-30 | 超音波歯ブラシ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004148079A (ja) |
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2002
- 2002-10-30 JP JP2002353110A patent/JP2004148079A/ja active Pending
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