【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、瓦、屋根葺き鋼板、外壁等の防水材と野地板等下地材との間に介在させて雨雪からの下地材の腐蝕防止と防水を目的とする耐腐蝕性内葺きシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、透湿性を低下させることなく、屋根の防水性を確保するとともに、敷設時の作業者の安全性を確保するために、防水性、透湿性を有する不織布からなる基布の表面に、ゴム系の樹脂等からなる防水防滑コーティングを、上面に取り付けられる瓦棧の取り付け箇所に沿って所定寸法毎に隙間をあけて塗布する例がみられる(例えば、特許文献1)。また、熱可塑性エラストマーで形成し、縦方向にかつ一定間隔に凸条による水切り条を設け、かつ、縦方向の両端縁部に重ね代を示す複数の位置決め突起を形設すると共に、表裏両面を細かい凹凸地に設けた薄い屋根下葺防水シートが提案されている(例えば、特許文献2)。この屋根下葺防水シートはロール状態から巻きほぐす形に軒先側から屋根下地板上に貼り、その上に横桟を釘打ちする。更に、瓦葺構造において、屋根下地と瓦桟との間に縦桟を介装しなくても、屋根からの漏水、結露等を軒端方向に流下可能とし、屋根の勾配方向に直交する瓦桟による水の滞留を防止できる瓦屋根下葺き材を実現するとともに、この瓦屋根下葺き材を既存のアスファルト防水シート生産ラインにおいて容易に生産できるようにするために、アスファルト防水シートと、このアスファルト防水シートの上面に形成される瓦桟木支持層部とを具えてなり、前記瓦桟木支持層部は、アスファルト防水シートの上面に張合される被覆シートとこの被覆シート上面に敷設される複数の突状部とにより構成するとともに、各突状部相互の間隙により雨水流下路を構成するようにした瓦屋根下葺き材が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−119263号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】
特開平8−218566号公報(第1頁、図1)
【特許文献3】
特開2002−180607号公報(第1頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来提案されているこれらの瓦屋根下葺き材は、防水、防滑、漏水、結露に関する課題を解決しようとしたものである。しかし、瓦、屋根葺き鋼板等の防水材の下方に存在する野地板等や外壁材の下地材は、樹木質の板材や桟木からなり、漏水や湿気によって腐敗菌や害虫の繁殖によって屋根の腐朽損傷を招く。瓦屋根下葺き材等のタッカー止めや釘による仮止めは、漏水の要因となる。特に、最近では屋根裏や壁面の断熱構造が要望されているが、アスファルト紙や合成樹脂シート等の従来の瓦屋根下葺き材では充分でない。
【0005】
そこで本発明者等は、漏水や湿気による腐敗菌や害虫の繁殖による屋根や壁面の腐朽損傷を防ぎ、しかも、屋根裏の断熱性能を高め、敷設時の作業性と瓦、屋根葺き鋼板等の安定な敷設シート、すなわち、耐腐蝕性内葺きシートについて検討した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を検討した結果、屋根瓦、壁材等の防水材と野地板等下地材との間に介在させて下地材の腐蝕防止と防水を目的とするシートであって、不織布とそれに含まれる松脂とからなることを特徴とする耐腐蝕性内葺きシートとした。
【0007】
また、屋根瓦、壁材等の防水材と野地板等下地材との間に介在させて下地材の腐蝕防止と防水及び有害物質の吸着を目的とするシートであって、不織布と該不織布に含まれる松脂又は炭とからなることを特徴とする耐腐蝕性内葺きシートとした。更に、この耐腐蝕性内葺きシートは松脂又は炭を含ませた不織布層とその表面又は裏面の保護不織布層とからなるものが好ましい。
【0008】
不織布は上下のスパンボンド通気性不織布層とその中間のメルトブローン非透水性不織布層とからなる通気性かつ非透水性である耐腐蝕性内葺きシートが本発明の目的達成のために好ましい。上下のスパンボンド通気性不織布層(S)とその中間のメルトブローン非透水性不織布層(M)によって三層(SMS)に形成した通気性非透水性素材で不織布層とする。この構造によると、雨雪又は害虫が外部から侵入しようとする際、たとえスパンボンド通気性不織布層から侵入しようとしても、中間のメルトブローン非透水性不織布層で遮断される。メルトブローン非透水性不織布層は疎水性のPP等ポリオレフィン素材が好ましい。
【0009】
ここにいう炭は、木炭、竹炭、椰子殻炭、その他の植物炭、これらの活性炭等が用いられる。なかでも極めて多孔質で臭気物質や水分の吸着能力に優れる竹炭がよい。炭は瓦その他の建材から発生するホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン等の人やペットに有害とされるものを吸着し、加えて家屋に害を与える湿気を取り込み、乾期に適度に放出する。また、遠赤外線、マイナスイオンを放出する作用がある。加えて、釘穴からの雨水の浸入を炭の吸水性で防止する。
【0010】
防滑材はシート表面又は裏面に設けるが、その素材は、天然ゴム、IIR、SBR等の合成ゴム、各種エラストマー等の中から滑り抵抗性を発揮する適当なものを選択して用いる。これらをスポット状又はストライプ状にシート表面又は裏面へ設ける。また、松脂の粉末をシート表面又は裏面に付着させて防滑材とすることもできる。本発明のシートは使用時までの保護を目的として剥離シートを表面に貼り合わせておくこともできる。
【0011】
本発明において、松脂は、炭との混合以外に微粉末又は溶融状態で不織布中に熱融着させてもよいし、不織布層表面に塗布するとか、防滑材内へ配合してもよい。松脂をテレピン油に溶解した液の噴霧も好ましい。不織布に松脂又は炭を含ませる状態を安定に維持させるための手段としては、粉末の松脂又は炭を不織布繊維の絡みに依存させて保持させるとか、松脂を80℃以上に加熱し、部分溶解又は完全溶解させるとか、松脂又は炭をEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)等の熱可塑性樹脂PVA、澱粉等のバインダで不織布繊維に接着させてもよい。松脂は殺虫作用、防カビ作用、防水作用を発揮する。漏水や湿気による腐敗菌や害虫の繁殖による屋根や壁面の腐朽損傷を防ぐのである。
【0012】
松脂を固形の粉体のままでシート状基材に保持させる更に詳細な手段としては、松脂の表面を溶融させて接着するか、又は松脂をバインダを介してシート状基材に接着する。バインダとしては、例えば、EVA、アクリル系ラテックス、酢ビ系ラテックス、ウレタン系ラテックス、エポキシ系ラテックス、ポリエステル系ラテックス、SBR系ラテックス、NBR系ラテックス、エポキシ系バインダ、フェノール系バインダ、PVA、澱粉等を用いることができる。また、必要に応じて、各種の繊維状バインダを用いることができる。繊維状バインダとしては、芯鞘タイプ、並列タイプなどの複合繊維が挙げられる。例えば、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組み合わせなどを挙げることができる。また、ビニロンバインダ繊維などの熱水溶融タイプなども使用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施例1
図1は本発明の耐腐蝕性内葺きシートの断面図である。この耐腐蝕性内葺きシートは、松脂粉2と炭粉(竹炭)3を含ませた内部不織布層1とその表面保護不織布層4及び裏面保護不織布層5とからなる。表面保護不織布層4の表面には防滑材6としてIIR系エラストマーの所定間隔塗布によって形成している。
【0014】
内部不織布層1には、松脂粉2と炭粉3に加えて、炭粉3を安定に不織布内に固定保持させる熱可塑性樹脂バインダ7としてEVAの粉末が用いられ加熱溶着されている。炭粉3には竹炭粉を採用している。竹炭は吸着力において木炭よりも優れている。吸着力試験の結果では木炭(備長炭)と竹炭を比較すると、備長炭の数倍から10倍の吸着があることも知られている。竹炭の断面を顕微鏡写真でみるとハニカム形状となっており、かつ孔が大小さまざまに分布している。吸着力が大きい理由がここにある。竹炭は原料の竹を還元雰囲気で焼成して得られる。竹を炭に焼くと体積は3分の1に減少するが、微細な孔が無数に存在する。比表面積が200〜300m2と備長炭の数倍から数100倍に達する。メチレンブルー吸着量は180〜190ml/g、アンモニア吸着量が120〜130ml/gと非常に吸着性能がよい。そのために竹炭を採用した。
【0015】
裏面保護不織布層5は疎水性のポリプロピレン繊維製のものを用いた。スパンボンド法、サーマルボンド法、カード法、エアーレイ法、湿式法等で得られる不織布を用いることができる。また、表面保護不織布層4は上下のスパンボンド通気性不織布層(S)とその中間のメルトブローン非透水性不織布層(M)によって三層(SMS)に形成された通気性非透水性素材である。通気性を有しているので蒸れを防ぐが、雨水は通さない。松脂をテレピン油等の溶剤に溶解したものを表面に吹付けても透水性に寄与する。
【0016】
図2に、この実施例の耐腐蝕性内葺きシートの吸湿性能の測定結果をグラフで示す。以下、試験結果データは全て財団法人日本紡績検査協会の調査結果による。また、図3に放湿曲線をグラフで示す。適度に吸湿し、かつ放湿する様子がみられる。これによって野地板等の下地材の湿気を奪い、常に乾燥状態を保ち、防腐の効果が得られる。
【0017】
また、屋根裏に籠もるシックハウス症候群(室内空気汚染)の要因の一つとされる瓦や各種屋根葺き材、吹き付け材等からの有機化合物の吸着消臭特性にも優れている。ホルムアルデヒド(ホルマリン)の吸着試験結果を表1及び図4に示す。
測定条件は、下記の通りである。
試料の大きさ :10cm×10cm
試験容器 :5リットルテドラーバッグ
容器内のガス量:3リットル
ガス初期濃度 :ホルムアルデヒド5ppm
ガス測定方法 :検知管
試験室温度 :20℃
空試験・・・試料を入れないで同様に操作したもの。
【0018】
【表1】
【0019】
また、アセトアルデヒド、トルエンについても同様な試験を行った。その結果を表2に示す。図5(a)はアセトアルデヒド、(b)はトルエンの場合の吸着消臭特性を示すグラフである。
【0020】
【表2】
【0021】
更に、この実施例の耐腐蝕性内葺きシートの引張強さ、引裂強さ、剛軟性、透湿性について試験を行った。各項目別の試験方法及び条件を表3に示し、試験結果を表4に示す。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
この耐腐蝕性内葺きシートは引張強さ、引裂強さ共に優れており、葺き作業時の安全性が保たれ、施工後は瓦等の荷重に充分耐え、耐久性良好となっている。適度な剛軟性を備えており、葺き作業時等の取り扱いが容易である。水の浸透も適度である。
【0025】
次に、このシート中に松脂を10g/m2を保持させた場合の黴抵抗性試験の結果を示す。シートの素材はポリエステル不織布である。試験方法は、JIS Z 2911 6.2.2(繊維製品の試験;湿式法)によるもので、無機塩寒天培地平板上に試料を貼付し、指定の黴4株の胞子懸濁液を噴霧し、27±1℃で14日間培養した。その結果を表5に示す。
【0026】
【表5】
【0027】
但し、表中の表示は下記のとおりである。
−;かびの生育を認めない 1;かびの生育は試料面積の1/3以上
±;かびの生育を認めた 2;かびの生育は試料面積の1/3以内
+〜+++;順次かびの生育が著しい 3;かびの生育を認めない
である。
かびの生育を認めない特性があり、下地材の防腐作用が得られる。
【0028】
実施例2
表裏のスパンボンド通気性不織布層(S)とその中間のメルトブローン非透水性不織布層(M)によって三層(SMS)に形成された通気性非透水性素材不織布の内部に竹炭を熱可塑性樹脂バインダのEVAと共に含ませた後、85℃の加熱炉中を通過させて熱処理して安定に保持させた。得られたシートの表面には防滑材としてポリウレタンゴムを所定間隔塗布した。
【0029】
この実施例2で得られたシートのアンモニア、アセトアルデヒド、トルエンについて消臭試験を行った。その結果を表6中に示す。極めて良好な消臭効果が得られている。シックハウス症候群(室内空気汚染)の要因の除去に有効である。
【0030】
【表6】
【0031】
実施例3
ポリプロピレン繊維製不織布のシート状基材に対し、松脂を80℃で溶融して液状としたものを含浸させ、その表面に防滑材としてポリウレタンゴムを所定間隔塗布(2.5cm間隔)した。
【0032】
この実施例3で得られたシートのアンモニア、アセトアルデヒド、トルエンについて消臭試験を行った。その結果も表6中に示す。
【0033】
なお、本発明の耐腐蝕性内葺きシートにおいては、マイナスイオン発生量が極めて多く計測されている。その様子を表7に示す。
【0034】
【表7】
【0035】
実施例4
実施例1の熱可塑性バインダのEVAに代えて松脂又は炭を繊維状バインダとして、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせの芯鞘タイプの複合繊維で不織布繊維に接着させて、得られたシートの表面に防滑材としてポリウレタンゴムを所定間隔塗布し耐腐蝕性内葺きシートとした。
【0036】
【発明の効果】
本発明の耐腐蝕性内葺きシートは、漏水や湿気による腐敗菌や害虫の繁殖による屋根や壁面の腐朽損傷を防ぐ。しかも、屋根裏の断熱性能を高めると共に、竹炭が持つ遠赤外線とマイナスイオンの発生、消臭効果がある。加えて、ダニ、白蟻、蚊、ゴキブリ等の害虫を駆除する。
【0037】
本発明の耐腐蝕性内葺きシートは、敷設時の作業性と瓦、屋根葺き鋼板等の安定な保持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐腐蝕性内葺きシートの断面図である。
【図2】同耐腐蝕性内葺きシートの吸湿性能の測定結果を示すグラフである。
【図3】同耐腐蝕性内葺きシートの放湿曲線を示すグラフである。
【図4】ホルムアルデヒドの吸着消臭特性を示すグラフである。
【図5】(a)はアセトアルデヒド、(b)はトルエンの場合の吸着消臭特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 内部不織布層
2 松脂粉
3 炭粉(竹炭)
4 表面保護不織布層
5 裏面保護不織布層
6 防滑材
7 熱可塑性樹脂バインダ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a corrosion-resistant inner lining sheet which is interposed between a waterproof material such as a tile, a roofing steel plate, an outer wall and a base material such as a field board to prevent corrosion of the base material from rain and snow and for waterproofing. .
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in order to ensure the waterproofness of the roof without lowering the moisture permeability, and to ensure the safety of workers when laying, the surface of the base cloth made of non-woven fabric having waterproof and moisture permeable There is an example in which a waterproof and non-slip coating made of a resin or the like is applied with a gap provided for each predetermined dimension along a mounting position of a roof ridge mounted on an upper surface (for example, Patent Document 1). In addition, formed by a thermoplastic elastomer, provided with a drainage strip by a ridge in the vertical direction and at regular intervals, and, at both ends in the vertical direction, form a plurality of positioning projections indicating overlap margins, and also on both front and back sides A thin underlay roof waterproof sheet provided on fine irregularities has been proposed (for example, Patent Document 2). The roof underlay waterproofing sheet is stuck on a roof base plate from the eaves side in a rolled form from a roll state, and a horizontal rail is nailed thereon. Furthermore, in a tiled structure, water leakage from the roof, dew condensation, etc. can flow down to the eaves end without interposing a vertical bar between the roof foundation and the tile bar. Asphalt tarpaulin and this asphalt tarpaulin have been developed in order to realize a tiled roofing tarpaulin that can prevent water stagnation and to be able to easily produce this tile roofing lumber at an existing asphalt tarpaulin production line. A roofing sheet support layer formed on the upper surface of the asphalt waterproof sheet, and the roofing roof support section includes a plurality of protrusions laid on the upper surface of the asphalt waterproof sheet and the upper surface of the covering sheet. In addition, a roofing material with a tiled roof has been proposed in which a rainwater flow path is formed by a gap between the projections (see, for example, Patent Document 3).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-7-119263 (page 1, FIG. 1)
[Patent Document 2]
JP-A-8-218566 (page 1, FIG. 1)
[Patent Document 3]
JP 2002-180607 A (page 1, FIG. 1)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
These tile roofing materials that have been conventionally proposed are intended to solve the problems relating to waterproofing, anti-slip, water leakage and dew condensation. However, the underlaying material such as roof boards, roofing steel plates, etc., and the base material of the outer wall materials that are underneath are made of woody boards and piers, and decay of the roof due to propagation of rot bacteria and pests due to water leakage and moisture. Causes damage. The tacking of the roofing material of the tiled roof or the temporary fixing with nails causes water leakage. In particular, recently, there is a demand for a heat insulation structure for attics and wall surfaces, but conventional tile roofing materials such as asphalt paper and synthetic resin sheets are not sufficient.
[0005]
Therefore, the present inventors have aimed at preventing rot damage of roofs and walls due to the propagation of rot bacteria and pests due to water leakage and moisture, and at the same time, improving the heat insulation performance of the attic, workability at the time of laying and stabilizing tiles, roofing steel sheets and the like. Laying sheets, that is, corrosion-resistant inner roofing sheets were studied.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of examining the above problems, a sheet is provided between a waterproof material such as a roof tile and a wall material and a base material such as a base plate to prevent corrosion and waterproof of the base material, and is included in the nonwoven fabric and the nonwoven fabric. A corrosion-resistant inner roofing sheet comprising rosin.
[0007]
In addition, a sheet interposed between a waterproof material such as a roof tile, a wall material and the like, and a base material such as a base plate for the purpose of preventing corrosion of the base material and waterproofing and absorbing harmful substances. A corrosion-resistant inner roofing sheet comprising rosin and charcoal contained therein. Further, it is preferable that the corrosion-resistant inner lining sheet is composed of a non-woven fabric layer containing rosin or charcoal and a protective non-woven fabric layer on the front surface or the back surface.
[0008]
The nonwoven fabric is preferably an air-permeable and water-impermeable, corrosion-resistant lining sheet composed of upper and lower spunbond air-permeable nonwoven layers and an intermediate meltblown non-water-permeable nonwoven layer, for achieving the object of the present invention. A non-woven fabric layer is formed of a breathable non-permeable material formed into three layers (SMS) by the upper and lower spunbonded non-permeable non-woven fabric layers (S) and an intermediate melt-blown non-permeable non-woven fabric layer (M). According to this structure, when rain or snow or pests try to enter from the outside, even if they try to enter from the spunbond breathable nonwoven layer, they are blocked by the intermediate meltblown non-permeable nonwoven layer. The melt blown water-impermeable nonwoven fabric layer is preferably made of a hydrophobic polyolefin material such as PP.
[0009]
As the charcoal used here, charcoal, bamboo charcoal, coconut shell charcoal, other vegetable charcoal, activated carbon thereof and the like are used. Among them, bamboo charcoal, which is extremely porous and has excellent ability to adsorb odorous substances and moisture, is preferred. Charcoal absorbs formaldehyde, acetaldehyde, toluene, and other substances harmful to humans and pets, such as formaldehyde, acetaldehyde, and toluene, generated from roof tiles and other building materials. In addition, it takes in moisture that harms houses and releases it appropriately during the dry season. It also has the function of emitting far infrared rays and negative ions. In addition, the penetration of rainwater from nail holes is prevented by the water absorption of charcoal.
[0010]
The anti-slip material is provided on the front surface or the back surface of the sheet, and the material is selected from natural rubber, synthetic rubber such as IIR and SBR, various elastomers, and the like, and an appropriate material that exhibits slip resistance is used. These are provided on the front or back surface of the sheet in the form of spots or stripes. Alternatively, rosin powder may be attached to the front or back surface of the sheet to provide an anti-slip material. The sheet of the present invention may have a release sheet adhered to the surface for the purpose of protection until use.
[0011]
In the present invention, rosin may be heat-sealed in a non-woven fabric in a fine powder or in a molten state other than the mixture with charcoal, or may be applied to the surface of the non-woven fabric layer or blended into an anti-slip material. Spraying a liquid in which rosin is dissolved in turpentine oil is also preferable. As a means for stably maintaining the state in which rosin or charcoal is contained in the nonwoven fabric, powder rosin or charcoal may be held depending on the entanglement of the nonwoven fabric fibers, or rosin may be heated to 80 ° C. or more to partially dissolve or The resin may be completely dissolved, or rosin or charcoal may be bonded to the nonwoven fabric with a binder such as a thermoplastic resin PVA such as EVA (ethylene-vinyl acetate copolymer) or starch. The rosin has insecticidal, antifungal and waterproof properties. It prevents decay of roofs and walls due to the propagation of spoilage bacteria and pests due to water leakage and moisture.
[0012]
As a more detailed means of holding the rosin on the sheet-like substrate as a solid powder, the surface of the rosin is melted and adhered, or the rosin is adhered to the sheet-like substrate via a binder. Examples of the binder include EVA, acrylic latex, vinyl acetate latex, urethane latex, epoxy latex, polyester latex, SBR latex, NBR latex, epoxy binder, phenolic binder, PVA, starch and the like. Can be used. Various fibrous binders can be used as needed. Examples of the fibrous binder include conjugate fibers such as a core-sheath type and a side-by-side type. For example, a combination of polypropylene (core) and polyethylene (sheath), a combination of polypropylene (core) and ethylene vinyl alcohol (sheath), a combination of polypropylene (core) and polyethylene (sheath), a high-melting polyester (core) and a low-melting polyester (Sheath) combinations and the like. Further, a hot water melting type such as vinylon binder fiber can be used.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Example 1
FIG. 1 is a cross-sectional view of the corrosion-resistant inner lining sheet of the present invention. This corrosion-resistant inner shingle sheet is composed of an inner nonwoven fabric layer 1 containing pine resin powder 2 and charcoal powder (bamboo charcoal) 3, a surface protective nonwoven fabric layer 4 and a back protective nonwoven fabric layer 5. A non-slip material 6 is formed on the surface of the surface protective nonwoven fabric layer 4 by applying an IIR elastomer at a predetermined interval.
[0014]
In the internal nonwoven fabric layer 1, EVA powder is used as a thermoplastic resin binder 7 that stably holds the coal powder 3 in the nonwoven fabric in addition to the pine resin powder 2 and the coal powder 3 and is heat-welded. Bamboo charcoal powder is used as the charcoal powder 3. Bamboo charcoal has better adsorption power than charcoal. It is also known from the results of the adsorption test that when charcoal (bincho charcoal) and bamboo charcoal are compared, the adsorption is several to ten times that of bincho charcoal. The micrograph of the cross section of the bamboo charcoal shows a honeycomb shape, and the holes are distributed in various sizes. This is the reason why the adsorption power is large. Bamboo charcoal is obtained by firing bamboo as a raw material in a reducing atmosphere. Baking bamboo on charcoal reduces the volume by a third, but has numerous micropores. Specific surface area reaches several hundred times from several times 200 to 300 m 2 and charcoal. The methylene blue adsorption amount is 180 to 190 ml / g, and the ammonia adsorption amount is 120 to 130 ml / g, which is very good adsorption performance. Bamboo charcoal was adopted for that purpose.
[0015]
The back protective nonwoven fabric layer 5 was made of a hydrophobic polypropylene fiber. A nonwoven fabric obtained by a spun bond method, a thermal bond method, a card method, an air lay method, a wet method, or the like can be used. The surface protective non-woven fabric layer 4 is a breathable non-permeable material formed into three layers (SMS) by the upper and lower spunbonded non-permeable non-woven fabric layers (S) and the intermediate melt-blown non-permeable non-woven fabric layer (M). . It has ventilation to prevent stuffiness, but does not allow rainwater to pass through. Even if rosin dissolved in a solvent such as turpentine is sprayed on the surface, it contributes to water permeability.
[0016]
FIG. 2 is a graph showing the measurement results of the moisture absorption performance of the corrosion-resistant inner lining sheet of this example. Hereinafter, all the test result data are based on the survey results of the Japan Spinning Inspection Association. FIG. 3 is a graph showing a moisture release curve. Appears to absorb and release moisture moderately. As a result, the moisture of the base material such as a base plate is removed, and the base material is always kept in a dry state, so that an antiseptic effect can be obtained.
[0017]
In addition, it has excellent adsorption and deodorization characteristics of organic compounds from tiles, various roofing materials, spraying materials, and the like, which are one of the causes of sick house syndrome (indoor air pollution) in the attic. The results of the adsorption test of formaldehyde (formalin) are shown in Table 1 and FIG.
The measurement conditions are as follows.
Sample size: 10cm x 10cm
Test container: 5 liters Gas volume in Tedlar bag container: 3 liters Gas initial concentration: 5 ppm of formaldehyde
Gas measurement method: Detector tube test room temperature: 20 ° C
Blank test: The same operation was performed without any sample.
[0018]
[Table 1]
[0019]
The same test was performed for acetaldehyde and toluene. Table 2 shows the results. FIG. 5A is a graph showing the adsorption and deodorizing characteristics in the case of acetaldehyde and FIG. 5B is the graph in the case of toluene.
[0020]
[Table 2]
[0021]
Further, the corrosion resistant inner lining sheet of this example was tested for tensile strength, tear strength, softness and moisture permeability. Table 3 shows the test method and conditions for each item, and Table 4 shows the test results.
[0022]
[Table 3]
[0023]
[Table 4]
[0024]
This corrosion-resistant inner roofing sheet is excellent in both tensile strength and tear strength, maintains safety during the roofing operation, sufficiently withstands the load of tiles and the like after construction, and has good durability. It has moderate rigidity and is easy to handle during roofing work and the like. Water penetration is moderate.
[0025]
Next, the results of the mold resistance test when rosin was held at 10 g / m 2 in this sheet are shown. The material of the sheet is a polyester nonwoven fabric. The test method is based on JIS Z 2911 6.2.2 (test of textile products; wet method). A sample is stuck on an inorganic salt agar medium plate and sprayed with a spore suspension of the specified four mold strains. At 27 ± 1 ° C. for 14 days. Table 5 shows the results.
[0026]
[Table 5]
[0027]
However, the indications in the table are as follows.
-: No mold growth was observed 1; Mold growth was 1/3 or more of the sample area ±; Mold growth was recognized 2; Mold growth was within 1/3 of the sample area + to +++; Notable 3; No mold growth was observed.
It has the property that mold growth is not recognized, and the preservative effect of the base material is obtained.
[0028]
Example 2
A bamboo charcoal is inserted into a thermoplastic resin binder inside a three-layer (SMS) air-permeable non-permeable material non-woven fabric formed by a spunbond non-woven fabric layer (S) on the front and back and a melt-blown non-permeable non-woven fabric layer (M) in between. And then passed through a heating furnace at 85 ° C. to be heat-treated and stably maintained. Polyurethane rubber was applied to the surface of the obtained sheet at predetermined intervals as an anti-slip material.
[0029]
The sheet obtained in Example 2 was subjected to a deodorizing test for ammonia, acetaldehyde, and toluene. The results are shown in Table 6. An extremely good deodorizing effect is obtained. It is effective for removing the cause of sick house syndrome (indoor air pollution).
[0030]
[Table 6]
[0031]
Example 3
A pine resin melted at 80 ° C. and made into a liquid state was impregnated into a sheet-like substrate made of a polypropylene fiber nonwoven fabric, and polyurethane rubber was applied to the surface thereof at predetermined intervals (2.5 cm intervals) as an anti-slip material.
[0032]
The sheet obtained in Example 3 was subjected to an odor eliminating test for ammonia, acetaldehyde, and toluene. The results are also shown in Table 6.
[0033]
Note that, in the corrosion-resistant inner roofing sheet of the present invention, the amount of generated negative ions is measured to be extremely large. The situation is shown in Table 7.
[0034]
[Table 7]
[0035]
Example 4
It was obtained by bonding rosin or charcoal as a fibrous binder instead of EVA of the thermoplastic binder of Example 1 to a nonwoven fabric fiber with a core-sheath type composite fiber of a combination of polypropylene (core) and polyethylene (sheath). Polyurethane rubber was applied to the surface of the sheet as an anti-slip material at a predetermined interval to obtain a corrosion-resistant inner shingle sheet.
[0036]
【The invention's effect】
INDUSTRIAL APPLICABILITY The corrosion-resistant inner roofing sheet of the present invention prevents decay of roofs and walls due to propagation of rot bacteria and pests due to water leakage and moisture. Moreover, while improving the heat insulation performance of the attic, it has the effect of generating far-infrared rays and negative ions of bamboo charcoal, as well as deodorizing effects. In addition, pests such as mites, termites, mosquitoes and cockroaches are controlled.
[0037]
INDUSTRIAL APPLICABILITY The corrosion-resistant inner roofing sheet of the present invention enables workability during laying and stable holding of tiles, roofing steel sheets, and the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a corrosion-resistant inner lining sheet of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the measurement results of the moisture absorption performance of the corrosion-resistant inner shingle sheet.
FIG. 3 is a graph showing a moisture release curve of the corrosion-resistant inner shingle sheet.
FIG. 4 is a graph showing formaldehyde adsorption and deodorization characteristics.
FIG. 5 (a) is a graph showing the adsorption and deodorizing characteristics in the case of acetaldehyde and FIG. 5 (b) in the case of toluene.
[Explanation of symbols]
1 internal nonwoven fabric layer 2 pine resin powder 3 charcoal powder (bamboo charcoal)
4 Surface protection nonwoven fabric layer 5 Backside protection nonwoven fabric layer 6 Anti-slip material 7 Thermoplastic resin binder