JP2004109358A - コントラスト検出方式オートフォーカス装置、及び合焦位置検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フォーカスレンズが所定間隔移動する度に、コントラストと、それらのコントラストそれぞれに対応したフォーカスレンズの位置であるコントラスト位置を検出し、検出されたコントラストが最大となるコントラスト位置を表す最大コントラスト位置と、複数のコントラスト位置と、それぞれのコントラスト位置に対応する検出されたコントラストとを用いて、コントラストが最大となるフォーカスレンズの近似位置を演算する。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、被写体像の画像信号のコントラストに基づいて、フォーカスレンズの合焦位置を検出するコントラスト検出方式オートフォーカス装置、及びコントラスト検出方式の合焦位置検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子カメラのオートフォーカス装置には、被写体像の画像信号のコントラストを検出して合焦動作を行うコントラスト検出方式があり、広く実用に供されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
コントラスト検出方式とは、詳しくは、CCDなどの固体撮像素子で生成される被写体像の画像信号のコントラスト(言い換えると、画像信号の高周波成分)が、合焦時において最も高くなるという性質を利用したものである。すなわち、このコントラスト検出方式は、フォーカスレンズを少しずつ移動させることによって、コントラストを検出する焦点検出領域内の固体撮像素子で生成される被写体像の画像信号のコントラストを変化させていき、そして、変化していくコントラストを検出し、このコントラストがピークとなるようなフォーカスレンズの位置を判定し、合焦位置を設定する合焦位置検出方式である。
【0004】
また合焦位置検出方式には、赤外線アクティヴ方式を用いたオートフォーカス装置がある。この方式の場合、被写体に赤外線を投光し、被写体から反射してきたこの赤外線をPSDなどの受光素子によって受光し、三角測距の原理によって、被写体までの距離を測定する。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−20267号公報(第4〜6項、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コントラスト検出方式の場合、コントラストがピークとなるようなフォーカスレンズの位置を検出するまで、フォーカスレンズを駆動させ、複数のデータをサンプリングして測距を行っているため、赤外線アクティヴ方式よりも合焦速度が遅い。合焦速度を赤外線アクティヴ方式に近づけようと、コントラストを検出するフォーカスレンズの駆動間隔を大きくすると、測距の分解能が荒くなり、合焦精度が低下してしまう。また、合焦精度を上げようと、該駆動間隔を細かくすると、測距の分解能は向上し、合焦精度は上がるが、測距するデータが多くなってしまい、合焦速度を低下させてしまうという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、被写体像の画像信号のコントラストに基づいて、フォーカスレンズの合焦位置を検出するコントラスト検出方式オートフォーカス装置、およびコントラスト検出方式の合焦位置検出方法において、合焦精度を高くしつつ、合焦速度も速くすることができるコントラスト検出方式オートフォーカス装置、およびコントラスト検出方式の合焦位置検出方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置は、撮像素子と、撮像素子に被写体像を結像させる結像光学系とを有し、撮像素子で生成される被写体像の画像信号のコントラストを検出し、結像光学系の一部であるフォーカスレンズを移動させることによるコントラストの増減に基づいて、合焦位置を検出するコントラスト検出方式オートフォーカス装置において、コントラスト検出方式オートフォーカス装置は、フォーカスレンズが所定間隔移動する度に、コントラストと、それらのコントラストそれぞれに対応したフォーカスレンズの位置であるコントラスト位置を検出し、検出されたコントラストが最大となるコントラスト位置を表す最大コントラスト位置と、複数のコントラスト位置と、それぞれのコントラスト位置に対応する検出されたコントラストとを用いて、コントラストが最大となるフォーカスレンズの近似位置を演算することを特徴とする。このようにコントラストが最大となるフォーカスレンズの位置データ、および複数のフォーカスレンズの位置データを用いて、コントラストが最大となるフォーカスレンズの位置を近似演算すると、コントラストを検出する度に移動するフォーカスレンズの間隔を大きくしても、該位置を近似演算で算出することができるため、精度の高い合焦位置を得ることができる。
【0009】
また、請求項2に記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置は、検出されたコントラストが連続して低下すると、合焦動作を停止し、検出された最も高いコントラストを有するコントラスト位置を、最大コントラスト位置とすることを特徴とする。このように最大コントラスト位置を決定すると、フォーカスレンズの駆動を途中で停止させて、合焦位置を得ることが可能となるため、合焦速度を速くすることができる。
【0010】
また、請求項3に記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置は、コントラストが最大となるフォーカスレンズの近似位置の演算に用いられる複数のコントラスト位置は、少なくとも最大コントラスト位置の前後で検出されたコントラスト位置であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置は、フォーカスレンズが所定の間隔を移動することによって、結像光学系の像側焦点位置は移動し、像側焦点位置の移動の間隔は、結像光学系が有する焦点深度より大きな値であることを特徴とする。このようにフォーカスレンズが所定の間隔を移動することによる結像光学系の像側焦点位置の移動間隔を、焦点深度より大きな値に設定することによって、合焦速度を速くすることができる。
【0012】
また、請求項5に記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置は、フォーカスレンズが移動可能な範囲であるフォーカスレンズ移動範囲を有し、フォーカスレンズ移動範囲の一部の範囲では、一部の範囲以外の範囲よりも、フォーカスレンズが短い間隔で移動することを特徴とする。このようにフォーカスレンズ移動範囲の一部の範囲を他の範囲よりも、フォーカスレンズが短い間隔で移動するよう構成することによって、フォーカスレンズ移動範囲全体を短くすることが可能となり、装置の小型化を図ることができる。
【0013】
また、請求項6に記載のコントラスト検出方式の合焦位置検出方法は、撮像素子と、撮像素子に被写体像を結像させる結像光学系とを有し、撮像素子で生成される被写体像の画像信号のコントラストを検出し、結像光学系の一部であるフォーカスレンズを移動させることによるコントラストの増減に基づいて、合焦位置を検出するコントラスト検出方式の合焦位置検出方法において、コントラスト検出方式オートフォーカス装置は、複数のコントラストと、複数のコントラストにそれぞれ対応したフォーカスレンズの位置であるコントラスト位置を検出し、検出されたコントラストが最大となるコントラスト位置を表す最大コントラスト位置と、複数のコントラスト位置と、それぞれのコントラスト位置に対応する検出されたコントラストとを用いて、コントラストが最大となるフォーカスレンズの近似位置を演算することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態のコントラスト検出方式オートフォーカス装置(以下、AF装置と略す。)100を示す図である。AF装置100は、ズーム機能を有する結像光学系110と、CCD120と、AFE(Analog front end)130と、DSP(Digital Signal Processor)140と、メモリ150と、CPU160から構成されている。
【0015】
結像光学系110は、フォーカスレンズ110aを備え、被写体の像をCCD120に結像させる光学系である。結像光学系110は、後述するCPU160の制御によって駆動されるフォーカスレンズ用アクチュエータ111により、フォーカスレンズ110aを光軸方向に移動して、ピント調節を行っている。
【0016】
また、結像光学系110は、レンズシャッタ110bを備えている。レンズシャッタ110bは、絞り機構を兼ね備えており、プログラムAEによって決定した露光量に応じて駆動するレンズシャッタ用アクチュエータ112によって、絞りが設定されたり、シャッタが開閉されたりする。
【0017】
また、レンズシャッタ110b近傍には、図示しない絞り検出回路が設けられており、CPU160は、この検出回路によって、レンズシャッタ110bの絞りのF値を知ることができる。CPU160は、このF値に基づいて、現在の被写体像のAF装置100に対する焦点深度を知ることができるデータテーブルを有する。
【0018】
CCD120は、CPU160の制御によって駆動され、結像光学系110を介して入射する被写体の像を受光して、その受光した像を光電変換し、画像信号に変換させる。この画像信号は、AFE130に入力する。
【0019】
AFE130は、CCD120から入力された画像信号を増幅し、サンプリング、及びホールド処理する。そして、その信号は、図示しないA/D変換器に入力し、デジタル画像信号に変換され、DSP140に入力する。
【0020】
DSP140は、ホワイトバランスの調整、ブランキング、クランプ、ガンマ補正などの信号処理を行う回路である。DSP140は、信号処理を施した画像信号をメモリ150に出力し、算出したコントラストデータを、CPU160に出力する。以下に、DSP140によるコントラストデータ算出方法を説明する。
【0021】
DSP140は、図示しないデジタルフィルタを備えている。デジタルフィルタは、ハイパスフィルタ、両波検波回路、および積分回路として機能する。デジタルフィルタは、A/D変換器から出力されたデジタル画像信号を微分することによって、デジタル画像信号の高周波成分(言い換えると、コントラスト成分)を取り出す。そして、この高周波成分を取り出すと共に、この高周波成分の信号の正および負の成分を同一方向に揃えて検波し、この検波信号を積分する。この積分された検波信号は、算出されたコントラストデータとして、CPU160に出力される。CPU160は後述するように、この積分値に基づいて合焦位置を求め、フォーカスレンズ110aの位置決め制御を行う。つまり、デジタルフィルタは、コントラスト検出方式のオートフォーカスにおいて用いられるデジタル画像信号の高周波成分に対応するコントラストデータを出力する。
【0022】
図2は、パルス位置、すなわちフォーカスレンズ110aの位置Pとコントラストデータの関係を示すグラフである。本発明の実施形態において、フォーカスレンズ110aは、ステッピングモータであるフォーカスレンズ用アクチュエータ111によって駆動され、その移動範囲は、至近側から無限遠側の−20パルス〜120パルスとなっている。
【0023】
また、−20パルス≦位置P<0パルス、100パルス<位置P≦120パルスでは10パルスおきに、0パルス≦位置P≦100パルスでは20パルスおきに、CCD120の画像取り込みを、それぞれ積分時間T[ms]間隔で行っている。−20パルス≦位置P<0パルス、100パルス<位置P≦120パルス時のフォーカスレンズ110aの移動速度は、(ΔPi/2T)×103[pps]となり、0パルス≦位置P≦100パルス時のフォーカスレンズ110aの移動速度は、(ΔPi/T)×103[pps]となる。ここで、ΔPiは、結像光学系110の焦点深度に対応したフォーカスレンズ110aの移動間隔として定義する。結像光学系110の結像倍率が変化した場合、結像光学系110の像側の焦点距離fは変化する。そのため、結像光学系110の焦点深度は変化する。また、レンズシャッタ110bの絞りのF値が変化した場合も、結像光学系110の焦点深度は変化する。
【0024】
本発明の実施形態において、AF装置100の合焦速度を上げるために、フォーカスレンズ110aが移動間隔ΔPiで所定の間隔を移動することによる結像光学系110の像側焦点位置の移動間隔が、結像光学系110の焦点深度より大きな値になるように設定されている。そのため、移動間隔ΔPiは、結像光学系110の焦点深度に対応して変化する。また、積分時間Tは、画像データの飽和や、画像がノイズによって不鮮明になることを防止するため、被写体の輝度に応じて変化する。つまり、フォーカスレンズ110aの移動速度は、被写体のコントラスト検出時の種々の条件によって変化する。積分時間Tが変化し、フォーカスレンズ110aの移動速度が変化しても、上記移動速度の式によって、−20パルス≦位置P<0パルス、100パルス<位置P≦120パルスでは10パルスおきに、0パルス≦位置P≦100パルスでは20パルスおきに、CCD120の画像取り込みが行われる。
【0025】
図3は、AF装置100の動作を説明するためのタイミングチャートである。図3(a)はCPU160が出力する垂直同期信号、図3(b)はDSP140で生成される映像信号、図3(c)はCPU160が出力する撮影画面内の任意箇所を設定するための画面ゲート信号、図3(d)はDSP140で生成される画面ゲート信号で決定された任意箇所におけるコントラストデータ(すなわち、焦点電圧)、図3(e)はCPU160が出力するコントラストデータを検出するタイミング信号であるコントラスト検出タイミング信号、図3(f)は図示しないモータドライバが出力するフォーカスレンズ用アクチュエータ111の駆動タイミングパルス、図3(g)はフォーカスレンズ用アクチュエータ111によって移動したフォーカスレンズ110aのパルス位置を示す。
【0026】
図3に示されるようにAF装置100の各信号は、図3(a)の垂直同期信号に同期して生成されたり、出力されたりしている。図3(d)のコントラストデータは、垂直同期信号でリセットされ、図3(e)のコントラスト検出タイミング信号A’〜E’は、各コントラストデータに対応したタイミングで発信している。このコントラスト検出タイミング信号A’〜E’は、図2に示す点A〜Eに対応した信号である。
【0027】
また、図3(f)の駆動タイミングパルスは、一定のタイミングで出力している。そのため、図3(g)に示されるようにフォーカスレンズ110aは、コントラストがピークとなるパルス位置が検出されるまで、連続的に駆動される。フォーカスレンズ110aを連続的に駆動させてこのピークとなるパルス位置を検出する場合、フォーカスレンズ110aを断続的に駆動させてピークとなるパルス位置を検出する場合に比べて、消費電力が減少する。また、フォーカスレンズ用アクチュエータ111の起動・停止によって発生する騒音や振動がなくなる。また、コントラストを検出する領域を大きく設定したり、同フレームの画像データに対してコントラストを検出する領域を離れた2つ以上の領域に分離させたりして、画像データの積分終了から次の積分開始までの時間が短い場合においても、常にフォーカスレンズ用アクチュエータ111を駆動させているため、積分データを無効にすることがなくなる。
【0028】
図4は、図3に示す期間Xにおける経過時間とフォーカスレンズ110aの位置Pの関係を示すグラフである。上述したようにフォーカスレンズ110aの駆動速度は、(ΔPi/T)×103[pps]、または(ΔPi/2T)×103[pps]であり、被写体のコントラスト検出時の種々の条件によって変化する。また、従来のコントラスト方式のAF装置と異なり、撮像素子の露光中(すなわち、積分期間中)もフォーカスレンズは移動している。コントラスト検出中にズーム倍率が変化したり、移動速度が(ΔPi/T)×103から(ΔPi/2T)×103、またはその逆に切り替わったりした場合、フォーカスレンズ110aは、コントラスト検出中にその移動速度が変化するため、図4に示すように、ある加減速度で移動する。そのため、その加減速度を加味し、より正確なコントラストがピークとなるパルス位置を検出しなければならない。つまり、図3(e)のコントラスト検出タイミング信号A’〜E’に基づいて得られたコントラストデータに対応するフォーカスレンズ110aの位置Pを算出する必要がある。以下にその算出方法を説明する。
【0029】
図4に示すサンプリング時間t0を上述した検波信号の積分開始時間とし、サンプリング時間t9を検波信号の積分終了時間とする。そして、一回の積分処理、すなわち図3のコントラストデータYの積分時間をサンプリング時間t0〜t9に10等分割し、各サンプリング時間に対応するフォーカスレンズ110aの位置PをP0〜P9とする。そして、コントラスト検出タイミング信号A’によって得られたコントラストデータAに対応するフォーカスレンズ110aの位置Psは、
【数1】
(ただし、n=0〜9)で算出される。10等分割された時間に対する位置P0〜P9の平均値の位置が、フォーカスレンズ110aの位置Psとなる。つまり、図2のコントラストデータAは、期間Xにおけるコントラストデータとそのデータに対応したフォーカスレンズ110aの位置Psを示す点である。
【0030】
他のコントラストデータB〜Eは、コントラストデータAと同様に得ることができる。また、コントラストデータが5個以上取得され、かつコントラストデータの低下が連続して検出された場合、AF装置100は、コントラストデータの取得を終了するよう制御されている。図2においてAF装置100は、60パルスでコントラストデータの取得を終了している。このようにAF装置100を制御することによって、フォーカスレンズ110aを一方の駆動端部から他方の駆動端部まで駆動させることなく、コントラストがピークとなるパルス位置を検出することが可能となり、つまり、合焦速度が速くなる。
【0031】
コントラストがピークとなるパルス位置は、最小二乗法による近似演算によって求められる。図2において演算に用いられるコントラストデータは、最大のコントラストを有するコントラストデータ(コントラストデータC)、及び最大のコントラストを有するコントラストデータを中心とした±2個のコントラストデータ(コントラストデータA、B、D、E)である。この5個のデータを用いて二次関数で近似演算を行う。
【数2】
(ただし、a<0)に近似されるとすると、式(2)の右辺と左辺の差分の総和、
【数3】
(ただし、m≧3)が最小となるようにa、b、cを求める。また、yiをコントラストデータD(i)、xiをフォーカスレンズ110aの位置P(i)、Np−2≦i≦Np+2とする。ここで、Npは、コントラストがピークとなるコントラストデータ、及びそのフォーカスレンズ110aの位置を表す。そして、コントラストがピークとなるフォーカスレンズ110aの最大値近似位置Pmaxは、式(2)の極大値を表し、その傾きは0となる(図2において点Zが傾き0となる)。そのため、式(2)を微分し、xについて解くと、
【数4】
となる。つまり、最大値近似位置Pmaxは、(−b/2a)となる。この近似演算が終了すると、フォーカスレンズ110aを最大値近似位置Pmaxに駆動し、合焦動作が完了する。
【0032】
図5は、本発明の実施形態のAF装置100の合焦位置検出処理のフローチャートである。以下に、この処理について説明する。
【0033】
AF装置100の合焦位置検出が開始されると、フォーカスレンズ110a、及びカウンタが初期状態にセットされる。そして、至近側端部(−20パルス)のパルス位置が取得される(S1、S2)。CCD120は被写体光を受光し、受光された光に光電変換処理を施し、積分を開始する(S3)。
【0034】
上述した積分が終了しておらず、かつフォーカスレンズ110aの位置Pのサンプリング時間tnが経過していない場合は、積分処理を継続する(S11:N、S21:N)。フォーカスレンズ110aの位置Pの1回のサンプリング時間tnが経過した場合は、現在のパルス位置(フォーカスレンズ110aの位置)を取得し、積分処理を継続する(S11:N、S21:Y、S22)。積分が終了し(S11:Y)、判定回数n>0でない場合(つまり、n=0)、S35に進み(S31:N)、後述するピーク値検出を行う。また、積分が終了し、判定回数n>0の場合(S31:Y)、現在のパルス位置を取得する(S32)。つまり、1回目のパルス位置取得、及び積分処理においては、コントラストデータは取得しない。
【0035】
上述したコントラスト検出タイミング信号A’〜E’に基づいて現在取得中の1つ前の積分処理結果からコントラストデータD(n−1)が算出される(S34)。また、このコントラストデータ算出処理と並列して積分処理が行われ、その積分処理結果(次回算出されるコントラストデータ)に対応するフォーカスレンズ110aの位置Pが上述したように算出される(S3、S11、S31〜S33)。例えば、3回目のパルス位置取得、及び積分処理中の場合、その処理と並列して2回目の積分処理結果から2回目のコントラストデータが算出されるということである。そして、今回算出したコントラストデータD(n−1)が、ピークのコントラストを有するパルス位置であるかどうかの判定が行われる。詳しくは、図6のサブルーティンにおいて後述する(S35)。
【0036】
判定回数nに+1を加えてn+1にする(S36)。そして、S35においてピークのコントラストを有するパルス位置の検出が完了したと判定された場合は(S41:Y)、フォーカスレンズ用アクチュエータ111を駆動停止させる(S51)。S35においてピークのコントラストを有するパルス位置の検出が完了していないと判定された場合は(S41:N)、現在のパルス位置が無限遠側端部であるかどうかの判定が行われる(S61)。
【0037】
ピークのコントラストを有するパルス位置の検出が完了したと判定され、フォーカスレンズ用アクチュエータ111が駆動停止した場合(S41:Y、S51)、コントラストデータD(Np−2)〜コントラストデータD(Np+2)、及びフォーカスレンズ110aの位置P(Np−2)〜フォーカスレンズ110aの位置P(Np+2)を用いて、上述した最小二乗法によって、コントラストがピークとなるフォーカスレンズ110aの最大値近似位置Pmaxが算出される(S52)。ここで、コントラストデータD(Np−2)〜コントラストデータD(Np+2)、及びフォーカスレンズ110aの位置P(Np−2)〜フォーカスレンズ110aの位置P(Np+2)は、ピークのコントラストデータ、及びそのデータに対応したパルス位置を中心とした±2個のコントラストデータ、及びそれらのデータに対応したパルス位置である。
【0038】
最大値近似位置Pmaxが算出されると(S52)、フォーカスレンズ用アクチュエータ111を駆動させ、フォーカスレンズ110aを最大値近似位置Pmaxへ移動させる(S53)。そこで、合焦動作は完了する。
【0039】
ピークのコントラストを有するパルス位置の検出が完了していないと判定され、現在のパルス位置が無限遠側端部である場合(S41:N、S61:Y)、フォーカスレンズ110aが駆動中でなければ(S62:N)、ピーク検出失敗となり、例外処理が行われる(S71)。例外処理とは、コントラストデータの再取得、またはパンフォーカスで撮影を行うための処理である。そこで、合焦動作は完了する。また、フォーカスレンズ110aが駆動中であれば(S62:Y)、フォーカスレンズ110aを停止させ(S63、S91:Y)、S34に進む。そして、積分処理を行わず、最後に取得した積分処理結果を用いてコントラストデータを算出する。
【0040】
ピークのコントラストを有するパルス位置の検出が完了していないと判定され、現在のパルス位置が無限遠端部でない場合(S41:N、S61:N)、フォーカスレンズ用アクチュエータ111の駆動状態の判定が行われる(S81)。フォーカスレンズ用アクチュエータ111が駆動していない場合(S81:N)、低速度の(ΔPi/2T)×103[pps]での駆動が開始され(S82)、S91に進む。つまりこれは、フォーカスレンズ110aが初期位置の至近側端部から無限遠側端部に向かって駆動開始することを表す。
【0041】
また、フォーカスレンズ用アクチュエータ111が駆動している場合(S81:Y)で、低速度の(ΔPi/2T)×103[pps]で駆動し、かつ0パルス≦位置P≦100パルスにフォーカスレンズ110aが位置する場合(S83:Y)、高速度の(ΔPi/T)×103[pps]での駆動に切り替えて(S84)、S91に進む。S83において上記条件を満たさない場合(S83:N)で、高速度の(ΔPi/T)×103[pps]で駆動し、かつ100パルス<位置P≦120パルスにフォーカスレンズ110aが位置する場合(S85:Y)、低速度の(ΔPi/2T)×103[pps]での駆動に切り替えて(S86)、S91に進む。S85において上記条件を満たさない場合(S85:N)、駆動条件を変更しないで、S91に進む。S91においてフォーカスレンズ110aが無限遠側端部にあれば、上述したようにS34に進み、無限遠側端部になければ(S91:N)、S3に進み、積分処理を行い、ピーク位置検出の処理を継続する。
【0042】
図6は、図5に示すS35のピーク値検出のフローチャートである。S34で取得したコントラストデータがピークのコントラストを有するパルス位置であるかとうかの判定が開始されると、判定回数nが0であるかどうかの判定が行われる(S101)。判定回数n=0の場合(S101:Y)、ピークのコントラストデータを算出するためのデータが不足しているため、このフローチャートを終了し、図5のS36に進む。判定回数n=1の場合(S101:N、S102:Y)、各変数が初期化される(S111)。その初期化内容は、コントラストデータDmax=D(n−1)、コントラストデータD0=D(n−1)、ピークのコントラストを有するパルス位置Np=n−1、カウンタc=0である。各変数が初期化されると、ピーク値検出が継続され、図5のS36に進む。
【0043】
S101、及びS102において判定回数n≠0、1で(S101:N、S102:N)、n回目に取得したコントラストデータD(n−1)が、最大値を有するコントラストデータDmaxより大きい場合(S121:Y)、Dmax=D(n−1)、D0=Dmaxに更新される(S131)。そして、ピークのコントラストを有するパルス位置(更新されたDmaxのパルス位置)Np=mが記憶される(S132)。そして、カウンタc=0とし(S133)、ピーク値検出が継続され、図5のS36に進む。
【0044】
n回目に取得したコントラストデータD(n−1)が、最大値を有するコントラストデータDmax以下で(S121:N)、かつD0以上の場合(S122:N)、つまり、1回低下したコントラストデータが再び増加した場合、カウンタc=0とし(S133)、ピーク値検出が継続され、図5のS36に進む。
【0045】
n回目に取得したコントラストデータD(n)が、最大値を有するコントラストデータDmax以下で(S121:N)、かつD0より小さい場合((S122:Y)、D0=D(n−1)とし(S123)、カウンタcに+1を加えてc+1にする(S124)。そして、カウンタcが2より小さい場合(S125:N)は、ピーク値検出が継続され、図5のS36へ進む。カウンタcが2以上(S125:Y)、つまり、コントラストデータが2回以上連続して低下し、かつ判定回数n−1が5より小さい場合(S126:N)は、ピーク値検出が継続され、図5のS36に進む。カウンタcが2以上(S125:Y)で、かつ判定回数n−1が5以上の場合(S126:Y)は、ピーク値検出が完了したフラグを立てて図5のフローチャートに戻る。
【0046】
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。
【0047】
上記実施形態は、最大のコントラストを有するコントラストデータ、及びそのコントラストデータを中心とした±2個のコントラストデータの5個のデータを用いて近似演算処理を行っているが、最大のコントラストを有するコントラストデータ、及びそのコントラストデータを中心とした少なくとも前後のコントラストデータ(つまり、3つ以上のコントラストデータ)があれば近似演算処理を行い、ピークのコントラストを有するフォーカスレンズの近似位置を算出することができる。
【0048】
上記実施形態は、フォーカスレンズ移動範囲が−20パルス〜120パルスとなっているが、−40パルス〜140パルスにして、駆動開始から駆動停止まで20パルス毎にコントラストデータを取得するよう設定してもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明のコントラスト検出方式オートフォーカス装置は、コントラストが最大となるデータ、およびその他の複数のデータを用いて、コントラストが最大となるフォーカスレンズの位置を近似演算している。そのため、コントラストを検出するフォーカスレンズの駆動間隔を大きくしても、該位置を近似演算で算出することができる。その結果、精度の高い合焦位置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のコントラスト検出方式オートフォーカス装置を示す図である。
【図2】パルス位置(フォーカスレンズの位置)とコントラストデータの関係を示すグラフである。
【図3】コントラスト検出方式オートフォーカス装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】図3に示す期間Xにおける経過時間とフォーカスレンズの位置の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の実施形態のコントラスト検出方式オートフォーカス装置の合焦位置検出のフローチャートである。
【図6】図5に示すS35のピーク値検出のフローチャートである。
【符号の説明】
100 コントラスト検出方式オートフォーカス装置
110 結像光学系
110a フォーカスレンズ
Claims (6)
- 撮像素子と、
前記撮像素子に被写体像を結像させる結像光学系と、を有し、
前記撮像素子で生成される被写体像の画像信号のコントラストを検出し、前記結像光学系の一部であるフォーカスレンズを移動させることによる前記コントラストの増減に基づいて、合焦位置を検出するコントラスト検出方式オートフォーカス装置において、
前記コントラスト検出方式オートフォーカス装置は、前記フォーカスレンズが所定間隔移動する度に、コントラストと、前記コントラストにそれぞれ対応した前記フォーカスレンズの位置であるコントラスト位置を検出し、
検出されたコントラストが最大となる前記コントラスト位置を表す最大コントラスト位置と、
複数の前記コントラスト位置と、
それぞれの前記コントラスト位置に対応する検出されたコントラストと、を用いて、コントラストが最大となる前記フォーカスレンズの近似位置を演算すること、を特徴とするコントラスト検出方式オートフォーカス装置。 - 前記コントラスト検出方式オートフォーカス装置は、検出されたコントラストが連続して低下すると、合焦動作を停止し、検出された最も高いコントラストを有する前記コントラスト位置を、前記最大コントラスト位置とすること、を特徴とする請求項1に記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置。
- コントラストが最大となる前記フォーカスレンズの近似位置の演算に用いられる複数の前記コントラスト位置は、少なくとも前記最大コントラスト位置の前後で検出された前記コントラスト位置であること、を特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置。
- 前記フォーカスレンズが前記所定の間隔を移動することによって、前記結像光学系の像側焦点位置は移動し、
前記像側焦点位置の移動の間隔は、前記結像光学系が有する焦点深度より大きな値であること、を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置。 - 前記コントラスト検出方式オートフォーカス装置は、前記フォーカスレンズが移動可能な範囲であるフォーカスレンズ移動範囲を有し、
前記フォーカスレンズ移動範囲の一部の範囲では、前記一部の範囲以外の範囲よりも、前記フォーカスレンズが短い間隔で移動すること、を特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のコントラスト検出方式オートフォーカス装置。 - 撮像素子と、
前記撮像素子に被写体像を結像させる結像光学系と、を有し、
前記撮像素子で生成される被写体像の画像信号のコントラストを検出し、前記結像光学系の一部であるフォーカスレンズを移動させることによる前記コントラストの増減に基づいて、合焦位置を検出するコントラスト検出方式の合焦位置検出方法において、
前記コントラスト検出方式オートフォーカス装置は、複数のコントラストと、前記複数のコントラストにそれぞれ対応した前記フォーカスレンズの位置であるコントラスト位置を検出し、
検出されたコントラストが最大となる前記コントラスト位置を表す最大コントラスト位置と、
複数の前記コントラスト位置と、
それぞれの前記コントラスト位置に対応する検出されたコントラストと、を用いて、コントラストが最大となる前記フォーカスレンズの近似位置を演算すること、を特徴とするコントラスト検出方式の合焦位置検出方法。
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---|---|---|---|
JP2002270302A JP2004109358A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | コントラスト検出方式オートフォーカス装置、及び合焦位置検出方法 |
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ID=32267974
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005338514A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Sharp Corp | レンズ制御装置及び撮像機器 |
CN100533245C (zh) * | 2006-05-23 | 2009-08-26 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 实时自动对焦的方法 |
US7777800B2 (en) | 2004-05-21 | 2010-08-17 | Nikon Corporation | Digital still camera and image processing system |
-
2002
- 2002-09-17 JP JP2002270302A patent/JP2004109358A/ja not_active Withdrawn
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JP2005338514A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Sharp Corp | レンズ制御装置及び撮像機器 |
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