JP2004119778A - シリコン基板と絶縁膜の界面の状態を評価するための方法 - Google Patents

シリコン基板と絶縁膜の界面の状態を評価するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】窒素を含む絶縁膜とシリコン基板との間の界面状態を適切に評価するための方法を提供すること。
【解決手段】シリコン基板と絶縁膜の界面の状態を評価するための本方法は、シリコン基板上に窒素を含む絶縁膜が成膜された被検体をエッチングし、前記被検体の最表面を水素で終端させるエッチング工程と、赤外分光法を利用して、前記被検体に含まれる窒素と水素の結合に関する振動スペクトルを測定する測定工程と、前記振動スペクトルの少なくともピーク位置に基づいて、前記被検体の最表面の状態を評価する評価工程より成る方法である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般にシリコン基板および絶縁膜の界面状態を評価する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
MOSFETに代表される電界効果型トランジスタは、半導体基板内に設けられたソース領域およびドレイン領域の間にチャネル領域を有し、チャネル領域上にはゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられる。このゲート電極に印加される電圧によって、チャネルのON/OFFが制御される。シリコンより成る半導体基板に設けられるゲート絶縁膜は、酸化ケイ素により形成されるのが一般的である。酸化ケイ素は、シリコン基板に対する接合性が良好であり、非常に平坦な界面を形成する等の点で有利である。
【0003】
トランジスタの高集積化および微細化に伴って、近年におけるトランジスタのゲート絶縁膜は非常に薄くなりつつある。場合によっては、2nm以下の極薄膜によってゲート絶縁膜を形成する必要性も生じ得る。ゲート絶縁膜が薄くなると、膜厚が厚いときには生じていなかった問題が生じ得る。例えば、ゲート絶縁膜を介して流れるトンネル電流に対処しなければならなくなり、デバイスの設計を複雑化することが懸念される。また、ゲート電極内の不純物(特にホウ素(B))がゲート絶縁膜およびシリコン基板側に突き抜けることも起こり得る。不純物がゲート絶縁膜を突き抜けると、ゲート電極側に正孔が生じ、この正孔に起因する電位障壁が形成される。絶縁膜による電位障壁に加えて、このような余分な電位障壁が形成されることによって、チャネルを制御するのに必要な電圧の値が変動し、デバイスの電気特性がばらついてしまうことが懸念される。更に、不純物が突き抜けることによって、ゲート絶縁膜およびシリコン基板間の界面の平坦性が悪くなり、チャネルを通じて流れるキャリアの移動度を低下させてしまうことも懸念される。
【0004】
ところで、酸化ケイ素膜(ゲート絶縁膜)に窒素を導入すると、これらの問題をある程度抑制できることが知られている。ただし、導入する窒素の量や導入する手法その他のプロセス条件によっては、却ってデバイス特性や界面の平坦性を劣化させる等の問題を招く虞もある(例えば、非特許文献1)。そこで、様々なプロセス条件に対して形成された界面を詳細に評価することによって、窒素を導入するプロセス条件を最適化することが望ましい。
【0005】
しかしながら、従来の技術では、ゲート絶縁膜とシリコン基板との界面状態を適切に評価することは困難である。例えば、試験サンプルの断面形状を観察する透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscopy)を利用しても、ナノ・メートル程度の薄膜の断面の様子を詳細に観察することは困難であるし、たとえ観察できたとしても界面における構造(元素の結合状態)がどのようになっているかを評価することは困難である。また、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)を用いたとしても、深さ方向における元素の濃度分布(プロファイル)を調べることは可能であるが、元素の結合状態がどのようであるかを評価することは困難である。
【0006】
【非特許文献1】
N.Kimizuka,K.Yamaguchi,K.Imai,T.lizuka,C.T.Liu,R.C.Keller,and T.Horiuchi, 2000 Symposium on VLSI TechnologyDigest of Technical Papers(2000),p.92.
【非特許文献2】
Satoru Watanabe,“Chemical structureand surface phonons associated withH on Si”,THE JOURNAL OF CHEMICAL PHYSICS,vol.108,No.14,8April 1998,pp.5965−5974.
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本願の課題は、窒素を含む絶縁膜とシリコン基板との間の界面状態を適切に評価するための方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による解決手段によれば、
シリコン基板上に窒素を含む絶縁膜が成膜された被検体をエッチングし、前記被検体の最表面を水素で終端させるエッチング工程と、
赤外分光法を利用して、前記被検体に含まれる窒素と水素の結合に関する振動スペクトルを測定する測定工程と、
前記振動スペクトルの少なくともピーク位置に基づいて、前記被検体の最表面の状態を評価する評価工程
より成ることを特徴とする、前記シリコン基板と前記絶縁膜の界面の状態を評価するための方法。
【0009】
が、提供される。
【0010】
【作用】
エッチング工程により、好ましくは段階的に絶縁膜が除去される。絶縁膜を除去した後に形成されている水素終端構造は、元の界面の化学結合状態を反映している。すなわち、シリコン基板の表面側は水素で終端されているが、シリコン基板側では絶縁膜との界面を形成していたときの化学結合状態が保存されている。水素で終端された窒素に関する振動スペクトルを、赤外分光により測定することにより、界面に関連する窒素の化学結合状態を知ることが可能になる。これにより、界面の状態を従来よりも適切に評価することが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本願実施例による界面評価方法100のフローチャートを示す。本方法は、ステップ102から始まる。ステップ104では、評価の対象となる被検体が用意される。被検体は、シリコン基板上に例えば1nmの膜厚を有する酸化ケイ素より成るゲート絶縁膜の形成された構造を有する。ゲート絶縁膜には、所定のプロセス条件に従って窒素が導入されている。この膜厚をどの程度にするかは、評価の目的によって異なるが、上述したゲート絶縁膜の薄化に起因する問題点に対処するためであれば、ナノメートル・オーダーの膜厚とすることが望ましい。ゲート絶縁膜は、化学気相成長法(CVD)やスパッタリング法等の既存の成膜手法を利用して成膜することが可能である。本方法は、このような窒素の導入された絶縁膜直下のシリコン基板との界面の様子を調べ、プロセス条件の最適化を図るためのものである。
【0012】
ステップ106では、被検体を例えば0.1%の濃度のフッ酸(HF)より成る薬液に例えば数秒間浸すことによって、被検体をエッチングする。このエッチングにより、ゲート絶縁膜(酸化ケイ素)が薬液中に溶解し、ゲート絶縁膜の少なくとも一部がエッチングされる。薬液の濃度および洗浄時間は、界面が露出する前後において後述の評価を行う観点からは、ゲート絶縁膜を一度に除去せずに、段階的に除去できる程度に定めるべきである。
【0013】
HFによる薬液処理を行うと、ゲート絶縁膜の最表面は、水素で終端された構造になる。より具体的には、ゲート絶縁膜が残存している場合はシリコンにOHが結合したものや、窒素に水素の結合したもの等が最表面に現れる。ゲート絶縁膜が除去された後は、シリコンに水素が結合したものや、窒素に水素の結合したもの等が最表面に現れる。この場合において、最表面は水素で終端されているが、基板側は界面の化学結合状態を保存している点に留意を要する。本実施例では、HFより成る薬液洗浄を行っているが、最表面を水素で終端させるものであれば、例えば燐酸のような他の薬液を使用することも可能である。更に、ウェット・エッチングだけでなく、ドライ・エッチングその他の任意のエッチング工程を利用することも可能である。ただし、フッ酸は酸化ケイ素や窒化シリコン等に対するエッチ・レートが速い一方、シリコンに対するエッチ・レートは遅いという性質を有するので、フッ酸より成る薬液は、ゲート絶縁膜を速やかに除去する一方、界面の状態をなるべく維持するという観点から好ましい。
【0014】
ステップ108では、水素で終端された被検体の最表面に対して、赤外分光を利用して、窒素と水素の結合(NH)に関する振動スペクトルを測定する。水素と結合した元素の振動スペクトルを高感度に測定するには、内部多重反射を利用した赤外分光法が有利である。本実施例では、フーリエ変換赤外分光法が利用される。
【0015】
図2は、フーリエ変換赤外分光を行うための分光システム200の概念図を示す。分光システム200は、入射光線の一部を透過させ一部を反射する半透鏡202と、入射光線を反射させる位置が固定された固定鏡204,206と、入射光線を反射させる位置を変動させることが可能な移動鏡208を有する。光源から発せられた赤外光線210は、半透鏡202により一部反射され、固定鏡204により反射された後に再び半透鏡202に至る。一方、半透鏡202を透過した赤外光線は、移動鏡208により反射された後に半透鏡202に至る。固定鏡204および移動鏡208からの赤外光線は、半透鏡202において重ね合わせられて干渉光となり、固定鏡206による反射を経て被検体212に入射する。被検体212は、シリコン基板の表裏に酸化ケイ素より成る絶縁膜214が成膜されている。入射された赤外光線がこれら絶縁膜214の間で多重反射して出て行くように、被検体212の端部は45度の角度θに研磨されている。赤外光線が試料内部を多重反射することで、試料表面の水素との結合を高感度に測定することができる。
【0016】
被検体212内部で多重反射した後の赤外光線は、検出器(図示せず)に入力され、それをフーリエ変換することによって、絶縁膜214に起因して吸収されたスペクトルが検出される。測定工程108は、任意の赤外分光法により行い得るが、本実施例では、高分解能および高波数精度等の観点から有利なフーリエ変換赤外分光法が利用されている。
【0017】
図1に戻って、ステップ110では、NHの結合に関する振動スペクトルの評価が行われる。概して、赤外分光では、400ないし6000カイザ(cm−1)の範囲内の吸収スペクトルを観測することができるが、NHの振動スペクトルは、3千数百カイザの近辺にピークを有する。
【0018】
被検体の最表面が比較的平坦であるならば、振動スペクトルのピーク幅(例えば半値幅)は比較的狭く、そうでなければ比較的広くなる傾向がある。例えば、最表面が非常に荒れていると、NHの向きは様々であるので、振動スペクトルも広がり、平坦であればNHの向きが揃っているのでスペクトルも狭くなると考えられるためである。したがって、半値幅のような振動スペクトルの広がりを評価することによって、被検体どうしの間の相対的な平坦度を判別することが可能になる。
【0019】
更に重要なことは、振動スペクトルのピーク位置は、NHに結合している元素の種類や、その元素の存在する割合等に起因して異なる値をとり得ることである。そこで、NHに結合している元素の種類等の化学的結合構造が既に判明している様々な材料に対して、NHの結合に関する赤外分光を行うことによって、比較基準となる参照振動スペクトルを多数用意しておくことが有利である。未知の構造に関するNHの振動スペクトルと、参照振動スペクトル(特にピーク位置)とを比較することによって、NHにどのような元素が結合しているかを推察することが可能になり、ひいては界面構造を評価することが可能になる。
【0020】
以下、図3,図4を利用して、評価ステップ110で用いる参照振動スペクトルについて説明する。図3は、シリコン窒化膜中に存在するNHの結合に関する振動スペクトルを示す。これは、比較的厚いシリコン窒化膜に対して、NHの結合に関する赤外分光を行うことによって得られた振動スペクトルである。厚いシリコン窒化膜中では、Siの形態でシリコンおよび窒素が均一に分布しており、その一部に窒素と水素の結合(NH)が含まれている。このような膜中におけるNHに結合する元素の種類(シリコン、酸素等)や、その量(シリコンや酸素の量的割合)等を把握することは可能であり、その振動スペクトルは、3350カイザ近辺にピークを有するスペクトル302のようになる。このようにして、NHを含む既知の構造と、その構造に対する振動スペクトルとを関連付けることによって、参照振動スペクトルを得ることができる。
【0021】
更に、このシリコン窒化膜に酸素を導入すると、その酸素は、膜内のNHに結合することが可能である。酸素を導入すると、膜内のNHに結合する元素の種類や存在比率等が変わり、NHに関する構造変化に起因して振動スペクトルも変化する。スペクトル304に示すように、シリコン窒化膜に酸素を導入すると、NHの振動スペクトルの波数が、高波数側にシフトしていることが分かる。
【0022】
図4は、シリコン窒化膜に導入された酸素量と、NHの振動スペクトルのピーク波数との関係を示すグラフである。図示されているように、概ね酸素濃度が高くなるにつれてピーク位置も高波数側にシフトすることが分かる。これは、酸素を導入していないときは、NHに結合する元素としてシリコンが支配的であったところ、酸素を導入するにつれて、シリコンに結合するNHだけでなく酸素に結合するNHも増えていることに起因すると思われる。どの程度の酸素やシリコンがNHに結合しているかは、導入した酸素量等から把握することが可能である。したがって、このような実験を事前に行って、酸素の影響を考慮した参照振動スペクトルを用意することが可能になる。これにより、例えば、未知の界面構造に対するNHの振動スペクトルから酸素濃度を割り出し、酸素濃度の多少によって界面が荒れているか否かを知ることも可能になる。すなわち、シリコン基板と酸化シリコンとの界面において、酸素が少なかったならば、窒素が多く導入されており、比較的界面が荒れていることが分かり、逆に酸素が多ければ窒素は少ないので、界面は比較的平坦であることが分かる。
【0023】
なお、酸素だけでなく、他の元素を導入することによって参照振動スペクトルを得ることも可能である。シリコン窒化膜の成膜条件を様々に変化させることも有意義である。シリコン窒化膜だけでなく、他の材料を利用することも可能である。要するに、NHに関する構造が明らかな材料であれば、有意義な参照振動スペクトルが得られる。ただし、窒素の導入された酸化ケイ素とシリコン基板との間の界面を評価する観点からは、シリコンや酸素と結合するNHが多いので、シリコンや酸素に結合するNHの参照振動スペクトルを緻密に用意することが好ましい。
【0024】
図1に戻って、ステップ112では、被検体の最表面に、シリコン基板の界面が露出したか否かが検査される。露出していなければ、更なるエッチングを行うためにステップ106に戻り、露出していれば、ステップ114において本方法は終了する。
【0025】
上述したように、NHに結合する構造が変わると、NHの振動スペクトルも変化するので、界面が露出する前のNHに結合している構造と、露出した後の構造とが異なるものであれば、NHの振動スペクトルがずれることになる。従って、界面が露出したか否かの判断基準として、NHの振動スペクトルのシフトを採用することもあり得る。更に、界面の露出に起因して出現又は消滅する振動スペクトルもあり得る。例えば、酸化ケイ素より成る絶縁膜をフッ酸で除去する場合に、界面の露出前にはシリコンと水素の結合に関する振動スペクトルは観測されないが、界面が露出すると観測されるようになる。また、シリコンと酸素との結合に関する振動スペクトルは、界面が露出すると観測されなくなる。このような事実を利用して、界面が露出したか否かを判定することが可能になる。これら出現又は消滅する振動スペクトルは、NHの振動スペクトルとは異なる位置にピークを有する。したがって、例えば、絶縁膜を除去する前後でNHの振動スペクトルのピーク位置が不変(NHに関する構造が不変)であったとしても、SiH等の振動スペクトルの有無を調べることによって、界面の露出を検出することが可能になる(SiHの振動スペクトルを検出する手法については、例えば、非特許文献2参照。)。
【0026】
図5は、そのような界面が露出する前後において振動スペクトルが変化する例を示す。この場合における被検体は、シリコン基板に自然酸化膜を形成し、その上にシリコン窒化膜を形成したものを使用している。この被検体に対して、0.1%のフッ酸より成る薬液に15秒間浸すことにより洗浄工程106を行い、赤外分光による測定および評価工程108,110を行った場合の、NHの振動スペクトルを示す。図示されるように、時間t以前の2本のスペクトルは、界面が露出していないことを示し、時間t以後のスペクトルは界面が露出した後であることを示す。これは、時間tを境に、2100カイザ近辺にSiHに関連する振動スペクトルが現れていることから判断できる。更に、3300カイザ近辺のNHの結合に関する振動スペクトルが、界面の露出後に高波数側にシフトしている。これは、界面の露出前のNHに結合する構造が、露出後のものと異なることを示す。この例では、シリコン基板に自然酸化膜が形成されていたので、界面の露出に起因して、シリコンに結合したNHだけでなく、酸素に結合したNHも存在することが考えられる。
【0027】
以上本願実施例によれば、シリコン基板とシリコン基板上に窒素を含む絶縁膜とを有する被検体が用意され、この被検体が所定の時間洗浄され、絶縁膜の少なくとも一部がエッチングされ、被検体の最表面は水素で終端させられる。赤外分光法を利用して、被検体における窒素と水素との結合に関する振動スペクトルが測定され、ピーク位置やピーク幅等に基づいて、被検体の最表面の状態が評価される。最表面の窒素は水素で終端させられているので、表面状態を反映したNHの振動スペクトルが得られる。絶縁膜がエッチングされ界面が露出すると、界面の状態を反映したNHの振動スペクトルが得られるので、界面の状態を評価することが可能になる。
【0028】
以下、本発明が教示する手段を列挙する。
(付記1) シリコン基板上に窒素を含む絶縁膜が成膜された被検体をエッチングし、前記被検体の最表面を水素で終端させるエッチング工程と、
赤外分光法を利用して、前記被検体に含まれる窒素と水素の結合に関する振動スペクトルを測定する測定工程と、
前記振動スペクトルの少なくともピーク位置に基づいて、前記被検体の最表面の状態を評価する評価工程
より成ることを特徴とする、前記シリコン基板と前記絶縁膜の界面の状態を評価するための方法。
(付記2) 付記1記載の方法において、前記エッチング工程が、フッ酸より成る薬液を用いて行われることを特徴とする方法。
(付記3) 付記1記載の方法において、前記エッチング工程が、燐酸より成る薬液を用いて行われることを特徴とする方法。
(付記4) 付記1記載の方法において、前記測定工程が、フーリエ変換赤外分光法により行われることを特徴とする方法。
(付記5) 付記1記載の方法において、前記測定工程が、入射光線が内部で多重反射するように形成された被検体を利用して行われることを特徴とする方法。
(付記6) 付記1記載の方法において、前記界面が露出するまで前記エッチング工程および前記測定工程を反復して行うことを特徴とする方法。
(付記7) 付記1記載の方法において、更に、前記測定工程の後に、前記シリコン基板と前記絶縁膜との間の界面が露出したか否かを判定する判定工程より成ることを特徴とする方法。
(付記8) 付記1記載の方法において、更に、前記測定工程の後に、シリコンと水素または酸素との結合に関する振動スペクトルを測定することによって、前記シリコン基板と前記絶縁膜との間の界面が露出したか否かを判定する工程より成ることを特徴とする方法。
(付記9) 付記1記載の方法において、前記評価工程における評価が、前記振動スペクトルを参照振動スペクトルと比較することによって行われ、前記参照振動スペクトルは、既知の構造体に含まれる窒素と水素の結合に対して赤外分光法を行うことよって求められることを特徴とする方法。
(付記10) 付記9記載の方法において、前記既知の構造体が、窒化シリコンより成ることを特徴とする方法。
(付記11) 付記9記載の方法において、前記参照振動スペクトルが、酸素濃度の異なる複数の前記既知の構造の各々に対して、窒素と水素の結合に関する赤外分光法を行うことにより求められることを特徴とする方法。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、窒素を含む絶縁膜とシリコン基板との間の界面状態を適切に評価するための方法を提供することが可能になる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願実施例による界面評価方法のフローチャートを示す。
【図2】図2は、フーリエ変換赤外分光システムの概念図を示す。
【図3】図3は、窒化膜中に存在するNHの結合に関する赤外分光スペクトルを示す。
【図4】図4は、シリコン窒化膜に導入する酸素量とNHの振動スペクトルとの関係を示すグラフである。
【図5】図5は、NHおよびSiHの振動スペクトルとエッチング時間との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
200 赤外分光システム
202 半透鏡
204,206 固定鏡
208 移動鏡
210 赤外光線
212 被検体
214 絶縁膜

Claims (5)

  1. シリコン基板上に窒素を含む絶縁膜が成膜された被検体をエッチングし、前記被検体の最表面を水素で終端させるエッチング工程と、
    赤外分光法を利用して、前記被検体に含まれる窒素と水素の結合に関する振動スペクトルを測定する測定工程と、
    前記振動スペクトルの少なくともピーク位置に基づいて、前記被検体の最表面の状態を評価する評価工程
    より成ることを特徴とする、前記シリコン基板と前記絶縁膜の界面の状態を評価するための方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記エッチング工程が、フッ酸より成る薬液を用いて行われることを特徴とする方法。
  3. 請求項1記載の方法において、前記界面が露出するまで前記エッチング工程および前記測定工程を反復して行うことを特徴とする方法。
  4. 請求項1記載の方法において、更に、前記測定工程の後に、シリコンと水素または酸素との結合に関する振動スペクトルを測定することによって、前記シリコン基板と前記絶縁膜との間の界面が露出したか否かを判定する工程より成ることを特徴とする方法。
  5. 請求項1記載の方法において、前記評価工程における評価が、前記振動スペクトルを参照振動スペクトルと比較することによって行われ、前記参照振動スペクトルは、既知の構造体に含まれる窒素と水素の結合に対して赤外分光法を行うことよって求められることを特徴とする方法。
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