JP2004117091A - 真空ポンプ - Google Patents

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野中 学
Tsuyoshi Kabasawa
樺澤 剛志
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Abstract

【課題】ガス流路を通過する、およびガス流路に堆積する堆積量を検知することのできる真空ポンプを提供する。
【解決手段】真空ポンプ内のガス流路21内にガス流路21の壁面から輻射される赤外線を用いて温度を測定する第1の測定手段2を設け、ガス流路ではない壁面の温度を測定する第2の測定手段3を設け、第1の測定手段2と第2の測定手段3が測定した温度の温度差を計測する計測手段を設けることにより、該温度差からガス流路21に堆積する堆積量を計測できるものとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置に用いられる真空ポンプに関し、特にガス流路に堆積する堆積物を検知する手法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程におけるドライエッチング等のプロセスのように、高真空のプロセスチャンバ内で作業工程を行う工程においては、そのプロセスチャンバ内のガスを排気し該プロセスチャンバ内を高真空する手段として、真空ポンプが使用される。
【0003】
上述のような真空ポンプは、ターボ分子ポンプやねじ溝ポンプ等、様々存在するが、例えば、図13に示される従来の真空ポンプは、ポンプケース25の内側に、ロータ16を回転可能に配置した構造からなり、そのロータ16の上部外周に多段に設けられた回転翼17と、この回転翼17と交互に多段に設けられた固定翼18とからなる翼構造の部分が、ロータ16の回転によりターボ分子ポンプとして機能するとともに、ロータ16の下部外周面とロータ16の下部外周面に対向するステータの内周部に形成されたねじ溝20とからなる隙間構造の部分が、ロータ16の回転によりねじ溝20ポンプとして機能するように構成されている。
【0004】
上述の従来の真空ポンプは、ガス吸入口13に接続される図示しない補助ポンプを作動させることによりプロセスチャンバ内をある程度真空状態にした後、駆動モータを作動させる。駆動モータを作動させると、ロータ軸15とこれに連結したロータ16および回転翼17が高速回転する。
【0005】
ガス吸入口13側のガス分子はポンプケース25内周部のねじ溝20側へ順次移行し排気される。さらに、上記ガス分子排気動作によりねじ溝20側に到達したガス分子は、遷移流から粘性流に圧縮されてガス排気口14側へ移送され、かつ該ガス排気口14から図示しない補助ポンプを通じて排気される(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特許3038432号公報 (第3頁、第1図)
【0007】
ところで、上記のような真空ポンプの運転中の減圧下で行われるエッチングやCVDの工程においては、ウェーハやガラス基板等の加工物の加工中に、副生成物が発生する。また、上記のような真空ポンプの運転動作中において、真空ポンプ内の圧力は、ガス吸入口13からガス排気口14に近づくにつれ、真空圧から大気圧へと変化し、粘性流に圧縮されたガス分子の一部は、その圧力上昇に伴い、気体状態から、固体状態(一部は粉状)へと変化する。
【0008】
上述のような副生成物や粉体がプロセスチャンバ内へ逆流すると、真空ポンプのガス流路21内に付着して堆積物となり、最悪の場合にはロータ16と接触してポンプが破損したりする。また、上述のような副生成物や固体ガス分子は、ウェーハやガラス基板等の加工物に乗り微細加工を妨げることがある。そのため、ある程度の時間運転すると、堆積物である副生成物や固体ガス分子を除去するメンテナンスが必要となる。
【0009】
そこで、従来は、ある程度の時間運転するとメンテナンスを行う方法があった。しかしながら、上述のある程度の時間運転するとメンテナンスを行う方法においては、堆積物の有無に関わらず、メンテナンスを行う必要がある。
【0010】
また、堆積物の有無を確認してメンテナンスを行う方法としては、光遮断センサを用いて堆積物の量を確認し、ある程度の堆積量になるとメンテナンスを行う方法があった。
【0011】
ここで、光遮断センサを用いて堆積物の量を確認する方法を図14に基づき説明する。図14は、真空ポンプのガス流路21内に光遮断センサを配したものである。ガス流路21内の一方の壁面には光源となる発光体22が配され、もう一方の壁面には発光体22と対向する位置に光を受光する光センサ23が配される。また、光センサ23には、信号変換器5を介して計測回路24が接続されている。
【0012】
光遮断センサは、上述のように構成され、以下のように動作する。発光体22は、光を光センサ23に向けて照射する。光センサ23は、発光体22が照射した光を受光する。受光した光は電気信号に変換され、計測回路24は、電気信号に変換された光量に基づき、演算により堆積物の通過量や堆積量を検出する。
【0013】
しかしながら、上述の光遮断センサを用いる方法においては、発光体22と光センサ23の両方がガス流路21内に設けられる構成をとる。この場合、発光体22と光センサ23の両方に固体ガス分子や副生成物等の堆積物が堆積するため、堆積物の定量的な検証が難しい。また、発光体の時間的磨耗による光量の変化、つまり発光体の寿命等による時間的な光量の変化により、定量的な検証が難しい。上述の二つの問題を解決するために、従来は発光体の光量の時間的変化を検知する補償回路が必要であり測定手段は複雑になり、堆積物の通過量や堆積量の測定精度が落ちるとともに、コスト高の一因であった。さらに、発光体の寿命が切れると、真空ポンプの発光体の交換のため真空ポンプをプロセスチャンバから取り外してばらし、メンテナンスをしなければならず、設備の停止は避けられず、メンテナンス費用などのコスト高の一因でもあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、真空ポンプ内を通過、または堆積する固体ガス分子や副生成物等の堆積物の通過量および堆積量を安価で、かつ正確に測定する手段を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ガスを吸引・排気することによって、真空状態を作り出す真空ポンプであって、上記真空ポンプ内のガス流路内の壁面の温度を、上記壁面から輻射される赤外線を用いて測定する第1の測定手段と、上記真空ポンプ内の上記ガス流路内ではない壁面の温度を測定する第2の測定手段と、上記第1の測定手段が測定した温度と、上記第2の測定手段が測定した温度との温度差を計測する計測手段とを備えること、を特徴とする。
【0016】
また、本発明は、ガスを吸引・排気することによって、真空状態を作り出す真空ポンプであって、上記真空ポンプ内のガス流路内に設けられ、かつ上記ガス流路内の壁面の温度を、上記壁面から輻射される赤外線を用いて測定する第1の測定手段と、上記真空ポンプ内のガス流路内に設けられ、かつ上記ガス流路内の壁面の温度を、上記壁面から輻射される赤外線を用いて測定する第2の測定手段と、上記第1の測定手段が測定した温度と、上記第2の測定手段が測定した温度との温度差を計測する計測手段と、上記第2の測定手段の周囲に設けられる筒を備えること、を特徴とする。
【0017】
また、本発明は、ガスを吸引・排気することによって、真空状態を作り出す真空ポンプであって、上記真空ポンプ内のガス流路内に設けられ、かつ上記ガス流路内の壁面の温度を、上記壁面から輻射される赤外線を用いて測定する第1の測定手段と、上記真空ポンプ内のガス流路内の壁面に設けられ、かつ上記ガス流路内の壁面の温度を上記真空ポンプ内のガス流路内の壁面と直接接触することによって測定する第2の測定手段と、上記第1の測定手段が測定した温度と、上記第2の測定手段が測定した温度との温度差を計測する計測手段とを備えること、を特徴とする。
【0018】
本発明では、上記のような構成を採用したことにより、上記第1の測定手段と上記第2の測定手段を配するだけで、計測された温度差に基づき、上記第1の測定手段を通過する、もしくは上記第1の測定手段に堆積する堆積物の堆積量を測定できる。したがって、メンテナンスの効果が向上する。
【0019】
また、本発明は、上記第1の測定手段および第2の測定手段は、上記真空ポンプ内の同一部材の壁面の温度もしくは連結されている一連の部材の壁面の温度を測定すること、を特徴とする。
【0020】
本発明では、上記のような構成を採用したことにより、上記第1の測定手段と上記第2の測定手段が測定した温度の温度差をより正確に測定できるから、メンテナンスの効果がより向上する。
【0021】
また、本発明は、上記真空ポンプは、上記真空ポンプ内に、回転可能に設置されているロータを備え、上記第1の測定手段は、上記ロータの外周面の温度を測定し、上記第2の測定手段は、上記ロータの内周面の温度を測定していること、を特徴とする。
【0022】
本発明では、上記のような構成を採用したことにより、上記第1の測定手段と上記第2の測定手段を、真空ポンプの改造をすることなく取り付けることができ、利便性が高まるとともに、取付けコストを削減することができる。
【0023】
また、本発明は、上記真空ポンプは、上記ガス流路内に配されるとともに、ガス分子の侵入を防ぐ隔壁を備え、上記第1の測定手段は、上記ガス流路内であって、かつ上記隔壁により形成されるガス分子が侵入しない空間部外に設けられるとともに、上記隔壁の上記ガス流路内の壁面の温度を測定し、上記第2の測定手段は、上記ガス流路内であって、かつ上記隔壁により形成される上記空間部に設けられるとともに、上記隔壁の上記ガス流路内ではない壁面の温度を測定すること、を特徴とする。
【0024】
また、本発明は、上記真空ポンプは、上記真空ポンプ内に設けられるとともに、上記ガス流路を形成する気体移送手段と、上記真空ポンプからガス分子を排気するガス排気口を有し、上記隔壁は、上記気体移送手段より下流側であり、かつガス排気口よりも上流側に配されること、を特徴とする。
【0025】
また、本発明は、上記真空ポンプは、上記真空ポンプ内に設けられるとともに、上記ガス流路を形成する気体移送手段と、上記真空ポンプからガス分子を排気するガス排気口を有し、上記第1の測定手段および上記第2の測定手段は、上記気体移送手段より下流側であり、かつガス排気口よりも上流側に配されること、を特徴とする。
【0026】
本発明では、上記のような構成を採用したことにより、上記第1の測定手段と上記第2の測定手段を取り付ける取付け箇所が限定されないから、各種の真空ポンプに簡単に取り付けることができ、利便性が高まる。また、堆積物が堆積しやすい箇所を測定することが容易になるから、堆積物の通過量および堆積量をより正確に測定でき、メンテナンスの効果がより向上する。
【0027】
また、本発明は、上記計測手段は、上記第1の測定手段が測定した温度と上記第2の測定手段が測定した温度との温度差が一定以上に拡大すると、警報を発するか、もしくは真空ポンプの運転を停止させること、を特徴とする。
【0028】
本発明では、上記のような構成を採用したことにより、メンテナンスの時期が容易にわかるから、利便性が高まる。また、堆積物により、ロータや回転翼が破損してしまう恐れがなくなり、真空ポンプの安全性が向上する。
【0029】
また、本発明は、上記真空ポンプは、上記第1の測定手段によって温度を測定される壁面に設けられるヒータと、上記第2の測定手段により測定された温度に基づき、上記ヒータを制御する温度制御手段とを備えること、を特徴とする。
【0030】
本発明では、上記のような構成を採用したことにより、第1の測定手段によって温度が測定される壁面に堆積する堆積物を除去することができるから、真空ポンプ内の堆積物の堆積量をより正確に測定することができ、メンテナンスの効果がより向上する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる真空ポンプの実施形態について図1乃至図10を基に詳細に説明する。
【0032】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の真空ポンプの一実施形態を示す縦断面図である。図2は、この発明の真空ポンプの第1の測定手段2および第2の測定手段3の一実施形態を示す拡大図である。
【0033】
図1に示した真空ポンプは、ターボ分子ポンプとねじ溝ポンプを複合した真空ポンプである。真空ポンプのポンプケース25内には、動力を収容したステータコラム26が配されており、該ステータコラム26の磁気軸受けに回転可能にロータ軸15が配される。ロータ軸15の先端部には、ロータ16が締結されており、該ロータ16は、ステータコラム26の外周囲を覆い被さる断面形状を有している。該ロータ16の上部外周囲には、回転翼17が多段に配置されている。また、回転翼17と交互に配されるとともに、ポンプケース25の内周面に当設して、固定翼18が多段に配置される。さらに、多段に配置された固定翼18の下方には、ポンプケース25の内周面に当設してネジステータ19が配されており、該ネジステータ19の内周面には、ねじ溝20が穿設されている。上述のロータ16の内周面と回転翼17と固定翼18とねじ溝20とにより、気体移送手段が形成され、また上述のロータ16と内周面と回転翼17と固定翼18とねじ溝20との間の隙間にはガス分子が流れ、ガス流路21となる。
【0034】
上述のような構成の真空ポンプにおいて、本実施形態ではさらに、ネジステータ19の内周面に穿設されたねじ溝20内であって、かつロータ16の外周面に対向して第1の測定手段2が配置される。また、ステータコラム26の外周囲に配されるとともに、ロータ16の内周面に対向するように第2の測定手段3が配置される。すなわち、第1の測定手段2はガス流路21内に配置され、第2の測定手段はガス流路ではない空間に配置される。
【0035】
上述のような本実施形態の構成をとる真空ポンプの動作を説明する。まず、ガス吸入口13に接続される図示しない補助ポンプを作動させることにより図示しないプロセスチャンバ内をある程度真空状態にした後、駆動モータを作動させる。駆動モータを作動させると、ロータ軸15とこれに締結されたロータ16および回転翼17が高速回転する。
【0036】
そして、高速回転している最上段の回転翼17がガス吸入口13から入射したガス分子に下向きの運動量を付与する。この下向き方向の運動量を有するガス分子が固定翼18によって次段の回転翼17側に送り込まれる。以上のガス分子への運動量の付与と送り込み動作が繰り返し多段に行われることにより、ガス吸入口13側のガス分子はねじ溝20側へ順次移行し排気される。このようなガス分子の排気の動作が回転翼17と固定翼18との相互作用によるガス分子排気動作である。さらに、分子排気動作によりねじ溝20側に到達したガス分子は、ロータ16の回転とねじ溝20の相互作用により、圧縮されてガス排気口14側へ移送され、かつ該ガス排気口14から図示しない補助ポンプを通じて排気される。
【0037】
上述のような真空ポンプの動作において、真空ポンプ内のガス流路21内の状態を説明する。図示しないプロセスチャンバ内では、加工物へのエッチングやCVD等の加工作業が行われており、このときプロセスチャンバ内では、副生成物が生成され、プロセスチャンバ内のガス分子とともに、真空ポンプ内に入射され、ガス流路21内に入る。ガス流路21内に入った副生成物は、そのままガス流路21内を通過するか、ガス流路21内の壁面に堆積する。
【0038】
また、図示しないプロセスチャンバ内から入射したガス分子は、上述の気体移送手段により、外気へ排気されていく。このとき、ガス分子の圧力は、ガス流路21内で真空圧から外気圧まで徐々に圧縮される。圧縮されたガス分子は、徐々に遷移流から粘性流に圧縮され、ガス分子の一部はその圧力上昇に伴い気体状態から、液体状態もしくは固体状態へと変化する。液体状態もしくは固体状態となったガス分子は、ガス流路21内を通過するか、ガス流路21内の壁面に堆積する。
【0039】
上述のように真空ポンプ内のガス流路21内には、副生成物やガス分子等の堆積物が通過もしくは堆積する。
【0040】
上述のような真空ポンプにおける本実施形態の第1の測定手段2と第2の測定手段3の動作を図2に基づき説明する。
【0041】
図2は、図1における真空ポンプの第1の測定手段2と第2の測定手段3を配した箇所の拡大図であり、第1の測定手段2と第2の測定手段3には、それぞれの信号変換器5を介して計測回路4が接続されている。本実施形態では、この信号変換器5と計測回路4とにより、計測手段が構成されている。
【0042】
まず、第1の測定手段2は、ロータ16の外周面から輻射される赤外線を用いて、ロータ16の外周面の温度、つまりガス流路21内の壁面の温度を測定している。また、第2の測定手段3は、ロータ16の内周面の温度、つまりガス流路ではない壁面の温度を測定している。
【0043】
第1の測定手段2と第2の測定手段3により測定された温度は、それぞれ信号変換器5により電気信号に変換され、計測回路4に入力される。
【0044】
計測回路4は、第1の測定手段2と第2の測定手段3により測定された温度の温度差を計測し、計測された温度差に基づき、ガス流路21を通過もしくは堆積しているガス分子や副生成物等の堆積物の通過量および堆積量を検出する。
【0045】
ここで、第1の測定手段2の測定する温度の変化要因は2つある。一つは、真空ポンプ内の温度の変化によるものである。二つ目は、第1の測定手段2上に堆積する堆積物が、ガス流路21内の壁面から輻射される赤外線を第1の測定手段2に到達するのを遮断することによる赤外線量の変化に伴うものである。
【0046】
一方、第2の測定手段3の測定する温度の変化要因は、真空ポンプ内の温度の変化によるものである。
【0047】
したがって、第1の測定手段2が測定する温度と第2の測定手段3が測定する温度との温度差は、第1の測定手段2上に堆積する堆積物が、ガス流路21内の壁面から輻射される赤外線を第1の測定手段2に到達するのを遮断したことによる、赤外線量の変化によるものである。すなわち、第1の測定手段2が測定する温度と第2の測定手段3が測定する温度との温度差は、堆積物の堆積量である。
【0048】
上述の理由から第1の測定手段2と第2の測定手段3により測定された温度差と堆積物との関係を図3に示す。図3の縦軸は測定された温度、横軸は測定された温度における堆積物の堆積量を示し、Trは第1の測定手段2により測定された温度データであり、Twは第2の測定手段3により測定された温度データを示す。ここで、温度データとは、温度を電気信号に変換した値のことをいう。
【0049】
図3に示すように第1の測定手段2と第2の測定手段3により測定された温度の温度差が拡大すれば、拡大するほど堆積量は増えていることがわかる。よって、図3に示すように第1の測定手段2と第2の測定手段3により測定された温度の温度差からガス流路21を通過もしくは堆積している堆積量を検出することが可能となる。
【0050】
したがって、本実施形態において上述のような構成により、第1の測定手段2を通過する、もしくは第1の測定手段2に堆積する堆積物の堆積量を測定することによって、ガス流路21内を通過するもしくは堆積する堆積物の堆積量を測定可能となるから、メンテナンスの時期を特定することができるとともに、メンテナンスの効果が向上する。
【0051】
また、計測手段は、温度差を計測し、温度差に基づき堆積量を検知するだけでよいから、複雑な回路を必要とせず、安価に堆積量を検知できる。また、本実施形態は真空ポンプの形態や種類に限定されることなく、しかも真空ポンプの改造等を必要としないから、コスト削減につながる。
【0052】
尚、本実施形態において温度を測定する壁面は、ロータ16の内周面および外周面を用いたが、もちろん、これに限定されるものではない。つまり、温度を測定する壁面は、第1の測定手段2がガス流路21内の壁面であり、第2の測定手段3がガス流路ではない壁面であれば、適宜仕様に合わせて用いることができる。
【0053】
また、本実施形態において温度を測定する壁面は、ロータ16の内周面および外周面を用いたが、同一部材もしくは連結されている一連の部材であれば、同様により正確な温度差を測定できるものであり、ロータ16の内周面および外周面に限らず、適宜仕様に合わせて用いることができる。
【0054】
(第2の実施形態)
次に、本発明における他の実施形態を図4および図5に基づき説明する。図4は、本実施形態である真空ポンプの断面図、図5は、本実施形態の第1の測定手段2および第2の測定手段3の取付け位置の拡大図である。尚、本実施形態の真空ポンプについては、第1の実施形態と同一部分は同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0055】
図4および図5に示すように本実施形態における真空ポンプは、ガス流路21内であって、かつロータ16と回転翼17と固定翼18とねじ溝20で構成される気体移送手段より下流側で、さらにガス排気口14よりも上流側に、ガス分子の侵入を防ぐ隔壁6を配したものである。さらに、赤外線を用いて温度を測定する第1の測定手段2をガス流路21内であって隔壁6と対向するように配し、第2の測定手段3を隔壁6に囲まれたガス分子が侵入しない空間部7に隔壁6と対向するように配したものである。このとき、第2の測定手段3を空間部7内の隔壁6と対向する壁面に配した場合は、第2の測定手段3は、赤外線を用いて温度を計測する測定手段を用い、また、第2の測定手段3を隔壁6に直接接触して配した場合、第2の測定手段3は、温度測定対象に直接接触して温度を計測する測定手段を用いる。
【0056】
上述のような構成により、第1の測定手段2は、ガス流路21内の隔壁6の温度を赤外線を用いることにより測定し、第2の測定手段3は、ガス分子の侵入しないガス流路21内の隔壁6の温度を測定する。第2の測定手段3には、隔壁6によって堆積物が堆積することなく、測定する温度の変化は、ガス流路21内であっても、真空ポンプ内の温度の変化のみとなる。
【0057】
したがって、本実施形態において上述のような構成により、第2の測定手段3をガス流路21内に配置することができ、第1の測定手段2および第2の測定手段3の取り付け位置は限定されないから、利便性が高まる。
【0058】
(第3の実施形態)
次に、本発明における他の実施形態を図6に基づき説明する。図6は、第1の測定手段2および第2の測定手段3の取付け位置の拡大図である。尚、本実施形態の真空ポンプについては、第1の測定手段2および第2の測定手段3の取付け方法を除いて、上述の第1の実施形態と同一構成であるから、図1を代用し、その詳細な説明を省略する。
【0059】
図6に示すように本実施形態における真空ポンプは、赤外線を用いて温度を測定する第1の測定手段2と赤外線を用いて温度を測定する第2の測定手段3の両方をガス流路21内に配してなるものである。また、第2の測定手段3の周囲には、筒8が配されている。上記第1の測定手段2および第2の測定手段3の取付け位置としては、例えば、ロータ16の外周囲に対向して穿設されているねじ溝20内に、ロータ16の外周囲の壁面の温度を測定させるようにロータ16の外周囲に対向して配する。
【0060】
上述のような構成によって、第1の測定手段2および第2の測定手段3は、両方ともガス流路21内の壁面の温度を測定する。第2の測定手段3には、筒8によって堆積物が堆積することなく、測定する温度の変化は、ガス流路21内であっても、真空ポンプ内の温度の変化のみとなる。
【0061】
したがって、本実施形態において上述のような構成により、第2の測定手段3をガス流路21内に配置することもでき、第1の測定手段2および第2の測定手段3の取り付け位置は限定されないから、利便性が高まる。また、第1の測定手段2および第2の測定手段3は、双方同じ壁面側の温度を測定することができるから、真空ポンプ内の温度変化による誤差を小さくすることができ、より正確にガス分子や副生成物の堆積量を知ることができる。
【0062】
(第4の実施形態)
次に、本発明における他の実施形態を図7および図8に基づき説明する。図7は、本実施形態における真空ポンプの断面図であり、図8は、本実施形態の第1の測定手段2および第2の測定手段3の取付け位置の拡大図である。尚、本実施形態の真空ポンプについては、第1の実施形態と同一部分は同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0063】
図7および図8に示すように本実施形態における真空ポンプは、ガス流路21内であって、かつロータ16と回転翼17と固定翼18とねじ溝20で構成される気体移送手段より下流側で、さらにガス排気口14よりも上流側に、ガス流路21内の壁面から輻射される赤外線量を測定できるように第1の測定手段2を配したものである。さらに、第1の測定手段2が温度を測定している壁面には、第2の測定手段3が配されている。
【0064】
ここで、第1の測定手段2は、赤外線を用いて温度測定対象である壁面の温度を測定するが、第2の測定手段3は、温度測定対象である壁面に直接接触して壁面の温度を測定するものである。
【0065】
上述のような構成により、第1の測定手段2は、ガス流路21内の壁面の温度を赤外線を用いることにより測定し、第2の測定手段3は、第1の測定手段2が測定している壁面に直接接触することによってガス流路21内の壁面の温度を測定する。第2の測定手段3は、第2の測定手段3と壁面が直接接触しているので測定する温度の変化は、ガス流路21内であっても、真空ポンプ内の温度の変化のみとなる。
【0066】
したがって、本実施形態において上述のような構成により、第2の測定手段3をガス流路21内に配置することができ、第1の測定手段2および第2の測定手段3の取り付け位置は限定されないから、利便性が高まる。また、第2の測定手段3と壁面は直接接触しているので、堆積物の堆積によって測定値が変化することはなく、信頼性が向上する。また、双方同じ壁面側の温度を測定することができるから、真空ポンプ内の温度変化による誤差を小さくすることができ、より正確にガス分子や副生成物の堆積量を知ることができる。
【0067】
(第5の実施形態)
次に、本発明における他の実施形態を図9に基づき説明する。尚、本実施形態の真空ポンプおよび第1の測定手段2および第2の測定手段3については、上述の第1の実施形態乃至第4の実施形態と同一構成であるから、図1乃至図8を代用し、その詳細な説明を省略する。
【0068】
本実施形態における真空ポンプ内の計測手段は、信号変換器5と計測回路4に加えて、図示しない警報出力回路で構成されるものである。
【0069】
これによって、計測手段は、第1の測定手段2と第2の測定手段3の測定した温度との温度差が一定以上に拡大すると、警報を発するか、もしくは真空ポンプの運転を停止させるようにしたものである。
【0070】
計測手段が警報を発するか、もしくは真空ポンプの運転を停止させる動作を図9に基づき説明する。図9は、本実施形態における計測手段の動作を示す動作ブロック図であり、Trは第1の測定手段2が測定した温度データであり、Twは第2の測定手段3が測定した温度データである。
【0071】
真空ポンプが起動される(ステップ100)と、第1の測定手段2および第2の測定手段3によって測定された温度データTr,Twが計測手段に入力され、測定された温度の温度差Tw−Trが比較演算される(ステップ110)。
【0072】
ステップ110で比較演算された温度差Tw−Trが所定温度差Te1より大きい場合(ステップ120,Yes)、堆積物が所定以上堆積していることを示し、警報を発する(ステップ130)。
【0073】
さらに、ステップ110で比較演算された温度差Tw−Trが所定温度差Te2より大きい場合(ステップ140,Yes)、堆積物が所定以上堆積していることを示し、真空ポンプを強制停止させる(ステップ150)。
【0074】
尚、ステップ120、ステップ140でNoである場合は、ステップ110に戻る。
【0075】
上述のTe1,Te2は、もちろん真空ポンプや、真空ポンプの設置環境に合わせて設定することができ、Te1とTe2の数値は、通常Te2のほうが高く設定される。また、警報の発し方については様々な方法が適用できるが、例えば、ブザーを鳴らしたり、図示しないディスプレイ等に直接またはネットワークを介するなどして接続して画面上に警告を表示してもよい。
【0076】
本実施形態において上述のような構成により、堆積物の量を的確に検知し、堆積物により、ロータ16や回転翼17が破損してしまう前にメンテナンスを行うことが可能となり、真空ポンプの安全性が向上する。また、堆積物の堆積量を体系的に検知することができ、メンテナンスの時期が容易にわかるから、利便性が高まる。
【0077】
(第6の実施形態)
次に、本発明における他の実施形態を図10乃至図12に基づき説明する。図10は本実施形態における第1の測定手段2および第2の測定手段3の取付け位置の拡大図であり、図11は、本実施形態における温度制御のグラフ、図12は、本実施形態における真空ポンプの温度制御手段の動作ブロック図である。尚、本実施形態の真空ポンプは、上述の第1の実施形態乃至第4の実施形態と同一構成であるから、図1を代用し、その詳細な説明を省略する。
【0078】
図10に示す本実施形態における真空ポンプは、第1の実施形態乃至第5の実施形態において、さらに真空ポンプ内にヒータ10を設けた構成をとるものである。
【0079】
具体的には、ガス流路21内であって、かつロータ16と回転翼17と固定翼18とねじ溝20で構成される気体移送手段より下流側で、さらにガス排気口14よりも上流側に、赤外線を用いて温度を測定する第1の測定手段2がガス流路21内の壁面と対向するように配される。また、第1の測定手段2が対向するガス流路21内の壁面には、ヒータ10がブロック11に内包されて配置される。さらにブロック11上には、直接温度測定対象物と接することによって対象物の温度を測定する第2の測定手段3が配される。つまり、本実施形態の場合、第1の測定手段および第2の測定手段はガス流路内のブロック11の壁面の温度を測定している。
【0080】
また、第2の測定手段3には信号変換器5を介して温度制御回路9が接続されており、該温度制御回路9は、リレー回路12を介してヒータ10と接続されている。
【0081】
上述の信号変換器5と温度制御回路9とリレー回路12とにより、温度制御手段は構成されており、温度制御回路9は、第2の測定手段3が測定した温度に基づき、リレー回路12を開閉することによって、ヒータ10を制御する。
【0082】
本実施形態における温度制御手段の動作を図11および図12に基づき説明する。
【0083】
図12に示すように、真空ポンプを起動する(ステップ200)。そして、第2の測定手段3が測定した温度の温度データTwと、制御中心温度Tsに制御余裕値Tsaを加えたTs+Tsaを比較する(ステップ210)。
【0084】
温度データTwが制御中心温度Tsに制御余裕値Tsaを加えた値より大きい、つまりTw>Ts+Tsaであると(ステップ210,Yes)、リレー回路12をオープン(ステップ215)にし、ヒータ10を停止させる。
【0085】
さらに、ステップ210でNoであった場合、第2の測定手段3が測定した温度の温度データTwと、制御中心温度Tsに制御余裕値Tsaを減じたTs−Tsaを比較する(ステップ220)。
【0086】
温度データTwが制御中心温度Tsに制御余裕値Tsaを減じた値より小さい、つまりTw<Ts−Tsaであると(ステップ220,Yes)、リレー回路12をクローズ(ステップ225)にし、ヒータ10を作動させる。
【0087】
尚、ステップ215でリレー回路12をオープンにし、またはステップ225でオープンにし、またはステップ220でNoであったとき、それぞれステップ210に戻る。
【0088】
上述のTs,Tsaは、もちろん真空ポンプや、真空ポンプの設置環境に合わせて設定することができる。
【0089】
上述のような動作により、温度制御装置は、図11のように真空ポンプ内の温度を制御中心温度に近似させて一定に保つことができる。図11は、第2の測定手段3が測定する壁面温度の制御グラフであり、Tsは、制御中心温度で、真空ポンプ内をTsに近似するように保つ所定の温度である。Tsは、第1の測定手段2が赤外線を用いて温度を測定している壁面に堆積する堆積物が気化する程度の温度に設定するのが好ましい。また、Tsaは制御余裕値であり、真空ポンプ内の温度変化の上限値である。
【0090】
したがって、本実施形態において上述のような構成により、第1の測定手段によって温度が測定される壁面に堆積する堆積物を除去することができ、真空ポンプ内の堆積物の堆積量をより正確に測定することができ、メンテナンスの効果がより向上する。
【0091】
尚、本実施形態において、ヒータ10はブロック11に内包させて配置するとともに、ブロック11上に第2の測定手段3を配したが、この構成に限定されるものではなく、ヒータ10は、第1の測定手段によって温度が測定される壁面の温度を所定の温度にすることができる箇所であれば、真空ポンプ内外に適宜配置することができる。したがって、第2の測定手段3は、直接温度測定対象物に接することによって温度測定対象物の温度を測定するようにしたが、もちろんこの構成に限定されることはない。
【0092】
【発明の効果】
本発明にかかる真空ポンプにあっては、上述のように、真空ポンプ内のガス流路内に壁面から輻射される赤外線を用いて温度を測定する第1の測定手段を配し、真空ポンプ内のガス流路ではない箇所に第2の測定手段を配し、第1の測定手段と第2の測定手段により測定された温度の温度差を計測する計測手段を設けた構成にした。
【0093】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、ガス流路内に第1の測定手段と第2の測定手段を設けるとともに、第2の測定手段の周囲に筒を設けた構成にした。
【0094】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、ガス流路内に第1の測定手段と第2の測定手段を設けるとともに、第2の測定手段は、温度測定対象に直接接触することによって、温度を測定する構成とした。
【0095】
上述の構成により、真空ポンプ内を通過もしくは堆積する堆積物の量を簡単かつ安価に測定できるとともに、メンテナンスの効果が向上する。
【0096】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、第1の測定手段および第2の測定手段が測定する温度を同一部材の壁面の温度もしくは連結されている一連の部材の壁面の温度としたから、第1の測定手段と第2の測定手段の測定する温度の温度差を正確に測定することが可能となり、堆積物が正確に測定できるから、メンテナンスの効果がいっそう向上する。
【0097】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、ロータの外周面の温度を赤外線を用いた第1の測定手段によって測定し、ロータの内周面の温度を第2の測定手段によって測定するようにしたから、真空ポンプの改造をすることなく取り付けることができ、利便性が高まるとともに、取付けコストを削減することができる。
【0098】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、ガス流路に隔壁を設けて、第1の測定手段は、ガス流路側から隔壁の温度を測定し、第2の測定手段は、隔壁により形成されるガス分子の侵入しない空間部側から隔壁の温度を測定するようにした。
【0099】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、隔壁を気体移送手段より下流側であって、ガス排気口よりも上流側に配した。
【0100】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、ガス流路内に第1の測定手段と第2の測定手段を設けるとともに、第2の測定手段は、温度測定対象に直接接触することによって、温度を測定する構成とし、かつこれら第1の測定手段および第2の測定手段を気体移送手段より下流側であって、ガス排気口よりも上流側に配した。
【0101】
上述の構成により、第1の測定手段と第2の測定手段の取り付け箇所は限定されず、各種の真空ポンプに簡単に取り付けられるから、利便性が高まる。また、堆積物が堆積しやすい箇所を測定することが容易になるから、堆積物を正確に測定でき、メンテナンスの効果がより向上する。
【0102】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、計測手段が、第1の測定手段と第2の測定手段が測定する温度の温度差が一定以上に拡大すると、警報を発するかもしくは真空ポンプの運転を停止するようにしたから、メンテナンスの時期が容易にわかり利便性が高まると同時に、堆積物により、ロータや回転翼が破損してしまう恐れがなくなり、真空ポンプの安全性が向上する。
【0103】
また、本発明にかかる真空ポンプにあっては、第1の測定手段によって温度が測定される壁面にヒータを設け、ヒータを制御する温度制御手段を設けたから、第1の測定手段によって温度が測定される壁面に堆積する堆積物を除去することができ、真空ポンプ内の堆積物の堆積量をより正確に測定する事ができ、メンテナンスの効果がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である真空ポンプの断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態である真空ポンプの第1の測定手段および第2の測定手段の取付け位置拡大図。
【図3】本発明の第1の測定手段と第2の測定手段が測定した温度と堆積量の関係グラフ。
【図4】本発明の第2の実施形態である真空ポンプの断面図。
【図5】本発明の第2の実施形態である真空ポンプの第1の測定手段および第2の測定手段の取付け位置拡大図。
【図6】本発明の第3の実施形態である真空ポンプの第1の測定手段および第2の測定手段の取付け位置拡大図。
【図7】本発明の第4の実施形態である真空ポンプの断面図。
【図8】本発明の第4の実施形態である真空ポンプの第1の測定手段および第2の測定手段の取付け位置拡大図。
【図9】本発明の第5の実施形態である真空ポンプの計測手段の動作ブロック図。
【図10】本発明の第6の実施形態である真空ポンプのヒータおよび温度制御手段を配した第1の測定手段および第2の測定手段の取付け位置拡大図。
【図11】本発明の第6の実施形態である真空ポンプの温度制御グラフ。
【図12】本発明の第6の実施形態である真空ポンプの温度制御手段の動作ブロック図。
【図13】従来の真空ポンプの断面図。
【図14】従来の真空ポンプの発光体と光センサの取付け拡大図。
【符号の説明】
1 真空ポンプ本体
2 第1の測定手段
3 第2の測定手段
4 計測回路
5 信号変換器
6 隔壁
7 空間部
8 筒
9 温度制御回路
10 ヒータ
11 ブロック
12 リレー回路
13 ガス吸入口
14 ガス排気口
15 ロータ軸
16 ロータ
17 回転翼
18 固定翼
19 ネジステータ
20 ねじ溝
21 ガス流路
22 発光体
23 光センサ
24 光センサが受光した光量の計測回路
25 ポンプケース
26 ステータコラム

Claims (10)

  1. ガスを吸引・排気することによって、真空状態を作り出す真空ポンプであって、
    上記真空ポンプ内のガス流路内の壁面の温度を、上記壁面から輻射される赤外線を用いて測定する第1の測定手段と、
    上記真空ポンプ内の上記ガス流路内ではない壁面の温度を測定する第2の測定手段と、
    上記第1の測定手段が測定した温度と、上記第2の測定手段が測定した温度との温度差を計測する計測手段とを備えること、
    を特徴とする真空ポンプ。
  2. ガスを吸引・排気することによって、真空状態を作り出す真空ポンプであって、
    上記真空ポンプ内のガス流路内に設けられ、かつ上記ガス流路内の壁面の温度を、上記壁面から輻射される赤外線を用いて測定する第1の測定手段と、
    上記真空ポンプ内のガス流路内に設けられ、かつ上記ガス流路内の壁面の温度を、上記壁面から輻射される赤外線を用いて測定する第2の測定手段と、
    上記第1の測定手段が測定した温度と、上記第2の測定手段が測定した温度との温度差を計測する計測手段と、
    上記第2の測定手段の周囲に設けられる筒を備えること、
    を特徴とする真空ポンプ。
  3. ガスを吸引・排気することによって、真空状態を作り出す真空ポンプであって、
    上記真空ポンプ内のガス流路内に設けられ、かつ上記ガス流路内の壁面の温度を、上記壁面から輻射される赤外線を用いて測定する第1の測定手段と、
    上記真空ポンプ内のガス流路内の壁面に設けられ、かつ上記ガス流路内の壁面の温度を上記真空ポンプ内のガス流路内の壁面と直接接触することによって測定する第2の測定手段と、
    上記第1の測定手段が測定した温度と、上記第2の測定手段が測定した温度との温度差を計測する計測手段とを備えること、
    を特徴とする真空ポンプ。
  4. 上記第1の測定手段および第2の測定手段は、
    上記真空ポンプ内の同一部材の壁面の温度もしくは連結されている一連の部材の壁面の温度を測定すること、
    を特徴とする請求項1乃至3に記載の真空ポンプ。
  5. 上記真空ポンプは、
    上記真空ポンプ内に、回転可能に設置されているロータを備え、
    上記第1の測定手段は、
    上記ロータの外周面の温度を測定し、
    上記第2の測定手段は、
    上記ロータの内周面の温度を測定していること、
    を特徴とする請求項4に記載の真空ポンプ。
  6. 上記真空ポンプは、
    上記ガス流路内に配されるとともに、ガス分子の侵入を防ぐ隔壁を備え、
    上記第1の測定手段は、
    上記ガス流路内であって、かつ上記隔壁により形成されるガス分子が侵入しない空間部外に設けられるとともに、上記隔壁の上記ガス流路内の壁面の温度を測定し、
    上記第2の測定手段は、
    上記ガス流路内であって、かつ上記隔壁により形成される上記空間部に設けられるとともに、上記隔壁の上記ガス流路内ではない壁面の温度を測定すること、
    を特徴とする請求項1または4に記載の真空ポンプ。
  7. 上記真空ポンプは、
    上記真空ポンプ内に設けられるとともに、上記ガス流路を形成する気体移送手段と、
    上記真空ポンプからガス分子を排気するガス排気口を有し、
    上記隔壁は、
    上記気体移送手段より下流側であり、かつガス排気口よりも上流側に配されること、
    を特徴とする請求項6に記載の真空ポンプ。
  8. 上記真空ポンプは、
    上記真空ポンプ内に設けられるとともに、上記ガス流路を形成する気体移送手段と、
    上記真空ポンプからガス分子を排気するガス排気口を有し、
    上記第1の測定手段および上記第2の測定手段は、
    上記気体移送手段より下流側であり、かつガス排気口よりも上流側に配されること、
    を特徴とする請求項3または4に記載の真空ポンプ。
  9. 上記計測手段は、
    上記第1の測定手段が測定した温度と上記第2の測定手段が測定した温度との温度差が一定以上に拡大すると、警報を発するか、もしくは真空ポンプの運転を停止させること、
    を特徴とする請求項1乃至8に記載の真空ポンプ。
  10. 上記真空ポンプは、
    上記第1の測定手段によって温度を測定される壁面に設けられるヒータと、
    上記第2の測定手段により測定された温度に基づき、上記ヒータを制御する温度制御手段とを備えること、
    を特徴とする請求項1乃至9に記載の真空ポンプ。
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