JP2004127661A - 表示装置の製造方法 - Google Patents

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Tetsuo Urabe
占部 哲夫
Nobutoshi Asai
浅井 伸利
Yuichi Iwase
岩瀬 祐一
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
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Abstract

【課題】マイクロレンズを搭載した表示装置を容易かつ高精度に製造可能な方法を提供する。
【解決手段】紫外線硬化型樹脂を用いて光透過性の封止樹脂層40Zを形成し、金型70の凹部71を利用して封止樹脂層40Zを成形したのち、金型70越しに紫外線Lを照射して封止樹脂層40Zを硬化させることにより、複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズシートを形成する。これにより、高度な加工技術を要せず、簡単な圧着処理を利用してマイクロレンズシートを形成可能となる。しかも、金型70を圧着して封止樹脂層40Zを成形した時点において、マイクロレンズと有機EL発光素子20との間の位置関係が正確に決定されると共に、マイクロレンズシート中に空隙が含まれないため、密閉性が確保される。したがって、マイクロレンズシートを容易かつ高精度に形成可能となる。
【選択図】  図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子において発生した画像表示用の光を集光するためのマイクロレンズを備えた例えば有機ELディスプレイなどの表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多様な表示機構を備えたディスプレイが知られている。その中でも、有機発光(有機EL(Electro Luminescence))現象を利用して画像を表示するフルカラー型の有機ELディスプレイは、視野角が広く、駆動電圧が低く、かつ輝度が高い点で注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、有機ELディスプレイの開発分野では、表示画像の輝度を確保して視認性を高めるために、有機EL発光素子から放射された画像表示用の光を、有機ELディスプレイと正対する方向(以下、単に「正対方向」という)に集光させる研究がなされている。画像表示用の光を集光させるための具体的な手法としては、例えば、有機EL発光素子に対応する位置に集光用のマイクロレンズを設ける手法が知られている(例えば、特許文献1,特許文献2,特許文献3参照。)。このマイクロレンズを利用すれば、有機EL発光素子から正対方向以外の方向へ放射された光が、光の屈折現象を利用して正対方向に誘導されるため、結果として正対方向に放射される光の総光量が増加するのである。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−171892号公報
【特許文献2】
特開平10−172756号公報
【特許文献3】
特開2002−49326号公報
【0005】
しかしながら、表示画像の輝度を確保する上でマイクロレンズが有用であるにもかかわらず、マイクロレンズの曲面部を加工する際には高度な加工技術を要するため、結果として、マイクロレンズを搭載した従来の有機ELディスプレイは製造が困難であるという問題があった。マイクロレンズの有用性と共に、今後の有機ELディスプレイの市場普及を考慮すれば、マイクロレンズを容易に形成可能な技術の確立は急務と言える。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、マイクロレンズを搭載した表示装置を容易かつ高精度に製造可能な方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による表示装置の製造方法は、画像表示用の光を発生する複数の発光素子と、各発光素子に対応して配置され、画像表示用の光を集光するための複数のマイクロレンズとを備えた表示装置を製造する方法であり、少なくとも発光素子を覆うように、マイクロレンズを形成するためのレンズ前駆層を形成する工程と、このレンズ前駆層に対して、マイクロレンズの形状に対応した形状を有する金型を圧着し、その金型を利用してレンズ前駆層を成形する工程と、レンズ前駆層を硬化させることにより、複数のマイクロレンズを形成する工程とを含むようにしたものである。
【0008】
本発明による表示装置の製造方法では、まず、少なくとも発光素子を覆うように、マイクロレンズを形成するためのレンズ前駆層が形成される。続いて、レンズ前駆層に対して、マイクロレンズの形状に対応した形状を有する金型が圧着され、その金型を利用してレンズ前駆層が成形される。最後に、レンズ前駆層が硬化されることにより、複数の発光素子において発生した画像表示用の光を集光するための複数のマイクロレンズが形成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態に係る表示装置の製造方法により製造される有機ELディスプレイの構成について説明する。図1は、有機ELディスプレイの概略断面構成を表している。
【0011】
この有機ELディスプレイは、有機EL現象を利用して画像を表示するトップエミッション型のディスプレイであり、図1に示したように、一面に有機EL発光素子20が設けられた駆動基板10上に、パッシベーション層30と、マイクロレンズシート40と、カラーフィルタ50と、カバープレート60とがこの順に積層された構成をなしている。
【0012】
駆動基板10は、主に、有機EL発光素子20に電圧を印加し、その有機EL発光素子20を発光させるためのものであり、例えば、図示しない薄膜トランジスタ(TFT)などの画素回路やシステム回路を含んで構成されている。
【0013】
有機EL発光素子20は、有機EL現象を利用して発光し、画像表示用の光を発生させるものである。この有機EL発光素子20は、光の3原色に対応した3色の光を発生させる3つの素子、すなわち赤色(Red )の光を発生させる有機EL発光素子20R,緑色(Green )の光を発生させる有機EL発光素子20G,青色(Blue)の光を発生させる有機EL発光素子20Bをそれぞれ複数含んで構成されており、これらの有機EL発光素子20R,20G,20Bは、駆動基板10上にマトリクス状にパターン配列されている。なお、有機EL発光素子20R,20G,20Bの詳細な構成については、後述する(図2参照)。
【0014】
パッシベーション層30は、主に、有機EL発光素子20を物理的かつ化学的に保護するためのものであり、有機EL発光素子20ならびに各有機EL発光素子20間の隙間(非発光スペース)Sを覆うように配設されている。このパッシベーション層30は、例えば窒化シリコン(SiN)などにより構成されている。
【0015】
マイクロレンズシート40は、主に、画像表示用の光を集光させるためのものであり、その最大厚みは約50μm〜70μm、具体的には約60μmである。このマイクロレンズシート40は、有機EL発光素子20から遠い面側に、集光用の部位として複数のマイクロレンズ41を含んでおり、例えば、光硬化型の樹脂、より具体的には紫外線硬化型のエポキシ系樹脂などにより構成されている。なお、マイクロレンズシート40の構成樹脂としては、例えば、有機EL発光素子20周辺に水分が染み込むことを抑制する観点から、透湿度が約50g/m2 ・24時間以下(温度=40℃,湿度=95%)であることが好ましい。各マイクロレンズ41は、各有機EL発光素子20R,20G,20Bに対応してパターン配列されており、XY面(X軸およびY軸を含む面)内において互いに連結された連続構造をなしている。各マイクロレンズ41の表面には、外光の映り込みを防止するためにAR(Anti Reflection )コート処理が施されている。マイクロレンズ41の寸法は、例えば、配列ピッチ(サブピクセルピッチ)が約56μm,レンズ曲率半径が約30μmである。
【0016】
カラーフィルタ50は、主に、有機EL発光素子20において発生した画像表示用の光を選択的に透過させ、それ以外の光の透過させないようにするための光学フィルタであり、各有機EL発光素子20R,20G,20Bに対応して配置された3色のフィルタ、すなわち赤色のカラーフィルタ52R,緑色のカラーフィルタ52G,青色のカラーフィルタ52Bを含んで構成されている。これらのカラーフィルタ50R,50G,50Bは、例えば、マイクロレンズ41の表面(曲面)を覆い、その曲面に沿って湾曲して設けられている。
【0017】
カバープレート60は、有機EL発光素子20やマイクロレンズシート40を含む積層構造物を外部から保護するための透明な保護部材であり、画像表示用の光が外部に放射される際の放射路を構成するものである。
【0018】
次に、図2を参照して、有機EL発光素子20の詳細な構成について説明する。図2は、有機EL発光素子20R,20G,20Bの断面構成を拡大して表している。なお、図2では、駆動基板10ならびに有機EL発光素子20R,20G,20B以外の構成要素の図示を省略している。
【0019】
有機EL発光素子20R,20G,20Bは、例えば、いずれも2つの電極層間で光を共振させることにより、光の多重干渉現象を利用した一種の狭帯域フィルタとして機能する光共振器構造を有している。
【0020】
すなわち、有機EL発光素子20Rは、例えば、下部電極層21R上に、正孔輸送層22Rと、発光層23Rと、電子輸送層24Rと、上部電極層25Rとがこの順に積層された構成をなしている。下部電極層21Rは、本来の電極としての機能と共に、発光層23Rにおいて発生した光を反射させるための反射層としての機能も兼ねており、例えば、白金(Pt),金(Au),クロム(Cr)またはタングステン(W)などの金属材料または合金材料により構成されている。正孔輸送層22Rは、発光層23Rへの正孔注入効率を高め、かつ正孔注入層としての機能も兼ねるものであり、例えば、ビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)により構成されている。発光層23Rは、電流注入に応じて赤色の光を発生させるものであり、例えば、2,5−ビス[4−[N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ]]スチリルベンゼン−1,4−ジカーボニトリル(BSB)により構成されている。電子輸送層24Rは、発光層23Rへの電子注入効率を高めるためのものであり、例えば、8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq3 )により構成されている。上部電極層25Rは、例えば、アルミニウム(Al),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ナトリウム(Na)などの金属材料やマグネシウム銀合金(MgAg)などの合金材料により構成されている。
【0021】
有機EL発光素子20Gは、例えば、下部電極層21G上に、正孔輸送層22Gと、発光層23Gと、上部電極層25Gとがこの順に積層された構成をなしている。下部電極層21Gおよび上部電極層25Gは、例えば、有機EL発光素子20Rの下部電極層21Rおよび上部電極層25Rと同様の構成をなしている。正孔輸送層22Gは、発光層23Gへの正孔注入効率を高め、かつ正孔注入層としての機能も兼ねるものであり、例えば、α−NPDにより構成されている。発光層23Gは、電流注入に応じて緑色の光を発生させ、かつ電子輸送層としての機能も兼ねるものであり、例えば、Alq3 にクマリン6(C6;Coumarin6 )を約1体積%混合してなる混合物により構成されている。
【0022】
有機EL発光素子20Bは、例えば、下部電極層21B上に、正孔輸送層22Bと、発光層23Bと、電子輸送層24Bと、上部電極層25Bとがこの順に積層された構成をなしている。下部電極層21Bおよび上部電極層25Bは、例えば、下部電極層21Rおよび上部電極層25Rと同様の構成をなしている。正孔輸送層22Bは、発光層23Bへの正孔注入効率を高め、かつ正孔注入層としての機能も兼ねるものであり、例えば、α−NPDにより構成されている。発光層23Bは、電流注入に応じて青色の光を発生させるものであり、例えば、4,4−ビス(2,2−ジフェニル−エテン−1−イル)ビフェニル(DPVBi)により構成されている。電子輸送層24Bは、発光層23Bへの電子注入効率を高めるためのものであり、例えば、Alq3 により構成されている。
【0023】
この有機ELディスプレイでは、マイクロレンズ41やカラーフィルタ50による光学作用を利用することにより視野角を意図的に制限し、第三者により表示画像を覗き込まれることを防止することができる。
【0024】
すなわち、有機EL発光素子20において発生した画像表示用の光は、その大部分がマイクロレンズ41において有機ELディスプレイと正対する方向(以下、単に「正対方向」という)に集光されるため、正対方向では表示画像を明瞭に視認可能となる。特に、正対方向では、以下の理由により、高画質が得られる。第1に、マイクロレンズ41による集光作用を利用して、画像として視認される光の総光量が増加するため、十分な輝度が得られる。第2に、光共振器構造を有する有機EL発光素子20では、発光波長近傍における反射率が低下し、これにより光の3原色以外の色の光の放射量が減少するため、画像表示用の光の色純度が向上する。第3に、カラーフィルタ50による選択的な光透過作用を利用して、光の3原色以外の色の光の反射率が極めて小さくなるため、表示画像のコントラストが向上する。
【0025】
一方、画像表示用の光のうち、正対方向以外の方向に放射された一部の光(例えば有機EL発光素子20Rにおいて発生した赤色の光)が、発光色と異なる色のカラーフィルタ50(例えば緑色のカラーフィルタ50G)に到達すると、発光色とフィルタ色との相違に基づき、正対方向以外の方向に放射された光の大部分がカラーフィルタ50において吸収されてしまうため、正対方向以外の方向では、画像として視認される光の光量が不足し、表示画像を視認しにくくなる。これにより、視野角が意図的に狭められ、第三者により正対方向以外の方向から表示画像を覗き込まれることを防止可能となるのである。
【0026】
次に、図1〜図5を参照して、有機ELディスプレイの製造方法について説明する。図3〜図5は、有機ELディスプレイの製造工程を説明するためのものである。なお、以下では、主に、本発明の特徴部分であるマイクロレンズシート40の製造工程に主眼をおいて説明するものとする。
【0027】
有機ELディスプレイを製造する際には、まず、図3に示したように、駆動基板10上に、例えば真空蒸着法などの成膜手法を利用して有機EL発光素子20(20R,20G,20B)をパターン形成したのち(図2参照)、この有機EL発光素子20ならびに各有機EL発光素子20間の非発光スペースSを覆うようにパッシベーション層30を形成する。続いて、パッシベーション層30上に、紫外線硬化型のエポキシ系樹脂を用いて封止樹脂層40Z(レンズ前駆層)を形成する。この封止樹脂層40Zは、マイクロレンズシート40を形成するための前準備層であり、特に、駆動基板10と後述するカバープレート60とを互いに貼り合わせ、これらの駆動基板10とカバープレート60との間に有機EL発光素子20を封止させるために用いられる封止接着剤としての機能を兼ねるものである。
【0028】
続いて、図3に示したように、マイクロレンズ41の形状に対応した形状の複数の凹部71を一面に有する光透過性の金型70(凹版)を準備したのち、凹部71が封止樹脂層40Zに対向することとなるように、駆動基板10に対して金型70を向かい合わせる。このとき、金型70の凹部71を利用して後工程において形成される各マイクロレンズ41の形成位置(図5参照)が各有機EL発光素子20R,20G,20Bの配置位置とそれぞれ一対一で対応することとなるように、封止樹脂層40Zに対して金型70を位置合わせする。
【0029】
続いて、図4に示したように、駆動基板10に対して金型70を圧着させる。これにより、金型70が封止樹脂層40Zに食い込み、その金型70の凹部71を利用して封止樹脂層40Zが成形される。この圧着処理を行う際には、例えば、封止樹脂層40Zを成形したのち、成形後の封止樹脂層40Zの高さHが所望の値となるように、金型70を圧着させる際の圧力を調整するようにする。なお、成形処理が完了したのちには、後工程において金型70を利用して封止樹脂層40Zの硬化処理を行うために、封止樹脂層40Zに金型70を密着させたままにしておく。
【0030】
続いて、図4に示したように、金型70に対して紫外線Lを照射する。これにより、金型70を利用して封止樹脂層40Zの成形状態が維持された状態において、紫外線Lが金型70を透過して封止樹脂層40Zに達するため、その紫外線Lを利用して封止樹脂層40Zが硬化する。この結果として、図5に示したように、金型70の各凹部71に対応して形成された複数のマイクロレンズ41を有するマイクロレンズシート40が形成される。なお、図5では、マイクロレンズシート40を形成したのち、金型70を除去した状態を示している。
【0031】
最後に、図1に示したように、マイクロレンズシート40のマイクロレンズ41の表面に沿ってカラーフィルタ50(50R,50G,50B)を形成したのち、このカラーフィルタ50上にカバープレート60を配設させることにより、有機ELディスプレイが完成する。
【0032】
以上説明したように、本実施の形態に係る有機ELディスプレイの製造方法では、金型70の凹部71を利用して紫外線硬化型の封止樹脂層40Zを成形したのち、紫外線Lを照射して封止樹脂層40Zを硬化させることにより、複数のマイクロレンズ41を有するマイクロレンズシート40を形成するようにしたので、高度な加工技術を要せず、簡単な圧着処理を利用してマイクロレンズシート40を形成可能となる。しかも、金型70を圧着して封止樹脂層40Zを成形した時点において、後工程において形成されることとなるマイクロレンズ41と有機EL発光素子20との間の位置関係が正確に決定されると共に、マイクロレンズシート40を単一の材料で形成することにより、そのマイクロレンズシート40中に空隙が含まれないため、密閉性が確保される。したがって、本実施の形態では、マイクロレンズシート40を容易かつ高精度に形成することが可能になるため、マイクロレンズ41を搭載した有機ELディスプレイを容易かつ高精度に製造することができる。
【0033】
特に、本実施の形態では、封止樹脂層40Zに対して金型70を圧着させる際の圧力を変化させることにより、視野角を決定する一因となるマイクロレンズシート40の高さHを調整することができる。すなわち、圧着時の圧力が大きいほど高さHが小さくなり、これにより画像表示用の光の集光範囲が狭まるため、視野角が狭まる。一方、圧力が小さいほど高さHが大きくなり、これにより画像表示用の光の集光範囲が広がるため、視野角が広がる。
【0034】
また、本実施の形態では、光透過性の金型70を使用し、この金型70越しに封止樹脂層40Zに対して紫外線Lを照射するようにしたので、金型70により封止樹脂層40Zの成形状態が維持された状態において、その封止樹脂層40Zを硬化させることが可能になる。この場合には、非光透過性の金型を用いた場合とは異なり、紫外線Lの照射前に金型70を取り外す必要がないため、成形時から硬化時までの間に封止樹脂層40Zの成形形状が崩れることがない。したがって、本実施の形態では、封止樹脂層40Zの成形形状が硬化時において正確に再現されるため、この観点においてもマイクロレンズシート40の高精度形成に寄与することができる。
【0035】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。
【0036】
具体的には、例えば、上記実施の形態では、封止樹脂層40Zの形成材料として紫外線硬化型の樹脂を用いるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、紫外線以外の光に対して硬化反応を示す他の光硬化型樹脂を用いるようにしてもよい。この「他の光硬化型樹脂」としては、例えば、水銀ランプI線に対して硬化反応を示すフッ素系紫外線硬化樹脂などが挙げられる。この場合においても、上記実施の形態と同様に、マイクロレンズシート40を容易かつ高精度に形成することができる。
【0037】
また、上記実施の形態では、図3〜図5に示したように、封止樹脂層40Zの形成材料として光硬化型の樹脂を用い、成形後の封止樹脂層40Zに光を照射して硬化させることによりマイクロレンズシート40を形成するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、封止樹脂層40Zの形成材料として、光硬化型の樹脂に代えて熱硬化型の樹脂を用い、成形後の封止樹脂層40Zを加熱して硬化させることによりマイクロレンズシート40を形成するようにしてもよい。この熱硬化型の樹脂としては、例えば、約100度で硬化反応を示す熱硬化性エポキシレジンなどが挙げられる。この場合においても、封止樹脂層40Zを成形・硬化させることが可能なため、上記実施の形態と同様に、マイクロレンズシート40を容易かつ高精度に形成することができる。
【0038】
また、上記実施の形態では、図1に示したように、マイクロレンズ41の表面を覆い、その曲面に沿って湾曲するようにカラーフィルタ50を形成したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、図6に示したように、マイクロレンズ41上に、シート状のカラーフィルタ50を配設するようにしてもよい。この場合においても、上記実施の形態と同様に、カラーフィルタ50による選択的な光透過作用を得ることができる。
【0039】
また、上記実施の形態では、有機ELディスプレイに、マイクロレンズシート40と共にカラーフィルタ50を搭載するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、図7に示したように、カラーフィルタ50に加えて、さらにブラックマスク80を搭載するようにしてもよい。このブラックマスク80は、各有機EL発光素子20R,20G,20Bに対応して位置する複数の開口Kを有し、例えば、パッシベーション層30とマイクロレンズシート40との間に配設される。この有機ELディスプレイでは、ブラックマスク80の存在により、有機EL発光素子20(例えば20G)において発生した画像表示用の光が、他の有機EL発光素子20(例えば20R,20B)に対応する隣りのマイクレンズ53Sに到達することが防止されるため、正対方向以外の方向における表示画像の視認性をより低下させることができる。
【0040】
また、上記実施の形態では、光透過性の金型70を使用するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、非光透過性の金型70を使用するようにしてもよい。この場合においても、光透過性の金型70を使用した場合と同様に、封止樹脂層40Zを成形・硬化させることができる。ただし、非光透過性の金型70を使用した場合には、上記したように、封止樹脂層40Zに対して紫外線Lを照射するために金型70を取り外した際、成形時から硬化時までの間に封止樹脂層40Zの成形形状が崩れるおそれがあるため、この点を考慮すれば、上記実施の形態において説明したように、光透過性の金型70を使用するのが好ましい。
【0041】
また、上記実施の形態では、有機EL現象を利用して画像を表示する有機ELディスプレイの製造に関して本発明を適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、有機ELディスプレイ以外の自発光型のディスプレイの製造に関しても本発明を適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法によれば、金型を利用してレンズ前駆層を成形したのち、そのレンズ前駆層を硬化させることにより複数のマイクロレンズを形成するようにしたので、高度な加工技術を要せず、簡単な圧着処理を利用してマイクロレンズを形成可能となる。しかも、この手法によれば、マイクロレンズと発光素子との間の位置関係を正確に決定可能になると共に、マイクロレンズの密閉性が確保される。したがって、マイクロレンズを搭載した有機ELディスプレイを容易かつ高精度に製造することができる。
【0043】
特に、請求項3に記載の表示装置の製造方法によれば、レンズ前駆層に対して光透過性の金型を圧着させた状態において、その金型越しにレンズ前駆層に対して光を照射するようにしたので、金型によりレンズ前駆層の成形状態が維持された状態において、そのレンズ前駆層を硬化させることが可能になる。したがって、非光透過性の金型を用いた場合とは異なり、成形時から硬化時までの間にレンズ前駆層の成形形状が崩れるおそれがなく、レンズ前駆層の成形形状が硬化時において正確に再現されるため、この観点においてもマイクロレンズの高精度形成に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る有機ELディスプレイの製造方法により製造される有機ELディスプレイの概略断面構成を表す断面図である。
【図2】有機EL発光素子の断面構成を拡大して表す断面図である。
【図3】有機ELディスプレイの製造工程を説明するための断面図である。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図である。
【図5】図4に続く工程を説明するための断面図である。
【図6】図1に示した有機ELディスプレイの構成に関する変形例を表す断面図である。
【図7】図1に示した有機ELディスプレイの構成に関する他の変形例を表す断面図である。
【符号の説明】
10…駆動基板、20(20R,20G,20B)…有機EL発光素子、21R,21G,21B…下部電極層、22R,22G,21B…正孔輸送層、23R,23G,23B…発光層、24R,24B…電子輸送層、25R,25G,25B…上部電極層、30…パッシベーション層、40…マイクロレンズシート、40Z…封止樹脂層、41…マイクロレンズ、50(50R,50G,50B)…カラーフィルタ、60…カバープレート、70…金型、71…凹部、80…ブラックマスク、K…開口、L…紫外線、S…非発光スペース。

Claims (9)

  1. 画像表示用の光を発生する複数の発光素子と、各発光素子に対応して配置され、前記画像表示用の光を集光するための複数のマイクロレンズとを備えた表示装置の製造方法であって、
    少なくとも前記発光素子を覆うように、前記マイクロレンズを形成するためのレンズ前駆層を形成する工程と、
    このレンズ前駆層に対して、前記マイクロレンズの形状に対応した形状を有する金型を圧着し、その金型を利用して前記レンズ前駆層を成形する工程と、
    前記レンズ前駆層を硬化させることにより、前記複数のマイクロレンズを形成する工程と
    を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 光硬化型の樹脂を用いて前記レンズ前駆層を形成し、
    前記レンズ前駆層に対して光を照射することにより、そのレンズ前駆層を硬化させる
    ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記金型として、光透過性のものを使用し、
    前記レンズ前駆層に対して前記金型を圧着させた状態において、前記金型越しに前記レンズ前駆層に対して光を照射する
    ことを特徴とする請求項2記載の表示装置の製造方法。
  4. 熱硬化型の樹脂を用いて前記レンズ前駆層を形成し、
    前記レンズ前駆層を加熱することにより、そのレンズ前駆層を硬化させる
    ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記発光素子を覆うようにパッシベーション層を設け、
    前記発光素子と共に前記パッシベーション層を覆うように、前記レンズ前駆層を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  6. 前記発光素子に対応する位置に、前記画像表示用の光の光路を絞り込むためのマスクを設ける
    ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  7. 前記発光素子に対応する位置に、前記画像表示用の光を選択的に透過させるための光学フィルタを設ける
    ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  8. 有機発光現象を利用して前記画像表示用の光を発生するように、前記発光素子を構成する
    ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  9. 前記画像表示用の光を発生する発光層と、この発光層を挟む2つの電極層とを含み、前記発光層において発生した前記画像表示用の光を前記2つの電極層間で共振させる共振器構造を有するように、前記発光素子を構成する
    ことを特徴とする請求項8記載の表示装置の製造方法。
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