JP2004127101A - 財務データの予測方法、予測システム、プログラム及び可搬記憶媒体 - Google Patents

財務データの予測方法、予測システム、プログラム及び可搬記憶媒体 Download PDF

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飯坂 達也
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Abstract

【課題】本発明は、経済指標の予想値誤差のリスクを低減させることが出来る予測システムや予測方法を提供することを課題とする。
【解決手段】複数の経済指標や市場規模の予想値を記憶装置2に記憶する。記憶装置2から読み出した上記複数の経済指標や市場規模の予想値に対して、統計処理を行って統計指標を算出する。そしてこの上記統計指標に基いて財務指標の予想値を求める。複数の複数の経済指標や市場規模の予想値を用いて財務指標の予測値を求めるので、単一の経済指標や市場規模の予想値を用いる場合より信頼性の高い予測値を求めることが出来る。またネットワーク5を用いて経済指標や市場規模の予想値を取得した場合、容易に多くの経済指標や市場規模の予想値の取得を可能とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、企業内の各事業への投資効果を分析し、経営支援する方法及びそのシステムに関する。特に、経済指標や市場規模の予想値を自動的に取得して、個別事業の財務指標を経済指標から予測し、経営支援を行う方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
1事業の経済価値判断手法としてDCF(Discounted Cash Flow )分析(NPV分析ともいう)と呼ばれる手法が一般的に用いられている。
【0003】
DCF分析は、事業活動に要する資金に対し、将来的に得られるであろうキャッシュフローが見合うかどうかを検討するための1つの指標で、NPV(Net Present Value :現在価値)と呼ばれる将来の固定シナリオの元におけるキャッシュフローを金利によって現在価値に割引いて求められる。
【0004】
また近年では、将来の不確実な事業環境や経営的判断を含めて数値化する手法として、ダイナミックDCF分析、ディシジョン分析やリアルオプション法等の手法がある。
【0005】
これらはいずれも複数シナリオにおけるキャッシュフローの平均値をNPVとする方法である。その具体的な算出方法には違いがあるが、概念的には同じものである。
【0006】
図16は、ダイナミックDCF、リアルオプションを説明する為の概念図である。
図16に例示するディシジョンツリーでは、7つのシナリオが用意されている。7つのシナリオの実現確率を考慮した加重平均値がその事業のNPVであり、シナリオ5が通常のDCF法(固定シナリオ)のNPVと一致する。
【0007】
ダイナミックDCF分析やディシジョン分析、或いはリアルオプション法のいずれの手法でも、一般にNPVが正の事業であれば投資し、負の事業であれば投資しないことになる。またいずれも1事業の投資判断基準に用いるのみである。
【0008】
NPVは、プロジェクトが獲得する毎年の収益(金利などの資本コストを控除する前のネット・キャッシュフロー)の合計から投資額を差し引いたものとなる。金額はいずれも現在価値に換算したものを使用する。下記に、NPVを求める一般式を示す。
【0009】
【数1】
Figure 2004127101
【0010】
上記した図16の各手法において、枝の分岐割合(実現確率)には、過去の同様な事例での値を用いたり、経営者やアナリストの予想値を用いる。また、各シナリオにおけるキャッシュフローの予想値は、経営者やアナリストの予想値、もしくは数式による予測モデルより算出される。
【0011】
適切なNPV算出のためには、将来の妥当なキャッシュフローの予測が重要となる。多くの事業においては、為替やGDP等の経済指標がキャッシュフローに及ぼす影響が大きいのはいうまでもない。その為、経済指標を予測モデルやディシジョンツリー、ダイナミックDCF、リアルオプションの分岐条件に一部に取り入れることが行われている。
【0012】
ちなみに、予測モデルの入力因子として使われる為替、GDP等の経済指標は、多数の専門の事業者により将来の予想が行われている。特に主要な指標である、実質GDP、名目GDP、実質民間消費支出、民間設備投資支出、卸売り物価指数、消費者物価指数に対する予想は、ほぼ全ての専門の事業者において、通常年に4回程度行われ、無料で公表される。またその他の多くの経済指標についても、全ての事業者が予想を発表している訳ではないが、予想値を得ることは可能である。
【0013】
DCF分析を用いてキャッシュフローの分析や投資配分を行う発明としては、以下に示すものがある。
特願2002−098565号(「事業投資配分の最適化方法、装置、プログラム及び可搬記憶媒体」)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
DCF分析やその改良手法は、事業価値を現在の金額で評価する定量的手法である。その評価指標の妥当性は、モデルやシナリオ(図16に示したような木構造のシナリオもしくは固定シナリオ群)の精度に大きく依存するため、リスクの大きい業界(製薬、石油)では、以前から非常に緻密なモデルやシナリオが作成されている。
【0015】
しかしながら、その入力因子の値が不適切であった場合には、いくら緻密なモデルやシナリオを用いても適切なNPVが算出することができないのは言うまでもない。例えば、将来のGDPの予想値や為替予想値が不適切であれば、不適切なNPVが算出され、それにより誤った経営判断を行う可能性がある。
【0016】
将来の経済指標の誤差を少なくするために、専門の事業者より経済指標の予想値を購入するなども行われていたが、専門業者が常に誤差の小さい経済指標の予測を行うという保証はなく、この点がリスク要因の1つになっていた。また、通常は各専門事業者毎に予想値の値は異なっており、どの事業者の予想値を用いればよいか判断できないという問題があった。
【0017】
本発明は、財務予測モデルやシナリオの入力因子の1部である経済指標の予想値誤差のリスクを低減させることが出来る予測システムや予測方法を提供することを課題とする。また、各専門事業者による予想値のばらつきを利用して、財務のばらつきや将来のリスクを予想することが出来る財務データの予測システムや予測方法を提供することを課題とする。
【0018】
更に、多くの事業者の予想値を用いる場合、データ取得や入力が非常に面倒になるという問題があるが、通信回線を利用して自動的に経済指標を取得することを可能とすることにより、この問題点を解決した予測システムや予測方法を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為、本発明による財務データの予測システムは、記憶手段、統計処理手段及び財務指標予測手段を備える。
【0020】
記憶手段は、複数の経済指標や市場規模の予想値を記憶する。
統計処理手段は、上記記憶手段から上記複数の経済指標や市場規模の予想値を読み出し、該複数の経済指標や市場規模の予想値に対して、統計処理を行って統計指標を算出する。
【0021】
財務指標予測手段は、上記統計指標に基いて財務指標の予想値を求める。
また本発明による財務データの予測方法は、複数の経済指標や市場規模の予想値を記憶装置から読み出し、該複数の経済指標や市場規模の予想値に対して、統計処理を行って統計指標を算出し、上記統計指標に基いて財務指標の予想値を求めることを特徴とする。上記統計指標は、例えば上記複数の経済指標や市場規模の予想値の平均値、最大値、最小値、標準偏差、分散及びVaRの少なくとも1つを含む。また上記複数の経済指標や市場規模の予想値は、例えばネットワークを介して取得し、上記記憶装置に記憶される。
【0022】
また本発明による財務データの予測方法では、上記統計指標を表示し、該統計指標に対する編集要求に基いて該統計指標を編集してもよい。或いは上記財務指標の予想値を表示しても良い。
【0023】
更に本発明は、財務データの予測方法や財務データの予測システムのみでなく、プログラム及び可搬記憶媒体をもその適用範囲とする。
本発明に拠れば、複数の複数の経済指標や市場規模の予想値を用いて財務指標の予測値を求めるので、単一の経済指標や市場規模の予想値を用いる場合より信頼性の高い予測値を求めることが出来る。
【0024】
またネットワークを用いて経済指標や市場規模の予想値を取得した場合、容易に多くの経済指標や市場規模の予想値の取得を可能とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施形態におけるシステムの構成を示す図である。
代表的な経済指標として、実質GDP、名目GDP、実質民間消費支出、民間設備投資支出、卸売り物価指数、消費者物価指数があるが、これらの経済指標は年に4回、専門の事業者により予想値が発表される。またこれ以外の経済指標(為替や鉱工業指数等)に関しては、予想値を発表しない事業者もあるが、予想値の入手は可能である。
【0026】
これら経済指標は、事業者毎に予想されるため、当然ながら事業者毎に予想値が異なる。企業による財務指標(キャッシュフロー)予測において、どの事業者の経済指標を用いれば良いかが問題になる。
【0027】
図1の財務データの予測システム1は、複数の事業者からの経済指標を統計処理することにより、最も妥当そうな経済指標予想値を求める。
図1の財務データの予測システム1は、種々のデータやプログラムを記憶する記憶装置2、プログラムに基づいてデータ処理を行う処理装置3及び操作者の入力指示を受け付けたり処理結果を操作者に示したりする入出力装置4を備える。尚この記憶装置2、処理装置3及び入出力装置4は、単一の装置によって構成しても複数の装置による装置群として構成しても良い。
【0028】
記憶装置2は、HDD等の補助記憶装置や、MO、テープ等の可搬記憶媒体駆動装置等で構成され、実質GDP、名目GDP、実質民間消費支出、民間設備投資支出、卸売り物価指数、消費者物価指数等の経済指標や市場規模の予想値等の経済指標データ21、財務指標の予想値等の財務データ22、その他のデータ23がデータベース化されて保存されている。
【0029】
処理装置3は、プログラムを実行することにより、後述する経済予想値取得機能31、経済予想値の統計処理機能32、経済予想値の表示・確認・編集機能33、財務指標の予測機能34及び財務指標の表示・確認・編集機能35を実現する。また処理装置3は、プログラムによってソフトウエア的に処理を行う構成ではなく、専用のハードウエアによって後述する経済予想値取得機能31、経済予想値の統計処理機能32、経済予想値の表示・確認・編集機能33、財務指標の予測機能34及び財務指標の表示・確認・編集機能35を実現する構成としても良い。
【0030】
入出力装置4は、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、ディスプレイ、プリンタ等の操作者とのインターフェースとなる装置からなり、操作者による種々の条件やデータの入力を受け付けたり、処理過程や処理結果を操作者に表示したりする。また入出力装置4は、システム1をインターネット等の外部ネットワーク5、LANやイントラネットと接続する。
【0031】
本実施形態におけるシステム1で実行される処理は、主に以下の5つの機能から構築される。
▲1▼経済予想値取得機能
▲2▼経済予想値の統計処理機能
▲3▼経済予想値の表示・確認・編集機能
▲4▼財務指標の予測機能
▲5▼財務指標の表示・確認・編集機能
▲1▼経済予想値取得機能
経済予想値は、年に数回専門の事業者より発表され、その代表的な一部の指標については、無料でインターネット上等で発表される。またそれ以外の指標については、事業者との契約形態によっては入手可能である。
【0032】
経済予想値取得機能31は、通信回線を用いてインターネット等の外部ネットワーク5、あるいは本システム1が運用されている会社内のLANやイントラネット、専門の事業所との専用回線等を介して事業者から発表される経済指標を収集し、記憶装置2に蓄積するものである。特にインターネットを用いる場合には、各事業者のHP(ホームページ)を自動的に巡回、もしくは手動で予想値を収集する。この時インターネット上のデータがPDFのように数値データを自動的に取得できない場合には、PDFデータを自動・手動取得し、PDFデータ内の必要なデータを手入力やOCRにより入力しても良い。
【0033】
尚本実施形態における経済予想値取得機能31は、インターネット上で公表されている経済予想値を自動若しくは手動による収集に限定されるものでなく、他のオープンネットワークや、あるいは専用回線、無線を用いて予想値を収集してもよい。また、事業者と個別契約を行い、様々な経済指標や市場規模の予想値を入手する構成としてもよい。さらに、取得する予想値は、複数事業者の予想値を入力することも1事業者の予想値を入力することも可能であるし、操作者がシステム1から直接入力した任意のデータや、LANやイントラネット等を用いて、システム1を運用する会社の他部署から収集したものでも良い。
【0034】
図2は、経済予想値取得機能31による処理例を示すフローチャートである。同図の処理は、インターネット上に発表されている予想値を自動的に収集・蓄積する場合の処理を例として示している。
【0035】
システム1は、経済予想値が発表される日になると、経済予想値取得機能31を起動させる。経済予想値取得機能31は、ステップS1として入出力装置4を用いて経済予想値を発表しているサイトのサーバに接続し、そのサーバから経済予想値が記されているWebページを構成するHTMLファイル等のファイル群を読み出す。そして、このステップS1、S2の処理を、対象としている全事業者に対して行う(ステップS3、No)。
【0036】
全ての事業者を巡回し終わったならば(ステップS3、Yes)、ステップS4として、各サイトから読み出してきたファイル群から、必要なデータを抽出し、これを経済指標データ21として記憶装置2に記憶して処理を終了する。
▲2▼経済予想値の統計処理機能
経済予想値の統計処理機能32は、経済予想値取得機能31によって収集した多数の経済指標のデータに対する統計処理を行って統計指標を求める。
【0037】
図3は、予想事業者11社の実質民間消費支出と民間設備支出の統計処理例である。
同図では、予想事業者11社から取得した2001,2002,2003年の実質民間消費支出と民間設備投資支出の予想値に対して統計処理を行い、統計指標として平均、最大、最小、標準偏差、分散、VaRを算出している。経済予想値の統計処理機能32による処理は、複数のソースからの値を用いているので、1つの予想事業者からのデータを用いる場合より信頼性が高く、更にはその誤差や実現範囲までも予想することが出来る。
【0038】
例えば、平均値は複数の事業者による予想値の平均値であるため1社の予想値よりも信頼性が高い値であるといえる。各事業者の予想値のばらつきが正規分布に従うと仮定すれば、
約68%の確率で 平均値±標準偏差   の範囲で実現する(±1σ)。
約95%の確率で 平均値±標準偏差×2 の範囲で実現する(±2σ)。
というように、予想値の実現確率に応じた実現幅(はずれ度合い)も予想することが可能である。
【0039】
もちろん本実施形態における財務データの予測システム1では、上記経済予想値取得機能31による処理において、1つの経済予想値のみを取得した場合には、この経済予想値の統計処理機能32による統計処理は行われない。
【0040】
図4は、経済予想値の統計処理機能32による処理例を示すフローチャートである。
同図において処理が開始されると、まずステップS11として、処理対象としている複数の経済予想値のデータを記憶装置2から読み出す。
【0041】
次にステップS12として各予想値の最大値、最小値、平均値を求め、またばらつきとして分散値及び分散値の平方根から標準偏差を算出する(ステップS13)。そして、ステップS14として1%の確率で起こり得る最悪値であるVaRを算出し、ステップS15としてこれらの値を記憶装置2に記憶して処理を終了する。
▲3▼経済予想値の表示・確認・編集機能
経済予想値の表示・確認・編集機能33は、上記▲2▼に記した経済予想値の統計処理機能32による処理結果を表示する機能である。経済予想値の統計処理機能32では、グラフや表など複数の表示形式による表示機能を持ち、操作者が選択した表示形式に基いて表示を行う。
【0042】
経済予想値の表示・確認・編集機能33による経済予想値の表示例を図5及び図6に示す。
図5は、図3に示した経済予想値の統計処理機能32による2002年度の実質民間消費支出の統計処理データをグラフ表示したもので、予想事業者11社による11のデータの頻度を棒グラフで表し、また標準偏差による信頼区間として68%範疇(±1σ)及び95%範疇(±2σ)の区間が示してある。
【0043】
また図6は、図3に示した予想事業者11社から取得した実質GDP、名目GDP、実質民間消費支出、民間設備投資支出、卸売り物価指数及び消費者物価指数に対する予想値の平均値と、平均値から求めた楽観値、悲観値及び最悪値を表形式で表したものである。尚楽観値、悲観値及び最悪値は以下の式より求めている。
楽観値=平均値+標準偏差(68%信頼区間の上限)
悲観値=平均値−標準偏差(68%信頼区間の下限)
最悪値=平均値−標準偏差×2.33(VaR)
この経済予想値の表示・確認・編集機能33による処理では、予想値や統計処理の結果を任意の表示形式で表示させて確認することが出来る。また、任意の予想値を追加したりはずしたりして、統計処理対象のデータの修正・編集を行うことが出来る。また一部若しくは全ての事業者の予想値を用いず、代わりに操作者が任意の予想値や統計値を入力・設定し、この値に基いて表示を行うことも可能である。
【0044】
図7は、経済予想値の表示・確認・編集機能による処理例を示すフローチャートである。
経済予想値の表示・確認・編集機能33は、まずステップS21として、経済予想値の統計処理機能32が統計処理した予想値のデータを記憶装置2から読み出す。
【0045】
次に、経済予想値の表示・確認・編集機能33は、ステップS22として操作者に、表示形式を選択させ、グラフや表等、選択された表示形式に基づいてディスプレイ等に表示を行う(ステップS23)。
【0046】
この表示内容を見て、操作者が編集を選択すると(ステップS24、Yes)、ステップS26としてデータ編集用の画面を表示して、操作者にデータの変更や削除、新規データの入力を行わせ、このデータを記憶装置2に保存した後、ステップS23に処理を戻して、ステップS24で編集されたデータに基いた表示を行う。
【0047】
ステップS24で操作者が編集を選択しなかった場合(ステップS24、No)、ステップS25として操作者に処理の終了を尋ね、操作者が処理の終了を選択しない場合には(ステップS25、No)、ステップS22の表示形式の選択に処理を戻し、処理の終了を選択すれば(ステップS25、Yes)そのまま処理を終了する。
▲4▼財務指標の予測機能
財務指標の予測機能34は、経済予想値の統計処理機能32及び経済予想値の表示・確認・編集機能33による処理で得た経済指標に基づいて、財務指標の予測を行う。
【0048】
財務指標の予測を行うにあたって、その入力因子としては様々なものが選択可能である。例えば製薬業界では、多数の入力因子を用いた予測モデル・シナリオが使われることが多い。
【0049】
ここでは以下の簡単な数式を例にとり説明する。
キャッシュフローの前年度比(%)=−15.191+3.801*民間設備投資支出−6.256*卸売物価指数
上式は、重回帰式と呼ばれる数式であり、民間設備投資支出と卸売り物価指数を入力因子とすると対象年のキャッシュフローが算出される(対前年比)。入出力因子の数や種類は事業内容によって異なり、通常は過去数年間のキャッシュフローと経済指標の関係より相関関係の高い項目より構築される。
【0050】
係数は過去データより最小2乗法により算出しているが、過去データが充分にそろっていない場合には、任意の値を設定する。上式の例では、図6に示した数値を代入すると図8に示すようなキャッシュフローが算出される。
【0051】
もちろん本実施形態における財務データの予測システム1は、上記した式のような単純な重回帰式を用いた財務指標予測に限定されるものではなく、ニューラルネットワークや時系列モデルなどを用いて財務指標の予測を行う構成とすることも可能である。あるいはまた、図16のような木構造のシナリオを用いて予想値を算出したり(分岐割合・確率が経済指標により変わるため、財務指標が変化する)、数式とシナリオを組み合わせて算出する構成としても良い。
【0052】
図9は、財務指標の予測機能34による処理例を示すフローチャートである。財務指標の予測機能34は、まずステップS31として、事前に用意してある、予想値を求める為の複数のシナリオや算出式の中から1つを操作者に選択させ、ステップS32として選択されたシナリオや算出式の入力因子となる経済指標のデータ21を記憶装置2から読み出す。
【0053】
次にこの経済指標データ21及びシナリオや算出式を用いて、財務指標の予想値を算出し(ステップS33)、これを財務データ22として記憶装置2に記憶して処理を終了する。
▲5▼財務指標の表示・確認機能
財務指標の表示・確認機能35は、上記▲4▼に記した財務指標の予測機能34によって求めた財務指標の予想値をグラフや表などの形式によってディスプレイ等の表示装置に表示する機能である。財務指標の表示・確認機能35では、グラフや表など複数の表示形式による表示機能を持ち、操作者が選択した表示形式に基いて表示を行う。
【0054】
図8、図10、図11及び図12は、財務指標の表示・確認機能35による財務指標の予想値の表示例である。
図8は、平均シナリオ、楽観シナリオ、悲観シナリオ、最悪シナリオでの対象年の対前年比キャッシュフローの値を表形式で示したものである。尚平均シナリオは、入力因子に上記▲3▼で説明した経済指標の予想値として平均値を用いたものであり、また楽観シナリオは楽観値を、悲観シナリオは悲観値を、最悪シナリオは最悪値を用いて算出した予想値である。
【0055】
図10は、財務指標の予想値の分布を示しており、頻度を棒グラフで表し、また標準偏差による信頼区間として68%範疇(±1σ)及び95%範疇(±2σ)の区間が示している。
【0056】
図11は、経済指標の変化によるキャッシュフローの年推移を示しており、平均シナリオ、楽観シナリオ、悲観シナリオ及び最悪シナリオそれぞれにおけるキャッシュフローの年推移をグラフ表示している。
【0057】
図12は、財務指標に対する感度を示したものであり、同図では上側より順に感度の強い要因が並べて表示される。これは一般にトルネードチャートといわれる。同図の例では、卸売り物価指数が最も感度が高く、民間設備投資支出が次に強いことを示している。
【0058】
財務指標の表示・確認機能35は、図8、図10、図11及び図12に例として示したように、種々の表示形式を持ち、操作者にこれらの表示形式の中から選択させ、対応する表示形式に基いて財務指標の予想値を表示する。
【0059】
図13は、財務指標の表示・確認機能35による処理例を示すフローチャートである。
財務指標の表示・確認機能35は、まずステップS41として操作者に表示対象とする財務指標や表示形式を選択させる。
【0060】
次にステップS42として、財務指標の表示・確認機能35は、対応データを記憶装置2から読み込み、これをステップS41で選択された表示形式に基づいて画面表示する。
【0061】
以降、操作者が終了を選択するまでステップS41〜S44の処理を繰り返し(ステップS44、No)、操作者が終了を選択したら(ステップS44、Yes)、処理を終了する。
【0062】
図14は、図1のシステム1の一部または全部の機能を汎用のコンピュータ上で実現した場合のコンピュータのシステム環境図である。
同図のコンピュータは、CPU41、各プログラムのワークエリアとなる主記憶装置42、各プログラムやデータベースが記録されるハードディスク等の補助記憶装置43、ディスプレイ、キーボード等の入出力装置(I/O)44、モデムやネットワーク接続装置45及びディスク、磁気テープなどの可搬記憶媒体から記憶内容を読み出す媒体読取り装置46を有し、これらが互いにバス48により接続される構成を備えている。
【0063】
経済予想値取得機能31、経済予想値の統計処理機能32、経済予想値の表示・確認・編集機能33、財務指標の予測機能34及び財務指標の表示・確認・編集機能35をソフトウエアによって実現した場合、CPU41がプログラムに基いて、主記憶装置42をワークエリアとして、主記憶装置42若しくは補助記憶装置43上に記憶された経済指標データ21、財務データ22、その他のデータ23を読み出して実現する。
【0064】
図14のコンピュータでは、媒体読取り装置46により磁気テープ、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO等の記憶媒体47に記憶されているプログラム、データを読み出し、これを主記憶装置42または補助記憶装置43にダウンロードする。そして本実施形態による各処理は、CPU41がこのプログラムやデータを実行することにより、ソフトウエア的に実現させることが出来る。
【0065】
また、図14のコンピュータでは、フレキシブルディスク等の記憶媒体47を用いてアプリケーションソフトの交換が行われる場合がある。よって、本発明は、財務データの予測システムや予測方法に限らず、コンピュータにより使用されたときに、上述した本発明の実施形態の機能をコンピュータに行わせるためのプログラムやプログラムを記憶したコンピュータ読み出し可能な記憶媒体47として構成することもできる。
【0066】
この場合、「記憶媒体」には、例えば図15に示されるように、CD−ROM、フレキシブルディスク(あるいはMO、DVD、リムーバブルハードディスク等であってもよい)等の媒体駆動装置57に脱着可能な可搬記憶媒体56や、ネットワーク回線53経由で送信される外部の装置(サーバ等)内の記憶手段(データベース等)52、あるいはコンピュータ51の本体54内のメモリ(RAM又はハードディスク等)55等が含まれる。可搬記憶媒体56や記憶手段(データベース等)52に記憶されているプログラムは、本体54内のメモリ(RAM又はハードディスク等)55にロードされて、実行される。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、通信回線を用いて自動的に多数の経済指標や市場規模の予想値を取得することが出来る。よって、複数のソースからのデータを容易に取得して蓄積することが出来る。
【0068】
また複数の経済指標や予想値を用いて財務指標の予測を行うことが出来る。よって、予想値誤差のリスクを低減させ、信頼性の高い経済指標や市場規模の予想値を算出することが出来る。各予想値のばらつきを利用して、財務のばらつきや将来のリスクを予測することが出来、その予測範囲を定量的に評価・表示することができる。
【0069】
よって、信頼性の高い財務予想値や市場規模予想値を求めることが出来、その予測範囲を定量的に評価・表示することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】財務データ予測システムの構成を示す図である。
【図2】経済予想値取得機能による処理例を示すフローチャートである。
【図3】複数の予想事業者の実質民間消費支出と民間設備投資支出の統計処理例を示す図である。
【図4】経済予想値の統計処理機能による処理例を示すフローチャートである。
【図5】経済予想値の表示例を示す図(その1)である。
【図6】経済予想値の表示例を示す図(その2)である。
【図7】経済予想値の表示・確認・編集機能による処理例を示すフローチャートである。
【図8】財務指標の予想値の例を示す図である。
【図9】財務指標の予測機能による処理例を示すフローチャートである。
【図10】財務予測の表示例を示す図(その1)である。
【図11】財務予測の表示例を示す図(その2)である。
【図12】財務予測の表示例を示す図(その3)である。
【図13】財務指標の表示・確認機能による処理例を示すフローチャートである。
【図14】本実施形態におけるコンピュータのシステム環境図である。
【図15】媒体例を示す図である。
【図16】ダイナミックDCF、リアルオプションを説明する為の概念図である。
【符号の説明】
1 財務データの予測システム
2 記憶装置
3 処理装置
4 入出力装置
5 外部ネットワーク
21 経済指標データ
22 財務データ
23 その他のデータ
31 経済予想値取得機能
32 経済予想値の統計処理機能
33 経済予想値の表示・確認・編集機能
34 財務指標の予測機能
35 財務指標の表示・確認・編集機能
41 CPU
42 主記憶装置
43 補助記憶装置
44 入出力装置
45 ネットワーク接続装置
46 媒体読取装置
47 記憶媒体
51 情報処理装置
52 記憶手段
53 ネットワーク回線
54 本体
55 メモリ
56 可搬記憶媒体
57 媒体駆動装置

Claims (8)

  1. 複数の経済指標や市場規模の予想値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記複数の経済指標や市場規模の予想値を読み出し、該複数の経済指標や市場規模の予想値に対して、統計処理を行って統計指標を算出する統計処理手段と、
    前記統計指標に基いて財務指標の予想値を求める財務指標予測手段と
    を備えることを特徴とする財務データの予測システム。
  2. 複数の経済指標や市場規模の予想値を記憶装置から読み出し、
    該複数の経済指標や市場規模の予想値に対して、統計処理を行って統計指標を算出し、
    前記統計指標に基いて財務指標の予想値を求めることを特徴とする財務データの予測方法。
  3. 前記統計指標を表示し、該統計指標に対する編集要求に基いて該統計指標を編集することを特徴とする請求項2に記載の財務データの予測方法。
  4. 前記財務指標の予想値を表示することを特徴とする請求項2又は3に記載の財務データの予測方法。
  5. 前記統計指標は、前記複数の経済指標や市場規模の予想値の平均値、最大値、最小値、標準偏差、分散及びVaRの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1つに記載の財務データの予測方法。
  6. 前記複数の経済指標や市場規模の予想値をネットワークを介して取得され、前記記憶装置に記憶されることを特徴とする請求項2乃至5の何れか1つに記載の財務データの予測方法。
  7. コンピュータで使用されたとき、
    複数の経済指標や市場規模の予想値を記憶装置から読み出す機能と、
    該複数の経済指標や市場規模の予想値に対して、統計処理を行って統計指標を算出する機能と、
    前記統計指標に基いて財務指標の予想値を求める機能とを前記コンピュータに実行させるプログラム。
  8. コンピュータで使用されたとき、
    複数の経済指標や市場規模の予想値を記憶装置から読み出す機能と、
    該複数の経済指標や市場規模の予想値に対して、統計処理を行って統計指標を算出する機能と、
    前記統計指標に基いて財務指標の予想値を求める機能とを前記コンピュータに実行させるプログラムを記憶した前記コンピュータが読み出し可能な可搬記憶媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009009502A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Hitachi Systems & Services Ltd 株価分析システム及びプログラム
US8112305B2 (en) 2007-01-30 2012-02-07 International Business Machines Corporation Systems and methods for distribution-transition estimation of key performance indicator
JP2019067297A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 アルトア株式会社 情報処理装置及びプログラム

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