JP2004137923A - ガスタービン動力発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率の高いガスタービン動力発生装置を提供する。
【解決手段】燃料を燃焼する燃焼器であって、水蒸気dを外部から導入する水蒸気導入口14aを有する燃焼器14と、燃焼器14に燃焼用の圧縮空気aを供給する圧縮機11と、燃焼器14で発生した燃焼ガスbから動力を回収し該回収動力で圧縮機11を駆動する動力タービン12と、圧縮機11で圧縮された圧縮空気を導入し、該圧縮空気から動力を回収し該動力で動力タービン12で回収される動力を補助する空気タービン21とを備えるガスタービン動力発生装置。燃焼ガスの温度を水蒸気で調整することができ、圧縮空気から動力を回収する空気タービンを備えるので、動力タービンの動力を補助することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービン動力発生装置に関し、特に燃焼器に燃焼用の圧縮空気を供給する圧縮機を備えるガスタービン動力発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図5に示すようにガスタービンで発電機を駆動する動力発生装置があった。この装置は、空気を圧縮する圧縮機11と、圧縮機11から供給される空気で燃料を燃焼し、その燃焼ガスで駆動される動力タービン12とを備えるガスタービン10を備える。ガスタービン10は発電機13を駆動して発電を行う。動力タービン12は、燃焼器14からの燃焼ガスで駆動される。燃焼器14には、圧縮機11からの圧縮空気と、ガスコンプレッサー15で圧縮された燃料ガスが供給され、ここで燃焼する。また圧縮機11で圧縮された約200℃の空気は、動力タービン12からの約600℃の排ガスと、再生器16で熱交換され予熱されて燃焼器14に入る。再生器16から出てくる排ガスは、温水ボイラ17に導かれ、ここで温水を製造した後に煙突から排気される。温水ボイラ17で作られた約90℃の温水は、温水ポンプ19で暖房負荷等の温水使用機器18に供給され、温度の下がった温水は温水ボイラ17に戻る。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−54855号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来のガスタービン動力発生装置によれば、動力タービン12の耐熱性の限界のために、圧縮機11は燃焼器14で燃料を燃焼させるに必要な理論空気量と比べて過剰な量、例えば10倍程度もの空気を供給する必要があり、そのため動力発生装置としてせいぜい30%程度の効率しか得られなかった。
【0005】
そこで本発明は、効率の高いガスタービン動力発生装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明によるガスタービン動力発生装置は、例えば図1に示すように、燃料を燃焼する燃焼器であって、水蒸気dを外部から導入する水蒸気導入口14aを有する燃焼器14と;燃焼器14に燃焼用の圧縮空気aを供給する圧縮機11と;燃焼器14で発生した燃焼ガスbから動力を回収し該回収動力で圧縮機11を駆動する動力タービン12と;圧縮機11で圧縮された圧縮空気を導入し、該圧縮空気から動力を回収し該動力で動力タービン12で回収される動力を補助する空気タービン21とを備える。
【0007】
このように構成すると、燃焼器は水蒸気導入口を有するので、ここから供給される水蒸気により燃焼ガスの温度を調整することができる。また圧縮空気から動力を回収する空気タービンを備えるので、動力タービンの動力を補助することができる。
【0008】
ここで、典型的には、空気タービンには圧縮機で圧縮された圧縮空気の一部を導入する。また、動力タービンで発生する動力と空気タービンで発生する動力の合計から、圧縮機駆動動力を差し引いた動力が、外部に取り出し得る動力となる。この動力で例えば発電機を駆動する。また、空気タービンは動力を回収するので排気の温度が入口温度よりも低下する。
【0009】
また請求項2に記載のように、請求項1に記載のガスタービン動力発生装置では、圧縮機11から空気タービン21に導入される圧縮空気を冷却する空気冷却器22を備えるのが好ましい。
【0010】
このように構成すると、空気冷却器を備えるので、空気タービンで動力を回収された排気の温度がさらに低温となる。
【0011】
また請求項3のように、請求項1または請求項2に記載のガスタービン動力発生装置では、燃焼器14に導入される水蒸気dを発生するボイラ17を備えるようにしてもよい。さらにボイラ17には、熱源として動力タービン12からの排気を導入するように構成してもよい。
【0012】
このように構成すると、ボイラを備えるので、燃焼器に供給する水蒸気を得ることができ、また動力タービンからの排気を導入するように構成するときは、排気からの熱回収を図ることができる。
【0013】
さらに請求項4のように、請求項3に記載のガスタービン動力発生装置では、冷却器22は、前記圧縮空気を水により冷却するように構成され、冷却器22で前記圧縮空気により加熱された前記水をボイラ17に供給するように構成してもよい。
【0014】
このように構成すると、冷却器を備えるので、圧縮空気を冷却することができ、空気タービンの吐出空気の温度を低下させることができる上に、ボイラへの給水を予熱することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号または類似符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明による実施の形態であるガスタービン動力発生装置のフローチャートである。図中、空気aを圧縮する圧縮機11と、圧縮機11から供給される空気で燃料を燃焼して得た燃焼ガスで駆動される動力タービン12とが同軸で組み立てられてガスタービン10が構成されている。ガスタービン10には、さらに発電機13と空気タービン21とが連結されている。
【0016】
本図の本実施の形態では、圧縮機11、動力タービン12、発電機13及び空気タービン21は、同軸に搭載されているものとして示されているが、これに限らず、特に発電機は、フランジ型あるいはギヤカップリング、ダイヤフラムカップリング等により連結されてもよい。空気タービンも、同様に種々のカップリングで連結するようにしてもよい。カップリングで連結すれば、各機器を別々に製造し、最後に装置として組み立てることができるので、それらの機器として汎用の標準品を用いることが容易となる。
【0017】
空気圧縮機11の吐出口には、燃焼器14が空気用配管31により接続されている。一方本実施の形態では燃料fはメタンガスを主成分とする都市ガスであり、これを圧縮するガスコンプレッサ15が備えられている。そしてガスコンプレッサ15の吐出口はガス配管35で燃焼器14に接続されている。
【0018】
さらに、水蒸気を発生するボイラ17が蒸気配管36により燃焼器14の水蒸気導入口としての水蒸気入口14aに接続されている。燃焼器14の燃焼ガス出口と動力タービン12の燃焼ガス入口とは、燃焼器14で発生する燃焼ガスを導く燃焼ガス配管32により接続されている。また、動力タービン12の排気ガス出口は、ボイラ17のガス入口に排気ガス配管33により接続されている。ボイラ17には、ボイラで熱を回収された後のガスeを排気する煙突34が設けられている。
【0019】
空気配管31からは空気配管37が分岐しており、この配管は熱交換器である空気冷却器22の空気入口に接続されている。空気冷却器22の空気出口は空気タービン21の入口に、空気配管38により接続されている。空気タービン21の出口は、空気配管39により、不図示の冷気利用設備に接続されている。
【0020】
一方、ボイラ17に純水cを給水するための純水装置23と、ここで製造された純水を貯水するタンク24が用意されている。タンク24の給水口は、配管41により空気冷却器22の水入口に接続されている。配管41には、タンク24内の純水を送水するポンプ25が配置されている。
【0021】
空気冷却器22の水出口は、配管42によりボイラ17の給水口に接続されている。この給水口から供給された水は蒸気となり、前述のように蒸気配管36を通して燃焼器14に導かれる。
【0022】
さらに図1を参照して、本実施の形態のガスタービン動力発生装置の作用を説明する。空気圧縮機11は外気aを吸入して圧縮する。圧縮比は3.5〜4.5である。圧縮空気は配管31を通して燃焼器14に供給される。燃焼器14における燃焼ガスの圧力は、圧縮空気の吸込抵抗、流れ抵抗等を考慮すると0.3〜0.4MPaとなる。燃焼器14には、ガスコンプレッサ15で圧縮された燃料である都市ガスfが配管35を通して供給される。この燃料fは外気a中の酸素により燃焼し、高温でかつ圧力が約400〜500kPa程度の燃焼ガスになる。
【0023】
燃焼器14には、さらにボイラ17で発生する水蒸気dが配管36を通して供給される。水蒸気は150℃〜200℃程度の温度であり、この水蒸気により燃焼ガスの温度を低く抑えることができる。即ち、燃焼に十分な理論空気量の数倍程度の空燃比の空気量で燃料fを燃焼させる場合には本来1000数百度になるところを、水蒸気を混入することにより950℃以下に抑える。
【0024】
燃焼器14で発生した燃焼ガス及び混合した水蒸気は、燃焼ガス配管32を通して動力タービン12に供給され、これを駆動する。動力タービン12は、後で説明する空気タービン21が発生する動力と共に、空気圧縮機11及び発電機13を駆動する。発電機13は電気を発生し、後で説明するように系統電源に接続される。
【0025】
動力タービン12で動力を発生し、温度が700℃以下まで低下し、圧力がほぼ大気圧まで低下した排気ガスは、燃焼ガス配管33を通してボイラ17に導入され、ここで純水を加熱して水蒸気を発生する。ボイラ17で水蒸気を発生することにより熱を回収され、温度が250℃程度まで低下したガスeは、煙突34から排気される。
【0026】
一方、空気圧縮機11で圧縮された空気の一部は、空気配管31を通して空気冷却器22に導かれる。前述のように燃焼器14に水蒸気を供給するので、燃焼ガスの温度を下げるために過剰な空気を燃焼器14に供給する必要がない。したがって、圧縮空気の一部を別の用途に振り向けることができるのである。この一部の空気は、空気冷却器22で純水と熱交換して、圧縮空気は大気温度と同程度の温度、例えば50℃程度まで冷却される。この圧力0.4MPa、温度約50℃の空気は、配管38を通して空気タービン21に導かれる。圧縮空気は、ここで膨張して仕事をするので、温度が低下する。膨張前の圧力と温度次第であるが、例えば空調に適した10℃程度〜冷凍庫に適した−40℃程度まで低下する。温度低下の原理は後で説明する。この低温の空気は、配管(ダクト)39を通して、不図示の空調対象空間や冷凍庫に送られる。
【0027】
ボイラ17への給水を説明する。純水装置23で製造された純水cは一旦タンク24に貯水される。タンク24内の純水は、ポンプ25により配管41を通して冷却器22に送られる。ここで前記のように、圧縮空気と熱交換して予熱された純水は、配管42を通してボイラ17に送られる。冷却器22は、ボイラ17への給水を予熱するので、装置の効率を高めるのに貢献する。また圧縮空気を膨張前に冷却するので、膨張した後の空気を低温にすることができる。
【0028】
ボイラ17に送られた純水は、ここで動力タービンからの排熱を利用して加熱され水蒸気となり、前述のように蒸気配管36を通して燃焼器14に導かれる。この水蒸気は、前述のように燃焼ガスが高温となりすぎないように維持し、動力タービン12の羽根車等の構造材料の耐熱性の問題を解決すると共に、動力タービン12での発生動力の増加にも資する。このようにして、装置の効率を高めるのに役立つ。
【0029】
図2の空気線図(P−i線図)を参照して、空気タービン21内での空気の挙動を説明する。本線図は、縦軸が圧力P、横軸がエンタルピiである。線図中、左下から右上への傾斜した線は、等エントロピー線、上下方向の線は、等温線である。等温線は、理想気体であれば縦軸に平行な上下方向線であるが、空気は理想気体ではないので、左上から右下に僅かに傾いた線となっている。
【0030】
本線図上で、冷却器22に入る前の空気は圧力P1(例えば0.4MPa)、温度t11(例えば200℃)の点(11)で示されている。この状態の空気は冷却器22でほぼ等圧で冷却され温度t12(例えば50℃)の点(12)で示される状態の空気となる。この空気が、空気タービン21の入口空気である。
【0031】
状態(12)の空気が、仮に単にオリフィス等で絞られてほぼ大気圧である圧力P2まで圧力低下すると、入口温度t12とほぼ同じ温度であるt15の、状態(15)の空気となるだけである。しかしながら本装置では、空気タービン21で仕事をしながら膨張するので、温度t13の状態(13)の空気となる。空気タービン21の効率が100%であれば、図中点(12)から等エントロピ線(図中エントロピs12)に沿って温度t14の点(14)の状態となるが、実際はせいぜい80%程度であるので、図示のように点(15)と点(14)との間の点(13)(エントロピs13)に落ち着く。この点の温度t13は、大気温度とほぼ等しい温度t12よりも低いので、空調空間や冷凍庫への供給空気として用いることができる。
【0032】
図3のブロック図を参照して、発電機13回りの説明をする。発電機13は回転子13aと固定子13bを含んで構成される。回転子13aが動力タービン12で駆動され、固定子13bのコイルに電気が発生する。ここでは発電機13は交流発電機とする。発生した交流電流は、コンバータ31で直流電流に変換される。コンバータ31の出力側は、別途備えられるバッテリー33に接続されており、発電される電力が負荷電力と比べて余剰分があるときは、バッテリーの充電に利用され、逆のときはバッテリー33からの電力が補充される。なお発電機13は、ガスタービン10を起動する際に起動用の電動機として使えるように構成することもできる。
【0033】
コンバータ31の出力側は、さらにインバータ32に接続されており、ここで交流電流に変換される。インバータ32の出力側は、系統と連結されている。
【0034】
図4のフローチャートを参照して、従来のガスタービン動力発生装置と本発明の場合との、各機器におけるエネルギーの出入り、及び温度状態を比較して説明する。本図では、温度は℃をもって示されており、その他の単位を伴わない数字は、エネルギーの割合を示す。すなわち、供給される燃料の有するエネルギーの量を100としたときの、各部におけるエネルギーの量を示す。
【0035】
従来型の場合、燃焼器14には100のエネルギーを有する燃料が供給される。空気圧縮機11からは50のエネルギーを有する圧縮空気が供給される。実際には、供給される圧縮空気は再熱器16で予熱されているので、135のエネルギーが付加される。このようにして、燃焼器14からは合計285(=100+50+135)のエネルギーを有する920℃の燃焼ガスが動力タービン12に供給される。動力タービン12は77の機械的エネルギーを発生する。そのうち42のエネルギーは空気圧縮機11を駆動するのに用いられ、33のエネルギーが電力(動力)として取り出される。
【0036】
一方動力タービン12からの690℃の排ガスは約208のエネルギーをもって排出され、再熱器16に供給される。ここで空気圧縮機で圧縮された空気を予熱して、250℃の排ガスとなって約73のエネルギーをもって排気される。再熱器16で予熱された空気は、前述のように、135のエネルギーを付加されて燃焼器14に供給される。
このように従来型の装置では、100のエネルギーを有する燃料から、33の電気エネルギーが取り出されるので効率は33%ということができる。
【0037】
次に本発明の実施例を説明する。燃焼器14には100のエネルギーを有する燃料が供給される。空気圧縮機11からは43のエネルギーを有する圧縮空気が供給される。従来型の場合50であったものが43となるのは、圧縮空気の一部が冷却器22に分岐されるからである。この圧縮空気は、再熱器で81のエンエルギーを付加されて124のエネルギーをもって燃焼器に供給される。また燃焼器14には、ボイラ17から62のエネルギーを有する水蒸気が供給される。このようにして、燃焼器14からは合計286(=100+124+62)のエネルギーを有する920℃の燃焼ガス(+水蒸気)が動力タービン12に供給される。
【0038】
動力タービン12は76の機械的エネルギーを発生する。そのうち42のエネルギーは空気圧縮機11を駆動するのに用いられ、32のエネルギーが電力として回収される。
また冷却器22に分岐された圧縮空気は、50℃まで冷却されて、空気タービンに供給され3のエネルギーが回収される。冷却器で回収された熱は、ボイラ給水の加熱に供される。
【0039】
一方動力タービン12からの690℃の排ガスは210のエネルギーをもって排出され、ボイラ17に供給される。ここで純水を加熱して、62のエネルギーを有する水蒸気を発生して、前述のように燃焼器14に供給される。排ガスは、水蒸気の発生に用いられて250℃の排ガスとなって75のエネルギーをもって排気される。
【0040】
このようにして取り出される動力は32+3=35のエネルギーとなり、従来型の33%よりも高効率である。しかも空気タービンから出た空気の温度は、−40℃程度の冷熱を有しており、これを有効に利用することができれば、さらに高効率と言える。
【0041】
以上の説明は燃焼器に供給する予熱された圧縮空気と蒸気の流量割合がある一定の条件の場合の説明であるが、本発明においては圧縮空気と蒸気の流量割合はある程度任意に設定することができる。理論的には従来型の圧縮空気量の約60%程度まで蒸気で代替することが可能である。この場合、従来空気の予熱に用いられていた熱量は全量蒸気を得るために利用されることになる。
【0042】
しかしながら、蒸気の圧縮空気に対する流量割合を増加させると純水の使用量が発電1kw当り約5.5kg/h増加するが、発電効率の向上はそれほど多くはないので、蒸気回収割合の決定には純水製造コストを十分に考慮する必要がある。特に冬場に冷気を必要としない場合は蒸気回収をしない従来型の方がランニングコストとしては有利になる。
【0043】
したがって、夏場と冬場で蒸気の流量割合を変えられるようにするのが望ましく、好ましくは再生器をいくつかのユニットに分け、それぞれ圧縮空気の流路側にバルブを設けて、必要に応じて圧縮空気の流量を止めることで再生器での熱交換量を制御することができる。再生器のユニットを燃焼ガス流れに沿って配置しておき、下流側のユニットの空気流通を制御することによって、再生器の焼損を防止することもできる。
【0044】
また、冬場蒸気回収をしない場合は再生器の下流のボイラは燃焼ガスをバイパス出来るようにしておいてもよいが、燃焼ガスは250℃もの温度を有しているので、燃焼ガス中の水分が結露しない温度まで蒸気を回収して、暖房などに用いてもよい。この場合の蒸気は燃焼器に供給せず、消費されないので純水消費によるランニングコストの上昇はない。
【0045】
以上のように本発明の実施の形態によれば、動力回収タービンの耐熱性限界を空気による希釈ではなく水蒸気を用いることによって効率の高いガスタービン動力発生装置を提供できる。したがって、燃焼ガスの温度抑制のために過大な量の空気を動力タービンに供給する必要がなく、余剰の圧縮空気を空気タービンに導入し、エネルギーを回収しているので、空気圧縮機と動力タービンとの組合せとしては、標準型をそのまま用いることができる。すなわち、ある出力の動力タービンに対して、小さい空気圧縮機を特別に作る必要がなく、標準の組合せでよい。したがって、製造工程を簡素化することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、燃焼器は水蒸気導入口を有するので、燃焼ガスの温度を水蒸気で調整することができ、また圧縮空気から動力を回収する空気タービンを備えるので、動力タービンの動力を補助することができるガスタービン動力発生装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるガスタービン動力発生装置のフローチャートである。
【図2】空気タービン内の空気の挙動を説明する線図である。
【図3】本発明の実施の形態で使用する発電機回りの装置を説明するブロック図である。
【図4】従来のガスタービン動力発生装置と本発明の実施例の場合との各機器におけるエネルギーの出入り及び温度状態を比較して説明するフローチャートである。
【図5】従来のガスタービン動力発生装置のフローチャートである。
【符号の説明】
10 ガスタービン
11 空気圧縮機
12 動力タービン
13 発電機
14 燃焼器
15 ガスコンプレッサ
16 再熱器
17 ボイラ
19 ポンプ
21 空気タービン
22 空気冷却器
23 純水装置
24 タンク
25 ポンプ
31、32、37、38、39 空気配管
33 燃焼ガス配管
35 ガス配管
36 水蒸気配管
41、42 水配管

Claims (4)

  1. 燃料を燃焼する燃焼器であって、水蒸気を外部から導入する水蒸気導入口を有する燃焼器と;
    前記燃焼器に燃焼用の圧縮空気を供給する圧縮機と;
    前記燃焼器で発生した燃焼ガスから動力を回収し該回収動力で前記圧縮機を駆動する動力タービンと;
    前記圧縮機で圧縮された圧縮空気を導入し、該圧縮空気から動力を回収し該動力で前記動力タービンで回収される動力を補助する空気タービンとを備える;
    ガスタービン動力発生装置。
  2. 前記圧縮機から前記空気タービンに導入される圧縮空気を冷却する空気冷却器を備える、請求項1に記載のガスタービン動力発生装置。
  3. 前記燃焼器に導入される水蒸気を発生するボイラを備える、請求項1または請求項2に記載のガスタービン動力発生装置。
  4. 前記冷却器は、前記圧縮空気を水により冷却するように構成され、前記冷却器で前記圧縮空気により加熱された前記水を前記ボイラに供給するように構成された、請求項3に記載のガスタービン動力発生装置。
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