JP2004120260A - 伝送線路、共振器、及び、電子部品 - Google Patents

伝送線路、共振器、及び、電子部品 Download PDF

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橋本 修
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鈴木 進介
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Abstract

【課題】特定の周波数帯域を遮断することが可能で、それ以外の周波数成分を確実に伝送でき、しかも外部回路に対して確実に接続できる実用性の高い伝送線路、共振器、及び、電子部品を提供する。
【解決手段】基体1は、比誘電率εの異なる2種の誘電体部分13,14を含んでいる。比誘電率εの異なる誘電体部分13,14は、互いに隣接して、周期的に配置されている。第1の電極11は、信号伝送路を構成するものであって、誘電体部分13,14の配置方向Xに沿って延びている。第2の電極12は、接地電極であって、基体1の外面に設けられている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてマイクロ波帯やミリ波帯、サブミリ波帯で用いられる伝送線路、共振器及びこれらを含む電子部品に関する。本発明の好ましい適用例は、衛星通信機器、移動体通信機器、無線通信機器、高周波もしくは超高周波通信機器、または、それらの基地局等に用いられる回路要素であって、回路基板、共振器、発振器、方向性結合器、分岐路、フィルタ、デュプレクサ、または、それらの複合回路等である。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロ波帯伝送線路においては、ポリマー材料やセラミック材料でなる基体の表面もしくは内部に、CuやAg等の金属からなる電極を形成することにより、ストリップライン、コプレーナ線路またはトリプレート線路等を構成していた。また、伝送線路を応用した共振器として、半波長形共振器や(1/4)波長形共振器が示されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
一方、フォトニック・バンドギャップを有したフォトニック・クリスタルは、光通信システム向け光導波路や光フィルタ等への応用を狙って、屈折率変化領域を形成したものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
また、マイクロストリップ線路において特定の周波数領域を遮断する工夫としては、信号伝送線路となる第1の電極と、接地電極となる第2の電極とを対向させた構成において、第2の電極を周期パターンによって構成する手法が知られている(非特許文献2参照)。
【0005】
しかしながら、従来のマイクロストリップ線路やコプレーナ線路、トリプレート線路においては、特定の周波数帯を遮断することは不可能であった。信号伝送線路となる第1の電極を工夫した設計で、バンドパスフィルタを構成することにより、ある周波数帯を減衰させたり、共振現象を利用して急峻にある周波数バンドを減衰させることはできるが、伝送線路自体が特定の周波数帯を遮断する特性を保有することはできなかった。
【0006】
フォトニック・クリスタルに関しては、光通信向けのため、材料には半導体が使用されており、その低誘電率特性から高周波帯・超高周波帯での使用には波長短縮効果が小さいという問題を抱えている。さらに、半導体材料間では比誘電率差が小さいため、高周波帯・超高周波帯におけるバンドギャップ帯域が狭くなってしまう。例えば、比誘電率が12.0のSiと、比誘電率が13.1のGaAsとの間では、僅かに1.1倍の比誘電率差しか保有することができない。
【0007】
また、フォトニック・クリスタル形成には、半導体プロセスとして、例えば、イオン交換法、紫外光照射、フォトリソグラフィ、反応性イオンエッチング等の組み合わせが必要となり、非常に複雑で、かつ、コストの高い製造設備を必要とした。
【0008】
接地電極となる第2の電極に、周期パターンを構成する伝送線路では、特定の周波数帯を遮断することは可能であるが、グラウンド面自体を加工しているため、透過伝送帯域の減衰が大きくなるという欠点を持っていた。しかも、接地電極となる第2の電極をパターニングするため、遮断周波数帯域の中心周波数や帯域幅、伝送量などをコントロールすることができないという問題も存在した。
【0009】
伝送線路を応用した共振器においては、両端面をオープン、または、ショートさせた半波長形共振器では、(nλ/2)の共振特性のみが現れる。また、片面をオープン、もう片面をショートにさせた(1/4)波長形共振器では、(2n−1)λ/4の共振特性のみが現れ、共に特定の共振曲線だけを減衰させることはできなかった。
【0010】
特許文献2は、上述した問題点を解決するのに有効な伝送線路を開示している。この伝送線路は、第1の比誘電率を有する第1の誘電体と、前記第1の比誘電率と異なる第2の比誘電率を有する第2の誘電体とを所定の周期で配列した周期的構造を有し、周期的構造以外の部分で、導波路領域を構成することにより、導波路領域に所定の遮断周波数特性を持たせたものであり、低損失特性を持ち、再現性が良好で、安価な伝送線路を実現できる。
【0011】
しかし、この伝送線路では、導波路領域を、第1の誘電体もしくは第2の誘電体、または、それ以外のセラミック材料、ガラスコンポジット材料で構成することを前提としており、金属配線をもつ一般的な電気回路に対して、導波路領域をどのようにして接続するかについての開示がない。
【0012】
【特許文献1】
特開平11−218627号公報
【特許文献2】
特開2001−237616号公報
【非特許文献1】
「マイクロ波」(東京大学出版会、1983年)
【非特許文献2】
Asia−Pacific Microwave Conference Digest(1998)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、特定の周波数帯域を遮断することが可能で、それ以外の周波数成分を確実に伝送し得る伝送線路、共振器、及び、電子部品を提供することである。
【0014】
本発明のもう一つの課題は、外部回路に対して確実に接続できる実用性の高い伝送線路、共振器、及び、電子部品を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、伝送線路、共振器、及び、これらを用いた電子部品を開示する。
【0016】
1.伝送線路
まず、本発明に係る伝送線路は、基体と、第1の電極と、第2の電極とを含む。
【0017】
前記基体は、比誘電率の異なる少なくとも2種の誘電体部分を含んでおり、前記比誘電率の異なる誘電体部分は、互いに隣接して、周期的に配置されている。
【0018】
前記第1の電極は、信号伝送路を構成するものであって、前記基体の一面上において前記誘電体部分の配置方向に沿って延びており、前記第2の電極は、接地電極であって、前記基体の前記一面を除く他面上に設けられている。
【0019】
上述したように、本発明に係る伝送線路は、基体と、第1の電極と、第2の電極とを含んでおり、第1の電極は基体の一面上に設けられ、第2の電極は基体の他面上に設けられているから、外部回路に対しては、第1の電極及び第2の電極を介して、接続することができる。このため、外部回路に対して、容易に、かつ、確実に接続することができる。
【0020】
基体は、比誘電率の異なる少なくとも2種の誘電体部分を含んでおり、比誘電率の異なる誘電体部分は、互いに隣接して、周期的に配置されており、第1の電極は誘電体部分の配置方向に沿って延びているから、第1の電極を通る高周波信号に含まれる周波数成分のうち、所望の周波数帯を遮断することができる。
【0021】
比誘電率の異なる誘電体部分の周期的構造によれば、遮断周波数帯を作り得ることは、先に挙げた特許文献2(例えば、明細書段落0016〜0032)に詳細に記載されている。同記載の一部を引用して、説明すると次の通りである。
【0022】
高周波、超高周波帯において、真空中で波長λの電磁波が、比誘電率εγの物質中を伝播する場合、波長短縮効果が起こり、λ/(εγ)1/2の波として伝播する。もし、この物質に、周期aの境界条件が存在すると、以下の条件を満たすとき、入射波が反射波によって打ち消されるBragg反射が発生する。
【0023】
λ/(εγ)1/2 =2a              (1)
Bragg反射が発生する周波数領域では、信号は伝送されないから、高周波信号に含まれる周波数成分のうち、所望の周波数帯を遮断することができる。この場合の遮断周波数fは上記の条件式(1)を用いて、次のように表現される。
【0024】
f=c/[2a・{λ/(εγ)1/2}]        (2)
但し、cは光速である。
【0025】
本発明の場合、基体は、比誘電率の異なる少なくとも2種の誘電体部分を含んでおり、比誘電率の異なる誘電体部分は、互いに隣接して、周期的に配置されている。比誘電率の異なる誘電体部分の配置方向が、基体の長さ方向Xであるとすると、長さ方向Xにおいて、条件式(1)で表されるBragg反射が発生し、条件式(2)で与えられる周波数fが遮断される。遮断特性上、例えば、3(dB)だけ減衰した領域を遮断帯域とすると、遮断周波数帯が得られる。
【0026】
本発明において、第1の電極は誘電体部分の配置方向に沿って延びているから、第1の電極を通る高周波信号に含まれる周波数成分のうち、所望の周波数帯を遮断することができる。遮断周波数帯以外の周波数成分は、殆ど減衰を受けることなく伝送される。
【0027】
基体の三次元形状を考慮すると、比誘電率の異なる誘電体部分の配置方向は、上述した長さ方向Xのほか、幅方向Y及び厚み方向Zにもとることができる。従って、比誘電率の異なる誘電体部分を、幅方向Yまたは厚み方向Zに配置することにより、幅方向Yまたは厚み方向Zにおいても、長さ方向Xの場合と同様の遮断周波数帯を得ることができる。
【0028】
更に、長さ方向X、幅方向Yおよび厚み方向Zの単方向のみならず、X、Y方向にマトリクス状に配置されていてもよいし、マトリクス状に配置した上で、厚み方向Zに間隔をおいて配列し、三次元的な周期的配置構造としてもよい。マトリクス状に配置されている場合は、周波数遮断特性の観点から、第1の電極の長さ方向で見た周期数の方が、第1の電極の幅方向で見た周期数よりも多いことが好ましい。
【0029】
本発明に係る伝送線路において、第1の電極は、一般的には、基体の一面上に設けられ、第2の電極は一面と対向する他面に設けられるが、誘電体部分が長さ方向X、幅方向Y及び厚み方向Zに三次元的に配置されている場合、第1の電極は、基体の内部であって、周期的構造を持たない領域に配置されていてもよい。具体的には、第1の電極は、2種の誘電体部分のうち、同一の比誘電率である誘電体部分を通り、基体の内部に埋設される。第1の電極を通す誘電体部分の周りには、比誘電率の異なる他の誘電体部分が配置される。この配置の場合も、第1の電極を通る高周波信号に含まれる周波数成分のうち、所望の周波数帯を遮断できることは、前述した説明から明らかである。
【0030】
本発明に係る伝送線路の具体的代表例は、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路、トリプレート線路等である。
【0031】
2.共振器
本発明に係る共振器は、基体と、第1の電極と、第2の電極とを含む。前記基体は、比誘電率の異なる少なくとも2種の誘電体部分を含んでおり、前記比誘電率の異なる誘電体部分は、互いに隣接して、周期的に配置されている。
【0032】
前記第1の電極は、信号伝送路を構成するものであって、第1の分割電極、第2の分割電極及び第3の分割電極を含んでいる。前記2の分割電極は、前記誘電体部分の配置方向に沿って延びている。第1の分割電極は、第2の分割電極の一端と第1のギャップを有して設けられ、第1の共振部を構成する。第3の分割電極は、第2の分割電極の他端と第2のギャップを有して設けられ、第2の共振部を構成している。前記第2の電極は、接地電極であって、前記基体上に設けられる。
【0033】
本発明に係る共振器において、基体と、第1の電極と、第2の電極とを含んでおり、第1の電極及び第2の電極が基体上に設けられているから、外部回路に対して、第1の電極及び第2の電極を介して、接続することができる。このため、外部回路に対して、容易に接続することができる。
【0034】
基体は、比誘電率の異なる少なくとも2種の誘電体部分を含んでおり、比誘電率の異なる誘電体部分は、互いに隣接して、周期的に配置されている。この構造を前提として、第1の電極に含まれる第2の分割電極が、誘電体部分の配置方向に沿って延びている。従って、第1の電極に含まれる第2の分割電極の部分において、上述したBragg反射を発生させ、所望の周波数帯を遮断することができる。
【0035】
しかも、第1の電極は、第1の分割電極及び第3の分割電極を含んでいる。第1の分割電極は第2の分割電極の一端との間に第1のギャップを有し、第1の共振部を構成する。第3の分割電極は、第2の分割電極の他端との間に第2のギャップを有し、第2の共振部を構成している。従って、第1の分割電極による共振特性、及び、第3の分割電極による共振特性を得ることができる。
【0036】
本発明に係る共振器においても、基体の三次元形状を考慮すると、比誘電率の異なる誘電体部分の配置方向は、上述した長さ方向Xのほか、幅方向Y及び厚み方向Zにもとることができる。
【0037】
更に、長さ方向X、幅方向Yおよび厚み方向Zの単方向のみならず、X、Y方向にマトリクス状に配置されていてもよいし、さらに、マトリクス状に配置したうえで、厚み方向Zに間隔を隔てて配列されていてもよい。厚み方向Zに間隔を隔てて配置されている場合は、周波数遮断特性の観点から、第1の誘電体部分及び第2の誘電体部分は、幅方向Yまたは長さ方向Xの周期数の方が、厚み方向Zの周期数よりも多いことが好ましい。
【0038】
更に、本発明は、上述した伝送線路または共振器を含む電子部品を開示する。本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照して、更に詳しく説明する。但し、本発明の技術的範囲がこれらの図示実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0039】
【発明の実施の形態】
1.伝送線路
図1は本発明に係る伝送線路の一例を示す斜視図、図2は図1の2−2線に沿った断面図である。図示された伝送線路は、マイクロストリップ線路の一例を示しており、基体1と、第1の電極11と、第2の電極12とを含む。
【0040】
基体1は、基板状であって、少なくとも2種の誘電体部分、即ち、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14を含んでいる。第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14は、比誘電率が互いに異なる。この実施例では、第1の誘電体部分13の比誘電率ε1が、第2の誘電体部分14の比誘電率ε2よりも高い(ε1>ε2)ものとして説明する。
【0041】
第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14は、互いに隣接して、周期的に配置されている。具体的には、比誘電率ε1の高い第1の誘電体部分13の面内に、比誘電率ε2の低い第2の誘電体部分14を埋め込んだ構造になっている。第2の誘電体部分14は、基体1の長さ方向Xに沿って、一定の間隔aで配置されている。第2の誘電体部分14は、第1の誘電体部分13によって構成される基体1の厚み方向Zの一面から、他面側に達するように配置されている。第2の誘電体部分14の数及びピッチは、得ようとする遮断周波数特性に従って選定することができる。実施例では、4個である。
【0042】
図示実施例では、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の2種であるが、これらとは比誘電率の異なる他の誘電体部分を含んでいてもよい。
【0043】
第1の誘電体部分13には、比誘電率の低いセラミック材料やガラスコンポジット材料、ポリマー材料、複合材料等が使用される。帯域の広い遮断周波数帯を得るためには、第1の誘電体部分13と第2の誘電体部分14の比誘電率差が大きいほど有利であるから、第1の誘電体部分13の比誘電率は小さい程良い。比誘電率が1.0である空気を第1の誘電体部分13へ用いることも不可能ではないが、理想的には、製品の信頼性や強度を考慮し、ガラス主体の誘電体材料が使用される。例えば、特開2000−344572に開示されたBaO−SiO−Al−B系材料やSiO系材料、B系材料、2MgO−SiO系材料、Al系材料、Zr系材料等がその低誘電率および低誘電損失から好ましく使われる。
【0044】
第2の誘電体部分14には、比誘電率の高いセラミック材料やガラスコンポジット材料、ポリマー材料、複合材料等が使用される。上述のように、帯域の広い遮断周波数帯を得るためには、第2の誘電体部分14の比誘電率は大きい程良い。例えば、特開2000−264721に開示されたBaO−Nd−TiO−B−ZnO−CuO系材料やTiO系材料、BaO−Bi−Nd−TiO系材料、BaO−Pb−Nd−TiO系材料、BaNdTi14系材料、BaSmTi14系材料、Ba(Zn,Nb)O系材料、BaTi系材料、BaTi20系材料、(Zr、Sn)TiO系材料、Ba(Zn,Ta)O系材料、Ba(Mg,Ta)O系材料、MgTiO−CaTiO系材料等がその高誘電率および低誘電損失から好ましく使用される。
【0045】
遮断周波数帯域を安定に保ち、かつ、伝送特性の温度依存性を無くすため、第1の誘電体部分13と第2の誘電体部分14の比誘電率温度係数はゼロに近い方が好ましい。その場合、広い温度範囲にわたって、安定な周波数温度特性を保証できる伝送線路を供給することができる。ただし、第1の誘電体部分13と第2の誘電体部分14の温度安定性が悪い場合でも、外部に温度ドリフトを補償する機構を備え付けた場合はこの限りでない。
【0046】
第1の電極11は、信号伝送路を構成するものであって、基体1の一面上において、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の配置方向である基体1の長さ方向Xに沿って延びている。第1の電極11は、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の周期的配置領域上において、基体1の長さ方向Xの一端側から他端に向かって形成されている。その幅は、第1の誘電体部分13の幅よりも狭くなっている。第1の電極11は、図示では、直線路であるが、曲路であってもよい。
【0047】
第2の電極12は、接地電極であって、基体1の一面を除く他面上に設けられている。具体的には、基体1の一面と対向する他面(図において、下面)の全面に形成されている。
【0048】
第1の電極11及び第2の電極12には金属材料や導電体セラミックス材料等が使用される。本発明に係る伝送線路は高周波領域で用いられるものであり、高周波帯において、高い導電率を有することが要求されるため、CuやAg、Au、Ag−Cu系、Ag−Pd系、Mo、Al等を使用することが特に望ましい。
【0049】
図示実施例の伝送線路は、基体1と、第1の電極11と、第2の電極12とを含んでおり、第1の電極11は基体1の一面上に設けられ、第2の電極12は基体1の他面上に設けられているから、外部回路に対しては、第1の電極11及び第2の電極12を介して接続することができる。このため、外部回路に対して、容易に接続することができる。
【0050】
基体1は、比誘電率の異なる少なくとも2種の第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14を含んでおり、比誘電率の異なる第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14は、互いに隣接して、周期的に配置されており、第1の電極11は第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の配置方向に沿って延びているから、第1の電極11を通る高周波信号に含まれる周波数成分のうち、所望の周波数帯を遮断することができる。遮断を受ける周波数成分以外の周波数成分は、殆ど減衰を受けることなく、伝送される。
【0051】
比誘電率の異なる第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14を周期的に配置した構造によれば、入射波が反射波によって打ち消されるBragg反射が発生すること、および、Bragg反射が発生する周波数領域では、信号は伝送されないから、高周波信号に含まれる周波数成分のうち、所望の周波数帯を遮断することができることは、既に述べたとおりである。
【0052】
図示実施例の場合、基体1は、比誘電率の異なる2種の第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14を含んでおり、比誘電率の異なる第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14は、互いに隣接して、周期的に配置されている。図示実施例の場合、比誘電率の異なる第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の配置方向は、基体1の長さ方向Xにあるから、長さ方向Xにおいて、条件式(1)で表されるBragg反射が発生し、条件式(2)で与えられる周波数fが遮断され、遮断周波数帯が得られる。遮断周波数f以外の周波数成分は、遮断されることなく伝送される。
【0053】
図3は図1及び図2に示した伝送線路の遮断特性を概略的に示す図である。図において、横軸に周波数をとり、縦軸に伝送量(dB)をとってある。図示するように、遮断周波数fcで、伝送量が最大になり、伝送量0(dB)から3(dB)だけ降下する帯域幅により、遮断周波数帯BDが得られる。
【0054】
図4は本発明に係る伝送線路の別の実施例を示す図である。図1、図2に表れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付してある。この実施例では、第1の誘電体部分13の比誘電率ε1が、第2の誘電体部分14の比誘電率ε2よりも低い(ε1<ε2)。比誘電率ε1の低い第1の誘電体部分13の面内に、比誘電率ε2の高い第2の誘電体部分14を、一定の間隔で埋め込んだ構造になっている。この実施例の場合も、図1及び図2に示した実施例と同様の作用効果を奏することは明らかである。
【0055】
基体1の三次元形状を考慮すると、比誘電率の異なる第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の配置方向は、上述した長さ方向Xのほか、幅方向Y及び厚み方向Zにもとることができる。従って、比誘電率の異なる第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14を、幅方向Yまたは厚み方向Zに配置することにより、幅方向Yまたは厚み方向Zにおいても、長さ方向Xの場合と同様の遮断周波数帯を得ることができる。
【0056】
更に、長さ方向X、幅方向Yおよび厚み方向Zの単方向のみならず、X、Y方向にマトリクス状に配置されていてもよいし、さらに、マトリクス状に配置したうえで、厚み方向Zに間隔を隔てて配列し、三次元的な周期的配置構造を採用することもできる。第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14が基体1の厚み方向Zに間隔を隔てて配置されている場合は、周波数遮断特性の観点から、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14は、幅方向Yまたは長さ方向Xの周期数の方が、厚み方向Zの周期数よりも多いことが好ましい。
【0057】
図5は三次元的な周期的配置構造を示す斜視図である。図では、第1の誘電体部分13を、実線表示により、三次元的に示してある。第2の誘電体部分は、図示の都合上、省略されているが、本発明では、第1の誘電体部分13と第2の誘電体部分とを、周期的に配置することを原則とするから、図5の凹部に第2の誘電体部分が配置されることは、明らかである。
【0058】
図6はコプレーナ線路の一例を示す断面図である。図において、図1、図2、図4などに表れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付してある。この実施例では、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14を、長さ方向X、幅方向Yおよび厚み方向Zに三次元的に配置し、更に、基体1の表面に、3つの信号伝送用電極111〜113を、間隔を隔てて平行に配置してある。この実施例に係るコプレーナ線路においても、前述した原理により、遮断周波数特性が得られる。
【0059】
図7は本発明に係る伝送線路の別の実施例を示す斜視図、図8は図7の8−8線に沿った断面図である。図示実施例において、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14は長さ方向X、幅方向Y及び厚み方向Zに三次元的に配置されている。第1の電極11は、基体1の内部であって、周期的構造を持たない領域に配置されている。具体的には、第1の電極11は、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14のうち、同一の比誘電率である第1の誘電体部分13を通り、基体1の内部に埋設されている。第1の電極11の両端は、基体1の長さ方向Xの両端面に露出している。第1の電極11を通す第1の誘電体部分13の周りには、比誘電率の異なる第2の誘電体部分14が配置される。
【0060】
第2の電極12は、基体1の長さ方向Xの両端面を除き、基体1の外面のほぼ全面を覆っている。基体1の長さ方向Xの両端面のうちの一端面101には、第2の電極12は存在しないが、他の一面102には第2の電極12が存在している。第1の電極11は、端部が一面102において、第2の電極12に接続されている。基体1の底面(図において)には、第2の電極12を窓状に切り欠いて形成した切欠き窓121が設けられている。切欠き窓121の面内には、第1の電極11と容量結合する端子122が設けられている。
【0061】
この配置の場合も、第1の電極11を通る高周波信号に含まれる周波数成分のうち、所望の周波数帯を遮断することができることは、前述した説明から明らかである。
【0062】
2.共振器
図9は本発明に係る共振器の斜視図、図10は図9の10−10線に沿った拡大断面図である。図示された共振器は、基体1と、第1の電極11と、第2の電極12とを含む。基体1は、比誘電率の異なる少なくとも2種の誘電体部分、即ち、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14を含んでいる。第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14は、互いに隣接して、周期的に配置されている。これらは、既に述べたとおりである。
【0063】
第1の電極11は、信号伝送路を構成するものであって、第1の分割電極114、第2の分割電極115及び第3の分割電極116を含んでいる。前記2の分割電極115は、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の配置方向に沿って延びている。第1の分割電極114は、第2の分割電極115の一端と第1のギャップG1を有して設けられ、第1の共振部を構成する。第3の分割電極116は、第2の分割電極115の他端と第2のギャップG2を有して設けられ、第2の共振部を構成している。第2の電極12は、接地電極であって、基体1上に設けられる。
【0064】
図示実施例の共振器は、基体1と、第1の電極11と、第2の電極12とを含んでおり、第1の電極11及び第2の電極12が基体1上に設けられているから、外部回路に対して、第1の電極11及び第2の電極12を介して、接続することができる。このため、外部回路に対して、容易に接続することができる。
【0065】
基体1は、比誘電率の異なる第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14を含んでおり、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14は、互いに隣接して、周期的に配置されている。この構造を前提として、第1の電極11に含まれる第2の分割電極115が、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の配置方向に沿って延びている。従って、第1の電極11に含まれる第2の分割電極115の部分において、上述したBragg反射を発生させ、所望の周波数帯を遮断することができる。
【0066】
しかも、第1の電極11は、第1の分割電極114及び第3の分割電極116を含んでいる。第1の分割電極114は第2の分割電極115の一端と第1のギャップを有し、第1の共振部を構成する。第3の分割電極116は、第2の分割電極115の他端と第2のギャップを有し、第2の共振部を構成している。従って、第1の分割電極114による共振特性、及び、第3の分割電極116による共振特性を得ることができる。
【0067】
図11は、図9、図10に示した共振器の動作特性を示す図である。図において、横軸に周波数をとり、縦軸に伝送量(dB)をとってある。図は、図9、図10に示す共振器が、基本周波数fにおいて第1の共振部による共振特性が得られ、基本周波数fの3倍(または第3高調波)の周波数3fにおいて、第2の共振部による共振特性が得られ、第2の分割電極115では、基本周波数fの2倍の周波数2fを持つ信号成分が、所定の帯域で遮断される共振器であることを示している。
【0068】
従来は、基体1が一枚の誘電体基板で構成されていたから、第2の分割電極115は、比誘電率が一定の誘電体の上に形成されることになり、図11に点線で表示する共振周波数2fの共振特性が生じていたが、本発明の場合は、この共振特性が抜け落ちた特性となる。
【0069】
第1の分割電極114及び第3の分割電極116では、Bragg反射を発生させてはならない。この条件は、第1の分割電極114及び第3の分割電極116が、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分14の境界を跨いで延びないように配置することによって満たすことができる。第2の分割電極115に対する第1の分割電極114及び第3の分割電極116の結合は、容量結合である。
【0070】
共振器においても、基体1の三次元形状を考慮すると、比誘電率の異なる第1及び第2の誘電体部分13,14の配置方向は、上述した長さ方向Xのほか、幅方向Y及び厚み方向Zにもとることができる。
【0071】
更に、長さ方向X、幅方向Yおよび厚み方向Zの単方向のみならず、X、Y方向にマトリクス状に配置されていてもよいし、さらに、マトリクス状に配置したうえで、厚み方向Zに間隔を隔てて配列されていてもよい。マトリクス状に配置した場合は、周波数遮断特性の観点から、第1の誘電体部分13及び第2の誘電体部分13は、第1の電極11の長さ方向Xで見た周期数の方が、幅方向Yで見た周期数よりも多いことが好ましい。図示はされていないが、第1〜第3の分割電極114〜116の組み合わせを、複数組備えることもできる。
【0072】
3.電子部品
本発明に係る電子部品は、上述した伝送線路または共振器を含む。この電子部品は、伝送線路または共振器として完結した電子部品であってもよいし、伝送線路または共振器と、他の部品とをあわせ備える形態であってもよい。何れの態様を採用したとしても、本発明に係る伝送線路及び共振器の奏する作用効果を享受し得る。
【0073】
本発明は、集積化が簡単なため、伝送線路を基本構成部として、回路基板、共振器、発振器、方向性結合器、分岐路、フィルタ、デュプレクサ、および、それらの複合回路等の高周波用電子部品へ応用することが可能である。
【0074】
上述の低誘電率材料部と高誘電率材料部による周期的構造を形成する際は、シート積層工程、プレス成形工程、印刷工程、塗布工程、インクジェット工程、バブルジェット(登録商標)工程、スパッタリング工程、蒸着工程、CVD工程、結晶成長工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、光造形工程、融着工程、接着工程、マウント工程等の製造方法もしくはそれらの組み合わせによる製造方法を使用する。これにより、半導体プロセスのような、非常に複雑かつ高コストな製造工程を必要としないメリットが得られる。
【0075】
【実施例】
次に、図12に示した伝送線路の具体的な実施例について、その設計条件とともに、シミュレーションの結果を示す。
【0076】
まず、図12(a)はシミュレーションに供された伝送線路の斜視図、図12(b)は図12(a)に示した伝送線路の平面図である。比誘電率ε1の低い第1の誘電体部分13には、比誘電率ε1が6.9であるAl−ガラスセラミック系材料を用いた。比誘電率ε2の高い第2の誘電体部分14には、比誘電率ε2が23.0であるBaO−Nd−TiO−ガラスセラミック系材料を使用した。これらの材料による組み合わせでは、周期的構造において、3.6倍もの比誘電率の差を実現できるので、広帯域な遮断周波数帯域を実現することができる。
【0077】
第1の誘電体部分13の製造に当たっては、Al−ガラスセラミック系材料を粉砕して作製した粉体材料を、有機溶剤を用いて塗料化し、この塗料をドクターブレード法によりフィルム上に塗布し、グリーンシートを作製した。
【0078】
第2の誘電体部分14の製造に当たっては、第1の誘電体部分13のために用意されたグリーンシート上に、有機溶剤により希釈したBaO−Nd−TiO−ガラスセラミック系塗料をスクリーン印刷した。第2の誘電体部分14をスクリーン印刷することにより、ドット形のように、所望の形状が得られるとともに、その大きさも制御することができる。このように作製した何枚ものグリーンシートを金型へ投入し、熱圧着をして積層化することにより、周期的構造を得た。
【0079】
次に、第1の電極11と第2の電極12とを、所望のパターンとなるようにスクリーン印刷した後、所望の形状に分割し、その後、焼成を行うことにより、伝送線路を得た。
【0080】
得られた伝送線路の基体1は、長さ(X方向)が60mm、幅(Y方向)が8.4mm、厚み(Z方向)が1.2mmである。第1の電極11は電極幅が2.8mmであった。第2の誘電体部分14の大きさは4.2×4.2mm、その占有率は0.25であった。格子間隔は8.4mmである。
【0081】
これらの設計値は、伝送線路の特性インピーダンスが5GHzにおいて50Ωとなるように、基体の実効比誘電率から見積もって設計されたものである。
【0082】
図13は図12(a)、(b)に示した伝送線路の伝送特性のシミュレーション結果を示す図である。シミュレーションにあたっては、マイクロストリップ線路における遮断周波数帯の働きを明らかにする電磁界計算法を適用した。電磁界計算法には、計算精度が高く、計算時間の短縮が図られる時間領域差分法(FD−TD法)を使用した。
【0083】
図13に示すように、広帯域かつ減衰が大きい遮断周波数帯域が確認された。その他の周波数帯域では伝送線路としての働きを示している。従って、周期的構造を備えたマイクロストリップ線路において、十分に実用的な遮断周波数帯と伝送特性を具備していることが分かる。
【0084】
図14は、図12に示した伝送線路において、格子間隔dを5.6mm、8.4mm、11.2mmと変化させた伝送特性を示す。図14において、横軸に周波数(GHz)をとり、縦軸に伝送量(dB)をとってある。曲線L1は格子間隔d=5.6mmのときの伝送特性、曲線L2は格子間隔d=8.4mmのときの伝送特性、曲線L3は格子間隔d=11.2mmのときの伝送特性をそれぞれ示している。
【0085】
図14に示す通り、マイクロストリップ線路において、ドットの形状を保ったまま、格子間隔を変化させることで、遮断周波数帯域の制御及び遮断周波数帯域の中心周波数を制御できることが分かる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような作用効果を得ることができる。
(a)特定の周波数帯域を遮断することが可能で、それ以外の周波数成分を確実に伝送し得る伝送線路、共振器、及び、電子部品を提供することができる。
(b)外部回路に対して確実に接続できる実用性の高い伝送線路、共振器、及び、電子部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る伝送線路の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】図1及び図2に示した伝送線路の遮断特性を概略的に示す図である。
【図4】本発明に係る伝送線路の別の実施例を示す図である。
【図5】三次元的な周期的配置構造を示す斜視図である。
【図6】コプレーナ線路の一例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る伝送線路の別の実施例を示す斜視図である。
【図8】図7の8−8線に沿った断面図である。
【図9】本発明に係る共振器の斜視図である。
【図10】図9の10−10線に沿った拡大断面図である。
【図11】図9、図10に示した共振器の動作特性を示す図である。
【図12】シミュレーションに供された伝送線路を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその平面図である。
【図13】図12(a)、(b)に図示した伝送線路の伝送特性のシミュレーション結果を示す図である。
【図14】図12(a)、(b)に図示した伝送線路において、格子間隔を5.6mmから8.4mm、11.2mmと変化させた伝送特性を示す。
【符号の説明】
1      基体
11     第1の電極
12     第2の電極
13     第1の誘電体部分
14     第2の誘電体部分

Claims (12)

  1. 基体と、第1の電極と、第2の電極とを含む伝送線路であって、
    前記基体は、比誘電率の異なる少なくとも2種の誘電体部分を含んでおり、
    前記比誘電率の異なる誘電体部分は、互いに隣接して、周期的に配置されており、
    前記第1の電極は、信号伝送路を構成するものであって、前記誘電体部分の配置方向に沿って延びており、
    前記第2の電極は、接地電極であって、前記基体の外面に設けられている
    伝送線路。
  2. 請求項1に記載された伝送線路であって、前記誘電体部分は、前記基板の長さ方向及び幅方向にマトリクス状に配置されている伝送線路。
  3. 請求項2に記載された伝送線路であって、前記誘電体部分は、前記第1の電極の長さ方向で見た周期数の方が、前記第1の電極の幅方向で見た周期数よりも多い伝送線路。
  4. 請求項2または3に記載された伝送線路であって、前記誘電体部分は、前記基体の厚み方向に間隔を隔てて配置されている伝送線路。
  5. 請求項4に記載された伝送線路であって、前記第1の電極は、前記基体の内部であって、周期的構造を持たない領域に配置されている伝送線路。
  6. 請求項1に記載された伝送線路であって、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路、トリプレート線路の何れかである伝送線路。
  7. 基体と、第1の電極と、第2の電極とを含む共振器であって、
    前記基体は、比誘電率の異なる少なくとも2種の誘電体部分を含んでおり、
    前記比誘電率の異なる誘電体部分は、互いに隣接して、周期的に配置されており、
    前記第1の電極は、信号伝送路を構成するものであって、第1の分割電極、第2の分割電極及び第3の分割電極を含んでおり、
    前記2の分割電極は、前記基体上において前記誘電体部分の配置方向に沿って延びており、
    前記第1の分割電極は、前記第2の分割電極の一端との間に第1のギャップを有して前記基体上に設けられ、第1の共振部を構成しており、
    前記第3の分割電極は、前記第2の分割電極の他端と第2のギャップを有して前記基体上に設けられ、第2の共振部を構成しており、
    前記第2の電極は、接地電極であって、前記基体上に設けられている
    共振器。
  8. 請求項7に記載された共振器であって、前記誘電体部分は、前記基板の長さ方向及び幅方向にマトリクス状に配置されている共振器。
  9. 請求項8に記載された共振器であって、前記誘電体部分は、前記第1の電極の長さ方向で見た周期数の方が、前記第1の電極の幅方向で見た周期数よりも多い共振器。
  10. 請求項8または9に記載された共振器であって、前記誘電体部分は、前記基体の厚み方向に間隔を隔てて配置されている共振器。
  11. 伝送線路を含む電子部品であって、
    前記伝送線路は、請求項1乃至6の何れかに記載されたものである
    電子部品。
  12. 共振器を含む電子部品であって、
    前記共振器は、請求項7乃至10の何れかに記載されたものである
    電子部品。
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