JP2004118198A - 画像形成部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用においてさらに丈夫で、且つ製造時、画像形成時、および現像処理時の取り扱いのためにより軽量且つ薄い写真要素を提供する。
【解決手段】 透明ポリマーシート上に形成された画像を接着して有するバキュアス(vacuous)ポリマーベースを含んでなる画像形成部材であって、前記バキュアスポリマーベースが、密度0.7g/cm3未満および密度に対するモジュラスの比、1500〜4,000を有し、そして前記画像が前記バキュアスポリマーベースと接触している画像形成部材。
【選択図】   なし

Description

 本発明は写真材料に関する。好ましい形態では、本発明は写真反射型画像に関する。
 カラーペーパーの製造では、ベース紙が、そのベース紙に適用されるポリマーの層、一般的にはポリエチレンを有することが知られている。この層は、紙に耐水性を付与するのに役に立ち、また感光性層が上に形成される平滑面も提供する。好適な平滑面を形成することは困難であり、適当なレイダウンを確実にするには大きな注意と費用がかかり、またポリエチレン層の冷却を必要とする。好適な平滑面を形成すると、改良されたベースの反射特性が従来の材料よりもスペキュラーなためにディスプレイ材料が従来技術の材料よりもはっきりとした黒さを有するので、画質が改善される。白がより白く、また黒がより黒くなるので、その間のレンジがより大きくなり、コントラストが高められる。さらに信頼性があり且つ改善された表面をより安価に創出できるならば、それが望ましい。
 従来の反射写真ペーパーは、溶融押出されるポリエチレン層(これは、蛍光増白剤および白色剤、ならびに色味剤のキャリア層としても役に立つ)を含んでなっている。蛍光増白剤、白色剤、および色味剤が、ポリエチレンの単一の溶融押出層中に分散されているよりは、光学的により有効となる表面付近に濃縮されるならば、それが望ましい。
 従来の反射写真材料は画像形成層の支持体を提供するために典型的にセルロース繊維紙を含有する。紙は画像形成層にとって容認できる支持体であり、知覚的にも好ましい感触と外観を写真に提供するが、紙には、写真ペーパーを製造する際の効率を低下させるいくつかの問題点がある。これらの問題点には、紙の端部への処理薬剤の浸透、写真ペーパーの細断、パンチおよび裁断時の紙粉、ならびに写真乳剤と紙との間に存在する水分勾配による乳剤取り扱い効率の低下等が含まれる。反射型画像をセルロース紙を用いないで形成できるならば、それが好ましい。
 従来の写真ベースは、紙またはポリエステルのようなプラスチック等のベース基体に接着剤で接着される延伸された白色反射フィルムを有することも知られている。そのようなベースは感光性ハロゲン化銀写真層またはインクジェット、感熱色素転写等の画像受容層で塗布される。典型的な画像形成用支持体は、米国特許第5,866,282号、同第5,853,965号、同第5,888,681号、同第5,998,119号、同第6,043,009号、および同第6,218,059号各明細書に記載されている。
 反射型写真ペーパーでは、画像形成層をスクラッチ、指紋および汚れから保護する必要がある。現行の反射型写真ペーパーは、画像形成層を保護するためにゼラチンオーバーコートを用いている。ゼラチンは在る程度の保護は提供するが、引っ掻き傷がつきやすく、画質が低下することがある。さらに、指紋、または通常の家庭における液体、例えば、コーヒー、水、またはフルーツジュース等によって生じる汚れは、画像を容易に汚染し、変形させる。濡れてる間に画像を拭くと、好ましくない変形をゼラチンオーバーコートに生じさせる。画像形成層に保護膜を提供する写真後処理装置が存在する。一般的に、コンシューマー用画像は、画像層を保護するためにポリマーで別個に被覆されるか、積層される。一般的な例は、身元確認用バッジの画像を保護するための透明ポリマーシートで積層される身元確認用写真バッジである。保護層を適用する後処理は、オーバーコートを提供するために、反射型プリントの調製に追加の工程と追加の材料を必要とするので、高価である。現像済み画像層の上に効率良く適用できる保護膜と一緒に、反射型写真画像を形成できるならば、それが好ましい。
 典型的に、反射型写真画像形成層はポリエチレン被覆セルロース紙上に塗布される。ポリエチレン被覆セルロース紙は画像形成層のために容認できる支持体を提供するが、ポリエステルまたは織物等の別種の支持体材料の要望もある。別種のノンペーパー支持体に関する問題は、写真処理装置内での、支持体の機械的性質変動に対する堅牢性に欠ける点である。写真処理装置は、従来の写真材料とは著しく機械的性質がことなる写真材料では動かないであろう。反射型写真画像が別種の支持体上に効率良く形成されるならば、それが望ましい。
米国特許第3,579,609号明細書 米国特許第4,187,113号明細書 米国特許第4,871,784号明細書 米国特許第5,853,965号明細書 米国特許第5,866,282号明細書 米国特許第5,888,681号明細書 米国特許第5,998,119号明細書 米国特許第6,043,009号明細書 米国特許第6,218,059号明細書
 使用においてさらに丈夫で、且つ製造時、画像形成時、および現像処理時の取り扱いのためにより軽量な画像形成要素の要望が依然として存在する。
 従来技術および従来の実施上の欠点を克服することが本発明の目的である。
 軽量且つ薄い写真要素を提供することが、本発明のもう一つの目的である。
 本発明の上記目的を、透明ポリマーシート上に形成された画像を接着して有するバキュアス(vacuous)ポリマーベースを含んでなる画像形成部材であって、前記バキュアスポリマーベースが、密度0.7g/cm3未満および密度に対するモジュラスの比、1500〜4,000を有し、そして前記画像が前記バキュアスポリマーベースと接触している画像形成部材によって達成する。
 本発明は軽量且つ耐久性のある画像形成要素を提供する。
 本発明は従来技術の写真部材および画像形成部材を超える多くの利点を有する。本発明の部材は重量が軽いので、郵送コストを削減することができる。さらに、本発明の画像形成部材は、従来の画像形成部材よりも不透明であり、透き通しがほとんど無い。現像後の透明ポリマーシート上に形成された画像はバキュアスポリマーベースに容易に接着できるので、この画像を非常に硬く且つ安価な基体ベース部材上にカスタマイズして用いることができる。郵送される画像の場合、軽量な基体に接着されることが望ましいが、ディスプレイされる画像は、現像した後に重量のある基体に容易に接着することができる。一般的に、この画像形成部材は、画像の取り扱いまたは使用時に容易に損傷を受けない耐摩耗性表面を写真要素上に提供する。この耐摩耗性表面は、指紋、液体のこぼれ、および他の環境上の有害な暴露に対する保護を提供する。
 本発明の透明ポリマーシート上に形成された画像を載せるのに用いられるバキュアスポリマーベースは、画像の現像時には存在せず、写真画像形成要素の場合には現像薬剤に暴露されないので、コストを削減することができる。写真要素を細断および裁断する際のダストの問題は、この細断および裁断が紙基体が存在しないときに行われるので、最小限となる。紙基体が細断および裁断操作時の主たるダスト源である。
 また、本発明の画像形成部材は、ゼラチン含有層が湿気汚染に対して大きくシールされているので、ほとんどカールしない。本発明のバキュアスポリマーベースは、他の従来タイプの画像形成ベース部材よりも色状態が明るいバックグランドを画像に提供し、画像の色をより明るい様相にすることができる。さらに、この透明ポリマーシートは、酸素、ならびに水蒸気に対するバリヤをプリントの最上部に提供する。これらの利点は以下の詳細な記載から明らかとなるであろう。
 本明細書中に使用する「透明」という用語は、有意な偏向または吸収なしに輻射線を通過させることができることを意味する。本発明の場合、「透明」材料とは、90%を超える分光透過率を有する材料として規定する。写真要素の場合、スペクトル透過率は、入射強度に対する透過強度の比率であり、次のように百分率で表される:TRGB=10-D×100〔式中、Dは、X−Ritemodel 310(またはこれと同等の)写真透過濃度計で測定された赤、緑および青のステータスA透過濃度レスポンスの平均値である〕。本発明の場合、「反射型」プリント材料を、分光透過率が15%以下のプリント材料として規定する。
 本明細書中に使用する「バキュアスポリマーベース」という用語は、2種または3種以上の不混和性ポリマーの溶融キャスト押出シートを延伸させることによって達成される低密度を有するベースを意味する。このベースはポリマー/気体ボイドを含有するが、バキュアスベースによって得られる密度が、粒子のボイドを有するシートよりも非常に低いという点で、粒子のボイドを有するポリマーシートとは異なる。さらに、本発明のバキュアスポリマーベースは、所与の密度のところで、他のボイドを有するポリマーシートよりも非常に堅い。
 本明細書中に使用する「モジュラス対密度比」という用語は、ヤング率(Young's mojulus)を試料密度で割った比である。この計測は本発明のバキュアスポリマーベースの応力−歪み曲線を測定することによって行われる。引張特性は、136.4Kgロードセルを用いるシンテック(Sintech)引張試験機を用いて測定する。試験条件は5.1cm/分初期ジョー分離(Jaw separation)速度および10.2cm基準ゲージ長である。試料幅は15mmであった。
 本明細書中に使用する「L*」という用語は、色の明暗の程度の尺度である。CIELAB表色系(metrics)、a*、b*、およびL*は、(組合せが特定されると)、被写体の色を(固定した観察条件下など)を記述する。a*、b*、およびL*の測定はよく説明されており、かつ現在色測定の国際基準である。(周知のCIE表色系は、1931年に、国際照明委員会によって確立され、1976年に改訂された。より完全な色測定の説明については、「カラー技術の原理(Principles of Color Technology)」、第2版、F. Billmeyer, Jr.およびM. Saltzman, J. Wiley and Sons社、1981年を参照されたい)。
 L*は、色の明暗の程度の尺度である。L*=100は白色である。L*=0は黒色である。L*値は、三刺激値Yの関数であり、従って
Figure 2004118198
 簡単に述べると、a*は、色がどの程度緑またはマゼンタであるかの尺度であり(これらは補色である)、b*は、色がどの程度青またはイエローであるかの尺度である。数学的観点から、a*およびb*は下記のように決定される:
Figure 2004118198
 ここで、X,YおよびZは、被写体の可視反射スペクトル、光源(すなわち、5000°K)および標準観察者関数の組合せから得られる三刺激値である。
 先のように決定されたa*およびb*関数を使用して、被写体の色をより良く規定することもできる。比b*/a*の逆正接を算出することによって、特定色の色相角を度数で説明することができる。
  hab=arctan(b*/a*
 本発明の写真部材の場合、感光性乳剤層は薄い二軸延伸された透明ポリマーシート上に塗布される。このシートに乳剤接着層を用意することもできる。この写真部材を、通常の露光技法を用いた画像でプリントすることができ、通常の写真薬剤を用いて処理することができる。現像された画像を有するこの薄い二軸延伸透明ポリマーシートを、その底部に画像層を伴ってバキュアス反射型ベース材料に接着すると、この乳剤層を保護する薄い二軸延伸透明ポリマーシートを備えた反射型写真プリント材料が形成される。本発明の二軸延伸ポリマーシートは強靱で強いので、このシートによって乳剤は、スクラッチ、ダスト、および指紋から保護される。さらに、本発明の二軸延伸ポリマーシートは耐水性であるので、コーヒー、インクおよび水がこぼれたときに保護を提供する。現行の乳剤構造が、コンシューマーによる画像の取り扱いミスに対して保護をほとんど提供しないので、乳剤を保護することは商業的に非常に価値がある。
 この二軸延伸ポリマーシートは薄く、好ましくは76μm未満である。薄い二軸延伸シートは、従来の材料に用いられている厚いセルロース紙ベースと比較して、より長い感光性ハロゲン化銀被覆ロールを可能にするので有利である。また、この薄いポリマーシートは、本発明の薄い二軸延伸ポリマーシートが従来の写真ペーパーと比較するとほとんど重さがないので、現像された画像の搬送コストを大きく低減する。また、シートが薄いということは、二軸延伸シートの透明度が好ましくなく低下する(反射支持体に現像済みの薄い二軸延伸シートを積層したときに曇った画像を生成する)のを防止する。
 本発明のもう一つの有用な特徴は画像形成層にハレーション防止層を追加することである。ハレーション防止層は、露光時にこのハレーション防止層内に光が吸収されるので、画像形成層内のハロゲン化銀結晶の好ましくは二次露光を防止する。感光性銀結晶の二次露光を防止すると、従来の反射型写真プリント材料に通常用いられている二酸化チタンを使用することなく、画像の鮮鋭度が著しく高まる。
 驚くことに、画像層に用いられるカプラーを紫外線から保護するために二軸延伸ポリマーシートに紫外線保護材料を加えることができることも判った。伝統的に、この保護は従来技術の材料の場合、ゼラチンオーバーコート層内に用意されていた。二軸延伸ポリマーシート内に紫外線防止材料を導入すると、画像形成カプラーにさらに良い紫外線保護を提供し、また紫外線フィルター材料がゼラチンオーバーコート内よりも二軸延伸シート内の方が少なくて済むので、コストが低減される。
 二軸延伸ポリマーシート上で、画像をプリントして現像し、その後反射ベースに積層することによって、本発明は感光性ハロゲン化銀乳剤を紙支持体に塗布することに伴う多くの問題点を回避する。細断および裁断時の紙粉、細長い端部に沿って、露光されたペーパー内に処理薬剤が端部浸透すること、および好ましくない二次反射等の問題点は紙ベースに起因する。さらに、従来技術の反射型写真プリント材料の場合、紙ベースが処理前に感光性画像層を化学的に増感しないことを確実にするのに大きな注意を払わなければならない。処理後に画像形成層を反射型のバキュアスコアベースと一緒にすると、このベース材料は未露光増感層と相互作用することができないので、より安価なベースを用いることができる。
 画像形成が塗布される透明シートは、任意の好適な薄二軸延伸ポリマーシートを用いることができる。二軸延伸シートは、シート(何層かの層を有していてもよい)を同時に押出し、続いて二軸延伸することによって、適宜、製造される。このような二軸延伸シートは、例えば米国特許第4,764,425号に開示されている。
 二軸延伸シート用に適したクラスの熱可塑性重合体としては、ポリオレフィン類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリカーボネート類、セルロースエーテル類、ポリスチレン類、ポリビニル樹脂類、ポリスルホンアミド類、ポリエーテル類、ポリイミド類、ポリフッ化ビニリデン、ポリウレタン類、ポリフェニレンスルフィド類、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール類、ポリスルホネート類、ポリエステルイオノマー類およびポリオレフィンイオノマー類がある。これらの重合体の共重合体および/または混合物も使用できる。
 ポリオレフィン類、特に、ポリプロピレン、ポロエチレン、ポリメチルペンテンおよびその混合物が好ましい。プロピレンと、エチレン(例えばヘキセン、ブテンおよびオクテン)との共重合体を含むポリオレフィン共重合体も好ましい。ポリプロピレン類は、低コストでかつ優れた強さと表面特性を有しているので最も好ましい。
 本発明に好適な好ましいポリエステルとしては、4〜20個の炭素原子を有する芳香族、脂肪族または脂環式のジカルボン酸と、2〜24個の炭素原子を有する脂肪族または脂環式グリコールとから製造されるポリエステルがある。好適なジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ソディオスルホイソフタル酸およびその混合物がある。好適なグリコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、その他のエチレングリコール類、およびその混合物がある。このようなポリエステル類は当該技術分野で周知であり、そして周知の方法、例えば米国特許第2,465,319号および同第2,901,466号明細書に記載の方法で製造することができる。好ましい連続マトリックスポリエステルは、テレフタル酸またはナフタレンジカルボン酸、ならびにエチレングリコール、1,4−ブタンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールから選択される少なくとも1種のグリコール由来の反復単位を有するポリエステルである。ポリエチレンテレフタレート(少量の他の単量体で改質されていてもよい)が特に好ましい。他の好適なポリエステルとしては、スチルベンジカルボン酸などの共酸成分を適量含有させて製造された液晶コポリエステル類がある。このような液晶コポリエステルの例は、米国特許第4,420,607号、同第4,459,402号および同第4,468,510号明細書に開示されているコポリエステルである。
 有用なポリアミド類としては、ナイロン6(ポリカプロラクタム)、ナイロン66(ポリヘキサメチレンアジポアミド)およびその混合物がある。ポリアミド類の共重合体も好適な連続相重合体である。有用なポリカーボネートの例はビスフェノール−Aポリカーボネートである。複合シートの連続相重合体として使用するのに好適なセルロースエステルとしては、硝酸セルロース、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、およびその混合物もしくは共重合体がある。有用なポリビニル樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタールおよびその混合物がある。ビニル樹脂の共重合体も利用できる。
 バキュアスポリマーベースの裏面は、白色顔料を添加しないでも、白色であり且つ不透明であるので、剛性が高く、白色、不透明であり、且つ安価な好ましい裏面支持体を提供する。驚くことに、本発明のバキュアスポリマーベースが、従来の写真用樹脂コート紙よりも不透明度において優れており、且つ色が明るいことが判った。
 バキュアス裏面ポリマーベースに、添加物を加えて、これらのシートの白色度を改善することができる。この方法としては、二酸化チタン、硫酸バリウム、クレイまたは炭酸カルシウムなどの白色顔料を添加することを含む当該技術分野で公知の方法がある。また、この方法には、紫外線領域のエネルギーを吸収してブルー領域の光を発する蛍光剤、またはシートの物理的特性またはシートの生産性を改善する他の添加剤を添加する方法も含まれる。
 本発明にしたがうと、バキュアスポリマーベースの製造に有用な方法は、ポリオレフィンのホモポリマーまたはコポリマーの粒子の総配合量の10〜40質量%の線状ポリエステルの粒子の配合物、この配合物をフィルムとして押し出すこと、冷却して、相互に直角方向に引っ張ることによってこのフィルムの二軸延伸すること、そしてこのフィルムを熱処理することを含む。
 得られたバキュアスポリマーベースの不透明度は、引張り操作時に線状ポリマーとプロピレンポリマーとの領域の間に生じるボイド化によって生じる。このバキュアスポリマーベースの線状ポリエステル成分は、1種以上のジカルボン酸、もしくはその低級アルキルエステル、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−もしくは2,7−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、ビ安息香酸、およびヘキサヒドロテレフタル酸もしくはビス−p−カルボキシルフェノキシエタンと、1種以上のグリコール、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールとを縮合することによって得られる任意の熱可塑性フィルム形成性ポリエステルからなることができる。上述した材料の任意のコポリエステルを用いることも理解できよう。好ましいポリエステルはポリエチレンテレフタレートである。
 このポリエステルと配合される好ましいポリオレフィン添加物は、プロピレンのホモポリマーまたはコポリマーである。一般的に、ホモポリマーはこのバキュアスポリマーにおいて十分な不透明度を生成するので、ホモポリマープロピレンを用いることが好ましい。配合物の総量に基づいて10〜40質量%の量のポリオレフィン添加物を用いる。配合物総量の10質量%未満の量の場合、十分な隠蔽効果を生成しない。ポリオレフィン添加物の量を増加すると、引張降伏および引張破断、破断、劣化に到るモジュラスおよび伸び等の引張特性を生じるので、一般的に配合物総量の40質量%を超える量は製造時にフィルム破断する場合がある。ポリオレフィン添加物の配合物総量の最大35質量%で、満足のいく隠蔽および引張特性を得ることができる。
 本発明で用いるポリオレフィン添加物は、バキュアスポリマーベースのポリエステル成分とは不適合であり、延伸し、そして熱処理されたバキュアスポリマーベース内全体に分散された離散した小球の形態で存在する。バキュアスポリマーベースの不透明度は、このバキュアスポリマーベースを延伸したときに、添加した小球とポリエステルとの間に生じるボイド化によって生成される。このポリマー添加物を、ゆるやかに配合された混合物を生じて、ポリエステルとポリオレフィン添加物との間に密接な結合が発展しないプロセスによって、フィルム形成ダイを通して押し出す前に、線状ポリエステルと配合しなければならない。
 そのような配合操作によって成分の不適合性を保存し、バキュアスポリマーベースを延伸するときにボイド化させる。ポリエステルとポリオレフィンとの乾燥配合方法が有用であることが判った。例えば、微細分割された、例えば、粉末状または粒状のポリエステルとポリマー添加物とを混合し、そしてそれらを完全に混合する(例えば、タンブリングする)ことによって配合を達成することができる。得られた混合物を、その後、フィルム形成押出機に供給する。押し出され、そして例えば粒状形態に変形された配合されたポリエステルおよびポリマー添加物を、成功裏にバキュアス不透明ボイド化フィルム(バキュアスポリマーベース)に再押出することができる。したがって、スクラップフィルム(例えば、端部トリミング物)をこの方法をとうして再供給することが可能である。あるいは、押出の直前に、ポリエステルおよびポリオレフィン添加物の溶融流を一緒にすることによって配合を達成することもできる。ポリマー添加物を、線状ポリエステルが生成される重合容器に加えると、ボイド化、したがって不透明度が延伸時に発展しないことが判った。これは、熱処理時に添加物とポリエステルとの間に生じるいくつかの形態の化学的結合または物理的結合のためであると思われる。
 バキュアスポリマーベースの押出、冷却および延伸は、配向したポリエステルフィルムを生成する技術分野で公知の任意の方法、例えば、フラットフィルム方法またはバブルもしくはチューブラ方法によって達成することができる。本発明のバキュアスポリマーベースの製造の場合、フラットフィルム方法が好ましく、スリットダイを通しての配合物の押出し、そしてフィルムのポリエステル成分をアモルファス状態に冷却する、冷却したキャスティングドラム上に押し出したウェブの急速冷却を必要とする。そしてこのフィルムベースを、当該ポリエステルのガラス−ゴム転移温度より上の温度で、相互に直角方向に延伸することによって二軸延伸させる。
 一般的に、フィルムは最初に一方の方向に延伸され、その後、第二の方向に延伸されるが、必要ならば同時に両方向に延伸を行ってもよい。典型的な方法では、フィルムを最初に一組の回転ローラーの上かまたは二組のニップローラーの間で押出方向に延伸し、その後幅出機で交差方向に延伸する。フィルムを延伸方向において、各方向に、もとの寸法の2.5倍〜4.5倍に引っ張ることができる。フィルムを延伸させ、バキュアスポリマーベースが形成された後、このバキュアスポリマーベースが延伸の両方向における退縮を抑制しながら、ポリエステルを結晶化させるのに十分な温度で加熱することによってヒートセットする。ヒートセット温度が高くなるとボイドがつぶれがちになり、つぶれの程度は温度が高くなるにしたがって増加する。したがって、光透過率はヒートセット温度の増加とともに増加する。ボイドの破壊を伴わないで、最高約230℃までのヒートセット温度を用いることができるが、一般的に、200℃より下の温度で、ボイド化の程度が大きく且つ不透明度がより高くなる。
 総光透過率によって測定されるバキュアスポリマーベースの不透明度は、当該バキュアスポリマーベースの厚みに依存する。したがって、本発明によって作製される、延伸されヒートセットされたバキュアスポリマーベースは、少なくとも100μmの厚みを有するバキュアスポリマーベースでは、ASTM試験法D−1003−61で測定すると、25%以下、好ましくは20%以下の光透過率を有する。50〜99μmの厚みを有するバキュアスポリマーベースは、一般的に最大30%の総光透過率を有する。それゆえ、また、本発明は、線状ポリエステルと10〜40質量%のエチレンまたはプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーとの配合物から生成され、最大30%の総光透過率を有する、二軸延伸され、ヒートセットされた不透明バキュアスポリマーベースにも関連する。
 そのようなバキュアスポリマーベースは上述した方法によって作製することができる。本発明によって生成されたフィルム全体に分配されたポリマー添加物の小球体は、一般的に、5〜50μmの直径を有し、当該小球体の回りに、小球体の実直径の3〜4倍のボイドを有する。ボイド径がバキュアスポリマーベースの厚み程度であると、ボイド化がつぶれる傾向があることが判った。そのようなポリマーベースは、光散乱を生じる場合があるより小さなボイド面のために不透明度が劣る傾向を示す。したがって、本発明のバキュアスポリマーベースは少なくとも25μmの厚みを有するのが好ましい。バキュアスポリマーベースの厚みが100〜250μmであるとエンドユーザに都合が良い。ボイド化のために、密度0.7g/cm3未満のバキュアスポリマーベースは、より高密度のベースより軽量であり、より高い弾性を有する。
 より高い弾性はこのバキュアスベースの曲げ能力に関連し、ベースがクラッキングまたは損傷することなしに種々の形態および形状に従う。さらに、このバキュアスベースを圧縮荷重下に置くことができ、もとの厚みにすぐ戻る能力を有する。本発明の好ましい態様では、バキュアスベースは良好な強度および平滑度のために0.3〜0.7g/cm3の密度を有する。密度が0.3g/cm3より低いベースは、一般的に非常に弱く、破れる傾向があるので、製造が困難である。さらに、画像のために十分な表面平滑度を有する密度が0.3g/cm3より低いベースは製造が困難である。画像形成のために容認できるようにするために、低密度ベースに追加の平滑化層を提供することが可能なことがある。
 バキュアスポリマーベースは、任意の適合する添加物、例えば、顔料を含有することができる。光反射性顔料、例えば、二酸化チタンを混入してバキュアスポリマーベースの外観および白色度を改善することができる。バキュアスポリマーベースを、高度の透明性が求められる場合以外は、ポリエチレンテレフタレートを用いる用途のいずれにおいても用いることができる。
 本発明のバキュアスポリマーベースは驚くことに紙の様なテクスチャを示すので、紙基体としての用途、特に、写真プリントのベースとして(即ち、写真プリントペーパーの代替物として)の用途に適している。
 バキュアスポリマーベースの冷却、延伸およびヒートセットを、延伸シートは、配向シートを生成する技術分野で公知の任意の方法、例えば、フラットシート方法またはバブルもしくはチューブラ方法によって達成することができる。フラットシート方法は、スリットダイを通しての配合物の押出しまたは共押出し、そして冷却したキャスティングドラム上に押出したまたは共押出ししたウェブの急速冷却を必要とし、このシートのポリマー成分(複数種可)をそれらの硬化温度より下に冷却する。そして冷却したシートを、当該ポリマー(複数種可)のガラス転移温度より上の温度で、相互に直角方向に延伸することによって二軸延伸させる。このシートを一方の方向に延伸し、その後、第二の方向に延伸してもよく、あるいは同時に両方向に延伸を行ってもよい。シートを延伸した後、このシートを延伸の両方向における退縮をいくらか抑制しながら、ポリマーを結晶化させるのに十分な温度で加熱することによってヒートセットする。
 バキュアスポリマーベースはさらに画像形成層の下または暴露表面層の下に、0.20μm〜1.5μm厚、好ましくは0.5〜1.0μm厚の最上部表皮層を有してもよい。0.5μmより薄いと、共押出表皮層の固有の非平面性は許容できない色ぶれの原因になりうる。1.0μmより厚い表皮厚さでは、画像解像度などの写真光学的特性においてほとんど利点がない。また、1.0μmより厚い厚さでは、集塊などの異物のために濾過するにはより大きな材料体積、劣ったカラー顔料分散、または汚染がある。この表皮層材料は、ポリエステルおよびそのコポリマー、ならびにポリオレフィン類およびコポリマーまたはそれらの配合物を包含する。
 画像形成要素の色を変えるためにこの最上部表皮層に添加物を加えることができる。写真用途の場合、わずかに青味がかった白色ベースが好ましい。わずかに青味を添加するには、押出前のカラー濃縮物の機械配合および所望のブレンド比でプレブレンドされた青着色剤の溶融押出を含む当該技術分野で公知のプロセスで行うことができる。表皮層の共押出の場合、275℃より高い温度が必要なので、275℃より高い押出温度に耐えうる着色顔料が好ましい。本発明で用いられる青着色剤は、画像形成用要素に悪影響を及ぼさないいかなる着色剤であってもよい。好ましい青着色剤には、フタロシアニンブルー顔料、クロモフタルブルー顔料、イルガジンブルー顔料およびイルガライト有機ブルー顔料、ならびにピグメントブルー60が挙げられる。
 本発明の画像形成部材は、密度0.7g/cm3未満および密度に対するモジュラスの比、1500〜4,000のバキュアスポリマーベースを有し、そして画像を有する透明ポリマーベースと接触している。本発明のバキュアスポリマーベースの好ましい密度に対するモジュラスの比の範囲は2000〜3600である。2000より小さいと、バキュアスポリマーベースは弱く、十分な強度または曲げ耐性を提供せず、一般的に弱々しい感じがする。4000より大きいと、バキュアスポリマーベースは、透き通しなく画像を見るには不透明度が十分でない。さらに、3600を超えるバキュアスポリマーベースは高くなる。
 本発明の画像形成部材の形成では、バキュアスポリマーベースが50〜300ミリニュートンの剛性を有するのが好ましい。50ミリニュートンより小さいと、画像形成部材は観者に価値観を与えるには不十分な感じがする。300ミリニュートンを超える画像形成部材は剛性は十分であるが、コストをかけても利点がほとんどない。さらに、極端に剛性が高い画像形成部材はエンドユーザが取り扱うのに困難が多く、アルバムに使用するには曲げにくい。300ミリニュートンを超える画像形成部材は非常に厚くなりがちであり、写真フレームに入れるのが難しい。
 本発明の画像形成要素に有用なバキュアスポリマーベースは、好ましくは、ポリエステル対ポリオレフィンの比が質量で5:1〜11:9のポリオレフィンとポリエステルの複合体である。この比が5:1を超えるとしっかりとボイド化せず、不透明度が低く密度が高くなりがちであり、この比が11:9より小さいと、延伸時に裂けるので製造時の堅牢性がなく、非常に低収率となる。
 本発明の画像形成要素に有用な好ましいバキュアスポリマーベースは、ポリエステル対ポリオレフィンの比が質量で4:1〜13:7のポリオレフィンとポリエステルの複合配合物である。この比が4:1を超えると、よりポリエステル様になり、ボイド化に困難が多い。この比が13:7より小さいと、ボイド化をコントロールするのが難しく、一般的にプロセス条件を厳重にコントロールする必要がある。
 本発明の画像形成要素の製造では、93を超えるL*を有するバキュアスポリマーベースを用いることが非常に好ましい。L*が93より小さいと、バキュアスポリマーベースは暗く見え、明るい外観色を提供しない。
 本発明の好ましい画像形成部材は10%未満の分光透過率を有するバキュアスポリマーベースを有する。10%未満の分光透過率を有するバキュアスポリマーベースは、透き通しを最小限にするには十分な不透明度を提供する。プリントがその裏面に書き込みまたはバックロゴを有する場合、低不透明度のベースは透けて見え、画像を妨げる。そのような場合、観者はそのプリントを品質が悪いと感じ、価値が低いと感じる。
 形成される画像は透明ポリマーシート上にあり、バキュアスポリマーベースは透明ポリマーシート側または画像形成されたポリマーシートの画像側に接着されるので、バキュアスポリマーベースを接着層で被覆し、画像形成された透明ポリマーシートを接着剤被覆されたバキュアスポリマーベースとを結合することによって画像形成部材を作製するのが望ましいであろう。このことはバキュアスポリマーベースを形成された画像に結合させる迅速且つ便利のよい手段を提供する。バキュアスポリマーベース上に接着を有すると、画像形成を妨げず、化学処理を必要とする写真画像の場合、接着剤は処理薬剤を汚染しない。別の場合では、接着剤層を画像形成された透明ポリマーシートのいずれかの面に適用し、その後バキュアスポリマーベースと結合する。両方の場合とも、軽量、高弾力性の不透明ベースを画像に取付け、実質的に厚い、ディスプレイまたは消費者の観察に好ましいベースを形成する。
 本発明では、バキュアスポリマーベースは、前記画像の接着に適した一体式表皮層と一緒に提供するのが好ましい。そのような層は、画像を迅速に取付けるためには好ましい。さらに、この一体式層は60℃より低いTgを有するポリマーとなることができる。60℃より低いTgを有するポリマーは、画像により容易に結合する表面および材料を提供する。45〜55℃のTgを有するポリマーが好ましい。45℃より低いポリマーは直ぐに軟化しやすく、取り扱いが困難であり、55℃を超えるポリマーは軟化して画像に接着するためにより多くの労力を要する。
 本発明の好ましい態様では、画像形成部材は導電性表面を有するバキュアスポリマーベースを含む。導電性層を用意することは、静電気の蓄積を最小にするのに役立つ。静電気の蓄積を最小にすることは、静電気のためにシートがぴったりとくっつくのを防止するのに役立つ。さらに、静電気が蓄積すると、このバキュアスポリマーベースを画像形成された透明ポリマーシートに接着する際に問題を起こすホコリを引きつける。ベースと画像形成されたシートとの間にホコリがあると、好ましくない不快なプリントになる。本発明のもう一つの好ましい態様では、バキュアスポリマーベースは一体となって押し出された導電性表皮層を有する。一体式押出し層は、コストを低下させるだけでなく、ベースが傷つくのを防止する機会を最小限にするワンステップ操作で、バキュアスポリマーベースを形成することができるので好ましい。
 本発明の画像形成部材のさらに好ましい態様では、バキュアスポリマーベースをポリエステル表皮層と一緒に提供する。ポリエステル表皮層は2種類のポリマーの配合で達成できるよりも平滑な表面を提供するのに好ましい。好ましい態様では、このバキュアスポリマーベースは、画像と接触する粗さ0.2μm未満の表面を有する。これは、バキュアスポリマーベースの最上部面と画像層との間に良好な接着を得るのに有利である。そのような平滑面はまた、プリント外観を損なう表面不均一性を最小にする。別の態様では、画像形成部材は画像と接触する0.09〜0.20μmの粗さの表面を有する。0.20μmを超えると、形成される面はプリントを見るのを妨げ、0.09μm未満であると、画像形成された透明シートとバキュアスポリマーベースとを一緒に接着する際にエアバブルが問題となる場合がある。
 本発明の好ましい画像形成部材では、バキュアスポリマーベースは、画像とは反対側のベース面に0.25〜2.0μmの粗さの表面を有する。多くの画像形成プリント材料では、この程度の粗さが好ましい。0.25μm未満であると、最外裏面が平滑になりすぎてプリントの様な感触を有しない。さらに、表面が平滑過ぎると傷つきがちであり、また画像形成された透明ポリマーシートとバキュアスポリマーベースとを結合させるプロセスにおいて搬送問題を生じる場合がある。2.0μmを超えると、この面は粗すぎて最終的に組立てられる画像形成部材を損傷する場合がある。
 本発明の別の好ましい態様では、添加粒子を用いないで、0.25〜2.0μmの粗さを得ることができる。これは、裏面にパターンをエンボス加工することによって実現でき、または機械的な加圧下の二つのローラーのニップ内でベースと溶融樹脂を一緒にすることによってバキュアスポリマーベース上に押し出されるポリマー層で裏面を溶融コートすることによって実現できる。ローラーの一つは、ベース上に押し出された樹脂にその表面を複製する粗い面を有する冷却ローラーであるのが好ましい。所望の粗さを提供するさらなる手段は、裏面に所望の粗さを有するシートを積層することである。これはポリマーシートが好ましいが、紙、織物または布地であってもよい。
 本発明のさらに好ましい態様では、バキュアスポリマーベースはさらに白色顔料を含む。白色顔料は、特に、薄いバキュアスポリマーベースを用いる場合か、またはボイド化量がそれ自体で透き通しを防止するのに不十分な場合に追加の不透明度を提供するのに有用である。当該技術分野で知られている白色顔料、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレイ、タルク等を用いることができる。
 画像形成されるプリント材料を作製する際に、その画像形成材料上にマークをつけるか、記録または書き込むことも望ましい。さらなる態様で、画像形成部材のバキュアスポリマーベースは、画像とは反対側に、さらに60℃未満のTgの低Tgポリマーの表面層を含み、その上にエンボス加工された表示を有する。これは、プリント表面にあるプリントに関する情報を記録することができるので有用である。
 さらなる態様では、前記バキュアスポリマーベースは、前記画像とは反対側にこのバキュアスポリマーベースと一体の磁気記録層を含むことができる。磁気記録層は、プリントの処理または焼き付け条件、ならびに画像が捕捉された際の露光条件または画像の出自に関するデジタル情報を捕捉するのに有用である。
 商業ディスプレイの領域では、消防規則に適合するために難燃性の画像形成材料を提供することが望ましい。本発明の態様では、バキュアスポリマーベースを有する画像形成部材はさらに、難燃性材料を含む。
 難燃性を有する本発明のバキュアスポリマーベースを提供する材料および手段には、リン酸エステル、アリールホスフェートおよびそれらのアルキル置換された誘導体、ホスホリナン、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、ホウ素含有化合物、塩素化炭化水素、塩素化脂環式化合物、芳香族が結合した臭素化合物およびハロゲン含有材料からなる群より選ばれる少なくとも一種の難燃性材料が含まれる。これらの材料は他のプラスチックまたは紙ベースよりも耐炎性が高いバキュアスポリマーベースを提供するのに有用となることができる。これらの画像形成部材はディスプレイ目的に用いることができるので、厳格な新しい消防規則に適合するディスプレイを得るのに有用である。リン酸エステル、特にホスホリナンが好ましい。なぜなら、これらはポリマーベースへの着色影響が最小限でポリマーベースに添加することができるからである。
 本発明のバキュアスポリマーベースは高い不透明度を有するので、画像を有する透明ポリマーシートを用いて形成される画像形成部材をこのバキュアスシートの両面に接着することができる。この態様では、二つの画像を表示するのに一つのシートのバキュアスベースが必要である。これはアルバムの頁にとって有用である。バキュアスポリマーベースに接着されている画像は、さらに、そのバキュアスポリマーベースの端部の回りを包むことができる。これはプリント材料の生成に有用である。二つ以上の画像を透明シート上に作製または現像し、バキュアスコアに接着することができる。画像形成された透明ポリマーベースは、バキュアスコアの少なくとも一方の端部を包む。これは画像形成部材製造における、コスト的に有利な手段である。本発明のさらなる態様では、この画像形成部材はアルバムに挿入するのを補助する手段が提供される。この態様の最も好ましい手段は、ホールを用意することである。ホールはリングバインダーでの使用、またはスパイラルファスナーの使用に関して有用である。二つ以上のシートを一緒に綴じるか保持するための技術分野で公知のいずれの手段も用いることができる。
 本発明の追加の態様は、各面に画像の接着に適した一体の表皮層が提供されているバキュアスポリマーベースを有する画像形成部材を含む。一体式表皮層はTgが60℃未満のポリマーを有することができる。Tgが60℃未満のポリマーは、一般的により容易に接着に適用することができるので望ましい。適用されるときに、画像を有する透明ポリマーシートとバキュアスコアベースとの間に接着力を提供するならば、当該分野で公知の任意のポリマーを用いることができる。有用なポリマーには、その接着特性が加熱または加圧によって活性化される感圧接着剤および感熱ポリマーが含まれる。またこれらには、加圧したときにカプセルが壊れて接着層が形成されるカプセル封入材料も含まれる。この画像形成部材を形成するさらなる手段は、画像を有する透明ポリマーシートとバキュアスコアベースとの間にシート材料を挿入することである。加熱または加圧すると、接着力が形成されこの透明ポリマーシートとバキュアスコアベースとを一緒に保持する。
 画像形成部材の形成では、画像に関する情報を記録することが望ましいことが多い。本発明の一つの態様では、バキュアスポリマーベースを備えた画像形成部材をさらに、画像とは反対側のこのバキュアスポリマーベースの面にインクジェット受容層を提供する。画像形成部材の裏面にインクジェット受容層を有することは、画像に関する情報を記録するか、または裏面にインクジェット形成された画像を提供するのに有用である。本発明のさらなる態様では、このインクジェット受容層はボイドを有するポリマーを含むことができる。この態様では、ボイドを有するポリエステルはインクを受けることができる連続気泡層である。そのようなインクジェット受容層は、バキュアスポリマーベースと一体で形成することができ、この層をバキュアスポリマーベースに適用する別個の工程を必要としないので有用である。
 本発明のさらなる態様では、透明ポリマーシートに画像が接着されている画像形成部材は、画像形成用感光性ハロゲン化銀および色素形成カプラーを含む。感光性ハロゲン化銀および色素形成カプラーは非常に高品質の画像を形成するのに有用である。そのような画像をハロゲン化銀含有材料を光学露光またはデジタル露光することによって形成することができる。本発明のさらなる態様では、透明ポリマーシート上に形成される画像を、インクジェット印刷または感熱転写によって形成することができる。そのような画像は、エンドユーザーに好ましい画像および良好な価値を提供する。さらに、透明ポリマーシート上の画像を静電写真等の他の画像形成技法で作製することもできる。
 インクジェット印刷はデジタル信号に応答して画像記録要素にピクセル毎の様式でインク液滴を付着させることによって画像を形成するノンインパクト方法である。画像記録要素上へのインク液滴の付着を制御して、所望の画像を生成するのに用いることができる種々の方法が存在する。一つのプロセスは、コンティニュアスインクジェットとして知られており、液滴の連続ストリームを帯電させ、画像記録要素の表面上へと像様に偏向させるが、画像形成されない液滴は捕捉されインク溜に戻される。もう一つのプロセスは、ドロップオンデマンドインクジェットとして知られており、個々のインク液滴を必要なときに画像記録要素上に放出して所望の画像を形成する。ドロップオンデマンド印刷で、インク液滴の放出を制御する一般的な方法には、圧電変換器および熱バブル形成が含まれる。インクジェットプリンタは、工業用ラベリングから事務文書の少量印刷およびピクトリアル画像形成の範囲のマーケットにわたる広範囲の用途を有している。
 種々のインクジェットプリンタに用いられるインクは、色素系もしくは顔料系に分類される。色素は、キャリア媒体に分子として分散または溶解される色材である。キャリア媒体は、室温で液体もしくは固体となることができる。通常使用されるキャリア媒体には、水、または水と有機補助溶剤との混合物である。色素系インクでは、顕微鏡下で見ることができる粒子は存在しない。色素系インクジェットインクの技術分野では多くの進歩が見られるが、依然としてそのようなインクは、普通紙上での低光学濃度および低耐光性といった欠点がある。キャリア媒体として水を用いる場合、そのようなインクは一般的に耐水性も悪い。
 インクジェット記録要素は、一般的に、支持体の少なくとも一方の面にインク受容層または画像形成層を有する。インク受容層は膨潤してインクを吸収する層、または毛細管現象によりインクを吸収する多孔質層となることができる。
 インクジェット記録要素上に調製されるインクジェットプリントは環境による劣化を受ける。これは、水よごれ、色素にじみ、融合および光退色に特に弱い。例えば、インクジェット色素は水溶性であるので、画像が形成された後に水と受容体が接触すると、それらは画像層の所定の場所から移動する場合がある。高膨潤性、親水性層は乾燥に好ましくないほど長時間を要し、印刷速度を遅くし、水と接触したままにすると溶解して印刷画像を破壊する。多孔質層はインクベヒクルの吸収を加速するが、光沢がおとり深刻な光退色を受けることが多い。
 本発明の画像受容層にバインダーを用いることもできる。好ましい態様では、バインダーは親水性ポリマーである。本発明に有用な親水性ポリマーの例には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチルオキサゾリン、ポリ−N−ビニルアセトアミド、非脱イオン化または脱イオン化タイプIVの骨ゼラチン、酸処理オセインゼラチン、豚皮ゼラチン、アセチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン、酸化ゼラチン、キトサン、ポリアルキレンオキシド、スルホン化ポリエステル、部分的に加水分解されたポリビニルアセテート−コ−ビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリ(1−ビニルピロリドン)、ポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メタンスルホン酸)、ポリアクリルアミド、またはそれらの混合物が含まれる。本発明の好ましい態様では、バインダーはゼラチンまたはポリビニルアルコールである。
 親水性ポリマーを画像受容層に用いる場合、それは画像受容層の約0.02〜約30g/m2、好ましくは約0.04〜約16g/m2の量で存在することができる。
 また画像受容層にラテックスポリマー粒子および/または無機酸化物粒子を、画像受容層のバインダーとして用いて、層の多孔性を高めて乾燥時間を改善することもできる。好ましいラテックスポリマー粒子および/または無機酸化物粒子はカチオン性または中性である。無機酸化物粒子の例には、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカまたはアルミナ、あるいはそれらの混合物が含まれる。その場合は、画像受容層中の粒子の質量%は約80〜95%、好ましくは、約85%〜約90%である。
 有機または無機の酸もしくは塩基を添加することによって本発明に用いる水性インク組成物のpHを調節してもよい。有用なインクは好ましくはpH2〜10となることができ、使用する染料のタイプに依存する。典型的な無機酸には、塩酸、リン酸および硫酸が含まれる。典型的な有機酸には、メタンスルホン酸、酢酸および乳酸が含まれる。典型的な無機塩基には、アルカリ金属水酸化物および炭酸塩が含まれる。典型的な有機塩基には、アンモニア、トリエタノールアミンおよびテトラメチルエチレンジアミンが含まれる。
 プリントヘッドのオリフィス内でのインクの乾燥または硬皮化(crusting)を防止するために、本発明に用いるインクジェット組成物に保湿剤を用いる。使用可能な保湿剤の例には、多価アルコール類、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオールおよびチオグリコール;アルキレングリコール由来の低級アルキルモノ−またはジ−エーテル類、例えば、エチレングリコールモノ−メチルまたはモノ−エチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−メチルまたはモノ−エチルエーテル、プロピレングリコールモノ−メチルまたはモノ−エチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−メチルまたはモノ−エチルエーテル、ジエチレングリコールジ−メチルまたはジ−エチルエーテル、およびジエチレングリコールモノブチルエーテル;窒素含有環状化合物、例えば、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ならびにイオウ含有化合物、例えば、ジメチルスルホキシドおよびテトラメチレンスルホンが含まれる。本発明に用いられる組成物に好ましい保湿剤はジエチレングリコール、グリセロール、またはジエチレングリコールモノブチルエーテルである。
 受容基体(特に基体が高サイズ紙である場合)にインクが浸透するのを助けるために、本発明に用いられる水性インクに水混和性有機溶媒を加えることもできる。そのような溶媒の例には、アルコール類、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、フルフリルアルコール、およびテトラヒドロフルフリルアルコール;ケトン類またはケトアルコール類、例えば、アセトン、メチルエチルケトンおよびジアセトンアルコール;エーテル類、例えば、テトラヒドロフランおよびジオキサン;ならびにエステル類、例えば、乳酸エチル、エチレンカーボネート、およびプロピレンカーボネートが含まれる。
 界面活性剤を加えてインクの表面張力を適当なレベルに調節してもよい。界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性または非イオン性となることができる。
 本発明に用いられる前記組成物に殺生剤を添加して、水性インク内のカビや菌類のような微生物の成長を抑制してもよい。本発明に用いられるインク組成物に好ましい殺生剤は、最終濃度0.0001〜0.5質量%のProxel(商標)GXL(Zeneca Specialties Co.製)である。
 本発明の画像形成要素に用いる典型的なインク組成物は、例えば、次の成分(質量%)を含んでなることができる:着色剤(0.05〜5質量%)、水(20〜95質量%)、保湿剤(5〜70質量%)、水混和性補助溶媒(2〜20質量%)、界面活性剤(0.1〜10質量%)、殺生剤(0.05〜5質量%)およびpH調節剤(0.1〜10質量%)。
 本発明に用いられるインクジェットインク組成物中に随意選択的に存在してもよい追加の添加物には、増粘剤、電導度増加剤、コーゲーション防止剤、乾燥剤、脱泡剤が含まれる。
 本発明の画像形成要素に用いられるインクジェットインクを、インクジェット印刷に用いることができ、そこではインクジェットプリンタのプリントヘッドの複数のノズルまたはオリフィスからインク滴を噴射することによって、液体インク滴がコントロールされた様式でインク受容層基体に適用される。
 本発明の画像形成要素に使用される画像記録層は、その非ブロッキング特性に寄与する目的および耐汚染性を調節することに寄与する目的で、マット剤、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、およびポリマービーズ、例えば架橋ポリ(メチルメタクリレート)またはポリスチレンビーズ;界面活性剤、例えば非イオン性の炭化水素もしくはフルオロカーボン界面活性剤またはカチオン性界面活性剤、例えば第四級アンモニウム塩;蛍光染料;pH調節剤;消泡剤;滑剤;保恒剤;粘度調節剤;染料定着剤;防水剤;分散剤;紫外線吸収剤;防黴剤;媒染剤;帯電防止剤;酸化防止剤;蛍光増白剤等の様々な周知の添加剤も含んでよい。所望であれば、インク受容層に硬膜剤を添加してもよい。
 インクジェット画像形成の場合、色素受容層(即ち、DRL)を、公知の方法で適用することができる。DRLは0.1〜10μm、好ましくは、0.5〜5μmの厚みでつなぎ層(TL)の上にコートされる。色素受容層として有用な多くの公知の配合物がある。主たる要件は、所望の色域と濃度を生じるように、DRLが画像形成されるインクと適合することができる。インク液滴がDRLを通る際に、色素はDRL中に保持または媒染され、インク溶剤はDRLを自由に通過し、TLによって急速に吸収される。さらに、DRL配合物は、好ましくは水からコートされ、TLに対して十分な接着性を示し、表面光沢を容易にコントロールできる。
 例えば、Misudaらは、米国特許第4,879,166号、同第5,264,275号、同第5,104,730号、同第4,879,166号;ならびに日本国特許第1,095,091号、同第2,276,671号、同第2,276,670号、同第4,267,180号、同第5,024,335号および同第5,016,517号において、擬−ベーマイト(pseudo-bohemite)と特定の水溶性樹脂の混合物を含有する水ベースのDRL配合物を開示している。Lightは、以下の米国特許第4,903,040号、同第4,930,041号、同第5,084,338号、同第5,126,194号、同第5,126,195号、同第5,139,8667号および同第5,147,717号に、他の重合体と添加物とともに、ビニルピロリドン重合体類と特定の水分散性および/または水溶性ポリエステル類の混合物を含有する水性ベースDRL配合物を開示している。
 Butters等は、米国特許第4,857,386号および同第5,102,717号に、ビニルピロリドン重合体類とアクリル重合体もしくはメタクリル重合体の混合物を含有するインク吸収性樹脂層を開示している。Sato等は米国特許第5,194,317号に、およびHiguma等は米国特許第5,059,983号に、ポリビニルアルコールに基づいた水性のコート可能なDRL配合物を開示している。Iqbalは、米国特許第5,208,092号に、連続して架橋されたビニル重合体類を含有する水性インク受容層(即ちIRL)配合物を開示している。これらの例に加えて、DRLの上記第一のまたは第二の要件と矛盾しない他の公知のまたは予想されるDRL配合物があり、これらはすべて本発明の精神と範囲内に入る。
 好ましいDRLは、5部のアルモキサン(alumoxane)と5部のポリビニルピロリドンとの水性分散液としてコートされる0.1〜10μmのDRLである。また、そのDRLは、光沢、摩擦および/または指紋付着抵抗性を制御するための各種のレベルと大きさの艶消し剤、表面の均一性を高めかつ乾燥コーティングの表面張力を調節する界面活性剤、媒染剤、酸化防止剤、UV吸収化合物、光安定剤などを含有していてもよい。
 上記のようなインク受容要素は、本発明の目的を達成するために成功裏に使用できるが、画像が形成された要素の耐久性を高めるためDRLをオーバーコートすることが望ましい。このようなオーバーコートは、該要素に画像が形成される前または後にDRLに塗布することができる。例えば、DRLを、インクが自由に通過するインク透過性層でオーバーコートしてもよい。このタイプの層は、米国特許第4,686,118号、同第5,027,131号および同第5,102,717号明細書に記載されている。あるいは、オーバーコートは、該要素に画像が形成された後に塗布してもよい。既知の積層フィルムと装置のいずれもこの目的のために使用できる。
 上記の画像形成法に使用されるインクは周知であり、そしてそのインクの配合は、特定の方法即ちコンティニュアス式、圧電式または感熱式の方法と緊密に結びついていることが多い。したがって、特定のインクプロセスに従って、インクは、広範囲に異なる量と組合せの溶媒、着色材料、保恒剤、界面活性剤、湿潤剤などを含有していてもよい。本発明の画像記録要素と組み合わせて使用することが好ましいインクは、例えば、Hewlett-Packard Desk Writer 560Cプリンターに使用するため現在販売されている水性のものである。しかし、所定のインク記録プロセスまたは所定の商業ベンダーに対し特化したインクを用いて使用するため配合された上記のような画像記録要素の別の態様も本発明の範囲内に入る。
 本発明の受容要素の感熱色素画像受容層は、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン−コ−アクリロニトリル、ポリカプロラクトン、またはそれらの混合物を含むことができる。色素画像受容層は意図する目的を達成するいずれの量で存在していてもよい。一般的に、約1〜約10g/m2の濃度で良好な結果が得られる。Harrison等の米国特許第4,775,657号明細書に記載されているように、この色素受容層の上にさらにオーバーコート層を塗布してもよい。
 本発明の色素受容要素と一緒に用いる色素供与体要素は、支持体およびその上に載る色素含有層を含んでなる。熱の作用で色素受容層に転写可能であれば、いずれの色素も本発明に用いる色素供与体に用いることができる。昇華性色素を用いて特に良好な結果が得られている。本発明の用途に適用できる色素供与体は、例えば、米国特許第4,916,112号、同第4,927,803号、および同第5,023,228号明細書に記載されている。
 上述したように、色素供与体要素を用いて色素転写像を作成する。そのプロセスには、色素供与体要素を像様加熱すること、そして記載したように色素転写像を形成するために色素像を色素受容体要素に転写することが含まれる。
 感熱色素転写印刷方法の好ましい態様では、順に、シアン、マゼンタそしてイエロー色素の繰り返し領域が塗布されたポリエチレンテレフタレート支持体を含む色素供与体要素を用い、各色に対して順に色素転写工程を実施して、三色色素転写像を得る。もちろん、このプロセスを単色に対して1回行えば、モノクロ色素転写像が得られる。
 色素供与体要素から本発明の受容要素に色素を転写するのに用いることができるサーマルプリントヘッドは市販されている。例えば、Fujitsu Thermal Head (FTP-040 MCS001)、TDK Thermal Head F415 HH7-1089、またはRohm Thermal Head KE2008-F3を用いることができる。あるいは、感熱色素転写の他の公知のエネルギー源、例えば、英国特許第2,083,726号公報に記載されているようにレーザーを用いることができる。
 本発明の感熱色素集成体は、上述したように(a)色素供与体要素、および(b)色素受容要素を含み、色素受容要素は、供与体要素の色素層が受容要素の色素像受容層と接触するような重ねられた関係にある。
 三色像を得る場合は、サーマルプリントヘッドで熱をかけている間に、上記集成体を3回形成する。第1の色素を転写した後、要素を剥がす。第2の色素供与体要素(または別の色素領域を有する供与体要素の別の領域)を、この色素受容要素と位置合わせして処理を繰り返す。第3の色は同じようにして得られる。
 静電写真および電子写真プロセスおよびそれらの個々の工程は、多くの本および文献に詳細に記載されている。これらの方法は、静電像を形成すること、帯電した着色粒子(トナー)でその像を現像すること、必要に応じて得られた現像画像を第2の基体に転写すること、そして基体の画像を定着させることからなる基本工程を有する。これらのプロセスおよび基本工程には多くの変法がある。乾燥トナーに代わる液体トナーの使用はこれらの変法の一つである。
 第1の基本工程、静電像の創成は種々の方法で達成される。複写機の電子写真プロセスは、アナログまたはデジタル露光による均一に帯電させた光伝導体像様光放電を用いる。光伝導体は使い切りシステムとなることができ、あるいは、セレンまたは有機性光受容体に基づくもののように再帯電および再画像形成可能となることができる。
 電子写真プロセスの1つの形態では、複写機は、均一に帯電した光伝導体のアナログまたはディジタルの露光による画像様光放電を利用する。その光伝導体は1回使用のシステムでもよく、またはセレンもしくは有機性光受容体に基づいたもののような再帯電可能で再度画像を形成できるものでもよい。
 電子写真プロセスの一つの形態では、導電性の異なる領域を作成するために、感光性要素を永久的に画像形成する。均一に静電帯電させ、次いで画像形成された領域を差分放電させ、静電像を創成する。これらの要素は、1回の画像形成露光の後、繰り返えし帯電して、現像することができるので、静電写真マスターまたはゼロプリンティングマスターと呼ばれる。
 別の静電写真プロセスでは、静電像をイオノグラフのように創成する。紙またはフィルムの誘電体(電荷保持)媒体上に潜像を創成する。誘電体媒体の幅全体に間隔を開けて配置された再生針のアレイから、選択された金属再生針または書込ペンに電圧をかけ、選択された再生針と媒体との間の空気の誘電破壊を起こさせる。イオンが生成し、これが媒体上に潜像を形成する。
 しかし、生成された静電像を反対に帯電させたトナー粒子で現像する。液状トナーを用いる現像では、液体現像剤をこの静電像に直接接触させる。通常、流れている液体を用いて十分なトナー粒子が現像に確実に利用可能となるようにする。静電像によって生成された場は、帯電粒子(非導電性液体中に浮遊している)を電気泳動によって移動させる。従って、静電潜像の電荷は反対に帯電した粒子によって中和される。液体トナーを用いる電気泳動現像の理論と現象は多くの本および文献に詳細に記載されている。
 再画像形成可能な光受容体または静電写真マスターを用いる場合は、トナー像は紙(または別の基体)に転写される。紙はトナー粒子がこの紙に転写するように選択された極性で、静電的に帯電される。最終的に、トナー像は紙に定着される。自己定着性トナーの場合、残った液体は自然乾燥もしくは加熱して紙から除去される。溶剤が蒸発すると、トナーが紙に結合したフィルムを形成する。熱可融性トナーの場合、熱可塑性ポリマーを粒子の一部として用いる。加熱して残った液体の除去と紙へのトナーの定着の両方を行う。
 本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀色素形成性カプラー層は、リサーチディスクロージャー、公報36544、セクションI(1994年9月)に記載されている。リサーチディスクロージャーは、イングランド PO10 7DQ ハンプシャー州 エムズワース ノースストリート 12 ダドリーハウス所在のKenneth Mason Publications Ltd. の刊行物である。
 本明細書で用いる場合、「写真要素」の用語は画像形成において感光性ハロゲン化銀を用いる材料をいう。この写真要素はフルカラー要素である。フルカラー要素はスペクトルの3つの主領域のそれぞれに感度を有する画像色素生成ユニットを含有する。各ユニットは、スペクトルの所定の領域に感度を有する単一乳剤層または複数乳剤層を含むことができる。画像形成ユニットの各層を含めた当該要素の層は、当該技術分野で公知の種々の順序に配列することができる。別のフォーマットでは、スペクトルの3つの主領域のそれぞれに感度を有する乳剤を単一のセグメント化層に分散することができる。
 本発明に有用な写真乳剤は、当該技術分野の通常の方法によってコロイド状マトリックスにハロゲン化銀結晶を析出させることにより一般的に調製される。コロイドは、一般的に、親水性フィルム形成剤、例えば、ゼラチン、アルギン酸、またはそれらの誘導体である。
 析出ステップで生成した結晶を、洗浄し、次に、分光増感色素と化学増感剤を添加し、乳剤の温度を一般に40℃〜70℃まで上げてしばらく維持する加熱ステップを実施することによって、化学増感と分光増感を行う。本発明で用いられる乳剤を製造するのに利用される析出ならびに化学増感および分光増感を行う方法は、当該技術分野で公知の方法となることができる。
 例1
 この例では、標準的な写真ペーパー用感光性ハロゲン化銀乳剤が塗布された二層二軸延伸ポリオレフィンシートを用いて、写真要素を構築した。感光性ハロゲン化銀乳剤をポリエチレン表皮上に塗布した。そしてこの写真要素に種々の画像をプリントし、標準的な写真ペーパー用湿式化学処理を用いてこれらの画像を現像した。反射プリントを作製するために、その後薄い二軸延伸シート上の現像済み画像を、感圧接着剤を使ってバキュアスポリマーベースに積層した。この例は標準的な写真反射ペーパーと比較して著しく改善された画像耐久性および画質を示す。さらに、バキュアスポリマーベースを画像が形成された後に追加したので、紙ベース上で画像を形成して現像する費用が避けられた。
 この例で用いた二軸延伸ポリオレフィンシートは、固体ポリプロピレン層(厚さ17μm)およびポリエチレン表皮(厚さ1μm)からなる、二軸延伸し、両面をコロナ放電処理したポリプロピレンシート(厚さ18μm)(密度=0.90g/cm3)であった。Blue pigment 60(ポリエチレンの0.12質量%)およびHostulux KS蛍光増白剤(ポリエチレンの0.20質量%)をこのポリエチレン表皮に添加した。
 その後、以下に記載する塗膜フォーマット1(SOC層にハレーション防止用に用いるグレイ銀を含有する)を、前記ポリエチレン表皮層上に塗布した。ハロゲン化銀乳剤は以下に記載するように化学増感および分光増感されていた。N−メチル-イソチアゾロンおよびN−メチル−5−クロロ−イソチアゾロンの混合物を含む殺生剤を増感後に添加した。
 青感性乳剤(青EM−1):グルタリルジアミノフェニルジスルフィド、ゼラチン解こう剤およびチオエーテルの熟成剤が入っていて十分攪拌されている反応器に、ほゞ等モルの硝酸銀と塩化ナトリウムの溶液を添加することによって、高塩化物ハロゲン化銀乳剤を析出させる。乳剤がほとんど析出してハロゲン化銀粒子が生成している間に、セシウムペンタクロロニトロシルオスメート(II)のドーパントを添加し、続いて、カリウムヘキサシアノルテネート(II)、カリウム(5−メチルチアゾール)−ペンタクロロイリデート、少量のKI溶液を添加し、次いでドーパントなしでシェリング(shelling)を行う。得られた乳剤は、立方体の形態でエッジの長さが0.6μmの粒子を含有している。この乳剤を、硫化第一金のコロイド懸濁液を添加し、次に、青増感色素BSD−4、カリウムヘキサクロロイリデート、リップマン臭化物および1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールを添加しながら、60℃まで加熱することによって、最適に増感する。
 緑感性乳剤(緑EM−1):ゼラチン解こう剤とチオエーテルの熟成剤が入っていて十分攪拌されている反応器に、ほゞ等モルの硝酸銀と塩化ナトリウムの溶液を添加することによって、高塩化物ハロゲン化銀乳剤を析出させる。乳剤が大部分析出してハロゲン化銀粒子が生成している間に、セシウムペンタクロロニトロシルオスメート(II)のドーパントを添加し、続いてカリウム(5−メチルチアゾール)−ペンタクロロイリデートを添加する。得られた乳剤は、立方体でエッジの長さが0.3μmの粒子を含有している。この乳剤を、グルタリルジアミノフェニルジスルフィド、硫化金のコロイド懸濁液を添加し、次に、カリウムヘキサクロロイリデートをドープしたリップマンブロミド、緑増感色素GSD−1の液晶懸濁液および1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールを添加しながら、55℃まで加熱することによって最適に増感する。
 赤感性乳剤(赤EM−1):ゼラチン解こう剤とチオエーテルの熟成剤が入っていて十分攪拌されている反応器に、ほゞ等モルの硝酸銀と塩化ナトリウムの溶液を添加することによって、高塩化物ハロゲン化乳剤を析出させる。ハロゲン化銀粒子が生成している間に、カリウムヘキサシアノルテネート(II)とカリウム(5−メチルチアゾール)−ペンタクロロイリデートを添加する。得られた乳剤は、立方体の形態でエッジの長さが0.4μmの粒子を含有している。この乳剤を、グルタリルジアミノフェニルジスルフィド、チオ硫酸ナトリウム、トリカリウムビス{2−〔3−(2−スルホベンズアミド)フェニル〕−メルカプトテトラゾール}金(I)を添加し、次いで、1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、カリウムヘキサクロロイリデートおよび臭化カリウムを添加しながら、64℃まで加熱することによって、最適に増感する。次に、乳剤を40℃まで冷却し、pHを6.0に調節し、次に赤増感色素RSD−1を添加する。
 下記のフレッシュトーン最適化感光性ハロゲン化銀画像形成層を利用して、本発明の支持体材料および対照の支持体材料を使用する写真プリント材料を製造した。以下の画像形成層を、カーテンコーティング法を利用してコートした。
層            内容       レイダウン(g/m2
層1 青感性層
   ゼラチン                    1.3127
   青感性銀(青EM−1)             0.2399
   Y−4                     0.4143
   ST−23                   0.4842
   クエン酸トリブチル               0.2179
   ST−24                   0.1211
   ST−16                   0.0095
   ナトリウムフェニルメルカプトテトラゾール    0.0001
   ピペリジノヘキソースレダクトン         0.0024
   5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
   ン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾ
   リン−3−オン(3/1)            0.0002
   SF−1                    0.0366
   塩化カリウム                  0.0204
   色素−1                    0.0148
層2 中間層
   ゼラチン                    0.7532
   ST−4                    0.1076
   ST−3                    0.1969
   5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
   ン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾ
   リン−3−オン(3/1)            0.0001
   カテコールジスルホネート            0.0323
   SF−1                    0.0081
層3 緑感性層
   ゼラチン                    1.1944
   緑感性銀(緑EM−1)             0.1011
   M−4                     0.2077
   オレイルアルコール               0.2174
   S−3                     0.1119
   ST−21                   0.0398
   ST−22                   0.2841
   色素−2                    0.0073
   5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
   ン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾ
   リン−3−オン(3/1)            0.0001
   SF−1                    0.0236
   塩化カリウム                  0.0204
   ナトリウムフェニルメルカプトテトラゾール    0.0007
層4 M/C中間層
   ゼラチン                    0.7532
   ST−4                    0.1076
   S−3                     0.1969
   アクリルアミド/t−ブチルアクリルアミド
   スルホネート共重合体              0.0541
   ビス−ビニルスルホニルメタン          0.1390
   3,5−ジニトロ安息香酸            0.0001
   クエン酸                    0.0007
   カテコールジスルホネート            0.0323
   5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
   ン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾ
   リン−3−オン(3/1)            0.0001
層5 赤感性層
   ゼラチン                    1.3558
   赤感性銀(赤EM−1)             0.1883
   IC−35                   0.2324
   IC−36                   0.0258
   UV−2                    0.3551
   セバシン酸ジブチル               0.4358
   S−6                     0.1453
   色素−3                    0.0229
   カリウムp−トルエンチオスルホネート      0.0026
   5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
   ン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾ
   リン−3−オン(3/1)            0.0001
   ナトリウムフェニルメルカプトテトラゾール    0.0005
   SF−1                    0.0524
層6 UVオーバーコート
   ゼラチン                    0.8231
   UV−1                    0.0355
   UV−2                    0.2034
   ST−4                    0.0655
   SF−1                    0.0125
   S−6                     0.0797
   5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
   ン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾ
   リン−3−オン(3/1)            0.0001
層7 SOC
   ゼラチン                    0.6456
   Ludox AM(商標)(コロイドシリカ)   0.1614
   ポリジメチルシロキサン〔DC200(商標)〕  0.0202
   5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
   ン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾ
   リン−3−オン(3/1)            0.0001
   SF−2                    0.0032
   Tergitol 15−S−5(商標)
   (界面活性剤)                 0.0020
   SF−1                    0.0081
   Aerosol OT(商標)(界面活性剤)   0.0029
 この例の透明ポリマーシート上に塗布された感光性ハロゲン化銀乳剤の10mmスリットロールをデジタルレーザー写真プリンターを用いてプリントした。図表、テキストおよびイメージを含むいくつかのテスト画像をこの写真材料上にプリントした。プリントした画像を、その後、標準反射写真用RA−4湿式薬剤で現像した。この時点では、画像は透明ポリマーシート上に形成されていた。
 この例の写真画像形成部材の構造は次のとおりである:
                            
ポリプロピレンポリマー                 
Blue pigment 60およびHostalux KSを有するポリエチレン  
塗膜フォーマット1                   
 バキュアスポリマーベース:
 バキュアス不透明延伸ポリエステルポリマーベースの製造は、ホモポリマーポリオレフィン(ポリプロピレン)の粒子25質量%の線状ポリエステル(PET)の粒子の配合物、この配合物をポリマーフィルムとして押し出すこと、冷却して、相互に直角方向に引っ張ることによってこのフィルムの二軸延伸すること、そしてこのバキュアスポリマーベースをヒートセットすることであった。
 例1に使用したバキュアスポリマーベース
 その後、PET(Eastman Chemical社製の#7352)を、ポリプロピレン(「PP」、Huntsman P4G2Z-073AX)、20質量%および1質量%のPET1部対TiO21部の濃縮物(Eastman Chemical社製のPET 9663 E0002)と乾燥配合させた。その後この配合物を60℃で12時間乾燥ドライヤーで乾燥させた。
 このPET/PP/TiO2配合物を押し出すために、2−1/2インチ押出機を用いてキャストシートを押し出した。7インチフィルム押出ダイ(275℃に加熱されている)に275℃溶融流を供給した。押し出したシートがダイから出てくるときに、それを55℃に設定された冷却ロール上にキャストした。PETマトリクス中のPPを、押出時に10〜30μm径の小粒に分散させた。この連続キャストシートの最終寸法は幅18cm、厚み1250μmであった。その後、このキャストシートを110℃で、最初にX方向に3.2倍、その後Y方向に3.4倍延伸させた。この延伸されたシートをその後、150℃でヒートセットした。
 延伸中に、キャストシートに分散されたPP粒子の回りにボイドが導入された。延伸中に、これらのボイドは成長し大きなボイド容積を生じた。延伸されたバキュアスポリマーベースの密度は0.6g/cm3であり、厚みは225μmであった。
 画像形成部材
 写真用反射プリント材料を作製するために、透明ポリマーシート上に形成された画像を、10μmのアクリル感圧接着剤の層と一緒にバキュアスコアに積層した。感圧接着剤をこのバキュアスコアに適用した。接着剤に接する側に画像を有する画像形成された透明ポリマーシートを、接着剤の上に置き、圧力を加えてこのシートとベースとを結合した。
 積層された写真要素の構造を次に示す。
                            
ポリプロピレン                     
Blue pigment 60およびHostalux KSを有するポリエチレン  
現像済み画像                      
アクリル感圧接着剤                   
バキュアスポリマーベース                
書き込み可能/導電性層                 
 例2
 バキュアスポリマーベースを密度0.3g/cm3に作製した以外は、例1と同じようにこの画像形成ベースを作製した。
 例2に使用したバキュアスポリマーベース
 バキュアスベースをように作製した以外は、例1と同じようにこの例を形成した;
 ポリプロピレン配合量は35質量%であり、延伸温度は100℃であった。延伸されたバキュアスポリマーベースの密度は0.3g/cm3であり、厚みは450μmであった。
 例3(対照)
 ポリエチレン樹脂写真ペーパーベースをバキュアスポリマーベースに代えて用いた以外は上述したように対照試料を作製した。
 この例に用いる写真グレートセルロース紙ベースは次のとおりである。
 この紙ベースを、標準の長網抄紙機と、ほとんど漂白した硬木クラフト繊維の混合物とを使って製造した。繊維の比率は、主として、漂白されたポプラ(38%)及びカエデ/ブナ(30%)と、少量のカバ(18%)と軟木(7%)とで構成されていた。繊維長は、Kajaani FS−200で測定したときの0.73mm質量平均繊維長から、高レベルのコニカル叩解および低レベルディスク叩解を用いて0.55mmまで短くした。生成したスラリーのセルロースの繊維長を、FS-200Fiber Length Analyzer (Kajaani Automation Inc.)を使って測定した。全正味叩解電力(SNRP)で示す繊維に加えられたエネルギーは127KW時/メートルトンであった。2つのコニカル叩解機を連続して用いて、総コニカル叩解SNRP値を与えた。この値は、各コニカル叩解機のSNRP値を加算することによって得た。2つのディスク叩解機を同様に、直列で使用して、全ディスクSNRP値を得た。
 中性サイジング化学添加物(乾燥質量基準で利用)は、アルキルケテン二量体(0.20%添加)、カチオン澱粉(1.0%)、ポリアミノアミドエピクロロヒドリン(0.50%)、ポリアクリルアミド樹脂(0.18%)、ジアミノスチルベン蛍光増白剤(0.20%)及び重炭酸ナトリウムを含有していた。ヒドロキシエチル化澱粉と塩化ナトリウムを用いる表面サイジングも利用したが、これは重要でない。第三乾燥機のセクションで、比例乾燥を利用して、シートの表面から長網側まで水分のバイアスをつけた。次に、シートのおもて側(乳剤側)を、カレンダリングを行う直前に、調節された蒸気で再度湿潤させた。シートの温度を、カレンダリングの直前とカレンダリング中、76℃〜93℃に上げた。得られた紙を次に、カレンダーにかけて見掛けの密度1.17にした。カレンダーの後の水分レベルは7.0〜9.0質量%であった。紙基材Bは、坪量178g/m2及び厚み0.1524mmで製造した。
 対照用の紙ベースを、その後各面を樹脂被覆した。おもて側をTiO2を12.5質量%含有した低密度(0.917g/cm3)ポリエチレン26.9g/m2およびクリアな中密度(0.924g/cm3)ポリエチレン21g/m2で被覆した。おもて側に、アクリル感圧接着剤をコートして、不透明ベースを、画像を露光し、現像した後に、標準的な写真用感光性ハロゲン化銀乳剤で被覆された二層二軸延伸ポリオレフィンシートに接着する。
Figure 2004118198
 表1にデータから判るように、バキュアスポリマーベースを有する例1および例2が、樹脂コート紙に対して優れている。不透明度がさらに高いと、裏面プリント透き通しが最小となり、画像の下にあるものの透き通しも最小となる。さらに、これらの例のバキュアスポリマーベースは非常に大きなL*を有し、色の様相を観者に対してより明るくし、鮮かにする。

Claims (1)

  1.  透明ポリマーシート上に形成された画像を接着して有するバキュアスポリマーベースを含んでなる画像形成部材であって、前記バキュアスポリマーベースが、密度0.7g/cm3未満および密度に対するモジュラスの比、1500〜4,000を有し、そして前記画像が前記バキュアスポリマーベースと接触している画像形成部材。
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