JP2004143347A - Resin composite and electromagnetic wave absorbent using the same and package for high frequency circuits using the same - Google Patents

Resin composite and electromagnetic wave absorbent using the same and package for high frequency circuits using the same Download PDF

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JP2004143347A
JP2004143347A JP2002311822A JP2002311822A JP2004143347A JP 2004143347 A JP2004143347 A JP 2004143347A JP 2002311822 A JP2002311822 A JP 2002311822A JP 2002311822 A JP2002311822 A JP 2002311822A JP 2004143347 A JP2004143347 A JP 2004143347A
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iron
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Saeki Nakamura
中村 才恵樹
Koji Enokida
榎田 功治
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Kyocera Corp
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a resin composite having excellent magnetic characteristics in 1-10GHz frequency. <P>SOLUTION: The resin composite comprises 29-52vol.% iron or alloy powder containing iron having 0.1μm to 10 μm average particle diameter, 22-42vol.% ceramic powder and 19-35vol.% synthetic resin. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インダクター、ノイズフィルター、高周波回路用パッケージ、特に光通信用、無線通信用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電波を使用する建物、設備、機器、及びその周囲において、電波の不要な反射、散乱、干渉が生じる箇所に電磁波吸収体を装着することによって、入射した電磁波を吸収し、電磁波エネルギーを熱エネルギーに変換することで、種々のトラブルを抑制している。一般に、電磁波吸収体は、絶縁体中に磁性材料粉を分散含有し、その誘電損失、磁気損失を利用して電磁波を減衰させることが知られている。
【0003】
また、例えば信頼性が要求される高周波回路用パッケージでは、金属又はセラミックス等からなる蓋体をパッケージベースに取り付けることにより気密封止を行う。従って、上記高周波回路用パッケージ内には直方体状の空洞が形成されることから、高周波回路用パッケージは方形空洞共振器と同様の性質を有する。そのため上記空洞の寸法によって定まる遮断周波数より高い周波数帯域で、空洞共振を生じるので、上記周波数帯域で動作する高周波半導体素子あるいはその他の回路素子を高周波回路用パッケージに実装する場合には、上記空洞の寸法を小さくすることによって、遮断周波数を上記素子が動作する周波数帯域よりも十分に高くしている。しかしながら上記方法では、素子の動作周波数が高周波化するに伴い、上記素子が動作する周波数帯域より空洞共振が生じる周波数の方が低くなるという問題がある。この問題点を解決するために、電磁波吸収体を高周波回路用パッケージ内部に配設して、空洞共振時の電界又は磁界エネルギーを吸収することにより、空洞共振を抑制する方法が知られている。
【0004】
上記電波吸収体を構成する材質としては、ゴム、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂中に、磁性材料を所定の比率で配合した複合材が使用されており、例えば、図6の電磁波吸収体60を構成する材質としては、合成樹脂61に、磁性材料62を分散含有した複合材が知られている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−164124号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この様な樹脂複合体においては、例えば、特許文献1の表2に示す試料No.17〜19ではパーマロイの平均粒径が12μm〜40μmと大きいため、特に周波数1GHz〜10GHz帯において高周波回路用パッケージの内部共振を抑制する効果が十分に得られないという問題があった。
また、特許文献1の表4に示す試料No.32、33では合成樹脂の含有率が大きいため、アウトガスの発生量が多くなるという問題があった。
また、特許文献1の表4に示す試料No.33、34ではパーマロイの含有率が57体積%、93体積%と大きいため、複素比透磁率より複素比誘電率が著しく高くなる。このため樹脂複合体10表面で電磁波の反射が多くなり、その結果高周波回路用パッケージの空洞共振抑制効果が小さくなるという問題があった。
【0007】
また、特許文献1の表4に示す試料No.35ではパーマロイの含有率が小さいため、複素比透磁率が小さくなるという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、平均粒径0.1μm〜10μmの鉄または鉄を含む合金粉を29〜52体積%、セラミックス粉を22〜42体積%、合成樹脂を19〜35体積%含有することを特徴とするものである。
【0009】
また、前記鉄粉がカーボニル鉄粉、センダスト、ステンレス、パーマロイのうち少なくとも1種からなることを特徴とするものである。
【0010】
また、前記セラミックス粉がCuO、SiO、Al、Feのうち少なくとも1種からなることを特徴とするものである。
【0011】
また、前記鉄粉の表面の少なくとも一部に絶縁層が存在することを特徴とするものである。
【0012】
また、前記鉄粉の最大粒径が50μm以下であることを特徴とするものである。
【0013】
また、前記鉄粉の平均粒径をDとしたとき、前記鉄粉の70体積%以上が0.2D〜5Dの範囲であることを特徴とするものである。
【0014】
また、前記樹脂複合体からなることを特徴とする電磁波吸収体であることを特徴とするものである。
【0015】
また、パッケージベースと、該パッケージベース上に取り付けられた蓋体とからなる高周波回路用パッケージにおいて、前記電磁波吸収体を高周波回路用パッケージ内部に装着したことを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0017】
例えば図1に示すように、樹脂複合体10は、平均粒径0.1μm〜10μmの鉄粉11を29〜52体積%、セラミックス粉12を22〜42体積%、合成樹脂13を19〜35体積%含有している。
【0018】
ここで、鉄粉11の平均粒径が0.1μm未満であると、非常に酸化しやすく、取り扱いが難しいため使用することができない。逆に鉄粉11の平均粒径が10μmより大きくなると、高周波での複素比透磁率が低下するため使用することができない。
【0019】
また、鉄粉11が29体積%未満であると、複素比透磁率が小さくなるため使用することができない。
【0020】
また、鉄粉11が52体積%より大きいと、複素比透磁率より複素比誘電率が著しく高くなり、樹脂複合体10表面で電磁波の反射が多くなるため、高周波回路用パッケージのキャビティ共振抑制効果が小さくなるといった問題が生じる。
【0021】
また、セラミックス粉12が22体積%未満であると、必然的に合成樹脂13の含有量を多くしなければならないため、アウトガス量が多くなり問題である。
【0022】
また、セラミックス粉12が42体積%より大きいと、必然的に合成樹脂13の含有量が少なくなるため、樹脂複合体10の強度が著しく低下し使用することができない。
【0023】
また、合成樹脂13が19体積%未満であると、樹脂複合体10の強度が著しく低下するため使用することができない。
また、合成樹脂13が35体積%より大きいと、アウトガス量が多くなるため使用することができない。
【0024】
一方、平均粒径0.1μm〜10μmの鉄粉11を29〜52体積%、セラミックス粉12を22〜42体積%、合成樹脂13を19〜35体積%とすることによって、良好な特性が得られる。さらに、平均粒径2μm〜7μmの鉄粉11を35〜45体積%、平均粒径0.5μm〜10μmのセラミックス粉12を27〜37体積%、合成樹脂13を22〜32体積%とすることが好ましい。
【0025】
ここで、鉄粉11は主成分が鉄からなる粒子であり、例えば、カーボニル鉄、炭素鋼、Cr鋼、Co−Cr鋼、センダスト、パーマロイ、フェロシリコン、アモルファス合金、ステンレス鋼、窒化鉄、その他のFe、Co、Ni基合金などの軟磁性金属等を使用できる。また、それらの形状は、球状、塊状、扁平状、繊維状、鱗片状、コイル状、四面体、六面体等何でも良いが、成形性、鉄粉11の分散性の点から、球状、塊状が好ましい。
【0026】
また、鉄粉11のGHz帯域における複素比透磁率を高くするためには、鉄粉11がカーボニル鉄、センダスト、ステンレス、パーマロイのうち少なくとも1種からなることが好ましく、特に鉄粉11がカーボニル鉄を主成分とすることが特に好ましい。カーボニル鉄が特に好ましいのは、鉄カーボニル(Fe(CO))の熱解離を利用して精製した鉄粉であるため、微粉で球状の粉体が得られることから、GHz帯域での複素比透磁率が特に高いこと、すなわち伝送特性の向上、および、成形性、分散性に優れているからである。
【0027】
また、鉄粉11の表面の少なくとも一部に絶縁層が存在することが好ましい。例えば、鉄粉11の表面に絶縁層が存在しないと酸化しやすいことから、樹脂複合体10の複素比誘電率、複素比透磁率が安定しない場合がある。一方、鉄粉11の表面にケイ酸塩ガラス等の絶縁体を被覆することによって、鉄粉11表面の酸化を抑制することができるため、優れた伝送特性が得られる。
【0028】
また、絶縁層は、TEM(透過型電子顕微鏡)もしくは3次元アトムプローブのいずれかで測定することができる。
【0029】
また、セラミックス粉12は、例えば、Al、ZrO、CuO、Fe、MgO、Y、ZnO、CaO、TiO、SiO、BeO、ThO、Cr、SnO、CeO、B、NaO、KO、PbO、LiO、BC、BN、TiN、AlN、Si、VN、C、TiC、SiC、WC、VC、または、これらの化合物を使用でき、また、それらの形状は、球状、塊状、扁平状、繊維状、鱗片状、コイル状、四面体、六面体等何でも良いが、成形性、セラミックス粉12の分散性の点から、球状、塊状が好ましい。
【0030】
また、セラミックス粉12がCuO、SiO、Al、Feのうち少なくとも1種であることが好ましい。これは、合成樹脂10の複素比誘電率、複素比透磁率の調整、さらに合成樹脂13の充填量を少なくするための増量材の役割を果たしている。
【0031】
また、合成樹脂13は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、PBI樹脂、フラン樹脂、ポリブタジエン樹脂、アイオノマー樹脂、EEA樹脂、AAS樹脂(ASA樹脂)、AS樹脂、ACS樹脂、エチレン酢ビコポリマー、エチレンビニルアルコール共重合樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、酢酸繊維素樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂6,66、ポリアミド樹脂11,12、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテンポリマー等の樹脂を使用することができ、これらの中でも耐熱性、寸法安定性、強度等の点からフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂が好適である。尚、必要に応じて公知の硬化剤、硬化助剤、滑剤、可塑剤、分散剤、離型剤、着色剤等を少量添加しても何ら差し支えない。
【0032】
また、鉄粉11の最大粒径が50μm以下であることが好ましい。これは、鉄粉11の最大粒径が50μmより大きいと、鉄粉11の分散が不均一になる場合がある。
【0033】
また、鉄粉11の平均粒径をDとしたとき、鉄粉11の70体積%以上が0.2D〜5Dの範囲であることが好ましい。これは、上記範囲内の鉄粉11が70体積%未満であると、樹脂複合体10の製法上、原料を予め造粒する必要があるが、例えば、所定の粒度に調整する場合の分級処理を行うと調合組成に対して組成ズレが起こる原因となる場合がある。
【0034】
また、鉄粉11の平均粒径をDとしたとき、0.2D〜5Dの範囲にある鉄粉の含有率は次の通り測定する。電磁波吸収体の任意の断面を画像解析し、0.2D〜5Dの範囲にある鉄粉の面積占有率を測定し、この面積占有率を鉄粉11の含有率とする。
【0035】
また、鉄粉11、セラミックス粉12、合成樹脂13の含有量は反射電子像の写真を画像解析するか、写真をトレースし、写真中の鉄粉11、セラミックス粉12、合成樹脂13の面積占有率を測定し、この面積占有率をそれぞれの含有量(体積%)と定義する。画像解析する場合は、観察面を加工する際に鉄粉11の変形や、セラミックス粉12の脱粒などの影響を受けない様にすることが必要である。
また、鉄粉11、セラミックス粉12の平均粒径は、反射電子像の写真を画像解析するか、写真をトレースし、写真中の鉄粉11、セラミックス粉12をそれぞれ50個以上、左右、上下の寸法を各々測定し、その平均値を算出することで得られる。例えば、1μmの粒径が5個、4μmの粒径が90個、7μmの粒径が5個のとき、平均粒径D=(1μm×5個+4μm×90個+7μm×5個)/100個=4μmである。
【0036】
なお、鉄粉11の最大粒径とは、鉄粉11の左右、上下の寸法を測定した時に最も長い部分の長さであるが、樹脂複合体10中の鉄粉11の最大粒径を測定する時には、便宜的に複合材の任意の表面又は断面を画像解析装置で分析し、その面に存在する鉄粉11の中で、最も長い鉄粉11の長さを最大粒径とする。
【0037】
また、0.1μm以下の粒径の鉄粉については、測定の対象外としている。
【0038】
以下、本発明の実施形態として、電磁波吸収体について説明する。
【0039】
例えば図2で示すように、電磁波吸収体20は、前述した樹脂複合体10を用いて作製されたものである。樹脂複合体10を用いることによって、周波数1GHz〜10GHzにおいて特に優れた電磁波吸収特性が得られるため、好適に使用することができる。また、合成樹脂13が19体積%〜35体積%と比較的少ないため、耐熱性に優れ、アウトガスの発生量が少ない。
【0040】
以下、本発明の実施形態として、電磁波吸収体20を用いた高周波回路用パッケージについて説明する。
【0041】
例えば図3で示すように、入出力端子31を備えているパッケージベース32と、パッケージベース32上に取り付けられた蓋体33とからなる高周波回路用パッケージ30において、電磁波吸収体20を高周波回路用パッケージ30内部に装着したものである。電磁波吸収体20を装着することによって、空洞共振が抑制されることから、優れた伝送特性が得られる。
【0042】
また、本発明の樹脂複合体10の製造方法は、例えば以下の通りである。樹脂複合体10は、鉄粉11、セラミックス粉12、合成樹脂13を所定の比率で混合した複合材を、所定の粒度に造粒し、粉末加圧成形することによって成形体とし、これを所定の温度で一定時間加熱し加熱硬化させることによって得られる。また、合成樹脂13と鉄粉11、セラミックス粉12を混合する方法は特に制限は無く、公知の方法を採用することができる。例えば、合成樹脂に鉄粉11をミキサーで混合し、ブラベンダーで混練した後、粉砕する方法や、あるいは、配合物を加熱ロールで溶融混練後、粉砕する方法等があげられる。また、必要に応じて、所定の粒度になるように造粒し、成形に用いても良い。
【0043】
本発明の樹脂複合体の使用形態としては、例えば、コア形状として、インダクター、ノイズフィルター、モーターヨーク、リアクトル、チョークコイル、基板形状として、ICパッケージ、回路基板の内部、或いは上部に貼りつけたり、高周波ラインケーブル上に貼りつけたり、回路基板を覆う筐体、伝送線路を覆うカバーとしたり、或いは光通信・無線通信用のパッケージ内部に配置することもできる。さらに、蓋体33として、パッケージ全体、回路基板上の配線部を覆ったり、チューブとしてその中にケーブルを通したり、ケース形状として、回路基板上の配線部あるいは半導体素子等を覆うように実装することもできる。
【0044】
このように、樹脂複合体を配置することによって、不要な結合を抑制することができ、携帯電話、PHS、パソコン、デジタルカメラ、GPSアンテナモジュール、BS/CSチューナー、コンバーター、ゲーム機器等の電子回路に実装部品として用いることができる。また、インダクター、ノイズフィルター、ガスケット、アイソレータ、アッテネータ、ターミネータ、サーキュレータ、光素子周囲の高周波磁気シールド、プリント回路基板外縁、光伝送装置、固定無線用ODU内の不要波の吸収、共振抑制、強誘電体焦電形赤外センサーに用いることもできる。
【0045】
【実施例】
図1に示す鉄粉11、セラミックス粉12、合成樹脂13の材質、充填量、平均粒径がそれぞれ異なる樹脂複合体を作製し、図4に示す高周波回路用パッケージ40内部に本発明の電波吸収体20を装着し、図5に示す測定システム50を用いて、次のような実験を行った。測定システム50は、ベクトルネットワークアナライザー51(アジレントテクノロジー社製)、同軸ケーブル52、高周波回路用パッケージ40により構成されている。
【0046】
高周波回路用パッケージ40は、入出力端子31を備えているパッケージベース32と、パッケージベース32上に取り付けられた蓋体33とからなり、蓋体33に電磁波吸収体20を貼り付けている。2つの入力端子31の間にはコプレーナ線路を形成した回路基板41が実装され、入力端子31とAuリボンで接続されている。高周波回路用パッケージ40のキャビティサイズは長辺30mm短辺30mm深さ10mmとした。
【0047】
また、伝送特性の評価は次の様に行った。高周波回路用パッケージ40の電力透過係数(S21)を、蓋体33を付けない場合、蓋体33のみを付けた場合、蓋体33と電磁波吸収体20を付けた場合の各々について、周波数0.1GHz〜13.1GHzの範囲において65MHz間隔で測定した。この測定結果により周波数7GHz付近に発生するS21の低下(以下ディップという)の最小値を求めた。ここで同周波数において、蓋体33のみを付けた場合に発生するS21のディップの最小値をA、蓋体33を付けない場合のS21のディップの最小値をB、蓋体33と電磁波吸収体20を付けた場合のS21のディップの最小値をCとするとき、伝送特性(%)=100×|(B−C)/(B−A)|とした。
【0048】
この伝送特性が5%以下であった試料を◎、5%を越え25%以下であった試料を○、25%を越え50%以下であった試料を△、50%を越えた試料を×とした。この伝送特性が◎、○、△の場合は電磁波吸収体として充分実用に耐えることができるが、×の場合は電磁波吸収体として実用に耐えることができないことを示す。
【0049】
また、強度は3点曲げ試験(JIS K6911)により測定した。アウトガス量は、TG−DTAにより室温から300℃までの重量減少率を測定し、この重量減少率をアウトガス量とした。重量減少率が1重量%以下のものを○、1重量%を越え3重量%以下であったものを△、3重量%を越えたものを×とした。×は電磁波吸収体として実用上使用できないことを示す。
【0050】
尚、本実験にあたり、電磁波吸収体20を形成する鉄粉11には、カーボニル鉄、センダスト、ステンレス(SUS316)、パーマロイ、セラミックス粉12にはCuO、SiO、Al、Fe、合成樹脂13にはレゾール型フェノール樹脂、エポキシ樹脂を用いた。これらを配合し、常温で成形圧1ton/cm〜8ton/cmで加圧成形・離型後、80℃〜250℃で加熱硬化し、試験片を作製した。
【0051】
尚、試験片のサイズは、28×28×1mmとした。
【0052】
測定結果を表1に示す。
【0053】
表1によれば、本発明の範囲内の試料No.1〜No.26では、すべての樹脂複合体において、強度が37〜56MPaと大きく、アウトガス量が3重量%以下と小さく、また伝送特性も良好であった。特に、試料No.3〜5、8、17〜19、21〜23は強度が41MPa以上、アウトガス量が1重量%以下、伝送特性の比率が25%以下と優れていた。特に鉄粉の表面に絶縁層が存在する試料No.20は伝送特性の比率が5%以下と特に優れていた。
【0054】
また、カ−ボニル鉄量が29体積%の試料No.1、Al量が42体積%の試料No.2、カーボニル鉄量が52体積%、Al量が29体積%、フェノール樹脂量が19体積%の試料No.6、カーボニル鉄の平均粒径が0.1μmの試料No.7、カーボニル鉄の最大粒径が50μmの試料No.9、カーボニル鉄の平均粒径が10μmの試料No.10、鉄粉としてセンダストを用いた試料No.12、鉄粉としてSUS316を用いた試料No.13、鉄粉としてパーマロイを用いた試料No.14、エポキシ樹脂が19体積%の試料No.15、エポキシ樹脂量が35体積%の試料No.16、0.2D〜5Dが70体積%の試料No.25は、Al量が22体積%の試料No.26は、強度が37〜56MPa、アウトガス量が3重量%以下、伝送特性の比率が50%以下となり、電磁波吸収体として実用上使用可能であることがわかった。
【0055】
これに対し本発明の範囲外の試料No.27では、カーボニル鉄の含有量が20体積%と少ないことから、高周波回路用パッケージ40のキャビティ内に実装したとき共振抑制効果が得られず、伝送特性が悪くなった。また、試料No.29、30では、カーボニル鉄の含有量がそれぞれ60体積%、65体積%と多いため、電磁波吸収体20表面での電磁波の反射が大きくなり、共振抑制効果が得られなかった。また、試料No.28では、セラミックス粉の含有量が50体積%と多く、さらに合成樹脂の含有量が15体積%と少ないため、強度が著しく低下した。また、試料No.27では、合成樹脂の充填量が45体積%と多いため、アウトガス量が多くなった。また、試料No.32、33、34では、パーマロイの平均粒径、最大粒径が大きいことから、高周波回路用パッケージ40のキャビティ内に実装したとき共振抑制効果が得られず、伝送特性が悪くなった。また、試料No.31では合成樹脂量が45体積%と多いためアウトガス量が著しく大きくなり実用上使用できなかった。
【0056】
【表1】

Figure 2004143347
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、平均粒径0.1μm〜10μmの鉄粉を29〜52体積%、セラミックス粉を22〜42体積%、合成樹脂を19〜35体積%含有することで、特に1GHz〜10GHzで優れた磁気特性を有する樹脂複合体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂複合体を示す断面図である。
【図2】本発明の電磁波吸収体を示す一部破断斜視図である。
【図3】本発明の高周波回路用パッケージを示す断面図である。
【図4】伝送特性を評価するための高周波回路用パッケージを示す断面図である。
【図5】伝送特性を評価するための測定システムを示す図である。
【図6】従来の電磁波吸収体を示す断面図である。
【符号の説明】
10:樹脂複合体
11:鉄粉
12:セラミックス粉
13:合成樹脂
20:電磁波吸収体
30:高周波回路用パッケージ
31:入出力端子
32:パッケージベース
33:蓋体
40:高周波回路用パッケージ
41:高周波回路基板
42:Auリボン
50:測定システム
51:ベクトルネットワークアナライザ−
52:同軸ケーブル
60:電磁波吸収体
61:合成樹脂
62:磁性材料[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an inductor, a noise filter, and a package for a high-frequency circuit, particularly to optical communication and wireless communication.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, electromagnetic waves are absorbed by installing electromagnetic wave absorbers in buildings, facilities, equipment, and surrounding areas that use radio waves, where unnecessary reflection, scattering, and interference of radio waves occur. Various troubles are suppressed by converting to energy. In general, it is known that an electromagnetic wave absorber contains a magnetic material powder dispersedly in an insulator, and attenuates electromagnetic waves by utilizing its dielectric loss and magnetic loss.
[0003]
In a high-frequency circuit package requiring reliability, for example, hermetic sealing is performed by attaching a lid made of metal or ceramic to a package base. Therefore, since a rectangular parallelepiped cavity is formed in the high-frequency circuit package, the high-frequency circuit package has the same properties as the rectangular cavity resonator. Therefore, cavity resonance occurs in a frequency band higher than a cut-off frequency determined by the dimensions of the cavity, so that when mounting a high-frequency semiconductor element or other circuit element operating in the frequency band in a high-frequency circuit package, the cavity is By reducing the size, the cutoff frequency is made sufficiently higher than the frequency band in which the device operates. However, in the above method, there is a problem that as the operating frequency of the element becomes higher, the frequency at which cavity resonance occurs becomes lower than the frequency band in which the element operates. In order to solve this problem, a method has been known in which an electromagnetic wave absorber is provided inside a high-frequency circuit package to absorb electric or magnetic field energy during cavity resonance, thereby suppressing cavity resonance.
[0004]
As the material constituting the radio wave absorber, a composite material in which a magnetic material is mixed at a predetermined ratio in rubber, thermoplastic resin, or thermosetting resin is used. For example, the electromagnetic wave absorber 60 shown in FIG. Is known as a composite material in which a magnetic material 62 is dispersed and contained in a synthetic resin 61 (see Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2001-164124 A
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a resin composite, for example, Sample No. 2 shown in Table 2 of Patent Document 1 is used. In Nos. 17 to 19, the average particle size of permalloy is as large as 12 μm to 40 μm, and thus there is a problem that the effect of suppressing the internal resonance of the high-frequency circuit package cannot be sufficiently obtained particularly in the frequency band of 1 GHz to 10 GHz.
In addition, the sample No. In Nos. 32 and 33, since the content of the synthetic resin is large, there is a problem that the amount of outgas generated increases.
In addition, the sample No. In 33 and 34, since the content of permalloy is as large as 57% by volume and 93% by volume, the complex relative permittivity is significantly higher than the complex relative permeability. For this reason, there has been a problem that reflection of electromagnetic waves increases on the surface of the resin composite 10, and as a result, the cavity resonance suppressing effect of the high-frequency circuit package is reduced.
[0007]
In addition, the sample No. In the case of No. 35, there was a problem that the complex specific magnetic permeability became small because the content of permalloy was small.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the present invention is characterized in that it contains 29 to 52% by volume of iron or an alloy powder containing iron, 22 to 42% by volume of ceramic powder, and 19 to 35% by volume of synthetic resin having an average particle size of 0.1 μm to 10 μm. It is assumed that.
[0009]
Further, the iron powder is made of at least one of carbonyl iron powder, sendust, stainless steel, and permalloy.
[0010]
Further, the ceramic powder is characterized by comprising at least one of CuO, SiO 2 , Al 2 O 3 , and Fe 2 O 3 .
[0011]
Further, an insulating layer is present on at least a part of the surface of the iron powder.
[0012]
Further, the iron powder has a maximum particle size of 50 μm or less.
[0013]
When the average particle diameter of the iron powder is D, 70% by volume or more of the iron powder is in the range of 0.2D to 5D.
[0014]
Further, the present invention is an electromagnetic wave absorber comprising the resin composite.
[0015]
In a high frequency circuit package comprising a package base and a lid mounted on the package base, the electromagnetic wave absorber is mounted inside the high frequency circuit package.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
[0017]
For example, as shown in FIG. 1, the resin composite 10 has an iron powder 11 having an average particle diameter of 0.1 μm to 10 μm in 29 to 52% by volume, a ceramic powder 12 in 22 to 42% by volume, and a synthetic resin 13 in 19 to 35% by volume. % By volume.
[0018]
Here, if the average particle size of the iron powder 11 is less than 0.1 μm, it is very liable to be oxidized and difficult to handle, so that it cannot be used. Conversely, if the average particle size of the iron powder 11 is larger than 10 μm, it cannot be used because the complex relative magnetic permeability at a high frequency decreases.
[0019]
Further, if the iron powder 11 is less than 29% by volume, it cannot be used because the complex relative magnetic permeability becomes small.
[0020]
Further, when the iron powder 11 is larger than 52% by volume, the complex relative permittivity is significantly higher than the complex relative magnetic permeability, and the reflection of electromagnetic waves on the surface of the resin composite 10 increases, so that the cavity resonance suppressing effect of the high-frequency circuit package is obtained. Is reduced.
[0021]
Further, when the content of the ceramic powder 12 is less than 22% by volume, the content of the synthetic resin 13 must be necessarily increased, and the amount of outgas increases, which is a problem.
[0022]
On the other hand, if the content of the ceramic powder 12 is more than 42% by volume, the content of the synthetic resin 13 is inevitably reduced, so that the strength of the resin composite 10 is remarkably reduced and it cannot be used.
[0023]
If the content of the synthetic resin 13 is less than 19% by volume, the strength of the resin composite 10 is significantly reduced, so that the resin composite 10 cannot be used.
On the other hand, if the synthetic resin 13 is more than 35% by volume, it cannot be used because the amount of outgas increases.
[0024]
On the other hand, by setting the iron powder 11 having an average particle size of 0.1 μm to 10 μm to 29 to 52% by volume, the ceramic powder 12 to 22 to 42% by volume, and the synthetic resin 13 to 19 to 35% by volume, good characteristics are obtained. Can be Furthermore, iron powder 11 having an average particle size of 2 μm to 7 μm is 35 to 45% by volume, ceramic powder 12 having an average particle size of 0.5 μm to 10 μm is 27 to 37% by volume, and synthetic resin 13 is 22 to 32% by volume. Is preferred.
[0025]
Here, the iron powder 11 is a particle whose main component is iron, for example, carbonyl iron, carbon steel, Cr steel, Co-Cr steel, sendust, permalloy, ferrosilicon, amorphous alloy, stainless steel, iron nitride, and others. Soft magnetic metals such as Fe, Co, and Ni-based alloys can be used. In addition, their shapes may be spherical, massive, flat, fibrous, scale-like, coil-like, tetrahedral, hexahedral, and the like, but from the viewpoint of moldability and dispersibility of iron powder 11, spherical and massive shapes are preferable. .
[0026]
Further, in order to increase the complex relative magnetic permeability of the iron powder 11 in the GHz band, the iron powder 11 is preferably made of at least one of carbonyl iron, sendust, stainless steel, and permalloy. It is particularly preferable to use as a main component. Carbonyl iron is particularly preferred because it is an iron powder purified by utilizing thermal dissociation of iron carbonyl (Fe (CO) 5 ), so that a fine powder and a spherical powder can be obtained. This is because magnetic permeability is particularly high, that is, transmission characteristics are improved, and moldability and dispersibility are excellent.
[0027]
Further, it is preferable that an insulating layer exists on at least a part of the surface of the iron powder 11. For example, the complex relative permittivity and the complex relative magnetic permeability of the resin composite 10 may not be stable because the iron complex 11 is easily oxidized if there is no insulating layer on the surface. On the other hand, by coating the surface of the iron powder 11 with an insulator such as silicate glass, oxidation of the surface of the iron powder 11 can be suppressed, so that excellent transmission characteristics can be obtained.
[0028]
The insulating layer can be measured with either a TEM (transmission electron microscope) or a three-dimensional atom probe.
[0029]
The ceramic powder 12 is made of, for example, Al 2 O 3 , ZrO 2 , CuO, Fe 2 O 3 , MgO, Y 2 O 3 , ZnO, CaO, TiO 2 , SiO 2 , BeO, ThO 2 , Cr 2 O 3 , SnO 2 , CeO 2 , B 2 O 3 , Na 2 O, K 2 O, PbO, Li 2 O, B 4 C, BN, TiN, AlN, Si 3 N 4 , VN, C, TiC, SiC, WC , VC, or these compounds can be used, and their shape may be spherical, massive, flat, fibrous, flaky, coiled, tetrahedral, hexahedral, or the like. From the viewpoint of dispersibility, spherical and massive are preferred.
[0030]
Further, the ceramic powder 12 is preferably at least one of CuO, SiO 2 , Al 2 O 3 , and Fe 2 O 3 . This serves as a filler for adjusting the complex relative permittivity and the complex relative magnetic permeability of the synthetic resin 10 and further reducing the filling amount of the synthetic resin 13.
[0031]
The synthetic resin 13 is, for example, epoxy resin, phenol resin, melamine resin, urea resin, unsaturated polyester resin, polyimide resin, PBI resin, furan resin, polybutadiene resin, ionomer resin, EEA resin, AAS resin (ASA resin) , AS resin, ACS resin, ethylene vinyl acetate copolymer, ethylene vinyl alcohol copolymer resin, ABS resin, vinyl chloride resin, chlorinated polyethylene resin, cellulose acetate resin, fluorine resin, polyacetal resin, polyamide resin 6,66, polyamide resin 11, 12, polyarylate resin, thermoplastic polyurethane elastomer, liquid crystal polymer, polyetheretherketone, polyetherketone, polyetherketoneketone, polysulfone resin, polyethersulfone resin, high-density polyethylene Use of low-density polyethylene, linear low-density polyethylene, polyethylene terephthalate, polycarbonate resin, polystyrene resin, polyphenylene ether resin, polyphenylene sulfide resin, polybutadiene resin, polypropylene resin, polypropylene resin, methacrylic resin, methylpentene polymer, etc. Among them, phenol resins, epoxy resins, and polyimide resins are preferred from the viewpoints of heat resistance, dimensional stability, strength, and the like. In addition, if necessary, a known curing agent, curing aid, lubricant, plasticizer, dispersant, release agent, coloring agent, and the like may be added in a small amount.
[0032]
Further, the maximum particle size of the iron powder 11 is preferably 50 μm or less. If the maximum particle size of the iron powder 11 is larger than 50 μm, the dispersion of the iron powder 11 may be uneven.
[0033]
When the average particle size of the iron powder 11 is D, 70% by volume or more of the iron powder 11 is preferably in the range of 0.2D to 5D. This is because if the iron powder 11 in the above range is less than 70% by volume, it is necessary to granulate the raw material in advance in the production method of the resin composite 10, but for example, a classification process for adjusting to a predetermined particle size. In some cases, this may cause a composition deviation with respect to the prepared composition.
[0034]
When the average particle size of the iron powder 11 is D, the content of the iron powder in the range of 0.2D to 5D is measured as follows. An arbitrary cross section of the electromagnetic wave absorber is image-analyzed, the area occupancy of iron powder in the range of 0.2D to 5D is measured, and this area occupancy is defined as the iron powder 11 content.
[0035]
The content of the iron powder 11, the ceramic powder 12, and the synthetic resin 13 can be determined by analyzing the image of the backscattered electron image or tracing the photograph, and occupying the area of the iron powder 11, the ceramic powder 12, and the synthetic resin 13 in the photograph. The area occupancy is defined as the respective content (% by volume). In the case of performing image analysis, it is necessary to avoid the influence of deformation of the iron powder 11 and degranulation of the ceramic powder 12 when processing the observation surface.
The average particle diameter of the iron powder 11 and the ceramic powder 12 can be determined by analyzing the photograph of the backscattered electron image or tracing the photograph, and measuring 50 or more of the iron powder 11 and the ceramic powder 12 in the photograph, left, right, up and down. Can be obtained by measuring the dimensions of each and calculating the average value. For example, when the particle diameter of 1 μm is 5, the particle diameter of 4 μm is 90, and the particle diameter of 7 μm is 5, the average particle diameter D = (1 μm × 5 + 4 μm × 90 + 7 μm × 5) / 100 = 4 μm.
[0036]
Note that the maximum particle size of the iron powder 11 is the length of the longest part when measuring the left, right, up and down dimensions of the iron powder 11, and the maximum particle size of the iron powder 11 in the resin composite 10 is measured. At this time, an arbitrary surface or cross section of the composite material is analyzed by an image analyzer for convenience, and the length of the longest iron powder 11 among the iron powders 11 present on the surface is defined as the maximum particle size.
[0037]
Further, iron powder having a particle size of 0.1 μm or less is excluded from the measurement.
[0038]
Hereinafter, an electromagnetic wave absorber will be described as an embodiment of the present invention.
[0039]
For example, as shown in FIG. 2, the electromagnetic wave absorber 20 is manufactured using the resin composite 10 described above. By using the resin composite 10, particularly excellent electromagnetic wave absorption characteristics can be obtained at a frequency of 1 GHz to 10 GHz, so that the resin composite 10 can be suitably used. In addition, since the synthetic resin 13 is relatively small at 19% to 35% by volume, it has excellent heat resistance and a small amount of outgas.
[0040]
Hereinafter, a high frequency circuit package using the electromagnetic wave absorber 20 will be described as an embodiment of the present invention.
[0041]
For example, as shown in FIG. 3, in a high-frequency circuit package 30 including a package base 32 having input / output terminals 31 and a lid 33 mounted on the package base 32, the electromagnetic wave absorber 20 is used for the high-frequency circuit. It is mounted inside the package 30. Since the cavity resonance is suppressed by mounting the electromagnetic wave absorber 20, excellent transmission characteristics can be obtained.
[0042]
The method for producing the resin composite 10 of the present invention is, for example, as follows. The resin composite 10 is obtained by granulating a composite material obtained by mixing iron powder 11, ceramic powder 12, and synthetic resin 13 at a predetermined ratio to a predetermined particle size and pressing the powder to form a molded body. At a predetermined temperature for a certain period of time to be cured by heating. The method of mixing the synthetic resin 13 with the iron powder 11 and the ceramic powder 12 is not particularly limited, and a known method can be adopted. For example, a method in which iron powder 11 is mixed with a synthetic resin using a mixer and kneaded with a Brabender and then pulverized, or a method in which the compound is melt-kneaded with a heated roll and then pulverized is used. If necessary, the particles may be granulated to have a predetermined particle size and used for molding.
[0043]
As a usage form of the resin composite of the present invention, for example, as a core shape, an inductor, a noise filter, a motor yoke, a reactor, a choke coil, and a substrate shape, an IC package, affixed inside or on a circuit board, or a high frequency It can be attached on a line cable, used as a housing covering a circuit board, a cover covering a transmission line, or placed inside a package for optical communication / wireless communication. Further, the cover 33 is mounted so as to cover the entire package and the wiring portion on the circuit board, to pass a cable through the tube as a tube, and to form a case so as to cover the wiring portion or the semiconductor element on the circuit board. You can also.
[0044]
By arranging the resin composite in this manner, unnecessary coupling can be suppressed, and electronic circuits such as mobile phones, PHSs, personal computers, digital cameras, GPS antenna modules, BS / CS tuners, converters, game machines, etc. Can be used as mounting components. In addition, inductors, noise filters, gaskets, isolators, attenuators, terminators, circulators, high-frequency magnetic shields around optical elements, printed circuit board outer edges, optical transmission equipment, absorption of unnecessary waves in fixed wireless ODUs, resonance suppression, ferroelectricity It can also be used for a pyroelectric infrared sensor.
[0045]
【Example】
A resin composite having different materials, filling amounts, and average particle sizes of the iron powder 11, the ceramic powder 12, and the synthetic resin 13 shown in FIG. 1 is manufactured, and the radio wave absorption of the present invention is placed in the high-frequency circuit package 40 shown in FIG. The following experiment was performed using the measurement system 50 shown in FIG. The measurement system 50 includes a vector network analyzer 51 (manufactured by Agilent Technologies), a coaxial cable 52, and a high-frequency circuit package 40.
[0046]
The high-frequency circuit package 40 includes a package base 32 having input / output terminals 31 and a lid 33 mounted on the package base 32, and the electromagnetic wave absorber 20 is attached to the lid 33. A circuit board 41 having a coplanar line is mounted between the two input terminals 31, and is connected to the input terminals 31 by an Au ribbon. The cavity size of the high-frequency circuit package 40 was 30 mm on the long side, 30 mm on the short side, and 10 mm in depth.
[0047]
The evaluation of the transmission characteristics was performed as follows. The power transmission coefficient (S 21 ) of the high-frequency circuit package 40 is set to a frequency of 0 for each of the case where the cover 33 is not attached, the case where only the cover 33 is attached, and the case where the cover 33 and the electromagnetic wave absorber 20 are attached. The measurement was performed at an interval of 65 MHz in a range of 0.1 GHz to 13.1 GHz. The minimum value of the reduction in S 21 that occurs near a frequency 7GHz The measurement result (hereinafter referred to as DIP) was determined. In this case the frequency, B the minimum value of the dip S 21 when the minimum value of the dip S 21 that occurs when attached only lid 33 not attached A, the lid 33, the lid 33 and the electromagnetic wave when the minimum value of the dip S 21 in the case where with the absorbent body 20 as C, transmission characteristics (%) = 100 × | ( B-C) / (B-a) | and the.
[0048]
A sample having a transmission characteristic of 5% or less was evaluated as ◎, a sample exceeding 5% and 25% or less was evaluated as ○, a sample exceeding 25% and 50% or less as Δ, and a sample exceeding 50% as ×. And When the transmission characteristics are ◎, △, and Δ, they can be sufficiently used as an electromagnetic wave absorber, but when X, they cannot be used as an electromagnetic wave absorber.
[0049]
The strength was measured by a three-point bending test (JIS K6911). The outgas amount was determined by measuring the weight loss rate from room temperature to 300 ° C. by TG-DTA, and this weight loss rate was defined as the outgas amount. A sample having a weight reduction rate of 1% by weight or less was evaluated as ○, a sample exceeding 1% by weight and 3% by weight or less was evaluated as △, and a sample exceeding 3% by weight was evaluated as ×. X shows that it cannot be used practically as an electromagnetic wave absorber.
[0050]
In this experiment, the iron powder 11 forming the electromagnetic wave absorber 20 was carbonyl iron, sendust, stainless steel (SUS316), permalloy, and the ceramic powder 12 was CuO, SiO 2 , Al 2 O 3 , Fe 2 O 3. As the synthetic resin 13, a resol type phenol resin or an epoxy resin was used. Are blended, after pressing, releasing the molding pressure 1ton / cm 2 ~8ton / cm 2 at room temperature, then cured by heating at 80 ° C. to 250 DEG ° C., to prepare a test piece.
[0051]
The size of the test piece was 28 × 28 × 1 mm.
[0052]
Table 1 shows the measurement results.
[0053]
According to Table 1, Sample No. within the scope of the present invention. 1 to No. In No. 26, in all the resin composites, the strength was as large as 37 to 56 MPa, the outgas amount was as small as 3% by weight or less, and the transmission characteristics were good. In particular, the sample No. 3 to 5, 8, 17 to 19, and 21 to 23 had excellent strengths of 41 MPa or more, an outgas amount of 1% by weight or less, and a transmission characteristic ratio of 25% or less. In particular, the sample No. in which the insulating layer exists on the surface of the iron powder. Sample No. 20 was particularly excellent with a transmission characteristic ratio of 5% or less.
[0054]
The sample No. having a carbonyl iron content of 29% by volume was used. Sample No. 1 in which the amount of Al 2 O 3 was 42% by volume. Sample No. 2 in which the amount of carbonyl iron was 52% by volume, the amount of Al 2 O 3 was 29% by volume, and the amount of phenol resin was 19% by volume. Sample No. 6 having an average particle size of carbonyl iron of 0.1 μm. Sample No. 7 in which the maximum particle size of carbonyl iron was 50 μm. Sample No. 9 having an average particle size of carbonyl iron of 10 μm. Sample No. 10 using Sendust as iron powder. Sample No. 12 using SUS316 as iron powder. Sample No. 13 using permalloy as the iron powder 14. Sample No. 14 containing 19% by volume of epoxy resin. Sample No. 15 having an epoxy resin content of 35% by volume. 16, sample No. 0.2D-5D of 70% by volume. Sample No. 25 is Sample No. 25 in which the amount of Al 2 O 3 is 22% by volume. Sample No. 26 had a strength of 37 to 56 MPa, an outgas amount of 3% by weight or less, and a transmission characteristic ratio of 50% or less, and was found to be practically usable as an electromagnetic wave absorber.
[0055]
On the other hand, the sample Nos. In No. 27, since the content of carbonyl iron was as small as 20% by volume, when mounted in the cavity of the high-frequency circuit package 40, the resonance suppressing effect was not obtained, and the transmission characteristics deteriorated. Further, the sample No. In Nos. 29 and 30, the content of carbonyl iron was as large as 60% by volume and 65% by volume, respectively, so that the reflection of the electromagnetic wave on the surface of the electromagnetic wave absorber 20 became large, and the resonance suppressing effect was not obtained. Further, the sample No. In No. 28, since the content of the ceramic powder was as large as 50% by volume and the content of the synthetic resin was as small as 15% by volume, the strength was significantly reduced. Further, the sample No. In No. 27, since the filling amount of the synthetic resin was as large as 45% by volume, the outgas amount increased. Further, the sample No. In Nos. 32, 33, and 34, the average particle size and the maximum particle size of permalloy were large, so that when mounted in the cavity of the high-frequency circuit package 40, the resonance suppressing effect was not obtained, and the transmission characteristics deteriorated. Further, the sample No. In No. 31, since the amount of synthetic resin was as large as 45% by volume, the outgas amount was remarkably large, and it was not practically usable.
[0056]
[Table 1]
Figure 2004143347
[0057]
【The invention's effect】
According to the present invention, 29 to 52% by volume of iron powder having an average particle size of 0.1 μm to 10 μm, 22 to 42% by volume of ceramic powder, and 19 to 35% by volume of synthetic resin, particularly 1 GHz to 10 GHz. Thus, a resin composite having excellent magnetic properties can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing a resin composite of the present invention.
FIG. 2 is a partially cutaway perspective view showing the electromagnetic wave absorber of the present invention.
FIG. 3 is a sectional view showing a high-frequency circuit package according to the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a high-frequency circuit package for evaluating transmission characteristics.
FIG. 5 is a diagram showing a measurement system for evaluating transmission characteristics.
FIG. 6 is a sectional view showing a conventional electromagnetic wave absorber.
[Explanation of symbols]
10: Resin composite 11: Iron powder 12: Ceramic powder 13: Synthetic resin 20: Electromagnetic wave absorber 30: High frequency circuit package 31: Input / output terminal 32: Package base 33: Lid 40: High frequency circuit package 41: High frequency Circuit board 42: Au ribbon 50: Measurement system 51: Vector network analyzer
52: coaxial cable 60: electromagnetic wave absorber 61: synthetic resin 62: magnetic material

Claims (8)

平均粒径0.1μm〜10μmの鉄または鉄を含む合金粉を29〜52体積%、セラミックス粉を22〜42体積%、合成樹脂を19〜35体積%含有することを特徴とする樹脂複合体。A resin composite comprising 29 to 52% by volume of iron or an alloy powder containing iron, 22 to 42% by volume of a ceramic powder, and 19 to 35% by volume of a synthetic resin having an average particle size of 0.1 μm to 10 μm. . 前記鉄粉がカーボニル鉄、センダスト、ステンレス、パーマロイのうち少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1に記載の樹脂複合体。The resin composite according to claim 1, wherein the iron powder is made of at least one of carbonyl iron, sendust, stainless steel, and permalloy. 前記セラミックス粉がCuO、SiO、Al、Feのうち少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の樹脂複合体。 3. The resin composite according to claim 1, wherein the ceramic powder is made of at least one of CuO, SiO 2 , Al 2 O 3 , and Fe 2 O 3. 4 . 前記鉄粉の表面の少なくとも一部に絶縁層が存在することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂複合体。The resin composite according to any one of claims 1 to 3, wherein an insulating layer exists on at least a part of the surface of the iron powder. 前記鉄粉の最大粒径が50μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂複合体。The resin composite according to any one of claims 1 to 4, wherein a maximum particle size of the iron powder is 50 µm or less. 前記鉄粉の平均粒径をDとしたとき、前記鉄粉の70体積%以上が0.2D〜5Dの範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂複合体。The resin composite according to any one of claims 1 to 5, wherein 70% by volume or more of the iron powder is in a range of 0.2D to 5D, where D is an average particle diameter of the iron powder. . 請求項1〜6記載の樹脂複合体からなることを特徴とする電磁波吸収体。An electromagnetic wave absorber comprising the resin composite according to claim 1. パッケージベースと、該パッケージベース上に取り付けられた蓋体とからなる高周波回路用パッケージにおいて、請求項7に記載の電磁波吸収体を高周波回路用パッケージ内部に装着したことを特徴とする高周波回路用パッケージ。A high-frequency circuit package comprising a package base and a lid mounted on the package base, wherein the electromagnetic wave absorber according to claim 7 is mounted inside the high-frequency circuit package. .
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