JP2004120414A - データ放送提供システム,センターサーバ,利用者端末装置,コンピュータプログラム,およびセンターサーバのデータ放送提供方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】設備投資を抑えてデータ放送の可能な,データ放送提供システムを提供する。
【解決手段】センターサーバと放送局とを相互に接続するネットワークとから成るデータ放送提供システムにおいて,センターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを,ネットワークを介して放送局に送出する送出装置とを備え,放送局は,少なくとも前記ネットワークを介して編成装置,制作装置,または素材共有装置と相互にアクセス可能な利用者端末装置とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】センターサーバと放送局とを相互に接続するネットワークとから成るデータ放送提供システムにおいて,センターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを,ネットワークを介して放送局に送出する送出装置とを備え,放送局は,少なくとも前記ネットワークを介して編成装置,制作装置,または素材共有装置と相互にアクセス可能な利用者端末装置とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,放送局から依頼された処理を実行することが可能なコンピュータシステムにかかり,特にデータ放送提供システム,センターサーバ,利用者端末装置,コンピュータプログラム,およびセンターサーバのデータ放送提供方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年,衛星放送などによるデジタル放送においては,映像,音声などの通常の番組データに,データ放送と呼ばれる文字情報などの付加データが多重されて放送されている。
【0003】
衛星放送については,静止軌道位置が,それぞれ東経124度,128度の位置に,1996年10月からCS(Communications Satellite)デジタル放送が開始されて,2000年12月には,110度の位置にBS(Broadcasting Satellite)デジタル放送が開始された。
【0004】
さらに,2002年3月から,BSと同じ軌道上の東経110度の位置からCSデジタル放送が始まり,BSおよびCS衛星放送による多チャンネルデジタル放送が始まった。
【0005】
特にデジタル放送では,多チャンネルサービスだけでなく,データ放送と呼ばれる新しい付加価値サービスが提供されている。ここで,データ放送とは,通常の映像・音声(画音)に加えて,動画,静止画,音声,もしくはテキストのうちいずれか一つ又は任意の組合わせからなるデータ放送コンテンツデータを放送することである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,デジタル放送において提供されるデータ放送に対して事業者が新規参入する場合,データ放送を放送するために,データ放送の番組の編成や送出などのデータ放送設備/運用をするための非常に多額な投資が必要となる。
【0007】
また,アナログ放送である地上波放送は,2003年より東京,名古屋,大阪地方を皮切りに,順次段階的に全国の地上波放送をデジタル放送化する予定になっており,地上波放送をおこなっている各放送局は,デジタル放送をするための設備投資などを迫られている。
【0008】
さらに,所定の期間は,視聴者に対してデジタル放送対応のテレビなどデジタル放送受像設備の普及等を考慮して,アナログ放送とデジタル放送とを両方放送するサイマル放送が義務付けられており,これによる放送設備の維持などコストの増大,さらに番組の放送運用効率の低下が発生する問題点があった。
【0009】
本発明は,上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,各放送局が設備投資を抑えてデータ放送の可能な,新規かつ改良されたデータ放送提供システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,少なくともデータ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバと,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを放送する一又は二以上の番組提供装置と,センターサーバと番組提供装置とを相互に接続するネットワークとから成るデータ放送提供システムが提供される。このセンターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを,ネットワークを介して番組提供装置に送出する送出装置とを備え,番組提供装置は,少なくとも前記ネットワークを介して編成装置,制作装置,または素材共有装置と相互にアクセス可能な利用者端末装置とを備えている。
【0011】
本発明によれば,センターサーバは,データ放送設備を有しない各番組提供装置に対してネットワークで接続されて,データ放送のためのコンテンツデータ(データ放送コンテンツデータ)を編成,制作,または登録などのデータ放送コンテンツデータに関する各処理を各番組提供装置に代わって行う共用設備である。さらに,番組提供装置は,番組提供装置に設けられる利用者端末装置により,上記センターサーバにアクセスし,上記各処理の指示をセンターサーバにする。かかる構成によれば,番組提供装置は,データ放送設備を有することなく,設備投資を抑えてデータ放送することが可能となり,さらに各番組提供装置におけるデータ放送設備をセンターサーバに集中管理することにより,データ放送の運行コストが削減されて,運行が常に効率的に行われる。なお,データ放送コンテンツデータは,データ放送のためのコンテンツデータであり,画音データは,データ放送以外の一般的に通常放送される番組のコンテンツデータであり,少なくともデータ放送コンテンツデータ及び画音データは,動画,静止画,音声,もしくはテキストのうちいずれか一つまたは任意の組合わせから構成される。番組データは,番組提供装置から視聴者の受信端末装置に伝送されるデータを示し,少なくとも画音データ,データ放送コンテンツデータ,または番組配列情報データなどが含まれる。なお,利用者端末装置は,番組提供装置の内または外に設置可能である。さらに,番組提供装置は,番組データを提供する総称であり,例えば,地上波放送,BSアナログ放送,BSデジタル放送,CSデジタル放送,CSアナログ放送などの番組を送出する放送設備である。以下,本明細書中では番組提供装置を放送局とする。
【0012】
さらに,本発明の別の観点によれば,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを放送する一又は二以上の放送局とネットワークを介して相互に接続される少なくとも前記データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバが提供される。センターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを送出する送出装置とを備えている。
【0013】
本発明によれば,センターサーバは,ネットワークを介して,画音データまたはデータ放送コンテンツデータを受信して,データ放送のためのコンテンツデータ(データ放送コンテンツデータ)を編成,制作,または登録などのデータ放送コンテンツデータに関する各処理を行う共用設備である。かかる構成によれば,データ放送設備を備えることなく,設備投資を抑えてデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録処理などが可能となり,さらにセンターサーバにより,集中管理されることで,データ放送の運行コストが削減されて,運行が常に効率的に行われる。
【0014】
センターサーバは,送出装置の設置を変更可能であるように構成してもよい。かかる構成により,適当な送出装置の設置をすることが可能であり,センターサーバのスケーラビリティ(scalability)が高まる。
【0015】
センターサーバは,送出装置が共有可能な予備送出装置を,設置可能であるこように構成してもよい。かかる構成により,送出装置が障害時に送出不能となった場合,当該送出装置の代替として送出処理を行うことが可能となり,常に送出処理を行うことができる。
【0016】
制作装置は,素材データを予め登録されたデータ形式に変換することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータ制作終了後,データ放送コンテンツデータを登録する際に,登録基準と相違した場合,改めてデータ放送コンテンツデータを作り直す必要がなくなり,登録処理を常に効率化できる。なお,データ形式は,例えば,画面のサイズなどの番組データとして送出するための規格である。
【0017】
送出装置は,データ放送コンテンツデータをパケット化することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータの伝送に対して負荷を低減でき,データの一部がエラー等で受信不良となった場合,常に再送することが可能となる。なお,パケット化は,例えば,MPEG2−TSパケット形式のパケット化であるが,かかる例に限定されず他の形式によるパケット化でもよい。
【0018】
送出装置は,画音データとデータ放送コンテンツデータとを連動させるための編成制御データをさらにパケット化することができる。かかる構成により,画音データとデータ放送コンテンツデータとに付随して編成制御データをパケット化して送出することが可能となり,画音データとデータ放送コンテンツデータとを番組連動する多種多様な双方向性を有するデータ放送を実施できる。なお,編成制御データは,例えば,APC(自動番組制御)信号(APCデータ信号)またはAPC信号から変換されたイベントメッセージ信号(イベントメッセージデータ信号)などの制御データ(制御信号)を示す。
【0019】
編成制御データは,ネットワークを介してセンターサーバに伝送されるようにすることができる。かかる構成により,センターサーバは,生成される編成制御データを,ネットワークを介して受信することが可能となり,番組連動するデータ放送を実施することが可能となる。なお,編成制御データは,少なくとも非同期通信方式などの高速通信により,伝送可能である。
【0020】
送出装置は,データ放送コンテンツデータをデータカルーセル送出方式により送出するためカルーセル構造(カルーセル形式)にセクション化することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータを繰返し配信することが可能となり,データ放送コンテンツデータを配信(ダウンロード)途中において,一部受信がエラーとなった場合でも,上記データ放送コンテンツデータの該当個所におけるデータが繰返し配信される。したがって,データ放送コンテンツデータの最初から再配信する必要がなくなり,常に配信効率を向上できる
【0021】
送出装置は,非同期通信方式によりネットワークを介して,トランスポートストリーム化したデータ放送コンテンツデータを伝送することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータのデータ伝送について信頼性の高い,速度保証するネットワークを介して,データ伝送することができる。したがって,データ放送設備を有することなく,設備投資を軽減して,データ放送を放送することができる。なお,非同期通信方式は,例えば,ATMなどの通信方式であるが,かかる例に限定されず,他の方式でもよい。
【0022】
センターサーバは,仮想専用回線であるネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録する特定処理代行サーバであるようにすることができる。かかる構成により,専用回線ではないため,経費を非常に軽減することができ,さらに利用者端末装置側で処理をする必要がないため,利用者端末装置の保守管理作業が常に軽減化される。なお,特定処理代行サーバは,クライアントである利用者端末装置からのアクセスによって依頼された処理を行い,その結果を利用者端末装置に返す機能を有するサーバの総称である。例えば,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバなどが挙げられる。また,仮想専用回線とは,専用回線ではない回線において,仮想的に専用回線とほぼ同等の機能を有する,回線の総称をいう。例えば,IP−VPNなどが挙げられる。
【0023】
センターサーバは,少なくとも株価情報データ又は気象情報データ等の自動更新データが含まれるデータ放送コンテンツデータを,仮想専用回線であるネットワークを介して受信するようにすることができる。かかる構成により,株価,または気象などに関するリアルタイムに更新される自動更新データが含まれるデータ放送コンテンツデータを,センターサーバが一括して受信して,伝送することが可能となる。
【0024】
センターサーバは,依頼された処理に応じて,課金する課金処理装置をさらに備えるようにすることができる。かかる構成により,利用者端末装置からセンターサーバに対するアクセスによって依頼指示された処理を実行した内容に従い,課金することができる。したがって,多種多様な料金設定を可能として,さらに少なくともセンターサーバに接続する際の初期投資およびセンターサーバの依頼処理に対して発生する経費とを支払うことのみでデータ放送することが可能となる。
【0025】
さらに,本発明の別の観点によれば,コンピュータをして上記センターサーバとして機能させるコンピュータプログラムが提供される。
【0026】
さらに,上記課題を解決するための本発明の別の観点によれば,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを放送する一又は二以上の放送局とネットワークを介して相互に接続される少なくとも前記データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバが提供される。このセンターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを,ネットワークを介して番組提供装置(放送局)に送出する送出装置とを備えている。
【0027】
本発明によれば,センターサーバは,データ放送設備を有しない各番組提供装置(放送局)に対してネットワークで接続されて,データ放送のためのコンテンツデータ(データ放送コンテンツデータ)を編成,制作,または登録などのデータ放送コンテンツデータに関する各処理を各番組提供装置(放送局)に代わって行う共用設備である。さらに,番組提供装置(放送局)は,番組提供装置(放送局)に設けられる利用者端末装置により,上記センターサーバにアクセスし,上記各処理の指示をセンターサーバにする。かかる構成によれば,番組提供装置(放送局)は,データ放送設備を有することなく,設備投資を抑えてデータ放送することが可能となり,さらに各番組提供装置(放送局)におけるデータ放送設備をセンターサーバに集中管理することにより,データ放送の運行コストが削減されて,運行が常に効率的に行われる。なお,データ放送コンテンツデータは,データ放送のためのコンテンツデータであり,画音データは,データ放送以外の一般的に通常放送される番組のコンテンツデータであり,少なくともデータ放送コンテンツデータ及び画音データは,動画,静止画,音声,もしくはテキストのうちいずれか一つまたは任意の組合わせから構成される。番組データは,番組提供装置(放送局)から視聴者の受信端末装置に伝送されるデータを示し,少なくとも画音データ,データ放送コンテンツデータ,または番組配列情報データなどが含まれる。
【0028】
センターサーバは,少なくともネットワークに接続される放送局に応じて,送出装置の設置を変更可能である。かかる構成によれば,放送局内に備えられる番組データを送出する送出装置は,センターサーバにネットワークを介して接続される放送局ごとに,設けられるので,新規に放送局がセンターサーバに接続する場合,または放送局がセンターサーバへの接続を解約する場合には,送出装置を増設,または除去することが可能であり,さらに,ある放送局に該当の送出装置が障害時には,当該放送局以外の送出処理は可能であることから,送出処理を常に最適化できる。
【0029】
センターサーバは,送出装置が共有可能な予備送出装置を,設置可能である。かかる構成によれば,送出装置が障害時に送出処理不能となった場合,当該送出装置の代替として送出処理を行うことが可能となり,緊急時であっても常に送出処理をすることができる。なお,予備送出装置は,センターサーバ内はもちろんのこと,センターサーバの外に配置することも可能である。
【0030】
制作装置は,素材データを放送局ごとに予め登録されたデータ形式に変換することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータ制作終了後,データ放送コンテンツデータを登録する際に,放送局に対する搬入基準と相違した場合,改めてデータ放送コンテンツデータを作り直す必要がなくなり,登録処理を常に効率化できる。なお,データ形式は,例えば,画面のサイズなどの番組データとして放送局から送出するための規格であり,各放送局により異なる。
【0031】
送出装置は,データ放送コンテンツデータをパケット化することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータの伝送に対して負荷を低減でき,データの一部がエラー等で受信不良となった場合,常に再送することが可能となる。なお,パケット化は,例えば,MPEG2−TSパケット形式のパケット化であるが,かかる例に限定されず他の形式によるパケット化でもよい。
【0032】
送出装置は,画音データとデータ放送コンテンツデータとを連動させるための編成制御データをさらにパケット化することができる。かかる構成により,画音データとデータ放送コンテンツデータとに付随して編成制御データをパケット化して送出することが可能となり,画音データとデータ放送コンテンツデータとを番組連動する多種多様な双方向性を有するデータ放送を実施できる。なお,編成制御データは,例えば,APC(自動番組制御)信号(APCデータ信号)またはAPC信号から変換されたイベントメッセージ信号(イベントメッセージデータ信号)などの制御データ(制御信号)を示す。
【0033】
編成制御データは,放送局から,ネットワークを介してセンターサーバに伝送されるようにすることができる。かかる構成により,放送局内で生成される編成制御データを,ネットワークを介してセンターサーバに伝送することが可能となり,放送局内にデータ放送設備を有さなくても番組連動するデータ放送を実施することが可能となる。なお,編成制御データは,少なくとも非同期通信方式などの高速通信により,放送局とセンターサーバとの間を伝送可能である。
【0034】
送出装置は,データ放送コンテンツデータをデータカルーセル送出方式により送出するためカルーセル構造(カルーセル形式)にセクション化することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータを繰返し配信することが可能となり,データ放送コンテンツデータを配信(ダウンロード)途中において,一部受信がエラーとなった場合でも,上記データ放送コンテンツデータの該当個所におけるデータが繰返し配信される。したがって,データ放送コンテンツデータの最初から再配信する必要がなくなり,常に配信効率を向上できる
【0035】
送出装置は,非同期通信方式によりネットワークを介して放送局に,トランスポートストリーム化したデータ放送コンテンツデータを伝送することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータのデータ伝送について信頼性の高い,速度保証するネットワークを介して,センターサーバと放送局との間をデータ伝送することができる。したがって,放送局内にデータ放送設備を有することなく,設備投資を軽減して,データ放送を放送することができる。なお,非同期通信方式は,例えば,ATMなどの通信方式であるが,かかる例に限定されず,他の方式でもよい。
【0036】
センターサーバは,仮想専用回線であるネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録する特定処理代行サーバであるようにすることができる。かかる構成により,専用回線ではないため,経費を非常に軽減することができ,さらに利用者端末装置側で処理をする必要がないため,利用者端末装置の保守管理作業が常に軽減化される。なお,特定処理代行サーバは,クライアントである利用者端末装置からのアクセスによって依頼された処理を行い,その結果を利用者端末装置に返す機能を有するサーバの総称である。例えば,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバなどが挙げられる。また,仮想専用回線とは,専用回線ではない回線において,仮想的に専用回線とほぼ同等の機能を有する,回線の総称をいう。例えば,IP−VPNなどが挙げられる。
【0037】
センターサーバは,少なくとも株価情報データ又は気象情報データ等の自動更新データが含まれるデータ放送コンテンツデータを,仮想専用回線であるネットワークを介して受信するようにすることができる。かかる構成により,株価,または気象などに関するリアルタイムに更新されるデータ放送コンテンツデータを,センターサーバが一括して受信して,各放送局に伝送することが可能となる。したがって,放送局ごとに契約のもと,当該データ放送コンテンツデータを受信する必要がなく,経費を軽減して,常にデータ放送コンテンツデータ伝送を効率化できる。
【0038】
センターサーバは,放送局により依頼された処理に応じて,放送局に対して課金する課金処理装置をさらに備えるようにすることができる。かかる構成により,利用者端末装置からセンターサーバに対するアクセスによって依頼指示された処理を実行した内容に従い,各放送局に課金することができる。したがって,多種多様な料金設定を可能として,さらに放送局は,少なくともセンターサーバに接続する際の初期投資およびセンターサーバの依頼処理に対して発生する経費とを支払うことのみでデータ放送することが可能となり,データ放送事業に参加しやすく,データ放送事業が常に活性化される。
【0039】
さらに,本発明の別の観点によれば,コンピュータをして上記センターサーバとして機能させるコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能な記憶媒体が提供される。
【0040】
さらに,本発明の別の観点によれば,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,少なくともデータ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバとネットワークを介して相互に接続される利用者端末装置が提供される。この利用者端末装置は,少なくともネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成する編成装置,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置,またはデータ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と相互にアクセス可能であるようにすることができる。
【0041】
利用者端末装置は,センターサーバにアクセスしてデータ放送コンテンツデータにかかる編成,制作,または管理保持などの処理を依頼するための端末装置である。かかる構成により,例えば,放送局内にデータ放送設備を設けず,放送局に依存することがないなど,外部にセンターサーバを設置することにより,各利用者端末装置から処理を受付けて,センターサーバにて一括して処理を実行することが可能となり,データ放送にかかる処理効率を常に向上させることができる。
【0042】
利用者端末装置は,仮想専用回線であるネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録するための特定処理代行サーバであるセンターサーバにアクセスすることができる。かかる構成により,利用者端末装置は,特定処理代行サーバが処理を実行することから,利用者端末装置の高度な処理能力を要せず,ハードウェア構成を軽減することが可能となり,利用者端末装置のバージョン管理,メンテナンスなどの保守管理が容易となる。また,専用回線でないことから,運用コストを大幅に軽減することが可能となる。なお,仮想専用回線および特定処理代行サーバについては,上記データ放送提供システムにて採用される仮想専用回線および特定処理代行サーバとほぼ同様の構成である。
【0043】
さらに,本発明の別の観点によれば,コンピュータをして上記利用者端末装置として機能させるコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能な記憶媒体が提供される。
【0044】
さらに,本発明の別の観点によれば,ネットワークを介して少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバのデータ放送提供方法が提供される。このデータ放送提供方法において,センターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成し,データ放送コンテンツデータを制作し,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有し,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを,ネットワークを介して送出することを特徴としている。
【0045】
センターサーバは,データ放送コンテンツデータの送出を変更可能であるように構成してもよい。したがって,例えば,新しくセンターサーバに接続されるなどの必要に応じて,データ放送コンテンツデータが送出される経路を,追加するなど,逐次変更することが可能となる。
【0046】
センターサーバは,必要に応じて,データ放送コンテンツデータの送出と共有可能なデータ放送コンテンツデータの予備送出をするようにしてもよい。したがって,例えば,障害時などでデータ放送コンテンツデータの送出が不能となった場合に,データ放送コンテンツデータを送出する予備的手段として,データ放送コンテンツデータを送出(予備送出)することが可能となる。
【0047】
センターサーバは,素材データを放送局ごとに予め登録されたデータ形式に変換するように構成してもよい。
【0048】
センターサーバは,データ放送コンテンツデータをデータカルーセル方式データであるデータカルーセル構造にマッピングなどのセクション化して,パケット化するように構成してもよい。
【0049】
センターサーバは,静止画,動画などの画像および声,音などの音声からなる画音データとデータ放送されるデータ放送コンテンツデータとを連動させるための編成制御データを,画音データと,データ放送コンテンツデータとパケット化することに加えて,さらにパケット化するように構成してもよい。
【0050】
編成制御データは,例えば,放送局などから,ネットワークを介してセンターサーバに伝送されるように構成してもよい。
【0051】
センターサーバは,前記データ放送コンテンツデータをデータカルーセル送出方式により送出するためカルーセル構造にセクション化することを特徴とする,
【0052】
センターサーバは,非同期通信方式によりネットワークを介して,トランスポートストリーム化したデータ放送コンテンツデータを伝送するように構成してもよい。なお,非同期通信方式は,上記データ放送提供システムにおいて採用される非同期通信方式とほぼ同様の構成を有する。
【0053】
センターサーバは,仮想専用回線であるネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録する特定処理代行するように構成してもよい。なお,特定処理代行は,クライアントである利用者端末装置からのアクセスによって依頼された処理を行い,その結果を利用者端末装置に提供する処理の総称である。例えば,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービスなどが挙げられる。また,仮想専用回線は,専用回線ではない回線において,仮想的に専用回線とほぼ同等の機能を有する,回線の総称をいう。例えば,IP−VPNなどが挙げられる。
【0054】
センターサーバは,少なくとも株価情報データ又は気象情報データ等の自動更新データが含まれるデータ放送コンテンツデータを,仮想専用回線であるネットワークを介して,例えば,放送局などに代わり一括して受信するように構成してもよい。
【0055】
センターサーバは,例えば,放送局などから依頼された処理に応じて,上記依頼された放送局に対して課金する課金処理装置をさらに備えるように構成してもよい。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好適な実施の形態について,添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0057】
(1 ビジネスモデルの概略)
まず,図1を参照しながら,本実施の形態にかかるデータ放送提供システム等のビジネスモデルの概念について説明する。なお,本明細書において「データ放送提供」とは,放送局からのアクセスに対して,有料または無料でデータ放送するための制作,編成,登録,またはアップロード(転送)等の放送局側で行う処理を代行するサービス全般を総称するものとする。
【0058】
(1.1 システム構成)
図1に示すように,放送事業者においては,インターネットなどのネットワーク12またはネットワーク14を介して,データ放送などの番組を放送する放送局,放送するための番組データを提供するサーバ,コンピュータ装置などのさまざまな放送機器(放送設備)が相互に接続されている。
【0059】
これらの放送設備のうち,データ放送をはじめ様々な番組を放送する放送設備は,放送局4(4a,4b,・・・,4n)を構成する。放送局4は,後程詳細に説明するが,少なくとも,ネットワーク12またはネットワーク14を介してセンターサーバにアクセスする利用者端末装置,送出装置,または多重化装置などを備えた放送設備である。ここで放送局4の放送は,地上波アナログ放送を示すが,BSデジタル放送,CSデジタル放送,ラジオ放送,なども含まれる。
【0060】
また,放送局4から放出される番組データからなる電波を受信して,テレビ(TV)などの受像装置に表示するための放送設備は,受信端末装置6(6a,6b,・・・,6n)を構成する。
【0061】
受信端末装置6は,後程詳細に説明するが,少なくとも番組データを表示するディスプレイ装置90(例えば,テレビ受像装置などが挙げられる。)と,受信する番組データのうちから選択されたチャンネルの番組データを取出して,ディスプレイ装置に表示させるチャンネル選択受信装置91とを備えている。
【0062】
なお,番組データは,少なくとも画音データ,データ放送コンテンツデータが含まれて,放送局4から受信端末装置6に送出されるデータの総称に該当する。
【0063】
また,ネットワーク12に接続される放送設備のうち,気象情報,株価情報,または交通情報などの各種特定の情報をリアルタイムで提供する放送設備は,コンテンツ提供サーバ8を構成する。コンテンツ提供サーバ8は,少なくとも中央演算処理装置(CPU),通信装置,および記憶装置を備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置である。コンテンツ提供サーバ8は,随時センターサーバ2に気象情報などを含むリアルタイム更新されるデータ放送コンテンツデータを提供する。
【0064】
したがって,コンテンツ提供サーバ8と一括してセンターサーバ2と契約して,データ放送コンテンツデータを送信することにより,各放送局ごとにコンテンツ提供サーバ8と専用回線により契約して送信するよりも,データ放送コンテンツデータの送信処理,初期投資,および運用コストなどの面で効率的である。
【0065】
また,ネットワーク16に接続される端末装置は,視聴端末装置10(10a,10b,・・・,10n)を構成する。視聴端末装置10は,少なくとも中央演算処理装置(CPU),通信装置,および記憶装置を備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置である。なお,視聴端末装置10は,携帯端末,携帯電話,PDA(Personal Digital Assistants)などの情報処理装置も含まれる。
【0066】
同様に,ネットワーク12またはネットワーク14に接続される放送設備のうち,放送局4(4a,4b,・・・,4n)それぞれに対して,「データ放送提供」のサービスである各種処理を実行する放送設備は,センターサーバ2を構成する。
【0067】
センターサーバ2は,後程詳細に説明するが,少なくとも,データ放送をするためのデータ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,制作されたデータ放送コンテンツデータを登録し,またはデータ放送コンテンツデータを制作するための素材データを登録する素材共有装置とを備える。
【0068】
なお,データ放送コンテンツデータは,番組データに含まれるデータ放送するためのコンテンツデータであり,動画,静止画,音声,もしくはテキストのうちいずれか1つまたは任意の組合せからなるデータである。また,データ放送コンテンツデータは,プログラム言語により制作されるが,例えば,BML(Broadcast Markup Language)であるマークアップ言語,ECMAScriptであるスクリプト言語などが挙げられる。
【0069】
データ放送のプラットフォームとして役割を果たすセンターサーバ2は,データ放送における編成や送出などの処理を放送局4問わず,各放送局一括して行うことにより,各放送局4で管理しなければならないデータ放送設備/運用など設備/運用的な側面を効率化する。
【0070】
(1.2 データ放送設備を有する放送局)
ここで,図2を参照しながら,データ放送を放送するための設備を有する場合の放送局4について説明する。図2は,本実施の形態にかかるデータ放送設備を有する放送局の概略を示すブロック図である。
【0071】
図2に示すように,放送局4は,アナログ放送又はデジタル放送の本線の映像・音声が含まれる番組データを放送するための画音データ系システム18と,番組データを編成するための編成システム20と,データ放送コンテンツデータを制作して,送出するためのデータ放送コンテンツデータ系システム22と,多重化装置24とを備える。
【0072】
また,編成システム20には,専用端末23が,専用回線網で接続されており,専用端末23により,例えば,番組データを放送する日付,開始放送時間,終了放送時間,または放送される帯域などを設定することにより編成される。
【0073】
データ放送コンテンツデータ系システム22は,放送されるデータ放送コンテンツデータを管理保持するコンテンツ管理装置26と,データ放送コンテンツデータを作成するための材料となる素材データを登録する素材受入装置21と,データ放送コンテンツデータを制作する自動制作装置19と,データ放送コンテンツデータをパケット化して送出する送出装置28とを備える。
【0074】
コンテンツ管理装置26には,専用端末25が,専用回線網で接続されており,制作されたデザインデータ又はテキストデータなどからなるデータ放送コンテンツデータ17を専用端末25により,コンテンツ管理装置26に転送されて管理保持される。
【0075】
同様に,素材受入装置21には,専用端末27が,専用回線網により接続されており,気象情報データ又は交通情報データなどのリアルタイムデータ放送コンテンツデータ29,またはデータ放送コンテンツデータを作成するための素材データを専用端末27により,素材受入装置21に転送する。
【0076】
転送されたリアルタイムデータ放送コンテンツ素材データ29は,自動制作装置19により,編成システム20にて編成された情報(例えば,編成情報データ。)に基づき,データ放送するためのデータ放送コンテンツデータに加工/制作されて送出装置28により送出される。
【0077】
上記専用端末23,25,27は,いずれも放送局4内に設置されて専用回線網に接続されていることから,他の放送局4とは互換性がなく,放送局4ごとに専用回線を配置して,さらに専用端末を開発して制作する必要がある。
【0078】
(1.3 放送局のデータ放送設備について)
以上から,特にBSデジタル放送の委託放送事業者や番組供給会社(番供)では,現状では図1に示す上記センターサーバ2のようなプラットフォームが存在せず,図2に示す放送局4にデータ放送設備を有する必要があることから,センターサーバ2を共有して設置することにより,個々に編成,送出に関して設備投資することなく,またその運用にあたり,多くの専門的な知識を有する人材を放送局4内に抱える必要がないという効果があげられる。
【0079】
さらに現在の各地域の地上波放送局4は,経営的に危機に瀕している放送局が多く,デジタル放送であるデータ放送を開始するに際しての設備投資や2011年までの現状のアナログ波とのサイマル放送の義務,多チャンネル放送による運用効率の低下が考えられることなどを考慮すると,地上波のデジタル放送化は放送局4にとっては今後のビジネス構造を再構築する上での重要なポイントとなっている。
【0080】
従って,放送局4においては,データ放送によるデジタル放送化に対する設備投資を抑えること。サイマル放送における放送運行の効率化。さらに放送設備/運用の経費をいかに抑えることなどが求められている。
【0081】
つまり,図1に示すセンターサーバ2が,各放送局4に対して「データ放送提供」することにより,データ放送のプラットフォームを果たすことが可能となる。また,各放送局4のデータ放送設備をセンターサーバ2に集約されることから,データ放送における設備投資を抑えて,さらに放送運行の運用効率の向上及び運用コストを抑えることが可能となる。以下,詳細にセンターサーバ2を有するデータ放送提供システムについて説明する。
【0082】
(2 データ放送提供システムの各コンポーネントの構成)
次に,本実施の形態にかかるデータ放送提供システムの各コンポーネントの構成について説明する。
【0083】
(2.1 ネットワーク12)
ネットワーク12は,センターサーバ2と放送局4とを相互に双方向通信可能に接続し,さらにコンテンツ提供サーバ8とセンターサーバ2とを双方向通信可能に接続するものであり,典型的には,インターネットによる公衆回線網において仮想的専用回線網として接続可能なネットワークである。例えば,IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)などがあげられる。したがって,本実施の形態にかかる仮想的専用回線網は,専用回線網をはじめ,不正アクセスや盗聴に対して強固なセキュリティを持つ公衆回線網であれば,かかる例に限定されない。
【0084】
(2.2 ネットワーク14)
ネットワーク14は,センターサーバ2と放送局4とを相互に双方向通信可能に接続するものであり,典型的には,非同期通信方式(非同期通信モード)により接続されるATM網であるが,フレームリレー網,専用回線網,または仮想的専用回線網なども含まれる。また,ネットワーク14は,有線無線を問わず,衛星通信網なども含む。なお,ATM網は,電話用の回線交換網,コンピュータ用のパケット交換網などのネットワーク交換網が含まれる。
【0085】
(2.3 ネットワーク16)
ネットワーク16は,センターサーバ2と視聴端末装置10とを双方向通信可能に接続するものであり,典型的には,インターネットなど公衆回線網であるが,WAN,LANなどの閉鎖回線網も含む。また,ネットワーク16は,有線無線を問わず,衛星通信網なども含む。
【0086】
(2.4 センターサーバ2)
センターサーバ2は,放送局4からのアクセスに応じて処理を行い,処理結果を放送局4に提供して,データ放送をするためのデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または送出などを行う処理装置の集まりである。
【0087】
次に,図3を参照しながら,本実施の形態にかかるセンターサーバ2の構成について説明する。図3は,本実施の形態にかかるセンターサーバの概略的な構成を示すブロック図である。
【0088】
図3に示すように,センターサーバ2は,編成装置30と,素材共有装置32と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置34と,更新素材加工装置36と,課金処理装置38と,変換装置39と,パケット化してデータを送出する送出装置31と,各送出装置31の共有する予備装置である予備送出装置33と,ATM網に変換して伝送するATM変換装置35と,各ATM変換装置35の予備装置である予備ATM変換装置37と,Webサーバ40と,二次TMS(Transaction Manage Server)41とを備える。
【0089】
ここで,本実施の形態にかかる送出装置31とATM変換装置35とは,別の装置である場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,送出装置31とATM変換装置35とが一体となった一の送出装置からなる場合であっても実施可能である。
【0090】
同様に,本実施の形態にかかる予備送出装置33と予備ATM変換装置37とは,別の装置である場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,予備送出装置33と予備ATM変換装置37とが一体となった一の装置からなる場合であっても実施可能である。
【0091】
センターサーバ2は,放送局4に依存することなく,放送局4からのアクセスに基づき,各所定の処理を行う。さらに放送局4からアクセスを受信した際には,データ放送提供をサービスするためのログイン処理を要する。したがって,各放送局4を識別するためのログインID(ID番号)およびパスワード又は指紋などにより,認証を行う。認証については,後程詳述する。
【0092】
編成装置30は,データ放送するために,制作されたデータ放送コンテンツデータを編成する。編成されたデータ放送コンテンツデータに対して,編成装置30は,編成情報データを作成及び登録する。なお,編成装置30は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えたASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。したがって,各放送局4からのアクセスされた指示命令に応じた編成処理をし,各処理結果をアクセス元の放送局4に返信する。
【0093】
編成情報データは,データ放送コンテンツデータの放送される日付,開始時間,終了時間,またはデータ放送コンテンツデータの放送帯域などの編成情報が設定されている。編成情報データに基づいて,データ放送コンテンツデータは送出される。
【0094】
素材共有装置32は,各放送局ごとに,データ放送コンテンツデータの材料となる素材データまたは放送直前のデータ放送コンテンツデータなどを管理保有する。また素材共有装置32は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えたASPサーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。したがって,データ放送コンテンツデータ各放送局4からのアクセスされた指示命令に応じた登録処理をし,各処理結果をアクセス元の放送局4に返信する。素材データ,データ放送コンテンツデータは,素材共有装置32のコンテンツDBに管理保有される。
【0095】
制作装置34は,素材共有装置32のコンテンツDBに管理保有された素材データなどから加工,または複数の素材データなどを組合わせるなどすることにより,データ放送コンテンツデータを制作する。
【0096】
さらに制作装置34は,制作されたデータ放送コンテンツデータが,所定の規格であるか規格チェックを行い,予め放送局4が制作装置34の記憶装置に登録した規格に自動的に変換する。例えば,画像のサイズ,またはデータ圧縮の比率などである。
【0097】
したがって,データ放送コンテンツデータを放送するために素材共有装置32に登録する段階で,データ放送コンテンツデータのデータフォーマットが変換されて,各放送局で統一されるため,制作されたデータ放送コンテンツデータを登録時に,再度登録基準に合わせるための作り直し処理が不要なため,制作処理の効率化および制作コストを低く抑えることが可能となる。
【0098】
また制作装置34は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えたASPサーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。したがって,各放送局4からのアクセスされた指示命令に応じた制作処理をし,各処理結果をアクセス元の放送局4に返信する。
【0099】
更新素材加工装置36は,コンテンツ提供サーバ8から伝送されるリアルタイム更新されるデータ放送コンテンツデータを放送するために,画像サイズなど加工処理して,または送出装置37に伝送する。
【0100】
また更新素材加工装置36は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えたASPサーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。
【0101】
課金装置38は,編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36の各装置に対してアクセスがあった場合,アクセスした放送局4に対してアクセスに応じた課金処理をする。課金は,アクセス回数,アクセスして依頼した処理内容,またはアクセス時間など多種多様な課金条件から選択することが可能である。また,課金処理は,例えば,アクセス後または日次など一定時間ごとに,各放送局に対する課金データを作成して,各放送局にネットワーク12などを介して送信される。なお,課金装置38は,各放送局に対する課金データを作成後,例えば,日次または月次単位に各放送局に対する決済処理を実施することも可能である。
【0102】
変換装置39は,APC(Automatic Program Controller)信号をデータ放送する際に,画音データとデータ放送コンテンツデータとを連動させるための規格に沿ったイベントメッセージデータ信号MSに変換する。なお,イベントメッセージ信号MSは,指示データであり,少なくとも画音データ,データ放送コンテンツデータとともに番組データに含まれて送出される。
【0103】
送出装置31(31a,31b,・・・,31n)は,ネットワーク12またはネットワーク14に接続された放送局4ごとに設置して,またはTS(トランスポート・ストリーム)別に設置する。なお,TSは,例えば,MPEG−2システム規格に規定されている。
【0104】
送出装置31は,編成装置30に記憶されている編成情報データに基づいて,カルーセル形式(カルーセル構造)のデータであるデータ放送コンテンツデータまたは番組配列情報データを,TSパケット形式にマッピングするために構造化(セクション化)を行い,188byteからなるTSパケット形式にパケット化する。なお,パケット化されたデータ放送コンテンツデータ(データ放送コンテンツデータTS)については,データカルーセル方式により送出される。また,TSパケット形式以外のパケット化による送出も実施可能である。
【0105】
同様に,ATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)は,ネットワーク12またはネットワーク14に接続される放送局4またはTSごとに,設置される。
【0106】
ATM変換装置35は,上記送出装置31にて送出されたデータ放送コンテンツデータTSを,ATM網からなるネットワーク14を介して放送局へ伝送するために,セルと呼ばれる固定長(53バイト)フレームからなるデータ放送コンテンツデータATMに変換する。
【0107】
なお,本実施の形態にかかるATM変換装置35は,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)1台ごとに直列に接続される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)全体を一括して1台のATM変換装置35を直列に接続した場合であっても実施可能である。
【0108】
(2.4.1 予備送出装置33,予備ATM変換装置37)
次に,予備送出装置33は,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)とほぼ同様の構成であり,送出装置31に併設されている。予備送出装置33は,送出装置31の予備的な装置であり,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)又はATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)のうちいずれかが,例えば,障害などにより処理不能となった場合,予備送出装置33が代替して処理を行う。したがって,例えば,送出装置31及びATM変換装置35が平常時などの場合,予備送出装置33には,データ放送コンテンツデータは伝送されず,各放送局4または各TS別に担当する当該送出装置31に伝送される。
【0109】
なお,本実施の形態にかかる予備送出装置33は,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)全体に対して,1台の予備送出装置33が設置される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,各送出装置31ごとに1台ずつ予備送出装置33を設置することも実施可能である。つまり,送出装置31aに1台の予備送出装置33が併設されて,送出装置31bに1台の予備送出装置33が併設され,・・・,送出装置31nに1台の予備送出装置33が併設される。
【0110】
同様に,予備ATM変換装置37は,ATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)とほぼ同様の構成であり,予備送出装置33に直列に接続される。予備ATM変換装置37は,ATM変換装置35の予備的な装置であり,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)又はATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)のうちいずれかが,例えば,障害などにより処理不能となった場合,予備ATM変換装置33が代替して処理を行う。したがって,送出装置31及びATM変換装置35が例えば平常時などの場合,予備ATM変換装置37には,データ放送コンテンツデータは伝送されず,当該ATM変換装置35に伝送される。
【0111】
なお,本実施の形態にかかる予備ATM変換装置37は,ATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)において1台の予備ATM変換装置35が設置される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,ATM変換装置35ごとに1台ずつ予備ATM変換装置37を設置することも実施可能である。つまり,ATM変換装置35aに1台併設されて,ATM変換装置35bに1台併設されて,・・・,ATM変換装置35nに1台併設される。
【0112】
Webサーバ40は,編成装置30において登録された編成情報データに基づいて作成され,放送局4ごとに放送予定である番組情報が含まれたWebページデータを管理保有する。
【0113】
Webページデータは,WWW(World Wide Web)のWeb上で,例えば視聴端末装置10に記憶された閲覧ソフト(ブラウザソフト)などにより表示可能な情報ページであり,例えばHTML(Hyper Text Markup Language)などの言語によって記述される。
【0114】
またWebサーバ40は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えた情報処理装置であり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。したがって,各視聴端末装置10からのアクセスに応じて,Webサーバ40は,要求された当該Webページデータをアクセス元の各視聴端末装置10に送信する。
【0115】
Webページデータの情報の更新は,編成情報データが更新されるごとに,もしくは数時間おきなどの一定時間ごとに,任意に設定可能なタイミングで更新される。
【0116】
二次TMS41は,視聴端末装置10から,例えば,電話回線などのネットワーク16を介してアクセスされた結果を集計して,集計結果データであるリアルタイムに更新可能なデータ放送コンテンツデータを更新素材加工装置36又はWebサーバ40に送信する情報処理装置である。例えば,音楽などのリクエストなど,番組放送中,随時アクセスを募集してその結果であるリクエストの集計状況などを,放送番組中,リアルタイムに反映させる場合などに活用される。
【0117】
(2.5 放送局4)
次に,図4を参照しながら,本実施の形態にかかる放送局4の構成について説明する。図4は,本実施の形態にかかる放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【0118】
図4に示すように,放送局4は,EDPS42と,利用者端末装置43と,DS(Data Server)44と,APC(自動番組制御装置)45と,例えば,画音データ等の番組データを管理保有する番組サーバ46と,CM(Commercial Message)サーバ47と,スイッチ装置48と,アップコンバータ装置49と,HD(High Definition)エンコーディング装置50と,SD(Standard Definition)エンコーディング装置51と,EPG(Electronic Program Guide)送出装置52と,MCS(符号化多重化装置)53と,TS変換装置54と,多重化装置55と,モジュレータ56と,送信装置57と,ATM通信装置58とを備える。
【0119】
EDPS42は,例えば,番組の放送開始/終了時刻などの編成管理,CM契約管理,CMが放送される時刻を管理するCM進行(送出)管理などの処理を実行して確定運行データ(放送進行データ)をDS44に送信する,放送情報システム,あるいは営業放送システムと呼ばれる装置の集まり(システム)である。
【0120】
利用者端末装置43は,ネットワーク12を介してセンターサーバ2と接続されており,認証してログイン後アクセスすることにより,少なくともデータ放送コンテンツデータの制作,編成,管理保有などの処理をするように,センターサーバ2に備わる各種装置(編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36)に指示する。
【0121】
利用者端末装置43は,少なくともCPU(中央演算処理装置)と通信装置と記憶装置と入力装置とディスプレイ装置とを備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置であり,例えば,ラップトップ型の携帯用コンピュータ,PDA,デスクトップ型のコンピュータなどが挙げられる。
【0122】
DS44は,EDPS42から確定運行データを受信して,確定運行データに基づいて,プレイリストデータ(イベントデータ)を作成する。プレイリストデータは,例えば,機器を制御するための制御情報,機器の切替時間などを含む所定の放送日前に転送される放送進行データまたは独立データ番組のPMTデータなどである。
【0123】
また,DS44は,EDPS42に代わって,例えば,24時間体制で放送中や放送直前のリアルタイム放送に関わる放送される番組データの管理,またはEPGデータなどの管理を一元的に行う。DS44は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えた情報処理サーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。
【0124】
APC45は,DS44からプレイリストデータを受信後,プレイリストデータに基づいて,例えば,放送局4内の各種機器の起動,停止,または放送時刻と放送される番組データとを連動させるなどためにAPC(自動番組制御)データ信号APを生成する。
【0125】
EPG送出装置52は,DS44からEPGデータを受信後,EPGデータをTSパケット化により,EPGデータTSに変換して,多重化装置55に送出する。なお,EPGについては,後程詳述する。
【0126】
TS変換装置54は,センターサーバ2からATM網であるネットワーク14を介してデータ放送コンテンツデータATMを受信すると,TSパケット形式のデータ放送コンテンツデータTSに変換処理する。
【0127】
モジュレータ56は,多重化装置55から例えば,データ放送コンテンツデータ,画音データ,EPGデータなどが多重化された番組データMUを受信することにより,適当な周波数からなる電波に変換する。
【0128】
送信装置57は,出力された電波を受信端末装置6に向けて放出することにより番組データを伝送する。なお,本実施の形態にかかる送信装置57は,地上アンテナである場合を例にあげて説明したが,かかる例には限定されず,例えば,衛星の場合であっても実施可能である。
【0129】
(2.6 受信端末装置6)
次に,図5を参照しながら,本実施の形態にかかる受信端末装置6の構成について説明する。図5は,本実施の形態にかかる受信端末装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【0130】
図5に示すように,受信端末装置6は,チャンネル選択受信装置91と,ディスプレイ装置90と,リモコン(リモートコントロール)92とを備え,上記チャンネル選択受信装置91は,受信部60と,チューナー部62と,復調部64と,デマルチプレクサ(DeMultiplexer)66と,デスクランブラ(Descrambler)部68と,MPEG(Moving Picture Image Experts Group)復調部70と,IR(Infrared Ray)−受信部72と,通信部74と,D/Aコンバータ部76と,IC(Integrated Circuit)−Card部78と,HDD(ハードディスクドライブ)80と,VRAM(Video Random Access Memory)82と,RAM(Random Access Memory)84と,ROM(Read Only Memory)86と,CPU88とを備える。
【0131】
受信部60は,放送局4から放出された番組データMUが含まれる電波を受信する。受信した電波は,チューナー部62に送信される。なお,本実施形態にかかる受信部60は,アンテナである場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,光ファイバケーブルなどにより受信しても実施可能である。
【0132】
なお,本実施の形態にかかる受信端末装置6および視聴端末装置10は,別の端末装置である場合を例に説明したが,かかる例に限定されず,例えば,受信端末装置6および視聴端末装置10とを一体化させて,両者の機能を有する受信端末装置6などでも実施可能である。
【0133】
デマルチプレクサ66は,放送局4に備わる多重化装置55により多重化されて1本に束ねられた番組データMUを,例えばデータ放送コンテンツデータTS又は画音データTSなど,それぞれ入力元の複数のTSデータに復元する。
【0134】
IR−受信部72は,リモコン92が赤外線(Infrared Ray:IR)により送信する操作指示データを受信すると,上記操作指示データをデジタル変換する。
【0135】
ディスプレイ装置90は,MPEG復調部70でデコードされて,D/Aコンバータ部76にてアナログ変換されたデータ放送コンテンツデータ含め番組データを表示する。なお,本実施の形態にかかるディスプレイ装置90は,テレビ受像機である場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,PDAなどの携帯型コンピュータ装置に備わるディスプレイ装置であっても実施可能である。またアナログ変換の不要な場合は,D/Aコンバータ部76は設置されない。
【0136】
(3. データ放送提供システムにおける画面構成)
次に,本実施の形態にかかるデータ放送提供システムの理解を深めるために,添付図面を参照しながら,本実施の形態にかかるデータ放送提供システムを適用した利用者端末装置43のディスプレイ装置及び受信端末装置6のディスプレイ装置90に表示される画面構成例について説明する。
【0137】
なお,以下の画面においては,閲覧ソフト(ブラウザ)を使用して利用者端末装置43のディスプレイ装置およびディスプレイ装置90に表示されるが,閲覧ソフトの種類に依存せず,本実施の形態にかかるデータ放送提供システムを実施することは可能である。
【0138】
(3.1 利用者端末装置43のディスプレイ装置における表示画面)
まず利用者端末装置43は,センターサーバ2に,データ放送コンテンツデータを編成,制作,管理保有などの処理をさせる場合,図6に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に各処理をさせるためのトップページ画面95が表示される。トップページ画面95を表示するためのトップページ画面データは,利用者端末装置43に備わる記憶装置(図示せず。)に記憶されており,利用者端末装置43が起動するとディスプレイ装置に表示される。
【0139】
図6に示すように,トップページ画面95は,編成処理ボタン96と,制作処理ボタン97と,素材登録処理ボタン98と,更新素材登録処理ボタン94とから構成されている。なお,本実施の形態にかかるトップページ画面95は,かかる例に限定されず,処理させる種類が増えた場合,随時,トップページ画面に当該処理させる処理ボタンを追加することは実施可能である。
【0140】
さらに,トップページ画面95に表示された該当処理ボタン(編成処理ボタン96,制作処理ボタン97,素材登録処理ボタン98,または更新素材登録処理ボタン94)が,利用者端末装置43の入力装置,例えば,キーボード又はマウスなどで選択されると,センターサーバ2に備わる当該装置から認証画面データが送信されて利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示される。認証画面については後述する。
【0141】
(3.1.1 認証画面)
次に,図7を参照しながら,本実施の形態にかかる認証画面について説明する。図7は,本実施の形態にかかる認証画面を概略的に示す説明図である。
【0142】
図7に示すように,認証画面99は,放送局を識別するID番号を入力するためのID入力部100と,パスワードを入力するためのPW入力部102と,ログインボタン104とから構成される。
【0143】
認証画面99は,トップページ画面に表示される処理ボタンが選択されるたびに,センターサーバ2に備わる当該処理ボタンに対応する各装置から認証画面データが送信されて,利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示される。例えば,編成処理を指定する場合は,トップページ画面95の編成処理ボタン96が選択されて,編成装置30の記憶装置(図示せず。)に記憶された認証画面99を表示するための認証画面データが利用者端末装置43に送信されて,ディスプレイ装置に認証画面99が表示される。
【0144】
次に,ID入力部100及びPW入力部102に,利用者端末装置43に備わるキーボードなどが使用されて,データ放送提供サービス利用の契約時などで予め定められたID番号及びパスワードが入力される。入力後,ログインボタン104が利用者端末装置43のマウスなどにより選択される。
【0145】
利用者端末装置43は,認証情報であるログインデータを,センターサーバ2に備わる当該装置に送信する。受信した当該装置は,記憶装置に記憶された認証DBに基づいて,上記ログインデータを認証処理する,認証されると,実際の指定する処理が行われるための設定画面がディスプレイ装置に表示される。なお,当該装置は,本実施の形態では,編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36であるが,かかる例に限定されず変更可能である。
【0146】
また,パスワードについては,利用者端末装置43によって必要に応じて随時変更可能である。さらに,認証処理については,かかる例に限定されず,例えば,ワンタイムパスワード(One Time Password)など,パスワードを入力時に,毎回動的に変更する認証方式,または指紋をスキャナである入力装置によりスキャンさせる認証方式などが挙げられる。
【0147】
さらに,センターサーバ2に備わる各装置(編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新加工装置36など)ごとに備えられる認証DBは,各装置問わず共有(Shared)されている。したがって,認証DBのDB内容は各装置に依存せず同じであるが,ある装置でID番号,パスワードなどの認証情報が変更/新規登録された場合は,各装置間それぞれ更新処理を行う。なお,更新処理は,例えば,登録後随時または1日に1回などの適当な頻度で行われる。
【0148】
(3.2 データ放送コンテンツデータ表示画面)
次に,本実施の形態にかかる受信端末装置6のディスプレイ装置90に表示されるデータ放送コンテンツデータ表示画面について説明するが,その前にデータ放送の概略について説明する。
【0149】
(3.2.1 データ放送)
データ放送は,従来のアナログ放送と異なり,受信機のリモコンを用いて双方向に対話的に操作できる番組であるが,テレビ放送を行う委託放送事業者は,番組連動型,独立型のデータ放送を行っている。
【0150】
番組連動型とは,スポーツやクイズなど生番組や時差送出の番組データに,任意のタイミングで素早く連動することができるデータ放送コンテンツデータが提供されるデータ放送である。例えば,TV映像で出題された4択形式のクイズ番組の問題に対し,リモコン92で回答が選択されることによって,放送中の番組と連動することが可能である。
【0151】
独立型とは,インターネットのWebページなどのように,一定の情報をデータ放送のみで構成されたデータ放送コンテンツデータが提供されるデータ放送である。例えば,1日中最新のニュースを提示することが可能である。さらに,提示する内容を時々刻々と変化させるデータ放送コンテンツデータが提供されるデータ放送も可能である。したがって,情報の即時性を重視した気象情報,株価為替情報などの分野で利用される。
【0152】
また,提供されるデータ放送コンテンツデータは,例えば,BML(Broadcast Markup Language)などのマークアップ言語,またはECMAScriptなどのスクリプト言語によって制作される。
【0153】
(3.2.2 番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面)
ここで,図8を参照しながら,番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面について説明する。図8は,本実施形態にかかる番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面の概略を示す説明図である。
【0154】
図8に示すように,番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面は,動画,静止画,または音声などの画音データが表示されるディスプレイ部106と,リクエスト情報が項目として列挙される項目表示部112と,項目表示部112に表示された項目をリモコン92により選択されると,選択された項目に関連する情報を表示する関連情報表示部108とから構成される。
【0155】
項目表示部112は,ディスプレイ部106に表示される内容と連動して様々な項目が表示される。本実施の形態にかかる項目表示部112は,シネマのリクエストに関する情報が項目別(“71”アフロヘアー,“72”ベストボーイ,・・・,“75”未知との出会<特別編>)に,表示されているが,例えば,ディスプレイ部106に関する,クイズを表示させることなども可能である。
【0156】
なお,本実施の形態にかかる番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面は,項目表示部112と,関連情報表示部108と,ディスプレイ部106とから構成される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,いかなる画面構成であっても実施可能である。
【0157】
(3.2.3 独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面)
ここで,図9を参照しながら,独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面について説明する。図9は,本実施形態にかかる独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面の概略を示す説明図である。
【0158】
図9に示すように,独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面は,所望の情報を選択するための見出項目部114と,見出項目部114で選択された項目に関する情報が逐次更新されて表示される情報表示部116と,見出項目部114で選択された項目に関する情報に関連する情報が逐次更新されて表示される関連情報表示部118とから構成される。
【0159】
見出項目部114は,情報表示部116および関連情報表示部118に表示可能な情報を項目(株価,相場指標,海外株価,または海外指標)ごとに掲載される。したがって,情報を表示させる場合,リモコン92に備わるカーソルボタン124を操作することにより,希望する情報が表示された項目まで矢印120を上下に移動させる。さらに,リモコン92に備わる決定ボタン126が押下されることにより,情報表示部116および関連情報表示部118に当該選択項目における情報が表示される。
【0160】
なお,本実施の形態にかかる独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面は,見出項目部114と,情報表示部116と,関連情報表示部118と,矢印120とから構成される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,いかなる画面構成であっても実施可能である。
(3.3 EPGデータ表示画面)
次に,図10を参照しながら,EPGデータ表示画面について説明する。図10は,本実施形態にかかるEPGデータ表示画面の概略を示す説明図である。
【0161】
図10に示すように,EPGデータ表示画面は,EPG(Electric Program Guide)と呼ばれる電子番組表が受信者端末装置6のディスプレイ装置90に表示される画面であり,メニュー表示部130と,番組一覧表示部132と,番組詳細情報部134とから構成される。
【0162】
メニュー表示部130には,番組一覧表132に表示される番組が,項目別に表示される。例えば,チャンネルごとの番組表を表示する“チャンネル別”または時刻ごとに各放送局で放送される番組表を表示する“時刻別”などである。
【0163】
番組一覧表示部132に番組表を表示させる場合,例えば,受信端末装置6に備わるリモコン92などの操作指示手段により,所望の番組表が表示された項目がメニュー表示部130から選択されると,番組一覧表示部132に,例えば“時刻別”に番組表が表示される。
【0164】
EPGデータは,例えば,SI/PSI(Service Information)/(Program Specific Information)である番組配列情報データなどを用いることにより,EPG送出装置52から受信端末装置6に伝送されて,ディスプレイ装置90にEPGデータ表示画面が表示される。なお,PSI/SIは,例えば,BSデジタル放送の方式として,ARIB STD−B10などに規定されている。
【0165】
SI/PSIでは,例えば,NIT(Network Information Table),BIT(Broadcaster InformationTable),EIT(Event Information Table)などのテーブルと呼ばれるデータ構造を用いて,EPGデータを伝送している。なお,上記テーブルについては,後程詳述する。
【0166】
また,本実施の形態にかかるEPGデータは,例えば,BML(Broadcast Markup Language)などのマークアップ言語,またはECMAScriptなどのスクリプト言語によって制作及び提供されても実施可能である。
【0167】
なお,本実施の形態にかかるEPGデータ表示画面は,メニュー表示部130と,番組一覧表示部132と,番組詳細情報部134とから構成される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,いかなる画面構成であっても実施可能である。
【0168】
(4. データ放送提供システムの動作)
次に,上記のように構成されたデータ放送提供システムの動作の実施形態について説明する。
【0169】
(4.1 センターサーバ2における処理動作)
まず,図11を参照しながら,本実施の形態にかかるセンターサーバ2における編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36の各装置における処理動作について説明する。図11は,本実施の形態にかかるセンターサーバにおける処理の概略について示すフローチャートである。
【0170】
図11に示すように,データ放送コンテンツデータに関する編成,制作,登録などの処理をする場合,まず図6に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に処理を選択するためのトップページ画面95が表示されて,表示された項目から任意の処理が選択される(S140)。
【0171】
上記選択により,利用者端末装置43は,当該処理を行うセンターサーバ2に備わる各装置(編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36)に対して,アクセスをする(S142)。以下,各処理ごとの動作について説明する。
【0172】
(4.1.1 編成処理の場合)
編成装置30は,アクセスした利用者端末装置43に対して認証を行うため,図7に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に認証画面を表示させる。
【0173】
次に,認証画面に表示されたID入力部100にID番号が入力されて,PW入力部102にパスワードが入力されて,ログインボタン104が選択されると,編成装置30は,認証情報であるログインデータを受信して,認証処理を行う(S144)。
【0174】
認証処理において,認証されず否認されると,その時点でエラー終了して利用者端末装置43のディスプレイ装置にエラーメッセージが表示されるが,認証された場合,利用者端末装置43により,データ放送コンテンツデータを編成するために,例えば,放送される日付,開始時間,終了時間,データ放送コンテンツデータが気象情報,株価情報などのリアルタイムに更新されるリアルタイム更新属性などの各種設定がされる(S146)。
【0175】
編成の設定が終了すると,設定されたデータが正確なデータであるか,例えば,日付データの設定値は範囲内であるかなど,設定データの内容をチェックする(S148)。
【0176】
上記設定データのチェックが正常に終了すると,編成された内容が編成情報データとして,例えば,データ放送コンテンツデータごとに保存される(S150)。なお,設定データのチェックが異常終了した場合,再度編成するための設定処理を行う(S146)。
【0177】
上記編成情報データは,放送する日付,開始時間,終了時間,番組名などの詳細情報,またはデータ放送コンテンツデータがリアルタイムに更新されるなどの属性情報が含まれる。
【0178】
保存処理(S150)が終了すると,編成装置30は,編成処理が終了した旨のメッセージを当該利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させるために,終了画面データを送信する(S176)。
【0179】
(4.1.2 制作処理の場合)
制作装置34は,アクセスがある利用者端末装置43に対して認証を行うため,認証画面データを送信して,図7に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に認証画面を表示させる。
【0180】
次に,認証画面に表示されたID入力部100にID番号が入力されて,PW入力部102にパスワードが入力されて,ログインボタン104が選択されると,制作装置34は,認証情報であるログインデータを受信して,認証処理を行う(S152)。
【0181】
認証処理において,認証されず否認されると,その時点でエラー終了して利用者端末装置43のディスプレイ装置にエラーメッセージが表示されるが,認証された場合,利用者端末装置43により,データ放送コンテンツデータを制作するために,例えば,素材共有装置に管理保有された素材データ,または既存のデータ放送コンテンツデータなどに基づいて,さらに予め登録されたデータ放送コンテンツデータを制作するテンプレートデータなどを用いて,データ放送コンテンツデータの制作処理が行われる(S154)。
【0182】
なお,素材データは,認証された利用者端末装置43が登録した素材データに基づいて制作する場合に限定されず,例えば,利用者端末装置43が登録した素材データが,共有可能な素材データとして登録した場合,利用者端末装置43以外の他の利用者端末装置43であっても,上記共有可能な素材データに基づいてデータ放送コンテンツデータを制作することは,実施可能である。
【0183】
さらに,編成情報データに,例えば,データ放送コンテンツデータの制作開始時間を設定しておくことにより,制作装置43は,制作開始時間になると,データ放送コンテンツデータの制作処理を開始することも実施可能である。
【0184】
制作処理(S154)が終了すると,制作されたデータ放送コンテンツデータの確認(プレビュー),及び放送可能な規格に準ずるデータであるか,例えば,画面のサイズは指定範囲内であるかなど,データ放送コンテンツデータをチェックする(S156)。
【0185】
上記チェックが正常に終了すると,制作されたデータ放送コンテンツデータを,制作装置34に備えられた記憶装置の利用者端末装置43ごとに割当てられた記憶領域に保存される(S158)。なお,チェックが異常終了した場合,再度チェックが異常となった個所の制作処理を行う(S154)。
【0186】
保存処理(S158)が終了すると,制作装置34は,制作処理が終了した旨のメッセージを当該利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させるために,終了メッセージデータを送信する(S176)。
【0187】
(4.1.3 素材登録処理の場合)
素材共有装置32は,アクセスした利用者端末装置43に対して認証を行うため,認証画面データを送信して,図7に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に認証画面を表示させる。
【0188】
次に,認証画面に表示されたID入力部100にID番号が入力されて,PW入力部102にパスワードが入力されて,ログインボタン104が選択されると,素材共有装置32は,認証情報であるログインデータを受信して,認証処理を行う(S160)。
【0189】
認証処理において,認証されず否認されると,その時点でエラー終了して利用者端末装置43のディスプレイ装置にエラーメッセージが表示されるが,認証された場合,利用者端末装置43により,素材データまたはデータ放送コンテンツデータを登録するために,例えば,素材共有装置32に登録するための素材データ,またはデータ放送コンテンツデータのファイル名などを指定する(S162)。なお,登録処理は,例えば,新規の保存,既存データの変更,削除,データ共有可能であるか否か属性の設定などが含まれる。
【0190】
指定処理(S154)が終了すると,指定された素材データまたはデータ放送コンテンツデータをチェックする(S164)。例えば,制作装置34で制作されたデータ放送コンテンツデータを新規保存する場合,画面のサイズは指定範囲内であるかなど,データ放送コンテンツデータをチェックする。
【0191】
上記チェックが正常に終了すると,指定された素材データまたはデータ放送コンテンツデータは,素材共有装置32に備えられたコンテンツDBの利用者端末装置43ごとに割当てられた記憶領域に登録される(S166)。例えば,制作装置34で制作されたデータ放送コンテンツデータを新規保存する場合,素材共有装置32は,制作装置34に依頼して,保有された当該データ放送コンテンツデータを受信する。受信後,素材共有装置32のコンテンツDB記憶装置は,コンテンツDBの割当てられた記憶領域に当該データ放送コンテンツデータを保存する。なお,チェックが異常終了した場合,再度指定処理を行う(S162)。
【0192】
登録処理(S166)が終了すると,素材共有装置32は,登録処理が終了した旨のメッセージを当該利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させるために,終了メッセージデータを送信する(S176)。
【0193】
(4.1.4 更新素材登録処理の場合)
更新素材加工装置36は,アクセスした利用者端末装置43に対して認証を行うため,認証画面データを送信して,図7に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に認証画面を表示させる。
【0194】
次に,認証画面に表示されたID入力部100にID番号が入力されて,PW入力部102にパスワードが入力されて,ログインボタン104が選択されると,更新素材加工装置36は,認証情報であるログインデータを受信して,認証処理を行う(S168)。
【0195】
認証処理において,認証されず否認されると,その時点でエラー終了して利用者端末装置43のディスプレイ装置にエラーメッセージが表示されるが,認証された場合,利用者端末装置43により,コンテンツ提供サーバ8から伝送されるリアルタイムに更新されるデータ放送コンテンツデータを指定するために,例えば,データ放送コンテンツデータのファイル名などを指定する(S170)。
【0196】
指定処理(S170)が終了すると,指定されたデータ放送コンテンツデータが,例えば,画面のサイズをチェックして,放送可能な規格の範囲外である場合,範囲内に修正するなどの加工処理をする(S172)。
【0197】
上記加工処理が正常に終了すると,送出装置31に当該データ放送コンテンツデータを送信処理する(S174)。なお,チェックが異常終了した場合,エラー警告メッセージを利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させて,再度指定処理を行う(S170)。
【0198】
送出装置31によりデータ放送コンテンツデータの送出が終了すると,更新素材加工装置36は,コンテンツ提供サーバ8からのデータ放送コンテンツデータの受信を終了して,送出装置31に対する送信処理(S174)が終了した旨のメッセージを当該利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させるために,終了メッセージデータを送信する(S176)。
【0199】
以上の利用者端末装置43により選択された各処理を,センターサーバ2の各装置が実行して,上記センターサーバ2の処理に対して,課金処理装置38は,処理を依頼した利用者端末装置43に課金する。
【0200】
したがって,センターサーバ2は,利用者端末装置43の指定処理を実行する実行内容に応じて課金することにより,着実に収益を得ることが可能となる。
【0201】
(4.2 番組連動する場合の処理動作)
次に,図12を参照しながら,本実施の形態にかかるデータ放送コンテンツデータが番組連動する場合の処理動作について説明する。図12は,本実施の形態にかかるデータ放送コンテンツデータが番組連動する場合の処理の概略について示すフローチャートである。
【0202】
なお,番組連動とは,番組データを構成する,動画,静止画,もしくは音声のうちいずれか一つまたは任意の組合せからなる画音データと,データ放送コンテンツデータとの連動を行うことをいう。
【0203】
図12に示すように,データ放送コンテンツデータが番組連動する場合,図4に示すように,DS44は,EDSP42から送信される確定運行データに基づき,プレイリストデータを生成する(S180)。
【0204】
APC45は,上記プレイリストデータを受信すると,番組サーバ46をはじめ,CMサーバ47などを制御するためにAPCデータ信号APを生成する(S182)。
【0205】
次に,番組サーバ46又はCMサーバ47は,生成されたAPCデータ信号APに基づいて,画音データ信号GTをスイッチャ装置48に送信する。さらに,スイッチャ装置48により,上記画音データ信号GTは,切替制御されながら送信される(S184)。なお,スイッチャ装置48は,APCデータ信号APに基づいて切替制御する。
【0206】
さらに,上記送信処理(S184)により,HDエンコーディング装置50,またはSDエンコーディング装置51は,画音データ信号GTを受信すると,上記画音データ信号GTをTSパケット形式によりパケット化して,画音データ信号TSを送出する(S186)。
【0207】
同様に,APCデータ信号APが生成(S182)されると,ATM通信装置58は,APCデータ信号APをATM網であるネットワーク14を介して送信するため,例えば,APCデータ信号APをセル単位に区切るなどの処理を行い,APCデータ信号APATMに変換して,センターサーバ2に送信する。
【0208】
次に,センターサーバ2のATM通信装置58が上記APCデータ信号APATMを受信後,APCデータ信号APに復元するために,APCデータ信号APATMを変換して,変換装置39に送信する。
【0209】
上記送信処理により,APCデータ信号APを受信すると,変換装置39は,APCデータ信号APから,番組連動などデータ放送コンテンツデータを制御可能なイベントメッセージデータ信号MSに変換する(S188)。
【0210】
編成装置30は,管理保有している編成情報データに設定された時刻情報などに基づいて,各放送局4(各利用者端末装置43)に対応する送出装置31(31a,31b,31c,・・・,31n)がデータ放送コンテンツデータを抽出するために,編成情報データを送信する。
【0211】
当該送出装置31は,上記編成情報データの設定されたデータ放送コンテンツデータを,素材共有装置32から抽出して,上記受信したイベントメッセージデータ信号MSと,カルーセル形式データであるデータ放送コンテンツデータとを,TSパケット形式にパケット化して,データ放送コンテンツデータTSをATM変換装置35に送出して,さらにイベントメッセージデータ信号TSをATM変換装置35に送出する(S190)。
【0212】
ATM変換装置35は,イベントメッセージデータ信号TSと,またはデータ放送コンテンツデータTSとを,イベントメッセージデータ信号ATMと,またはデータ放送コンテンツデータATMとに変換して,ネットワーク14を介して,当該放送局4のTS変換装置54に伝送する。
【0213】
TS変換装置54は,上記イベントメッセージデータ信号ATMと,データ放送コンテンツデータATMを,TSパケット形式に変換して,イベントメッセージデータ信号TS及びデータ放送コンテンツデータTSを多重化装置55に送信する。
【0214】
多重化装置55は,送出処理(S186)及び送出処理(S190)により,上記画音データ信号TS,メッセージ信号TS,およびデータ放送コンテンツデータTSとを受信すると,多重化処理(S192)をして,画音データ信号TS,イベントメッセージデータ信号TS,およびデータ放送コンテンツデータTSとを含む番組データMUを送出する。なお,送出される番組データMUは,モジュレータ56により電波に変換されて,送信装置57を通じて,受信端末装置6に放出されるが,詳細については後述する。
【0215】
したがって,画音データTSおよびデータ放送コンテンツデータTSに付随して,イベントメッセージデータ信号TSを送出することにより,イベントメッセージデータ信号に基づいて,画音データとデータ放送コンテンツデータとを番組連動することが可能となる。
【0216】
なお,本実施の形態にかかる変換装置39は,センターサーバ2に備わる場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,放送局4に備える場合であっても実施することが可能である。
【0217】
(4.3 変換装置39が放送局4に備わる場合の番組連動の処理動作)
ここで,上記変換装置39が放送局4に備わる場合における,番組連動の処理動作について,図12,図13,および図14を参照しながら,説明する。図13は,本実施の形態にかかる変換装置が放送局に備わる場合のセンターサーバの概略的な構成を示すブロック図であり,図14は,本実施の形態にかかる変換装置が放送局に備わる場合の放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【0218】
図13および図14に示すように,変換装置39は,センターサーバ2に設置されず,放送局4に設置されている。その他の装置については,ほぼ同様の構成であることから,詳細な説明は省略する。
【0219】
図12に示すように,データ放送コンテンツデータが番組連動する場合,図14に示すDS44は,EDSP42から送信される確定運行データに基づき,プレイリストデータを生成する(S180)。
【0220】
APC45は,上記プレイリストデータを受信すると,番組サーバ46をはじめ,CMサーバ47などを制御するためにAPCデータ信号APを生成する(S182)。
【0221】
次に,番組サーバ46又はCMサーバ47は,生成されたAPCデータ信号APに基づいて,画音データ信号GTをスイッチャ装置48に送信する。さらに,スイッチャ装置48により,上記画音データ信号GTは,切替制御されながら送信される(S184)。なお,スイッチャ装置48は,APCデータ信号APに基づいて切替制御する。
【0222】
さらに,上記送信処理(S184)により,HDエンコーディング装置50,またはSDエンコーディング装置51は,画音データ信号GTを受信すると,上記画音データ信号GTをTSパケット形式によりパケット化して,画音データ信号TSを送出する(S186)。
【0223】
同様に,APCデータ信号APが生成(S182)されると,図14に示すように,変換装置39は,APCデータ信号APを受信すると,APCデータ信号APから,イベントメッセージデータ信号MSに変換する(S188)。
【0224】
イベントメッセージデータ信号MSをATM網であるネットワーク14を介して送信するため,例えば,イベントメッセージデータ信号MSをセル単位に区切るなどの処理を行い,イベントメッセージデータ信号MSATMに変換して,センターサーバ2のATM通信装置58に送信する。
【0225】
次に,センターサーバ2のATM通信装置58が上記イベントメッセージデータ信号MSATMを受信後,イベントメッセージデータ信号MSに復元するために,イベントメッセージデータ信号MSを変換して,送出装置31に送信する。
【0226】
編成装置30は,管理保有している編成情報データに設定された編成情報に基づいて,各放送局4(各利用者端末装置43)を担当する各送出装置31(31a,31b,31c,・・・,31n)に,データ放送コンテンツデータを抽出するため,編成情報データを送信する。
【0227】
当該送出装置31は,上記編成情報データに設定されたデータ放送コンテンツデータを,素材共有装置32から抽出して,上記受信したイベントメッセージデータ信号MSと,カルーセル形式データであるデータ放送コンテンツデータとを,TSパケット形式にパケット化して,データ放送コンテンツデータTSをATM変換装置35に送出して,さらにイベントメッセージデータ信号TSをATM変換装置35に送出する(S190)。
【0228】
ATM変換装置35は,イベントメッセージデータ信号TSと,またはデータ放送コンテンツデータTSとを,イベントメッセージデータ信号ATMと,またはデータ放送コンテンツデータATMとに変換して,ネットワーク14を介して,当該放送局4のTS変換装置54に伝送する。
【0229】
TS変換装置54は,上記イベントメッセージデータ信号ATMと,データ放送コンテンツデータATMを,TSパケット形式に変換して,イベントメッセージデータ信号TS及びデータ放送コンテンツデータTSを多重化装置55に送信する。
【0230】
多重化装置55は,送出処理(S186)及び送出処理(S190)により,上記画音データ信号TS,メッセージ信号TS,およびデータ放送コンテンツデータTSとを受信すると,多重化処理(S192)をして,画音データ信号TS,イベントメッセージデータ信号TS,およびデータ放送コンテンツデータTSとを含む番組データMUを送出する。
【0231】
したがって,変換装置39が放送局4に備わる場合であっても,イベントメッセージデータ信号TSをセンターサーバ2に伝送することにより,画音データTSと,データ放送コンテンツデータTSとを番組連動することが可能となる。
【0232】
また,データ放送コンテンツデータ部分を分離して,センターサーバ2側で管理保有し,各放送局では画音データに関するアナログ放送部分について,既存の送出装置をそのまま利用することにより,データ放送設備にかかる設備投資を低く抑えて,データ放送を行うことが可能となる。
【0233】
(4.4 受信端末装置6における受信の処理動作)
次に,図5,図15,図16,図17,および図18を参照しながら,受信端末装置6における受信の処理動作について説明する。図15は,本実施の形態にかかる受信端末装置の受信処理の概略を示すフローチャートであり,図16は,本実施の形態にかかるURI(Uniformed Resource Identifier)の概略的な構成を示す説明図であり,図17は,本実施の形態にかかるSI/PSIの概略的な構成を示す説明図であり,図18は,本実施の形態にかかるPSIの概略的な構成を示す説明図である。
【0234】
受信端末装置6における受信の処理動作について説明する前に,まず図16を参照しながら,URIについて説明する。図16に示すように,BSデジタル放送において,URIは,Network IDが,“0x0004”に設定されており,トランスポンダ(transponder)には,1ch,3ch,13ch,および15chのように,チャンネルが構成されている。
【0235】
さらに,各チャンネルには,TS_ID(トランスポートストリーム_ID)及びサービスIDが,それぞれ設定されており,またサービスIDには,ES(エレメンタリーストリーム)種別ごとにコンポーネント・タグ(Component tag)が設定されている。
【0236】
次に,本実施の形態にかかるSI/PSIについて,図17を参照しながら,説明する。図17に示すように,番組配列情報データであるSI/PSIは,それぞれデータ構造がテーブル化されている。
【0237】
SI(Service Information)には,例えば,EIT(Event Information Table)などから構成されており,EITは,イベント情報テーブルとして,番組の名称,放送日時,内容の説明など,番組に関する情報の指示が設定されている。なお,EPGデータは,EITに基づいて作成される。
【0238】
また,PSI(Program Specific Information)には,例えば,PAT(Program Association Table),PMT(Program Map Table),NIT(Network Information Table),およびBIT(Broadcaster Information Table)などから構成される。
【0239】
PATは,放送番組に関連するPMTを伝送するTSパケットのパケット識別子(PID)が指定されたテーブルであり,PMTは,放送番組を構成する各符号化信号を伝送するTSパケットのPIDおよび有料放送の関連情報のうち共通情報を伝送するTSパケットのPIDが指定されたテーブルである。例えば,画音データのうち,映像のPID,音声のPIDなどが指定されている。
【0240】
また,NITは,伝送路の周波数または変調方式と番組情報とを関連づけるテーブルであり,BITは,全局SI及び各局SIの伝送パラメータなど,ブロードキャスタ(放送元)の構成情報を記載するテーブルである。
【0241】
さらに,図18に示すように,PSIのNITの変調周波数から,PATの該当するチャンネルを,例えば,181chなどのように,導き出されて,さらに導き出されたチャンネルの設定されたPMTから,例えば,実データ(モジュール)の数,モジュールID,バージョン,圧縮の有無などが設定されたDII(Download Info Indication)が導き出されて,さらにDIIから導き出される実データのDDB(Download Data Block)に基づいて,データ放送の番組が放送される。
【0242】
ここで,図15を参照しながら,受信端末装置6における受信処理について説明する。図15に示すように,放送局4から送信装置57を介して番組データMUである電波が放出された状態で,例えば,受信端末装置6のリモコン92により,チャンネルの選局(S192)が行われると,選局されたチャンネルが,受信しているTS上に存在しているかを,PATに基づいて検索する(S194)。
【0243】
検索処理(S194)の結果,該当するチャンネルが存在した場合は,そのまま後続の処理(S202)に続き,該当するチャンネルが存在しない場合は,当該PATからNITを導き出して,当該チャンネルのNITに設定された周波数を取得する(S198)。
【0244】
受信端末装置6は,周波数を取得した周波数に切替えて,選択したチャンネルのPATに設定されたPMTのPIDを取得する(S202)。なお,検索処理(S196)にて,該当するチャンネルが存在した場合は,上記チャンネルのPATに設定されたPMTのPIDを取得する。
【0245】
次に,PMTに設定された画音データTSの映像データ,音声データ,およびデータ放送のPIDを取得する(S204)と,DIIを取得する(S206)ことが可能となり,DIIに設定されたモジュールIDなどから,マルチパートなどにより1つのファイルにまとめられたDDBを取得する(S208)。取得されたDDBを受信端末装置6のディスプレイ装置90は,図8,図9,図10に示すような,データ放送コンテンツデータ表示画面を表示する(S210)。
【0246】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例を想定し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0247】
上記実施形態においては,BSデジタル放送の場合を例にあげて説明したが,デジタル放送であれば,本発明はかかる例に限定されない。例えば,CSデジタル放送又は地上波デジタル放送などでも実施することができる。
【0248】
また,上記実施形態においては,素材共有装置32と,更新素材加工装置36とを別の装置である場合を例にあげて説明したが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,素材共有装置32と更新素材加工装置36とを一体化させた装置であっても実施することができる。
【0249】
また,上記実施形態においては,利用者端末装置43は,放送局4内に設けられる場合を例にあげて説明したが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,放送局外に利用者端末装置43を設け,専用回線網,公衆回線網などのネットワークを介して放送局4と利用者端末装置43とを接続させた場合であっても実施することができる。
【0250】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,各放送局のデータ放送設備を,データ放送提供システムの共用化することで,一元的に集中管理することが可能となり,さらに設備の保守管理,メンテナンス作業,放送確認,設備監視等の放送運行業務を効率的に処理することが可能となり,運用コストの削減することができる。
【0251】
また,データ放送を放送する運用設備を構築して,放送局間で共用することにより,放送局単独でデータ放送設備を有するよりも設備投資を低く抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかるデータ放送提供システムの概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかるデータ放送設備を有する放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の一形態にかかるセンターサーバの概略的な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の一形態にかかる放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の一形態にかかる受信端末装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の一形態にかかる受信端末装置のディスプレイ装置に表示されるトップページ画面の表示例を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の一形態にかかる受信端末装置のディスプレイ装置に表示される認証画面の表示例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の一形態にかかる番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面の表示例を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の一形態にかかる独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面の表示例を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の一形態にかかるEPGデータ表示画面の表示例を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の一形態にかかるセンターサーバにおける処理の概略について示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の一形態にかかるデータ放送コンテンツデータが番組連動する場合の処理の概略について示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の一形態にかかる変換装置が放送局に備わる場合のセンターサーバの概略的な構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の一形態にかかる変換装置が放送局に備わる場合の放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の一形態にかかる受信端末装置の受信処理の概略を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の一形態にかかるURIの概略的な構成を示す説明図である。
【図17】図17は,本発明の実施の一形態にかかるSI/PSIの番組配列情報データの概略的な構成を示す説明図である。
【図18】本発明の実施の一形態にかかるPSIの概略的な構成を示す説明図である。
【符号の説明】
2 :センターサーバ
4 :放送局
6 :受信端末装置
8 :コンテンツ提供サーバ
10:視聴端末装置
12:ネットワーク
14:ネットワーク
16:ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は,放送局から依頼された処理を実行することが可能なコンピュータシステムにかかり,特にデータ放送提供システム,センターサーバ,利用者端末装置,コンピュータプログラム,およびセンターサーバのデータ放送提供方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年,衛星放送などによるデジタル放送においては,映像,音声などの通常の番組データに,データ放送と呼ばれる文字情報などの付加データが多重されて放送されている。
【0003】
衛星放送については,静止軌道位置が,それぞれ東経124度,128度の位置に,1996年10月からCS(Communications Satellite)デジタル放送が開始されて,2000年12月には,110度の位置にBS(Broadcasting Satellite)デジタル放送が開始された。
【0004】
さらに,2002年3月から,BSと同じ軌道上の東経110度の位置からCSデジタル放送が始まり,BSおよびCS衛星放送による多チャンネルデジタル放送が始まった。
【0005】
特にデジタル放送では,多チャンネルサービスだけでなく,データ放送と呼ばれる新しい付加価値サービスが提供されている。ここで,データ放送とは,通常の映像・音声(画音)に加えて,動画,静止画,音声,もしくはテキストのうちいずれか一つ又は任意の組合わせからなるデータ放送コンテンツデータを放送することである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,デジタル放送において提供されるデータ放送に対して事業者が新規参入する場合,データ放送を放送するために,データ放送の番組の編成や送出などのデータ放送設備/運用をするための非常に多額な投資が必要となる。
【0007】
また,アナログ放送である地上波放送は,2003年より東京,名古屋,大阪地方を皮切りに,順次段階的に全国の地上波放送をデジタル放送化する予定になっており,地上波放送をおこなっている各放送局は,デジタル放送をするための設備投資などを迫られている。
【0008】
さらに,所定の期間は,視聴者に対してデジタル放送対応のテレビなどデジタル放送受像設備の普及等を考慮して,アナログ放送とデジタル放送とを両方放送するサイマル放送が義務付けられており,これによる放送設備の維持などコストの増大,さらに番組の放送運用効率の低下が発生する問題点があった。
【0009】
本発明は,上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,各放送局が設備投資を抑えてデータ放送の可能な,新規かつ改良されたデータ放送提供システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,少なくともデータ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバと,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを放送する一又は二以上の番組提供装置と,センターサーバと番組提供装置とを相互に接続するネットワークとから成るデータ放送提供システムが提供される。このセンターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを,ネットワークを介して番組提供装置に送出する送出装置とを備え,番組提供装置は,少なくとも前記ネットワークを介して編成装置,制作装置,または素材共有装置と相互にアクセス可能な利用者端末装置とを備えている。
【0011】
本発明によれば,センターサーバは,データ放送設備を有しない各番組提供装置に対してネットワークで接続されて,データ放送のためのコンテンツデータ(データ放送コンテンツデータ)を編成,制作,または登録などのデータ放送コンテンツデータに関する各処理を各番組提供装置に代わって行う共用設備である。さらに,番組提供装置は,番組提供装置に設けられる利用者端末装置により,上記センターサーバにアクセスし,上記各処理の指示をセンターサーバにする。かかる構成によれば,番組提供装置は,データ放送設備を有することなく,設備投資を抑えてデータ放送することが可能となり,さらに各番組提供装置におけるデータ放送設備をセンターサーバに集中管理することにより,データ放送の運行コストが削減されて,運行が常に効率的に行われる。なお,データ放送コンテンツデータは,データ放送のためのコンテンツデータであり,画音データは,データ放送以外の一般的に通常放送される番組のコンテンツデータであり,少なくともデータ放送コンテンツデータ及び画音データは,動画,静止画,音声,もしくはテキストのうちいずれか一つまたは任意の組合わせから構成される。番組データは,番組提供装置から視聴者の受信端末装置に伝送されるデータを示し,少なくとも画音データ,データ放送コンテンツデータ,または番組配列情報データなどが含まれる。なお,利用者端末装置は,番組提供装置の内または外に設置可能である。さらに,番組提供装置は,番組データを提供する総称であり,例えば,地上波放送,BSアナログ放送,BSデジタル放送,CSデジタル放送,CSアナログ放送などの番組を送出する放送設備である。以下,本明細書中では番組提供装置を放送局とする。
【0012】
さらに,本発明の別の観点によれば,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを放送する一又は二以上の放送局とネットワークを介して相互に接続される少なくとも前記データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバが提供される。センターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを送出する送出装置とを備えている。
【0013】
本発明によれば,センターサーバは,ネットワークを介して,画音データまたはデータ放送コンテンツデータを受信して,データ放送のためのコンテンツデータ(データ放送コンテンツデータ)を編成,制作,または登録などのデータ放送コンテンツデータに関する各処理を行う共用設備である。かかる構成によれば,データ放送設備を備えることなく,設備投資を抑えてデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録処理などが可能となり,さらにセンターサーバにより,集中管理されることで,データ放送の運行コストが削減されて,運行が常に効率的に行われる。
【0014】
センターサーバは,送出装置の設置を変更可能であるように構成してもよい。かかる構成により,適当な送出装置の設置をすることが可能であり,センターサーバのスケーラビリティ(scalability)が高まる。
【0015】
センターサーバは,送出装置が共有可能な予備送出装置を,設置可能であるこように構成してもよい。かかる構成により,送出装置が障害時に送出不能となった場合,当該送出装置の代替として送出処理を行うことが可能となり,常に送出処理を行うことができる。
【0016】
制作装置は,素材データを予め登録されたデータ形式に変換することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータ制作終了後,データ放送コンテンツデータを登録する際に,登録基準と相違した場合,改めてデータ放送コンテンツデータを作り直す必要がなくなり,登録処理を常に効率化できる。なお,データ形式は,例えば,画面のサイズなどの番組データとして送出するための規格である。
【0017】
送出装置は,データ放送コンテンツデータをパケット化することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータの伝送に対して負荷を低減でき,データの一部がエラー等で受信不良となった場合,常に再送することが可能となる。なお,パケット化は,例えば,MPEG2−TSパケット形式のパケット化であるが,かかる例に限定されず他の形式によるパケット化でもよい。
【0018】
送出装置は,画音データとデータ放送コンテンツデータとを連動させるための編成制御データをさらにパケット化することができる。かかる構成により,画音データとデータ放送コンテンツデータとに付随して編成制御データをパケット化して送出することが可能となり,画音データとデータ放送コンテンツデータとを番組連動する多種多様な双方向性を有するデータ放送を実施できる。なお,編成制御データは,例えば,APC(自動番組制御)信号(APCデータ信号)またはAPC信号から変換されたイベントメッセージ信号(イベントメッセージデータ信号)などの制御データ(制御信号)を示す。
【0019】
編成制御データは,ネットワークを介してセンターサーバに伝送されるようにすることができる。かかる構成により,センターサーバは,生成される編成制御データを,ネットワークを介して受信することが可能となり,番組連動するデータ放送を実施することが可能となる。なお,編成制御データは,少なくとも非同期通信方式などの高速通信により,伝送可能である。
【0020】
送出装置は,データ放送コンテンツデータをデータカルーセル送出方式により送出するためカルーセル構造(カルーセル形式)にセクション化することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータを繰返し配信することが可能となり,データ放送コンテンツデータを配信(ダウンロード)途中において,一部受信がエラーとなった場合でも,上記データ放送コンテンツデータの該当個所におけるデータが繰返し配信される。したがって,データ放送コンテンツデータの最初から再配信する必要がなくなり,常に配信効率を向上できる
【0021】
送出装置は,非同期通信方式によりネットワークを介して,トランスポートストリーム化したデータ放送コンテンツデータを伝送することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータのデータ伝送について信頼性の高い,速度保証するネットワークを介して,データ伝送することができる。したがって,データ放送設備を有することなく,設備投資を軽減して,データ放送を放送することができる。なお,非同期通信方式は,例えば,ATMなどの通信方式であるが,かかる例に限定されず,他の方式でもよい。
【0022】
センターサーバは,仮想専用回線であるネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録する特定処理代行サーバであるようにすることができる。かかる構成により,専用回線ではないため,経費を非常に軽減することができ,さらに利用者端末装置側で処理をする必要がないため,利用者端末装置の保守管理作業が常に軽減化される。なお,特定処理代行サーバは,クライアントである利用者端末装置からのアクセスによって依頼された処理を行い,その結果を利用者端末装置に返す機能を有するサーバの総称である。例えば,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバなどが挙げられる。また,仮想専用回線とは,専用回線ではない回線において,仮想的に専用回線とほぼ同等の機能を有する,回線の総称をいう。例えば,IP−VPNなどが挙げられる。
【0023】
センターサーバは,少なくとも株価情報データ又は気象情報データ等の自動更新データが含まれるデータ放送コンテンツデータを,仮想専用回線であるネットワークを介して受信するようにすることができる。かかる構成により,株価,または気象などに関するリアルタイムに更新される自動更新データが含まれるデータ放送コンテンツデータを,センターサーバが一括して受信して,伝送することが可能となる。
【0024】
センターサーバは,依頼された処理に応じて,課金する課金処理装置をさらに備えるようにすることができる。かかる構成により,利用者端末装置からセンターサーバに対するアクセスによって依頼指示された処理を実行した内容に従い,課金することができる。したがって,多種多様な料金設定を可能として,さらに少なくともセンターサーバに接続する際の初期投資およびセンターサーバの依頼処理に対して発生する経費とを支払うことのみでデータ放送することが可能となる。
【0025】
さらに,本発明の別の観点によれば,コンピュータをして上記センターサーバとして機能させるコンピュータプログラムが提供される。
【0026】
さらに,上記課題を解決するための本発明の別の観点によれば,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを放送する一又は二以上の放送局とネットワークを介して相互に接続される少なくとも前記データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバが提供される。このセンターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを,ネットワークを介して番組提供装置(放送局)に送出する送出装置とを備えている。
【0027】
本発明によれば,センターサーバは,データ放送設備を有しない各番組提供装置(放送局)に対してネットワークで接続されて,データ放送のためのコンテンツデータ(データ放送コンテンツデータ)を編成,制作,または登録などのデータ放送コンテンツデータに関する各処理を各番組提供装置(放送局)に代わって行う共用設備である。さらに,番組提供装置(放送局)は,番組提供装置(放送局)に設けられる利用者端末装置により,上記センターサーバにアクセスし,上記各処理の指示をセンターサーバにする。かかる構成によれば,番組提供装置(放送局)は,データ放送設備を有することなく,設備投資を抑えてデータ放送することが可能となり,さらに各番組提供装置(放送局)におけるデータ放送設備をセンターサーバに集中管理することにより,データ放送の運行コストが削減されて,運行が常に効率的に行われる。なお,データ放送コンテンツデータは,データ放送のためのコンテンツデータであり,画音データは,データ放送以外の一般的に通常放送される番組のコンテンツデータであり,少なくともデータ放送コンテンツデータ及び画音データは,動画,静止画,音声,もしくはテキストのうちいずれか一つまたは任意の組合わせから構成される。番組データは,番組提供装置(放送局)から視聴者の受信端末装置に伝送されるデータを示し,少なくとも画音データ,データ放送コンテンツデータ,または番組配列情報データなどが含まれる。
【0028】
センターサーバは,少なくともネットワークに接続される放送局に応じて,送出装置の設置を変更可能である。かかる構成によれば,放送局内に備えられる番組データを送出する送出装置は,センターサーバにネットワークを介して接続される放送局ごとに,設けられるので,新規に放送局がセンターサーバに接続する場合,または放送局がセンターサーバへの接続を解約する場合には,送出装置を増設,または除去することが可能であり,さらに,ある放送局に該当の送出装置が障害時には,当該放送局以外の送出処理は可能であることから,送出処理を常に最適化できる。
【0029】
センターサーバは,送出装置が共有可能な予備送出装置を,設置可能である。かかる構成によれば,送出装置が障害時に送出処理不能となった場合,当該送出装置の代替として送出処理を行うことが可能となり,緊急時であっても常に送出処理をすることができる。なお,予備送出装置は,センターサーバ内はもちろんのこと,センターサーバの外に配置することも可能である。
【0030】
制作装置は,素材データを放送局ごとに予め登録されたデータ形式に変換することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータ制作終了後,データ放送コンテンツデータを登録する際に,放送局に対する搬入基準と相違した場合,改めてデータ放送コンテンツデータを作り直す必要がなくなり,登録処理を常に効率化できる。なお,データ形式は,例えば,画面のサイズなどの番組データとして放送局から送出するための規格であり,各放送局により異なる。
【0031】
送出装置は,データ放送コンテンツデータをパケット化することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータの伝送に対して負荷を低減でき,データの一部がエラー等で受信不良となった場合,常に再送することが可能となる。なお,パケット化は,例えば,MPEG2−TSパケット形式のパケット化であるが,かかる例に限定されず他の形式によるパケット化でもよい。
【0032】
送出装置は,画音データとデータ放送コンテンツデータとを連動させるための編成制御データをさらにパケット化することができる。かかる構成により,画音データとデータ放送コンテンツデータとに付随して編成制御データをパケット化して送出することが可能となり,画音データとデータ放送コンテンツデータとを番組連動する多種多様な双方向性を有するデータ放送を実施できる。なお,編成制御データは,例えば,APC(自動番組制御)信号(APCデータ信号)またはAPC信号から変換されたイベントメッセージ信号(イベントメッセージデータ信号)などの制御データ(制御信号)を示す。
【0033】
編成制御データは,放送局から,ネットワークを介してセンターサーバに伝送されるようにすることができる。かかる構成により,放送局内で生成される編成制御データを,ネットワークを介してセンターサーバに伝送することが可能となり,放送局内にデータ放送設備を有さなくても番組連動するデータ放送を実施することが可能となる。なお,編成制御データは,少なくとも非同期通信方式などの高速通信により,放送局とセンターサーバとの間を伝送可能である。
【0034】
送出装置は,データ放送コンテンツデータをデータカルーセル送出方式により送出するためカルーセル構造(カルーセル形式)にセクション化することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータを繰返し配信することが可能となり,データ放送コンテンツデータを配信(ダウンロード)途中において,一部受信がエラーとなった場合でも,上記データ放送コンテンツデータの該当個所におけるデータが繰返し配信される。したがって,データ放送コンテンツデータの最初から再配信する必要がなくなり,常に配信効率を向上できる
【0035】
送出装置は,非同期通信方式によりネットワークを介して放送局に,トランスポートストリーム化したデータ放送コンテンツデータを伝送することができる。かかる構成により,データ放送コンテンツデータのデータ伝送について信頼性の高い,速度保証するネットワークを介して,センターサーバと放送局との間をデータ伝送することができる。したがって,放送局内にデータ放送設備を有することなく,設備投資を軽減して,データ放送を放送することができる。なお,非同期通信方式は,例えば,ATMなどの通信方式であるが,かかる例に限定されず,他の方式でもよい。
【0036】
センターサーバは,仮想専用回線であるネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録する特定処理代行サーバであるようにすることができる。かかる構成により,専用回線ではないため,経費を非常に軽減することができ,さらに利用者端末装置側で処理をする必要がないため,利用者端末装置の保守管理作業が常に軽減化される。なお,特定処理代行サーバは,クライアントである利用者端末装置からのアクセスによって依頼された処理を行い,その結果を利用者端末装置に返す機能を有するサーバの総称である。例えば,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバなどが挙げられる。また,仮想専用回線とは,専用回線ではない回線において,仮想的に専用回線とほぼ同等の機能を有する,回線の総称をいう。例えば,IP−VPNなどが挙げられる。
【0037】
センターサーバは,少なくとも株価情報データ又は気象情報データ等の自動更新データが含まれるデータ放送コンテンツデータを,仮想専用回線であるネットワークを介して受信するようにすることができる。かかる構成により,株価,または気象などに関するリアルタイムに更新されるデータ放送コンテンツデータを,センターサーバが一括して受信して,各放送局に伝送することが可能となる。したがって,放送局ごとに契約のもと,当該データ放送コンテンツデータを受信する必要がなく,経費を軽減して,常にデータ放送コンテンツデータ伝送を効率化できる。
【0038】
センターサーバは,放送局により依頼された処理に応じて,放送局に対して課金する課金処理装置をさらに備えるようにすることができる。かかる構成により,利用者端末装置からセンターサーバに対するアクセスによって依頼指示された処理を実行した内容に従い,各放送局に課金することができる。したがって,多種多様な料金設定を可能として,さらに放送局は,少なくともセンターサーバに接続する際の初期投資およびセンターサーバの依頼処理に対して発生する経費とを支払うことのみでデータ放送することが可能となり,データ放送事業に参加しやすく,データ放送事業が常に活性化される。
【0039】
さらに,本発明の別の観点によれば,コンピュータをして上記センターサーバとして機能させるコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能な記憶媒体が提供される。
【0040】
さらに,本発明の別の観点によれば,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,少なくともデータ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバとネットワークを介して相互に接続される利用者端末装置が提供される。この利用者端末装置は,少なくともネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成する編成装置,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置,またはデータ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と相互にアクセス可能であるようにすることができる。
【0041】
利用者端末装置は,センターサーバにアクセスしてデータ放送コンテンツデータにかかる編成,制作,または管理保持などの処理を依頼するための端末装置である。かかる構成により,例えば,放送局内にデータ放送設備を設けず,放送局に依存することがないなど,外部にセンターサーバを設置することにより,各利用者端末装置から処理を受付けて,センターサーバにて一括して処理を実行することが可能となり,データ放送にかかる処理効率を常に向上させることができる。
【0042】
利用者端末装置は,仮想専用回線であるネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録するための特定処理代行サーバであるセンターサーバにアクセスすることができる。かかる構成により,利用者端末装置は,特定処理代行サーバが処理を実行することから,利用者端末装置の高度な処理能力を要せず,ハードウェア構成を軽減することが可能となり,利用者端末装置のバージョン管理,メンテナンスなどの保守管理が容易となる。また,専用回線でないことから,運用コストを大幅に軽減することが可能となる。なお,仮想専用回線および特定処理代行サーバについては,上記データ放送提供システムにて採用される仮想専用回線および特定処理代行サーバとほぼ同様の構成である。
【0043】
さらに,本発明の別の観点によれば,コンピュータをして上記利用者端末装置として機能させるコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能な記憶媒体が提供される。
【0044】
さらに,本発明の別の観点によれば,ネットワークを介して少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバのデータ放送提供方法が提供される。このデータ放送提供方法において,センターサーバは,データ放送コンテンツデータを編成し,データ放送コンテンツデータを制作し,データ放送コンテンツデータを登録又はデータ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有し,編成されたデータ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,データ放送コンテンツデータを,ネットワークを介して送出することを特徴としている。
【0045】
センターサーバは,データ放送コンテンツデータの送出を変更可能であるように構成してもよい。したがって,例えば,新しくセンターサーバに接続されるなどの必要に応じて,データ放送コンテンツデータが送出される経路を,追加するなど,逐次変更することが可能となる。
【0046】
センターサーバは,必要に応じて,データ放送コンテンツデータの送出と共有可能なデータ放送コンテンツデータの予備送出をするようにしてもよい。したがって,例えば,障害時などでデータ放送コンテンツデータの送出が不能となった場合に,データ放送コンテンツデータを送出する予備的手段として,データ放送コンテンツデータを送出(予備送出)することが可能となる。
【0047】
センターサーバは,素材データを放送局ごとに予め登録されたデータ形式に変換するように構成してもよい。
【0048】
センターサーバは,データ放送コンテンツデータをデータカルーセル方式データであるデータカルーセル構造にマッピングなどのセクション化して,パケット化するように構成してもよい。
【0049】
センターサーバは,静止画,動画などの画像および声,音などの音声からなる画音データとデータ放送されるデータ放送コンテンツデータとを連動させるための編成制御データを,画音データと,データ放送コンテンツデータとパケット化することに加えて,さらにパケット化するように構成してもよい。
【0050】
編成制御データは,例えば,放送局などから,ネットワークを介してセンターサーバに伝送されるように構成してもよい。
【0051】
センターサーバは,前記データ放送コンテンツデータをデータカルーセル送出方式により送出するためカルーセル構造にセクション化することを特徴とする,
【0052】
センターサーバは,非同期通信方式によりネットワークを介して,トランスポートストリーム化したデータ放送コンテンツデータを伝送するように構成してもよい。なお,非同期通信方式は,上記データ放送提供システムにおいて採用される非同期通信方式とほぼ同様の構成を有する。
【0053】
センターサーバは,仮想専用回線であるネットワークを介してデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録する特定処理代行するように構成してもよい。なお,特定処理代行は,クライアントである利用者端末装置からのアクセスによって依頼された処理を行い,その結果を利用者端末装置に提供する処理の総称である。例えば,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービスなどが挙げられる。また,仮想専用回線は,専用回線ではない回線において,仮想的に専用回線とほぼ同等の機能を有する,回線の総称をいう。例えば,IP−VPNなどが挙げられる。
【0054】
センターサーバは,少なくとも株価情報データ又は気象情報データ等の自動更新データが含まれるデータ放送コンテンツデータを,仮想専用回線であるネットワークを介して,例えば,放送局などに代わり一括して受信するように構成してもよい。
【0055】
センターサーバは,例えば,放送局などから依頼された処理に応じて,上記依頼された放送局に対して課金する課金処理装置をさらに備えるように構成してもよい。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好適な実施の形態について,添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0057】
(1 ビジネスモデルの概略)
まず,図1を参照しながら,本実施の形態にかかるデータ放送提供システム等のビジネスモデルの概念について説明する。なお,本明細書において「データ放送提供」とは,放送局からのアクセスに対して,有料または無料でデータ放送するための制作,編成,登録,またはアップロード(転送)等の放送局側で行う処理を代行するサービス全般を総称するものとする。
【0058】
(1.1 システム構成)
図1に示すように,放送事業者においては,インターネットなどのネットワーク12またはネットワーク14を介して,データ放送などの番組を放送する放送局,放送するための番組データを提供するサーバ,コンピュータ装置などのさまざまな放送機器(放送設備)が相互に接続されている。
【0059】
これらの放送設備のうち,データ放送をはじめ様々な番組を放送する放送設備は,放送局4(4a,4b,・・・,4n)を構成する。放送局4は,後程詳細に説明するが,少なくとも,ネットワーク12またはネットワーク14を介してセンターサーバにアクセスする利用者端末装置,送出装置,または多重化装置などを備えた放送設備である。ここで放送局4の放送は,地上波アナログ放送を示すが,BSデジタル放送,CSデジタル放送,ラジオ放送,なども含まれる。
【0060】
また,放送局4から放出される番組データからなる電波を受信して,テレビ(TV)などの受像装置に表示するための放送設備は,受信端末装置6(6a,6b,・・・,6n)を構成する。
【0061】
受信端末装置6は,後程詳細に説明するが,少なくとも番組データを表示するディスプレイ装置90(例えば,テレビ受像装置などが挙げられる。)と,受信する番組データのうちから選択されたチャンネルの番組データを取出して,ディスプレイ装置に表示させるチャンネル選択受信装置91とを備えている。
【0062】
なお,番組データは,少なくとも画音データ,データ放送コンテンツデータが含まれて,放送局4から受信端末装置6に送出されるデータの総称に該当する。
【0063】
また,ネットワーク12に接続される放送設備のうち,気象情報,株価情報,または交通情報などの各種特定の情報をリアルタイムで提供する放送設備は,コンテンツ提供サーバ8を構成する。コンテンツ提供サーバ8は,少なくとも中央演算処理装置(CPU),通信装置,および記憶装置を備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置である。コンテンツ提供サーバ8は,随時センターサーバ2に気象情報などを含むリアルタイム更新されるデータ放送コンテンツデータを提供する。
【0064】
したがって,コンテンツ提供サーバ8と一括してセンターサーバ2と契約して,データ放送コンテンツデータを送信することにより,各放送局ごとにコンテンツ提供サーバ8と専用回線により契約して送信するよりも,データ放送コンテンツデータの送信処理,初期投資,および運用コストなどの面で効率的である。
【0065】
また,ネットワーク16に接続される端末装置は,視聴端末装置10(10a,10b,・・・,10n)を構成する。視聴端末装置10は,少なくとも中央演算処理装置(CPU),通信装置,および記憶装置を備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置である。なお,視聴端末装置10は,携帯端末,携帯電話,PDA(Personal Digital Assistants)などの情報処理装置も含まれる。
【0066】
同様に,ネットワーク12またはネットワーク14に接続される放送設備のうち,放送局4(4a,4b,・・・,4n)それぞれに対して,「データ放送提供」のサービスである各種処理を実行する放送設備は,センターサーバ2を構成する。
【0067】
センターサーバ2は,後程詳細に説明するが,少なくとも,データ放送をするためのデータ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,制作されたデータ放送コンテンツデータを登録し,またはデータ放送コンテンツデータを制作するための素材データを登録する素材共有装置とを備える。
【0068】
なお,データ放送コンテンツデータは,番組データに含まれるデータ放送するためのコンテンツデータであり,動画,静止画,音声,もしくはテキストのうちいずれか1つまたは任意の組合せからなるデータである。また,データ放送コンテンツデータは,プログラム言語により制作されるが,例えば,BML(Broadcast Markup Language)であるマークアップ言語,ECMAScriptであるスクリプト言語などが挙げられる。
【0069】
データ放送のプラットフォームとして役割を果たすセンターサーバ2は,データ放送における編成や送出などの処理を放送局4問わず,各放送局一括して行うことにより,各放送局4で管理しなければならないデータ放送設備/運用など設備/運用的な側面を効率化する。
【0070】
(1.2 データ放送設備を有する放送局)
ここで,図2を参照しながら,データ放送を放送するための設備を有する場合の放送局4について説明する。図2は,本実施の形態にかかるデータ放送設備を有する放送局の概略を示すブロック図である。
【0071】
図2に示すように,放送局4は,アナログ放送又はデジタル放送の本線の映像・音声が含まれる番組データを放送するための画音データ系システム18と,番組データを編成するための編成システム20と,データ放送コンテンツデータを制作して,送出するためのデータ放送コンテンツデータ系システム22と,多重化装置24とを備える。
【0072】
また,編成システム20には,専用端末23が,専用回線網で接続されており,専用端末23により,例えば,番組データを放送する日付,開始放送時間,終了放送時間,または放送される帯域などを設定することにより編成される。
【0073】
データ放送コンテンツデータ系システム22は,放送されるデータ放送コンテンツデータを管理保持するコンテンツ管理装置26と,データ放送コンテンツデータを作成するための材料となる素材データを登録する素材受入装置21と,データ放送コンテンツデータを制作する自動制作装置19と,データ放送コンテンツデータをパケット化して送出する送出装置28とを備える。
【0074】
コンテンツ管理装置26には,専用端末25が,専用回線網で接続されており,制作されたデザインデータ又はテキストデータなどからなるデータ放送コンテンツデータ17を専用端末25により,コンテンツ管理装置26に転送されて管理保持される。
【0075】
同様に,素材受入装置21には,専用端末27が,専用回線網により接続されており,気象情報データ又は交通情報データなどのリアルタイムデータ放送コンテンツデータ29,またはデータ放送コンテンツデータを作成するための素材データを専用端末27により,素材受入装置21に転送する。
【0076】
転送されたリアルタイムデータ放送コンテンツ素材データ29は,自動制作装置19により,編成システム20にて編成された情報(例えば,編成情報データ。)に基づき,データ放送するためのデータ放送コンテンツデータに加工/制作されて送出装置28により送出される。
【0077】
上記専用端末23,25,27は,いずれも放送局4内に設置されて専用回線網に接続されていることから,他の放送局4とは互換性がなく,放送局4ごとに専用回線を配置して,さらに専用端末を開発して制作する必要がある。
【0078】
(1.3 放送局のデータ放送設備について)
以上から,特にBSデジタル放送の委託放送事業者や番組供給会社(番供)では,現状では図1に示す上記センターサーバ2のようなプラットフォームが存在せず,図2に示す放送局4にデータ放送設備を有する必要があることから,センターサーバ2を共有して設置することにより,個々に編成,送出に関して設備投資することなく,またその運用にあたり,多くの専門的な知識を有する人材を放送局4内に抱える必要がないという効果があげられる。
【0079】
さらに現在の各地域の地上波放送局4は,経営的に危機に瀕している放送局が多く,デジタル放送であるデータ放送を開始するに際しての設備投資や2011年までの現状のアナログ波とのサイマル放送の義務,多チャンネル放送による運用効率の低下が考えられることなどを考慮すると,地上波のデジタル放送化は放送局4にとっては今後のビジネス構造を再構築する上での重要なポイントとなっている。
【0080】
従って,放送局4においては,データ放送によるデジタル放送化に対する設備投資を抑えること。サイマル放送における放送運行の効率化。さらに放送設備/運用の経費をいかに抑えることなどが求められている。
【0081】
つまり,図1に示すセンターサーバ2が,各放送局4に対して「データ放送提供」することにより,データ放送のプラットフォームを果たすことが可能となる。また,各放送局4のデータ放送設備をセンターサーバ2に集約されることから,データ放送における設備投資を抑えて,さらに放送運行の運用効率の向上及び運用コストを抑えることが可能となる。以下,詳細にセンターサーバ2を有するデータ放送提供システムについて説明する。
【0082】
(2 データ放送提供システムの各コンポーネントの構成)
次に,本実施の形態にかかるデータ放送提供システムの各コンポーネントの構成について説明する。
【0083】
(2.1 ネットワーク12)
ネットワーク12は,センターサーバ2と放送局4とを相互に双方向通信可能に接続し,さらにコンテンツ提供サーバ8とセンターサーバ2とを双方向通信可能に接続するものであり,典型的には,インターネットによる公衆回線網において仮想的専用回線網として接続可能なネットワークである。例えば,IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)などがあげられる。したがって,本実施の形態にかかる仮想的専用回線網は,専用回線網をはじめ,不正アクセスや盗聴に対して強固なセキュリティを持つ公衆回線網であれば,かかる例に限定されない。
【0084】
(2.2 ネットワーク14)
ネットワーク14は,センターサーバ2と放送局4とを相互に双方向通信可能に接続するものであり,典型的には,非同期通信方式(非同期通信モード)により接続されるATM網であるが,フレームリレー網,専用回線網,または仮想的専用回線網なども含まれる。また,ネットワーク14は,有線無線を問わず,衛星通信網なども含む。なお,ATM網は,電話用の回線交換網,コンピュータ用のパケット交換網などのネットワーク交換網が含まれる。
【0085】
(2.3 ネットワーク16)
ネットワーク16は,センターサーバ2と視聴端末装置10とを双方向通信可能に接続するものであり,典型的には,インターネットなど公衆回線網であるが,WAN,LANなどの閉鎖回線網も含む。また,ネットワーク16は,有線無線を問わず,衛星通信網なども含む。
【0086】
(2.4 センターサーバ2)
センターサーバ2は,放送局4からのアクセスに応じて処理を行い,処理結果を放送局4に提供して,データ放送をするためのデータ放送コンテンツデータを編成,制作,または送出などを行う処理装置の集まりである。
【0087】
次に,図3を参照しながら,本実施の形態にかかるセンターサーバ2の構成について説明する。図3は,本実施の形態にかかるセンターサーバの概略的な構成を示すブロック図である。
【0088】
図3に示すように,センターサーバ2は,編成装置30と,素材共有装置32と,データ放送コンテンツデータを制作する制作装置34と,更新素材加工装置36と,課金処理装置38と,変換装置39と,パケット化してデータを送出する送出装置31と,各送出装置31の共有する予備装置である予備送出装置33と,ATM網に変換して伝送するATM変換装置35と,各ATM変換装置35の予備装置である予備ATM変換装置37と,Webサーバ40と,二次TMS(Transaction Manage Server)41とを備える。
【0089】
ここで,本実施の形態にかかる送出装置31とATM変換装置35とは,別の装置である場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,送出装置31とATM変換装置35とが一体となった一の送出装置からなる場合であっても実施可能である。
【0090】
同様に,本実施の形態にかかる予備送出装置33と予備ATM変換装置37とは,別の装置である場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,予備送出装置33と予備ATM変換装置37とが一体となった一の装置からなる場合であっても実施可能である。
【0091】
センターサーバ2は,放送局4に依存することなく,放送局4からのアクセスに基づき,各所定の処理を行う。さらに放送局4からアクセスを受信した際には,データ放送提供をサービスするためのログイン処理を要する。したがって,各放送局4を識別するためのログインID(ID番号)およびパスワード又は指紋などにより,認証を行う。認証については,後程詳述する。
【0092】
編成装置30は,データ放送するために,制作されたデータ放送コンテンツデータを編成する。編成されたデータ放送コンテンツデータに対して,編成装置30は,編成情報データを作成及び登録する。なお,編成装置30は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えたASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。したがって,各放送局4からのアクセスされた指示命令に応じた編成処理をし,各処理結果をアクセス元の放送局4に返信する。
【0093】
編成情報データは,データ放送コンテンツデータの放送される日付,開始時間,終了時間,またはデータ放送コンテンツデータの放送帯域などの編成情報が設定されている。編成情報データに基づいて,データ放送コンテンツデータは送出される。
【0094】
素材共有装置32は,各放送局ごとに,データ放送コンテンツデータの材料となる素材データまたは放送直前のデータ放送コンテンツデータなどを管理保有する。また素材共有装置32は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えたASPサーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。したがって,データ放送コンテンツデータ各放送局4からのアクセスされた指示命令に応じた登録処理をし,各処理結果をアクセス元の放送局4に返信する。素材データ,データ放送コンテンツデータは,素材共有装置32のコンテンツDBに管理保有される。
【0095】
制作装置34は,素材共有装置32のコンテンツDBに管理保有された素材データなどから加工,または複数の素材データなどを組合わせるなどすることにより,データ放送コンテンツデータを制作する。
【0096】
さらに制作装置34は,制作されたデータ放送コンテンツデータが,所定の規格であるか規格チェックを行い,予め放送局4が制作装置34の記憶装置に登録した規格に自動的に変換する。例えば,画像のサイズ,またはデータ圧縮の比率などである。
【0097】
したがって,データ放送コンテンツデータを放送するために素材共有装置32に登録する段階で,データ放送コンテンツデータのデータフォーマットが変換されて,各放送局で統一されるため,制作されたデータ放送コンテンツデータを登録時に,再度登録基準に合わせるための作り直し処理が不要なため,制作処理の効率化および制作コストを低く抑えることが可能となる。
【0098】
また制作装置34は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えたASPサーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。したがって,各放送局4からのアクセスされた指示命令に応じた制作処理をし,各処理結果をアクセス元の放送局4に返信する。
【0099】
更新素材加工装置36は,コンテンツ提供サーバ8から伝送されるリアルタイム更新されるデータ放送コンテンツデータを放送するために,画像サイズなど加工処理して,または送出装置37に伝送する。
【0100】
また更新素材加工装置36は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えたASPサーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。
【0101】
課金装置38は,編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36の各装置に対してアクセスがあった場合,アクセスした放送局4に対してアクセスに応じた課金処理をする。課金は,アクセス回数,アクセスして依頼した処理内容,またはアクセス時間など多種多様な課金条件から選択することが可能である。また,課金処理は,例えば,アクセス後または日次など一定時間ごとに,各放送局に対する課金データを作成して,各放送局にネットワーク12などを介して送信される。なお,課金装置38は,各放送局に対する課金データを作成後,例えば,日次または月次単位に各放送局に対する決済処理を実施することも可能である。
【0102】
変換装置39は,APC(Automatic Program Controller)信号をデータ放送する際に,画音データとデータ放送コンテンツデータとを連動させるための規格に沿ったイベントメッセージデータ信号MSに変換する。なお,イベントメッセージ信号MSは,指示データであり,少なくとも画音データ,データ放送コンテンツデータとともに番組データに含まれて送出される。
【0103】
送出装置31(31a,31b,・・・,31n)は,ネットワーク12またはネットワーク14に接続された放送局4ごとに設置して,またはTS(トランスポート・ストリーム)別に設置する。なお,TSは,例えば,MPEG−2システム規格に規定されている。
【0104】
送出装置31は,編成装置30に記憶されている編成情報データに基づいて,カルーセル形式(カルーセル構造)のデータであるデータ放送コンテンツデータまたは番組配列情報データを,TSパケット形式にマッピングするために構造化(セクション化)を行い,188byteからなるTSパケット形式にパケット化する。なお,パケット化されたデータ放送コンテンツデータ(データ放送コンテンツデータTS)については,データカルーセル方式により送出される。また,TSパケット形式以外のパケット化による送出も実施可能である。
【0105】
同様に,ATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)は,ネットワーク12またはネットワーク14に接続される放送局4またはTSごとに,設置される。
【0106】
ATM変換装置35は,上記送出装置31にて送出されたデータ放送コンテンツデータTSを,ATM網からなるネットワーク14を介して放送局へ伝送するために,セルと呼ばれる固定長(53バイト)フレームからなるデータ放送コンテンツデータATMに変換する。
【0107】
なお,本実施の形態にかかるATM変換装置35は,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)1台ごとに直列に接続される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)全体を一括して1台のATM変換装置35を直列に接続した場合であっても実施可能である。
【0108】
(2.4.1 予備送出装置33,予備ATM変換装置37)
次に,予備送出装置33は,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)とほぼ同様の構成であり,送出装置31に併設されている。予備送出装置33は,送出装置31の予備的な装置であり,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)又はATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)のうちいずれかが,例えば,障害などにより処理不能となった場合,予備送出装置33が代替して処理を行う。したがって,例えば,送出装置31及びATM変換装置35が平常時などの場合,予備送出装置33には,データ放送コンテンツデータは伝送されず,各放送局4または各TS別に担当する当該送出装置31に伝送される。
【0109】
なお,本実施の形態にかかる予備送出装置33は,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)全体に対して,1台の予備送出装置33が設置される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,各送出装置31ごとに1台ずつ予備送出装置33を設置することも実施可能である。つまり,送出装置31aに1台の予備送出装置33が併設されて,送出装置31bに1台の予備送出装置33が併設され,・・・,送出装置31nに1台の予備送出装置33が併設される。
【0110】
同様に,予備ATM変換装置37は,ATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)とほぼ同様の構成であり,予備送出装置33に直列に接続される。予備ATM変換装置37は,ATM変換装置35の予備的な装置であり,送出装置31(31a,31b,・・・,31n)又はATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)のうちいずれかが,例えば,障害などにより処理不能となった場合,予備ATM変換装置33が代替して処理を行う。したがって,送出装置31及びATM変換装置35が例えば平常時などの場合,予備ATM変換装置37には,データ放送コンテンツデータは伝送されず,当該ATM変換装置35に伝送される。
【0111】
なお,本実施の形態にかかる予備ATM変換装置37は,ATM変換装置35(35a,35b,・・・,35n)において1台の予備ATM変換装置35が設置される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,ATM変換装置35ごとに1台ずつ予備ATM変換装置37を設置することも実施可能である。つまり,ATM変換装置35aに1台併設されて,ATM変換装置35bに1台併設されて,・・・,ATM変換装置35nに1台併設される。
【0112】
Webサーバ40は,編成装置30において登録された編成情報データに基づいて作成され,放送局4ごとに放送予定である番組情報が含まれたWebページデータを管理保有する。
【0113】
Webページデータは,WWW(World Wide Web)のWeb上で,例えば視聴端末装置10に記憶された閲覧ソフト(ブラウザソフト)などにより表示可能な情報ページであり,例えばHTML(Hyper Text Markup Language)などの言語によって記述される。
【0114】
またWebサーバ40は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えた情報処理装置であり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。したがって,各視聴端末装置10からのアクセスに応じて,Webサーバ40は,要求された当該Webページデータをアクセス元の各視聴端末装置10に送信する。
【0115】
Webページデータの情報の更新は,編成情報データが更新されるごとに,もしくは数時間おきなどの一定時間ごとに,任意に設定可能なタイミングで更新される。
【0116】
二次TMS41は,視聴端末装置10から,例えば,電話回線などのネットワーク16を介してアクセスされた結果を集計して,集計結果データであるリアルタイムに更新可能なデータ放送コンテンツデータを更新素材加工装置36又はWebサーバ40に送信する情報処理装置である。例えば,音楽などのリクエストなど,番組放送中,随時アクセスを募集してその結果であるリクエストの集計状況などを,放送番組中,リアルタイムに反映させる場合などに活用される。
【0117】
(2.5 放送局4)
次に,図4を参照しながら,本実施の形態にかかる放送局4の構成について説明する。図4は,本実施の形態にかかる放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【0118】
図4に示すように,放送局4は,EDPS42と,利用者端末装置43と,DS(Data Server)44と,APC(自動番組制御装置)45と,例えば,画音データ等の番組データを管理保有する番組サーバ46と,CM(Commercial Message)サーバ47と,スイッチ装置48と,アップコンバータ装置49と,HD(High Definition)エンコーディング装置50と,SD(Standard Definition)エンコーディング装置51と,EPG(Electronic Program Guide)送出装置52と,MCS(符号化多重化装置)53と,TS変換装置54と,多重化装置55と,モジュレータ56と,送信装置57と,ATM通信装置58とを備える。
【0119】
EDPS42は,例えば,番組の放送開始/終了時刻などの編成管理,CM契約管理,CMが放送される時刻を管理するCM進行(送出)管理などの処理を実行して確定運行データ(放送進行データ)をDS44に送信する,放送情報システム,あるいは営業放送システムと呼ばれる装置の集まり(システム)である。
【0120】
利用者端末装置43は,ネットワーク12を介してセンターサーバ2と接続されており,認証してログイン後アクセスすることにより,少なくともデータ放送コンテンツデータの制作,編成,管理保有などの処理をするように,センターサーバ2に備わる各種装置(編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36)に指示する。
【0121】
利用者端末装置43は,少なくともCPU(中央演算処理装置)と通信装置と記憶装置と入力装置とディスプレイ装置とを備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置であり,例えば,ラップトップ型の携帯用コンピュータ,PDA,デスクトップ型のコンピュータなどが挙げられる。
【0122】
DS44は,EDPS42から確定運行データを受信して,確定運行データに基づいて,プレイリストデータ(イベントデータ)を作成する。プレイリストデータは,例えば,機器を制御するための制御情報,機器の切替時間などを含む所定の放送日前に転送される放送進行データまたは独立データ番組のPMTデータなどである。
【0123】
また,DS44は,EDPS42に代わって,例えば,24時間体制で放送中や放送直前のリアルタイム放送に関わる放送される番組データの管理,またはEPGデータなどの管理を一元的に行う。DS44は,少なくともCPUと通信装置と記憶装置とを備えた情報処理サーバであり,一般的にはサーバ機能を具備したコンピュータ装置である。
【0124】
APC45は,DS44からプレイリストデータを受信後,プレイリストデータに基づいて,例えば,放送局4内の各種機器の起動,停止,または放送時刻と放送される番組データとを連動させるなどためにAPC(自動番組制御)データ信号APを生成する。
【0125】
EPG送出装置52は,DS44からEPGデータを受信後,EPGデータをTSパケット化により,EPGデータTSに変換して,多重化装置55に送出する。なお,EPGについては,後程詳述する。
【0126】
TS変換装置54は,センターサーバ2からATM網であるネットワーク14を介してデータ放送コンテンツデータATMを受信すると,TSパケット形式のデータ放送コンテンツデータTSに変換処理する。
【0127】
モジュレータ56は,多重化装置55から例えば,データ放送コンテンツデータ,画音データ,EPGデータなどが多重化された番組データMUを受信することにより,適当な周波数からなる電波に変換する。
【0128】
送信装置57は,出力された電波を受信端末装置6に向けて放出することにより番組データを伝送する。なお,本実施の形態にかかる送信装置57は,地上アンテナである場合を例にあげて説明したが,かかる例には限定されず,例えば,衛星の場合であっても実施可能である。
【0129】
(2.6 受信端末装置6)
次に,図5を参照しながら,本実施の形態にかかる受信端末装置6の構成について説明する。図5は,本実施の形態にかかる受信端末装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【0130】
図5に示すように,受信端末装置6は,チャンネル選択受信装置91と,ディスプレイ装置90と,リモコン(リモートコントロール)92とを備え,上記チャンネル選択受信装置91は,受信部60と,チューナー部62と,復調部64と,デマルチプレクサ(DeMultiplexer)66と,デスクランブラ(Descrambler)部68と,MPEG(Moving Picture Image Experts Group)復調部70と,IR(Infrared Ray)−受信部72と,通信部74と,D/Aコンバータ部76と,IC(Integrated Circuit)−Card部78と,HDD(ハードディスクドライブ)80と,VRAM(Video Random Access Memory)82と,RAM(Random Access Memory)84と,ROM(Read Only Memory)86と,CPU88とを備える。
【0131】
受信部60は,放送局4から放出された番組データMUが含まれる電波を受信する。受信した電波は,チューナー部62に送信される。なお,本実施形態にかかる受信部60は,アンテナである場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,光ファイバケーブルなどにより受信しても実施可能である。
【0132】
なお,本実施の形態にかかる受信端末装置6および視聴端末装置10は,別の端末装置である場合を例に説明したが,かかる例に限定されず,例えば,受信端末装置6および視聴端末装置10とを一体化させて,両者の機能を有する受信端末装置6などでも実施可能である。
【0133】
デマルチプレクサ66は,放送局4に備わる多重化装置55により多重化されて1本に束ねられた番組データMUを,例えばデータ放送コンテンツデータTS又は画音データTSなど,それぞれ入力元の複数のTSデータに復元する。
【0134】
IR−受信部72は,リモコン92が赤外線(Infrared Ray:IR)により送信する操作指示データを受信すると,上記操作指示データをデジタル変換する。
【0135】
ディスプレイ装置90は,MPEG復調部70でデコードされて,D/Aコンバータ部76にてアナログ変換されたデータ放送コンテンツデータ含め番組データを表示する。なお,本実施の形態にかかるディスプレイ装置90は,テレビ受像機である場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,PDAなどの携帯型コンピュータ装置に備わるディスプレイ装置であっても実施可能である。またアナログ変換の不要な場合は,D/Aコンバータ部76は設置されない。
【0136】
(3. データ放送提供システムにおける画面構成)
次に,本実施の形態にかかるデータ放送提供システムの理解を深めるために,添付図面を参照しながら,本実施の形態にかかるデータ放送提供システムを適用した利用者端末装置43のディスプレイ装置及び受信端末装置6のディスプレイ装置90に表示される画面構成例について説明する。
【0137】
なお,以下の画面においては,閲覧ソフト(ブラウザ)を使用して利用者端末装置43のディスプレイ装置およびディスプレイ装置90に表示されるが,閲覧ソフトの種類に依存せず,本実施の形態にかかるデータ放送提供システムを実施することは可能である。
【0138】
(3.1 利用者端末装置43のディスプレイ装置における表示画面)
まず利用者端末装置43は,センターサーバ2に,データ放送コンテンツデータを編成,制作,管理保有などの処理をさせる場合,図6に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に各処理をさせるためのトップページ画面95が表示される。トップページ画面95を表示するためのトップページ画面データは,利用者端末装置43に備わる記憶装置(図示せず。)に記憶されており,利用者端末装置43が起動するとディスプレイ装置に表示される。
【0139】
図6に示すように,トップページ画面95は,編成処理ボタン96と,制作処理ボタン97と,素材登録処理ボタン98と,更新素材登録処理ボタン94とから構成されている。なお,本実施の形態にかかるトップページ画面95は,かかる例に限定されず,処理させる種類が増えた場合,随時,トップページ画面に当該処理させる処理ボタンを追加することは実施可能である。
【0140】
さらに,トップページ画面95に表示された該当処理ボタン(編成処理ボタン96,制作処理ボタン97,素材登録処理ボタン98,または更新素材登録処理ボタン94)が,利用者端末装置43の入力装置,例えば,キーボード又はマウスなどで選択されると,センターサーバ2に備わる当該装置から認証画面データが送信されて利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示される。認証画面については後述する。
【0141】
(3.1.1 認証画面)
次に,図7を参照しながら,本実施の形態にかかる認証画面について説明する。図7は,本実施の形態にかかる認証画面を概略的に示す説明図である。
【0142】
図7に示すように,認証画面99は,放送局を識別するID番号を入力するためのID入力部100と,パスワードを入力するためのPW入力部102と,ログインボタン104とから構成される。
【0143】
認証画面99は,トップページ画面に表示される処理ボタンが選択されるたびに,センターサーバ2に備わる当該処理ボタンに対応する各装置から認証画面データが送信されて,利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示される。例えば,編成処理を指定する場合は,トップページ画面95の編成処理ボタン96が選択されて,編成装置30の記憶装置(図示せず。)に記憶された認証画面99を表示するための認証画面データが利用者端末装置43に送信されて,ディスプレイ装置に認証画面99が表示される。
【0144】
次に,ID入力部100及びPW入力部102に,利用者端末装置43に備わるキーボードなどが使用されて,データ放送提供サービス利用の契約時などで予め定められたID番号及びパスワードが入力される。入力後,ログインボタン104が利用者端末装置43のマウスなどにより選択される。
【0145】
利用者端末装置43は,認証情報であるログインデータを,センターサーバ2に備わる当該装置に送信する。受信した当該装置は,記憶装置に記憶された認証DBに基づいて,上記ログインデータを認証処理する,認証されると,実際の指定する処理が行われるための設定画面がディスプレイ装置に表示される。なお,当該装置は,本実施の形態では,編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36であるが,かかる例に限定されず変更可能である。
【0146】
また,パスワードについては,利用者端末装置43によって必要に応じて随時変更可能である。さらに,認証処理については,かかる例に限定されず,例えば,ワンタイムパスワード(One Time Password)など,パスワードを入力時に,毎回動的に変更する認証方式,または指紋をスキャナである入力装置によりスキャンさせる認証方式などが挙げられる。
【0147】
さらに,センターサーバ2に備わる各装置(編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新加工装置36など)ごとに備えられる認証DBは,各装置問わず共有(Shared)されている。したがって,認証DBのDB内容は各装置に依存せず同じであるが,ある装置でID番号,パスワードなどの認証情報が変更/新規登録された場合は,各装置間それぞれ更新処理を行う。なお,更新処理は,例えば,登録後随時または1日に1回などの適当な頻度で行われる。
【0148】
(3.2 データ放送コンテンツデータ表示画面)
次に,本実施の形態にかかる受信端末装置6のディスプレイ装置90に表示されるデータ放送コンテンツデータ表示画面について説明するが,その前にデータ放送の概略について説明する。
【0149】
(3.2.1 データ放送)
データ放送は,従来のアナログ放送と異なり,受信機のリモコンを用いて双方向に対話的に操作できる番組であるが,テレビ放送を行う委託放送事業者は,番組連動型,独立型のデータ放送を行っている。
【0150】
番組連動型とは,スポーツやクイズなど生番組や時差送出の番組データに,任意のタイミングで素早く連動することができるデータ放送コンテンツデータが提供されるデータ放送である。例えば,TV映像で出題された4択形式のクイズ番組の問題に対し,リモコン92で回答が選択されることによって,放送中の番組と連動することが可能である。
【0151】
独立型とは,インターネットのWebページなどのように,一定の情報をデータ放送のみで構成されたデータ放送コンテンツデータが提供されるデータ放送である。例えば,1日中最新のニュースを提示することが可能である。さらに,提示する内容を時々刻々と変化させるデータ放送コンテンツデータが提供されるデータ放送も可能である。したがって,情報の即時性を重視した気象情報,株価為替情報などの分野で利用される。
【0152】
また,提供されるデータ放送コンテンツデータは,例えば,BML(Broadcast Markup Language)などのマークアップ言語,またはECMAScriptなどのスクリプト言語によって制作される。
【0153】
(3.2.2 番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面)
ここで,図8を参照しながら,番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面について説明する。図8は,本実施形態にかかる番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面の概略を示す説明図である。
【0154】
図8に示すように,番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面は,動画,静止画,または音声などの画音データが表示されるディスプレイ部106と,リクエスト情報が項目として列挙される項目表示部112と,項目表示部112に表示された項目をリモコン92により選択されると,選択された項目に関連する情報を表示する関連情報表示部108とから構成される。
【0155】
項目表示部112は,ディスプレイ部106に表示される内容と連動して様々な項目が表示される。本実施の形態にかかる項目表示部112は,シネマのリクエストに関する情報が項目別(“71”アフロヘアー,“72”ベストボーイ,・・・,“75”未知との出会<特別編>)に,表示されているが,例えば,ディスプレイ部106に関する,クイズを表示させることなども可能である。
【0156】
なお,本実施の形態にかかる番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面は,項目表示部112と,関連情報表示部108と,ディスプレイ部106とから構成される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,いかなる画面構成であっても実施可能である。
【0157】
(3.2.3 独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面)
ここで,図9を参照しながら,独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面について説明する。図9は,本実施形態にかかる独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面の概略を示す説明図である。
【0158】
図9に示すように,独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面は,所望の情報を選択するための見出項目部114と,見出項目部114で選択された項目に関する情報が逐次更新されて表示される情報表示部116と,見出項目部114で選択された項目に関する情報に関連する情報が逐次更新されて表示される関連情報表示部118とから構成される。
【0159】
見出項目部114は,情報表示部116および関連情報表示部118に表示可能な情報を項目(株価,相場指標,海外株価,または海外指標)ごとに掲載される。したがって,情報を表示させる場合,リモコン92に備わるカーソルボタン124を操作することにより,希望する情報が表示された項目まで矢印120を上下に移動させる。さらに,リモコン92に備わる決定ボタン126が押下されることにより,情報表示部116および関連情報表示部118に当該選択項目における情報が表示される。
【0160】
なお,本実施の形態にかかる独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面は,見出項目部114と,情報表示部116と,関連情報表示部118と,矢印120とから構成される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,いかなる画面構成であっても実施可能である。
(3.3 EPGデータ表示画面)
次に,図10を参照しながら,EPGデータ表示画面について説明する。図10は,本実施形態にかかるEPGデータ表示画面の概略を示す説明図である。
【0161】
図10に示すように,EPGデータ表示画面は,EPG(Electric Program Guide)と呼ばれる電子番組表が受信者端末装置6のディスプレイ装置90に表示される画面であり,メニュー表示部130と,番組一覧表示部132と,番組詳細情報部134とから構成される。
【0162】
メニュー表示部130には,番組一覧表132に表示される番組が,項目別に表示される。例えば,チャンネルごとの番組表を表示する“チャンネル別”または時刻ごとに各放送局で放送される番組表を表示する“時刻別”などである。
【0163】
番組一覧表示部132に番組表を表示させる場合,例えば,受信端末装置6に備わるリモコン92などの操作指示手段により,所望の番組表が表示された項目がメニュー表示部130から選択されると,番組一覧表示部132に,例えば“時刻別”に番組表が表示される。
【0164】
EPGデータは,例えば,SI/PSI(Service Information)/(Program Specific Information)である番組配列情報データなどを用いることにより,EPG送出装置52から受信端末装置6に伝送されて,ディスプレイ装置90にEPGデータ表示画面が表示される。なお,PSI/SIは,例えば,BSデジタル放送の方式として,ARIB STD−B10などに規定されている。
【0165】
SI/PSIでは,例えば,NIT(Network Information Table),BIT(Broadcaster InformationTable),EIT(Event Information Table)などのテーブルと呼ばれるデータ構造を用いて,EPGデータを伝送している。なお,上記テーブルについては,後程詳述する。
【0166】
また,本実施の形態にかかるEPGデータは,例えば,BML(Broadcast Markup Language)などのマークアップ言語,またはECMAScriptなどのスクリプト言語によって制作及び提供されても実施可能である。
【0167】
なお,本実施の形態にかかるEPGデータ表示画面は,メニュー表示部130と,番組一覧表示部132と,番組詳細情報部134とから構成される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,いかなる画面構成であっても実施可能である。
【0168】
(4. データ放送提供システムの動作)
次に,上記のように構成されたデータ放送提供システムの動作の実施形態について説明する。
【0169】
(4.1 センターサーバ2における処理動作)
まず,図11を参照しながら,本実施の形態にかかるセンターサーバ2における編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36の各装置における処理動作について説明する。図11は,本実施の形態にかかるセンターサーバにおける処理の概略について示すフローチャートである。
【0170】
図11に示すように,データ放送コンテンツデータに関する編成,制作,登録などの処理をする場合,まず図6に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に処理を選択するためのトップページ画面95が表示されて,表示された項目から任意の処理が選択される(S140)。
【0171】
上記選択により,利用者端末装置43は,当該処理を行うセンターサーバ2に備わる各装置(編成装置30,素材共有装置32,制作装置34,または更新素材加工装置36)に対して,アクセスをする(S142)。以下,各処理ごとの動作について説明する。
【0172】
(4.1.1 編成処理の場合)
編成装置30は,アクセスした利用者端末装置43に対して認証を行うため,図7に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に認証画面を表示させる。
【0173】
次に,認証画面に表示されたID入力部100にID番号が入力されて,PW入力部102にパスワードが入力されて,ログインボタン104が選択されると,編成装置30は,認証情報であるログインデータを受信して,認証処理を行う(S144)。
【0174】
認証処理において,認証されず否認されると,その時点でエラー終了して利用者端末装置43のディスプレイ装置にエラーメッセージが表示されるが,認証された場合,利用者端末装置43により,データ放送コンテンツデータを編成するために,例えば,放送される日付,開始時間,終了時間,データ放送コンテンツデータが気象情報,株価情報などのリアルタイムに更新されるリアルタイム更新属性などの各種設定がされる(S146)。
【0175】
編成の設定が終了すると,設定されたデータが正確なデータであるか,例えば,日付データの設定値は範囲内であるかなど,設定データの内容をチェックする(S148)。
【0176】
上記設定データのチェックが正常に終了すると,編成された内容が編成情報データとして,例えば,データ放送コンテンツデータごとに保存される(S150)。なお,設定データのチェックが異常終了した場合,再度編成するための設定処理を行う(S146)。
【0177】
上記編成情報データは,放送する日付,開始時間,終了時間,番組名などの詳細情報,またはデータ放送コンテンツデータがリアルタイムに更新されるなどの属性情報が含まれる。
【0178】
保存処理(S150)が終了すると,編成装置30は,編成処理が終了した旨のメッセージを当該利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させるために,終了画面データを送信する(S176)。
【0179】
(4.1.2 制作処理の場合)
制作装置34は,アクセスがある利用者端末装置43に対して認証を行うため,認証画面データを送信して,図7に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に認証画面を表示させる。
【0180】
次に,認証画面に表示されたID入力部100にID番号が入力されて,PW入力部102にパスワードが入力されて,ログインボタン104が選択されると,制作装置34は,認証情報であるログインデータを受信して,認証処理を行う(S152)。
【0181】
認証処理において,認証されず否認されると,その時点でエラー終了して利用者端末装置43のディスプレイ装置にエラーメッセージが表示されるが,認証された場合,利用者端末装置43により,データ放送コンテンツデータを制作するために,例えば,素材共有装置に管理保有された素材データ,または既存のデータ放送コンテンツデータなどに基づいて,さらに予め登録されたデータ放送コンテンツデータを制作するテンプレートデータなどを用いて,データ放送コンテンツデータの制作処理が行われる(S154)。
【0182】
なお,素材データは,認証された利用者端末装置43が登録した素材データに基づいて制作する場合に限定されず,例えば,利用者端末装置43が登録した素材データが,共有可能な素材データとして登録した場合,利用者端末装置43以外の他の利用者端末装置43であっても,上記共有可能な素材データに基づいてデータ放送コンテンツデータを制作することは,実施可能である。
【0183】
さらに,編成情報データに,例えば,データ放送コンテンツデータの制作開始時間を設定しておくことにより,制作装置43は,制作開始時間になると,データ放送コンテンツデータの制作処理を開始することも実施可能である。
【0184】
制作処理(S154)が終了すると,制作されたデータ放送コンテンツデータの確認(プレビュー),及び放送可能な規格に準ずるデータであるか,例えば,画面のサイズは指定範囲内であるかなど,データ放送コンテンツデータをチェックする(S156)。
【0185】
上記チェックが正常に終了すると,制作されたデータ放送コンテンツデータを,制作装置34に備えられた記憶装置の利用者端末装置43ごとに割当てられた記憶領域に保存される(S158)。なお,チェックが異常終了した場合,再度チェックが異常となった個所の制作処理を行う(S154)。
【0186】
保存処理(S158)が終了すると,制作装置34は,制作処理が終了した旨のメッセージを当該利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させるために,終了メッセージデータを送信する(S176)。
【0187】
(4.1.3 素材登録処理の場合)
素材共有装置32は,アクセスした利用者端末装置43に対して認証を行うため,認証画面データを送信して,図7に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に認証画面を表示させる。
【0188】
次に,認証画面に表示されたID入力部100にID番号が入力されて,PW入力部102にパスワードが入力されて,ログインボタン104が選択されると,素材共有装置32は,認証情報であるログインデータを受信して,認証処理を行う(S160)。
【0189】
認証処理において,認証されず否認されると,その時点でエラー終了して利用者端末装置43のディスプレイ装置にエラーメッセージが表示されるが,認証された場合,利用者端末装置43により,素材データまたはデータ放送コンテンツデータを登録するために,例えば,素材共有装置32に登録するための素材データ,またはデータ放送コンテンツデータのファイル名などを指定する(S162)。なお,登録処理は,例えば,新規の保存,既存データの変更,削除,データ共有可能であるか否か属性の設定などが含まれる。
【0190】
指定処理(S154)が終了すると,指定された素材データまたはデータ放送コンテンツデータをチェックする(S164)。例えば,制作装置34で制作されたデータ放送コンテンツデータを新規保存する場合,画面のサイズは指定範囲内であるかなど,データ放送コンテンツデータをチェックする。
【0191】
上記チェックが正常に終了すると,指定された素材データまたはデータ放送コンテンツデータは,素材共有装置32に備えられたコンテンツDBの利用者端末装置43ごとに割当てられた記憶領域に登録される(S166)。例えば,制作装置34で制作されたデータ放送コンテンツデータを新規保存する場合,素材共有装置32は,制作装置34に依頼して,保有された当該データ放送コンテンツデータを受信する。受信後,素材共有装置32のコンテンツDB記憶装置は,コンテンツDBの割当てられた記憶領域に当該データ放送コンテンツデータを保存する。なお,チェックが異常終了した場合,再度指定処理を行う(S162)。
【0192】
登録処理(S166)が終了すると,素材共有装置32は,登録処理が終了した旨のメッセージを当該利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させるために,終了メッセージデータを送信する(S176)。
【0193】
(4.1.4 更新素材登録処理の場合)
更新素材加工装置36は,アクセスした利用者端末装置43に対して認証を行うため,認証画面データを送信して,図7に示すように,利用者端末装置43のディスプレイ装置に認証画面を表示させる。
【0194】
次に,認証画面に表示されたID入力部100にID番号が入力されて,PW入力部102にパスワードが入力されて,ログインボタン104が選択されると,更新素材加工装置36は,認証情報であるログインデータを受信して,認証処理を行う(S168)。
【0195】
認証処理において,認証されず否認されると,その時点でエラー終了して利用者端末装置43のディスプレイ装置にエラーメッセージが表示されるが,認証された場合,利用者端末装置43により,コンテンツ提供サーバ8から伝送されるリアルタイムに更新されるデータ放送コンテンツデータを指定するために,例えば,データ放送コンテンツデータのファイル名などを指定する(S170)。
【0196】
指定処理(S170)が終了すると,指定されたデータ放送コンテンツデータが,例えば,画面のサイズをチェックして,放送可能な規格の範囲外である場合,範囲内に修正するなどの加工処理をする(S172)。
【0197】
上記加工処理が正常に終了すると,送出装置31に当該データ放送コンテンツデータを送信処理する(S174)。なお,チェックが異常終了した場合,エラー警告メッセージを利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させて,再度指定処理を行う(S170)。
【0198】
送出装置31によりデータ放送コンテンツデータの送出が終了すると,更新素材加工装置36は,コンテンツ提供サーバ8からのデータ放送コンテンツデータの受信を終了して,送出装置31に対する送信処理(S174)が終了した旨のメッセージを当該利用者端末装置43のディスプレイ装置に表示させるために,終了メッセージデータを送信する(S176)。
【0199】
以上の利用者端末装置43により選択された各処理を,センターサーバ2の各装置が実行して,上記センターサーバ2の処理に対して,課金処理装置38は,処理を依頼した利用者端末装置43に課金する。
【0200】
したがって,センターサーバ2は,利用者端末装置43の指定処理を実行する実行内容に応じて課金することにより,着実に収益を得ることが可能となる。
【0201】
(4.2 番組連動する場合の処理動作)
次に,図12を参照しながら,本実施の形態にかかるデータ放送コンテンツデータが番組連動する場合の処理動作について説明する。図12は,本実施の形態にかかるデータ放送コンテンツデータが番組連動する場合の処理の概略について示すフローチャートである。
【0202】
なお,番組連動とは,番組データを構成する,動画,静止画,もしくは音声のうちいずれか一つまたは任意の組合せからなる画音データと,データ放送コンテンツデータとの連動を行うことをいう。
【0203】
図12に示すように,データ放送コンテンツデータが番組連動する場合,図4に示すように,DS44は,EDSP42から送信される確定運行データに基づき,プレイリストデータを生成する(S180)。
【0204】
APC45は,上記プレイリストデータを受信すると,番組サーバ46をはじめ,CMサーバ47などを制御するためにAPCデータ信号APを生成する(S182)。
【0205】
次に,番組サーバ46又はCMサーバ47は,生成されたAPCデータ信号APに基づいて,画音データ信号GTをスイッチャ装置48に送信する。さらに,スイッチャ装置48により,上記画音データ信号GTは,切替制御されながら送信される(S184)。なお,スイッチャ装置48は,APCデータ信号APに基づいて切替制御する。
【0206】
さらに,上記送信処理(S184)により,HDエンコーディング装置50,またはSDエンコーディング装置51は,画音データ信号GTを受信すると,上記画音データ信号GTをTSパケット形式によりパケット化して,画音データ信号TSを送出する(S186)。
【0207】
同様に,APCデータ信号APが生成(S182)されると,ATM通信装置58は,APCデータ信号APをATM網であるネットワーク14を介して送信するため,例えば,APCデータ信号APをセル単位に区切るなどの処理を行い,APCデータ信号APATMに変換して,センターサーバ2に送信する。
【0208】
次に,センターサーバ2のATM通信装置58が上記APCデータ信号APATMを受信後,APCデータ信号APに復元するために,APCデータ信号APATMを変換して,変換装置39に送信する。
【0209】
上記送信処理により,APCデータ信号APを受信すると,変換装置39は,APCデータ信号APから,番組連動などデータ放送コンテンツデータを制御可能なイベントメッセージデータ信号MSに変換する(S188)。
【0210】
編成装置30は,管理保有している編成情報データに設定された時刻情報などに基づいて,各放送局4(各利用者端末装置43)に対応する送出装置31(31a,31b,31c,・・・,31n)がデータ放送コンテンツデータを抽出するために,編成情報データを送信する。
【0211】
当該送出装置31は,上記編成情報データの設定されたデータ放送コンテンツデータを,素材共有装置32から抽出して,上記受信したイベントメッセージデータ信号MSと,カルーセル形式データであるデータ放送コンテンツデータとを,TSパケット形式にパケット化して,データ放送コンテンツデータTSをATM変換装置35に送出して,さらにイベントメッセージデータ信号TSをATM変換装置35に送出する(S190)。
【0212】
ATM変換装置35は,イベントメッセージデータ信号TSと,またはデータ放送コンテンツデータTSとを,イベントメッセージデータ信号ATMと,またはデータ放送コンテンツデータATMとに変換して,ネットワーク14を介して,当該放送局4のTS変換装置54に伝送する。
【0213】
TS変換装置54は,上記イベントメッセージデータ信号ATMと,データ放送コンテンツデータATMを,TSパケット形式に変換して,イベントメッセージデータ信号TS及びデータ放送コンテンツデータTSを多重化装置55に送信する。
【0214】
多重化装置55は,送出処理(S186)及び送出処理(S190)により,上記画音データ信号TS,メッセージ信号TS,およびデータ放送コンテンツデータTSとを受信すると,多重化処理(S192)をして,画音データ信号TS,イベントメッセージデータ信号TS,およびデータ放送コンテンツデータTSとを含む番組データMUを送出する。なお,送出される番組データMUは,モジュレータ56により電波に変換されて,送信装置57を通じて,受信端末装置6に放出されるが,詳細については後述する。
【0215】
したがって,画音データTSおよびデータ放送コンテンツデータTSに付随して,イベントメッセージデータ信号TSを送出することにより,イベントメッセージデータ信号に基づいて,画音データとデータ放送コンテンツデータとを番組連動することが可能となる。
【0216】
なお,本実施の形態にかかる変換装置39は,センターサーバ2に備わる場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,放送局4に備える場合であっても実施することが可能である。
【0217】
(4.3 変換装置39が放送局4に備わる場合の番組連動の処理動作)
ここで,上記変換装置39が放送局4に備わる場合における,番組連動の処理動作について,図12,図13,および図14を参照しながら,説明する。図13は,本実施の形態にかかる変換装置が放送局に備わる場合のセンターサーバの概略的な構成を示すブロック図であり,図14は,本実施の形態にかかる変換装置が放送局に備わる場合の放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【0218】
図13および図14に示すように,変換装置39は,センターサーバ2に設置されず,放送局4に設置されている。その他の装置については,ほぼ同様の構成であることから,詳細な説明は省略する。
【0219】
図12に示すように,データ放送コンテンツデータが番組連動する場合,図14に示すDS44は,EDSP42から送信される確定運行データに基づき,プレイリストデータを生成する(S180)。
【0220】
APC45は,上記プレイリストデータを受信すると,番組サーバ46をはじめ,CMサーバ47などを制御するためにAPCデータ信号APを生成する(S182)。
【0221】
次に,番組サーバ46又はCMサーバ47は,生成されたAPCデータ信号APに基づいて,画音データ信号GTをスイッチャ装置48に送信する。さらに,スイッチャ装置48により,上記画音データ信号GTは,切替制御されながら送信される(S184)。なお,スイッチャ装置48は,APCデータ信号APに基づいて切替制御する。
【0222】
さらに,上記送信処理(S184)により,HDエンコーディング装置50,またはSDエンコーディング装置51は,画音データ信号GTを受信すると,上記画音データ信号GTをTSパケット形式によりパケット化して,画音データ信号TSを送出する(S186)。
【0223】
同様に,APCデータ信号APが生成(S182)されると,図14に示すように,変換装置39は,APCデータ信号APを受信すると,APCデータ信号APから,イベントメッセージデータ信号MSに変換する(S188)。
【0224】
イベントメッセージデータ信号MSをATM網であるネットワーク14を介して送信するため,例えば,イベントメッセージデータ信号MSをセル単位に区切るなどの処理を行い,イベントメッセージデータ信号MSATMに変換して,センターサーバ2のATM通信装置58に送信する。
【0225】
次に,センターサーバ2のATM通信装置58が上記イベントメッセージデータ信号MSATMを受信後,イベントメッセージデータ信号MSに復元するために,イベントメッセージデータ信号MSを変換して,送出装置31に送信する。
【0226】
編成装置30は,管理保有している編成情報データに設定された編成情報に基づいて,各放送局4(各利用者端末装置43)を担当する各送出装置31(31a,31b,31c,・・・,31n)に,データ放送コンテンツデータを抽出するため,編成情報データを送信する。
【0227】
当該送出装置31は,上記編成情報データに設定されたデータ放送コンテンツデータを,素材共有装置32から抽出して,上記受信したイベントメッセージデータ信号MSと,カルーセル形式データであるデータ放送コンテンツデータとを,TSパケット形式にパケット化して,データ放送コンテンツデータTSをATM変換装置35に送出して,さらにイベントメッセージデータ信号TSをATM変換装置35に送出する(S190)。
【0228】
ATM変換装置35は,イベントメッセージデータ信号TSと,またはデータ放送コンテンツデータTSとを,イベントメッセージデータ信号ATMと,またはデータ放送コンテンツデータATMとに変換して,ネットワーク14を介して,当該放送局4のTS変換装置54に伝送する。
【0229】
TS変換装置54は,上記イベントメッセージデータ信号ATMと,データ放送コンテンツデータATMを,TSパケット形式に変換して,イベントメッセージデータ信号TS及びデータ放送コンテンツデータTSを多重化装置55に送信する。
【0230】
多重化装置55は,送出処理(S186)及び送出処理(S190)により,上記画音データ信号TS,メッセージ信号TS,およびデータ放送コンテンツデータTSとを受信すると,多重化処理(S192)をして,画音データ信号TS,イベントメッセージデータ信号TS,およびデータ放送コンテンツデータTSとを含む番組データMUを送出する。
【0231】
したがって,変換装置39が放送局4に備わる場合であっても,イベントメッセージデータ信号TSをセンターサーバ2に伝送することにより,画音データTSと,データ放送コンテンツデータTSとを番組連動することが可能となる。
【0232】
また,データ放送コンテンツデータ部分を分離して,センターサーバ2側で管理保有し,各放送局では画音データに関するアナログ放送部分について,既存の送出装置をそのまま利用することにより,データ放送設備にかかる設備投資を低く抑えて,データ放送を行うことが可能となる。
【0233】
(4.4 受信端末装置6における受信の処理動作)
次に,図5,図15,図16,図17,および図18を参照しながら,受信端末装置6における受信の処理動作について説明する。図15は,本実施の形態にかかる受信端末装置の受信処理の概略を示すフローチャートであり,図16は,本実施の形態にかかるURI(Uniformed Resource Identifier)の概略的な構成を示す説明図であり,図17は,本実施の形態にかかるSI/PSIの概略的な構成を示す説明図であり,図18は,本実施の形態にかかるPSIの概略的な構成を示す説明図である。
【0234】
受信端末装置6における受信の処理動作について説明する前に,まず図16を参照しながら,URIについて説明する。図16に示すように,BSデジタル放送において,URIは,Network IDが,“0x0004”に設定されており,トランスポンダ(transponder)には,1ch,3ch,13ch,および15chのように,チャンネルが構成されている。
【0235】
さらに,各チャンネルには,TS_ID(トランスポートストリーム_ID)及びサービスIDが,それぞれ設定されており,またサービスIDには,ES(エレメンタリーストリーム)種別ごとにコンポーネント・タグ(Component tag)が設定されている。
【0236】
次に,本実施の形態にかかるSI/PSIについて,図17を参照しながら,説明する。図17に示すように,番組配列情報データであるSI/PSIは,それぞれデータ構造がテーブル化されている。
【0237】
SI(Service Information)には,例えば,EIT(Event Information Table)などから構成されており,EITは,イベント情報テーブルとして,番組の名称,放送日時,内容の説明など,番組に関する情報の指示が設定されている。なお,EPGデータは,EITに基づいて作成される。
【0238】
また,PSI(Program Specific Information)には,例えば,PAT(Program Association Table),PMT(Program Map Table),NIT(Network Information Table),およびBIT(Broadcaster Information Table)などから構成される。
【0239】
PATは,放送番組に関連するPMTを伝送するTSパケットのパケット識別子(PID)が指定されたテーブルであり,PMTは,放送番組を構成する各符号化信号を伝送するTSパケットのPIDおよび有料放送の関連情報のうち共通情報を伝送するTSパケットのPIDが指定されたテーブルである。例えば,画音データのうち,映像のPID,音声のPIDなどが指定されている。
【0240】
また,NITは,伝送路の周波数または変調方式と番組情報とを関連づけるテーブルであり,BITは,全局SI及び各局SIの伝送パラメータなど,ブロードキャスタ(放送元)の構成情報を記載するテーブルである。
【0241】
さらに,図18に示すように,PSIのNITの変調周波数から,PATの該当するチャンネルを,例えば,181chなどのように,導き出されて,さらに導き出されたチャンネルの設定されたPMTから,例えば,実データ(モジュール)の数,モジュールID,バージョン,圧縮の有無などが設定されたDII(Download Info Indication)が導き出されて,さらにDIIから導き出される実データのDDB(Download Data Block)に基づいて,データ放送の番組が放送される。
【0242】
ここで,図15を参照しながら,受信端末装置6における受信処理について説明する。図15に示すように,放送局4から送信装置57を介して番組データMUである電波が放出された状態で,例えば,受信端末装置6のリモコン92により,チャンネルの選局(S192)が行われると,選局されたチャンネルが,受信しているTS上に存在しているかを,PATに基づいて検索する(S194)。
【0243】
検索処理(S194)の結果,該当するチャンネルが存在した場合は,そのまま後続の処理(S202)に続き,該当するチャンネルが存在しない場合は,当該PATからNITを導き出して,当該チャンネルのNITに設定された周波数を取得する(S198)。
【0244】
受信端末装置6は,周波数を取得した周波数に切替えて,選択したチャンネルのPATに設定されたPMTのPIDを取得する(S202)。なお,検索処理(S196)にて,該当するチャンネルが存在した場合は,上記チャンネルのPATに設定されたPMTのPIDを取得する。
【0245】
次に,PMTに設定された画音データTSの映像データ,音声データ,およびデータ放送のPIDを取得する(S204)と,DIIを取得する(S206)ことが可能となり,DIIに設定されたモジュールIDなどから,マルチパートなどにより1つのファイルにまとめられたDDBを取得する(S208)。取得されたDDBを受信端末装置6のディスプレイ装置90は,図8,図9,図10に示すような,データ放送コンテンツデータ表示画面を表示する(S210)。
【0246】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例を想定し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0247】
上記実施形態においては,BSデジタル放送の場合を例にあげて説明したが,デジタル放送であれば,本発明はかかる例に限定されない。例えば,CSデジタル放送又は地上波デジタル放送などでも実施することができる。
【0248】
また,上記実施形態においては,素材共有装置32と,更新素材加工装置36とを別の装置である場合を例にあげて説明したが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,素材共有装置32と更新素材加工装置36とを一体化させた装置であっても実施することができる。
【0249】
また,上記実施形態においては,利用者端末装置43は,放送局4内に設けられる場合を例にあげて説明したが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,放送局外に利用者端末装置43を設け,専用回線網,公衆回線網などのネットワークを介して放送局4と利用者端末装置43とを接続させた場合であっても実施することができる。
【0250】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,各放送局のデータ放送設備を,データ放送提供システムの共用化することで,一元的に集中管理することが可能となり,さらに設備の保守管理,メンテナンス作業,放送確認,設備監視等の放送運行業務を効率的に処理することが可能となり,運用コストの削減することができる。
【0251】
また,データ放送を放送する運用設備を構築して,放送局間で共用することにより,放送局単独でデータ放送設備を有するよりも設備投資を低く抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかるデータ放送提供システムの概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかるデータ放送設備を有する放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の一形態にかかるセンターサーバの概略的な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の一形態にかかる放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の一形態にかかる受信端末装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の一形態にかかる受信端末装置のディスプレイ装置に表示されるトップページ画面の表示例を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の一形態にかかる受信端末装置のディスプレイ装置に表示される認証画面の表示例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の一形態にかかる番組連動型のデータ放送コンテンツデータ表示画面の表示例を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の一形態にかかる独立型のデータ放送コンテンツデータ表示画面の表示例を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の一形態にかかるEPGデータ表示画面の表示例を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の一形態にかかるセンターサーバにおける処理の概略について示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の一形態にかかるデータ放送コンテンツデータが番組連動する場合の処理の概略について示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の一形態にかかる変換装置が放送局に備わる場合のセンターサーバの概略的な構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の一形態にかかる変換装置が放送局に備わる場合の放送局の概略的な構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の一形態にかかる受信端末装置の受信処理の概略を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の一形態にかかるURIの概略的な構成を示す説明図である。
【図17】図17は,本発明の実施の一形態にかかるSI/PSIの番組配列情報データの概略的な構成を示す説明図である。
【図18】本発明の実施の一形態にかかるPSIの概略的な構成を示す説明図である。
【符号の説明】
2 :センターサーバ
4 :放送局
6 :受信端末装置
8 :コンテンツ提供サーバ
10:視聴端末装置
12:ネットワーク
14:ネットワーク
16:ネットワーク
Claims (29)
- 少なくともデータ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバと,少なくとも前記データ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを放送する一又は二以上の番組提供装置と,前記センターサーバと前記番組提供装置とを相互に接続するネットワークとから成るデータ放送提供システムにおいて:
前記センターサーバは,前記データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,
前記データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,
前記データ放送コンテンツデータを登録又は前記データ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,
編成された前記データ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,前記データ放送コンテンツデータを,前記ネットワークを介して前記番組提供装置に送出する送出装置とを備え,
前記番組提供装置は,少なくとも前記ネットワークを介して前記編成装置,前記制作装置,または前記素材共有装置と相互にアクセス可能な利用者端末装置とを備えることを特徴とする,データ放送提供システム。 - ネットワークを介して少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,少なくとも前記データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバであって:
前記センターサーバは,前記データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,
前記データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,
前記データ放送コンテンツデータを登録又は前記データ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と,
編成された前記データ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,前記データ放送コンテンツデータを送出する送出装置とを備えることを特徴とする,センターサーバ。 - 前記センターサーバは,前記送出装置の設置を変更可能であることを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- 前記センターサーバは,前記送出装置が共有可能な予備送出装置を,設置可能であることを特徴とする,請求項2又は3項に記載のセンターサーバ。
- 前記制作装置は,前記素材データを予め登録されたデータ形式に変換することを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- 前記送出装置は,前記データ放送コンテンツデータをパケット化することを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- 前記送出装置は,前記画音データと前記データ放送コンテンツデータとを連動させるための編成制御データをさらにパケット化することを特徴とする,請求項6項に記載のセンターサーバ。
- 前記編成制御データは,前記ネットワークを介して前記センターサーバに伝送されることを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- 前記送出装置は,前記データ放送コンテンツデータをデータカルーセル送出方式により送出するためのカルーセル構造にセクション化することを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- 前記送出装置は,非同期通信方式により前記ネットワークを介して,トランスポートストリーム化した前記データ放送コンテンツデータを伝送することを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- 前記センターサーバは,仮想専用回線である前記ネットワークを介して前記データ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録する特定処理代行サーバであることを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- 前記センターサーバは,少なくとも株価情報データ又は気象情報データ等の自動更新データが含まれる前記データ放送コンテンツデータを,前記仮想専用回線であるネットワークを介して,受信することを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- 前記センターサーバは,前記ネットワークを介して依頼された処理を実行することより,前記実行された処理に対して課金する課金処理装置をさらに備えることを特徴とする,請求項2に記載のセンターサーバ。
- コンピュータをして,少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,少なくとも前記データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバであって:
前記センターサーバは,前記データ放送コンテンツデータを編成して,
前記データ放送コンテンツデータを制作して,
前記データ放送コンテンツデータを登録又は前記データ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有して,
編成された前記データ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,前記データ放送コンテンツデータを,前記ネットワークを介して,送出するセンターサーバとして機能させることを特徴とする,コンピュータプログラム。 - 少なくとも前記データ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,少なくともデータ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバとネットワークを介して相互に接続される利用者端末装置であって:
前記利用者端末装置は,少なくとも前記ネットワークを介して前記データ放送コンテンツデータを編成する編成装置と,前記データ放送コンテンツデータを制作する制作装置と,前記データ放送コンテンツデータを登録又は前記データ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有する素材共有装置と相互にアクセス可能であることを特徴とする,利用者端末装置。 - 前記利用者端末装置は,仮想専用回線である前記ネットワークを介して前記データ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録するための特定処理代行サーバである前記センターサーバにアクセスすることを特徴とする,請求項15に記載の利用者端末装置。
- コンピュータをして,少なくとも前記データ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,少なくともデータ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバとネットワークを介して相互に接続される利用者端末装置であって:
前記利用者端末装置は,少なくとも前記センターサーバに対して前記ネットワークを介して前記データ放送コンテンツデータを編成指示して,
前記データ放送コンテンツデータを制作指示して,
前記データ放送コンテンツデータを登録又は前記データ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有指示する,前記センターサーバと相互にアクセス可能な利用者端末装置として機能することを特徴とする,コンピュータプログラム。 - ネットワークを介して少なくともデータ放送コンテンツデータもしくは画音データのうちいずれか一方または双方とからなる番組データを受信し,前記データ放送コンテンツデータを管理保持するセンターサーバのデータ放送提供方法であって:
前記センターサーバは,
前記データ放送コンテンツデータを編成し;
前記データ放送コンテンツデータを制作し;
前記データ放送コンテンツデータを登録又は前記データ放送コンテンツデータを制作する材料となる素材データを少なくとも保有し;
編成された前記データ放送コンテンツデータの編成情報データに基づき,前記データ放送コンテンツデータを送出することを特徴とする,センターサーバのデータ放送提供方法。 - 前記センターサーバは,前記データ方法コンテンツデータの送出が変更可能であることを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,必要に応じて前記データ放送コンテンツデータの送出と共有可能な前記データ放送コンテンツデータの予備送出をすることを特徴とする,請求項18又は19項に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,前記素材データを予め登録されたデータ形式に変換することを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,前記データ放送コンテンツデータをパケット化することを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,前記画音データと前記データ放送コンテンツデータとを連動させるための編成制御データをさらにパケット化することを特徴とする,請求項22項に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記編成制御データは,前記ネットワークを介して前記センターサーバに伝送されることを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,前記データ放送コンテンツデータをデータカルーセル送出方式により送出するためのカルーセル構造にセクション化することを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,非同期通信方式により前記ネットワークを介して,トランスポートストリーム化した前記データ放送コンテンツデータを伝送することを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,仮想専用回線である前記ネットワークを介して前記データ放送コンテンツデータを編成,制作,または登録する特定処理代行することを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,少なくとも株価情報データ又は気象情報データ等の自動更新データが含まれる前記データ放送コンテンツデータを,前記仮想専用回線であるネットワークを介して,受信することを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
- 前記センターサーバは,ネットワークを介して依頼された処理を実行することにより,前記実行された処理に対して課金することを特徴とする,請求項18に記載のセンターサーバのデータ放送提供方法。
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JP2002281589A JP2004120414A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | データ放送提供システム,センターサーバ,利用者端末装置,コンピュータプログラム,およびセンターサーバのデータ放送提供方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011166440A (ja) * | 2010-02-09 | 2011-08-25 | Ascon Co Ltd | コンテンツ配信システム、コンテンツ配信送信側システム、コンテンツ配信受信側システム、および、コンテンツ配信方法 |
JP2012253733A (ja) * | 2010-10-18 | 2012-12-20 | Hitachi Kokusai Electric Inc | ビデオサーバーシステム |
WO2022215226A1 (ja) * | 2021-04-08 | 2022-10-13 | 日本電気株式会社 | マスタ装置、放送システム、マスタ装置の制御方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体 |
-
2002
- 2002-09-26 JP JP2002281589A patent/JP2004120414A/ja active Pending
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