JP2004137594A - Chemical treating method and chemical treating apparatus - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To simply perform etching to a film-formed chromium on a material to be film-formed. <P>SOLUTION: A chemical treating method is the one, with which the chromium film under state of forming the film on the material to be film-formed is etched as a prescribed pattern. The method comprizes a cathode electrolytic reduction process, in which the chromium film is electrolytically reduced with treating liquid containing chloride ion by using the chromium film as the cathode, and an acid dipping process, in which after applying the above cathode electrolytic reduction process, the chromium film is dipped into an acidic treating liquid. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理法方法及び化学処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長尺でかつ可撓性を有するキャリアテープに半導体チップを実装する実装技術として、TAB(Tape Automated Bonding)技術が古くから注目されている。TAB技術は、キャリアテープの可撓性を利用して立体的な実装を行えることや同一のキャリアテープ上に複数個の半導体チップを搭載できること等の理由から非常に有用な技術となっている。
【0003】
上記TAB技術に適用されるキャリアテープには、半導体チップとの電気的な接続を可能とするために金及び銅等の金属からなる種々の配線パターンが形成されるが、このキャリアテープには、接着剤を介さずにスパッタリング等により金属膜をテープに直接形成する「2層キャリアテープ」と、接着剤を介して金属箔をテープ上に貼り付ける「3層キャリアテープ」とがある。2層キャリアテープは、3層キャリアテープに比べて、接着剤を用いないため電気的特性に優れ半導体チップの高速化にも対応可能であり、現在、キャリアテープの主流となりつつある。
【0004】
ところで、この2層キャリアテープにおいては、テープと金属膜との間に下地金属を介在させて、テープと金属膜との密着性を高めている。表1に、下地金属として主に適用される金属と各下地金属の主な特性とを示した。
【0005】
【表1】

Figure 2004137594
【0006】
表1に示す通り、銅,ニッケルクロム系金属,ニッケルバナジウム系金属及びクロム系金属の各下地金属は、共に、機械的特性、化学的安定性、電気的通電性等の観点から判断して充分な初期強度を具備する。これら各下地金属のうち、銅,ニッケルクロム系金属及びニッケルバナジウム系金属は、高温環境及び高湿環境下においては不安定であり劣化しやすく、また、シアン系処理液を用いた金のめっき処理にも適さない。しかしながら、これら三つの各下地金属は、所定パターンにエッチングし易いという特性を有する。
【0007】
一方、クロム系金属は、上記三つの下地金属に比べ温度環境及び湿度環境に対して耐性を有し、更にはシアン系処理液を用いた金のめっき処理も良好に行えるという利点はあるが、エッチングに際しては特殊のエッチング手法を要する。例えば特許文献1では、過マンガン酸カリウムを含有した処理液を用い、液温を5〜10℃の低温に保持するという特殊な温度条件下で、クロム膜のエッチングを行っている。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−125346号公報(段落番号0025,0026)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のように、クロム系金属は、特殊な手法を用いながら過マンガン酸カリウムの処理液でエッチングすることが可能であり、また、フェリシアン化カリウムを含有した処理液でもエッチングできることも知られてはいる。しかしながら、これら過マンガン酸カリウム,フェリシアン化カリウム等の処理液は、廃液処理に際して環境に負荷を与え、更には、最近ますます廃液処理の規制の厳しい6価クロムを生成し、クロム系金属のエッチングには種々の悪条件が重なる。そのため、クロム系金属はエッチングに適さない。また、クロム系金属以外にもエッチングに適さない金属は存在し、これら金属に対して簡単にエッチングを行える化学処理方法が求められている。
【0010】
そこで、本発明は、特にクロムを簡単にエッチングできる化学処理方法及び化学処理装置を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理方法であって、
電解液で、前記成膜金属を陰極にして前記成膜金属を電解還元する陰極電解還元工程と、
前記陰極電解還元工程の後に、酸性処理液に前記成膜金属を浸漬する酸浸漬工程と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、陰極電解還元工程において被成膜物に成膜された成膜金属の表面に形成される酸化物を還元し、その後の酸浸漬工程を経るといった簡単な工程を経ることで、成膜金属を所定パターンにエッチングできる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の化学処理方法において、
前記陰極電解還元工程では、前記成膜金属の一部が前記電解液に浸されることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明では、陰極電解還元工程において、成膜金属の全てを電解液に浸す必要がなく、成膜金属の一部が電解液に浸されればよい。従って、陰極電解還元工程では、使用する電解液が少なくて済み、使用する電解液の量を節約できる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の化学処理方法において、
前記電解液は、酸基を含む酸性処理液及びハロゲンイオンを含むアルカリ処理液のうちのいずれかであることを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載の化学処理方法において、
前記酸基を含む酸性処理液は、塩酸、硫酸、カルボン酸、フッ化水素及びリン酸のうちのいずれかであることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、
請求項3に記載の化学処理方法において、
前記ハロゲンイオンを含むアルカリ処理液は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びヨウ化カリウムのうちのいずれかであることを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載の発明は、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の化学処理方法において、
前記酸浸漬工程の前記酸性処理液は、ハロゲンイオンを含むことを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明は、
請求項6に記載の化学処理方法において、
前記ハロゲンイオンは、塩素イオンであることを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の化学処理方法において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちのいずれか一の金属であることを特徴としており、特に成膜金属がクロムで構成されている場合には、6価クロムの生成を防止できる。
【0021】
請求項9に記載の発明は、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化学処理方法において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちの少なくとも一の金属を含む合金であることを特徴としており、特に成膜金属がクロムの合金から構成されている場合には、6価クロムの生成を防止できる。
【0022】
請求項10に記載の発明は、
被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理方法であって、
ハロゲンイオンを含む酸性処理液に前記成膜金属を浸漬し、前記酸性処理液中で前記成膜金属を陰極にして前記成膜金属を電解還元し、前記成膜金属の電解還元を停止することを特徴とする。
【0023】
請求項10に記載の発明によれば、ハロゲンイオンを含む酸性処理液中に成膜金属を浸漬した状態で、成膜金属を陰極にして成膜金属を電解還元することにより、成膜金属の表面に形成される酸化物を還元することができ、成膜金属の電解還元を停止することにより、還元された成膜金属を所定パターンにエッチングできる。つまり、請求項10に記載の発明では、成膜金属の酸化物の還元と、還元後の成膜金属のエッチングとを、ハロゲンイオンを含む同一の酸性処理液中で行うことができる。
【0024】
請求項11に記載の発明は、
請求項10に記載の化学処理方法において、
前記ハロゲンイオンは、塩素イオンであることを特徴とする。
【0025】
請求項12に記載の発明は、
請求項10又は11に記載の化学処理方法において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちのいずれか一の金属であることを特徴としており、特に成膜金属がクロムで構成されている場合には、6価クロムの生成を防止できる。
【0026】
請求項13に記載の発明は、
請求項10〜12のいずれか一項に記載の化学処理方法において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちの少なくとも一の金属を含む合金であることを特徴としており、特に成膜金属がクロムの合金から構成されている場合には、6価クロムの生成を防止できる。
【0027】
請求項14に記載の発明は、
被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理装置であって、
電解液で、前記成膜金属を陰極にして前記成膜金属を電解還元する陰極電解還元装置と、
前記陰極電解還元装置の処理の後に、酸性処理液に前記成膜金属を浸漬する酸浸漬装置と、
を備えることを特徴とする。
【0028】
請求項14に記載の発明によれば、陰極電解還元装置及び酸浸漬装置を備えるため、被成膜物に成膜された成膜金属の表面に形成される酸化物を還元してその成膜金属を酸性処理液に浸漬するといった簡単な構成で、成膜金属を所定パターンにエッチングできる。
【0029】
請求項15に記載の発明は、
請求項14に記載の化学処理装置において、
前記陰極電解還元装置では、前記成膜金属の一部が前記電解液に浸されることを特徴とする。
【0030】
請求項15に記載の発明では、陰極電解還元装置において、成膜金属の全てを電解液に浸す必要がなく、成膜金属の一部が電解液に浸されればよい。従って、陰極電解還元装置では、使用する電解液が少なくて済み、使用する電解液の量を節約できる。
【0031】
請求項16に記載の発明は、
請求項14又は15に記載の化学処理装置において、
前記電解液は、酸基を含む酸性処理液及びハロゲンイオンを含むアルカリ処理液のうちのいずれかであることを特徴とする。
【0032】
請求項17に記載の発明は、
請求項16に記載の化学処理装置において、
前記酸基を含む酸性処理液は、塩酸、硫酸、カルボン酸、フッ化水素及びリン酸のうちのいずれかであることを特徴とする。
【0033】
請求項18に記載の発明は、
請求項16に記載の化学処理装置において、
前記ハロゲンイオンを含むアルカリ処理液は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びヨウ化カリウムのうちのいずれかであることを特徴とする。
【0034】
請求項19に記載の発明は、
請求項14〜18のいずれか一項に記載の化学処理装置において、
前記酸浸漬装置の前記酸性処理液は、ハロゲンイオンを含むことを特徴とする。
【0035】
請求項20に記載の発明は、
請求項19に記載の化学処理装置において、
前記ハロゲンイオンは、塩素イオンであることを特徴とする。
【0036】
請求項21に記載の発明は、
請求項14〜20のいずれか一項に記載の化学処理装置において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちのいずれか一の金属であることを特徴としており、特に成膜金属がクロムで構成されている場合には、6価クロムの生成を防止できる。
【0037】
請求項22に記載の発明は、
請求項14〜21のいずれか一項に記載の化学処理装置において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちの少なくとも一の金属を含む合金であることを特徴としており、特に成膜金属がクロムの合金から構成されている場合には、6価クロムの生成を防止できる。
【0038】
請求項23に記載の発明は、
被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理装置であって、
ハロゲンイオンを含む酸性処理液に前記成膜金属を浸漬し、前記酸性処理液中で前記成膜金属を陰極にして前記成膜金属を電解還元し、前記成膜金属の電解還元を停止する電解装置を備えることを特徴とする。
【0039】
請求項23に記載の発明によれば、電解装置を備えるため、ハロゲンイオンを含む酸性処理液中に成膜金属を浸漬した状態で、成膜金属を陰極にして成膜金属を電解還元することにより、成膜金属の表面に形成される酸化物を還元することができ、成膜金属の電解還元を停止することにより、還元された成膜金属を所定パターンにエッチングできる。つまり、請求項10に記載の発明では、成膜金属の酸化物の還元と、還元後の成膜金属のエッチングとを、ハロゲンイオンを含む同一の酸性処理液中で行うことができる。
【0040】
請求項24に記載の発明は、
請求項23に記載の化学処理装置において、
前記ハロゲンイオンは、塩素イオンであることを特徴とする。
【0041】
請求項25に記載の発明は、
請求項23又は24に記載の化学処理装置において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちのいずれか一の金属であることを特徴としており、特に成膜金属がクロムで構成されている場合には、6価クロムの生成を防止できる。
【0042】
請求項26に記載の発明は、
請求項23〜25のいずれか一項に記載の化学処理装置において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちの少なくとも一の金属を含む合金であることを特徴としており、特に成膜金属がクロムの合金から構成されている場合には、6価クロムの生成を防止できる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0044】
まず、本発明の化学処理方法を第一及び第二の化学処理方法に分けてそれぞれ説明する。図1は、本実施の形態に係る化学処理方法を構成する各工程での被成膜物上の金属膜の状態を示す図面である。
【0045】
[第一の化学処理方法]
まず、被成膜物110の片面上にスパッタリング等により所定膜厚のクロム膜120を成膜し、更に成膜金属としてのクロム膜120上にスパッタリング等により所定膜厚の銅膜130を成膜する。これにより、被処理物100を得る(図1(a))。被成膜物110としては、ポリイミド、ガラスエポキシ、BTレジン及びポリエステル等からなるキャリアテープ並びにシリコン等からなる半導体ウェーハが適用可能である。
【0046】
その後、銅膜130上にフォトレジスト140を塗布して(図1(b))、フォトマスク150を介して露光し(図1(c))、所定の現像液により現像する。これにより、銅膜130上に所定のレジストパターンを形成する(図1(d))。
【0047】
その後、図1(d)に示す被処理物100を所定の処理液中に浸漬して銅膜130のウェットエッチング処理を行い(以下「銅ウェットエッチング処理」といい、この処理を行う工程を以下「銅ウェットエッチング工程」という。)、被処理物100を洗浄する。これにより、銅膜130がレジストパターンに従う所定パターンにエッチングされた被処理物100を得る(図1(e))。
【0048】
その後、図1(e)に示す被処理物100を陰極にして、所定の処理液を用いてクロム膜120を発生期の水素で電解還元する(以下「陰極電解還元処理」といい、この処理を行う工程を以下「陰極電解還元工程」という。)。
【0049】
この陰極電解還元処理の処理液としては電解液であればよい。「電解液」は、特に限定はしないが、酸基を含む酸性処理液やハロゲンイオンを含むアルカリ性処理液などが好適である。
【0050】
「酸基を含む酸性処理液」としては、塩酸、硫酸、カルボン酸、フッ化水素、リン酸などが適用可能であり、これら酸性処理液のうち、1種類の酸性処理液を陰極電解還元処理の処理液として用いてもよいし、2種類以上の酸性処理液を混合してその混合液を陰極電解還元処理の処理液として用いてもよい。
【0051】
「ハロゲンイオンを含むアルカリ性処理液」としては、塩化ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、ヨウ化カリウム水溶液などが適用可能であり、これらアルカリ性処理液のうち、1種類のアルカリ性処理液を陰極電解還元処理の処理液として用いてもよいし、2種類以上のアルカリ性処理液を混合してその混合液を陰極電解還元処理の処理液として用いてもよい。
【0052】
図2(a)(b)に、陰極電解還元処理の原理を模式的に図示した。陰極電解還元処理では、図2(a)に示す通り、被処理物100の全てを処理液中に浸してもよいし、図2(b)に示す通り、被処理物100の一部を処理液中に浸してもよい。
【0053】
ウェットエッチング工程などにより、クロム膜120は、処理液中では自己の膜の表面に酸化クロム膜を形成して不働態化する。このため、陰極電解還元工程において、酸化クロム膜を金属クロムに還元する。その後、陰極電解還元処理後の被処理物100を純水で洗浄する。
【0054】
その後、被処理物100を所定の処理液中に所定時間だけ浸漬してクロム膜120の浸漬処理(ウェットエッチング処理)を行う(以下「酸浸漬処理」といい、この処理を行う工程を以下「酸浸漬工程」という。)。
【0055】
この酸浸漬処理の処理液としては酸性処理液を用いればよく、(株)ムラタ製SAS(商品名)を好適に用いることができる。
酸浸漬処理の処理液としての「酸性処理液」はハロゲンイオンを含むのが好ましく、ハロゲンイオンのなかでも塩素イオンを含むのがより好ましい。
【0056】
なお、酸浸漬処理の処理液は、前述の陰極電解還元処理に用いる処理液よりも濃度が濃いものを用いる。
【0057】
図2(c)に、酸浸漬処理の原理を模式的に図示した。この酸浸漬処理を経ることで、被処理物100のクロム膜120を所定のパターンにエッチングできる(図1(f))。
【0058】
その後、図1(f)に示す被処理物100を純水で洗浄し、所定の処理液を用いて被処理物100に残るフォトレジスト140を剥離する。その後、フォトレジスト140を剥離した被処理物100を洗浄し乾燥させる。以上の各工程を経ることで、被成膜物110に成膜されたクロム膜120及び銅膜130を、レジストパターンに従う所定パターンにエッチングできる(図1(g))。
【0059】
以上のように第一の化学処理方法によれば、陰極電解還元工程と酸浸漬工程とをこの順で経るといった簡単な工程の組み合わせで、被成膜物110上に成膜されたクロム膜120を所定のパターンにエッチングできる。また、第一の化学処理方法によれば、6価クロムの生成をも防止できる。この場合、各処理液の廃液処理を容易に行えるという利点がある。
【0060】
更に、6価クロムの生成を防止できることも含めて、陰極電解還元工程及び酸浸漬工程における各処理液としてシアン系化合物を使用しなくてもクロム膜120のエッチングを行えるので、従来に比較して廃液処理に係る手間を大幅に減らせる。また、陰極電解還元処理及び酸浸漬処理での処理液として、塩酸,NaCl溶液及び(株)ムラタ製SAS等といった比較的安価な塩素系薬品が適用可能であり、これらの処理液を用いてもクロム膜120のエッチングを行えるので、クロムのエッチングに係るコストを大幅に抑制できる。
【0061】
なお、本第一の化学処理方法では、図1(f)に示す被処理物100を純水で洗浄した後にその被処理物100からフォトレジスト140を剥離したが、図1(d)に示す被処理物100を銅ウェットエッチング処理した後にその被処理物100からフォトレジスト140を剥離し、アルカリ性の電解液を処理液として陰極電解還元処理を行ってもよい。この場合には、陰極電解還元処理でアルカリ性の電解液を処理液として用いるため、陰極電解還元処理と同時に、銅膜130上に残ったフォトレジスト140の残渣を除去できる。そのため、図1(g)の次に続いて一般に行われる電解めっきあるいは無電解めっき等の表面処理工程において実施されるフォトレジスト140の残渣除去(ディスカム)処理を省略することができ、そのディスカム処理に必要な化学薬品を削除することができる。
【0062】
[第二の化学処理方法]
上記第一の化学処理方法と同様の処理を施して、図1(e)に示す被処理物100を得る。その後、被処理物100を所定の処理液中に浸漬し、この状態において、被処理物100を陰極にして同処理液でクロム膜120を所定時間電解還元し、その後、同処理液中でクロム膜120の電解還元を停止する。(以下単に「酸電解処理」といい、この処理を行う工程を以下「酸電解工程」という。)。
【0063】
この酸電解処理の処理液としては、ハロゲンイオンを含む酸性処理液を用いればよく、好ましくは塩素イオンを含む酸性処理液を用いればよく、(株)ムラタ製SASを好適に用いることができる。
【0064】
図3に、酸電解処理の原理を模式的に図示した。
【0065】
酸電解処理では、クロム膜120の電解還元によりクロム膜120の表面に形成される酸化クロム膜を還元でき、その後、クロム膜120の電解還元を停止するとクロム膜120を所定のパターンにエッチングできる(図1(f))。
【0066】
なお、「クロム膜120を電解還元してクロム膜120の電解還元を停止する」方法としては、(1)被処理物100を処理液中に浸漬した状態において、被処理物100を電極と対向する位置から電極と対向しない位置に移動させたり、(2)被処理物100を処理液中に浸漬した状態において、被処理物100を電極と対向する位置に配置したまま電源から電極に所定時間電流を流して、所定時間が経過したら電源から電流を流すのを停止したり、(3)被処理物100を処理液中に浸漬した状態において、被処理物100を電極と対向する位置に配置したまま、電源から電極にパルス電流を流したりするなどの方法がある。
【0067】
被処理物100の被成膜物110がキャリアテープである場合には上記(1)の方法が有用であり(後述の[適用例2],[適用例4]参照)、被処理物100の被成膜物110が半導体ウェーハである場合には上記(2),(3)の方法が有用である(後述の[適用例6]参照)。
【0068】
その後、第一の化学処理方法と同様の処理を施して、図1(g)に示す被処理物100を得る。
【0069】
以上のように第二の化学処理方法では、酸電解処理といった簡単な工程を経ることで、被成膜物110上に成膜されたクロム膜120を所定のパターンにエッチングでき、更に6価クロムの生成も防止できる。また、第二の化学処理方法では、第一の化学処理方法のように、陰極電解還元処理と酸浸漬工程との二工程(各工程間の洗浄処理を含む。)分に係る処理を、酸電解処理の一工程分の処理で行えるので、処理の用に供する手間を省くことができる。
【0070】
なお、上記第一及び第二の化学処理方法では、クロム膜120をエッチングする際の例を例示したが、本発明はクロムに限らず、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデン等を適用した場合にも、本発明の化学処理方法によれば、これら金属を所定のパターンにエッチングできる。
更に、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンを少なくとも一つ含む合金でも所定のパターンにエッチングできる。合金としてニッケル−クロム合金が一般に使用される。
【0071】
次に、上記第一及び第二の化学処理方法を用いる各種化学処理装置、詳しくは第一の化学処理方法に係る陰極電解還元処理及び酸浸漬処理に用いる各種装置と、第二の化学処理方法に係る酸電解処理に用いる各種装置との適用例を[適用例1]〜[適用例6]に分けてそれぞれ説明する。
【0072】
なお、[適用例1]〜[適用例4]では、被成膜物としてのキャリアテープ上に成膜した成膜金属をエッチングするための装置を示し、[適用例5]及び[適用例6]では、被成膜物としての半導体ウェーハ上に成膜した成膜金属をエッチングするための装置を示す。また、キャリアテープ及び半導体ウェーハ上には、共に、成膜金属としてクロム膜が成膜され、クロム膜上には、銅膜及びレジスト膜がこの順で所定パターンにエッチングされた状態で成膜されている(図1(e)に示す状態)ものとしてそれぞれ説明を行う。
【0073】
[適用例1]
適用例1では、上記第一の化学処理方法を用いる装置であって、キャリアテープを縦にした(テープ幅方向を垂直にした)状態で搬送する所謂「縦型搬送式」の装置の例を示す。図4は、縦型搬送式の化学処理装置を示す概略の側面断面図であり、図5は、図4に示す化学処理装置を構成する陰極電解還元装置の概略の正面断面図である。
【0074】
図4に示す通り、化学処理装置30は、キャリアテープC1に対して陰極電解還元処理を行う陰極電解還元装置31と、キャリアテープC1の洗浄を行う洗浄装置32,34と、キャリアテープC1に対して酸浸漬処理を行う酸浸漬装置33と、を具備する。
【0075】
なお、図4中において陰極電解還元装置31の左端には、キャリアテープC1を繰り出す繰り出し装置(図示略)が設けられ、洗浄装置34の右端には、キャリアテープC1を巻き取る巻き取り装置(図示略)が設けられている。
【0076】
図4及び図5に示す通り、陰極電解還元装置31は箱状の外部処理槽31aを備え、外部処理装置31a内の略中央部には内部処理槽31bが設けられている。外部処理槽31aの底部は、内部処理槽31bの底部を兼ねている。内部処理槽31bの各側壁は、外部処理槽31aの各側壁よりもやや低くなっている。
【0077】
内部処理槽31bの底部には、供給管31cの一端が接続されている。供給管31cの途中には、ポンプ31d、熱交換器31e及びフィルタ31fが介在しており、供給管31cの他端がタンク31gに接続されている。タンク31gには、処理液31hが貯留されている。処理液31hは、上記第一の化学処理方法の陰極電解還元処理で用いる処理液と同様の処理液が用いられている。外部処理槽31aと内部処理槽31bとの間の底部には、排出管31i,31jの一端が接続されており、排出管31i,31jの他端はタンク31gに接続されている。
【0078】
ポンプ31dを作動させると、タンク31g内の処理液31hは、熱交換器31e及びフィルタ31fを介して供給管31cを流通し、内部処理槽31cに供給される。処理液31hが内部処理槽31bに所定量供給されると、処理液31hは、内部処理槽31bの各側壁を超えて内部処理槽31b外に溢れ出る(オーバーフローする)。つまり、内部処理槽31bからオーバーフローした処理液31hは、外部処理槽31aの各側壁と内部処理槽31bの各側壁との間に形成されたオーバーフロー部31kにオーバーフローする。オーバーフロー部31kに溢れ出た処理液31hは、各排出管31i,31jを流通してタンク31gに回収される。以後、上記の通りに、処理液31hが各部材を順次繰り返し循環する。
【0079】
外部処理槽31a及び内部処理槽31bの各側壁のうち、キャリアテープC1が通過する側壁の所定箇所には、図4及び図5に示す通り、縦長の溝からなるスリット31l,31mが設けられている。各スリット31l,31mは、キャリアテープC1の幅及び厚さよりも大きな幅及び長さを有している。なお、内部処理槽31b内の処理液31hは、スリット31mからもオーバーフロー部31kに流出する。
【0080】
内部処理槽31bの内部には、電極31nが設けられている。内部処理槽31b内において、電極31nは、キャリアテープC1の片面、詳しくは成膜物を成膜した面に対向している。電極31nは、電源装置31xの正極に接続されている。
【0081】
外部処理槽31aの各側壁のうち、キャリアテープC1を搬入する側の側壁とキャリアテープC1を搬出する側の側壁との外側には、電極ローラ31y,31zがそれぞれ設けられている。各電極ローラ31y,31zは、キャリアテープC1の片面、詳しくはクロム膜及び銅膜を成膜した面に接触している。また、各電極ローラ31y,31zは、電源装置31xの負極に接続されている。
【0082】
洗浄装置32,34及び酸浸漬装置33は、上記陰極電解還元装置31と略同様の構成を備えるものである。
【0083】
洗浄装置32は箱状の外部処理槽32aを備え、外部処理槽32aの略中央部には内部処理槽32bが設けられている。内部処理槽32bの底部には供給管32cが接続され、外部処理槽32bの底部には排出管32i,32jがそれぞれ接続されている。タンク32gには、キャリアテープC1の洗浄を行うための純水32hが貯留されている。
【0084】
ポンプ32dが作動すると、タンク32g内の純水32hは、熱交換器32e及びフィルタ32fを介して供給管32c内を流通し内部処理槽32b内に供給される。その後、タンク32g内の純水32hは、内部処理槽32bの各側壁からオーバーフロー部32kにオーバーフローして、各排出管32i,32jを流通してタンク32gに回収され、以下同様に循環する。
【0085】
また、外部処理槽32a及び内部処理槽32bの各側壁のうち、キャリアテープC1が通過する側壁にはスリット32l,32mがそれぞれ設けられており、キャリアテープC1が、各スリット32l,32mをそれぞれ通過するとともに、内部処理槽32b内の純水32hに浸漬しながら搬送されるようになっている。
【0086】
酸浸漬装置33は箱状の外部処理槽33aを備え、外部処理槽33aの略中央部には内部処理槽33bが設けられている。内部処理槽33bの底部には供給管33cが接続され、外部処理槽33bの底部には排出管33i,33jがそれぞれ接続されている。タンク33gには、処理液33hが貯留されている。処理液33hは、上記第一の化学処理方法の酸浸漬処理で用いる処理液と同様の処理液が用いられている。
【0087】
ポンプ33dが作動すると、タンク33g内の処理液33hは、熱交換器33e及びフィルタ33fを介して供給管33c内を流通し内部処理槽33b内に供給される。その後、タンク33g内の処理液33hは、内部処理槽33bの各側壁からオーバーフロー部33kにオーバーフローして、各排出管33i,33jを流通してタンク33gに回収され、以下同様に循環する。
【0088】
また、外部処理槽33a及び内部処理槽33bの各側壁のうち、キャリアテープC1が通過する側壁にはスリット33l,33mがそれぞれ設けられており、キャリアテープC1が、各スリット33l,33mをそれぞれ通過するとともに、内部処理槽33b内の処理液33hに浸漬しながら搬送されるようになっている。
【0089】
洗浄装置34は箱状の外部処理槽34aを備え、外部処理槽34aの略中央部には内部処理槽34bが設けられている。内部処理槽34bの底部には供給管34cが接続され、外部処理槽34bの底部には排出管34i,34jがそれぞれ接続されている。タンク34gには、キャリアテープC1の洗浄を行うための純水34hが貯留されている。
【0090】
ポンプ34dが作動すると、タンク34g内の純水34hは、熱交換器34e及びフィルタ34fを介して供給管34c内を流通し内部処理槽34b内に供給される。その後、タンク34g内の純水34hは、内部処理槽34bの各側壁からオーバーフロー部34kにオーバーフローして、各排出管34i,34jを流通してタンク34gに回収され、以下同様に循環する。
【0091】
また、外部処理槽34a及び内部処理槽34bの各側壁のうち、キャリアテープC1が通過する側壁にはスリット34l,34mがそれぞれ設けられており、キャリアテープC1が、各スリット34l,34mをそれぞれ通過するとともに、内部処理槽34b内の純水34hに浸漬しながら搬送されるようになっている。
【0092】
各装置31〜34の両側には、キャリアテープC1を間に挟んだ状態で互いに隣接して逆回転する搬送ローラ(図示略)が設けられており、各搬送ローラが回転することで、キャリアテープC1は搬送される。なお、陰極電解還元装置31の両側には、上記の通り電極ローラ31y,31zが設けられているが、キャリアテープC1を間に介在させた各電極ローラ31y,31zの反対側にバックアップローラ(図示略)が設けられている。
【0093】
次に、化学処理装置30の作用について説明する。
各電極ローラ31y,31z、各バックアップローラ及び各搬送ローラが所定の方向に回転すると、キャリアテープC1は、繰り出し装置から順次搬送方向に繰り出され、各装置31〜34の内部処理槽31b〜34b内をそれぞれ通過して巻き取り装置に巻き取られる。
【0094】
このとき、各装置31〜34では以下の処理が行われる。
陰極電解還元装置31では、内部処理槽31b内に処理液31hが満たされており、更に電極ローラ31y,31z及び電極31n間に電圧が印加されている。この状態において、キャリアテープC1は、各スリット31l,31mを通過するとともに内部処理槽31bを通過する。キャリアテープC1は、内部処理槽31bを通過する際に、陰極電解還元処理される。つまり、キャリアテープC1の金属膜を成膜した面には、外部処理槽31aの外部において各電極ローラ31y,31zが接触しているから、内部処理槽31b内でクロム膜の表面に形成された酸化クロム膜が還元される。
【0095】
洗浄装置32では、内部処理槽32b内に純水32hが満たされており、キャリアテープC1は、各スリット32l,32mを通過するとともに、内部処理槽32b内を通過して純水32hにより洗浄される。
【0096】
酸浸漬装置33では、内部処理槽33b内に処理液33hが満たされており、キャリアテープC1は、各スリット33l,33mを通過するとともに、内部処理槽33b内で酸浸漬処理される。つまり、キャリアテープC1は、内部処理槽33b内の処理液33hに浸漬しながら搬送され、キャリアテープC1上に成膜されたクロム膜が所定パターンにエッチングされる。
【0097】
洗浄装置34では、内部処理槽34b内に純水34hが満たされており、キャリアテープC1は、各スリット34l,34mを通過するとともに、内部処理槽34b内を通過して純水34hにより洗浄される。なお、洗浄装置34により洗浄されたキャリアテープC1は、乾燥装置(図示略)を通過して乾燥され、巻き取り装置に巻き取られる。
【0098】
以上により、キャリアテープC1上に成膜されたクロム膜を所定パターンにエッチングできる。この場合、6価クロムの生成も防止できる。
【0099】
なお、陰極電解還元装置31での陰極電解還元処理では、図4及び図5に示すように、内部処理槽31bに処理液31hを完全に満たしてキャリアテープC1の全体を処理液31hに浸してもよいが、内部処理槽31bに処理液31hを完全には満たさずにキャリアテープC1のうち金属膜を成膜した面の一部が処理液31hに浸されてもよい。
【0100】
[適用例2]
適用例2では、上記第二の化学処理方法を用いる装置であって、適用例1と同様の縦型搬送式の化学処理装置を例示する。図6は、化学処理装置を示す概略の側面断面図である。図6に示す通り、化学処理装置40は、キャリアテープC2に対して酸電解処理を行う電解装置41と、キャリアテープC2の洗浄を行う洗浄装置42と、を具備する。
【0101】
なお、化学処理装置40においては、図4に示す化学処理装置30と同様、図6中の電解装置41及び洗浄装置42の両端に繰り出し装置(図示略)及び巻き取り装置(図示略)が設けられており、電解装置41及び洗浄装置42の各装置41,42の両側に搬送ローラ(図示略)が設けられている。
【0102】
電解装置41は、図4及び図5に示す陰極電解還元装置31と略同様の構成を備えるものであるが、電解装置41では、外部処理槽41lの片側(繰り出し装置側)にのみ電極ローラ41y及びこれを支持するバックアップローラ(図示略)が設けられており、上記第二の化学処理方法の酸電解処理で用いる処理液と同様の処理液41hがタンク41gに貯留されていることが陰極電解還元装置31と異なっている。
【0103】
洗浄装置42は、図4に示す洗浄装置32,34と略同様の構成を備えるものであり、タンク42g内の純水42hが、ポンプ42dの作動により熱交換器42e及びフィルタ42fを介して供給管42c及び内部処理槽42bを流通し、オーバーフロー部42kから各排出管42i,42jへと順に循環する。
【0104】
次に、化学処理装置40の作用について説明する。
電極ローラ41y、バックアップローラ及び各搬送ローラが所定方向に回転すると、キャリアテープC2は、電解装置41及び洗浄装置42の各内部処理槽41b,42b内をそれぞれ通過して巻き取られる。
【0105】
このとき、各装置41,42では以下の処理が行われる。
電解装置41では内部処理槽41b内に処理液41hが満たされ、内部処理槽41bからオーバーフローした処理液41hは、オーバーフロー部41kから各排出管41i,41jを流通しタンク41gに回収され、更にポンプ41dの作動によりタンク41gから熱交換器41e及びフィルタ41fを介して供給管41cを流通し内部処理槽41bへと順次循環している。また、電解装置41では、電源装置41xにより電極ローラ41y及び電極41n間に電圧が印加されている。
【0106】
この状態において、キャリアテープC2は、各スリット41l,41mを通過するとともに内部処理槽41b内を通過する。キャリアテープC2は、内部処理槽41bを通過する際に、酸電解処理される。つまり、キャリアテープC2の金属膜を成膜した面には、外部処理槽41aの外部において電極ローラ41yが接触しているから、キャリアテープC2においては電極41nと対向しているときにクロム膜の表面に形成された酸化クロム膜が還元される。その後、キャリアテープC2の搬送に伴い、還元されたクロム膜の領域が電極41nと対向する領域から外れると、クロム膜の電解還元が停止した状態となり、キャリアテープC2上のクロム膜が内部処理槽41b内の処理液41hにより所定パターンにエッチングされる。
【0107】
洗浄装置42では、内部処理槽42b内に純水42hが満たされており、キャリアテープC2は、各スリット42l,42mを通過するとともに、内部処理槽42b内を通過して純水42hにより洗浄される。なお、洗浄装置42により洗浄されたキャリアテープC2は、乾燥装置(図示略)を通過して乾燥され、巻き取り装置に巻き取られる。
【0108】
以上により、キャリアテープC2上に成膜されたクロム膜を所定パターンにエッチングできる。この場合、6価クロムの生成も防止できる。
【0109】
[適用例3]
適用例3では、上記第一の化学処理方法を用いる装置であって、キャリアテープを水平に寝かせた状態で搬送する所謂「水平搬送式」の装置の例を示す。図7は、水平搬送式の化学処理装置を示す概略の側面断面図である。
【0110】
図7に示す通り、化学処理装置50は、キャリアテープC3に対して陰極電解還元処理を行う陰極電解還元装置51と、キャリアテープC3の洗浄を行う洗浄装置52,54と、キャリアテープC3に対して酸浸漬処理を行う酸浸漬装置53と、を具備する。
【0111】
なお、化学処理装置50においては、図4〜図6に示す化学処理装置30,40と同様、図7中の陰極電解還元装置51の左端及び洗浄装置54の右端に繰り出し装置(図示略)及び巻き取り装置(図示略)が設けられている。
【0112】
陰極電解還元装置51は処理槽51aを備え、処理槽51aには処理液51bが貯留されている。処理液51bは、上記第一の化学処理方法の陰極電解還元処理で用いる処理液と同様の処理液が用いられている。処理槽51aの底部には流通管51cの端が接続されている。流通管51cの途中には、ポンプ51d、熱交換器51e及びフィルタ51fが介在している。ポンプ51dが作動すると、処理槽51a内の処理液51bは、流通管51cを流通し、熱交換器51e及びフィルタ51fを介して処理槽51a内に戻る。陰極電解還元装置51では、このような処理液51bの循環系が形成されている。
【0113】
処理槽51aの上方には、二つの電極ローラ51g,51hが設けられており、各電極ローラ51g,51hは電源装置51iの負極に接続されている。各電極ローラ51g,51hの下側には、各電極ローラ51g,51hを支持するバックアップローラ51j,51kがそれぞれ設けられている。また、処理槽51a内には、キャリアテープC3の搬送方向を変更する搬送ローラ51lが設けられている。
【0114】
キャリアテープC3は、電極ローラ51g及びバックアップローラ51j間に挟まれ、処理槽51a内で搬送ローラ51lに巻回され、電極ローラ51h及びバックアップローラ51k間に挟まれている。なお、キャリアテープC3の金属膜を成膜した面が各電極ローラ51g,51hに接触している。
【0115】
処理槽51a内には、二つの電極51m,51nが設けられている。各電極51m,51nは、電源装置51iの正極に接続されているとともに、キャリアテープC3に対向するように設けられている。なお、各電極51m,51nは、処理槽51a内においてキャリアテープC3の金属膜を成膜した面に対向する。
【0116】
洗浄装置52は処理槽52aを備え、処理槽52aには純水52bが貯留されている。処理槽52aの底部には流通管52cの端が接続されている。流通管52cの途中には、ポンプ52d、熱交換器52e及びフィルタ52fが介在している。ポンプ52dが作動すると、処理槽52a内の純水52bは、流通管52cを流通し、熱交換器52e及びフィルタ52fを介して処理槽52a内に戻る。洗浄装置52では、このような純水52bの循環系が形成されている。
【0117】
処理槽52aの上方には、四つの搬送ローラ52g,52h,52i,52jが設けられ、搬送ローラ52g,52hと搬送ローラ52i,52jとが、キャリアテープC3の搬送方向の上流側と下流側とにそれぞれ対になって設けられている。また、処理槽52a内にも、キャリアテープC3の搬送方向を変更する搬送ローラ52lが設けられている。
【0118】
キャリアテープC3は、搬送ローラ52g,52h間に挟まれ、処理槽52a内で搬送ローラ52lに巻回され、搬送ローラ52i,52j間に挟まれている。洗浄装置52では、このようなキャリアテープC3の搬送系が形成されている。
【0119】
酸浸漬装置53は処理槽53aを備え、処理槽53aには処理液53bが貯留されている。処理液53bは、上記第一の化学処理方法の酸浸漬処理で用いる処理液と同様の処理液が用いられている。処理槽52aの底部には流通管53cの端が接続されている。流通管53cの途中には、ポンプ53d、熱交換器53e及びフィルタ53fが介在している。ポンプ53dが作動すると、処理槽53a内の処理液53bは、流通管53cを流通し、熱交換器53e及びフィルタ53fを介して処理槽53a内に戻る。酸浸漬装置53では、このような処理液53bの循環系が形成されている。
【0120】
処理槽53aの上方には、四つの搬送ローラ53g,53h,53i,53jが設けられ、搬送ローラ53g,53hと搬送ローラ53i,53jとが、キャリアテープC3の搬送方向の上流側と下流側とにそれぞれ対になって設けられている。また、処理槽53a内にも、キャリアテープC3の搬送方向を変更する搬送ローラ53lが設けられている。
【0121】
キャリアテープC3は、搬送ローラ53g,53h間に挟まれ、処理槽53a内で搬送ローラ53lに巻回され、搬送ローラ53i,53j間に挟まれている。
【0122】
洗浄装置54は、上記洗浄装置52と同様の構成を備えるものである。すなわち、処理槽54aには純水54bが貯留されており、流通管54c、ポンプ54d、熱交換器54e、フィルタ54f及び処理槽54aからなる循環系並びに処理槽54a上方の四つの搬送ローラ54g,54h,54i,54j及び処理槽54a内の搬送ローラ54lからなる搬送系は、洗浄装置52のそれと同様の構成となっている。
【0123】
なお、各装置51〜54の処理槽51a,52a,53a,54a内では、攪拌子(図示略)等により各液51b,52b,53b,54bが攪拌される。
【0124】
次に、化学処理装置50の作用について説明する。
各電極ローラ51g,51h、各バックアップローラ51j,51k及び各搬送ローラ(符号略)が所定の方向に回転すると、キャリアテープC3は、繰り出し装置から順次搬送方向に繰り出され、各装置51〜54の内部処理槽31b〜34b内をそれぞれ通過して巻き取り装置に巻き取られる。側面視すると、図7の通り、キャリアテープC3はジグザグに搬送される。
【0125】
このとき、各装置51〜54では以下の処理が行われる。
陰極電解還元装置51では、処理槽51a内に処理液51bが満たされており、更に電極ローラ51g,51h及び電極51m,51n間に電圧が印加されている。この状態において、キャリアテープC3は、処理槽51a内を通過して陰極電解還元処理される。つまり、キャリアテープC3の金属膜を成膜した面には、処理槽51aの外部において各電極ローラ51g,51hが接触しているから、クロム膜の表面に形成された酸化クロム膜が、各電極51m,51nの影響を受けて還元される。
【0126】
洗浄装置52では、処理槽52a内に純水52bが満たされており、キャリアテープC3は、処理槽52a内を通過して純水52bにより洗浄される。
【0127】
酸浸漬装置53では、処理槽53aに処理液53bが満たされており、キャリアテープC3は、処理槽53a内を通過して酸浸漬処理される。つまり、キャリアテープC3は、処理槽53a内の処理液53bに浸漬しながら搬送され、クロム膜が所定パターンにエッチングされる。
【0128】
洗浄装置54では、処理槽54a内に純水54bが満たされており、キャリアテープC3は、処理槽54a内を通過して純水54bにより洗浄される。なお、洗浄装置54により洗浄されたキャリアテープC3は、乾燥装置(図示略)を通過して乾燥され、巻き取り装置に巻き取られる。
【0129】
以上により、キャリアテープC3上に成膜されたクロム膜を所定パターンにエッチングできる。この場合、6価クロムの生成も防止できる。
【0130】
[適用例4]
適用例4では、上記第二の化学処理方法を用いる装置であって、適用例3と同様の水平搬送式の化学処理装置を例示する。図8は、化学処理装置を示す概略の側面断面図である。図8に示す通り、化学処理装置60は、キャリアテープC4に対して酸電解処理を行う電解装置61と、キャリアテープC4の洗浄を行う洗浄装置62と、を具備する。
【0131】
なお、化学処理装置60においては、図7に示す化学処理装置50と同様、図8中の電解装置61及び洗浄装置62の両端に繰り出し装置(図示略)及び巻き取り装置(図示略)が設けられている。
【0132】
電解装置61は処理槽61aを備え、処理槽61aには処理液61bが貯留されている。処理液61bは、上記第二の化学処理方法の酸電解処理で用いる処理液と同様の処理液が用いられている。電解装置61は、図7に示す陰極電解還元装置51同様の循環系を有し、供給管61c、ポンプ61d、熱交換器61e、フィルタ61f及び処理槽61bからなる循環系により、処理液61bは各部材間を循環する。
【0133】
処理槽61aの上方には電極ローラ61gが設けられており、電極ローラ61gは電源装置61iの負極に接続されている。電極ローラ61gの下側には、電極ローラ61gを支持するバックアップローラ61hが設けられている。電極ローラ61g及びバックアップローラ61hは、キャリアテープC4の搬送方向の上流側に設けられている。また、キャリアテープC4の搬送方向の下流側には、互いに隣接する二つの搬送ローラ61j,61kが設けられている。更に、処理槽61a内にも、キャリアテープC4の搬送方向を変更する搬送ローラ61lが設けられている。
【0134】
キャリアテープC4は、電極ローラ61g及びバックアップローラ61h間に挟まれ、処理槽61a内で搬送ローラ61lに巻回され、二つの搬送ローラ61j,61k間に挟まれている。なお、キャリアテープC4の金属膜を成膜した面が電極ローラ61gに接触している。
【0135】
処理槽61a内には、電極61mが設けられている。電極61mは、電源装置61iの正極に接続されている。この電極61mは、処理槽61a内において搬送ローラ61lに巻回される前のキャリアテープC4の金属膜を成膜した面に対向している。
【0136】
洗浄装置62は、図7に示す上記洗浄装置52と同様の構成を備えるものである。すなわち、処理槽62aには純水62bが貯留されており、流通管62c、ポンプ62d、熱交換器62e、フィルタ62f及び処理槽62aからなる循環系並びに処理槽62a上方の四つの搬送ローラ62g,62h,62i,62j及び処理槽62a内の搬送ローラ62lからなる搬送系は、上記洗浄装置52のそれと同様の構成となっている。
【0137】
次に、化学処理装置60の作用について説明する。
電極ローラ61g、バックアップローラ61h及び各搬送ローラ(符号略)が所定の方向に回転すると、キャリアテープC4は、繰り出し装置から搬送方向に順次繰り出され、各装置61,62の処理槽61b,62b内をそれぞれ通過して巻き取り装置に巻き取られる。側面視すると、図8の通り、キャリアテープC4はジグザグに搬送される。
【0138】
このとき、各装置61,62では以下の処理が行われる。
電解装置61では、処理槽61a内に処理液61bが満たされており、更に電極ローラ61g及び電極61m間に電圧が印加されている。この状態において、キャリアテープC4は、処理槽61a内を通過して酸電解処理される。
【0139】
つまり、キャリアテープC4の金属膜を成膜した面には、処理槽61aの外部において電極ローラ61gが接触しているから、クロム膜の表面に形成された酸化クロム膜が電極61mに対向しているとき、当該酸化クロム膜は、電極61mの影響を受けて還元される。その後、キャリアテープC4の搬送に伴い、還元されたクロム膜は、搬送ローラ61lを通過しながら搬送されるが、還元されたクロム膜が電極61mと対向する領域から外れると、クロム膜の電解還元が停止した状態となり、クロム膜は処理液61bにより所定パターンにエッチングされる。
【0140】
洗浄装置62では、処理槽62a内に純水62bが満たされており、キャリアテープC4は、処理槽62a内を通過して純水62bにより洗浄される。なお、洗浄装置62により洗浄されたキャリアテープC4は、乾燥装置(図示略)を通過して乾燥され、巻き取り装置に巻き取られる。
【0141】
以上により、キャリアテープC4上に成膜されたクロム膜を所定パターンにエッチングできる。この場合、6価クロムの生成も防止できる。
【0142】
なお、[適用例1]〜[適用例4]では、片面に金属膜を成膜したキャリアテープC1,C2,C3,C4に対する処理を開示したが、両面に金属膜を成膜したキャリアテープに対しても上記と同様に処理できる。この場合、処理液を満たす処理槽内において電極をキャリアテープの両面にそれぞれ対向させ、各電極を電源装置の正極に接続する。
【0143】
また、[適用例1]の陰極電解還元装置31では、内部処理槽31bに処理液31hを満たして陰極電解還元処理を行ったが、この構成に代えて、供給管31cに通じるシャワーノズルを、キャリアテープC1の金属膜を成膜した面に対向するように内部処理槽31b内に設け、シャワーノズルからキャリアテープC1に向けて処理液31hを噴出する構成にしてもよい。
【0144】
酸浸漬装置33においても、陰極電解還元装置31と同様に、シャワーノズルを内部処理槽33b内に設けて、シャワーノズルからキャリアテープC1に向けて処理液33hを噴出する構成にしてもよい。
【0145】
キャリアテープC1の両面に金属膜が成膜された場合には、陰極電解還元装置31及び酸浸漬装置33の各内部処理槽31b,33b内に、シャワーノズルをキャリアテープC1の両面に対向するようにそれぞれ設けて、各シャワーノズルからキャリアテープC1に向けて処理液31h,33hを噴出すればよい。
【0146】
更に、[適用例3]の陰極電解還元装置51でも、処理槽51aに処理液51bを満たして陰極電解還元処理を行ったが、この構成に代えて、流通管51cに通じるシャワーノズルを、キャリアテープC3の金属膜を成膜した面に対向するように処理槽51a内に設け、シャワーノズルからキャリアテープC3に向けて処理液51bを噴出する構成にしてもよい。
【0147】
酸浸漬装置53においても、陰極電解還元装置51と同様に、シャワーノズルを処理槽53a内に設けて、シャワーノズルからキャリアテープC3に向けて処理液53bを噴出する構成にしてもよい。
【0148】
キャリアテープC3の両面に金属膜が成膜された場合には、陰極電解還元装置51及び酸浸漬装置53の各処理槽51a,53a内に、シャワーノズルをキャリアテープC3の両面に対向するようにそれぞれ設けて、各シャワーノズルからキャリアテープC3に向けて処理液51b,53bを噴出すればよい。
【0149】
[適用例5]
適用例5では、上記第一の化学処理方法を用いる装置であって、半導体ウェーハ上の成膜金属を所定パターンにエッチングする際に用いられる化学処理装置の例を示す。この化学処理装置は、半導体ウェーハ上の成膜金属に対して陰極電解還元処理を行う陰極電解還元装置と、陰極電解還元処理の後に半導体ウェーハ上の成膜金属に対して酸浸漬処理を行う酸浸漬装置と、を具備する。
【0150】
まず、陰極電解還元装置について説明する。
図9は、陰極電解還元装置71の縦断側面図である。図9に示す通り、支持台1の上にはカップ2が設けられている。カップ2の下部は開口とされており、カップ2は開口面を下向きにして支持台1の上に設けられている。支持台1は上下に移動可能であり、カップ2は装置本体に固定されている。従い、カップ2が装置本体に固定された状態で、支持台1は上下方向に移動する。
【0151】
支持台1内には、吸引路3が形成されている。吸引路3は、下方の管路3aを経て図示略の吸引手段(例えば、真空ポンプ)に接続されている。支持台1の上部には、上方に開口する多数の吸引口3b,3b,…が形成されている。吸引口3b,3b,…の周囲は外側に向かって上から下に傾斜し、支持台1において傾斜係合面1aが形成されている。傾斜係合面1aは、カップ2との合体時において後述するガイドリング9の傾斜係合面9bと係合し、支持台1とカップ2とを位置合わせするのに有効になる。
【0152】
カップ2内の上部には、網状のアノード電極4が設けられている。アノード電極4は、電源装置19の陽極5に接続されている。カップ2の下部には、弾性を有するバイトンゴムからなる環板状の密閉シート6が、カップ2の開口面を囲むように設けられている。密閉シート6の下面には、板状のカソード電極7,7,7が三つ設けられている。各カソード電極7は、互いに等間隔をあけて(中心角120゜)離間しており、電源装置の陰極8に接続されている。
【0153】
また、密閉シート6の下側には、ガイドリング9が重ねて一体化されている。また、カップ2の下部には、等間隔(中心角120゜)ずつ離間する3箇所に位置合わせ用凸部2a,2a,2aが形成されている。そして、各位置合わせ用凸部2aに対応して、密閉シート6に位置合わせ用通し孔6a,6a,6aがそれぞれ形成され、カソード電極7,7,7に位置合わせ用通し孔7a,7a,7aがそれぞれ形成され、ガイドリング9上部に位置合わせ用凹部9a,9a,9aがそれぞれ形成されている。
【0154】
各位置合わせ用凸部2aが、位置合わせ用通し孔6a,6a,6a及び位置合わせ用通し孔7a,7a,7aをそれぞれ貫通し、更に位置合わせ用凹部9a,9a,9aにそれぞれ係合して、密閉シート6及びカソード電極7,7,7は、カップ2に固定されている。なお、ガイドリング9の内周側には、外側に向かって上から下に傾斜する傾斜係合面9bが形成されており、傾斜係合面9bは、支持台1の傾斜係合面1aと係合するようになっている。
【0155】
上記の通りのカップ2、密閉シート6、カソード電極7,7,7及びガイドリング9が一体化された状態においては、カソード電極7,7,7は、ガイドリング9の内側に3〜4mm程度が露出しているだけで、他の部分は密閉シート6とガイドリング9とで完全に覆われた状態となっている。従い、各カソード電極7において、先端部のみが処理液12に接触し、その他の部分は処理液12と全く接触しない。なお、ガイドリング9の下面と支持台1との間には、Oリング10が介在している。
【0156】
半導体ウェーハW1は、自己の側縁部において密閉シート6と支持台1との間に挟まれた状態で支持台1に支持されており、更に接続端子(図示略)を介して各カソード電極7の先端部に接続されている。
【0157】
タンク13は、カップ2よりも下側に配置されている。タンク13内には、カップ2内に流入する処理液12が貯留されている。処理液12は、上記第一の化学処理方法の陰極電解還元処理で用いる処理液と同様の処理液が用いられている。タンク13の上方には、タンク13内の処理液12を汲み上げるためのポンプ14が配置されている。ポンプ14とカップ2の下部との間には供給路15が設けられている。ポンプ14により汲み上げられたタンク13内の処理液12は、供給路15を通過してカップ2内に流入するようになっている。
【0158】
排出路16は、カップ2の上部の略中央部に設けられている。排出路16には、カップ2の外部においてリリーフバルブ17が接続されている。戻り路18は、排出路16とリリーフバルブ17の間の通路から分岐して、タンク13に接続されている。
【0159】
次に、酸浸漬装置について説明する。
図10は、酸浸漬装置72の縦断側面図である。図10に示す通り、支持台81の上にはカップ82が設けられている。カップ82の下部は開口とされており、カップ82は開口面を下向きにして支持台81の上に設けられている。カップ82の下部には、弾性を有するバイトンゴムからなる環板状の密閉シート(図示略)が、カップ82の開口面を囲むように設けられており、この密閉シートの下側にガイドリングが重ねて一体化されている。つまり酸浸漬装置72では、支持台81とカップ82との間に上記密閉シート及びガイドリングが介在した構成となっている。支持台81は上下に移動可能であり、カップ82は装置本体に固定されている。従い、カップ82が装置本体に固定された状態で、支持台81は上下方向に移動する。
【0160】
支持台81内には、吸引路83が形成されている。吸引路83には、下方の管路83aを経て図示略の吸引手段(例えば、真空ポンプ)に接続されている。支持台81の上部には、上方に開口する多数の吸引口83b,83b,…が形成されている。全ての吸引口83b,83b,…は、カップ82により覆われている。なお、カップ82の下部と支持台81との間には、上記密閉シート及びガイドリングの他にOリング84が介在している。
【0161】
半導体ウェーハW1は、自己の側縁部においてカップ82の下部と支持台1との間に挟まれた状態で支持台1に支持される。
【0162】
タンク85は、カップ82よりも下側に配置されている。タンク85内には、カップ82内に流入する処理液86が貯留されている。処理液86は、上記第一の化学処理方法の酸浸漬処理で用いる処理液と同様の処理液が用いられている。タンク85の上方には、タンク85内の処理液86を汲み上げるためのポンプ87が配置されている。ポンプ87とカップ82との間には供給路88が設けられている。ポンプ87により汲み上げられたタンク85内の処理液86は、供給路88を通過してカップ82内に流入するようになっている。
【0163】
排出路89は、カップ82の上部の略中央部に設けられている。排出路89には、カップ82の外部においてリリーフバルブ90が接続されている。戻り路91は、排出路89とリリーフバルブ90の間の通路から分岐して、タンク85に接続されている。
【0164】
次に、図9及び図10に示す陰極電解還元装置71及び酸浸漬装置72の作用を説明する。
まず、陰極電解還元装置71において、カップ2から下方に支持台1を下降させて支持台1とカップ2とを分離する。その後、半導体ウェーハW1を支持台1の支持面上にセットする。このとき、金属膜が上を向くように半導体ウェーハW1をセットする。そして、管路3aに接続された前記吸引手段を作動させて各吸引口3bに吸引力を作用させ、半導体ウェーハW1を支持台1上に吸着固定する。
【0165】
続いて、半導体ウェーハW1を固定した状態でOリング10を備える支持台1を上昇させて支持台1の傾斜係合面1aとガイドリング9の傾斜係合面9bとを係合させ、支持台1とカップ2とを位置合わせする。これにより、カップ2の内部を密閉シート6とOリング10とで完全に密閉する。この状態においては、半導体ウェーハW1の周縁部は密閉シート6の下面に密着し、半導体ウェーハW1の金属膜がカソード電極7,7,7に接続される。
【0166】
その後、ポンプ14を駆動し、供給路15を介してタンク13内の処理液12をカップ2内に供給する。すると、処理液12は、半導体ウェーハW1の上方からカップ2内に流入し、時間の経過とともにカップ2内に溜まる。この段階では、リリーフバルブ17は未だ閉じており、カップ2内のエアーは、排出路16から戻り路18を経てタンク13内に送出されて外部に開放され、配管系にはエアーが無くなる。また、半導体ウェーハW1の表面で発生するガスも、カップ2内のエアーと同様に外部に開放される。
【0167】
その後、カップ2内に流入した処理液12がアノード電極4を充分に浸し排出路16を介して戻り路18にまで達したら、半導体ウェーハW1に対して陰極電解還元処理を行う。つまり、アノード電極4と各カソード電極7との間に電源装置19により所定の時間だけ電流を流し、半導体ウェーハW1のクロム膜を陰極にして処理液12中でクロム膜を電解還元して、クロム膜の表面に形成された酸化膜(酸化クロムの膜)が還元される。
【0168】
所定の時間だけ電流を流し陰極電解還元処理を終えたら、リリーフバルブ17を開けて、排出路16及び戻り路18を大気に開放する。すると、戻り路18内の処理液12は、戻り路18を通過してタンク13に回収される。また、タンク13がカップ2よりも下方に配置されていることから、カップ2内の処理液12も、供給路15及びポンプ14を通過してタンク13に回収される。その後、支持台1を下降させて支持面上への半導体ウェーハW1の吸着固定を解除する。これにより、陰極電解還元装置71による陰極電解還元処理を終了する。
【0169】
その後、搬送ロボット等の搬送手段(図示略)により半導体ウェーハW1を洗浄装置(図示略)に搬送し、洗浄装置により半導体ウェーハW1の洗浄を行う。洗浄処理が終了したら、半導体ウェーハW1を図10に示す酸浸漬装置72に搬送する。
【0170】
酸浸漬装置72では、カップ82から下方に支持台81を下降させて支持台81とカップ82とを分離する。その後、半導体ウェーハW1を支持台81の支持面上にセットする。このとき、金属膜が上を向くように半導体ウェーハW1をセットする。そして、管路83aに接続された前記吸引手段を作動させて各吸引口83bに吸引力を作用させ、半導体ウェーハW1を支持台81上に吸着固定する。
【0171】
続いて、半導体ウェーハW1を固定した状態でOリング84を備える支持台81を上昇させて、支持台81とカップ82とを位置合わせする。これにより、カップ82の内部を完全に密閉する。
【0172】
その後、ポンプ87を駆動し、供給路88を介してタンク85内の処理液86をカップ82内に供給する。すると、処理液86は、半導体ウェーハW1の上方からカップ82内に流入し、時間の経過とともにカップ82内に溜まる。この段階では、リリーフバルブ90は未だ閉じており、カップ82内のエアーは、排出路89から戻り路91を経てタンク85内に送出されて外部に開放され、配管系にはエアーが無くなる。また、半導体ウェーハW1の表面で発生するガスも、カップ82内のエアーと同様に外部に開放される。
【0173】
カップ82内に所定量の処理液86が溜まったら、タンク85からの処理液86の供給を止めて、半導体ウェーハW1に対して酸浸漬処理を行う。つまり、カップ82内の処理液86中に半導体ウェーハW1を所定時間だけ浸漬する。これにより、半導体ウェーハW1のクロム膜は、所定のパターンにエッチングされる。
【0174】
その後、リリーフバルブ90を開けて、排出路89及び戻り路91を大気に開放する。すると、戻り路91内の処理液86は、戻り路91を通過してタンク85に回収される。また、タンク85がカップ82よりも下方に配置されていることから、カップ82内の処理液86も、供給路88及びポンプ87を通過してタンク85に回収される。その後、支持台81を下降させて支持面上への半導体ウェーハW1の吸着固定を解除する。これにより、酸浸漬装置72による酸浸漬処理を終了する。
【0175】
以上により、半導体ウェーハW1上に成膜されたクロム膜を所定パターンにエッチングできる。この場合、6価クロムの生成も防止できる。
【0176】
[適用例6]
適用例6では、上記第二の化学処理方法を用いる装置であって、適用例5と同様の半導体ウェーハ上の成膜金属を所定のパターンにエッチングする化学処理装置の例を示す。図11は、化学処理装置に備わる電解装置80の概略断面図である。なお、電解装置80は、図9に示す陰極電解還元装置71と略同様の構成及び作用を備えるものであり、電解装置80では、陰極電解還元装置71と同様の部材に図9と同様の符号を付しその部材の説明を省略し、電解装置80の作用も簡単な説明にとどめる。図11に示す電解装置80では、処理液95として上記第二の化学処理方法の酸電解処理で用いる処理液と同様の処理液がタンク13に貯留されている。
【0177】
電解装置80の作用について説明する。
図9に示す陰極電解還元装置71による陰極電解還元処理の場合と同様に、半導体ウェーハW2を所定の位置にセットして、支持台1とカップ2とを合体させカップ2内に処理液95を供給する。カップ2内に所定量の処理液95が溜まったら、半導体ウェーハW2に対して酸電解処理を行う。
【0178】
つまり、アノード電極4と各カソード電極7との間に電源装置19により所定の時間だけ電流を流し、半導体ウェーハW2のクロム膜を陰極にして処理液95中で電解還元する。これにより、クロム膜の表面に形成される酸化クロム膜が還元される。そして、電源装置19から電流を流すのを止めてクロム膜の電解還元を停止させ、半導体ウェーハW2を酸性の処理液95に浸漬し続ける。これにより、半導体ウェーハW2のクロム膜は、所定のパターンにエッチングされる。
【0179】
なお、カップ2内に所定量の処理液95を溜めた状態において、電源装置19からアノード電極4と各カソード電極7との間にパルス電流を流して酸化クロム膜の還元と還元後のクロム膜のエッチングとを行うようにしてもよい。この場合には、パルス電流のパルス波形に合わせるように、酸化クロム膜の還元と還元後のクロム膜のエッチングとが繰り返し交互に行われる。
【0180】
その後、処理液95をタンク85に回収し、半導体ウェーハW2の支持台81への吸着固定を解除して、電解装置80による酸電解処理を終了する。
【0181】
以上により、半導体ウェーハW2上に成膜されたクロム膜を所定パターンにエッチングできる。この場合、6価クロムの生成も防止できる。
【0182】
上述のように第一及び第二の化学処理方法並びに[適用例1]〜[適用例6]に示した各種装置によれば、キャリアテープ又は半導体ウェーハ上のクロム膜を所定パターンにエッチングできる。そして、これら化学処理方法及び化学処理装置は、キャリアテープ及びフレキシブル基板等の各種基板に配線パターン及びバンプ等を形成する際、シリコン等の半導体ウェーハにIC及びLSI等の回路パターン等を形成する際、又はIC及びLSI等にバンプを形成する際にも適用可能であって、特に被成膜物に成膜されたクロムを所定パターンにエッチングする技術分野において広く適用可能である。
【0183】
また、[適用例1]〜[適用例6]に示す装置では、クロム膜をエッチングする例を示したが、これに限定されず、チタン、タングステン、パラジウム、モリブデンあるいはクロム、チタン、タングステン、パラジウム、モリブデンを少なくとも一つ含む合金等を適用した場合にも、[適用例1]〜[適用例6]に示す装置でこれら金属を所定のパターンにエッチングできる。合金として、好ましくはニッケル−クロム合金が使用される。
【0184】
また、[適用例1]〜[適用例6]に示す各装置において、処理液の循環系及び供給系の途中に隔膜を介在させてもよい。この場合、クロム膜のエッチングの際に、仮に6価クロムが生成されたとしても、処理液の回収の際に隔膜により6価クロムが廃液となって外部に流れ出すのを防止できる。
【0185】
次に、上記した第一及び第二の化学処理方法に関して、発明者自らが行った種々の実験を[実験1]〜[実験6]としてそれぞれ示し、各実験の結果及び考察を示す。
【0186】
[実験1]
実験1では、上記化学処理方法に係る銅ウェットエッチング処理、陰極電解還元処理及び酸浸漬処理に変更を加えた場合と各処理において各種条件を変えた場合との銅膜及びクロム膜のエッチング状況を試験した。この実験1の結果を表2に示す。
【0187】
【表2】
Figure 2004137594
【0188】
なお、表2中において、実験No.1及び実験No.2の被処理物(試料)には、ポリイミドからなるテープの断片上にクロムと銅とをこの順で成膜したものを使用し、実験No.3〜実験No.8の被処理物(試料)には、ポリイミドからなるテープの断片上にクロムを成膜し、クロム膜上に所定パターンにエッチングされた銅を成膜したものを使用した。また、表2中において、(A)は陰極電解還元処理を行わずに銅ウェットエッチング処理と酸浸漬処理との各処理を同じ処理液で同時に行ったことを示す。(B)は銅ウェットエッチング処理と陰極電解還元処理及び/又は酸浸漬処理とを個別にそれぞれ行った(銅ウェットエッチング処理の後に、陰極電解還元処理及び/又は酸浸漬処理を行った)ことを示し、陰極電解還元処理及び/又は酸浸漬処理による結果のみを示す。(C)は陰極電解還元処理に代えて、被処理物を陽極にして所定の処理液中で電解を行い、クロム膜を溶解する処理を示す。更に、表2中右上の「Cu剥離」及び「Cr剥離」の各項目において、銅膜及びクロム膜のエッチングの可否を「○」又は「×」で示すが、「○」又は「×」の判定は、各処理後のポリイミドのテープ断片を目視により透視することができたか否かで判断した。
【0189】
実験No.1及び実験No.2から、銅膜を所定パターンにエッチングすることはできたが、クロム膜のエッチングはできなかった。つまり、銅ウェットエッチング処理と酸浸漬処理とを同じ処理液を用いて同時に行っても、銅膜と同時にクロム膜を所定パターンにエッチングできない。
実験No.3〜実験No.6から、浸漬、陽極電解及び陰極電解還元の各処理を単独で行っても、クロム膜のエッチングはできなかった。
【0190】
実験No.7から、被処理物に対して、陰極電解還元処理及び酸浸漬処理の各処理を行ったときクロム膜をエッチングできた。詳しくは、被処理物を陰極にして塩素イオンを含む処理液((株)ムラタ製SAS)中で電解還元し、その後、被処理物を同処理液中に浸漬したとき、クロム膜を所定パターンにエッチングできた。なお、実験No.7の各条件において、「処理液濃度(vol%)50/50」「電流密度(A/dm)5/」「温度(℃)30/30」「時間(sec)2/8及び5/8」とは、陰極電解還元工程においては、処理液の濃度を50体積%と,電流密度を5A/dmと,処理液の温度を30℃と,処理時間を2秒及び5秒としたことを示し、酸浸漬工程においては、処理液の濃度を50体積%と,処理液の温度を30℃と,処理時間を8秒としたことを示す。
【0191】
実験No.8から、還元剤として重亜硫酸ソーダを処理液中に添加しても、クロム膜のエッチングはできなかった。つまり、クロム膜の表面に形成する酸化クロム膜を還元するための陰極電解還元工程を経ずに、酸化クロム膜の還元のために単に還元剤を添加して浸漬を行っても、クロム膜のエッチングはできない。
【0192】
[実験2]
実験2では、実験1の実験No.7の結果をより詳しく検証するために、実験1の実験No.7の各種条件を変えた場合のクロム膜のエッチング状況を試験した。この実験2の結果を表3に示す。なお、被処理物(試料)には、ポリイミドからなるテープの断片上にクロムを成膜し、クロム膜上に所定パターンにエッチングされた銅を成膜したものを使用した。
【0193】
【表3】
Figure 2004137594
【0194】
なお、表3中右上の「Cr剥離」の項目において、「○」はクロム膜をエッチングできることを意味するが、これは、各処理後のポリイミドのテープ断片を目視により透視することができたことで判断した。
【0195】
実験No.1から、1A/dmの比較的小さい電流密度で陰極電解還元処理を行ってもクロム膜を所定パターンにエッチングできた。なお、実験No.2から、実験No.1に比較して電流密度を大きくする(電流密度5A/dm)と処理時間が短くて済んだ。
実験No.3及び実験No.6から、5vol%の比較的小さい処理液濃度で酸浸漬処理及び陰極電解還元処理を行ってもクロム膜を所定パターンにエッチングできた。
【0196】
実験No.3〜実験No.8から、酸浸漬処理及び陰極電解還元処理において処理液の濃度を大きくすると処理時間が短くて済んだ。つまり、処理液の濃度と処理速度との間には相関があると言える。
【0197】
[実験3]
実験3では、実験1の実験No.7及び実験2を踏まえ、陰極電解還元工程において酸性処理液(塩素イオンを含む。)の影響を受けてクロム膜の表面のクロムの還元が起こるか否かを検証した。具体的には、陰極電解還元工程において酸性処理液(塩素イオンを含む。)に代えて、塩素イオンを含む中性処理液(NaCl溶液)を用いて陰極電解還元処理を行い、その後、酸浸漬工程を省略した場合又は酸浸漬工程を経た場合のクロム膜のエッチング状況を試験した。この実験3の結果を表4に示す。なお、被処理物(試料)には、ポリイミドからなるテープの断片上にクロムを成膜し、クロム膜上に所定パターンにエッチングされた銅を成膜したものを使用した。
【0198】
【表4】
Figure 2004137594
【0199】
なお、表4中右上の「Cr剥離」の項目において、クロム膜のエッチングの可否を「○」又は「×」で示すが、「○」又は「×」の判定は、各処理後のポリイミドのテープ断片を目視により透視することができたか否かで判断した。
【0200】
実験No.1から、塩素イオンを含む中性処理液(NaCl溶液)を用いた陰極電解還元処理だけではクロム膜をエッチングできなかった。実験No.1をコントロール実験とした場合、実験No.2から、塩素イオンを含む中性処理液(NaCl溶液)を用いた陰極電解還元処理と塩素イオンを含む酸性処理液((株)ムラタ製SAS)を用いた浸漬処理とをこの順で行うと、確かにクロム膜を所定のパターンにエッチングできた。
【0201】
そして、実験No.2から、酸性処理液(塩素イオンを含む。)に代えて中性処理液(塩素イオンを含む。)を用いた陰極電解還元処理を行ってもクロム膜を所定のパターンにエッチングできることがわかった。つまり、陰極電解還元工程では、特に塩素イオンを含む酸性溶液に限らず、塩素イオンを含む中性処理液でも適用可能である。これにより、処理液中でのクロム膜の表面(酸化クロム)は、酸性処理液(塩素イオンを含む。)の影響を受けて還元されるのではなく、処理液中の水素の影響を受けて還元されると考えられる。
【0202】
[実験4]
実験4では、陰極電解還元工程における処理液のpH依存性を検証した。具体的には、陰極電解還元工程において、酸性処理液に代えて塩素イオンを含む中性処理液であるNaCl溶液にNaOHを加えてpHを5、7、9、10と変化させた処理液を用いて陰極電解還元処理を行い、その後、酸浸漬工程を経た場合のクロム膜のエッチング状況を試験した。この実験4の結果を表5に示す。なお、被処理物(試料)には、ポリイミドからなるテープの断片上にクロムを成膜し、クロム膜上に所定パターンにエッチングされた銅を成膜したものを使用した。
【0203】
【表5】
Figure 2004137594
【0204】
なお、表5中右上の「Cr剥離」の項目において、「○」はクロム膜をエッチングできることを意味するが、これは、各処理後のポリイミドのテープ断片を目視により透視することができたことで判断した。
【0205】
実験No.1〜実験No.4から、pHが中性からアルカリ性でも確実にクロム膜をエッチングできるとの結果が得られた。
【0206】
[実験5]
実験5では、陰極電解還元工程における処理液として電解処理液を適用した場合に、クロム膜をエッチングできるか否かを検証した。具体的には、陰極電解還元工程において、水酸化ナトリウム水溶液(NaOH)、硫酸ナトリウム水溶液(NaSO)、クエン酸ナトリウム水溶液の3種類の電解処理液を用いて陰極電解還元処理を行い、その後、酸浸漬処理を行った場合のクロム膜のエッチング状況を試験した。この実験5の結果を表6に示す。なお、被処理物(試料)には、マスキングテープの断片上にクロムを成膜したものを使用した。
【0207】
【表6】
Figure 2004137594
【0208】
実験No.1〜実験No.4から、陰極電解還元処理の処理液として、いずれの電解処理液を用いてもクロム膜をエッチングできた。
【0209】
[実験6]
実験6では、酸浸漬工程における処理液として塩酸,硫酸及びNaCl溶液(中性)の各処理液を適用した場合に、処理液中に6価クロムが存するか否かを検出した。なお、クロム(3価クロム及び6価クロムを含む。)の検出にはフレーム原子吸光法を、6価クロムの検出にはジフェニルカルバジド吸光光度法を用いた(JIS−K−0102)。また、被処理物(試料)には、ポリイミドからなるテープの断片上にクロムを成膜し、クロム膜上に所定パターンにエッチングされた銅を成膜したものを使用した。この実験6の結果を表7に示す。
【0210】
【表7】
Figure 2004137594
【0211】
なお、表7中において、(D)は各処理液中の3価クロム及び6価クロムを示す。
【0212】
表7から、塩酸,硫酸及びNaCl溶液(中性)の全処理液中においてクロムを検出した。しかしながら、硫酸中において6価クロムを検出したにもかかわらず、塩酸及びNaCl溶液の各処理液中においては6価クロムを全く又はほとんど検出しなかった。なお、酸浸漬工程において処理液として中性のNaCl溶液を適用した場合には、クロム膜を所定のパターンにエッチングできなかった(データ略)。このことを踏まえて、実験6から、酸浸漬工程においては処理液として塩素イオンを含む酸性処理液を用いると、6価クロムを全く又はほとんど生成しないと考えられる。
【0213】
次に、上記化学処理方法の具体的な実施例を実施例1及び実施例2によってそれぞれ説明する。
【実施例1】
厚さ25μmのポリイミドフィルムの片面に、スパッタリング法により500Åの金属クロムをコーティングし、引き続き、同法により1μmの銅をコーティングした。その後、これらクロム膜及び銅膜がコーティングされたポリイミドフィルムの片面に、更に7μmの銅をコーティングして、銅の膜厚が8μmのフィルムキャリアテープを準備した。次いで、このフィルムキャリアテープに対して、フォトレジストドライフィルムを用い所定の方法により所定の回路パターンを作製し、エッチングレジスト膜を生成した。
【0214】
次いで、下記(1)の条件下において、浸漬法による銅膜のエッチング処理を行い、所定の回路パターンを具備するフィルムキャリアテープを得た。このとき、クロム膜のクロムはエッチングされずに残渣としてポリイミドフィルム表面に残っていた。
(1)エッチング条件
エッチング液…エープロセス(メルテックス(株)製)
浴温…50±1℃
pH…8.1〜8.5
銅濃度…140±5g/L
処理時間…30sec
なお、ここでのエッチング処理の間は、被処理物を揺動しながらエッチング液を攪拌した。
【0215】
次いで、下記(2)の条件下において、クロム膜に対し陰極電解還元処理を行い、クロム膜の表面を活性化させた(還元した)。
(2)陰極電解還元処理条件
処理液…SAS剤((株)ムラタ製)
処理液濃度…50mL/L
浴温…30±1℃
極性…被処理物を陰極にした
電流密度…2A/dm
電解時間…3sec
【0216】
引き続き、下記(3)の条件下において、酸浸漬処理によるクロム膜のクロムのエッチング処理を行い、クロムを除去した。
(3)酸浸漬処理条件
処理液…SAS剤((株)ムラタ製)
処理液濃度…500mL/L
浴温…30±1℃
処理時間…15sec
【0217】
【実施例2】
実施例1同様のポリイミドフィルムの片面に対して、銅膜のエッチング処理が終了する迄、実施例1と同様の処理を行った。なお、実施例1と同様に、銅膜のエッチング処理後においては、クロム膜のクロムはエッチングされずに残渣としてポリイミドフィルム表面に残っていた。
【0218】
次いで、下記(4)の条件下において、クロム膜に対する陰極電解還元処理と酸浸漬処理とを同時に行った。つまり、処理液中に被処理物を浸漬した状態で所定時間陰極電解還元をおこなった。このとき、クロム膜の表面が活性化され(還元され)、直ぐにクロムは処理液中に溶解してポリイミドフィルム上から除去された。すなわち、クロム膜の表面の活性化(還元)とクロム膜のエッチングとが同一工程の処理液中で行われた。
(4)陰極電解還元処理及び酸浸漬処理の条件
処理液…SAS剤((株)ムラタ製)
処理液濃度…500mL/L
浴温…30±1℃
処理時間…15sec
極性…被処理物を陰極にした
電流密度…2A/dm
【0219】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単にクロムを所定パターンにエッチングできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化学処理方法を構成する各工程での被成膜物上の金属膜の状態を示す図面である。
【図2】(a)(b)陰極電解還元処理(c)酸浸漬処理の原理を模式的に示す図面である。
【図3】酸電解処理の原理を模式的に示す図面である。
【図4】[適用例1]に係る化学処理装置の側面断面図である。
【図5】[適用例1]に係る陰極電解還元装置の正面断面図である。
【図6】[適用例2]に係る化学処理装置の側面断面図である。
【図7】[適用例3]に係る化学処理装置の側面断面図である。
【図8】[適用例4]に係る化学処理装置の側面断面図である。
【図9】[適用例5]に係る陰極電解還元装置の断面図である。
【図10】[適用例5]に係る酸浸漬装置の断面図である。
【図11】[適用例6]に係る電解装置の断面図である。
【符号の説明】
100   被処理物
110   被成膜物
120   クロム膜
130   銅膜
140   フォトレジスト
150   フォトマスク
30,40,50,60   化学処理装置
31,51,71   陰極電解還元装置
33,53,72   酸浸漬装置
41,61,80   電解装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a chemical processing method and a chemical processing apparatus for etching a film-forming metal formed on a film-forming object into a predetermined pattern.
[0002]
[Prior art]
As a mounting technology for mounting a semiconductor chip on a long and flexible carrier tape, TAB (Tape Automated Bonding) technology has been attracting attention for a long time. The TAB technique is a very useful technique because three-dimensional mounting can be performed by utilizing the flexibility of the carrier tape, and a plurality of semiconductor chips can be mounted on the same carrier tape.
[0003]
Various wiring patterns made of metal such as gold and copper are formed on a carrier tape applied to the TAB technology in order to enable electrical connection with a semiconductor chip. There are a "two-layer carrier tape" in which a metal film is directly formed on a tape by sputtering or the like without using an adhesive, and a "three-layer carrier tape" in which a metal foil is attached onto a tape via an adhesive. Compared with the three-layer carrier tape, the two-layer carrier tape does not use an adhesive, has excellent electrical characteristics and can cope with a high-speed semiconductor chip, and is currently becoming the mainstream of the carrier tape.
[0004]
By the way, in this two-layer carrier tape, a base metal is interposed between the tape and the metal film to enhance the adhesion between the tape and the metal film. Table 1 shows the metals mainly applied as base metals and the main characteristics of each base metal.
[0005]
[Table 1]
Figure 2004137594
[0006]
As shown in Table 1, the base metals of copper, nickel chromium-based metal, nickel vanadium-based metal, and chromium-based metal are all judged sufficiently from the viewpoints of mechanical properties, chemical stability, electrical conductivity, and the like. It has a good initial strength. Among these base metals, copper, nickel chromium-based metal and nickel vanadium-based metal are unstable and easily deteriorated in a high-temperature environment and a high-humidity environment, and are subjected to gold plating using a cyan-based processing solution. Not suitable for However, each of these three base metals has a characteristic of being easily etched into a predetermined pattern.
[0007]
On the other hand, the chromium-based metal has resistance to the temperature environment and the humidity environment as compared with the above three base metals, and further has an advantage that the gold plating process using the cyan-based processing solution can be favorably performed. A special etching technique is required for etching. For example, in Patent Literature 1, a chromium film is etched under a special temperature condition in which a processing solution containing potassium permanganate is used and the solution temperature is kept at a low temperature of 5 to 10 ° C.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-8-125346 (paragraph numbers 0025 and 0026)
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
As described in Patent Document 1, it is known that a chromium-based metal can be etched with a treatment solution of potassium permanganate while using a special technique, and that it can be etched with a treatment solution containing potassium ferricyanide. Yes. However, these processing solutions such as potassium permanganate and potassium ferricyanide have an impact on the environment when processing waste liquids, and further generate hexavalent chromium, which is more and more strictly regulated in the processing of waste liquids in recent years. Is subject to various adverse conditions. Therefore, chromium-based metals are not suitable for etching. In addition, there are metals other than chromium-based metals that are not suitable for etching, and a chemical treatment method capable of easily etching these metals is required.
[0010]
Therefore, the present invention provides a chemical treatment method and a chemical treatment device that can particularly easily etch chromium.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the invention described in claim 1 is
A chemical treatment method for etching a film-forming metal in a state of being formed on a film-forming object in a predetermined pattern,
An electrolytic solution, a cathodic electrolytic reduction step of electrolytically reducing the film-forming metal with the film-forming metal being a cathode,
After the cathodic electrolytic reduction step, an acid immersion step of immersing the film-forming metal in an acidic treatment liquid,
It is characterized by having.
[0012]
According to the first aspect of the present invention, in the cathodic electrolytic reduction step, an oxide formed on the surface of the film-forming metal formed on the film-forming object is reduced, and a simple acid immersion step is performed. Through the steps, the deposited metal can be etched into a predetermined pattern.
[0013]
The invention described in claim 2 is
The chemical treatment method according to claim 1,
In the cathodic electrolytic reduction step, a part of the film-forming metal is immersed in the electrolytic solution.
[0014]
According to the second aspect of the present invention, in the cathodic electrolytic reduction step, it is not necessary to immerse all of the film forming metal in the electrolytic solution, and it is sufficient that a part of the film forming metal is immersed in the electrolytic solution. Therefore, in the cathodic electrolytic reduction step, only a small amount of electrolyte is required, and the amount of electrolyte used can be saved.
[0015]
The invention according to claim 3 is:
In the chemical treatment method according to claim 1 or 2,
The electrolyte is one of an acidic treatment liquid containing an acid group and an alkali treatment liquid containing a halogen ion.
[0016]
The invention described in claim 4 is
The chemical treatment method according to claim 3,
The acidic treatment solution containing an acid group is any one of hydrochloric acid, sulfuric acid, carboxylic acid, hydrogen fluoride, and phosphoric acid.
[0017]
The invention according to claim 5 is
The chemical treatment method according to claim 3,
The alkali treatment solution containing a halogen ion is any one of sodium chloride, potassium chloride and potassium iodide.
[0018]
The invention according to claim 6 is
In the chemical treatment method according to any one of claims 1 to 5,
The acidic treatment liquid in the acid immersion step contains a halogen ion.
[0019]
The invention according to claim 7 is
In the chemical treatment method according to claim 6,
The halogen ions are chlorine ions.
[0020]
The invention according to claim 8 is
In the chemical treatment method according to any one of claims 1 to 7,
The metal constituting the film-forming metal is characterized in that it is any one of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum, especially when the film-forming metal is composed of chromium, The formation of hexavalent chromium can be prevented.
[0021]
The invention according to claim 9 is
In the chemical treatment method according to any one of claims 1 to 8,
The metal constituting the film-forming metal is characterized in that it is an alloy containing at least one metal of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum, and the film-forming metal is particularly composed of an alloy of chromium. In this case, generation of hexavalent chromium can be prevented.
[0022]
The invention according to claim 10 is
A chemical treatment method for etching a film-forming metal in a state of being formed on a film-forming object in a predetermined pattern,
Immersing the film-forming metal in an acidic processing solution containing halogen ions, electrolytically reducing the film-forming metal in the acidic processing solution using the film-forming metal as a cathode, and stopping the electrolytic reduction of the film-forming metal. It is characterized by.
[0023]
According to the invention as set forth in claim 10, in a state where the film-forming metal is immersed in an acidic treatment solution containing halogen ions, the film-forming metal is electrolytically reduced using the film-forming metal as a cathode, whereby the film-forming metal is reduced. The oxide formed on the surface can be reduced, and the reduced film-forming metal can be etched into a predetermined pattern by stopping the electrolytic reduction of the film-forming metal. That is, according to the tenth aspect of the present invention, the reduction of the oxide of the film-forming metal and the etching of the film-forming metal after the reduction can be performed in the same acidic treatment solution containing halogen ions.
[0024]
The invention according to claim 11 is
In the chemical treatment method according to claim 10,
The halogen ions are chlorine ions.
[0025]
The invention according to claim 12 is
The chemical treatment method according to claim 10 or 11,
The metal constituting the film-forming metal is characterized in that it is any one of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum, especially when the film-forming metal is composed of chromium, The formation of hexavalent chromium can be prevented.
[0026]
The invention according to claim 13 is:
In the chemical treatment method according to any one of claims 10 to 12,
The metal constituting the film-forming metal is characterized in that it is an alloy containing at least one metal of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum, and the film-forming metal is particularly composed of an alloy of chromium. In this case, generation of hexavalent chromium can be prevented.
[0027]
The invention according to claim 14 is
A chemical treatment apparatus for etching a film-forming metal in a state of being formed on an object to be formed into a predetermined pattern,
A cathode electrolytic reduction apparatus for electrolytically reducing the film-forming metal with the film-forming metal as a cathode,
After the treatment of the cathodic electrolytic reduction device, an acid immersion device for immersing the film-forming metal in an acid treatment liquid,
It is characterized by having.
[0028]
According to the fourteenth aspect of the present invention, since the apparatus includes the cathodic electrolytic reduction device and the acid immersion device, the oxide formed on the surface of the metal film formed on the object is reduced to form the film. With a simple configuration, such as immersing a metal in an acidic treatment liquid, the deposited metal can be etched into a predetermined pattern.
[0029]
The invention according to claim 15 is
The chemical treatment device according to claim 14,
In the cathode electrolytic reduction device, a part of the film-forming metal is immersed in the electrolytic solution.
[0030]
In the invention according to claim 15, in the cathode electrolytic reduction device, it is not necessary to immerse all of the film-forming metal in the electrolytic solution, and it is sufficient that a part of the film-forming metal is immersed in the electrolytic solution. Therefore, in the cathodic electrolytic reduction device, the amount of the used electrolyte solution can be reduced, and the amount of the used electrolyte solution can be saved.
[0031]
The invention according to claim 16 is
The chemical treatment device according to claim 14 or 15,
The electrolyte is one of an acidic treatment liquid containing an acid group and an alkali treatment liquid containing a halogen ion.
[0032]
The invention according to claim 17 is
The chemical treatment device according to claim 16,
The acidic treatment solution containing an acid group is any one of hydrochloric acid, sulfuric acid, carboxylic acid, hydrogen fluoride, and phosphoric acid.
[0033]
The invention according to claim 18 is
The chemical treatment device according to claim 16,
The alkali treatment solution containing a halogen ion is any one of sodium chloride, potassium chloride and potassium iodide.
[0034]
The invention according to claim 19 is
The chemical treatment device according to any one of claims 14 to 18,
The acidic treatment liquid of the acid immersion apparatus contains a halogen ion.
[0035]
The invention according to claim 20 is
The chemical treatment device according to claim 19,
The halogen ions are chlorine ions.
[0036]
The invention according to claim 21 is
The chemical treatment device according to any one of claims 14 to 20,
The metal constituting the film-forming metal is characterized by being any one of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum, especially when the film-forming metal is composed of chromium, The formation of hexavalent chromium can be prevented.
[0037]
The invention according to claim 22 is
The chemical treatment device according to any one of claims 14 to 21,
The metal forming the film-forming metal is characterized in that it is an alloy containing at least one metal of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum, and in particular, the film-forming metal is made of an alloy of chromium. In this case, generation of hexavalent chromium can be prevented.
[0038]
The invention according to claim 23 is:
A chemical treatment apparatus for etching a film-forming metal in a state of being formed on an object to be formed into a predetermined pattern,
Electrolysis wherein the film-forming metal is immersed in an acidic processing solution containing halogen ions, the film-forming metal is electrolytically reduced in the acidic processing solution using the film-forming metal as a cathode, and the electrolytic reduction of the film-forming metal is stopped. A device is provided.
[0039]
According to the twenty-third aspect of the present invention, in order to provide an electrolytic device, the film-forming metal is electrolytically reduced using the film-forming metal as a cathode in a state where the film-forming metal is immersed in an acidic treatment solution containing halogen ions. Thus, the oxide formed on the surface of the film-forming metal can be reduced, and by stopping the electrolytic reduction of the film-forming metal, the reduced film-forming metal can be etched into a predetermined pattern. That is, according to the tenth aspect of the present invention, the reduction of the oxide of the film-forming metal and the etching of the film-forming metal after the reduction can be performed in the same acidic treatment solution containing halogen ions.
[0040]
The invention according to claim 24 is
The chemical treatment device according to claim 23,
The halogen ions are chlorine ions.
[0041]
The invention according to claim 25 is
The chemical treatment device according to claim 23 or 24,
The metal constituting the film-forming metal is characterized in that it is any one of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum, especially when the film-forming metal is composed of chromium, The formation of hexavalent chromium can be prevented.
[0042]
The invention according to claim 26 is
The chemical treatment device according to any one of claims 23 to 25,
The metal constituting the film-forming metal is characterized in that it is an alloy containing at least one metal of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum, and the film-forming metal is particularly composed of an alloy of chromium. In this case, generation of hexavalent chromium can be prevented.
[0043]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. However, the scope of the invention is not limited to the illustrated example.
[0044]
First, the chemical treatment method of the present invention will be described separately for the first and second chemical treatment methods. FIG. 1 is a drawing showing a state of a metal film on a film formation object in each step constituting the chemical treatment method according to the present embodiment.
[0045]
[First chemical treatment method]
First, a chromium film 120 having a predetermined thickness is formed on one surface of the object 110 by sputtering or the like, and a copper film 130 having a predetermined thickness is formed on the chromium film 120 as a metal to be formed by sputtering or the like. I do. Thus, the object to be processed 100 is obtained (FIG. 1A). As the film formation object 110, a carrier tape made of polyimide, glass epoxy, BT resin, polyester, or the like, and a semiconductor wafer made of silicon or the like can be used.
[0046]
Thereafter, a photoresist 140 is applied on the copper film 130 (FIG. 1B), exposed through a photomask 150 (FIG. 1C), and developed with a predetermined developing solution. Thus, a predetermined resist pattern is formed on the copper film 130 (FIG. 1D).
[0047]
Thereafter, the workpiece 100 shown in FIG. 1D is immersed in a predetermined processing solution to perform wet etching of the copper film 130 (hereinafter, referred to as “copper wet etching”, and a process of performing this processing will be described below. The "substrate to be processed 100" is washed. As a result, the workpiece 100 in which the copper film 130 has been etched into a predetermined pattern according to the resist pattern is obtained (FIG. 1E).
[0048]
Thereafter, the chromium film 120 is electrolytically reduced with nascent hydrogen using a predetermined processing liquid with the object to be processed 100 shown in FIG. 1 (e) as a cathode (hereinafter, referred to as “cathode electrolytic reduction treatment”. Is hereinafter referred to as a “cathode electrolytic reduction step”).
[0049]
The treatment solution for the cathodic electrolytic reduction treatment may be an electrolyte solution. The “electrolyte solution” is not particularly limited, but is preferably an acidic treatment solution containing an acid group, an alkaline treatment solution containing a halogen ion, or the like.
[0050]
Hydrochloric acid, sulfuric acid, carboxylic acid, hydrogen fluoride, phosphoric acid and the like are applicable as the “acid treatment solution containing an acid group”, and one of these acid treatment solutions is subjected to cathodic electrolytic reduction treatment. Or a mixture of two or more kinds of acidic treatment liquids, and the resulting mixture may be used as a treatment liquid for the cathodic electrolytic reduction treatment.
[0051]
As the “alkali treatment solution containing a halogen ion”, an aqueous solution of sodium chloride, an aqueous solution of potassium chloride, an aqueous solution of potassium iodide, or the like can be used. Among these alkaline treatment solutions, one kind of the alkaline treatment solution is used for the cathodic electrolytic reduction treatment. The treatment liquid may be used, or two or more kinds of alkaline treatment liquids may be mixed and the mixed liquid may be used as a treatment liquid for the cathodic electrolytic reduction treatment.
[0052]
FIGS. 2A and 2B schematically show the principle of the cathodic electrolytic reduction treatment. In the cathodic electrolytic reduction treatment, as shown in FIG. 2A, the entire treatment object 100 may be immersed in a treatment liquid, or as shown in FIG. 2B, a part of the treatment object 100 may be treated. It may be immersed in the liquid.
[0053]
By a wet etching process or the like, the chromium film 120 is passivated by forming a chromium oxide film on the surface of the film itself in the processing solution. Therefore, in the cathodic electrolytic reduction step, the chromium oxide film is reduced to metallic chromium. Thereafter, the object 100 after the cathodic electrolytic reduction treatment is washed with pure water.
[0054]
Thereafter, the workpiece 100 is immersed in a predetermined processing solution for a predetermined time to perform immersion processing (wet etching processing) of the chromium film 120 (hereinafter, referred to as “acid immersion processing”; Acid immersion step ”).
[0055]
As the treatment liquid for the acid immersion treatment, an acidic treatment liquid may be used, and SAS (trade name) manufactured by Murata Co., Ltd. can be suitably used.
The “acid treatment liquid” as the treatment liquid for the acid immersion treatment preferably contains a halogen ion, and more preferably contains a chloride ion among the halogen ions.
[0056]
The treatment liquid for the acid immersion treatment has a higher concentration than the treatment liquid used for the above-described cathodic electrolytic reduction treatment.
[0057]
FIG. 2C schematically illustrates the principle of the acid immersion treatment. Through this acid immersion treatment, the chromium film 120 of the object 100 can be etched into a predetermined pattern (FIG. 1F).
[0058]
Thereafter, the processing object 100 shown in FIG. 1F is washed with pure water, and the photoresist 140 remaining on the processing object 100 is stripped using a predetermined processing liquid. After that, the object 100 from which the photoresist 140 has been peeled off is washed and dried. Through the above steps, the chromium film 120 and the copper film 130 formed on the object 110 can be etched into a predetermined pattern according to the resist pattern (FIG. 1G).
[0059]
As described above, according to the first chemical treatment method, the chromium film 120 formed on the object 110 is formed by a combination of simple steps such as performing the cathodic electrolytic reduction step and the acid immersion step in this order. Can be etched into a predetermined pattern. Further, according to the first chemical treatment method, generation of hexavalent chromium can also be prevented. In this case, there is an advantage that waste liquid processing of each processing liquid can be easily performed.
[0060]
Further, including the ability to prevent the formation of hexavalent chromium, the chromium film 120 can be etched without using a cyanide-based compound as each processing solution in the cathodic electrolytic reduction step and the acid immersion step. The labor involved in waste liquid treatment can be greatly reduced. Also, relatively inexpensive chlorine-based chemicals such as hydrochloric acid, NaCl solution, and SAS manufactured by Murata Co., Ltd. can be used as the treatment liquid in the cathodic electrolytic reduction treatment and the acid immersion treatment. Since the chromium film 120 can be etched, the cost associated with chromium etching can be significantly reduced.
[0061]
In the first chemical treatment method, the photoresist 140 is separated from the object 100 after the object 100 shown in FIG. 1F is washed with pure water, but as shown in FIG. After the object to be processed 100 is subjected to copper wet etching, the photoresist 140 may be peeled from the object to be processed 100, and a cathodic electrolytic reduction process may be performed using an alkaline electrolyte as a processing solution. In this case, since the alkaline electrolytic solution is used as the treatment liquid in the cathodic electrolytic reduction treatment, the residue of the photoresist 140 remaining on the copper film 130 can be removed simultaneously with the cathodic electrolytic reduction treatment. Therefore, it is possible to omit the residue removal (discum) treatment of the photoresist 140, which is performed in a surface treatment step such as electrolytic plating or electroless plating which is generally performed subsequent to FIG. 1 (g). The chemicals needed for can be deleted.
[0062]
[Second chemical treatment method]
The same treatment as in the first chemical treatment method is performed to obtain an object to be treated 100 shown in FIG. Thereafter, the object 100 is immersed in a predetermined processing solution. In this state, the object 100 is used as a cathode, and the chromium film 120 is electrolytically reduced with the processing solution for a predetermined time. The electrolytic reduction of the membrane 120 is stopped. (Hereinafter, it is simply referred to as “acid electrolysis treatment”, and the step of performing this treatment is hereinafter referred to as “acid electrolysis step”)
[0063]
As the treatment solution for the acid electrolysis treatment, an acid treatment solution containing halogen ions may be used, preferably an acid treatment solution containing chlorine ions may be used, and SAS manufactured by Murata Co., Ltd. can be suitably used.
[0064]
FIG. 3 schematically illustrates the principle of the acid electrolytic treatment.
[0065]
In the acid electrolytic treatment, the chromium oxide film formed on the surface of the chromium film 120 can be reduced by electrolytic reduction of the chromium film 120, and thereafter, when the electrolytic reduction of the chromium film 120 is stopped, the chromium film 120 can be etched into a predetermined pattern ( FIG. 1 (f)).
[0066]
Note that the method of “electrolytic reduction of the chromium film 120 to stop the electrolytic reduction of the chromium film 120” is as follows: (1) When the object 100 is opposed to the electrode while the object 100 is immersed in the processing solution. (2) In a state where the object 100 is immersed in the processing solution, the object 100 is moved from the power source to the electrode for a predetermined time while the object 100 is arranged at the position facing the electrode. When a predetermined time has elapsed after the current is supplied, the supply of the current is stopped. (3) When the object 100 is immersed in the processing solution, the object 100 is disposed at a position facing the electrode. For example, there is a method in which a pulse current is supplied from a power supply to an electrode while the power supply is kept.
[0067]
When the object 110 to be processed is a carrier tape, the method (1) is useful (see [Application Example 2] and [Application Example 4] described later). When the film-forming object 110 is a semiconductor wafer, the methods (2) and (3) are useful (see [Application Example 6] described later).
[0068]
Thereafter, the same treatment as in the first chemical treatment method is performed to obtain the object to be treated 100 shown in FIG.
[0069]
As described above, in the second chemical treatment method, the chromium film 120 formed on the object 110 can be etched into a predetermined pattern through a simple process such as acid electrolytic treatment. Generation can also be prevented. Further, in the second chemical treatment method, as in the first chemical treatment method, a treatment relating to two steps (including a cleaning treatment between each step) of a cathodic electrolytic reduction treatment and an acid immersion step is performed by an acid. Since the process can be performed by one process of the electrolytic process, the labor for the process can be saved.
[0070]
In the first and second chemical treatment methods, an example in which the chromium film 120 is etched is illustrated. However, the present invention is not limited to chromium, and may be applied to a case where titanium, tungsten, palladium, molybdenum, or the like is applied. According to the chemical treatment method of the present invention, these metals can be etched into a predetermined pattern.
Further, an alloy containing at least one of chromium, titanium, tungsten, palladium and molybdenum can be etched into a predetermined pattern. Nickel-chromium alloy is generally used as the alloy.
[0071]
Next, various chemical treatment apparatuses using the first and second chemical treatment methods, more specifically, various apparatuses used for cathodic electrolytic reduction treatment and acid immersion treatment according to the first chemical treatment method, and a second chemical treatment method Examples of application with various devices used for the acid electrolysis treatment according to the above are separately described in [Application Example 1] to [Application Example 6].
[0072]
In [Application Example 1] to [Application Example 4], an apparatus for etching a metal film formed on a carrier tape as a film-forming object is shown, and [Application Example 5] and [Application Example 6]. ] Shows an apparatus for etching a film-forming metal film formed on a semiconductor wafer as a film-forming object. In addition, a chromium film is formed as a film-forming metal on both the carrier tape and the semiconductor wafer, and a copper film and a resist film are formed on the chromium film in a state where they are etched in a predetermined pattern in this order. (The state shown in FIG. 1 (e)).
[0073]
[Application Example 1]
In application example 1, an example of a device using the above-described first chemical treatment method, which is a so-called “vertical transport type” device that transports a carrier tape in a vertical state (a tape width direction is vertical). Show. FIG. 4 is a schematic side sectional view showing a vertical transfer type chemical treatment apparatus, and FIG. 5 is a schematic front sectional view of a cathode electrolytic reduction apparatus constituting the chemical treatment apparatus shown in FIG.
[0074]
As shown in FIG. 4, the chemical treatment device 30 includes a cathodic electrolytic reduction device 31 for performing cathodic electrolytic reduction treatment on the carrier tape C1, cleaning devices 32 and 34 for cleaning the carrier tape C1, and a carrier tape C1. And an acid immersion device 33 for performing an acid immersion treatment.
[0075]
In FIG. 4, a feeding device (not shown) for feeding out the carrier tape C1 is provided at the left end of the cathodic electrolytic reduction device 31, and a winding device (not shown) for winding the carrier tape C1 is provided at the right end of the cleaning device. (Abbreviated).
[0076]
As shown in FIGS. 4 and 5, the cathode electrolytic reduction device 31 includes a box-shaped external processing tank 31a, and an internal processing tank 31b is provided at a substantially central portion in the external processing apparatus 31a. The bottom of the external processing tank 31a also serves as the bottom of the internal processing tank 31b. Each side wall of the internal processing tank 31b is slightly lower than each side wall of the external processing tank 31a.
[0077]
One end of a supply pipe 31c is connected to the bottom of the internal processing tank 31b. A pump 31d, a heat exchanger 31e, and a filter 31f are interposed in the middle of the supply pipe 31c, and the other end of the supply pipe 31c is connected to a tank 31g. The processing liquid 31h is stored in the tank 31g. As the treatment liquid 31h, the same treatment liquid as the treatment liquid used in the cathodic electrolytic reduction treatment in the first chemical treatment method is used. One end of discharge pipes 31i and 31j is connected to the bottom between the external processing tank 31a and the internal processing tank 31b, and the other end of the discharge pipes 31i and 31j is connected to a tank 31g.
[0078]
When the pump 31d is operated, the processing liquid 31h in the tank 31g flows through the supply pipe 31c via the heat exchanger 31e and the filter 31f, and is supplied to the internal processing tank 31c. When a predetermined amount of the processing liquid 31h is supplied to the internal processing tank 31b, the processing liquid 31h overflows (overflows) outside the internal processing tank 31b beyond each side wall of the internal processing tank 31b. That is, the processing liquid 31h that has overflowed from the internal processing tank 31b overflows to an overflow portion 31k formed between each side wall of the external processing tank 31a and each side wall of the internal processing tank 31b. The processing liquid 31h that has overflowed into the overflow section 31k flows through the discharge pipes 31i and 31j and is collected in the tank 31g. Thereafter, as described above, the processing liquid 31h circulates through each member sequentially and repeatedly.
[0079]
As shown in FIGS. 4 and 5, slits 31l and 31m formed of vertically long grooves are provided at predetermined portions of the side walls of the outer processing tank 31a and the inner processing tank 31b through which the carrier tape C1 passes. I have. Each of the slits 31l and 31m has a width and length larger than the width and thickness of the carrier tape C1. The processing liquid 31h in the internal processing tank 31b flows out of the slit 31m to the overflow section 31k.
[0080]
An electrode 31n is provided inside the internal processing tank 31b. In the internal processing tank 31b, the electrode 31n faces one surface of the carrier tape C1, specifically, a surface on which a film is formed. The electrode 31n is connected to the positive electrode of the power supply device 31x.
[0081]
Among the side walls of the external processing tank 31a, electrode rollers 31y and 31z are respectively provided outside the side wall on the side where the carrier tape C1 is carried in and the side wall on the side where the carrier tape C1 is carried out. Each of the electrode rollers 31y and 31z is in contact with one surface of the carrier tape C1, specifically, a surface on which a chromium film and a copper film are formed. Each of the electrode rollers 31y and 31z is connected to a negative electrode of the power supply device 31x.
[0082]
The cleaning devices 32 and 34 and the acid immersion device 33 have substantially the same configuration as the cathode electrolytic reduction device 31 described above.
[0083]
The cleaning device 32 includes a box-shaped external processing tank 32a, and an internal processing tank 32b is provided at a substantially central portion of the external processing tank 32a. The supply pipe 32c is connected to the bottom of the internal processing tank 32b, and the discharge pipes 32i and 32j are connected to the bottom of the external processing tank 32b. Pure water 32h for cleaning the carrier tape C1 is stored in the tank 32g.
[0084]
When the pump 32d operates, the pure water 32h in the tank 32g flows through the supply pipe 32c via the heat exchanger 32e and the filter 32f, and is supplied into the internal processing tank 32b. Thereafter, the pure water 32h in the tank 32g overflows from each side wall of the internal processing tank 32b to the overflow section 32k, flows through each of the discharge pipes 32i and 32j, is collected in the tank 32g, and circulates similarly.
[0085]
Of the side walls of the external processing tank 32a and the internal processing tank 32b, slits 32l and 32m are provided on the side wall through which the carrier tape C1 passes, and the carrier tape C1 passes through the slits 32l and 32m, respectively. At the same time, it is transported while being immersed in pure water 32h in the internal processing tank 32b.
[0086]
The acid immersion device 33 includes a box-shaped external processing tank 33a, and an internal processing tank 33b is provided substantially at the center of the external processing tank 33a. The supply pipe 33c is connected to the bottom of the internal processing tank 33b, and the discharge pipes 33i and 33j are connected to the bottom of the external processing tank 33b. The processing liquid 33h is stored in the tank 33g. As the treatment liquid 33h, the same treatment liquid as the treatment liquid used in the acid immersion treatment of the first chemical treatment method is used.
[0087]
When the pump 33d operates, the processing liquid 33h in the tank 33g flows through the supply pipe 33c via the heat exchanger 33e and the filter 33f, and is supplied into the internal processing tank 33b. Thereafter, the processing liquid 33h in the tank 33g overflows from each side wall of the internal processing tank 33b to the overflow section 33k, flows through the discharge pipes 33i and 33j, is collected in the tank 33g, and circulates in the same manner.
[0088]
Of the side walls of the outer processing tank 33a and the inner processing tank 33b, slits 331 and 33m are provided on the side wall through which the carrier tape C1 passes, and the carrier tape C1 passes through the slits 331 and 33m, respectively. At the same time, it is transported while being immersed in the processing liquid 33h in the internal processing tank 33b.
[0089]
The cleaning device 34 includes a box-shaped external processing tank 34a, and an internal processing tank 34b is provided substantially at the center of the external processing tank 34a. The supply pipe 34c is connected to the bottom of the internal processing tank 34b, and the discharge pipes 34i and 34j are connected to the bottom of the external processing tank 34b. Pure water 34h for cleaning the carrier tape C1 is stored in the tank 34g.
[0090]
When the pump 34d operates, the pure water 34h in the tank 34g flows through the supply pipe 34c via the heat exchanger 34e and the filter 34f, and is supplied into the internal processing tank 34b. Thereafter, the pure water 34h in the tank 34g overflows from each side wall of the internal processing tank 34b to the overflow section 34k, flows through the discharge pipes 34i and 34j, is collected in the tank 34g, and circulates similarly.
[0091]
Further, of the side walls of the outer processing tank 34a and the inner processing tank 34b, the side walls through which the carrier tape C1 passes are provided with slits 341 and 34m, respectively, and the carrier tape C1 passes through the slits 341 and 34m, respectively. At the same time, it is transported while being immersed in pure water 34h in the internal processing tank 34b.
[0092]
On both sides of each of the devices 31 to 34, there are provided conveyance rollers (not shown) which are adjacent to each other and rotate in the opposite direction with the carrier tape C1 interposed therebetween. C1 is transported. The electrode rollers 31y and 31z are provided on both sides of the cathodic electrolytic reduction device 31 as described above, but backup rollers (not shown) are provided on the opposite sides of the electrode rollers 31y and 31z with the carrier tape C1 interposed therebetween. (Abbreviated).
[0093]
Next, the operation of the chemical treatment device 30 will be described.
When each of the electrode rollers 31y, 31z, each of the backup rollers, and each of the transport rollers rotate in a predetermined direction, the carrier tape C1 is sequentially delivered from the delivery device in the transport direction, and is stored in the internal processing tanks 31b to 34b of the devices 31 to 34. Respectively, and are wound up by a winding device.
[0094]
At this time, the following processing is performed in each of the devices 31 to 34.
In the cathodic electrolytic reduction device 31, the processing liquid 31h is filled in the internal processing tank 31b, and a voltage is applied between the electrode rollers 31y and 31z and the electrode 31n. In this state, the carrier tape C1 passes through the slits 31l and 31m and the internal processing tank 31b. The carrier tape C1 is subjected to a cathodic electrolytic reduction treatment when passing through the internal processing tank 31b. That is, since the electrode rollers 31y and 31z are in contact with the surface of the carrier tape C1 on which the metal film is formed outside the external processing tank 31a, the electrode tape is formed on the surface of the chromium film in the internal processing tank 31b. The chromium oxide film is reduced.
[0095]
In the cleaning device 32, the internal processing tank 32b is filled with pure water 32h, and the carrier tape C1 passes through the slits 32l and 32m, passes through the internal processing tank 32b, and is cleaned by the pure water 32h. You.
[0096]
In the acid immersion device 33, the internal treatment tank 33b is filled with the treatment liquid 33h, and the carrier tape C1 passes through the slits 331 and 33m and is subjected to the acid immersion treatment in the internal treatment tank 33b. That is, the carrier tape C1 is conveyed while being immersed in the processing liquid 33h in the internal processing tank 33b, and the chromium film formed on the carrier tape C1 is etched into a predetermined pattern.
[0097]
In the cleaning device 34, the internal processing tank 34b is filled with pure water 34h, and the carrier tape C1 passes through the slits 34l and 34m and also passes through the internal processing tank 34b and is cleaned by the pure water 34h. You. Note that the carrier tape C1 washed by the washing device 34 is dried by passing through a drying device (not shown), and wound up by a winding device.
[0098]
As described above, the chromium film formed on the carrier tape C1 can be etched into a predetermined pattern. In this case, generation of hexavalent chromium can also be prevented.
[0099]
In the cathodic electrolytic reduction treatment in the cathodic electrolytic reduction device 31, as shown in FIGS. 4 and 5, the internal processing tank 31b is completely filled with the processing liquid 31h, and the entire carrier tape C1 is immersed in the processing liquid 31h. Alternatively, a part of the carrier tape C1 on which the metal film is formed may be immersed in the processing liquid 31h without completely filling the internal processing tank 31b with the processing liquid 31h.
[0100]
[Application Example 2]
In a second application example, a vertical transport type chemical treatment apparatus similar to the first application example, which is an apparatus using the second chemical treatment method described above, is exemplified. FIG. 6 is a schematic side sectional view showing the chemical treatment apparatus. As shown in FIG. 6, the chemical treatment device 40 includes an electrolysis device 41 that performs an acid electrolytic treatment on the carrier tape C2, and a cleaning device 42 that cleans the carrier tape C2.
[0101]
In the chemical treatment device 40, as in the chemical treatment device 30 shown in FIG. 4, a feeding device (not shown) and a winding device (not shown) are provided at both ends of the electrolytic device 41 and the cleaning device 42 in FIG. A transport roller (not shown) is provided on both sides of each of the electrolysis device 41 and the cleaning device 42.
[0102]
The electrolyzer 41 has substantially the same configuration as the cathodic electroreduction device 31 shown in FIGS. 4 and 5. However, in the electrolyzer 41, the electrode roller 41 y is provided only on one side (extending device side) of the external processing tank 41 l. And a backup roller (not shown) for supporting the same is provided. A treatment liquid 41h similar to the treatment liquid used in the acid electrolysis treatment of the second chemical treatment method is stored in a tank 41g. It is different from the reduction device 31.
[0103]
The cleaning device 42 has substantially the same configuration as the cleaning devices 32 and 34 shown in FIG. 4, and the pure water 42h in the tank 42g is supplied via the heat exchanger 42e and the filter 42f by the operation of the pump 42d. It circulates through the pipe 42c and the internal processing tank 42b, and circulates from the overflow section 42k to each of the discharge pipes 42i and 42j in order.
[0104]
Next, the operation of the chemical treatment device 40 will be described.
When the electrode roller 41y, the backup roller, and each transport roller rotate in a predetermined direction, the carrier tape C2 passes through the internal processing tanks 41b, 42b of the electrolytic device 41 and the cleaning device 42, and is wound.
[0105]
At this time, the following processing is performed in each of the devices 41 and 42.
In the electrolytic device 41, the internal processing tank 41b is filled with the processing liquid 41h, and the processing liquid 41h that has overflowed from the internal processing tank 41b flows through the discharge pipes 41i and 41j from the overflow section 41k, is collected in the tank 41g, and is further pumped. By the operation of 41d, the gas is circulated from the tank 41g via the heat exchanger 41e and the filter 41f, through the supply pipe 41c, and sequentially to the internal processing tank 41b. In the electrolysis device 41, a voltage is applied between the electrode roller 41y and the electrode 41n by the power supply device 41x.
[0106]
In this state, the carrier tape C2 passes through the slits 41l and 41m and the inside of the internal processing tank 41b. When passing through the internal processing tank 41b, the carrier tape C2 is subjected to an acid electrolytic treatment. That is, since the electrode roller 41y is in contact with the surface of the carrier tape C2 on which the metal film is formed outside the external processing tank 41a, the chromium film of the carrier tape C2 is formed when facing the electrode 41n. The chromium oxide film formed on the surface is reduced. After that, when the region of the reduced chromium film deviates from the region facing the electrode 41n with the transport of the carrier tape C2, the electrolytic reduction of the chromium film is stopped, and the chromium film on the carrier tape C2 is removed from the internal processing tank. Etching is performed in a predetermined pattern by the processing liquid 41h in 41b.
[0107]
In the cleaning device 42, the internal processing tank 42b is filled with pure water 42h, and the carrier tape C2 passes through the slits 42l and 42m and also passes through the internal processing tank 42b and is cleaned by the pure water 42h. You. Note that the carrier tape C2 washed by the washing device 42 is dried by passing through a drying device (not shown) and wound up by a winding device.
[0108]
As described above, the chromium film formed on the carrier tape C2 can be etched into a predetermined pattern. In this case, generation of hexavalent chromium can also be prevented.
[0109]
[Application Example 3]
In application example 3, an example of a device using the first chemical treatment method, which is a so-called “horizontal transport type” device that transports a carrier tape in a horizontally laid state is shown. FIG. 7 is a schematic side sectional view showing a horizontal transfer type chemical treatment apparatus.
[0110]
As shown in FIG. 7, the chemical treatment device 50 includes a cathodic electrolytic reduction device 51 for performing cathodic electrolytic reduction treatment on the carrier tape C3, cleaning devices 52 and 54 for cleaning the carrier tape C3, and a carrier tape C3. And an acid immersion device 53 for performing an acid immersion treatment.
[0111]
In the chemical treatment device 50, as in the case of the chemical treatment devices 30 and 40 shown in FIGS. 4 to 6, a feed-out device (not shown) is provided at the left end of the cathodic electrolytic reduction device 51 in FIG. A winding device (not shown) is provided.
[0112]
The cathodic electrolytic reduction device 51 includes a processing tank 51a, and a processing liquid 51b is stored in the processing tank 51a. As the treatment liquid 51b, the same treatment liquid as the treatment liquid used in the cathodic electrolytic reduction treatment in the first chemical treatment method is used. The end of the flow pipe 51c is connected to the bottom of the processing tank 51a. A pump 51d, a heat exchanger 51e, and a filter 51f are interposed in the middle of the flow pipe 51c. When the pump 51d operates, the processing liquid 51b in the processing tank 51a flows through the flow pipe 51c, and returns to the processing tank 51a via the heat exchanger 51e and the filter 51f. In the cathodic electrolytic reduction device 51, such a circulation system of the treatment liquid 51b is formed.
[0113]
Above the processing tank 51a, two electrode rollers 51g and 51h are provided, and each of the electrode rollers 51g and 51h is connected to the negative electrode of the power supply device 51i. Backup rollers 51j and 51k that support the electrode rollers 51g and 51h are provided below the electrode rollers 51g and 51h, respectively. In the processing tank 51a, a transport roller 511 for changing the transport direction of the carrier tape C3 is provided.
[0114]
The carrier tape C3 is sandwiched between the electrode roller 51g and the backup roller 51j, is wound around the transport roller 51l in the processing tank 51a, and is sandwiched between the electrode roller 51h and the backup roller 51k. The surface of the carrier tape C3 on which the metal film is formed is in contact with each of the electrode rollers 51g and 51h.
[0115]
Two electrodes 51m and 51n are provided in the processing tank 51a. Each of the electrodes 51m and 51n is connected to the positive electrode of the power supply device 51i and provided to face the carrier tape C3. The electrodes 51m and 51n face the surface of the carrier tape C3 on which the metal film is formed in the processing bath 51a.
[0116]
The cleaning device 52 includes a processing tank 52a, and pure water 52b is stored in the processing tank 52a. The end of the flow pipe 52c is connected to the bottom of the processing tank 52a. A pump 52d, a heat exchanger 52e, and a filter 52f are interposed in the middle of the flow pipe 52c. When the pump 52d operates, the pure water 52b in the processing tank 52a flows through the flow pipe 52c, and returns to the processing tank 52a via the heat exchanger 52e and the filter 52f. In the cleaning device 52, such a circulation system of the pure water 52b is formed.
[0117]
Above the processing tank 52a, four transport rollers 52g, 52h, 52i, and 52j are provided. The transport rollers 52g and 52h and the transport rollers 52i and 52j are connected to the upstream and downstream sides in the transport direction of the carrier tape C3. Are provided in pairs. A transport roller 52l for changing the transport direction of the carrier tape C3 is also provided in the processing tank 52a.
[0118]
The carrier tape C3 is sandwiched between the transport rollers 52g and 52h, is wound around the transport roller 52l in the processing tank 52a, and is sandwiched between the transport rollers 52i and 52j. In the cleaning device 52, a transport system for such a carrier tape C3 is formed.
[0119]
The acid immersion device 53 includes a processing tank 53a, and a processing liquid 53b is stored in the processing tank 53a. As the treatment liquid 53b, the same treatment liquid as the treatment liquid used in the acid immersion treatment of the first chemical treatment method is used. The end of the flow pipe 53c is connected to the bottom of the processing tank 52a. A pump 53d, a heat exchanger 53e, and a filter 53f are interposed in the middle of the flow pipe 53c. When the pump 53d operates, the processing liquid 53b in the processing tank 53a flows through the flow pipe 53c, and returns to the processing tank 53a via the heat exchanger 53e and the filter 53f. In the acid immersion device 53, such a circulation system of the treatment liquid 53b is formed.
[0120]
Above the processing tank 53a, four transport rollers 53g, 53h, 53i, 53j are provided. The transport rollers 53g, 53h and the transport rollers 53i, 53j are connected to the upstream side and the downstream side in the transport direction of the carrier tape C3. Are provided in pairs. A transport roller 53l for changing the transport direction of the carrier tape C3 is also provided in the processing tank 53a.
[0121]
The carrier tape C3 is sandwiched between the transport rollers 53g and 53h, wound around the transport roller 53l in the processing tank 53a, and is sandwiched between the transport rollers 53i and 53j.
[0122]
The cleaning device 54 has the same configuration as the cleaning device 52 described above. That is, pure water 54b is stored in the processing tank 54a, and a circulation system including the flow pipe 54c, the pump 54d, the heat exchanger 54e, the filter 54f, and the processing tank 54a, and the four transport rollers 54g above the processing tank 54a, The transport system including the transport rollers 54l in the processing tank 54a has the same configuration as that of the cleaning device 52.
[0123]
In the processing tanks 51a, 52a, 53a and 54a of the devices 51 to 54, the respective liquids 51b, 52b, 53b and 54b are stirred by a stirrer (not shown) or the like.
[0124]
Next, the operation of the chemical treatment device 50 will be described.
When each of the electrode rollers 51g and 51h, each of the backup rollers 51j and 51k, and each of the transport rollers (symbols are omitted) rotate in a predetermined direction, the carrier tape C3 is sequentially delivered from the delivery device in the transport direction. The paper is passed through each of the internal processing tanks 31b to 34b and wound up by a winding device. When viewed from the side, as shown in FIG. 7, the carrier tape C3 is conveyed zigzag.
[0125]
At this time, the following processing is performed in each of the devices 51 to 54.
In the cathodic electrolytic reduction device 51, the processing tank 51a is filled with the processing liquid 51b, and a voltage is applied between the electrode rollers 51g and 51h and the electrodes 51m and 51n. In this state, the carrier tape C3 passes through the inside of the processing tank 51a and is subjected to the cathodic electrolytic reduction treatment. That is, since the electrode rollers 51g and 51h are in contact with the surface of the carrier tape C3 on which the metal film is formed outside the processing tank 51a, the chromium oxide film formed on the surface of the chromium film is applied to each electrode roller. It is reduced under the influence of 51m and 51n.
[0126]
In the cleaning device 52, the processing tank 52a is filled with pure water 52b, and the carrier tape C3 passes through the processing tank 52a and is cleaned by the pure water 52b.
[0127]
In the acid immersion device 53, the processing tank 53a is filled with the processing liquid 53b, and the carrier tape C3 passes through the processing tank 53a and is subjected to the acid immersion processing. That is, the carrier tape C3 is conveyed while being immersed in the processing liquid 53b in the processing tank 53a, and the chromium film is etched into a predetermined pattern.
[0128]
In the cleaning device 54, the processing tank 54a is filled with pure water 54b, and the carrier tape C3 passes through the processing tank 54a and is cleaned by the pure water 54b. The carrier tape C3 washed by the washing device 54 is dried by passing through a drying device (not shown), and is taken up by a winding device.
[0129]
As described above, the chromium film formed on the carrier tape C3 can be etched into a predetermined pattern. In this case, generation of hexavalent chromium can also be prevented.
[0130]
[Application Example 4]
In a fourth application example, a horizontal transport type chemical treatment apparatus similar to the third application example, which is an apparatus using the second chemical treatment method described above, is exemplified. FIG. 8 is a schematic side sectional view showing the chemical treatment apparatus. As shown in FIG. 8, the chemical treatment device 60 includes an electrolysis device 61 that performs an acid electrolytic treatment on the carrier tape C4, and a cleaning device 62 that cleans the carrier tape C4.
[0131]
In the chemical treatment device 60, a feeding device (not shown) and a winding device (not shown) are provided at both ends of the electrolytic device 61 and the cleaning device 62 in FIG. 8, as in the chemical treatment device 50 shown in FIG. Have been.
[0132]
The electrolytic device 61 includes a processing tank 61a, and a processing liquid 61b is stored in the processing tank 61a. As the treatment liquid 61b, the same treatment liquid as the treatment liquid used in the acid electrolytic treatment of the second chemical treatment method is used. The electrolysis device 61 has a circulation system similar to the cathode electrolysis reduction device 51 shown in FIG. 7, and the processing solution 61 b Circulate between each member.
[0133]
An electrode roller 61g is provided above the processing tank 61a, and the electrode roller 61g is connected to a negative electrode of the power supply device 61i. A backup roller 61h that supports the electrode roller 61g is provided below the electrode roller 61g. The electrode roller 61g and the backup roller 61h are provided on the upstream side in the transport direction of the carrier tape C4. Further, two transport rollers 61j and 61k adjacent to each other are provided on the downstream side in the transport direction of the carrier tape C4. Further, a transport roller 611 for changing the transport direction of the carrier tape C4 is provided in the processing tank 61a.
[0134]
The carrier tape C4 is sandwiched between the electrode roller 61g and the backup roller 61h, is wound around the transport roller 611 in the processing tank 61a, and is sandwiched between the two transport rollers 61j and 61k. The surface of the carrier tape C4 on which the metal film is formed is in contact with the electrode roller 61g.
[0135]
An electrode 61m is provided in the processing tank 61a. The electrode 61m is connected to a positive electrode of the power supply device 61i. The electrode 61m faces the surface of the carrier tape C4 on which the metal film is formed before being wound around the transport roller 611 in the processing tank 61a.
[0136]
The cleaning device 62 has the same configuration as the cleaning device 52 shown in FIG. That is, pure water 62b is stored in the processing tank 62a, and a circulation system including a flow pipe 62c, a pump 62d, a heat exchanger 62e, a filter 62f, and the processing tank 62a, and four transport rollers 62g above the processing tank 62a. The transport system composed of 62h, 62i, 62j and the transport roller 621 in the processing tank 62a has the same configuration as that of the cleaning device 52 described above.
[0137]
Next, the operation of the chemical treatment device 60 will be described.
When the electrode roller 61g, the backup roller 61h, and each transport roller (reference numeral is omitted) rotate in a predetermined direction, the carrier tape C4 is sequentially delivered from the delivery device in the transport direction, and is stored in the processing tanks 61b, 62b of each device 61, 62. Respectively, and are wound up by a winding device. When viewed from the side, as shown in FIG. 8, the carrier tape C4 is transported zigzag.
[0138]
At this time, the following processing is performed in each of the devices 61 and 62.
In the electrolysis device 61, the processing bath 61a is filled with the processing liquid 61b, and a voltage is applied between the electrode roller 61g and the electrode 61m. In this state, the carrier tape C4 passes through the inside of the processing tank 61a and is subjected to the acid electrolytic treatment.
[0139]
That is, since the electrode roller 61g is in contact with the surface of the carrier tape C4 on which the metal film is formed outside the processing tank 61a, the chromium oxide film formed on the surface of the chromium film faces the electrode 61m. When this occurs, the chromium oxide film is reduced under the influence of the electrode 61m. Thereafter, with the transport of the carrier tape C4, the reduced chromium film is transported while passing through the transport roller 611. However, when the reduced chromium film comes out of the region facing the electrode 61m, the chromium film is electrolytically reduced. Is stopped, and the chromium film is etched into a predetermined pattern by the processing liquid 61b.
[0140]
In the cleaning device 62, the processing tank 62a is filled with pure water 62b, and the carrier tape C4 passes through the processing tank 62a and is cleaned by the pure water 62b. The carrier tape C4 cleaned by the cleaning device 62 is dried by passing through a drying device (not shown), and is wound by a winding device.
[0141]
As described above, the chromium film formed on the carrier tape C4 can be etched into a predetermined pattern. In this case, generation of hexavalent chromium can also be prevented.
[0142]
In [Application Example 1] to [Application Example 4], the processing for the carrier tapes C1, C2, C3, and C4 each having a metal film formed on one surface is disclosed. The same processing can be performed as described above. In this case, the electrodes are respectively opposed to both surfaces of the carrier tape in the processing tank filled with the processing liquid, and each electrode is connected to the positive electrode of the power supply device.
[0143]
Further, in the cathodic electrolytic reduction device 31 of [Application Example 1], the cathodic electrolytic reduction treatment was performed by filling the internal treatment tank 31b with the treatment liquid 31h, but instead of this configuration, a shower nozzle communicating with the supply pipe 31c was provided. A configuration in which the processing liquid 31h is ejected from the shower nozzle toward the carrier tape C1 may be provided in the internal processing tank 31b so as to face the surface of the carrier tape C1 on which the metal film is formed.
[0144]
Also in the acid immersion apparatus 33, similarly to the cathode electrolytic reduction apparatus 31, a shower nozzle may be provided in the internal processing tank 33b, and the processing liquid 33h may be jetted from the shower nozzle toward the carrier tape C1.
[0145]
When a metal film is formed on both surfaces of the carrier tape C1, shower nozzles are provided in the internal treatment tanks 31b and 33b of the cathode electrolytic reduction device 31 and the acid immersion device 33 so as to face both surfaces of the carrier tape C1. And the processing liquids 31h and 33h may be ejected from each shower nozzle toward the carrier tape C1.
[0146]
Furthermore, in the cathodic electrolytic reduction device 51 of [Application Example 3], the cathodic electrolytic reduction treatment was performed by filling the treatment tank 51a with the treatment liquid 51b. Instead of this configuration, the shower nozzle communicating with the flow pipe 51c was replaced with a carrier. A configuration in which the processing liquid 51b is ejected from the shower nozzle toward the carrier tape C3 may be provided in the processing tank 51a so as to face the surface of the tape C3 on which the metal film is formed.
[0147]
Also in the acid immersion device 53, similarly to the cathode electrolytic reduction device 51, a shower nozzle may be provided in the processing tank 53a, and the processing liquid 53b may be ejected from the shower nozzle toward the carrier tape C3.
[0148]
When a metal film is formed on both surfaces of the carrier tape C3, a shower nozzle is provided in each of the processing tanks 51a and 53a of the cathodic electrolytic reduction device 51 and the acid immersion device 53 so as to face both surfaces of the carrier tape C3. The processing liquids 51b and 53b may be ejected from each shower nozzle toward the carrier tape C3.
[0149]
[Application Example 5]
In Application Example 5, an example of an apparatus using the above-described first chemical processing method, which is used when etching a film-forming metal on a semiconductor wafer into a predetermined pattern, will be described. This chemical treatment apparatus includes a cathodic electrolytic reduction apparatus for performing a cathodic electrolytic reduction treatment on a film-forming metal on a semiconductor wafer, and an acid for performing an acid immersion treatment on the film-forming metal on the semiconductor wafer after the cathodic electrolytic reduction treatment. An immersion device.
[0150]
First, the cathode electrolytic reduction device will be described.
FIG. 9 is a vertical side view of the cathode electrolytic reduction device 71. As shown in FIG. 9, a cup 2 is provided on the support base 1. The lower part of the cup 2 is an opening, and the cup 2 is provided on the support base 1 with the opening face downward. The support table 1 can be moved up and down, and the cup 2 is fixed to the apparatus main body. Accordingly, the support 1 moves up and down with the cup 2 fixed to the apparatus main body.
[0151]
A suction path 3 is formed in the support base 1. The suction passage 3 is connected to a suction means (not shown) (for example, a vacuum pump) via a lower pipe 3a. In the upper part of the support 1, a large number of suction ports 3b, 3b,. The periphery of the suction ports 3b, 3b,... Is inclined downward from above toward the outside, and an inclined engagement surface 1a is formed on the support base 1. The inclined engagement surface 1a is engaged with an inclined engagement surface 9b of a guide ring 9 described later when the cup 2 is combined with the cup 2, and is effective in aligning the support table 1 and the cup 2.
[0152]
A mesh-shaped anode electrode 4 is provided in the upper part of the cup 2. The anode electrode 4 is connected to the anode 5 of the power supply 19. A ring-shaped sealing sheet 6 made of elastic viton rubber is provided below the cup 2 so as to surround the opening surface of the cup 2. On the lower surface of the sealing sheet 6, three plate-shaped cathode electrodes 7, 7, 7 are provided. The respective cathode electrodes 7 are equally spaced from each other (center angle 120 °) and are connected to the cathode 8 of the power supply device.
[0153]
Further, a guide ring 9 is stacked and integrated below the sealing sheet 6. In addition, positioning protrusions 2a, 2a, 2a are formed at three locations spaced apart at equal intervals (center angle 120 °) at the lower portion of the cup 2. Then, positioning through holes 6a, 6a, 6a are formed in the sealing sheet 6 corresponding to the respective positioning projections 2a, and the positioning through holes 7a, 7a, 7a are formed, and positioning recesses 9a, 9a, 9a are formed in the upper part of the guide ring 9, respectively.
[0154]
The positioning projections 2a pass through the positioning through holes 6a, 6a, 6a and the positioning through holes 7a, 7a, 7a, respectively, and further engage with the positioning recesses 9a, 9a, 9a, respectively. The sealing sheet 6 and the cathode electrodes 7, 7, 7 are fixed to the cup 2. An inclined engagement surface 9b that is inclined outward from the top to the bottom is formed on the inner peripheral side of the guide ring 9, and the inclined engagement surface 9b is in contact with the inclined engagement surface 1a of the support base 1. It is designed to engage.
[0155]
In a state where the cup 2, the sealing sheet 6, the cathode electrodes 7, 7, 7 and the guide ring 9 are integrated as described above, the cathode electrodes 7, 7, 7 are placed inside the guide ring 9 by about 3 to 4 mm. Is exposed, and other portions are completely covered with the sealing sheet 6 and the guide ring 9. Accordingly, in each of the cathode electrodes 7, only the tip portion contacts the processing liquid 12, and the other portions do not contact the processing liquid 12 at all. An O-ring 10 is interposed between the lower surface of the guide ring 9 and the support 1.
[0156]
The semiconductor wafer W1 is supported by the support 1 in a state of being sandwiched between the sealing sheet 6 and the support 1 at a side edge of the semiconductor wafer W1. Further, each of the cathode electrodes 7 is connected via a connection terminal (not shown). Connected to the tip of the
[0157]
The tank 13 is arranged below the cup 2. The processing liquid 12 flowing into the cup 2 is stored in the tank 13. As the treatment liquid 12, a treatment liquid similar to the treatment liquid used in the cathodic electrolytic reduction treatment of the first chemical treatment method is used. Above the tank 13, a pump 14 for pumping up the processing liquid 12 in the tank 13 is arranged. A supply path 15 is provided between the pump 14 and the lower part of the cup 2. The processing liquid 12 in the tank 13 pumped by the pump 14 flows through the supply path 15 into the cup 2.
[0158]
The discharge path 16 is provided substantially at the center of the upper part of the cup 2. A relief valve 17 is connected to the discharge path 16 outside the cup 2. The return path 18 branches off from a path between the discharge path 16 and the relief valve 17 and is connected to the tank 13.
[0159]
Next, the acid immersion apparatus will be described.
FIG. 10 is a vertical sectional side view of the acid immersion device 72. As shown in FIG. 10, a cup 82 is provided on the support 81. The lower portion of the cup 82 is an opening, and the cup 82 is provided on the support base 81 with the opening face downward. An annular plate-shaped sealing sheet (not shown) made of elastic viton rubber is provided below the cup 82 so as to surround the opening surface of the cup 82, and a guide ring is placed below the sealing sheet. Integrated. That is, the acid immersion device 72 has a configuration in which the sealing sheet and the guide ring are interposed between the support table 81 and the cup 82. The support base 81 can move up and down, and the cup 82 is fixed to the apparatus main body. Accordingly, the support table 81 moves up and down with the cup 82 fixed to the apparatus main body.
[0160]
A suction path 83 is formed in the support base 81. The suction passage 83 is connected to a suction unit (for example, a vacuum pump) (not shown) via a lower pipe line 83a. A large number of suction ports 83b, 83b,... All the suction ports 83b, 83b,... Are covered by the cup 82. An O-ring 84 is interposed between the lower portion of the cup 82 and the support 81 in addition to the sealing sheet and the guide ring.
[0161]
The semiconductor wafer W1 is supported by the support 1 in a state of being sandwiched between the lower portion of the cup 82 and the support 1 at its own side edge.
[0162]
The tank 85 is arranged below the cup 82. The processing liquid 86 flowing into the cup 82 is stored in the tank 85. As the treatment liquid 86, the same treatment liquid as the treatment liquid used in the acid immersion treatment of the first chemical treatment method is used. Above the tank 85, a pump 87 for pumping up the processing liquid 86 in the tank 85 is arranged. A supply path 88 is provided between the pump 87 and the cup 82. The processing liquid 86 in the tank 85 pumped by the pump 87 passes through the supply path 88 and flows into the cup 82.
[0163]
The discharge path 89 is provided substantially at the center of the upper part of the cup 82. A relief valve 90 is connected to the discharge path 89 outside the cup 82. The return path 91 branches off from a path between the discharge path 89 and the relief valve 90 and is connected to the tank 85.
[0164]
Next, the operation of the cathodic electrolytic reduction device 71 and the acid immersion device 72 shown in FIGS. 9 and 10 will be described.
First, in the cathode electrolytic reduction device 71, the support 1 is lowered downward from the cup 2 to separate the support 1 from the cup 2. After that, the semiconductor wafer W1 is set on the support surface of the support base 1. At this time, the semiconductor wafer W1 is set so that the metal film faces upward. Then, the suction means connected to the pipe 3a is operated to apply a suction force to each of the suction ports 3b, so that the semiconductor wafer W1 is suction-fixed on the support table 1.
[0165]
Subsequently, with the semiconductor wafer W1 fixed, the support table 1 including the O-ring 10 is raised to engage the inclined engagement surface 1a of the support table 1 with the inclined engagement surface 9b of the guide ring 9, and 1 and cup 2 are aligned. Thus, the inside of the cup 2 is completely sealed by the sealing sheet 6 and the O-ring 10. In this state, the peripheral portion of the semiconductor wafer W1 is in close contact with the lower surface of the sealing sheet 6, and the metal film of the semiconductor wafer W1 is connected to the cathode electrodes 7, 7, 7.
[0166]
Thereafter, the pump 14 is driven to supply the processing liquid 12 in the tank 13 into the cup 2 through the supply path 15. Then, the processing liquid 12 flows into the cup 2 from above the semiconductor wafer W1, and accumulates in the cup 2 as time passes. At this stage, the relief valve 17 is still closed, the air in the cup 2 is sent from the discharge path 16 to the tank 13 via the return path 18 and released to the outside, and the piping system has no air. The gas generated on the surface of the semiconductor wafer W1 is also released to the outside like the air in the cup 2.
[0167]
Thereafter, when the processing liquid 12 flowing into the cup 2 sufficiently immerses the anode electrode 4 and reaches the return path 18 via the discharge path 16, the cathode electrolytic reduction processing is performed on the semiconductor wafer W1. That is, a current is applied between the anode electrode 4 and each of the cathode electrodes 7 by the power supply device 19 for a predetermined time, and the chromium film is electrolytically reduced in the processing solution 12 using the chromium film of the semiconductor wafer W1 as a cathode, so that The oxide film (chromium oxide film) formed on the surface of the film is reduced.
[0168]
When a current is passed for a predetermined time to complete the cathodic electrolytic reduction treatment, the relief valve 17 is opened, and the discharge path 16 and the return path 18 are opened to the atmosphere. Then, the processing liquid 12 in the return path 18 passes through the return path 18 and is collected in the tank 13. Further, since the tank 13 is disposed below the cup 2, the processing liquid 12 in the cup 2 also passes through the supply path 15 and the pump 14 and is collected in the tank 13. After that, the support table 1 is lowered to release the semiconductor wafer W1 from being attracted and fixed on the support surface. Thus, the cathodic electrolytic reduction process by the cathodic electrolytic reduction device 71 ends.
[0169]
Thereafter, the semiconductor wafer W1 is transferred to a cleaning device (not shown) by a transfer means (not shown) such as a transfer robot, and the semiconductor wafer W1 is cleaned by the cleaning device. When the cleaning process is completed, the semiconductor wafer W1 is transferred to the acid immersion device 72 shown in FIG.
[0170]
In the acid immersion device 72, the support 81 is lowered downward from the cup 82 to separate the support 81 from the cup 82. After that, the semiconductor wafer W1 is set on the support surface of the support table 81. At this time, the semiconductor wafer W1 is set so that the metal film faces upward. Then, the suction means connected to the conduit 83a is operated to apply a suction force to each of the suction ports 83b, and the semiconductor wafer W1 is suction-fixed on the support table 81.
[0171]
Subsequently, the support 81 provided with the O-ring 84 is raised with the semiconductor wafer W1 fixed, and the support 81 and the cup 82 are aligned. Thus, the inside of the cup 82 is completely sealed.
[0172]
After that, the pump 87 is driven to supply the processing liquid 86 in the tank 85 into the cup 82 via the supply path 88. Then, the processing liquid 86 flows into the cup 82 from above the semiconductor wafer W1, and accumulates in the cup 82 as time passes. At this stage, the relief valve 90 is still closed, the air in the cup 82 is sent from the discharge path 89 to the tank 85 via the return path 91 and is opened to the outside, and the piping system has no air. Further, the gas generated on the surface of the semiconductor wafer W1 is also released to the outside like the air in the cup 82.
[0173]
When a predetermined amount of the processing liquid 86 is accumulated in the cup 82, the supply of the processing liquid 86 from the tank 85 is stopped, and the acid immersion processing is performed on the semiconductor wafer W1. That is, the semiconductor wafer W1 is immersed in the processing liquid 86 in the cup 82 for a predetermined time. Thereby, the chromium film of the semiconductor wafer W1 is etched into a predetermined pattern.
[0174]
Thereafter, the relief valve 90 is opened to open the discharge path 89 and the return path 91 to the atmosphere. Then, the processing liquid 86 in the return path 91 passes through the return path 91 and is collected in the tank 85. Further, since the tank 85 is disposed below the cup 82, the processing liquid 86 in the cup 82 is also collected in the tank 85 through the supply path 88 and the pump 87. Thereafter, the support table 81 is lowered to release the semiconductor wafer W1 from being attracted and fixed on the support surface. Thus, the acid immersion processing by the acid immersion device 72 is completed.
[0175]
As described above, the chromium film formed on the semiconductor wafer W1 can be etched into a predetermined pattern. In this case, generation of hexavalent chromium can also be prevented.
[0176]
[Application Example 6]
In application example 6, an example of a chemical processing apparatus that uses the above-described second chemical treatment method and etches a film-forming metal on a semiconductor wafer into a predetermined pattern in the same manner as in application example 5 will be described. FIG. 11 is a schematic sectional view of an electrolysis device 80 provided in the chemical treatment device. The electrolysis device 80 has substantially the same configuration and operation as the cathodic electrolysis reduction device 71 shown in FIG. 9. In the electrolysis device 80, the same members as those of the electrolysis reduction device 71 have the same reference numerals as those in FIG. 9. The description of the members will be omitted, and the operation of the electrolysis device 80 will be described only briefly. In the electrolysis apparatus 80 shown in FIG. 11, a treatment liquid similar to the treatment liquid used in the acid electrolysis treatment of the second chemical treatment method is stored in the tank 13 as the treatment liquid 95.
[0177]
The operation of the electrolysis device 80 will be described.
As in the case of the cathodic electrolytic reduction treatment by the cathodic electrolytic reduction apparatus 71 shown in FIG. 9, the semiconductor wafer W2 is set at a predetermined position, the support 1 and the cup 2 are combined, and the processing liquid 95 is placed in the cup 2. Supply. When a predetermined amount of the processing liquid 95 is accumulated in the cup 2, the semiconductor wafer W2 is subjected to an acid electrolytic treatment.
[0178]
That is, a current is applied between the anode electrode 4 and each of the cathode electrodes 7 by the power supply device 19 for a predetermined time, and the chromium film of the semiconductor wafer W2 is used as a cathode to perform electrolytic reduction in the processing liquid 95. Thereby, the chromium oxide film formed on the surface of the chromium film is reduced. Then, the current supply from the power supply 19 is stopped to stop the electrolytic reduction of the chromium film, and the semiconductor wafer W2 is kept immersed in the acidic processing liquid 95. Thereby, the chromium film of the semiconductor wafer W2 is etched into a predetermined pattern.
[0179]
In a state where a predetermined amount of the processing liquid 95 is stored in the cup 2, a pulse current is passed from the power supply 19 between the anode electrode 4 and each of the cathode electrodes 7 to reduce the chromium oxide film and the chromium film after the reduction. May be performed. In this case, the reduction of the chromium oxide film and the etching of the chromium film after the reduction are repeatedly and alternately performed so as to match the pulse waveform of the pulse current.
[0180]
Thereafter, the processing liquid 95 is collected in the tank 85, and the adsorption and fixation of the semiconductor wafer W2 to the support table 81 is released, and the acid electrolysis by the electrolysis device 80 is completed.
[0181]
As described above, the chromium film formed on the semiconductor wafer W2 can be etched into a predetermined pattern. In this case, generation of hexavalent chromium can also be prevented.
[0182]
As described above, according to the first and second chemical treatment methods and the various apparatuses described in [Application Example 1] to [Application Example 6], the chromium film on the carrier tape or the semiconductor wafer can be etched into a predetermined pattern. These chemical processing methods and chemical processing apparatuses are used to form wiring patterns and bumps on various substrates such as carrier tapes and flexible substrates, and to form circuit patterns such as ICs and LSIs on semiconductor wafers such as silicon. Or when forming bumps on ICs and LSIs, etc., and is particularly widely applicable in the technical field of etching chromium formed on an object to be formed into a predetermined pattern.
[0183]
Further, in the apparatuses shown in [Application Example 1] to [Application Example 6], an example in which the chromium film is etched has been described. However, the present invention is not limited to this, and it is not limited thereto. Even when an alloy containing at least one of molybdenum and the like is applied, these metals can be etched into a predetermined pattern by the apparatuses shown in [Application Example 1] to [Application Example 6]. Preferably, a nickel-chromium alloy is used as the alloy.
[0184]
In each of the apparatuses shown in [Application Example 1] to [Application Example 6], a diaphragm may be interposed in the processing liquid circulation system and supply system. In this case, even if hexavalent chromium is generated during the etching of the chromium film, it is possible to prevent the hexavalent chromium from being discharged as a waste liquid by the diaphragm when the treatment liquid is collected.
[0185]
Next, regarding the first and second chemical treatment methods described above, various experiments performed by the inventor himself are shown as [Experiment 1] to [Experiment 6], and the results and considerations of each experiment are shown.
[0186]
[Experiment 1]
In Experiment 1, the etching conditions of the copper film and the chromium film when the copper wet etching process, the cathodic electrolytic reduction process, and the acid immersion process according to the above chemical treatment method were changed and when various conditions were changed in each process were described. Tested. Table 2 shows the results of Experiment 1.
[0187]
[Table 2]
Figure 2004137594
[0188]
In Table 2, in Experiment No. 1 and Experiment No. 1 As an object to be treated (sample) of No. 2, a material obtained by depositing chromium and copper in this order on a piece of tape made of polyimide was used. 3 to Experiment No. 3 As an object to be treated (sample 8), a film in which chromium was formed on a piece of tape made of polyimide and copper which was etched in a predetermined pattern was formed on a chromium film was used. In Table 2, (A) shows that each of the copper wet etching treatment and the acid immersion treatment was simultaneously performed with the same treatment liquid without performing the cathodic electrolytic reduction treatment. (B) shows that the copper wet etching treatment and the cathodic electrolytic reduction treatment and / or the acid immersion treatment were individually performed (the cathodic electrolytic reduction treatment and / or the acid immersion treatment were performed after the copper wet etching treatment). Only the results of the cathodic electrolytic reduction treatment and / or the acid immersion treatment are shown. (C) shows a process of dissolving the chromium film by performing electrolysis in a predetermined processing solution using the object to be processed as an anode instead of the cathodic electrolytic reduction process. Further, in each item of “Cu peeling” and “Cr peeling” in the upper right of Table 2, whether or not the copper film and the chromium film can be etched is indicated by “○” or “×”. The judgment was made based on whether or not the polyimide tape fragment after each treatment could be visually observed.
[0189]
Experiment No. 1 and Experiment No. 1 2, the copper film could be etched in a predetermined pattern, but the chromium film could not be etched. That is, even if the copper wet etching process and the acid immersion process are performed simultaneously using the same processing solution, the chromium film cannot be etched into a predetermined pattern simultaneously with the copper film.
Experiment No. 3 to Experiment No. 3 6 shows that the chromium film could not be etched even when the immersion, anodic electrolysis and cathodic electrolysis reduction processes were performed alone.
[0190]
Experiment No. 7 shows that the chromium film could be etched when the object to be processed was subjected to each of the cathodic electrolytic reduction treatment and the acid immersion treatment. Specifically, when the object to be treated is used as a cathode and electrolytically reduced in a treatment solution containing chlorine ions (SAS manufactured by Murata Co., Ltd.), and then the object to be treated is immersed in the treatment solution, the chromium film has a predetermined pattern. Could be etched. Note that, in Experiment No. 7, “treatment liquid concentration (vol%) 50/50”, “current density (A / dm25), “Temperature (° C.) 30/30”, and “Time (sec) 2/8 and 5/8” in the cathodic electrolytic reduction step, the concentration of the treatment liquid is 50% by volume, and the current density is 5 A. / Dm2In the acid immersion step, the concentration of the treatment liquid was 50% by volume, the temperature of the treatment liquid was 30 ° C., and the temperature of the treatment liquid was 30 ° C., and the treatment time was 2 seconds and 5 seconds. This indicates that the processing time was set to 8 seconds.
[0191]
Experiment No. 8, it was found that the chromium film could not be etched even when sodium bisulfite was added as a reducing agent to the processing solution. In other words, the chromium film can be reduced by simply adding a reducing agent to reduce the chromium oxide film without performing a cathodic electrolytic reduction step for reducing the chromium oxide film formed on the surface of the chromium film. It cannot be etched.
[0192]
[Experiment 2]
In Experiment 2, in Experiment 1 of Experiment 1, In order to verify the result of Experiment 1 in more detail, the results of Experiment 1 The chromium film etching conditions when various conditions of No. 7 were changed were tested. Table 3 shows the results of Experiment 2. In addition, as an object to be processed (sample), a film in which chromium was formed on a piece of a tape made of polyimide and copper which was etched in a predetermined pattern was formed on a chromium film was used.
[0193]
[Table 3]
Figure 2004137594
[0194]
In the item of "Cr peeling" in the upper right of Table 3, "O" means that the chromium film can be etched, which means that the polyimide tape fragment after each treatment could be visually observed. Judged by.
[0195]
Experiment No. 1 to 1 A / dm2The chromium film could be etched in a predetermined pattern even when the cathodic electrolytic reduction treatment was performed at a relatively low current density. Note that, in Experiment No. From Experiment 2, 1 to increase the current density (current density 5 A / dm2) And the processing time was short.
Experiment No. 3 and Experiment No. 3 6, the chromium film could be etched into a predetermined pattern even when the acid immersion treatment and the cathodic electrolytic reduction treatment were performed at a relatively small treatment solution concentration of 5 vol%.
[0196]
Experiment No. 3 to Experiment No. 3 As can be seen from FIG. 8, when the concentration of the treatment liquid was increased in the acid immersion treatment and the cathodic electrolytic reduction treatment, the treatment time was shortened. That is, it can be said that there is a correlation between the concentration of the processing liquid and the processing speed.
[0197]
[Experiment 3]
In Experiment 3, in Experiment No. 1 of Experiment 1, Based on No. 7 and Experiment 2, it was verified whether or not chromium on the surface of the chromium film was reduced under the influence of the acidic treatment solution (including chloride ions) in the cathodic electrolytic reduction step. Specifically, in the cathodic electrolytic reduction step, the cathodic electrolytic reduction treatment is performed using a neutral treatment liquid (NaCl solution) containing chlorine ions instead of the acidic treatment liquid (containing chloride ions), and thereafter, acid immersion is performed. The etching state of the chromium film when the process was omitted or after the acid immersion process was tested. Table 4 shows the results of Experiment 3. In addition, as an object to be processed (sample), a film in which chromium was formed on a piece of a tape made of polyimide and copper which was etched in a predetermined pattern was formed on a chromium film was used.
[0198]
[Table 4]
Figure 2004137594
[0199]
In addition, in the item of "Cr peeling" in the upper right of Table 4, whether or not the chromium film can be etched is indicated by "O" or "X". Judgment was made based on whether or not the tape fragment could be visually inspected.
[0200]
Experiment No. From 1, it was not possible to etch the chromium film only by the cathodic electrolytic reduction treatment using a neutral treatment solution (NaCl solution) containing chlorine ions. Experiment No. When the control experiment was No. 1, the experiment No. 2, the cathodic electrolytic reduction treatment using a neutral treatment solution containing chloride ions (NaCl solution) and the immersion treatment using an acid treatment solution containing chloride ions (Murata SAS) are performed in this order. Indeed, the chromium film could be etched in a predetermined pattern.
[0201]
Experiment No. From No. 2, it was found that the chromium film could be etched into a predetermined pattern even when the cathodic electrolytic reduction treatment using a neutral treatment liquid (containing chloride ions) instead of the acidic treatment liquid (containing chloride ions). . That is, in the cathodic electrolytic reduction step, not only an acidic solution containing chlorine ions in particular, but also a neutral treatment solution containing chloride ions can be applied. As a result, the surface of the chromium film (chromium oxide) in the processing solution is not reduced under the influence of the acidic processing solution (including chlorine ions), but is affected by the hydrogen in the processing solution. It is considered to be reduced.
[0202]
[Experiment 4]
In Experiment 4, the pH dependence of the treatment liquid in the cathodic electrolytic reduction step was verified. Specifically, in the cathodic electrolytic reduction step, instead of the acidic treatment solution, NaOH is added to a NaCl solution that is a neutral treatment solution containing chloride ions to change the treatment solution to have a pH of 5, 7, 9, or 10. Then, the state of etching of the chromium film after the acid immersion step was tested. Table 5 shows the results of Experiment 4. Note that, as the object to be processed (sample), a film in which chromium was formed on a piece of tape made of polyimide and copper which was etched in a predetermined pattern was formed on the chromium film was used.
[0203]
[Table 5]
Figure 2004137594
[0204]
In the item of "Cr peeling" in the upper right of Table 5, "O" means that the chromium film can be etched, which means that the polyimide tape fragments after each treatment could be visually observed. Judged by.
[0205]
Experiment No. 1 to Experiment No. 1 4 shows that the chromium film can be reliably etched even when the pH is neutral to alkaline.
[0206]
[Experiment 5]
In Experiment 5, it was verified whether a chromium film could be etched when an electrolytic treatment solution was used as a treatment solution in the cathodic electrolytic reduction step. Specifically, in the cathodic electrolytic reduction step, an aqueous solution of sodium hydroxide (NaOH) and an aqueous solution of sodium sulfate (Na2SO4), A cathodic electrolytic reduction treatment was performed using three kinds of electrolytic treatment solutions of an aqueous sodium citrate solution, and thereafter, an etching state of the chromium film when an acid immersion treatment was performed was tested. Table 6 shows the results of Experiment 5. In addition, what processed the chromium film on the piece of the masking tape was used for the to-be-processed object (sample).
[0207]
[Table 6]
Figure 2004137594
[0208]
Experiment No. 1 to Experiment No. 1 From No. 4, the chromium film could be etched using any of the electrolytic treatment solutions as the treatment solution for the cathodic electrolytic reduction treatment.
[0209]
[Experiment 6]
In Experiment 6, when each treatment solution of hydrochloric acid, sulfuric acid, and NaCl solution (neutral) was applied as the treatment solution in the acid immersion step, it was detected whether hexavalent chromium was present in the treatment solution. Chromium (including trivalent chromium and hexavalent chromium) was detected by flame atomic absorption spectrometry, and hexavalent chromium was detected by diphenylcarbazide absorptiometry (JIS-K-0102). The object to be processed (sample) used was a film in which chromium was formed on a piece of tape made of polyimide, and copper etched in a predetermined pattern was formed on the chromium film. Table 7 shows the results of Experiment 6.
[0210]
[Table 7]
Figure 2004137594
[0211]
In Table 7, (D) indicates trivalent chromium and hexavalent chromium in each processing solution.
[0212]
From Table 7, chromium was detected in all treatment solutions of hydrochloric acid, sulfuric acid and NaCl solution (neutral). However, despite the detection of hexavalent chromium in sulfuric acid, no or almost no hexavalent chromium was detected in each of the treatment solutions of hydrochloric acid and NaCl solution. When a neutral NaCl solution was applied as a treatment liquid in the acid immersion step, the chromium film could not be etched into a predetermined pattern (data omitted). Based on this, from Experiment 6, it is considered that hexavalent chromium is not generated at all or hardly generated when an acidic treatment liquid containing chlorine ions is used as the treatment liquid in the acid immersion step.
[0213]
Next, specific examples of the chemical treatment method will be described with reference to Examples 1 and 2.
Embodiment 1
One side of a 25 μm-thick polyimide film was coated with 500 ° of metallic chromium by a sputtering method, and subsequently coated with 1 μm of copper by the same method. Thereafter, one side of the polyimide film coated with the chromium film and the copper film was further coated with 7 μm of copper to prepare a film carrier tape having a copper film thickness of 8 μm. Next, a predetermined circuit pattern was formed on the film carrier tape by a predetermined method using a photoresist dry film to form an etching resist film.
[0214]
Next, the copper film was etched by an immersion method under the following condition (1) to obtain a film carrier tape having a predetermined circuit pattern. At this time, the chromium of the chromium film was not etched but remained on the polyimide film surface as a residue.
(1) Etching conditions
Etching solution: A process (Meltex Co., Ltd.)
Bath temperature ... 50 ± 1 ℃
pH 8.1-8.5
Copper concentration ... 140 ± 5g / L
Processing time: 30 sec
Note that during the etching process, the etching liquid was stirred while the object to be processed was rocked.
[0215]
Next, under the conditions of the following (2), the chromium film was subjected to a cathodic electrolytic reduction treatment to activate (reduce) the surface of the chromium film.
(2) Cathodic electrolytic reduction treatment conditions
Treatment liquid: SAS agent (Murata Co., Ltd.)
Processing solution concentration: 50 mL / L
Bath temperature ... 30 ± 1 ℃
Polarity: treated object is cathode
Current density: 2 A / dm2
Electrolysis time: 3 sec
[0216]
Subsequently, under the conditions of (3) below, the chromium film was etched by immersion in acid to remove chromium.
(3) Acid immersion treatment conditions
Treatment liquid: SAS agent (Murata Co., Ltd.)
Processing solution concentration: 500 mL / L
Bath temperature ... 30 ± 1 ℃
Processing time: 15 sec
[0219]
Embodiment 2
One side of the same polyimide film as in Example 1 was subjected to the same processing as in Example 1 until the etching of the copper film was completed. As in Example 1, after the copper film was etched, the chromium in the chromium film was not etched but remained on the polyimide film surface as a residue.
[0218]
Next, the cathode electrolytic reduction treatment and the acid immersion treatment on the chromium film were simultaneously performed under the following condition (4). That is, the cathodic electrolytic reduction was performed for a predetermined time while the object to be processed was immersed in the processing solution. At this time, the surface of the chromium film was activated (reduced), and the chromium was immediately dissolved in the treatment liquid and removed from the polyimide film. That is, the activation (reduction) of the surface of the chromium film and the etching of the chromium film were performed in the processing solution in the same step.
(4) Conditions for cathodic electrolytic reduction treatment and acid immersion treatment
Treatment liquid: SAS agent (Murata Co., Ltd.)
Processing solution concentration: 500 mL / L
Bath temperature ... 30 ± 1 ℃
Processing time: 15 sec
Polarity: treated object is cathode
Current density: 2 A / dm2
[0219]
【The invention's effect】
According to the present invention, chromium can be easily etched into a predetermined pattern.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a state of a metal film on a film formation object in each step constituting a chemical treatment method.
FIG. 2 is a drawing schematically showing the principle of (a) (b) cathodic electrolytic reduction treatment (c) acid immersion treatment.
FIG. 3 is a drawing schematically showing the principle of an acid electrolytic treatment.
FIG. 4 is a side sectional view of a chemical treatment apparatus according to [Application Example 1].
FIG. 5 is a front sectional view of a cathodic electrolytic reduction device according to [Application Example 1].
FIG. 6 is a side sectional view of a chemical treatment apparatus according to [Application Example 2].
FIG. 7 is a side sectional view of a chemical treatment apparatus according to [Application Example 3].
FIG. 8 is a side sectional view of a chemical treatment apparatus according to [Application Example 4].
FIG. 9 is a cross-sectional view of a cathodic electrolytic reduction device according to [Application Example 5].
FIG. 10 is a sectional view of an acid immersion apparatus according to [Application Example 5].
FIG. 11 is a cross-sectional view of an electrolytic device according to [Application Example 6].
[Explanation of symbols]
100 mm object
110 ° film deposition object
120 chrome film
130 copper film
140 photoresist
150 photo mask
30, 40, 50, 60 ° chemical treatment equipment
31, 51, 71 cathodic electrolytic reduction device
33, 53, 72 acid immersion equipment
41, 61, 80 ° electrolytic device

Claims (26)

被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理方法であって、
電解液で、前記成膜金属を陰極にして前記成膜金属を電解還元する陰極電解還元工程と、
前記陰極電解還元工程の後に、酸性処理液に前記成膜金属を浸漬する酸浸漬工程と、
を備えることを特徴とする化学処理方法。
A chemical treatment method for etching a film-forming metal in a state of being formed on a film-forming object in a predetermined pattern,
An electrolytic solution, a cathodic electrolytic reduction step of electrolytically reducing the film-forming metal with the film-forming metal being a cathode,
After the cathodic electrolytic reduction step, an acid immersion step of immersing the film-forming metal in an acidic treatment liquid,
A chemical treatment method comprising:
請求項1に記載の化学処理方法において、
前記陰極電解還元工程では、前記成膜金属の一部が前記電解液に浸されることを特徴とする化学処理方法。
The chemical treatment method according to claim 1,
In the cathodic electrolytic reduction step, a part of the film-forming metal is immersed in the electrolytic solution.
請求項1又は2に記載の化学処理方法において、
前記電解液は、酸基を含む酸性処理液及びハロゲンイオンを含むアルカリ処理液のうちのいずれかであることを特徴とする化学処理方法。
In the chemical treatment method according to claim 1 or 2,
The chemical treatment method according to claim 1, wherein the electrolytic solution is one of an acidic treatment solution containing an acid group and an alkali treatment solution containing a halogen ion.
請求項3に記載の化学処理方法において、
前記酸基を含む酸性処理液は、塩酸、硫酸、カルボン酸、フッ化水素及びリン酸のうちのいずれかであることを特徴とする化学処理方法。
The chemical treatment method according to claim 3,
The chemical treatment method according to claim 1, wherein the acidic treatment liquid containing an acid group is any one of hydrochloric acid, sulfuric acid, carboxylic acid, hydrogen fluoride, and phosphoric acid.
請求項3に記載の化学処理方法において、
前記ハロゲンイオンを含むアルカリ処理液は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びヨウ化カリウムのうちのいずれかであることを特徴とする化学処理方法。
The chemical treatment method according to claim 3,
The chemical treatment method according to claim 1, wherein the alkali treatment liquid containing a halogen ion is any one of sodium chloride, potassium chloride and potassium iodide.
請求項1〜5のいずれか一項に記載の化学処理方法において、
前記酸浸漬工程の前記酸性処理液は、ハロゲンイオンを含むことを特徴とする化学処理方法。
In the chemical treatment method according to any one of claims 1 to 5,
The chemical treatment method according to claim 1, wherein the acid treatment liquid in the acid immersion step contains a halogen ion.
請求項6に記載の化学処理方法において、
前記ハロゲンイオンは、塩素イオンであることを特徴とする化学処理方法。
In the chemical treatment method according to claim 6,
The said halogen ion is a chlorine ion, The chemical processing method characterized by the above-mentioned.
請求項1〜7のいずれか一項に記載の化学処理方法において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちのいずれか一の金属であることを特徴とする化学処理方法。
In the chemical treatment method according to any one of claims 1 to 7,
A chemical treatment method, wherein the metal constituting the film-forming metal is any one of chromium, titanium, tungsten, palladium, and molybdenum.
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化学処理方法において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちの少なくとも一の金属を含む合金であることを特徴とする化学処理方法。
In the chemical treatment method according to any one of claims 1 to 8,
The chemical treatment method according to claim 1, wherein the metal forming the film-forming metal is an alloy containing at least one of chromium, titanium, tungsten, palladium, and molybdenum.
被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理方法であって、
ハロゲンイオンを含む酸性処理液に前記成膜金属を浸漬し、前記酸性処理液中で前記成膜金属を陰極にして前記成膜金属を電解還元し、前記成膜金属の電解還元を停止することを特徴とする化学処理方法。
A chemical treatment method for etching a film-forming metal in a state of being formed on a film-forming object in a predetermined pattern,
Immersing the film-forming metal in an acidic processing solution containing halogen ions, electrolytically reducing the film-forming metal in the acidic processing solution using the film-forming metal as a cathode, and stopping the electrolytic reduction of the film-forming metal. A chemical treatment method characterized by the above-mentioned.
請求項10に記載の化学処理方法において、
前記ハロゲンイオンは、塩素イオンであることを特徴とする化学処理方法。
In the chemical treatment method according to claim 10,
The said halogen ion is a chlorine ion, The chemical processing method characterized by the above-mentioned.
請求項10又は11に記載の化学処理方法において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちのいずれか一の金属であることを特徴とする化学処理方法。
The chemical treatment method according to claim 10 or 11,
A chemical treatment method, wherein the metal constituting the film-forming metal is any one of chromium, titanium, tungsten, palladium, and molybdenum.
請求項10〜12のいずれか一項に記載の化学処理方法において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちの少なくとも一の金属を含む合金であることを特徴とする化学処理方法。
In the chemical treatment method according to any one of claims 10 to 12,
The chemical treatment method according to claim 1, wherein the metal forming the film-forming metal is an alloy containing at least one of chromium, titanium, tungsten, palladium, and molybdenum.
被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理装置であって、
電解液で、前記成膜金属を陰極にして前記成膜金属を電解還元する陰極電解還元装置と、
前記陰極電解還元装置の処理の後に、酸性処理液に前記成膜金属を浸漬する酸浸漬装置と、
を備えることを特徴とする化学処理装置。
A chemical treatment apparatus for etching a film-forming metal in a state of being formed on an object to be formed into a predetermined pattern,
A cathode electrolytic reduction apparatus for electrolytically reducing the film-forming metal with the film-forming metal as a cathode,
After the treatment of the cathodic electrolytic reduction device, an acid immersion device for immersing the film-forming metal in an acid treatment liquid,
A chemical treatment apparatus comprising:
請求項14に記載の化学処理装置において、
前記陰極電解還元装置では、前記成膜金属の一部が前記電解液に浸されることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to claim 14,
In the cathode electrolytic reduction apparatus, a part of the film forming metal is immersed in the electrolytic solution.
請求項14又は15に記載の化学処理装置において、
前記電解液は、酸基を含む酸性処理液及びハロゲンイオンを含むアルカリ処理液のうちのいずれかであることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to claim 14 or 15,
The chemical treatment apparatus according to claim 1, wherein the electrolytic solution is one of an acidic treatment solution containing an acid group and an alkali treatment solution containing a halogen ion.
請求項16に記載の化学処理装置において、
前記酸基を含む酸性処理液は、塩酸、硫酸、カルボン酸、フッ化水素及びリン酸のうちのいずれかであることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to claim 16,
The chemical treatment apparatus, wherein the acidic treatment liquid containing an acid group is any one of hydrochloric acid, sulfuric acid, carboxylic acid, hydrogen fluoride, and phosphoric acid.
請求項16に記載の化学処理装置において、
前記ハロゲンイオンを含むアルカリ処理液は、塩化ナトリウム、塩化カリウム及びヨウ化カリウムのうちのいずれかであることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to claim 16,
The chemical treatment apparatus according to claim 1, wherein the alkali treatment liquid containing a halogen ion is any one of sodium chloride, potassium chloride, and potassium iodide.
請求項14〜18のいずれか一項に記載の化学処理装置において、
前記酸浸漬装置の前記酸性処理液は、ハロゲンイオンを含むことを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to any one of claims 14 to 18,
The chemical treatment apparatus according to claim 1, wherein the acid treatment liquid of the acid immersion apparatus contains a halogen ion.
請求項19に記載の化学処理装置において、
前記ハロゲンイオンは、塩素イオンであることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to claim 19,
The said halogen ion is a chlorine ion, The chemical treatment apparatus characterized by the above-mentioned.
請求項14〜20のいずれか一項に記載の化学処理装置において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちのいずれか一の金属であることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to any one of claims 14 to 20,
The chemical treatment apparatus according to claim 1, wherein the metal forming the film-forming metal is any one of chromium, titanium, tungsten, palladium, and molybdenum.
請求項14〜21のいずれか一項に記載の化学処理装置において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちの少なくとも一の金属を含む合金であることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to any one of claims 14 to 21,
The chemical treatment apparatus according to claim 1, wherein the metal forming the film-forming metal is an alloy containing at least one of chromium, titanium, tungsten, palladium, and molybdenum.
被成膜物に成膜された状態の成膜金属を所定パターンにエッチングする化学処理装置であって、
ハロゲンイオンを含む酸性処理液に前記成膜金属を浸漬し、前記酸性処理液中で前記成膜金属を陰極にして前記成膜金属を電解還元し、前記成膜金属の電解還元を停止する電解装置を備えることを特徴とする化学処理装置。
A chemical treatment apparatus for etching a film-forming metal in a state of being formed on an object to be formed into a predetermined pattern,
Electrolysis wherein the film-forming metal is immersed in an acidic processing solution containing halogen ions, the film-forming metal is electrolytically reduced in the acidic processing solution using the film-forming metal as a cathode, and the electrolytic reduction of the film-forming metal is stopped. A chemical treatment device comprising a device.
請求項23に記載の化学処理装置において、
前記ハロゲンイオンは、塩素イオンであることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to claim 23,
The said halogen ion is a chlorine ion, The chemical treatment apparatus characterized by the above-mentioned.
請求項23又は24に記載の化学処理装置において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちのいずれか一の金属であることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to claim 23 or 24,
The chemical treatment apparatus according to claim 1, wherein the metal forming the film-forming metal is any one of chromium, titanium, tungsten, palladium, and molybdenum.
請求項23〜25のいずれか一項に記載の化学処理装置において、
前記成膜金属を構成する金属は、クロム、チタン、タングステン、パラジウム及びモリブデンのうちの少なくとも一の金属を含む合金であることを特徴とする化学処理装置。
The chemical treatment device according to any one of claims 23 to 25,
The chemical treatment apparatus according to claim 1, wherein the metal forming the film-forming metal is an alloy containing at least one of chromium, titanium, tungsten, palladium, and molybdenum.
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