JP2004138571A - 生化学的検出マイクロアレイを用いる効率的検出用機器 - Google Patents

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Toshinari Imoto
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Abstract

【目的】少ない被検液状試料で、高精度で効率的な検出用機器の提供
【構成】検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が形成されている検出スライド(SL、SL)を保持する手段が形成されている立設された壁(UW)により形成された空間に収容された前記スライドのマイクロアレイ部を前記マイクロアレイ部の周辺に近接して取り囲む、液状被検出試料(Sa)を撹拌およびミキシング可能な量収容できる被検試料収容空間を前記スライド表面との圧接により形成する、枠部材(F)が立設され、該被検試料収容空間に液状被検試料を供給する液状被検試料供給孔(SH)と前記液状被検試料供給時の気体排出孔(HS)が前記枠部材の内側に形成された前記スライド収容空間を形成する前記収容容器の立設壁に固着できる寸法を持つ板状部材(CB、CB)から基本的になる検出用機器。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生化学的検出の検出プローブのマイクロアレイを検出スライド(検出基板とも言う)として用いて液状被検出試料の測定をする方法に用いる、少ない液状検出試料においても検出プローブのマイクロアレイに前記液状検出試料を撹拌可能に接触保持できる検出用機器に関する。
【0002】
【従来技術】
遺伝子などの生化学的検出プローブと液状の生物由来などの被検試料とのハイブリダイゼーションを用いた生化学的検出方法は、疾患の診断、染色体ゲノムの異常、遺伝子発現の決定や変化の測定など種々の生化学的研究に重要な分析手段である。被検試料は生物由来のものであるから、その量は限られた非常に少ない場合が多い。その際、PCR方法などを用いて少ない試料を多量に複製して生化学的検出方法により分析する方法も開発されているが、複製にはプライマーを必要とするとか、配列によって増幅特性が異なるなど問題があり、完全なものとは言い難い。したがって、生化学的検出においては限られた非常に少ない試料でもマイクロアレイ検出プローブによる測定が可能である、前記少ない液状被検試料を攪拌などの手段で前記マイクロアレイ検出プローブに十分に接触保持させる検出用機器が望まれている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−65274号公報(例えば〔0010〕、〔0028〕、〔0046〕、〔0056〕参照)
【特許文献2】
特開2002−22739号公報(例えば〔0008〕、〔0009、〕、〔0016〕〜〔0020〕参照)
【非特許文献1】
「Life Science News(Japan.Ed.)2.2001 Amersham Pharmacia Biotech,15−16」
【0004】
従来、生化学的検出の検出プローブをマイクロアレイ状に配置したスライド(基板とも言う)を用いて、液状被検試料の測定を実施する検出用機器としては、前記液状被検試料をプール状に保持する空間と、前記空間に前記検出試用スライドを前記プール内の液状被検出試料と十分接触して保持する保持部が設けられた容器、例えばアルミ合金製容器と、該容器を密閉する蓋部、例えば、蛍光の観察が可能なように透明なアクリル板からなる蓋とからなる構造をしている。液状被検出試料は、前記容器と蓋部との間にゴムパッキンを介在させて密閉され、かつ検出スライドと攪拌などにより十分接触されるような量を入れておく必要があった(自動化装置もあるが少量のものを測定する場合にはマニュアルの場合が多い)。この測定条件を満たす液状被検試料はかなりの量、例えば少なくとも100μL程度が必要であった。
このような条件を満足する充分な量の液状被検試料の使用が可能な場合には、前記公知の検出用機器は測定に使用するマイクロアレイスライドに対して対応性がよい、すなわち、マイクロアレイスライドにおけるアレイマトリックの大きさ、形状に関係なく対応できる。また、液状被検試料の撹拌、ミキシングが可能であるから、プローブ使用量を少なくすることが出来るなどの利点がある。したがって、液状被検試料が十分あれば、前記検出用機器をシーソー運動など公知の撹拌条件発生手段により液状被検試料を十分撹拌し、検出プローブをマイクロアレイ状に配置した検出スライド(基板)と十分接触させることができ、正確な測定が可能であるという利点がある(非特許文献1)。特にCGH(Comparative Genomic Hybridization)アレイを用いる被検出試料の測定においては、前記試料の十分な接触と、均一な被覆が、効率的で正確な測定の実施に重要なファクターである。
【0005】
一方、前記したように被検試料は生物由来のものなどであるから、その量は限られた非常に少ない場合が多い。従って、前記従来の検出用機器を用いて測定するためには、少ない試料を増幅させる、PCR法などによる前処理が必要になる。しかし、PCR法には前記問題点がある。
前記限られた量の生物由来などの被検出試料を、生化学的検出の検出プローブのマイクロアレイ検出スライド(基板)を用いて検出する方法として、基板表面に予め形成されている前記マイクロアレー状の区画を、各区画を相互区分する疎水性の壁面(ウオール)で区画した検出スライドを用い、滴下またはインクジェット等の手段で被検試料をできるだけ少ない量供給して検出する方法が提案されている。
そして、前記方法において疎水性の壁(ウオール)を設けることによって、隣接する区画間で、DNAプローブなどが互いに混合を引き起こすことをより確実に抑制して測定できることが説明されている(特許文献1)。
【0006】
しかしながら、前記疎水性の壁(ウオール)を設けものでは、スライドに疎水性の壁を、例えば印刷法などで予め形成する必要があるという、スライド作成上の煩雑さがあるし、壁が低いので供給される液状被検試料を、撹拌、ミキシングを十分行えるよう量で供給できないといった不都合があった。
ウオールの四隅は90度の角ではなく弧状にすることで、表面張力を低下させ、反応液が四隅に偏ることを極力防ぐ工夫がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、液状被検試料の撹拌やミキシングを十分行なうことが可能であり、かつ、液状被検試料を出来る限り少なくすること、例えばおおよそ10μLの液状被検試料でもマイクロアレイと撹拌可能に接触出来る空間を形成でき、予めスライド表面に前記量の液状被検試料を保持することが可能な疎水性の壁を形成することを必要としない、かつ、液状被検試料の供給を検出プローブのマイクロアレイが形成されたスライド(基板)をセット後、自由に供給できる検出用機器を提供することである。前記課題を解決すべく種々の検討をする中で、従来の検出用機器の蓋部を構成する板状の透明部材に、液状被検試料を隔離する機能とマイクロアレイが形成されたスライドのマイクロアレイの周囲に近接する表面との圧接により前記液状被検試料を収容できる空間を形成できる枠部材を立設し、かつ、板状の透明部材に前記液状被検試料を収容できる空間に液状被検試料を供給できる供給孔と前記供給の際前記空間の気体を排出できる排気孔とを設けることにより、スライドのマイクロアレイに撹拌やミキシングを十分行なうことが可能な最小限の液状被検試料を収容できる空間を形成でき、前記従来の不都合を取り除くことができる検出用機器が設計可能であることが分かり、前記課題を解決することができた。
また、必要に応じて、板状の透明部材に複数の前記液状被検試料を収容できる空間を形成することが可能であることを確認できた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が形成されている検出スライド(図2のSL、図4のSL)を保持する手段が形成されている立設された壁(UW)により形成された空間に収容された前記スライドのマイクロアレイ部を前記マイクロアレイ部の周辺に近接して取り囲む、液状被検出試料(Sa)を撹拌およびミキシング可能な量収容できる被検試料収容空間を前記スライド表面との圧接により形成する枠部材(F)が立設され、該被検試料収容空間に液状被検試料を供給する液状被検試料供給孔(SH)と前記液状被検試料供給時の気体排出孔(HS)が前記枠部材の内側に形成された前記スライド収容空間を形成する前記収容容器の立設壁に固着できる寸法を持つ板状部材(図1CのB、図5のCB)から基本的になる検出用機器である。好ましくは、検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が形成されたスライド(SL)を保持する手段が立設された壁(UW)の下部に設けられ前記壁と容器を形成する底部(BW)であることを特徴とする前記検出用機器であり、より好ましくは、被検出試料収容空間を前記スライド表面との圧接により形成する板状部材に立設されている枠部材がスライド表面との圧接の際液密を形成するパッキン(P)を嵌め込むことが可能なパッキン収容溝(PG)が形成されていることを特徴とする前記各検出用機器であり、一層好ましくは、枠部材(F)が高さ3mm〜5mmであり、面積あたりの容積が0.1cm/cm〜0.4cm/cmであることを特徴とする前記各検出用機器であり、より一層好ましくは、板状部材が2以上の枠部材が立設されている(図4)ことを特徴とする前記各検出用機器である。また、ハイブリダイゼーション反応時間中、長時間、例えば72時間などの反応において反応液の蒸発、乾燥を防止することが必要であるが、綿球あるいは海綿のような水分保持の可能な素材に反応液あるいは同等の組成からなる緩衝液を含ませ、これを板状部材(CB)に設けられた液状被検試料供給孔(SH)あるいは前記液状被検試料供給時の気体排出孔(HS)に留め置きこの上を粘着テープで覆い密閉することにより、反応時間内において被検試料収容空間を常に高湿度の環境が保持することが可能であり、これにより反応液の乾燥を防ぐことができる点で、新たな工夫がなされている。またHS、SHの孔はこれらに綿球等の留め置きが容易になるように形状的な工夫がなされている。
【0009】
【本発明の実施の態様】
本発明をより詳細に説明する。
I.図1は本発明の検出用機器の基本的な特徴構造を持つ板状部材(CB)の構造を、正面、A切断面(下)およびB切断面(右)で説明するものである。板状部材は蛍光の変化特性をイメージアナライザーで観察可能なように透明な板状材料、例えばアクリルクリヤーボードで作成される場合が多いから、クリヤーボードと呼ぶ場合もある。
板状部材(CB)には検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が形成されたスライド(SL、SL)と前記マイクロアレイ部の周辺に近接して取り囲む、液状被検試料(Sa)を撹拌およびミキシング可能な量収容できる被検試料収容空間を前記スライド表面との圧接により形成する枠部材(F)、並びに前記被検試料収容空間に被検試料を供給する被検試料供給孔(SH)および気体排出孔(SH)が設けられている。そして、板状部材(図1のCB、図5のCB)は、例えば板状部材に設けられたバネねじ心棒(Bo)貫通孔(BH)に前記心棒を通してスライド収容容器の立設された壁(UW)に前記バネねじ心棒(Bo)とナット(N)により固着される。
【0010】
枠部材(F)の構造は、被検試料収容空間の液密性を確実にするために、パッキング(P)を嵌め込むことが可能なパッキン収容溝(PG)が形成できる構造とすることが、比較的硬度の弾性材を使用することができるし、交換可能であるなどのことから好ましい。勿論枠部材(F)を構成する材質を液密性を確実にする弾性部材としてもよい。また、枠部材(F)の四隅は円形にするのが液状被検試料の円滑な拡散を実現できるので好ましい。
供給孔および排気孔は同じ形状でも良いが、少なくとも供給孔は液状被検試料が供給し易いように円錐状にすることが好ましい。供給孔はマイクロピペットや注射シリンジ等を用いて液状被検試料の注入を容易するものであれば良い。また、形状も必ずしも正円孔である必要はなく、楕円の大きな形状であっても、前記の湿潤環境を整えるために綿球等を留め置きを容易にする形状に工夫したものであっても、あるいは全体を開放したものであっても良い。プローブとの反応時は、これら孔、孔と接して設けた溝等を適当な形状の水分を含むことのできる綿球、海綿に反応液そのもの、あるいは同様の組成からなる緩衝液を含ませて、これを置き、その上を栓、蓋、パラフィルム、粘着セロハンテープのようなもので覆って密閉することで、被検試料収容空間を密閉した閉鎖空間にすることができる。
前記板状部材(CB)は、パッキン収容溝(PG)が形成された枠部材(F)、液状被検試料供給孔(SH)と前記液状被検試料供給時の気体排出孔(HS)、およびバネねじ心棒(Bo)貫通孔(BH)を一体的に成型することができる。
【0011】
II.図2は、I.で説明した板状部材(CB)が取り付けられ、本発明の検出用機器の一例を使用状態にセットした構成を、上面図(上)およびC切断面(下)により説明するものである。
検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が形成されたスライド(SL)を収容する底部(BW)と前記底部に立設された壁(UW)により形成された空間を有する容器(アレイ受け皿)の立設された壁(UW)には、前記板状部材(CB)をバネねじ心棒(Bo)が取り付けられるねじ切り孔が形成されている。板状部材(CB)はバネねじ心棒(Bo)を貫通孔(BH)通して配置され、前記心棒の反対側に形成されたねじにナット(N)をねじ止めして固定される。
容器(アレイ受け皿、またはアレイソーサー)は、例えばアルミダイキャスト法で、底部(BW)および立設壁(UW)が一体的に製作される。ステンレスなどの金属、熱可塑性樹脂、硬化型樹脂など耐熱性、機械的強度があればよく、コスト面などから、アクリル系樹脂、特に架橋型アクリル系樹脂を好ましい材料として挙げることができる。
【0012】
図2のC切断面図は、検出用機器を使用状態にセットした構成であり、cDNA断片やオリゴDNAをスライドグラスなどの固相化基盤にスポッティングして、またはcDNA断片やオリゴDNAなどをキャピラリーの固相化基に結合させ、キャピラリーを結束して作成されたものをスライスして形成され貫通構造の検出プローブマイクロアレイを貼り付けて作製されマイクロアレイ(Pr)グラス(SL)を容器(アレイ受け皿、またはアレイソーサー)に配置し、板状部材(CB)が取り付けられ、枠部材(F)により、シリコンゴム製などのパッキング(P)を介して液密に前記マイクロアレイ部の周辺に近接して取り囲んで、細胞や組織から抽出したRNAやDNAあるいはこれらの増幅産物(酵素反応やPCR法による)などの被検サンプルやコントロール(対照)となる細胞あるいは組織から抽出したRNAあるいはDNAなどをそれぞれを異種蛍光色素で標識した液状被検出試料(Sa)を撹拌およびミキシング可能な量収容できる被検試料収容空間を前記スライド表面との圧接により形成する。
【0013】
前記被検試料収容空間に前記液状被検出試料(Sa)を液状被検試料供給孔(SH)から導入し、前記プローブDNAあるいはオリゴDNAとハイブリダイゼショーンさせた後に、適当な洗浄操作によって、スポットDNAとハイブリダイズしない余分な蛍光標識DNAを除去した後、スポットDNAとハイブリダイズした特異的DNAの蛍光色素の輝度を、例えばマイクロアナライザーなどにより検出して、これを比較することにより、遺伝子発現量や遺伝子(ゲノムDNA)のコピー数の変化を定量することにより検出する。
【0014】
容器(アレイ受け皿、またはアレイソーサー)の底部には、板状部材(CB、)をスライド(SL)に圧接する際の効果を高めるために飴ゴム波板のような弾性クッション部材(Cu)を配置するのが好ましい。
撹拌およびミキシング可能な量は液状被検試料の、検出項目、試料の粘度などの特性により違いがあるが、枠部材(F)が高さ3mm〜5mmであり、面積あたりの容積が0.1cm/cm〜0.5cm/cmであれば良い。
図1,2では、板状部材が1つだけ立設されている場合、板状部材を1つだけ容器(アレイ受け皿)の立設された壁(UW)に取り付けられている場合を説明したが、それぞれ2以上とする構造とすることも可能である。図3はマイクロアレイ(Pr)を2つ設けられたスライド(SL)に対応させるために、2つの板状部材(CB)を立設された壁(UW)に取り付けた場合を示す。立設された壁(UW)により形成された空間に2つのスライドを配置した場合にも対応できる。図4は、マイクロアレイ(Pr)を3つ設けられたスライドや、マイクロアレイ(Pr)を設けたスライド3つに対応できるように3つの枠部材(F)を設けた板状部材(CB)を示す。
【0015】
III.前記被検試料収容空間の形成手段を可能にする板状部材(CB)の設計により、容器(アレイ受け皿、またはアレイソーサー)の底部を除いて、立設された壁(UW)からなる筒状空間に検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が形成されたマイクロアレイスライド(SL)を背中合わせにして、前記筒状空間に、例えば、筒状空間を形成している立設された壁(UW)の内側に、背中合わせにしたマイクロアレイスライド(SL)をスライド溝や内側に突出させたマイクロアレイスライド(SL)保持構造を設けて、また、検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が、例えば前記cDNA断片やオリゴDNAなどをキャピラリーの固相化基に結合させたキャピラリーを結束して作成されたキャピラリー束をスライスして形成され貫通構造の検出プローブマイクロアレイの場合には、スライスして形成され貫通構造の検出プローブマイクロアレイの周りに保持板を取り付けた構造(前記スライス時にこのような形状に切り出せる構造に予め成形しておくことも可能である。)とし、前記保持構造により、または貫通構造の検出プローブマイクロアレイの周りに取り付けた保持板を挟持する部材を立設された壁(UW)に設けて固定する構造に設計し、かつ、裏面にも前記板状部材(CB)を取り付け可能に前記筒状空間を形成している立設された壁(UW)を設計することにより、効率よく多数の被検試料を測定することができるばかりでなく、貫通構造の検出プローブマイクロアレイの場合には両面からの被検試料の供給できる構造から導かれる全く新しい分析法が設計可能となり、極めて革新的な効果がもたらされることが期待できる。
表裏で分析可能な検出用機器の一態様を図5に示す。ここでは、貫通構造の検出プローブマイクロアレイの周りに保持板を取り付けたものをスライド(SL)とし、スライド溝により挿入、保持する構造とした場合の一態様を示すものである。
【0016】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、この例示により本発明が限定的に解釈されるものではない。
実施例1
図6は、224個の癌関連遺伝子をスポットしたCGHアレイであるが、(A)は食道扁平上皮癌のDNAで、(B)は正常細胞のDNAで検出したものである。今回のハイブリダイゼーション検出用機器を使用することで、長時間、例えば72時間ハイブリダイゼーション反応中にも反応液の乾燥がなく、また、プローブDNAとターゲットDNAの雑種形成が高効率に得られる効果が得られ、非特異的なバックグラウンドのノイズシグナルの出現を防ぎ、癌に起きた特異的ゲノム変化を明瞭に検出することが可能であった。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、効率的で簡易な検出が可能となり、特に、両面からの被検試料の供給を、貫通構造のマイクロアレイが形成されたスライド板と結合した全く新しい分析法の設計が可能となり、cDNAやオリゴDNA、RNA、ペプチド、蛋白、病状検体組織など多くのマイクロアレイを用いた反応を利用する検査、研究開発に極めて革新的技術を提供できるものであり、産業上の貢献は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検出用機器の基本的な特徴構造を示す板状部材(CB、)の構造の、正面図、A切断面(下)およびB切断面(右)図
【図2】板状部材(CB)を取り付けた、本発明の検出用機器を使用状態にセットした構成の、上面図(上)およびC切断面(下)図
【図3】マイクロアレイ(Pr)が2つ設けられたスライド(SL)に対応させて、2つの板状部材(CB)を立設された壁(UW)に取り付けた場合
【図4】板状部材(CB)に3つの枠部材(F)を設けた板状部材の一態様
【図5】表裏で分析可能な検出用機器をセットした一態様
【図6】224個の癌関連遺伝子をスポットしたCGHアレイである。
(A)は食道扁平上皮癌のDNA、(B)は正常細胞のDNAで検出した場合
【符号の簡単な説明】
CB、CB 板状部材  F 枠部材 PG パッキン嵌め込み溝
P パッキング SH 液状被検出試料供給孔  BH バネねじ心棒貫通孔
UW 立設された壁 BW スライド(SL)収容底部
Bo バネねじ心棒 Pr 検出プローブのマイクロアレイ
Sa 液状被検試料 SL、SL スライド Cu 弾性クッション部材
N ナット

Claims (5)

  1. 検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が形成されている検出スライドを保持する手段が形成されている立設された壁(UW)により形成された空間に収容された前記スライドのマイクロアレイ部を前記マイクロアレイ部の周辺に近接して取り囲む、液状被検出試料(Sa)を撹拌およびミキシング可能な量収容できる被検試料収容空間を前記スライド表面との圧接により形成する枠部材(F)が立設され、該被検試料収容空間に液状被検試料を供給する液状被検試料供給孔(SH)と前記液状被検試料供給時の気体排出孔(HS)が前記枠部材の内側に形成された前記スライド収容空間を形成する前記収容容器の立設壁に固着できる寸法を持つ板状部材(CB)から基本的になる検出用機器。
  2. 検出プローブのマイクロアレイ(Pr)が形成されたスライド(SL)を保持する手段が立設された壁(UW)の下部に設けられ前記壁と容器を形成する底部(BW)であることを特徴とする請求項1に記載の検出用機器。
  3. 被検出試料収容空間を前記スライド表面との圧接により形成する板状部材に立設されている枠部材がスライド表面との圧接の際液密を形成するパッキン(P)を嵌め込むことが可能なパッキン収容溝(PG)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の検出用機器。
  4. 枠部材(F)が高さ3mm〜5mmであり、面積あたりの容積が0.1cm/cm〜0.4cm/cmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の検出用機器。
  5. 板状部材に2以上の枠部材が立設されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の検出用機器。
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