JP2004112419A - Atm通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ATMアダプテーションレイヤ(AAL)を設けてATM通信を行うATM通信装置で、AALにおいてコネクションの設定処理の効率化を図る。
【解決手段】AALに、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時する機能と、計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合に当該受けたコネクションの設定要求を破棄する機能を備える。一例として、AALはサービス依存コーディネーション機能(SSCF−UNI)とサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP)を用いて構成され、前記の機能はSSCF−UNIに備えられ、更に、SSCF−UNIは計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合にコネクションの設定確認を発する機能を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】AALに、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時する機能と、計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合に当該受けたコネクションの設定要求を破棄する機能を備える。一例として、AALはサービス依存コーディネーション機能(SSCF−UNI)とサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP)を用いて構成され、前記の機能はSSCF−UNIに備えられ、更に、SSCF−UNIは計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合にコネクションの設定確認を発する機能を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ATMアダプテーションレイヤを設けてATM通信を行うATM通信装置に関し、特に、ATMアダプテーションレイヤにおいてコネクションの設定処理の効率化を図るATM通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、次世代の移動通信システムにおけるモバイルマルチメディア通信を実現するためのネットワークの基盤技術などとして、非同期転送モード(ATM:Asynchronous Transfer Mode)の通信が研究開発等されている。
【0003】
図2(a)には、ATMの論理的な構造の一例を示してある。同図(a)に示したモデルは、上位レイヤ1と、ATMアダプテーションレイヤ(AAL:ATM Adaptation Layer)2と、ATMレイヤ3と、物理レイヤ4から構成されている。
ここで、AALは、例えば、音声やメールや画像データなどの種々な通信特性を有する上位レイヤと、上位のアプリケーションにかかわらずに定義されるATMレイヤとの間を整合する機能を有する。
【0004】
また、AALは、上位レイヤにより要求されるサービスの条件に応じて幾つかのタイプに分かれており、異なるセル分割・組立てサブレイヤ(SAR:Segmentation and Reassembly)とコンバージェンスサブレイヤ(CS:Convergence Sublayer)の組み合わせにより上位レイヤに対して異なるサービスを提供する。ここで、SARはセルのペイロード単位の処理を行い、CSは情報単位の処理を行う。
【0005】
図2(b)には、AALの構造の一例を示してある。同図(b)に示した例は、タイプ5と称せられ、クラスCのサービスカテゴリに属し、ビットレートが可変であり、コネクションモードがコネクション型(CO:Connection Oriented)であり、CO型のデータ信号転送に適したものである。なお、コネクション型のモードによる伝送方式では、例えば、情報を送る前に宛先やパスが確立していることが必要とされる。
【0006】
具体的には、同図(b)に示した構造例では、AALはSARとCSから構成されており、CSはCS共通部(CPCS:Common Part CS)とCSサービス依存部(SSCS:Service Specific CS)から構成されており、SSCSはサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP:Service Specific Connection Oriented Protocol)とサービス依存コーディネーション機能(SSCF:Service Specific Coordination Function)から構成されている。
【0007】
同図(b)に示したAALでは、例えば呼/コネクション制御のためのシグナリング用AAL(SAAL)の機能を使用することが可能であり、この場合、例えば、ユーザ・ネットワーク間インタフェース(UNI:User to Network Interface)のシグナリング用AALのサービス依存コーディネーション機能(SSCF−UNI)が用いられる。なお、SSCF−UNIは国際電気通信連合標準化部門(ITU−T)において勧告されたITU−T勧告Q.2130に定義されており、SSCOPはITU−T勧告Q.2110に定義されている。
【0008】
また、SSCF−UNIは、例えば、SSCSのうち、SSCOPとUNI信号用のAALとの間のサービス・プリミティブ/パラメータ・マッピングを行う部分である。
また、SSCOPは、例えば、SSCSのうち、エラー制御や、フロー制御などの機能を提供する部分である。
また、SAALは、例えば、AAL5の共通部と、SSCOPと、SSCF−UNIと、SSCF−NNI(Network to Node Interface:網・ノード間インタフェース)を用いて構成される。
【0009】
次に、図2(c)を参照して、AALに関する動作の一例を示す。
同図(c)には、或るATM通信装置に関して、SAALのサービスを利用するユーザ(レイヤ3)と、SSCFと、SSCOPとを示してあり、また、他のATM通信装置に関して、SAALのサービスを利用するユーザ(レイヤ3)と、SSCFと、SSCOPとを示してある。
【0010】
SSCFは、SSCOPと当該SSCFとの間の信号と、当該SSCFとレイヤ3との間のプリミティブのマッピングを行う。
具体的には、一方のATM通信装置において、レイヤ3からSSCFに対して要求のプリミティブが与えられると、SSCFがSSCOPに対して当該要求の信号を与え、当該要求が他方のATM通信装置のSSCOPへ伝送される。そして、他方のATM通信装置では、SSCOPが受信した要求に対応する表示の信号をSSCFに対して与え、SSCFがレイヤ3に対して当該表示のプリミティブを与える。
【0011】
また、他方のATM通信装置において、レイヤ3からSSCFに対して応答のプリミティブが与えられると、SSCFがSSCOPに対して当該応答の信号を与え、当該応答が一方のATM通信装置のSSCOPへ伝送される。そして、一方のATM通信装置では、SSCOPが受信した応答に対応する確認の信号をSSCFに対して与え、SSCFがレイヤ3に対して当該確認のプリミティブを与える。
【0012】
なお、プリミティブとしては、例えば、確認型のデータ転送用のコネクションの設定に使用される“AAL−設定”や、確認型のデータ転送用のコネクションの終了に使用される“AAL−解放”や、確認型のデータの転送に使用される“AAL−データ”や、非確認型のデータの転送に使用される“AAL−ユニットデータ”がある。
【0013】
また、信号としては、例えば、確認型のデータ転送用のコネクションの設定に使用される“AA−設定”や、確認型のデータ転送の能力がSSCOPの内部の問題により失われた場合における回復に使用される“AA−回復”や、確認型のデータ転送用のコネクションの終了に使用される“AA−解放”や、確認型のデータの転送に使用される“AA−データ”や、SSCOPのコネクションの再同期の設定に使用される“AA−再同期”や、非確認型のデータの転送に使用される“AA−ユニットデータ”がある。
【0014】
なお、上記したAALなどに関する事項が、インターネットの“http://www.ntt.com/relay/pdf/cr_tech.pdf”や“http://www.ntt.com/relay/cri/7_a.html”のホームページに記載されている。
【0015】
次に、図3を参照して、AALにおいてコネクションを設定する処理の流れの一例を示す。
同図には、ATM通信装置(以下で、ATM通信装置Pとも言う)に関するレイヤ3とSSCF−UNIとSSCOPを概念的に示してあるとともに、当該ATM通信装置PとATM通信する相手となるATM通信装置(対向装置)を概念的に示してあり、それぞれにより行われる処理の時間的な流れの一例を示してある。
【0016】
(1−1)まず、レイヤ3は、“AAL−設定−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して発行する。
(1−2)“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたSSCF−UNIは、“AA−設定−要求”の信号をSSCOPに対して発行する。
(1−3)“AA−設定−要求”の信号を受けたSSCOPは、コネクションの設定のためのプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)であるBGN(BeGiN:初期化要求)−PDUを対向装置に対して送信する。
【0017】
(1−4)一方、対向装置は、コネクションの設定を受け付けた場合に、確認のための応答であるBGAK(BeGiN AcKnowledge:確認応答要求)−PDUをATM通信装置Pに対して送信する。
(1−5)ATM通信装置Pでは、BGAK−PDUを受信したSSCOPは、“AA−設定−確認”の信号をSSCF−UNIに対して発行する。
(1−6)“AA−設定−確認”の信号を受けたSSCF−UNIは、“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
(1−7)そして、“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3が受けると、AALのコネクションの設定が完了し、以降において、確認型のサービスデータユニット(SDU:Service Data Unit)の送信が可能となる。
【0018】
ここで、上記図3に示したようなコネクションの設定処理において、例えば、レイヤ3からSSCF−UNIに対して発する“AAL−設定−要求”のプリミティブとSSCF−UNIからレイヤ3に対して発する“AAL−解放−表示”のプリミティブとが行き違いとなるような場合があり、これについて説明する。
【0019】
図4を参照して、ATM通信装置PのAALにおいて“AAL−設定−要求”と“AAL−解放−表示”とが衝突するような場合における処理の流れの一例を示す。
(2−1)ATM通信装置Pでは、例えば、SSCOPと対向装置との間のコネクションが通信エラー等により切断した場合には、SSCOPは“AA−解放−表示”の信号をSSCF−UNIに対して発行する。
(2−2)“AA−解放−表示”の信号を受けたSSCF−UNIは、“AAL−解放−表示”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
【0020】
(2−3)ここで、レイヤ3が“AAL−解放−表示”のプリミティブを受け取る前にコネクションの再設定を行う場合には、“AAL−設定−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して発行する。
(2−4)“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたSSCF−UNIは、“AA−設定−要求”の信号をSSCOPに対して発行する。
(2−5)“AA−設定−要求”の信号を受けたSSCOPは、BGN−PDUを通信相手である対向装置に対して送信する。
【0021】
(2−6)一方、対向装置は、コネクションの設定を受け付けた場合には、確認のための応答であるBGAK−PDUをATM通信装置Pに対して送信する。
(2−7)ATM通信装置Pでは、BGAK−PDUを受信したSSCOPは、“AA−設定−確認”の信号をSSCF−UNIに対して発行する。
(2−8)“AA−設定−確認”の信号を受けたSSCF−UNIは、“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
【0022】
(2−9)レイヤ3は、上記した(2−2)でSSCF−UNIから発行された“AAL−解放−表示”のプリミティブを受け取ると、これが上記した(2−3)で発行した“AAL−設定−要求”のプリミティブと対応していないことを認識していないため、引き続き、“AAL−設定−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して再び発行してしまう。
【0023】
(2−10)また、レイヤ3は、上記した(2−8)でSSCF−UNIから発行された“AAL−設定−確認”のプリミティブを受けると、これが上記した(2−9)で発行した“AAL−設定−要求”のプリミティブに対応する確認応答であると誤って認識していまい、AALのコネクションが設定されたと認識する。
【0024】
(2−11)一方、上記した(2−9)で発行された“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたSSCF−UNIは、コネクションが設定済みであるため、“AA−再同期−要求”“の信号をSSCOPに対して発行する。
(2−12)“AA−再同期−要求”の信号を受けたSSCOPは、再同期のためのRS(ReSynchronization:再同期コマンド)−PDUを対向装置に対して送信する。
【0025】
(2−13)対向装置は、再同期を受け付けた場合には、確認のための応答であるRSAK(ReSynchronization AcKnowledge:再同期確認応答)−PDUをATM通信装置Pに対して送信する。
(2−14)ATM通信装置Pでは、RSAK−PDUを受信したSSCOPは、“AA−再同期−確認”の信号をSSCF−UNIに対して発行する。
(2−15)“AA−再同期−確認”の信号を受けたSSCF−UNIは、“AAL−設定−確認”をレイヤ3に対して発行する。
【0026】
(2−16)ここで、上記した(2−10)によりAALのコネクションが設定されたと認識しているレイヤ3は、必要に応じて、確認型のSDUの送信を要求するために“AAL−データ−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して発行する。しかしながら、SSCF−UNIによりコネクションの再設定処理が行われているときには、レイヤ3が“AAL−データ−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して発行しても、SSCF−UNIはコネクションの再設定中であるためレイヤ3からの当該プリミティブを不正なものであると判断して破棄してしまう。
【0027】
(2−17)そして、レイヤ3からの“AAL−データ−要求”のプリミティブがSSCF−UNIにより受け付けられるのは、コネクションの再設定が完了してSSCF−UNIが上記した(2−15)の“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行した後となる。
【0028】
なお、ATMに関する従来技術の参考例として、特開平9−186692号公報に記載された「ATMプロトコル処理コントローラ」や、特開平10−190689号公報に記載された「HIPPI over ATMにおけるコネクション接続・切断制御方式」がある。
【0029】
【特許文献1】
特開平9−186692号公報
【特許文献2】
特開平10−190689号公報
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例で示したようなATM通信装置では、上記図4を参照して示したように、SSCF−UNIの状態遷移において、SAALのサービスのユーザ(レイヤ3)から発せられるAALのコネクションを再設定するためのプリミティブ(“AAL−設定−要求”)とSSCF−UNIから発せられるAALのコネクションの切断を通知するためのプリミティブ(“AAL−解放−表示”とが衝突してしまうような場合があり、このためにコネクションの設定処理の効率を低下させてしまうといった不具合があり、この結果として、ATM通信の効率を低下させてしまうといった不具合があった。
【0031】
具体的には、上記のようなプリミティブの衝突が生じると、例えばいったんAALのコネクションが設定されたにもかかわらず、その直後にコネクションの再設定が行われてしまうといった不具合があり、このようなAALのコネクションの再設定中には確認型のサービスデータユニット(SDU)の送信ができなくなってしまい、つまり、当該コネクションの再設定が完了するまではSDUの送信ができなくなってしまう。
【0032】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、ATMアダプテーションレイヤを設けてATM通信を行うに際して、ATMアダプテーションレイヤにおけるコネクションの設定処理の効率化を図ることができるATM通信装置を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るATM通信装置では、ATMアダプテーションレイヤを設けてあり、ATM通信を行うに際して、次のような処理を行う。
すなわち、ATMアダプテーションレイヤでは、経過時間計時機能がコネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時し、また、コネクション設定要求破棄機能が、経過時間計時機能により計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合に、当該受けたコネクションの設定要求を破棄する。
【0034】
従って、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間が所定の閾値未満であるときには、コネクションの設定要求を受けても、当該コネクションの設定要求が破棄されるため、例えば上記図4を参照して示したようにコネクションの設定要求とコネクションの解放通知(解放表示)とが行き違いとなってしまったような場合や、例えばコネクションの設定要求とコネクションの設定確認とが行き違いとなってしまったような場合においても、不要なコネクションの再設定処理が行われてしまうことを防止することができ、これにより、コネクションの設定処理の効率化を図ることができ、ATM通信の効率化を図ることができる。
【0035】
ここで、ATMアダプテーションレイヤとしては、種々なものが用いられてもよい。
また、ATM通信としては、種々な通信が行われてもよい。
また、コネクションの設定確認を受ける相手とコネクションの設定要求を発する相手とは例えば同一である。具体的には、コネクションの設定確認は例えばATMアダプテーションレイヤのサービスを利用するユーザ(レイヤ3)に対して発せられ、また、コネクションの設定要求は例えばATMアダプテーションレイヤのサービスを利用するユーザ(レイヤ3)から受け付けられる。
【0036】
また、コネクションの設定確認としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、“AAL−設定−確認”のプリミティブが用いられる。
また、コネクションの設定要求としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、“AAL−設定−要求”のプリミティブが用いられる。
【0037】
また、経過時間計時機能は、例えばタイマを用いて構成することができる。
また、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時することを開始する時点、つまり当該経過時間の開始時点としては、必ずしも厳密にコネクションの設定確認を発した時点が用いられなくともよく、実用上で有効な程度で、種々な時点が用いられてもよい。
【0038】
また、所定の閾値としては、種々な値が用いられてもよく、例えば、コネクションの設定要求とコネクションの設定確認との行き違いを防止するという目的を達成するために必要な時間として設定されるような値が用いられる。
また、本発明では、経過時間が所定の閾値未満であるときについて述べているが、経過時間が所定の閾値と等しい場合については、特に限定はなく、例えば、受けたコネクションの設定要求を破棄する態様が用いられてもよく、或いは、このような破棄を行わないような態様が用いられてもよい。
【0039】
また、受けたコネクションの設定要求を破棄する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、通常においてコネクションの設定要求を受けた場合に行う処理を行わずに、受けたコネクションの設定要求がなかったものとみなすような態様を用いることができる。
【0040】
また、本発明に係るATM通信装置では、一構成例として、ATMアダプテーションレイヤは、サービス依存コーディネーション機能(SSCF)とサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP)を用いて構成される。また、経過時間計時機能及びコネクション設定要求破棄機能は、サービス依存コーディネーション機能に備えられる。また、サービス依存コーディネーション機能では、更に、コネクション設定確認発機能が、経過時間計時機能により計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合に、コネクションの設定確認を発する。
【0041】
従って、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間が所定の閾値未満であるときには、コネクションの設定要求を受けた場合に、例えば当該コネクションの設定要求を発した相手に対して、コネクションの設定確認が発せられるため、当該相手に対してコネクションが設定されていることを通知することができ、当該相手による不要なコネクションの設定処理を防止することができ、これにより、コネクションの設定処理の効率化を図ることができ、ATM通信の効率化を図ることができる。
【0042】
ここで、コネクション設定要求破棄機能についての所定の閾値と、コネクション設定確認発機能についての所定の閾値としては、例えば同一の値が用いられるが、異なる値が用いられてもよい。
また、上記と同様に、本発明では、経過時間が所定の閾値未満であるときについて述べているが、経過時間が所定の閾値と等しい場合については、特に限定はなく、例えば、受けたコネクションの設定要求に対してコネクションの設定確認を発する態様が用いられてもよく、或いは、このようなコネクションの設定確認を発しないような態様が用いられてもよい。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例に係るATM通信装置を図面を参照して説明する。
本例のATM通信装置では、UNIシグナリング用AALのサービス依存コーディネーション機能(SSCF−UNI)とサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP)からサービス依存部が構成されたシグナリング用ATMアダプテーションレイヤ(SAAL)を使用する。
【0044】
また、本例のATM通信装置では、SSCF−UNIに、経過時間計時機能と、コネクション設定要求破棄機能と、コネクション設定確認発機能が備えられている。そして、本例のSSCF−UNIは、レイヤ3に対してコネクションの設定確認を発したときからの経過時間を経過時間計時機能により計時し、経過時間計時機能により計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにレイヤ3からコネクションの設定要求を受けた場合には、コネクション設定要求破棄機能により当該受けたコネクションの設定要求を破棄するとともにコネクション設定確認発機能によりコネクションの設定確認をレイヤ3に対して発する。ここで、本例では、例えば予め定められた所定の時間を計時した時点で終了するタイマを用いて経過時間計時機能が構成されている。
【0045】
次に、図1を参照して、本例のATM通信装置に設けられたAALにおいてコネクションを設定する処理の流れの一例を示す。
同図には、本例のATM通信装置に関するレイヤ3とSSCF−UNIとSSCOPを概念的に示してあるとともに、本例のATM通信装置とATM通信する相手となるATM通信装置(対向装置)を概念的に示してあり、それぞれにより行われる処理の時間的な流れの一例を示してある。
【0046】
(3−1)〜(3−7)まず、例えば、上記図4に示した(2−1)から(2−7)と同様な処理が行われる。ここで、図1に示した(3−1)から(3−7)の処理のそれぞれが上記図4に示した(2−1)から(2−7)の処理のそれぞれに対応している。
【0047】
(3−8)SSCOPから“AA−設定−確認”の信号を受けたSSCF−UNIは、プリミティブの衝突を回避するためのタイマによる計時を開始すると同時に、“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
(3−9)レイヤ3は、(3−2)でSSCF−UNIから発行された“AAL−解放−表示”のプリミティブを受け取ると、これが(3−3)で発行した“AAL−設定−要求”のプリミティブと対応していないことを認識していないため、引き続き、“AAL−設定−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して再び発行してしまう。
【0048】
(3−10)また、レイヤ3は、上記した(3−8)でSSCF−UNIから発行された“AAL−設定−確認”のプリミティブを受けると、これが上記した(3−9)で発行した“AAL−設定−要求”のプリミティブに対応する確認応答であると誤って認識していまい、AALのコネクションが設定されたと認識する。
【0049】
(3−11)上記した(3−9)で発行された“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたSSCF−UNIは、プリミティブの衝突を回避するためのタイマによる計時が満了しているか否かを判定し、タイマによる計時が満了していない場合には“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
【0050】
また、本例では、例えば“AAL−設定−要求”のプリミティブを発行した後に“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3が受けると、AALのコネクションの設定が完了し、以降において、確認型のSDUの送信が可能となる。
(3−12)具体的には、SSCF−UNIにおいていったんコネクションが設定されれば、当該コネクションが切断されるまでは、レイヤ3からの“AAL−データ−要求”のプリミティブがSSCF−UNIにより受け付けられる。
【0051】
以上のように、本例のATM通信装置では、AALにSSCF−UNIとSSCOPを使用するATM通信におけるコネクションの設定方式において、第1のレイヤから第2のレイヤに向けて発せられるコネクションの設定要求と第2のレイヤで中継して第1のレイヤに向けて発せられるコネクションの設定確認とが行き違いとなった場合における効率化を図るために、コネクションの設定確認が第2のレイヤで中継されることにより計時を開始するタイマ手段を備え、当該タイマ手段のカウント値が予め定めた値以下であるときにコネクションの設定要求が第2のレイヤに達した場合には当該コネクションの設定要求を破棄することが行われる。
【0052】
つまり、例えば従来例に係る上記図4においては(2−11)でSSCF−UNIがSSCOPに対して“AA−再同期−要求”の信号を発行したが、本例の上記図1においては当該信号の発行は行われず、このため、SSCOPでは、コネクションの再設定処理が無駄に行われないことが実現され、これにより、レイヤ3からの“AAL−データ−要求”のプリミティブが無駄に破棄されないことが実現される。
【0053】
また、本例のATM通信装置では、上記のようにコネクションの設定要求を破棄するに際して、コネクションの設定確認を新たに第2のレイヤから第1のレイヤに向けて発することが行われる。
なお、本例では、第1のレイヤとしてレイヤ3が用いられており、第2のレイヤとしてSSCF−UNIが用いられている。
【0054】
このように、本例のATM通信装置では、例えばコネクションの切断が生じてSSCF−UNIがSSCOPから“AA−解放−表示”の信号を受けてレイヤ3に対して“AAL−解放−表示”のプリミティブを発行した後において、SSCF−UNIは、レイヤ3からの“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたことに応じてコネクションの再設定が完了した時点でプリミティブの衝突を回避するためのタイマによる計時を開始し、当該タイマによる計時が満了する前にレイヤ3から次の“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けた場合にはコネクションの再設定を行わないようにする。
【0055】
従って、本例のATM通信装置では、上記のようなタイマを用いてレイヤ3からのプリミティブの監視を行う機能により、例えば、コネクションの再設定のための“AAL−設定−要求”のプリミティブとコネクションの切断による“AAL−解放−表示”のプリミティブとが衝突したような際においても、コネクションの再設定後において即座にSDUの送信を可能として、SDUの送信が不可能となる時間が無駄に発生してしまうことを防止することができ、これにより、当該衝突による効率の劣化を抑制することができる。
【0056】
具体的には、本例のATM通信装置では、例えば、コネクションの再設定のためのプリミティブとコネクションの切断によるプリミティブとが衝突した場合に、従来において発生していたSDUの送信不可能時間を解消することができ、これにより、効率的なコネクションの設定や効率的なデータの転送が可能となる。また、これとともに、本例のATM通信装置では、例えば、従来においてプリミティブが衝突した場合に生じていた不要なコネクションの設定のためのPDUの発生を抑制することができるため、通信回線上のトラフィックを低減することが可能となる。
【0057】
ここで、本発明に係るATM通信装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
【0058】
また、本発明に係るATM通信装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るATM通信装置によると、ATMアダプテーションレイヤを設けてATM通信を行うに際して、ATMアダプテーションレイヤにおいて、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時し、当該計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合には当該受けたコネクションの設定要求を破棄するようにしたため、例えばコネクションの設定要求とコネクションの設定確認とが行き違いとなってしまったような場合においても、不要なコネクションの再設定処理が行われてしまうことを防止することができ、これにより、コネクションの設定処理の効率化を図ることができ、ATM通信の効率化を図ることができる。
【0060】
また、本発明に係るATM通信装置では、一構成例として、ATMアダプテーションレイヤはサービス依存コーディネーション機能(SSCF)とサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP)を用いて構成され、経過時間の計時やコネクションの設定要求の破棄はサービス依存コーディネーション機能により行われ、また、サービス依存コーディネーション機能は計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合にはコネクションの設定確認を発することとし、これにより、コネクションの設定処理の効率化を図ることができ、ATM通信の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るコネクションの設定処理の一例を示す図である。
【図2】ATMの構造の一例を示す図である。
【図3】コネクションの設定処理の一例を示す図である。
【図4】プリミティブが衝突した場合におけるコネクションの設定処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・上位レイヤ、 2・・AAL、 3・・ATMレイヤ、
4・・物理レイヤ、
【発明の属する技術分野】
本発明は、ATMアダプテーションレイヤを設けてATM通信を行うATM通信装置に関し、特に、ATMアダプテーションレイヤにおいてコネクションの設定処理の効率化を図るATM通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、次世代の移動通信システムにおけるモバイルマルチメディア通信を実現するためのネットワークの基盤技術などとして、非同期転送モード(ATM:Asynchronous Transfer Mode)の通信が研究開発等されている。
【0003】
図2(a)には、ATMの論理的な構造の一例を示してある。同図(a)に示したモデルは、上位レイヤ1と、ATMアダプテーションレイヤ(AAL:ATM Adaptation Layer)2と、ATMレイヤ3と、物理レイヤ4から構成されている。
ここで、AALは、例えば、音声やメールや画像データなどの種々な通信特性を有する上位レイヤと、上位のアプリケーションにかかわらずに定義されるATMレイヤとの間を整合する機能を有する。
【0004】
また、AALは、上位レイヤにより要求されるサービスの条件に応じて幾つかのタイプに分かれており、異なるセル分割・組立てサブレイヤ(SAR:Segmentation and Reassembly)とコンバージェンスサブレイヤ(CS:Convergence Sublayer)の組み合わせにより上位レイヤに対して異なるサービスを提供する。ここで、SARはセルのペイロード単位の処理を行い、CSは情報単位の処理を行う。
【0005】
図2(b)には、AALの構造の一例を示してある。同図(b)に示した例は、タイプ5と称せられ、クラスCのサービスカテゴリに属し、ビットレートが可変であり、コネクションモードがコネクション型(CO:Connection Oriented)であり、CO型のデータ信号転送に適したものである。なお、コネクション型のモードによる伝送方式では、例えば、情報を送る前に宛先やパスが確立していることが必要とされる。
【0006】
具体的には、同図(b)に示した構造例では、AALはSARとCSから構成されており、CSはCS共通部(CPCS:Common Part CS)とCSサービス依存部(SSCS:Service Specific CS)から構成されており、SSCSはサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP:Service Specific Connection Oriented Protocol)とサービス依存コーディネーション機能(SSCF:Service Specific Coordination Function)から構成されている。
【0007】
同図(b)に示したAALでは、例えば呼/コネクション制御のためのシグナリング用AAL(SAAL)の機能を使用することが可能であり、この場合、例えば、ユーザ・ネットワーク間インタフェース(UNI:User to Network Interface)のシグナリング用AALのサービス依存コーディネーション機能(SSCF−UNI)が用いられる。なお、SSCF−UNIは国際電気通信連合標準化部門(ITU−T)において勧告されたITU−T勧告Q.2130に定義されており、SSCOPはITU−T勧告Q.2110に定義されている。
【0008】
また、SSCF−UNIは、例えば、SSCSのうち、SSCOPとUNI信号用のAALとの間のサービス・プリミティブ/パラメータ・マッピングを行う部分である。
また、SSCOPは、例えば、SSCSのうち、エラー制御や、フロー制御などの機能を提供する部分である。
また、SAALは、例えば、AAL5の共通部と、SSCOPと、SSCF−UNIと、SSCF−NNI(Network to Node Interface:網・ノード間インタフェース)を用いて構成される。
【0009】
次に、図2(c)を参照して、AALに関する動作の一例を示す。
同図(c)には、或るATM通信装置に関して、SAALのサービスを利用するユーザ(レイヤ3)と、SSCFと、SSCOPとを示してあり、また、他のATM通信装置に関して、SAALのサービスを利用するユーザ(レイヤ3)と、SSCFと、SSCOPとを示してある。
【0010】
SSCFは、SSCOPと当該SSCFとの間の信号と、当該SSCFとレイヤ3との間のプリミティブのマッピングを行う。
具体的には、一方のATM通信装置において、レイヤ3からSSCFに対して要求のプリミティブが与えられると、SSCFがSSCOPに対して当該要求の信号を与え、当該要求が他方のATM通信装置のSSCOPへ伝送される。そして、他方のATM通信装置では、SSCOPが受信した要求に対応する表示の信号をSSCFに対して与え、SSCFがレイヤ3に対して当該表示のプリミティブを与える。
【0011】
また、他方のATM通信装置において、レイヤ3からSSCFに対して応答のプリミティブが与えられると、SSCFがSSCOPに対して当該応答の信号を与え、当該応答が一方のATM通信装置のSSCOPへ伝送される。そして、一方のATM通信装置では、SSCOPが受信した応答に対応する確認の信号をSSCFに対して与え、SSCFがレイヤ3に対して当該確認のプリミティブを与える。
【0012】
なお、プリミティブとしては、例えば、確認型のデータ転送用のコネクションの設定に使用される“AAL−設定”や、確認型のデータ転送用のコネクションの終了に使用される“AAL−解放”や、確認型のデータの転送に使用される“AAL−データ”や、非確認型のデータの転送に使用される“AAL−ユニットデータ”がある。
【0013】
また、信号としては、例えば、確認型のデータ転送用のコネクションの設定に使用される“AA−設定”や、確認型のデータ転送の能力がSSCOPの内部の問題により失われた場合における回復に使用される“AA−回復”や、確認型のデータ転送用のコネクションの終了に使用される“AA−解放”や、確認型のデータの転送に使用される“AA−データ”や、SSCOPのコネクションの再同期の設定に使用される“AA−再同期”や、非確認型のデータの転送に使用される“AA−ユニットデータ”がある。
【0014】
なお、上記したAALなどに関する事項が、インターネットの“http://www.ntt.com/relay/pdf/cr_tech.pdf”や“http://www.ntt.com/relay/cri/7_a.html”のホームページに記載されている。
【0015】
次に、図3を参照して、AALにおいてコネクションを設定する処理の流れの一例を示す。
同図には、ATM通信装置(以下で、ATM通信装置Pとも言う)に関するレイヤ3とSSCF−UNIとSSCOPを概念的に示してあるとともに、当該ATM通信装置PとATM通信する相手となるATM通信装置(対向装置)を概念的に示してあり、それぞれにより行われる処理の時間的な流れの一例を示してある。
【0016】
(1−1)まず、レイヤ3は、“AAL−設定−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して発行する。
(1−2)“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたSSCF−UNIは、“AA−設定−要求”の信号をSSCOPに対して発行する。
(1−3)“AA−設定−要求”の信号を受けたSSCOPは、コネクションの設定のためのプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)であるBGN(BeGiN:初期化要求)−PDUを対向装置に対して送信する。
【0017】
(1−4)一方、対向装置は、コネクションの設定を受け付けた場合に、確認のための応答であるBGAK(BeGiN AcKnowledge:確認応答要求)−PDUをATM通信装置Pに対して送信する。
(1−5)ATM通信装置Pでは、BGAK−PDUを受信したSSCOPは、“AA−設定−確認”の信号をSSCF−UNIに対して発行する。
(1−6)“AA−設定−確認”の信号を受けたSSCF−UNIは、“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
(1−7)そして、“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3が受けると、AALのコネクションの設定が完了し、以降において、確認型のサービスデータユニット(SDU:Service Data Unit)の送信が可能となる。
【0018】
ここで、上記図3に示したようなコネクションの設定処理において、例えば、レイヤ3からSSCF−UNIに対して発する“AAL−設定−要求”のプリミティブとSSCF−UNIからレイヤ3に対して発する“AAL−解放−表示”のプリミティブとが行き違いとなるような場合があり、これについて説明する。
【0019】
図4を参照して、ATM通信装置PのAALにおいて“AAL−設定−要求”と“AAL−解放−表示”とが衝突するような場合における処理の流れの一例を示す。
(2−1)ATM通信装置Pでは、例えば、SSCOPと対向装置との間のコネクションが通信エラー等により切断した場合には、SSCOPは“AA−解放−表示”の信号をSSCF−UNIに対して発行する。
(2−2)“AA−解放−表示”の信号を受けたSSCF−UNIは、“AAL−解放−表示”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
【0020】
(2−3)ここで、レイヤ3が“AAL−解放−表示”のプリミティブを受け取る前にコネクションの再設定を行う場合には、“AAL−設定−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して発行する。
(2−4)“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたSSCF−UNIは、“AA−設定−要求”の信号をSSCOPに対して発行する。
(2−5)“AA−設定−要求”の信号を受けたSSCOPは、BGN−PDUを通信相手である対向装置に対して送信する。
【0021】
(2−6)一方、対向装置は、コネクションの設定を受け付けた場合には、確認のための応答であるBGAK−PDUをATM通信装置Pに対して送信する。
(2−7)ATM通信装置Pでは、BGAK−PDUを受信したSSCOPは、“AA−設定−確認”の信号をSSCF−UNIに対して発行する。
(2−8)“AA−設定−確認”の信号を受けたSSCF−UNIは、“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
【0022】
(2−9)レイヤ3は、上記した(2−2)でSSCF−UNIから発行された“AAL−解放−表示”のプリミティブを受け取ると、これが上記した(2−3)で発行した“AAL−設定−要求”のプリミティブと対応していないことを認識していないため、引き続き、“AAL−設定−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して再び発行してしまう。
【0023】
(2−10)また、レイヤ3は、上記した(2−8)でSSCF−UNIから発行された“AAL−設定−確認”のプリミティブを受けると、これが上記した(2−9)で発行した“AAL−設定−要求”のプリミティブに対応する確認応答であると誤って認識していまい、AALのコネクションが設定されたと認識する。
【0024】
(2−11)一方、上記した(2−9)で発行された“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたSSCF−UNIは、コネクションが設定済みであるため、“AA−再同期−要求”“の信号をSSCOPに対して発行する。
(2−12)“AA−再同期−要求”の信号を受けたSSCOPは、再同期のためのRS(ReSynchronization:再同期コマンド)−PDUを対向装置に対して送信する。
【0025】
(2−13)対向装置は、再同期を受け付けた場合には、確認のための応答であるRSAK(ReSynchronization AcKnowledge:再同期確認応答)−PDUをATM通信装置Pに対して送信する。
(2−14)ATM通信装置Pでは、RSAK−PDUを受信したSSCOPは、“AA−再同期−確認”の信号をSSCF−UNIに対して発行する。
(2−15)“AA−再同期−確認”の信号を受けたSSCF−UNIは、“AAL−設定−確認”をレイヤ3に対して発行する。
【0026】
(2−16)ここで、上記した(2−10)によりAALのコネクションが設定されたと認識しているレイヤ3は、必要に応じて、確認型のSDUの送信を要求するために“AAL−データ−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して発行する。しかしながら、SSCF−UNIによりコネクションの再設定処理が行われているときには、レイヤ3が“AAL−データ−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して発行しても、SSCF−UNIはコネクションの再設定中であるためレイヤ3からの当該プリミティブを不正なものであると判断して破棄してしまう。
【0027】
(2−17)そして、レイヤ3からの“AAL−データ−要求”のプリミティブがSSCF−UNIにより受け付けられるのは、コネクションの再設定が完了してSSCF−UNIが上記した(2−15)の“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行した後となる。
【0028】
なお、ATMに関する従来技術の参考例として、特開平9−186692号公報に記載された「ATMプロトコル処理コントローラ」や、特開平10−190689号公報に記載された「HIPPI over ATMにおけるコネクション接続・切断制御方式」がある。
【0029】
【特許文献1】
特開平9−186692号公報
【特許文献2】
特開平10−190689号公報
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例で示したようなATM通信装置では、上記図4を参照して示したように、SSCF−UNIの状態遷移において、SAALのサービスのユーザ(レイヤ3)から発せられるAALのコネクションを再設定するためのプリミティブ(“AAL−設定−要求”)とSSCF−UNIから発せられるAALのコネクションの切断を通知するためのプリミティブ(“AAL−解放−表示”とが衝突してしまうような場合があり、このためにコネクションの設定処理の効率を低下させてしまうといった不具合があり、この結果として、ATM通信の効率を低下させてしまうといった不具合があった。
【0031】
具体的には、上記のようなプリミティブの衝突が生じると、例えばいったんAALのコネクションが設定されたにもかかわらず、その直後にコネクションの再設定が行われてしまうといった不具合があり、このようなAALのコネクションの再設定中には確認型のサービスデータユニット(SDU)の送信ができなくなってしまい、つまり、当該コネクションの再設定が完了するまではSDUの送信ができなくなってしまう。
【0032】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、ATMアダプテーションレイヤを設けてATM通信を行うに際して、ATMアダプテーションレイヤにおけるコネクションの設定処理の効率化を図ることができるATM通信装置を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るATM通信装置では、ATMアダプテーションレイヤを設けてあり、ATM通信を行うに際して、次のような処理を行う。
すなわち、ATMアダプテーションレイヤでは、経過時間計時機能がコネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時し、また、コネクション設定要求破棄機能が、経過時間計時機能により計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合に、当該受けたコネクションの設定要求を破棄する。
【0034】
従って、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間が所定の閾値未満であるときには、コネクションの設定要求を受けても、当該コネクションの設定要求が破棄されるため、例えば上記図4を参照して示したようにコネクションの設定要求とコネクションの解放通知(解放表示)とが行き違いとなってしまったような場合や、例えばコネクションの設定要求とコネクションの設定確認とが行き違いとなってしまったような場合においても、不要なコネクションの再設定処理が行われてしまうことを防止することができ、これにより、コネクションの設定処理の効率化を図ることができ、ATM通信の効率化を図ることができる。
【0035】
ここで、ATMアダプテーションレイヤとしては、種々なものが用いられてもよい。
また、ATM通信としては、種々な通信が行われてもよい。
また、コネクションの設定確認を受ける相手とコネクションの設定要求を発する相手とは例えば同一である。具体的には、コネクションの設定確認は例えばATMアダプテーションレイヤのサービスを利用するユーザ(レイヤ3)に対して発せられ、また、コネクションの設定要求は例えばATMアダプテーションレイヤのサービスを利用するユーザ(レイヤ3)から受け付けられる。
【0036】
また、コネクションの設定確認としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、“AAL−設定−確認”のプリミティブが用いられる。
また、コネクションの設定要求としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、“AAL−設定−要求”のプリミティブが用いられる。
【0037】
また、経過時間計時機能は、例えばタイマを用いて構成することができる。
また、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時することを開始する時点、つまり当該経過時間の開始時点としては、必ずしも厳密にコネクションの設定確認を発した時点が用いられなくともよく、実用上で有効な程度で、種々な時点が用いられてもよい。
【0038】
また、所定の閾値としては、種々な値が用いられてもよく、例えば、コネクションの設定要求とコネクションの設定確認との行き違いを防止するという目的を達成するために必要な時間として設定されるような値が用いられる。
また、本発明では、経過時間が所定の閾値未満であるときについて述べているが、経過時間が所定の閾値と等しい場合については、特に限定はなく、例えば、受けたコネクションの設定要求を破棄する態様が用いられてもよく、或いは、このような破棄を行わないような態様が用いられてもよい。
【0039】
また、受けたコネクションの設定要求を破棄する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、通常においてコネクションの設定要求を受けた場合に行う処理を行わずに、受けたコネクションの設定要求がなかったものとみなすような態様を用いることができる。
【0040】
また、本発明に係るATM通信装置では、一構成例として、ATMアダプテーションレイヤは、サービス依存コーディネーション機能(SSCF)とサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP)を用いて構成される。また、経過時間計時機能及びコネクション設定要求破棄機能は、サービス依存コーディネーション機能に備えられる。また、サービス依存コーディネーション機能では、更に、コネクション設定確認発機能が、経過時間計時機能により計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合に、コネクションの設定確認を発する。
【0041】
従って、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間が所定の閾値未満であるときには、コネクションの設定要求を受けた場合に、例えば当該コネクションの設定要求を発した相手に対して、コネクションの設定確認が発せられるため、当該相手に対してコネクションが設定されていることを通知することができ、当該相手による不要なコネクションの設定処理を防止することができ、これにより、コネクションの設定処理の効率化を図ることができ、ATM通信の効率化を図ることができる。
【0042】
ここで、コネクション設定要求破棄機能についての所定の閾値と、コネクション設定確認発機能についての所定の閾値としては、例えば同一の値が用いられるが、異なる値が用いられてもよい。
また、上記と同様に、本発明では、経過時間が所定の閾値未満であるときについて述べているが、経過時間が所定の閾値と等しい場合については、特に限定はなく、例えば、受けたコネクションの設定要求に対してコネクションの設定確認を発する態様が用いられてもよく、或いは、このようなコネクションの設定確認を発しないような態様が用いられてもよい。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例に係るATM通信装置を図面を参照して説明する。
本例のATM通信装置では、UNIシグナリング用AALのサービス依存コーディネーション機能(SSCF−UNI)とサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP)からサービス依存部が構成されたシグナリング用ATMアダプテーションレイヤ(SAAL)を使用する。
【0044】
また、本例のATM通信装置では、SSCF−UNIに、経過時間計時機能と、コネクション設定要求破棄機能と、コネクション設定確認発機能が備えられている。そして、本例のSSCF−UNIは、レイヤ3に対してコネクションの設定確認を発したときからの経過時間を経過時間計時機能により計時し、経過時間計時機能により計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにレイヤ3からコネクションの設定要求を受けた場合には、コネクション設定要求破棄機能により当該受けたコネクションの設定要求を破棄するとともにコネクション設定確認発機能によりコネクションの設定確認をレイヤ3に対して発する。ここで、本例では、例えば予め定められた所定の時間を計時した時点で終了するタイマを用いて経過時間計時機能が構成されている。
【0045】
次に、図1を参照して、本例のATM通信装置に設けられたAALにおいてコネクションを設定する処理の流れの一例を示す。
同図には、本例のATM通信装置に関するレイヤ3とSSCF−UNIとSSCOPを概念的に示してあるとともに、本例のATM通信装置とATM通信する相手となるATM通信装置(対向装置)を概念的に示してあり、それぞれにより行われる処理の時間的な流れの一例を示してある。
【0046】
(3−1)〜(3−7)まず、例えば、上記図4に示した(2−1)から(2−7)と同様な処理が行われる。ここで、図1に示した(3−1)から(3−7)の処理のそれぞれが上記図4に示した(2−1)から(2−7)の処理のそれぞれに対応している。
【0047】
(3−8)SSCOPから“AA−設定−確認”の信号を受けたSSCF−UNIは、プリミティブの衝突を回避するためのタイマによる計時を開始すると同時に、“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
(3−9)レイヤ3は、(3−2)でSSCF−UNIから発行された“AAL−解放−表示”のプリミティブを受け取ると、これが(3−3)で発行した“AAL−設定−要求”のプリミティブと対応していないことを認識していないため、引き続き、“AAL−設定−要求”のプリミティブをSSCF−UNIに対して再び発行してしまう。
【0048】
(3−10)また、レイヤ3は、上記した(3−8)でSSCF−UNIから発行された“AAL−設定−確認”のプリミティブを受けると、これが上記した(3−9)で発行した“AAL−設定−要求”のプリミティブに対応する確認応答であると誤って認識していまい、AALのコネクションが設定されたと認識する。
【0049】
(3−11)上記した(3−9)で発行された“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたSSCF−UNIは、プリミティブの衝突を回避するためのタイマによる計時が満了しているか否かを判定し、タイマによる計時が満了していない場合には“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3に対して発行する。
【0050】
また、本例では、例えば“AAL−設定−要求”のプリミティブを発行した後に“AAL−設定−確認”のプリミティブをレイヤ3が受けると、AALのコネクションの設定が完了し、以降において、確認型のSDUの送信が可能となる。
(3−12)具体的には、SSCF−UNIにおいていったんコネクションが設定されれば、当該コネクションが切断されるまでは、レイヤ3からの“AAL−データ−要求”のプリミティブがSSCF−UNIにより受け付けられる。
【0051】
以上のように、本例のATM通信装置では、AALにSSCF−UNIとSSCOPを使用するATM通信におけるコネクションの設定方式において、第1のレイヤから第2のレイヤに向けて発せられるコネクションの設定要求と第2のレイヤで中継して第1のレイヤに向けて発せられるコネクションの設定確認とが行き違いとなった場合における効率化を図るために、コネクションの設定確認が第2のレイヤで中継されることにより計時を開始するタイマ手段を備え、当該タイマ手段のカウント値が予め定めた値以下であるときにコネクションの設定要求が第2のレイヤに達した場合には当該コネクションの設定要求を破棄することが行われる。
【0052】
つまり、例えば従来例に係る上記図4においては(2−11)でSSCF−UNIがSSCOPに対して“AA−再同期−要求”の信号を発行したが、本例の上記図1においては当該信号の発行は行われず、このため、SSCOPでは、コネクションの再設定処理が無駄に行われないことが実現され、これにより、レイヤ3からの“AAL−データ−要求”のプリミティブが無駄に破棄されないことが実現される。
【0053】
また、本例のATM通信装置では、上記のようにコネクションの設定要求を破棄するに際して、コネクションの設定確認を新たに第2のレイヤから第1のレイヤに向けて発することが行われる。
なお、本例では、第1のレイヤとしてレイヤ3が用いられており、第2のレイヤとしてSSCF−UNIが用いられている。
【0054】
このように、本例のATM通信装置では、例えばコネクションの切断が生じてSSCF−UNIがSSCOPから“AA−解放−表示”の信号を受けてレイヤ3に対して“AAL−解放−表示”のプリミティブを発行した後において、SSCF−UNIは、レイヤ3からの“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けたことに応じてコネクションの再設定が完了した時点でプリミティブの衝突を回避するためのタイマによる計時を開始し、当該タイマによる計時が満了する前にレイヤ3から次の“AAL−設定−要求”のプリミティブを受けた場合にはコネクションの再設定を行わないようにする。
【0055】
従って、本例のATM通信装置では、上記のようなタイマを用いてレイヤ3からのプリミティブの監視を行う機能により、例えば、コネクションの再設定のための“AAL−設定−要求”のプリミティブとコネクションの切断による“AAL−解放−表示”のプリミティブとが衝突したような際においても、コネクションの再設定後において即座にSDUの送信を可能として、SDUの送信が不可能となる時間が無駄に発生してしまうことを防止することができ、これにより、当該衝突による効率の劣化を抑制することができる。
【0056】
具体的には、本例のATM通信装置では、例えば、コネクションの再設定のためのプリミティブとコネクションの切断によるプリミティブとが衝突した場合に、従来において発生していたSDUの送信不可能時間を解消することができ、これにより、効率的なコネクションの設定や効率的なデータの転送が可能となる。また、これとともに、本例のATM通信装置では、例えば、従来においてプリミティブが衝突した場合に生じていた不要なコネクションの設定のためのPDUの発生を抑制することができるため、通信回線上のトラフィックを低減することが可能となる。
【0057】
ここで、本発明に係るATM通信装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
【0058】
また、本発明に係るATM通信装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るATM通信装置によると、ATMアダプテーションレイヤを設けてATM通信を行うに際して、ATMアダプテーションレイヤにおいて、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時し、当該計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合には当該受けたコネクションの設定要求を破棄するようにしたため、例えばコネクションの設定要求とコネクションの設定確認とが行き違いとなってしまったような場合においても、不要なコネクションの再設定処理が行われてしまうことを防止することができ、これにより、コネクションの設定処理の効率化を図ることができ、ATM通信の効率化を図ることができる。
【0060】
また、本発明に係るATM通信装置では、一構成例として、ATMアダプテーションレイヤはサービス依存コーディネーション機能(SSCF)とサービス依存コネクション型プロトコル(SSCOP)を用いて構成され、経過時間の計時やコネクションの設定要求の破棄はサービス依存コーディネーション機能により行われ、また、サービス依存コーディネーション機能は計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合にはコネクションの設定確認を発することとし、これにより、コネクションの設定処理の効率化を図ることができ、ATM通信の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るコネクションの設定処理の一例を示す図である。
【図2】ATMの構造の一例を示す図である。
【図3】コネクションの設定処理の一例を示す図である。
【図4】プリミティブが衝突した場合におけるコネクションの設定処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・上位レイヤ、 2・・AAL、 3・・ATMレイヤ、
4・・物理レイヤ、
Claims (2)
- ATMアダプテーションレイヤを設けてATM通信を行うATM通信装置であって、
ATMアダプテーションレイヤに、コネクションの設定確認を発したときからの経過時間を計時する経過時間計時機能と、経過時間計時機能により計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合に当該受けたコネクションの設定要求を破棄するコネクション設定要求破棄機能とを備えた、
ことを特徴とするATM通信装置。 - 請求項1に記載のATM通信装置において、
ATMアダプテーションレイヤは、サービス依存コーディネーション機能とサービス依存コネクション型プロトコルを用いて構成され、
経過時間計時機能及びコネクション設定要求破棄機能はサービス依存コーディネーション機能に備えられ、
サービス依存コーディネーション機能には、更に、経過時間計時機能により計時される経過時間が所定の閾値未満であるときにコネクションの設定要求を受けた場合にコネクションの設定確認を発するコネクション設定確認発機能を備えた、
ことを特徴とするATM通信装置。
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US8797839B2 (en) | 2009-01-21 | 2014-08-05 | Nec Corporation | Signaling processor and link switching method |
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2002
- 2002-09-19 JP JP2002272984A patent/JP2004112419A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8797839B2 (en) | 2009-01-21 | 2014-08-05 | Nec Corporation | Signaling processor and link switching method |
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