JP2004129054A - 経路制御装置及び経路制御情報生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接続される転送装置の機能を単純化及び高速化することが可能となると共に、経路情報を適切に把握することが可能な経路制御装置及び経路制御情報生成方法を提供すること。
【解決手段】通信システム1は、複数の転送装置R1〜R6と経路制御装置10とを含む。各転送装置R1〜R6は、経路制御装置10と物理的に接続されており、自らが有するトポロジー情報(リンク情報及びメトリック情報)を経路制御装置10に送信する。経路制御装置10は、各転送装置R1〜R6から通知されるトポロジー情報等の経路情報に基づいて経路制御情報を一括して生成する経路制御情報生成部11を有する。経路制御情報生成部11は、経路情報を通知した全ての転送装置に対して経路制御テーブルTを作成する。経路制御装置10は、経路制御テーブルTに含まれる情報を各転送装置R1〜R6に送信し、各転送装置R1〜R6は、送信された情報に基づいて、パケットの送受信を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】通信システム1は、複数の転送装置R1〜R6と経路制御装置10とを含む。各転送装置R1〜R6は、経路制御装置10と物理的に接続されており、自らが有するトポロジー情報(リンク情報及びメトリック情報)を経路制御装置10に送信する。経路制御装置10は、各転送装置R1〜R6から通知されるトポロジー情報等の経路情報に基づいて経路制御情報を一括して生成する経路制御情報生成部11を有する。経路制御情報生成部11は、経路情報を通知した全ての転送装置に対して経路制御テーブルTを作成する。経路制御装置10は、経路制御テーブルTに含まれる情報を各転送装置R1〜R6に送信し、各転送装置R1〜R6は、送信された情報に基づいて、パケットの送受信を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経路制御装置及び経路制御情報生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるインターネットは、経路制御機能及び転送制御機能をネットワーク内の各転送装置が有し、転送装置は独自の経路制御情報に基づいてパケットの転送を行っていた。転送装置が有する経路制御情報は、ネットワーク管理者レベルの協定により転送装置同士がパケットを交換するか否かを決定することもできるが、基本的には転送装置同士で情報を交換するか、それぞれの転送装置が経路を計算することにより確立されるので、転送装置以外は経路情報すべてを把握することはできない。また、転送装置同士は、同じプロトコルを理解する転送装置同士のみが同じメカニズムを用いて経路制御情報を構築するため、異なるプロトコルを有する転送装置同士では交換した経路情報が利用できないため、互換性がない。(例えば、特許文献1、非特許文献1及び2参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開2000−209264号公報
【非特許文献1】
Mark Miller, Implementing IPv6 second edition, 2000 pp.193−220
【非特許文献2】
C. Hedrick, Routing Information protocol (RFC 1058), June 1988
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、経路制御機能及び転送制御機能をネットワーク内の各転送装置が有していたのでは、経路制御機能の拡張又は削除が難しく、また、ネットワーク内に異なる経路制御機能が混在することでネットワークの制御が複雑となってしまう。特に、経路制御に関しては、プロトコルによって転送装置が収集したり計算したりする方法が異なるため、同じプロトコルを有さない転送装置とは適切な情報交換が行えない。また、経路情報を生成する際に、プロトコルによっては、計算方法がとても複雑なため、転送装置の機能が複雑化するという問題がある。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、接続される転送装置の機能を単純化及び高速化することが可能となると共に、経路情報を適切に把握することが可能な経路制御装置及び経路制御情報生成方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る経路制御装置は、転送制御処理を行う転送装置が接続された経路制御装置であって、転送装置から通知される経路情報に基づいて経路制御情報を一括して生成する経路制御情報生成手段を有することを特徴としている。
【0007】
本発明に係る経路制御装置では、経路制御情報生成手段により、転送装置から通知される経路情報に基づいて経路制御情報が一括して生成されることとなる。このように、経路制御装置が上記経路制御情報生成手段を有して、一括して一定の方式に従って経路制御情報を生成することで、転送装置に経路制御情報を生成するための複雑な計算・能力を持たせる必要がなくなり、当該経路制御装置に接続される転送装置の機能を単純化及び高速化することができる。また、転送装置に関して総体的な一貫性のある経路制御情報が生成されることとなり、送られるパケットが通過する経路を容易に把握することができる。
【0008】
また、経路制御情報生成手段は、経路制御情報として経路制御テーブルを作成することが好ましい。
【0009】
また、経路制御情報生成手段は、物理的に接続されて経路情報を通知した全ての転送装置に対して、経路制御情報を生成することが好ましい。このように構成した場合は、経路制御装置がネットワーク全体の状況を把握した上で、当該状況を反映した経路制御情報を生成し易くなる。
【0010】
また、経路情報は、少なくとも転送装置間の隣接情報と、転送装置同士を接続するリンクのメトリック情報とを含み、経路制御情報生成手段は、少なくともネットワークにおけるトポロジー情報が変更された際に、変更された情報に基づいて新たに経路制御情報を生成することが好ましい。このように構成した場合は、ネットワークの状況に応じて適切に経路制御情報を生成することができる。
【0011】
また、経路制御情報生成手段は、転送装置間においてメトリックが最小値となる転送経路が複数存在する場合、当該複数の転送経路全ての経路情報を把握していることが好ましい。このように構成した場合は、経路制御装置が、メトリックが最小値となる全ての転送経路の状況を把握した上で、当該状況を反映した経路制御情報を適切に生成することができる。
【0012】
本発明に係る経路制御情報生成方法は、転送制御処理を行う転送装置が接続された経路制御装置における経路制御情報生成方法であって、経路制御情報生成手段が、転送装置から通知される経路情報に基づいて当該転送装置の数を認識し、数を認識した転送装置に対して初期の経路制御テーブルを作成した後に、転送装置毎に、他の全ての転送装置までのメトリックを計算して、メトリックが最小値となる全ての経路において、当該最小値と隣接する転送装置の識別子とを用いて経路制御テーブルを作成することを特徴としている。
【0013】
本発明に係る経路制御情報生成方法では、経路制御情報生成手段により、転送装置から通知される経路情報に基づいて当該転送装置の数が認識され、数を認識した転送装置に対して初期の経路制御テーブルが作成された後に、転送装置毎に、他の全ての転送装置までのメトリックが計算されて、メトリックが最小値となる全ての経路において、当該最小値と隣接する転送装置の識別子とを用いて経路制御テーブルが作成されることとなる。これにより、経路制御テーブルを適切に作成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る経路制御装置及び経路制御情報生成方法について図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、本実施形態に係る通信システムの構成を示す概略図である。通信システム1は、図1に示されるように、複数の転送装置R1〜R6と、経路制御装置10とを含んでいる。
【0016】
各転送装置R1〜R6は、転送制御処理を行うことでパケットを転送すると共に、隣接する転送装置間において隣接情報を交換している。各転送装置R1〜R6は、物理的には、ルータ等により構成することができる。本実施形態においては、例えば、転送装置R1は転送装置R2との間で隣接情報を交換し、転送装置R2は更に転送装置R3,R5,R6との間で隣接情報を交換している。また、転送装置R3は転送装置R2,R5との間で隣接情報を交換し、転送装置R4は転送装置R5との間で隣接情報を交換し、転送装置R5は転送装置R2,R3,R4との間で隣接情報を交換し、転送装置R6は転送装置R2との間で隣接情報を交換している。
【0017】
すなわち、各転送装置R1〜R6は、図2に示されるように、物理的に接続されている周囲の転送装置に対して、隣接情報として、自らの識別子情報、サブネット情報及びメトリック情報等を通知する。また、各転送装置R1〜R6は、周囲の転送装置から通知された隣接情報(識別子情報、サブネット情報及びメトリック情報等)を受領することで、接続情報やネットワークの輻輳情報を知る。図2において、例えば、「R1:M1−2」は、転送装置R1から転送装置R2に送られる隣接情報であり、「R1」は転送装置R1の識別子情報であり、「M1−2」は転送装置R1から転送装置R2へのメトリック情報である。また、「R2:M2−1」は、転送装置R2から転送装置R1に送られる隣接情報であり、「R2」は転送装置R2の識別子情報であり、「M2−1」は転送装置R2から転送装置R1へのメトリック情報である。同様に、「R2:M2−3」は、転送装置R2から転送装置R3に送られる隣接情報であり、「R2」は転送装置R2の識別子情報であり、「M2−3」は転送装置R2から転送装置R3へのメトリック情報である。また、「R3:M3−2」は、転送装置R3から転送装置R2に送られる隣接情報であり、「R3」は転送装置R3の識別子情報であり、「M3−2」は転送装置R3から転送装置R2へのメトリック情報である。
【0018】
上述した隣接情報の交換は定期的に行われており、これにより、各転送装置R1〜R6は、トポロジーの変化を感知することとができる。また、例えば自らが有するバッファーの利用状況を見ることで輻輳を感知する。これらを基にして、各転送装置R1〜R6は、図3(a)〜(f)に示されるような、トポロジー情報を作成する。図3(a)は、転送装置R1が作成したトポロジー情報を示し、図3(b)は、転送装置R2が作成したトポロジー情報を示し、図3(c)は、転送装置R3が作成したトポロジー情報を示し、図3(d)は、転送装置R4が作成したトポロジー情報を示し、図3(e)は、転送装置R5が作成したトポロジー情報を示し、図3(f)は、転送装置R6が作成したトポロジー情報を示している。例えば、転送装置R1が作成したトポロジー情報は、当該転送装置R1が物理的に接続されている転送装置R2との間の情報交換に基づいて作成され、図3(a)に示されるように、「R1−R2:M1−2」をトポロジー情報として作成する。ここで、「R1−R2」は転送装置R1から転送装置R2までのリンク情報(隣接情報)であり、「M1−2」は転送装置R1から転送装置R2までのリンクにおけるメトリック情報である。
【0019】
また、各転送装置R1〜R6は、経路制御装置10と物理的に接続されており、図4に示されるように、自らが有するトポロジー情報(リンク情報及びメトリック情報)を経路制御装置10に送信する。また、各転送装置R1〜R6は、輻輳情報といった動的な情報も、経路制御装置10に送信する。各転送装置R1〜R6から経路制御装置10への情報通知は、初期化の際と、ネットワークに変化があった際にのみ行うことができる。
【0020】
経路制御装置10は、上述したように各転送装置R1〜R6と物理的に接続されており、経路制御情報生成手段としての経路制御情報生成部11を有している。この経路制御情報生成部11は、各転送装置R1〜R6から通知されるトポロジー情報等の経路情報に基づいて経路制御情報を一括して生成する。経路制御情報生成部11は、接続されて経路情報を通知した全ての転送装置に対して、経路制御情報として、経路制御テーブルTを作成する。
【0021】
また、経路制御装置10は、経路制御情報生成部11にて生成した経路制御テーブルTに含まれる経路制御情報を各転送装置R1〜R6に送信する。各転送装置R1〜R6に送信される経路制御情報は、当該転送装置R1〜R6におけるパケットの送受信に関連する部分となる。情報が送信された各転送装置R1〜R6は、自らが有するキャッシュ等の記憶手段に当該経路制御情報を格納し、当該経路制御情報に基づいて、パケットの送受信を制御する。
【0022】
続いて、図5に基づいて、経路制御情報生成部11における経路制御テーブルTの作成処理について説明する。
【0023】
まず、経路制御情報生成部11は、経路情報を通知したN個(本実施形態においては、6個)の転送装置R1〜R6からトポロジー情報の通知があると(S101)、各転送装置R1〜R6から初期化後に通知されるトポロジー情報を基にして、図6に示される経路制御テーブルT[a][b]を作成する(S103)。図6に示された経路制御テーブルT[a][b]は、送信側の転送装置(図6中、「S」)と受信側の送信装置(図6中、「D」)との間のメトリック情報を記した初期経路テーブルである。例えば、送信側(S)の転送装置R1と受信側(D)の送信装置R2との間のメトリック情報として、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R2とで規定されるエントリーに、「M1−2」が記されている。転送装置R1と送信装置R3〜R6との間には、現状においては、物理的な接続が確立されておらず、受信側(D)の送信装置R3〜R6とで規定されるエントリーには情報が記されていない。
【0024】
次に、「i」を「1」とし(S105)、「i」が「N」以下であるか否かを判定する(S107)。「i」が「N」より大きい場合には、処理を終える。ここで、「i」は、送信側の転送装置を特定するための記号である。一方、「i」が「N」以下である場合には、「j」を「1」とする(S109)。ここで、「j」は、受信側の転送装置を特定するための記号である。
【0025】
続いて、送信側の転送装置「i」から、最初にパケットを送る転送装置「k」を介して受信側の転送装置「j」までの経路のメトリックを計算し、最小値を有する経路において、その最小値と最初にパケットを転送する隣接する転送装置識別子を用いて、経路制御テーブルを作成する(S111)。また、最小値を有する経路が複数存在する場合もあるので、上記「k」とは異なる「m」となる転送装置を介した受信側の転送装置「j」までの経路のメトリックを計算し、最小値を有する経路において、その最小値と最初にパケットを転送する隣接する転送装置識別子を用いて、経路制御テーブルを作成する(S113)。
【0026】
そして、「j」が「N」以下であるか否かを判定し(S115)、「j」が「N」以下である場合には、「j」を「j+1」として(S117)、上記S111に戻る。一方、「j」が「N」より大きい場合には、全てのT[i][j]に対して値が存在するか否か、すなわち経路情報を通知したN個の転送装置R1〜R6間におけるメトリックの最小値と最初にパケットを転送する隣接する転送装置識別子が決まったか否かを判定する(S119)。全てのT[i][j]に対して値が存在しない場合には、上記S109に戻る。一方、全てのT[i][j]に対して値が存在する場合には、「i」を「i+1」として(S121)、上記S107に戻る。
【0027】
なお、経路制御テーブルを計算する際に用いるデータ構造は、
Typedef struct cost[int value; int router; cost* next;] Cost;Cost T[i][j];
にて表され、各エントリーとして、メトリックの値、隣接転送装置の識別子、次エントリーへのポインターを有し、当該エントリーを配列として定義される。なお、各エントリーの配列がテーブルとなり、当該テーブルの構造を図7に示す。
【0028】
上記作成処理により、図8に示される経路制御テーブルTが作成されることとなる。例えば、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R3とは、物理的に直接接続されている訳ではないが、転送装置R2を介することで、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R3とが接続可能となる。このため、最初にパケットを送る転送装置は「R2(k=2)」となり、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R3との間のメトリックは、転送装置R1と転送装置R2との間のメトリック「M1−2」と転送装置R2と転送装置R3との間のメトリック「M2−3」との和となる。したがって、図8に示されるように、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R3とで規定されるエントリーに、転送装置R1から転送装置R3までの総メトリックとして「M1−2+M2−3」が記され、最初の転送装置として「R2」が記されることとなる。
【0029】
また、送信側の転送装置R3と受信側の転送装置R6との間については、最初にパケットを送信する転送装置が転送装置R2と転送装置R5の2個存在することから、図8に示されるように、送信側の転送装置R3と受信側の転送装置R6とで規定されるエントリーに、転送装置R2を介した場合と、転送装置R5を介した場合の2通りの情報が記載されている。
【0030】
そして、経路制御装置10は、図9に示されるように、作成した経路制御テーブルTに含まれる情報を各転送装置R1〜R6に送信する。例えば、転送装置R1には、経路制御テーブルTのうち、当該転送装置R1を送信側の転送装置とした図8における送信側「R1」の行の情報T[R1][]が経路制御情報として送信される。同様に、転送装置R2には、当該転送装置R2を送信側の転送装置とした図8における送信側「R2」の行の情報T[R2][]が経路制御情報として送信され、転送装置R3には、当該転送装置R3を送信側の転送装置とした図8における送信側「R3」の行の情報T[R3][]が経路制御情報として送信され、転送装置R4には、当該転送装置R4を送信側の転送装置とした図8における送信側「R4」の行の情報T[R4][]が経路制御情報として送信される。また、転送装置R5には、当該転送装置R5を送信側の転送装置とした図8における送信側「R5」の行の情報T[R5][]が経路制御情報として送信され、転送装置R6には、当該転送装置R6を送信側の転送装置とした図8における送信側「R6」の行の情報T[R6][]が経路制御情報として送信される。
【0031】
以上のように、本実施形態の経路制御装置10では、経路制御処理と転送制御処理とが分離されて、経路制御処理が経路制御装置10にて実行され、転送制御処理が各転送装置R1〜R6にて実行されることとなる。そして、経路制御情報生成部11により、各転送装置R1〜R6から通知される経路情報に基づいて経路制御情報としての経路制御テーブルTが一括して生成されることとなる。このように、経路制御装置10が上記経路制御情報生成部11を有して、一括して一定の方式に従って経路制御情報を生成することで、各転送装置R1〜R6に経路制御情報を生成するための複雑な計算・能力を持たせる必要がなくなり、経路制御装置10に接続される各転送装置R1〜R6の機能を単純化及び高速化することができる。また、各転送装置R1〜R6に関して総体的な一貫性のある経路制御情報が生成されることとなり、送られるパケットが通過する経路を容易に把握することができる。
【0032】
また、本実施形態の経路制御装置10においては、経路制御情報生成部11が、物理的に接続されて経路情報を通知した全ての転送装置R1〜R6に対して、経路制御情報(経路制御テーブルT)を生成している。これにより、経路制御装置10がネットワーク全体の状況を把握した上で、当該状況を反映した経路制御情報を生成し易くなる。
【0033】
また、本実施形態の経路制御装置10においては、経路情報は、少なくとも転送装置間の隣接情報(リンク情報)と、転送装置同士を接続するリンクのメトリック情報とを含み、経路制御情報生成部11は、少なくともネットワークにおけるトポロジー情報が変更された際に、変更された情報に基づいて新たに経路制御情報を生成している。これにより、経路制御装置10にて、ネットワークの状況に応じて適切に経路制御情報を生成することができる。
【0034】
また、本実施形態の経路制御装置10においては、経路制御情報生成部11が、転送装置R1〜R6間においてメトリックが最小値となる転送経路が複数存在する場合、当該複数の転送経路全ての経路情報を把握している。これにより、経路制御装置10が、メトリックが最小値となる全ての転送経路の状況を把握した上で、当該状況を反映した経路制御情報を適切に生成することができる。
【0035】
また、本実施形態の経路制御装置10においては、経路制御情報生成部11により、転送装置R1〜R6から通知される経路情報に基づいて当該転送装置R1〜R6の数が認識され、数を認識した転送装置R1〜R6に対して初期の経路制御テーブル(経路制御テーブルT[a][b])が作成された後に、転送装置R1〜R6毎に、他の全ての転送装置までのメトリックが計算されて、メトリックが最小値となる全ての経路において、当該最小値と隣接する転送装置の識別子とを用いて経路制御テーブルTが作成されている。これにより、経路制御装置10側にて、経路制御テーブルTを適切に作成することができる。
【0036】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、経路制御テーブルを計算する際に用いるデータ構造を、
Typedef struct cost[int value; int jam; int router; cost* next;] Cost;Cost T[i][j];
のように、ネットワークの輻輳情報を反映するためのデータ構造として、テーブルの構造を図10に示される構成としてもよい。ここで、「jam」が輻輳情報を示しており、コスト計算(メトリックの最小値の計算)にパラメータとして用いることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、接続される転送装置の機能を単純化及び高速化することが可能となると共に、経路情報を適切に把握することが可能な経路制御装置及び経路制御情報生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る通信システムの構成を示す概略図である。
【図2】転送装置間にて行われる隣接情報の交換を説明するための図である。
【図3】転送装置にて作成されるトポロジー情報の構成を説明するための図である。
【図4】転送装置から経路制御装置への経路情報の送信を説明するための図である。
【図5】経路制御装置の経路制御情報生成部における経路制御テーブルの作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】初期経路テーブルの構成を説明するための図である。
【図7】経路制御テーブルを計算する際に用いるデータ構造を説明するための図である。
【図8】作成された経路制御テーブルの構成を説明するための図である。
【図9】経路制御装置から転送装置への経路情報の送信を説明するための図である。
【図10】経路制御テーブルを計算する際に用いるデータ構造の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…通信システム、10…経路制御装置、11…経路制御情報生成部、R1〜R6…転送装置、T…経路制御テーブル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、経路制御装置及び経路制御情報生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるインターネットは、経路制御機能及び転送制御機能をネットワーク内の各転送装置が有し、転送装置は独自の経路制御情報に基づいてパケットの転送を行っていた。転送装置が有する経路制御情報は、ネットワーク管理者レベルの協定により転送装置同士がパケットを交換するか否かを決定することもできるが、基本的には転送装置同士で情報を交換するか、それぞれの転送装置が経路を計算することにより確立されるので、転送装置以外は経路情報すべてを把握することはできない。また、転送装置同士は、同じプロトコルを理解する転送装置同士のみが同じメカニズムを用いて経路制御情報を構築するため、異なるプロトコルを有する転送装置同士では交換した経路情報が利用できないため、互換性がない。(例えば、特許文献1、非特許文献1及び2参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開2000−209264号公報
【非特許文献1】
Mark Miller, Implementing IPv6 second edition, 2000 pp.193−220
【非特許文献2】
C. Hedrick, Routing Information protocol (RFC 1058), June 1988
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、経路制御機能及び転送制御機能をネットワーク内の各転送装置が有していたのでは、経路制御機能の拡張又は削除が難しく、また、ネットワーク内に異なる経路制御機能が混在することでネットワークの制御が複雑となってしまう。特に、経路制御に関しては、プロトコルによって転送装置が収集したり計算したりする方法が異なるため、同じプロトコルを有さない転送装置とは適切な情報交換が行えない。また、経路情報を生成する際に、プロトコルによっては、計算方法がとても複雑なため、転送装置の機能が複雑化するという問題がある。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、接続される転送装置の機能を単純化及び高速化することが可能となると共に、経路情報を適切に把握することが可能な経路制御装置及び経路制御情報生成方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る経路制御装置は、転送制御処理を行う転送装置が接続された経路制御装置であって、転送装置から通知される経路情報に基づいて経路制御情報を一括して生成する経路制御情報生成手段を有することを特徴としている。
【0007】
本発明に係る経路制御装置では、経路制御情報生成手段により、転送装置から通知される経路情報に基づいて経路制御情報が一括して生成されることとなる。このように、経路制御装置が上記経路制御情報生成手段を有して、一括して一定の方式に従って経路制御情報を生成することで、転送装置に経路制御情報を生成するための複雑な計算・能力を持たせる必要がなくなり、当該経路制御装置に接続される転送装置の機能を単純化及び高速化することができる。また、転送装置に関して総体的な一貫性のある経路制御情報が生成されることとなり、送られるパケットが通過する経路を容易に把握することができる。
【0008】
また、経路制御情報生成手段は、経路制御情報として経路制御テーブルを作成することが好ましい。
【0009】
また、経路制御情報生成手段は、物理的に接続されて経路情報を通知した全ての転送装置に対して、経路制御情報を生成することが好ましい。このように構成した場合は、経路制御装置がネットワーク全体の状況を把握した上で、当該状況を反映した経路制御情報を生成し易くなる。
【0010】
また、経路情報は、少なくとも転送装置間の隣接情報と、転送装置同士を接続するリンクのメトリック情報とを含み、経路制御情報生成手段は、少なくともネットワークにおけるトポロジー情報が変更された際に、変更された情報に基づいて新たに経路制御情報を生成することが好ましい。このように構成した場合は、ネットワークの状況に応じて適切に経路制御情報を生成することができる。
【0011】
また、経路制御情報生成手段は、転送装置間においてメトリックが最小値となる転送経路が複数存在する場合、当該複数の転送経路全ての経路情報を把握していることが好ましい。このように構成した場合は、経路制御装置が、メトリックが最小値となる全ての転送経路の状況を把握した上で、当該状況を反映した経路制御情報を適切に生成することができる。
【0012】
本発明に係る経路制御情報生成方法は、転送制御処理を行う転送装置が接続された経路制御装置における経路制御情報生成方法であって、経路制御情報生成手段が、転送装置から通知される経路情報に基づいて当該転送装置の数を認識し、数を認識した転送装置に対して初期の経路制御テーブルを作成した後に、転送装置毎に、他の全ての転送装置までのメトリックを計算して、メトリックが最小値となる全ての経路において、当該最小値と隣接する転送装置の識別子とを用いて経路制御テーブルを作成することを特徴としている。
【0013】
本発明に係る経路制御情報生成方法では、経路制御情報生成手段により、転送装置から通知される経路情報に基づいて当該転送装置の数が認識され、数を認識した転送装置に対して初期の経路制御テーブルが作成された後に、転送装置毎に、他の全ての転送装置までのメトリックが計算されて、メトリックが最小値となる全ての経路において、当該最小値と隣接する転送装置の識別子とを用いて経路制御テーブルが作成されることとなる。これにより、経路制御テーブルを適切に作成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る経路制御装置及び経路制御情報生成方法について図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、本実施形態に係る通信システムの構成を示す概略図である。通信システム1は、図1に示されるように、複数の転送装置R1〜R6と、経路制御装置10とを含んでいる。
【0016】
各転送装置R1〜R6は、転送制御処理を行うことでパケットを転送すると共に、隣接する転送装置間において隣接情報を交換している。各転送装置R1〜R6は、物理的には、ルータ等により構成することができる。本実施形態においては、例えば、転送装置R1は転送装置R2との間で隣接情報を交換し、転送装置R2は更に転送装置R3,R5,R6との間で隣接情報を交換している。また、転送装置R3は転送装置R2,R5との間で隣接情報を交換し、転送装置R4は転送装置R5との間で隣接情報を交換し、転送装置R5は転送装置R2,R3,R4との間で隣接情報を交換し、転送装置R6は転送装置R2との間で隣接情報を交換している。
【0017】
すなわち、各転送装置R1〜R6は、図2に示されるように、物理的に接続されている周囲の転送装置に対して、隣接情報として、自らの識別子情報、サブネット情報及びメトリック情報等を通知する。また、各転送装置R1〜R6は、周囲の転送装置から通知された隣接情報(識別子情報、サブネット情報及びメトリック情報等)を受領することで、接続情報やネットワークの輻輳情報を知る。図2において、例えば、「R1:M1−2」は、転送装置R1から転送装置R2に送られる隣接情報であり、「R1」は転送装置R1の識別子情報であり、「M1−2」は転送装置R1から転送装置R2へのメトリック情報である。また、「R2:M2−1」は、転送装置R2から転送装置R1に送られる隣接情報であり、「R2」は転送装置R2の識別子情報であり、「M2−1」は転送装置R2から転送装置R1へのメトリック情報である。同様に、「R2:M2−3」は、転送装置R2から転送装置R3に送られる隣接情報であり、「R2」は転送装置R2の識別子情報であり、「M2−3」は転送装置R2から転送装置R3へのメトリック情報である。また、「R3:M3−2」は、転送装置R3から転送装置R2に送られる隣接情報であり、「R3」は転送装置R3の識別子情報であり、「M3−2」は転送装置R3から転送装置R2へのメトリック情報である。
【0018】
上述した隣接情報の交換は定期的に行われており、これにより、各転送装置R1〜R6は、トポロジーの変化を感知することとができる。また、例えば自らが有するバッファーの利用状況を見ることで輻輳を感知する。これらを基にして、各転送装置R1〜R6は、図3(a)〜(f)に示されるような、トポロジー情報を作成する。図3(a)は、転送装置R1が作成したトポロジー情報を示し、図3(b)は、転送装置R2が作成したトポロジー情報を示し、図3(c)は、転送装置R3が作成したトポロジー情報を示し、図3(d)は、転送装置R4が作成したトポロジー情報を示し、図3(e)は、転送装置R5が作成したトポロジー情報を示し、図3(f)は、転送装置R6が作成したトポロジー情報を示している。例えば、転送装置R1が作成したトポロジー情報は、当該転送装置R1が物理的に接続されている転送装置R2との間の情報交換に基づいて作成され、図3(a)に示されるように、「R1−R2:M1−2」をトポロジー情報として作成する。ここで、「R1−R2」は転送装置R1から転送装置R2までのリンク情報(隣接情報)であり、「M1−2」は転送装置R1から転送装置R2までのリンクにおけるメトリック情報である。
【0019】
また、各転送装置R1〜R6は、経路制御装置10と物理的に接続されており、図4に示されるように、自らが有するトポロジー情報(リンク情報及びメトリック情報)を経路制御装置10に送信する。また、各転送装置R1〜R6は、輻輳情報といった動的な情報も、経路制御装置10に送信する。各転送装置R1〜R6から経路制御装置10への情報通知は、初期化の際と、ネットワークに変化があった際にのみ行うことができる。
【0020】
経路制御装置10は、上述したように各転送装置R1〜R6と物理的に接続されており、経路制御情報生成手段としての経路制御情報生成部11を有している。この経路制御情報生成部11は、各転送装置R1〜R6から通知されるトポロジー情報等の経路情報に基づいて経路制御情報を一括して生成する。経路制御情報生成部11は、接続されて経路情報を通知した全ての転送装置に対して、経路制御情報として、経路制御テーブルTを作成する。
【0021】
また、経路制御装置10は、経路制御情報生成部11にて生成した経路制御テーブルTに含まれる経路制御情報を各転送装置R1〜R6に送信する。各転送装置R1〜R6に送信される経路制御情報は、当該転送装置R1〜R6におけるパケットの送受信に関連する部分となる。情報が送信された各転送装置R1〜R6は、自らが有するキャッシュ等の記憶手段に当該経路制御情報を格納し、当該経路制御情報に基づいて、パケットの送受信を制御する。
【0022】
続いて、図5に基づいて、経路制御情報生成部11における経路制御テーブルTの作成処理について説明する。
【0023】
まず、経路制御情報生成部11は、経路情報を通知したN個(本実施形態においては、6個)の転送装置R1〜R6からトポロジー情報の通知があると(S101)、各転送装置R1〜R6から初期化後に通知されるトポロジー情報を基にして、図6に示される経路制御テーブルT[a][b]を作成する(S103)。図6に示された経路制御テーブルT[a][b]は、送信側の転送装置(図6中、「S」)と受信側の送信装置(図6中、「D」)との間のメトリック情報を記した初期経路テーブルである。例えば、送信側(S)の転送装置R1と受信側(D)の送信装置R2との間のメトリック情報として、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R2とで規定されるエントリーに、「M1−2」が記されている。転送装置R1と送信装置R3〜R6との間には、現状においては、物理的な接続が確立されておらず、受信側(D)の送信装置R3〜R6とで規定されるエントリーには情報が記されていない。
【0024】
次に、「i」を「1」とし(S105)、「i」が「N」以下であるか否かを判定する(S107)。「i」が「N」より大きい場合には、処理を終える。ここで、「i」は、送信側の転送装置を特定するための記号である。一方、「i」が「N」以下である場合には、「j」を「1」とする(S109)。ここで、「j」は、受信側の転送装置を特定するための記号である。
【0025】
続いて、送信側の転送装置「i」から、最初にパケットを送る転送装置「k」を介して受信側の転送装置「j」までの経路のメトリックを計算し、最小値を有する経路において、その最小値と最初にパケットを転送する隣接する転送装置識別子を用いて、経路制御テーブルを作成する(S111)。また、最小値を有する経路が複数存在する場合もあるので、上記「k」とは異なる「m」となる転送装置を介した受信側の転送装置「j」までの経路のメトリックを計算し、最小値を有する経路において、その最小値と最初にパケットを転送する隣接する転送装置識別子を用いて、経路制御テーブルを作成する(S113)。
【0026】
そして、「j」が「N」以下であるか否かを判定し(S115)、「j」が「N」以下である場合には、「j」を「j+1」として(S117)、上記S111に戻る。一方、「j」が「N」より大きい場合には、全てのT[i][j]に対して値が存在するか否か、すなわち経路情報を通知したN個の転送装置R1〜R6間におけるメトリックの最小値と最初にパケットを転送する隣接する転送装置識別子が決まったか否かを判定する(S119)。全てのT[i][j]に対して値が存在しない場合には、上記S109に戻る。一方、全てのT[i][j]に対して値が存在する場合には、「i」を「i+1」として(S121)、上記S107に戻る。
【0027】
なお、経路制御テーブルを計算する際に用いるデータ構造は、
Typedef struct cost[int value; int router; cost* next;] Cost;Cost T[i][j];
にて表され、各エントリーとして、メトリックの値、隣接転送装置の識別子、次エントリーへのポインターを有し、当該エントリーを配列として定義される。なお、各エントリーの配列がテーブルとなり、当該テーブルの構造を図7に示す。
【0028】
上記作成処理により、図8に示される経路制御テーブルTが作成されることとなる。例えば、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R3とは、物理的に直接接続されている訳ではないが、転送装置R2を介することで、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R3とが接続可能となる。このため、最初にパケットを送る転送装置は「R2(k=2)」となり、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R3との間のメトリックは、転送装置R1と転送装置R2との間のメトリック「M1−2」と転送装置R2と転送装置R3との間のメトリック「M2−3」との和となる。したがって、図8に示されるように、送信側の転送装置R1と受信側の転送装置R3とで規定されるエントリーに、転送装置R1から転送装置R3までの総メトリックとして「M1−2+M2−3」が記され、最初の転送装置として「R2」が記されることとなる。
【0029】
また、送信側の転送装置R3と受信側の転送装置R6との間については、最初にパケットを送信する転送装置が転送装置R2と転送装置R5の2個存在することから、図8に示されるように、送信側の転送装置R3と受信側の転送装置R6とで規定されるエントリーに、転送装置R2を介した場合と、転送装置R5を介した場合の2通りの情報が記載されている。
【0030】
そして、経路制御装置10は、図9に示されるように、作成した経路制御テーブルTに含まれる情報を各転送装置R1〜R6に送信する。例えば、転送装置R1には、経路制御テーブルTのうち、当該転送装置R1を送信側の転送装置とした図8における送信側「R1」の行の情報T[R1][]が経路制御情報として送信される。同様に、転送装置R2には、当該転送装置R2を送信側の転送装置とした図8における送信側「R2」の行の情報T[R2][]が経路制御情報として送信され、転送装置R3には、当該転送装置R3を送信側の転送装置とした図8における送信側「R3」の行の情報T[R3][]が経路制御情報として送信され、転送装置R4には、当該転送装置R4を送信側の転送装置とした図8における送信側「R4」の行の情報T[R4][]が経路制御情報として送信される。また、転送装置R5には、当該転送装置R5を送信側の転送装置とした図8における送信側「R5」の行の情報T[R5][]が経路制御情報として送信され、転送装置R6には、当該転送装置R6を送信側の転送装置とした図8における送信側「R6」の行の情報T[R6][]が経路制御情報として送信される。
【0031】
以上のように、本実施形態の経路制御装置10では、経路制御処理と転送制御処理とが分離されて、経路制御処理が経路制御装置10にて実行され、転送制御処理が各転送装置R1〜R6にて実行されることとなる。そして、経路制御情報生成部11により、各転送装置R1〜R6から通知される経路情報に基づいて経路制御情報としての経路制御テーブルTが一括して生成されることとなる。このように、経路制御装置10が上記経路制御情報生成部11を有して、一括して一定の方式に従って経路制御情報を生成することで、各転送装置R1〜R6に経路制御情報を生成するための複雑な計算・能力を持たせる必要がなくなり、経路制御装置10に接続される各転送装置R1〜R6の機能を単純化及び高速化することができる。また、各転送装置R1〜R6に関して総体的な一貫性のある経路制御情報が生成されることとなり、送られるパケットが通過する経路を容易に把握することができる。
【0032】
また、本実施形態の経路制御装置10においては、経路制御情報生成部11が、物理的に接続されて経路情報を通知した全ての転送装置R1〜R6に対して、経路制御情報(経路制御テーブルT)を生成している。これにより、経路制御装置10がネットワーク全体の状況を把握した上で、当該状況を反映した経路制御情報を生成し易くなる。
【0033】
また、本実施形態の経路制御装置10においては、経路情報は、少なくとも転送装置間の隣接情報(リンク情報)と、転送装置同士を接続するリンクのメトリック情報とを含み、経路制御情報生成部11は、少なくともネットワークにおけるトポロジー情報が変更された際に、変更された情報に基づいて新たに経路制御情報を生成している。これにより、経路制御装置10にて、ネットワークの状況に応じて適切に経路制御情報を生成することができる。
【0034】
また、本実施形態の経路制御装置10においては、経路制御情報生成部11が、転送装置R1〜R6間においてメトリックが最小値となる転送経路が複数存在する場合、当該複数の転送経路全ての経路情報を把握している。これにより、経路制御装置10が、メトリックが最小値となる全ての転送経路の状況を把握した上で、当該状況を反映した経路制御情報を適切に生成することができる。
【0035】
また、本実施形態の経路制御装置10においては、経路制御情報生成部11により、転送装置R1〜R6から通知される経路情報に基づいて当該転送装置R1〜R6の数が認識され、数を認識した転送装置R1〜R6に対して初期の経路制御テーブル(経路制御テーブルT[a][b])が作成された後に、転送装置R1〜R6毎に、他の全ての転送装置までのメトリックが計算されて、メトリックが最小値となる全ての経路において、当該最小値と隣接する転送装置の識別子とを用いて経路制御テーブルTが作成されている。これにより、経路制御装置10側にて、経路制御テーブルTを適切に作成することができる。
【0036】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、経路制御テーブルを計算する際に用いるデータ構造を、
Typedef struct cost[int value; int jam; int router; cost* next;] Cost;Cost T[i][j];
のように、ネットワークの輻輳情報を反映するためのデータ構造として、テーブルの構造を図10に示される構成としてもよい。ここで、「jam」が輻輳情報を示しており、コスト計算(メトリックの最小値の計算)にパラメータとして用いることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、接続される転送装置の機能を単純化及び高速化することが可能となると共に、経路情報を適切に把握することが可能な経路制御装置及び経路制御情報生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る通信システムの構成を示す概略図である。
【図2】転送装置間にて行われる隣接情報の交換を説明するための図である。
【図3】転送装置にて作成されるトポロジー情報の構成を説明するための図である。
【図4】転送装置から経路制御装置への経路情報の送信を説明するための図である。
【図5】経路制御装置の経路制御情報生成部における経路制御テーブルの作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】初期経路テーブルの構成を説明するための図である。
【図7】経路制御テーブルを計算する際に用いるデータ構造を説明するための図である。
【図8】作成された経路制御テーブルの構成を説明するための図である。
【図9】経路制御装置から転送装置への経路情報の送信を説明するための図である。
【図10】経路制御テーブルを計算する際に用いるデータ構造の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…通信システム、10…経路制御装置、11…経路制御情報生成部、R1〜R6…転送装置、T…経路制御テーブル。
Claims (6)
- 転送制御処理を行う転送装置が接続された経路制御装置であって、
前記転送装置から通知される経路情報に基づいて経路制御情報を一括して生成する経路制御情報生成手段を有することを特徴とする経路制御装置。 - 前記経路制御情報生成手段は、前記経路制御情報として経路制御テーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載の経路制御装置。
- 前記経路制御情報生成手段は、物理的に接続されて前記経路情報を通知した全ての転送装置に対して、経路制御情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の経路制御装置。
- 前記経路情報は、少なくとも転送装置間の隣接情報と、転送装置同士を接続するリンクのメトリック情報とを含み、
前記経路制御情報生成手段は、少なくともネットワークにおけるトポロジー情報が変更された際に、変更された情報に基づいて新たに経路制御情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の経路制御装置。 - 前記経路制御情報生成手段は、前記転送装置間においてメトリックが最小値となる転送経路が複数存在する場合、当該複数の転送経路全ての経路情報を把握していることを特徴とする請求項1に記載の経路制御装置。
- 転送制御処理を行う転送装置が接続された経路制御装置における経路制御情報生成方法であって、
経路制御情報生成手段が、前記転送装置から通知される経路情報に基づいて当該転送装置の数を認識し、前記数を認識した転送装置に対して初期の経路制御テーブルを作成した後に、前記転送装置毎に、他の全ての転送装置までのメトリックを計算して、前記メトリックが最小値となる全ての経路において、当該最小値と隣接する転送装置の識別子とを用いて経路制御テーブルを作成することを特徴とする経路制御情報生成方法。
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