JP2004103321A - 希ガス放電ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】バルブ21の両端部の内部電極3A,3Bとバルブの外部の外部電極50との間で放電させる希ガス放電ランプ14において、特にランプ長が長い場合にもランプ中央部の暗部を少なくする。
【解決手段】本発明の希ガス放電ランプ14は、障壁9を介して2つの放電空間7A,7Bを具備する一続きのバルブ21と、バルブの内面に塗布された蛍光体8A,8Bと、2つの放電空間7A,7B各々の端部に設けられ、バルブの外部にリード線4A,4Bが導出されている内部電極3A,3Bと、2つの放電空間各々に気密に封入された希ガスと、バルブの外部において、2つの放電空間各々の外部に相当する場所に形成された一続きの1つの外部電極50とを備えたものである。この希ガス放電ランプ14では、一続きのバルブ21に2つの放電空間7A,7Bが存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、長手方向の中央部に暗部が生じず、均一な配光が可能である。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明の希ガス放電ランプ14は、障壁9を介して2つの放電空間7A,7Bを具備する一続きのバルブ21と、バルブの内面に塗布された蛍光体8A,8Bと、2つの放電空間7A,7B各々の端部に設けられ、バルブの外部にリード線4A,4Bが導出されている内部電極3A,3Bと、2つの放電空間各々に気密に封入された希ガスと、バルブの外部において、2つの放電空間各々の外部に相当する場所に形成された一続きの1つの外部電極50とを備えたものである。この希ガス放電ランプ14では、一続きのバルブ21に2つの放電空間7A,7Bが存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、長手方向の中央部に暗部が生じず、均一な配光が可能である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部電極と外部電極で放電させる希ガス放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、放電空間を具備するバルブの内部に内部電極を設け、バルブの外部に外部電極を設け、これらの内部電極と外部電極との間で放電させる希ガス放電ランプとして、図6に示す構成のものが知られている。
【0003】
図6に示した従来の希ガス放電ランプ11は、略円筒状のバルブ2の内面に塗布された蛍光体8と、バルブ2内の一端部に配設され、それからのリード線4がバルブ2の外部に導出されている内部電極3と、バルブ2内の放電空間に気密に封入されている希ガス7と、バルブ2の外部を囲繞するコイル状に形成されている外部電極5とを具備している。この外部電極5は熱収縮チューブ6で固定している。このような希ガス放電ランプ1では、内部電極3と外部電極5との間に矩形波等の高周波電圧を印加して放電点灯させる。
【0004】
このようなタイプの希ガス放電ランプ11では放電が内部電極側から伸びていくが、上述した従来の構成の希ガス放電ランプでは、内部電極がバルブの一端にしかないため、特にランプ長が長い場合にバルブの長手方向全体を均一に発光させるのが難しく、250mm以上のランプ長のものにおいては非常に困難である。
【0005】
そこで、このような問題点を解決するために、図7に示すように、バルブ20の両端部に内部電極3A,3Bを設け、バルブ20の外周に外部電極50を設ける方法が取られている。この図7に示した希ガス放電ランプ12の場合、内部電極3A,3B間で放電が起こらないように、2つの内部電極3A,3Bには同位相の電圧を印加するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の図7に示した希ガス放電ランプ12にあっては、希ガス放電により両端の内部電極3A,3Bから伸びる陽光柱がバルブ20の長手方向の中央部分付近で反発し合い、点灯時にランプ20の長手方向の中央部付近が暗くなるという問題点であった。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、バルブの両端部の内部電極とバルブの外部の外部電極との間で放電させる希ガス放電ランプにおいて、特にランプ長が長い場合にもランプ中央部の暗部を少なくすることのできる希ガス放電ランプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の希ガス放電ランプは、障壁を介して2つの放電空間を具備する一続きのバルブと、前記バルブの内面に塗布された蛍光体と、前記2つの放電空間各々の端部に設けられ、前記バルブの外部にリード線が導出されている内部電極と、前記2つの放電空間各々に気密に封入された希ガスと、前記バルブの外部における前記2つの放電空間各々の外部に相当する場所に形成された2つの外部電極とを備えたものである。
【0009】
請求項1の発明の希ガス放電ランプでは、一続きのバルブに2つの放電空間が存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、均一な配光が可能である。
【0010】
請求項2の発明の希ガス放電ランプは、障壁を介して2つの放電空間を具備する一続きのバルブと、前記バルブの内面に塗布された蛍光体と、前記2つの放電空間各々の端部に設けられ、前記バルブの外部にリード線が導出されている内部電極と、前記2つの放電空間各々に気密に封入された希ガスと、前記バルブの外部において、前記2つの放電空間各々の外部に相当する場所に形成された一続きの1つの外部電極とを備えたものである。
【0011】
請求項2の発明の希ガス放電ランプでは、一続きのバルブに2つの放電空間が存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、均一な配光が可能である。加えて、請求項2の発明の希ガス放電ランプの場合、外部電極が一続きであるため、外部電極の形成が容易であり、かつ給電が容易である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は、本発明の第1の実施の形態の希ガス放電ランプ13を示している。本実施の形態の希ガス放電ランプ13は、例えば液晶バックライト用光源として使用されるもので、長尺のバルブ21の長手方向の中間位置に障壁9を設けることによって、この障壁9の両側に2つの放電空間7A,7Bが形成されている。
【0013】
このバルブ21はガラスチューブから成っている。バルブ21の長手方向の両端には、リード線4A,4Bが気密に貫通させてある。このリード線4A,4Bから放電空間7A,7B内に伸びたリード線端部それぞれには、内部電極3A,3Bそれぞれが固定してある。バルブ21の内面には蛍光体被膜8A,8Bが形成してあり、また、バルブ21内の両放電空間7A,7Bそれぞれには、キセノンを主成分とする希ガスが1000〜30000Paになるように封入してある。
【0014】
バルブ21の外表面には外部電極5A,5Bが設けてある。これらの外部電極5A,5Bはバルブ21の長手方向の中間位置において分かれているが、共に熱収縮チューブ6によって固定されている。
【0015】
上記の構成の第1の実施の形態の希ガス放電ランプ13では、従来と同様の電源回路により、2つの内部電極3A,3B及び外部電極5A,5B間に高周波電圧を印加することにより、バルブ21を誘電体層とした誘電体バリア放電を発生させる。2つの内部電極3A,3Bは障壁9により放電空間7A,7B内それぞれに分離されており、放電空間7A,7Bそれぞれが互いに干渉することがなく、均一な配光を得ることができる。
【0016】
次に、本発明の第2の実施の形態の希ガス放電ランプ14について、図2を用いて説明する。第2の実施の形態の特徴は、外部電極50としてバルブ21の外部ほぼ全長に一続きのものを用いた点にある。その他の構成は、図1に示した第1の実施の形態と共通である。
【0017】
この第2の実施の形態の希ガス放電ランプ14の場合、第1の実施の形態と同様の利点があり、さらに、電源回路から外部電極50に高周波電圧を印加する点が1箇所で済むため、外部電極50の形成が容易であると共に給電が容易となる利点がある。
【0018】
[実験1]
本発明の第2の実施の形態の構成の希ガス放電ランプ14、図6、図7に示した従来の希ガス放電ランプ11,12それぞれに対して高周波電圧を内部電極と外部電極との間に印加し、放電点灯させた状態でのランプ長手方向での輝度分布を測定した。
【0019】
図3は、図6に示した従来例のランプ11の長手方向の相対輝度分布を示し、図4は図7に示した従来例のランプ12の長手方向の相対輝度分布を示し、図5は本発明の第2の実施の形態の希ガス放電ランプ14のランプ長手方向の相対輝度分布を示している。
【0020】
図3に示すように、図6の従来例の希ガス放電ランプ11では、内部電極3の存在しない低圧側の端部(図の右端側)で輝度の低下が見られた。また、図4に示すように、図7の従来例の希ガス放電ランプ12では、内部電極3A,3Bの両側から伸びる陽光柱がランプ中央部分付近で反発し合い、ランプ中央部付近が暗くなっていた。
【0021】
これに対して、本発明の希ガス放電ランプ14では、図5に示すように、一続きのバルブ21に障壁9で隔てられた2つの放電空間7A,7Bが存在するため、それぞれの放電空間7A,7Bが互いに干渉することがなく、均一な輝度分布を得ることができた。
【0022】
次に、本発明の第3の実施の形態の希ガス放電ランプ15について、図8、図9を用いて説明する。
【0023】
図5に示した従来の希ガス放電ランプ11の場合、ランプ長によっては内部電極3側が暗くなることがある。このランプ11をエッジライト方式のバックライトに組み込んだ場合も同様で、内部電極側端部が暗くなり、バックライトの均斉度を高くできない。
【0024】
そこで、図8、図9に示す第3の実施の形態の希ガス放電ランプ15では、内部に放電空間7を形成したバルブ22の一端に屈曲部2aを設けることによって、バルブ22を短尺側2bと長尺側2cに分け、短尺側2bの内部に内部電極3を設け、長尺側2cを有効発光部として利用するようにしている。
【0025】
バルブ22の短尺側2bにはリード線4が気密に貫通させてあり、このリード線4から放電空間7内にのびた端部に内部電極3が固定してある。バルブ22の内面には蛍光体8が形成してあり、かつ、このバルブ22内にはキセノンを主成分とする希ガスが1000〜30000Paになるように封入してある。バルブ22の長尺側2cの外表面には外部電極5が設けてある。外部電極5の外側には熱収縮チューブ6が外部電極5を被覆するように設けてある。
【0026】
このような構成の希ガス放電ランプ15では、内部電極3及び外部電極5に高周波電圧を印加することにより、バルブ22を誘電体層とした誘電体バリア放電を発生させ、蛍光体8を発光させる。
【0027】
ここで、図9に詳しいように、外部電極5の内部電極3側端部を、短尺側2cの曲げ方向の内周上に存在させることにより、内部電極3と外部電極5の端部までの距離が、常に放電空間7内で最短となり、放電がより安定し、かつ長手方向の配光分布を均一にすることができる。
【0028】
また、図8に示すように、内部電極3の先端部と外部電極5が位置するバルブ22の内面との距離dを6mm以下にすることにより、始動電圧を低下させることができる。
【0029】
そしてこのような構成の希ガス放電ランプ15をエッジライト方式のバックライトに組み込むならば、発光部である長尺側2cのほぼ全域が発光するので、バックライトの発光部の均斉度が向上する。
【0030】
[実験2]
図10に、図6の従来例の希ガス放電ランプ11と本発明の第3の実施の形態の希ガス放電ランプ15の長手方向の輝度分布を示している。ここで、本発明の希ガス放電ランプ15の長手方向の輝度分布とは、屈曲したバルブ22の長尺側2cの長さ方向の輝度分布を示している。
【0031】
図10に示したように、本実施の形態の希ガス放電ランプ15では、従来例の希ガス放電ランプ11に対して、内部電極3側の輝度分布を改善することができている。
【0032】
図11は、本発明の第3の実施の形態の希ガス放電ランプ15において、内部電極3の先端部から外部電極5の位置するバルブ22の内面までの距離dと、始動電圧の関係を示している。内部電極3の先端部と外部電極5の位置するバルブ22の内面までの距離dが短いほど始動電圧が低く、距離dが長くなるほど始動電圧が高くなる。
【0033】
希ガス放電ランプでは始動電圧が低いほど望ましく、この点で、本発明の希ガス放電ランプでは内部電極3と外部電極5の位置するバルブ22の内面までの距離dが短いほうが望ましいが、距離dが6mm以下のとき、始動電圧は600V以下であり、比較的低い始動電圧で放電点灯させることができ、実使用が可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、一続きのバルブに障壁によって2つの放電空間が存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、ランプ長手方向の中央部に暗部が生じず、ランプ全長に渡り均一な配光が可能である。
【0035】
請求項2の発明の希ガス放電ランプによれば、一続きのバルブに障壁によって2つの放電空間が存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、均一な配光が可能であり、加えて、外部電極が一続きであるため、外部電極の形成が容易であり、かつ給電が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の一部破断せる正面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の一部破断せる正面図。
【図3】1つの従来例のランプ長手方向の輝度分布グラフ。
【図4】他の従来例のランプ長手方向の輝度分布グラフ。
【図5】本発明の第2の実施の形態のランプ長手方向の輝度分布グラフ。
【図6】1つの従来例の一部破断せる正面図。
【図7】他の従来例の一部破断せる正面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の一部破断せる正面図。
【図9】図8におけるA−A線断面図。
【図10】1つの従来例の希ガス放電ランプと本発明の第3の実施の形態の希ガス放電ランプとの長手方向の輝度分布グラフ。
【図11】本発明の第3の実施の形態において、内部電極先端部から外部電極の位置するバルブ内面までの距離dと始動電圧との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
13,14,15 希ガス放電ランプ
21,22 バルブ
3,3A,3B 内部電極
4,4A,4B リード線
5,5A,5B,50 外部電極
6 収縮チューブ
7,7A,7B 放電空間
8,8A,8B 蛍光体
9 障壁
2a 屈曲部
2b 短尺側
2c 長尺側(発光部側)
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部電極と外部電極で放電させる希ガス放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、放電空間を具備するバルブの内部に内部電極を設け、バルブの外部に外部電極を設け、これらの内部電極と外部電極との間で放電させる希ガス放電ランプとして、図6に示す構成のものが知られている。
【0003】
図6に示した従来の希ガス放電ランプ11は、略円筒状のバルブ2の内面に塗布された蛍光体8と、バルブ2内の一端部に配設され、それからのリード線4がバルブ2の外部に導出されている内部電極3と、バルブ2内の放電空間に気密に封入されている希ガス7と、バルブ2の外部を囲繞するコイル状に形成されている外部電極5とを具備している。この外部電極5は熱収縮チューブ6で固定している。このような希ガス放電ランプ1では、内部電極3と外部電極5との間に矩形波等の高周波電圧を印加して放電点灯させる。
【0004】
このようなタイプの希ガス放電ランプ11では放電が内部電極側から伸びていくが、上述した従来の構成の希ガス放電ランプでは、内部電極がバルブの一端にしかないため、特にランプ長が長い場合にバルブの長手方向全体を均一に発光させるのが難しく、250mm以上のランプ長のものにおいては非常に困難である。
【0005】
そこで、このような問題点を解決するために、図7に示すように、バルブ20の両端部に内部電極3A,3Bを設け、バルブ20の外周に外部電極50を設ける方法が取られている。この図7に示した希ガス放電ランプ12の場合、内部電極3A,3B間で放電が起こらないように、2つの内部電極3A,3Bには同位相の電圧を印加するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の図7に示した希ガス放電ランプ12にあっては、希ガス放電により両端の内部電極3A,3Bから伸びる陽光柱がバルブ20の長手方向の中央部分付近で反発し合い、点灯時にランプ20の長手方向の中央部付近が暗くなるという問題点であった。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、バルブの両端部の内部電極とバルブの外部の外部電極との間で放電させる希ガス放電ランプにおいて、特にランプ長が長い場合にもランプ中央部の暗部を少なくすることのできる希ガス放電ランプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の希ガス放電ランプは、障壁を介して2つの放電空間を具備する一続きのバルブと、前記バルブの内面に塗布された蛍光体と、前記2つの放電空間各々の端部に設けられ、前記バルブの外部にリード線が導出されている内部電極と、前記2つの放電空間各々に気密に封入された希ガスと、前記バルブの外部における前記2つの放電空間各々の外部に相当する場所に形成された2つの外部電極とを備えたものである。
【0009】
請求項1の発明の希ガス放電ランプでは、一続きのバルブに2つの放電空間が存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、均一な配光が可能である。
【0010】
請求項2の発明の希ガス放電ランプは、障壁を介して2つの放電空間を具備する一続きのバルブと、前記バルブの内面に塗布された蛍光体と、前記2つの放電空間各々の端部に設けられ、前記バルブの外部にリード線が導出されている内部電極と、前記2つの放電空間各々に気密に封入された希ガスと、前記バルブの外部において、前記2つの放電空間各々の外部に相当する場所に形成された一続きの1つの外部電極とを備えたものである。
【0011】
請求項2の発明の希ガス放電ランプでは、一続きのバルブに2つの放電空間が存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、均一な配光が可能である。加えて、請求項2の発明の希ガス放電ランプの場合、外部電極が一続きであるため、外部電極の形成が容易であり、かつ給電が容易である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は、本発明の第1の実施の形態の希ガス放電ランプ13を示している。本実施の形態の希ガス放電ランプ13は、例えば液晶バックライト用光源として使用されるもので、長尺のバルブ21の長手方向の中間位置に障壁9を設けることによって、この障壁9の両側に2つの放電空間7A,7Bが形成されている。
【0013】
このバルブ21はガラスチューブから成っている。バルブ21の長手方向の両端には、リード線4A,4Bが気密に貫通させてある。このリード線4A,4Bから放電空間7A,7B内に伸びたリード線端部それぞれには、内部電極3A,3Bそれぞれが固定してある。バルブ21の内面には蛍光体被膜8A,8Bが形成してあり、また、バルブ21内の両放電空間7A,7Bそれぞれには、キセノンを主成分とする希ガスが1000〜30000Paになるように封入してある。
【0014】
バルブ21の外表面には外部電極5A,5Bが設けてある。これらの外部電極5A,5Bはバルブ21の長手方向の中間位置において分かれているが、共に熱収縮チューブ6によって固定されている。
【0015】
上記の構成の第1の実施の形態の希ガス放電ランプ13では、従来と同様の電源回路により、2つの内部電極3A,3B及び外部電極5A,5B間に高周波電圧を印加することにより、バルブ21を誘電体層とした誘電体バリア放電を発生させる。2つの内部電極3A,3Bは障壁9により放電空間7A,7B内それぞれに分離されており、放電空間7A,7Bそれぞれが互いに干渉することがなく、均一な配光を得ることができる。
【0016】
次に、本発明の第2の実施の形態の希ガス放電ランプ14について、図2を用いて説明する。第2の実施の形態の特徴は、外部電極50としてバルブ21の外部ほぼ全長に一続きのものを用いた点にある。その他の構成は、図1に示した第1の実施の形態と共通である。
【0017】
この第2の実施の形態の希ガス放電ランプ14の場合、第1の実施の形態と同様の利点があり、さらに、電源回路から外部電極50に高周波電圧を印加する点が1箇所で済むため、外部電極50の形成が容易であると共に給電が容易となる利点がある。
【0018】
[実験1]
本発明の第2の実施の形態の構成の希ガス放電ランプ14、図6、図7に示した従来の希ガス放電ランプ11,12それぞれに対して高周波電圧を内部電極と外部電極との間に印加し、放電点灯させた状態でのランプ長手方向での輝度分布を測定した。
【0019】
図3は、図6に示した従来例のランプ11の長手方向の相対輝度分布を示し、図4は図7に示した従来例のランプ12の長手方向の相対輝度分布を示し、図5は本発明の第2の実施の形態の希ガス放電ランプ14のランプ長手方向の相対輝度分布を示している。
【0020】
図3に示すように、図6の従来例の希ガス放電ランプ11では、内部電極3の存在しない低圧側の端部(図の右端側)で輝度の低下が見られた。また、図4に示すように、図7の従来例の希ガス放電ランプ12では、内部電極3A,3Bの両側から伸びる陽光柱がランプ中央部分付近で反発し合い、ランプ中央部付近が暗くなっていた。
【0021】
これに対して、本発明の希ガス放電ランプ14では、図5に示すように、一続きのバルブ21に障壁9で隔てられた2つの放電空間7A,7Bが存在するため、それぞれの放電空間7A,7Bが互いに干渉することがなく、均一な輝度分布を得ることができた。
【0022】
次に、本発明の第3の実施の形態の希ガス放電ランプ15について、図8、図9を用いて説明する。
【0023】
図5に示した従来の希ガス放電ランプ11の場合、ランプ長によっては内部電極3側が暗くなることがある。このランプ11をエッジライト方式のバックライトに組み込んだ場合も同様で、内部電極側端部が暗くなり、バックライトの均斉度を高くできない。
【0024】
そこで、図8、図9に示す第3の実施の形態の希ガス放電ランプ15では、内部に放電空間7を形成したバルブ22の一端に屈曲部2aを設けることによって、バルブ22を短尺側2bと長尺側2cに分け、短尺側2bの内部に内部電極3を設け、長尺側2cを有効発光部として利用するようにしている。
【0025】
バルブ22の短尺側2bにはリード線4が気密に貫通させてあり、このリード線4から放電空間7内にのびた端部に内部電極3が固定してある。バルブ22の内面には蛍光体8が形成してあり、かつ、このバルブ22内にはキセノンを主成分とする希ガスが1000〜30000Paになるように封入してある。バルブ22の長尺側2cの外表面には外部電極5が設けてある。外部電極5の外側には熱収縮チューブ6が外部電極5を被覆するように設けてある。
【0026】
このような構成の希ガス放電ランプ15では、内部電極3及び外部電極5に高周波電圧を印加することにより、バルブ22を誘電体層とした誘電体バリア放電を発生させ、蛍光体8を発光させる。
【0027】
ここで、図9に詳しいように、外部電極5の内部電極3側端部を、短尺側2cの曲げ方向の内周上に存在させることにより、内部電極3と外部電極5の端部までの距離が、常に放電空間7内で最短となり、放電がより安定し、かつ長手方向の配光分布を均一にすることができる。
【0028】
また、図8に示すように、内部電極3の先端部と外部電極5が位置するバルブ22の内面との距離dを6mm以下にすることにより、始動電圧を低下させることができる。
【0029】
そしてこのような構成の希ガス放電ランプ15をエッジライト方式のバックライトに組み込むならば、発光部である長尺側2cのほぼ全域が発光するので、バックライトの発光部の均斉度が向上する。
【0030】
[実験2]
図10に、図6の従来例の希ガス放電ランプ11と本発明の第3の実施の形態の希ガス放電ランプ15の長手方向の輝度分布を示している。ここで、本発明の希ガス放電ランプ15の長手方向の輝度分布とは、屈曲したバルブ22の長尺側2cの長さ方向の輝度分布を示している。
【0031】
図10に示したように、本実施の形態の希ガス放電ランプ15では、従来例の希ガス放電ランプ11に対して、内部電極3側の輝度分布を改善することができている。
【0032】
図11は、本発明の第3の実施の形態の希ガス放電ランプ15において、内部電極3の先端部から外部電極5の位置するバルブ22の内面までの距離dと、始動電圧の関係を示している。内部電極3の先端部と外部電極5の位置するバルブ22の内面までの距離dが短いほど始動電圧が低く、距離dが長くなるほど始動電圧が高くなる。
【0033】
希ガス放電ランプでは始動電圧が低いほど望ましく、この点で、本発明の希ガス放電ランプでは内部電極3と外部電極5の位置するバルブ22の内面までの距離dが短いほうが望ましいが、距離dが6mm以下のとき、始動電圧は600V以下であり、比較的低い始動電圧で放電点灯させることができ、実使用が可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、一続きのバルブに障壁によって2つの放電空間が存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、ランプ長手方向の中央部に暗部が生じず、ランプ全長に渡り均一な配光が可能である。
【0035】
請求項2の発明の希ガス放電ランプによれば、一続きのバルブに障壁によって2つの放電空間が存在するため、それぞれの放電空間が互いに干渉することがなく、均一な配光が可能であり、加えて、外部電極が一続きであるため、外部電極の形成が容易であり、かつ給電が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の一部破断せる正面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の一部破断せる正面図。
【図3】1つの従来例のランプ長手方向の輝度分布グラフ。
【図4】他の従来例のランプ長手方向の輝度分布グラフ。
【図5】本発明の第2の実施の形態のランプ長手方向の輝度分布グラフ。
【図6】1つの従来例の一部破断せる正面図。
【図7】他の従来例の一部破断せる正面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の一部破断せる正面図。
【図9】図8におけるA−A線断面図。
【図10】1つの従来例の希ガス放電ランプと本発明の第3の実施の形態の希ガス放電ランプとの長手方向の輝度分布グラフ。
【図11】本発明の第3の実施の形態において、内部電極先端部から外部電極の位置するバルブ内面までの距離dと始動電圧との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
13,14,15 希ガス放電ランプ
21,22 バルブ
3,3A,3B 内部電極
4,4A,4B リード線
5,5A,5B,50 外部電極
6 収縮チューブ
7,7A,7B 放電空間
8,8A,8B 蛍光体
9 障壁
2a 屈曲部
2b 短尺側
2c 長尺側(発光部側)
Claims (2)
- 障壁を介して2つの放電空間を具備する一続きのバルブと、
前記バルブの内面に塗布された蛍光体と、
前記2つの放電空間各々の端部に設けられ、前記バルブの外部にリード線が導出されている内部電極と、
前記2つの放電空間各々に気密に封入された希ガスと、
前記バルブの外部における前記2つの放電空間各々の外部に相当する場所に形成された2つの外部電極とを備えて成る希ガス放電ランプ。 - 障壁を介して2つの放電空間を具備する一続きのバルブと、
前記バルブの内面に塗布された蛍光体と、
前記2つの放電空間各々の端部に設けられ、前記バルブの外部にリード線が導出されている内部電極と、
前記2つの放電空間各々に気密に封入された希ガスと、
前記バルブの外部において、前記2つの放電空間各々の外部に相当する場所に形成された一続きの1つの外部電極とを備えて成る希ガス放電ランプ。
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JP2002261417A JP2004103321A (ja) | 2002-09-06 | 2002-09-06 | 希ガス放電ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002261417A JP2004103321A (ja) | 2002-09-06 | 2002-09-06 | 希ガス放電ランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004103321A true JP2004103321A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32261800
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002261417A Pending JP2004103321A (ja) | 2002-09-06 | 2002-09-06 | 希ガス放電ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004103321A (ja) |
-
2002
- 2002-09-06 JP JP2002261417A patent/JP2004103321A/ja active Pending
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