JP2004144726A - 重みづけした経路探索問題 - Google Patents
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Abstract
【目的】ビットマップ地図上に重みベクトルマトリックスを与え、組合せで中継点を公平にばらまき、順列でつなぎ変えを行うことにより、公平な経路探索と公平な仕事の配分を可能にすることを目的にする。
【構成】ロジスティック写像から擬似乱数Yt,1またはPN信号を高速に生成し、組合せまたは順列を取り出し、重みベクトルマトリックスを与えたビットマップ地図上で視覚化した経路探索を行う。
【構成】ロジスティック写像から擬似乱数Yt,1またはPN信号を高速に生成し、組合せまたは順列を取り出し、重みベクトルマトリックスを与えたビットマップ地図上で視覚化した経路探索を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
公平に仕事を分配してやらねばならない、という産業上の要望は多い。能力に応じて公平に仕事は分配されている方がよい。そういうことは人が考えてやるべきことで、考えるということのできないデジタルコンピュータには不向きだと考えられてきた。デジタルコンピュータが人に役立つ道具となるためには、結果として公平でなければならないという仕事の配分という問題にも答えられるようにならねばならない。
【0002】
デジタルコンピュータがそれなりに発展した今日、それらがネットワークに接続されるようになった。複数のコンピュータに公平に仕事を分配するというような機能をコンピュータ自身が身につけ、実行できねばならない。本案はそのような場合の1つの可能性ある手法を提供する。
【0003】
【従来の技術】
複雑な組合せ問題の代表的な例としてTSP(Traveling Salesman Problem,巡回セールスマン問題)がある。たとえば、64×64のビットマップ上に16都市に番号(0〜15)をつけてばらまく。どういう順番でまわれば最短経路となるか、という問題である。16都市のTSPといわれる問題である。16都市のTSPで最短経路をもとめようとすると、0〜15の順列を16!=2.09×1013通り出力し、そのすべてについて距離計算をし、最も小さい値を解とすればよい。
【0004】
0〜15の順列を今日のデジタルコンピュータで順番に生成することは不可能ではない。しかし、天文学的に膨大な時間がかかって、実際の役には立たない。16都市のTSPを解く、たとえば、左回りの最短距離と右回りの最短距離が求まって、値が一致したとき、問題が解けたとしよう。まだ、こういう実験に成功した人はいない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
障害物がもうけられたビットマップ上の経路探索では、障害物を横切ることが禁止される。障害物をさけるように問題を設定するのに、重みマトリックスをビットマップに重ね合わせる手法がある。重みベクトルのマトリックスは連立方程式に与える係数の行列と等価である。
【0006】
ビットマップ上のA点からB点に到るのに、中継点の3点0,1,2を経由するものとしよう。A,B,中継点の3点0,1,2の座標が与えられると、A−0−1−2−Bの経路に沿った、それぞれの距離は容易にもとめられる。中継点(0,1,2)には、それぞれに重みベクトルが与えられている。例えば、AからBへ、(0,1,2)を経由して荷物を運ぶとしよう。重みベクトルは、それぞれの地点で積み込む荷物の重さをあらわす。荷物の積みおろしをした結果とみなしてもよい。AからBに到るエネルギー消費量は重みベクトルと距離との内積の総和である。Aから(0,1,2)が順番に並んでいるとは限らない。順列を用いて(0,1,2)の順序をかえ、最短の経路についてエネルギー消費量を求める。
【0007】
2つ立場がある。1つは運転者の立場である。運転者は出来るだけ短い距離を出来るだけ少ない荷物を運んで走ろうとする。エネルギー消費の最小の経路を選択したい。
【0008】
もう1つは、配送係の立場である。すべての荷物をBに集めてしまいたい。複数の車と運転者がいるとき、全体としては消費エネルギーを最小にしたい。一方、仕事の分配は公平に行なわねばならぬ。このような要求を満足するには、連立方程式をたて、あらゆる条件を満足するように方程式の解をもとめていけばよいが、毎日毎日荷物の量が変化する、すなわち重みベクトルが様々に変化するようなときには、実際問題としていちいち数値解をもとめているわけにはいかない。ベストの解でなくても、ほどほど公平な経路をそれぞれの運転手に指示できるようになっていなければならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
ロジスティック写像Xt+1=4Xt(1−Xt),Xt=Xt+1がリャプノフ指数λ=In2=0.693…をもつカオスを生成することは知られている。タイムシリーズXt(tは離散時間t=0,1,2,…)が周期に入るまでが、カオス的振る舞いをしているタイムシリーズである。デジタルコンピュータのOS上で浮動小数点64ビット倍精度、有効数字52ビットでロジスティック写像を計算し、同相変換量子化n=1(量子化分解能n=1)の出力Yt,1は擬似乱数である。0と1の連なりの分布は確率分布となっている。
【0010】
また、有効数字52ビットを整数になおして52ビットコードを配列したPN信号も、0と1の連なりの分布は確率分布となっている。擬似乱数Yt,1からも、PN信号からも、任意の長さの組合せや順列を取り出すことができる。ただし、OS上のプログラムにもとづくロジスティック写像の計算には、約1μs/写像の時間がかかり、十分な問題解決能力をもっているとはいえない。
【0011】
計算精度は、カオスがカオスであり続け、周期に入らないことを保証するために、できるだけ高精度に維持しなければならない。ソフト的に実行できることを、集積回路の専用計算器とすることにより、その処理速度は100倍にも1000倍にでも高速化が計れる。たとえば、有効数字52ビットでのロジスティック写像の計算は、Xt(1−Xt)乗算器を52ビット固定小数点乗算器の集積回路で実現すると、FPGA(field programmable gate
array)で20〜50ns/写像と高速化できる。
【0012】
【作用】
初期値X0から生成されるタイムシリーズの擬似乱数Yt,1もPN信号も、0と1の連なりの分布が確率分布である、0と1のビット列のよく混じりあった配列である。初期値からの再現性は保証されている。0と1のよく混じりあった配列が初期値X0に固有である。
【0013】
たとえば、0〜15の組合せを取得するときには、擬似乱数Yt,1またはPN信号の先頭から4ビットづつ、4ビットコードを切り出すとよい。4ビットコードに2進の重みをかけて和をとった整数は0〜15のうちの1つである。任意の0〜15の組合せを自由に取り出すことができる。
【0014】
0〜15の順列は、重なりを許さない、0〜15を一度だけ使った1組の配列である。擬似乱数Yt,1またはPN信号から4ビットコードを切り出し、重なったコードを捨て、重なり合わない4ビットコード16種類を並べると、1組(本)の順列が取り出される。
【0015】
組合せはビットマップ上に中継点を公平にばらまくのに使われる。一方、順列は始点Aから中継点を介して終点Bに到る経路のつなぎ変えにつかわれる。
【0016】
【実施例】
表1にビットマップ16×16に対応した。重みベクトルの16×16マトリックスの一例を示す。重みの与え方は、たとえば配車系の仕事の内容と経験にもとづく知恵を反映している。AとBが16×16のビットマップ地図上の左下と右上にあるとしよう。運転手は最短距離を通りたいから、負荷(重みベクトル)が平等であれば、45°線に沿って直線に進みたいであろう。都市の中心部を通ると思ってよい。表1にしたがえば、そこには1.0という重みが与えられているから、重い荷物を積まねばならない。一方、周辺には0.2という小さな重みが与えられている。走る距離は長いが軽い荷物を積んで走ったほうがエネルギーの消費がすくない。
【0017】
【表1】
【0018】
配車係が優先をして立ち寄ってもらいたい地点(支店、倉庫など)があったとすると、そこでの負荷を0.1以下と小さい重みベクトルとしておくと、運転手は率先してその地点を通る経路を選択したがるであろう。
【0019】
16×16のビットマップ上で、16×16の表1のような重みベクトルマトリックスを与えた実験は、ビットマップサイズが小さすぎて実際的ではないが、内積の総和をもとめるという極めて小さい計算量で、複雑な組合せ問題に組合せと順列がいかに有効に作用するかを理解するのには十分である。中継点の数を4点(0,1,2,3)としよう。ばらまかれた4点について、順列を用いてつなぎかえをし、えられた最短経路を出力として観測する。
【0020】
表1は現象の理解を容易にするために、重みベクトルは対象に与えられている。繰り返し実験をして最短距離のあらわれ方を観測していると、少し気のきいた運転手ならこうするだろうというルートがすぐに発見される。すなわち、出発点Aを左下においたとき、出発点近傍の重みの小さいところを2ヶ所あるいは3ヶ所立ち寄って45°線に沿って終点Bの近傍の重みの小さいところを2ヶ所か1ヶ所経由してBに到達する。そのルートの総計は、たとえば5.376406である。一方、周辺を経由したルートもたびたびみつかるが、このままの重みでは、たとえば7.62335ぐらいが短い経路の例である。
【0021】
左上の中心部、あるいは右下の中心部に重みベクトル0.1という2点をおくと、ルートの総計が4.453028という小さい値がもとまる。重みを小さく変えることにより、そこにルートをもってくることもできる。逆に、重みを大きく与えることにより、そこを経由しないように選択させることもできる。
【0022】
総計がバスやタクシーの運賃であるとみなしてもよい。距離だけに依存した共通運賃制が公平で公正な運賃制度とは限らない。都市の交通政策を重みベクトルマトリックスに反映させれば、みんなが納得する合理的な運賃がきめられる可能性がある。こういった場合に、実際に役に立つためには、経路探索の処理時間がデジタルコンピュータの待ち時間(コンピュータに実行を指示して結果が出力されるまで、人が待っていられる時間)が約1秒以内でなければならない。ビットマップサイズが64×64程度で、中継点が8点以下の規模の問題に対し、52ビット固定小数点乗算器が生成する擬似乱数Yt,1またはPN信号は経路探索に必要な組合せと順列を十分な処理速度で提供できている。
【発明の効果】
【0023】
連立方程式を立てて解くという複雑な組合せ問題を、ビットマップ上に視覚化し、コンピュータの待ち時間約1秒の間にもっともらしい答えを表示するというヒューリスティックな手法で、問題解決を計った。正解に結びつかない経路探索を含めて可能性のある組合せを高速に繰り返し、確率的に期待できる答えをうることに成功している。そのキーポイントは、擬似乱数Yt,1またはPN信号を高速に生成することにある。その成果をふまえることにより、複雑な組合せ問題を、制限された範囲においてではあるが、もっともらしく解いているといえる。
【産業上の利用分野】
公平に仕事を分配してやらねばならない、という産業上の要望は多い。能力に応じて公平に仕事は分配されている方がよい。そういうことは人が考えてやるべきことで、考えるということのできないデジタルコンピュータには不向きだと考えられてきた。デジタルコンピュータが人に役立つ道具となるためには、結果として公平でなければならないという仕事の配分という問題にも答えられるようにならねばならない。
【0002】
デジタルコンピュータがそれなりに発展した今日、それらがネットワークに接続されるようになった。複数のコンピュータに公平に仕事を分配するというような機能をコンピュータ自身が身につけ、実行できねばならない。本案はそのような場合の1つの可能性ある手法を提供する。
【0003】
【従来の技術】
複雑な組合せ問題の代表的な例としてTSP(Traveling Salesman Problem,巡回セールスマン問題)がある。たとえば、64×64のビットマップ上に16都市に番号(0〜15)をつけてばらまく。どういう順番でまわれば最短経路となるか、という問題である。16都市のTSPといわれる問題である。16都市のTSPで最短経路をもとめようとすると、0〜15の順列を16!=2.09×1013通り出力し、そのすべてについて距離計算をし、最も小さい値を解とすればよい。
【0004】
0〜15の順列を今日のデジタルコンピュータで順番に生成することは不可能ではない。しかし、天文学的に膨大な時間がかかって、実際の役には立たない。16都市のTSPを解く、たとえば、左回りの最短距離と右回りの最短距離が求まって、値が一致したとき、問題が解けたとしよう。まだ、こういう実験に成功した人はいない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
障害物がもうけられたビットマップ上の経路探索では、障害物を横切ることが禁止される。障害物をさけるように問題を設定するのに、重みマトリックスをビットマップに重ね合わせる手法がある。重みベクトルのマトリックスは連立方程式に与える係数の行列と等価である。
【0006】
ビットマップ上のA点からB点に到るのに、中継点の3点0,1,2を経由するものとしよう。A,B,中継点の3点0,1,2の座標が与えられると、A−0−1−2−Bの経路に沿った、それぞれの距離は容易にもとめられる。中継点(0,1,2)には、それぞれに重みベクトルが与えられている。例えば、AからBへ、(0,1,2)を経由して荷物を運ぶとしよう。重みベクトルは、それぞれの地点で積み込む荷物の重さをあらわす。荷物の積みおろしをした結果とみなしてもよい。AからBに到るエネルギー消費量は重みベクトルと距離との内積の総和である。Aから(0,1,2)が順番に並んでいるとは限らない。順列を用いて(0,1,2)の順序をかえ、最短の経路についてエネルギー消費量を求める。
【0007】
2つ立場がある。1つは運転者の立場である。運転者は出来るだけ短い距離を出来るだけ少ない荷物を運んで走ろうとする。エネルギー消費の最小の経路を選択したい。
【0008】
もう1つは、配送係の立場である。すべての荷物をBに集めてしまいたい。複数の車と運転者がいるとき、全体としては消費エネルギーを最小にしたい。一方、仕事の分配は公平に行なわねばならぬ。このような要求を満足するには、連立方程式をたて、あらゆる条件を満足するように方程式の解をもとめていけばよいが、毎日毎日荷物の量が変化する、すなわち重みベクトルが様々に変化するようなときには、実際問題としていちいち数値解をもとめているわけにはいかない。ベストの解でなくても、ほどほど公平な経路をそれぞれの運転手に指示できるようになっていなければならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
ロジスティック写像Xt+1=4Xt(1−Xt),Xt=Xt+1がリャプノフ指数λ=In2=0.693…をもつカオスを生成することは知られている。タイムシリーズXt(tは離散時間t=0,1,2,…)が周期に入るまでが、カオス的振る舞いをしているタイムシリーズである。デジタルコンピュータのOS上で浮動小数点64ビット倍精度、有効数字52ビットでロジスティック写像を計算し、同相変換量子化n=1(量子化分解能n=1)の出力Yt,1は擬似乱数である。0と1の連なりの分布は確率分布となっている。
【0010】
また、有効数字52ビットを整数になおして52ビットコードを配列したPN信号も、0と1の連なりの分布は確率分布となっている。擬似乱数Yt,1からも、PN信号からも、任意の長さの組合せや順列を取り出すことができる。ただし、OS上のプログラムにもとづくロジスティック写像の計算には、約1μs/写像の時間がかかり、十分な問題解決能力をもっているとはいえない。
【0011】
計算精度は、カオスがカオスであり続け、周期に入らないことを保証するために、できるだけ高精度に維持しなければならない。ソフト的に実行できることを、集積回路の専用計算器とすることにより、その処理速度は100倍にも1000倍にでも高速化が計れる。たとえば、有効数字52ビットでのロジスティック写像の計算は、Xt(1−Xt)乗算器を52ビット固定小数点乗算器の集積回路で実現すると、FPGA(field programmable gate
array)で20〜50ns/写像と高速化できる。
【0012】
【作用】
初期値X0から生成されるタイムシリーズの擬似乱数Yt,1もPN信号も、0と1の連なりの分布が確率分布である、0と1のビット列のよく混じりあった配列である。初期値からの再現性は保証されている。0と1のよく混じりあった配列が初期値X0に固有である。
【0013】
たとえば、0〜15の組合せを取得するときには、擬似乱数Yt,1またはPN信号の先頭から4ビットづつ、4ビットコードを切り出すとよい。4ビットコードに2進の重みをかけて和をとった整数は0〜15のうちの1つである。任意の0〜15の組合せを自由に取り出すことができる。
【0014】
0〜15の順列は、重なりを許さない、0〜15を一度だけ使った1組の配列である。擬似乱数Yt,1またはPN信号から4ビットコードを切り出し、重なったコードを捨て、重なり合わない4ビットコード16種類を並べると、1組(本)の順列が取り出される。
【0015】
組合せはビットマップ上に中継点を公平にばらまくのに使われる。一方、順列は始点Aから中継点を介して終点Bに到る経路のつなぎ変えにつかわれる。
【0016】
【実施例】
表1にビットマップ16×16に対応した。重みベクトルの16×16マトリックスの一例を示す。重みの与え方は、たとえば配車系の仕事の内容と経験にもとづく知恵を反映している。AとBが16×16のビットマップ地図上の左下と右上にあるとしよう。運転手は最短距離を通りたいから、負荷(重みベクトル)が平等であれば、45°線に沿って直線に進みたいであろう。都市の中心部を通ると思ってよい。表1にしたがえば、そこには1.0という重みが与えられているから、重い荷物を積まねばならない。一方、周辺には0.2という小さな重みが与えられている。走る距離は長いが軽い荷物を積んで走ったほうがエネルギーの消費がすくない。
【0017】
【表1】
【0018】
配車係が優先をして立ち寄ってもらいたい地点(支店、倉庫など)があったとすると、そこでの負荷を0.1以下と小さい重みベクトルとしておくと、運転手は率先してその地点を通る経路を選択したがるであろう。
【0019】
16×16のビットマップ上で、16×16の表1のような重みベクトルマトリックスを与えた実験は、ビットマップサイズが小さすぎて実際的ではないが、内積の総和をもとめるという極めて小さい計算量で、複雑な組合せ問題に組合せと順列がいかに有効に作用するかを理解するのには十分である。中継点の数を4点(0,1,2,3)としよう。ばらまかれた4点について、順列を用いてつなぎかえをし、えられた最短経路を出力として観測する。
【0020】
表1は現象の理解を容易にするために、重みベクトルは対象に与えられている。繰り返し実験をして最短距離のあらわれ方を観測していると、少し気のきいた運転手ならこうするだろうというルートがすぐに発見される。すなわち、出発点Aを左下においたとき、出発点近傍の重みの小さいところを2ヶ所あるいは3ヶ所立ち寄って45°線に沿って終点Bの近傍の重みの小さいところを2ヶ所か1ヶ所経由してBに到達する。そのルートの総計は、たとえば5.376406である。一方、周辺を経由したルートもたびたびみつかるが、このままの重みでは、たとえば7.62335ぐらいが短い経路の例である。
【0021】
左上の中心部、あるいは右下の中心部に重みベクトル0.1という2点をおくと、ルートの総計が4.453028という小さい値がもとまる。重みを小さく変えることにより、そこにルートをもってくることもできる。逆に、重みを大きく与えることにより、そこを経由しないように選択させることもできる。
【0022】
総計がバスやタクシーの運賃であるとみなしてもよい。距離だけに依存した共通運賃制が公平で公正な運賃制度とは限らない。都市の交通政策を重みベクトルマトリックスに反映させれば、みんなが納得する合理的な運賃がきめられる可能性がある。こういった場合に、実際に役に立つためには、経路探索の処理時間がデジタルコンピュータの待ち時間(コンピュータに実行を指示して結果が出力されるまで、人が待っていられる時間)が約1秒以内でなければならない。ビットマップサイズが64×64程度で、中継点が8点以下の規模の問題に対し、52ビット固定小数点乗算器が生成する擬似乱数Yt,1またはPN信号は経路探索に必要な組合せと順列を十分な処理速度で提供できている。
【発明の効果】
【0023】
連立方程式を立てて解くという複雑な組合せ問題を、ビットマップ上に視覚化し、コンピュータの待ち時間約1秒の間にもっともらしい答えを表示するというヒューリスティックな手法で、問題解決を計った。正解に結びつかない経路探索を含めて可能性のある組合せを高速に繰り返し、確率的に期待できる答えをうることに成功している。そのキーポイントは、擬似乱数Yt,1またはPN信号を高速に生成することにある。その成果をふまえることにより、複雑な組合せ問題を、制限された範囲においてではあるが、もっともらしく解いているといえる。
Claims (1)
- ビットマップ上の位置座標に、重みベクトルのマトリックスが重ね合わされたビットマップ地図上で、始点を含む中継点の重みベクトルと始点から終点に到る点と点の間の距離との内積の総和を求めることにより、エネルギー消費量を求め、組合せと順列を用い最小エネルギーの経路をもとめることを特徴とする経路探索問題の解法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002346493A JP2004144726A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 重みづけした経路探索問題 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002346493A JP2004144726A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 重みづけした経路探索問題 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004144726A true JP2004144726A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32462832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002346493A Pending JP2004144726A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 重みづけした経路探索問題 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004144726A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006100088A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Toyoda Gosei Co Ltd | 発光装置の輝度制御方法及び制御データ生成装置 |
CN112268560A (zh) * | 2020-10-09 | 2021-01-26 | 广州杰赛科技股份有限公司 | 一种agv移动路径监测方法、系统 |
-
2002
- 2002-10-25 JP JP2002346493A patent/JP2004144726A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006100088A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Toyoda Gosei Co Ltd | 発光装置の輝度制御方法及び制御データ生成装置 |
CN112268560A (zh) * | 2020-10-09 | 2021-01-26 | 广州杰赛科技股份有限公司 | 一种agv移动路径监测方法、系统 |
CN112268560B (zh) * | 2020-10-09 | 2022-09-09 | 广州杰赛科技股份有限公司 | 一种agv移动路径监测方法、系统 |
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