JP2004105591A - 人工肛門装具 - Google Patents
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Abstract
【課題】装具本体と排泄物収納袋とからなる人工肛門装具において、装具本体を使用者の腹部に装着したままの状態で、排泄物収納袋の着脱がワンタッチで容易にできる人工肛門装具を提供する。
【解決手段】プレート状の腹部装着体1からなる装具本体Aの表面側に、排泄物収納袋Bを覆う保護袋Cのリング状係止部2と、該リング状係止部2の中央部に人工肛門挿入口3がそれぞれ形成され、一方排泄物収納袋Bは、その開口部がフランジ7と短尺状中空筒部8とからなる人工肛門収容体Dの中空筒部8の外周面に装着され、フランジ7を介して人工肛門挿入口3の周囲面域4に係脱自在に構成した。
【選択図】 図5
【解決手段】プレート状の腹部装着体1からなる装具本体Aの表面側に、排泄物収納袋Bを覆う保護袋Cのリング状係止部2と、該リング状係止部2の中央部に人工肛門挿入口3がそれぞれ形成され、一方排泄物収納袋Bは、その開口部がフランジ7と短尺状中空筒部8とからなる人工肛門収容体Dの中空筒部8の外周面に装着され、フランジ7を介して人工肛門挿入口3の周囲面域4に係脱自在に構成した。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工肛門装具に係り、詳しくは、大腸癌の手術により、横行結腸、下行結腸またはS状結腸などが切除され、そのために余儀なく腹部に人工肛門を造設された人々が、排泄の管理に使用する人工肛門装具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人工肛門装具は、使用者の腹部に造設された人工肛門に装着される装具本体と、該装具本体に着脱自在に装着される排泄物収納袋とからなるものであるが、この種の人工肛門装具については、従来から種々のものが開発され提案されている。
【0003】例えば、実開昭58−80218号公報には、柔軟性を有する合成樹脂でプレート状の装具本体を形成し、その中央部に人工肛門の挿入口を設けると共に、装具本体の表面側にリング状の装着用溝部を突出形成し、該溝部にポリエチレン、ビニール等からなる排泄物収納袋を係脱自在に係止するものが提案されている。
【0004】しかし、上記のような人工肛門装具は、使用中排泄物で装具本体の挿入口周面が排泄物で汚れるので、排泄物収納袋を取り替える際、その都度洗浄する必要がある上、特に造設された人工肛門が横行結腸人工肛門の場合には、排泄される排泄物の性状が流動状を呈しているので、排泄物収納袋を取り替える頻度が高くなり、排泄の管理が面倒で容易にできないという不具合があった。
【0005】また、特開平5−147号公報には、中央部に排泄物収納袋の開口部と人工肛門を挿入する貫通孔を設け、外周部に排泄物収納袋の開口端を係脱自在に係止する係止部を形成してなるリング状腹部圧接体で装具本体を構成し、装着時には貫通孔に挿入した排泄物収納袋の開口端を腹部圧接体に沿って外側に折返し、係止部に係止してから装具本体を使用者の腹部に装着するものが提案されている。
【0006】ところが、上記のような人工肛門装具は、装着した際、装具本体としての腹部圧接体と貫通孔の内面が、外側に折り返された排泄物収納袋の開口側で覆われるので、装具本体が排泄物で汚れることがないと共に、取り替える際は装具本体を手で外側へ軽く引くことによって、腹部との圧接が解除されて隙間ができるので、排泄物収納袋を容易に引き抜いて取り外すことができる利点があるが、装具本体を腹部に装着したままの状態で、新しい排泄物収納袋を係止する場合は、貫通孔に挿入した排泄物収納袋の開口端を更に腹部圧接体に沿って外側へ折り返さなければ係止部に係止できないという不便があり、排泄の管理が面倒になるという不具合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような実状に鑑み、従来の不具合を解消すべく、オストメイト(人工肛門の保有者)の立場から創案されたものであって、その意図するところは、装具本体を使用者の腹部に装着したままの状態で、排泄物収納袋の着脱がワンタッチで容易にできると共に、使用中排泄物の漏れがなく、腹部の肌荒れなど皮膚の障害も予防できて、排泄の管理が容易にできるものでありながら、装着の快適性が得られて日常の活動が制限されず、健康な負通人と同様に夢と希望を持って仕事に従事することができる人工肛門装具を提供することを課題とするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記課題を解決するため、本発明が採用した技術的手段は、装具本体と排泄物収納袋とからなる人工肛門装具において、上記装具本体は、プレート状の腹部装着体の表面側に排泄物収納袋を覆う保護袋へのリング状係止部が形成され、該リング状係止部の中央部位には人工肛門挿入口が形成されていると共に、上記排泄物収納袋は、その開口部がフランジと短尺状中空筒部とからなる人工肛門収容体の中空筒部外周面に装着され、該排泄物収納袋はフランジを介して人工肛門挿入口の周囲面域に係脱自在に構成されていることを特徴とするものである。
【0009】本発明が採用した第2の技術的手段は、フランジ側には、人工肛門挿入口の周囲面域に形成された係止突起に係脱される係合凹部が形成されていることを特徴とするものである。
【0010】本発明が採用した第3の技術的手段は、フランジ側には、人工肛門挿入口の周囲面域に形成されたリング状係止部に係脱されるリング状係合部が形成されていることを特徴とするものである。
【0011】本発明が採用した第4の技術的手段は、保護袋の上方部位には、装具本体側のリング状係止部に係脱されるリング状係合部が袋内に開口して形成されていることを特徴とするものである。
【0012】本発明が採用した第5の技術的手段は、排泄物収納袋は、収納された排泄物が外部から透視できないように着色された袋体で形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1(A)は装具本体の第1実施例を示す拡大平面図、(B)は同上第2実施例を示す拡大平面図、図2(A)は人工肛門収容体の第1実施例を示す斜視図、(B)は同上第2実施例を示す斜視図、図3(A)は排泄物収納袋の第1実施例を示す斜視図、(B)は第2実施例を示す斜視図、図4は保護袋の背面図、図5は装具の装着状態を示す断面図である。
【0014】上記図において、Aは使用者の腹部に装着される装具本体であって、該装具本体Aは柔軟性を有するプレート状の合成樹脂で円形に形成された腹部装着体1の表面側に、排泄物収納袋Bを覆う保護袋Cを係脱自在に係止するリング状係止部2が形成されており、該リング状係止部2の中央部には人工肛門の挿入口3と、その周囲面域4には排泄物収納袋Bを係脱自在に係止する係止突起5、5…が放射状に形成されている。この場合、係止突起5、5…に代えて、図1(B)に示すように、人工肛門挿入口3の周囲面域4に、排泄物収納袋Bへの装着部材として、リング状係止部2aを形成してもよい。6、6はリング状係止部2の左右方向の外周縁に形成されたベルト装着片である。
【0015】Dは柔軟性を有する合成樹脂で形成された人工肛門収容体であって、該人工肛門収容体Dは装具本体A側の係止突起5、5…に対応する位置に係合凹部7a、7a…を形成した円形状のフランジ7と、排泄物収納袋Bの開口部を装着する短尺状中空筒部8とが一体的に形成され、その径は挿入口3を介して収容される人工肛門が容易に収容できる径に設定されている。この場合、個々の係合凹部7aに代えて、リング状の係合部7bを形成してもよい。
【0016】人工肛門は手術後1〜2ヶ月程度経過すると、永久的な大きさに落ち着くものであるが、その後においても体重や体型の変化に伴ってサイズや形が変わるので、挿入口3の形成にあたっては、メジャーリングガイド(計測紙)で計測して使用者の人工肛門に適合するように設定することが必要であり、短尺状中空筒部8の径も計測された挿入口3のサイズや形を基準にして設定されている。
【0017】短尺状中空部8の下方部位には切欠部8aが形成されており、該切欠部8aは人工肛門では自己の意思で排泄物をコントロールできないため、排泄物の収納袋Bへの導入を助長させる役目をするものである。このため、フランジ7の表面側には、切欠部8aの位置を表示する目印が設けられている。
【0018】排泄物収納袋Bは、ビニールなどの合成樹脂で防臭性を有する円筒状の袋体に形成されており、開口部を人工肛門収容体Dの短尺状中空部8の外周面に装着して使用するが、装着手段は接着剤などで装着してもよく、あるいは図3(B)に示すように、開口部に弾力性の強いゴム帯9と拡開用装具9aを設け、短尺状中空筒部8の外周面に形成した係止溝部8b(図2・B参照)に係脱自在に係合して使用してもよい。また排泄物収納袋Bは、収納された排泄物が外部から透視できないように、着色された袋体が使用されており、取り替え時に不快感を与えないようにしてある。
【0019】保護袋Cは、排泄物収納袋Bと同様にビニールなどの合成樹脂で形成され、その背面側上方部位には装具本体A側のリング状係止部2に係脱自在に係止されるリング状係合部10が袋内に開口させて形成されており、その周縁適宜位置には離脱用撮具10aが設けられている。そして、この保護袋Cはリング状係合部10に囲繞された開口部から排泄物収納袋Bの底部を覆うように入れ、該リング状係合部10をリング状係止部2に係止して排泄物収納袋Bを外力から保護するものであるが、必ずしも常時使用しなければならないものではなく、必要に応じて使用すればよい。なお、保護袋Cには下部開放タイプ(図4参照)と下部閉鎖タイプ(図5参照)とがあるが、開放タイプを使用する場合には、クリップなどで下部を閉鎖して使用するのが好ましい。
【0020】次に叙上のように構成された人工肛門装具の使用方法について説明する。先ず装具本体Aの腹部装着体1に形成した挿入口3を人工肛門に臨ませて腹部装着体1をベルトを介して腹部に装着する。次いで人工肛門収容体Dの短尺状中空筒体8の外周面に固着または係脱自在に係合した排泄物収納袋Bをフランジ7の表面側に設けた切欠部8aの位置を表示する目印を下方に位置させて裏面側に形成した係合凹部7aまたはリング状係合部7bを装具本体A側の係止突起5またはリング状係止部2aに押圧すれば、簡単に係止することができ、図5に示すような使用状態にすることができる。
【0021】その際、必要に応じて同図に示すように保護袋Cを装着したときは、外力の衝撃から排泄物収納袋Bが保護されるので、使用者は排泄物収納袋Bに気遣うことなく安心して日常生活ができ、また仕事に従事することができる。
【0022】一方、新しい排泄物収納袋Bに取り替える場合も、使用者は装具本体Aを腹部に装着したままの状態で、フランジ7と係止突起5またはリング状係止部2aとの係止状態を解除すれば、使用済みの排泄物収納袋Bは人工肛門収容体Dごと離脱させることができるので、新しい排泄物収納袋Bを短尺状中空筒部8の外周面に装着した人工肛門収容体Dのフランジ7を装具本体A側の係止突起5またはリング状係止部2aに押圧するだけで簡単に係止することができる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、本発明によれば、装具を使用者の腹部に装着すると、人工肛門は挿入口を介して人工肛門収容体の短尺状中空筒部に収容され、排泄物収納袋は上記中空筒部の外周面に装着され、更にフランジは装具本体側に係脱自在に係止されているので、排泄物収納袋の装着、取り替えはフランジの係脱のみで簡単にでき、したがって、排泄物の管理が容易にできる。
【0024】そのうえ、使用中排泄物の漏れがなく、肌荒れなどの皮膚の障害も予防できるので、造設された人工肛門が横行結腸人工肛門、下行結腸人工肛門あるいはS状結腸人工肛門などに全く影響されることなく、装着の快適性が得られて日常の活動が制限されず、健康な普通人と同様に夢と希望を持って仕事に従事することができ、気分的に充実した生活を営むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は装具本体の第1実施例を示す平面図、(B)は同上第2実施例を示す平面図
【図2】(A)は人工肛門収容体の第1実施例を示す斜視図、(B)は同上第2実施例を示す斜視図
【図3】(A)は排泄物収納袋の第1実施例を示す斜視図、(B)は同上第2実施例を示す斜視図
【図4】保護袋の背面図
【図5】装具の装着状態を示す断面図
【符号の説明】A 装具本体、 B 排泄物収納袋、 C 保護袋、D 人工肛門収容体、 1 腹部装着体、 2 リング状係止部、2a リング状係止部、 3 人工肛門挿入口、 4 周囲面域、5 係止突起、 7 フランジ、7a 係合凹部、7bリング状係合部、 8 短尺状中空筒部、8a 切欠部、8b 係止溝部、 9 ゴム帯、 10 リング状係合部。
【発明の属する技術分野】本発明は、人工肛門装具に係り、詳しくは、大腸癌の手術により、横行結腸、下行結腸またはS状結腸などが切除され、そのために余儀なく腹部に人工肛門を造設された人々が、排泄の管理に使用する人工肛門装具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人工肛門装具は、使用者の腹部に造設された人工肛門に装着される装具本体と、該装具本体に着脱自在に装着される排泄物収納袋とからなるものであるが、この種の人工肛門装具については、従来から種々のものが開発され提案されている。
【0003】例えば、実開昭58−80218号公報には、柔軟性を有する合成樹脂でプレート状の装具本体を形成し、その中央部に人工肛門の挿入口を設けると共に、装具本体の表面側にリング状の装着用溝部を突出形成し、該溝部にポリエチレン、ビニール等からなる排泄物収納袋を係脱自在に係止するものが提案されている。
【0004】しかし、上記のような人工肛門装具は、使用中排泄物で装具本体の挿入口周面が排泄物で汚れるので、排泄物収納袋を取り替える際、その都度洗浄する必要がある上、特に造設された人工肛門が横行結腸人工肛門の場合には、排泄される排泄物の性状が流動状を呈しているので、排泄物収納袋を取り替える頻度が高くなり、排泄の管理が面倒で容易にできないという不具合があった。
【0005】また、特開平5−147号公報には、中央部に排泄物収納袋の開口部と人工肛門を挿入する貫通孔を設け、外周部に排泄物収納袋の開口端を係脱自在に係止する係止部を形成してなるリング状腹部圧接体で装具本体を構成し、装着時には貫通孔に挿入した排泄物収納袋の開口端を腹部圧接体に沿って外側に折返し、係止部に係止してから装具本体を使用者の腹部に装着するものが提案されている。
【0006】ところが、上記のような人工肛門装具は、装着した際、装具本体としての腹部圧接体と貫通孔の内面が、外側に折り返された排泄物収納袋の開口側で覆われるので、装具本体が排泄物で汚れることがないと共に、取り替える際は装具本体を手で外側へ軽く引くことによって、腹部との圧接が解除されて隙間ができるので、排泄物収納袋を容易に引き抜いて取り外すことができる利点があるが、装具本体を腹部に装着したままの状態で、新しい排泄物収納袋を係止する場合は、貫通孔に挿入した排泄物収納袋の開口端を更に腹部圧接体に沿って外側へ折り返さなければ係止部に係止できないという不便があり、排泄の管理が面倒になるという不具合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような実状に鑑み、従来の不具合を解消すべく、オストメイト(人工肛門の保有者)の立場から創案されたものであって、その意図するところは、装具本体を使用者の腹部に装着したままの状態で、排泄物収納袋の着脱がワンタッチで容易にできると共に、使用中排泄物の漏れがなく、腹部の肌荒れなど皮膚の障害も予防できて、排泄の管理が容易にできるものでありながら、装着の快適性が得られて日常の活動が制限されず、健康な負通人と同様に夢と希望を持って仕事に従事することができる人工肛門装具を提供することを課題とするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記課題を解決するため、本発明が採用した技術的手段は、装具本体と排泄物収納袋とからなる人工肛門装具において、上記装具本体は、プレート状の腹部装着体の表面側に排泄物収納袋を覆う保護袋へのリング状係止部が形成され、該リング状係止部の中央部位には人工肛門挿入口が形成されていると共に、上記排泄物収納袋は、その開口部がフランジと短尺状中空筒部とからなる人工肛門収容体の中空筒部外周面に装着され、該排泄物収納袋はフランジを介して人工肛門挿入口の周囲面域に係脱自在に構成されていることを特徴とするものである。
【0009】本発明が採用した第2の技術的手段は、フランジ側には、人工肛門挿入口の周囲面域に形成された係止突起に係脱される係合凹部が形成されていることを特徴とするものである。
【0010】本発明が採用した第3の技術的手段は、フランジ側には、人工肛門挿入口の周囲面域に形成されたリング状係止部に係脱されるリング状係合部が形成されていることを特徴とするものである。
【0011】本発明が採用した第4の技術的手段は、保護袋の上方部位には、装具本体側のリング状係止部に係脱されるリング状係合部が袋内に開口して形成されていることを特徴とするものである。
【0012】本発明が採用した第5の技術的手段は、排泄物収納袋は、収納された排泄物が外部から透視できないように着色された袋体で形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1(A)は装具本体の第1実施例を示す拡大平面図、(B)は同上第2実施例を示す拡大平面図、図2(A)は人工肛門収容体の第1実施例を示す斜視図、(B)は同上第2実施例を示す斜視図、図3(A)は排泄物収納袋の第1実施例を示す斜視図、(B)は第2実施例を示す斜視図、図4は保護袋の背面図、図5は装具の装着状態を示す断面図である。
【0014】上記図において、Aは使用者の腹部に装着される装具本体であって、該装具本体Aは柔軟性を有するプレート状の合成樹脂で円形に形成された腹部装着体1の表面側に、排泄物収納袋Bを覆う保護袋Cを係脱自在に係止するリング状係止部2が形成されており、該リング状係止部2の中央部には人工肛門の挿入口3と、その周囲面域4には排泄物収納袋Bを係脱自在に係止する係止突起5、5…が放射状に形成されている。この場合、係止突起5、5…に代えて、図1(B)に示すように、人工肛門挿入口3の周囲面域4に、排泄物収納袋Bへの装着部材として、リング状係止部2aを形成してもよい。6、6はリング状係止部2の左右方向の外周縁に形成されたベルト装着片である。
【0015】Dは柔軟性を有する合成樹脂で形成された人工肛門収容体であって、該人工肛門収容体Dは装具本体A側の係止突起5、5…に対応する位置に係合凹部7a、7a…を形成した円形状のフランジ7と、排泄物収納袋Bの開口部を装着する短尺状中空筒部8とが一体的に形成され、その径は挿入口3を介して収容される人工肛門が容易に収容できる径に設定されている。この場合、個々の係合凹部7aに代えて、リング状の係合部7bを形成してもよい。
【0016】人工肛門は手術後1〜2ヶ月程度経過すると、永久的な大きさに落ち着くものであるが、その後においても体重や体型の変化に伴ってサイズや形が変わるので、挿入口3の形成にあたっては、メジャーリングガイド(計測紙)で計測して使用者の人工肛門に適合するように設定することが必要であり、短尺状中空筒部8の径も計測された挿入口3のサイズや形を基準にして設定されている。
【0017】短尺状中空部8の下方部位には切欠部8aが形成されており、該切欠部8aは人工肛門では自己の意思で排泄物をコントロールできないため、排泄物の収納袋Bへの導入を助長させる役目をするものである。このため、フランジ7の表面側には、切欠部8aの位置を表示する目印が設けられている。
【0018】排泄物収納袋Bは、ビニールなどの合成樹脂で防臭性を有する円筒状の袋体に形成されており、開口部を人工肛門収容体Dの短尺状中空部8の外周面に装着して使用するが、装着手段は接着剤などで装着してもよく、あるいは図3(B)に示すように、開口部に弾力性の強いゴム帯9と拡開用装具9aを設け、短尺状中空筒部8の外周面に形成した係止溝部8b(図2・B参照)に係脱自在に係合して使用してもよい。また排泄物収納袋Bは、収納された排泄物が外部から透視できないように、着色された袋体が使用されており、取り替え時に不快感を与えないようにしてある。
【0019】保護袋Cは、排泄物収納袋Bと同様にビニールなどの合成樹脂で形成され、その背面側上方部位には装具本体A側のリング状係止部2に係脱自在に係止されるリング状係合部10が袋内に開口させて形成されており、その周縁適宜位置には離脱用撮具10aが設けられている。そして、この保護袋Cはリング状係合部10に囲繞された開口部から排泄物収納袋Bの底部を覆うように入れ、該リング状係合部10をリング状係止部2に係止して排泄物収納袋Bを外力から保護するものであるが、必ずしも常時使用しなければならないものではなく、必要に応じて使用すればよい。なお、保護袋Cには下部開放タイプ(図4参照)と下部閉鎖タイプ(図5参照)とがあるが、開放タイプを使用する場合には、クリップなどで下部を閉鎖して使用するのが好ましい。
【0020】次に叙上のように構成された人工肛門装具の使用方法について説明する。先ず装具本体Aの腹部装着体1に形成した挿入口3を人工肛門に臨ませて腹部装着体1をベルトを介して腹部に装着する。次いで人工肛門収容体Dの短尺状中空筒体8の外周面に固着または係脱自在に係合した排泄物収納袋Bをフランジ7の表面側に設けた切欠部8aの位置を表示する目印を下方に位置させて裏面側に形成した係合凹部7aまたはリング状係合部7bを装具本体A側の係止突起5またはリング状係止部2aに押圧すれば、簡単に係止することができ、図5に示すような使用状態にすることができる。
【0021】その際、必要に応じて同図に示すように保護袋Cを装着したときは、外力の衝撃から排泄物収納袋Bが保護されるので、使用者は排泄物収納袋Bに気遣うことなく安心して日常生活ができ、また仕事に従事することができる。
【0022】一方、新しい排泄物収納袋Bに取り替える場合も、使用者は装具本体Aを腹部に装着したままの状態で、フランジ7と係止突起5またはリング状係止部2aとの係止状態を解除すれば、使用済みの排泄物収納袋Bは人工肛門収容体Dごと離脱させることができるので、新しい排泄物収納袋Bを短尺状中空筒部8の外周面に装着した人工肛門収容体Dのフランジ7を装具本体A側の係止突起5またはリング状係止部2aに押圧するだけで簡単に係止することができる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、本発明によれば、装具を使用者の腹部に装着すると、人工肛門は挿入口を介して人工肛門収容体の短尺状中空筒部に収容され、排泄物収納袋は上記中空筒部の外周面に装着され、更にフランジは装具本体側に係脱自在に係止されているので、排泄物収納袋の装着、取り替えはフランジの係脱のみで簡単にでき、したがって、排泄物の管理が容易にできる。
【0024】そのうえ、使用中排泄物の漏れがなく、肌荒れなどの皮膚の障害も予防できるので、造設された人工肛門が横行結腸人工肛門、下行結腸人工肛門あるいはS状結腸人工肛門などに全く影響されることなく、装着の快適性が得られて日常の活動が制限されず、健康な普通人と同様に夢と希望を持って仕事に従事することができ、気分的に充実した生活を営むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は装具本体の第1実施例を示す平面図、(B)は同上第2実施例を示す平面図
【図2】(A)は人工肛門収容体の第1実施例を示す斜視図、(B)は同上第2実施例を示す斜視図
【図3】(A)は排泄物収納袋の第1実施例を示す斜視図、(B)は同上第2実施例を示す斜視図
【図4】保護袋の背面図
【図5】装具の装着状態を示す断面図
【符号の説明】A 装具本体、 B 排泄物収納袋、 C 保護袋、D 人工肛門収容体、 1 腹部装着体、 2 リング状係止部、2a リング状係止部、 3 人工肛門挿入口、 4 周囲面域、5 係止突起、 7 フランジ、7a 係合凹部、7bリング状係合部、 8 短尺状中空筒部、8a 切欠部、8b 係止溝部、 9 ゴム帯、 10 リング状係合部。
Claims (5)
- 装具本体と排泄物収納袋とからなる人工肛門装具において、上記装具本体は、プレート状の腹部装着体の表面側に排泄物収納袋を覆う保護袋へのリング状係止部が形成され、該リング状係止部の中央部位には人工肛門挿入口が形成されていると共に、上記排泄物収納袋は、その開口部がフランジと短尺状中空筒部とからなる人工肛門収容体の中空筒部外周面に装着され、該排泄物収納袋はフランジを介して人工肛門挿入口の周囲面域に係脱自在に構成されていることを特徴とする人工肛門装具。
- フランジ側には、人工肛門挿入口の周囲面域に形成された係止突起に係脱される係合凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の人工肛門装具。
- フランジ側には、人工肛門挿入口の周囲面域に形成されたリング状係止部に係脱されるリング状係合部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の人工肛門装具。
- 保護袋の上方部位には、装具本体側のリング状係止部に係脱されるリング状係合部が袋内に開口して形成されていることを特徴とする請求項1記載の人工肛門装具。
- 排泄物収納袋は、収納された排泄物が外部から透視できないように着色された袋体で形成されていることを特徴とする請求項1記載の人工肛門装具。
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JP2002274558A JP2004105591A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 人工肛門装具 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-09-20 JP JP2002274558A patent/JP2004105591A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011115262A (ja) * | 2009-12-01 | 2011-06-16 | Meiyu:Kk | ストーマ用品保持用装具 |
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CN113509135A (zh) * | 2021-07-13 | 2021-10-19 | 大连大学附属中山医院 | 用于人工肛门肠镜检查的保护盘 |
CN113509135B (zh) * | 2021-07-13 | 2023-02-24 | 大连大学附属中山医院 | 用于人工肛门肠镜检查的保护盘 |
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