JP2004107280A - Method for synthesizing compound using phase transfer catalyst - Google Patents

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後藤 繁雄
Tadaatsu Ido
井土 忠厚
Hiroshi Yamada
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for effectively improving the rate of reaction between reactants using a phase transfer catalyst. <P>SOLUTION: In synthesizing the objective compound C by reaction between the reactants A and B insoluble to the identical solvent using the phase transfer catalyst, an organic phase formed by dissolving the reactant A in a specified organic solvent is used, while the reactant B is used as a solid phase consisting of the solid of itself, and the reaction between the reactants A and B is carried out in a 3rd phase comprising the phase transfer catalyst, existing separately from the organic phase. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、相間移動触媒を用いた化合物の合成方法に係り、特に、相間移動触媒を用いて反応成分を反応させるにあたり、その反応速度を効果的に向上せしめ得る方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
有機溶媒にのみ可溶な有機物質と、水にのみ可溶な無機塩類等とを反応せしめて、目的とする化合物を合成するに際しては、従来より、相間移動触媒が用いられて、その反応が遂行されている。而して、その反応機構は、水相に溶解している一方の反応成分(無機塩類等)が、相間移動触媒により、有機相を構成する有機溶媒に可溶な状態とされ、かかる可溶化された反応成分が、有機相に移動し、かかる有機相中において、溶解している他方の反応成分(有機物質)と反応し、化合物を生成するものである。
【0003】
このような相間移動触媒を用いた化合物の合成方法にあっては、より多くの反応成分同士が接触させられることとなるために、相間移動触媒を用いない場合と比較して、その反応速度が向上せしめられ得るのであるが、かかる方法においては、相間移動触媒が、有機相及び水相に溶けることとなるところから、そのような方法を用いて工業的規模にて化合物を合成するに際しては、触媒の分離、除去等の工程が必要となるのであり、このため、生産コストや環境への影響等の点において、種々の問題を内在するものであった。
【0004】
そこで、本発明者等を始めとする多くの研究者により、有機相及び水相から相間移動触媒を容易に分離することが出来、相間移動触媒の反復利用を可能ならしめ得る方法として、非特許文献1に記載されているように、有機溶媒の種類や水相の反応成分の濃度等を調整することにより、有機相及び水相とは別個に存在する相間移動触媒よりなる相(第3相)を形成せしめ、かかる第3相内において、反応成分同士を反応させる手法が、提案されている。
【0005】
このような手法においては、有機相、水相、及び第3相が分離、独立して存在しているために、目的とする化合物(合成物)や触媒のみを容易に分離せしめることが可能であるのみならず、その反応速度も、効果的に増大せしめられたものとなっているのである。
【0006】
しかしながら、この第3相を介する反応手法にあっては、水相に溶解している反応成分が水和しており、その活性が充分に高いものではないために、反応速度の点において、未だ改善の余地が残されているのであり、また、反応系中に水が存在することから、反応成分や化合物(合成物)が、水との間において副反応を起こす恐れ等の問題をも内在するものであった。
【0007】
一方、本発明者らは、特許文献1において、水相と有機相と共に、第3番目の相として存在し、水相と有機相とのそれぞれの相に溶解している反応成分間の反応を促進する触媒として、4級オニウム塩及びポリアルキレングリコールを含有するものを提案している。
【0008】
かかる触媒は、水相に溶解している反応成分と、有機相に溶解している反応成分とを効果的に反応せしめ得るものではあるが、その反応は、水相が存在する下で行なわれていたため、例えば、化合物と水との副反応等といった、水が存在することに起因する問題は、未だ解決されていなかったのである。
【0009】
【非特許文献1】
井土,後藤「相間移動触媒の反復利用」,表面,広信社,平成8年8月,第34巻,第8号,P.9−18
【特許文献1】
特開2000−317311号公報
【0010】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、同一の溶媒に溶解し得ない2種の反応成分を、相間移動触媒を用いて、水による影響を受けることなく、優れた反応速度において反応せしめ得る化合物の合成方法を提供することにある。
【0011】
【解決手段】
そして、本発明は、かかる課題の解決のために、同一の溶媒に溶解し得ない反応成分Aと反応成分Bとを、相間移動触媒を用いて反応せしめ、目的とする化合物Cを合成するに際して、前記反応成分Aを所定の有機溶媒に溶解せしめて形成される有機相を用いる一方、前記反応成分Bを、その固体からなる固相として用い、それら反応成分A及び反応成分Bを、前記有機相とは別個に存在する前記相間移動触媒よりなる第3相中において、反応せしめることを特徴とする化合物の合成方法を、その要旨とするものである。
【0012】
このように、本発明に従う化合物の合成方法にあっては、反応成分Aが溶解せしめられてなる有機相とは別個に存在する、相間移動触媒よりなる第3相を用いると共に、従来は水に溶解せしめられて反応に供されていた反応成分Bが、その固体からなる固相として用いられているところから、かかる第3相中において、反応成分Aと反応成分Bとがより効果的に接触せしめられることとなり、以て、水による影響を受けることなく、優れた反応速度で反応が進行せしめられ得るのである。
【0013】
なお、かかる本発明に従う化合物の合成方法においては、前記第3相における水分含有率が、0〜20重量%となるように調整されることが望ましく、これにより、本発明の目的をより効果的に達成し得るのである。
【0014】
また、本発明の望ましい態様の一つによれば、前記相間移動触媒として、ポリエチレングリコール、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、及びクラウンエーテルの中から一種又は二種以上のものが選択されて、用いられることとなる。更に、相間移動触媒として、ポリエチレングリコールを選択すると共に、有機溶媒として、ドデカンを用いることにより、本発明を、工業的規模においてより有利に実施し得ることとなるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】
ところで、かかる本発明に従う化合物の合成方法においては、反応成分Aは、所定の有機溶媒に溶解せしめられた状態において、反応成分Bとの反応に供されることとなるが、そのような有機溶媒としては、反応成分Aを溶解せしめ得るものであり、且つ、後述する相間移動触媒よりなる第3相とは互いに別個に存在する有機相を構成し得るものが、従来より公知の各種有機溶媒の中から適宜に選択されて、用いられることとなる。具体的には、用いられる相間移動触媒との間における相溶性が低い有機溶媒が、好適に用いられるのである。
【0016】
そして、そのような有機溶媒を用いて形成された、反応成分Aが溶解されてなる有機相と、相間移動触媒よりなる第3相が、別個独立に存在せしめられることにより、反応成分Aは、有機相と第3相との界面を通じて、相間移動触媒の作用により第3相に移動せしめられることとなるのである。
【0017】
すなわち、本発明に従う化合物の合成方法においては、反応成分Aが、相間移動触媒よりなる第3相中に大量に存在せしめられることとなるところから、従来の相間移動触媒を用いた化合物の合成方法、即ち、相間移動触媒により可溶化(親油化)された反応成分Bが有機相に移動し、かかる有機相中において、反応成分Bと、溶解している反応成分Aとの反応が進行していた方法と比較して、優れた反応速度において、目的とする化合物を有利に合成することが、可能ならしめられるのである。
【0018】
なお、そのような有機溶媒は、上述の如く、用いられる相間移動触媒の種類等に応じて、適宜に選択され、使用されることとなるが、例えば、相間移動触媒としてポリエチレングリコールを用いた場合にあっては、ドデカン等の炭化水素が、好適に使用されることとなる。
【0019】
一方、本発明において利用される相間移動触媒としては、従来より公知の相間移動触媒であれば、如何なるものであっても用いることが出来るのであり、例えば、ポリエチレングリコール、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、及びクラウンエーテル等が、好適に用いられることとなる。このような相間移動触媒については、各々を単独で用い得ることは勿論のこと、二種以上のものを選択して、併用することも、可能である。
【0020】
なお、本発明にあっては、上記の如き相間移動触媒の中でも、特に、安価で、毒性が無く、環境に与える影響も少なく、更に取扱いも容易であるポリエチレングリコールが、好適に用いられ得るのである。ポリエチレングリコールは、相間移動触媒として機能する際には、クラウンエーテルと類似の構造となるものであり、その平均分子量が小さ過ぎると、そのような構造となり難く、触媒活性が低くなるのであり、一方、平均分子量が大き過ぎると、常温、常圧下において固体となり、その取扱いが困難となるために、好ましくは、平均分子量が200〜3000程度のポリエチレングリコールが、有利に用いられることとなる。
【0021】
また、本発明に従う化合物の合成方法は、反応成分Aと反応成分Bとを、相間移動触媒よりなる第三相中にて反応せしめるものであるため、かかる第三相中に水が存在すると、化合物(合成物)の加水分解等の副反応を起こす恐れがあるところから、本発明においては、第3相の水分含有率は、出来るだけ少ないことが好ましく、具体的には、0〜20重量%となるように、より好ましくは無水状態となるように、調整されることとなる。尤も、本発明は、水を必要とする水和反応系にも好適に用いられ得るのであり、そのような反応系の場合には、反応に必要な水分が勘案されて、第3相の水分含有率が決定されることとなる。
【0022】
そして、本発明に従う化合物の合成方法にあっては、有機溶媒に溶解された反応成分Aと反応せしめられることとなる反応成分Bが、その固体からなる固相として用いられるところに、大きな特徴を有しているのである。
【0023】
すなわち、本発明における反応成分Bは、水分子により水和されておらず、その活性が低減されていないため、従来の、水相の存在下に合成反応を行なっていた方法と比較して、活性の高い反応成分Bが、相間移動触媒よりなる第3相中に移動せしめられることとなる。そして、かかる第3相中において、活性の高い反応成分Bと、有機相より移動してきて、大量に存在する反応成分Aとが、効果的に接触せしめられることとなり、以て、従来に比して、非常に優れた反応速度にて、両成分の反応が進行することとなるのである。
【0024】
なお、本発明における固相とは、水に溶解していない固体状態のことを意図するものであり、例えば、その固体中に結晶水を含むものや、常温・常圧下でわずかな水分を含有する固体をも含む概念として用いられている。
【0025】
また、本発明における各反応成分(反応成分A、反応成分B)としては、単一の化合物において用いられ得ることは勿論のこと、2種以上の化合物であっても用いられ得るものであることは、言うまでもないところである。
【0026】
ところで、本発明に従う化合物の合成方法は、従来の、相間移動触媒を用いた化合物の合成方法と同様の各種の手法により、実施されることとなる。
【0027】
例えば、回分型反応器を用いる場合にあっては、所定量の有機溶媒、相間移動触媒、反応成分A及び反応成分Bを、反応器内に投入し、所定時間撹拌して、反応成分同士を反応せしめた後、撹拌を中止し、生成した化合物が存在する有機相等より、目的とする化合物が取り出されることとなるのである。
【0028】
また、流通反応器を用いて、反応成分が溶解せしめられた有機溶媒を連続的に供給して、或いは、そのような有機溶媒を連続的に供給しつつ、固体の反応成分を連続的又は間欠的に供給して、生成した化合物を含む有機溶媒を取り出す手法についても、採用することが出来る。
【0029】
以上、詳述してきたように、本発明に従う化合物の合成方法にあっては、所定の有機溶媒を選択して、反応成分Aが溶解せしめられてなる有機相とは別個に存在する、相間移動触媒よりなる第3相を設けると共に、更に、反応成分Bを、その固体からなる固相としてそのまま用いているところから、反応成分Aと反応成分Bとの反応は、かかる第3相中において、効果的に進行することとなるのであり、以て、その反応速度は、従来の合成方法と比較して、格段に優れたものとなるのである。
【0030】
なお、本発明の合成方法は、ハロゲン置換反応、エーテル合成反応、脱ハロゲン化水素反応、硫化ベンジル生成反応、エステル合成反応等、種々の反応による化合物の合成に用いられ得るものであって、具体的には、下記表1に掲げる反応等に、適用することが出来る。
【0031】
【表1】

Figure 2004107280
【0032】
【実施例】
以下に、本発明の代表的な実施例を含む幾つかの実験例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実験例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実験例に含まれる実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0033】
実験例 1
塩化ベンジルと臭化カリウムとを、平均分子量が600のポリエチレングリコールを相間移動触媒として用いて、後述する合成方法A乃至Cの何れかの方法に従って反応させ、臭化ベンジルを合成した。ここで、それら合成方法A乃至Cにおいて用いた有機溶媒を、下記表2に示した。また、この実験例で用いた有機溶媒、相間移動触媒、及び塩化ベンジルの使用量は、それぞれ、50ml、12g、及び0.0075molであった。
【0034】
【表2】
Figure 2004107280
【0035】
ここで、上記の合成操作においては、先ず、高さ:115mm、内径:64mmの回分型反応器中に、合成方法Aにあっては相間移動触媒たるポリエチレングリコールを、合成方法B及びCにあっては、ポリエチレングリコールと50mlの水を、それぞれ加え、それらを反応器内全体に馴染ませた後、所定量の固体の臭化カリウムと有機溶媒とを更に加え、次いで、かかる反応器に蓋、撹拌翼等を取り付けた後、50℃とされた恒温槽中に反応器を保持して、30分間撹拌した。ここで、添加する臭化カリウムの量は、合成方法Aにおいては0.1g、0.5g、1.0g、1.8g、3.6g、15gと変化させ、また、合成方法B及びCにおいては8g、20g、32g、40gと変化させて、各添加量において、以下の塩化ベンジルとの反応に供した。
【0036】
そして、かかる撹拌の終了の後、0.0075molの塩化ベンジルと、内部標準としてのテトラデカンを更に加え、撹拌を再開して、反応を開始せしめた。所定時間が経過する毎に撹拌を止め、有機溶媒(有機相)の一部をサンプリングして、FIDガスクロマトグラフ(GLサイエンス社製、GC−353B、カラム名:TC−1)により、有機溶媒中の塩化ベンジルの未反応率を測定した。
【0037】
なお、サンプリングの際に反応器内を確認したところ、合成方法Aにあっては、ドデカンよりなる有機相、ポリエチレングリコールよりなる第3相、及び固体の臭化カリウムが確認された。その一方、合成方法B及びCにおいては、有機溶媒よりなる有機相と、臭化カリウムが溶解している水相のみが、認められた。また、合成方法B及びCにおける、臭化カリウムが溶解している水相のうち、特に40gの臭化カリウムが添加された場合の水相については、臭化カリウムが飽和状態であることも、確認された。
【0038】
そして、上述の如くして測定した塩化ベンジルの未反応率を、撹拌時間を横軸とするグラフ上にプロットし、かかるグラフにおける、撹拌時間が20分までのプロットの傾きから、触媒質量基準の反応速度定数:ωkobs を求め、かかるωkobs と臭化カリウムの添加量との関係を、図1に示した。なお、図1中の「×」は合成方法Aによる結果を、「●」は合成方法Bによる結果を、「○」は合成方法Cによる結果を、それぞれ示している。
【0039】
かかる図1の結果から明らかなように、有機溶媒からなる有機相、相間移動触媒たるポリエチレングリコールよりなる第3相、及び固相の存在が認められた合成方法Aにおけるωkobs は、固体の臭化カリウムが反応系に固相として存在しない本発明の範囲外の方法(合成方法B及びC)におけるωkobs と比較して、より大きくなっていることが認められ、このことにより、本発明が優れた反応速度を達成するものであることが、確認された。また、本発明に従う合成方法Aにあっては、少ない臭化カリウムの添加量により、効率良く、臭化ベンジルが合成可能であることも、認められたのである。
【0040】
実験例 2
塩化ベンジルと臭化カリウムとを、相間移動触媒として、エチレングリコール(分子量:62.07)、平均分子量が200、600、1000、2000、3000、又は7500のポリエチレングリコール(PEG)を用いて、各々反応させた。なお、かかる反応に際しては、有機溶媒としてドデカンを用い、水を一切添加することなく、反応させた。また、その他の条件及び合成手法は、上記の実験例1と同様とした。
【0041】
そして、実験例1と同様にして、用いた相間移動触媒ごとに、触媒質量基準の反応速度定数:ωkobs を求め、かかるωkobs とPEGの分子量との関係を、図2に示した。
【0042】
かかる図2の結果から、平均分子量が200〜3000程度のポリエチレングリコールを相間移動触媒として用いると、より優れた反応速度を示すことが認められるのである。
【0043】
実験例 3
0.0075molの塩化ベンジルと15gの臭化カリウムとを、固形の臭化カリウムが存在し得る所定量の水の存在下において、12gの相間移動触媒を用いて反応させる際に、かかる水の加え方により、触媒質量基準の反応速度定数(ωkobs )に差が生じるか、否かについて、以下の実験を行なった。
【0044】
すなわち、混合方法イとしては、先ず、平均分子量が600のポリエチレングリコールを、所定量の蒸留水と共に、実験例1で用いたものと同型の回分型反応器に加え、良く馴染ませ、次いで、臭化カリウムと50mlのドデカンを更に反応器に加え、反応器に蓋、撹拌翼等を取り付けた後、50℃とされた恒温槽中に反応器を保持して、30分間撹拌する手法を採用した。
【0045】
一方、混合方法ロとしては、臭化カリウムと50mlのドデカンを反応器に加え、そして、所定量の蒸留水を少量ずつ加えながら、混合せしめた後、ポリエチレングリコールを加え、恒温槽中に反応器を保持して、30分間撹拌する手法を採用した。
【0046】
そして、それら両混合方法により得られたポリエチレングリコール、臭化カリウム及び水よりなる混合物のそれぞれに対して、塩化ベンジル並びに内部標準としてのテトラデカンを加え、撹拌を再開して、反応を開始せしめ、実験例1と同様にして、所定時間経過毎に、有機溶媒(ドデカン)中の塩化ベンジルの未反応率を測定した。なお、混合方法イ及びロより得られたそれぞれの混合物について、水の添加量を2ml、5mlと変化させて、合成を行なった。その結果を、図3に示す。なお、図3において、「▲」は、2mlの水を混合方法イにより添加した場合の結果であり、また、「△」は、2mlの水を混合方法ロにより添加した場合の結果である。同様に、「●」は5mlの水を混合方法イにより添加した場合の結果であり、「○」は5mlの水を混合方法ロにより添加した場合の結果を、それぞれ示すものである。
【0047】
かかる図3の結果から明らかなように、水の加え方によっては、撹拌時間が0〜20分のプロットした点の傾きから求められる、触媒質量基準の反応速度定数(ωkobs )に、殆ど差は認められなかった。従って、添加した水は、何れの方法にあっても、臭化カリウムとポリエチレングリコールとの間において、分配平衡にあると考えられる。このような結果からして、固形の臭化カリウムが存在し得る程度の、僅かな量の水が存在する場合にあっても、ポリエチレングリコールよりなる第3相は、水が全く存在しない場合と同様の働きをするものであると、考えられるのである。
【0048】
実験例 4
塩化ベンジルの0.015molと、臭化カリウムの15gと、有機溶媒としてのドデカンの100mlと、また、相間移動触媒としての、平均分子量が600のポリエチレングリコールの12gとを、それぞれ用いると共に、更に所定量の蒸留水を加えて、それら塩化ベンジルと臭化カリウムを反応させた。なお、かかる合成の際の他の条件は、実験例3の混合方法イと同様とし、また、添加した蒸留水の量は、0ml、0.5ml、2ml、5ml、10ml、30mlとして、各添加量において反応させた(合成方法D)。そして、実験例1と同様にして、所定時間経過毎の有機溶媒中における塩化ベンジルの未反応率を測定し、かかる未反応率より、触媒質量基準の反応速度定数(ωkobs )を求めた。その結果を、図4に「●」にて示す。なお、図4のグラフにおける横軸のγは、添加した水の体積と有機溶媒の体積の比(添加した水の体積/有機溶媒の体積)である。
【0049】
一方、有機溶媒として、ドデカンに代えてトルエンを用い、上記合成方法Dと同様の条件を採用し、塩化ベンジルと臭化カリウムとを反応させた(合成方法E)。そして、上述した合成方法Dと同様にして、塩化ベンジルの未反応率を測定すると共に、触媒質量基準の反応速度定数(ωkobs )を求めた。その結果を、図4に「○」にて示す。
【0050】
ここで、有機溶媒のサンプリングの際に反応器内を確認したところ、上記合成方法Dにおいて、蒸留水を添加しなかった場合、0.5ml、2ml、及び5mlの蒸留水を添加した各々の場合にあっては、固体の臭化カリウム及びポリエチレングリコールよりなる第3相の存在が確認されたのに対して、合成方法Dにて10ml以上の蒸留水を添加した場合や、合成方法Eにおいては、ポリエチレングリコールよりなる第3相の存在は、認められなかった。
【0051】
図4の結果から明らかなように、合成方法D及びEの何れにおいても、蒸留水の添加量が増加するに従って、ωkobs が低下することが認められ、特に、合成方法Dにおいては、2mlの水を添加した場合(γ=0.02、第3相中の水分含有率:14重量%)と、5mlの水を添加した場合(γ=0.05、第3相中の水分含有率:29重量%)との間において、著しいωkobs の低下が認められた。従って、本発明によれば、第3相中の水分含有率を調整することにより、優れた反応速度において化合物を合成することが可能となるのであり、また、第3相中における水和反応等の選択性を向上せしめることも、期待できるのである。
【0052】
実験例 5
塩化ベンジル、ベンジルアルコール、及び水酸化カリウムを、後述する合成方法F乃至Hの何れかの方法に従って反応させ、ジベンジルエーテル((CCH ) O )を合成した。
【0053】
先ず、実験例1で用いたものと同型の回分型反応器中に、合成方法Fにあっては0.0005molの相間移動触媒(ポリエチレングリコール、平均分子量:3000)を、合成方法G及びHにあっては、0.0005molのポリエチレングリコールと50mlの水を、それぞれ加え、それらを反応器内全体に馴染ませた。その後、所定量の固体の水酸化カリウムと、有機溶媒として、合成方法F及びGにおいては50mlのドデカンを、合成方法Hにおいては50mlのトルエンを加え、50℃とされた恒温槽中に反応器を保持して、30分間撹拌した。ここで、添加する水酸化カリウムの量は、合成方法Fにおいては、0.5g、1g、1.5g、3g、5gと変化させ、また、合成方法Gにおいては、6.5g、13g、19.5g、32.5g、45.5g、65gと変化させ、更に、合成方法Hにおいては、6.5g、19.5g、39g、65gと変化させて、各添加量において、以下の反応に供した。
【0054】
撹拌終了後、0.01molの塩化ベンジル、0.01molのベンジルアルコール、更に、内部標準としてのテトラデカンを加え、撹拌を再開して、反応を開始せしめた。反応開始後は、実験例1と同様に、所定時間経過毎に有機溶媒(有機相)の一部をサンプリングして、かかる有機溶媒中の塩化ベンジルの未反応率を測定し、見かけの反応速度定数(kobs )を求めた。その結果を、図5に示す。ここで、図5中の「●」は合成方法Fによる結果を、「○」は合成方法Gによる結果を、「△」は合成方法Hによる結果を、それぞれ示している。
【0055】
なお、サンプリングの際に反応器内を確認したところ、合成方法Fにあっては、ドデカンよりなる有機相、ポリエチレングリコールよりなる第3相、及び固体の水酸化カリウムが確認された。その一方、合成方法Gでは、ドデカンよりなる有機相、ポリエチレングリコールよりなる第3相、及び水酸化カリウムが溶解している水相の存在が認められ、更に、合成方法Hにおいては、トルエンよりなる有機相と、水酸化カリウムが溶解している水相のみが、認められた。
【0056】
図5の結果から明らかなように、有機相、相間移動触媒よりなる第3相、及び固相の存在が認められた合成方法Fにおけるkobs は、本発明の範囲外の方法(合成方法G及びH)におけるkobs と比較して、より大きいものであることが認められたのであり、本発明が、優れた反応速度を達成するものであることが、確認された。また、本発明に従う合成方法Fにあっては、少ない水酸化カリウムの添加量により、効率良くジベンジルエーテルを合成可能であることが認められたのである。
【0057】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従う、相間移動触媒を用いた化合物の合成方法にあっては、反応成分Aを所定の有機溶媒に溶解せしめて形成される有機相を用いる一方、反応成分Bを、従来の如く、水に溶解せしめて水相として用いるのではなく、その固体からなる固相としてそのまま用い、更に、それら反応成分A及び反応成分Bを、有機相とは別個に存在する相間移動触媒よりなる第3相中において、反応せしめるものであるところから、かかる第3相中において、高い活性をもった反応成分Aと反応成分Bとが、効果的に接触せしめられ得ることとなり、以て、その反応速度が、格段に向上せしめられ得るのである。
【0058】
また、本発明に従う合成方法においては、従来のように、水相を形成するような大量の水が、その反応系中に存在せしめられるものではないところから、水が存在することに起因する問題点も、効果的に解決され得ることとなる。
【0059】
さらに、本発明においては、相間移動触媒として、安価で、環境に与える影響が少なく、取扱いも容易であるエチレングリコールを選択することにより、工業的に極めて有利に化合物を合成するすることが、可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例1において得られた、臭化カリウムの使用量と触媒質量基準の反応速度定数(ωkobs )との関係を表わすグラフである。
【図2】実験例2において得られた、ポリエチレングリコールの平均分子量とωkobs との関係を表わすグラフである。
【図3】実験例3において得られた、時間ごとの、ドデカン中における塩化ベンジルの未反応率を表わすグラフである。
【図4】実験例4において得られた、γ(添加した水の体積/有機溶媒の体積)とωkobs との関係を表わすグラフである。
【図5】実験例5において得られた、水酸化カリウムの添加量とkobs との関係を表わすグラフである。[0001]
【Technical field】
The present invention relates to a method for synthesizing a compound using a phase transfer catalyst, and more particularly to a method for effectively increasing the reaction rate when reacting a reaction component using a phase transfer catalyst.
[0002]
[Background Art]
When a target compound is synthesized by reacting an organic substance soluble only in an organic solvent with an inorganic salt soluble only in water, a phase transfer catalyst has conventionally been used, and the reaction has been carried out. Have been carried out. Thus, the reaction mechanism is such that one of the reaction components (inorganic salts, etc.) dissolved in the aqueous phase is made soluble in the organic solvent constituting the organic phase by the phase transfer catalyst. The reaction component thus obtained moves to the organic phase, and reacts with the other dissolved reaction component (organic substance) in the organic phase to produce a compound.
[0003]
In such a method for synthesizing a compound using a phase transfer catalyst, more reaction components are brought into contact with each other, so that the reaction rate is higher than when no phase transfer catalyst is used. Although it can be improved, in such a method, since the phase transfer catalyst will be dissolved in the organic phase and the aqueous phase, when synthesizing a compound on an industrial scale using such a method, A process such as separation and removal of the catalyst is required, and therefore, various problems are inherent in production cost and environmental impact.
[0004]
Therefore, many researchers including the present inventors have proposed a non-patent method as a method that can easily separate a phase transfer catalyst from an organic phase and an aqueous phase, and that can repeatedly use the phase transfer catalyst. As described in Document 1, by adjusting the type of the organic solvent, the concentration of the reaction components in the aqueous phase, and the like, the phase comprising the phase transfer catalyst existing separately from the organic phase and the aqueous phase (third phase) ) Has been proposed, and the reaction components react with each other in the third phase.
[0005]
In such a method, since the organic phase, the aqueous phase, and the third phase are separated and exist independently, it is possible to easily separate only the target compound (synthetic product) and the catalyst. Not only that, but also its reaction rate has been effectively increased.
[0006]
However, in the reaction method via the third phase, the reaction components dissolved in the aqueous phase are hydrated and their activities are not sufficiently high. There is still room for improvement, and the presence of water in the reaction system also poses problems such as the possibility that reaction components and compounds (synthetic products) may cause side reactions with water. Was to do.
[0007]
On the other hand, the inventors of the present invention disclose in Patent Document 1 a reaction between a reaction component that exists as a third phase together with an aqueous phase and an organic phase and is dissolved in each of the aqueous phase and the organic phase. A catalyst containing a quaternary onium salt and a polyalkylene glycol has been proposed as a promoting catalyst.
[0008]
Such a catalyst can effectively react a reaction component dissolved in an aqueous phase with a reaction component dissolved in an organic phase, but the reaction is carried out in the presence of an aqueous phase. Therefore, problems caused by the presence of water, such as a side reaction between the compound and water, have not been solved yet.
[0009]
[Non-patent document 1]
Ito, Goto, "Repeated Use of Phase Transfer Catalysts", Surface, Hiroshinsha, August 1996, Vol. 34, No. 8, p. 9-18
[Patent Document 1]
JP 2000-317311 A
[0010]
[Solution]
Here, the present invention has been made in view of such circumstances, and a problem to be solved is that two types of reaction components that cannot be dissolved in the same solvent are used by using a phase transfer catalyst. Another object of the present invention is to provide a method for synthesizing a compound which can be reacted at an excellent reaction rate without being affected by water.
[0011]
[Solution]
In order to solve the problem, the present invention is to react a reaction component A and a reaction component B, which cannot be dissolved in the same solvent, using a phase transfer catalyst to synthesize a target compound C. An organic phase formed by dissolving the reaction component A in a predetermined organic solvent is used, while the reaction component B is used as a solid phase composed of the solid, and the reaction component A and the reaction component B are used as the organic phase. A gist of the present invention is a method for synthesizing a compound characterized by reacting in a third phase comprising the phase transfer catalyst present separately from the phase.
[0012]
As described above, in the method for synthesizing the compound according to the present invention, the third phase comprising the phase transfer catalyst, which is present separately from the organic phase in which the reaction component A is dissolved, is used. Since the reaction component B that has been dissolved and subjected to the reaction is used as a solid phase composed of the solid, the reaction component A and the reaction component B are more effectively contacted in the third phase. Therefore, the reaction can proceed at an excellent reaction rate without being affected by water.
[0013]
In the method for synthesizing the compound according to the present invention, it is desirable that the water content in the third phase is adjusted to be 0 to 20% by weight, thereby making the object of the present invention more effective. Can be achieved.
[0014]
According to one preferred embodiment of the present invention, one or more of polyethylene glycol, a quaternary ammonium salt, a quaternary phosphonium salt, and a crown ether are selected as the phase transfer catalyst. It will be used. Further, by selecting polyethylene glycol as the phase transfer catalyst and using dodecane as the organic solvent, the present invention can be carried out more advantageously on an industrial scale.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the method of synthesizing the compound according to the present invention, the reaction component A is subjected to the reaction with the reaction component B in a state of being dissolved in a predetermined organic solvent. Are those capable of dissolving the reaction component A, and those that can constitute an organic phase that is present separately from a third phase composed of a phase transfer catalyst described later, It is appropriately selected from among them and used. Specifically, an organic solvent having low compatibility with the used phase transfer catalyst is suitably used.
[0016]
Then, the organic phase formed by using such an organic solvent, in which the reaction component A is dissolved, and the third phase composed of the phase transfer catalyst are separately present, so that the reaction component A is Through the interface between the organic phase and the third phase, they are transferred to the third phase by the action of the phase transfer catalyst.
[0017]
That is, in the method for synthesizing the compound according to the present invention, since the reaction component A is present in a large amount in the third phase comprising the phase transfer catalyst, the conventional method for synthesizing the compound using the phase transfer catalyst That is, the reaction component B solubilized (lipophilicized) by the phase transfer catalyst moves to the organic phase, and the reaction between the reaction component B and the dissolved reaction component A proceeds in the organic phase. This makes it possible to advantageously synthesize the target compound at an excellent reaction rate as compared with the conventional method.
[0018]
Note that, as described above, such an organic solvent is appropriately selected and used depending on the type of the phase transfer catalyst to be used and the like.For example, when polyethylene glycol is used as the phase transfer catalyst, In such a case, a hydrocarbon such as dodecane is preferably used.
[0019]
On the other hand, as the phase transfer catalyst used in the present invention, any conventionally known phase transfer catalyst can be used, for example, polyethylene glycol, quaternary ammonium salts, and quaternary ammonium salts. Quaternary phosphonium salts, crown ethers and the like will be preferably used. Such phase transfer catalysts can be used alone, or two or more kinds can be selected and used in combination.
[0020]
In the present invention, among the above-mentioned phase transfer catalysts, in particular, polyethylene glycol, which is inexpensive, has no toxicity, has little effect on the environment, and is easy to handle, can be suitably used. is there. Polyethylene glycol, when functioning as a phase transfer catalyst, has a structure similar to crown ether.If its average molecular weight is too small, it is difficult to have such a structure, and the catalytic activity is reduced. If the average molecular weight is too large, it becomes a solid at normal temperature and normal pressure, and its handling becomes difficult. Therefore, polyethylene glycol having an average molecular weight of about 200 to 3000 is preferably used advantageously.
[0021]
In the method for synthesizing the compound according to the present invention, the reaction component A and the reaction component B are reacted in a third phase composed of a phase transfer catalyst. In the present invention, the water content of the third phase is preferably as small as possible, specifically, from 0 to 20% by weight, since a side reaction such as hydrolysis of the compound (synthetic product) may occur. %, More preferably in an anhydrous state. However, the present invention can be suitably used for a hydration reaction system that requires water. In such a reaction system, the water required for the reaction is taken into consideration, and the water content of the third phase is considered. The content will be determined.
[0022]
The method for synthesizing the compound according to the present invention is characterized in that the reaction component B that is to be reacted with the reaction component A dissolved in an organic solvent is used as a solid phase composed of the solid. They have.
[0023]
That is, since the reaction component B in the present invention is not hydrated by water molecules and its activity is not reduced, it is compared with a conventional method in which a synthesis reaction is performed in the presence of an aqueous phase. The highly active reactant B is transferred into the third phase comprising the phase transfer catalyst. Then, in the third phase, the reactive component B having high activity and the reactive component A which has migrated from the organic phase and are present in a large amount can be effectively brought into contact with each other. Thus, the reaction of both components proceeds at a very excellent reaction rate.
[0024]
The solid phase in the present invention is intended to be a solid state that is not dissolved in water.For example, the solid phase contains water of crystallization or contains a small amount of water at normal temperature and normal pressure. It is used as a concept that also includes solids.
[0025]
In addition, each of the reaction components (reaction component A and reaction component B) in the present invention can be used as a single compound, or two or more compounds can be used. Needless to say.
[0026]
By the way, the method for synthesizing the compound according to the present invention is carried out by various methods similar to the conventional method for synthesizing a compound using a phase transfer catalyst.
[0027]
For example, when a batch reactor is used, a predetermined amount of an organic solvent, a phase transfer catalyst, a reaction component A and a reaction component B are charged into the reactor, stirred for a predetermined time, and mixed with each other. After the reaction, the stirring is stopped, and the desired compound is taken out from the organic phase or the like where the produced compound exists.
[0028]
Further, using a flow reactor, the organic solvent in which the reaction components are dissolved is continuously supplied, or while the organic solvent is continuously supplied, the solid reaction components are continuously or intermittently supplied. It is also possible to employ a method of supplying the organic solvent containing the produced compound by supplying the organic solvent.
[0029]
As described above in detail, in the method for synthesizing the compound according to the present invention, a predetermined organic solvent is selected, and the phase transfer which exists separately from the organic phase in which the reaction component A is dissolved is performed. Since a third phase composed of a catalyst is provided and the reaction component B is used as it is as a solid phase composed of the solid, the reaction between the reaction component A and the reaction component B is performed in the third phase. The reaction proceeds effectively, so that the reaction rate is much higher than that of the conventional synthesis method.
[0030]
The synthesis method of the present invention can be used for the synthesis of a compound by various reactions such as a halogen substitution reaction, an ether synthesis reaction, a dehydrohalogenation reaction, a benzyl sulfide generation reaction, and an ester synthesis reaction. Specifically, it can be applied to the reactions listed in Table 1 below.
[0031]
[Table 1]
Figure 2004107280
[0032]
【Example】
Hereinafter, some experimental examples including typical examples of the present invention will be shown to clarify the present invention more specifically. It is needless to say that it is not subject to the above restrictions. In addition, in addition to the examples included in the following experimental examples, the present invention may be variously modified based on the knowledge of those skilled in the art without departing from the spirit of the present invention, in addition to the above specific description. It is to be understood that certain changes, modifications, improvements and the like can be made.
[0033]
Experimental example 1
Benzyl chloride and potassium bromide were reacted using polyethylene glycol having an average molecular weight of 600 as a phase transfer catalyst in accordance with any of the later-described synthesis methods A to C to synthesize benzyl bromide. Here, the organic solvents used in the synthesis methods A to C are shown in Table 2 below. The amounts of the organic solvent, phase transfer catalyst, and benzyl chloride used in this experimental example were 50 ml, 12 g, and 0.0075 mol, respectively.
[0034]
[Table 2]
Figure 2004107280
[0035]
Here, in the above-mentioned synthesis operation, first, in a batch type reactor having a height of 115 mm and an inner diameter of 64 mm, polyethylene glycol as a phase transfer catalyst in Synthesis Method A was added to Synthesis Methods B and C. In that case, polyethylene glycol and 50 ml of water were added, respectively, and they were adapted to the whole inside of the reactor. Then, a predetermined amount of solid potassium bromide and an organic solvent were further added, and then the reactor was covered. After the stirring blades and the like were attached, the reactor was kept in a thermostat kept at 50 ° C. and stirred for 30 minutes. Here, the amount of potassium bromide to be added was changed to 0.1 g, 0.5 g, 1.0 g, 1.8 g, 3.6 g, and 15 g in the synthesis method A, and was changed in the synthesis methods B and C. Was changed to 8 g, 20 g, 32 g, and 40 g, and subjected to the following reaction with benzyl chloride at each addition amount.
[0036]
After completion of the stirring, 0.0075 mol of benzyl chloride and tetradecane as an internal standard were further added, and the stirring was restarted to start the reaction. Stirring is stopped every time a predetermined time elapses, a part of the organic solvent (organic phase) is sampled, and the organic solvent (GC-353B, column name: TC-1 manufactured by GL Sciences) is sampled by FID gas chromatograph. Of benzyl chloride was measured.
[0037]
When the inside of the reactor was checked at the time of sampling, in the synthesis method A, an organic phase composed of dodecane, a third phase composed of polyethylene glycol, and solid potassium bromide were confirmed. On the other hand, in synthesis methods B and C, only an organic phase composed of an organic solvent and an aqueous phase in which potassium bromide was dissolved were observed. Further, among the aqueous phases in which potassium bromide is dissolved in the synthesis methods B and C, particularly, for the aqueous phase in which 40 g of potassium bromide is added, potassium bromide may be in a saturated state. confirmed.
[0038]
Then, the unreacted ratio of benzyl chloride measured as described above is plotted on a graph having the stirring time on the horizontal axis, and in such a graph, the slope of the plot up to 20 minutes of the stirring time indicates the catalyst mass basis. Reaction rate constant: ωkobsFind and take ωkobsFIG. 1 shows the relationship between and the amount of potassium bromide added. In FIG. 1, “x” indicates the result obtained by the synthesis method A, “●” indicates the result obtained by the synthesis method B, and “○” indicates the result obtained by the synthesis method C.
[0039]
As is apparent from the results of FIG. 1, ωk in the synthesis method A in which the presence of an organic phase composed of an organic solvent, a third phase composed of polyethylene glycol as a phase transfer catalyst, and a solid phase was recognized.obsIs the value of ωk in a method outside the scope of the present invention (synthesis methods B and C) in which solid potassium bromide does not exist as a solid phase in the reaction system.obsIt was confirmed that the reaction rate was larger than that of, which confirmed that the present invention achieved an excellent reaction rate. In addition, in the synthesis method A according to the present invention, it was also recognized that benzyl bromide can be efficiently synthesized with a small amount of potassium bromide added.
[0040]
Experimental example 2
Benzyl chloride and potassium bromide are used as phase transfer catalysts, using ethylene glycol (molecular weight: 62.07) and polyethylene glycol (PEG) having an average molecular weight of 200, 600, 1000, 2000, 3000, or 7500, respectively. Reacted. In the reaction, dodecane was used as an organic solvent without any addition of water. The other conditions and the synthesis method were the same as those in Experimental Example 1 described above.
[0041]
Then, in the same manner as in Experimental Example 1, for each phase transfer catalyst used, a reaction rate constant based on the catalyst mass: ωkobsFind and take ωkobsFIG. 2 shows the relationship between and the molecular weight of PEG.
[0042]
From the results shown in FIG. 2, it can be seen that when polyethylene glycol having an average molecular weight of about 200 to 3000 is used as the phase transfer catalyst, a higher reaction rate is exhibited.
[0043]
Experimental example 3
When reacting 0.0075 mol of benzyl chloride and 15 g of potassium bromide with 12 g of phase transfer catalyst in the presence of a predetermined amount of water in which solid potassium bromide can be present, the addition of such water The reaction rate constant (ωkobsThe following experiment was performed to determine whether or not there is a difference in).
[0044]
That is, as the mixing method A, first, polyethylene glycol having an average molecular weight of 600, together with a predetermined amount of distilled water, was added to a batch type reactor of the same type as that used in Experimental Example 1, and the mixture was well blended. Potassium bromide and 50 ml of dodecane are further added to the reactor, and a lid, a stirring blade and the like are attached to the reactor, and then the reactor is held in a thermostat at 50 ° C. and stirred for 30 minutes. did.
[0045]
On the other hand, as a mixing method b, potassium bromide and 50 ml of dodecane were added to a reactor, and a predetermined amount of distilled water was added little by little, followed by mixing, polyethylene glycol was added, and the reactor was placed in a thermostat. , And a method of stirring for 30 minutes was employed.
[0046]
Then, benzyl chloride and tetradecane as an internal standard were added to each of the mixtures of polyethylene glycol, potassium bromide and water obtained by both of these mixing methods, stirring was resumed, and the reaction was started. In the same manner as in Example 1, the unreacted rate of benzyl chloride in the organic solvent (dodecane) was measured every predetermined time. In addition, about each mixture obtained from the mixing methods A and B, the amount of water added was changed to 2 ml and 5 ml, and synthesis was performed. The result is shown in FIG. In FIG. 3, “で” indicates the result when 2 ml of water was added by the mixing method A, and “△” indicates the result when 2 ml of water was added by the mixing method b. Similarly, "●" indicates the result when 5 ml of water was added by the mixing method a, and "o" indicates the result when 5 ml of water was added by the mixing method b.
[0047]
As is apparent from the results of FIG. 3, depending on how water is added, the reaction rate constant (ωk) based on the catalyst mass, which is obtained from the slope of the plotted point at the stirring time of 0 to 20 minutes.obsIi), there was almost no difference. Therefore, it is considered that the added water is in distribution equilibrium between potassium bromide and polyethylene glycol in any method. From these results, it can be seen that even in the presence of a small amount of water, to the extent that solid potassium bromide can be present, the third phase made of polyethylene glycol is the same as in the absence of water at all. It is supposed to work in a similar way.
[0048]
Experimental example 4
0.015 mol of benzyl chloride, 15 g of potassium bromide, 100 ml of dodecane as an organic solvent, and 12 g of polyethylene glycol having an average molecular weight of 600 as a phase transfer catalyst were used. A fixed amount of distilled water was added to react the benzyl chloride with potassium bromide. The other conditions at the time of the synthesis were the same as those in the mixing method A of Experimental Example 3, and the amounts of distilled water added were 0 ml, 0.5 ml, 2 ml, 5 ml, 10 ml, and 30 ml, and The reaction was carried out in amounts (synthesis method D). Then, in the same manner as in Experimental Example 1, the unreacted rate of benzyl chloride in the organic solvent every predetermined time was measured, and the reaction rate constant (ωkobs). The results are shown by "●" in FIG. In the graph of FIG. 4, γ on the horizontal axis is a ratio of the volume of the added water to the volume of the organic solvent (volume of the added water / volume of the organic solvent).
[0049]
On the other hand, benzyl chloride and potassium bromide were reacted with each other under the same conditions as in the above-mentioned synthesis method D using toluene instead of dodecane as the organic solvent (synthesis method E). Then, in the same manner as in the above-mentioned synthesis method D, the unreacted rate of benzyl chloride was measured, and the reaction rate constant (ωkobs). The result is shown by "O" in FIG.
[0050]
Here, when the inside of the reactor was confirmed at the time of sampling of the organic solvent, in the above synthesis method D, when distilled water was not added, in each case where 0.5 ml, 2 ml, and 5 ml of distilled water were added In the case of, while the presence of a third phase consisting of solid potassium bromide and polyethylene glycol was confirmed, in the case of adding 10 ml or more of distilled water in the synthesis method D, and in the case of the synthesis method E, The presence of a third phase consisting of polyethylene glycol was not observed.
[0051]
As is clear from the results of FIG. 4, in both of the synthesis methods D and E, as the amount of distilled water added increases, ωkobsIn particular, in Synthesis Method D, when 2 ml of water was added (γ = 0.02, water content in the third phase: 14% by weight), 5 ml of water was added. (Γ = 0.05, water content in the third phase: 29% by weight).obsDecreased. Therefore, according to the present invention, it is possible to synthesize a compound at an excellent reaction rate by adjusting the water content in the third phase, and it is also possible to perform a hydration reaction in the third phase. It can also be expected to improve the selectivity of.
[0052]
Experimental example 5
Benzyl chloride, benzyl alcohol, and potassium hydroxide are reacted according to any of the synthesis methods F to H described below to obtain dibenzyl ether ((C6H5CH2)2{O}) was synthesized.
[0053]
First, 0.0005 mol of a phase transfer catalyst (polyethylene glycol, average molecular weight: 3000) was added in a batch reactor of the same type as that used in Experimental Example 1 in Synthesis Method F, according to Synthesis Methods G and H. In the above, 0.0005 mol of polyethylene glycol and 50 ml of water were respectively added, and they were allowed to adapt to the whole inside of the reactor. Thereafter, a predetermined amount of solid potassium hydroxide and, as an organic solvent, 50 ml of dodecane in synthesis methods F and G and 50 ml of toluene in synthesis method H were added, and the reactor was placed in a thermostat at 50 ° C. And stirred for 30 minutes. Here, the amount of potassium hydroxide to be added was changed to 0.5 g, 1 g, 1.5 g, 3 g, and 5 g in the synthesis method F, and was 6.5 g, 13 g, and 19 g in the synthesis method G. 5.5 g, 32.5 g, 45.5 g, and 65 g, and in Synthesis Method H, 6.5 g, 19.5 g, 39 g, and 65 g. did.
[0054]
After completion of the stirring, 0.01 mol of benzyl chloride, 0.01 mol of benzyl alcohol, and tetradecane as an internal standard were added, and the stirring was restarted to start the reaction. After the start of the reaction, a part of the organic solvent (organic phase) was sampled every predetermined time, and the unreacted rate of benzyl chloride in the organic solvent was measured. Constant (kobs). The result is shown in FIG. In FIG. 5, “●” indicates the result obtained by the synthesis method F, “「 ”indicates the result obtained by the synthesis method G, and“ Δ ”indicates the result obtained by the synthesis method H.
[0055]
In addition, when the inside of the reactor was confirmed at the time of sampling, in the synthesis method F, an organic phase composed of dodecane, a third phase composed of polyethylene glycol, and solid potassium hydroxide were confirmed. On the other hand, in Synthetic Method G, the presence of an organic phase composed of dodecane, a third phase composed of polyethylene glycol, and an aqueous phase in which potassium hydroxide is dissolved were observed. Only the organic phase and the aqueous phase in which potassium hydroxide was dissolved were found.
[0056]
As is clear from the results in FIG. 5, k in the synthesis method F in which the presence of the organic phase, the third phase composed of the phase transfer catalyst, and the solid phase was recognized.obsRepresents k in the methods outside the scope of the present invention (synthesis methods G and H).obsIt was confirmed that the composition was larger than that of, and it was confirmed that the present invention achieved an excellent reaction rate. In addition, in the synthesis method F according to the present invention, it was confirmed that dibenzyl ether can be efficiently synthesized with a small amount of potassium hydroxide added.
[0057]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, in the method for synthesizing a compound using a phase transfer catalyst according to the present invention, while using an organic phase formed by dissolving the reaction component A in a predetermined organic solvent, Instead of dissolving component B in water as in the prior art and using it as an aqueous phase, component B is used as it is as a solid solid phase, and reaction component A and reaction component B are present separately from the organic phase. The reaction component A and the reaction component B having high activity can be effectively brought into contact with each other in the third phase, since the reaction is carried out in the third phase comprising the phase transfer catalyst. Thus, the reaction speed can be remarkably improved.
[0058]
Further, in the synthesis method according to the present invention, since a large amount of water that forms an aqueous phase is not allowed to exist in the reaction system as in the related art, there is a problem caused by the presence of water. The point can also be solved effectively.
[0059]
Furthermore, in the present invention, it is possible to synthesize the compound extremely advantageously industrially by selecting ethylene glycol, which is inexpensive, has little effect on the environment, and is easy to handle, as the phase transfer catalyst. It becomes.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows the amount of potassium bromide and the reaction rate constant (ωkobs6 is a graph showing the relationship with).
FIG. 2 shows the average molecular weight and ωk of polyethylene glycol obtained in Experimental Example 2.obs6 is a graph showing a relationship with.
FIG. 3 is a graph showing the unreacted rate of benzyl chloride in dodecane over time, obtained in Experimental Example 3.
FIG. 4 shows γ (volume of added water / volume of organic solvent) and ωk obtained in Experimental Example 4.obs6 is a graph showing a relationship with.
FIG. 5 shows the amount of potassium hydroxide added and k obtained in Experimental Example 5.obs6 is a graph showing a relationship with.

Claims (4)

同一の溶媒に溶解し得ない反応成分Aと反応成分Bとを、相間移動触媒を用いて反応せしめ、目的とする化合物Cを合成するに際して、前記反応成分Aを所定の有機溶媒に溶解せしめて形成される有機相を用いる一方、前記反応成分Bを、その固体からなる固相として用い、それら反応成分A及び反応成分Bを、前記有機相とは別個に存在する前記相間移動触媒よりなる第3相中において、反応せしめることを特徴とする化合物の合成方法。The reaction component A and the reaction component B, which cannot be dissolved in the same solvent, are reacted with each other using a phase transfer catalyst, and when the target compound C is synthesized, the reaction component A is dissolved in a predetermined organic solvent. While using the formed organic phase, the reaction component B is used as a solid phase composed of the solid, and the reaction component A and the reaction component B are separated from the organic phase by the phase transfer catalyst that is present separately. A method for synthesizing a compound characterized by reacting in three phases. 前記第3相における水分含有率が、0〜20重量%となるように調整されることを特徴とする請求項1に記載の化合物の合成方法。The method for synthesizing a compound according to claim 1, wherein the water content in the third phase is adjusted to be 0 to 20% by weight. 前記相間移動触媒として、ポリエチレングリコール、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、及びクラウンエーテルの中から一種又は二種以上のものが選択されて、用いられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化合物の合成方法。The phase transfer catalyst, wherein one or more of polyethylene glycol, quaternary ammonium salts, quaternary phosphonium salts, and crown ethers are selected and used. A method for synthesizing the compound according to claim 2. 前記有機溶媒として、ドデカンが用いられると共に、前記相間移動触媒として、ポリエチレングリコールが用いられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化合物の合成方法。The method for synthesizing a compound according to claim 1 or 2, wherein dodecane is used as the organic solvent, and polyethylene glycol is used as the phase transfer catalyst.
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014530206A (en) * 2011-09-26 2014-11-17 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company Method for separating components in alkyl perfluoroalkene ether production

Cited By (1)

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JP2014530206A (en) * 2011-09-26 2014-11-17 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company Method for separating components in alkyl perfluoroalkene ether production

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