JP2004108113A - Automatic return hinge and door system - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a door system having an automatic return hinge accurately returning to the return position of a door set at an arbitrary position. <P>SOLUTION: The folding type door system 1 has a support mechanism 18 and a hinge unit 22. An upper pivot 15 includes an automatic return hinge mechanism having a double angular cam 60, a return spring part 40 and a multi-stage polygonal shaft 48 penetrating and fitted in both the members. The cam 60 includes an upper cam 61 rotating together with a casing 33 rotating upon opening and closing the door, and a lower cam 65 externally fitted to the multi-stage polygonal shaft 48 so as to be vertically movable and incapable of rotating, connected to the upper cam 61 and sliding downward in accordance with the rotation of the upper cam 61. The multi-stage polygonal shaft 48 has a cylindrical head 48a protruding on the upper part of the casing 33 fixed to a shaft adjusting fitting 51 provided in a door frame 11 at an arbitrary rotary position. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉体同士間に介挿されてその開閉体の開閉動作をスムーズに行なわせる蝶番ユニットを用いたドアシステムに係り、特に、任意の位置に設定されたドアの復帰位置に精度良く復帰する自動復帰ヒンジを有するドアシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、蝶番は開き戸や折戸などのように開閉体を別の開閉体または固定体に開閉自在に取り付けることができ、至る所で頻繁に使われている。
【0003】
この内、最も一般的な蝶番の一例として図12に示す1点支点構造の蝶番100がある。この蝶番100は1本の共通の軸100aを中心に2枚の取付板100b,100cを互いに回動(回転)自在に組み合せたもので、2枚の取付板100b,100cが、例えば折戸101を成す2枚のパネル体101a,101bの対向する側面に取り付けられる。これにより、パネル体101a,101bが固定軸102を中心に実線および仮想線図示のように二つ折りに折れ曲がり、スライド軸103が図示しないレール体内を摺動して開閉自在になっている。
【0004】
この1点支点構造の変形として図13に示す2点支点構造の蝶番110も知られている。この蝶番110はパネル体111a,111bの側面の縦方向の全体に亘って取り付けられる、いわゆる「全体蝶番」(「通し蝶番」とも呼ばれる)になっている。この蝶番110はパネル111a,111bの回動を個別に担う2つの軸110a,110bと、この2つの軸110a,110bを中心に回動する取付板110c,110dと、2つの軸110a,110b間を繋ぐ連結部材110eとを有する。これにより折戸111を開けると、実線図示から仮想線図示の状態にパネル体111a,111bが二つ折りに折れながら回転する。
【0005】
さらに、別のタイプの蝶番の一例を図14に示す。この蝶番120も全体蝶番の構造を有し、しかも2点支点になっている。この蝶番120はパネル体121a,121bに取り付けられ、かつ一端が湾曲した1対の取付板120a,120bと、この取付板120a,120bを回動自在に連結する連結体120cとを備える。各取付板120a,120bの湾曲部の内外にギヤがそれぞれ形成され、取付板120a,120b同士がその外側ギヤで噛合している。連結体120cは横方向断面が図示のように凹状に形成され、この両突端内側に円筒部120d,120eが一体に形成されている。各円筒部120d,120eの円周部にはギヤが形成され、このギヤに前記取付板120a(120b)の湾曲部の内側ギヤが噛合するようになっている。この結果、実線(折戸の開状態)および仮想線(折戸の閉状態)で示すように、2つの円筒部120d,120eを中心にパネル体121a,121bを各々回動でき、折戸を開閉させることができる。
【0006】
しかしながら、上述した従来の蝶番には以下に示すような不都合があった。
【0007】
図12に示す1点支点の蝶番100は簡単な構造ではあるが、図示仮想線のようにドア開放時のパネル体101a,101b間の隙間W1 、すなわちデッドスペースが比較的多い。しかも、同図仮想線の状態から実線状態に折戸を閉めるとき、パネル体101a,101b間の隙間Pに指を挟む心配があり、特に子供などにおいて、そのことが懸念されていた。指を挟まないようにパネル体101a,101bの角部をテーパー状に成形したり、戸当りを付けたりすることもできるが、そのようにすると製造コストや体裁上の問題を生じる。
【0008】
また、図13に示す2点支点の蝶番110は、特に、仮想線で示すように、蝶番110の連結体110eの存在に因り、パネル体111a,111bを折り畳んだ状態でのデットスペースW2 が非常に大きくなるという問題がある。この問題は図14のものについても同様である。
【0009】
さらに、図12〜図14の構造に共通の未解決の課題としてドアの回動中心の問題がある。この問題は特に折戸に適用した場合に顕著になる。図12〜図14の場合の何れも、パネル体間の回動(回転)中心は、パネルの板厚方向の中心を通る中心線L1 (〜L3 )よりも開閉方向の一方にずれて位置する。
【0010】
このため、一方のパネル体101a(111a,121a)を開閉するとき、そのパネル体101a((111a,121a)の蝶番とは反対側の側端部は、図12で言えば仮想線Mのように、一度壁方向に拡がってから開くまたは閉まる軌跡を描く。このため、壁(固定体)とパネル体101a(111a,121a)との間にスペースWD を予め大きくとっておかなければならない。この隙間WD は通常使用の折戸で1cm程度は少なくとも必要で、ドアの隙間としてはかなり大きい値となり、仕切性が悪くなる。この仕切性の低下の問題は回動(回転)中心がドアの中心線から外れている構造の蝶番に特有のものである。この隙間WD を塞ぐために壁側に戸当りを付けたりする細工もできるが、体裁上の問題や製造コストの上昇の問題が発生してしまう。
【0011】
本願発明の発明者は、上述のような従来の蝶番の問題に鑑みて、簡単な構造で、指を挟む懸念も実際上無く、閉時の仕切性にも優れた蝶番ユニットおよびこの蝶番ユニットを用いたドアシステムを提供すべく、特許文献1及び特許文献2に記載する蝶番ユニットおよびこの蝶番ユニットを用いたドアシステムを提案した。
【0012】
この蝶番ユニットおよびこの蝶番ユニットを用いたドアシステムによれば、支柱体,歯車,および連結体を主要部とする簡単な構造ながら、開状態から閉状態に移行するときの物の挟み込みを無くすることができ、開状態におけるデッドスペースを減らし、さらには閉状態での封止性能を上げて仕切性を向上させることができるという優れた効果を発揮できる。
【0013】
この蝶番ユニットを用いた折戸形式のドアシステムは、さらに、ドアの回動中心をパネルの板厚方向の中心線上に置けば、押しても引いてもドアを開くことができる、言い換えれば、室内側へも室外側へもドアを開くことができるという長所を有する。したがって、両手に荷物を持っていて塞がっていても、体の一部をドアパネルの端部に預けることによってドアを押して開けることが可能である。
【0014】
しかしながら、ドアを通過した後に、両手が塞がった状態でドアを閉じるには、もう一度体の一部を折戸の開いて突出した端部に預けることによってドアを押して閉じる必要がある。両手が塞がっている状態で、ドアを通過するという所期の目的を達成した後に、これを閉じるという作業は健常者であっても億劫であるところ、車椅子生活者にとっては、車椅子を180度回転させて向きを変えてドアを閉じ、前へ進むためにはもう一度車椅子を180度回転させて向きを変えなければならず、負担は小さくない。特に、トイレや廊下等の狭小な場所ではことさら難渋な作業となる(元来折戸はこのような狭小な場所に設けられることが多い)。そこで、この蝶番ユニットを用いた折戸を自閉式の折戸とすることが求められる。
【0015】
また、自閉式の折戸の中でも、全開後直ちに元の位置に復帰し始めるのではなく、全開状態で停止して開いた状態を保ち、必要時に僅かな力を加えることによってドアを閉じることができるものが好適な場合がある。
【0016】
一方、例えば公共施設のトイレブースのドアは、不使用時には空いていることが一目で判るように開いていることが望ましいが、常時全開にして便器がトイレブースの外から丸見えになるのは美観上好ましくないという場合がある。そのような場合に、不使用時にはドアを全開と全閉との中間の所定の位置で静止でき、使用時にはそのドアを押すまたは引くことによりドアを閉じ、ラッチを掛けることにより閉じた状態を保ちまたはサムターンで施錠し、使用後にラッチを外しまたはサムターンを解錠すれば自動的にドアが元の所定の位置に戻るようにできれば便宜である。
【0017】
このような自動復帰ヒンジとしては、従来、特許文献3に記載のものが知られている。この自動復帰ヒンジは、ドア側に取り付けられる枢着金具内に、可動カム筒を回転可能に嵌入すると共に、摺動カム筒のカム面と反対側の端部とリングキャップとの間に弾設した大径コイルスプリングにより常時可動カム筒と当接状態に付勢した摺動カム筒を上下動可能に且つ枢着金具と一体となって回転するよう嵌入し、可動カム筒と摺動カム筒に対して軸線方向に摺動可能に嵌挿し可動カム筒と一体に回転する多角形軸を枢着金具の上方に、多角形軸の係合段部とリングキャップとの間に弾設した小径コイルスプリングにより、突出状態に付勢し、該多角形軸の先端をドア枠側に取り付けられる支持金具の多角形孔にドアの復帰位置を選択的に設定可能に嵌挿してなるものである。
【0018】
【特許文献1】
特許第2728642号公報
【0019】
【特許文献2】
特開平9−273350号公報
【0020】
【特許文献3】
実用新案登録第2604809号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3に記載の自動復帰ヒンジには、復帰位置の精度が完全ではないという問題がある。特許文献3に記載の自動復帰ヒンジは、上述の枢着金具に設けたガイド溝に係合するガイド突起を突設した摺動カム筒を上下に摺動させることによりドアを自動的に復帰位置に復するものであるが、このガイド溝とガイド突起との間には、上下にスライドさせるという機構上どうしても隙間、すなわち遊びが生じる。この遊びにより生ずる誤差は、吊元においては小さなものであってもドアパネル先端ではその距離に比例して拡大し、例えば全閉状態に復帰せず、施錠をしなくてもある程度仕切性を要する部屋では看過できない場合がある。逆に、戸当りを設ければこれを防止することも可能となるが、室外側と室内側のどちらにも開く構造の自在戸では採用することを得ない。
【0022】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、蝶番ユニットを用いた折戸システムに係り、任意の位置に設定されたドアの復帰位置に精度良く復帰する自動復帰ヒンジを有するドアシステムを提供することを目的とする。
【0023】
本発明の他の目的は、上記ドアシステムにおいて、さらに全開状態を保持し得る機構を備えるドアシステムを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自動復帰ヒンジは、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、ドア側に取り付けられた筐体内に自動復帰ヒンジ機構を備え、この自動復帰ヒンジ機構は、前記筐体に嵌挿されたダブルの山形カム部と、その下部に嵌挿され下端が固定された復帰ばね部と、この両者を連通嵌挿する多段多角形軸とを備え、前記カム部は、前記筐体内に嵌挿され、ドアの開閉に伴い回転する前記筐体と回転一体に設けられた上側カムと、前記多段多角形軸に上下動可能かつ回転不能に外嵌されるとともに前記上側カムにカム結合され、前記上側カムの回転に従って下方へ摺動する下側カムとから成り、前記多段多角形軸は、前記筐体の上部に突出する円筒状頭部がドア枠側に設けられた軸調整金具に、任意の回転位置で固定されものである。
【0025】
次に、上述した課題を解決するために、請求項2に係る自動復帰ヒンジの多段多角形軸は、横断面が六角形に形成されたものである。
【0026】
そして、上述した課題を解決するために、請求項3に係るドアシステムは、ドア枠側の上枠下部にドア開口部の幅方向に沿って設けた吊りレールでパネル体をスライド自在に吊持する吊り車と上部ピボット及び下部ピボットとからなる支持機構を備え、2枚のパネル体を、隣接する側端面同士をその長手方向に沿って互いに突き合わせ、かつ、互いに相手のパネル体に対して回動自在にヒンジ結合する蝶番ユニットを備え、前記両パネル体を折戸形式に開閉するドアシステムにおいて、前記上部ピボットは、ドア側に取り付けられた筐体内に、自動復帰ヒンジ機構を備え、このヒンジ機構は、上部に嵌挿されたダブルの山形カム部と、その下部に嵌挿され下端が固定された復帰ばね部と、この両者を連通嵌挿する多段多角形軸とを備え、前記カム部は、前記筐体内に嵌挿され、ドアの開閉に伴い回転する前記筐体と回転一体に設けられた上側カムと、前記多段多角形軸に上下動可能かつ回転不能に外嵌されるとともに前記上側カムにカム結合され、前記上側カムの回転に従って下方へ摺動する下側カムとから成り、前記多段多角形軸は、前記筐体の上部に突出する円筒状頭部がドア枠側に設けられた軸調整金具に、任意の回転位置で固定されたものである。
【0027】
また、上述した課題を解決するために、請求項4に係るドアシステムは、前記吊りレール内における前記吊り車の上部ピボット側端部に当接する位置にマグネットを取着し、前記吊り車をマグネットの引力により駐止し、前記ドアを全開位置で保持するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明に係る蝶番ユニット及び自動復帰ヒンジを用いたドアシステムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本実施の形態に係る蝶番ユニット及び自動復帰ヒンジを用いたドアシステムの全体の構成を説明する。なお、本実施の形態では、全閉時を復帰位置に設定して説明する。
【0029】
図1に示すように、3方枠体11および床面12により部屋の出入り口を成す開口部OPが画成される。3方枠体11は、上枠11uと、その両側の縦枠11s,11sとが一体に形成されて成る。3方枠体11の内側に、ドアシステム1が開閉自在に取り付けられる。
【0030】
このドアシステム1は、2枚のパネル体からなる折戸20と、この折戸20を開閉可能に支持する支持機構18とを備える。この支持機構18は、吊りレール14、上部ピボット15、下部ピボット16及び6輪吊り車17を含み、吊設機構を兼ねている。
【0031】
3方枠体11の上枠11uは、図1に示すように、その幅方向の2/3以上の所定領域を切除し、この切除部分に吊りレール14を埋め込んでいる。
【0032】
図1において、吊りレール14の左端部内に上部ピボット15が固設される一方、この上部ピボット15の真下の対向する床面12上に下部ピボット16が埋設される。上部ピボット15はピボット構造に構成され、回転竪柱21内に収められた自動復帰ヒンジ30が折戸20を上枠11uに回動自在に連結する。
【0033】
一方、回転竪柱21の下端面には、この回転竪柱21をピボット構造で回転可能に軸支するための軸受が、床面から立設されるピボット軸を挿入されるように取り付けられている。
【0034】
また、6輪吊り車17は図1及び図11に示すように吊りレール14内に収容され、その長手方向に沿って自在に移動できるように配設されている。この6輪吊り車17からは回動自在な車軸17aが垂下されている。この車軸17aはパネル体20bの上端面の所定の位置に固設されている。この固設位置は、図4に示すように、ドア全開時において通行可能幅が最大となるように、折戸20が3方枠体11と垂直になるような所定の位置に設定されている。この6輪吊り車17は、少なくとも、パネル体20bの吊り荷重を支持できる強度を有している。ドアの開閉に伴って、6輪吊り車17も吊りレール14内を転動して移動し、パネル体20bのスライド動作を許容するとともに、車軸17aの回転がパネル体20bのスイング動作を許容する。なお、吊りレール14の側面はカバー19により目隠しされる。また、この6輪吊り車17は、吊りレール内を滑らかに、かつ左右にぶれることなく転動するものであれば、6輪でなくてもよい。
【0035】
このドアシステム1において、折戸20は開口部OPを開閉する開閉体の主要部を成すものであり、2枚のパネル体20a,20bと、このパネル体20a,20b間に装備された蝶番ユニット22、及びパネル体20aの一側に固着された支柱部分としての回転竪柱21とから成る。パネル体20a,20bの各々の主要部はここでは木製材料で成り、所定厚さ,サイズに形成されている。
【0036】
回転竪柱21は、上部ピボット15及び下部ピボット16によりパネル体20aをスイング可能に支持する機能を担うものである。なお、パネル体20aの荷重は上部ピボット15、及び下部ピボット16で支えられ、パネル体20bの荷重は主に6輪吊り車17により吊り下げられる他、両者の荷重は、蝶番ユニット22を介して相互に他のパネルにも伝達される。
【0037】
蝶番ユニット22は、図1〜図3に示すように、2本の支柱体23a,23bを備える。この支柱体23a,23bは各々、ここではアルミ製の材料を断面略半円状の棒状あるいは柱状に形成したもので、その長さは前記パネル体20a,20bの高さにほぼ合致させるとともに、その最大径がパネル体20a,20bの厚さに合致させている。
【0038】
この支柱体23a,23bの上下の端面には、図2及び図3に示すように、固定軸24a,24bを介して平歯車25a,25bが各々固着されている。この平歯車25a,25bの各々は例えば樹脂製で、軸方向の厚さが例えば1cm程度と薄いものが使われている。両平歯車25a,25bは互いに噛合可能で、その噛合状態で薄板状の連結板26によってその上端(または下端)側が互いに連結されている。この連結板26の両端部は、平歯車25a,25bの軸方向中心位置に固設したボルト27a,27bに回動可能に取り付けられている。このため、平歯車25a,25b同士は噛合状態のまま連結され、かつ互いに自由に回動(回転)できるようになっている。平歯車25a,25bが回動すると、これに固設している支柱体23a,23bも一体に、その縦方向の中心軸の周りに回動する。なお、平歯車25a,25b、すなわち支柱体23a,23bは、ボルト27a,27bのストッパ機構により、縦方向には互いにずれないようになっている。
【0039】
また支柱体23a,23bは、平歯車25a,25bの径、歯の高さなどを適宜に選択することによって、その間隔が約1mm程度と極めて狭く設定されている。
【0040】
本実施例のドアシステム1は以上のように構成され、機能する。このため、ドアを開くときには、パネル体20bの回転竪柱21とは反対側の側端部寄りを手等で押せばよい。これにより、図4に示すように、折戸20のパネル体20a,20bは蝶番ユニット22を中心に二つ折りに折れ曲がりながら、回転竪柱21側にスイングしスライドしてドア開状態となる(同図の仮想線I参照)。ドアはその後、自動復帰ヒンジの働きにより自動的に、同図の仮想線Iに示す経路を戻ってドア閉状態になる。
【0041】
また、本発明に係る本実施形態によれば、図4に示すように、室内側へも室外側へも同じようにドアを押すことにより開くことができるので、ドアを引くという動作は原則として不要である。したがって、ドアノブも不要となり、パネル体側面からの突起物がないので、より広い有効通行幅を確保することができる。もっとも、引く動作によっても開くことができるように、パネル体20bの回転竪柱21とは反対側の側端部寄りの所定高さ位置で、室外側、室内側の所定位置にドアノブを取り付けることも可能である。
【0042】
このように開閉するときのパネル体の移動に伴う占有スペースは、通常のスイングドアに比べて小さくて済む。したがって、車椅子の利用者などにとっても容易に開閉操作できる。
【0043】
平歯車25a,25bの中心がパネル体20a,20bの板厚方向の中心位置と合致しているため、この開閉動作に伴う蝶番ユニット22の仮想的な折れ曲がり中心Coの位置は図4に示すように、パネル体20a,20bの中心線Lo上に在る。これにより開閉時のパネル体20a,20bの端部の移動軌跡が従来とは異なり、外側にはみ出すことはない。したがって、縦枠11s,11sとパネル体20a,20bとの間の隙間Wa,Wbを極めて小さく設定することができる。
【0044】
このため隙間隠しの戸当りなどを付けなくとも、仕切性を格段に向上させることができる。また、ドア開状態におけるパネル体20a,20b間の隙間Woはほぼ零となり、デッドスペースは殆ど無くなるから、より広い通路などを確保できる。
【0045】
ドア閉状態における縦枠11s,11sとパネル体20a,20bとの間の隙間、およびパネル体20a,20b間の隙間は元々極めて小さいが、さらに封止部材を付着すれば殆ど完全に封止される。これにより、従来に比べて格段に良好な仕切性が達成される。
【0046】
次に、本実施の形態に係るドアシステムの上部ピボット15の構成について、図5〜図10を参照して説明する。上部ピボット15は、回転竪柱21内に収納された自動復帰ヒンジ30と、この自動復帰ヒンジ30を3方枠11に連結する連結部50とから構成される。
【0047】
図5は、折戸20が、全閉状態、すなわち、所定の復帰位置にある場合の自動復帰ヒンジ30の内部を示し、図6は、折戸20が、所定の復帰位置から90度回転した全開状態をとる場合の自動復帰ヒンジ30の内部を示している。また、図7は、自動復帰ヒンジ30の分解斜視図である。
【0048】
自動復帰ヒンジ30は、図5〜図7に示すように、大別して、金属製例えば鋳鉄製の円筒状あるいはスリーブ状筐体33中にダブルの山形カム部60、復帰ばね部40及びこれらを連通貫挿する多段多角形軸48を組込んだヒンジ本体31と、ヒンジ本体31の頂部から水平に突設され、パネル体20aの上端に接続するパネル体取付アーム32とから構成される。ヒンジ本体31は、パネル体取付アーム32によりパネル体20aの上端隅部に固定される。
【0049】
円筒状の筐体33は下方が開いたままに形成される一方、頂面は一旦閉じられたうえで、ダブルの山形カム部60の上側カム61頂部に突設された正四角柱状の凸部64を嵌合挿入するための正方形状の孔34が穿設される。また、パネル体取付アーム32には、パネル体20aを取り付けるためにビス孔35が複数穿設されている。
【0050】
ダブルの山形カム部60は、図6及び図7に示すように、上側カム61と下側カム65とから成り、内周側及び外周側にダブルのカム面を備え、ダブルカム機構を構成している。
【0051】
上側カム61は、図8に示すように、外周層62と内周層63の2層に構成される。また上側カム61の上端面には、例えば正四角柱状の凸部64が形成され、この凸部64が円筒状筐体33の頂部に穿設された正四角形状の孔34に嵌合しており、上側カム61は、円筒状の筐体33と一体となって回動せしめられる。
【0052】
上側カム61の円筒状の外周層62は、下端面に傾斜カム面70が形成され、円筒状の外周層62の内側に形成される内周層63の下端面には、上記傾斜カム面70,70に交差する方向に傾斜する傾斜カム面71が形成される。上側カム61の軸芯側に円形中心孔72が軸孔として形成される。この円形中心孔72は、多段多角形軸48と接することなく回動可能に遊挿するよう多段多角形軸の外径より大きな直径を有する。外周層62の傾斜カム面70,70は対称形で最も低い底部73から左右に振分けて最も高い頂部74まで連続するなだらかなカム面が通常直線勾配状に形成される。底部73は境界が直線であり、頂部74には下向きに溝75が穿設されている。また、内周層63の傾斜カム面71,71も対称形で最も低い底部76から左右に振分けて最も高い頂部77まで連続するなだらかなカム面が直線勾配状に形成される。底部76は境界が直線であり、頂部77には下向きに溝78が穿設されている。ここで頂部74,77の溝75,78は、下側カム65の製品精度、変形及び摩耗等による影響を防ぐ逃げのために設けられている。
【0053】
下側カム65も同様に、外周層と内周層の同心円状の2層構造に構成され、下端面は、復帰ばね部40のばね受け上部固定リング41と当接するように平面に形成される。
【0054】
下側カム65は、上端面に傾斜カム面80,80をもった円筒状の外周層66と、円筒状の外周層66の内側に上端面に傾斜カム面81,81を持ち軸芯部に多段多角形軸48が嵌挿される多角形の中心孔82を有する円筒状の内周層67とが一体に形成されている。ここで下側カム65は多段多角形軸48と回転一体となって、上側カム61がドアの開閉に伴って回転しても回転は抑止され、多段多角形軸48に沿って上下に摺動するものであるため、中心孔82は、多段多角形軸48とスライド可能に係合している。外周層66の傾斜カム面80,80は対称形で最も高い頂部83から左右に振分けて最も低い底部84まで連続するなだらかなカム面が通常直線勾配状に形成され、頂部83は直線の稜線にとられ底部84には上向きの溝85が穿設されている。また、内周層の傾斜カム面71,71は対称形で最も高い頂部86から左右に振分けて最も引き低い底部87まで連続するなだらかなカム面が通常直線勾配状に形成され、頂部86は直線の稜線を成し、底部87には上向きの溝88が穿設されている。外周層66の傾斜カム面80,80と内周層67の傾斜カム面81,81とは頂点が対峙するように、位相が180度ずれて配設されている。ここで底部84,87の溝85,88は、下側カム65の製品精度、変形及び摩耗等による影響を防ぐ逃げのために設けられている。
【0055】
山形カム部60の下側カム65の下方には、復帰ばね部40が設けられる。この復帰ばね部40は、ばね受け上部固定リング41、コイルばね43及びばね受け下部固定リング44から構成される。
【0056】
ばね受け上部固定リング41は、基部41aと基部41aから下側へ突設された突起部41bとから成り、軸芯部には、多段多角形軸48に遊挿される余裕を持って外接する直径の円形中心孔42を有し、下面にばね受け部を形成している。基部41aは下側カム65底面と当接し、下側カム65が下方へ摺動する時の圧力を受け止め、この圧力をコイルばね43に伝達する。突起部41bは、コイルばね43の内側へ嵌挿され、コイルばね43が左右へぶれて円筒状筐体33の内壁に接触することを防止し、また、下側カムからの圧力がばね受け部に正しく真下に伝わるようにするものである。
【0057】
ばね受け下部固定リング44は、基部44aと基部44aから上側へ突設された突起部44bとから成り、その上面にばね受け部を構成している。軸芯部には、多段多角形軸48のボルト部48dが遊挿する直径の円形中心孔45を有する。ばね受け下部固定リング44は、多段多角形軸48のボルト部48dに螺合された長ナット46及びナット47により底面が支持され、下方への移動が拘束され、コイルばね43の復元力を確保する。それと同時に、長ナット46及びナット47の位置を調整することによりコイルばね43の反発力を調整することができる。基部44aの底面は直接自動復帰ヒンジ本体31の底面を形成する。突起部44bは、コイルばね43の内側へ嵌挿され、コイルばね43が左右へぶれて円筒状筐体33の内壁に接触することを防止する。
【0058】
ばね受け上部固定リング41とばね受け下部固定リング44とに挟持されたコイルばね43は、折戸20の回動と一体に回動する上側カム61に従動して下降してくる下側カム65をその復元力を利用して押し戻す方向へばね付勢するものである。このコイルばね43のばね作用及び上側カム61と下側カム65とのダブルカム機構のカム作用により、折戸20は元の位置に復帰する方向へ、すなわち、全閉位置側に自動的にばね付勢される。
【0059】
多段多角形軸48は上から円形部48a、面取り多角形部48b、多角形部48c及びボルト部48dに分けられ、上端には軸調整金具51をビスを用いて取り付けるためのねじ孔49が螺設されている。そして、この軸調整金具51が、吊りレール14に取付金具を介して固定されることから、多段多角形軸48は折戸20が開閉されても回動することはない。
【0060】
多段多角形軸48の最上部に位置する円形部48aは、軸調整金具51の軸受孔52に遊挿され、これを六角穴付止めねじ53を用いて固定する。このように、軸受け孔52に遊挿される部分が円形であるため、軸受け孔52内で多段多角形軸48を自由に回動させて、復帰位置を任意の位置に設定することが可能となる。
【0061】
円形部48aの直下に位置する面取り多角形部48bは、横断面が多角形であるが、ベアリング部54を外嵌するために、多角形の角部は面取りがされている。ベアリング部54の中心孔58の直径は上記円形部48aよりは大きく、多角形部48cに外接する外接円の直径よりは小さく穿設されているので、多段多角形軸48をベアリング部54の中心孔58に挿通すると、円形部48aと面取り多角形部48bとは挿通可能であるが、下に位置する多角形部48cにまで挿入することはできない。したがって、取付け作業が容易となり、効率が良くなる。
【0062】
面取り多角形部48bの下の多角形部48cは、多段多角形軸48の主要部を成すものであり、具体的には、折戸20が、延いては山形カム部60の上側カム61が回動しても、この多段多角形軸48は下側カム65と一体となって下側カム65の回転を阻止し、それでいて回動する上側カム61に押された下側カム65を上下に摺動させるものである。したがって、例えば多角形部48cの断面形状が八角形では回転させようとする上側カム61の力の方が強くなり下側カム65の中心孔82と多段多角形軸48表面とで滑りを生じ易く、下側カム65が回転するおそれがある。一方、多角形部48cの断面形状が四角形では、下側カムの中心孔82と多段多角形軸48表面との上下方向の滑りが悪くなり、摺動がスムーズに行き難くなる。したがって、多角形部48cの断面計上は、多角形の中でも六角形前後が好適である。また、かかる目的から、下側カム65の中心孔82の大きさは、多段多角形軸48の多角形部48cと密着するものであってはならず、また、ルーズであってもいけない。
【0063】
最下部に位置するボルト部48dは、多角形部48c等よりは細い棒状に形成され、復帰ばね部40に内挿された端部において長ナット46及びナット47を螺合するようにねじが螺刻されている。
【0064】
ダブルの山形カム部60と復帰ばね部40及びこれらを連通貫挿する多段多角形軸48はこのように構成されているので、これを筐体33に組込むには、筐体33の下方より、上側カム61、下側カム65、ばね受け上部固定リング41、コイルばね43、ばね受け下部固定リング44の順に挿入し、多段多角形軸48をこれに挿通させて、上側カム61上部の凸部64を筐体33上部に穿設された正方形状の孔34に嵌合させた後、長ナット46及びナット47のダブルナットで多段多角形軸48のボルト部48dに緩みが生じないように螺合させる。これにより、上側カム61は筐体33に従って回動可能なように筐体33内に嵌合され、下側カム65は多段多角形軸48により回動が防止されつつ上下に摺動可能に筐体33内に嵌合され、コイルばね43に圧力を加え、その反発力によって下側カムを押し戻す方向に付勢され、その力により上側カム61に回転が与えられた方向とは逆方向に回転する力を加えることによって、この折戸20を元の位置に復帰させるものである。
【0065】
続いて、この自動復帰ヒンジ30を3方枠11に連結する連結部50について、図を参照して説明する。連結部50は、折戸20の復帰位置を設定する軸調整金具51と、この軸調整金具51と自動復帰ヒンジ30の筐体33の上部とに挟装されるベアリング部54と軸調整金具51を吊レール14に取り付ける取付金具部90から構成される。
【0066】
軸調整金具50は、図9に示すように、平たい直方体の金属ブロックで、平面上の一方の短辺側に偏った位置の上下方向に、多段多角形軸48の円形部48aを挿通させる軸受孔52が穿設される。そして、この軸受孔52に近接する3つの側面から軸受孔52の中心へとねじ孔59が穿設されている。このねじ孔59に六角穴付止めねじ53を螺嵌し、挿通された多段多角形軸48の円形部48aを3方から押圧し、回転できないように固定する。これにより、折戸20の復帰位置を任意に定めることが可能となる。
【0067】
この軸調整金具51の側面のうち残りの短辺中央と、2つの長辺の多段多角形軸48を挿通させる軸受孔52とは反対側に偏った位置には、軸調整金具51を吊りレールに取り付ける取付孔90が穿設される。図9に示すように、アングル状の取付金具91がねじ92を用いて取り付けられ、この取付金具91を吊レール14に取り付けられたやはりアングル状の取付補助金具93にボルト止めすることにより吊レール14に取付け固定される。この場合の取付高さは、取付金具91の取付補助金具93側に穿設された縦長のルーズホール94で調節する。これにより、軸調整金具51及びこれに固設された多段多角形軸48は、折戸20が開閉されても回転することなく一定の位置に静止する。連結部を別の角度から見たところを図10に示す。
【0068】
ベアリング部54は、この回転しない軸調整金具51と、折戸20の開閉に伴って回動する自動復帰ヒンジ30の筐体33頂部との間に挟装されて、自動復帰ヒンジ30の筐体33の回動を滑らかにするものであり、上下のワッシャ55,57とそれらに挟装されたスラストベアリング56とから成る。
【0069】
本実施の形態に係るドアシステム1の上部ピボット15はこのように、回転しない軸調整金具51、多段多角形軸48及び下側カム65と、折戸20の開閉に伴って回動する自動復帰ヒンジ30の筐体33及び上側カム61とに大別され、この両者の相互作用によって復帰ばね部40のコイルばね43が圧縮され、そのコイルばね43の復元力によって折戸20が自動的に元の位置に復帰されるように構成されている。
【0070】
本実施の形態に係る蝶番ユニット及び自動復帰ヒンジを用いたドアシステム1は上記のように構成されており、以下その動作について説明する。
【0071】
パネル体20bを押して、折戸20を開くと、パネル体20aに固定されたパネル体取付アーム32が回転する。このパネル体取付アーム32の回転により、自動復帰ヒンジ30の筐体33が同じ角度だけ同じ方向に回転する。この筐体33頂部に穿設された正方形状の孔34に頂部の凸部64が嵌合された山形カム部60の上側カム61もそれに従動して同様に回転する。
【0072】
一方、山形カム部60の下側カム65は、多段多角形軸48に上下摺動可能、回転不能に外嵌されており、多段多角形軸48は、軸調整金具51に固定されており、その軸調整金具51は、取付金具91等を介して吊レール14に固定されているため、回転しない。そこで、上側カム61は、回転することにより下側カム65と当接する傾斜カム面を介して下側カム65に圧力を加える。ここで下側カム65は回転運動が拘束されて回転できず、下方へと摺動する。
【0073】
下側カム65が下方に摺動すると、復帰ばね部40をコイルばね43のばね力に抗して押し下げる圧力が加えられることになるが、復帰ばね部40は下部がナット57等で固定されているため、コイルばね43が収縮して下側カム65の下部を押圧する。
【0074】
したがって、パネル体20bを押す力が解除されると、復帰ばね部40のコイルばね43に蓄えられたエネルギーが解放され、コイルばね43の復元力によって、ばね受け上部固定リング41を介して下側カム65が上方へ押し上げられる。この下側カム65の押し上げ力により、折戸20を開く場合とは逆にカム作用し、上側カム61の傾斜カム面を介して上側カム61を元に復帰させる力が作用する。
【0075】
上側カム61は上部を固定されているため、下側カム65と当接する傾斜カム面のダブルカム作用により折戸20を開く場合とは反対の向き、すなわち、閉じる方向に回転し、元の位置に戻ろうとする。
【0076】
この場合、上下のカムの内外周層の傾斜カム面の頂部及び底部は先端が凸または凹に尖っており、ずれることなく咬合する。例えば、上側カム61の外周層の底部73は凹に尖っており、下側カム65の外周層の頂部83は凸に尖っている。
【0077】
そして、所定の復帰位置にあるとき、両者は咬合し、コイルばね43に付勢されているため、図5に示すように、下側カム65は移動が拘束されて咬合がずれることはない。この状態からパネル体を押す或いは引くと、上側カム61の回転により、上側カム61と下側カム65は傾斜カム面70,80に沿って滑り、図6に示すように、上側カム61の外周層の底部73と下側カム65の外周層の頂部83とは離れていく。
【0078】
ここで、パネル体20bを押す或いは引く力を解除すると、コイルばね43の復元力により、上側カム61は逆方向に回転し、上側カム61と下側カム65は傾斜カム面70,80に沿って先ほどとは逆方向に滑り、上側カム61の外周層の底部73と下側カム65の外周層の頂部83とは確実に元の咬止した位置に戻り、それ以上行き過ぎることはない。すなわち、たとえ最初は復帰力が大きいために加速がついて行き過ぎることがあっても、この力はやがて減衰し、ばねの強さにも拠るが、極く短時間のうちに元の位置に確実かつ精度良くスムーズに復帰する。
【0079】
これにより、本実施の形態に係るドアシステム1によれば、例えば一般住宅のトイレのようなところにも、不使用時に内部が見えるというようなことがない自閉式ドアを提供することができる。
【0080】
また、例えば公共施設のトイレのように幾つものトイレブースが並んでいる場合に、トイレブースのドアを不使用時にはドアを全開と全閉との中間の所定の位置で静止させるようにしたときでも、本実施の形態に係るドアシステムによれば、不使用のトイレブースのドアが、ばらつくことなく同一の角度で開いた状態に保たれ、整然とした印象を与えることができる。
【0081】
次に、本発明に係る自動復帰ヒンジ及び蝶番ユニットを用いたドアシステムの第2の実施形態について、図11を参照して説明する。
【0082】
本実施の形態のドアシステムは、図11に示すように、全開状態を保持し得る機構を備える点で、第1の実施形態におけるものと基本的に相違し、他の構成は第1の実施形態と実質的に同じであり、同じ符号を付して説明を省略する。
【0083】
図11は、本実施の形態に係るドアシステム2の折戸20が全開状態にある場合の、上部ピボット15廻りの断面を示すものである。
【0084】
図4においても説明したように、本実施の形態によれば、全開時においては、パネル体20a,20b間の隙間Woは十分に小さくすることが可能である。この場合、パネル体20aと20bとは殆ど接するまで近づき、したがって、6輪吊り車17も、吊りレール14内をこれ以上縦枠11s側に摺動することができない。この6輪吊り車17は、前後に2列並んだ垂直に配置された車17bと、その下部に水平に取り付けられた車17c及びこれらの車を一体に結合するシャーシ17dとから構成される。この内、垂直及び水平の車17b,17cはプラスティック等の材料でできており、シャーシ17dは、例えば垂直断面がU字状に形成された磁性体でできている。
【0085】
ここで、全開状態に開いた折戸20のパネル体20aに加えている力を解除すれば、折戸20は自動的に予め設定された所定の復帰位置へと戻る。しかし、引き続いて人がこのドアを通過する場合や、このドア廻りで作業をする場合等、ドアを開放状態に保っておきたい場合がある。このような場合に、マグネット95をマグネット取付金具96を介して、吊りレール14の、ドア全開位置にある6輪吊り車17の上部ピボット15側の端部に当接する位置に取り付ければ、簡易に全開状態を保持することが可能となる。また、マグネット95は吊りレール14内に収められているので、外部からは見えず、美観を損なうこともない。
【0086】
本発明に係る自動復帰ヒンジ30は、蝶番ユニット22を備える折戸形式のドアシステムを、自動的に、かつ精度良く元の位置に復帰させることを目的として開発されたものであり、したがって、蝶番ユニット22を備える折戸に用いるのが最も好適であるが、他の種類の開き戸、例えばパネル体が室内側及び室外側に180度開閉する片開き自在戸や両開き自在戸においても採用することが可能である。
【0087】
これらの場合においても、本発明に係る自動復帰ヒンジを備えた自在戸では、精度良く元の位置に復帰するので、仕切性を要求される部屋にも使用することができる。特に従来の両開き自在戸であれば、2枚の扉パネルが全閉の位置に静止せず、各々バラバラの位置で静止しているのが時々見られるが、これは美観上も好印象を与えるものではない。しかし、本発明に係る自動復帰ヒンジを採用すれば、このような不都合も生じない。
【0088】
【発明の効果】
本発明に係る自動復帰ヒンジを用いたドアシステムによれば、任意の位置に設定されたドアの復帰位置に精度良く復帰する自動復帰ヒンジを有するドアシステムを提供することができる。
【0089】
また、以上述べたように、本発明に係るドアシステムにおいては、さらに全開状態を保持し得る機構を備えるドアシステムを提供するが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態のドアシステムの一例を示す正面図。
【図2】蝶番ユニットの歯車部分の部分拡大図。
【図3】図2の歯車部分の平面図。
【図4】折戸の開閉動作の軌跡を示す図。
【図5】折戸が所定の復帰位置にある場合の自動復帰ヒンジの内部を示す図。
【図6】折戸を所定の復帰位置から90度回転させた場合の自動復帰ヒンジの内部を示す図。
【図7】自動復帰ヒンジの分解斜視図。
【図8】ダブルの山形カムを説明する図であり、(a)は上側カムの平面図、(b)は同正面図、(c)は同底面図、(d)、(e)、(f)は下側カムのそれぞれ平面図、側面図、底面図。
【図9】軸受け調整金具の平断面図。
【図10】連結部を説明する断面図。
【図11】全開保持機構を示す図。
【図12】従来の1点支点の蝶番の例を示す動作図。
【図13】従来の2点支点の蝶番の例を示す動作図。
【図14】従来の全体蝶番の例を示す部分動作図。
【符号の説明】
1,2 ドアシステム
14 吊りレール
15 上部ピボット
16 下部ピボット
17 6輪吊り車
20 折戸
20a,20b パネル体
21 回転竪柱
22 蝶番ユニット
30 自動復帰ヒンジ
31 ヒンジ本体
33 円筒状筐体
40 復帰ばね部
43 コイルばね
48 多段多角形軸
51 軸調整金具
54 ベアリング部
56 スラストベアリング
60 山形カム部
61 上側カム
65 下側カム
95 マグネット
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a door system using a hinge unit that is interposed between opening and closing bodies to smoothly perform the opening and closing operation of the opening and closing body, and particularly to a door return position set at an arbitrary position with high accuracy. The present invention relates to a door system having an automatic return hinge that returns.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, hinges can be attached to another opening or closing body such as a hinged door or a folding door so as to be freely opened and closed, and are frequently used everywhere.
[0003]
One of the most common hinges is a hinge 100 having a one-point fulcrum structure shown in FIG. The hinge 100 is obtained by combining two mounting plates 100b and 100c so as to be able to rotate (rotate) with each other around a common shaft 100a. The two panel bodies 101a and 101b to be formed are attached to opposing side surfaces. As a result, the panel bodies 101a and 101b are folded in two around the fixed shaft 102 as shown by a solid line and an imaginary line, and the slide shaft 103 slides in a rail body (not shown) so as to be openable and closable.
[0004]
As a modification of the one-point fulcrum structure, a hinge 110 having a two-point fulcrum structure shown in FIG. 13 is also known. The hinge 110 is a so-called "overall hinge" (also referred to as "through hinge") that is attached to the entire side surface of the panel bodies 111a and 111b in the vertical direction. The hinge 110 includes two shafts 110a and 110b that individually rotate the panels 111a and 111b, mounting plates 110c and 110d that rotate about the two shafts 110a and 110b, and a hinge between the two shafts 110a and 110b. And a connecting member 110e for connecting the two. Thus, when the folding door 111 is opened, the panel bodies 111a and 111b rotate while being folded in two from the state shown by the solid line to the state shown by the virtual line.
[0005]
An example of another type of hinge is shown in FIG. The hinge 120 also has the structure of the entire hinge, and has two fulcrums. The hinge 120 includes a pair of mounting plates 120a and 120b which are attached to the panel bodies 121a and 121b and whose one ends are curved, and a connecting body 120c which rotatably connects the mounting plates 120a and 120b. Gears are formed inside and outside the curved portions of the mounting plates 120a and 120b, respectively, and the mounting plates 120a and 120b mesh with each other with their outer gears. The connecting body 120c is formed to have a concave cross section in the transverse direction as shown in the figure, and cylindrical portions 120d and 120e are integrally formed inside the two protruding ends. A gear is formed on the circumference of each of the cylindrical portions 120d and 120e, and the inner gear of the curved portion of the mounting plate 120a (120b) meshes with the gear. As a result, the panel bodies 121a and 121b can be turned around the two cylindrical portions 120d and 120e, respectively, as shown by a solid line (folded door open state) and a virtual line (folded door closed state) to open and close the folding door. Can be.
[0006]
However, the above-mentioned conventional hinge has the following disadvantages.
[0007]
Although the hinge 100 of the one-point fulcrum shown in FIG. 12 has a simple structure, the gap W1 between the panel bodies 101a and 101b when the door is opened, that is, a dead space is relatively large as shown by the imaginary line in the drawing. In addition, when the folding door is closed from the state of the virtual line in the figure to the state of the solid line, there is a concern that a finger may be pinched in the gap P between the panel bodies 101a and 101b, and this is particularly concerned in children and the like. The corners of the panel bodies 101a and 101b can be formed in a tapered shape or a door stop can be provided so as not to pinch a finger. However, doing so causes problems in manufacturing cost and appearance.
[0008]
Further, the hinge 110 of the two-point fulcrum shown in FIG. 13 has a very small dead space W2 when the panel bodies 111a and 111b are folded, due to the existence of the connector 110e of the hinge 110, as indicated by the phantom line. There is a problem that becomes large. This problem is the same as that of FIG.
[0009]
An unsolved problem common to the structures of FIGS. 12 to 14 is the problem of the center of rotation of the door. This problem is particularly noticeable when applied to Orito. 12 to 14, the center of rotation (rotation) between the panel bodies is shifted to one side in the opening and closing direction from a center line L1 (to L3) passing through the center in the thickness direction of the panel. .
[0010]
Therefore, when one of the panel bodies 101a (111a, 121a) is opened and closed, the side end of the panel body 101a ((111a, 121a) opposite to the hinge is like a virtual line M in FIG. In this case, a trajectory that opens and closes once after expanding in the wall direction is drawn, and therefore a large space WD has to be previously set between the wall (fixed body) and the panel body 101a (111a, 121a). The gap WD must be at least about 1 cm for a commonly used folding door, which is a considerably large value for the gap between the doors, resulting in poor partitioning. To close this gap WD, it is possible to add a door stop to the wall side, but it is not possible to improve the appearance and increase the manufacturing cost. There occurs.
[0011]
In view of the above-mentioned problems of conventional hinges, the present inventor has proposed a hinge unit having a simple structure, practically no fear of pinching a finger, and having excellent partitioning properties at the time of closing and this hinge unit. In order to provide a door system using the hinge unit, a hinge unit described in Patent Literature 1 and Patent Literature 2 and a door system using the hinge unit have been proposed.
[0012]
According to the hinge unit and the door system using the hinge unit, the simple structure having the pillar, the gear, and the connecting body as main parts eliminates entrapment of an object when shifting from the open state to the closed state. Thus, an excellent effect that the dead space in the open state can be reduced, and the sealing performance in the closed state can be improved to improve the partitioning property can be exhibited.
[0013]
The folding door type door system using the hinge unit can further open the door by pushing or pulling if the center of rotation of the door is located on the center line in the thickness direction of the panel. It has the advantage that the door can be opened both to the outside and the outside. Therefore, even if the user holds the baggage in both hands and is closed, it is possible to push the door open by depositing a part of the body at the end of the door panel.
[0014]
However, in order to close the door with both hands closed after passing through the door, the door must be pushed and closed again by depositing a part of the body on the open and protruding end of the folding door. After achieving the intended purpose of passing the door with both hands closed, it is troublesome to close the door even if it is a healthy person, but for wheelchair consumers, the wheelchair can be turned 180 degrees. In order to change the direction and close the door and move forward, the wheelchair must be turned again by 180 degrees to change the direction, and the burden is not small. In particular, work is particularly difficult in a small place such as a toilet or a corridor (originally, folding doors are often provided in such a small place). Therefore, it is required that the folding door using the hinge unit be a self-closing folding door.
[0015]
Also, among self-closing folding doors, instead of starting to return to the original position immediately after full opening, the door can be closed and stopped in the fully open state, and the door can be closed by applying a slight force when necessary. Things may be preferred.
[0016]
On the other hand, for example, the door of a toilet booth in a public facility is desirably open so that it can be seen at a glance when it is not in use, but it is always beautiful to see the toilet fully exposed from the outside of the toilet booth. In some cases, this is not preferred. In such a case, when not in use, the door can be stopped at a predetermined position between the fully open and fully closed positions.In use, the door is closed by pushing or pulling the door, and the closed state is maintained by latching. Alternatively, it is convenient if the door can be automatically returned to the original predetermined position by unlocking the thumb-turn or unlocking the thumb-turn after use by locking with the thumb-turn.
[0017]
Conventionally, as such an automatic return hinge, the one described in Patent Document 3 is known. The automatic return hinge rotatably fits the movable cam barrel into a pivot fitting attached to the door side, and is elastically provided between the end of the sliding cam barrel opposite to the cam surface and the ring cap. The sliding cam cylinder, which is constantly urged in contact with the movable cam cylinder by the large-diameter coil spring, is fitted so that it can move up and down and rotates integrally with the pivot fitting. A polygonal shaft that is slidably fitted in the axial direction and that rotates integrally with the movable cam cylinder is elastically provided above the pivot fitting between the engaging step of the polygonal shaft and the ring cap. The coil spring is urged to a protruding state, and the end of the polygonal shaft is inserted into a polygonal hole of a support fitting attached to the door frame side so that the return position of the door can be selectively set.
[0018]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2728642
[0019]
[Patent Document 2]
JP-A-9-273350
[0020]
[Patent Document 3]
Japanese Utility Model Registration No. 2604809
[0021]
[Problems to be solved by the invention]
However, the automatic return hinge described in Patent Document 3 has a problem that the accuracy of the return position is not perfect. The automatic return hinge described in Patent Literature 3 is configured to automatically move a door to a return position by vertically sliding a sliding cam barrel having a guide projection that is engaged with a guide groove provided in the pivot fitting. However, a gap, i.e., play, occurs between the guide groove and the guide projection due to the mechanism of sliding up and down. Even if the error caused by this play is small at the hanging point, it expands in proportion to the distance at the tip of the door panel. For example, the room does not return to the fully closed state and requires some degree of partitioning without locking. Then you may not be able to overlook. Conversely, if a door stop is provided, this can be prevented, but it cannot be adopted in a universal door having a structure that opens to both the outside and the inside of the room.
[0022]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and relates to a folding door system using a hinge unit, and relates to a door system having an automatic return hinge that accurately returns to a return position of a door set at an arbitrary position. The purpose is to provide.
[0023]
It is another object of the present invention to provide a door system further including a mechanism capable of holding a fully open state in the door system.
[0024]
[Means for Solving the Problems]
The automatic return hinge according to the present invention includes an automatic return hinge mechanism in a housing attached to the door side, as described in claim 1, in order to solve the above-described problem. A double chevron cam portion fitted in the housing, a return spring portion fitted in a lower portion thereof and having a fixed lower end, and a multi-stage polygonal shaft for communicating and inserting the two; An upper cam that is inserted into the housing and that is integrally rotatable with the housing that rotates with the opening and closing of a door; and an upper cam that is vertically movable and non-rotatably fitted to the multi-stage polygonal shaft. A lower cam that is cam-coupled to the cam and slides downward in accordance with the rotation of the upper cam, wherein the multi-stage polygonal shaft has a cylindrical head protruding upward from the housing on the door frame side. Fixed at any rotational position Than it is.
[0025]
Next, in order to solve the above-described problem, the multi-stage polygonal axis of the automatic return hinge according to claim 2 has a cross section formed into a hexagon.
[0026]
In order to solve the above-mentioned problem, the door system according to claim 3 slidably suspends the panel body by a suspension rail provided at a lower portion of the upper frame on the door frame side along a width direction of the door opening. And a supporting mechanism comprising an upper pivot and a lower pivot. The two panel bodies are brought into contact with each other along their longitudinal sides at adjacent side end faces, and rotated with respect to each other. A door system comprising a hinge unit movably hinged, wherein the upper and lower pivots are provided with an automatic return hinge mechanism in a housing attached to a door side, wherein the upper panel is provided with a hinged unit. Comprises a double angled cam portion fitted at the upper portion, a return spring portion fitted at the lower portion thereof and having a fixed lower end, and a multi-stage polygonal shaft for communicating and inserting the both. An upper cam that is inserted into the housing and that is rotatably provided with the housing that rotates with opening and closing of a door, and that is externally movably and non-rotatably fitted to the multi-stage polygonal shaft; And a lower cam that is cam-coupled to the upper cam and slides downward according to the rotation of the upper cam. The multi-stage polygonal shaft has a cylindrical head protruding upward from the housing and has a cylindrical head. Is fixed at an arbitrary rotation position to the shaft adjustment bracket provided in the above.
[0027]
In order to solve the above-mentioned problem, the door system according to claim 4 attaches a magnet at a position in the suspension rail that abuts on an upper pivot side end of the suspension wheel, and attaches the suspension wheel to the magnet. And the door is held in the fully open position.
[0028]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of a door system using a hinge unit and an automatic return hinge according to the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. First, the overall configuration of a door system using the hinge unit and the automatic return hinge according to the present embodiment will be described. In the present embodiment, a description will be given with the fully closed state set as the return position.
[0029]
As shown in FIG. 1, the three-sided frame body 11 and the floor surface 12 define an opening OP that forms an entrance of a room. The three-sided frame 11 is formed by integrally forming an upper frame 11u and vertical frames 11s, 11s on both sides thereof. The door system 1 is attached to the inside of the three-sided frame 11 so as to be openable and closable.
[0030]
The door system 1 includes a folding door 20 composed of two panel bodies, and a support mechanism 18 that supports the folding door 20 so that the folding door 20 can be opened and closed. The support mechanism 18 includes a suspension rail 14, an upper pivot 15, a lower pivot 16, and a six-wheel suspension wheel 17, and also serves as a suspension mechanism.
[0031]
As shown in FIG. 1, the upper frame 11u of the three-sided frame body 11 cuts out a predetermined region of 以上 or more in the width direction thereof, and the hanging rail 14 is embedded in the cutout portion.
[0032]
In FIG. 1, an upper pivot 15 is fixed in the left end of the suspension rail 14, and a lower pivot 16 is buried on the opposing floor surface 12 directly below the upper pivot 15. The upper pivot 15 is configured in a pivot structure, and an automatic return hinge 30 housed in the rotating column 21 rotatably connects the folding door 20 to the upper frame 11u.
[0033]
On the other hand, a bearing for rotatably supporting the rotating column 21 in a pivot structure is attached to the lower end surface of the rotating column 21 so as to insert a pivot shaft erected from the floor surface. I have.
[0034]
The six-wheel suspension wheel 17 is accommodated in the suspension rail 14 as shown in FIGS. 1 and 11, and is disposed so as to be freely movable along its longitudinal direction. A six-wheel suspension wheel 17 has a rotatable axle 17a suspended therefrom. The axle 17a is fixed to a predetermined position on the upper end surface of the panel body 20b. As shown in FIG. 4, the fixed position is set at a predetermined position such that the folding door 20 is perpendicular to the three-sided frame 11 so that the passable width is maximized when the door is fully opened. The six-wheel suspension wheel 17 has a strength capable of supporting at least the suspension load of the panel body 20b. With the opening and closing of the door, the six-wheel suspension wheel 17 also rolls and moves in the suspension rail 14 to allow the panel body 20b to slide and the rotation of the axle 17a to allow the panel body 20b to swing. . Note that the side surface of the suspension rail 14 is blindfolded by the cover 19. The six-wheel suspension wheel 17 does not have to have six wheels as long as the six-wheel suspension wheel 17 rolls smoothly in the suspension rail and does not shake right and left.
[0035]
In the door system 1, the folding door 20 forms a main part of an opening / closing body that opens and closes the opening OP, and includes two panel bodies 20a and 20b and a hinge unit 22 provided between the panel bodies 20a and 20b. And a rotating column 21 as a column fixed to one side of the panel body 20a. The main part of each of the panel bodies 20a and 20b is made of a wooden material here, and is formed to a predetermined thickness and size.
[0036]
The rotating column 21 has a function of supporting the panel body 20a in a swingable manner by the upper pivot 15 and the lower pivot 16. In addition, the load of the panel body 20a is supported by the upper pivot 15 and the lower pivot 16, and the load of the panel body 20b is mainly suspended by the six-wheel suspension wheel 17, and the loads of both are transmitted via the hinge unit 22. Mutually transmitted to other panels.
[0037]
The hinge unit 22 includes two support members 23a and 23b, as shown in FIGS. Each of the support members 23a and 23b is made of a material made of aluminum in the form of a rod or a column having a substantially semicircular cross section. The length of the support members 23a and 23b substantially matches the height of the panel members 20a and 20b. The maximum diameter matches the thickness of the panel bodies 20a and 20b.
[0038]
As shown in FIGS. 2 and 3, spur gears 25a and 25b are fixed to upper and lower end surfaces of the columns 23a and 23b via fixed shafts 24a and 24b, respectively. Each of the spur gears 25a and 25b is made of, for example, resin and has a thickness in the axial direction of, for example, as thin as about 1 cm. The two spur gears 25a and 25b can mesh with each other, and the upper ends (or lower ends) thereof are connected to each other by a thin connecting plate 26 in the meshed state. Both ends of the connecting plate 26 are rotatably mounted on bolts 27a, 27b fixed at the axial center of the spur gears 25a, 25b. For this reason, the spur gears 25a and 25b are connected while being engaged with each other, and can freely rotate (rotate) with each other. When the spur gears 25a and 25b rotate, the support members 23a and 23b fixed to the spur gears 25a and 25b also integrally rotate around their longitudinal center axes. The spur gears 25a and 25b, that is, the columns 23a and 23b are prevented from shifting in the vertical direction by the stopper mechanism of the bolts 27a and 27b.
[0039]
The distance between the struts 23a and 23b is set to be extremely narrow, about 1 mm, by appropriately selecting the diameter of the spur gears 25a and 25b, the height of the teeth, and the like.
[0040]
The door system 1 of the present embodiment is configured and functions as described above. For this reason, when opening the door, the side of the panel body 20b closer to the side end opposite to the rotary column 21 may be pressed by hand or the like. Thereby, as shown in FIG. 4, the panel bodies 20a and 20b of the folding door 20 swing and slide to the rotary column 21 side while being bent in two around the hinge unit 22 to open the door (FIG. 4). Virtual line I). Thereafter, the door automatically returns to the path shown by the imaginary line I in FIG.
[0041]
According to the embodiment of the present invention, as shown in FIG. 4, the door can be opened by pushing the door to the indoor side and the outdoor side in the same manner. Not required. Therefore, a door knob is not required, and there is no protrusion from the side of the panel body, so that a wider effective traffic width can be secured. However, the door knob is attached to a predetermined position on the outside and indoor side at a predetermined height near the side end opposite to the rotary column 21 of the panel body 20b so that the door knob can be opened by the pulling operation. Is also possible.
[0042]
The space occupied by the movement of the panel body at the time of opening and closing in this manner can be smaller than that of a normal swing door. Therefore, the user can easily open and close the wheelchair.
[0043]
Since the centers of the spur gears 25a and 25b coincide with the center positions of the panel bodies 20a and 20b in the plate thickness direction, the position of the virtual bending center Co of the hinge unit 22 associated with the opening / closing operation is as shown in FIG. And on the center line Lo of the panel bodies 20a and 20b. Accordingly, the movement trajectory of the ends of the panel bodies 20a and 20b at the time of opening and closing does not protrude outward unlike the conventional case. Therefore, the gaps Wa and Wb between the vertical frames 11s and 11s and the panel bodies 20a and 20b can be set extremely small.
[0044]
For this reason, partitionability can be remarkably improved without providing a door stop or the like that hides a gap. In addition, the gap Wo between the panel bodies 20a and 20b in the door open state is substantially zero, and there is almost no dead space, so that a wider passage or the like can be secured.
[0045]
Although the gaps between the vertical frames 11s, 11s and the panel bodies 20a, 20b and the gaps between the panel bodies 20a, 20b in the door closed state are extremely small originally, they are almost completely sealed by further attaching a sealing member. You. Thereby, a much better partitioning property is achieved as compared with the conventional art.
[0046]
Next, the configuration of the upper pivot 15 of the door system according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. The upper pivot 15 is composed of an automatic return hinge 30 housed in the rotating vertical column 21 and a connecting portion 50 for connecting the automatic return hinge 30 to the three-sided frame 11.
[0047]
FIG. 5 shows the inside of the automatic return hinge 30 when the folding door 20 is in a fully closed state, that is, in a predetermined returning position. FIG. 6 shows a fully opened state in which the folding door 20 is rotated 90 degrees from the predetermined returning position. 3 shows the inside of the automatic return hinge 30 when the automatic return hinge 30 is taken. FIG. 7 is an exploded perspective view of the automatic return hinge 30.
[0048]
As shown in FIGS. 5 to 7, the automatic return hinge 30 is roughly divided into a double chevron cam portion 60, a return spring portion 40, and a metal-made, for example, cast iron, cylindrical or sleeve-shaped housing 33. It comprises a hinge body 31 incorporating a multi-stage polygonal shaft 48 to be inserted, and a panel body mounting arm 32 projecting horizontally from the top of the hinge body 31 and connected to the upper end of the panel body 20a. The hinge body 31 is fixed to the upper end corner of the panel body 20a by the panel body mounting arm 32.
[0049]
While the cylindrical housing 33 is formed with the lower part open, the top surface is closed once, and then a square quadrangular prism-shaped protrusion projecting from the top of the upper cam 61 of the double chevron cam part 60. A hole 34 having a square shape for fitting and inserting the hole 64 is formed. The panel body mounting arm 32 has a plurality of screw holes 35 for mounting the panel body 20a.
[0050]
As shown in FIGS. 6 and 7, the double chevron cam portion 60 includes an upper cam 61 and a lower cam 65, and has a double cam surface on an inner peripheral side and an outer peripheral side to constitute a double cam mechanism. I have.
[0051]
As shown in FIG. 8, the upper cam 61 is composed of two layers, an outer peripheral layer 62 and an inner peripheral layer 63. On the upper end surface of the upper cam 61, for example, a square pillar-shaped convex part 64 is formed, and this convex part 64 fits into a square hole 34 formed in the top of the cylindrical housing 33. The upper cam 61 is rotated integrally with the cylindrical housing 33.
[0052]
The cylindrical outer peripheral layer 62 of the upper cam 61 has a sloped cam surface 70 formed on the lower end surface, and the inclined cam surface 70 formed on the lower end surface of an inner peripheral layer 63 formed inside the cylindrical outer layer 62. , 70 are formed. A circular center hole 72 is formed on the shaft core side of the upper cam 61 as a shaft hole. The circular center hole 72 has a diameter larger than the outer diameter of the multi-stage polygon shaft so as to be rotatably inserted without contact with the multi-stage polygon shaft 48. The inclined cam surfaces 70, 70 of the outer peripheral layer 62 are symmetrical, and a smooth cam surface which is distributed from the lowest bottom portion 73 to the left and right to the highest top portion 74 is usually formed in a linear gradient shape. The bottom 73 has a straight boundary, and the top 74 has a groove 75 formed downward. Also, the inclined cam surfaces 71 of the inner peripheral layer 63 are symmetrical, and a gentle cam surface which is distributed right and left from the lowest bottom portion 76 to the highest top portion 77 is formed in a linear gradient shape. The bottom 76 has a straight boundary, and the top 77 has a groove 78 formed downward. Here, the grooves 75 and 78 of the tops 74 and 77 are provided for escape to prevent the lower cam 65 from being affected by product accuracy, deformation, wear, and the like.
[0053]
Similarly, the lower cam 65 is also formed in a concentric two-layer structure of an outer peripheral layer and an inner peripheral layer, and a lower end surface is formed to be flat so as to contact the spring receiving upper fixing ring 41 of the return spring portion 40. .
[0054]
The lower cam 65 has a cylindrical outer peripheral layer 66 having inclined cam surfaces 80, 80 on the upper end surface, and inclined cam surfaces 81, 81 on the upper end surface inside the cylindrical outer peripheral layer 66. A cylindrical inner peripheral layer 67 having a polygonal center hole 82 into which the multi-stage polygonal shaft 48 is inserted is integrally formed. Here, the lower cam 65 is integrally rotated with the multi-stage polygon shaft 48, so that the rotation is suppressed even if the upper cam 61 rotates with the opening and closing of the door, and slides up and down along the multi-stage polygon shaft 48. Therefore, the center hole 82 is slidably engaged with the multi-stage polygonal shaft 48. The inclined cam surfaces 80, 80 of the outer peripheral layer 66 are symmetrical, and a smooth cam surface which is distributed from the highest top portion 83 to the left and right bottom portions 84 is formed in a generally linear gradient, and the top portion 83 has a straight ridge line. The bottom portion 84 is provided with an upward groove 85. Also, the inclined cam surfaces 71, 71 of the inner peripheral layer are symmetrical, and a smooth cam surface which is distributed from the highest top portion 86 to the left and right bottom portion 87 is normally formed in a linear gradient shape, and the top portion 86 is straight. The bottom 87 has an upward groove 88 formed therein. The phases of the inclined cam surfaces 80, 80 of the outer peripheral layer 66 and the inclined cam surfaces 81, 81 of the inner peripheral layer 67 are shifted by 180 degrees so that the vertices face each other. Here, the grooves 85 and 88 of the bottom portions 84 and 87 are provided for escape to prevent the lower cam 65 from being affected by product accuracy, deformation, wear, and the like.
[0055]
A return spring portion 40 is provided below the lower cam 65 of the chevron cam portion 60. The return spring portion 40 includes a spring receiving upper fixing ring 41, a coil spring 43, and a spring receiving lower fixing ring 44.
[0056]
The spring receiving upper fixing ring 41 includes a base 41a and a protrusion 41b protruding downward from the base 41a. The diameter of the shaft core is circumscribed with a margin for loose insertion into the multi-stage polygonal shaft 48. And a spring receiving portion is formed on the lower surface. The base 41 a contacts the bottom surface of the lower cam 65, receives the pressure when the lower cam 65 slides downward, and transmits this pressure to the coil spring 43. The projection 41b is inserted into the inside of the coil spring 43 to prevent the coil spring 43 from swaying left and right and coming into contact with the inner wall of the cylindrical housing 33, and the pressure from the lower cam is applied to the spring receiving portion. To be transmitted right below.
[0057]
The spring receiving lower fixing ring 44 includes a base 44a and a protrusion 44b projecting upward from the base 44a, and forms a spring receiving portion on the upper surface thereof. The shaft core portion has a circular center hole 45 having a diameter into which the bolt portion 48d of the multi-stage polygonal shaft 48 is loosely inserted. The bottom surface of the spring receiving lower fixing ring 44 is supported by the long nut 46 and the nut 47 screwed to the bolt portion 48d of the multi-stage polygonal shaft 48, the downward movement is restrained, and the restoring force of the coil spring 43 is secured. I do. At the same time, by adjusting the positions of the long nut 46 and the nut 47, the repulsive force of the coil spring 43 can be adjusted. The bottom surface of the base 44a directly forms the bottom surface of the automatic return hinge main body 31. The protrusion 44b is fitted inside the coil spring 43 and prevents the coil spring 43 from moving left and right and coming into contact with the inner wall of the cylindrical housing 33.
[0058]
The coil spring 43 sandwiched between the spring receiving upper fixing ring 41 and the spring receiving lower fixing ring 44 causes the lower cam 65 that descends following the upper cam 61 that rotates integrally with the rotation of the folding door 20. Utilizing the restoring force, the spring is biased in the direction of pushing back. By the spring action of the coil spring 43 and the cam action of the double cam mechanism of the upper cam 61 and the lower cam 65, the folding door 20 is automatically biased in the direction of returning to the original position, that is, toward the fully closed position. Is done.
[0059]
The multi-stage polygonal shaft 48 is divided into a circular portion 48a, a chamfered polygonal portion 48b, a polygonal portion 48c, and a bolt portion 48d from the top, and a screw hole 49 for attaching a shaft adjusting bracket 51 using a screw is provided at the upper end. Is established. Since the shaft adjusting bracket 51 is fixed to the suspension rail 14 via the mounting bracket, the multi-stage polygon shaft 48 does not rotate even when the folding door 20 is opened and closed.
[0060]
The circular portion 48 a located at the uppermost portion of the multi-stage polygonal shaft 48 is loosely inserted into the bearing hole 52 of the shaft adjustment bracket 51, and is fixed using a hexagon socket set screw 53. As described above, since the portion to be loosely inserted into the bearing hole 52 is circular, it is possible to freely rotate the multi-stage polygon shaft 48 in the bearing hole 52 and set the return position to an arbitrary position. .
[0061]
The chamfered polygonal portion 48b located immediately below the circular portion 48a has a polygonal cross section, but the corners of the polygon are chamfered to fit the bearing portion 54 outside. The diameter of the center hole 58 of the bearing portion 54 is larger than the circular portion 48a and smaller than the diameter of a circumscribed circle circumscribing the polygonal portion 48c. When inserted into the hole 58, the circular portion 48a and the chamfered polygonal portion 48b can be inserted, but cannot be inserted into the lower polygonal portion 48c. Therefore, the mounting work is facilitated and the efficiency is improved.
[0062]
The polygonal part 48c below the chamfered polygonal part 48b forms a main part of the multi-stage polygonal shaft 48. Specifically, the folding door 20 and the upper cam 61 of the chevron cam part 60 are turned. Even if it moves, the multi-stage polygon shaft 48 is integrated with the lower cam 65 to prevent the rotation of the lower cam 65, and slides the lower cam 65 pushed by the rotating upper cam 61 up and down. To move. Therefore, for example, when the cross-sectional shape of the polygonal portion 48c is octagonal, the force of the upper cam 61 to be rotated is stronger, and the center cam 82 of the lower cam 65 and the surface of the multi-stage polygonal shaft 48 tend to slide. , The lower cam 65 may rotate. On the other hand, when the cross-sectional shape of the polygonal portion 48c is quadrangular, vertical sliding between the center hole 82 of the lower cam and the surface of the multi-stage polygonal shaft 48 becomes poor, and it becomes difficult for the sliding to go smoothly. Therefore, it is preferable that the cross section of the polygon portion 48c be a hexagon before and after the polygon. For this purpose, the size of the center hole 82 of the lower cam 65 should not be in close contact with the polygonal portion 48c of the multi-stage polygonal shaft 48, nor should it be loose.
[0063]
The lowermost bolt portion 48d is formed in a rod shape thinner than the polygonal portion 48c or the like, and is screwed so as to screw the long nut 46 and the nut 47 at the end inserted into the return spring portion 40. It is engraved.
[0064]
Since the double chevron cam portion 60, the return spring portion 40, and the multi-stage polygonal shaft 48 that communicates and penetrates them are configured as described above, in order to incorporate them into the housing 33, The upper cam 61, the lower cam 65, the upper spring support fixing ring 41, the coil spring 43, and the lower spring support fixing ring 44 are inserted in this order, and the multi-stage polygonal shaft 48 is inserted therethrough, thereby forming a convex portion on the upper cam 61. 64 is fitted into a square hole 34 formed in the upper part of the housing 33, and the double nuts of the long nut 46 and the nut 47 are screwed to prevent the bolt portion 48d of the multi-stage polygon shaft 48 from being loosened. Combine. Thus, the upper cam 61 is fitted into the housing 33 so as to be rotatable according to the housing 33, and the lower cam 65 is slidable up and down while being prevented from rotating by the multi-stage polygonal shaft 48. It is fitted in the body 33, applies pressure to the coil spring 43, and is urged in a direction to push back the lower cam by the repulsive force, and rotates in a direction opposite to the direction in which the upper cam 61 is rotated by the force. The folding door 20 is returned to the original position by applying a force.
[0065]
Next, the connecting portion 50 for connecting the automatic return hinge 30 to the three-way frame 11 will be described with reference to the drawings. The connecting portion 50 includes a shaft adjusting member 51 for setting the return position of the folding door 20, a bearing portion 54 and an axis adjusting member 51 sandwiched between the shaft adjusting member 51 and the upper part of the housing 33 of the automatic return hinge 30. It consists of a mounting bracket 90 attached to the suspension rail 14.
[0066]
As shown in FIG. 9, the shaft adjusting bracket 50 is a flat rectangular parallelepiped metal block, and is a bearing that allows the circular portion 48 a of the multi-stage polygon shaft 48 to be inserted in a vertical direction at a position deviated to one short side on a plane. A hole 52 is drilled. A screw hole 59 is formed from three side surfaces close to the bearing hole 52 to the center of the bearing hole 52. A set screw 53 with a hexagonal hole is screwed into the screw hole 59, and the circular portion 48a of the inserted multi-stage polygonal shaft 48 is pressed from three directions and fixed so as not to rotate. Thereby, the return position of the folding door 20 can be arbitrarily determined.
[0067]
At the center of the remaining short side of the side surface of the shaft adjusting bracket 51 and at a position biased to the opposite side to the bearing hole 52 through which the multi-stage polygonal shaft 48 having two long sides is inserted, the shaft adjusting bracket 51 is suspended from the suspension rail. Is provided with a mounting hole 90. As shown in FIG. 9, an angle-shaped mounting bracket 91 is attached using a screw 92, and the mounting bracket 91 is bolted to the angle-shaped auxiliary mounting bracket 93 attached to the suspension rail 14, thereby forming a suspension rail. 14 and fixed. In this case, the mounting height is adjusted by a vertically long loose hole 94 formed on the mounting bracket 91 side of the mounting bracket 91. As a result, the shaft adjustment bracket 51 and the multi-stage polygon shaft 48 fixed thereto are stopped at a fixed position without rotating even when the folding door 20 is opened and closed. FIG. 10 shows the connecting portion viewed from another angle.
[0068]
The bearing portion 54 is sandwiched between the non-rotating shaft adjustment fitting 51 and the top of the housing 33 of the automatic return hinge 30 that rotates with the opening and closing of the folding door 20. , And comprises upper and lower washers 55 and 57 and a thrust bearing 56 sandwiched therebetween.
[0069]
The upper pivot 15 of the door system 1 according to the present embodiment is thus a non-rotating shaft adjustment bracket 51, a multi-stage polygonal shaft 48 and a lower cam 65, and an automatic return hinge that rotates as the folding door 20 opens and closes. 30 and the upper cam 61, the interaction between them compresses the coil spring 43 of the return spring portion 40, and the folding door 20 automatically returns to its original position by the restoring force of the coil spring 43. It is configured to be returned to.
[0070]
The door system 1 using the hinge unit and the automatic return hinge according to the present embodiment is configured as described above, and the operation thereof will be described below.
[0071]
When the folding door 20 is opened by pressing the panel body 20b, the panel body mounting arm 32 fixed to the panel body 20a rotates. By the rotation of the panel body mounting arm 32, the housing 33 of the automatic return hinge 30 rotates by the same angle in the same direction. The upper cam 61 of the chevron cam portion 60 in which the convex portion 64 at the top is fitted into the square hole 34 formed at the top of the housing 33 is also rotated in the same manner.
[0072]
On the other hand, the lower cam 65 of the chevron cam portion 60 is externally slidably and non-rotatably fitted on the multi-stage polygon shaft 48 so that the multi-stage polygon shaft 48 is fixed to the shaft adjustment bracket 51. The shaft adjustment bracket 51 does not rotate because it is fixed to the suspension rail 14 via the mounting bracket 91 and the like. Therefore, the upper cam 61 applies a pressure to the lower cam 65 via the inclined cam surface which comes into contact with the lower cam 65 by rotating. Here, the lower cam 65 is restricted from rotating and cannot rotate, but slides downward.
[0073]
When the lower cam 65 slides downward, a pressure is applied to push down the return spring portion 40 against the spring force of the coil spring 43, but the lower portion of the return spring portion 40 is fixed by the nut 57 or the like. Therefore, the coil spring 43 contracts and presses the lower portion of the lower cam 65.
[0074]
Therefore, when the pressing force of the panel body 20b is released, the energy stored in the coil spring 43 of the return spring portion 40 is released, and the restoring force of the coil spring 43 causes the lower side via the spring receiving upper fixing ring 41 to return. The cam 65 is pushed upward. Due to the pushing-up force of the lower cam 65, a cam action is performed in a manner opposite to the case where the folding door 20 is opened, and a force for returning the upper cam 61 to its original state is applied via the inclined cam surface of the upper cam 61.
[0075]
Since the upper cam 61 is fixed at the upper portion, the upper cam 61 rotates in the direction opposite to the direction in which the folding door 20 is opened by the double cam action of the inclined cam surface abutting the lower cam 65, that is, in the closing direction, and returns to the original position. Try to.
[0076]
In this case, the tops and bottoms of the inclined cam surfaces of the inner and outer peripheral layers of the upper and lower cams are pointed convexly or concavely, and are engaged without displacement. For example, the bottom 73 of the outer peripheral layer of the upper cam 61 is concavely sharp, and the top 83 of the outer peripheral layer of the lower cam 65 is convexly sharp.
[0077]
When they are at the predetermined return position, they are engaged with each other and are urged by the coil spring 43. Therefore, as shown in FIG. 5, the movement of the lower cam 65 is restricted, and the occlusion does not shift. When the panel body is pushed or pulled from this state, the rotation of the upper cam 61 causes the upper cam 61 and the lower cam 65 to slide along the inclined cam surfaces 70 and 80, and as shown in FIG. The bottom 73 of the layer and the top 83 of the outer layer of the lower cam 65 move away.
[0078]
Here, when the force for pushing or pulling the panel body 20b is released, the upper cam 61 rotates in the opposite direction due to the restoring force of the coil spring 43, and the upper cam 61 and the lower cam 65 move along the inclined cam surfaces 70, 80. The bottom 73 of the outer peripheral layer of the upper cam 61 and the top 83 of the outer peripheral layer of the lower cam 65 surely return to their original engaged positions, and do not go any further. That is, even if the return force is large at first and the acceleration is too high, this force will eventually attenuate and depends on the strength of the spring, but it can be securely and quickly returned to its original position in a very short time. It returns smoothly and accurately.
[0079]
Thus, according to the door system 1 according to the present embodiment, it is possible to provide a self-closing door that does not allow the inside to be seen when not in use, for example, in a place such as a toilet in a general house.
[0080]
Also, for example, when a number of toilet booths are lined up like a public facility toilet, even when the door of the toilet booth is not used, the door is stopped at a predetermined position between the fully open and fully closed positions. According to the door system according to the present embodiment, the doors of the unused toilet booths can be kept open at the same angle without variation, giving an orderly impression.
[0081]
Next, a second embodiment of the door system using the automatic return hinge and the hinge unit according to the present invention will be described with reference to FIG.
[0082]
As shown in FIG. 11, the door system of the present embodiment is basically different from that of the first embodiment in that the door system is provided with a mechanism capable of maintaining a fully open state. It is substantially the same as the embodiment, and the same reference numerals are given and the description is omitted.
[0083]
FIG. 11 shows a cross section around the upper pivot 15 when the folding door 20 of the door system 2 according to the present embodiment is in a fully opened state.
[0084]
As described in FIG. 4, according to the present embodiment, when fully opened, gap Wo between panel bodies 20a and 20b can be made sufficiently small. In this case, the panel bodies 20a and 20b approach each other until they are almost in contact with each other, and therefore the six-wheel suspension wheel 17 cannot slide further inside the suspension rail 14 toward the vertical frame 11s. The six-wheel suspension vehicle 17 includes a vertically arranged vehicle 17b arranged in two front and rear rows, a vehicle 17c mounted horizontally below the vehicle 17b, and a chassis 17d integrally connecting these vehicles. Of these, the vertical and horizontal wheels 17b and 17c are made of a material such as plastic, and the chassis 17d is made of, for example, a magnetic material having a U-shaped vertical cross section.
[0085]
Here, when the force applied to the panel body 20a of the folding door 20 that has been opened in the fully opened state is released, the folding door 20 automatically returns to a predetermined return position set in advance. However, there are cases where it is desired to keep the door open, such as when a person subsequently passes through the door or works around the door. In such a case, if the magnet 95 is attached to the suspension rail 14 at a position where the magnet 95 comes into contact with the upper pivot 15 side end of the six-wheel suspension wheel 17 at the fully opened position of the door via the magnet mounting bracket 96, the magnet 95 can be easily provided. It is possible to maintain the fully open state. Further, since the magnet 95 is housed in the suspension rail 14, it is not visible from the outside and does not impair the aesthetic appearance.
[0086]
The automatic return hinge 30 according to the present invention has been developed for the purpose of automatically and accurately returning a folding door type door system including the hinge unit 22 to the original position. Although it is most preferable to use the folding door with the folding door 22, it can also be adopted in other types of hinged doors, for example, a one-sided opening door or a two-sided opening door whose panel body opens and closes 180 degrees to the inside and outside of the room. is there.
[0087]
Even in these cases, the universal door provided with the automatic return hinge according to the present invention returns to the original position with high accuracy, and can be used in a room where partitionability is required. In particular, in the case of a conventional double door, it is sometimes seen that the two door panels do not stop at the fully closed position, and are sometimes stopped at different positions, but this also gives a good impression on the appearance. Not something. However, such an inconvenience does not occur if the automatic return hinge according to the present invention is employed.
[0088]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the door system using the automatic return hinge which concerns on this invention, the door system which has the automatic return hinge which returns to the return position of the door set to arbitrary positions accurately can be provided.
[0089]
Further, as described above, in the door system according to the present invention, it is possible to provide a door system further including a mechanism capable of holding a fully open state.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing an example of a door system according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a partially enlarged view of a gear portion of the hinge unit.
FIG. 3 is a plan view of a gear portion of FIG. 2;
FIG. 4 is a diagram showing a locus of an opening / closing operation of the folding door.
FIG. 5 is a diagram showing the inside of the automatic return hinge when the folding door is at a predetermined return position.
FIG. 6 is a view showing the inside of an automatic return hinge when the folding door is rotated 90 degrees from a predetermined return position.
FIG. 7 is an exploded perspective view of the automatic return hinge.
8A and 8B are diagrams illustrating a double chevron cam, wherein FIG. 8A is a plan view of an upper cam, FIG. 8B is a front view thereof, FIG. 8C is a bottom view thereof, FIG. f) is a plan view, side view, and bottom view of the lower cam, respectively.
FIG. 9 is a cross-sectional plan view of the bearing adjustment fitting.
FIG. 10 is a cross-sectional view illustrating a connecting portion.
FIG. 11 is a view showing a fully open holding mechanism.
FIG. 12 is an operation diagram showing an example of a conventional one-point fulcrum hinge.
FIG. 13 is an operation diagram showing an example of a conventional two-point fulcrum hinge.
FIG. 14 is a partial operation diagram showing an example of a conventional entire hinge.
[Explanation of symbols]
1,2 door system
14 Suspension rail
15 Upper pivot
16 Lower pivot
17 6-wheel suspension vehicle
20 Orito
20a, 20b Panel body
21 rotating column
22 Hinge unit
30 Automatic return hinge
31 Hinge body
33 cylindrical housing
40 Return spring part
43 Coil spring
48 multi-stage polygon axis
51 Axis adjustment bracket
54 Bearing part
56 Thrust bearing
60 Yamagata cam
61 Upper cam
65 Lower cam
95 magnet

Claims (4)

ドア側に取り付けられた筐体内に自動復帰ヒンジ機構を備え、この自動復帰ヒンジ機構は、前記筐体に嵌挿されたダブルの山形カム部と、その下部に嵌挿され下端が固定された復帰ばね部と、この両者を連通嵌挿する多段多角形軸とを備え、前記カム部は、前記筐体内に嵌挿され、ドアの開閉に伴い回転する前記筐体と回転一体に設けられた上側カムと、前記多段多角形軸に上下動可能かつ回転不能に外嵌されるとともに前記上側カムにカム結合され、前記上側カムの回転に従って下方へ摺動する下側カムとから成り、前記多段多角形軸は、前記筐体の上部に突出する円筒状頭部がドア枠側に設けられた軸調整金具に、任意の回転位置で固定されたことを特徴とする自動復帰ヒンジ。An automatic return hinge mechanism is provided in the housing attached to the door side, and the automatic return hinge mechanism includes a double chevron cam portion inserted in the housing and a return cam fitted in the lower portion and fixed at the lower end. A spring portion, and a multi-stage polygonal shaft for communicating and inserting the both, wherein the cam portion is inserted into the housing, and is provided integrally with the housing that rotates with opening and closing of a door. A multi-stage multi-stage multi-stage shaft, comprising: a cam; The automatic return hinge, wherein the rectangular shaft has a cylindrical head protruding upward from the housing fixed to an axis adjusting bracket provided on a door frame side at an arbitrary rotation position. 前記多段多角形軸は、横断面が六角形に形成されたことを特徴とする請求項1記載の自動復帰ヒンジ。The automatic return hinge according to claim 1, wherein the multi-stage polygonal shaft has a hexagonal cross section. ドア枠側の上枠下部にドア開口部の幅方向に沿って設けた吊りレールでパネル体をスライド自在に吊持する吊り車と上部ピボット及び下部ピボットとからなる支持機構を備え、2枚のパネル体を、隣接する側端面同士をその長手方向に沿って互いに突き合わせ、かつ、互いに相手のパネル体に対して回動自在にヒンジ結合する蝶番ユニットを備え、前記両パネル体を折戸形式に開閉するドアシステムにおいて、前記上部ピボットは、ドア側に取り付けられた筐体内に、自動復帰ヒンジ機構を備え、このヒンジ機構は、上部に嵌挿されたダブルの山形カム部と、その下部に嵌挿され下端が固定された復帰ばね部と、この両者を連通嵌挿する多段多角形軸とを備え、前記カム部は、前記筐体内に嵌挿され、ドアの開閉に伴い回転する前記筐体と回転一体に設けられた上側カムと、前記多段多角形軸に上下動可能かつ回転不能に外嵌されるとともに前記上側カムにカム結合され、前記上側カムの回転に従って下方へ摺動する下側カムとから成り、前記多段多角形軸は、前記筐体の上部に突出する円筒状頭部がドア枠側に設けられた軸調整金具に、任意の回転位置で固定されたことを特徴とするドアシステム。A suspension mechanism that slidably suspends the panel body with a suspension rail provided along the width direction of the door opening at the lower portion of the upper frame on the door frame side, and a support mechanism including an upper pivot and a lower pivot are provided. A panel unit is provided with a hinge unit that abuts adjacent side end surfaces with each other along the longitudinal direction thereof and that is hinged to the other panel unit so as to be rotatable with respect to the other panel unit. In the door system, the upper pivot is provided with an automatic return hinge mechanism in a housing attached to the door side, and the hinge mechanism has a double chevron cam portion inserted into the upper portion and a lower cam portion inserted into the lower portion. A return spring portion having a lower end fixed thereto, and a multi-stage polygonal shaft for communicating and inserting the both, and the cam portion is inserted into the housing, and rotates with opening and closing of the door. Times An upper cam provided integrally, and a lower cam which is vertically fitted and non-rotatably fitted to the multi-stage polygon shaft and is cam-coupled to the upper cam, and which slides downward according to the rotation of the upper cam. Wherein the multi-stage polygonal shaft has a cylindrical head protruding at an upper part of the housing fixed to an axis adjusting bracket provided on a door frame side at an arbitrary rotation position. . 前記ドアが全開状態において、前記吊りレール内における前記吊り車の上部ピボット側端部に当接する位置にマグネットを取着し、前記吊り車をマグネットの引力により駐止し、前記ドアを全開位置で保持することを特徴とする請求項3記載のドアシステム。When the door is fully opened, a magnet is attached to the suspension rail at a position in contact with the upper pivot side end of the suspension wheel, the suspension wheel is parked by the attraction of the magnet, and the door is fully opened. The door system according to claim 3, wherein the door system is held.
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