JP2004121382A

JP2004121382A - Body liquid absorbent article

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Publication number: JP2004121382A
Application number: JP2002287231A
Authority: JP
Inventors: Takako Fujii; 藤井　孝子; Satoko Konawa; 小縄　聡子
Original assignee: Daio Paper Corp
Current assignee: Daio Paper Corp
Priority date: 2002-09-30
Filing date: 2002-09-30
Publication date: 2004-04-22
Anticipated expiration: 2022-09-30
Also published as: JP3816429B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To speedily accept body liquid into an absorber and to improve the diffusion of the body liquid in the absorber as for articles absorbing and keeping the body liquid such as a sanitary napkin, a disposable diaper. <P>SOLUTION: The absorber 4 has two-layer structure consisting of an upper layer 4U and a lower layer 4L, and compressing work such as embossing is applied to the lower layer 4L to lower the density of the lower layer 4L than that of the upper layer 4U. In particular, forming of embossed recess part in the state of continuous net with a compression ratio of 30 to 55 % at the lower layer 4L improves spotting absorption and diffusion. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生理用ナプキン、紙おむつ等の体液を吸収保持する体液吸収性物品に関し、特に吸収体内への体液の速やかな受け入れや、吸収体内での体液の拡散性の向上等を図った体液吸収性物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の積層吸収構造体を有する体液吸収性物品としては、例えば２層構造体のもの（特許文献１）や、３層構造体のもの（特許文献２）などがある。前者は生理用ナプキンの排泄部当接部に下層よりも小さい上層を設けて立体的な膨らみをもたせたものであり、後者は略全領域にそれぞれ高密度の層からなる三層吸収体を設け、材料の良好な流体吸い上げ特性を嵩の増加にかかわらずに保持できるというものである。
【０００３】
一方、体液の流れをエンボスパターンにより遮り漏れ防止を図ることも知られている。吸収体層にエンボスパターンを付与したものとしては、例えば連続網状のエンボスパターンを付与したもの（特許文献３，４）もある。
【０００４】
【特許文献１】
特開２００１−１７０１１１号公報
【特許文献２】
特表平８−５０３３９７号公報
【特許文献３】
特開昭５７−２０５５０３号公報
【特許文献４】
特開昭６４−４５８０１号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
特表平８−５０３３９７号公報に示されるように、体液吸収性物品においては体液を素早く吸収体内に受け入れる能力（スポット吸収性）と、それを吸収体内全体にわたるように拡散させる能力（拡散性）は、使用感や漏れ防止の観点から極めて重要な要素であるが、従来の技術ではこれらの能力は未だ不十分であった。そして、本発明者らが鋭意研究したところによれば、従来の構成のままでは根本的な改善は困難であると考えられた。
【０００６】
そこで、本発明の主たる課題は、スポット吸収性および拡散性を更に向上させることのできる技術を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は下記のとおりである。
＜請求項１記載の発明＞
体液透過性表面材と体液不透過性裏面材との間に吸収体を介在させた吸収性物品において、
前記吸収体は、前記表面材側から順に上層及び下層を有するとともに、前記下層の密度が、前記上層の密度よりも高くなっている、
ことを特徴とする体液吸収性物品。
【０００８】
（作用効果）
一般にこの種の体液吸収性物品に用いられる吸収体は密度が低いほど体液を素早く透過する傾向があり、また密度が高くなるほど体液を透過し難くなるが体液を保持し易くなる傾向がある。本発明は、かかる特性を巧みに利用したものであり、吸収体を上層およびこれよりも密度の高い下層を有するものとなし、吸収体の厚さ方向に密度勾配をもたせることにより、スポット吸収性及び体液拡散性を更に改善できるようになる。
【０００９】
すなわち、例えば上層の密度を体液透過性に重点を置いて設定する一方で、下層を上層よりも高密度にすれば、吸収体に受け入れられた体液は上層を素早く通過して下層表面に到達する。この際、下層は体液を透過し難いため、体液は上層と下層との間、上層下部（下層側部分）および下層上部を通じて下層表面方向に拡散する。よってこの場合、全体としてみれば、スポット吸収性及び体液拡散性の両方に優れるものとなり、またその結果、使用感が良好（体液の逆戻りや、体液によるベタツキ感が少ない）で、漏れも生じ難いものとなるのである。
【００１０】
ただし、本発明は、かかるスポット吸収性及び体液拡散性に優れた物品に限られるものではなく、あくまでそのような物品とすることが可能な吸収体の構造自体にポイントがあるものであり、スポット吸収性を従来と同程度に維持しつつも拡散性を向上させたり、反対に拡散性は従来と同程度に維持しつつもスポット吸収性を向上させたりすることもできるものである。これらのいずれを選択するかは、物品の種類（生理用ナプキン、紙おむつ等）、ユーザーニーズ等により適宜定めることができるものである。
【００１１】
なお、このような観点は、上記従来技術には全く存在していない。例えば、特許文献１及び２は、吸収体を複数層構造とすることを開示しているが、それらの間で密度に差異をもたせるという観点が全くないものであり、スポット吸収性と体液拡散性の両方を向上させることができるとしても、その質・程度は本発明と比べうるものではない。
【００１２】
また特許文献３及び４は、吸収体にエンボスを付与するため部分的に、すなわち圧搾部は高密度になるものであるが、その圧搾部（高密度部）は非圧搾部（低密度部）とは吸収体厚さ方向の積層関係にあるものではないから、その密度を如何に調整しても、本発明のように体液を素早く吸収ししかる後にそれを拡散させるような吸収形態となり得るものではない。その結果、この特許文献３及び４に開示された技術の場合、体液が透過し難く且つ体液吸収保持性の高い高密度部が、肌と接する表面層に接することになるため、体液の逆戻りが発生したり、装着者にベタツキ感をもたらすという問題点がある。
【００１３】
他方、体液吸収性物品における横漏れ防止策として、吸収構造体の表面から裏面に向けて圧搾加工を施し、吸収性物品の両側部において前後方向に延びる圧搾線を形成することにより、前後方向の液体分配を増大させる方法等もあるが、肌に当接する高密度部に多量の体液が保持されるため、逆戻りやベタツキ感の問題は特許文献３及び４の場合よりも顕著になるものであり、また、これらの方法では吸収構造体が硬くなって装着者に不快感を与えたり、クッション性が失われて装着者の身体との間に隙間が発生したりするという問題点もある。
【００１４】
これに対して、本発明の吸収材は、複数層構造を有するものであるため、クッション性や体へのフィット性を損なわれることなく、また製品厚が薄くなって安心感が損なわれることなく、使用感や漏れ防止性能を向上させることができる。
【００１５】
＜請求項２記載の発明＞
前記下層の少なくとも両脇部が前記上層の端部より食み出しており、
前記上層の密度をＡ、前記下層における前記上層と対応する部分の密度をＢ、前記下層の食み出し部の密度をＣとしたとき、Ｂ＞ＡかつＢ＞Ｃの関係を有するように構成されている、
請求項１記載の体液吸収性物品。
【００１６】
（作用効果）
本発明に従って吸収体の下層を高密度にしたとき、これが吸収体の周縁部まで存在していると、当該周縁部が硬い角張った肌触り感をもたらす。本請求項２記載の発明はこれを解決するものであり、敢えて吸収体の上層から下層を食み出させるとともに、下層における上層対応部分の密度を上層よりも高くして、上記本発明の基本的作用効果を維持しつつも、下層の食み出し部の密度は下層の上層対応部分の密度よりも低くして吸収体周縁部における硬い角張った肌触り感を低減したものである。
【００１７】
＜請求項３記載の発明＞
前記上層の密度Ａと前記下層の食み出し部の密度Ｃとが、Ｃ＞Ａの関係を有する、請求項２記載の体液吸収性物品。
【００１８】
＜作用効果＞
請求項２記載の発明において、下層の食み出し部の密度が上層の密度よりも低いと、下層に吸収された体液が食み出し部まで拡散せずに上層に逆戻りし易くなる。よって、本請求項３記載のように下層の食み出し部の密度を上層の密度より高くするのが望ましい。
【００１９】
＜請求項４記載の発明＞
前記上層の密度が２０〜５０ｋｇ／ｍ^３であり、前記下層における前記上層と対応する部分の密度が４０〜１２０ｋｇ／ｍ^３である、請求項２または３記載の体液吸収性物品。
【００２０】
（作用効果）
かかる密度関係を有することにより、スポット吸収性及び体液拡散性の両特性に優れた物品となる。
【００２１】
＜請求項５記載の発明＞
前記下層の食み出し部の密度が２０〜８０ｋｇ／ｍ^３である請求項４に記載の体液吸収性物品。
【００２２】
（作用効果）
下層の食み出し部をかかる密度範囲とすることにより、吸収体周縁部における肌触り感を良好にすることができる。
【００２３】
＜請求項６記載の発明＞
前記下層に圧搾部を設けることにより前記密度の大小関係を形成した、請求項１〜５のいずれか１項に記載の体液吸収性物品。
【００２４】
（作用効果）
本発明における密度の大小関係は、このように、下層の一部または全部に圧搾部を設けることにより形成することができる。
【００２５】
＜請求項７記載の発明＞
前記圧搾部は、エンボス加工により付与されたエンボスパターンの凹部であり、このエンボスパターンは凹部の最短相互間隔が３ｍｍ以下の配列を有するものである、請求項６記載の体液吸収性物品。
【００２６】
（作用効果）
このように圧搾部（高密度部）相互を近接させる又は連続させる（相互間隔０ｍｍ）ことにより、圧搾部に沿う体液の拡散性が向上する。
【００２７】
＜請求項８記載の発明＞
前記圧搾部は、エンボス加工により付与されたエンボスパターンの凹部であり、このエンボスパターンは凹部が連続網状をなすものである、請求項６記載の体液吸収性物品。
【００２８】
（作用効果）
このようにエンボスパターンの凹部（圧搾部であり高密度部である）が連続網状をなすものであると、体液は網状に、すなわち広範囲に均一に拡散できる。また高密度部が連続しているため体液は非常に拡散し易くなる。
【００２９】
＜請求項９＞
前記圧搾部における圧搾前後における厚さの比として定まる圧縮率が３０〜５５％である、請求項６〜８のいずれか１項に記載の体液吸収性物品。
【００３０】
（作用効果）
かかる範囲の圧縮率で下層に圧搾部を設けることで、後述の実施例からも明らかなように、スポット吸収性および拡散性の両特性に優れるようになる。
【００３１】
＜請求項１０記載の発明＞
前記圧搾部は、長手方向と物品の前後方向とのなす角が４５度以下である線状部分を有するものである、請求項６〜９のいずれか１項に記載の体液吸収性物品。
【００３２】
（作用効果）
物品の前後方向とのなす角が４５度より大きい線状圧搾部分は、体液の前後方向拡散を遮り、幅方向拡散を助長する。これは所謂横漏れを防止する観点から好ましくない。しかるに、本請求項１０記載の発明のように、圧搾部の長手方向が物品の前後方向に対して４５度以下であると、上層から下層に移行した体液は物品幅方向への拡散が圧搾部により遮られ、圧搾部に沿って物品前後方向に効率良く拡散するようになる。
【００３３】
＜請求項１１記載の発明＞
前記圧搾部として、長手方向と物品の前後方向とのなす角が４５度以下の線状部分と、長手方向と物品の前後方向とのなす角が４５度より大きい線状部分とを有するとともに、
物品の前後方向とのなす角が４５度以下の線状部分の長さが、物品の前後方向とのなす角が４５度より大きい線状部分の長さよりも長くなっている、請求項６〜９のいずれか１項に記載の体液吸収性物品。
【００３４】
（作用効果）
本請求項１１記載の発明のように構成されていると、物品の前後方向とのなす角が４５度以下の部分が占める割合が多くなり、上層から下層に移行した体液を物品前後方向に効率良く拡散させることができるようになる。
【００３５】
＜請求項１２記載の発明＞
前記圧搾部として、長手方向と物品の前後方向とのなす角が４５度以下の線状部分と、長手方向と物品の前後方向とのなす角が４５度より大きい線状部分とを有するとともに、
物品の前後方向とのなす角が４５度以下の線状部分の幅が、物品の前後方向とのなす角が４５度より大きい線状部分の幅よりも太くなっている、請求項６〜１１のいずれか１項に記載の体液吸収性物品。
【００３６】
（作用効果）
前述のとおり、圧搾部分は体液を遮る機能によって体液の拡散を促進するものである。また、体液物品の前後方向とのなす角が４５度以下の線状部分は、体液の前後方向拡散を促進するものである。よって、請求項１２記載の発明のように、体液の前後方向拡散を促進する部分の線幅を相対的に太くすると、当該部分における体液を遮る機能が相対的に高くなる結果、体液の前後方向拡散が促進されるようになる。
【００３７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について生理用ナプキンへの適用例を引いて詳述するが、本発明はパンツ型若しくはテープ式紙おむつへの適用も可能である。また生理用ナプキンとしては、実質的に前後対称形状の昼用のものであるか、臀部側に延在し、その臀部側が大きく張り出した形状をした夜用のもの、側部に張り出すウイングを有するいわゆるウイングタイプのものであるか、ウイングを有さない非ウイングタイプの生理用ナプキンであるかは問わず適用できることはもちろんである。夜用のものやウイングタイプの生理用ナプキンのものは、周知であるのため構造説明は省略する。
【００３８】
＜基本構造＞
図１及び図２は、本発明に係る生理用ナプキンの一例１を示したものである。この生理用ナプキンの例１は、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート（裏面材）２と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性トップシート（表面材）３とを有する。これら両シート２，３間には、綿状パルプまたは合成パルプなどからなり、必要に応じてクレープ紙によりその略全体を包んでなる吸収体４が介在されている。
【００３９】
不透液性裏面シート２としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した不織布シート（この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。また通常、製品外面側に不織布が位置する積層形態が採られる）などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートがある。
【００４０】
透液性トップシート３としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。
【００４１】
透液性トップシート３には、図示しない表面エンボスを付与することができる。ここにいう表面エンボスは、透液性トップシート３が吸収コア４と組み合わされる前の工程で付与されるので、吸収体４の変形はないものである。
【００４２】
吸収体４は、主にフラッフ状パルプと高吸収性ポリマーとにより形成できる。高吸収性ポリマーは吸収体４を構成するパルプ中に例えば粉粒体として混入できるほか、吸収体４の表面に保持させることもできる。パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。吸収コア４は、図面では概略的に示したため平坦になっているが、通常はフィット性向上のために前後方向及び幅方向中央が周囲に対して膨出する中高に形成される。
【００４３】
他方、本実施形態においては、生理用ナプキン１の表面がわ両側部にそれぞれ、長手方向に沿って、かつ吸収性物品のほぼ全長に亘ってサイド不織布６，６が設けられているとともに、このサイド不織布６，６の一部６ｂが側方に延在されるとともに、前記不透液性裏面シート２の一部が側方に延在され、これら側方に延在されたサイド不織布６部分と不透液性裏面シート２部分とがホットメルト接着剤等により接合されている。
【００４４】
サイド不織布６としては、重要視する機能に応じてそれぞれ撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用い、前記ウイング状張り出し部Ｗ、Ｗにおける経血等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第２スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにする。サイド不織布６として親水処理不織布を用いるのが望ましい。かかるサイド不織布６としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくは目付け量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。
【００４５】
サイド不織布６，６の内側部分６Ｃは、吸収コア４の側縁より内方に延在し、二重シート状態で透液性トップシート３上にホットメルト接着剤に接着され、その接着側縁より外方に折り返され、その折り返し部分に糸ゴムなどの弾性伸縮部材６Ａ，６Ａが伸張状態でホットメルト接着剤により接着されている。サイド不織布６の折り返し部分の長手方向前後端部は、重ね合わせ状態で相互がホットメルト接着剤に接着されているが、中間部分は接着されていない。したがって、使用状態においては、弾性伸縮部材６Ａ，６Ａの収縮力により折り返し部分が起立し、経血の横漏れ防止バリヤーとして機能する。
【００４６】
（本発明のポイント）
本発明の特徴部分の実施形態は、図２〜図８に示されている。すなわち、本例の吸収体４は、透液性トップシート３に接する上層４Ｕと、上面が上層に接し且つ下面が不透液性裏面シート２に接する下層４Ｌとからなる二層構造を有しており、下層４Ｌに（本実施形態では下層のみに）エンボス加工等により圧縮加工を施すことにより、下層４Ｌの密度を上層４Ｕよりも高くしている。この場合、下層４Ｌと上層４Ｕとは同じ大きさ・形状を有していても良いし、下層４Ｌを大きくして一部を上層４Ｕの端部から食み出させても良いが、この場合、より密度が高く硬い下層４Ｌが吸収体の縁部を形成するため、当該部分が角張った肌触りを装着者に与えるため、好ましくない。一方、この問題点を解決するために、上層４Ｕを下層４Ｌの端部から食み出させることもできるが、体液透過性が高くかつ体液保持性の低い低密度上層４Ｕが食み出していると、当該部分における体液の逆戻り等を発生させるおそれがある。
【００４７】
そこで、本実施形態では、下層４Ｌの少なくとも両脇部（当該部分が太股の内側に当たるため上記肌触りに対する影響が最も大きい）、好適には周縁部全体を上層４Ｕの端部より食み出させるとともに、上層４Ｕの密度をＡ、下層４Ｌにおける上層と対応する部分ＬＬの密度をＢ、下層の食み出し部ＬＥの密度をＣとしたとき、Ｂ＞ＡかつＢ＞Ｃの関係を有するように構成している。かくして、下層の高密度部よりも密度の低い下層の食み出し部ＬＥが吸収体４の周縁部を形成することになるため、肌触りが良好となる。
【００４８】
またこの場合に密度Ｃ＞密度Ａの関係を有すると、すなわち、密度Ｂ＞密度Ｃ＞密度Ａの関係を有すると、下層に吸収された体液が上層に逆戻りせずに食み出し部まで拡散し易くなるため、特に好ましい。かかる密度関係を形成するために、密度Ａの上層を形成するとともに、密度Ｃの下層を形成し、その上層と重なる部分をエンボス加工または全体圧縮加工により密度Ｂまで圧縮し、両者を積層することができる。
【００４９】
一般的な生理用ナプキンでは、上層４Ｕの密度Ａは２０〜５０ｋｇ／ｍ^３、特に２５〜４０ｋｇ／ｍ^３となし、下層４Ｌにおける上層対応部分ＬＬの密度は４０〜１２０ｋｇ／ｍ^３、特に６０〜１００ｋｇ／ｍ^３となすことが推奨される。また、下層４Ｌの食み出し部ＬＥの密度は２０〜８０ｋｇ／ｍ^３、特に２５〜６０ｋｇ／ｍ^３とすることが推奨される。かかる範囲において、上記密度の大小関係を形成すると、スポット吸収性および体液拡散性を向上させることができ、また吸収体周縁部の肌触り感の向上および逆戻りの防止を図ることができる。
【００５０】
他方、下層４Ｌの所定部位、本実施形態では下層４Ｌの上層対応部分ＬＬに対して圧縮加工を行う場合、例えば下記四種類の形態を採ることができる。
すなわち、第１の圧縮加工例は、図４に示すように、エンボスパターンの凹部ｄが網状に連続する形態である。符号ｐはエンボスにより圧搾されていない凸部を示している。より詳細には、物品の前後方向および幅方向に連続する溝状凹部ｄを有する格子状エンボスパターン（同図（ａ））、溝状凹部ｄが前後方向に対して傾斜した斜め格子状エンボスパターン（同図（ｂ））、連続する溝状凹部ｄがハニカム状（すなわちエンボス凸部が六角形）をなすハニカムエンボスパターン（同図（ｃ））の他、円形のエンボス凸部ｐが離間配列され、それらの間に連続網状の凹部ｄが形成されたエンボスパターン等がある。
第２の圧縮加工例は、図５に示すように、エンボスパターンの凹部ｄ，ｄ相互が表面方向において離間配列された形態である。同図からも明らかなように、前述の網状連続パターンの凹凸を反対にすることにより形成できる。
第３の圧縮加工例は、図６に示すように所定部位、例えば下層４Ｌにおける上層対応部分の全領域を実質的に平坦に圧縮し凹部ｄとなした形態である。
【００５１】
第４の圧縮加工例は、図７に示すように、物品前後方向（吸収体長手方向）等の所定方向に連続する線状の凹部ｄ，ｄ…が相互に平行に複数列設けられたエンボスパターンを採用する形態である（図示せず）。
【００５２】
本発明では、凹部（圧縮部）ｄの圧縮率（圧搾前後における厚さの比として定まる）は基本的には任意であるが、圧縮率が３０〜５５％の範囲内にあると体液拡散性が良好になることが判明している。さらに、本発明におけるエンボス加工では、エンボス凸部ｐの面積率（エンボス凸部の面積／（エンボス凸部の面積＋エンボス凹部の面積）×１００）は、２０〜１００％の範囲内で適宜設定できる。
【００５３】
ところで、本発明では、密度調整のために上記第１〜第３の圧縮加工例のいずれを採用してもよいが、とりわけ好ましいのは第１の加工例である。すなわち、本発明の吸収体４では体液を透過し難い高密度部に沿って体液が拡散するため、この高密度部に相当するエンボス凹部ｄが連続網状をなしていると、下層４Ｌに到達した体液は網状にすなわち広範囲に均一に拡散し、しかも高密度部が途切れることなく連続しているため体液は非常に容易に拡散するのである。
【００５４】
また、第２及び第４の加工例のエンボスパターンにおいても、エンボス凹部ｄの最短相互間隔Ｘ（図５参照）が３ｍｍ以下となる近接配列を採用すれば、体液はこれよりも大なる範囲で上層４Ｕを通過して下層４Ｌに至るので、上記拡散性の観点からはエンボス凹部ｄが実質的に連続しているのと同様になる。しかし、もちろん上記第１の圧縮加工例のように連続網状をなすほうが拡散性は顕著に向上する。
【００５５】
特に物品前後方向の体液拡散性を重視する場合には、図８（ａ）（ｂ）に示すように、エンボス凹部ｄの長手方向と物品の前後方向とのなす角αが４５度以下であるのが好ましい。図８（ａ）に示す例は、図４（ｃ）に示す例の角度を変更したものであり、図８（ｂ）に示す例は、図４（ｂ）に示す例の角度を変更したものである。下層４Ｌに到達した体液は前述のとおりエンボス凹部ｄに沿って移動するため、上記角度のエンボスパターンを採用することにより、物品幅方向（前後方向と直交する方向）への体液拡散が抑制されるとともに、前後方向への体液拡散が促進されるようになり、所謂横漏れが発生し難くなる。
【００５６】
また同様の効果を発揮させるために、図８（ｃ）に示すように、長手方向と物品の前後方向とのなす角が４５度以下の線状凹部ｄ１と、長手方向と物品の前後方向とのなす角βが４５度より大きい線状凹部ｄ２とを有する（図示例ではこれらの凹部により網状パターンが形成されている）エンボスパターンにおいて、前者の凹部ｄ１の長さｂを後者ｄ２の長さａよりも長くすることもできる。この場合、体液の前後方向拡散を促進する線状凹部ｄ１の占める割合が多くなり、上層４Ｕから下層４Ｌに移行した体液を物品前後方向に効率良く拡散させることができるようになる。
【００５７】
さらに同様のエンボスパターンにおいて、図８（ｄ）に示すように、物品の前後方向とのなす角が４５度以下の線状凹部ｄ１の幅ｅを、物品の前後方向とのなす角βが４５度より大きい線状凹部ｄ２の幅ｃよりも太くするのも好ましい。この場合、体液の前後方向拡散を促進する凹部ｄ１の幅ｅが相対的に太くなり、当該部分ｄ１における体液を遮る機能が相対的に高くなる結果、体液の前後方向拡散が促進されるようになる。
【００５８】
なお、図８（ｄ）の形態は、前述の図８（ａ）（ｂ）の形態や図８（ｃ）の形態と組み合わせることもできる。また、これら図８に示す変形例では、第１の圧縮加工例（網状エンボスパターン）を基本としているが、線状の圧搾部分を有する限り、例えば第２の圧縮加工例のような離間配置のパターンにも適用することができる。
【００５９】
（その他）
上記説明からも明らかなように、本発明の吸収体４の密度調整は、エンボス加工に限らず、各層の製造時、例えばパルプ積繊後に、その全体を圧搾することにより行うこともできる。また上記実施形態では、エンボス加工等の圧縮加工を下層４Ｌにのみ施しているが、本発明の密度の大小関係を満たす限り、上層４Ｕにもエンボス加工等の圧縮加工を施すこともできる。
【００６０】
【実施例】
（実験１）
厚さ方向の密度勾配（下層密度／上層密度）を異ならせた上層および下層（それぞれ積繊パルプからなる）の二層構造を有する吸収体サンプルを種々製造し、上層から下層への体液の移行し易さ（スポット吸収性）を評価した。具体的な手順は下記のとおりである。
▲１▼　上層の目付、厚みを一定にし、下層の密度を異ならしめた種々の吸収体サンプルを作成する。
▲２▼　３ｃｃの馬血をシリンダーにて自然滴下させ、３０秒後の拡散面積を測定する。
▲３▼　３分後、同様に馬血をシリンダーにて自然滴下させ、３０秒後の拡散面積を測定する。
▲４▼　１０分後、上層の重量を測定する。
【００６１】
サンプルの種類および測定結果等を表１に示す。また、密度勾配と上層吸収量の相関を図９に示す。この結果からも、吸収体を上層及び下層を有する構造とするとともに、下層の密度を上層の密度よりも高くすることによって、スポット吸収性及び拡散性を向上できることが判る。
【００６２】
【表１】

【００６３】
（実験２）
積繊パルプからなる下層にエンボスパターンを付与した種々の吸収体サンプルを製造し、スポット吸収性および拡散性を評価した。具体的な手順は下記のとおりである。
▲１▼　下層にエンボス板を重ね、各例共通の条件下でエンボスパターンを付与した。また、加圧前後の厚みを測定し、圧縮率（％）（＝加圧後の厚み／加圧前の厚み×１００）を求めた。なお、当然ではあるが圧縮率が小さいほど密度が高い。
▲２▼　圧縮した下層に上層を重ねる。この際、上層、下層の重量を測定しておく。
▲３▼　直径５ｍｍのガラス管で約０．８５ｇの馬血を３回、１分ごと滴下し、１０分放置後の下層拡散面積を測定した。なお、下層拡散面積は、拡散領域を楕円に近似して長軸と短軸とをそれぞれ測定し、これらの測定値に基づいて算出した。
▲４▼　また、血液の下層への移行しやすさを次式より求める。
移行容易性（％）＝下層増加重量／（上層増加重量＋下層増加重量）×１００
【００６４】
サンプルの種類および測定結果等を表２に示す。また、エンボス凸率と血液の下層のへの移行容易性との関係、ならびに圧縮率と血液の下層のへの移行容易性との関係を図１０及び図１１にそれぞれ示す。
【００６５】
この実験２の結果から、次のことが判る。
（イ）エンボス凸率が大きいほど圧縮される傾向があり、圧縮されるほど血液が下層に移行しやすい。
（ロ）血液が下層へ移行しやすいほど、上層・下層間でスポット的に吸収される。
（ハ）エンボス高さが小さく、エンボス間距離が小さいほど圧縮されやすいため、血液が下層に移行しやすい。
（ニ）エンボス間距離が０のパターン（エンボスＨ）では、血液がエンボスに沿って大きく拡散する。
（ホ）血液を上層から下層に５０％以上移行させ、下層で良好に内部拡散させるためには、圧縮率５５％以下であること、およびエンボス間距離が０であることが必要である。
【００６６】
【表２】

【００６７】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によればスポット吸収性および拡散性を改善できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る生理用ナプキン例を示す平面図である。
【図２】要部縦断面図である。
【図３】吸収体の平面図である。
【図４】圧縮加工の第１の具体例を示す要部平面図である。
【図５】圧縮加工の第２の具体例を示す要部平面図である。
【図６】圧縮加工の第３の具体例を示す平面図である。
【図７】圧縮加工の第４の具体例を示す図である。
【図８】他の好適な圧縮加工の例を示す要部平面図である。
【図９】密度勾配と上層吸収量の相関を示すグラフである。
【図１０】エンボス凸率と血液の下層のへの移行容易性との関係を示すグラフである。
【図１１】圧縮率と血液の下層のへの移行容易性との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
１…生理用ナプキン、２…不透液性裏面シート、３…透液性トップシート、４吸収体、４Ｕ…上層、４Ｌ…下層。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a bodily fluid absorbent article for absorbing and retaining bodily fluids such as sanitary napkins and disposable diapers. Related to sexual products.
[0002]
[Prior art]
As a body fluid absorbent article having a conventional laminated absorbent structure, there are, for example, those having a two-layer structure (Patent Document 1) and those having a three-layer structure (Patent Document 2). The former provides a three-dimensional swelling by providing an upper layer smaller than the lower layer at the excretion part abutment part of the sanitary napkin and giving a three-dimensional swelling, and the latter provides a three-layer absorber consisting of high-density layers in almost all areas. The good fluid wicking properties of the material can be maintained despite the increase in bulk.
[0003]
On the other hand, it is also known that the flow of bodily fluids is blocked by an emboss pattern to prevent leakage. Examples of the absorber layer provided with an embossed pattern include those provided with a continuous net-shaped embossed pattern (Patent Documents 3 and 4).
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2001-170111 A [Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. Hei 8-503397 [Patent Document 3]
JP-A-57-205503 [Patent Document 4]
JP-A-64-45801 [0005]
[Problems to be solved by the invention]
As shown in JP-T 8-503397, in a body fluid-absorbing article, the ability to quickly receive body fluid into the absorber (spot absorption) and the ability to diffuse it throughout the absorber (diffusibility). Is an extremely important factor from the viewpoint of feeling of use and prevention of leakage, but the conventional technology has still insufficient these abilities. According to the inventor's intense research, it has been considered that fundamental improvement is difficult with the conventional configuration.
[0006]
Therefore, a main object of the present invention is to provide a technique capable of further improving spot absorption and diffusion.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention which has solved the above problems is as follows.
<Invention according to claim 1>
In an absorbent article having an absorber interposed between a body fluid permeable surface material and a body fluid impermeable backing material,
The absorber has an upper layer and a lower layer in order from the surface material side, and the density of the lower layer is higher than the density of the upper layer.
A bodily fluid absorbent article characterized by the above-mentioned.
[0008]
(Effect)
In general, the absorbent used in this kind of body fluid absorbent article tends to penetrate body fluids quickly as the density is low, and tends to easily penetrate body fluids as the density increases, but tends to easily retain the body fluid. The present invention skillfully utilizes such characteristics, and has a structure in which the absorber has an upper layer and a lower layer having a higher density than this, and has a density gradient in the thickness direction of the absorber so that the spot absorbing property is improved. In addition, the body fluid diffusivity can be further improved.
[0009]
In other words, for example, while setting the density of the upper layer with emphasis on body fluid permeability, if the lower layer is made denser than the upper layer, the body fluid received by the absorber quickly passes through the upper layer and reaches the lower layer surface . At this time, since the lower layer does not easily penetrate the body fluid, the body fluid diffuses toward the lower layer surface through the space between the upper layer and the lower layer, the lower portion of the upper layer (lower portion) and the upper portion of the lower layer. Therefore, in this case, as a whole, both the spot absorbability and the body fluid diffusibility are excellent, and as a result, the feeling of use is good (return of the body fluid and stickiness due to the body fluid are small), and leakage hardly occurs. It becomes something.
[0010]
However, the present invention is not limited to such articles having excellent spot absorbability and body fluid diffusibility, and the structure itself of the absorber that can be used as such an article has a point. It is also possible to improve the diffusivity while maintaining the absorptivity at the same level as that of the related art, or to improve the spot absorptivity while maintaining the diffusivity at the same level as the conventional one. Which of these is selected can be appropriately determined according to the type of article (sanitary napkin, disposable diaper, etc.), user needs, and the like.
[0011]
In addition, such a viewpoint does not exist at all in the above-mentioned conventional technology. For example,

Patent Documents

1 and 2 disclose that an absorber has a multi-layer structure, but there is no viewpoint of giving a difference in density between them, and spot absorption and body fluid diffusivity are disclosed. Even if both can be improved, their quality and degree are not comparable with the present invention.
[0012]
In Patent Documents 3 and 4, the embossed portion is imparted to the absorber, that is, the compressed portion has a high density, but the compressed portion (high density portion) is a non-pressed portion (low density portion). Does not have a laminating relationship in the thickness direction of the absorber, so that no matter how the density is adjusted, it is possible to absorb the bodily fluid quickly as in the present invention and then diffuse the bodily fluid. is not. As a result, in the case of the techniques disclosed in Patent Documents 3 and 4, the high-density portion that is difficult to penetrate bodily fluids and has high bodily fluid absorption and retention comes into contact with the surface layer that comes into contact with the skin, so that the bodily fluids return. There is a problem that it occurs and gives the wearer a sticky feeling.
[0013]
On the other hand, as a measure for preventing lateral leakage in the bodily fluid absorbent article, by performing squeezing processing from the front surface to the back surface of the absorbent structure, and forming a squeezed line extending in the front-rear direction on both sides of the absorbent article, the front-back direction. Although there is a method of increasing the liquid distribution, etc., since a large amount of bodily fluid is retained in the high-density portion in contact with the skin, the problem of reversion and stickiness is more prominent than in Patent Documents 3 and 4. In addition, these methods have a problem that the absorbent structure becomes hard and gives a discomfort to the wearer, and the cushioning property is lost and a gap is generated between the absorbent structure and the wearer's body.
[0014]
On the other hand, since the absorbent of the present invention has a multilayer structure, it does not impair cushioning or fit to the body, and does not impair security by reducing the product thickness. In addition, the usability and leakage prevention performance can be improved.
[0015]
<Invention according to claim 2>
At least both sides of the lower layer protrude from the end of the upper layer,
When the density of the upper layer is A, the density of a portion corresponding to the upper layer in the lower layer is B, and the density of the protruding portion of the lower layer is C, the configuration is such that B> A and B> C. Have been
The body fluid absorbent article according to claim 1.
[0016]
(Effect)
When the lower layer of the absorber is made dense according to the present invention, if this is present up to the peripheral edge of the absorber, the peripheral edge gives a hard angular touch. The invention according to claim 2 solves this problem. In addition, the lower layer is intentionally protruded from the upper layer of the absorber, and the density of the lower layer corresponding to the upper layer is made higher than that of the upper layer. While maintaining the functional effect, the density of the protruding portion of the lower layer is lower than the density of the corresponding portion of the upper layer of the lower layer, thereby reducing the hard angular touch at the peripheral portion of the absorber.
[0017]
<Invention of Claim 3>
The body fluid absorbent article according to claim 2, wherein the density A of the upper layer and the density C of the protruding portion of the lower layer have a relationship of C> A.
[0018]
<Effects>
In the second aspect of the invention, if the density of the protruding portion of the lower layer is lower than the density of the upper layer, the bodily fluid absorbed by the lower layer easily returns to the upper layer without diffusing to the protruding portion. Therefore, it is desirable that the density of the protruding portion of the lower layer be higher than the density of the upper layer as described in claim 3 of the present invention.
[0019]
<Invention of Claim 4>
The body fluid absorbent article according to claim 2, wherein the density of the upper layer is 20 to 50 kg / m ³ , and the density of a portion corresponding to the upper layer in the lower layer is 40 to 120 kg / m ³ .
[0020]
(Effect)
By having such a density relationship, an article excellent in both properties of spot absorption and body fluid diffusivity can be obtained.
[0021]
<Invention according to claim 5>
Body fluid absorbent article according to claim 4 the density of the lower protruded portion are 20~80kg / ^{m 3.}
[0022]
(Effect)
By setting the protruding portion of the lower layer in such a density range, it is possible to improve the feel at the peripheral portion of the absorber.
[0023]
<Invention of claim 6>
The body fluid-absorbent article according to any one of claims 1 to 5, wherein the size relationship of the density is formed by providing a pressing portion in the lower layer.
[0024]
(Effect)
The magnitude relationship of the density in the present invention can be formed by providing a pressing part in a part or the whole of the lower layer as described above.
[0025]
<Invention of claim 7>
The bodily fluid absorbent article according to claim 6, wherein the pressing portion is a concave portion of an emboss pattern provided by embossing, and the emboss pattern has an arrangement in which the shortest mutual interval of the concave portions is 3 mm or less.
[0026]
(Effect)
By bringing the compressed parts (high-density part) close to each other or making them continuous (interval of 0 mm), the diffusibility of bodily fluids along the compressed parts is improved.
[0027]
<Invention of Claim 8>
The body fluid-absorbent article according to claim 6, wherein the pressing portion is a concave portion of an embossed pattern provided by embossing, and the embossed pattern has a continuous concave portion in the concave portion.
[0028]
(Effect)
When the concave portions (pressed portions and high-density portions) of the embossed pattern form a continuous network, the bodily fluid can be diffused in a network, that is, uniformly over a wide area. Further, since the high-density portion is continuous, the body fluid is very easily diffused.
[0029]
<Claim 9>
The body fluid absorbent article according to any one of claims 6 to 8, wherein a compression ratio determined as a ratio of a thickness before and after the compression in the compression unit is 30 to 55%.
[0030]
(Effect)
By providing the compressed portion in the lower layer at a compression ratio in such a range, both the spot absorbing property and the diffusive property become excellent, as is clear from the examples described later.
[0031]
<Invention of Claim 10>
The body fluid-absorbent article according to any one of claims 6 to 9, wherein the squeezed portion has a linear portion in which an angle between a longitudinal direction and a front-rear direction of the article is 45 degrees or less.
[0032]
(Effect)
The linear squeezed portion, which forms an angle of more than 45 degrees with the front-back direction of the article, blocks the front-back diffusion of body fluid and promotes the width-direction diffusion. This is not preferable from the viewpoint of preventing so-called lateral leakage. However, when the longitudinal direction of the compressed part is 45 degrees or less with respect to the front-back direction of the article as in the invention according to the tenth aspect, the body fluid transferred from the upper layer to the lower layer is diffused in the article width direction by the compressed part. And is efficiently diffused in the front-rear direction of the article along the squeezed portion.
[0033]
<Invention of Claim 11>
As the squeezing portion, a linear portion having an angle of 45 degrees or less between the longitudinal direction and the front-back direction of the article, and a linear portion having an angle of 45 degrees or more between the longitudinal direction and the front-rear direction of the article,
The length of a linear portion having an angle of 45 degrees or less with respect to the longitudinal direction of the article is longer than the length of the linear portion having an angle of greater than 45 degrees with the longitudinal direction of the article. 10. The body fluid-absorbent article according to any one of 9 above.
[0034]
(Effect)
According to the eleventh aspect of the present invention, the ratio of the angle between the article and the front-back direction of 45 degrees or less increases, and the body fluid that has migrated from the upper layer to the lower layer is efficiently used in the article front-rear direction. It will be able to spread well.
[0035]
<Invention of Claim 12>
As the squeezing portion, a linear portion having an angle of 45 degrees or less between the longitudinal direction and the front-back direction of the article, and a linear portion having an angle of 45 degrees or more between the longitudinal direction and the front-rear direction of the article,
12. The width of the linear portion whose angle with the front-back direction of the article is 45 degrees or less is larger than the width of the linear portion whose angle with the front-back direction of the article is larger than 45 degrees. The body fluid absorbent article according to any one of the above.
[0036]
(Effect)
As described above, the squeezed portion promotes diffusion of bodily fluids by a function of blocking bodily fluids. In addition, a linear portion having an angle of 45 degrees or less with respect to the front-back direction of the body fluid article promotes diffusion of the body fluid in the front-back direction. Therefore, when the line width of the portion that promotes the diffusion of the bodily fluid in the front-rear direction is relatively large as in the invention according to claim 12, the function of blocking the bodily fluid in the portion becomes relatively high, and as a result, the front-rear direction of the bodily fluid is increased. Diffusion is promoted.
[0037]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to examples of application to sanitary napkins. However, the present invention is also applicable to pants-type or tape-type paper diapers. As the sanitary napkin, a napkin that is substantially symmetrical in the daytime or a nighttime one that extends to the buttocks side and has a shape in which the buttocks side protrudes greatly, and a wing that protrudes to the side. Of course, the present invention is applicable regardless of whether it is a so-called wing type or a non-wing type sanitary napkin having no wing. The thing for night use and the thing for wing type sanitary napkins are well-known, so the description of the structure is omitted.
[0038]
<Basic structure>
1 and 2 show an example 1 of a sanitary napkin according to the present invention. Example 1 of this sanitary napkin is a liquid-impervious back sheet (back material) 2 made of a polyethylene sheet, a polypropylene sheet or the like, and a liquid-permeable top sheet (surface material) that allows menstrual blood, vaginal discharge, etc. to pass through quickly. And 3. Between these two

sheets

2 and 3, an absorbent body 4 made of cotton-like pulp or synthetic pulp or the like and wrapped almost entirely with crepe paper as necessary is interposed.
[0039]
As the liquid-impermeable backing sheet 2, a sheet material having at least water-blocking properties such as an olefin-based resin sheet such as polyethylene or polypropylene is used. In addition, a laminated non-woven fabric obtained by laminating a non-woven fabric on a polyethylene sheet or the like, Nonwoven fabric sheet which is substantially liquid-impermeable through a waterproof film (in this case, a liquid-impervious backsheet is constituted by the waterproof film and the nonwoven fabric. Usually, the nonwoven fabric is located on the outer surface side of the product) (A laminated form is adopted). In recent years, those having moisture permeability tend to be used from the viewpoint of preventing stuffiness. The water-permeable and moisture-permeable sheet material is a microporous sheet obtained by kneading an inorganic filler in an olefin-based resin such as polyethylene or polypropylene to form a sheet, and then stretching the sheet uniaxially or biaxially. There is.
[0040]
As the liquid-permeable top sheet 3, a perforated or non-porous nonwoven fabric or a porous plastic sheet is preferably used. The material fibers constituting the nonwoven fabric may be, for example, synthetic fibers such as olefins such as polyethylene or polypropylene, polyesters, polyamides, etc., recycled fibers such as rayon and cupra, and natural fibers such as cotton. A nonwoven fabric obtained by an appropriate processing method such as a lace method, a spun bond method, a thermal bond method, a melt blown method, and a needle punch method can be used. Among these processing methods, the spunlace method is excellent in flexibility and drapability, and the thermal bond method is excellent in bulk and softness.
[0041]
The liquid-permeable top sheet 3 can be provided with a surface emboss (not shown). Since the surface embossing here is applied in a step before the liquid-permeable top sheet 3 is combined with the absorbent core 4, the absorber 4 does not deform.
[0042]
The absorber 4 can be formed mainly from fluffy pulp and a superabsorbent polymer. The superabsorbent polymer can be mixed in the pulp constituting the absorbent body 4, for example, as a powder, or can be held on the surface of the absorbent body 4. Examples of the pulp include those made of cellulose fibers such as chemical pulp and dissolved pulp obtained from wood, and artificial cellulose fibers such as rayon and acetate. It is preferably used in terms of. Although the absorbent core 4 is schematically shown in the drawing and is flat, it is usually formed at a middle height in which the center in the front-rear direction and the width direction swells with respect to the surroundings in order to improve fit.
[0043]
On the other hand, in the present embodiment, the side nonwoven fabrics 6 are provided on both sides of the surface of the sanitary napkin 1 along the longitudinal direction and over substantially the entire length of the absorbent article. A portion 6b of the side non-woven fabrics 6 extends laterally, a portion of the liquid-impermeable backing sheet 2 extends laterally, and a portion of the side non-woven fabric 6 extending laterally. And the liquid-impervious back sheet 2 are joined by a hot melt adhesive or the like.
[0044]
As the side non-woven fabric 6, a water-repellent non-woven fabric or a hydrophilic non-woven fabric can be used depending on the function to be regarded as important. For example, if the emphasis is on functions such as preventing menstrual blood or vaginal discharge from penetrating or enhancing the feel of the skin, water-repellent treatment coated with a silicon-based, paraffin-based, alkylchromic chloride-based water-repellent agent, etc. If a non-woven fabric is used and emphasis is placed on the absorption of menstrual blood and the like in the wing-shaped overhang portions W, W, polymerization is carried out in the coexistence of a compound having a hydrophilic group, for example, an oxidation product of polyethylene glycol in the process of producing synthetic fibers. Swelling or porosity of synthetic fibers by a method of treating the surface with a metal salt such as stannic chloride, partially dissolving the surface to make it porous, and depositing a metal hydroxide. To use a hydrophilic non-woven fabric which has been rendered hydrophilic. It is desirable to use a hydrophilic nonwoven fabric as the side nonwoven fabric 6. As the side nonwoven fabric 6, a material formed by using a natural fiber, a synthetic fiber, a recycled fiber, or the like as a raw material by an appropriate processing method can be used. It is preferable to use a nonwoven fabric.
[0045]
The inner portions 6C of the

side nonwoven fabrics

6, 6 extend inward from the side edges of the absorbent core 4, are bonded to the hot-melt adhesive on the liquid-permeable top sheet 3 in a double sheet state, and the bonding side edges thereof are provided. The

elastic members

6A, 6A such as thread rubber are adhered to the folded portions in a stretched state by a hot melt adhesive. The front and rear ends in the longitudinal direction of the folded portion of the side nonwoven fabric 6 are mutually bonded to the hot melt adhesive in a superposed state, but the intermediate portion is not bonded. Therefore, in the use state, the folded portion is erected by the contracting force of the elastic

elastic members

6A, 6A, and functions as a barrier for preventing menstrual blood from leaking sideways.
[0046]
(Points of the present invention)
Embodiments of the features of the present invention are shown in FIGS. That is, the absorber 4 of this example has a two-layer structure including an upper layer 4U in contact with the liquid-permeable top sheet 3 and a lower layer 4L in which the upper surface is in contact with the upper layer and the lower surface is in contact with the liquid-impermeable back sheet 2. By compressing the lower layer 4L (only the lower layer in the present embodiment) by embossing or the like, the density of the lower layer 4L is made higher than that of the upper layer 4U. In this case, the lower layer 4L and the upper layer 4U may have the same size and shape, or the lower layer 4L may be enlarged and a part may protrude from the end of the upper layer 4U. The lower layer 4L, which is higher in density and harder, forms the edge of the absorber, and this portion gives the wearer an angular touch, which is not preferable. On the other hand, in order to solve this problem, the upper layer 4U can be protruded from the end of the lower layer 4L, but the low-density upper layer 4U having high body fluid permeability and low body fluid retention has protruded. Then, there is a possibility that the body fluid may return in the relevant portion.
[0047]
Therefore, in the present embodiment, at least both side portions of the lower layer 4L (the portion touches the inside of the thigh, so that the influence on the touch is the largest), preferably the entire peripheral portion protrudes from the end of the upper layer 4U. When the density of the upper layer 4U is A, the density of the portion LL corresponding to the upper layer in the lower layer 4L is B, and the density of the protruding portion LE of the lower layer is C, the relation of B> A and B> C is satisfied. Make up. In this manner, the lower-layer protruding portion LE having a lower density than the lower-layer high-density portion forms the peripheral portion of the absorber 4, so that the feel is good.
[0048]
Further, in this case, if the relationship of density C> density A is satisfied, that is, if the relationship of density B> density C> density A is satisfied, the bodily fluid absorbed in the lower layer does not return to the upper layer and diffuses to the protruding portion. This is particularly preferable because it can be easily performed. In order to form such a density relationship, an upper layer of the density A is formed, a lower layer of the density C is formed, a portion overlapping the upper layer is compressed to a density B by embossing or whole compression processing, and both layers are laminated. Can be.
[0049]
In a general sanitary napkin, the density A of the upper layer 4U is 20 to 50 kg / m ³ , particularly 25 to 40 kg / m ^3, and the density of the upper layer corresponding portion LL in the lower layer 4L is 40 to 120 kg / m ³ , especially 60. It is recommended to make it １００100 kg / m ³ . It is recommended that the density of the protruding portion LE of the lower layer 4L be 20 to 80 kg / m ³ , particularly 25 to 60 kg / m ³ . When the magnitude relation of the density is formed in such a range, the spot absorbability and the body fluid diffusivity can be improved, and the feel of the peripheral portion of the absorber can be improved and the reversion can be prevented.
[0050]
On the other hand, when compression processing is performed on a predetermined portion of the lower layer 4L, in this embodiment, the upper layer corresponding portion LL of the lower layer 4L, for example, the following four types can be adopted.
That is, in the first compression working example, as shown in FIG. 4, the concave portion d of the emboss pattern is continuous in a net shape. The symbol p indicates a convex portion that is not squeezed by embossing. More specifically, a grid-shaped embossed pattern having groove-shaped recesses d that are continuous in the front-rear direction and the width direction of the article (FIG. 1A), an oblique grid-shaped emboss pattern in which the groove-shaped recesses d are inclined with respect to the front-rear direction. (FIG. 8B), in addition to a honeycomb embossed pattern (FIG. 9C) in which continuous groove-shaped concave portions d form a honeycomb shape (that is, the embossed convex portions are hexagonal), circular embossed convex portions p are spaced apart. There is an embossed pattern or the like in which a continuous net-shaped recess d is formed between them.
As shown in FIG. 5, the second compression working example is a form in which the recesses d, d of the emboss pattern are arranged to be separated from each other in the surface direction. As can be seen from the figure, it can be formed by reversing the irregularities of the above-mentioned continuous network pattern.
As shown in FIG. 6, the third compression working example is a form in which a predetermined portion, for example, the entire region of the lower layer 4L corresponding to the upper layer is substantially flatly compressed to form the concave portion d.
[0051]
As shown in FIG. 7, the fourth example of the compression processing is an embossing in which a plurality of linear concave portions d, d... Which are continuous in a predetermined direction such as the longitudinal direction of the article (longitudinal direction of the absorber) are provided in parallel with each other. This is a mode that employs a pattern (not shown).
[0052]
In the present invention, the compression ratio (determined as a ratio of the thickness before and after the compression) of the concave portion (compression portion) d is basically arbitrary, but when the compression ratio is in the range of 30 to 55%, the body fluid diffusibility is reduced. Has been found to be good. Further, in the embossing process of the present invention, the area ratio of the embossed protrusion p (the area of the embossed protrusion / (the area of the embossed protrusion + the area of the embossed recess) × 100) is appropriately set within a range of 20 to 100%. it can.
[0053]
By the way, in the present invention, any of the first to third compression working examples may be adopted for density adjustment, but the first working example is particularly preferable. That is, in the absorber 4 of the present invention, since the body fluid is diffused along the high-density part where the body fluid is hardly permeated, if the embossed concave portion d corresponding to the high-density part has a continuous network, it reaches the lower layer 4L. The bodily fluid diffuses in a net-like manner, that is, over a wide area, and the bodily fluid diffuses very easily because the high-density portion is continuous without interruption.
[0054]
Also, in the embossed patterns of the second and fourth working examples, if a close arrangement in which the shortest mutual interval X (see FIG. 5) of the embossed concave portions d is 3 mm or less is adopted, the bodily fluid will be larger than this. Since the light passes through the upper layer 4U to reach the lower layer 4L, it is the same as the embossed concave portion d substantially continuous from the viewpoint of the diffusivity. However, as a matter of course, the diffusivity is remarkably improved by forming a continuous network as in the first compression working example.
[0055]
In particular, when emphasizing the body fluid diffusibility in the front-back direction of the article, as shown in FIGS. 8A and 8B, the angle α between the longitudinal direction of the embossed concave portion d and the front-back direction of the article is 45 degrees or less. Is preferred. The example shown in FIG. 8A is obtained by changing the angle of the example shown in FIG. 4C, and the example shown in FIG. 8B is obtained by changing the angle of the example shown in FIG. Things. Since the body fluid that has reached the lower layer 4L moves along the embossed concave portion d as described above, the body fluid diffusion in the article width direction (a direction orthogonal to the front-rear direction) is suppressed by employing the emboss pattern having the above angle. At the same time, body fluid diffusion in the front-back direction is promoted, and so-called side leakage hardly occurs.
[0056]
In addition, in order to exhibit the same effect, as shown in FIG. 8C, a linear concave portion d1 in which the angle between the longitudinal direction and the front-back direction of the article is 45 degrees or less, and the longitudinal direction and the front-back direction of the article. (In the illustrated example, a net-like pattern is formed by these concave portions), the length b of the former concave portion d1 is changed to the length of the latter d2. It can be longer than a. In this case, the proportion occupied by the linear concave portion d1 that promotes the diffusion of the body fluid in the front-rear direction increases, and the body fluid transferred from the upper layer 4U to the lower layer 4L can be efficiently diffused in the article front-rear direction.
[0057]
Further, in the same embossing pattern, as shown in FIG. 8D, the width e of the linear concave portion d1 whose angle with the front-back direction of the article is 45 degrees or less, and the angle β formed with the front-back direction of the article is 45 degrees. It is also preferable to make the width larger than the width c of the linear concave portion d2 larger than the degree. In this case, the width e of the concave portion d1 that promotes the diffusion of the bodily fluid in the front-rear direction becomes relatively large, and the function of blocking the bodily fluid in the portion d1 becomes relatively high, so that the diffusion of the bodily fluid in the front-rear direction is promoted. Become.
[0058]
The form of FIG. 8D can be combined with the form of FIGS. 8A and 8B or the form of FIG. Further, in the modified examples shown in FIGS. 8A and 8B, the first compression working example (net-like embossed pattern) is basically used. However, as long as a linear compressed portion is provided, for example, a separated arrangement like the second compression working example is used. It can be applied to patterns.
[0059]
(Other)
As is clear from the above description, the density adjustment of the absorbent body 4 of the present invention is not limited to embossing, but can also be performed by squeezing the entire layer at the time of manufacturing each layer, for example, after pulp-laying. Further, in the above embodiment, compression processing such as embossing is performed only on the lower layer 4L, but compression processing such as embossing can also be performed on the upper layer 4U as long as the density relationship of the present invention is satisfied.
[0060]
【Example】
(Experiment 1)
Various kinds of absorber samples having a two-layer structure of an upper layer and a lower layer (each made of piled pulp) having different density gradients (lower layer density / upper layer density) in the thickness direction are manufactured, and body fluid is transferred from the upper layer to the lower layer. Ease (spot absorption) was evaluated. The specific procedure is as follows.
{Circle around (1)} Various absorber samples are prepared in which the basis weight and thickness of the upper layer are constant and the density of the lower layer is different.
{Circle around (2)} 3 cc of horse blood is allowed to drop naturally using a cylinder, and the diffusion area after 30 seconds is measured.
{Circle around (3)} After 3 minutes, horse blood is naturally dropped in the cylinder in the same manner, and the diffusion area after 30 seconds is measured.
{Circle around (4)} After 10 minutes, the weight of the upper layer is measured.
[0061]
Table 1 shows the types of the samples, the measurement results, and the like. FIG. 9 shows the correlation between the density gradient and the upper layer absorption. From these results, it can be seen that spot absorption and diffusion can be improved by making the absorber have a structure having an upper layer and a lower layer and making the density of the lower layer higher than the density of the upper layer.
[0062]
[Table 1]

[0063]
(Experiment 2)
Various absorber samples having an embossed pattern formed on the lower layer of the piled pulp were manufactured, and the spot absorbability and the diffusivity were evaluated. The specific procedure is as follows.
{Circle around (1)} An embossed plate was overlaid on the lower layer, and an embossed pattern was provided under the same conditions in each example. Further, the thickness before and after pressing was measured, and the compression ratio (%) (= thickness after pressing / thickness before pressing × 100) was determined. Note that, as a matter of course, the smaller the compression ratio, the higher the density.
(2) Overlay the upper layer on the compressed lower layer. At this time, the weights of the upper layer and the lower layer are measured.
{Circle around (3)} About 0.85 g of horse blood was dripped three times in a glass tube having a diameter of 5 mm every one minute, and the lower layer diffusion area after standing for 10 minutes was measured. The lower diffusion area was calculated based on these measured values by measuring the major axis and the minor axis by approximating the diffusion region to an ellipse.
{Circle around (4)} The ease with which blood moves to the lower layer is determined by the following equation.
Ease of transfer (%) = weight of lower layer / weight of upper layer + weight of lower layer × 100
[0064]
Table 2 shows sample types, measurement results, and the like. 10 and 11 show the relationship between the emboss convexity and the ease of migration to the lower layer of blood, and the relationship between the compression ratio and ease of migration to the lower layer of blood, respectively.
[0065]
From the results of Experiment 2, the following can be understood.
(A) The greater the emboss convexity, the more the blood tends to be compressed, and the more the blood is compressed, the easier the blood moves to the lower layer.
(B) As the blood easily migrates to the lower layer, it is absorbed in a spot between the upper and lower layers.
(C) The smaller the emboss height and the smaller the distance between the embosses, the more easily the blood is compressed.
(D) In the pattern in which the distance between the embosses is 0 (emboss H), the blood is largely diffused along the emboss.
(E) In order for blood to migrate from the upper layer to the lower layer by 50% or more and to be diffused in the lower layer satisfactorily, the compression ratio must be 55% or less and the emboss distance must be 0.
[0066]
[Table 2]

[0067]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it becomes possible to improve spot absorption and diffusion.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing an example of a sanitary napkin according to the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a main part.
FIG. 3 is a plan view of the absorber.
FIG. 4 is a plan view of a main part showing a first specific example of compression working.
FIG. 5 is a plan view of a main part showing a second specific example of the compression working.
FIG. 6 is a plan view showing a third specific example of the compression processing.
FIG. 7 is a diagram showing a fourth specific example of the compression processing.
FIG. 8 is a plan view of an essential part showing another example of suitable compression processing.
FIG. 9 is a graph showing a correlation between a density gradient and an upper layer absorption amount.
FIG. 10 is a graph showing the relationship between the emboss convexity and the ease of migration to the lower layer of blood.
FIG. 11 is a graph showing the relationship between the compressibility and the ease with which blood moves to the lower layer.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Sanitary napkin, 2 ... Liquid impervious back sheet, 3 ... Liquid permeable top sheet, 4 absorbers, 4U ... Upper layer, 4L ... Lower layer.

Claims

In an absorbent article having an absorber interposed between a body fluid permeable surface material and a body fluid impermeable backing material,
The absorber has an upper layer and a lower layer in order from the surface material side, and the density of the lower layer is higher than the density of the upper layer.
A bodily fluid absorbent article characterized by the above-mentioned.

At least both sides of the lower layer protrude from the end of the upper layer,
When the density of the upper layer is A, the density of a portion corresponding to the upper layer in the lower layer is B, and the density of the protruding portion of the lower layer is C, the configuration is such that B> A and B> C. Have been
The body fluid absorbent article according to claim 1.

The body fluid absorbent article according to claim 2, wherein the density A of the upper layer and the density C of the protruding portion of the lower layer have a relationship of C> A.

The body fluid absorbent article according to claim 2, wherein the density of the upper layer is 20 to 50 kg / m ³ , and the density of a portion corresponding to the upper layer in the lower layer is 40 to 120 kg / m ³ .

Body fluid absorbent article according to claim 4 the density of the lower protruded portion are 20~80kg / ^{m 3.}

The body fluid-absorbent article according to any one of claims 1 to 5, wherein the size relationship of the density is formed by providing a pressing portion in the lower layer.

The bodily fluid absorbent article according to claim 6, wherein the pressing portion is a concave portion of an emboss pattern provided by embossing, and the emboss pattern has an arrangement in which the shortest mutual interval of the concave portions is 3 mm or less.

The body fluid absorbent article according to claim 6, wherein the pressing portion is a concave portion of an emboss pattern provided by embossing, and the emboss pattern has a concave portion formed in a continuous network.

The bodily fluid absorbent article according to any one of claims 6 to 8, wherein a compression ratio determined as a ratio of thickness before and after pressing in the pressing unit is 30 to 55%.

The body fluid-absorbent article according to any one of claims 6 to 9, wherein the squeezed portion has a linear portion in which an angle between a longitudinal direction and a front-back direction of the article is 45 degrees or less.

As the squeezing portion, a linear portion having an angle of 45 degrees or less between the longitudinal direction and the front-back direction of the article, and a linear portion having an angle of 45 degrees or more between the longitudinal direction and the front-rear direction of the article,
The length of a linear portion having an angle of 45 degrees or less with respect to the longitudinal direction of the article is longer than the length of the linear portion having an angle of greater than 45 degrees with the longitudinal direction of the article. 10. The body fluid-absorbent article according to any one of 9 above.

As the squeezing portion, a linear portion having an angle of 45 degrees or less between the longitudinal direction and the front-back direction of the article, and a linear portion having an angle of 45 degrees or more between the longitudinal direction and the front-rear direction of the article,
12. The width of the linear portion whose angle with the front-back direction of the article is 45 degrees or less is larger than the width of the linear portion whose angle with the front-back direction of the article is larger than 45 degrees. The body fluid absorbent article according to any one of the above.