JP2004144600A - コンクリート製貯蔵容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】底面の腐食を防止することによって、キャニスタの構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供すること。
【解決手段】底部12aによって下端が閉塞されているとともに、放射性物質を封入した放射性物質収納容器14を収納する収納部22を内部に有し、コンクリートにより形成された略筒状のコンクリート容器12と、該コンクリート容器12の上端開口部12bを閉塞した蓋20とを備えてなり、設置面60に設置されたコンクリート製貯蔵容器10であって、前記底部12aに隙間腐食防止材51が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】底部12aによって下端が閉塞されているとともに、放射性物質を封入した放射性物質収納容器14を収納する収納部22を内部に有し、コンクリートにより形成された略筒状のコンクリート容器12と、該コンクリート容器12の上端開口部12bを閉塞した蓋20とを備えてなり、設置面60に設置されたコンクリート製貯蔵容器10であって、前記底部12aに隙間腐食防止材51が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、放射性物質を封入した放射性物質収納容器を備えたコンクリート製貯蔵容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、解体処理されるとともに、プルトニウム等の再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。このような高放射性物質の貯蔵方法としては、貯蔵プール等による湿式法、あるいは、キャスク等による乾式法が知られている。
【0003】
乾式法は、水に代わり空気によって自然冷却を行う貯蔵方法であり、湿式法に比較して運転コストが低いことから注目を集め、開発が進められている。また、乾式法に用いるキャスクには種々の構造のものがあるが、コンクリート構造物によって使用済燃料を遮蔽するコンクリート製貯蔵容器(コンクリートキャスク)は、低コストであることから特に注目されている。コンクリートは、中性子遮蔽材として優れているとともに、構造体として必要な強度が得られる等の利点も備えている。
【0004】
このようなコンクリートキャスクは、上部および底部が閉塞された筒状のコンクリート容器を備え、使用済燃料が封入された筒状の放射性物質収納容器、いわゆるキャニスタをコンクリート容器内に収納配置することにより、使用済燃料からの放射性物質を遮蔽している。
【0005】
一般に、コンクリートキャスクにより使用済燃料を保管する場合、まず、上端の開口したキャニスタ内に使用済燃料を収納した後、キャニスタ上端を一次および二次蓋により密閉する。続いて、このキャニスタをコンクリートキャスクの上方まで搬送した後、コンクリートキャスクの上端開口を通してキャスク収納部内に挿入する。最後に、キャスクの上端開口を蓋体で閉じて遮蔽することにより収納作業が終了する。
【0006】
上記従来のコンクリート製貯蔵容器においては、種々の提案がなされており、例えば、底部により下端が閉塞されているとともに、キャニスタを収納した収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状のコンクリート容器と、コンクリート容器の上端開口を閉塞した蓋と、収納部の底面上に設けられ、キャニスタに対する衝撃を吸収する容器側緩衝部とを備えたことを特徴として、落下、転倒等が起こった場合でも放射線の漏洩を防止し、健全性を担保できるコンクリート製貯蔵容器が提案されている(特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−71896号公報(第1−6頁、第2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のコンクリート製貯蔵容器においては、貯蔵エリアの設置面上にコンクリート製貯蔵容器を設置する場合、直接その設置面上に設置するため、50年程度の長期にわたる貯蔵期間を考慮すると、経年変化によって、そのコンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に隙間が生じるとともに、その底面の腐食が進行することとなり、それによって、コンクリート製貯蔵容器の内部に収納されたキャニスタの構造健全性を損なうおそれがあり、また、コンクリート製貯蔵容器の転倒評価に支障をきたすという問題があった。また、その容器を輸送する際、その容器の底面を持ち上げて輸送するため、その底面が腐食していることによって、輸送の安定性が保持されないという問題があった。
【0009】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、底面の腐食を防止することによって、キャニスタの構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に係る発明は、底部によって下端が閉塞されているとともに、放射性物質を封入した放射性物質収納容器を収納する収納部を内部に有し、コンクリートにより形成された略筒状のコンクリート容器と、該コンクリート容器の上端開口部を閉塞した蓋とを備えてなり、設置面に設置されたコンクリート製貯蔵容器であって、前記底部に隙間腐食防止材が設けられていることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、コンクリート容器の底部に隙間腐食防止材が設けられていることにより、水または空気など、コンクリート製貯蔵容器の底面が腐食する原因となるものを排除することとなる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器であって、前記隙間腐食防止材が、シール材であることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、隙間腐食防止材がシール材であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に生じる隙間を密閉するため、水または空気の浸入を防止することとなり、その底面は腐食しない。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器であって、前記隙間腐食防止材が、水に対する耐食性を有する金属材料であることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、隙間腐食防止材が水に対する耐食性を有する金属材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合においても、その底面が金属材料に保護されることとなるため、その底面は腐食しない。
【0016】
請求項4に係る発明は、請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器であって、前記隙間腐食防止材が、水との絶縁性を有する材料であることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、隙間腐食防止材が水との絶縁性を有する材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合においても、その底面と水とが絶縁されているため、その底面は腐食しない。
【0018】
請求項5に係る発明は、請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器であって、前記隙間腐食防止材が、構造材料より水に対する耐食性が劣る材料であることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、隙間腐食防止材がコンクリート製貯蔵容器の構造材料より水に対する耐食性が劣る材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合、コンクリート製貯蔵容器の構造材料より先に、その隙間腐食防止材が犠牲陽極として作用して腐食するため、コンクリート製貯蔵容器の構造材料は腐食しない。
【0020】
請求項6に係る発明は、底部により下端が閉塞されているとともに、放射性物質を封入した放射性物質収納容器を収納する収納部を内部に有し、コンクリートにより形成された略筒状のコンクリート容器を備えたコンクリート製貯蔵容器であって、
前記底部に、該底部が設置される設置面との隙間を形成する空隙部が設けられていることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、コンクリート製貯蔵容器の底部に設置面との隙間を形成する空隙部が設けられていることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水または空気が浸入することとなるが、それらはその位置に留まらないため、その底面の腐食は進行しない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。
コンクリート製貯蔵容器としてのコンクリートキャスク10は、図1から図3に示すように、コンクリートにより形成され、遮蔽構造体として機能するコンクリート容器12を備えている。このコンクリート容器12の内部には、放射性物質収納容器としてのキャニスタ14が収納されている。このキャニスタ14は、金属によって形成されているとともに、両端が閉塞した円筒形状の密閉容器15を有し、この密閉容器15の内部には、バスケット16により支持された状態で、使用済燃料集合体18が複数体封入されている。これらの使用済燃料集合体18は、例えば、原子炉の使用済燃料であり、崩壊熱に伴う発熱と放射線の発生を伴う放射性物質を含んでいる。そして、密閉容器15は、封入された内部の放射性物質が外部に漏洩しないように、溶接密閉構造を有している。
【0023】
コンクリートキャスク10に備えられたコンクリート容器12は、図1および図2に示すように、底部12aが閉塞された円筒形状を有し、例えば、その底部の外面、すなわちコンクリートキャスク10の底面10aが炭素鋼板によって覆われ、高さ約6m、直径約4m程度に形成され、また、コンクリートの壁厚は、約0.9m程度に形成されている。
コンクリート容器12の上端開口部12bは、外面が炭素鋼板20aによって覆われたコンクリート製の蓋20により閉塞されている。この蓋20は、複数のボルト21によりコンクリート容器12の上端部12cにボルト止めされている。なお、コンクリート容器12のコンクリート壁12dの内部には、図示しない配筋が施されている。
【0024】
コンクリート容器12の内部には、コンクリート容器12の内周面および蓋20により、円柱形状の収納部22が形成されている。そして、この収納部22の内部にキャニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、収納部22の底面に形成された複数のリブ31上に載置されている。この複数のリブ31は、図4に示すように、放射状に延びているとともに、それぞれ例えば幅10〜20mm、高さ50mm程度に形成されている。そして、これらのリブ31は容器側緩衝部として機能する。すなわち、収納部22の内部にキャニスタ14を収納する際、不慮の事故によりキャニスタが落下してコンクリート容器の底部上に衝突した場合、リブ31が変形して衝突エネルギを吸収することにより、キャニスタ14の損傷を低減する。
【0025】
また、キャニスタ14は、図1から図3に示すように、コンクリート容器12と同軸的に、かつ、その外周面がコンクリート容器12の内周面との間に所定の隙間、例えば、10cm程度の隙間を持った状態で、収納部22の内部に収納されている。
そして、コンクリート容器12の内部には、キャニスタ14の外周面と容器本体12の内周面との間の隙間により、冷却空気が流れる冷却空気流路24が形成されている。この冷却空気流路24は、キャニスタ14の外周面の全周に渡って、かつ、外周面の軸方向全長に渡って形成されている。
【0026】
コンクリート容器12の底部12aには、複数、例えば4つの吸気口26が形成され、また、コンクリート容器12の上端部には、4つの排気口28が形成され、それぞれ冷却空気流路24に連通している。4つの吸気口26は、コンクリート容器12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられ、コンクリート容器12の底部12aの外周面に開口している。また、排気口28は、コンクリート容器12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられ、コンクリート容器12の上端部12cの外周面に開口している。
【0027】
これらの吸気口26、排気口28、および冷却空気流路24は、空気の自然循環冷却によりコンクリートキャスク10を除熱する除熱部を構成している。すなわち、吸気口26からコンクリート容器12内に導入された冷却空気としての外気は、冷却空気流路24を通ってキャニスタ14の周囲を流れ、その間、キャニスタ14およびコンクリート容器12を除熱し冷却する。そして、キャニスタ14からの熱によって加熱され昇温した冷却空気は、排気口28からコンクリート容器12の外部に排出される。
【0028】
一方、コンクリート容器12の内周面には、炭素鋼等の金属からなる円筒状のライナ30が設けられている。金属からなるライナ30は、コンクリートに比較して伝熱性が高く、使用済燃料集合体18から発生した熱の伝熱を促進するとともに、使用済燃料集合体18からの放射線、主としてγ線を遮蔽する機能を有している。
【0029】
キャニスタ14には、図2および図4に示すように、密閉容器15が設けられている。この密閉容器15は、下端が閉塞された筒状の容器本体40と、容器本体の上端開口に溶接されこの上端開口を閉塞した一次蓋(図示しない)および二次蓋41とを備えて構成されている。容器本体40は、例えば、SUS304、SUS316等の耐食性を有した金属により形成され、その壁厚は約16mmに設定されている。
【0030】
また、図5に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、隙間腐食防止材としてシール材51が設けられている。このシール材51は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在するように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
このシール材51は、例えば、シリコーン系シーラントあるいはエポキシ樹脂が使用されること、あるいは無収縮モルタルと塗装とが併用されることが好ましい。また、このシール材51は、その設置面60が吸水性または吸湿性を有しない表面処理が施されている場合に使用されることが好ましい。
【0031】
次に、上記の構成からなるコンクリート製貯蔵容器の作用について説明する。
コンクリートキャスク10は、収納部22の内部にキャニスタ14が収納され、蓋20によって閉塞された状態で、貯蔵エリアにおいて50年程度貯蔵される。
キャニスタ14は、その期間中、その内部に備えられた密閉容器15に封入された放射性物質の発熱により、高温の状態となっている。したがって、コンクリートキャスク10は、そのキャニスタ14からの温度が伝達されて、その内部が高温となっている。一方、コンクリートキャスク10は、その外部が常に外気によって接触しているため、その内外に温度差が生じている。したがって、コンクリートキャスク10の外部の表面には、結露水が生じる。
【0032】
この結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに隙間腐食防止材としてシール材51が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に隙間が生じた場合においても、その底面10aがシール材51によって外部から遮断されるため、水または空気など、コンクリート製貯蔵容器10の底面10aが腐食する原因となるものを排除して、その底面10aの腐食を防止することとなる。
【0033】
上記の構成によれば、シール材51によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、コンクリートキャスク10の構造上の弊害が生じることがなく、したがって、キャニスタ14の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器10を提供することができる。
【0034】
図6は、この発明における第2の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンクリート製貯蔵容器を示す図である。
なお、以下に説明する第2あるいは他の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0035】
図6に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、隙間腐食防止材として、水に対する耐食性を有する金属材料である耐食材52が設けられている。この耐食材52は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在するように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
この耐食材52は、例えば、チタン、ステンレス、あるいは鉛スズ合金などの耐食性に優れたものが使用されることが好ましい。
【0036】
上記第1の実施の形態と同様に、コンクリートキャスク10から生じた結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに隙間腐食防止材として耐食材52が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に隙間が生じ、その隙間に結露水が浸入した場合においても、その底面10aが、耐食材52によって外部から遮断され、腐食が進行しないように保護されることとなる。
【0037】
上記の構成によれば、耐食材52によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0038】
図7は、この発明における第3の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンクリート製貯蔵容器を示す図である。
図7に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、隙間腐食防止材として、水との絶縁性を有する材料である絶縁材53が設けられている。この絶縁材53は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在するように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
この絶縁材53は、例えば、樹脂コーティングなどの絶縁性に優れたものが使用されることが好ましい。
【0039】
上記第1の実施の形態と同様に、コンクリートキャスク10から生じた結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに隙間腐食防止材として絶縁材53が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に隙間が生じ、その隙間に結露水が浸入した場合においても、その底面10aが、絶縁材53によって外部から遮断され、腐食が進行しないように保護されることとなる。
【0040】
上記の構成によれば、絶縁材53によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0041】
図8は、この発明における第4の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンクリート製貯蔵容器を示す図である。
図8に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、隙間腐食防止材として、構造材料より水に対する耐食性が劣る材料である陽極材54が設けられている。この陽極材54は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在するように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
この陽極材54は、例えば、アルミニウム、亜鉛、スズなど、犠牲陽極として有効な金属材料が使用されることが好ましい。
【0042】
上記第1の実施の形態と同様に、コンクリートキャスク10から生じた結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに隙間腐食防止材として陽極材54が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に隙間が生じ、その隙間に結露水が浸入した場合においても、その底面10aが陽極材54によって外部から遮断されるとともに、その陽極材54が、底面10aの代わりに犠牲陽極として腐食を進行させることによって、底面10aの腐食が進行しないように保護することとなる。
【0043】
上記の構成によれば、陽極材54によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
図9は、この発明における第5の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンクリート製貯蔵容器を示す図である。
図9に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、空隙部55が複数設けられている。この空隙部55は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在し、水あるいは空気が十分通過することができるように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
【0045】
上記第1の実施の形態と同様に、コンクリートキャスク10から生じた結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに空隙部55が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に結露水が浸入した場合においても、その空隙部55によってその結露水が滞留せずにコンクリートキャスク10の外部に流出する。したがって、底面10aの腐食の要因である結露水を排除することによって、底面10aを腐食から保護することとなる。
【0046】
上記の構成によれば、空隙部55によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
なお、放射性物質収納容器とは、使用済み核燃料等を収納するキャニスタやキャスクと呼ばれる容器の他、例えば、使用済み核燃料等を溶かしてからコンデンスして固形化したものなど、各種の放射性廃棄物を収納する容器を包含する。
また、コンクリートキャスク10の底面10aは、炭素鋼板によって覆われているものに限るものではない。
【0048】
また、容器本体40の底面には、図10に示すように、緩衝部として機能する円筒状の緩衝脚42が設けられてもよい。この緩衝脚42は、例えばステンレスにより形成され、容器本体40とほぼ同一の外径を有し、容器本体と同軸的に設けられている。そして、緩衝脚42の壁厚は、容器本体40よりも薄く、例えば、5mmに形成されているとともに、高さ100mmに形成されている。そして、キャニスタ14は、その緩衝脚42がコンクリート容器12側のリブ31上に載置された状態で収納部22内に収納されている。
この場合、この緩衝脚42を備えていることによって、落下等により大きな衝撃を受けた場合でも容器本体40や一次および二次蓋41の損傷を防止し、使用済燃料集合体18を安全に密閉保持することができる。
【0049】
また、第1の実施の形態に係るシール材51は、コンクリートキャスク10の底面10aに限らず、底部12aの外周部に設置されてもよい。すなわち、コンクリートキャスク10の底面10aが、外部から浸入する水または空気を遮断することができればよい。
また、収納部22の底面に形成されたリブ31は、緩衝効果を一層高めるため中空に形成されていてもよい。
【0050】
また、コンクリートキャスク10の外周面かつ底面10aより上方の位置に、コンクリートキャスク10の外部の表面に生じた結露水を滞留させてコンクリートキャスク10の外部へ流出させる水路を設けて、底面10aに結露水を滞留させないようにしてもよい。
また、コンクリートキャスク10の底面10aに滞留した結露水をコンクリートキャスク10の外部へ流出させる水路を設置面60に設けて、底面10aに結露水を滞留させないようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したこの発明のコンクリート製貯蔵容器においては、以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、コンクリート容器の底部に隙間腐食防止材が設けられていることにより、水または空気など、コンクリート製貯蔵容器の底面が腐食する原因となるものを排除することとなるので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0052】
請求項2に係る発明によれば、隙間腐食防止材がシール材であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に生じる隙間を密閉するため、水または空気の浸入を防止することとなり、その底面は腐食しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0053】
請求項3に係る発明によれば、隙間腐食防止材が水に対する耐食性を有する金属材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合においても、その底面が金属材料に保護されることとなり、その底面は腐食しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0054】
請求項4に係る発明によれば、隙間腐食防止材が水との絶縁性を有する材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合においても、その底面と水とが絶縁されているため、その底面は腐食しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0055】
請求項5に係る発明によれば、隙間腐食防止材がコンクリート製貯蔵容器の構造材料より水に対する耐食性が劣る材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合、コンクリート製貯蔵容器の構造材料より先に、その隙間腐食防止材が犠牲陽極として作用して腐食するため、コンクリート製貯蔵容器の構造材料は腐食しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0056】
請求項6に係る発明によれば、コンクリート製貯蔵容器の底部に設置面との隙間を形成する空隙部が設けられていることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水または空気が浸入することとなるが、それらはその位置に留まらないため、その底面の腐食は進行しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリートキャスクを一部破断して示す斜視図である。
【図2】コンクリートキャスクの縦断面図である。
【図3】図2の線A−Aに沿った断面図である。
【図4】図2の線B−Bに沿った断面図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図7】この発明の第3の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図8】この発明の第4の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図9】この発明の第5の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図10】コンクリートキャスクの縦断面図である。
【符号の説明】
10 コンクリートキャスク
12 コンクリート容器
14 キャニスタ(放射性物質収納容器)
51 シール材
52 耐食材
53 絶縁材
54 陽極材
55 空隙部
【発明の属する技術分野】
この発明は、放射性物質を封入した放射性物質収納容器を備えたコンクリート製貯蔵容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、解体処理されるとともに、プルトニウム等の再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。このような高放射性物質の貯蔵方法としては、貯蔵プール等による湿式法、あるいは、キャスク等による乾式法が知られている。
【0003】
乾式法は、水に代わり空気によって自然冷却を行う貯蔵方法であり、湿式法に比較して運転コストが低いことから注目を集め、開発が進められている。また、乾式法に用いるキャスクには種々の構造のものがあるが、コンクリート構造物によって使用済燃料を遮蔽するコンクリート製貯蔵容器(コンクリートキャスク)は、低コストであることから特に注目されている。コンクリートは、中性子遮蔽材として優れているとともに、構造体として必要な強度が得られる等の利点も備えている。
【0004】
このようなコンクリートキャスクは、上部および底部が閉塞された筒状のコンクリート容器を備え、使用済燃料が封入された筒状の放射性物質収納容器、いわゆるキャニスタをコンクリート容器内に収納配置することにより、使用済燃料からの放射性物質を遮蔽している。
【0005】
一般に、コンクリートキャスクにより使用済燃料を保管する場合、まず、上端の開口したキャニスタ内に使用済燃料を収納した後、キャニスタ上端を一次および二次蓋により密閉する。続いて、このキャニスタをコンクリートキャスクの上方まで搬送した後、コンクリートキャスクの上端開口を通してキャスク収納部内に挿入する。最後に、キャスクの上端開口を蓋体で閉じて遮蔽することにより収納作業が終了する。
【0006】
上記従来のコンクリート製貯蔵容器においては、種々の提案がなされており、例えば、底部により下端が閉塞されているとともに、キャニスタを収納した収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状のコンクリート容器と、コンクリート容器の上端開口を閉塞した蓋と、収納部の底面上に設けられ、キャニスタに対する衝撃を吸収する容器側緩衝部とを備えたことを特徴として、落下、転倒等が起こった場合でも放射線の漏洩を防止し、健全性を担保できるコンクリート製貯蔵容器が提案されている(特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−71896号公報(第1−6頁、第2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のコンクリート製貯蔵容器においては、貯蔵エリアの設置面上にコンクリート製貯蔵容器を設置する場合、直接その設置面上に設置するため、50年程度の長期にわたる貯蔵期間を考慮すると、経年変化によって、そのコンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に隙間が生じるとともに、その底面の腐食が進行することとなり、それによって、コンクリート製貯蔵容器の内部に収納されたキャニスタの構造健全性を損なうおそれがあり、また、コンクリート製貯蔵容器の転倒評価に支障をきたすという問題があった。また、その容器を輸送する際、その容器の底面を持ち上げて輸送するため、その底面が腐食していることによって、輸送の安定性が保持されないという問題があった。
【0009】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、底面の腐食を防止することによって、キャニスタの構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に係る発明は、底部によって下端が閉塞されているとともに、放射性物質を封入した放射性物質収納容器を収納する収納部を内部に有し、コンクリートにより形成された略筒状のコンクリート容器と、該コンクリート容器の上端開口部を閉塞した蓋とを備えてなり、設置面に設置されたコンクリート製貯蔵容器であって、前記底部に隙間腐食防止材が設けられていることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、コンクリート容器の底部に隙間腐食防止材が設けられていることにより、水または空気など、コンクリート製貯蔵容器の底面が腐食する原因となるものを排除することとなる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器であって、前記隙間腐食防止材が、シール材であることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、隙間腐食防止材がシール材であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に生じる隙間を密閉するため、水または空気の浸入を防止することとなり、その底面は腐食しない。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器であって、前記隙間腐食防止材が、水に対する耐食性を有する金属材料であることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、隙間腐食防止材が水に対する耐食性を有する金属材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合においても、その底面が金属材料に保護されることとなるため、その底面は腐食しない。
【0016】
請求項4に係る発明は、請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器であって、前記隙間腐食防止材が、水との絶縁性を有する材料であることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、隙間腐食防止材が水との絶縁性を有する材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合においても、その底面と水とが絶縁されているため、その底面は腐食しない。
【0018】
請求項5に係る発明は、請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器であって、前記隙間腐食防止材が、構造材料より水に対する耐食性が劣る材料であることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、隙間腐食防止材がコンクリート製貯蔵容器の構造材料より水に対する耐食性が劣る材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合、コンクリート製貯蔵容器の構造材料より先に、その隙間腐食防止材が犠牲陽極として作用して腐食するため、コンクリート製貯蔵容器の構造材料は腐食しない。
【0020】
請求項6に係る発明は、底部により下端が閉塞されているとともに、放射性物質を封入した放射性物質収納容器を収納する収納部を内部に有し、コンクリートにより形成された略筒状のコンクリート容器を備えたコンクリート製貯蔵容器であって、
前記底部に、該底部が設置される設置面との隙間を形成する空隙部が設けられていることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、コンクリート製貯蔵容器の底部に設置面との隙間を形成する空隙部が設けられていることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水または空気が浸入することとなるが、それらはその位置に留まらないため、その底面の腐食は進行しない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。
コンクリート製貯蔵容器としてのコンクリートキャスク10は、図1から図3に示すように、コンクリートにより形成され、遮蔽構造体として機能するコンクリート容器12を備えている。このコンクリート容器12の内部には、放射性物質収納容器としてのキャニスタ14が収納されている。このキャニスタ14は、金属によって形成されているとともに、両端が閉塞した円筒形状の密閉容器15を有し、この密閉容器15の内部には、バスケット16により支持された状態で、使用済燃料集合体18が複数体封入されている。これらの使用済燃料集合体18は、例えば、原子炉の使用済燃料であり、崩壊熱に伴う発熱と放射線の発生を伴う放射性物質を含んでいる。そして、密閉容器15は、封入された内部の放射性物質が外部に漏洩しないように、溶接密閉構造を有している。
【0023】
コンクリートキャスク10に備えられたコンクリート容器12は、図1および図2に示すように、底部12aが閉塞された円筒形状を有し、例えば、その底部の外面、すなわちコンクリートキャスク10の底面10aが炭素鋼板によって覆われ、高さ約6m、直径約4m程度に形成され、また、コンクリートの壁厚は、約0.9m程度に形成されている。
コンクリート容器12の上端開口部12bは、外面が炭素鋼板20aによって覆われたコンクリート製の蓋20により閉塞されている。この蓋20は、複数のボルト21によりコンクリート容器12の上端部12cにボルト止めされている。なお、コンクリート容器12のコンクリート壁12dの内部には、図示しない配筋が施されている。
【0024】
コンクリート容器12の内部には、コンクリート容器12の内周面および蓋20により、円柱形状の収納部22が形成されている。そして、この収納部22の内部にキャニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、収納部22の底面に形成された複数のリブ31上に載置されている。この複数のリブ31は、図4に示すように、放射状に延びているとともに、それぞれ例えば幅10〜20mm、高さ50mm程度に形成されている。そして、これらのリブ31は容器側緩衝部として機能する。すなわち、収納部22の内部にキャニスタ14を収納する際、不慮の事故によりキャニスタが落下してコンクリート容器の底部上に衝突した場合、リブ31が変形して衝突エネルギを吸収することにより、キャニスタ14の損傷を低減する。
【0025】
また、キャニスタ14は、図1から図3に示すように、コンクリート容器12と同軸的に、かつ、その外周面がコンクリート容器12の内周面との間に所定の隙間、例えば、10cm程度の隙間を持った状態で、収納部22の内部に収納されている。
そして、コンクリート容器12の内部には、キャニスタ14の外周面と容器本体12の内周面との間の隙間により、冷却空気が流れる冷却空気流路24が形成されている。この冷却空気流路24は、キャニスタ14の外周面の全周に渡って、かつ、外周面の軸方向全長に渡って形成されている。
【0026】
コンクリート容器12の底部12aには、複数、例えば4つの吸気口26が形成され、また、コンクリート容器12の上端部には、4つの排気口28が形成され、それぞれ冷却空気流路24に連通している。4つの吸気口26は、コンクリート容器12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられ、コンクリート容器12の底部12aの外周面に開口している。また、排気口28は、コンクリート容器12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられ、コンクリート容器12の上端部12cの外周面に開口している。
【0027】
これらの吸気口26、排気口28、および冷却空気流路24は、空気の自然循環冷却によりコンクリートキャスク10を除熱する除熱部を構成している。すなわち、吸気口26からコンクリート容器12内に導入された冷却空気としての外気は、冷却空気流路24を通ってキャニスタ14の周囲を流れ、その間、キャニスタ14およびコンクリート容器12を除熱し冷却する。そして、キャニスタ14からの熱によって加熱され昇温した冷却空気は、排気口28からコンクリート容器12の外部に排出される。
【0028】
一方、コンクリート容器12の内周面には、炭素鋼等の金属からなる円筒状のライナ30が設けられている。金属からなるライナ30は、コンクリートに比較して伝熱性が高く、使用済燃料集合体18から発生した熱の伝熱を促進するとともに、使用済燃料集合体18からの放射線、主としてγ線を遮蔽する機能を有している。
【0029】
キャニスタ14には、図2および図4に示すように、密閉容器15が設けられている。この密閉容器15は、下端が閉塞された筒状の容器本体40と、容器本体の上端開口に溶接されこの上端開口を閉塞した一次蓋(図示しない)および二次蓋41とを備えて構成されている。容器本体40は、例えば、SUS304、SUS316等の耐食性を有した金属により形成され、その壁厚は約16mmに設定されている。
【0030】
また、図5に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、隙間腐食防止材としてシール材51が設けられている。このシール材51は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在するように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
このシール材51は、例えば、シリコーン系シーラントあるいはエポキシ樹脂が使用されること、あるいは無収縮モルタルと塗装とが併用されることが好ましい。また、このシール材51は、その設置面60が吸水性または吸湿性を有しない表面処理が施されている場合に使用されることが好ましい。
【0031】
次に、上記の構成からなるコンクリート製貯蔵容器の作用について説明する。
コンクリートキャスク10は、収納部22の内部にキャニスタ14が収納され、蓋20によって閉塞された状態で、貯蔵エリアにおいて50年程度貯蔵される。
キャニスタ14は、その期間中、その内部に備えられた密閉容器15に封入された放射性物質の発熱により、高温の状態となっている。したがって、コンクリートキャスク10は、そのキャニスタ14からの温度が伝達されて、その内部が高温となっている。一方、コンクリートキャスク10は、その外部が常に外気によって接触しているため、その内外に温度差が生じている。したがって、コンクリートキャスク10の外部の表面には、結露水が生じる。
【0032】
この結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに隙間腐食防止材としてシール材51が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に隙間が生じた場合においても、その底面10aがシール材51によって外部から遮断されるため、水または空気など、コンクリート製貯蔵容器10の底面10aが腐食する原因となるものを排除して、その底面10aの腐食を防止することとなる。
【0033】
上記の構成によれば、シール材51によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、コンクリートキャスク10の構造上の弊害が生じることがなく、したがって、キャニスタ14の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器10を提供することができる。
【0034】
図6は、この発明における第2の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンクリート製貯蔵容器を示す図である。
なお、以下に説明する第2あるいは他の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0035】
図6に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、隙間腐食防止材として、水に対する耐食性を有する金属材料である耐食材52が設けられている。この耐食材52は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在するように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
この耐食材52は、例えば、チタン、ステンレス、あるいは鉛スズ合金などの耐食性に優れたものが使用されることが好ましい。
【0036】
上記第1の実施の形態と同様に、コンクリートキャスク10から生じた結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに隙間腐食防止材として耐食材52が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に隙間が生じ、その隙間に結露水が浸入した場合においても、その底面10aが、耐食材52によって外部から遮断され、腐食が進行しないように保護されることとなる。
【0037】
上記の構成によれば、耐食材52によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0038】
図7は、この発明における第3の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンクリート製貯蔵容器を示す図である。
図7に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、隙間腐食防止材として、水との絶縁性を有する材料である絶縁材53が設けられている。この絶縁材53は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在するように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
この絶縁材53は、例えば、樹脂コーティングなどの絶縁性に優れたものが使用されることが好ましい。
【0039】
上記第1の実施の形態と同様に、コンクリートキャスク10から生じた結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに隙間腐食防止材として絶縁材53が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に隙間が生じ、その隙間に結露水が浸入した場合においても、その底面10aが、絶縁材53によって外部から遮断され、腐食が進行しないように保護されることとなる。
【0040】
上記の構成によれば、絶縁材53によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0041】
図8は、この発明における第4の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンクリート製貯蔵容器を示す図である。
図8に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、隙間腐食防止材として、構造材料より水に対する耐食性が劣る材料である陽極材54が設けられている。この陽極材54は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在するように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
この陽極材54は、例えば、アルミニウム、亜鉛、スズなど、犠牲陽極として有効な金属材料が使用されることが好ましい。
【0042】
上記第1の実施の形態と同様に、コンクリートキャスク10から生じた結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに隙間腐食防止材として陽極材54が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に隙間が生じ、その隙間に結露水が浸入した場合においても、その底面10aが陽極材54によって外部から遮断されるとともに、その陽極材54が、底面10aの代わりに犠牲陽極として腐食を進行させることによって、底面10aの腐食が進行しないように保護することとなる。
【0043】
上記の構成によれば、陽極材54によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
図9は、この発明における第5の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンクリート製貯蔵容器を示す図である。
図9に示すように、コンクリート容器12の底部12aには、空隙部55が複数設けられている。この空隙部55は、コンクリートキャスク10が貯蔵エリアまたは仮置きエリアなどの設置面60に設置される際に、その底部12aとその設置面60との間に介在し、水あるいは空気が十分通過することができるように、コンクリートキャスク10の底面10aに配置されている。ここで、設置面60は、例えば、コンクリートキャスク10を貯蔵する貯蔵エリア、またはそのコンクリートキャスク10を仮置きする仮置きエリアなどである。
【0045】
上記第1の実施の形態と同様に、コンクリートキャスク10から生じた結露水は、コンクリートキャスク10の外部の表面から、重力によってコンクリートキャスク10の下方に移動し、コンクリートキャスク10の底面10a付近に滞留する。
この場合、コンクリートキャスク10の底面10aに空隙部55が設けられていることにより、コンクリートキャスク10と設置面60との間に結露水が浸入した場合においても、その空隙部55によってその結露水が滞留せずにコンクリートキャスク10の外部に流出する。したがって、底面10aの腐食の要因である結露水を排除することによって、底面10aを腐食から保護することとなる。
【0046】
上記の構成によれば、空隙部55によってコンクリートキャスク10の底面10aの腐食を防止することとなるので、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
なお、放射性物質収納容器とは、使用済み核燃料等を収納するキャニスタやキャスクと呼ばれる容器の他、例えば、使用済み核燃料等を溶かしてからコンデンスして固形化したものなど、各種の放射性廃棄物を収納する容器を包含する。
また、コンクリートキャスク10の底面10aは、炭素鋼板によって覆われているものに限るものではない。
【0048】
また、容器本体40の底面には、図10に示すように、緩衝部として機能する円筒状の緩衝脚42が設けられてもよい。この緩衝脚42は、例えばステンレスにより形成され、容器本体40とほぼ同一の外径を有し、容器本体と同軸的に設けられている。そして、緩衝脚42の壁厚は、容器本体40よりも薄く、例えば、5mmに形成されているとともに、高さ100mmに形成されている。そして、キャニスタ14は、その緩衝脚42がコンクリート容器12側のリブ31上に載置された状態で収納部22内に収納されている。
この場合、この緩衝脚42を備えていることによって、落下等により大きな衝撃を受けた場合でも容器本体40や一次および二次蓋41の損傷を防止し、使用済燃料集合体18を安全に密閉保持することができる。
【0049】
また、第1の実施の形態に係るシール材51は、コンクリートキャスク10の底面10aに限らず、底部12aの外周部に設置されてもよい。すなわち、コンクリートキャスク10の底面10aが、外部から浸入する水または空気を遮断することができればよい。
また、収納部22の底面に形成されたリブ31は、緩衝効果を一層高めるため中空に形成されていてもよい。
【0050】
また、コンクリートキャスク10の外周面かつ底面10aより上方の位置に、コンクリートキャスク10の外部の表面に生じた結露水を滞留させてコンクリートキャスク10の外部へ流出させる水路を設けて、底面10aに結露水を滞留させないようにしてもよい。
また、コンクリートキャスク10の底面10aに滞留した結露水をコンクリートキャスク10の外部へ流出させる水路を設置面60に設けて、底面10aに結露水を滞留させないようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したこの発明のコンクリート製貯蔵容器においては、以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、コンクリート容器の底部に隙間腐食防止材が設けられていることにより、水または空気など、コンクリート製貯蔵容器の底面が腐食する原因となるものを排除することとなるので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0052】
請求項2に係る発明によれば、隙間腐食防止材がシール材であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に生じる隙間を密閉するため、水または空気の浸入を防止することとなり、その底面は腐食しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0053】
請求項3に係る発明によれば、隙間腐食防止材が水に対する耐食性を有する金属材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合においても、その底面が金属材料に保護されることとなり、その底面は腐食しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0054】
請求項4に係る発明によれば、隙間腐食防止材が水との絶縁性を有する材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合においても、その底面と水とが絶縁されているため、その底面は腐食しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0055】
請求項5に係る発明によれば、隙間腐食防止材がコンクリート製貯蔵容器の構造材料より水に対する耐食性が劣る材料であることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水が浸入した場合、コンクリート製貯蔵容器の構造材料より先に、その隙間腐食防止材が犠牲陽極として作用して腐食するため、コンクリート製貯蔵容器の構造材料は腐食しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0056】
請求項6に係る発明によれば、コンクリート製貯蔵容器の底部に設置面との隙間を形成する空隙部が設けられていることにより、コンクリート製貯蔵容器の底面と設置面との間に水または空気が浸入することとなるが、それらはその位置に留まらないため、その底面の腐食は進行しないので、放射性物質収納容器の構造健全性が保持され、転倒評価に対して安全であり、かつ、輸送安定性が保持されるコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリートキャスクを一部破断して示す斜視図である。
【図2】コンクリートキャスクの縦断面図である。
【図3】図2の線A−Aに沿った断面図である。
【図4】図2の線B−Bに沿った断面図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図7】この発明の第3の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図8】この発明の第4の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図9】この発明の第5の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図である。
【図10】コンクリートキャスクの縦断面図である。
【符号の説明】
10 コンクリートキャスク
12 コンクリート容器
14 キャニスタ(放射性物質収納容器)
51 シール材
52 耐食材
53 絶縁材
54 陽極材
55 空隙部
Claims (6)
- 底部によって下端が閉塞されているとともに、放射性物質を封入した放射性物質収納容器を収納する収納部を内部に有し、コンクリートにより形成された略筒状のコンクリート容器と、該コンクリート容器の上端開口部を閉塞した蓋とを備えてなり、設置面に設置されたコンクリート製貯蔵容器であって、
前記底部に隙間腐食防止材が設けられていることを特徴とするコンクリート製貯蔵容器。 - 前記隙間腐食防止材が、シール材であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器。
- 前記隙間腐食防止材が、水に対する耐食性を有する金属材料であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器。
- 前記隙間腐食防止材が、水との絶縁性を有する材料であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器。
- 前記隙間腐食防止材が、構造材料より水に対する耐食性が劣る材料であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製貯蔵容器。
- 底部により下端が閉塞されているとともに、放射性物質を封入した放射性物質収納容器を収納する収納部を内部に有し、コンクリートにより形成された略筒状のコンクリート容器を備えたコンクリート製貯蔵容器であって、
前記底部に、該底部が設置される設置面との隙間を形成する空隙部が設けられていることを特徴とするコンクリート製貯蔵容器。
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Cited By (3)
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EP2824669A1 (de) * | 2013-07-10 | 2015-01-14 | GNS Gesellschaft für Nuklear-Service mbH | Brennstabköcher |
KR20160017528A (ko) * | 2014-08-06 | 2016-02-16 | 게엔에스 게젤샤프트 퓌어 누클레아프-서비스 엠베하 | 연료봉 용기 |
JP2019163936A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 株式会社神戸製鋼所 | 放射性物質輸送貯蔵容器 |
-
2002
- 2002-10-24 JP JP2002309542A patent/JP2004144600A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101617093B1 (ko) * | 2014-08-06 | 2016-04-29 | 게엔에스 게젤샤프트 퓌어 누클레아프-서비스 엠베하 | 연료봉 용기 |
JP2019163936A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 株式会社神戸製鋼所 | 放射性物質輸送貯蔵容器 |
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