JP2004106075A - トルクレンチ - Google Patents
トルクレンチ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004106075A JP2004106075A JP2002268852A JP2002268852A JP2004106075A JP 2004106075 A JP2004106075 A JP 2004106075A JP 2002268852 A JP2002268852 A JP 2002268852A JP 2002268852 A JP2002268852 A JP 2002268852A JP 2004106075 A JP2004106075 A JP 2004106075A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- display
- time
- fastening
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)
Abstract
【課題】通常締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時の状況を検出できるようにトルクー時間特性をリアルタイムで表示するように構成したトルクレンチを提供する。
【解決手段】増し締め時を含む締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいはボルトの破断トルク検出時の状況を検出できるようにトルクー時間特性をリアルタイムで表示するように構成しているため、各トルク検出時の状況を見ながら作業を進めることができるばかりか、作業後にも作業状況を分析することができる。また、増し締め時の開始トルクと目標締め付けトルクと増し締め時間の許容範囲から許容トルクレートを設定してこれを表示部上に表示するように構成しているため、許容トルクレートですべての作業者が増し締めを行うことができ、作業者による誤差を少なくして最終の締め付けトルクを安定させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】増し締め時を含む締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいはボルトの破断トルク検出時の状況を検出できるようにトルクー時間特性をリアルタイムで表示するように構成しているため、各トルク検出時の状況を見ながら作業を進めることができるばかりか、作業後にも作業状況を分析することができる。また、増し締め時の開始トルクと目標締め付けトルクと増し締め時間の許容範囲から許容トルクレートを設定してこれを表示部上に表示するように構成しているため、許容トルクレートですべての作業者が増し締めを行うことができ、作業者による誤差を少なくして最終の締め付けトルクを安定させることができる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ねじ、ボルト、ナット等の締結部品でワークを締結する際、または締結後にその締め付けトルクを測定するトルクレンチに関し、特に締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時の時間ートルク特性をリアルタイムで表示することができるトルクレンチに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2001−260044号
従来、締結部品の一例のボルトによりワークを一定締め付けトルクで締結する際はもとより締結後所定締め付けトルクまで増し締めをする際、増し締めトルクを検出する際、戻しトルクを検出する際、または締結部品の破断トルクを検出する際には、トルクレンチが多用されている。この種のトルクレンチとしては、特許文献1に示すように、ボルトの駆動面に係合する六角穴を有する係合部と、この係合部を所定角度回動可能に保持する本体部と、この本体部に設けられた把持部と、表示部とからなるものが普及している。このトルクレンチはその本体部に係合部の回動トルクを検出するトルク検出部を有しており、このトルク検出部の検出値が表示部で表示されるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このトルクレンチでは、通常締め付けあるいは増し締め時の締め付けトルク、増し締めトルク検出時の増し締めトルク、戻しトルクあるいは破断トルクをそれぞれ一定精度で検出できるものの、その測定結果が作業者の判断により決まるにも拘わらず、各1点のデータであるため、その測定途中の状況を確認できず、作業者による測定誤差の有無を判断することができなくなり、測定結果の信頼性が乏しいものとなる等の欠点が生じている。
【0004】
本発明は、上記欠点に鑑み発明されたもので、締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時の状況を検出できるようにトルクー時間特性をリアルタイムで表示するように構成したトルクレンチを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
締結部品の駆動面に係合する係合部と、この係合部を所定角度回動可能に保持する本体部と、この本体部に設けられた表示部とからなり、本体部には係合部の回動トルクを検出するトルク検出部を設け、このトルク検出部の検出値を表示部で表示するように構成したトルクレンチにおいて、
トルク検出部の検出値を所定間隔で取り込み、これを表示部に送り、締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時のトルクー時間特性をトルク波形として表示部で表示するように構成されている。
【0006】
また、係合部が停止した時の停止トルクを検出してこれらを記憶する一方、係合部再回動時には前記停止トルクに達してからトルク検出部の検出値を表示部に送るように構成してもよい。
【0007】
さらに、開始トルクと目標締め付けトルクと増し締め時間の許容範囲とを入力するスイッチ部を設け、開始トルク、目標締め付けトルクおよび増し締め時間の許容範囲から許容トルクレートを設定し、この許容トルクレートを表示部に表示するようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。図1において、1はトルクレンチであり、締結部品の一例であるボルト(図示せず)の頭部の駆動面に係合する六角穴2aを有する係合部2と、この係合部2を所定角度回動可能に保持する本体部3と、この本体部3に設けられた把持部4と、表示装置5とから構成されている。前記本体部3には係合部2の回動トルクを検出するトルク検出部6が設けられており、このトルク検出部6は係合部2が回動するとこれを阻止する方向に弾性力が働く弾性体(図示せず)を有し、この弾性体の変形ひずみ量がひずみゲージ(図示せず)の出力信号に変換されるように構成されている。また、前記トルク検出部6はひずみゲージの出力信号を所定の係数を乗じて所定単位とし、これをA/D変換部5bでディジタルの検出値に変換し、トルク値として後記する制御部5aに出力するように構成されている。
【0009】
前記表示装置5は、図2に示すように制御部5aと、表示部5cと、スイッチ部5dと、記憶部5eと、A/D変換部5bとから構成されており、スイッチ部5dからの指令信号に基づき、制御部5aはディジタル変換されたトルク値を表示部5cに出力するように構成されている。前記スイッチ部5dは増し締め、増し締めトルク検出、戻しトルク検出、ボルトの破断トルク検出のいずれかのモードを選択でき、しかも増し締めモード時には開始トルク、目標締め付けトルクおよび増し締め時間の許容範囲をそれぞれ選択して、これらをインチング操作で任意の値に設定できるように構成されている。また、前記スイッチ部5dにはエントリスイッチ5fおよびリセットスイッチ5gが設けられており、エントリスイッチ5fにより所定のデータを記憶部5eに記憶する一方、リセットスイッチ5gにより一時記憶したデータを消去するとともに表示部5cの表示を消去して、次回の作業に備えるように構成されている。
【0010】
前記表示部5cは、グラフィック対応の液晶表示面を有し、トルク検出部6のトルク値が入力すると、横軸に時間、縦軸にトルク値がプロットされ、トルクー時間特性がトルク波形として表示されるように構成されている。また、この液晶表示面には各種モード設定時のデータまたは各モードに応じて検出される最終締め付けトルク、増し締めトルク、戻しトルク、破断トルクが表示され、エントリスイッチによりこれらデータが記憶部5eに記憶されるように構成されている。
【0011】
前記制御部5aはいずれのモード時にも、前記トルク値を所定間隔で取り込み、これを一時記憶するとともに本体部3に設けられた表示部5cにリアルタイムで出力する一方、係合部2が停止する時の停止トルクを検出してこれを記憶部5eで記憶するとともに、係合部2の再回動時にはトルク値が前回の停止トルクに達した後に所定間隔で表示部5cに出力され、トルクー時間特性が連続して得られるように構成されている。しかも、制御部5aは増し締めモード時には、スイッチ部5dから入力される開始トルク、目標締め付けトルクおよび増し締め時間の許容範囲を記憶するように構成されており、これらが入力されると、これらから許容トルクレートを設定し、この許容トルクレートを表示部5cの液晶表示面に表示するように構成されている。
【0012】
上記トルクレンチでは、ボルトによりワーク(図示せず)を所定締め付けトルクで締め付ける場合、または仮締結した後に目標締め付けトルクまで増し締めを行う場合には、スイッチ部5dで増し締めモードが選択され、同時にスイッチ部5dから開始トルク、目標締め付けトルクおよびあらかじめ算出された増し締め時間の許容範囲がそれぞれ入力される。その後、これらから許容トルクレートが設定され、この許容トルクレートが表示部5cの液晶表示面に表示される。この状態で、係合部2をボルトの頭部に係合させ、係合部を所定角度回動させると、この時の係合部に加わる反力が回動トルクとしてトルク検出部6で検出される。この検出値が所定間隔毎にA/D変換部5bでディジタル変換されて一時記憶されるとともに、表示部5cに出力され、トルクー時間特性がトルク波形としてリアルタイムで表示される。このトルク値が開始トルクに達すると、図3に示すようにその地点に前記許容トルクレートが表示されるとともに、それ以後のトルク値も同様にトルク波形として順次表示される。この時、作業者が係合部2を早く回転させてしまうと、液晶表示面上の波形が前記許容トルクレート内を通過しない。そのため、作業者は不適正な作業と判断して、リセットスイッチ5gにより一時記憶したデータおよび表示部5cの表示が消去され、再度増し締め作業が繰り返される。一方、前記トルク値が所定許容トルクレート内を通過して目標締め付けトルクに達すると、適正な作業と判断され、係合部の回動を停止して、エントリスイッチ5fにより一時記憶されたデータが記憶部5eに記憶される。
【0013】
また、増し締めトルク検出モード、戻しトルク検出モードまたは破断トルク検出モードが選択されている場合には、作業者は表示部5cの波形を見ながら作業を行い、トルクー時間特性を示すトルク波形が降下し始めると、エントリスイッチ5fによりこの時の最大トルク値がそれぞれ増し締めトルク、戻しトルク、破断トルクとして記憶部5eに記憶される。なお、前記トルク波形が降下するまでに係合部2の回動が中断する時には、係合部2の停止時の停止トルクが一時記憶され、係合部2が再回動されると、トルク値は前記停止トルクに達して以後、これが一時記憶されて前記トルクー時間特性の表示が継続される。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は増し締め時を含む締め付けトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時の状況を検出できるようにトルクー時間特性をリアルタイムで表示するように構成しているため、各トルク検出時の状況を見ながら作業を進めることができるばかりか、作業後にも記憶データを呼び出して作業状況を分析することができる等の利点がある。また、本発明は増し締め時の開始トルクと目標締め付けトルクと増し締め時間の許容範囲とから許容トルクレートを設定してこれを表示部上に表示するように構成しているため、許容トルクレートですべての作業者が増し締めを行うことができ、作業者による誤差を少なくして最終の締め付けトルクを安定させることができる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルクレンチの平面図である。
【図2】本発明に係る表示装置を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る増し締め時のトルク波形図である。
【符号の説明】
1 トルクレンチ
2 係合部
2a 六角穴
3 本体部
4 把持部
5 表示装置
5a 制御部
5b A/D変換部
5c 表示部
5d スイッチ部
5e 記憶部
5f エントリスイッチ
5g リセットスイッチ
6 トルク検出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ねじ、ボルト、ナット等の締結部品でワークを締結する際、または締結後にその締め付けトルクを測定するトルクレンチに関し、特に締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時の時間ートルク特性をリアルタイムで表示することができるトルクレンチに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2001−260044号
従来、締結部品の一例のボルトによりワークを一定締め付けトルクで締結する際はもとより締結後所定締め付けトルクまで増し締めをする際、増し締めトルクを検出する際、戻しトルクを検出する際、または締結部品の破断トルクを検出する際には、トルクレンチが多用されている。この種のトルクレンチとしては、特許文献1に示すように、ボルトの駆動面に係合する六角穴を有する係合部と、この係合部を所定角度回動可能に保持する本体部と、この本体部に設けられた把持部と、表示部とからなるものが普及している。このトルクレンチはその本体部に係合部の回動トルクを検出するトルク検出部を有しており、このトルク検出部の検出値が表示部で表示されるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このトルクレンチでは、通常締め付けあるいは増し締め時の締め付けトルク、増し締めトルク検出時の増し締めトルク、戻しトルクあるいは破断トルクをそれぞれ一定精度で検出できるものの、その測定結果が作業者の判断により決まるにも拘わらず、各1点のデータであるため、その測定途中の状況を確認できず、作業者による測定誤差の有無を判断することができなくなり、測定結果の信頼性が乏しいものとなる等の欠点が生じている。
【0004】
本発明は、上記欠点に鑑み発明されたもので、締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時の状況を検出できるようにトルクー時間特性をリアルタイムで表示するように構成したトルクレンチを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
締結部品の駆動面に係合する係合部と、この係合部を所定角度回動可能に保持する本体部と、この本体部に設けられた表示部とからなり、本体部には係合部の回動トルクを検出するトルク検出部を設け、このトルク検出部の検出値を表示部で表示するように構成したトルクレンチにおいて、
トルク検出部の検出値を所定間隔で取り込み、これを表示部に送り、締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時のトルクー時間特性をトルク波形として表示部で表示するように構成されている。
【0006】
また、係合部が停止した時の停止トルクを検出してこれらを記憶する一方、係合部再回動時には前記停止トルクに達してからトルク検出部の検出値を表示部に送るように構成してもよい。
【0007】
さらに、開始トルクと目標締め付けトルクと増し締め時間の許容範囲とを入力するスイッチ部を設け、開始トルク、目標締め付けトルクおよび増し締め時間の許容範囲から許容トルクレートを設定し、この許容トルクレートを表示部に表示するようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。図1において、1はトルクレンチであり、締結部品の一例であるボルト(図示せず)の頭部の駆動面に係合する六角穴2aを有する係合部2と、この係合部2を所定角度回動可能に保持する本体部3と、この本体部3に設けられた把持部4と、表示装置5とから構成されている。前記本体部3には係合部2の回動トルクを検出するトルク検出部6が設けられており、このトルク検出部6は係合部2が回動するとこれを阻止する方向に弾性力が働く弾性体(図示せず)を有し、この弾性体の変形ひずみ量がひずみゲージ(図示せず)の出力信号に変換されるように構成されている。また、前記トルク検出部6はひずみゲージの出力信号を所定の係数を乗じて所定単位とし、これをA/D変換部5bでディジタルの検出値に変換し、トルク値として後記する制御部5aに出力するように構成されている。
【0009】
前記表示装置5は、図2に示すように制御部5aと、表示部5cと、スイッチ部5dと、記憶部5eと、A/D変換部5bとから構成されており、スイッチ部5dからの指令信号に基づき、制御部5aはディジタル変換されたトルク値を表示部5cに出力するように構成されている。前記スイッチ部5dは増し締め、増し締めトルク検出、戻しトルク検出、ボルトの破断トルク検出のいずれかのモードを選択でき、しかも増し締めモード時には開始トルク、目標締め付けトルクおよび増し締め時間の許容範囲をそれぞれ選択して、これらをインチング操作で任意の値に設定できるように構成されている。また、前記スイッチ部5dにはエントリスイッチ5fおよびリセットスイッチ5gが設けられており、エントリスイッチ5fにより所定のデータを記憶部5eに記憶する一方、リセットスイッチ5gにより一時記憶したデータを消去するとともに表示部5cの表示を消去して、次回の作業に備えるように構成されている。
【0010】
前記表示部5cは、グラフィック対応の液晶表示面を有し、トルク検出部6のトルク値が入力すると、横軸に時間、縦軸にトルク値がプロットされ、トルクー時間特性がトルク波形として表示されるように構成されている。また、この液晶表示面には各種モード設定時のデータまたは各モードに応じて検出される最終締め付けトルク、増し締めトルク、戻しトルク、破断トルクが表示され、エントリスイッチによりこれらデータが記憶部5eに記憶されるように構成されている。
【0011】
前記制御部5aはいずれのモード時にも、前記トルク値を所定間隔で取り込み、これを一時記憶するとともに本体部3に設けられた表示部5cにリアルタイムで出力する一方、係合部2が停止する時の停止トルクを検出してこれを記憶部5eで記憶するとともに、係合部2の再回動時にはトルク値が前回の停止トルクに達した後に所定間隔で表示部5cに出力され、トルクー時間特性が連続して得られるように構成されている。しかも、制御部5aは増し締めモード時には、スイッチ部5dから入力される開始トルク、目標締め付けトルクおよび増し締め時間の許容範囲を記憶するように構成されており、これらが入力されると、これらから許容トルクレートを設定し、この許容トルクレートを表示部5cの液晶表示面に表示するように構成されている。
【0012】
上記トルクレンチでは、ボルトによりワーク(図示せず)を所定締め付けトルクで締め付ける場合、または仮締結した後に目標締め付けトルクまで増し締めを行う場合には、スイッチ部5dで増し締めモードが選択され、同時にスイッチ部5dから開始トルク、目標締め付けトルクおよびあらかじめ算出された増し締め時間の許容範囲がそれぞれ入力される。その後、これらから許容トルクレートが設定され、この許容トルクレートが表示部5cの液晶表示面に表示される。この状態で、係合部2をボルトの頭部に係合させ、係合部を所定角度回動させると、この時の係合部に加わる反力が回動トルクとしてトルク検出部6で検出される。この検出値が所定間隔毎にA/D変換部5bでディジタル変換されて一時記憶されるとともに、表示部5cに出力され、トルクー時間特性がトルク波形としてリアルタイムで表示される。このトルク値が開始トルクに達すると、図3に示すようにその地点に前記許容トルクレートが表示されるとともに、それ以後のトルク値も同様にトルク波形として順次表示される。この時、作業者が係合部2を早く回転させてしまうと、液晶表示面上の波形が前記許容トルクレート内を通過しない。そのため、作業者は不適正な作業と判断して、リセットスイッチ5gにより一時記憶したデータおよび表示部5cの表示が消去され、再度増し締め作業が繰り返される。一方、前記トルク値が所定許容トルクレート内を通過して目標締め付けトルクに達すると、適正な作業と判断され、係合部の回動を停止して、エントリスイッチ5fにより一時記憶されたデータが記憶部5eに記憶される。
【0013】
また、増し締めトルク検出モード、戻しトルク検出モードまたは破断トルク検出モードが選択されている場合には、作業者は表示部5cの波形を見ながら作業を行い、トルクー時間特性を示すトルク波形が降下し始めると、エントリスイッチ5fによりこの時の最大トルク値がそれぞれ増し締めトルク、戻しトルク、破断トルクとして記憶部5eに記憶される。なお、前記トルク波形が降下するまでに係合部2の回動が中断する時には、係合部2の停止時の停止トルクが一時記憶され、係合部2が再回動されると、トルク値は前記停止トルクに達して以後、これが一時記憶されて前記トルクー時間特性の表示が継続される。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は増し締め時を含む締め付けトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時の状況を検出できるようにトルクー時間特性をリアルタイムで表示するように構成しているため、各トルク検出時の状況を見ながら作業を進めることができるばかりか、作業後にも記憶データを呼び出して作業状況を分析することができる等の利点がある。また、本発明は増し締め時の開始トルクと目標締め付けトルクと増し締め時間の許容範囲とから許容トルクレートを設定してこれを表示部上に表示するように構成しているため、許容トルクレートですべての作業者が増し締めを行うことができ、作業者による誤差を少なくして最終の締め付けトルクを安定させることができる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルクレンチの平面図である。
【図2】本発明に係る表示装置を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る増し締め時のトルク波形図である。
【符号の説明】
1 トルクレンチ
2 係合部
2a 六角穴
3 本体部
4 把持部
5 表示装置
5a 制御部
5b A/D変換部
5c 表示部
5d スイッチ部
5e 記憶部
5f エントリスイッチ
5g リセットスイッチ
6 トルク検出部
Claims (3)
- 締結部品の駆動面に係合する係合部と、この係合部を所定角度回動可能に保持する本体部と、この本体部に設けられた表示部とからなり、本体部には係合部の回動トルクを検出するトルク検出部を設け、このトルク検出部の検出値を表示部で表示するように構成したトルクレンチにおいて、
トルク検出部の検出値を所定間隔で取り込み、これを表示部に送り、締め付け時、増し締めトルク検出時、戻しトルク検出時あるいは締結部品の破断トルク検出時のトルクー時間特性をトルク波形として表示部で表示するように構成したことを特徴とするトルクレンチ。 - 係合部が停止した時の停止トルクを検出してこれらを記憶する一方、係合部再回動時には前記停止トルクに達してからトルク検出部の検出値を表示部に送るように構成したことを特徴とする請求項1に記載のトルクレンチ。
- 締結部品の駆動面に係合する係合部と、この係合部を所定角度回動可能に保持する本体部と、この本体部に設けられた表示部とからなり、本体部には係合部の回動トルクを検出するトルク検出部を設け、このトルク検出部の検出値を表示部で表示するように構成したトルクレンチにおいて、
トルク検出部の検出値を所定間隔で取り込み、これを表示部に送り、締め付け時のトルクー時間特性をトルク波形として表示部で表示するように構成する一方、
開始トルク、目標締め付けトルクおよび増し締め時間の許容範囲を入力するスイッチ部を設け、開始トルク、目標締め付けトルクおよび増し締め時間の許容範囲から許容トルクレートを設定し、この許容トルクレートを表示部に表示するように構成したことを特徴とするトルクレンチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002268852A JP2004106075A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | トルクレンチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002268852A JP2004106075A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | トルクレンチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004106075A true JP2004106075A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32266963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002268852A Pending JP2004106075A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | トルクレンチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004106075A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013187411A1 (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-19 | 日立工機株式会社 | 動力機器、動力機器システム、及び電動工具管理システム |
JP2013255962A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Hitachi Koki Co Ltd | 動力機器及び動力機器システム |
JP2020055098A (ja) * | 2018-09-27 | 2020-04-09 | 京都機械工具株式会社 | 工具システム及び工具システム用プログラム |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002268852A patent/JP2004106075A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013187411A1 (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-19 | 日立工機株式会社 | 動力機器、動力機器システム、及び電動工具管理システム |
JP2013255962A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Hitachi Koki Co Ltd | 動力機器及び動力機器システム |
JP2020055098A (ja) * | 2018-09-27 | 2020-04-09 | 京都機械工具株式会社 | 工具システム及び工具システム用プログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7082866B2 (en) | Ratcheting torque-angle wrench and method | |
KR102547472B1 (ko) | 펄스식 공구 | |
US20090139738A1 (en) | Screwing Tool And Method For Controlling The Tightening Angle Of Screwed Joints | |
EP3578301B1 (en) | Impact rotary tool | |
US4987806A (en) | Electronic control circuitry for a nutrunner | |
TW201944024A (zh) | 用於測量扭矩和角度的系統和方法 | |
JP2006315097A (ja) | ねじ締付装置及びねじ締付方法 | |
JP4422061B2 (ja) | 自動ねじ締め機 | |
JPH11138459A (ja) | インパクト式ねじ締め方法と装置 | |
JP2004106075A (ja) | トルクレンチ | |
EP0405705B1 (en) | Method of and device for tightening threaded connectors | |
JPH07100772A (ja) | 回転式動力工具 | |
JP4308621B2 (ja) | トルク工具の測定装置 | |
JP2001009750A (ja) | ねじ締め作業時の情報提供方法 | |
JP6433552B2 (ja) | 締付工具 | |
JP2005262377A (ja) | トルク工具 | |
US11602826B2 (en) | Electric apparatus and control method thereof | |
JPH01183374A (ja) | 電動ドライバの滑り検出装置 | |
JP3835023B2 (ja) | ねじの締付軸力測定方法及び該測定方法を用いたねじ締付方法並びにこれらの装置 | |
JPH1080828A (ja) | ナットランナの制御方法 | |
JP7502177B2 (ja) | トルクレンチの作業保証装置及び作業保証方法 | |
JP6385221B2 (ja) | 締付工具 | |
JP3234345U (ja) | 電動ドライバ装置 | |
JPH0718501Y2 (ja) | ねじの締め忘れ防止装置 | |
KR101829666B1 (ko) | 검전기능이 내장된 토오크렌치 및 그 구동 방법 |