JP2004110677A - 画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラム - Google Patents
画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】通信資源を効率よく活用するとともに、適正な課金情報を生成する画像データ通信方法を提供する。
【解決手段】低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2は画像を表示する。利用者が高解像度データ要求REQ2を送信すると(Sa5)、サーバ装置20は高解像度データGDHを画像データベースから読み出して(Sa6)、受信側の携帯電話MS2へ送信する(Sa7)。サーバ装置20は高解像度データGDHの送信に係るデータ量に基づいて受信者の課金情報を更新する(Sa8)。
【選択図】 図3
【解決手段】低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2は画像を表示する。利用者が高解像度データ要求REQ2を送信すると(Sa5)、サーバ装置20は高解像度データGDHを画像データベースから読み出して(Sa6)、受信側の携帯電話MS2へ送信する(Sa7)。サーバ装置20は高解像度データGDHの送信に係るデータ量に基づいて受信者の課金情報を更新する(Sa8)。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報技術の発展に伴い、利用者は、通信機能を有するPDA(PersonalDigital Assistants)や携帯電話等の端末装置を使用して画像データを通信することができる。画像データは、例えば、CCDカメラを装備した携帯電話で撮影された写真データなどである。そして、画像データは、送信側の端末装置からサーバ装置を経由して受信側の端末装置へ送信される。
【0003】
画像表示サイズ等の表示能力は端末装置によって大きく異なり、端末装置が備える表示装置にあっては、表示画像の高精細化が進む傾向にある。例えば、携帯電話においては、画像表示サイズが160(縦)×120(横)画素の表示装置から320(縦)×240(横)画素の表示装置に変更される傾向にある。
【0004】
また、画像データの通信おいて、送信者は送信端末からサーバ装置までのデータ通信に係る通信費を負担する一方、受信者はサーバ装置から受信端末までの通信費を負担するのが一般的である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−256025号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−51960号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
表示画像の高精細化に伴い、表示能力が異なる端末装置が混在するようになると、送信側の端末装置が高解像度である一方、受信側の端末装置が低解像度であることが有り得る。このような場合、送信側の端末装置から高解像度の画像データを受信側の端末装置に送信したとしても、受信側では低解像度の画像しか表示させることができないので、通信資源が無駄になるという問題がある。
【0008】
また、上述したようにサーバ装置から画像データを受信する際に発生する通信費は受信者が負担することになるが、低解像度の端末装置を有する利用者にとって、利用価値のない高解像度の画像データについて通信費を支払うのは、負担が大きいという問題がある。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、通信資源を効率よく活用するとともに、適正な課金情報を生成する画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係わる画像データ通信方法は、入力手段を有する通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信するものにおいて、前記サーバ装置を経由して送信側の通信端末から受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する第1ステップと、前記入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する第2ステップと、前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する第3ステップとを有する。
【0011】
この発明によれば、サーバ装置から高解像度データが受信側の通信端末へ送信されるのは、受信側の通信端末から要求があった場合に限られる。このため、受信側の通信端末の利用者が低解像度の画像で満足する場合には、高解像度データがサーバ装置から送信されない。これにより、通信資源を節約することが可能となる。ここで、通信端末は、PDAや携帯電話等の情報端末の他、通信機能を備えたパーソナルコンピュータが該当する。特に、通信端末が携帯用の情報端末である場合には、情報端末が備える表示装置の表示能力は機種に依存し、まちまちである。このため、情報端末の中には高解像度の画像を表示することができないものもある。表示能力の低い端末と表示能力の高い端末とが混在する場合に、上述した画像データ通信方法を採用すると、表示能力の低い端末に表示不能な画像データを送信することを防止することができる。
【0012】
上述した画像データ通信方法は、前記第1ステップにおいて、前記送信側の通信端末は前記低解像度データに加えて前記高解像度データを前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、前記高解像度データを記憶するとともに前記低解像度データを前記受信側の通信端末へ送信し、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記高解像度データを読み出して前記受信側の通信端末へ送信することが好ましい。この発明によれば、高解像度データはサーバ装置に記憶され、受信側が必要である場合にだけ、サーバ装置から受信側の通信端末に送信されることになるから、通信資源を節約できる。
【0013】
上述した画像データ通信方法は、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置は前記送信要求を前記送信側の通信端末に送信し、前記送信側の通信端末が前記高解像度データを前記サーバ装置へ送信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信することが好ましい。この発明によれば、受信側が必要である場合にだけ、高解像度データが送信側の通信端末からサーバ装置を経由して受信側の通信端末に送信されることになるから、送信側の通信端末からサーバ装置までの通信資源をより一層節約できる。
【0014】
上述した画像データ通信方法は、前記第1ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信側の通信端末から前記低解像度データを受信すると、前記サーバ装置は前記低解像度データを前記受信側の通信端末に送信するとともに、前記低解像度データを前記高解像度データに変換して記憶し、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記高解像度データを読み出して前記受信側の通信端末へ送信することが好ましい。この発明によれば、サーバ装置において低解像度データから高解像度データへ変換するので、送信側の通信端末は高解像度データを一切送信する必要はないので、通信資源を節約するとこができる。
【0015】
上述した画像データ通信方法は、前記第1ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信側の通信端末から前記低解像度データを受信すると、前記サーバ装置は前記低解像度データを前記受信側の通信端末に送信するとともに、前記低解像度データを記憶し、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記低解像度データを読み出して前記高解像度データに変換して前記受信側の通信端末へ送信することが好ましい。この発明によれば、サーバ装置において低解像度データから高解像度データへ変換するので、送信側の通信端末は高解像度データを一切送信する必要はないので、通信資源を節約するとこができる。さらに、高解像度データの送信要求があった場合にだけ、画像変換を実行するからサーバ装置の処理負荷を軽減することができ、くわえて、低解像度データを記憶すれば足りるので、記憶装置の記憶容量を削減することができる。
【0016】
上述した画像データ通信方法において、前記高解像度データは印刷を目的としたデータであってもよい。この場合には、受信側において元画像を高解像度で印刷することが可能となる。
【0017】
上述した画像データ通信方法において、前記通信端末は、時間を計測する計時手段を備え、前記第2ステップにおいて、前記受信側の通信端末は、前記計時手段を用いて前記低解像度データを受信してからの時間を計測し、計測された時間が所定時間を超えると、前記送信要求の送信を制限することが好ましい。この発明によれば、所定時間が経過した場合には、受信側の通信端末から送信要求が送信されることがないので、通信資源を節約することができる。
【0018】
上述した画像データ通信方法において、前記サーバ装置は、時間を計測する計時手段を備え、前記計時手段を用いて前記低解像度データを前記受信側の通信端末へ送信してからの時間を計測し、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、計測された時間が所定時間を超えると、前記高解像度データを前記受信側の通信端末へ送信することを拒否することが好ましい。この発明によれば、サーバ装置における高解像度データの蓄積に時間的な制限を設けることができるので、記憶容量を時間的な制限に対応するものとして見積もることが可能である。また、受信側の通信端末において監視負担を軽減することができる。
【0019】
上述した画像データ通信方法において、前記高解像度データは、前記元画像を高解像度で表す情報と前記元画像を低解像度で表す情報との差分情報として与えられることが好ましい。この場合、高解像度データのデータ量を圧縮することが可能である。
【0020】
上述した画像データ通信方法は、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記高解像度データの通信に係るデータ量を計測し、予め定められた規則に従って計測されたデータ量から前記受信者の課金情報を生成することが好ましい。この発明によれば、受信者に高解像度データの通信に係る通信費の一部又は全部を負担させることが可能となるので、画像データの通信費を送信者と受信者との間で合理的に分配することが可能となる。
【0021】
次に、本発明に係る画像データ通信システムは、通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信するものであって、送信側の通信端末は、前記サーバ装置を経由して受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する手段を備え、受信側の通信端末は、入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する手段を備え、前記サーバ装置は、前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する手段を備えることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、サーバ装置から高解像度データが受信側の通信端末へ送信されるのは、受信側の通信端末から要求があった場合に限られる。このため、受信側の通信端末の利用者が低解像度の画像で満足する場合には、高解像度データがサーバ装置から送信されない。これにより、通信資源を節約することが可能となる。
【0023】
次に、本発明に係わる画像データ通信プログラムは、入力手段を有する通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信する画像データ通信プログラムにおいて、サーバ装置を経由して送信側の通信端末から受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する第1ステップと、前記入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する第2ステップと、前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する第3ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1:画像データ通信システム100Aの構成>
図1は、第1実施形態に係る画像データ通信システム100Aの構成を示すブロック図である。この図に示すように画像データ通信システム100Aは、複数の携帯電話MS1、MS2、…、無線通信網NET、及びサーバ装置20を備える。各携帯電話MS1、MS2、…は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されるモニタ8を備えるとともに、画像データGDを無線通信網NET及びサーバ装置20を介してデータ通信する機能を有する。画像データGDは、所定のデータ量を有するパケットに分割されて送受信される。本実施形態において、携帯電話MS1、MS2、…が送信する画像データGDは、低解像度データGDLと高解像度データGDHとを含むことがある。例えば、低解像度データGDLの解像度は160(縦)×120(横)画素である一方、高解像度データGDHの解像度は320(縦)×240(横)画素である。
【0025】
無線通信網NETは、複数の基地局(図示せず)を含み、基地局と各携帯電話MS1、MS2、…との間で無線通信が行なわれるようになっている。また、各基地局は交換局(図示せず)を介してサーバ装置20と接続されている。
【0026】
サーバ装置20は、パケット処理装置21、課金データベース22、及び画像データベース23を備える。パケット処理装置21は、送信側の携帯電話MS1、MS2、…から送信されて来る低画像データGDLを受信側の携帯電話MS1、MS2、…に送信する。課金データベース22は、加入者の電話番号と課金情報を対応付けて記憶する。画像データベース23は、送信側から送信されて来た高解像度データGDHを識別情報と対応付けて記憶する。識別情報は、通信を識別するための情報であり、例えば、通信番号、送信側と受信側の電話番号及び通信日時の組等から構成される。パケット処理装置21は、この識別情報によって画像データベース23から特定の高解像度データGDHを読み出すことができる。
【0027】
次に、図2は携帯電話MS1の電気的な構成を示すブロック図である。なお、他の携帯電話MS2、…も携帯電話MS1と同様に構成されている。携帯電話MS1は、マイクロプロセッサを主体として構成されたCPU1、そのCPU1に対する主記憶装置としてのROM2及びRAM3、画像処理及び音声処理用のGPU(Graphics Processing Unit)7及びSPU(Sound Processing Unit)9、入力処理用のキー入力部4、並びに、データの送受信処理用の送受信処理部5がバスを介して各部と接続されて構成されている。
【0028】
ROM2には、携帯電話MS1の全体の動作制御に必要なプログラムとしてのオペレーティングシステムが書き込まれる。RAM3は作業メモリとして機能し、ダウンロードしたアプリケーションのデータなどが必要に応じて書き込まれる。
【0029】
GPU7は、装備された液晶等からなる所定のサイズのモニタ8に、受信側電話番号やメールアドレスを入力操作に応じて確認的に表示させたり、必要な機能をガイド的に表示させたり、作成中や着信したメールの内容を表示させたりする制御を行うものである。また、GPU7は、モニタ8の画像表示サイズに対応する記憶領域を有するVRAMを備えており、CPU1から表示画像データを受け取ってVRAMに書き込む一方、VRAMから表示画像データを読み出してモニタ8に表示させる。SPU9は、着信時の音楽やゲームの効果音などの、楽音データや音源データ等を再生してスピーカ10から放音させる。
【0030】
キー入力部4は、スクロールボタン及びキー群を備える。送受信処理部5は、通常の無線公衆回線からの着信、送信の回線制御及び音声データの送受信の他、インターネットを経由するなどして用いられる電子メールやサーバからダウンロードされる各種アプリケーション等におけるデータ送受信を処理するもので、送受信データはアンテナ6を介して授受される。
【0031】
<1−2:画像データ通信処理>
次に、図3に、第1実施形態に係る画像データ通信処理のシーケンス図を示す。この例では、携帯電話MS1から携帯電話MS2へ画像データを送信する場合を想定する。まず、送信側の携帯電話MS1からデータ送信要求REQ1がサーバ装置20へ送信される(ステップSa1)。このデータ送信要求REQ1には、携帯電話MS1の電話番号TEL1と、受信側の携帯電話MS2の電話番号TEL2と、低解像度データGDL及び高解像度データGDHが含まれる。
【0032】
サーバ装置20のパケット処理装置21が、データ送信要求REQ1を受信すると、パケット処理装置21は、データ送信要求REQ1に含まれる高解像度データGDHを画像データベース23に記憶する一方(ステップSa2)、低解像度データGDLを携帯電話MS2に送信する(ステップSa3)。
【0033】
この際、パケット処理装置21は、データ送信要求REQ1と低解像度データGDLとのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の送信者の課金情報を更新する(ステップSa4)。すなわち、データ送信要求REQ1及び低解像度データGDLの送信に係る通信費は、送信者の負担となる。
【0034】
次に、低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2のモニタ8には、低解像度の画像が表示される。例えば、携帯電話MS2のモニタ8の画像表示サイズが320×240画素であり、低解像度データGDLの画像表示サイズが160×120画素であるとすれば、160×120画素の画像あるいは、これを伸張した320×240画素がモニタ8に表示される。これを見た利用者が、高解像度の画像を欲する場合には、当該利用者は、高解像度データ要求REQ2をサーバ装置20へ送信することができる(ステップSa5)。
【0035】
サーバ装置5が高解像度データ要求REQ2を受信すると、パケット処理装置21は画像データベース23に記憶された高解像度データGDHを読み出して(ステップSa6)、読み出した高解像度データを携帯電話MS2に返信する(ステップSa7)。これにより、携帯電話MS2では、高解像度の画像をモニタ8に表示させることができる。
【0036】
この際、パケット処理装置21は、高解像度データ要求REQ2と高解像度データGDHとのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の受信者の課金情報を更新する(ステップSa8)。すなわち、高解像度データ要求REQ2及び高解像度データGDHの送信に係る通信費は、受信者の負担となる。
【0037】
この実施形態によれば、送信側の携帯電話MS1は、低解像度用と高解像度用の画像データGDL及びGDHを送信するが、サーバ装置20から受信側の携帯電話MS2への第1回送信では低解像度データGDLのみが送信され、携帯電話MS2の利用者の要求に応じて第2回送信が実行され高解像度データGDHが伝送される。従って、携帯電話MS2の利用者が高解像度の画像を要求しない場合には、サーバ装置5から高解像度データGDHが送信されない。すなわち、サーバ装置20から受信側の携帯電話MS2への送信を段階的に実行することにより、通信資源を有効に活用することができる。
【0038】
また、課金情報は通信のデータ量に応じて生成されるところ、送信者の課金情報は、低解像度データGDL及び高解像度データGDHを携帯電話MS2からサーバ装置20へ送信する通信のデータ量と、低解像度データGDLをサーバ装置20から低解像度データGDLを携帯電話MS2へ送信する通信のデータ量に基づいて生成される。従って、低解像度データのデータ量が高解像度データのデータ量の1/2未満であれば、高解像度データのみを携帯電話MS1からサーバ装置20を介して携帯電話MS2へ直接送信する場合と比較して、送信者の通信費を削減することができる。さらに、受信者は、高解像度の画像を欲する場合だけ、自己の負担において高解像度データGDHを取得することができるという利点がある。
【0039】
<2.第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る画像データ通信システム100Bについて説明する。第2実施形態の画像データ通信システム100Bは、画像データベース23を備えない点を除いて、図1に示す第1実施形態の画像データ通信システム100Aと同様である。
【0040】
図4に、第2実施形態に係わる画像データ通信システム100Bを用いた画像データ通信処理のシーケンス図を示す。この例では、携帯電話MS1から携帯電話MS2へ画像データを送信する場合を想定する。
【0041】
まず、送信側の携帯電話MS1から低解像度データ送信要求REQ3がサーバ装置20へ送信される(ステップSb1)。この低解像度データ送信要求REQ3には、携帯電話MS1の電話番号TEL1と、受信側の携帯電話MS2の電話番号TEL2と、低解像度データGDLが含まれる。
【0042】
サーバ装置20のパケット処理装置21が、低解像度データ送信要求REQ3を受信すると、パケット処理装置21は、低解像度データ送信要求REQ3に含まれる低解像度データGDHを携帯電話MS2に送信する(ステップSb2)。
【0043】
この後、パケット処理装置21は、低解像度データ送信要求REQ3及び低解像度データGDLのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の送信者の課金情報を更新する(ステップSb3)。すなわち、低解像度データ送信要求REQ3及び低解像度データGDLの送信に係る通信費は、送信者の負担となる。
【0044】
次に、低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2のモニタ8には、低解像度の画像が表示される。これを見た利用者が、高解像度の画像を欲する場合には、当該利用者は、高解像度データ要求REQ4をサーバ装置20へ送信することができる(ステップSb4)。
【0045】
サーバ装置20が、高解像度データ要求REQ4を携帯電話MS1に転送すると(ステップSb5)、携帯電話MS1から高解像度データGDHがサーバ装置20を経由して携帯電話MS2へ送信される(ステップSb6、Sb7)。すなわち、高解像度データGDHが送信側の携帯電話MS1から送信されるのは、受信側の携帯電話MS2の利用者が高解像度の画像を望む場合だけである。
【0046】
次に、サーバ装置20のパケット処理装置21は、高解像度データGDHと高解像度データ要求REQ4とのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の受信者の課金情報を更新する(ステップSb8)。すなわち、高解像度データ要求REQ4及び高解像度データGDHの送信に係る通信費は、受信者の負担となる。
【0047】
この実施形態によれば、受信者が高解像度の画像を望まない場合には、送信側から高解像度データGDHが送信されることはないので、通信資源をより一層節約することが可能となる。また、サーバ装置20内に高解像度データGDHを記憶する画像データベース23を設ける必要がないので、サーバ装置20の構成を簡易なものにすることができる。
【0048】
さらに、受信者は、高解像度の画像を望まない場合には課金されることがなく、高解像度の画像を望む場合にのみ通信費を負担すればよいから、通信費を送信者と受信者との間で合理的に分配することができる。
【0049】
<3.第3実施形態>
次に、図5に第3実施形態に係る画像データ通信システム100Cのブロック図を示す。第3実施形態の画像データ通信システム100Cは、画像処理装置24を備える点を除いて、図1に示す第1実施形態の画像データ通信システム100Aと同様である。
【0050】
画像処理装置24は、低解像度データGDLを高解像度データGDHに変換する機能を有する。画像変換方法には、バイキュービック、バイリニア、及びニヤレストレイバー等の各種の方法があるが、本実施形態では、バイキュービック法を用いる。バイキュービック法は、隣り合う画素のデータ値をもとに3次関数を用いて、新たに画像を再構築する。
【0051】
図6に、画像データ通信システム100Cを用いた画像データ通信処理のシーケンス図を示す。この例では、携帯電話MS1から携帯電話MS2へ画像データを送信する場合を想定する。まず、送信側の携帯電話MS1から低解像度データ送信要求REQ5がサーバ装置20へ送信される(ステップSc1)。この低解像度データ送信要求REQ3には、携帯電話MS1の電話番号TEL1と、受信側の携帯電話MS2の電話番号TEL2と、低解像度データGDLが含まれる。
【0052】
サーバ装置20のパケット処理装置21が、低解像度データ送信要求REQ5を受信すると、パケット処理装置21は、低解像度データ送信要求REQ5に含まれる低解像度データGDLを受信側の携帯電話MS2に送信する(ステップSc2)。また、パケット処理装置21は、低解像度データGDLを画像処理装置24に渡し、画像処理装置24によって生成された高解像度データGDHを画像データベース23に記憶する(ステップSc3)。
【0053】
この後、パケット処理装置21は、低解像度データGDLのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の送信者の課金情報を更新する(ステップSc4)。すなわち、低解像度データ送信要求REQ5及び低解像度データGDLの送信に係る通信費は、送信者の負担となる。
【0054】
次に、低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2のモニタ8には、低解像度の画像が表示される。これを見た利用者が、高解像度の画像を欲する場合には、当該利用者は、高解像度データ要求REQ6をサーバ装置20へ送信することができる(ステップSc6)。
【0055】
サーバ装置5が高解像度データ要求REQ6を受信すると、パケット処理装置21は画像データベース23に記憶された高解像度データGDHを読み出して(ステップSc6)、読み出した高解像度データGDHを携帯電話MS2に返信する(ステップSc7)。これにより、携帯電話MS2では、高解像度の画像をモニタ8に表示させることができる。
【0056】
この際、パケット処理装置21は、高解像度データ要求REQ6と高解像度データGDHとのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の受信者の課金情報を更新する(ステップSc8)。すなわち、高解像度データ要求REQ6及び高解像度データGDHの送信に係る通信費は、受信者の負担となる。
【0057】
この実施形態によれば、サーバ装置20において低解像度データGDLを高解像度データGDHへ変換する処理を実行するので、送信側の携帯電話MS1は、低解像度データGDLのみ送信するだけでよい。そして、受信側が高解像度の画像を要求する場合であっても、送信側の携帯電話MS1が呼び出されることはない。従って、通信資源の利用効率を大幅に向上させることができる。
【0058】
また、画像変換処理をサーバ装置20で実行するので、演算負荷の重い処理を実行して高品質の高解像度データGDHを生成することができる。換言すれば、受信側の携帯電話MS2における処理負荷を軽減させることができる。さらに、受信者は、高解像度の画像を望まない場合には課金されることがなく、高解像度の画像を望む場合にのみ通信費を負担すればよいから、通信費を送信者と受信者との間で合理的に分配することができる。
【0059】
<4.第4実施形態>
次に、第4実施形態の画像データ通信システム100Dについて説明する。第4実施形態の画像データ通信システム100Dは、画像処理装置24において高解像度データGDから印刷データPDを生成する点、画像データベース23を省略した点を除いて、図5に示す第3実施形態の画像データ通信システム100Cと同様である。なお、ここでは画像処理装置24は、印刷のための画像処理などを行う場合を例として説明するが、必ずしも必要ではない。
【0060】
画像処理装置24は、プリンタ用の画像処理を行う。プリンタではCMYKなどのインクにより色を表現するので、表示系で使うRGBのデータは、RGBからCMYK系へ変換する必要になり、また各インクは通常各色で2〜8階調程度のたかだか数階調しか表現できないため、誤差拡散処理などで知られる2値化処理などの疑似中間調処理が必要になる。また、これらの処理はプリンタの機種によって異なるので、サーバ装置20の画像処理装置24では予め複数の機種に対するプリンタ用の画像処理プログラムを記憶し、受信側から印刷用高解像度データの要求をする際には、プリンタの機種名などを付帯して送るようにし、サーバ装置20では該プリンタの機種名にしたがってプリンタ用の画像処理を行うようにすればよい。
【0061】
図7に、画像データ通信システム100Dを用いた画像データ通信処理のシーケンス図を示す。この例では、携帯電話MS1から携帯電話MS2へ画像データを送信する場合を想定する。まず、送信側の携帯電話MS1から低解像度データ送信要求REQ5がサーバ装置20へ送信される(ステップSd1)。この低解像度データ送信要求REQ5には、携帯電話MS1の電話番号TEL1、受信側の携帯電話MS2の電話番号TEL2、及び低解像度データGDLが含まれる。
【0062】
サーバ装置20のパケット処理装置21が、低解像度データ送信要求REQ7を受信すると、パケット処理装置21は、低解像度データ送信要求REQ7に含まれる低解像度データGDHを携帯電話MS2に送信する(ステップSd2)。この後、パケット処理装置21は、低解像度データGDLのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の送信者の課金情報を更新する(ステップSd3)。すなわち、低解像度データ送信要求REQ3及び低解像度データGDLの送信に係る通信費は、送信者の負担となる。
【0063】
次に、低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2のモニタ8には、低解像度の画像が表示される。これを見た利用者が、印刷データPDを欲する場合には、当該利用者は、印刷用の高解像度データ要求REQ8をサーバ装置20へ送信することができる(ステップSd4)。このとき、受信側が印刷に使用するプリンタの機種名を高解像度データ要求REQ8と伴にサーバ装置20に送信する。
【0064】
サーバ装置20が、印刷用の高解像度データ要求REQ8を携帯電話MS1に転送すると(ステップSb5)、携帯電話MS1から印刷用の高解像度データGDHがサーバ装置20に送信される(ステップSd6)。これをサーバ装置20が受信すると、パケット処理装置21は高解像度データGDHを画像処理装置24に渡し、画像処理装置24によって印刷データPDが生成される(ステップSd7)。この後、パケット処理装置21は印刷データPDを携帯電話MS2へ送信する(ステップSd8)。すなわち、印刷用の高解像度データGDHが送信側の携帯電話MS1から送信されるのは、受信側の携帯電話MS2の利用者が印刷を望む場合だけである。
【0065】
次に、サーバ装置20のパケット処理装置21は、ステップSd4〜Sd6、Sd8の通信に係るデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の受信者の課金情報を更新する(ステップSd9)。印刷データPDを受信した携帯電話MS2においては、印刷データPDをパーソナルコンピュータを介してプリンタに出力したり、あるいは直接、印刷データPDをプリンタに出力して写真等を印刷する(ステップSd10)。
【0066】
この実施形態によれば、受信者が印刷を望まない場合には、送信側から印刷用の高解像度データGDHが送信されることはないので、通信資源を節約することが可能となる。また、サーバ装置20内に高解像度データGDHを記憶する画像データベース23を設ける必要がないので、サーバ装置20の構成を簡易なものにすることができる。
【0067】
さらに、受信者は、高解像度の画像を望まない場合には課金されることがなく、高解像度の画像を望む場合にのみ通信費を負担すればよいから、通信費を送信者と受信者との間で合理的に分配することができる。
【0068】
なお、第4実施形態では、画像処理装置24において印刷データPDに変換する場合として説明したが、画像処理装置24においては、RGBからCMYなどのプリンタに依存した変換を行うのではなく、解像度変換だけを行う場合も考えられる。この場合には、画像処理装置24は、送信側から送られた印刷用の高解像度データGDHを元に、受信側が求めている印刷用の画像サイズに解像度変換を行う。高解像度データGDHは、印刷用を目的としたデータであり、320×240画素のデータよりも大きなサイズの、例えば1280x960dotのデータである。画像処理装置24は、送信側から送られた印刷用の高解像度データGDHを元に、受信側が求めている印刷用の画像サイズに解像度変換を行う。この解像度変換処理は受信者側が必要なサイズの画像データを受け取るためのもので、受信者側が必要なサイズは受信者側から高解像度データをサーバに対して要求するときに付帯情報として与えられるようにすればよい。解像度変換は解像度を増やす方つまりデータサイズを増やす場合もあるし、解像度変換は解像度を減らす方つまりデータサイズを減らす場合もある。解像度変換によりデータサイズを減らす場合については、例えば、送信側がA4版での印刷を想定して印刷用データを送ったのに、受信側はそれより小さい4インチx5インチサイズでの印刷を望む場合が考えられ、この場合には解像度変換によりデータサイズを減らすことで不必要なデータを送らないようにできる。
【0069】
また、第4実施形態の変形として、画像処理装置24における画像変換を省き、始めに低解像度データを送る際に、印刷用高解像度データのデータサイズなどに関する情報も最初に送ることで、受信側は印刷用高解像度データを要求するかどうかだけを選択し、要求した場合には単に送信側が送る印刷用高解像度データを受信側に送るようにしても良い。
【0070】
以上、説明したように第4の実施形態では、受信者側が要求する高解像度データが、印刷を目的としたデータであることを特徴としている。
【0071】
<5.応用例>
上述した第1〜第3実施形態においては、低解像度データGDLに基づいて低解像度の画像を受信側の携帯電話MS2に表示し、その利用者が高解像度の画像を希望する場合に高解像度データGDHがサーバ装置20から携帯電話20へ送信された。この場合、高解像度データGDHは、それ自体で1枚の画像を形成することが可能であった。
【0072】
この応用例は、高解像度データGDHとして、低解像度の画像と高解像度の画像との差分情報を伝送するものである。サーバ装置20が解像度に関する差分情報を受信側の携帯電話MS2に送信する方法を説明する。
【0073】
低解像度データGDLは、図8に示すように、ある画像コンテンツについて任意のN×N画素を1つのブロックとし、各ブロックのDC成分を表したものである。DC成分は1ブロックを構成する各画素の諧調値の平均値である。例えば、元画像が320(縦)×240(横)画素であり、1ブロックの大きさが2×2画素であるとすれば、低解像度データGDLは160(縦)×120(横)画素の画像を表す。
【0074】
一方、高解像度データGDHは、元画像から各ブロックのDC成分を差し引いた差分情報として与えられる。従って、高解像度の元画像を表示する場合には、低解像度データGDLと高解像度データGDHとを加算して元画像を構成する。
【0075】
具体的に、図9を参照して説明する。1ブロックが例えば2×2画素の場合、第1ステップでは、図9に示す1回目送信データとして、2×2画素のブロックの平均値、第2ステップでは、図9に示す2回目送信データとして、2×2画素の各画素についての平均値との差分情報を送信する。よって、第2ステップの値の範囲は各画素あたり、−128〜127となり、7ビット信号でよい。また、同色が続く場合は差分が0となり、ランレングスなどの圧縮方法に対しても有効である。
【0076】
このように、解像度に関する差分情報を送信する方法によれば、第1ステップで送信するDC成分は低解像度の画像コンテンツであるため、データ量が非常に小さく、それに伴って通信コストも少なくすむ。即ち、サーバ装置20は、受信側の携帯電話MS2に高速に画像データを転送でき、利用者は、低コストで要求した画像の概要を瞬時に把握することができる。
【0077】
また、第2ステップで送信する差分情報は、高解像度の画像を1回で圧縮して送信する場合と比較して、ブロックのDC成分を送る必要がないため、データ量を小さくすることができる。
【0078】
なお、上記の例では、各ブロックのDC成分を第1回目に送信しているが、これに限られるものではなく、送信する情報はAC成分、又は、AC成分とDC成分としても構わない。
【0079】
次に、高解像度データGDHとして解像度に関する差分情報を受信側の携帯電話に送信する方法を上述した各実施形態に適用した具体例について説明する。まず、第1実施形態に適用する場合は、図3に示すデータ送信要求REQ1に含まれる画像データは、ブロック符号化されたデータであり、DC成分を表わす低解像度データGDLと差分情報としての高解像度データGDHを含む。そして、ステップSa3においてDC成分が受信側の携帯電話MS2に送信され、ステップSa7において差分情報が受信側の携帯電話MS2に送信される。
【0080】
次に、第2〜第4実施形態に適用する場合には、図4、6及び7に示すステップSb2、Sc2及びSd2ではDC成分を表わす低解像度データGDLが送信され、ステップSb7、Sc7及びSd6では解像度に関する差分情報としての高解像度データGDHが送信される。
【0081】
<6.変形例>
本発明は上述した各実施形態及び応用例に限定されるものではなく、例えば、以下の変形が可能である。
【0082】
(1)第3実施形態において、画像データベース23には、図6に示すステップSc3において高解像度データGDHが記憶されたが、本発明はこれに限定されるのものではなく低解像度データGDLを記憶してもよい。この場合、ステップSc5において、高解像度データ要求REQ6をサーバ装置20が受信したとき、パケット処理装置21は、画像データベース23から低解像度データGDLを読み出して、画像処理装置24を用いて高解像度データGDHへ変換し、これを受信側の携帯電話MS2へ送信してもよい。この場合には、画像データベース23にはデータ量の少ない低解像度データGDLを記憶すればよいので、サーバ装置20の構成を簡易なものにすることが可能となる。
【0083】
(2)上述した各実施形態において携帯電話MS1、MS2…及びサーバ装置20は、時間を計測するタイマ(計時手段)を備えるものであってもよい。この場合、受信側の携帯電話MS2のCPU1は、タイマを用いて低解像度データGDLを受信してからの時間を計測し、計測時間が予め定められた基準時間を超えると、高解像度データGDHの送信要求をサーバ装置20へ送信しないように制御する一方、サーバ装置20は、タイマで時間を計測して、画像データベース23に記憶しているデータを低解像度データGDLの送信から基準時間が経過した後に消去するようにしてもよい。
【0084】
この方法によれば、サーバ装置20における画像データの蓄積に時間的な制限を設けることができるので、画像データベース23の記憶容量を時間的な制限に対応するものとして見積もることが可能である。また、基準時間が経過した場合には、受信側の携帯電話MS2から送信要求が送信されることがないので、通信資源を節約することができる。
【0085】
また、受信側の携帯電話MS2において、時間管理をすることなく、サーバ装置20において時間管理をし、サーバ装置20が、受信側の携帯電話MS2から高解像度データGDHの送信要求を受信すると、送信を拒否してもよい。この場合は、受信側の携帯電話MS2の監視負担を軽減することができる。
【0086】
(3)上述した各実施形態において高解像度データGDHの送信に係る通信費は、総て受信側の利用者の負担としたが、その一部を送信側の利用者の負担としてもよい。要は、サーバ装置20のパケット処理装置21は、高解像度データGDHの通信に係るデータ量を計測し、予め定められた規則に従って計測されたデータ量から受信者の課金情報を生成するものであればよい。
【0087】
(4)上述した各実施形態において携帯電話MS1、MS2…は、利用者の指示を受けて、高解像度データGDHを取得するための送信要求を送信したが、本発明はこれに限定されるものではなく以下のように構成してもよい。第1に、ROM2にモニタ8の解像度を示す解像度情報を予め記憶しておく。第2に、CPU1は低解像度データGDLを受信すると、解像度情報をROM2から読み出して低解像度データGDLの解像度と比較する。第3に、CPU1は、解像度情報の示す解像度が低解像度データGDLの解像度より高い場合に高解像度データの送信要求を生成し、サーバ装置20へ送信する。この場合には、受信側の携帯電話MS2は自動的に高解像度データGDHを取得することができる。
【0088】
また、上記各実施形態においては、モニタとして液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを挙げて説明したが、本発明の適用範囲はそれに限られるものではなく、それ以外の電気光学材料、例えば、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、或いは、プラズマ発光や電子放出による蛍光等を用いた様々な電気光学素子を用いたディスプレイであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る画像データ通信システム100Aの構成を示すブロック図である。
【図2】同システム100Aに用いる携帯電話MS1の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】同システム100Aを用いた画像データ通信処理のシーケンス図である。
【図4】第2実施形態に係わる画像データ通信システム100Bを用いた画像データ通信処理のシーケンス図である。
【図5】第3実施形態に係る画像データ通信システム100Cのブロック図である。
【図6】同システム100Cを用いた画像データ通信処理のシーケンス図である。
【図7】第4実施形態に係る画像データ通信システム100Dのブロック図である。
【図8】応用例に係わる画像データの送信を説明する概念図である。
【図9】応用例に係わる画像データの具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4…キー入力部、5…送受信処理部、6…アンテナ、7…GPU、8…モニタ、20…サーバ装置、21…パケット処理装置、22…課金データベース、23…画像データベース、NET…通信網、MS1,MS2…携帯電話。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報技術の発展に伴い、利用者は、通信機能を有するPDA(PersonalDigital Assistants)や携帯電話等の端末装置を使用して画像データを通信することができる。画像データは、例えば、CCDカメラを装備した携帯電話で撮影された写真データなどである。そして、画像データは、送信側の端末装置からサーバ装置を経由して受信側の端末装置へ送信される。
【0003】
画像表示サイズ等の表示能力は端末装置によって大きく異なり、端末装置が備える表示装置にあっては、表示画像の高精細化が進む傾向にある。例えば、携帯電話においては、画像表示サイズが160(縦)×120(横)画素の表示装置から320(縦)×240(横)画素の表示装置に変更される傾向にある。
【0004】
また、画像データの通信おいて、送信者は送信端末からサーバ装置までのデータ通信に係る通信費を負担する一方、受信者はサーバ装置から受信端末までの通信費を負担するのが一般的である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−256025号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−51960号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
表示画像の高精細化に伴い、表示能力が異なる端末装置が混在するようになると、送信側の端末装置が高解像度である一方、受信側の端末装置が低解像度であることが有り得る。このような場合、送信側の端末装置から高解像度の画像データを受信側の端末装置に送信したとしても、受信側では低解像度の画像しか表示させることができないので、通信資源が無駄になるという問題がある。
【0008】
また、上述したようにサーバ装置から画像データを受信する際に発生する通信費は受信者が負担することになるが、低解像度の端末装置を有する利用者にとって、利用価値のない高解像度の画像データについて通信費を支払うのは、負担が大きいという問題がある。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、通信資源を効率よく活用するとともに、適正な課金情報を生成する画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係わる画像データ通信方法は、入力手段を有する通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信するものにおいて、前記サーバ装置を経由して送信側の通信端末から受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する第1ステップと、前記入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する第2ステップと、前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する第3ステップとを有する。
【0011】
この発明によれば、サーバ装置から高解像度データが受信側の通信端末へ送信されるのは、受信側の通信端末から要求があった場合に限られる。このため、受信側の通信端末の利用者が低解像度の画像で満足する場合には、高解像度データがサーバ装置から送信されない。これにより、通信資源を節約することが可能となる。ここで、通信端末は、PDAや携帯電話等の情報端末の他、通信機能を備えたパーソナルコンピュータが該当する。特に、通信端末が携帯用の情報端末である場合には、情報端末が備える表示装置の表示能力は機種に依存し、まちまちである。このため、情報端末の中には高解像度の画像を表示することができないものもある。表示能力の低い端末と表示能力の高い端末とが混在する場合に、上述した画像データ通信方法を採用すると、表示能力の低い端末に表示不能な画像データを送信することを防止することができる。
【0012】
上述した画像データ通信方法は、前記第1ステップにおいて、前記送信側の通信端末は前記低解像度データに加えて前記高解像度データを前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、前記高解像度データを記憶するとともに前記低解像度データを前記受信側の通信端末へ送信し、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記高解像度データを読み出して前記受信側の通信端末へ送信することが好ましい。この発明によれば、高解像度データはサーバ装置に記憶され、受信側が必要である場合にだけ、サーバ装置から受信側の通信端末に送信されることになるから、通信資源を節約できる。
【0013】
上述した画像データ通信方法は、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置は前記送信要求を前記送信側の通信端末に送信し、前記送信側の通信端末が前記高解像度データを前記サーバ装置へ送信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信することが好ましい。この発明によれば、受信側が必要である場合にだけ、高解像度データが送信側の通信端末からサーバ装置を経由して受信側の通信端末に送信されることになるから、送信側の通信端末からサーバ装置までの通信資源をより一層節約できる。
【0014】
上述した画像データ通信方法は、前記第1ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信側の通信端末から前記低解像度データを受信すると、前記サーバ装置は前記低解像度データを前記受信側の通信端末に送信するとともに、前記低解像度データを前記高解像度データに変換して記憶し、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記高解像度データを読み出して前記受信側の通信端末へ送信することが好ましい。この発明によれば、サーバ装置において低解像度データから高解像度データへ変換するので、送信側の通信端末は高解像度データを一切送信する必要はないので、通信資源を節約するとこができる。
【0015】
上述した画像データ通信方法は、前記第1ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信側の通信端末から前記低解像度データを受信すると、前記サーバ装置は前記低解像度データを前記受信側の通信端末に送信するとともに、前記低解像度データを記憶し、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記低解像度データを読み出して前記高解像度データに変換して前記受信側の通信端末へ送信することが好ましい。この発明によれば、サーバ装置において低解像度データから高解像度データへ変換するので、送信側の通信端末は高解像度データを一切送信する必要はないので、通信資源を節約するとこができる。さらに、高解像度データの送信要求があった場合にだけ、画像変換を実行するからサーバ装置の処理負荷を軽減することができ、くわえて、低解像度データを記憶すれば足りるので、記憶装置の記憶容量を削減することができる。
【0016】
上述した画像データ通信方法において、前記高解像度データは印刷を目的としたデータであってもよい。この場合には、受信側において元画像を高解像度で印刷することが可能となる。
【0017】
上述した画像データ通信方法において、前記通信端末は、時間を計測する計時手段を備え、前記第2ステップにおいて、前記受信側の通信端末は、前記計時手段を用いて前記低解像度データを受信してからの時間を計測し、計測された時間が所定時間を超えると、前記送信要求の送信を制限することが好ましい。この発明によれば、所定時間が経過した場合には、受信側の通信端末から送信要求が送信されることがないので、通信資源を節約することができる。
【0018】
上述した画像データ通信方法において、前記サーバ装置は、時間を計測する計時手段を備え、前記計時手段を用いて前記低解像度データを前記受信側の通信端末へ送信してからの時間を計測し、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、計測された時間が所定時間を超えると、前記高解像度データを前記受信側の通信端末へ送信することを拒否することが好ましい。この発明によれば、サーバ装置における高解像度データの蓄積に時間的な制限を設けることができるので、記憶容量を時間的な制限に対応するものとして見積もることが可能である。また、受信側の通信端末において監視負担を軽減することができる。
【0019】
上述した画像データ通信方法において、前記高解像度データは、前記元画像を高解像度で表す情報と前記元画像を低解像度で表す情報との差分情報として与えられることが好ましい。この場合、高解像度データのデータ量を圧縮することが可能である。
【0020】
上述した画像データ通信方法は、前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記高解像度データの通信に係るデータ量を計測し、予め定められた規則に従って計測されたデータ量から前記受信者の課金情報を生成することが好ましい。この発明によれば、受信者に高解像度データの通信に係る通信費の一部又は全部を負担させることが可能となるので、画像データの通信費を送信者と受信者との間で合理的に分配することが可能となる。
【0021】
次に、本発明に係る画像データ通信システムは、通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信するものであって、送信側の通信端末は、前記サーバ装置を経由して受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する手段を備え、受信側の通信端末は、入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する手段を備え、前記サーバ装置は、前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する手段を備えることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、サーバ装置から高解像度データが受信側の通信端末へ送信されるのは、受信側の通信端末から要求があった場合に限られる。このため、受信側の通信端末の利用者が低解像度の画像で満足する場合には、高解像度データがサーバ装置から送信されない。これにより、通信資源を節約することが可能となる。
【0023】
次に、本発明に係わる画像データ通信プログラムは、入力手段を有する通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信する画像データ通信プログラムにおいて、サーバ装置を経由して送信側の通信端末から受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する第1ステップと、前記入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する第2ステップと、前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する第3ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1:画像データ通信システム100Aの構成>
図1は、第1実施形態に係る画像データ通信システム100Aの構成を示すブロック図である。この図に示すように画像データ通信システム100Aは、複数の携帯電話MS1、MS2、…、無線通信網NET、及びサーバ装置20を備える。各携帯電話MS1、MS2、…は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されるモニタ8を備えるとともに、画像データGDを無線通信網NET及びサーバ装置20を介してデータ通信する機能を有する。画像データGDは、所定のデータ量を有するパケットに分割されて送受信される。本実施形態において、携帯電話MS1、MS2、…が送信する画像データGDは、低解像度データGDLと高解像度データGDHとを含むことがある。例えば、低解像度データGDLの解像度は160(縦)×120(横)画素である一方、高解像度データGDHの解像度は320(縦)×240(横)画素である。
【0025】
無線通信網NETは、複数の基地局(図示せず)を含み、基地局と各携帯電話MS1、MS2、…との間で無線通信が行なわれるようになっている。また、各基地局は交換局(図示せず)を介してサーバ装置20と接続されている。
【0026】
サーバ装置20は、パケット処理装置21、課金データベース22、及び画像データベース23を備える。パケット処理装置21は、送信側の携帯電話MS1、MS2、…から送信されて来る低画像データGDLを受信側の携帯電話MS1、MS2、…に送信する。課金データベース22は、加入者の電話番号と課金情報を対応付けて記憶する。画像データベース23は、送信側から送信されて来た高解像度データGDHを識別情報と対応付けて記憶する。識別情報は、通信を識別するための情報であり、例えば、通信番号、送信側と受信側の電話番号及び通信日時の組等から構成される。パケット処理装置21は、この識別情報によって画像データベース23から特定の高解像度データGDHを読み出すことができる。
【0027】
次に、図2は携帯電話MS1の電気的な構成を示すブロック図である。なお、他の携帯電話MS2、…も携帯電話MS1と同様に構成されている。携帯電話MS1は、マイクロプロセッサを主体として構成されたCPU1、そのCPU1に対する主記憶装置としてのROM2及びRAM3、画像処理及び音声処理用のGPU(Graphics Processing Unit)7及びSPU(Sound Processing Unit)9、入力処理用のキー入力部4、並びに、データの送受信処理用の送受信処理部5がバスを介して各部と接続されて構成されている。
【0028】
ROM2には、携帯電話MS1の全体の動作制御に必要なプログラムとしてのオペレーティングシステムが書き込まれる。RAM3は作業メモリとして機能し、ダウンロードしたアプリケーションのデータなどが必要に応じて書き込まれる。
【0029】
GPU7は、装備された液晶等からなる所定のサイズのモニタ8に、受信側電話番号やメールアドレスを入力操作に応じて確認的に表示させたり、必要な機能をガイド的に表示させたり、作成中や着信したメールの内容を表示させたりする制御を行うものである。また、GPU7は、モニタ8の画像表示サイズに対応する記憶領域を有するVRAMを備えており、CPU1から表示画像データを受け取ってVRAMに書き込む一方、VRAMから表示画像データを読み出してモニタ8に表示させる。SPU9は、着信時の音楽やゲームの効果音などの、楽音データや音源データ等を再生してスピーカ10から放音させる。
【0030】
キー入力部4は、スクロールボタン及びキー群を備える。送受信処理部5は、通常の無線公衆回線からの着信、送信の回線制御及び音声データの送受信の他、インターネットを経由するなどして用いられる電子メールやサーバからダウンロードされる各種アプリケーション等におけるデータ送受信を処理するもので、送受信データはアンテナ6を介して授受される。
【0031】
<1−2:画像データ通信処理>
次に、図3に、第1実施形態に係る画像データ通信処理のシーケンス図を示す。この例では、携帯電話MS1から携帯電話MS2へ画像データを送信する場合を想定する。まず、送信側の携帯電話MS1からデータ送信要求REQ1がサーバ装置20へ送信される(ステップSa1)。このデータ送信要求REQ1には、携帯電話MS1の電話番号TEL1と、受信側の携帯電話MS2の電話番号TEL2と、低解像度データGDL及び高解像度データGDHが含まれる。
【0032】
サーバ装置20のパケット処理装置21が、データ送信要求REQ1を受信すると、パケット処理装置21は、データ送信要求REQ1に含まれる高解像度データGDHを画像データベース23に記憶する一方(ステップSa2)、低解像度データGDLを携帯電話MS2に送信する(ステップSa3)。
【0033】
この際、パケット処理装置21は、データ送信要求REQ1と低解像度データGDLとのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の送信者の課金情報を更新する(ステップSa4)。すなわち、データ送信要求REQ1及び低解像度データGDLの送信に係る通信費は、送信者の負担となる。
【0034】
次に、低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2のモニタ8には、低解像度の画像が表示される。例えば、携帯電話MS2のモニタ8の画像表示サイズが320×240画素であり、低解像度データGDLの画像表示サイズが160×120画素であるとすれば、160×120画素の画像あるいは、これを伸張した320×240画素がモニタ8に表示される。これを見た利用者が、高解像度の画像を欲する場合には、当該利用者は、高解像度データ要求REQ2をサーバ装置20へ送信することができる(ステップSa5)。
【0035】
サーバ装置5が高解像度データ要求REQ2を受信すると、パケット処理装置21は画像データベース23に記憶された高解像度データGDHを読み出して(ステップSa6)、読み出した高解像度データを携帯電話MS2に返信する(ステップSa7)。これにより、携帯電話MS2では、高解像度の画像をモニタ8に表示させることができる。
【0036】
この際、パケット処理装置21は、高解像度データ要求REQ2と高解像度データGDHとのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の受信者の課金情報を更新する(ステップSa8)。すなわち、高解像度データ要求REQ2及び高解像度データGDHの送信に係る通信費は、受信者の負担となる。
【0037】
この実施形態によれば、送信側の携帯電話MS1は、低解像度用と高解像度用の画像データGDL及びGDHを送信するが、サーバ装置20から受信側の携帯電話MS2への第1回送信では低解像度データGDLのみが送信され、携帯電話MS2の利用者の要求に応じて第2回送信が実行され高解像度データGDHが伝送される。従って、携帯電話MS2の利用者が高解像度の画像を要求しない場合には、サーバ装置5から高解像度データGDHが送信されない。すなわち、サーバ装置20から受信側の携帯電話MS2への送信を段階的に実行することにより、通信資源を有効に活用することができる。
【0038】
また、課金情報は通信のデータ量に応じて生成されるところ、送信者の課金情報は、低解像度データGDL及び高解像度データGDHを携帯電話MS2からサーバ装置20へ送信する通信のデータ量と、低解像度データGDLをサーバ装置20から低解像度データGDLを携帯電話MS2へ送信する通信のデータ量に基づいて生成される。従って、低解像度データのデータ量が高解像度データのデータ量の1/2未満であれば、高解像度データのみを携帯電話MS1からサーバ装置20を介して携帯電話MS2へ直接送信する場合と比較して、送信者の通信費を削減することができる。さらに、受信者は、高解像度の画像を欲する場合だけ、自己の負担において高解像度データGDHを取得することができるという利点がある。
【0039】
<2.第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る画像データ通信システム100Bについて説明する。第2実施形態の画像データ通信システム100Bは、画像データベース23を備えない点を除いて、図1に示す第1実施形態の画像データ通信システム100Aと同様である。
【0040】
図4に、第2実施形態に係わる画像データ通信システム100Bを用いた画像データ通信処理のシーケンス図を示す。この例では、携帯電話MS1から携帯電話MS2へ画像データを送信する場合を想定する。
【0041】
まず、送信側の携帯電話MS1から低解像度データ送信要求REQ3がサーバ装置20へ送信される(ステップSb1)。この低解像度データ送信要求REQ3には、携帯電話MS1の電話番号TEL1と、受信側の携帯電話MS2の電話番号TEL2と、低解像度データGDLが含まれる。
【0042】
サーバ装置20のパケット処理装置21が、低解像度データ送信要求REQ3を受信すると、パケット処理装置21は、低解像度データ送信要求REQ3に含まれる低解像度データGDHを携帯電話MS2に送信する(ステップSb2)。
【0043】
この後、パケット処理装置21は、低解像度データ送信要求REQ3及び低解像度データGDLのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の送信者の課金情報を更新する(ステップSb3)。すなわち、低解像度データ送信要求REQ3及び低解像度データGDLの送信に係る通信費は、送信者の負担となる。
【0044】
次に、低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2のモニタ8には、低解像度の画像が表示される。これを見た利用者が、高解像度の画像を欲する場合には、当該利用者は、高解像度データ要求REQ4をサーバ装置20へ送信することができる(ステップSb4)。
【0045】
サーバ装置20が、高解像度データ要求REQ4を携帯電話MS1に転送すると(ステップSb5)、携帯電話MS1から高解像度データGDHがサーバ装置20を経由して携帯電話MS2へ送信される(ステップSb6、Sb7)。すなわち、高解像度データGDHが送信側の携帯電話MS1から送信されるのは、受信側の携帯電話MS2の利用者が高解像度の画像を望む場合だけである。
【0046】
次に、サーバ装置20のパケット処理装置21は、高解像度データGDHと高解像度データ要求REQ4とのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の受信者の課金情報を更新する(ステップSb8)。すなわち、高解像度データ要求REQ4及び高解像度データGDHの送信に係る通信費は、受信者の負担となる。
【0047】
この実施形態によれば、受信者が高解像度の画像を望まない場合には、送信側から高解像度データGDHが送信されることはないので、通信資源をより一層節約することが可能となる。また、サーバ装置20内に高解像度データGDHを記憶する画像データベース23を設ける必要がないので、サーバ装置20の構成を簡易なものにすることができる。
【0048】
さらに、受信者は、高解像度の画像を望まない場合には課金されることがなく、高解像度の画像を望む場合にのみ通信費を負担すればよいから、通信費を送信者と受信者との間で合理的に分配することができる。
【0049】
<3.第3実施形態>
次に、図5に第3実施形態に係る画像データ通信システム100Cのブロック図を示す。第3実施形態の画像データ通信システム100Cは、画像処理装置24を備える点を除いて、図1に示す第1実施形態の画像データ通信システム100Aと同様である。
【0050】
画像処理装置24は、低解像度データGDLを高解像度データGDHに変換する機能を有する。画像変換方法には、バイキュービック、バイリニア、及びニヤレストレイバー等の各種の方法があるが、本実施形態では、バイキュービック法を用いる。バイキュービック法は、隣り合う画素のデータ値をもとに3次関数を用いて、新たに画像を再構築する。
【0051】
図6に、画像データ通信システム100Cを用いた画像データ通信処理のシーケンス図を示す。この例では、携帯電話MS1から携帯電話MS2へ画像データを送信する場合を想定する。まず、送信側の携帯電話MS1から低解像度データ送信要求REQ5がサーバ装置20へ送信される(ステップSc1)。この低解像度データ送信要求REQ3には、携帯電話MS1の電話番号TEL1と、受信側の携帯電話MS2の電話番号TEL2と、低解像度データGDLが含まれる。
【0052】
サーバ装置20のパケット処理装置21が、低解像度データ送信要求REQ5を受信すると、パケット処理装置21は、低解像度データ送信要求REQ5に含まれる低解像度データGDLを受信側の携帯電話MS2に送信する(ステップSc2)。また、パケット処理装置21は、低解像度データGDLを画像処理装置24に渡し、画像処理装置24によって生成された高解像度データGDHを画像データベース23に記憶する(ステップSc3)。
【0053】
この後、パケット処理装置21は、低解像度データGDLのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の送信者の課金情報を更新する(ステップSc4)。すなわち、低解像度データ送信要求REQ5及び低解像度データGDLの送信に係る通信費は、送信者の負担となる。
【0054】
次に、低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2のモニタ8には、低解像度の画像が表示される。これを見た利用者が、高解像度の画像を欲する場合には、当該利用者は、高解像度データ要求REQ6をサーバ装置20へ送信することができる(ステップSc6)。
【0055】
サーバ装置5が高解像度データ要求REQ6を受信すると、パケット処理装置21は画像データベース23に記憶された高解像度データGDHを読み出して(ステップSc6)、読み出した高解像度データGDHを携帯電話MS2に返信する(ステップSc7)。これにより、携帯電話MS2では、高解像度の画像をモニタ8に表示させることができる。
【0056】
この際、パケット処理装置21は、高解像度データ要求REQ6と高解像度データGDHとのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の受信者の課金情報を更新する(ステップSc8)。すなわち、高解像度データ要求REQ6及び高解像度データGDHの送信に係る通信費は、受信者の負担となる。
【0057】
この実施形態によれば、サーバ装置20において低解像度データGDLを高解像度データGDHへ変換する処理を実行するので、送信側の携帯電話MS1は、低解像度データGDLのみ送信するだけでよい。そして、受信側が高解像度の画像を要求する場合であっても、送信側の携帯電話MS1が呼び出されることはない。従って、通信資源の利用効率を大幅に向上させることができる。
【0058】
また、画像変換処理をサーバ装置20で実行するので、演算負荷の重い処理を実行して高品質の高解像度データGDHを生成することができる。換言すれば、受信側の携帯電話MS2における処理負荷を軽減させることができる。さらに、受信者は、高解像度の画像を望まない場合には課金されることがなく、高解像度の画像を望む場合にのみ通信費を負担すればよいから、通信費を送信者と受信者との間で合理的に分配することができる。
【0059】
<4.第4実施形態>
次に、第4実施形態の画像データ通信システム100Dについて説明する。第4実施形態の画像データ通信システム100Dは、画像処理装置24において高解像度データGDから印刷データPDを生成する点、画像データベース23を省略した点を除いて、図5に示す第3実施形態の画像データ通信システム100Cと同様である。なお、ここでは画像処理装置24は、印刷のための画像処理などを行う場合を例として説明するが、必ずしも必要ではない。
【0060】
画像処理装置24は、プリンタ用の画像処理を行う。プリンタではCMYKなどのインクにより色を表現するので、表示系で使うRGBのデータは、RGBからCMYK系へ変換する必要になり、また各インクは通常各色で2〜8階調程度のたかだか数階調しか表現できないため、誤差拡散処理などで知られる2値化処理などの疑似中間調処理が必要になる。また、これらの処理はプリンタの機種によって異なるので、サーバ装置20の画像処理装置24では予め複数の機種に対するプリンタ用の画像処理プログラムを記憶し、受信側から印刷用高解像度データの要求をする際には、プリンタの機種名などを付帯して送るようにし、サーバ装置20では該プリンタの機種名にしたがってプリンタ用の画像処理を行うようにすればよい。
【0061】
図7に、画像データ通信システム100Dを用いた画像データ通信処理のシーケンス図を示す。この例では、携帯電話MS1から携帯電話MS2へ画像データを送信する場合を想定する。まず、送信側の携帯電話MS1から低解像度データ送信要求REQ5がサーバ装置20へ送信される(ステップSd1)。この低解像度データ送信要求REQ5には、携帯電話MS1の電話番号TEL1、受信側の携帯電話MS2の電話番号TEL2、及び低解像度データGDLが含まれる。
【0062】
サーバ装置20のパケット処理装置21が、低解像度データ送信要求REQ7を受信すると、パケット処理装置21は、低解像度データ送信要求REQ7に含まれる低解像度データGDHを携帯電話MS2に送信する(ステップSd2)。この後、パケット処理装置21は、低解像度データGDLのデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の送信者の課金情報を更新する(ステップSd3)。すなわち、低解像度データ送信要求REQ3及び低解像度データGDLの送信に係る通信費は、送信者の負担となる。
【0063】
次に、低解像度データGDLを携帯電話MS2が受信すると、携帯電話MS2のモニタ8には、低解像度の画像が表示される。これを見た利用者が、印刷データPDを欲する場合には、当該利用者は、印刷用の高解像度データ要求REQ8をサーバ装置20へ送信することができる(ステップSd4)。このとき、受信側が印刷に使用するプリンタの機種名を高解像度データ要求REQ8と伴にサーバ装置20に送信する。
【0064】
サーバ装置20が、印刷用の高解像度データ要求REQ8を携帯電話MS1に転送すると(ステップSb5)、携帯電話MS1から印刷用の高解像度データGDHがサーバ装置20に送信される(ステップSd6)。これをサーバ装置20が受信すると、パケット処理装置21は高解像度データGDHを画像処理装置24に渡し、画像処理装置24によって印刷データPDが生成される(ステップSd7)。この後、パケット処理装置21は印刷データPDを携帯電話MS2へ送信する(ステップSd8)。すなわち、印刷用の高解像度データGDHが送信側の携帯電話MS1から送信されるのは、受信側の携帯電話MS2の利用者が印刷を望む場合だけである。
【0065】
次に、サーバ装置20のパケット処理装置21は、ステップSd4〜Sd6、Sd8の通信に係るデータ量をパケット数に基づいて計数し、計数結果に応じた課金情報を生成する。そして、生成した課金情報に基づいて、パケット処理装置21は、課金データベース22の受信者の課金情報を更新する(ステップSd9)。印刷データPDを受信した携帯電話MS2においては、印刷データPDをパーソナルコンピュータを介してプリンタに出力したり、あるいは直接、印刷データPDをプリンタに出力して写真等を印刷する(ステップSd10)。
【0066】
この実施形態によれば、受信者が印刷を望まない場合には、送信側から印刷用の高解像度データGDHが送信されることはないので、通信資源を節約することが可能となる。また、サーバ装置20内に高解像度データGDHを記憶する画像データベース23を設ける必要がないので、サーバ装置20の構成を簡易なものにすることができる。
【0067】
さらに、受信者は、高解像度の画像を望まない場合には課金されることがなく、高解像度の画像を望む場合にのみ通信費を負担すればよいから、通信費を送信者と受信者との間で合理的に分配することができる。
【0068】
なお、第4実施形態では、画像処理装置24において印刷データPDに変換する場合として説明したが、画像処理装置24においては、RGBからCMYなどのプリンタに依存した変換を行うのではなく、解像度変換だけを行う場合も考えられる。この場合には、画像処理装置24は、送信側から送られた印刷用の高解像度データGDHを元に、受信側が求めている印刷用の画像サイズに解像度変換を行う。高解像度データGDHは、印刷用を目的としたデータであり、320×240画素のデータよりも大きなサイズの、例えば1280x960dotのデータである。画像処理装置24は、送信側から送られた印刷用の高解像度データGDHを元に、受信側が求めている印刷用の画像サイズに解像度変換を行う。この解像度変換処理は受信者側が必要なサイズの画像データを受け取るためのもので、受信者側が必要なサイズは受信者側から高解像度データをサーバに対して要求するときに付帯情報として与えられるようにすればよい。解像度変換は解像度を増やす方つまりデータサイズを増やす場合もあるし、解像度変換は解像度を減らす方つまりデータサイズを減らす場合もある。解像度変換によりデータサイズを減らす場合については、例えば、送信側がA4版での印刷を想定して印刷用データを送ったのに、受信側はそれより小さい4インチx5インチサイズでの印刷を望む場合が考えられ、この場合には解像度変換によりデータサイズを減らすことで不必要なデータを送らないようにできる。
【0069】
また、第4実施形態の変形として、画像処理装置24における画像変換を省き、始めに低解像度データを送る際に、印刷用高解像度データのデータサイズなどに関する情報も最初に送ることで、受信側は印刷用高解像度データを要求するかどうかだけを選択し、要求した場合には単に送信側が送る印刷用高解像度データを受信側に送るようにしても良い。
【0070】
以上、説明したように第4の実施形態では、受信者側が要求する高解像度データが、印刷を目的としたデータであることを特徴としている。
【0071】
<5.応用例>
上述した第1〜第3実施形態においては、低解像度データGDLに基づいて低解像度の画像を受信側の携帯電話MS2に表示し、その利用者が高解像度の画像を希望する場合に高解像度データGDHがサーバ装置20から携帯電話20へ送信された。この場合、高解像度データGDHは、それ自体で1枚の画像を形成することが可能であった。
【0072】
この応用例は、高解像度データGDHとして、低解像度の画像と高解像度の画像との差分情報を伝送するものである。サーバ装置20が解像度に関する差分情報を受信側の携帯電話MS2に送信する方法を説明する。
【0073】
低解像度データGDLは、図8に示すように、ある画像コンテンツについて任意のN×N画素を1つのブロックとし、各ブロックのDC成分を表したものである。DC成分は1ブロックを構成する各画素の諧調値の平均値である。例えば、元画像が320(縦)×240(横)画素であり、1ブロックの大きさが2×2画素であるとすれば、低解像度データGDLは160(縦)×120(横)画素の画像を表す。
【0074】
一方、高解像度データGDHは、元画像から各ブロックのDC成分を差し引いた差分情報として与えられる。従って、高解像度の元画像を表示する場合には、低解像度データGDLと高解像度データGDHとを加算して元画像を構成する。
【0075】
具体的に、図9を参照して説明する。1ブロックが例えば2×2画素の場合、第1ステップでは、図9に示す1回目送信データとして、2×2画素のブロックの平均値、第2ステップでは、図9に示す2回目送信データとして、2×2画素の各画素についての平均値との差分情報を送信する。よって、第2ステップの値の範囲は各画素あたり、−128〜127となり、7ビット信号でよい。また、同色が続く場合は差分が0となり、ランレングスなどの圧縮方法に対しても有効である。
【0076】
このように、解像度に関する差分情報を送信する方法によれば、第1ステップで送信するDC成分は低解像度の画像コンテンツであるため、データ量が非常に小さく、それに伴って通信コストも少なくすむ。即ち、サーバ装置20は、受信側の携帯電話MS2に高速に画像データを転送でき、利用者は、低コストで要求した画像の概要を瞬時に把握することができる。
【0077】
また、第2ステップで送信する差分情報は、高解像度の画像を1回で圧縮して送信する場合と比較して、ブロックのDC成分を送る必要がないため、データ量を小さくすることができる。
【0078】
なお、上記の例では、各ブロックのDC成分を第1回目に送信しているが、これに限られるものではなく、送信する情報はAC成分、又は、AC成分とDC成分としても構わない。
【0079】
次に、高解像度データGDHとして解像度に関する差分情報を受信側の携帯電話に送信する方法を上述した各実施形態に適用した具体例について説明する。まず、第1実施形態に適用する場合は、図3に示すデータ送信要求REQ1に含まれる画像データは、ブロック符号化されたデータであり、DC成分を表わす低解像度データGDLと差分情報としての高解像度データGDHを含む。そして、ステップSa3においてDC成分が受信側の携帯電話MS2に送信され、ステップSa7において差分情報が受信側の携帯電話MS2に送信される。
【0080】
次に、第2〜第4実施形態に適用する場合には、図4、6及び7に示すステップSb2、Sc2及びSd2ではDC成分を表わす低解像度データGDLが送信され、ステップSb7、Sc7及びSd6では解像度に関する差分情報としての高解像度データGDHが送信される。
【0081】
<6.変形例>
本発明は上述した各実施形態及び応用例に限定されるものではなく、例えば、以下の変形が可能である。
【0082】
(1)第3実施形態において、画像データベース23には、図6に示すステップSc3において高解像度データGDHが記憶されたが、本発明はこれに限定されるのものではなく低解像度データGDLを記憶してもよい。この場合、ステップSc5において、高解像度データ要求REQ6をサーバ装置20が受信したとき、パケット処理装置21は、画像データベース23から低解像度データGDLを読み出して、画像処理装置24を用いて高解像度データGDHへ変換し、これを受信側の携帯電話MS2へ送信してもよい。この場合には、画像データベース23にはデータ量の少ない低解像度データGDLを記憶すればよいので、サーバ装置20の構成を簡易なものにすることが可能となる。
【0083】
(2)上述した各実施形態において携帯電話MS1、MS2…及びサーバ装置20は、時間を計測するタイマ(計時手段)を備えるものであってもよい。この場合、受信側の携帯電話MS2のCPU1は、タイマを用いて低解像度データGDLを受信してからの時間を計測し、計測時間が予め定められた基準時間を超えると、高解像度データGDHの送信要求をサーバ装置20へ送信しないように制御する一方、サーバ装置20は、タイマで時間を計測して、画像データベース23に記憶しているデータを低解像度データGDLの送信から基準時間が経過した後に消去するようにしてもよい。
【0084】
この方法によれば、サーバ装置20における画像データの蓄積に時間的な制限を設けることができるので、画像データベース23の記憶容量を時間的な制限に対応するものとして見積もることが可能である。また、基準時間が経過した場合には、受信側の携帯電話MS2から送信要求が送信されることがないので、通信資源を節約することができる。
【0085】
また、受信側の携帯電話MS2において、時間管理をすることなく、サーバ装置20において時間管理をし、サーバ装置20が、受信側の携帯電話MS2から高解像度データGDHの送信要求を受信すると、送信を拒否してもよい。この場合は、受信側の携帯電話MS2の監視負担を軽減することができる。
【0086】
(3)上述した各実施形態において高解像度データGDHの送信に係る通信費は、総て受信側の利用者の負担としたが、その一部を送信側の利用者の負担としてもよい。要は、サーバ装置20のパケット処理装置21は、高解像度データGDHの通信に係るデータ量を計測し、予め定められた規則に従って計測されたデータ量から受信者の課金情報を生成するものであればよい。
【0087】
(4)上述した各実施形態において携帯電話MS1、MS2…は、利用者の指示を受けて、高解像度データGDHを取得するための送信要求を送信したが、本発明はこれに限定されるものではなく以下のように構成してもよい。第1に、ROM2にモニタ8の解像度を示す解像度情報を予め記憶しておく。第2に、CPU1は低解像度データGDLを受信すると、解像度情報をROM2から読み出して低解像度データGDLの解像度と比較する。第3に、CPU1は、解像度情報の示す解像度が低解像度データGDLの解像度より高い場合に高解像度データの送信要求を生成し、サーバ装置20へ送信する。この場合には、受信側の携帯電話MS2は自動的に高解像度データGDHを取得することができる。
【0088】
また、上記各実施形態においては、モニタとして液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを挙げて説明したが、本発明の適用範囲はそれに限られるものではなく、それ以外の電気光学材料、例えば、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、或いは、プラズマ発光や電子放出による蛍光等を用いた様々な電気光学素子を用いたディスプレイであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る画像データ通信システム100Aの構成を示すブロック図である。
【図2】同システム100Aに用いる携帯電話MS1の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】同システム100Aを用いた画像データ通信処理のシーケンス図である。
【図4】第2実施形態に係わる画像データ通信システム100Bを用いた画像データ通信処理のシーケンス図である。
【図5】第3実施形態に係る画像データ通信システム100Cのブロック図である。
【図6】同システム100Cを用いた画像データ通信処理のシーケンス図である。
【図7】第4実施形態に係る画像データ通信システム100Dのブロック図である。
【図8】応用例に係わる画像データの送信を説明する概念図である。
【図9】応用例に係わる画像データの具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4…キー入力部、5…送受信処理部、6…アンテナ、7…GPU、8…モニタ、20…サーバ装置、21…パケット処理装置、22…課金データベース、23…画像データベース、NET…通信網、MS1,MS2…携帯電話。
Claims (12)
- 入力手段を有する通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信する画像データ通信方法において、
サーバ装置を経由して送信側の通信端末から受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する第1ステップと、
前記入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する第2ステップと、
前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する第3ステップと
を有する画像データ通信方法。 - 前記第1ステップにおいて、前記送信側の通信端末は前記低解像度データに加えて前記高解像度データを前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、前記高解像度データを記憶するとともに前記低解像度データを前記受信側の通信端末へ送信し、
前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記高解像度データを読み出して前記受信側の通信端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像データ通信方法。 - 前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置は前記送信要求を前記送信側の通信端末に送信し、前記送信側の通信端末が前記高解像度データを前記サーバ装置へ送信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像データ通信方法。 - 前記第1ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信側の通信端末から前記低解像度データを受信すると、前記サーバ装置は前記低解像度データを前記受信側の通信端末に送信するとともに、前記低解像度データを前記高解像度データに変換して記憶し、
前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記高解像度データを読み出して前記受信側の通信端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像データ通信方法。 - 前記第1ステップにおいて、前記サーバ装置が前記送信側の通信端末から前記低解像度データを受信すると、前記サーバ装置は前記低解像度データを前記受信側の通信端末に送信するとともに、前記低解像度データを記憶し、
前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記第1ステップにおいて記憶した前記低解像度データを読み出して前記高解像度データに変換して前記受信側の通信端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像データ通信方法。 - 前記高解像度データは印刷を目的としたデータであることを特徴とする請求項1に記載の画像データ通信方法。
- 前記通信端末は、時間を計測する計時手段を備え、
前記第2ステップにおいて、前記受信側の通信端末は、前記計時手段を用いて前記低解像度データを受信してからの時間を計測し、計測された時間が所定時間を超えると、前記送信要求の送信を制限する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像データ通信方法。 - 前記サーバ装置は、時間を計測する計時手段を備え、前記計時手段を用いて前記低解像度データを前記受信側の通信端末へ送信してからの時間を計測し、
前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、計測された時間が所定時間を超えると、前記高解像度データを前記受信側の通信端末へ送信することを拒否することを特徴とする請求項1に記載の画像データ通信方法。 - 前記高解像度データは、前記元画像を高解像度で表す情報と前記元画像を低解像度で表す情報との差分情報として与えられることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の画像データ通信方法。
- 前記第3ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記高解像度データの通信に係るデータ量を計測し、予め定められた規則に従って計測されたデータ量から前記受信者の課金情報を生成することを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の画像データ通信方法。
- 通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信する画像データ通信システムにおいて、
送信側の通信端末は、前記サーバ装置を経由して受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する手段を備え、
受信側の通信端末は、入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する手段を備え、
前記サーバ装置は、前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する手段を備える
ことを特徴とする画像データ通信システム。 - 入力手段を有する通信端末間でサーバ装置を経由して画像データを通信する画像データ通信プログラムにおいて、
サーバ装置を経由して送信側の通信端末から受信側の通信端末へ、元画像を第1の解像度で表す低解像度データを送信する第1ステップと、
前記入力手段によって所定の指示が入力されると、前記受信側の通信端末から前記サーバ装置へ、前記元画像を前記第1の解像度より高い第2の解像度で表す高解像度データを要求する送信要求を送信する第2ステップと、
前記サーバ装置が前記送信要求を受信すると、前記サーバ装置から前記受信側の送信端末へ前記高解像度データを送信する第3ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像データ通信プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002275204A JP2004110677A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラム |
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JP2002275204A JP2004110677A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラム |
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JP2002275204A Withdrawn JP2004110677A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 画像データ通信方法、画像データ通信システム及び画像データ通信プログラム |
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JP (1) | JP2004110677A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008252811A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Kddi Corp | 携帯電話、通信サーバ、通信システム、コンテンツ提供装置、コンテンツ提供方法、及びプログラム |
US8424042B2 (en) | 2007-03-30 | 2013-04-16 | Sony Corporation | Information processing apparatus, information processing method, information processing program, and information processing system |
JP2016539595A (ja) * | 2014-08-22 | 2016-12-15 | シャオミ・インコーポレイテッド | 画像を送信する方法および装置 |
US9832342B2 (en) | 2014-08-22 | 2017-11-28 | Xiaomi Inc. | Method and device for transmitting image |
-
2002
- 2002-09-20 JP JP2002275204A patent/JP2004110677A/ja not_active Withdrawn
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